JP2014031941A - クリンカ除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業の危険性や作業効率を向上させると共に、遠隔作業によってクリンカを除去できるクリンカ除去装置を提供する。
【解決手段】本発明のクリンカ除去装置1は、射出されるクリンカ除去弾10によって、燃焼プラント内部に付着するクリンカを除去するクリンカ除去装置1であって、収容する圧縮空気を噴射可能な圧縮空気タンク2と、圧縮空気タンク2から噴射される圧縮空気を受けることが可能に圧縮タンク2に接続し、クリンカ除去弾10に圧縮空気を加える加圧部3と、加圧部3に接続され、加圧部3での圧力を受けて移動を開始するクリンカ除去弾10を先端に案内する案内筒4と、を備え、案内筒4の先端は、燃焼プラントの外壁に設けられる開口部に挿入可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、火力発電所や大型焼却炉などの化石燃料等を燃焼させる燃焼プラント内に付着するクリンカを、遠隔的に除去できるクリンカ除去装置に関する。
化石燃料、特に石炭を燃料とする燃焼プラント(いわゆる燃焼ボイラー)では、燃焼による精製された灰粒子が高温で溶融し、燃焼プラント内部の壁面や内部部材の壁面に付着する。この付着した灰粒子は、放置されることによって成長して大きな塊である「クリンカ」となる。クリンカは、燃焼装置における熱負荷、燃焼温度、燃料特性などの特性に基づいて成長すると考えられているが、詳細の成長メカニズムは完全に分かっていない。
クリンカは、物理的な塊であるので、燃焼プラント内部において物理的な遮蔽物となる。このため、燃焼プラント内部の物理的特性、化学的特性に対して、クリンカは悪影響を生じさせる。クリンカの成長が進む場合には、燃焼プラントでの燃焼運転が継続できなくなることもある。燃焼プラントの燃焼運転が停止されることになると、発電や製造などの様々な目的における重要な工程が停止することになってしまい、一般的には多大な損失が生じる。これは、種々の焼却設備でも同じである。
また、クリンカの付着や成長は、石炭や重油などの化石燃料を用いる限りは、予防が困難であるので、上記のように所定期間毎にクリンカの除去作業が行われる必要がある。これは、上述のように、燃焼運転が停止されることによるコストデメリットも大きいが、作業員が燃焼プラント内部でクリンカを除去する作業を行わなくてはならない。燃焼プラントは、数10m四方におよぶ大型の装置であるので、作業者が内部に入ることができる。このとき、クリンカは、燃焼プラントの天井、壁あるいは柱やダクトなどの様々な場所に付着しており、燃焼プラント内部での作業者に向けて、クリンカが落下してくる可能性がある。このようなクリンカの落下は、当然ながら作業者への人的危険を生じさせる問題もある。
特に、近年では、世界的な原子力発電への疑念から火力発電の稼働率が上昇する傾向がある。このような環境では、燃焼プラントの継続性の高い(停止頻度や停止期間の短さ)運転が求められる。このような継続性の高い運転においては、クリンカの付着は、高い悪影響を与える。結果として、火力発電における電力発生への信頼性の低下を招き、産業インフラのレベル低下を招きかねない問題も生じさせる。
このように、化石燃料、特に石炭を燃料とする燃焼プラントでは、クリンカ付着の問題がある。クリンカの発生や成長を抑える手段も提案されているが、クリンカ成長のメカニズムが完全に分かっていない現状では、発生や成長を抑える手段に、特段の解決手段が無い。上記の問題は、火力発電装置だけでなく、ごみ焼却炉においても同様に生じうる。
また、最近では、定期的な燃焼プラント内部のメンテナンス(クリンカ除去を始めとする清掃や調整)を行うに当たっては、クリンカの除去を容易とするために、メンテナンスの所定期間前にクリンカを予め柔らかくする薬剤を、燃焼時に投入することが行われる。しかし、この薬剤は、高価であって、コストデメリットが高くなる。当然ながら、付着しているクリンカが柔らかくなれば、上述の通り、燃焼プラント内部でクリンカ除去を行う作業者に、クリンカが落下しやすくなってしまい、人的危険性が更に高まる問題もある。
このため、燃焼プラント内部において、成長して付着するクリンカを除去する除去装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2010−243122号公報 特開2002−130650号公報
特許文献1は、噴射媒体Wを燃焼炉3内に移送するノズル導入管25と、ノズル導入管25の先端部分に設けられると共に、少なくとも火炉胴体部7の壁面S1と炉底アッシュシュート13の壁面S2との境界Bに向けて噴射媒体Wを噴射可能なノズル口45A,45Bと、を備えるクリンカ除去装置を開示する。このクリンカ除去装置17では、境界Bに向けて、ノズル口45A,45Bから噴射媒体Wが噴射されるため、クリンカCを効果的に狙い打ちできる。
このように、特許文献1に開示されるクリンカ除去装置は、燃焼プラント内部に、クリンカを除去できる噴射媒体を直接的に噴射することで、クリンカを除去できる。
しかしながら、特許文献1に開示されるクリンカ除去装置は、燃焼炉内部に、ノズルを挿入し、挿入したノズルをクリンカの付着位置に対向するように制御する必要を有している。燃焼炉が小さい場合や単純な形状を有している場合には、燃焼炉内部にノズルを挿入したり、クリンカの付着位置に対向するように制御することは可能であるが、燃焼炉が大型であったり内部形状が複雑であったりする場合には、ノズルの挿入や制御は困難である。
特に、火力発電に用いられる燃焼プラントでは、燃焼プラント内部に、複数のパネルが備わっていたり、ノズルを挿入可能な穴から不可視となる内面を有する形状を有していたりすることがある。また、火力発電に用いられる燃焼プラントは、非常に大型であることも多い。このような燃焼プラントにおいては、ノズルを挿入しつつクリンカの対向位置まで制御することは、非常に難しい。クリンカの直近に対向させるクリンカを除去することを前提とする、特許文献1に開示される技術では、様々な燃焼プラントに対応が困難である問題がある。
特許文献2は、廃棄物等を熱処理炉内で加熱して熱分解し、発生した乾留ガスを燃焼炉で燃焼させて処理する熱分解処理設備において、燃焼炉のガス送入口に付着するクリンカを除去するためのクリンカ除去装置を開示する。特許文献2に開示されるクリンカ除去装置は、ガス送入口の後方にガス送入口と等断面を有する補助管を延設し、補助管内にクリンカ除去ヘッドを嵌装し、クリンカ除去ヘッドを補助管からガス送入口へ押し出すシリンダを設けたことを特徴とする。
特許文献2に開示されるクリンカ除去装置は、燃焼プラント内部ではなく、ガス送入口という非常に限定された場所のクリンカを除去する。ガス送入口は、一定の直径と長さを有する部材であるので、クリンカの発見と除去作業が容易な場所である。このため、特許文献2に開示されるクリンカ除去ヘッドの送入によって、クリンカを除去できる。
しかしながら、特許文献2に開示されるクリンカ除去装置は、燃焼プラント内部の様々な場所に付着するクリンカを除去することはできない。もちろん、燃焼プラントが大型であったり、複雑形状であったりする場合には、特許文献2に開示されるクリンカ除去装置は、この燃焼プラントに対応してクリンカを除去できない。また、ガス送入口であっても、クリンカ除去ヘッドを内部に挿入する必要もあるので、挿入や位置制御の手間が必要である。
以上のように、従来技術のクリンカ除去装置は、次のような問題を有していた。
(問題1)大型の燃焼プラントや複雑な内部形状の燃焼プラントのクリンカを除去できない。
(問題2)燃焼プラント内部に設置された様々な部材に付着するクリンカを除去できない。
(問題3)除去するための部材を燃焼プラント内部に挿入させて、クリンカに直接的に対向する位置に設置して作業しなければならない。
(問題4)問題3によって、クリンカ除去作業の危険度が高まる。
(問題5)問題3、4によって、クリンカ除去作業の効率が下がる。このため、クリンカ除去作業に要する時間が大きくなり、燃焼プラントの停止期間が長くなる。火力発電に用いられる燃焼プラントの場合には、停止期間が長いことは、発電コストや電力供給への懸念事項となる。
これらの問題を解決しつつも、燃焼プラントの内部に作業員が長時間入り込んでクリンカ除去の作業を行うなどの危険性を低減しつつ、クリンカを柔らかくする薬剤などに要するコストを低減するクリンカ除去装置が求められている。特に、燃焼プラントの外部からクリンカを除去でき、燃焼停止期間となるメンテナンス期間を低減できる技術が求められている。
