JP2014029274A - Semiconductor physical quantity sensor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、半導体物理量センサに関する。 The present invention relates to a semiconductor physical quantity sensor.
従来より、ヒートシンクに形成されたキャビティ上に薄板部を配置し、当該薄板部上にサーモパイルおよび赤外線吸収体を配置した赤外線センサが知られている(例えば特許文献1参照)。 Conventionally, an infrared sensor is known in which a thin plate portion is disposed on a cavity formed in a heat sink, and a thermopile and an infrared absorber are disposed on the thin plate portion (see, for example, Patent Document 1).
この特許文献1では、レンズ部が形成されたレンズ基板をヒートシンクに固定することで赤外線吸収体上にレンズ部が配置されるようにしている。そして、赤外線吸収体上にレンズ部を配置することで、赤外線吸収体に赤外線を集光させて温度変化の検出精度を高めるようにしている。 In Patent Document 1, the lens unit is formed on the infrared absorber by fixing the lens substrate on which the lens unit is formed to a heat sink. And by arrange | positioning a lens part on an infrared absorber, infrared rays are condensed on an infrared absorber and the detection accuracy of a temperature change is raised.
しかしながら、上記従来の技術では、ヒートシンクとは別体に形成したレンズ基板を用いているため、センサが大型化してしまうという問題がある。 However, the conventional technique uses a lens substrate that is formed separately from the heat sink, and thus has a problem that the sensor becomes large.
そこで、本発明は、より小型化を図ることのできる半導体物理量センサを得ることを目的とする。 Therefore, an object of the present invention is to obtain a semiconductor physical quantity sensor that can be further miniaturized.
本発明の第1の特徴は、一側にキャビティが形成され、他側にレンズ部が形成された半導体基材と、前記キャビティ上に配置される誘電体薄板部を有し、前記半導体基材の一面側に固定される誘電体と、前記誘電体薄板部上に配置される受光素子と、を備えることを要旨とする。 According to a first aspect of the present invention, there is provided a semiconductor substrate having a cavity formed on one side and a lens portion formed on the other side, and a dielectric thin plate portion disposed on the cavity. And a light receiving element disposed on the dielectric thin plate portion.
本発明の第2の特徴は、前記レンズ部の表面に高反射膜が形成されていることを要旨とする。 The second feature of the present invention is summarized in that a highly reflective film is formed on the surface of the lens portion.
本発明の第3の特徴は、前記レンズ部の表面が放物面であることを要旨とする。 The gist of the third feature of the present invention is that the surface of the lens portion is a paraboloid.
本発明の第4の特徴は、前記レンズ部の表面に所定の波長の光を選択的に透過させるフィルタが形成されていることを要旨とする。 A fourth feature of the present invention is summarized in that a filter that selectively transmits light having a predetermined wavelength is formed on the surface of the lens portion.
本発明の第5の特徴は、前記半導体基材が単結晶シリコンで形成されており、前記キャビティは、前記半導体基材の一面側から異方性エッチングを施すことにより形成されていることを要旨とする。 A fifth feature of the present invention is that the semiconductor substrate is formed of single crystal silicon, and the cavity is formed by performing anisotropic etching from one surface side of the semiconductor substrate. And
本発明の第6の特徴は、前記受光素子が焦電体であることを要旨とする。 The sixth feature of the present invention is summarized in that the light receiving element is a pyroelectric material.
本発明によれば、一側にキャビティが形成され、他側にレンズ部が形成された半導体基材のキャビティ上に誘電体薄板部を配置し、当該誘電体薄板部上に受光素子を配置している。その結果、レンズ部を有する部材を半導体基材と別個に設ける必要がなくなるため、半導体物理量センサの小型化を図ることができるようになる。 According to the present invention, a dielectric thin plate portion is disposed on a cavity of a semiconductor substrate having a cavity formed on one side and a lens portion formed on the other side, and a light receiving element is disposed on the dielectric thin plate portion. ing. As a result, it is not necessary to provide a member having a lens portion separately from the semiconductor base material, so that the semiconductor physical quantity sensor can be reduced in size.
