JP2014020630A - 熱源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の冷凍機を制御して成績係数を高く維持しながら運転可能な熱源システムを提供することを課題とする。
【解決手段】冷凍機4a,4b、4cを備える3系統の熱源機1a,1b,1cを含んで構成される熱源システム1とする。そして、熱源機1a,1b,1cごとに成績係数を演算するシミュレーション手段と、最高の成績係数が高い熱源機1a,1b,1cの順に、運転する優先順位を高く設定する優先順位設定手段と、熱負荷8での熱需要の変化の予測に基づいて、優先順位が高く設定された熱源機1a,1b,1cから先に運転されるように運転スケジュールを決定するスケジュール決定手段と、運転スケジュールに基づいて熱源機1a,1b,1cを運転する熱源システム制御手段と、を備えるという特徴を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱源システムに関する。
複数の熱源機を備え、熱負荷に低温の熱媒体を供給することによって当該熱負荷に冷熱を供給する熱源システムは広く知られている。この技術分野の背景技術として、例えば特許文献1には「複数のインバータ駆動ターボ冷凍機1c〜1eが賄うべき要求熱量に応じて、運転するインバータ駆動ターボ冷凍機1c〜1eの台数を制御装置9によって制御するにあたり、制御装置9は、温度計tにより検出される冷却水の温度によって決まるインバータ駆動ターボ冷凍機1c〜1eの成績係数と負荷率との関係において、成績係数が所定値以上となる負荷率範囲を決定し、個々のインバータ駆動ターボ冷凍機1c、1d及び1eの負荷率が決定した負荷率範囲に収まるように、インバータ駆動ターボ冷凍機1c〜1eのインバータを制御する。」と記載されている(要約参照)。
特開2005−114295号公報
熱源システムに備わる冷凍機における負荷率と成績係数(Coefficient Of Performance:COP)の関係は、負荷率が増加するほどCOPが増加する。したがって、冷凍機の負荷率が低下するような熱需要の場合には、あらかじめ蓄熱槽に蓄えられている熱を負荷に供給することで、冷凍機の低負荷率での運転(COPが低い運転)を避けるように構成されて省エネルギ化を図る場合がある。
また、熱源システムに備わる冷凍機以外の設備(ポンプ、冷却塔等のユーティリティ設備)も運転条件によってエネルギ消費量の特性が変化する。したがって、処理すべき熱負荷量(熱負荷が要求する熱需要)や外気の湿球温度によって熱源システム全体のCOPが変化する。また、複数の冷凍機を備える熱源システムでは、季節や時間帯による熱需要や外気の湿球温度が変動したときに冷凍機の運転順位を切り替えると、冷凍機およびユーティリティ設備の運転台数が変化するため、熱源システム全体のCOPが大きく変化する。
このような熱源システムを省エネルギで運転するにはCOPが高くなるような運転条件で運転することが要求される。しかしながら、熱負荷の熱需要や湿球温度は季節や時間帯によってその変化量や変化速度が異なるため、COPが高くなるような運転条件も異なる。複数の冷凍機が備わる熱源システムでは冷凍機の運転順位が変わってくる。このため、複数の冷凍機が備わる熱源システムのCOPを常に高い状態に維持することは困難である。
例えば、特許文献1で開示される熱源システムであっても、熱負荷の変動に対してCOPを高く維持するように複数の冷凍機を制御することは困難である。
そこで本発明は、複数の冷凍機を制御して成績係数を高く維持しながら運転可能な熱源システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、冷凍機を備える少なくとも2系統の熱源機を含んで構成される熱源システムとする。そして、成績係数を熱源機ごとに演算するシミュレーション手段と、最高の成績係数が高い熱源機の順に、運転する優先順位を高く設定する優先順位設定手段と、熱負荷での熱需要の変化の予測に基づいて、優先順位が高く設定される熱源機から先に運転されるように運転スケジュールを決定するスケジュール決定手段と、運転スケジュールに基づいて熱源機を運転する運転制御手段と、を備えるという特徴を有する。
本発明によると、複数の冷凍機を制御して成績係数を高く維持しながら運転可能な熱源システムを提供できる。
本実施例に係る熱源システムの構成図である。 制御装置の機能ブロックを示す図である。 (a)は形式の違いで異なる冷凍機の評価関数を示す図、(b)は季節によって異なる冷凍機の評価関数を示す図である。 熱需要の変化と、その変化に応じて変化する冷凍機の成績係数を示す図である。 省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段が熱源システムを運転するための運転スケジュールを演算する手順を示すフローチャートである。 熱需要の推移とそれに対応して決定された蓄熱運転目標値STLおよび放熱運転目標値RTLの1例を示す図である。
以下、適宜図を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は本実施例に係る熱源システムの構成図である。
以下、冷凍機と、その冷凍機とともに運転されるユーティリティ機器を含んで熱源機と称する。
なお、図1には3系統の熱源機を備える熱源システムを示しているが、熱源機の数は3系統に限定されるものではない。2系統の熱源機が備わる熱源システムであってもよいし、4系統以上の熱源機が備わる熱源システムであってもよい。
図1に示すように、熱源システム1には、3系統(第1系統1a、第2系統1b、第3系統1c)の熱源機が備わり、各熱源機は制御装置13で制御される。
本実施例において、第1系統1aは冷凍機としてインバータターボ冷凍機4aを備える系統、第2系統1bは冷凍機としてターボ冷凍機4bを備える系統、第3系統1cは冷凍機として排熱利用吸収冷温水機4cを備える系統とする。
なお、各熱源機に含まれる冷凍機の組み合わせは、この組み合わせに限定するものではない。
第1系統1aは第1冷却水W1aが冷却水ポンプ2aによって循環する系であり、第1冷却水W1aを冷却する冷却塔5a、冷却塔5aに送風する冷却ファン17a、冷却ファン17aを駆動するインバータ9a、冷却水ポンプ2aを駆動するインバータ10aなどのユーティリティ設備を含んで構成される。
冷却ファン17aは、インバータ制御によって回転速度が可変であり、冷却塔5aでの第1冷却水W1aの冷却量を調節可能であることが好ましい。また、冷却水ポンプ2aは、インバータ制御によって第1冷却水W1aの流量を調節可能であることが好ましい。
第2系統1bは第2冷却水W1bが冷却水ポンプ2bによって循環する系であり、第2冷却水W1bを冷却する冷却塔5b、冷却塔5bに送風する冷却ファン17b、冷却ファン17bを駆動するインバータ9b、冷却水ポンプ2bを駆動するインバータ10bなどのユーティリティ設備を含んで構成される。
冷却ファン17bは、インバータ制御によって回転速度が可変であり、冷却塔5bでの第2冷却水W1bの冷却量を調節可能であることが好ましい。また、冷却水ポンプ2bは、インバータ制御によって第2冷却水W1bの流量を調節可能であることが好ましい。
第3系統1cは第3冷却水W1cが冷却水ポンプ2cによって循環する系であり、第3冷却水W1cを冷却する冷却塔5c、冷却塔5cに送風する冷却ファン17c、冷却ファン17cを駆動するインバータ9c、冷却水ポンプ2cを駆動するインバータ10cなどのユーティリティ設備を含んで構成される。
冷却ファン17cは、インバータ制御によって回転速度が可変であり、冷却塔5cでの第3冷却水W1cの冷却量を調節可能であることが好ましい。また、冷却水ポンプ2cは、インバータ制御によって第3冷却水W1cの流量を調節可能であることが好ましい。
また排熱利用吸収冷温水機4cにはガスエンジン12が接続される。ガスエンジン12とガスエンジン12に接続される排温水ポンプ16は、図示しない電力需要源の電力需要に応じて運転される。
