JP2014005376A - サイドウォール用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】低燃費性及び耐カット性をバランス良く改善できるサイドウォール用ゴム組成物及びそれを用いて作製したサイドウォールを有する空気入りタイヤの提供。
【解決手段】ゴム成分及びシリカを含有し、上記ゴム成分100質量%のうち、共役ジエンに基づく構成単位と下式(I)で表される構成単位とを有し、特定の化合物によって重合体の少なくとも一端が変性されてなる共役ジエン系重合体の含有量が5質量%以上であり、上記シリカが、1つの粒子に対して隣接する粒子が3つ以上の粒子を分岐粒子Zとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長Wが30〜400nmのものであり、上記ゴム成分100質量部に対する上記シリカの含有量が5〜150質量部であるサイドウォール用ゴム組成物。
Figure 2014005376

【選択図】図2

Description

本発明は、サイドウォール用ゴム組成物及びそれを用いて作製した空気入りタイヤに関するものである。
従来、タイヤの転がり抵抗を低減させ(転がり抵抗性能の向上)、車輌の低燃費化が行われてきた。近年、低燃費化への要求が強くなってきており、タイヤ部材の中でもタイヤに占める占有比率の高いサイドウォール部に優れた低発熱性を有するゴム組成物を使用することが要求されている。
タイヤのサイドウォールにおいて低燃費性を改善するための技術としては、サイドウォール配合のカーボンブラックなどの補強剤を減量したり、粒子径の大きいカーボンブラックを使用し、タイヤゴムの発熱を抑えることが効果的である。しかしながら、発熱を抑えることは、走行時における外部からの衝撃エネルギーに対する粘性による散逸の度合いが小さくなることを意味するため、実車に装着して使用した場合、外傷による抵抗性(耐カット性)が低くなってしまう。このように、低燃費性と耐カット性は両立が困難であり、これらの背反する性能をバランス良く改善する方法が求められている。
低燃費性を改善する他の方法として、例えば、特許文献1〜3では、シリカを含む配合において、ゴムに特定の極性基を付加することによりシリカと親和性を持たせる方法が提案されている。しかし、低燃費性及び耐カット性をバランス良く改善する点については、未だ改善の余地がある。
特開2001−114939号公報 特開2005−126604号公報 特開2005−325206号公報
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性及び耐カット性をバランス良く改善できるサイドウォール用ゴム組成物、及びそれを用いて作製したサイドウォールを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分及びシリカを含有し、上記ゴム成分100質量%のうち、共役ジエンに基づく構成単位と下式(I)で表される構成単位とを有し、共役ジエンに基づく構成単位と下式(I)で表される構成単位とを有し、下式(II)で表される化合物、下式(III)で表される基を有する化合物、下式(IV)で表される化合物、下式(V)で表される基及び/又は下式(VI)で表される基を有するケイ素化合物、並びに下式(VII)で表される基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物によって重合体の少なくとも一端が変性されてなる共役ジエン系重合体の含有量が5質量%以上であり、上記シリカが、1つの粒子に対して隣接する粒子が3つ以上の粒子を分岐粒子Zとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長Wが30〜400nmのものであり、上記ゴム成分100質量部に対する上記シリカの含有量が5〜150質量部であるサイドウォール用ゴム組成物に関する。
Figure 2014005376
[式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、下式(Ia)で表される基、水酸基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つが、下式(Ia)で表される基又は水酸基である。]
Figure 2014005376
[式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。]
Figure 2014005376
[式中、nは1〜10の整数を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
[式中、pは0又は1の整数を表し、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
[式中、gは、1〜10の整数を表し、R21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表し、Aは、酸素原子又は−NR22−基(R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。)を表し、Aは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
Figure 2014005376
[式中、wは1〜11の整数を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
本発明はまた、上記共役ジエン系重合体と、シリカゾルとを混練して得られるサイドウォール用ゴム組成物に関する。
式(Ia)のR及びRが炭素原子数1〜6のヒドロカルビル基であることが好ましい。
式(I)のX、X及びXの2つが式(Ia)で表される基又は水酸基であることが好ましい。
共役ジエン系重合体のビニル結合量が、共役ジエンに基づく構成単位の含有量を100モル%として、10モル%以上80モル%以下であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、天然ゴム及び/又はブタジエンゴムを含有することが好ましい。
シリカが、平均一次粒子径をDとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均アスペクト比W/Dが3〜100のものであることが好ましい。
シリカの平均一次粒子径Dが5〜1000nmであることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したサイドウォールを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、特定の共役ジエン系重合体と、特定のシリカとを所定量配合したサイドウォール用ゴム組成物であるので、低燃費性及び耐カット性がバランス良く改善された空気入りタイヤを提供できる。
分岐粒子Zについての概略模式図である。 シリカの平均一次粒子径D、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長(W)、及び分岐粒子Zを含まない分岐粒子間Z−Zの平均長(W)についての概略模式図である。
本発明のゴム組成物は、共役ジエンに基づく構成単位及び下式(I)で表される構成単位を有し、下式(II)で表される化合物、下式(III)で表される基を有する化合物、下式(IV)で表される化合物、下式(V)で表される基及び/又は下式(VI)で表される基を有するケイ素化合物、並びに下式(VII)で表される基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物によって重合体の少なくとも一端が変性されてなる共役ジエン系重合体と、1つの粒子に対して隣接する粒子が3つ以上の粒子を分岐粒子Zとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長Wが30〜400nmであるシリカ(ストラクチャーシリカ(直鎖シリカ))とを含む。上記ストラクチャーシリカを含むゴム組成物は、例えば、上記共役ジエン系重合体とシリカゾルとを混練して製造できる。
Figure 2014005376
[式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、下式(Ia)で表される基、水酸基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つが、下式(Ia)で表される基又は水酸基である。]
Figure 2014005376
[式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。]
Figure 2014005376
[式中、nは1〜10の整数を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
[式中、pは0又は1の整数を表し、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
[式中、gは、1〜10の整数を表し、R21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表し、Aは、酸素原子又は−NR22−基(R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。)を表し、Aは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。]
Figure 2014005376
Figure 2014005376
[式中、wは1〜11の整数を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
共役ジエンに基づく構成単位の共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどをあげることができ、これらは1種でもよく、2種以上でもよい。入手容易性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
式(I)のX、X及びXは、それぞれ独立に、式(Ia)で表される基、水酸基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つは、式(Ia)で表される基又は水酸基である。
式(Ia)のR及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。
本明細書では、ヒドロカルビル基は1価の炭化水素残基を表す。ここで、炭化水素残基とは、炭化水素から水素を除いた基を表す。置換ヒドロカルビル基は、1価の炭化水素残基の1つ以上の水素原子が置換基で置換されている基を表す。ヒドロカルビルオキシ基は、ヒドロキシル基の水素原子がヒドロカルビル基で置換されている基を表し、置換ヒドロカルビルオキシ基は、ヒドロカルビルオキシ基の1つ以上の水素原子が置換基で置換されている基を表す。ヒドロカルビレン基は、2価の炭化水素残基を表す。置換ヒドロカルビレン基は、2価の炭化水素残基の1つ以上の水素原子が置換基で置換されている基を表す。また、置換シリル基は、シリル基の1つ以上の水素原子が置換基で置換されている基を表す。
及びRの炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などをあげることができる。
及びRの炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
及びRの置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基などをあげることができる。
及びRが結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
及びRが結合した基としては、含窒素基が好ましく、−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基がより好ましい。
及びRのヒドロカルビル基としては、アルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が更に好ましく、エチル基、n−ブチル基が特に好ましい。R及びRの置換ヒドロカルビル基としては、アルコキシアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基がより好ましい。R及びRの置換シリル基としては、トリアルキルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基がより好ましい。
及びRとしては、好ましくは、アルキル基、アルコキシアルキル基、置換シリル基又はR及びRが結合した含窒素基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
式(Ia)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(ネオペンチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基などのジ(アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基などのジ(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。
該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
式(Ia)で表される基としては、経済性及び入手容易性から、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基であり、より更に好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基である。
式(I)のX〜Xのヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。また、置換ヒドロカルビル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
〜Xのヒドロカルビル基としては、アルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましい。また、X〜Xの置換ヒドロカルビル基としては、アルコキシアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基がより好ましい。
〜Xのヒドロカルビル基及び置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基又はアルコキシアルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基又は炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より更に好ましくは、メチル基又はエチル基である。
式(I)のX、X及びXの少なくとも1つは、式(Ia)で表される基又は水酸基である。好ましくは、X、X及びXの2つ以上が、式(Ia)で表される基又は水酸基であり、より好ましくは、X、X及びXの2つが、式(Ia)で表される基又は水酸基である。また、低燃費性及び耐カット性を高次元でバランス良く得られるという点から、X、X及びXの少なくとも1つが水酸基であることが好ましく、X、X及びXの2つ以上が水酸基であることがより好ましく、X、X及びXの2つが水酸基であることが更に好ましい。
低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、式(I)で表される構成単位としては、X、X及びXの2つが非環状アミノ基又は水酸基である構成単位が好ましい。X、X及びXの2つが非環状アミノ基である構成単位としては、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルビニルシラン単位が好ましく、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン単位、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン単位、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)メチルビニルシラン単位、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)メチルビニルシラン単位がより好ましい。X、X及びXの2つが水酸基である構成単位としては、ジヒドロキシアルキルビニルシラン単位が好ましく、ジヒドロキシメチルビニルシラン単位がより好ましい。
共役ジエン系重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、重合体単位質量あたり、好ましくは、0.001mmol/g重合体以上0.1mmol/g重合体以下である。より好ましくは、0.002mmol/g重合体以上0.07mmol/g重合体以下である。更に好ましくは、0.003mmol/g重合体以上0.05mmol/g重合体以下である。
上記共役ジエン系重合体は、特定の化合物(変性剤1〜5)によって重合体の少なくとも一端が変性されている。これにより、シリカとの相互作用が生じ、低燃費性及び耐カット性をバランス良く改善できる。
以下、下式(II)で表される化合物(変性剤1)について説明する。
Figure 2014005376
[式中、nは1〜10の整数を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
式(II)のR11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基である。
11、R12及びR13のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。また、R11、R12及びR13のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
11、R12及びR13のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。また、R11、R12及びR13のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくは、アルコキシ基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
11、R12及びR13としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R11、R12及びR13の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R11、R12及びR13の3つがヒドロカルビルオキシ基である。
式(II)のnは1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは3以上であり、経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
式(II)のAは窒素原子を有する官能基であり、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、ピリジル基、ピペリジル基、ピラジニル基、モルホリノ基などをあげることができる。
としては、下式(IIa)で表される基が好ましい。
Figure 2014005376
[式中、R14及びR15は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の基を表し、R14及びR15は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R14及びR15は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよい。]