本発明は、上記課題に鑑み、作業の危険性や作業効率を向上させると共に、遠隔作業によってクリンカを除去できるクリンカ除去装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明のクリンカ除去装置は、射出されるクリンカ除去弾によって、燃焼プラント内部に付着するクリンカを除去するクリンカ除去装置であって、収容する圧縮空気を噴射可能な圧縮空気タンクと、圧縮空気タンクから噴射される圧縮空気を受けることが可能に圧縮タンクに接続し、クリンカ除去弾に圧縮空気を加える加圧部と、加圧部に接続され、加圧部での圧力を受けて移動を開始するクリンカ除去弾を先端に案内する案内筒と、を備え、案内筒の先端は、燃焼プラントの外壁に設けられる開口部に挿入可能である。
本発明のクリンカ除去装置は、燃焼プラントに設けられる覗き窓から、クリンカを削ぎ落とす発射弾を発射してクリンカを除去できる。すなわち、遠隔的な作業によってクリンカを除去できるので、除去ノズルなどを挿入させたりプラント内部で位置調整したりする手間が無くなり、作業効率が高まる。
特に、燃焼プラントが大型であっても、内部に付着するクリンカを遠隔的に狙い撃ちして除去できるので、対応できる。あるいは、燃焼プラントの内部形状が複雑である場合でも、ノズル等の部材を挿入する必要は無く、発射された発射弾の軌道が確保される状態であれば、クリンカを除去できる。このため、種々の燃焼プラントにおいて、本発明のクリンカ除去装置は、有効に使用できる。
作業効率が高まることで、燃焼プラントの停止期間が短くでき、燃焼プラントの作業期間を長くできる。
また、本発明のクリンカ除去装置は、燃焼プラント内部に作業者が入ったり、燃焼プラント内部に除去ノズルを挿入する作業をしたりする場合と異なり、燃焼プラント外部からの遠隔作業で処理できる。この結果、作業者の安全性が確保される。
本発明の実施の形態1における燃焼プラントの斜視図である。 本発明の実施の形態1における燃焼プラントの内部透視図である。 本発明の実施の形態1におけるクリンカ除去装置の側面図である。 本発明の実施の形態1における開口部に挿入されたクリンカ除去装置の側面図である。 本発明の実施の形態1におけるクリンカ除去装置の側面図である。 本発明の実施の形態1における案内筒の斜視図である。 本発明の実施の形態1における案内筒の斜視図である。 本発明の実施の形態2における案内筒の側面図である。 本発明の実施の形態3におけるクリンカ除去装置の正面図である。
本発明の第1の発明に係るクリンカ除去装置は、射出されるクリンカ除去弾によって、燃焼プラント内部に付着するクリンカを除去するクリンカ除去装置であって、収容する圧縮空気を噴射可能な圧縮空気タンクと、圧縮空気タンクから噴射される圧縮空気を受けることが可能に圧縮タンクに接続し、クリンカ除去弾に圧縮空気を加える加圧部と、加圧部に接続され、加圧部での圧力を受けて移動を開始するクリンカ除去弾を先端に案内する案内筒と、を備え、案内筒の先端は、燃焼プラントの外壁に設けられる開口部に挿入可能である。
この構成により、クリンカ除去装置は、燃焼プラント内部に作業者が入り込むことなく、遠隔的に燃焼プラント内部に付着するクリンカを除去できる。また、クリンカ除去装置は、希望するクリンカ除去弾の速度に見合う圧縮空気圧を制御する圧力制御部を備えることも好適である。この圧力制御部によって、クリンカの強度や付着度にあわせた除去が可能となる。もちろん、このとき、発射制御によって、希望するタイミング(クリンカの成長度合いに対して)で、除去することができる。
本発明の第2の発明に係るクリンカ除去装置では、第1の発明に加えて、クリンカ除去弾は、クリンカ、セメント、コンクリート、金属、合金、石膏、硬質樹脂およびこれらの組み合わせの少なくとも一つの硬質素材で形成されている。
この構成により、クリンカ除去弾は、確実に、クリンカを破損・破壊して除去できる。
本発明の第3の発明に係るクリンカ除去装置では、第2の発明に加えて、クリンカ除去弾は、球形、楕円球形、円柱状形、角形および柱状形のいずれかである。
この構成により、クリンカ除去弾は、確実にクリンカを破損・破壊できると共に、圧縮空気による発射も容易となる。
本発明の第4の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第3のいずれかの発明に加えて、加圧部は、圧縮空気タンクと案内筒とを開通可能にする開閉バルブを有しており、クリンカ除去弾は、開閉バルブの前段に設置され、圧縮空気タンクからの圧縮空気が付与される際には、開閉バルブが開く。
この構成により、より強い圧縮空気による圧力が、瞬間的にクリンカ除去弾に付与される。
本発明の第5の発明に係るクリンカ除去装置では、第4記載の発明に加えて、案内筒は、開閉バルブの前段に、クリンカ除去弾を投入可能な投入部を更に備える。
この構成により、クリンカ除去装置は、連続的にクリンカ除去弾を発射できる。
本発明の第6の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、案内筒は、クリンカ除去弾を、所定の着弾座標に向けて案内する。
この構成により、クリンカ除去装置は、より確実にクリンカ除去弾を、クリンカに着弾させる。
本発明の第7の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第6のいずれかの発明に加えて、案内筒は、その内周において、クリンカ除去弾の移動方向に沿った複数の溝を有する。
この構成により、案内筒は、圧縮空気によるクリンカ除去弾の押し出しでの、余分な反発力を生じさせない。
本発明の第8の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第7のいずれかの発明に加えて、案内筒は、内部を移動するクリンカ除去弾の移動軌道を変更可能に、屈曲もしくはカーブを形成可能である。
この構成により、クリンカ除去装置は、案内筒の移動軌跡の死角となる部分に付着するクリンカにも、クリンカ除去弾を着弾させることができる。
本発明の第9の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第8のいずれかの発明に加えて、案内筒の先端は、案内筒の内部を移動して射出される際のクリンカ除去弾の表面の少なくとも一部に接触する単数又は複数の接触板を更に備える。
この構成により、クリンカ除去装置は、発射するクリンカ除去弾の発射方向を曲げることができる。
本発明の第10の発明に係るクリンカ除去装置では、第9記載の発明に加えて、複数の接触板は、案内筒の射出口において、相互に対向する位置に取り付け可能である。
この構成により、クリンカ除去装置は、クリンカ除去弾の発射角度を様々に変更可能である。特に、接触角度を変えることで、発射されるクリンカ除去弾の発射方向や発射角度を変えることも可能である。あるいは、接触板による反射だけでなく、接触板との接触摩擦によって、クリンカ除去弾の回転に変化が生じ、変化球のようになって、クリンカ除去弾が、その発射角度や発射方向を変えることができる。この結果、クリンカ除去装置は、直接的に狙いにくい位置にあるクリンカの除去も可能となる。
本発明の第11の発明に係るクリンカ除去装置では、第9又は第10の発明に加えて、複数の接触板の少なくとも一つは、案内筒の射出口において、クリンカ除去弾の射出角度を変化させる。
この構成により、クリンカ除去装置は、クリンカ除去弾を、様々な角度や着弾位置に発射できる。
本発明の第12の発明に係るクリンカ除去装置では、第9から第11のいずれかの発明に加えて、複数の接触板の少なくとも一つは、案内筒の射出口において、クリンカ除去弾の移動方向の前後位置、クリンカ除去弾との接触位置、接触角度、接触圧力および接触量の少なくとも一つにおいて、変更可能に取付可能である。
この構成により、接触板は、クリンカ除去弾に種々の圧力を付与できる。
本発明の第13の発明に係るクリンカ除去装置では、第9から第12のいずれかの発明に加えて、複数の接触板の少なくとも一つは、案内筒におけるクリンカ除去弾の移動方向との交差角度を変更可能である。
この構成により、クリンカ除去装置は、案内筒の移動軸に対して、発射されるクリンカ除去弾の発射角度を様々に変更できる。
本発明の第14の発明に係るクリンカ除去装置では、第9から第13のいずれかの発明に加えて、単数または複数の接触板は、支持部材および支持部材を案内筒の外壁に接続する接続部材によって、案内筒の先端部に取り付けられ、支持部材および接続部材の少なくとも一方は、弾性力を有する。
この構成により、クリンカ除去弾は、様々な反射を受けることができる。
本発明の第15の発明に係るクリンカ除去装置では、第14の発明に加えて、接触板は、案内筒の先端が、燃焼プラントの開口部に挿入された状態で、クリンカ除去弾に対する前後位置、接触位置、接触角度、接触圧力および接触量の少なくとも一つを、直接もしくは間接的に調整できる。
この構成により、接触板は、クリンカ除去弾の発射角度を微調整できる。
本発明の第16の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第15のいずれかの発明に加えて、開口部から燃焼プラント内部を撮像できる撮像装置およびクリンカ除去弾の着弾位置を照準する照準装置の少なくとも一方を備える。
