JP2014020411A - Fluid transfer system - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、半導体製造装置内の各種流体を移送する際に用いられる流体移送システムに関する。 The present invention relates to a fluid transfer system used when transferring various fluids in a semiconductor manufacturing apparatus.
従来、半導体製造装置分野では、回路の高集積化、デバイスの微細化に伴い、各種工程における不純物、特に、パーティクルの管理は依然として重要な課題となっている。不純物は主に作業者や製造装置内の搬送機構などから発生するが、半導体装置内の各種流体を移送するシステムからも不純物が発生している。 Conventionally, in the field of semiconductor manufacturing equipment, with the high integration of circuits and the miniaturization of devices, the management of impurities, particularly particles, in various processes remains an important issue. Impurities are mainly generated from workers and a transport mechanism in the manufacturing apparatus, but impurities are also generated from a system for transferring various fluids in the semiconductor device.
ここで、半導体装置内の各種流体を移送するシステムには、流体を吐出する流体吐出手段と、流体吐出手段から吐出された流体を移送する流体移送配管と、流体移送配管に設けられたバルブとからなる流体移送システムがある。流体移送システムに用いられるバルブとして、図11に示すようなダイヤフラムバルブが知られている。このダイヤフラムバルブは、弁室101に連通する流体流入路102と流体流出路103とを有し、流体流入路102の弁室101側の開口部の外周に弁座部104が形成されている本体105と、駆動部材106により往復動せしめられ弁座部104に圧接または離間されるダイヤフラム107とを具備してダイヤフラムバルブの開閉をおこなう。
Here, the system for transferring various fluids in the semiconductor device includes a fluid discharge means for discharging the fluid, a fluid transfer pipe for transferring the fluid discharged from the fluid discharge means, and a valve provided in the fluid transfer pipe. There is a fluid transfer system consisting of: As a valve used in a fluid transfer system, a diaphragm valve as shown in FIG. 11 is known. This diaphragm valve has a
ところで、流体移送システムに用いられるバルブは、流路を開閉するための可動部を持つことから、流体移送システムにおける主なパーティクル発生源として知られている。また、流体移送システムには多数のバルブが配置されるのが一般的で、流体移送システムの末端部にも配置されていることが多く、流体移送システムにパーティクルの発生量の少ないバルブを使用することは重要である。しかしながら、図11のようなダイヤフラムバルブの流路は屈曲部が多く、弁座部104やダイヤフラム、弁室101には多くの凹凸部が存在するため、液溜まりが生じやすく不純物が滞留しやすい。また、ダイヤフラムバルブの流路の開閉は硬質の弁座部104に軟質のダイヤフラム107を圧接することが多く、バルブを開閉させることによってパーティクルが発生しやすい。さらに、弁座部104とダイヤフラム107が同じ材質であっても、局部的に荷重が作用することが多く、バルブを開閉させることによってパーティクルが発生しやすい。従って、ダイヤフラムバルブを用いた流体移送システムは、ダイヤフラムバルブの内部に滞留した不純物や流路を開閉することによって発生したパーティクルによって流体を汚染し、汚染された流体を移送するおそれがある。
By the way, since the valve used for the fluid transfer system has a movable part for opening and closing the flow path, it is known as a main particle generation source in the fluid transfer system. In addition, a large number of valves are generally arranged in the fluid transfer system, and are often arranged at the end of the fluid transfer system, and a valve that generates less particles is used in the fluid transfer system. That is important. However, the flow path of the diaphragm valve as shown in FIG. 11 has many bent portions, and the
このようなダイヤフラムバルブの内部に滞留した不純物およびバルブを開閉することによって発生したパーティクルによって流体が汚染されるのを防止するために、流体移送システム内のバルブにピンチバルブを用いることがある。その一例として、図12に示すようなピンチバルブが知られている(例えば、特許文献1参照)。このピンチバルブは、図12に示すように、ケーシング201と、両端を外部に開放された状態でケーシング201内に挿入セットされた弾性を有するチューブ202と、チューブ202を押圧してチューブ202の開口面積を変える押圧手段203とを備える。チューブ202は、耐腐食性を有するとともに不純物が付着しにくいポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)などの合成樹脂製の内側チューブ204と、弾性の大きいシリコーンなどのエラストマー製の外側チューブ205とが一体になった2重構造になっている。押圧手段203は、チューブ202に対向するようにケーシング201に設けられた上下のダイアフラム206、207である。ダイアフラム206、207に空気圧をかけてダイアフラム206、207をチューブ202側へ移動させることによってピンチバルブの流路の開閉を行う。
In order to prevent the fluid from being contaminated by impurities accumulated in the diaphragm valve and particles generated by opening and closing the valve, a pinch valve may be used as a valve in the fluid transfer system. As an example, a pinch valve as shown in FIG. 12 is known (see, for example, Patent Document 1). As shown in FIG. 12, this pinch valve includes a
しかしながら、上記特許文献1記載のピンチバルブのチューブ202は流路を完全に閉止するために大きな押圧力をうける。大きな押圧力が長時間かかったり、押圧力が繰り返しかかると、弾性が低い合成樹脂製の内側チューブ204に亀裂や変形、破損、固着が生じやすくなる。内側チューブ204の変形などによって内側チューブ204の内周面に傷がつくと、その部分を起点として合成樹脂が剥離しやすくなり、剥離によるパーティクルの発生や損傷個所の周辺に不純物が付着しやすくなる。また、合成樹脂製の内側チューブ204はチューブ202にかかる押圧力によって変形しやすく、一度変形すると、エラストマー製の外側チューブ205の復元力を利用しても変形を復元することは困難であり、内側チューブ204の内周面に不純物が滞留、付着しやすくなる。さらに、内側チューブ204と外側チューブ205は一体的に結合されているが、内側チューブ204はチューブ202にかかる押圧力によって亀裂や変形、破損、固着が生じやすく、それらの発生箇所を起点として結合部が短期間で完全に剥離するおそれがある。
However, the
本発明の目的は、ピンチバルブのチューブが押圧部材によって押圧された状態で長期間放置されても、あるいは頻繁に流路の開閉を行っても、内周面に亀裂や変形、破損、固着が生じにくく、パーティクルの発生の少ないバルブを流体移送システムに設けることによって、半導体製造装置内の各種流体を汚染することなく移送することができる流体移送システムを提供することである。 The object of the present invention is that even if the tube of the pinch valve is left in a state of being pressed by the pressing member for a long period of time or frequently opened and closed, the inner peripheral surface is not cracked, deformed, damaged, or fixed. An object of the present invention is to provide a fluid transfer system that can transfer various fluids in a semiconductor manufacturing apparatus without contamination by providing a valve in the fluid transfer system that is less likely to occur and generates less particles.