式(IIa)のR14及びR15としては、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、置換シリル基などをあげることができる。
14及びR15のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などをあげることができる。
14及びR15の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;エポキシ基、テトラヒドロフラニル基などのアルキレンオキシド基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などのアルキレンオキシドアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
なお、本明細書において、アルキレンオキシド基は、環状エーテル化合物の環から水素原子を除いた1価の基を表す。また、アルキレンオキシドアルキル基は、アルキル基の1つ以上の水素原子がアルキレンオキシド基で置換されている基を表す。
14及びR15の置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基;トリメトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基などをあげることができる。
14及びR15が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
14及びR15が結合した基としては、含窒素基が好ましく、−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基がより好ましい。
14及びR15の窒素に二重結合で結合する同一の基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、エチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基、1−メチルエチリデン基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン基などをあげることができる。
14及びR15のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基である。R14及びR15の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルコキシアルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基である。R14及びR15の置換シリル基としては、好ましくは、トリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基であり、より好ましくは、トリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基である。
14及びR15としては、好ましくは、R14及びR15が結合した含窒素基、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基、置換シリル基であり、より好ましくは、アルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基、トリアルキルシリル基である。
式(IIa)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(ネオペンチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基などのジ(アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基などのジ(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。また、ジ(エポキシ)アミノ基、ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシド)アミノ基;ジ(グリシジル)アミノ基、ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基をあげることができる。更には、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基などもあげることができる。
なお、本明細書において、ジ(アルキレンオキシド)アミノ基は、窒素原子に結合している2つの水素原子が2つのアルキレンオキシド基に置換されたアミノ基を表し、ジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基は、窒素原子に結合している2つの水素原子が2つのアルキレンオキシドアルキル基に置換されたアミノ基を表す。
該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
式(IIa)で表される基としては、低燃費性、耐カット性、化合物の長期安定性及び入手容易性から、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基、ジ(アルキレンオキシド)アミノ基、ジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基、ジ(トリアルキルシリル)アミノ基である。
式(II)で表される化合物としては、式(IIa)が、ジアルキルアミノ基、ジ(アルコキシアルキル)アミノ基、ジ(アルキレンオキシド)アミノ基、ジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基、トリアルキルシリル基などの非環状アミノ基である化合物をあげることができる。
式(IIa)がジアルキルアミノ基である化合物としては、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]トリエトキシシランなどの
[3−(ジアルキルアミノ)プロピル]トリアルコキシシラン;
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メチルジメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]メチルジメトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]メチルジメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]エチルジメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]エチルジメトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]エチルジメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メチルジエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]メチルジエトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]メチルジエトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]エチルジエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]エチルジエトキシシラン、
[3−(エチルメチルアミノ)プロピル]エチルジエトキシシランなどの
[3−(ジアルキルアミノ)プロピル]アルキルジアルコキシシラン;
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジメチルメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ジメチルメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジエチルメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ジエチルメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジメチルエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ジメチルエトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]ジエチルエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]ジエチルエトキシシランなどの
[3−(ジアルキルアミノ)プロピル]ジアルキルアルコキシシランをあげることができる。
式(IIa)がジ(アルコキシアルキル)アミノ基である化合物としては、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}トリエトキシシランなどの
{3−[ジ(アルコキシアルキル)アミノ]プロピル}トリアルコキシシラン;
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシランなどの
{3−[ジ(アルコキシアルキル)アミノ]プロピル}アルキルジアルコキシシラン;
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシメチル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシメチル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシラン、
{3−[ジ(メトキシエチル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシラン、
{3−[ジ(エトキシエチル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシランなどの
{3−[ジ(アルコキシアルキル)アミノ]プロピル}ジアルキルアルコキシシランをあげることができる。
式(IIa)がジ(アルキレンオキシド)アミノ基である化合物としては、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(エポキシ)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシランなどの
式(IIa)がジ(エポキシ)アミノ基である化合物;
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシランなどの
式(IIa)がジ(テトラヒドロフラニル)アミノ基である化合物をあげることができる。
式(IIa)がジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基である化合物としては、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(グリシジル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシランなどの
式(IIa)がジ(グリシジル)アミノ基である化合物;
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}エチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}エチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}ジエチルメトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ]プロピル}ジエチルエトキシシランなどの
式(IIa)がジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ基である化合物をあげることができる。
式(IIa)がトリアルキルシリル基である化合物としては、
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}トリメトキシシラン、
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}トリエトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}トリエトキシシランなどの
{3−[ジ(トリアルキルシリル)アミノ]プロピル}トリアルコキシシラン;
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}メチルジメトキシシラン、
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}メチルジエトキシシランなどの
{3−[ジ(トリアルキルシリル)アミノ]プロピル}アルキルジアルコキシシラン;
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}ジメチルメトキシシラン、
{3−[ジ(トリメチルシリル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシラン、
{3−[ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ]プロピル}ジメチルエトキシシランなどの
{3−[ジ(トリアルキルシリル)アミノ]プロピル}ジアルキルアルコキシシランをあげることができる。
これらの中では、[3−(ジアルキルアミノ)プロピル]トリアルコキシシランが好ましく、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、
[3−(ジメチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、
[3−(ジエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン
がより好ましい。
また、式(II)で表される化合物としては、式(IIa)が、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などの環状アミノ基である化合物をあげることができる。
式(IIa)が1−ピペリジノ基である化合物としては、
3−(1−ピペリジノ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(1−ピペリジノ)プロピルトリエトキシシラン、
3−(1−ピペリジノ)プロピルメチルジメトキシシラン、
3−(1−ピペリジノ)プロピルエチルジメトキシシラン、
3−(1−ピペリジノ)プロピルメチルジエトキシシラン、
3−(1−ピペリジノ)プロピルエチルジエトキシシランなどをあげることができる。
式(IIa)が1−ヘキサメチレンイミノ基である化合物としては、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルトリエトキシシラン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルエチルジメトキシシラン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルメチルジエトキシシラン、
3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピルエチルジエトキシシランなどをあげることができる。
式(IIa)が1−イミダゾリル基である化合物としては、
N−(3−トリメトキシシリルプロピル)イミダゾール、
N−(3−トリエトキシシリルプロピル)イミダゾールなどをあげることができる。
式(IIa)が4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基である化合物としては、
N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、
N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールなどをあげることができる。
式(IIa)が1−ピペラジニル基である化合物としては、
3−(1−ピペラジニル)プロピルトリメトキシシラン、
3−(1−ピペラジニル)プロピルトリエトキシシラン、
3−(1−ピペラジニル)プロピルメチルジメトキシシラン、
3−(1−ピペラジニル)プロピルエチルジメトキシシラン、
3−(1−ピペラジニル)プロピルメチルジエトキシシラン、
3−(1−ピペラジニル)プロピルエチルジエトキシシランなどをあげることができる。
式(IIa)がモルホリノ基である化合物としては、
3−モルホリノプロピルトリメトキシシラン、
3−モルホリノプロピルトリエトキシシラン、
3−モルホリノプロピルメチルジメトキシシラン、
3−モルホリノプロピルエチルジメトキシシラン、
3−モルホリノプロピルメチルジエトキシシラン、
3−モルホリノプロピルエチルジエトキシシランなどをあげることができる。
これらの中では、式(IIa)が1−イミダゾリル基である化合物、式(IIa)が4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基である化合物が好ましく、
N−(3−トリメトキシシリルプロピル)イミダゾール、
N−(3−トリエトキシシリルプロピル)イミダゾール、
N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、
N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール
がより好ましい。
以下、下式(III)で表される基を有する化合物(変性剤2)について説明する。
Figure 2014005376
[式中、pは0又は1の整数を表し、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
pは0又は1の整数を表す。Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表す。Aは窒素原子を有する官能基を表し、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、ピリジル基、ピペリジル基、ピラジニル基、モルホリノ基などをあげることができる。
式(III)で表される基を有する化合物としては、式(III)のpが0であり、Aがアミノ基である下式(IIIa)で表される基を有する化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
式(IIIa)で表される基を有する化合物としては、ホルムアミド、アセトアミド、プロピオンアミドなどのカルボン酸アミド化合物をあげることができる。また、イミダゾリジノン及びその誘導体、ラクタム類などの環状化合物をあげることができる。
式(IIIa)で表される基を有する化合物としては、下式(IIIa−1)で表されるカルボン酸アミド化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、R31は、水素原子、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基、又は、窒素原子及び/若しくは酸素原子をヘテロ原子として有するヘテロ環基を表し、R32及びR33は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜10の基を表し、R32及びR33は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R32及びR33は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよい。]
31のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
31の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
31の窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有するヘテロ環基とは、窒素原子及び/又は酸素原子を環内に含む複素環式化合物残基を表し、該基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−フリル基などをあげることができる。
31としては、好ましくは、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
式(IIIa−1)のR32及びR33としては、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基などをあげることができる。R32及びR33のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
32及びR33の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
32及びR33が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜20の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
32及びR33の窒素に二重結合で結合する同一の基としては、窒素原子及び酸素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、エチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基、1−メチルエチリデン基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン基などをあげることができる。
32及びR33としては、好ましくは、ヒドロカルビル基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
式(IIIa−1)で表されるカルボン酸アミド化合物としては、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド化合物;
アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、アミノアセトアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−ジメチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチルアミノアセトアミド、N−エチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチル−N’−エチルアミノアセトアミド、N,N−ジメチルアミノアセトアミド、N−フェニルジアセトアミドなどのアセトアミド化合物;
プロピオンアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミドなどのプロピオンアミド化合物;
4−ピリジルアミド、N,N−ジメチル−4−ピリジルアミドなどのピリジルアミド化合物;
ベンズアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、N’,N’−(p−ジメチルアミノ)ベンズアミド、N’,N’−(p−ジエチルアミノ)ベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジメチルアミノ)ベンズアミド、N,N−ジメチル−N’,N’−(p−ジエチルアミノ)ベンズアミドなどのベンズアミド化合物;
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドなどのアクリルアミド化合物;
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド化合物;
N,N−ジメチルニコチンアミド、N,N−ジエチルニコチンアミドなどのニコチンアミド化合物;
N,N,N’,N’−テトラメチルフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラエチルフタルアミドなどのフタルアミド化合物;
N−メチルフタルイミド、N−エチルフタルイミドなどのフタルイミド化合物などをあげることができる。
また、式(IIIa)で表される基を有する環状化合物としては、下式(IIIa−2)又は下式(IIIa−3)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、eは0〜10の整数を表し、R34及びR35は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビル基を表す。]
Figure 2014005376
[式中、fは0〜10の整数を表し、R36は、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビル基を表す。]
式(IIIa−2)及び式(IIIa−3)のR34、R35及びR36は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビル基を表す。R34、R35及びR36のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
34、R35及びR36の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などのアルコキシアリール基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基、t−ブチルジメチルシリロキシメチル基、トリメトキシシリルプロピル基などをあげることができる。
式(IIIa−2)のR34及びR35としては、好ましくはヒドロカルビル基であり、より好ましくはアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。
式(IIIa−3)のR36としては、好ましくはヒドロカルビル基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基であり、更に好ましくはメチル基、フェニル基である。
式(IIIa−2)及び式(IIIa−3)のe及びfは、それぞれ0〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは7以下である。
式(IIIa−2)で表される化合物としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(t−ブチル)−2−イミダゾリジノン、1,3−ジフェニル−2−イミダゾリジノンなどの1,3−ヒドロカルビル置換−2−イミダゾリジノンをあげることができる。好ましくは、1,3−置換−2−イミダゾリジノンであり、より好ましくは、1,3−ヒドロカルビル置換−2−イミダゾリジノンであり、更に好ましくは、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンである。1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノンとしては、好ましくは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジ(n−プロピル)−2−イミダゾリジノンであり、より好ましくは、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。
式(IIIa−3)で表される化合物としては、N−メチル−β−プロピオラクタム、N−(t−ブチル)−β−プロピオラクタム、N−フェニル−β−プロピオラクタムなどのβ−プロピオラクタム化合物;
1−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−2−ピロリドン、1−フェニル−2−ピロリドン、1−(p−メチルフェニル)−2−ピロリドン、1−(p−メトキシフェニル)−2−ピロリドン、1−ベンジル−2−ピロリドン、1−ナフチル−2−ピロリドン、1−フェニル−5−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−5−メチル−2−ピロリドン、1−(t−ブチル)−1,3−ジメチル−2−ピロリドンなどの2−ピロリドン化合物;
1−(t−ブチル)−2−ピペリドン、1−フェニル−2−ピペリドン、1−(p−メチルフェニル)−2−ピペリドン、1−(p−メトキシフェニル)−2−ピペリドン、1−ナフチル−2−ピペリドンなどの2−ピペリドン化合物;
N−メチル−ε−カプロラクタム、N−エチル−ε−カプロラクタム、N−(n−プロピル)−ε−カプロラクタム、N−フェニル−ε−カプロラクタム、N−(p−メトキシフェニル)−ε−カプロラクタム、N−ベンジル−ε−カプロラクタムなどのε−カプロラクタム化合物;
N−フェニル−ω−ラウリロラクタムなどのω−ラウリロラクタム化合物をあげることができる。
式(IIIa−3)で表される化合物としては、好ましくは、2−ピロリドン化合物、ε−カプロラクタム化合物であり、より好ましくは、1−ヒドロカルビル置換−2−ピロリドン、N−ヒドロカルビル置換−ε−カプロラクタムであり、更に好ましくは、1−アルキル置換−2−ピロリドン、1−アリール置換−2−ピロリドン、N−アルキル置換−ε−カプロラクタム、N−アリール置換−ε−カプロラクタムであり、特に好ましくは、1−フェニル−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタムである。
式(III)で表される基を有する化合物としては、式(III)のpが1であり、Aがアミノ基である下式(IIIb)で表される基を有する化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表す。]
式(IIIb)で表される基を有する化合物としては、ベンズアルデヒド化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾフェノン化合物をあげることができる。
式(IIIb)で表される基を有する化合物としては、下式(IIIb−1)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、R37は、水素原子、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基、又は、窒素原子及び/若しくは酸素原子をヘテロ原子として有するヘテロ環基を表し、R38及びR39は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜10の基を表し、R38及びR39は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R38及びR39は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよく、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表す。]
37のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
37の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
37の窒素原子及び/又は酸素原子をヘテロ原子として有するヘテロ環基とは、窒素原子及び/又は酸素原子を環内に含む複素環式化合物残基を表し、該基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−フリル基などをあげることができる。
37としては、好ましくは、水素原子、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基である。炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基としては、好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基及びフェニル基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、フェニル基である。また、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、窒素原子を有する基を置換基として有するアリール基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノフェニル基、4−モルホリノフェニル基である。
式(IIIb−1)のR38及びR39としては、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基などをあげることができる。
38及びR39のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
38及びR39の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
38及びR39が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜20の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
38及びR39の窒素に二重結合で結合する同一の基としては、窒素原子及び酸素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、エチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基、1−メチルエチリデン基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン基などをあげることができる。
38及びR39としては、好ましくは、ヒドロカルビル基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
Tのヒドロカルビレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;フェニレン基、メチルフェニレン基、エチルフェニルレン基、ナフチレン基などのアリレーン基をあげることができる。
Tの置換ヒドロカルビレン基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビレン基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチレン基、ジエチルアミノエチレン基などのジアルキルアミノアルキレン基;ジメチルアミノフェニレン基、ジエチルアミノフェニレン基などのジアルキルアミノアリレーン基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチレン基、メトキシエチレン基、エトキシメチレン基、エトキシエチレン基などのアルコキシアルキレン基をあげることができる。
Tとしては、好ましくは、ヒドロカルビレン基であり、より好ましくは、アリレーン基であり、更に好ましくは、フェニレン基である。
式(IIIb−1)で表される化合物としては、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、3,5−ビス(ジヘキシルアミノ)−ベンズアルデヒドなどのジアルキルアミノ置換ベンズアルデヒド化合物;4−ジメチルアミノアセトフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノンなどのジアルキルアミノ置換アセトフェノン化合物;4−モルホリノアセトフェノン、4’−イミダゾール−1−イル−アセトフェノン、4−ピラゾリルアセトフェノンなどのヘテロ環基置換アセトフェノン化合物;4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾフェノン、3−ジメチルアミノベンゾフェノン、3−ジエチルアミノベンゾフェノンなどのジアルキルアミノ置換ベンゾフェノン化合物;4−モルホリノベンゾフェノン、4’−(イミダゾール−1−イル)−ベンゾフェノン、4−ピラゾリルベンゾフェノンなどのヘテロ環基置換ベンゾフェノン化合物をあげることができる。
式(IIIb−1)で表される化合物としては、好ましくは、置換アセトフェノン化合物、置換ベンゾフェノン化合物であり、下式(IIIb−1−1)又は下式(IIIb−1−2)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、rは1又は2の整数を表し、Yはベンゼン環上の置換基であって、窒素原子を有する官能基を表し、Yが複数ある場合、複数あるYは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2014005376
[式中、sは1又は2の整数を表し、tは0〜2の整数を表し、Y及びYは、ベンゼン環上の置換基であって、窒素原子を有する官能基を表し、Yが複数ある場合、複数あるYは、同一でも異なっていてもよく、Yが複数ある場合、複数あるYは、同一でも異なっていてもよい。]
式(IIIb−1−1)及び式(IIIb−1−2)のY、Y及びYは、窒素原子を有する官能基を表し、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、ピリジル基、ピペリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、モルホリノ基などをあげることができる。好ましくは、ジアルキルアミノ基、イミダゾリル基、モルホリノ基である。また、ジアルキルアミノ基のアルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましい。
式(IIIb−1)で表される化合物としては、より好ましくは、ヘテロ環基置換アセトフェノン化合物、ジアルキルアミノ置換ベンゾフェノン化合物、ヘテロ環基置換ベンゾフェノン化合物であり、特に好ましくは、4’−イミダゾール−1−イル−アセトフェノン、4−モルホリノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン、4−モルホリノベンゾフェノンである。
以下、下式(IV)で表される化合物(変性剤3)について説明する。
Figure 2014005376
[式中、gは、1〜10の整数を表し、R21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表し、Aは、酸素原子又は−NR22−基(R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。)を表し、Aは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。]
gは、1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