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、半導体物理量センサとして、赤外線センサを例示する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. Below, an infrared sensor is illustrated as a semiconductor physical quantity sensor.
また、以下の複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。 Moreover, the same component is contained in the following several embodiment. Therefore, in the following, common reference numerals are given to those similar components, and redundant description is omitted.
(第1実施形態)
本実施形態にかかる赤外線センサ(半導体物理量センサ)10は、図1および図2に示すように、キャビティ21が形成された半導体基板(半導体基材)20を備えている。また、赤外線センサ10は、半導体基板20のキャビティ21上に配置される誘電体薄板部61を有する誘電体60を備えており、この誘電体60は、半導体基板20の表面(一面)20a側に固定されている。そして、誘電体60の誘電体薄板部61上には、焦電体(受光素子)40が配置されている。
(First embodiment)
As shown in FIGS. 1 and 2, the infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10 according to the present embodiment includes a semiconductor substrate (semiconductor substrate) 20 in which a
半導体基板20は、単結晶シリコンを用いて形成されており、平面視で輪郭形状が矩形状となるように形成されている。そして、単結晶シリコンで形成された半導体基板20の任意の部位(本実施形態では、半導体基板20の一辺の中央部)には、高濃度不純物拡散部22が形成されており、当該高濃度不純物拡散部22上に半導体基板20の電位を取り出す電位取り出し部23が設けられている。
The
キャビティ21は、本実施形態では略四角錐台状をしており、半導体基板(半導体基材)20の表面(一面)20a側から異方性エッチングを施すことで形成されている。
In this embodiment, the
具体的には、キャビティ21は、アルカリ性湿式異方性エッチング液(例えば、KOH(水酸化カリウム水溶液)、TMAH(テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液)等)を用いたシリコン異方性エッチングにより半導体基板(半導体基材)20の一部を除去することで形成している。このとき、キャビティ21は、図1および図2に示すように、半導体基板(半導体基材)20を厚さ方向に貫通しないように凹状に形成されている。
Specifically, the
高濃度不純物拡散部22は、単結晶シリコンで形成された半導体基板20に、当該半導体基板20と同一導電型の不純物をイオン注入するあるいは不純物拡散により導入することで形成することができる。このような高濃度不純物拡散部22を設けることで、当該高濃度不純物拡散部22に導電性を持たせることができるようになる。
The high-concentration
電位取り出し部23は、Cr,Auなどの導電性を有する金属材料で形成されており、図示せぬワイヤボンディングを介して、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのICチップ(図示せず)に電気的に接続されている。本実施形態では、この電位取り出し部23を介して半導体基板20が所定の電位(例えば、グランド電位などの基準となる電位)で保持されるようにしている。なお、電位取り出し部23は、高濃度不純物拡散部22に設ける必要はなく、半導体基板20の高濃度不純物拡散部22以外の部位に設けてもよい。
The potential extracting
そして、半導体基板(半導体基材)20の裏面(他面)20b側には、レンズ部24が形成されている。このレンズ部24は、半導体基板(半導体基材)20に公知の半導体プロセス(エッチング等)を施すことで形成することができる。
A
本実施形態では、レンズ部24は、中央部が下方(他側)に凸となるドーム状に形成されており、上下方向(半導体基板20の厚さ方向)から視た状態でキャビティ21と対応する位置にレンズ部24が形成されている。そして、レンズ部24は、平面視でキャビティ21の中央部と対応する部位が最も突出するように、半導体基板20の裏面20bに形成されている。
In the present embodiment, the
このレンズ部24は、表面24aが放物面となるように形成されている。そして、レンズ部24の焦点がキャビティ上に配置された焦電体(受光素子)40の中央部よりも若干上方に位置するようにレンズ部24を形成している。なお、レンズ部24の表面24aの形状は、放物面に限らず、球面の一部や楕円体の表面の一部であってもよい。