また、熱源システム1には冷温水往ヘッダ7aおよび冷温水復ヘッダ7bが備わり、冷温水往ヘッダ7aおよび冷温水復ヘッダ7bはそれぞれ熱負荷8に接続される。熱負荷8は熱需要を生じる負荷源であり、各熱源機から冷温水往ヘッダ7aを介して供給される冷水W3に熱を与える。また、熱負荷8は、高温になった冷水W3を、冷温水復ヘッダ7bを介して各熱源機に戻す。
第1系統1aのインバータターボ冷凍機4a、第2系統1bのターボ冷凍機4b、および第3系統1cの排熱利用吸収冷温水機4cは冷温水往ヘッダ7aと接続される。そして、インバータターボ冷凍機4aで第1冷却水W1aによって冷却された第1冷温水W2aと、ターボ冷凍機4bで第2冷却水W1bによって冷却された第2冷温水W2bと、排熱利用吸収冷温水機4cで第3冷却水W1cによって冷却された第3冷温水W2cと、は冷温水往ヘッダ7aを介して冷水W3となって熱負荷8に供給される。
また、インバータターボ冷凍機4a、ターボ冷凍機4b、排熱利用吸収冷温水機4cは冷温水復ヘッダ7bと接続される。そして、熱負荷8で高温になった冷水W3は、冷温水復ヘッダ7bから冷温水ポンプ3aによって、第1冷温水W2aとしてインバータターボ冷凍機4aに送り込まれる。冷温水ポンプ3aはインバータ11aによって駆動される。
また、熱負荷8で高温になった冷水W3は、冷温水復ヘッダ7bから冷温水ポンプ3bによって、第2冷温水W2bとしてターボ冷凍機4bに送り込まれる。冷温水ポンプ3bはインバータ11bによって駆動される。さらに、熱負荷8で高温になった冷水W3は、冷温水復ヘッダ7bから冷温水ポンプ3cによって、第3冷温水W2cとして排熱利用吸収冷温水機4cに送り込まれる。冷温水ポンプ3cはインバータ11cによって駆動される。
また、本実施例の熱源システム1には、冷水W3を貯水する貯水槽20が蓄熱槽として備わっている。
貯水槽20は、インバータターボ冷凍機4a、ターボ冷凍機4b、排熱利用吸収冷温水機4cで冷却されて冷温水往ヘッダ7aに送り込まれた冷水W3を貯留する貯留部であり、冷水W3を貯留することによって冷熱を蓄える装置である。
さらに、貯水槽20には、ポンプ(熱供給ポンプ21)が備わる。そして、貯水槽20に蓄えられた冷熱(冷水W3)は、熱供給ポンプ21によって熱負荷8に供給される。
なお、熱供給ポンプ21は、例えばインバータ制御によって回転速度が調節される構成が好ましい。この構成によって、例えば制御装置13は、熱供給ポンプ21の回転速度を調節することによって、貯水槽20から熱負荷8への冷水W3の供給量を調節できる。
また、インバータターボ冷凍機4aの第1冷却水W1aの入口A1iと出口A1oには、第1冷却水W1aの温度を計測する温度計41a,41bが備わり、インバータターボ冷凍機4aの第1冷温水W2aの入口A2iと出口A2oには、第1冷温水W2aの温度を計測する温度計42a、42bが備わる。
また、ターボ冷凍機4bの第2冷却水W1bの入口B1iと出口B1oには、第2冷却水W1bの温度を計測する温度計51a,51bが備わり、ターボ冷凍機4bの第2冷温水W2bの入口B2iと出口B2oには、第2冷温水W2bの温度を計測する温度計52a,52bが備わる。
さらに、排熱利用吸収冷温水機4cの第3冷却水W1cの入口C1iと出口C1oには、第3冷却水W1cの温度を計測する温度計61a,61bが備わり、排熱利用吸収冷温水機4cの第3冷温水W2cの入口C2iと出口C2oには、第3冷温水W2cの温度を計測する温度計62a,62bが備わる。
また、第1系統1aには、インバータターボ冷凍機4aに流入する第1冷却水W1aおよび第1冷温水W2aの流量を計測する流量計43,44が備わり、第2系統1bには、ターボ冷凍機4bに流入する第2冷却水W1bおよび第2冷温水W2bの流量を計測する流量計53,54が備わる。
さらに、第3系統1cには、排熱利用吸収冷温水機4cに流入する第3冷却水W1cおよび第3冷温水W2cの流量を計測する流量計63,64が備わる。
そして、冷却塔5a,5b,5cの近傍には大気の湿球温度を計測する湿球温度計45,55,65と、大気の湿度(相対湿度)を計測する相対湿度計46,56,66が備わっている。
そして、各温度計41a,41b,42a,42b,51a,51b,52a,52b,61a,61b,62a,62bと各流量計43,44,53,54,63,64と湿球温度計45,55,65と相対湿度計46,56,66の各計測値は制御装置13に入力される。
図2は制御装置13の機能ブロックを示す図である。
制御装置13は、いずれも図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶装置(HDD:Hard Disk Driveなど)を備える一般的な構成の制御装置であり、例えば、ROMに書き込まれたプログラムをCPUが実行して各機能ブロックの機能を実現するように構成される。
図2に示すように、本実施例の制御装置13は、熱源システム制御手段31、シミュレーション手段32、省エネ運転順位算出手段33、および、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34を機能ブロックとして備える。
これらの機能ブロックの機能は、制御装置13が実行するプログラムに組み込まれ、制御装置13による当該プログラムの実行で各機能ブロックが具現化される。
シミュレーション手段32は、入力されるデータに基づいて各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)ごとに単体での評価関数を演算し、さらに、演算した評価関数を最小にするために各熱源機を単体で運転する時の負荷率を演算する。
本実施例では、評価関数を「熱製造量当たりのCO排出量(kg−CO/GJ)」とし、この評価関数の評価係数を、消費するエネルギ(電力、ガス等)のCO排出係数とする。
この場合、熱源機の評価関数(熱製造量当たりのCO排出量)は、「CO排出量/熱製造量」で示される。また、熱源機の成績係数(COP)は、「熱製造量/消費熱量」で示される。よって、評価関数は「CO排出量/(COP×消費熱量)」となり、評価関数が小さいほど成績係数(COP)が高くなるという相関関係が成り立つ。
したがって、本実施例では評価関数が小さくなるように熱源機が運転されると成績係数(COP)が高くなる。
なお、シミュレーション手段32に入力されるデータは、CO排出係数、熱需要予測データ、エネルギ料金体系、各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)やユーティリティ設備の機器特性データ、システム構成データなど、熱源システム1の機器情報を示すデータである。システム構成データは、各熱源機における冷凍機(インバータターボ冷凍機4a,ターボ冷凍機4b,排熱利用吸収冷温水機4c)とユーティリティ機器の接続関係を規定するデータである。
図3の(a)は形式の違いで異なる冷凍機の評価関数を示す図、(b)は季節の違いによって異なる冷凍機の評価関数を示す図である。
例えば、第1系統1aに備わるインバータターボ冷凍機4a(図1参照)と、第2系統1bに備わるターボ冷凍機4b(図1参照)と、第3系統1cに備わる排熱利用吸収冷温水機4c(図1参照)と、は異なる特性を有し、図3の(a)に示すように、各冷凍機が設置される環境の湿球温度が等しい場合に評価関数が最小になる負荷率が異なる。
さらに、図3の(b)に示すように、インバータターボ冷凍機4aと、ターボ冷凍機4bと、排熱利用吸収冷温水機4cは、季節(特に、各熱源機が設置される環境の外気の湿球温度)によっても評価関数が変動する。
そこで、シミュレーション手段32は、各熱源機における消費エネルギ特性をユーティリティ設備でのエネルギ消費を含んだ評価関数で表し、1つの熱源機ごと(図1に示す、第1系統1a,第2系統1b,第3系統1cごと)に消費エネルギ特性を評価する。そのため、シミュレーション手段32は、各冷凍機(インバータターボ冷凍機4a,ターボ冷凍機4b,排熱利用吸収冷温水機4c)とユーティリティ設備を含んだ各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)を、それぞれ系統ごとに1セットとする。そして、シミュレーション手段32は、1つの系統(熱源機)ごとに評価関数を求める。本実施例においてシミュレーション手段32は、各熱源機の評価関数を下式(1)で算出する。