本発明は、半導体製造装置内の流体を移送するシステムであって、流体供給手段と、流体供給手段から供給された流体を移送する、内面の金属溶出量が10ng/cm2・日以下であるフッ素樹脂製の流体移送配管と、流体移送配管の少なくとも1箇所に配置されたピンチバルブとを備え、ピンチバルブは、ピンチバルブを24時間全閉状態で静置した後に全閉状態から全開状態としたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が20個以下となるように、接液面がフッ素系エラストマーにより構成された管体を有することを特徴とする。
The present invention is a system for transferring a fluid in a semiconductor manufacturing apparatus, and is a fluid supply means and a fluorine that transfers a fluid supplied from the fluid supply means and has an inner surface metal elution amount of 10 ng /
本発明によれば、流体移送システムに配置するバルブを、バルブが流路を開閉するときのパーティクルの発生量が極めて低いピンチバルブにしたことによって、半導体製造装置内の流体を汚染することなく移送することができる流体移送システムを提供することができる。この流体移送システムを使用することによって、流体中に浮遊するパーティクルがウェハ表面に付着して生じるパターン欠陥などの不良の発生を抑えることができ、半導体製造装置の製品歩留りを改善することができる。 According to the present invention, the valve disposed in the fluid transfer system is a pinch valve that generates a very low amount of particles when the valve opens and closes the flow path, thereby transferring the fluid in the semiconductor manufacturing apparatus without contamination. A fluid transfer system can be provided. By using this fluid transfer system, the occurrence of defects such as pattern defects caused by particles floating in the fluid adhering to the wafer surface can be suppressed, and the product yield of the semiconductor manufacturing apparatus can be improved.
以下、図1〜図10を参照して、本発明による流体移送システムの実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る流体移送システムを備えたレジスト現像装置の概略構成を示す図である。 Hereinafter, an embodiment of a fluid transfer system according to the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of a resist developing apparatus provided with a fluid transfer system according to an embodiment of the present invention.
本発明の実施の形態に係る流体移送システムは、流体の供給源としての流体供給手段と、流体供給手段から供給された流体を移送する流体移送配管2と、流体移送配管2に配置されたピンチバルブ3とを備える。流体供給手段は薬液容器1を含み、薬液容器1に窒素ガスを供給することによって、流体移送配管2へ流体を吐出する。
A fluid transfer system according to an embodiment of the present invention includes a fluid supply means as a fluid supply source, a
薬液容器1はポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFE)製であり、レジスト現像装置内に配置され、薬液を調合および貯留する容器である。薬液容器1には、レジスト現像装置外から濃縮薬液を導入するための濃縮薬液配管4と、純水を導入するための純水配管5と、窒素ガスを導入するための窒素配管6とが接続されている。また、薬液容器1内の薬液を使用する場所(以下、ユースポイントUP)に移送するために、薬液容器1には流体移送配管2が接続されている。また、薬液容器1には、薬液容器1に導入された濃縮薬液と純水が均一の濃度になるようにミキサー7が設けられている。本発明の実施の形態では、薬液容器1に窒素配管6から窒素ガスを供給することによって、薬液容器1から流体移送配管2を介してユースポイントUPに薬液を圧送する。すなわち、流体供給手段として窒素ガスによる圧送を用いているが、薬液をユースポイントに移送することができれば、特に限定されず、例えば、ポンプでも良い。薬液容器1には必要に応じて、排液配管や温度調整機器、濃度測定機器、液量監視機器などを設けても良い。
The
流体移送配管2はテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、PFA)製であり、金属溶出量が10ng/cm2・日以下である。流体移送配管2の一端は薬液容器1の下部に接続され、他端はユースポイントUPまで延伸されている。薬液容器1から流体移送配管2を介して圧送された薬液は流体移送配管2の末端に設けられたノズル8から吐出され、現像カップ9内のスピンチャック10に固定された半導体ウェハ11上へ供給される。また、流体移送配管2には流量計12とピンチバルブ3が具備されており、必要に応じて、温度調整機器、流量調整機器、圧力調整機器、フィルターなどを設けても良い。
The
なお、流体移送配管2の金属溶出量の測定方法は、例えば以下のようなものである。まず、流体移送配管2を適当に切断したサンプルの内部に洗浄液(3.6%塩酸)を入れ、20時間洗浄し、その後、純水を用いてすすぐ。次に、洗浄後のサンプルの内部に溶出液(3.6%塩酸)を入れ、室温で20時間静置して金属を溶出させる。溶出させた金属の定量は誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)を用いて行う。これにより検出した元素は、例えばナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、クロム、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、カドミウム、鉛の12元素であり、これらの元素の合計質量が、金属溶出量である。
In addition, the measuring method of the metal elution amount of the fluid transfer piping 2 is as follows, for example. First, a cleaning liquid (3.6% hydrochloric acid) is put into a sample obtained by appropriately cutting the
ピンチバルブ3は、流体移送配管2に設けられた流量計12の下流側に継手を用いて接続されている。ピンチバルブ3は、ピンチバルブ3を24時間全閉状態で静置した後で、全閉状態から全開状態にしたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が、20個以下となるように構成されている。また、ピンチバルブ3は、ピンチバルブ3を連続で開閉させたときのパーティクル発生量についても制限している。すなわち、ピンチバルブ3は、ピンチバルブ3を連続開閉させたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が、ピンチバルブ3を全閉状態から全開状態とし再び全閉状態にする動作1回当り5個以下となるように構成されている。なお、流体移送配管2には複数のピンチバルブ3を配置してもよく、流体移送システムを流れる流体を清浄に保つためには、流体移送配管2に配置される流路の開閉を目的とした全てのバルブにピンチバルブ3を用いることが望ましい。また、ユースポイントUPに清浄な流体を移送するためには、最もユースポイントUPの近くに配置される流路の開閉を目的としたバルブにピンチバルブ3を用いることが望ましい。
The