The
また、本実施形態では、レンズ部24の表面24aに所定の波長の光を選択的に透過させるフィルタ25が形成されている。本実施形態では、検知に必要な波長領域(赤外線)のみ透過させ、それ以外の波長領域の光を透過させないようにしている。
In the present embodiment, a filter 25 that selectively transmits light having a predetermined wavelength is formed on the
このようなフィルタ25としては、例えば、Au,Alなどの金属コーティングを施すことでレンズ部24の表面24aに形成した金属薄膜や、複数層の誘電体をコーティングすることでレンズ部24の表面24aに形成した誘電体多層膜を用いることができる。
As such a filter 25, for example, a metal thin film formed on the
誘電体60は、ガラスや窒化珪素などの材料によって薄板状に形成されており、この誘電体60の中央部には、略矩形板状の誘電体薄板部61が形成されている。本実施形態では、誘電体薄板部61をキャビティ21よりも小さくなるように形成し、平面視で、誘電体薄板部61の外周部にキャビティ21が露出するようにしている。
The dielectric 60 is formed in a thin plate shape using a material such as glass or silicon nitride, and a dielectric
そして、誘電体薄板部61の四隅の頂点部分には、はり部63がそれぞれ対角方向に突出するように形成されており、このはり部63を半導体基板20の表面20aに固定することで、誘電体60が半導体基板20に固定されている。
And the
焦電体40は、外力を受けない場合においても結晶部内部において自発分極を有する材料であり、結晶の温度が変化した場合に、自発分極の温度依存性に起因した電荷が結晶表面にあらわれる材料である。この焦電体40の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高誘電率材料が一般的に利用されるが、これ以外にも、例えば、AIN、ZnOおよびF−BARなどの材料を用いることができる。
The
そして、下部電極30および上部電極50が焦電体40の表裏面を挟むように設けられている。
The
下部電極30は、例えば、Cr,Auなどの導電性を有する金属材料を用いて形成することができる。そして、この下部電極30には金属配線32が連結されており、この金属配線32を介して電位取り出し部31が下部電極30に電気的に接続されている。この電位取り出し部31は、誘電体60を介して半導体基板20の表面20aに配置されている。具体的には、図1に示すように、4つのはり部63のうちの1つのはり部(図1の左下のはり部)63の半導体基板20への取り付け部分に、電位取り出し部31が配置されており、この電位取り出し部31と下部電極30とを連結(電気的に接続)するように金属配線32が設けられている。なお、金属配線32は、誘電体60上(誘電体薄板部61上および一方のはり部63上)に設けられている。
The
そして、この電位取り出し部31も、Cr,Auなどの導電性を有する金属材料で形成されており、図示せぬワイヤボンディングを介して、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのICチップ(図示せず)に電気的に接続されている。こうして、下部電極30の電位がICチップ(図示せず)に出力されるようにしている。
The potential extracting
一方、上部電極50は、Cr,Auなどの導電性を有する金属材料を用いて形成することができる。そして、この上部電極50には金属配線52が連結されており、この金属配線52を介して電位取り出し部51が上部電極50に電気的に接続されている。この電位取り出し部51も、誘電体60を介して半導体基板20の表面20aに配置されている。具体的には、図1に示すように、4つのはり部63のうち1つのはり部(図1の右上のはり部)63の半導体基板20への取り付け部分に、電位取り出し部51が配置されており、この電位取り出し部51と上部電極50とを連結(電気的に接続)するように金属配線52が設けられている。この金属配線52も誘電体60上(誘電体薄板部61上および他方のはり部63上)に設けられている。なお、本実施形態では、図1および図2に示すように、誘電体60側から下部電極30、焦電体40、上部電極50の順に積層されており、この順に1辺の長さが短くなるように形成されている。そのため、上部電極50から誘電体60にかけて絶縁層70を形成し、この絶縁層70上に金属配線52を配置することで、上部電極50と下部電極30との短絡を防止している。
On the other hand, the
そして、電位取り出し部51も、Cr,Auなどの導電性を有する金属材料で形成されており、図示せぬワイヤボンディングを介して、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのICチップ(図示せず)に電気的に接続されている。こうして、上部電極50の電位がICチップ(図示せず)に出力されるようにしている。