式(IV)のR21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表す。
21のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。
21の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基;t−ブチルジメチルシリロキシメチル基などのトリアルキルシリロキシアルキル基;トリメトキシシリルプロピル基などのトリアルコキシシリルアルキル基などをあげることができる。
21のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基であり、より更に好ましくは、メチル基である。また、R21の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルコキシアルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基であり、更に好ましくは、メトキシメチル基、エトキシエチル基であり、より更に好ましくは、メトキシメチル基である。
21としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点及び経済性から、好ましくは、水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、炭素原子数が1〜4のアルキル基、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基であり、更に好ましくは、水素原子、メチル基、メトキシメチル基であり、より更に好ましくは水素原子、メチル基である。
式(IV)のAは、酸素原子又は−NR22−基を表し、R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。
22のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル基などのアラルキル基をあげることができる。
22のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。
22としては、好ましくは、水素原子、アルキル基であり、より好ましくは、水素原子、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基であり、より更に好ましくは、水素原子、メチル基である。
式(IV)のAは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。窒素原子を有する官能基としては、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、ピリジル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリノ基などをあげることができる。
酸素原子を有する官能基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブドキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基;メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;メトキシフェニル基、エトキシフェニル基などのアルコキシアリール基;エポキシ基、テトラヒドロフラニル基などのアルキレンオキシド基をあげることができる。また、トリメチルシリロキシ基、トリエチルシリロキシ基、t−ブチルジメチルシリロキシ基などのトリアルキルシリロキシ基をあげることができる。また、水酸基をあげることができる。
としては、下式(IVa)で表される基又は水酸基が好ましく、下式(IVa)で表される基がより好ましい。
Figure 2014005376
[式中、R23及びR24は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の基を表し、R23及びR24は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R23及びR24は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよい。]
式(IVa)のR23及びR24としては、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、置換シリル基などをあげることができる。
23及びR24のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などをあげることができる。
23及びR24の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;エポキシ基、テトラヒドロフラニル基などのアルキレンオキシド基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などのアルキレンオキシドアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
なお、本明細書において、アルキレンオキシド基は、環状エーテル化合物の環から水素原子を除いた1価の基を表す。また、アルキレンオキシドアルキル基は、アルキル基の1つ以上の水素原子がアルキレンオキシド基で置換されている基を表す。
23及びR24の置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基;トリメトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基などをあげることができる。
23及びR24が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
23及びR24が結合した基としては、含窒素基が好ましく、−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基がより好ましい。
23及びR24の窒素に二重結合で結合する同一の基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、エチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基、1−メチルエチリデン基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン基などをあげることができる。
23及びR24のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基である。R23及びR24の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルコキシアルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基である。R23及びR24の置換シリル基としては、好ましくは、トリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基であり、より好ましくは、トリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基である。
23及びR24としては、好ましくは、R23及びR24が結合した含窒素基、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基、置換シリル基であり、より好ましくは、アルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基、トリアルキルシリル基である。
式(IVa)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(ネオペンチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基などのジ(アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基などのジ(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。また、ジ(エポキシ)アミノ基、ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシド)アミノ基;ジ(グリシジル)アミノ基、ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基をあげることができる。更には、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基などもあげることができる。
なお、本明細書において、ジ(アルキレンオキシド)アミノ基は、窒素原子に結合している2つの水素原子が2つのアルキレンオキシド基に置換されたアミノ基を表し、ジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基は、窒素原子に結合している2つの水素原子が2つのアルキレンオキシドアルキル基に置換されたアミノ基を表す。
該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
式(IVa)で表される基としては、低燃費性、耐カット性、化合物の長期安定性及び入手容易性から、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基、ジ(アルキレンオキシド)アミノ基、ジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基、ジ(トリアルキルシリル)アミノ基である。
式(IV)で表される化合物としては、Aが二級アミノ基である化合物として、アクリルアミド化合物、メタクリルアミド化合物などをあげることができる。
が窒素原子含有の基であるアクリルアミド化合物としては、
N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、
N−(2−ジエチルアミノエチル)アクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(4−ジメチルアミノブチル)アクリルアミド、
N−(4−ジエチルアミノブチル)アクリルアミド、
N−(3−モルホリノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−シアノプロピル)アクリルアミドなどがあげられる。
が窒素原子含有の基であるメタクリルアミド化合物としては、
N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、
N−(2−ジエチルアミノエチル)メタクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(4−ジメチルアミノブチル)メタクリルアミド、
N−(4−ジエチルアミノブチル)メタクリルアミド、
N−(3−モルホリノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−シアノプロピル)メタクリルアミドなどがあげられる。
が酸素原子含有の基であるアクリルアミド化合物としては、
N−(3−メトキシプロピル)アクリルアミド、
N−(3−エトキシプロピル)アクリルアミド、
N−(プロポキシメチル)アクリルアミド、
N−(ブトキシメチル)アクリルアミド、
N−グリシジルアクリルアミド、
N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミドなどがあげられる。
が酸素原子含有の基であるメタクリルアミド化合物としては、
N−(3−メトキシプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−エトキシプロピル)メタクリルアミド、
N−(プロポキシメチル)メタクリルアミド、
N−(ブトキシメチル)メタクリルアミド、
N−グリシジルメタクリルアミド、
N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミドなどがあげられる。
が窒素原子及び酸素原子含有の基であるアクリルアミド化合物としては、
N−(3−ジ(グリシジル)アミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジ(テトラヒヒドロフルフリル)アミノプロピル)アクリルアミドなどがあげられる。
が窒素原子及び酸素原子含有の基であるメタクリルアミド化合物としては、
N−(3−ジ(グリシジル)アミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジ(テトラヒヒドロフルフリル)アミノプロピル)メタクリルアミドなどがあげられる。
また、式(IV)で表される化合物としては、Aが酸素原子である化合物として、アクリレート化合物、メタクリレート化合物などをあげることができる。
が窒素原子含有の基であるアクリレート化合物としては、
2−ジメチルアミノエチルアクリレート、
2−ジエチルアミノエチルアクリレート、
3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、
3−ジエチルアミノプロピルアクリレート、
4−ジメチルアミノブチルアクリレート、
4−ジエチルアミノブチルアクリレートなどがあげられる。
が窒素原子含有の基であるメタクリレート化合物としては、
2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、
3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、
3−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、
4−ジメチルアミノブチルメタクリレート、
4−ジエチルアミノブチルメタクリレートなどがあげられる。
が酸素原子含有の基であるアクリレート化合物としては、
2−エトキシエチルアクリレート、
2−プロポキシエチルアクリレート、
2−ブトキシエチルアクリレート、
3−メトキシプロピルアクリレート、
3−エトキシプロピルアクリレート、
グリシジルアクリレート、
テトラヒドロフルフリルアクリレートなどがあげられる。
が酸素原子含有の基であるメタクリレート化合物としては、
2−エトキシエチルメタクリレート、
2−プロポキシエチルメタクリレート、
2−ブトキシエチルメタクリレート、
3−メトキシプロピルメタクリレート、
3−エトキシプロピルメタクリレート、
グリシジルメタクリレート、
テトラヒドロフルフリルメタクリレートなどがあげられる。
が窒素原子及び酸素原子含有の基であるアクリレート化合物としては、
3−ジ(グリシジル)アミノプロピルアクリレート、
3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピルアクリレートなどがあげられる。
が窒素原子及び酸素原子含有の基であるメタクリレート化合物としては、
3−ジ(グリシジル)アミノプロピルメタクリレート、
3−ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノプロピルメタクリレートなどがあげられる。
式(IV)で表される化合物としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、
好ましくは、Aが式(IVa)で表される基である化合物であり、
より好ましくは、Aがアミノ基であり、Aが式(IVa)で表される基である化合物であり、
更に好ましくは、Aが二級アミノ基(−NH−)であり、Aが式(IVa)で表される基である化合物である。
が二級アミノ基であり、Aが式(IVa)で表される基である化合物としては、
好ましくは、
N−(3−ジアルキルアミノプロピル)アクリルアミド、N−(3−ジアルキルアミノプロピル)メタクリルアミドであり、
より好ましくは、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)アクリルアミド、
N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
N−(3−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミドである。
以下、下式(V)で表される基及び/又は下式(VI)で表される基を有するケイ素化合物(変性剤4)について説明する。
Figure 2014005376
式(V)で表される基を有する基としては、アミド基、カルボン酸エステル基、メタクリロイル基、アクリロイル基などがあげられる。また、式(VI)で表される基を有する基としては、オキシジメチレン基、オキシジエチレン基などのオキシジアルキレン基;エポキシ基、テトラヒドロフラニル基などのアルキレンオキシド基などがあげられる。
なお、本明細書において、アルキレンオキシド基は、環状エーテル化合物の環から水素原子を除いた1価の基を表す。
ケイ素化合物としては、下式(VIII)で表される基を有することが好ましい。
Figure 2014005376
[式中、R41、R42及びR43は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R41、R42及びR43の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基である。]
式(VIII)において、R41、R42及びR43のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。また、R41、R42及びR43のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
41、R42及びR43のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。また、R41、R42及びR43のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくは、アルコキシ基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
41、R42及びR43としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R41、R42及びR43の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R41、R42及びR43の3つがヒドロカルビルオキシ基である。
式(V)で表される基及び式(VIII)で表される基を有するケイ素化合物としては、下式(Va)で表される基を有するケイ素化合物があげられる。
Figure 2014005376
[式中、hは1〜10の整数を表し、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R44、R45及びR46の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基である。]
hは、1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
44、R45及びR46について、例示される基及び好ましい基は、式(VIII)のR41、R42及びR43について上記した例示される基及び好ましい基と同じである。