次に、本発明の実施の形態に係る流体移送システムの主な作用について説明する。図1において、濃縮薬液配管4および純水配管5から薬液容器1に濃縮薬液および純水が導入され、導入された濃縮薬液と純水はミキサー7によって均一の濃度になるように薬液が調合される。調合された薬液は薬液容器1に貯留され、窒素配管6から薬液容器1に窒素が導入されると薬液容器1の内圧が高くなり、薬液容器1内の薬液が流体移送配管2に吐出される。薬液容器1から流体移送配管2に吐出された薬液は、流量計12を通過し、さらに、薬液容器1に窒素ガスを供給するのと同じタイミングで全閉状態から全開状態にされたピンチバルブ3を経て、流体移送配管2の末端に設けられたノズル8から吐出される。ノズル8から吐出された薬液は現像カップ9内のスピンチャック10に固定された半導体ウェハ11上へ供給される。
Next, main actions of the fluid transfer system according to the embodiment of the present invention will be described. In FIG. 1, the concentrated chemical solution and pure water are introduced into the
ここで、流体移送配管2の金属不純物の溶出量は10ng/cm2・日以下であり、このような金属不純物の発生が極めて少ない配管を流体移送配管2に用いることによって、流体移送システム中の流体が金属不純物に汚染されることを防ぐことができる。半導体を製造する洗浄工程、成膜工程、レジスト工程などの各種工程において、薬液や純水などの流体中に金属不純物が存在すると、ウェハ表面に金属不純物が付着することによって接合リーク電流の増大やゲート絶縁膜の耐圧不良、フラットバンド電圧シフトなどの電気的特性の劣化を引き起こす。従って、流体移送配管2の金属溶出量を10ng/cm2・日以下にすることによって、製品歩留まりや洗浄工程における洗浄効率を改善することができる。
Here, the elution amount of the metal impurities in the
また、本発明の実施の形態の流体移送システムの主なパーティクル発生源はピンチバルブ3である。半導体を製造する洗浄工程、成膜工程、レジスト工程などの各種工程において、薬液や純水などの流体中にパーティクルが存在すると、ウェハ表面にパーティクルが付着することによって局所的にエッチングや露光されていない部分が生じ、パターン欠陥を引き起こす。
The main particle generation source of the fluid transfer system according to the embodiment of the present invention is the
そこで、本発明の実施の形態の流体移送システムでは、ピンチバルブ3を24時間全閉状態で静置した後で、全閉状態から全開状態にしたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が、20個以下となるように構成されたピンチバルブ3を使用している。ピンチバルブ3からのパーティクル発生量が極めて少ないピンチバルブ3を用いることによって、製品歩留まりや洗浄工程における洗浄効率を改善することができる。また、長時間停止させていた半導体洗浄装置を運転する際に、流体移送システム中に存在する不純物を速やかに排出することができ、半導体洗浄装置の立ち上がりの時間を短くし、生産性の向上に大きく寄与することができる。
Therefore, in the fluid transfer system according to the embodiment of the present invention, the amount of generated particles having a particle diameter of 0.05 μm or more when the
また、本発明の実施の形態の流体移送システムに使用されているピンチバルブ3は、ピンチバルブ3を連続開閉させてもパーティクルの発生量が極めて低いという特性を併せて備えている。すなわち、ピンチバルブ3を連続開閉させたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が、ピンチバルブ3の全閉状態から全開状態とし再び全閉状態にする動作1回当り5個以下となるように構成されている。ピンチバルブ3を連続開閉させても、ピンチバルブ3からのパーティクル発生量が極めて少ないため、製品歩留まりや洗浄工程における洗浄効率を改善することができる。
In addition, the
流体移送システムには多数のバルブが配置されることが一般的であることから、流体移送システムを流れる流体を清浄に保つためには、ピンチバルブ3のようなパーティクル発生量が極めて少ないバルブを用いることが重要であり、流体移送システムに使用される流路の開閉を目的とした全てのバルブにピンチバルブ3を用いることが望ましい。また、バルブは流体移送システムのユースポイントUPである末端部にも配置されていることが多く、ユースポイントUPに清浄な流体を移送するためには、最もユースポイントUPの近くに配置される流路の開閉を目的としたバルブにピンチバルブ3を用いることが望ましい。
Since a large number of valves are generally arranged in the fluid transfer system, in order to keep the fluid flowing through the fluid transfer system clean, a valve such as the
本発明の実施の形態において、流体移送システムは、流体に含まれる粒径0.05μm以上のパーティクルが100個/ml以下である清浄な流体、更に好ましくは粒径0.05μm以上のパーティクルが20個/ml以下の極めて清浄な流体を取水し、取水した流体を半導体製造装置内に移送されるのに好適に使用される。本発明の実施の形態のような流体移送システムは、システムからの不純物の発生が極めて少ないため、取水した流体を汚染することなく半導体製造装置に移送することができ、製品歩留まりや洗浄工程における洗浄効率を改善することができる。特に、半導体製造装置に流入するときの流体が清浄であればあるほど、流体移送システム中に配置された配管部材から発生したパーティクルが流体の清浄度に及ぼす影響が大きくなる。従って、高付加価値の半導体製品を製造するような極めて清浄な流体を使用する半導体製造装置に、本発明の実施の形態のような流体移送システムを用いると特に効果的である。 In an embodiment of the present invention, the fluid transfer system includes a clean fluid in which particles having a particle size of 0.05 μm or more contained in the fluid are 100 particles / ml or less, more preferably 20 particles having a particle size of 0.05 μm or more. It is preferably used to take a very clean fluid of less than 1 / ml and transfer the taken fluid into the semiconductor manufacturing apparatus. Since the fluid transfer system according to the embodiment of the present invention generates very little impurities from the system, the fluid taken can be transferred to the semiconductor manufacturing apparatus without contamination, and the product yield and cleaning in the cleaning process can be performed. Efficiency can be improved. In particular, the cleaner the fluid flowing into the semiconductor manufacturing apparatus, the greater the influence that particles generated from the piping members arranged in the fluid transfer system have on the fluid cleanliness. Therefore, it is particularly effective to use the fluid transfer system according to the embodiment of the present invention in a semiconductor manufacturing apparatus that uses a very clean fluid for manufacturing a high-value-added semiconductor product.