The
かかる構成の赤外線センサ10を用いることで、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)が赤外線センサ10の近傍に存在しているか否かを検知することができる。
By using the
本実施形態では、上下(半導体基板20の表面20a側と裏面20b側)のいずれに被検知物体が存在していても、検知することができるようになっている。
In the present embodiment, it is possible to detect whether an object to be detected exists on either the top or bottom (the
例えば、赤外線センサ10の上側(半導体基板20の表面20a側)に被検知物体が存在する場合、当該被検知物体から図2の矢印aで示されるように赤外線が照射される。
For example, when a detected object exists above the infrared sensor 10 (on the
そして、被検知物体から照射された赤外線は、焦電体40に直接入射したり、焦電体40の周囲を通過し、レンズ部24によって反射して間接的に焦電体40に入射したりする。この場合、レンズ部24は凹面鏡として機能することとなる。
And the infrared rays irradiated from the object to be detected are directly incident on the
そして、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)からの赤外線が焦電体40に入射、吸収されると、焦電体40内の結晶の温度が変化する。このように、焦電体40内の結晶の温度が変化すると、自発分極の温度依存性に起因した電荷が結晶表面にあらわれる。そして、結晶表面に電荷があらわれることで、上部電極50と下部電極30との電位差が変化し、この電位差の変化がICチップ(図示せず)に出力されることで、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)が赤外線センサ10の近傍に存在していることが、赤外線センサ10によって検知される。
When infrared rays from a detection target (not shown) (for example, a human hand) are incident on and absorbed by the
一方、赤外線センサ10の下側(半導体基板20の裏面20b側)に被検知物体が存在する場合、当該被検知物体から図2の矢印bで示されるように赤外線が照射される。
On the other hand, when an object to be detected exists below the infrared sensor 10 (on the
そして、被検知物体から照射された赤外線は、所定の波長の光を選択的に透過させるフィルタ25を透過する。このとき、赤外線以外の波長領域の光はフィルタ25を透過しないため、赤外線のみがフィルタ25を透過することとなる。そして、フィルタ25を透過した赤外線がレンズ部24を透過して焦電体40に入射する。この場合、レンズ部24は凸レンズとして機能することとなる。
And the infrared rays irradiated from the object to be detected are transmitted through the filter 25 that selectively transmits light of a predetermined wavelength. At this time, since light in a wavelength region other than infrared rays does not pass through the filter 25, only infrared rays pass through the filter 25. Then, the infrared light transmitted through the filter 25 passes through the
そして、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)からの赤外線が焦電体40に入射、吸収されると、焦電体40内の結晶の温度が変化する。このように、焦電体40内の結晶の温度が変化すると、自発分極の温度依存性に起因した電荷が結晶表面にあらわれる。そして、結晶表面に電荷があらわれることで、上部電極50と下部電極30との電位差が変化し、この電位差の変化がICチップ(図示せず)に出力されることで、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)が赤外線センサ10の近傍に存在していることが、赤外線センサ10によって検知される。
When infrared rays from a detection target (not shown) (for example, a human hand) are incident on and absorbed by the