式(Va)で表される基を有するケイ素化合物としては、下式(Va−1)又は下式(Va−2)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、iは1〜10の整数を表し、R47、R48及びR49は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R47、R48及びR49の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、R50及びR51は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビルオキシ基又は炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビルオキシ基を表し、R50及びR51は結合していてもよい。]
Figure 2014005376
[式中、j、k及びlは、それぞれ独立に、1〜10の整数を表し、R52〜R60は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R52、R53及びR54の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、R55、R56及びR57の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、R58、R59及びR60の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基である。]
式(Va−1)のiは、1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
式(Va−1)において、R47、R48及びR49のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。また、R47、R48及びR49のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
47、R48及びR49のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。また、R47、R48及びR49のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくは、アルコキシ基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
47、R48及びR49としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R47、R48及びR49の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R47、R48及びR49の3つがヒドロカルビルオキシ基である。
50及びR51のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。
50及びR51の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基、トリエチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
50及びR51のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。また、R50及びR51の置換ヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基などのアルコキシアルコキシ基をあげることができる。
50及びR51が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
50としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基及びエチル基である。
51としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基及びエチル基である。
式(Va−2)のj、k及びlは、それぞれ独立に、1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
式(Va−2)において、R52〜R60のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。また、R52〜R60のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
52〜R60のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。また、R52〜R60のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくは、アルコキシ基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
52、R53及びR54としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R52、R53及びR54の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R52、R53及びR54の3つがヒドロカルビルオキシ基である。R55、R56及びR57としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R55、R56及びR57の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R55、R56及びR57の3つがヒドロカルビルオキシ基である。また、R58、R59及びR60としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R58、R59及びR60の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R58、R59及びR60の3つがヒドロカルビルオキシ基である。
式(Va−1)で表される化合物としては、
N−メチル−N−(トリメトキシシリルメチル)−アセトアミド、
N−メチル−N−(トリエトキシシリルメチル)−アセトアミド、
N−メチル−N−(2−トリメトキシシリルエチル)−アセトアミド、
N−メチル−N−(2−トリエトキシシリルエチル)−アセトアミド、
N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−アセトアミド、
N−メチル−N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−アセトアミド
などのN−アルキル−N−トリアルコキシシリルアルキル−アセトアミド;
N−メチル−N−(トリメトキシシリルメチル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(トリエトキシシリルメチル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(2−トリメトキシシリルエチル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(2−トリエトキシシリルエチル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−プロピオンアミド
などのN−アルキル−N−トリアルコキシシリルアルキル−プロピオンアミドなど、
N−アルキル−N−トリアルコキシシリルアルキル置換カルボン酸アミドをあげることができる。
式(Va−1)で表される化合物として、好ましくは、
N−アルキル−N−トリアルコキシシリルアルキル置換カルボン酸アミドであり、
より好ましくは、
N−アルキル−N−トリアルコキシシリルアルキル−プロピオンアミドであり、
更に好ましくは、
N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)−プロピオンアミド、
N−メチル−N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−プロピオンアミドである。
式(Va−2)で表される化合物としては、
1,3,5−トリス(トリメトキシシリルメチル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(トリエトキシシリルメチル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(トリメトキシシリルエチル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(トリエトキシシリルエチル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート
などの1,3,5−トリス(トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートをあげることができる。
式(Va−2)で表される化合物として、好ましくは、
1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、
1,3,5−トリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレートである。
式(VI)で表される基及び式(VIII)で表される基を有するケイ素化合物としては、下式(VIa)で表されるケイ素化合物があげられる。
Figure 2014005376
[式中、vは1〜10の整数を表し、R61、R62及びR63は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R61、R62及びR63の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、R64は、炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜10の置換ヒドロカルビル基を表す。]
式(VIa)のvは、1〜10の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは2以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。特に好ましくは3である。
式(VIa)において、R61、R62及びR63のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。また、R61、R62及びR63のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
61、R62及びR63のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。また、R61、R62及びR63のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくは、アルコキシ基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
61、R62及びR63としては、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、R61、R62及びR63の少なくとも2つがヒドロカルビルオキシ基であり、より好ましくは、R61、R62及びR63の3つがヒドロカルビルオキシ基である。
64のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基などをあげることができる。
64の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などのアルキレンオキシドアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
なお、本明細書において、アルキレンオキシドアルキル基は、アルキル基の1つ以上の水素原子がアルキレンオキシド基で置換されている基を表す。
64としては、好ましくは、アルキレンオキシドアルキル基であり、より好ましくは、グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基である。
式(VIa)で表される化合物としては、
64がアルキル基である化合物として、
3−(メトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(エトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(n−プロポキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(イソプロポキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(n−ブトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(sec−ブトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(t−ブトキシ)プロピルトリメトキシシラン
などの3−(アルコキシ)プロピルトリアルコキシシランをあげることができる。
64がアルキレンオキシドアルキル基である化合物として、
2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
などのグリシドキシアルキルトリアルコキシシラン;
2−テトラヒドロフルフリロキシエチルトリメトキシシラン、
3−テトラヒドロフルフリロキシプロピルトリメトキシシラン、
2−テトラヒドロフルフリロキシエチルトリエトキシシラン、
3−テトラヒドロフルフリロキシプロピルトリエトキシシラン
などのテトラヒドロフルフリロキシアルキルトリアルコキシシランをあげることができる。
64がアルコキシアルキル基である化合物として、
3−(メトキシメトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(メトキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(エトキシメトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(エトキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、
3−(メトキシメトキシ)プロピルトリエトキシシラン、
3−(メトキシエトキシ)プロピルトリエトキシシラン、
3−(エトキシメトキシ)プロピルトリエトキシシラン、
3−(エトキシエトキシ)プロピルトリエトキシシラン
などの3−(アルコキシアルコキシ)プロピルトリアルコキシシランをあげることができる。
式(VIa)で表される化合物として、好ましくは、R64がアルキレンオキシドアルキル基である化合物であり、より好ましくは、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
3−テトラヒドロフルフリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−テトラヒドロフルフリロキシプロピルトリエトキシシランである。
式(V)で表される基、式(VI)で表される基及び式(VIII)で表される基を有するケイ素化合物としては、アクリロキシアルキルトリアルコキシシラン、メタクリロキシアルキルトリアルコキシシランをあげることができる。
アクリロキシアルキルトリアルコキシシランとしては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの3−アクリロキシプロピルトリアルコキシシランをあげることができる。
メタクリロキシアルキルトリアルコキシシランとしては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランをあげることができる。
また、式(V)で表される基、式(VI)で表される基及び式(VIII)で表される基を有するケイ素化合物としては、トリアルコキシシリルアルキル無水コハク酸、トリアルコキシシリルアルキル無水マレイン酸をあげることができる。
トリアルコキシシリルアルキル無水コハク酸としては、3−トリメトキシシリルプロピル無水コハク酸、3−トリエトキシシリルプロピル無水コハク酸などの3−トリアルコキシシリルプロピル無水コハク酸をあげることができる。
トリアルコキシシリルアルキル無水マレイン酸としては、3−トリメトキシシリルプロピル無水マレイン酸、3−トリエトキシシリルプロピル無水マレイン酸などの3−トリアルコキシシリルプロピル無水マレイン酸をあげることができる。
以下、下式(VII)で表される基を有する化合物(変性剤5)について説明する。
Figure 2014005376
[式中、wは1〜11の整数を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
wは、1〜11の整数を表す。低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは1以上であり、製造時の経済性を高める観点から、好ましくは4以下である。Aは窒素原子を有する官能基であり、アミノ基、イソシアノ基、シアノ基、ピリジル基、ピペリジル基、ピラジニル基、モルホリノ基などをあげることができる。
式(VII)で表される基を有する化合物としては、下式(VII−1)で表される化合物をあげることができる。
Figure 2014005376
[式中、zは0〜10の整数を表し、R71は炭素原子数が1〜5のヒドロカルビル基を表し、R72、R73、R74及びR75は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数が1〜5のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜5の置換ヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜5のヒドロカルビルオキシ基を表し、R72及びR73が複数ある場合は、複数あるR72及び複数あるR73はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、R76及びR77は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の基を表し、R76及びR77は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R76及びR77は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよい。]
式(VII−1)のzは、0〜10の整数を表す。経済性を高める観点から、好ましくは3以下であり、より好ましくは0である。
式(VII−1)のR71は炭素原子数が1〜5のヒドロカルビル基を表す。R71のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。
71のヒドロカルビル基としては、好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。
式(VII−1)のR72〜R75は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数が1〜5のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜5の置換ヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜5のヒドロカルビルオキシ基を表し、R72及びR73が複数ある場合は、複数あるR72及び複数あるR73はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