この構成により、作業者は、より容易にクリンカ除去装置を使用できる。
本発明の第17の発明に係るクリンカ除去装置では、第16の発明に加えて、照準装置が照射する照準光は、複数の接触板の少なくとも一つの交差角度と連動可能である。
この構成により、発射角度を変えてクリンカ除去弾を発射する場合でも、照準装置による照準を適用しやすい。
本発明の第18の発明に係るクリンカ除去装置では、第16又は第17の発明に加えて、撮像装置は、燃焼プラント内部を照らす発光部を更に備え、案内筒の移動軌跡と発光部の発光軌跡とは、異なる角度を有する。
この構成により、撮像装置による撮像において、影を生じさせにくく、作業者の便宜が図られる。
本発明の第19の発明に係るクリンカ除去装置では、第1から第18のいずれかのクリンカ除去装置に用いられ、所定素材で形成され所定密度を有するクリンカ除去弾である。
本発明の第20の発明に係るクリンカ除去装置では、第19の発明に加えて、クリンカ除去弾は、クリンカへの衝突により種々の設備が破壊される密度以下である。
この構成により、クリンカ除去弾は、クリンカを破壊しつつも、燃焼プラントを破損させることが無い。
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1について説明する。
(燃焼プラントの説明)
まず、本発明のクリンカ除去装置が用いられることが想定される燃焼プラントについて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における燃焼プラントの斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1における燃焼プラントの内部透視図である。
燃焼プラント100は、火力発電所、ごみ焼却場、熱エネルギー発生装置、土質改良装置、製鉄高炉など、石炭を始めとする化石燃料を燃焼させる装置である。図1に示される燃焼プラント100は、これら様々な燃焼プラントの一例であり、一例としての形状や構造を有するに過ぎない。
燃焼プラント100は、状況や仕様に応じて異なるが、数10m以上の縦、横、奥行きのそれぞれを有する立体である。燃焼プラント100は、この立体形状を形成する外壁101を有しており、外壁101内部は内部空間109(図2に示される)を備えている。燃焼プラント100は、この内部空間109内部に、化石燃料が投入されて(あるいは、化石燃料がガス化された燃焼ガスが投入されて)、内部空間109内部で燃焼作業が行われる。
ここで、内部空間109は、燃焼作業や燃焼効率などの面から、柱120や梁121などを有している。場合によっては、内部空間109は、区域に分割された燃焼室を有していてもよい。燃焼プラント100の内部空間109は、このように複雑な構造を有していることも多い。また、当然ながら内部空間109には、内壁108も存在する。外壁101に対応する内側が、内壁108となる。
このように、燃焼プラント100は、相当の大きさを有する立体であり、外壁101によってその外形が形成される。外壁101によって内壁108が生じ、内壁108は、内部空間109を形成する。内部空間109においては、燃焼の都合に応じて、柱120や梁121が備わっている。あるいは、柱120以外にも区画された燃焼室が備わっていたりして、内部空間109は、複雑な形状を有しつつ、燃焼を行う。この燃焼熱は、燃焼プラント100の目的に応じて、利用される。燃焼プラント100が火力発電所であれば、熱は水蒸気を生じさせてタービンを回転させる。
ここで、図2に示されるように、内部空間109では、様々な場所にクリンカ130が付着する。なお、図2では、図の見易さのために、クリンカを示す要素の全てに符号130を付与していない。しかし、図2において黒色の楕円形は、クリンカ130を概略的に示すものである。
図2に示されるように、内部空間109においては、様々な場所にクリンカ130が付着する、例えば、内壁108にクリンカ130が付着する。クリンカ130は、当然ながら付着可能な場所に発生・成長するので、内壁108にクリンカ130が付着する。あるいは、内部空間109を構成する複雑な構成部材にも、クリンカ130が付着する。すなわち、柱120や梁121にクリンカ130が付着することもある。
このように、クリンカ130は、内部空間109の様々な場所であって、特に柱120や梁121の陰になるような、手作業で除去しにくいところに付着することが多い。内壁108に付着する場合でも、天井付近や壁の高い位置に付着しやすい。このような場所に付着するクリンカ130も、手作業では除去しにくい。
また、燃焼プラント100は、図1に示されるように数10m四方となる大きな装置であることが多い。この場合には、燃焼プラント100の外観検査や一般メンテナンスを行うには、階段105が設けられて、1階102、2階103、3階104が設けられることが必要となる。作業者200は、それぞれの階において、外観検査や一般メンテナンスを行う。
ここで、燃焼プラント100は、内部を視認したり、内部への必要な薬剤の投入を行ったりするための開口部110が設けられている。なお、図1では、外壁101の複数の場所に開口部110が設けられているが、図の見易さの都合上、符号「110」は、一部の開口部のみに付している。符号が付されていないものであっても、図示において開口部と同じ形状等で示されている要素は、開口部110であると考えてよい。
この開口部110は、燃焼プラント100での通常運転時には蓋が閉じられている。通常運転時では、内部で数100℃から数1000℃までの高温で燃焼されているので、開口部110は、当然に蓋が閉められている。なお、内部空間109での燃焼の状態を、外部から作業者120が視認できるように、蓋は透明もしくは半透明であってもよい。蓋が開閉できることで、開口部110が、まさしく開口状態となる。開口状態となったところで、作業者120が、内部空間109の状態を目視や撮像装置などで確認することができる。
ここで、開口部110に、実施の形態1におけるクリンカ除去装置の先端が挿入されて、クリンカ130の除去が実施される。
(クリンカ除去装置の概要)
まず、クリンカ除去装置の全体概要について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるクリンカ除去装置の側面図である。
クリンカ除去装置1は、圧縮空気タンク2、加圧部3、案内筒4を備える。クリンカ除去装置1は、図3に示されるように、射出されるクリンカ除去弾10によって、燃焼プラント100の内部空間109の様々な場所に付着するクリンカ130を除去する。クリンカ除去装置1は、これらの要素に加えて、実際の使用を容易にするために、台座6を備えている。この台座6によって、クリンカ除去装置1は、1階102や2階103のフロアーに設置されることができ、作業者120120が、クリンカ除去装置1を、各フロアーに設置して安全に使用できる。
圧縮空気タンク2は、圧縮空気を収容でき、収容している圧縮空気を噴射可能である。加圧部3は、圧縮空気タンク2に接続されており、圧縮空気タンク2から噴射される圧縮空気による圧力を、クリンカ除去弾10に加える。もちろん、クリンカ除去弾10は、様々な素材や形状を有しているので、クリンカ除去弾10が設置される加圧部3の前段であって案内筒4は、これらに合わせた形状を有していればよい。
案内筒4は、加圧部3に接続されて、クリンカ除去弾10の移動(射出)を案内する。すなわち、案内筒4は、加圧部3での圧力を受けて移動を開始するクリンカ除去弾10を、案内筒4の先端42に向けて案内しながら移動させる。このため、案内筒4は、圧縮空気の圧力を受けたクリンカ除去弾10の移動方向を決定しつつ、射出口43から射出されるクリンカ除去弾10の射出方向を決定できる。
クリンカ除去弾10は、加圧部3での圧力を受けて、この案内筒4内部を移動する。移動したクリンカ除去弾10は、案内筒4内部で初速に基づく速度増加を受けて、十分な速度となった状態で、案内筒4の先端42で開口している射出口43から外部に射出される。クリンカ除去装置1は、図4に示されるように、燃焼プラント100の開口部110に、案内筒4の先端42を挿入されて使用されるので、射出口43から射出されたクリンカ除去弾10は、燃焼プラント100の内部空間109に発射されるようになる。
図4は、本発明の実施の形態1における開口部に挿入されたクリンカ除去装置の側面図である。
ここで、案内筒4は、その角度(照準角度)によって、内部空間109に付着しているクリンカ130を狙い撃ちできる。狙い撃ちすることで、クリンカ除去装置1は、クリンカ除去弾10を、所定のクリンカ130に衝突させることができる。詳細は後述するが、クリンカ除去弾10は、クリンカ130を破損、破壊できる強度、構造、形状、組成を有しており、クリンカ130に衝突することで、クリンカ除去弾10は、クリンカ130を、破損、破壊できる。