このように、レンズ部24が形成された半導体基板20を用いると、表裏いずれの側から照射される赤外線であっても、より効率的に焦電体40に入射させることができ、検知精度をより高めることができる。なお、本実施形態では、レンズ部24の表面24aに所定の波長の光を選択的に透過させるフィルタ25を形成しているが、フィルタ25を形成しないようにしてもよい。
As described above, when the
以上、説明したように、本実施形態では、表面(一側)20aにキャビティ21が形成され、裏面(他側)20bにレンズ部24が形成された半導体基板(半導体基材)20のキャビティ21上に誘電体薄板部61を配置している。そして、誘電体薄板部61上に焦電体(受光素子)40を配置している。すなわち、レンズ部24を半導体基板(半導体基材)20に一体に形成している。その結果、レンズ部を有する部材を半導体基板(半導体基材)20と別個に設ける必要がなくなるため、赤外線センサ(半導体物理量センサ)10の小型化を図ることができるようになる。また、レンズ部を有する部材を別途設ける必要がなくなるためコストの低減を図ることができる。
As described above, in this embodiment, the
また、レンズ部24を設けることで、被検知物体(例えば、人の手など)から照射された赤外線が焦電体(受光素子)40に入射する量が多くなる。すなわち、焦電体40が受ける光の放射照度が大きくなるため、焦電体40の素子面積が小さくても、大きな感度を得ることができるようになる。その結果、焦電体(受光素子)40の小型化を図ることができる。
Further, the provision of the
また、本実施形態によれば、半導体基板(半導体基材)20の表面(一面)20a側から異方性エッチングを施すことによりキャビティ21を形成している。このように、異方性エッチングを利用することで、ドライエッチングを利用して裏面側から掘り込む方法とくらべて、キャビティ21の形状精度を高めることができる。
Further, according to the present embodiment, the
また、本実施形態によれば、レンズ部24の表面24aに所定の波長の光を選択的に透過させるフィルタ25を形成している。そのため、検知に必要な波長域のみを焦電体(受光素子)40に入射させることができ、他の波長域による雑音の影響を低減することができる。その結果、赤外線センサ(半導体物理量センサ)10の検出精度を向上させることができるようになる。
In addition, according to the present embodiment, the filter 25 that selectively transmits light having a predetermined wavelength is formed on the
また、受光素子として焦電体40を用いることで、赤外線センサ10をより安価に製造することができる。
Further, by using the
さらに、本実施形態のように受光素子として平面状に広がる(赤外線を面で受光する)焦電体40を用いれば、レンズ部24の焦点の位置ずれをある程度許容することができる。例えば、受光素子として線状のサーモパイルを用いた場合、レンズ部24の焦点位置が若干ずれた状態で製造された場合に、本来サーモパイルに入射される予定の赤外線がサーモパイルに入射されず、サーモパイルの周囲から逃げてしまうおそれがある。このように、受光素子として線状のサーモパイルを用いた場合、レンズ部の焦点位置を精度よく設定する必要があるため、容易に製造することができないという問題がある。
Furthermore, if the
これに対して、受光素子として平面状に広がる(赤外線を面で受光する)焦電体40を用いた場合、レンズ部24の焦点位置が若干ずれた状態で製造されて、赤外線が入射予定位置からずれたとしても、平面状に広がる焦電体40に入射されることとなる。すなわち、レンズ部24の焦点位置が若干ずれた状態で製造されたとしても、レンズ部24を透過した赤外線やレンズ部24で反射した赤外線が焦電体40に入射されずに周囲から逃げてしまうのが抑制されることとなる。このように、受光素子として平面状に広がる(赤外線を面で受光する)焦電体40を用いた場合、レンズ部の焦点位置を精度よく設定する必要がなくなるため、より容易に集光効率を高めた赤外線センサを製造することができるようになるという利点がある。
On the other hand, when the
(第2実施形態)
本実施形態にかかる赤外線センサ(半導体物理量センサ)10Aは、基本的に上記第1実施形態の赤外線センサ(半導体物理量センサ)10と同様の構成をしている。
(Second Embodiment)
An infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10A according to the present embodiment basically has the same configuration as the infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10 of the first embodiment.