72〜R75のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。
72〜R75の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基及び酸素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基などをあげることができる。
72〜R75のヒドロカルビルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのアルコキシ基をあげることができる。
72〜R75のヒドロカルビル基としては、好ましくはアルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基である。
72〜R75の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくはアルコキシアルキル基であり、より好ましくは炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基であり、更に好ましくは、メトキシメチル基、エトキシエチル基である。
72〜R75のヒドロカルビルオキシ基としては、好ましくはアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数が1〜3のアルコキシ基であり、更に好ましくは、メトキシ基、エトキシ基である。
低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点及び経済性から、R74及びR75の一方が水素原子であることが好ましい。より好ましくは、R74及びR75の一方が水素原子であり、もう一方がアルキル基又はアルコキシ基である。更に好ましくは、R74及びR75の一方が水素原子であり、もう一方がアルコキシ基である。特に好ましくは、R74及びR75の一方が水素原子であり、もう一方がメトキシ基、エトキシ基である。
式(VII−1)のR76及びR77は、それぞれ独立に、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜6の基を表し、R76及びR77は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよく、R76及びR77は窒素に二重結合で結合する同一の基であってもよい。
式(VII−1)のR76及びR77としては、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、置換シリル基などをあげることができる。
76及びR77のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などをあげることができる。
76及びR77の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基;エポキシ基、テトラヒドロフラニル基などのアルキレンオキシド基;グリシジル基、テトラヒドロフルフリル基などのアルキレンオキシドアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
なお、本明細書において、アルキレンオキシド基は、環状エーテル化合物の環から水素原子を除いた1価の基を表す。また、アルキレンオキシドアルキル基は、アルキル基の1つ以上の水素原子がアルキレンオキシド基で置換されている基を表す。
76及びR77の置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基;トリメトキシシリル基などのトリアルコキシシリル基などをあげることができる。
76及びR77が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
76及びR77が結合した基としては、含窒素基が好ましく、−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基がより好ましい。
76及びR77の窒素に二重結合で結合する同一の基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が2〜12の2価の基があげられる。例えば、エチリデン基、1−メチルプロピリデン基、1,3−ジメチルブチリデン基、1−メチルエチリデン基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン基などをあげることができる。
76及びR77のヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基である。R76及びR77の置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルコキシアルキル基、アルキレンオキシド基、アルキレンオキシドアルキル基である。R76及びR77の置換シリル基としては、好ましくは、トリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基であり、より好ましくは、トリアルキルシリル基であり、更に好ましくは、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基である。
76及びR77としては、好ましくは、アルキル基、アルコキシアルキル基、置換シリル基又はR76及びR77が結合した含窒素基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基である。
76及びR77が窒素原子に結合したアミノ基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(ネオペンチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基などのジ(アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基などのジ(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。また、ジ(エポキシ)アミノ基、ジ(テトラヒドロフラニル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシド)アミノ基;ジ(グリシジル)アミノ基、ジ(テトラヒドロフルフリル)アミノ基などのジ(アルキレンオキシドアルキル)アミノ基をあげることができる。更には、エチリデンアミノ基、1−メチルプロピリデンアミノ基、1,3−ジメチルブチリデンアミノ基、1−メチルエチリデンアミノ基、4−N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基などもあげることができる。
該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
76及びR77が窒素原子に結合したアミノ基としては、低燃費性、耐カット性、化合物の長期安定性及び入手容易性から、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基であり、更に好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基である。
式(VII−1)で表される化合物としては、N,N−ジアルキル置換カルボン酸アミドジアルキルアセタール化合物をあげることができる。
N,N−ジアルキル置換カルボン酸アミドジアルキルアセタール化合物としては、
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドジメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)ホルムアミドジメチルアセタール、
N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)ホルムアミドジエチルアセタール、
N,N−ジメチルホルムアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)ホルムアミドエチルメチルアセタールなどのN,N−ジアルキルホルムアミドジアルキルアセタール;
N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、N,N−ジエチルアセトアミドジメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)アセトアミドジメチルアセタール、
N,N−ジメチルアセトアミドジエチルアセタール、N,N−ジエチルアセトアミドジエチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)アセトアミドジエチルアセタール、
N,N−ジメチルアセトアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジエチルアセトアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)アセトアミドエチルメチルアセタールなどのN,N−ジアルキルアセトアミドジアルキルアセタール;
N,N−ジメチルプロピオンアミドジメチルアセタール、N,N−ジエチルプロピオンアミドジメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)プロピオンアミドジメチルアセタール、
N,N−ジメチルプロピオンアミドジエチルアセタール、N,N−ジエチルプロピオンアミドジエチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)プロピオンアミドジエチルアセタール、
N,N−ジメチルプロピオンアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジエチルプロピオンアミドエチルメチルアセタール、N,N−ジ(n−プロピル)プロピオンアミドエチルメチルアセタールなどのN,N−ジアルキルプロピオンアミドジアルキルアセタールなどがあげられる。
これらの中では、低燃費性及び耐カット性をバランス良く高める観点から、好ましくは、
N,N−ジアルキルホルムアミドジアルキルアセタールであり、
より好ましくは、
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール、
N,N−ジエチルホルムアミドジメチルアセタール、
N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、
N,N−ジエチルホルムアミドジエチルアセタールである。
上記共役ジエン系重合体中の共役ジエンに基づく構成単位(共役ジエン単位)の含有量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは97質量%以上である。95質量%未満であると、低燃費性及び耐カット性をバランス良く向上できないおそれがある。
上記共役ジエン系重合体のビニル結合量は、共役ジエン単位の含有量を100モル%として、低燃費性及び耐カット性がバランス良く得られるという観点から、好ましくは80モル%以下、より好ましくは70モル%以下、更に好ましくは50モル%以下であり、また、好ましくは10モル%以上、より好ましくは15モル%以上、更に好ましくは20モル%以上、特に好ましくは30モル%以上である。該ビニル結合量は、赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より求められる。
上記共役ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1.0×10以上、より好ましくは2.0×10以上である。Mwが1.0×10未満では、充分な低燃費性が得られにくい傾向がある。該Mwは好ましくは2.5×10以下、より好ましくは1.0×10以下である。Mwが2.5×10を超えると、加工性の悪化が懸念される。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、後述の実施例の方法で測定できる。
上記共役ジエン系重合体の好適な製造方法としては、下記工程A及びBを有する製造方法をあげることができる。
(工程A):炭化水素溶媒中で、アルカリ金属触媒により、共役ジエンと下式(IX)で表されるビニル化合物とを含む単量体を重合させ、共役ジエンに基づく単量体単位と下式(IX)で表されるビニル化合物に基づく単量体単位とを有する重合体鎖の少なくとも一端に、該触媒由来のアルカリ金属を有する重合体を得る工程。
Figure 2014005376
[式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、下式(IXa)で表される基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つが、下式(IXa)で表される基である。]
Figure 2014005376
[式中、R81及びR82は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R81及びR82は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。]
(工程B):工程Aで得られた重合体と上記変性剤1〜5の少なくとも1つとを反応させる工程。
(工程A)で用いられるアルカリ金属触媒としては、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物、アルカリ金属と極性化合物との錯体、アルカリ金属を有するオリゴマーなどをあげることができる。該アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどをあげることができる。該有機アルカリ金属化合物としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−シクロペンチルリチウム、ジメチルアミノプロピルリチウム、ジエチルアミノプロピルリチウム、t−ブチルジメチルシリロキシプロピルリチウム、N−モルホリノプロピルリチウム、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、1,4−ジリチオ−2−ブテン、ナトリウムナフタレニド、ナトリウムビフェニリド、カリウムナフタレニドなどをあげることができる。また、アルカリ金属と極性化合物との錯体としては、カリウム−テトラヒドロフラン錯体、カリウム−ジエトキシエタン錯体などをあげることができ、アルカリ金属を有するオリゴマーとしては、α−メチルスチレンテトラマーのナトリウム塩をあげることができる。これらの中でも、有機リチウム化合物又は有機ナトリウム化合物が好ましく、炭素原子数が2〜20の有機リチウム化合物又は有機ナトリウム化合物がより好ましい。
(工程A)で用いられる炭化水素溶媒は、有機アルカリ金属化合物触媒を失活させない溶媒であり、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素などをあげることができる。該脂肪族炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、iso−ブタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、プロペン、1−ブテン、iso−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセンなどをあげることができる。また、芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンをあげることができ、脂環族炭化水素としては、シクロペンタン、シクロヘキサンなどがあげられる。これらは単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。これらの中では、炭素原子数が2〜12の炭化水素が好ましい。
(工程A)では、共役ジエンと式(IX)で表されるビニル化合物とを含む単量体を重合させ、上述のアルカリ金属触媒由来のアルカリ金属を重合体鎖末端に有する共役ジエン系重合体を製造する。該共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンをあげることができ、これらは単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。中でも、入手容易性の観点から、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。また、低燃費性及び耐カット性の観点から、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのブタジエン単位を有するモノマーが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。ブタジエン単位を有するモノマーを使用することにより、共役ジエンに基づく構成単位をブタジエン単位とすることができる。
式(IX)のX、X及びXは、それぞれ独立に、式(IXa)で表される基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つは、式(IXa)で表される基である。
式(IXa)のR81及びR82は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R81及びR82は結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。
81及びR82の炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基などのアルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル基;フェニル基などをあげることができる。
81及びR82の炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基としては、窒素原子を有する基、酸素原子を有する基及びケイ素原子を有する基からなる基群から選ばれる少なくとも1種の基を置換基として有する置換ヒドロカルビル基をあげることができる。窒素原子を有する基を置換基として有する基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基などのジアルキルアミノアルキル基をあげることができ、酸素原子を有する基を置換基として有する基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができ、ケイ素原子を有する基を置換基として有する基としては、トリメチルシリルメチル基などのトリアルキルシリルアルキル基などをあげることができる。
81及びR82の置換シリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリアルキルシリル基などをあげることができる。
81及びR82が結合した基としては、窒素原子、酸素原子及びケイ素原子からなる原子群から選ばれる少なくとも1種の原子を有していてもよい炭素原子数が1〜12の2価の基があげられる。例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などのアルキレン基;オキシジエチレン基、オキシジプロピレン基などのオキシジアルキレン基;−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基などの含窒素基などをあげることができる。
81及びR82が結合した基としては、含窒素基が好ましく、−CHCH−NH−CH−で表される基、−CHCH−N=CH−で表される基がより好ましい。