ここで、クリンカ除去装置1は、案内筒4の先端42(すなわち、射出口43)を、開口部110に挿入している。この結果、開口部110を通じて、内部空間109の様々な場所に付着しているクリンカ130を狙い撃ちして、付着しているクリンカ130を破損・破壊できる。
付着しているクリンカ130を、作業者120が手作業で除去することは非常な手間となる。しかし、クリンカ除去弾10でクリンカ130が破損・破壊されれば、作業者120は、落下した破片をかき集めたり、僅かに付着として残ったクリンカ130を物理的作業で剥ぎ落としたりするだけで済む。もちろん、上部に付着しているクリンカ130が落下してくる心配も少ないので、燃焼プラント100の内部空間109に灰って作業する作業者120の安全も確保されやすい。
また、クリンカ除去装置1が発射するクリンカ除去弾10によって、付着しているクリンカ130を破損・破壊するのであれば、クリンカ130の硬度が高いままの方がベターである。従来技術のように、作業者120の手作業のみでクリンカ130を除去していた場合には、メンテナンス前にクリンカ130を柔らかくする薬剤を使用していたが、このような薬剤の使用も、実施の形態1のクリンカ除去装置1であれば不要である。薬剤が不要であれば、コストも大幅に低減でき、燃焼プラント100全体の使用コストが低減できるメリットがある。
(動作手順の詳細)
次に、クリンカ除去装置1の動作手順について説明する。
クリンカ除去装置1は、図3、図4に示される構成を有する。圧縮空気タンク2は、所定の圧力、所定の量(これらは、使用の際に変更可能である)の圧縮空気を収容する。圧縮空気は、例えば空気ボンベなどが圧縮空気タンク2に接続されて、圧縮空気タンク2に、圧縮空気が充填される。
圧縮空気タンク2は、連絡路5を備えていても良く、圧縮空気タンク2から噴出される圧縮空気2は、この連絡路5を通じて、加圧部3に送られる。加圧部3は、加圧部3として定義しているが、要は圧縮空気タンク2から噴出された圧縮空気を圧力としてクリンカ除去弾10に付与する機能を発揮する部分、領域、構造物、要素である。加圧部3との用語に特段の限定を受けるものではない。また、連絡路5は、図3、図4のように、クリンカ除去装置1において外部から視認されるように露出していてもよいし、露出していなくてもよい。あるいは、連絡路5が別途の独立した要素として設けられなくてもよく、圧縮空気タンク2から加圧部3に直接的に、圧縮空気が噴出されてもよい。
加圧部3は、案内筒4に接続されている。あるいは、加圧部3は、案内筒4の一部であってもよい。クリンカ除去装置1は、操作ダイヤル11や操作ボタン12を備えており、この操作ダイヤル11や操作ボタン12は、作業者120によって操作される。
クリンカ除去弾10は、加圧部3に設置されており、作業者120が操作ダイヤル11や操作ボタン12を操作することで、圧縮空気タンク2に収容される圧縮空気を噴出することができる。噴出された圧縮空気は、クリンカ除去弾10に衝突して、クリンカ除去弾10に初速を与える。
ここで、加圧部3は、圧縮空気タンク2と案内筒4とを開通可能にする開閉バルブ31を備えていることも好適である。クリンカ除去弾10は、この開閉バルブ31の前段に設置される。作業者120による操作によって、圧縮空気タンク2から圧縮空気が噴出されるのに合わせて、この開閉バルブ31が開く。開閉バルブ31が開くのに合わせて、圧縮空気タンク2から噴出される圧縮空気が一気にクリンカ除去弾10に衝突する(付与される)。
このように、圧縮空気タンク2から噴出される圧縮空気は、強い勢いでクリンカ除去弾10の背面に付与される。クリンカ除去弾10は、案内筒4の設置位置41で初速を受けて、案内筒4内部を矢印Aに向けて移動する。移動方向は、案内筒4の構造と形状で決まるので、案内筒4が、ほぼまっすぐになっていれば、クリンカ除去弾10は、受けた初速に従って、案内筒4内部を、矢印Aに従ってまっすぐに進む。
なお、案内筒4の内径は、クリンカ除去弾10の直径に対応している。
矢印Aに従って移動したクリンカ除去弾10は、案内筒4内部を移動する間に、速度を上昇させて、案内筒4の先端部42に到達する。案内筒4は、先端が開口しており、この開口は射出口43となっている。先端部42に到達したクリンカ除去弾10は、この射出口43から、その速度を有した状態で射出される。図4に示されるように、開口部110に案内筒4の先端部42が挿入されているので、射出口43から射出されるクリンカ除去弾10は、燃焼プラント100の内部空間109に発射される。
内部空間109には、図2に示されるように様々な場所にクリンカ130が付着している。作業者120は、開口部110に挿入したクリンカ除去装置1の案内筒4の射出口43を、クリンカ130に狙い合わせて、クリンカ除去弾10を発射する。この結果、クリンカ除去弾10は、クリンカ130に衝突してクリンカ130を破損・破壊する。
すなわち、案内筒4は、クリンカ除去弾10を、所定の着弾座標に向けて案内する役割を(圧縮空気による初速を得たクリンカ除去弾10の速度を増加させることに加えて)果たす。
ここで、図1に示されるように、燃焼プラント100には、複数の開口部110が設けられている。作業者120は、クリンカ130の付着されている場所を狙いやすい開口部110を選択して(選択した開口部11に、クリンカ除去装置1の案内筒4を挿入する)、様々な場所に付着するクリンカ130へ、クリンカ除去弾10を発射することもよい。この結果、内部空間109の様々な場所に付着しやすい様々なクリンカ130を、狙い撃ちしながら除去することができるようになる。
また、クリンカ130を破損・破壊させるクリンカ除去弾10を発射するに当たっては、圧縮空気を用いることだけであるので、作業者120にとって作業場の危険性、困難性、複雑性が少ない。もちろん、燃焼プラント100の外側から、作業者120が、クリンカ除去弾10を発射してクリンカ130を破損・破壊できるので、危険な内部作業を減少させることもできる。また、圧縮空気タンク2には、空気管で継続的に圧縮空気を供給し続ければ、一つのクリンカ除去装置1で、連続的かつ何度もクリンカ除去弾10を発射できる。この結果、クリンカ130の除去作業の効率が非常に高くなる。
また、クリンカ除去装置1は、圧縮空気タンク2と案内筒4とが大きな構成要素であるので、設置安定性と、狭い開口部110への挿入動作とを、両立できる。この点でも、従来技術よりも効率的なクリンカ130の遠隔的な破壊処理を実現できる。この結果、従来は燃焼プラント100を長期間停止させて、作業者120が内部に入ってクリンカ除去などの作業をしていた期間に比較して、短期間でクリンカ除去の作業が行える。これは、燃焼プラント100(火力発電所)の、運転率を向上させて運転コストを低減できることにもつながる。
このように、実施の形態1におけるクリンカ除去装置1は、遠隔かつ安全に、燃焼ブラント100内部に付着するクリンカ130を除去できる。
(各部の詳細)
次に、各部の詳細について説明する。
(クリンカ除去弾)
クリンカ除去弾10は、上述の通り、クリンカ除去装置1から発射されてクリンカ130に衝突して、クリンカ130を破損・破壊する。このため、クリンカ除去弾10は、クリンカ130を破損・破壊できる特質を有していることが求められる。
このため、クリンカ除去弾10は、セメント、コンクリート、モルタル、金属、合金、石膏、硬質樹脂およびこれらの組み合わせの少なくとも一つの硬質素材で形成されていることが適当である。素材の混合比や密度などは、理論値もしくは経験値に基づいて適宜定められれば良い。例えば、クリンカ130の破損や破壊のデータ取得から経験的に把握された所定素材や所定密度を、クリンカ除去弾10が有することが適当である。
ここで、クリンカ130への衝突により、クリンカ130を衝突させることはもちろんであるが、クリンカ除去弾10そのものもクリンカ130への衝突で破壊される所定密度以下(あるいは所定素材)であることが好ましい。クリンカ除去弾10自身が、クリンカ130に衝突したところで破壊されることで、その後の内部清掃が容易となるからである。あるいは、クリンカ除去弾10が、クリンカ130に衝突して破壊される程度であれば、仮に狙いがはずれてクリンカ除去弾10が、燃焼プラント100の内壁108や柱120などに衝突しても、これらに損傷や損耗を与えにくいからである。
例えば、クリンカ除去弾は、クリンカ、セメント、鉄などの硬質かつ高密度の素材に発泡材などの軟質かつ低密度の素材を混合させて形成されても良い。
クリンカ除去弾10が、燃焼プラント100そのものへの損耗や損傷を与えにくければ、燃焼プラント100の維持管理にも好影響である。クリンカ除去弾10を外部から発射してクリンカ130を遠隔的に除去しつつ、燃焼プラント100の損傷も防止できるので、メンテナンスに要するコスト、時間、手間を、更に低減できる。
(圧縮空気タンク)