次に、本発明の実施の形態に係る流体移送システムに使用されるピンチバルブ3の一例について図2〜6を用いて詳細に説明する。図2はピンチバルブ3に使用されている管体21の外観斜視図および断面図であり、図3はピンチバルブ3の閉状態を示す縦断面図であり、図4はピンチバルブ3の開状態を示す縦断面図であり、図5はシリンダー本体31の底面図であり、図6は連結体受け46の縦断面図である。
Next, an example of the
図3に示すように、ピンチバルブ3は、バルブ本体BDと、バルブ本体BD内に配設されて、開閉可能な流路26を形成する管体21と、管体21を径方向に押圧して流路26を開閉させる挟圧子42と、挟圧子42を駆動する駆動部100とを備える。
As shown in FIG. 3, the
図2(a)は管体21の縦断面図であり、図2(b)は管体21のA−A線断面図である。図2(a)、(b)に示すように、管体21は内層22と、内層22の外周面に密着して形成された外層23とを有し、内層22の内部に流路26が形成されている。内層22と外層23は、それぞれ異なる材料からなるエラストマーによって構成され、とくに、外層23の100%モジュラス値が内層22の100%モジュラス値よりも大きくなるように材料を配合している。例えば、内層22はパーフロロエラストマーによって構成され、外層23はフッ素ゴムによって構成されている。
FIG. 2A is a longitudinal sectional view of the
ここで、100%モジュラス値とは、ゴム弾性体に一定のひずみを与えたときの応力、すなわち、その物体が原型を保つために抵抗し元の形状に復元しようとする力を指し、100%伸び時における引張り応力(MPa)をJIS K 6251に従い、JISダンベル状3号型試験片を用いて、試験温度23℃にて測定した値である。 Here, the 100% modulus value refers to the stress when a certain strain is applied to the rubber elastic body, that is, the force that resists the object to maintain its original shape and restores the original shape. The tensile stress (MPa) during elongation is a value measured at a test temperature of 23 ° C. using a JIS dumbbell-shaped No. 3 type test piece in accordance with JIS K 6251.
内層22は中間部24と両端部25から構成され、内層22の流路方向両端部は外層23の両端面よりも外側に突設されている。中間部24は円筒状に形成され、その中間部24の外周面に環状凹部27が設けられ、環状凹部27に外層23が嵌合されている。両端部25は、管体21と継手やパイプ、バルブなどの配管部材や配管部材を構成する部品とを接続する部分であり、円筒形状をなしている。両端部25の内径および外径は、中間部24の両端の内径および外径より大きい。両端部25を円筒形状とすることにより、汎用的な継手やパイプなどの他の配管部材との接続が可能になり、管体21と配管部材との接続構造を簡素化することができる。また、両端部25は外層23と比較して柔軟性を有する内層22のみから形成されているので、管体21と配管部材との接続が容易になり、作業性を向上させることができる。
The
本発明では、ピンチバルブ3の管体21の内層22、すなわち流路と接液する部分にフッ素系エラストマーを用いている。フッ素系エラストマーはPTFEのような合成樹脂と比較して柔軟性、弾性に優れているので、全開状態から全閉状態になるときに、内層22同士が当接することによって生じる衝撃を効果的に吸収することができ、パーティクルの発生を抑えることができる。また、フッ素系エラストマーは他のエラストマーと比較して、優れた耐薬品性、耐熱性を有するだけでなく、ピンチバルブ3で連続して流路26の開閉を行っても、内層22の内周面の貼り付きや損傷を防ぐことができ、パーティクルの発生をより効果的に抑えることができる。特に、内層22にパーフロロエラストマーを用いると、パーティクルの発生をより効果的に抑えることができる。
In the present invention, a fluorine-based elastomer is used for the
外層23は円筒形状であり、その内径および外径はそれぞれ内層22の環状凹部27の外径および中間部24の両端の外径とほぼ同一である。これにより外層23が内層22の環状凹部27に段差なく収納され、管体21の周囲の部品に外層23が引っ掛かることを防止できる。また、外層23は、内周面だけでなく両端面も内層22に加硫接着することができ、外層23と内層22を強固に一体化することができる。このため、管体21が挟圧子42によって押圧された状態で長期間放置しても、あるいは頻繁に流路の開閉を行っても、内層22と外層23の層間剥離は生じにくい。
The
本発明では、ピンチバルブ3の管体21の外層23にエラストマーを用いており、かつ、外層23の100%モジュラス値は内層22の100%モジュラス値よりも大きい。外層23と内層22は強固に一体化されているので、内層22は常に外層23の元の形状に復元しようとする力の影響を受けている。すなわち、ピンチバルブ3が全閉状態にあるときに、外層23は、外層23の元の形状に復元しようとする力によって、内層22を常に外周方向に引っ張っており、内層22の内周面が固着するのを常に防止している。
In the present invention, an elastomer is used for the
外層23の材質は、使用する流体や環境によって侵されず、かつ、使用する流体を汚染しない材質であれば特に限定されず、フッ素ゴム、シリコンゴムなどのエラストマーが好適に用いられる。内層22は、流体と接液することから、パーフロロエラストマーやフッ素ゴムなどのフッ素系のエラストマーが用いられる。また、内層22と外層23の材質の組み合わせは流路26を流れる流体の腐食性や温度、管体21が使用される環境に応じて適宜選択される。
The material of the
外層23の100%モジュラス値が内層22の100%モジュラス値よりも大きい範囲において、内層22および外層23の100%モジュラス値は使用目的に応じて適宜設定される。100%モジュラス値が大きいと流路26を閉止するのに必要な押圧力も大きくなるため、挟圧子42を駆動する駆動部100が大掛かりなものとなる。一方、100%モジュラス値が小さいと流路26内周面が固着したときに固着を引き離しづらくなる。これらのバランスを考慮して、100%モジュラス値を設定すればよい。
In the range where the 100% modulus value of the
管体21の形状や厚みは、流路26を流れる流体に対する耐薬品性や透過性、流路26を閉止するシール性を確保するのに必要な弾性、流路26を繰り返し開閉するのに必要な柔軟性などを考慮して設定すればよい。また、内層22と外層23を加硫接着によって一体化するようにしたが、内層22と外層23との接合面が管体21に求められる曲げや径方向からの押圧に対して剥離しなければ、他の方法で一体化しても良い。
The shape and thickness of the