EF=(EP+EPUMP+EFAN)×CEP+EG×CEG ・・・(1)

EF:評価関数(kg−CO/GJ)
EP:熱源機電力消費量(kWh)
EG:熱源機ガス消費量(mN)
EPUMP:ポンプ電力消費量(kWh)
EFAN:冷却塔ファン電力消費量(kWh)
CEP:電力のCO排出係数(kg−CO/kWJ)
CEG:ガスのCO排出係数(kg−CO/mN)
また、図3の(b)に示すように、各熱源機の評価関数は季節(湿球温度)によっても変化する。例えば、湿球温度に対応する係数が各熱源機ごとに設定され、各熱源機の評価関数は湿球温度に対応する係数が乗算された値となる。
このような係数は、例えば、各熱源機の設計値や特性値として、あらかじめ設定されていることが好ましい。
このように、式(1)で算出される評価関数EFは、熱源機の負荷率(LR)と外気の湿球温度(TWB)をパラメータとする関数であり、下式(2)のように表すことができる。

EF=f(LR,TWB) ・・・(2)

LR:熱源機の負荷率(%)
TWB:外気の湿球温度(度)

前記した式(2)は、熱源機の評価関数EFが、負荷率(LR)と外気の湿球温度(TWB)の変化に応じて変化することを示す。
このように、本実施例のシミュレーション手段32は、任意に湿球温度を設定し、さらに、設定した湿球温度のもとで各熱源機の負荷率を変化させながら、式(1)、および、湿球温度に対応する係数に基づいて各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)の評価関数を演算する。さらにシミュレーション手段32は、評価関数が最小になる熱源機の制御量を演算する。
つまり、シミュレーション手段32は、湿球温度と負荷率を仮想的に変化させながら、評価関数が最小になる熱源機の負荷率を演算し、さらに、その負荷率で熱源機を運転するための制御量を演算する機能を有する。
省エネ運転順位算出手段33は、各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)を運転する優先順位を設定し、優先順位設定手段として機能する。
つまり、省エネ運転順位算出手段33は、シミュレーション手段32が演算する、評価関数が最小になる熱源機の制御量で各熱源機が運転される場合に、必要な熱製造量を発生させ、且つ、熱源システム1の評価関数が最も小さくなるように各熱源機の運転の優先順位を設定する。
外気の湿球温度や熱源機の負荷率は、図1に示す、熱源システム1が設置される環境や熱源システム1の運転条件によって変化する。例えば、湿球温度を17度(東京の中間期)と想定すると、複数の熱源機が運転している熱源システム1は極端に低負荷となることがない。
1例として、第1系統1aに備わるインバータターボ冷凍機4aと第2系統1bに備わるターボ冷凍機4bと第3系統1cに備わる排熱利用吸収冷温水機4cの能力を全て100kWとし、インバータターボ冷凍機4a、ターボ冷凍機4b、排熱利用吸収冷温水機4cの順に運転の優先順位が高く設定されているとする。
この場合、熱負荷8の熱需要が90kWのときにインバータターボ冷凍機4aのみが駆動すると負荷率は90%となる。熱負荷8の熱需要が100kWになってインバータターボ冷凍機4aとターボ冷凍機4bが駆動すると負荷率は50%となる。
したがって、熱源システム1の運転において、熱源機8の熱需要(負荷)が変動した場合に負荷率を50〜100%の範囲で変動させることができる。
また、本実施例の省エネ運転順位算出手段33は、式(1)で表される熱源機の評価関数EF(f(LR,TWB))を、外気の湿球温度(TWB)と負荷率の発生頻度Pで下式(3)のように補正する。