圧縮空気タンク2は、圧縮空気を収容し、加圧部3に所定のタイミングで圧縮空気を噴射する。圧縮空気は、空気ボンベから供給されたり、コンプレッサーを用いて取り込んだ空気を圧縮したりして供給されたりする。もちろん、上述の通り、接続されている空気供給路から連続的あるいは断続的に、圧縮空気が供給されてもよい。
圧縮空気タンク2は、このような経路で供給される圧縮空気を収容する。クリンカ除去装置1は、その外形となる筐体に操作ボタン12や操作ダイヤル11を有しており、作業者120は、これら操作ボタン12や操作ダイヤル11を操作する。このとき、これらの操作ダイヤル11や操作ボタン12は、クリンカ除去装置1のどこかに実装されれば良いが、使い勝手の点から、図3に示されるように、圧縮空気タンク2に、操作ダイヤル11や操作ボタン12が実装されることも好適である。なお、これらの操作ダイヤル11や操作ボタン12は、図とは異なる場所に設置されたり、リモコン(有線、無線)に装着されたりしてもよい。このように装着されることで、誤発射や誤動作が防止されやすい。
圧縮空気タンク2は、圧縮空気を収容可能な構造や機能を有するので、内部が中空であって圧力に耐えられる形状や構造を有する。例えば、圧力に耐えられるように金属や合金などの耐久性の高い素材で形成されることも好適である。一例として空気ボンベと同様の素材や構造を有している。また、クリンカ除去装置1全体の形状や大きさに合わせた形状や大きさを有していることが好適であり、使用の態様を考慮すると、クリンカ除去装置1の後方あるいは下部に位置することが適当である。
また、圧縮空気タンク2は、圧縮空気を加圧部3に噴射するために噴射口を供えていることも好適である。すなわち、圧縮空気タンク2は、作業者120の操作ボタン12の操作に基づいて瞬間的に開口して収容する圧縮空気を噴射する開閉バルブを備えており、この開閉バルブの瞬間的な開放で、圧縮空気が、瞬間的に噴射してクリンカ除去弾10に十分な圧力を付与する。このとき、上述のように、開閉バルブ31が瞬間的に開くことも好適である。開閉バルブが瞬間的に開くことで、噴出される圧縮空気の圧力が、瞬間的かつ爆発的にクリンカ除去弾10に付与されるからである。
また、連結部5によって、圧縮空気タンク2と加圧部3とが接続されてもよいし、連結部5が無く、直接的に接続されてもよい。連結部5が設けられることで、圧縮空気タンク2の設置位置の自由度が高まるメリットがある。
また、図示はしていないが、発射バルブが加圧部3と圧縮空気タンク2との間に存在し、発射バルブの作用によって、圧縮空気が加圧部3に送り込まれても良い。発射バルブが、圧縮空気タンク2から噴出される圧縮空気を一気に加圧部3へ送出する。
なお、圧縮空気タンク2は、取り外し可能あるいは交換可能であることも好適である。クリンカ除去弾10の発射距離、発射速度は、圧縮空気の圧力によって定まるので、圧縮空気タンク2が、交換可能であれば、所望の圧力を達成できる圧縮空気タンク2が取り付けられる。
なお、クリンカ除去装置1は、クリンカ除去弾10を連続発射できるように、圧縮空気タンク2に、空気通路等が繋がっており、連続的に圧縮空気が供給されればよい。
また、圧縮空気タンク2は、案内筒4などと共に、台座6に接続して設置されていることが好適である。台座6によって設置されることで、クリンカ除去装置1全体が安定して操作できるようになるからである。
ここで、操作ダイヤル11や操作ボタン12は、圧縮空気の圧力や量を調整するのに用いられる(もちろん、実際の射出動作にも用いられる)。例えば、作業者120が操作ダイヤル11を、その目盛りに合わせて調整することで、圧縮空気タンク2の圧縮空気の圧力を調整できる。また、クリンカ除去弾10の発射や発射角度などを調整するのに用いられる。作業者120は、操作ボタン12を用いて、クリンカ除去弾10の加圧部3から案内筒4への射出を実行する。もちろん、これらの操作ダイヤル11などは、発射角度などを調整する機能を有していてもよい。
(加圧部)
加圧部3は、設置位置41に設置されたクリンカ除去弾10に、噴射される圧縮空気による圧力を付与する。また、図には示していないが、圧縮空気タンク2と加圧部3との間には、発射バルブが備わっており、この発射バルブによって、圧縮空気タンク2から一つのクリンカ除去弾10を射出するだけの圧縮空気が加圧部3に投入される。このため、圧縮空気タンク2には、一つのクリンカ除去弾10を射出するに対応する量の圧縮空気が収容される。圧縮空気タンク2は、クリンカ除去弾一つ分の圧縮空気を排出すると、新たに空気の供給を受けて、圧縮空気を収容する。
加圧部3は、圧縮空気タンク2と接続しつつ案内筒4とも接続し、設置位置41においてクリンカ除去弾10を設置する。このため、加圧部3は、内部空間を有しており、クリンカ除去弾10が加圧部3から案内筒4に移動できる筒状であることが好ましい。なお、加圧部3は、圧縮空気の圧力を十分に受けるように、案内筒4とは、気密上分離されている。
なお、加圧部3は、案内筒4と厳密に区別されなければならないものではなく、案内筒4におけるある場所(これが加圧部3である)に、クリンカ除去弾10が設置されて、圧縮空気の圧力が付与されればよい。
加圧部3もしくは案内筒4は、設置位置41にクリンカ除去弾10を設置するための、投入部7を更に備えても良い。
図5は、本発明の実施の形態1におけるクリンカ除去装置の側面図である。図5に示されるクリンカ除去装置1は、設置位置41にクリンカ除去弾10を設置するための(クリンカ除去弾10を供給するための)投入部7を備えている。この投入部7を通じて、作業者120はクリンカ除去弾10(内部に内容物が収容されている)を、設置位置41に供給する。投入部7は、加圧部3に接続する部分に蓋を有しており、蓋が開くことで、投入部7からクリンカ除去弾10が加圧部3に投入される。このとき、蓋は、加圧部3からクリンカ除去弾10が射出されたことを認識して開き、次のクリンカ除去弾10が加圧部3に投入される仕組みを有していてもよい。
あるいは、案内筒4が前後に動作して、前後動作の結果生じる隙間からクリンカ除去弾10が供給されてもよい。クリンカ除去弾10が設置されると、加圧部3と案内筒4との間は密封されて、気密上、分離されるようになる。
もちろん、連続的にクリンカ除去弾10が投入されてもよいし、作業者120が、人力で、次々と投入部7にクリンカ除去弾10を投入して、加圧部3の設置位置41に、クリンカ除去弾10が設置されることでも良い。
投入部7は、案内筒4の外周に繋がっている。このため、投入部7の投入口71からクリンカ除去弾10が投入されると、投入されたクリンカ除去弾10は、投入部7の内部空間を移動して加圧部3に入り込み、設置位置41において停止する。設置位置41には単体のクリンカ除去弾10のみが設置されるので、次のクリンカ除去弾10は、設置位置41に到達せず投入部7に残る。上述の通り、設置位置41(案内筒4内部であって、加圧部3の領域)と、投入部7との協会には、蓋が設けられているので、この蓋によって、加圧部3には、最大で一つのクリンカ除去弾10が設置されるようになる。
クリンカ除去弾10が連続発射される場合には、クリンカ除去弾10の発射に合わせて、蓋が次々と開いて、加圧部3の設置位置41に次々と、クリンカ除去弾10が設置されるようになる。もちろん、必要に応じて、同時に複数のクリンカ除去弾10を発射したい場合には、複数のクリンカ除去弾10が、加圧部3に設置される。
なお、設置位置41がセンサーを備えておき、このセンサーが設置位置41にクリンカ除去弾10が設置されたことを認識すると、圧縮空気タンク2から加圧部3に圧縮空気が噴出して、自動的に圧力を付与してクリンカ除去弾10を案内筒4に射出する。射出後に、投入部7のドアやシャッターが開いて、次のクリンカ除去弾10の供給を可能とするような、自動処理が行われても良い。
加圧部3は、設置されたクリンカ除去弾10に、噴射される圧縮空気の圧力を効果的に付与するために、加圧部3の内部空間は、クリンカ除去弾10の形状および大きさに合わせた形状や大きさを有することが適当である。すなわち、クリンカ除去弾10が球形である場合には、加圧部3の内部空間は円形の断面を有する筒状であることが好適である。また、噴射される圧縮空気がクリンカ除去弾10の周囲から案内筒4に漏れ出てしまわないように、加圧部3の内部空間は、クリンカ除去弾10の直径に略等しい(但し、クリンカ除去弾10が移動可能な程度の隙間を有している)ことも好適である。このような形状や大きさを有していれば、クリンカ除去弾10に対して、加圧部3は効果的に圧力を付与できる。
もちろん、これらの内径では、加圧部3や案内筒4内部のシールや付着物の装着によって異なることもありえる。
なお、このクリンカ除去弾10の周囲が密閉されている状態とは、厳密な密閉を要求するものではなく、一般的に密閉されている程度であると判断されれば十分である。
また、加圧部3は、クリンカ除去弾10の大きさの変化に合わせて、その内径を変化可能であることも好適である。例えば、収縮リングなどを内面に備えており、この収縮リングの収縮や拡張に合わせて、加圧部3の内径が変更される。
(案内筒)