管体21の断面形状は、内層22と外層23が密着し、かつ筒形状であれば良く、円形状、楕円形状、三日月形状、紡錘形状などが挙げられ、特に限定されない。例えば、管体21の耐久性やシール性の要求が厳しい使用条件では、より小さい押圧力で管体21を押圧するために、流路方向に垂直な面で切った断面形状が、挟圧子42により押し付けられる方向を短径方向とした楕円形状としてもよい。ただし、管体21と継手などとの接続を考慮すると、両端部25の形状は円筒形状であることが好ましい。また、内層22、外層23の形状において、内周の形状は楕円形状で外周の形状は円形状というように内周と外周とで形状が異なっていても良く、両端側と中央側とで形状が異なっていても良い。
The cross-sectional shape of the
図3、4において、ピンチバルブのバルブ本体BDは、本体43と、本体43の上部に固定されるシリンダー本体31と、シリンダー本体31の上端部に取り付けられるシリンダー蓋33と、連結体受け46を介して管体21の両端部に取り付けられる連結体54とを有する。駆動部100は、外部エアーによってシリンダー本体31内で昇降するピストン40を有する。
3 and 4, the valve body BD of the pinch valve includes a
シリンダー本体31は、円筒状空間を形成するシリンダー部32を有し、その上端部に円盤状のシリンダー蓋33がOリングを介して螺合されている。図5は、シリンダー本体31の底面図である。シリンダー本体31の下面中央部には、ピストン連結部41が貫通する貫通孔34と、挟圧子42を収納する長円状のスリット35が連続して設けられている。貫通孔34の上方には、シリンダー部32の内周面及び底面とピストン40の下端面とによって第1の空間部36が形成され、ピストン40の上方には、シリンダー部32の内周面とシリンダー蓋33の下端面とピストン40の上端面とによって第2の空間部37が形成されている。シリンダー本体31の周側面には、第1の空間部36および第2の空間部37に連通するエアー口38、39が設けられ、エアー口38、39を介して各空間部36、37にそれぞれ外部エアー供給機器など(図示せず)からエアーが供給される。
The
ピストン40は円盤状で周側面にOリングが装着され、シリンダー部32の内周面に上下動可能かつ密封状態に嵌合されている。ピストン連結部41はピストン中央より垂下して設けられ、シリンダー本体31の下面中央部に設けられた貫通孔34を密封状態で貫通し、その先端部に挟圧子42が固定されている。
The
挟圧子42は、流路軸線と直交するようにピストン連結部41に固定され、バルブ開時には、シリンダー本体31の長円状スリット35内に収納される。長円状スリット35は、挟圧子42の回り止めとして機能する。挟圧子42の管体21を押圧する部分の断面は、略矩形の両端角部にRを付した形状、すなわち、かまぼこ状に形成されている。
The sandwiching
本体43は、シリンダー本体31の下端面にボルト・ナットなど(図示せず)で接合固定される。本体43の流路軸線上には、管体21を受容する断面矩形状の溝44が設けられている。溝44の流路方向両端部には、それぞれ連結体受け46の嵌合部47を受容する溝45が溝44よりも深く設けられ、各溝45の底面にはそれぞれ受け口49が設けられている。
The
図6は、連結体受け46の断面図である。連結体受け46の中央部には鍔部50が形成され、連結体受け46の一端部には、本体43の溝45に嵌合する断面矩形状の嵌合部47が形成され、嵌合部47の先端底部には、本体43の溝45に設けられた受け口49に嵌合する抜け防止用凸部48が設けられている。一方、連結体受け46の他端部には受け口49が設けられ、その外周面には雄ネジ部が設けられている。連結体54の端部には六角形状の鍔部57が設けられている。連結体受け46の受け口59は鍔部57と同形状を呈し、鍔部57は連結体受け46の受け口59に受容される。
FIG. 6 is a cross-sectional view of the
連結体受け46の一端部には、抜け防止用凸部48に嵌合部47が連設され、雄ネジ部と嵌合部47との間には、外周面が嵌合部47の対角線長さと略同一の直径を有する環状の鍔部50が設けられている。鍔部50の端面はシリンダー本体31及び本体43と接触し、連結体受け46が両本体31、43の内部へ移動することを防止する。連結体受け46の内部には、一端部側に、管体21の中間部24の外径と略同一径を有する貫通孔52が設けられ、さらに貫通孔52に連続して、受け口49に通じる貫通孔51が貫通孔52よりも拡径して設けられている。貫通孔51は、管体21の両端部25の外径と略同一径であり、連結体受け46の内周面に段差部53が形成されている。
A
この段差部53に管体21の両端部25が係合し、管体21が連結体受け46内に挟持固定される。このとき、両端部25の内周面、外周面、両端面が、連結体受け46および連結体54により支持される。すなわち両端部25は四方向から圧接される。そのため、管体21と連結体54との境界面からの流体の漏洩が防止されるとともに、仮に管体21と連結体54との境界面から流体が漏洩しても、漏洩した流体が両端部25の外周面を介して外層23側に流出することを防止できる。従って、外層23の耐久性が向上するだけでなく、外層23の材料として内層22よりも耐薬品性の低い材料を使用することができ、材料選択の幅が広がる。
Both
連結体54の内部には流路55が形成されている。連結体54の一端部には、外径が管体21の両端部25の内径よりも大きく形成された挿入部56が設けられ、挿入部56に管体21の両端部25が挿入される。連結体54の他端部には、他の管体が接続される配管接続部が設けられている。この場合、管体21の両端部25は円筒形状であるので、連結体54として汎用的な継手を容易に使用することができる。また、管体21の両端部25は外層23と比較して柔軟性に富む内層22の材料のみから形成されているため、連結体54との接続作業が容易であり、管体21と連結体54との境界面におけるシール性も向上する。
A
連結体54の外周中央部には両端部よりも拡径して断面六角形状の鍔部57が設けられている。鍔部57を連結体受け46の受け口59に嵌合し、鍔部57の端面にキャップナット58を当接させて、キャップナット58を連結体受け46の外周の雄ネジ部に螺合することにより、連結体54が連結体受け46に嵌合固定される。
A
次に、本発明の実施の形態に係るピンチバルブ3の主要な動作について説明する。図3に示すようにピンチバルブ3が全閉の状態において、エアー口38から第1の空間部36へ圧縮空気を供給圧入するとともに、第2の空間部37からエアー口39により圧縮空気を排出すると、空気圧により、ピストン40が側周面をシリンダー部32内周に摺接させながら上昇し始め、それに伴ってピストン40より垂下して設けられたピストン連結部41を介して挟圧子42が上昇する。挟圧子42が上昇して、その上端面がシリンダー本体31の下端面に設けられた長円状スリット35の上端面に到達すると、ピストン40及び挟圧子42の上昇は止まり、ピンチバルブ3は全開状態(図4)となる。
Next, main operations of the
ここで、管体21はエラストマーにより構成されており、管体21の外層23の100%モジュラス値は内層22の100%モジュラス値よりも大きく、外層23の復元力の方が内層22の復元力より大きいため、内層22は外層23によって常に外周方向に引っ張られている。これにより、全閉状態において、内層22の内周面が過剰に圧接されるのを防止することができ、全閉状態から全開状態に向かうときに互いに当接していた内周面を円滑に離すことができる。そのため、ピンチバルブ3の流路の開閉を連続的に行っても、内層22の内周面が損傷しにくく、流路の開閉に伴うパーティクルの発生を防止するとともに、管体21の耐久性を向上させることができる。