すなわち、赤外線センサ(半導体物理量センサ)10Aは、単結晶シリコンで形成され、キャビティ21が形成された半導体基板(半導体基材)20を備えている。また、赤外線センサ10は、半導体基板20のキャビティ21上に配置される誘電体薄板部61を有する誘電体60を備えており、この誘電体60は、半導体基板20の表面(一面)20a側に固定されている。そして、誘電体60の誘電体薄板部61上には、焦電体(受光素子)40が配置されている。
That is, the infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10A includes a semiconductor substrate (semiconductor base material) 20 formed of single crystal silicon and having a
そして、下部電極30および上部電極50が焦電体40の表裏面を挟むように設けられている。
The
また、誘電体薄板部61には、はり部63が突設されており、このはり部63の先端を半導体基板20の表面20aに固定することで、誘電体60を半導体基板20に固定している。
Further, the dielectric
また、本実施形態においても、キャビティ21、誘電体薄板部61、下部電極30、焦電体40および上部電極50が平面視で略矩形状をしている。そして、誘電体薄板部61をキャビティ21よりも小さくなるように形成し、平面視で、誘電体薄板部61の外周部にキャビティ21が露出するようにしている。
Also in the present embodiment, the
そして、半導体基板(半導体基材)20の裏面(他面)20b側には、レンズ部24が形成されている。このレンズ部24は、半導体基板(半導体基材)20に公知の半導体プロセス(エッチング等)を施すことで形成することができる。
A
本実施形態では、レンズ部24は、中央部が下方(他側)に凸となるドーム状に形成されており、上下方向(半導体基板20の厚さ方向)から視た状態でキャビティ21と対応する位置にレンズ部24が形成されている。そして、レンズ部24は、平面視でキャビティ21の中央部と対応する部位が最も突出するように、半導体基板20の裏面20bに形成されている。
In the present embodiment, the
このレンズ部24は、表面24aが放物面となるように形成されている。そして、レンズ部24の焦点がキャビティ上に配置された焦電体(受光素子)40の中央部よりも若干上方に位置するようにレンズ部24を形成している。なお、レンズ部24の表面24aの形状は、放物面に限らず、球面の一部や楕円体の表面の一部であってもよい。
The
ここで、本実施形態にかかる赤外線センサ(半導体物理量センサ)10Aが上記第1実施形態の赤外線センサ(半導体物理量センサ)10と主に異なる点は、レンズ部24の表面24aに高反射膜26を形成した点にある。
Here, the infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10 </ b> A according to the present embodiment is mainly different from the infrared sensor (semiconductor physical quantity sensor) 10 of the first embodiment in that a highly
このような高反射膜26としては、例えば、Au,Alなどの金属コーティングを施すことでレンズ部24の表面24aに形成した金属薄膜や、複数層の誘電体をコーティングすることでレンズ部24の表面24aに形成した誘電体多層膜を用いることができる。
As such a highly
かかる構成の赤外線センサ10Aを用いることで、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)が赤外線センサ10Aの近傍に存在しているか否かを検知することができる。
By using the
本実施形態では、半導体基板20の表面20a側に被検知物体が存在している場合に、被検知物体の存在を検知することができるようになっている。
In the present embodiment, when a detected object exists on the
具体的には、赤外線センサ10Aの上側(半導体基板20の表面20a側)に存在する被検知物体から図4の矢印aで示されるように赤外線が照射されると、赤外線は、焦電体40に直接入射したり、焦電体40の周囲およびレンズ部24を通過し、高反射膜26によって反射して間接的に焦電体40に入射したりする。この場合、レンズ部24の高反射膜26は凹面鏡として機能することとなる。
Specifically, when infrared rays are irradiated as shown by an arrow a in FIG. 4 from an object to be detected existing on the upper side of the
そして、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)からの赤外線が焦電体40に入射、吸収されると、焦電体40内の結晶の温度が変化する。このように、焦電体40内の結晶の温度が変化すると、自発分極の温度依存性に起因した電荷が結晶表面にあらわれる。そして、結晶表面に電荷があらわれることで、上部電極50と下部電極30との電位差が変化し、この電位差の変化がICチップ(図示せず)に出力されることで、図示せぬ被検知物体(例えば、人の手など)が赤外線センサ10Aの近傍に存在していることが、赤外線センサ10Aによって検知される。
When infrared rays from a detection target (not shown) (for example, a human hand) are incident on and absorbed by the
以上の本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。 Also according to this embodiment described above, the same operations and effects as those of the first embodiment can be achieved.