EF’=Σ(f(LR,TWB)×LR×P(LR,TWB))
/ΣLR ・・・(3)

EF’:熱源機の評価関数(kg−CO/GJ)
P:外気の湿球温度TWBと負荷率LRの組み合わせの発生頻度

省エネ運転順位算出手段33は式(3)で示される熱源機の評価関数EF’の大小を比較して、評価関数EF’が小さい熱源機の運転の優先度を高めるように、各熱源機の優先順位を設定する。
なお、式(3)の「Σ」は全ての外気の湿球温度TWBと熱源機の負荷率LRの組み合わせについて加算することを示す。
このように、熱源機の評価関数EFが外気の湿球温度(TWB)と負荷率(LP)の組み合わせの発生頻度Pで補正されることによって、評価関数EF’は、対象となる日の季節に応じた評価関数EFの変化の影響を考慮した評価関数とみなすことができる。
例えば、対象となる日の季節が「夏季」の場合、湿球温度(TWB)が高く、負荷率(LP)が高い組み合わせの発生頻度Pが高くなる。
このような発生頻度Pは、例えば、過去の気象データ(湿球温度)と熱源機の負荷率の相関関係を示す統計データ等に基づいて、あらかじめ設定されていることが好ましい。
省エネ運転順位算出手段33で設定された、各熱源機を運転する優先順位は省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34に入力される。省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、省エネ運転順位算出手段33が設定した優先順位で、熱源機で処理すべき熱需要に応じて熱源システム1(図1参照)を運転した場合に、熱源システム1全体の評価関数が最小になるように(つまり、成績係数が最大になるように)、各熱源機を運転する運転スケジュール(蓄熱放熱スケジュール)を決定する。したがって、本実施例の省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34はスケジュール決定手段として機能する。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、シミュレーション手段32が演算する、各熱源機の評価関数を最小にする制御量で、且つ、省エネ運転順位算出手段33が設定する優先順位で、各熱源機を運転したときの熱源システム1全体での消費エネルギに関する評価関数を求める。
図4は熱需要の変化と、その変化に応じて変化する冷凍機の成績係数を示す図である。
例えば、図4に示すように、熱負荷8(図1参照)での熱需要が変化する場合、成績係数(評価関数)は、熱需要の変化に応じて熱源機の運転台数を変化させたときのそれぞれの運転台数ごとに変化する。
なお、図4に示すように、運転される熱源機の台数が同じとなる熱需要の変化の範囲内で成績係数(評価関数)が変化するのは、図1に示す各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)の特性の影響と、冷水W3の流量と、冷却水(第1冷却水W1a,第2冷却水W1b,第3冷却水W1c)の流量と、冷却塔5a,5b,5cの出口における冷却水の温度を、熱源システム1(図1参照)全体で管理しているためである。また、熱源機の運転台数が増えると成績係数が高くなる(評価関数が減少する)傾向にあるのは、省エネ運転順位算出手段33が、評価関数が小さくなる(つまり、成績係数が高くなる)熱源機の優先度が高くなるように各熱源機を運転する優先順位を設定するためである。
図1に示す熱源システム1の運転で成績係数(COP)を高くするためには、COの排出量が少なくなる、つまり、本実施例における、熱源システム1全体の評価関数が小さくなるように熱源システム1が運転されることが好ましい。そこで、本実施例の省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、図4に示すように、各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)の運転台数ごとに、評価関数が最も小さくなる、熱源機の運転時の負荷率(最適ポイント)を決定する。例えば、1系統の熱源機を運転するときの最適ポイント(負荷率)をPA1、2系統の熱源機を運転するときの最適ポイント(負荷率)をPA2、3系統の熱源機を運転するときの最適ポイント(負荷率)をPA3とする。
1つの系統の熱源機を運転する場合の最適ポイントPA1は、対象とする日(季節)における評価関数EF’が最も小さくなる熱源機を、その評価関数EF’(COの排出量)を実現するように運転するときの負荷率とする。
2つの系統の熱源機を運転する場合の最適ポイントPA2は、対象とする日(季節)における最小の評価関数EF’が小さい2系統の熱源機を、それぞれ最小の評価関数EF’となる負荷率で運転したときの合計の負荷率とする。
また、3つの系統の熱源機を運転する場合の最適ポイントPA3は、対象とする日(季節)において、それぞれ最小の評価関数EF’となる負荷率でそれぞれの熱源機を運転したときの合計の負荷率とする。
なお、図4に示すPL1,PL2,PL3は、各熱源機を運転する負荷率を示す、最適ポイントと異なるポイントである。その詳細は後記する。
そして、図2に示す省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱源機の運転台数ごとに、この最適ポイント(PA1,PA2,PA3)となる負荷率で、各熱源機を運転するように制御量(各冷凍機およびユーティリティ設備を制御する制御量)を算出する。さらに、このように各熱源機を運転したときに、熱源機での熱製造量が熱負荷8(図1参照)の熱需要に不足する場合、貯水槽20(図1参照)に蓄えられる熱量が使用される。具体的に、熱源機での熱製造量が熱負荷8の熱需要に不足する場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱供給ポンプ21(図1参照)を駆動して貯水槽20に貯水されている冷水W3を熱負荷8に供給する。
例えば、熱源機での熱製造量が熱負荷8の熱需要に不足する熱量と、熱供給ポンプ21によって貯水槽20から熱負荷8に供給される冷水W3の供給量と、貯水槽20に貯水される冷水W3の水温と、の関係を示すマップがあらかじめ設定されていれば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、当該マップを参照して、熱源機での熱製造量が熱負荷8の熱需要に不足する熱量と、貯水槽20に貯水されている冷水W3の水温とに基づいて、貯水槽20から熱負荷8に供給される冷水W3の供給量を設定できる。
また、例えば、貯水槽20から熱負荷8に供給される冷水W3の供給量と、熱供給ポンプ21の回転速度の関係を示すマップがあらかじめ設定されていれば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、当該マップを参照して、貯水槽20から熱負荷8に供給される冷水W3の供給量に対応した熱供給ポンプ21の回転速度を設定できる。そして省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、設定した回転速度で熱供給ポンプ21を駆動するように設定する。
なお、貯水槽20に貯水される冷水W3の水温は、例えば、運転されている熱源機の出口における冷却水の温度とすればよい。
1例として第1系統1aの熱源機が1台で運転されている場合、貯水槽20に貯水される冷水W3の水温は、例えば、インバータターボ冷凍機4aの出口A2oで温度計42bが計測する第1冷温水W2aの温度とする。
また、1例として第1系統1aの熱源機と第2系統1bの熱源機が2台で運転されている場合、貯水槽20に貯水される冷水W3の水温は、例えば、インバータターボ冷凍機4aの出口A2oで温度計42bが計測する第1冷温水W2aの温度と、ターボ冷凍機4bの出口B2oで温度計52bが計測する第2冷温水W2bの温度の平均値とする。
また、第1系統1aの熱源機と第2系統1bの熱源機と第3系統1cの熱源機が3台で運転されている場合、貯水槽20に貯水される冷水W3の水温は、例えば、インバータターボ冷凍機4aの出口A2oで温度計42bが計測する第1冷温水W2aの温度と、ターボ冷凍機4bの出口B2oで温度計52bが計測する第2冷温水W2bの温度と、排熱利用吸収冷温水機4cの出口C2oで温度計62bが計測する第3冷温水W2cの温度の平均値とする。
または、貯水槽20に冷水W3の水温を計測する温度計(図示せず)が備わる構成であってもよい。
例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、図4に示すように、熱需要が「H1」のとき熱源機を1台運転し、熱需要が「H1」より小さいときは熱源機を運転せず、貯水槽20に蓄えられている熱量(冷水W3)を熱負荷8に供給するように設定する。また、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱需要が「H2」のとき熱源機を2台運転する。そして、熱需要が「H2」より小さいときは熱源機を1台運転し、熱源機から供給される熱量で不足する熱量は、貯水槽20に蓄えられている熱量(冷水W3)を熱負荷8に供給して補足するように設定する。また、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱需要が「H3」のとき熱源機を3台運転する。そして、熱需要が「H3」より小さいときは熱源機を2台運転し、熱源機から供給される熱量で不足する熱量は、貯水槽20に蓄えられている熱量(冷水W3)を熱負荷8に供給して補足するように設定する。
つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱源機での熱製造量と熱負荷8での熱需要との差を、貯水槽20に蓄えられた蓄熱を利用して吸収するように設定する。
しかしながら、評価関数が最小になる最適ポイント(PA1,PA2,PA3)で各熱源機が運転される場合、それぞれの熱源機の運転可能領域が狭く、貯水槽20に蓄えられている熱量で熱負荷8の熱需要の不足分を補足できない場合がある。
そこで、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、評価関数が最小で成績係数(COP)が最も高くなる最適ポイント(PA1,PA2,PA3)とは別に、各熱源機の負荷率が、成績係数が最も高くなる負荷率よりも小さくなるポイント(低負荷ポイント)を抽出する構成としてもよい。
例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、各熱源機で評価関数が最も小さくなる最適ポイントとなる負荷率よりも所定の割合(例えば、10%など)だけ小さな負荷率の低負荷ポイントを熱源機ごとに新たに設定する。
なお、低負荷ポイントを設定するための前記した「10%」という値は1例であって、この値に限定されない。この値は、例えば、熱源システム1の構成や要求される性能等に基づいて設定される設計値とすればよい。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、1系統の熱源機を、新たに設定した負荷率で運転するときの負荷率を、図4に示す低負荷ポイントPL1とする。また省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、2系統の熱源機を、それぞれ新たに設定した負荷率で運転するときの合計の負荷率を、図4に示す低負荷ポイントPL2とする。さらに省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、3系統の熱源機を、それぞれ新たに設定した負荷率で運転するときの合計の負荷率を、図4に示す低負荷ポイントPL3とする。
このように、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、最適ポイント(PA1,PA2,PA3)となる負荷率と、低負荷ポイント(PL1,PL2,PL3)となる負荷率と、の6つの負荷率から熱源機を運転するときの負荷率を選択する。
図5は、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段が、最適ポイントおよび低負荷ポイントから選択する負荷率で熱源機を運転して熱源システムを運転するための運転スケジュール(蓄熱放熱スケジュール)を演算する手順を示すフローチャートである。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、図5に示す手順で、例えば0時から23時まで、2時間間隔で蓄熱放熱スケジュールを演算する。
なお、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34が蓄熱放熱スケジュールを演算する時間間隔は2時間に限定されるものではない。2時間以下の時間間隔で蓄熱放熱スケジュールが演算される構成であってもよいし、2時間以上の時間間隔で蓄熱放熱スケジュールが演算される構成であってもよい。
なお、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、例えば、毎日決まった時刻(0時など)に1日分の蓄熱放熱スケジュールを演算するように構成されていればよい。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は蓄熱放熱スケジュールの演算をスタートすると、熱需要の推移を予測したデータ(熱需要予測データ)に基づいて蓄熱時間、および、放熱時間を設定する(ステップS1)。
また、熱需要予測データは、例えば、過去の同時期の熱需要の時間ごとの変化に基づいて、時間ごとの熱需要の推移を予測したデータとする。
このとき、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱需要が小さく予測される時間帯(例えば夜間)に蓄熱時間帯を設定し、熱需要が大きく予測される時間帯(例えば昼間)に放熱時間帯を設定することが好ましい。
つぎに、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱需要の単位時間ごとの平均値ALOADを算出する(ステップS2)。ここでいう単位時間は、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34が蓄熱放熱スケジュールを演算する時間間隔とする。例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34が2時間間隔での蓄熱放熱スケジュールを演算する構成の場合、単位時間は2時間となる。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱需要予測データで示される熱需要の単位時間ごとの平均値を、熱需要の単位時間ごとの平均値ALOADとする。このように算出される平均値ALOADは、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34が蓄熱放熱スケジュールを演算するときの熱需要の目安となる。
また、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、熱源システム1が蓄熱運転するときの目標値(蓄熱運転目標値STL)と、熱源システム1が放熱運転するときの目標値(放熱運転目標値RTL)を設定する(ステップS3)。省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、前記した最適ポイント(PA1,PA2,PA3)または低負荷ポイント(PL1,PL2,PL3)に設定する。
例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、最初に蓄熱運転目標値STL,放熱運転目標値RTLを設定するとき、1系統の熱源機が最適ポイントPA1の負荷率で運転されたときの熱製造量を蓄熱運転目標値STL,放熱運転目標値RTLに設定する。
このように、1系統の熱源機が最適ポイントPA1の負荷率で運転されたときの熱製造量が蓄熱運転目標値STL,放熱運転目標値RTLに設定された状態を、以下、(STL:PA1,RTL:PA1)のように表記して説明する。
また、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、対象とする時刻を設定し(ステップS4)、設定した時刻が放熱運転する時間帯(放熱時間帯)の時刻か、蓄熱運転する時間帯(蓄熱時間帯)の時刻かを判定する(ステップS5)。ステップS4で省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、1日の時刻(0〜23時)のうちの任意の時刻を設定する。例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、最初に時刻を設定する場合に「0時」を設定する。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、設定した時刻が前記したように設定される蓄熱時間帯のときには蓄熱運転する時刻と判定し(ステップS5→Yes)、その他の時刻(放熱時間帯)の場合には放熱運転する時刻と判定する(ステップS5→No)。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、設定した時刻が蓄熱時間帯の場合(ステップS5→Yes)には、単位時間当たりの熱製造量SUPPLYHEAT、蓄熱量SHEAT、貯水槽20の残りの蓄熱量(蓄熱率RATIO)、を算出する(ステップS6)。一方、設定した時刻が放熱時間帯の場合(ステップS5→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、単位時間当たりの熱製造量SUPPLYHEAT、放熱量RHEAT、貯水槽20の残りの蓄熱量(蓄熱率RATIO)、を算出する(ステップS7)。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、ステップS6において、下式(4)〜(6)で、熱製造量SUPPLYHEAT、蓄熱量SHEAT、蓄熱率RATIOを算出する。