Here, the
また、仮に長期的に全閉状態が続き内層22の内周面が長期的に密着していても、内層22は外層23によって常に外周方向に引っ張られているので、内層22の内周面が強固に固着することはなく、外層23の復元力によって内層22の内周面の張り付きを引き離し、管体21を元の形状に復元することができる。このとき、内層22の内周面が強固に固着することがないので、外層23の復元力によって内層22の内周面が互いに張り付いても内周面の損傷を抑えながら円滑に引き離すことができる。そのため、互いに張り付いた内層22を引き離すときでも、流路の開閉に伴うパーティクルの発生および損傷した内周面からの剥離に伴うパーティクルの発生を抑えることができる。
Further, even if the fully closed state continues for a long time and the inner peripheral surface of the
一方、管体を、接液面がフッ素系エラストマー以外のエラストマーによって構成する場合は、チューブの内周面が固着しやすく、一度固着するとその部分を起点として剥離しやすくなり、使用期間が長くなるにつれてパーティクル発生量が増加する傾向にある。また、管体を、合成樹脂とエラストマーをコンパウンドした材質の多層構造によって構成する場合は、多層構造であることから一層当りの厚みが薄いため衝撃に弱い傾向があり、そのため、頻繁にバルブを開閉させると内周面が損傷しやすく、それに伴い、パーティクル発生量も増加する傾向にある。 On the other hand, when the tube is made of an elastomer other than the fluorine-based elastomer, the inner peripheral surface of the tube is easily fixed, and once fixed, it is easy to peel off from that portion, and the use period is extended. As a result, the amount of generated particles tends to increase. Also, when the pipe body is composed of a multilayer structure made of a compound of synthetic resin and elastomer, the multilayer structure tends to be vulnerable to impact because the thickness per layer is thin. As a result, the inner peripheral surface tends to be damaged, and the particle generation amount tends to increase accordingly.
次に、図4に示すようにピンチバルブ3が全閉の状態において、エアー口39から第2の空間部37へ圧縮空気を供給圧入するとともに、第1の空間部36内の圧縮空気をエアー口38から排除すると、空気圧により、ピストン40が下降し始め、それに伴ってピストン連結部41を介して挟圧子42も下降する。ピストン40の下端面がシリンダー部32底面に到達すると、ピストン40及び挟圧子42の下降が止まり、ピンチバルブは全閉状態となる(図3)。このとき、挟圧子42の上端面はシリンダー本体31の長円状スリット35内に位置し、挟圧子42の回転が防止される。
Next, as shown in FIG. 4, in a state where the
本発明の実施の形態に用いられているピンチバルブ3の駆動部は、外部エアーによってシリンダー本体31内でピストン40を昇降させ、ピストン40に固定された挟圧子42を昇降させる空気駆動式のものであるが、空気駆動式に限定されるものではなく、ハンドル61の操作によって挟圧子62を昇降させる手動駆動式(図7参照)、モーター71などによって挟圧子72を昇降させる電気駆動式(図8参照)などでもよく、特に限定されない。
The drive part of the
なお、本実施の形態におけるピンチバルブ3の本体43、連結体54、連結体受け46、挟圧子42、シリンダー本体31などの各種構成部品は、金属、プラスチックなどの剛性のあるものであれば特に限定されるものではないが、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニリデンフルオロライド、PTFE、PFAなどのプラスチックが好ましい。管体12の構成は、管体12の接液面がフッ素系エラストマーによって構成されているので、パーティクルの発生量が抑えられ、ピンチバルブ3を24時間全閉状態で静置した後に全閉状態から全開状態としたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量を20個以下とすることができる。また、ピンチバルブ3を連続開閉させたときの粒子径0.05μm以上の流体中のパーティクル発生量をピンチバルブ3の開閉動作1回当り5個以下にすることができる。パーティクル発生量を効果的に抑えるためには、フッ素系エラストマーのうち、とくにパーフロロエラストマーにより管体12を構成することが好ましく、上述した内層外層構造とすることがより好ましい。
It should be noted that various components such as the
本発明の実施の形態に係る流体移送システムに用いられているピンチバルブ3を連続開閉したときのパーティクルの発生量と、長期間全閉状態を保持した後で全開状態にしたときのパーティクルの発生量について、以下に示す試験方法で評価した。
Generation amount of particles when the
(1)前処理
流量1000ml/minの純水が流れるラインに測定サンプルを設置し、測定サンプルを72時間続けて、5秒間かけて全閉状態から全開状態にした後に5秒間かけて全開状態から全閉状態にする動作(以下、開閉動作)を行い、測定サンプルのフラッシングを行った。
(2)バルブ閉め切り後パーティクル発生試験
流量1000ml/minの純水が流れるラインに前処理を行った測定サンプルを設置し、測定サンプルの下流側にパーティクルカウンターを配置した。測定サンプルを所定時間全閉状態に保持した後に、5秒間かけて全閉状態から全開状態するとともに、測定サンプルを通過した流体20mlを2分間続けてパーティクルカウンターに通水させた。パーティクルカウンターで0.05μm以上のパーティクルの個数の積算値を30秒間、10ml毎に計測した。測定サンプルを全閉状態で保持する時間は1時間、3時間、24時間とした。
(3)バルブ連続開閉時パーティクル発生試験
流量1000ml/minの純水が流れるラインに前処理を行った測定サンプルを設置し、測定サンプルの下流側にパーティクルカウンターを配置した。測定サンプルを60分間続けて開閉動作を行うとともに、測定サンプルを通過した流体20mlを60分間続けてパーティクルカウンターに通水させた。パーティクルカウンターで0.05μm以上のパーティクルの個数の積算値を30秒間、10ml毎に計測し、その積算値から1ml当りに含まれるパーティクルの平均値を求め、その平均値から開閉動作1回当りから発生するパーティクルの個数を導出した。