また、本実施形態によれば、レンズ部24の表面24aに高反射膜26を形成したため、半導体基板20の表面20a側から入射する光(赤外線)で、焦電体40に当たらずに通り過ぎた光(赤外線)を、対面に形成したレンズ部24上の高反射膜26によって反射させることができる。すなわち、レンズ部24上の高反射膜26が凹面鏡の役割を果たしており、高反射膜26によって反射した反射光を焦電体40に入射させることで、焦電体40の表面に当たる光(赤外線)の放射照度が大きくなる。そのため、焦電体40の素子面積が小さくても、大きな感度を得ることができるようになって、焦電体(受光素子)40の小型化を図ることができる。
Further, according to the present embodiment, since the highly
また、レンズ部24の表面24aが放物面となるように形成することで、反射光を放物面の焦点で結像させることができ、より効率的に反射光を焦電体40に入射させることができ、焦電体(受光素子)40のさらなる小型化を図ることができる。
Further, by forming the
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。 The preferred embodiments of the present invention have been described above. However, the present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications can be made.
例えば、上記各実施形態では、半導体物理量センサとして赤外線センサを例示したが、これに限ることなく、その他の半導体物理量センサであっても本発明を適用することができる。 For example, in each of the above-described embodiments, the infrared sensor is exemplified as the semiconductor physical quantity sensor. However, the present invention is not limited to this and can be applied to other semiconductor physical quantity sensors.
また、上記各実施形態では、受光素子として焦電体を用いたものを例示したが、上述したサーモパイルやフォトダイオード、フォトトランジスタ等を受光素子として用いることも可能である。 In each of the above embodiments, a pyroelectric material is used as the light receiving element. However, the above-described thermopile, photodiode, phototransistor, or the like can also be used as the light receiving element.
また、キャビティや誘電体薄板部その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。 In addition, the specifications (shape, size, layout, etc.) of the cavity, the dielectric thin plate portion, and other details can be changed as appropriate.
10,10A 赤外線センサ(半導体物理量センサ)
20 半導体基板(半導体基材)
20a 表面(一面)
20b 裏面(他面)
21 キャビティ
24 レンズ部
24a 表面
25 フィルタ
26 高反射膜
40 焦電体(受光素子)
60 誘電体
61 誘電体薄板部
10,10A Infrared sensor (Semiconductor physical quantity sensor)
20 Semiconductor substrate (semiconductor substrate)
20a Surface (one side)
20b Back side (other side)
21
60
Claims (6)
前記キャビティ上に配置される誘電体薄板部を有し、前記半導体基材の一面側に固定される誘電体と、
前記誘電体薄板部上に配置される受光素子と、
を備えることを特徴とする半導体物理量センサ。 A semiconductor substrate having a cavity formed on one side and a lens portion formed on the other side;
A dielectric thin plate portion disposed on the cavity, and a dielectric fixed to one side of the semiconductor substrate;
A light receiving element disposed on the dielectric thin plate portion;
A semiconductor physical quantity sensor comprising:
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JP2012169385A JP2014029274A (en) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | Semiconductor physical quantity sensor |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012169385A JP2014029274A (en) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | Semiconductor physical quantity sensor |
Publications (1)
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JP2012169385A Pending JP2014029274A (en) | 2012-07-31 | 2012-07-31 | Semiconductor physical quantity sensor |
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2012
- 2012-07-31 JP JP2012169385A patent/JP2014029274A/en active Pending
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