次に、案内筒4について説明する。
案内筒4は、加圧部3で圧縮空気の圧力によって移動を開始したクリンカ除去弾10を、先端部42に向けて移動させる。案内筒4は、クリンカ除去弾10の形状、大きさに合わせた内部空間を有した筒状の部材であり、先端は開口して射出口43を備えている。例えば、クリンカ除去弾10が、略球形である場合には、案内筒4は、円柱の内部空間を有しており、その内部空間の内径は、クリンカ除去弾10の直径に対応する。理想的には、内部空間の内径は、クリンカ除去弾10の直径と同等であることが好ましい。同等であることで、加圧部3で付与された圧縮空気が、案内筒4内部でクリンカ除去弾10の周囲から漏れにくくなり、圧縮空気の圧力が付与されたままとなるからである。この場合には、圧縮空気の圧力によって、案内筒4内部で、クリンカ除去弾10が、その速度を向上させる。
あるいは、案内筒4の内径は、クリンカ除去弾10の直径より僅かに大きいことも好適である。圧縮空気が、クリンカ除去弾10の周囲から僅かに漏れることで、クリンカ除去弾10の案内筒4内部での移動に反発力や応力が加わりにくくなり、却って、クリンカ除去弾10は、案内筒4内部での速度を上昇させることがある。
また、案内筒4内部の内径は、取替え可能な充填材や充填シートなどを用いることで、内径を変化させることができることも好適である。クリンカ除去装置1は、対象となる燃焼プラント10やクリンカ130の特質や種類に応じて、発射するクリンカ除去弾10の種類を変えることを必要とすることもある。この場合には、使用されるクリンカ除去弾10の直径や形状が変化することがある。案内筒4内部に、取替え可能な充填材や充填シートが用いられることで、使用されるクリンカ除去弾10の直径や形状の変化に、案内筒4が対応できるようになる。
このように、案内筒4は、加圧部3で初速を受けたクリンカ除去弾10を案内筒4の方向に沿って案内(移動させる)すると共に、速度を増加させる。速度が増加したクリンカ除去弾10は、射出口43から、狙い先のクリンカ130に着弾する。
案内筒4は、クリンカ除去弾10を案内するので、その方向や角度によって、発射されるクリンカ除去弾10の方向や角度(あるいは到達距離)を決定できる。このため、案内筒4は、上下左右に角度を変更することが可能である。また、場合によってはその長さを伸縮させることも可能である。案内筒4の長さによって、クリンカ除去弾10の到達距離が変化するからである。
このため、作業者120は、開口部110に挿入した案内筒4の先端や方向を変化させながら、破損させたいクリンカ130に、クリンカ除去弾10が着弾するように調整しつつ作業する。
案内筒4は、台座6に接続されており、この台座6によって案内筒4が支持されている。このとき、案内筒4が台座6に対して角度を変更できるように、角度調整機構を備えていることも好適である。例えば、ねじによって角度調整機構は実現される。案内筒4は、金属、合金、樹脂などで形成されている。もちろん、台座6だけでなく、その他の手段で、案内筒4の高さ、角度、方向が変化させられてもよい。
これらの角度調整機構は、一般に知られる部材や機構が用いられて、自動制御できるようになっていることも好適である。
また、案内筒4は、その内周においてクリンカ除去弾10の移動方向(矢印A)に沿った複数の溝を有することも好適である。図6は、本発明の実施の形態1における案内筒の斜視図である。案内筒4内部が透視状態として表されている。
案内筒4は、先端の射出口43に向けた方向の内周に、溝45を備えている。図6では、4本の溝45が備わっており、丁度上下左右のそれぞれの位置に溝45が備わっている。案内筒4が溝45を、クリンカ除去弾10の進行方向に備えていることで、クリンカ除去弾10に加わる進行方向と逆方向の圧力の抜け道が生じる。あるいは、圧縮空気の逃げ道が生じる。これ等の結果により、案内筒4は、クリンカ除去弾10をより効率よく移動させることができると共に、案内筒4を移動する際に、クリンカ除去弾10の速度を増加させやすくなる。
また、案内筒4の内周に形成される溝は、図7に示される形態でもよい。図7は、本発明の実施の形態1における案内筒の斜視図である。
図7に示される案内筒4は、図6の場合と異なり、射出口43に向けて収束するように溝48が形成されている。
溝48は、方向付けを行うことができるので、案内筒4内部でクリンカ除去弾10の射出方向をより絞り込むことができる。図7のように、溝48が案内筒4の根元から先端に向けて(射出口43に向けて)集まるようになっているので、例えば、案内筒4の内径よりも小さな直径のクリンカ除去弾10を、所定の着弾位置に収束させて狙いやすくできる。
以上のように、案内筒4が、溝45、48を適当に備えることで、発射するクリンカ除去弾10の速度や発射方向を制御することができる。
なお、案内筒4は、開口部110に挿入されるので、開口部110の形状や大きさに、案内筒4の形状や大きさが合わせられることも好適である。
以上のように、実施の形態1におけるクリンカ除去装置1は、遠隔かつ燃焼プラント100の外側から、効率的に付着したクリンカ130を除去できる。しかも、作業者120が内部に入り込んで除去するよりも安全であり作業時間も短縮できる。結果として、燃焼プラント100の稼働率を上げることができて、運用コストを低減できる。
なお、燃焼プラント100に備わる複数の開口部110に、複数のクリンカ除去装置1を挿入して、同時並行的に異なるクリンカ130を除去してもよいし、複数のクリンカ除去装置1から、一つのクリンカ130を集中攻撃して、クリンカ130を除去してもよい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。
実施の形態2では、開口部110に挿入した案内筒4からまっすぐに発射されるクリンカ除去弾10だけでは狙いにくい位置にあるクリンカ130の除去を行えるクリンカ除去装置について説明する。
(案内筒のカーブ等)
案内筒4は、その内部を移動するクリンカ除去弾10の移動軌跡を変更可能にする屈曲もしくはカーブを有することも好適である。銃のバレルと同様に、案内筒4が曲がっていることで、加圧部3で圧縮空気を受けて移動を開始したクリンカ除去弾10は、この屈曲やカーブに従って、案内筒4内部を移動する。この移動によって、クリンカ除去弾10は、カーブした状態で射出口43から発射される。この結果、クリンカ除去装置1は、クリンカ除去弾10をカーブさせながら発射できる。
クリンカ130は、開口部110から見て直線上でない陰となる部分に付着することも多い。このような場合にも、案内筒4が屈曲やカーブしていることで、クリンカ除去弾10をカーブさせながら発射できるので、クリンカ除去装置1は、このような陰にあるクリンカ130を除去することもできる。
もちろん、カーブの度合いは、理論値と経験値との両方が必要であるので、作業者120が、何度かのカットアンドトライを繰り返しながら、目的とするクリンカ130に着弾させるようにしてもよい。
ここで、案内筒4は、最初から屈曲していたりカーブしていたりするだけでなく、複数の部材の継ぎ足しなどで、屈曲やカーブが実現されてもよい。
(接触板の設置)
また、案内筒4の先端は、案内筒4内部を移動して射出される際のクリンカ除去弾10の表面の少なくとも一部に接触する単数又は複数の接触板を備えることも好適である。
図8は、本発明の実施の形態2における案内筒の側面図である。図8に示される案内筒4は、その先端であって、射出口43の前方に、接触板51A、51Bを有している。接触板51A、51Bのそれぞれは、支持部材50A、50Bによって、案内筒4の外壁に取り付けられている。また、支持部材50A,50Bのそれぞれは、ねじ52A,52Bによって、案内筒4の外壁に固定されている。
なお、図8では、2枚の接触板51A,51Bが対向するような位置関係で設置されているが、必ずしもこのような位置関係でなければならないわけではない。また、図8では、2枚の接触板51A,51Bが設けられているが、単数の接触板51が取り付けられてもよいし、3枚以上の接触板51が取り付けられてもよい。
接触板51は、支持部材50によって案内筒4の外壁に取り付けられる。このため、ねじ52の取り外しや、支持部材50の取り外しなどによって、接触板51は、取り外し可能である。すなわち、接触板51は、素材、厚み、面積、体積、形状などによって異なる種類に交換可能であると共に、取付枚数を変更することもできる。あるいは、取り付け位置を変更することもできる。このように、接触板51は、取付そのものや取付方法におけるフレキシビリティが高く、作業者120の意図を反映させやすい。
案内筒4を移動して射出口43から射出されるクリンカ除去弾10は、射出の際にこの接触板51に、その表面を接触させる。特に、クリンカ除去弾10は、射出の際に、この接触板51にその側面を接触させる。いうなれば、接触板51は、反射板の役割を果たしているともいえる。