(1) Pretreatment A measurement sample is placed in a line through which pure water with a flow rate of 1000 ml / min flows, and the measurement sample is continued for 72 hours from the fully closed state to the fully open state for 5 seconds and then from the fully open state for 5 seconds. An operation to make a fully closed state (hereinafter referred to as an opening / closing operation) was performed, and the measurement sample was flushed.
(2) Particle Generation Test After Valve Closed A pre-treated measurement sample was placed in a line where pure water with a flow rate of 1000 ml / min flows, and a particle counter was placed downstream of the measurement sample. After the measurement sample was kept in the fully closed state for a predetermined time, the fully closed state was fully opened over 5 seconds, and 20 ml of the fluid that passed through the measurement sample was allowed to flow through the particle counter for 2 minutes. The integrated value of the number of particles of 0.05 μm or more was measured every 10 ml for 30 seconds with a particle counter. The time for holding the measurement sample in the fully closed state was 1 hour, 3 hours, and 24 hours.
(3) Particle generation test during continuous valve opening / closing A measurement sample that had been pretreated was placed in a line through which pure water with a flow rate of 1000 ml / min flows, and a particle counter was placed downstream of the measurement sample. The measurement sample was continuously opened and closed for 60 minutes, and 20 ml of the fluid that passed through the measurement sample was passed through the particle counter for 60 minutes. Measure the accumulated value of the number of particles of 0.05μm or more with a particle counter every 10ml for 30 seconds, find the average value of particles contained in 1ml from the accumulated value, and from the average value per opening / closing operation The number of generated particles was derived.
―試験例1―
本発明の実施の形態の流体移送システムに使用されているピンチバルブ3、すなわちエアー駆動型のピンチバルブ3で、管体21の中央部の外径が10mm、内径が5mm、パーフロロエラストマーにより構成される内層22の100%モジュラス値が5MPa、フッ素ゴムにより構成される外層23の100%モジュラス値が6MPaであるピンチバルブ3を用いて、バルブ閉め切り後パーティクル発生試験およびバルブ連続開閉時パーティクル発生試験を行った。
-Test Example 1-
The
―比較例1―
管体がエラストマーと合成樹脂をコンパウンドした材質で多層構造からなり、管体の中央部の外径が10mm、内径が5mmであり、管体以外の構成が試験例1と同じ構成であるピンチバルブを用いて、バルブ閉め切り後パーティクル発生試験およびバルブ連続開閉時パーティクル発生試験を行った。
-Comparative Example 1-
A pinch valve in which the tube body is made of a compound material of elastomer and synthetic resin and has a multi-layer structure. The outer diameter of the central portion of the tube body is 10 mm, the inner diameter is 5 mm, and the configuration other than the tube body is the same as in Test Example 1. Were used to conduct a particle generation test after valve closing and a particle generation test during continuous valve opening and closing.
―比較例2―
図11に示されるような汎用的な構成であり、本体およびダイヤフラムの材質がともにPTFEであるダイヤフラムバルブを用いて、バルブ閉め切り後パーティクル発生試験およびバルブ連続開閉時パーティクル発生試験を行った。
—Comparative Example 2—
Using a diaphragm valve having a general-purpose configuration as shown in FIG. 11 and having both the main body and the diaphragm made of PTFE, a particle generation test after valve closing and a particle generation test during continuous valve opening / closing were performed.