SUPPLYHEAT=STL ・・・(4)
SHEAT=SUPPLYHEAT−LOAD ・・・(5)
RATIO=
((RATIO’’×SCAP+SHEAT)/SCAP)×100 ・(6)

LOAD:熱負荷の熱需要
RATIO’’:直前の時刻に対して算出した蓄熱率
SCAP:貯水槽の蓄熱容量
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、ステップS2で算出した平均値ALOADを熱負荷8の熱需要(LOAD)の目安とする。例えば、ステップS4で設定した時刻に熱需要予測データから予測される貯水槽20の蓄熱量が多い場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱過多にならないように当該時刻が含まれる単位時間における平均値ALOADより低い値を、当該時刻の熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。例えば、貯水槽20の蓄熱量が所定の上限閾値より多いと予測される場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、平均値ALOADに所定の減少率(a1%:a1<100)を乗算した値「ALOAD×a1/100」を熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。
所定の上限閾値および所定の減少率(a1)は、例えば、熱源システム1の構成等によって設定される設計値とすればよい。
また、ステップS4で設定した時刻に熱需要予測データから予測される貯水槽20の蓄熱量が少ない場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱過小にならないように、当該時刻が含まれる単位時間における平均値ALOADより高い値を熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。例えば、貯水槽20の蓄熱量が所定の下限閾値より少ないと予測される場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、平均値ALOADに所定の増加率(a2%:a2>100)を乗算した値「ALOAD×a2/100」を熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。
所定の下限閾値および所定の増加率(a2)は、例えば、熱源システム1の構成等によって設定される設計値とすればよい。
一方、設定した時刻が放熱時間帯の場合(ステップS5→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、ステップS7において、下式(7)〜(9)で、熱製造量SUPPLYHEAT、放熱量RHEAT、蓄熱率RATIOを算出する。

SUPPLYHEAT=RTL ・・・(7)
RHEAT=LOAD−SUPPLYHEAT ・・・(8)
RATIO=
((RATIO’’×SCAP−RHEAT)/SCAP)×100 ・(9)
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、ステップS4で設定した時刻が含まれる単位時間における平均値ALOADを熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。しかしながら、設定した時刻が放熱時間帯の場合には、電力料金などのエネルギ料金が高い時間帯であることを考慮し、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、平均値ALOADより低い値を熱負荷8の熱需要(LOAD)とする構成としてもよい。例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、平均値ALOADに所定の減少率(a3%:a3<100)を乗算した値「ALOAD×a3/100」を熱負荷8の熱需要(LOAD)とする。
この場合の所定の減少率(a3)は、例えば、エネルギ料金体系を示すデータから得られる当該時刻におけるエネルギ料金(電力料金)や熱源システム1の構成等によって設定される値とすればよい。
なお、蓄熱時間帯において、貯水槽20の蓄熱率RATIOが「1」を超えた場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は蓄熱運転を終了するように蓄熱放熱スケジュールを演算する。そのとき省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱時間(STIME)と蓄熱量(蓄熱率RATIO)を下式(10)〜(12)で算出する。

SHEAT’=
SHEAT−SCAP×(RATIO−100)/100 ・・・(10)
STIME=(SHEAT’/SHEAT)×100 ・・・(11)
RATIO’=100 ・・・(12)