81及びR82のヒドロカルビル基としては、アルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が更に好ましく、エチル基、n−ブチル基が特に好ましい。R81及びR82の置換ヒドロカルビル基としては、アルコキシアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基がより好ましい。R81及びR82の置換シリル基としては、トリアルキルシリル基が好ましく、トリメチルシリル基がより好ましい。
81及びR82としては、好ましくは、アルキル基、アルコキシアルキル基、置換シリル基又はR81及びR82が結合した含窒素基であり、より好ましくは、アルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より更に好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である。
式(IXa)で表される基としては、非環状アミノ基、環状アミノ基をあげることができる。
該非環状アミノ基としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(イソプロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジ(ネオペンチル)アミノ基、エチルメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジ(メトキシメチル)アミノ基、ジ(メトキシエチル)アミノ基、ジ(エトキシメチル)アミノ基、ジ(エトキシエチル)アミノ基などのジ(アルコキシアルキル)アミノ基;ジ(トリメチルシリル)アミノ基、ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ基などのジ(トリアルキルシリル)アミノ基などをあげることができる。
該環状アミノ基としては、1−ピロリジニル基、1−ピペリジノ基、1−ヘキサメチレンイミノ基、1−ヘプタメチレンイミノ基、1−オクタメチレンイミノ基、1−デカメチレンイミノ基、1−ドデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ基をあげることができる。また、環状アミノ基としては、1−イミダゾリル基、4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基、1−イミダゾリジニル基、1−ピペラジニル基、モルホリノ基などもあげることができる。
式(IXa)で表される基としては、経済性及び入手容易性から、好ましくは、非環状アミノ基であり、より好ましくは、ジアルキルアミノ基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基であり、より更に好ましくは、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ(n−プロピル)アミノ基、ジ(n−ブチル)アミノ基である。
式(IX)のX〜Xのヒドロカルビル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのアルキル基をあげることができる。また、置換ヒドロカルビル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基などのアルコキシアルキル基をあげることができる。
〜Xのヒドロカルビル基としては、アルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルキル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましい。また、X〜Xの置換ヒドロカルビル基としては、アルコキシアルキル基が好ましく、炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基がより好ましい。
〜Xのヒドロカルビル基及び置換ヒドロカルビル基としては、好ましくは、アルキル基又はアルコキシアルキル基であり、より好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基又は炭素原子数が1〜4のアルコキシアルキル基であり、更に好ましくは、炭素原子数が1〜4のアルキル基であり、より更に好ましくは、メチル基又はエチル基である。
式(IX)のX、X及びXの少なくとも1つは、式(IXa)で表される基である。好ましくは、X、X及びXの2つ以上が、式(IXa)で表される基であり、より好ましくは、X、X及びXの2つが、式(IXa)で表される基である。
(工程A)で用いられる式(IX)で表されるビニル化合物としては、X〜Xの1つが式(IXa)で表される非環状アミノ基であり、2つがヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基である化合物として、(ジアルキルアミノ)ジアルキルビニルシラン、{ジ(トリアルキルシリル)アミノ}ジアルキルビニルシラン、(ジアルキルアミノ)ジアルコキシアルキルビニルシランなどをあげることができる。
(ジアルキルアミノ)ジアルキルビニルシランとしては、(ジメチルアミノ)ジメチルビニルシラン、(エチルメチルアミノ)ジメチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジメチルビニルシラン、(エチル−n−プロピルアミノ)ジメチルビニルシラン、(エチルイソプロピルアミノ)ジメチルビニルシラン、(ジ(n−プロピル)アミノ)ジメチルビニルシラン、(ジイソプロピルアミノ)ジメチルビニルシラン、(n−ブチル−n−プロピルアミノ)ジメチルビニルシラン、(ジ(n−ブチル)アミノ)ジメチルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジエチルビニルシラン、(エチルメチルアミノ)ジエチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジエチルビニルシラン、(エチル−n−プロピルアミノ)ジエチルビニルシラン、(エチルイソプロピルアミノ)ジエチルビニルシラン、(ジ(n−プロピル)アミノ)ジエチルビニルシラン、(ジイソプロピルアミノ)ジエチルビニルシラン、(n−ブチル−n−プロピルアミノ)ジエチルビニルシラン、(ジ(n−ブチル)アミノ)ジエチルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(エチルメチルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(エチル−n−プロピルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(エチルイソプロピルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(ジ(n−プロピル)アミノ)ジプロピルビニルシラン、(ジイソプロピルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(n−ブチル−n−プロピルアミノ)ジプロピルビニルシラン、(ジ(n−ブチル)アミノ)ジプロピルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジブチルビニルシラン、(エチルメチルアミノ)ジブチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジブチルビニルシラン、(エチル−n−プロピルアミノ)ジブチルビニルシラン、(エチルイソプロピルアミノ)ジブチルビニルシラン、(ジ(n−プロピル)アミノ)ジブチルビニルシラン、(ジイソプロピルアミノ)ジブチルビニルシラン、(n−ブチル−n−プロピルアミノ)ジブチルビニルシラン、(ジ(n−ブチル)アミノ)ジブチルビニルシランなどをあげることができる。
{ジ(トリアルキルシリル)アミノ}ジアルキルビニルシランとしては、{ジ(トリメチルシリル)アミノ}ジメチルビニルシラン、{ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ}ジメチルビニルシラン、{ジ(トリメチルシリル)アミノ}ジエチルビニルシラン、{ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ}ジエチルビニルシランなどをあげることができる。
(ジアルキルアミノ)ジアルコキシアルキルビニルシランとしては、(ジメチルアミノ)ジメトキシメチルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジメトキシエチルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジエトキシメチルビニルシラン、(ジメチルアミノ)ジエトキシエチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジメトキシメチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジメトキシエチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジエトキシメチルビニルシラン、(ジエチルアミノ)ジエトキシエチルビニルシランなどをあげることができる。
〜Xの2つが式(IXa)で表される非環状アミノ基であり、1つがヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基である化合物として、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルビニルシラン、ビス{ジ(トリアルキルシリル)アミノ}アルキルビニルシラン、ビス(ジアルキルアミノ)アルコキシアルキルビニルシランなどをあげることができる。
ビス(ジアルキルアミノ)アルキルビニルシランとしては、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチルメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチル−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチルイソプロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジイソプロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(n−ブチル−n−プロピルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(エチルメチルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(エチル−n−プロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(エチルイソプロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジイソプロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(n−ブチル−n−プロピルアミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)エチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(エチルメチルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(エチル−n−プロピルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(エチルイソプロピルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)プロピルビニルシラン、ビス(ジイソプロピルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(n−ブチル−n−プロピルアミノ)プロピルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)プロピルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(エチルメチルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(エチル−n−プロピルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(エチルイソプロピルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジイソプロピルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(n−ブチル−n−プロピルアミノ)ブチルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)ブチルビニルシランなどをあげることができる。
ビス{ジ(トリアルキルシリル)アミノ}アルキルビニルシランとしては、ビス{ジ(トリメチルシリル)アミノ}メチルビニルシラン、ビス{ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ}メチルビニルシラン、ビス{ジ(トリメチルシリル)アミノ}エチルビニルシラン、ビス{ジ(t−ブチルジメチルシリル)アミノ}エチルビニルシランなどをあげることができる。
ビス(ジアルキルアミノ)アルコキシアルキルビニルシランとしては、ビス(ジメチルアミノ)メトキシメチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メトキシエチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)エトキシメチルビニルシラン、ビス(ジメチルアミノ)エトキシエチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メトキシメチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メトキシエチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)エトキシメチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)エトキシエチルビニルシランなどをあげることができる。
〜Xの3つが式(IXa)で表される非環状アミノ基である化合物として、トリ(ジアルキルアミノ)ビニルシランなどをあげることができる。例えば、トリ(ジメチルアミノ)ビニルシラン、トリ(エチルメチルアミノ)ビニルシラン、トリ(ジエチルアミノ)ビニルシラン、トリ(エチルプロピルアミノ)ビニルシラン、トリ(ジプロピルアミノ)ビニルシラン、トリ(ブチルプロピルアミノ)ビニルシランなどをあげることができる。
〜Xの2つが式(IXa)で表される環状アミノ基であり、1つがヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基である化合物として、ビス(モルホリノ)メチルビニルシラン、ビス(ピペリジノ)メチルビニルシラン、ビス(4,5−ジヒドロイミダゾリル)メチルビニルシラン、ビス(ヘキサメチレンイミノ)メチルビニルシランなどをあげることができる。
、X及びXの2つが式(IXa)で表される基である式(IX)で表されるビニル化合物として、好ましくは、X、X及びXの2つが非環状アミノ基であるビニル化合物であり、低燃費性及び耐カット性の観点から、より好ましくは、ビス(ジアルキルアミノ)アルキルビニルシランであり、更に好ましくは、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ(n−プロピル)アミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)メチルビニルシランである。中でも、化合物の入手容易性の観点からは、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(ジ(n−ブチル)アミノ)メチルビニルシランが好ましい。
(工程A)の重合は、共役ジエン単位のビニル結合量を調整する剤、共役ジエン系重合体鎖中での共役ジエン単位と共役ジエン以外の単量体に基づく構成単位の分布を調整する剤(以下、総称して「調整剤」と記す。)などの存在下で行ってもよい。このような剤としては、エーテル化合物、第三級アミン、ホスフィン化合物などをあげることができる。該エーテル化合物としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;ジエチルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族モノエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどの脂肪族ジエーテル;ジフェニルエーテル、アニソールなどの芳香族エーテルなどがあげられる。該第三級アミンとして、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリンなどをあげることができる。また、該ホスフィン化合物として、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどをあげることができる。これらは単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(工程A)での重合温度は、通常25〜100℃であり、好ましくは35〜90℃である。より好ましくは50〜80℃である。重合時間は、通常10分〜5時間である。
(工程A)では、単量体として、共役ジエンと式(IX)で表されるビニル化合物のみを使用することが好ましい。これにより、共役ジエン単位と式(I)で表される構成単位からなる重合体が得られ、低燃費性及び耐カット性の改善効果を高めることができる。
(工程B)において、工程Aで調製された重合体に接触させる変性剤1〜5の量は、有機アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属1モルあたり、通常、0.1〜3モルであり、好ましくは、0.5〜2モルであり、より好ましくは、0.7〜1.5モルであり、更に好ましくは、1〜1.5モルである。
(工程B)において、工程Aで調製された重合体と変性剤1〜5の少なくとも一つとを接触させる温度は、通常25〜100℃であり、好ましくは35〜90℃である。より好ましくは50〜80℃である。接触させる時間は、通常、60秒〜5時間であり、好ましくは5分〜1時間であり、より好ましくは15分〜1時間である。
上記共役ジエン系重合体の製造方法においては、必要に応じて、アルカリ金属触媒による単量体の重合開始から重合停止において、共役ジエン系重合体の炭化水素溶液にカップリング剤を添加してもよい。カップリング剤としては、下式(X)で表される化合物をあげることができる。
91 ML4−a(X)
[式中、R91はアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基又は芳香族残基を表し、Mはケイ素原子又はスズ原子を表し、Lはハロゲン原子又はヒドロカルビルオキシ基を表し、aは0〜2の整数を表す。]
ここで、芳香族残基は、芳香族炭化水素から芳香環に結合している水素を除いた1価の基を表す。