図9は、バルブ閉め切り後パーティクル発生試験の試験結果を示す図である。図9に示すように、試験例1では、24時間全閉状態を保持し内層22の内周面を密着させた後に全閉状態から全開状態にしても、発生するパーティクルの個数は全開状態直後の30秒間で4個というようにとても少なく、全開状態にした直後からほとんどパーティクルが発生していないことが確認された。一方、比較例1、比較例2では、24時間全閉状態を保持した後に全閉状態から全開状態にすると、試験例1の10倍以上のパーティクルが発生した。さらに、比較例1、比較例2では、全開状態にした後にバルブ内のパーティクルが流され、バルブを通過する流体がバルブから発生したパーティクルによって汚染されなくなるまでに時間がかかることが確認された。
FIG. 9 is a diagram showing test results of a particle generation test after the valve is closed. As shown in FIG. 9, in Test Example 1, the number of generated particles is just after the fully opened state even if the fully closed state is maintained for 24 hours and the inner peripheral surface of the
試験例1のように、異なる種類のエラストマーからなる内層22と外層23を一体的に形成し、かつ外層23の100%モジュラス値を内層22の100%モジュラス値より大きくした管体21を用いたピンチバルブ3は、外層23の復元力の方が内層22の復元力より大きいため、内層22は外層23によって常に外周方向に引っ張られている。これにより、仮に長期的に全閉状態が続き内層22の内周面が長期的に密着していても、内層22の内周面が強固に固着することはなく、外層23の復元力によって内層22の内周面の張り付きを引き離し、管体21を元の形状に復元することができる。このとき、内層22の内周面が強固に固着することがないので、外層23の復元力によって内層22の内周面が互いに張り付いても内周面の損傷を抑えながら円滑に引き離すことができる。そのため、互いに張り付いた内層22を引き離すときでも、開閉動作に伴うパーティクルの発生および損傷した内周面からの剥離に伴うパーティクルの発生を抑えることができる。
As in Test Example 1, the
図10は、バルブ連続開閉時パーティクル発生試験の試験結果を示す図である。図10に示すように、試験例1では、連続的にバルブの開閉動作を行ってもバルブの開閉動作1回当りに発生するパーティクルの個数はとても少ないことが確認された。一方、比較例1、比較例2では、バルブの開閉動作1回当りに発生するパーティクルの個数がともに試験例1の10倍以上であった。試験例1のように、異なる種類のエラストマーからなる内層22と外層23を一体的に形成し、かつ外層23の100%モジュラス値を内層22の100%モジュラス値より大きくした管体21を用いたピンチバルブ3は、外層23の復元力の方が内層22の復元力より大きいため、内層22は外層23によって常に外周方向に引っ張られている。これにより、全閉状態において、内層22の内周面が過剰に圧接されるのを防止することができ、全閉状態から全開状態に向かうときに互いに当接していた内周面を円滑に離すことができる。そのため、ピンチバルブ3の開閉動作を連続的に行っても、内層22の内周面が損傷しにくく、開閉動作に伴うパーティクルの発生を防止するとともに、管体21の耐久性を向上させることができる。
FIG. 10 is a diagram showing test results of a particle generation test during continuous valve opening and closing. As shown in FIG. 10, in Test Example 1, it was confirmed that the number of particles generated per opening / closing operation of the valve was very small even when the opening / closing operation of the valve was continuously performed. On the other hand, in Comparative Example 1 and Comparative Example 2, the number of particles generated per one opening / closing operation of the valve was 10 times or more that in Test Example 1. As in Test Example 1, the
これらの結果から、本発明の流体移送システムは、流体システム中の主要なパーティクル発生源であるバルブを、管体21が挟圧子42によって押圧された状態で長期間放置しても、あるいは頻繁に開閉動作を行っても、内層22の内周面に損傷や固着などが生じにくく、パーティクルの発生が極めて少ないピンチバルブ3としたことによって、半導体製造装置内の各種流体を汚染することなく移送することができる。
From these results, the fluid transfer system according to the present invention allows the valve, which is a main particle generation source in the fluid system, to be left for a long period of time with the
BD バルブ本体
1 薬液容器
2 流体移送配管
3 ピンチバルブ
4 濃縮薬液配管
5 純水配管
6 窒素配管
7 ミキサー
8 ノズル
9 現像カップ
10 スピンチャック
11 半導体ウェハ
12 流量計
21 管体
22 内層
23 外層
24 中間部
25 両端部
26 流路
27 環状凹部
31 シリンダー本体
32 シリンダー部
33 シリンダー蓋
34 貫通部
35 長円状スリット
36 第1の空間部
37 第2の空間部
38 エアー口
39 エアー口
40 ピストン
41 ピストン連結部
42 挟圧子
43 本体
44 溝
45 溝
46 連結体受け
47 嵌合部
48 抜け防止用凸分
49 受け口
50 鍔部
51 貫通孔
52 貫通孔
53 段差部
54 連結体
55 流路
56 挿入部
57 鍔部
58 キャップナット
61 ハンドル
62 挟圧子
71 モーター
72 挟圧子
100 駆動部
Claims (4)
流体供給手段と、
前記流体供給手段から供給された流体を移送する、内面の金属溶出量が10ng/cm2・日以下であるフッ素樹脂製の流体移送配管と、
前記流体移送配管の少なくとも1箇所に配置されたピンチバルブとを備え、
前記ピンチバルブは、該ピンチバルブを24時間全閉状態で静置した後に全閉状態から全開状態としたときの粒子径0.05μm以上のパーティクル発生量が20個以下となるように、接液面がフッ素系エラストマーによって構成された管体を有することを特徴とする流体移送システム。 A system for transferring a fluid in a semiconductor manufacturing apparatus,
Fluid supply means;
A fluid transfer pipe made of fluororesin that transfers the fluid supplied from the fluid supply means and has an inner surface metal elution amount of 10 ng / cm 2 · day or less;
A pinch valve disposed in at least one location of the fluid transfer pipe,
The pinch valve is in contact with the liquid so that the amount of particles generated with a particle diameter of 0.05 μm or more is 20 or less when the pinch valve is left in the fully closed state for 24 hours and then changed from the fully closed state to the fully open state. A fluid transfer system having a tube whose surface is made of a fluorine-based elastomer.
バルブ本体と、
該バルブ本体内に配置された管体と、
該管体を径方向に押圧して流路を開閉させる挟圧子と、
該挟圧子を駆動する駆動部とを備え、
前記管体が、
筒状の内層と、
該内層の外周面に密着して形成された筒状の外層とを有し、
前記内層および前記外層は、互いに異なる材料からなり、前記外層の100%モジュラス値が前記内層の100%モジュラス値よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体移送システム。 The pinch valve is
A valve body;
A tube disposed within the valve body;
An indenter that presses the tube in the radial direction to open and close the flow path;
A drive unit for driving the pinch,
The tube is
A cylindrical inner layer,
A cylindrical outer layer formed in close contact with the outer peripheral surface of the inner layer,
The fluid transfer system according to claim 1, wherein the inner layer and the outer layer are made of different materials, and a 100% modulus value of the outer layer is larger than a 100% modulus value of the inner layer.
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150615 |
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A02 | Decision of refusal |
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