SHEAT’:再計算した蓄熱量
RATIO’:再計算した蓄熱率
ステップS4で設定した時刻が1日の最終となる時刻(例えば22時)ではない場合(ステップS8→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は手順をステップS4に戻す。一方、設定した時刻が最終の時刻の場合(ステップS8→Yes)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、全ての時刻についての蓄熱率が「0」以上で「1」以下の場合(ステップS9→Yes)、蓄熱放熱スケジュールの演算を終了する。一方、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下ではない場合(ステップS9→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻して蓄熱放熱スケジュールを演算する。
例えば、単位時間が2時間の場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、ステップS4からステップS8の手順を12回実行して、1日の蓄熱放熱スケジュールを演算する。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻したとき、1系統の熱源機が最適ポイントPA1の負荷率で運転されたときの熱製造量が蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLに設定されている場合、つまり、(STL:PA1,RTL:PA1)の場合は、蓄熱運転目標値STLをそのままとし、1系統の熱源機が低負荷ポイントPL1の負荷率で運転されたときの熱製造量を放熱運転目標値RTLに設定する。つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、(STL:PA1,RTL:PL1)の状態に設定する。
さらに、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻したとき、(STL:PA1,RTL:PL1)の状態に設定されている場合は、蓄熱運転目標値STLをそのままとし、2系統の熱源機が最適ポイントPA2の負荷率で運転されたときの熱製造量(最適ポイントPA2での熱製造量という。以下、他の最適ポイント、低負荷ポイントについても同じ。)を放熱運転目標値RTLに設定する。つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、(STL:PA1,RTL:PA2)の状態に設定する。
このように省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻すたびに、蓄熱運転目標値STLを一定にした状態で、放熱運転目標値RTLを最適ポイントPA1での熱製造量から低負荷ポイントPL3での熱製造量まで変化させる。つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、(STL:PA1,RTL:PA1)の状態から(STL:PA1,RTL:PL3)の状態まで変化させる。
この間で、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になった場合(ステップS9→Yes)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は蓄熱放熱スケジュールの演算を終了する。そして、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になったときの各時刻における蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、それぞれの時刻の運転目標(熱製造量)とする。
一方、放熱運転目標値RTLが低負荷ポイントPL3での熱製造量まで変化する間で全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下にならない場合(ステップS9→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻したときに、蓄熱運転目標値STLを低負荷ポイントPL1での熱製造量に設定し、放熱運転目標値RTLを最適ポイントPA1での熱製造量に設定する。つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、(STL:PL1,RTL:PA1)の状態にする。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になるまで、放熱運転目標値RTLを、最適ポイントPA1での熱製造量から低負荷ポイントPL3での熱製造量まで変化させる。
そしてこの間で、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になった場合(ステップS9→Yes)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は蓄熱放熱スケジュールの演算を終了する。そして、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になったときの各時刻における蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、それぞれの時刻の運転目標(熱製造量)とする。
このように省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、それぞれ最適ポイントPA1での熱製造量から低負荷ポイントPL3での熱製造量まで順次変化させる。つまり、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、(STL:PA1,RTL:PA1)の状態から(STL:PL3,RTL:PL3)の状態まで順次変化させ、その間に全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になった場合(ステップS9→Yes)は蓄熱放熱スケジュールの演算を終了する。
そして、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になったときの各時刻における蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、それぞれの時刻の運転目標(熱製造量)とする。
なお、(STL:PL3,RTL:PL3)の状態まで変化しても全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下にならない場合(ステップS9→No)、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、それぞれ低負荷ポイントPL3での熱製造量に設定する。つまり、(STL:PL3,RTL:PL3)の状態とする。
このように、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、手順をステップS3に戻すたびに蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLに設定される熱製造量の組み合わせ、すなわち、最適ポイント(PA1,PA2,PA3)と低負荷ポイント(PL1,PL2,PL3)の組み合わせ、を順次変えてステップS4以降を実行する。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、全ての時刻の蓄熱率が「0」以上で「1」以下になったとき(ステップS9→Yes)、蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、熱源機の運転目標値(熱製造量)とする。
以上のように、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、図5に示すフローチャートに示す手順で蓄熱放熱スケジュールを演算する。
そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、全ての時刻の蓄熱率RATIOが「0」以上、「1」以下になったときの蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを、各時刻における熱源機の運転の目標値(熱製造量)に決定する。そして、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、決定した蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLを熱源システム制御手段31に通知する。
熱源システム制御手段31は、通知された蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLに基づいて各熱源機(第1系統1a,第2系統1b,第3系統1c)を制御するための制御量を演算し、さらに、演算した制御量で熱源機を制御する。つまり、本実施例において、熱源システム制御手段31は熱源機を運転する運転制御手段として機能する。
図6は、熱需要の推移とそれに対応して決定された蓄熱運転目標値STLおよび放熱運転目標値RTLの1例を示す図である。
例えば、図6に実線で示すように熱需要の変化が予測される場合、その熱需要の変化に基づいて、破線で示すように蓄熱運転目標値STLと放熱運転目標値RTLが省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34(図2参照)によって決定される。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、時刻T1以前と時刻T2以降を蓄熱時間帯と設定し、時刻T1から時刻T2の間を放熱時間帯とする。そして省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、蓄熱時間帯の蓄熱運転目標値STLを、2系統の熱源機を運転するときの低負荷ポイントPL2と設定する。
熱源システム制御手段31は、蓄熱時間帯では、運転の優先順位が高く設定されている2系統の熱源機を低負荷ポイントPL2の負荷率で運転する。
蓄熱時間帯では、熱源機の運転によって斜線で示す熱量が貯水槽20(図1参照)に蓄熱される。
なお、図6には、蓄熱時間帯の蓄熱運転目標値STLが全て等しく設定されている例が記載されているが、これは限定されるものではない。蓄熱時間帯においても時刻ごとに蓄熱運転目標値STLが異なる場合もある。
省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、放熱時間帯(時刻T1〜T2)において、例えば、時刻T1から時刻T11の間の放熱運転目標値RTLを、1系統の熱源機を最適ポイントPA1で運転するときの熱製造量と設定し、時刻T11から時刻T12の間の放熱運転目標値RTLを、2系統の熱源機を最適ポイントPA2で運転するときの熱製造量に設定する。
また、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、時刻T12から時刻T13の間の放熱運転目標値RTLを、3系統の熱源機を低負荷ポイントPL3で運転するときの熱製造量に設定し、時刻T13から時刻T15の間の放熱運転目標値RTLを、2系統の熱源機を最適ポイントPA2で運転するときの熱製造量に設定する。
さらに、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、時刻T15から時刻T2の間の放熱運転目標値RTLを、1系統の熱源機を最適ポイントPA1で運転するときの熱製造量に設定する。
熱源システム制御手段31は、時刻T1から時刻T11までは、運転の優先順位が最も高く設定されている1系統の熱源機を、最適ポイントPA1の負荷率で運転し、時刻T11から時刻T12までは、運転の優先順位が高く設定されている2系統の熱源機を、最適ポイントPA2の負荷率で運転する。
また、熱源システム制御手段31は、時刻T12から時刻T13までは、3系統の熱源機を、低負荷ポイントPL3の負荷率で運転し、時刻T13から時刻T15までは、運転の優先順位が高く設定されている2系統の熱源機を、最適ポイントPA2の負荷率で運転する。
さらに、熱源システム制御手段31は、時刻T15から時刻T2まで、運転の優先順位が最も高く設定されている1系統の熱源機を、最適ポイントPA1の負荷率で運転する。
放熱時間帯(時刻T1〜T2)においては、熱源機の運転で生じる熱製造量に相当する熱量が熱負荷8(図1参照)に供給されて熱需要として消費される。さらに、制御装置13は、熱製造量が熱需要に不足する熱量を、貯水槽20(図1参照)から供給される熱量(貯水槽放熱量)で補足するように熱源システム1を制御する。
具体的に、制御装置13(図1参照)は、前記したように、熱製造量が熱需要に不足する熱量が貯水槽20から熱負荷8に供給されるような冷水W3の供給量を決定し、さらに、決定した供給量で冷水W3が貯水槽20から熱負荷8に供給されるように熱供給ポンプ21(図1参照)を制御する。
熱負荷8(図1参照)には、熱源機の運転で発生した熱量(熱製造量に相当)と、貯水槽20(図1参照)に蓄熱されている熱量(蓄熱槽放熱量に相当)と、が供給されて熱需要として消費される。
以上のように、本実施例に係る熱源システム1は、図1に示すように、第1系統1a、第2系統1b、第3系統1cの3系統の熱源機を有する。そして、熱源システム1に備わる制御装置13は、熱需要の変化や外気の湿球温度などに応じ、熱源システム1の成績係数(COP)が最も高くなるように、熱源機を運転する優先順位を設定する。
また、制御装置13は、設定した熱源機の優先順位と、熱需要の変化を予測した熱需要予測データと、に基づいて、熱源システム1全体の成績係数(COP)が最も高くなるように、熱源システム1(3系統の熱源機)を運転する運転スケジュール(蓄熱放熱スケジュール)を決定する。さらに、制御装置13は、決定した蓄熱放熱スケジュールに基づいて3系統の熱源機を運転する。
このような構成によって、3系統の熱源機を備える熱源システム1を高い成績係数で運転することができる。
つまり、本実施例の熱源システム1は、熱需要予測データに基づいて、熱源システム1を運転する蓄熱放熱スケジュールを決定することができ、熱負荷8の熱需要の変化に対応して高い成績係数を維持して運転可能になる。
なお、本発明は前記した実施例や変形例に限定されるものではない。例えば、前記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
例えば、熱源機も3系統に限定されず、4系統以上の熱源機が備わる熱源システム1(図1参照)に本発明を適用することも可能である。
この場合、制御装置13は、全ての熱源機に対して式(3)によって評価関数EF’を算出し、評価関数EF’が小さい順に熱源機の運転の優先順位を設定するような構成とすればよい。
また、本実施例では、各熱源機に1点の低負荷ポイントを設定し3系統の熱源機で3点の低負荷ポイント(PL1,PL2,PL3)を設定する構成とした。しかしながら、各熱源機に2点以上の低負荷ポイントを設定する構成としてもよい。
または、低負荷ポイントを設定せず、最適ポイント(PA1,PA2,PA3)に基づいて各熱源機を運転する負荷率を設定する構成としてもよい。
また、本実施例では、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、毎日決まった時刻(0時など)に1日分の蓄熱放熱スケジュールを演算する構成とした。しかしながら、この構成も限定されない。
例えば、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、毎月決まった日(1日など)の決まった時刻(0時など)に、1ヶ月分の蓄熱放熱スケジュールを演算するような構成であってもよい。
この構成の場合、省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段34は、図5のフローチャートに示す手順を1ヶ月分繰り返すように構成されることが好ましい。
この他、本発明は、前記した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
1 熱源システム
1a 第1系統(熱源機)
1b 第2系統(熱源機)
1c 第3系統(熱源機)
4a インバータターボ冷凍機(冷凍機)
4b ターボ冷凍機(冷凍機)
4c 排熱利用吸収冷温水機(冷凍機)
13 制御装置
20 貯水槽(蓄熱槽)
21 熱供給ポンプ
31 熱源システム制御手段(運転制御手段)
32 シミュレーション手段
33 省エネ運転順位算出手段(優先順位設定手段)
34 省エネ蓄熱放熱スケジュール決定手段(スケジュール決定手段)
W3 冷水