図8においては、接触板51の位置と突出量から、射出口43から射出される際に、クリンカ除去弾10の上の表面が、接触板51Aと接触している。この接触によって、クリンカ除去弾10には、図8の上方向(接触板51A方向)から下方向(接触板51B方向)への、向きの変化の外的力が付与されることになる。言い換えれば、反射するあるいは曲げられる回転が付与される。
この結果、図8のクリンカ除去装置1は、下向きに存在するクリンカ130に、クリンカ除去弾10を着弾させることができるようになる。これは、接触板51Aと51Bの突出位置(射出口43から射出されるクリンカ除去弾10に対して)の、差分が実現している。
逆に、接触板51Aに比較して、接触板51Bがクリンカ除去弾10に対してより突出している状態であれば、射出口43を射出するクリンカ除去弾10の下方の表面に、接触板51Bが接触する。この結果、発射されるクリンカ除去弾10は、案内筒4に対して上のほうに発射されるようになる。この発射により、燃焼プラント100の内部空間109であって、開口部110より上の方に付着しているクリンカ130へ、クリンカ除去弾10を着弾させやすくなる。
このように、接触板51が設けられることで、クリンカ除去装置1は、開口部110から挿入するだけでは、死角となる陰にあるクリンカ130をも、除去することができるようになる。
このように、単数または複数の接触板51は、射出口43から射出されて発射されるクリンカ除去弾10の射出角度を変化させることができる。もちろん、上述のように、複数の接触板51A,51Bのいずれかが接触することで射出角度を変えることもできるし、複数の接触板51のそれぞれに部分的に接触することで、クリンカ除去弾10の射出角度が変化させられることもありえる。
もちろん、単数又は複数の接触板51が、射出口43において左右(あるいは斜め)のいずれか少なくとも一箇所(複数個所も含む)に取り付けられてもよい。例えば、射出口43の左側に取り付けられた接触板51に、射出口43から射出されるクリンカ除去弾10が接触する場合には、この接触によって反射角度が生じて、クリンカ除去弾10は、案内筒4の移動ベクトルに対して右向きに角度を変えて発射される。逆の場合には、クリンカ除去弾10は、案内筒4の移動ベクトルに対して左向きに角度を変えて発射される。
更に、このとき、上下左右(あるいは斜め)のいずれか一箇所のみに接触板51が取り付けられて、この1枚の接触板51にクリンカ除去弾10が接触して、発射角度に変化が生じることでもよい。この発射角度の変化によって、クリンカ除去装置1は、開口部110から挿入した案内筒4の射出口43(および案内筒4の移動軌跡)において死角となる部分のクリンカ130を、除去できる。
あるいは、上下左右(あるいは斜め)のいずれか2箇所以上に接触板51が取り付けられて、クリンカ除去弾10が、複数の接触板51に接触することで、発射角度が、更に細かく調整されることも好適である。この場合には、発射方向が変わるだけでなく、空気抵抗なども活用して、クリンカ除去弾10が変化(カーブやスライダーのように)しながら、クリンカ130に着弾できる。
また、複数の接触板51の少なくとも一つは、案内筒4の射出口43において、クリンカ除去弾10の移動方向の前後位置、クリンカ除去弾10との接触位置、クリンカ除去弾10との接触角度、クリンカ除去弾10に対する接触圧力、クリンカ除去弾10との接触面積およびクリンカ除去弾10との接触量との少なくとも一つにおいて、変更可能であることも好適である。特に、複数の接触板51は、取付位置や取付方法が変更可能であることで、結果的に上述のように、クリンカ除去弾10との接触状態を変更できる。
特に、接触板51は、支持部材50とねじ52によって、案内筒4に取り付けられる。この支持部材50とねじ52のそれぞれは、柔軟性や弾性力を有していることも好適である。例えば、支持部材50は、ねじ52を支点として、たわみ性を有しており、ねじの締め具合、ねじの位置によって、支持部材50のたわみ性が変わることも好適である。あるいは、支持部材50の素材、構造、厚み、面積などによって、支持部材50のたわみ性が変化させられてもよい。
このように、支持部材50に変更可能なたわみ性があれば、支持部材50に装着されている接触板51も、弾性を有することになり、この弾性の強弱が、接触するクリンカ除去弾10の発射角度の強弱を変化できる。
また、支持部材50および接触板51の少なくとも一方の取り付け方によって、案内筒5によって定まるクリンカ除去弾10の移動方向に対して、接触板51の表面が交差角度を有することも好適である。すなわち、例えば、接触板51は、案内筒4の方向ベクトルに対して斜めとなるベクトルに沿って取り付けられる。このような場合には、接触板51は、接触するクリンカ除去弾10の発射角度をより大きく変化させることができる。もちろん、この交差角度は変更可能であり、接触板51は、案内筒4の方向ベクトルに対して、異なる交差角度を、適宜変更されながら有することができる。
接触板51は、柔軟性の高い素材で形成されても良いし、柔軟性の低い素材で形成されても良い。前者であれば、ポリウレタン、発泡樹脂、フェルト生地などで形成されれば良い。接触板51が高い柔軟性を有している場合には、柔らかい接触をクリンカ除去弾10に与えることができるので、クリンカ除去弾10は、柔らかな軌道での変化を生じさせる。
後者であれば、接触板51は、硬質樹脂、金属、合金、セラミックス、これらの混合部材などで形成される。このように接触板51が、低い柔軟性を有している場合には、堅い接触をクリンカ除去弾10に与えることができるので、クリンカ除去弾10は、堅い軌道での変化を生じさせる。例えば、角度のある反射によって、クリンカ130を狙う場合には、この後者の構造が適している。逆に、緩やかなカーブ軌道を描いてクリンカ130を狙う場合には、この前者の構造が適している。
もちろん、素材だけでなく、厚みや密度によって、その柔軟性を代えることも良い。また、支持部材50に対して接触板51の突出量を変化させることができることも好適である(あるいは、支持部材50そのものの突出量を変化させることも好適である)。接触板51のクリンカ除去弾10に対する突出量が大きければ、クリンカ除去弾10への接触圧力が高まり、接触板51は、クリンカ除去弾10の発射角度の変化を大きくできる。
逆に、接触板51のクリンカ除去弾10に対する突出量が小さければ、クリンカ除去弾10への接触圧力が弱まり、接触板51は、クリンカ除去弾10の発射角度の変化を小さくできる。
なお、クリンカ除去弾10に、凸凹や表面線が設けられることで、より細かな発射方向の変化を生じさせることができる。
なお、接触板51(あるいはこれを取り付ける支持部材50など)の調整によって、クリンカ除去弾10に対する前後位置、接触位置、接触角度、接触圧力、接触面積および接触量の少なくとも一つは、案内筒4の先端が、開口部110に挿入された後で、直接的もしくは間接的に調整できることも好適である。この結果、作業者120は、挿入した状態で、内部のクリンカ130の位置を狙いつつ調整しながら、クリンカ除去弾10を発射して、クリンカ130を正確に除去できる。
また、接触板51の角度、位置、あるいは、射出口との距離などを適宜調整することで、発射されるクリンカ除去弾10の角度や方向を、調整することができる。あるいは、接触板51との反射だけでなく、接触板51との摩擦によって、クリンカ除去弾10に生じる摩擦や回転によって、クリンカ除去弾10が、案内筒4そのものの射出方向と異なる方向に発射されることでもよい。この場合でも、案内筒4の視野角外のクリンカに、クリンカ除去弾10を衝突させることもできる。
以上、実施の形態2におけるクリンカ除去装置1は、案内筒4が挿入される開口部110から死角となるクリンカ130に、クリンカ除去弾10を着弾させることができる。結果として、燃焼プラント100の内部空間109の様々な場所に付着するクリンカ130を、遠隔的かつ安全に除去することができるようになる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、作業者120が、燃焼プラント100の内部空間109を、視認しながらクリンカ除去弾10を発射することを容易にする工夫を説明する。
図9は、本発明の実施の形態3におけるクリンカ除去装置の正面図である。クリンカ除去装置1の特に案内筒4の射出口43を中心に示した図面である。
クリンカ除去装置1は、図1などに示されるとおり、案内筒4の先端部42を、開口部110に挿入して用いられる。このため、作業者120は、案内筒4の射出口43を見ながら作業することができない。また、燃焼プラント100は非常に大きいことに加えて、内部空間109も複雑である。このため、あてずっぽうでクリンカ除去弾10を発射しても、クリンカ130に着弾させることが難しい。
図9に示されるクリンカ除去装置1は、開口部110から燃焼プラント100の内部空間109を撮像できる撮像装置60およびクリンカ除去弾10の着弾位置を照準する照準装置70の少なくとも一つを備えている。撮像装置60は、いわゆるカメラ(静止画、動画)であり、内部空間109を撮像できる機能、構造を有していればよい。クリンカ除去装置1の構造容易性から、図9に示されるように、案内筒4の先端(射出口43)付近に設けられて、案内筒4の射出方向を撮像できる向きに設けられることが適当である。いわゆる、ライフルスコープと同じように、発射軸と同軸で撮像装置60が、内部空間109を撮像できるからである。
このとき、撮像された画像は、作業者120の手元に転送されて、作業者120の手元に用意される表示装置に表示される。作業者120は、表示装置の画像を見ながら、発射方向(接触板51も用いながら)を調整し、狙いのクリンカ130へ、クリンカ除去弾10を発射する。
また、照準装置70は、レーザー光などを照射して、案内筒4の軸と同軸を照射する。この照準装置70によっても、作業者120は、狙いのクリンカ130へ、クリンカ除去弾10を発射することがしやすくなる。
ここで、照準装置70は、レーザー光などの照準光を照射するが、通常は図9に示されるように案内筒4の軸に連動している。通常状態では、案内筒4の移動軸に沿って、クリンカ除去弾10が発射されるからである。
一方、照準装置70の照射する照準光は、接触板51の交差角度と連動可能であることも好適である。接触板51にクリンカ除去弾10が接触する際には、この接触によって、クリンカ除去弾10の発射方向が変化するからである。このため、照準光が、この接触板51の交差角度と連動することで、接触板51によって変化する発射角度に合わせた位置を、照準装置70が、照準光として照射できるようになる。この結果、作業者120は、この照準光を活用して、より正確に変化する発射角度でのクリンカ除去弾10の着弾を実行できる。
撮像装置60は、燃焼プラント100の内部空間109を撮像して、作業者120の作業を補助する。ここで、メンテナンス中の燃焼プラント100の内部空間109は、非常に暗いことも多い。撮像をよりよく行うには、内部空間109を照らすことが適当である。このため、撮像装置60は、燃焼プラント100の内部空間109を照らす発光部61を更に備えることが好適である。図9では、撮像装置60の上方に、発光部61が備わっている。
ここで、図9のように、発光部61は、案内筒4の先端部42の前方に設けられている。この場合には、案内筒4によるクリンカ除去弾10の移動軌跡と発光部61の発行軌跡とが同一角度になってしまう。同一角度でもよいが、同一角度であると、狙う対象のクリンカ130に陰が生じてしまう。陰が生じると、狙いがつけにくくなる問題もある。
このため、案内筒4の移動軌跡と、発光部61の発光軌跡とが異なる角度を有していることも好適である。これは、例えば、発光部61の位置を変えたり、発光部61の発光方向を変えたりすることで実現される。あるいは、案内筒4と別の部材であって、開口部110に挿入可能な部材に、発光部61が取り付けられることも好適である。
以上、実施の形態1〜3で説明されたクリンカ除去装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 クリンカ除去装置
2 圧縮空気タンク
3 加圧部
31 開閉バルブ
4 案内筒
41 設置位置
42 先端部
43 射出口
45、48 溝
5 連絡路
50 支持部材
51 接触板
52 ねじ
60 撮像装置
61 発光部
70 照準装置
7 投入部
10 クリンカ除去弾
100 燃焼プラント
101 外壁
102、103、104 フロアー
105 階段
109 内部空間
110 開口部
120 柱
121 梁

Claims (20)

  1. 射出されるクリンカ除去弾によって、燃焼プラント内部に付着するクリンカを除去するクリンカ除去装置であって、
    収容する圧縮空気を噴射可能な圧縮空気タンクと、
    前記圧縮空気タンクから噴射される圧縮空気を受けることが可能に前記圧縮タンクに接続し、前記クリンカ除去弾に圧縮空気を加える加圧部と、
    前記加圧部に接続され、前記加圧部での圧力を受けて移動を開始する前記クリンカ除去弾を先端に案内する案内筒と、を備え、
    前記案内筒の先端は、燃焼プラントの外壁に設けられる開口部に挿入可能である、クリンカ除去装置。
  2. 前記クリンカ除去弾は、クリンカ、セメント、コンクリート、金属、合金、石膏、硬質樹脂およびこれらの組み合わせの少なくとも一つの硬質素材で形成されている、請求項1記載のクリンカ除去装置。
  3. 前記クリンカ除去弾は、砲弾型、球形、楕円球形、円柱形状、角形および柱状形のいずれかである、請求項2記載のクリンカ除去装置。
  4. 前記加圧部は、前記圧縮空気タンクと前記案内筒とを開通可能にする開閉バルブを有しており、前記クリンカ除去弾は、前記開閉バルブの前段に設置され、前記圧縮空気タンクからの圧縮空気が付与される際には、前記開閉バルブが開く、請求項1から3のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  5. 前記案内筒は、前記開閉バルブの前段に、前記クリンカ除去弾を投入可能な投入部を更に備える、請求項4記載のクリンカ除去装置。
  6. 前記案内筒は、前記クリンカ除去弾を、所定の着弾座標に向けて案内する、請求項1から5のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  7. 前記案内筒は、その内周において、前記クリンカ除去弾の移動方向に沿った複数の溝を有する、請求項1から6のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  8. 前記案内筒は、内部を移動する前記クリンカ除去弾の移動軌道を変更可能に、屈曲もしくはカーブを形成可能である、請求項1から7のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  9. 前記案内筒の先端は、前記案内筒の内部を移動して射出される際の前記クリンカ除去弾の表面の少なくとも一部に接触する単数又は複数の接触板を更に備える、請求項1から8のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  10. 前記複数の接触板は、前記案内筒の射出口において、相互に対向する位置に取り付け可能である、請求項9記載のクリンカ除去装置。
  11. 前記複数の接触板の少なくとも一つは、前記案内筒の射出口において、前記クリンカ除去弾の射出角度を変化させる、請求項9又は10記載のクリンカ除去装置。
  12. 前記複数の接触板の少なくとも一つは、前記案内筒の射出口において、前記クリンカ除去弾の移動方向の前後位置、前記クリンカ除去弾との接触位置、接触角度、接触圧力および接触量の少なくとも一つにおいて、変更可能に取付可能である、請求項9から11のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  13. 前記複数の接触板の少なくとも一つは、前記案内筒における前記クリンカ除去弾の移動方向との交差角度を変更可能である、請求項9から12のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  14. 前記単数または複数の接触板は、支持部材および前記支持部材を前記案内筒の外壁に接続する接続部材によって、案内筒の先端部に取り付けられ、前記支持部材および前記接続部材の少なくとも一方は、弾性力を有する、請求項9から13のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  15. 前記接触板は、前記案内筒の先端が、前記燃焼プラントの前記開口部に挿入された状態で、前記クリンカ除去弾に対する前後位置、接触位置、接触角度、接触圧力および接触量の少なくとも一つを、直接もしくは間接的に調整できる、請求項14記載のクリンカ除去装置。
  16. 前記開口部から前記燃焼プラント内部を撮像できる撮像装置および前記クリンカ除去弾の着弾位置を照準する照準装置の少なくとも一方を備える、請求項1から15のいずれか記載のクリンカ除去装置。
  17. 前記照準装置が照射する照準光は、前記複数の接触板の少なくとも一つの交差角度と連動可能である、請求項16記載のクリンカ除去装置。
  18. 前記撮像装置は、前記燃焼プラント内部を照らす発光部を更に備え、前記案内筒の移動軌跡と前記発光部の発光軌跡とは、異なる角度を有する、請求項16又は17記載のクリンカ除去装置。
  19. 請求項1から18のいずれか記載のクリンカ除去装置に用いられ、所定素材で形成され所定密度を有するクリンカ除去弾。
  20. 前記クリンカ除去弾は、クリンカへの衝突により前記クリンカが発生しうる設備が破壊される密度以下である、請求項19記載のクリンカ除去弾。
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