Claims (8)

  1. 冷凍機を備える少なくとも2系統の熱源機と、
    前記熱源機ごとに成績係数を演算するシミュレーション手段と、
    最高の前記成績係数が高い前記熱源機の順に、運転する優先順位を高く設定する優先順位設定手段と、
    熱負荷での熱需要の変化の予測に基づいて、前記優先順位が高く設定された前記熱源機から先に運転されるように運転スケジュールを決定するスケジュール決定手段と、
    前記運転スケジュールに基づいて前記熱源機を運転する運転制御手段と、
    を備えることを特徴とする熱源システム。
  2. 前記熱源機が製造する熱量を蓄熱する蓄熱槽をさらに備え、
    前記スケジュール決定手段は、
    前記成績係数が最高となる負荷率を含む所定の負荷率で前記熱源機が運転され、
    前記熱源機の熱製造量と前記熱負荷での熱需要の差を、前記蓄熱槽の蓄熱を利用して吸収するように前記運転スケジュールを決定することを特徴とする請求項1に記載の熱源システム。
  3. 前記スケジュール決定手段は、
    前記熱負荷で前記熱需要が発生する放熱時間帯と、
    前記熱源機で製造した熱を前記蓄熱槽に蓄熱する蓄熱時間帯と、のそれぞれで、前記成績係数が最高となる負荷率を含む所定の負荷率で前記熱源機を運転するように前記運転スケジュールを決定することを特徴とする請求項2に記載の熱源システム。
  4. 前記蓄熱槽は、前記熱源機で冷却された冷水を貯水する貯水槽であることを特徴とする請求項2に記載の熱源システム。
  5. 前記蓄熱槽は、前記熱源機で冷却された冷水を貯水する貯水槽であることを特徴とする請求項3に記載の熱源システム。
  6. 前記貯水槽に貯水された前記冷水を前記熱負荷に供給する熱供給ポンプが備わり、
    前記熱供給ポンプは、前記熱負荷に供給される前記冷水の供給量を調節可能に構成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の熱源システム。
  7. 前記スケジュール決定手段は、あらかじめ設定されている、前記熱需要の変化を予測した予測データに基づいて前記運転スケジュールを決定することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の熱源システム。
  8. 前記スケジュール決定手段は、あらかじめ設定されている、前記熱需要の変化を予測した予測データに基づいて前記運転スケジュールを決定することを特徴とする請求項6に記載の熱源システム。
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