式(X)で表されるカップリング剤としては、四塩化珪素、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、四塩化スズ、メチルトリクロロスズ、ジメチルジクロロスズ、トリメチルクロロスズ、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、テトラエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエトキシジエチルシランなどをあげることができる。
カップリング剤の添加量は、アルカリ金属触媒由来のアルカリ金属1モル当たり、共役ジエン系重合体の加工性の観点から、好ましくは0.03モル以上であり、より好ましくは0.05モル以上である。また、低燃費性の観点から、好ましくは0.4モル以下であり、より好ましくは0.3モル以下である。
共役ジエン系重合体は、公知の回収方法、例えば、(1)共役ジエン系重合体の炭化水素溶液に凝固剤を添加する方法、(2)共役ジエン系重合体の炭化水素溶液にスチームを添加する方法によって、共役ジエン系重合体の炭化水素溶液から回収することができる。回収した共役ジエン系重合体は、バンドドライヤーや押出型ドライヤーなどの公知の乾燥機で乾燥してもよい。
また、上記共役ジエン系重合体の製造方法においては、加水分解などにより、重合体の式(Ia)で表される基を水酸基に置換させる処理を行うことが好ましい。該処理は、重合体単独の状態で行ってもよく、後述のような組成物の状態で行ってもよい。加水分解する方法としては、例えば、スチームストリッピングによる方法などの公知の方法があげられる。上記処理により、式(I)のX〜Xを水酸基とすることができ、低燃費性及び耐カット性をよりバランス良く向上できる。
上記共役ジエン系重合体は、ゴム成分として本発明のゴム組成物に用いることができる。ゴム成分100質量%中の上記共役ジエン系重合体の含有量は、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。5質量%未満であると、低燃費性の改善効果が得られにくい傾向がある。上記共役ジエン系重合体の含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは70質量%以下、特に好ましくは40質量%以下である。90質量%を超えると、耐カット性が低下するとともに、高コストになる傾向がある。
上記共役ジエン系重合体以外に使用できるゴム成分としては、例えば、従来のスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、ブチルゴムなどをあげることができる。また、天然ゴム(NR)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−オクテン共重合体などもあげることができる。これらのゴム成分は、2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、低燃費性及び耐カット性をバランスよく改善できるという点から、NR及び/又はBRを使用することが好ましく、NR及びBRの両成分を使用することがより好ましい。
NRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。5質量%未満であると、耐カット性が低下する傾向がある。上記NRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下、更に好ましくは60質量%以下である。90質量%を超えると、低燃費性が低下する傾向がある。
BRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150Bなどの高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617などのシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBRなど、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、低燃費性が低下する傾向がある。上記BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。60質量%を超えると、耐カット性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、シリカ数個が連結し、鎖状のストラクチャー構造を有するストラクチャーシリカ(直鎖シリカ)を含有する。該ストラクチャーシリカを上記共役ジエン系共重合体中と併用することで、低燃費性及び耐カット性を相乗的に改善できる。
本発明で使用するストラクチャーシリカは、1つの粒子に対して隣接する粒子が3つ以上の粒子(以下、分岐粒子Zとする)を有し、分岐粒子Zとそれに隣接する粒子により分岐構造が形成される。分岐粒子Zとは、分岐粒子の概略模式図である図1における粒子のうちの粒子Zであり、3個以上の他の粒子と隣接している。なお、ストラクチャーシリカとしては、分岐構造を有するもの(例えば図2)と有しないものが挙げられるが、分岐構造を有しないストラクチャーシリカは、すぐに凝集してしまうため、実質的に存在しない。
ストラクチャーシリカの分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長(図2におけるW)は、30nm以上、好ましくは40nm以上である。30nm未満では、高伸張領域においてシリカの配向によるヒステリシスロス増加効果が得られず、耐カット性を充分に向上させられない傾向がある。また、Wは、400nm以下、好ましくは200nm以下、より好ましくは100nm以下である。400nmを超えると、低伸張領域において、応力が増大することにより、ヒステリシスロスが増大し、低燃費性が悪化する傾向がある。
ストラクチャーシリカの平均一次粒子径(D、分岐粒子を含むストラクチャーシリカの概略模式図である図2参照)は、好ましくは5nm以上、より好ましくは7nm以上である。5nm未満では、比表面積が増加して低伸張領域でもゴムとシリカとの界面が受け持つ応力が増大する、すなわち、ヒステリシスロスが増大し、低燃費性が悪化する傾向がある。また、Dは、好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm以下、更に好ましくは100nm以下、特に好ましくは20nm以下である。1000nmを超えると、高伸張領域においてシリカの配向によるヒステリシスロス増加効果が得られず、耐カット性を充分に向上させられない傾向がある。
ストラクチャーシリカの分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均アスペクト比(W/D)は、好ましくは3以上、より好ましくは4以上である。3未満では、高伸張領域においてシリカの配向によるヒステリシスロス増加効果が得られず、耐カット性を充分に向上させられない傾向がある。また、W/Dは、好ましくは100以下、より好ましくは30以下である。W/Dが100を超えると、低伸張領域において、応力が増大することにより、ヒステリシスロスが増大し、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、本発明では、シリカのD、W及びW/Dは、加硫ゴム組成物中に分散したシリカを透過型電子顕微鏡観察により測定することができる。例えば、図2において、粒子を真球とした場合には、W/Dは5となる。
ストラクチャーシリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上である。5質量部未満では、ストラクチャーシリカを配合した効果が充分に得られない傾向がある。また、ストラクチャーシリカの含有量は、150質量部以下、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。150質量部を超えると、ゴム組成物の剛性が高くなり、加工性が悪化する傾向がある。
ストラクチャーシリカ及びカーボンブラックの合計100質量%中のストラクチャーシリカの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。上記範囲内であれば、低燃費性、耐摩耗性及びゴム強度を高次元でバランス良く改善することができる。
ストラクチャーシリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがあげられる。なかでも、補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好ましい。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、ストラクチャーシリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。1質量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高く加工性が悪くなる傾向がある。シランカップリング剤の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
添加剤としては、公知のものを用いることができ、硫黄などの加硫剤;チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤などの加硫促進剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫活性化剤;有機過酸化物;カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカなどの充填剤;シランカップリング剤;伸展油、滑剤などの加工助剤;老化防止剤を例示することができる。
カーボンブラックとしては、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、SRF、GPF、APF、FF、CF、SCF及びECFのようなファーネスブラック(ファーネスカーボンブラック);アセチレンブラック(アセチレンカーボンブラック);FT及びMTのようなサーマルブラック(サーマルカーボンブラック);EPC、MPC及びCCのようなチャンネルブラック(チャンネルカーボンブラック);グラファイトなどをあげることができる。これらは1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、通常、5〜200m/gであり、下限は好ましくは30m/g、上限は好ましくは180m/g、より好ましくは80m/gである。また、カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸収量は、通常、5〜300ml/100gであり、下限は80ml/100g、上限は180ml/100gであることが好ましい。カーボンブラックのNSAやDBP吸収量が上記範囲の下限未満では、補強効果が小さく耐カット性が低下する傾向があり、上記範囲の上限を超えると、分散性が悪く、ヒステリシスロスが増大し低燃費性が低下する傾向がある。該窒素吸着比表面積は、ASTM D4820−93に従って測定され、該DBP吸収量は、ASTM D2414−93に従って測定される。市販品としては、東海カーボン社製商品名シースト6、シースト7HM、シーストKH、デグッサ社製商品名CK3、Special Black 4Aなどを用いることができる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは20質量部以上であり、また、好ましくは100質量部以下、より好ましくは60質量部以下である。カーボンブラックの含有量が5質量部未満であると耐カット性が充分でない傾向があり、一方、カーボンブラックの含有量が100質量部を超えると、低燃費性、加工性が悪化する傾向がある。
ストラクチャーシリカ及びカーボンブラックの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは30質量部以上であり、また、好ましくは160質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。該合計含有量が10質量部未満であると耐カット性が充分でない傾向があり、一方、該合計含有量が160質量部を超えると、低燃費性、加工性が悪化する傾向がある。
伸展油としては、アロマチック系鉱物油(粘度比重恒数(V.G.C.値)0.900〜1.049)、ナフテン系鉱物油(V.G.C.値0.850〜0.899)、パラフィン系鉱物油(V.G.C.値0.790〜0.849)などをあげることができる。伸展油の多環芳香族含有量は、好ましくは3質量%未満であり、より好ましくは1質量%未満である。該多環芳香族含有量は、英国石油学会346/92法に従って測定される。また、伸展油の芳香族化合物含有量(CA)は、好ましくは20質量%以上である。これらの伸展油は、2種以上組み合わされて用いられてもよい。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジサルファイド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどのチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジンなどのグアニジン系加硫促進剤をあげることができる。なかでも、チアゾール系加硫促進剤が好ましく、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドがより好ましい。加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.2〜3質量部である。
上記共役ジエン系重合体に、他のゴム成分や添加剤などを配合してゴム組成物を製造する方法としては、公知の方法、例えば、各成分をロールやバンバリーのような公知の混合機で混練する方法を用いることができる。
特に、ストラクチャーシリカが形成された前述の本発明のゴム組成物を容易に製造できるという点から、シリカゾルを、上記共役ジエン系重合体を含むゴム成分などと共にゴム混練装置で混練することが好ましく、具体的には、
(I)上記共役ジエン系重合体を含むゴム成分と、シリカゾルと、必要に応じて、カーボンブラック、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、軟化剤、老化防止剤、ワックス等を80〜180℃(好ましくは90〜170℃)で3〜10分間混練するベース練り工程と、
(II)ベース練り工程により得られた混練物と、加硫剤と、加硫促進剤とを30〜100℃(好ましくは40〜85℃)で3〜10分間混練する仕上げ練り工程と、
(III)仕上げ練り工程により得られた未加硫ゴム組成物を150〜190℃(好ましくは160〜180℃)で5〜30分間加硫する加硫工程とを含む製造方法がより好ましい。
シリカゾルの好ましい配合量(シリカ換算)は、上述のストラクチャーシリカと同様である。
なお、ストラクチャーシリカを形成する混練工程(ベース練り工程など)では、ゴムの良溶媒であるトルエン中で各成分を混練りすると、ストラクチャーシリカのWが過度に長くなりやすい傾向があるため、トルエンを用いずに混練りすることが好ましい。
本明細書において、シリカゾルとは、溶媒にシリカを分散させたコロイド溶液をいう。シリカゾルとしては、特に限定されないが、好適にストラクチャーシリカを形成できるという理由から、細長い形状のシリカが溶媒中に分散したコロイド溶液が好ましく、細長い形状のシリカが有機溶媒中に分散したコロイド溶液(オルガノシリカゾル)がより好ましい。ここで、細長い形状のシリカとは、球状や粒状などの一次粒子が複数個繋がった鎖のような形状のシリカ(二次粒子)を意味する。なお、線状であっても分岐したものであってもよい。
また、シリカを分散させる溶媒としては、特に限定されないが、メタノール、イソプロパノールなどのアルコールが好ましく、イソプロパノールがより好ましい。
シリカゾルに含まれるシリカ(二次粒子)を構成する一次粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nm、より好ましくは5〜80nmである。
一次粒子の平均粒子径は、日本電子製透過電子顕微鏡JEM2100FXで撮影した写真において、目視で50個の一次粒子の粒子径(平均直径)を測定し、それらを平均した値を平均粒子径とした。
なお、一次粒子の平均直径は、シリカ(二次粒子)が細長形状である場合、電子顕微鏡写真における、シリカ(二次粒子)の任意の50箇所で測定した太さ(直径)の平均値として求めることができ、シリカ(二次粒子)がくびれを有した数珠状である場合、電子顕微鏡写真における、50個の各数珠の直径の平均値として求めることができる。各数珠に長径と短径がある場合、即ち各数珠が細長状である場合は、短径を測定する。
シリカゾルに含まれるシリカ(二次粒子)の平均粒子径は、好ましくは20〜300nm、より好ましくは30〜150nmである。シリカ(二次粒子)の平均粒子径は動的光散乱法によって測定することができ、具体的には、以下の方法により測定することができる。
シリカ(二次粒子)の平均粒子径は、大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)で測定した。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力する。測定濃度は、通常5×10−3質量%程度で行った。
上記シリカ(二次粒子)は、例えば、国際公開第00/15552号パンフレットの請求の範囲第2項、及びそれに関する明細書の開示部分に記載の方法、特許第2803134号公報、特許第2926915公報の請求項2及びそれに関する明細書の開示部分に記載の方法などに準じて製造することができる。
本発明に使用することができる上記シリカ(二次粒子)の具体例としては、日産化学工業株式会社製の「スノーテックス−OUP」(平均二次粒子径:40〜100nm)、同「スノーテックス−UP」(平均二次粒子径:40〜100nm)、同「スノーテックスPS−M」(平均二次粒子径:80〜150nm)、同「スノーテックスPS−MO」(平均二次粒子径:80〜150nm)、同「スノーテックスPS−S」(平均二次粒子径:80〜120nm)、同「スノーテックスPS−SO」(平均二次粒子径:80〜120nm)、「IPA−ST−UP」(平均二次粒子径:40〜100nm)、扶桑化学工業株式会社製の「クォートロンPL−7」(平均二次粒子径:130nm)などが挙げられる。なかでも、好適にストラクチャーシリカを形成できるという理由から、IPA−ST−UPが好ましい。
本発明のゴム組成物は、タイヤのサイドウォールに使用される。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのサイドウォールの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧して、本発明の空気入りタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
1.重量平均分子量(Mw)
下記の条件(1)〜(8)でゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法により、重量平均分子量(Mw)を測定した。
(1)装置:東ソー(株)製HLC−8020
(2)分離カラム:東ソー(株)製GMH−XL(2本直列)
(3)測定温度:40℃
(4)キャリア:テトラヒドロフラン
(5)流量:0.6mL/分
(6)注入量:5μL
(7)検出器:示差屈折
(8)分子量標準:標準ポリスチレン
2.ビニル結合量(単位:モル%)
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より重合体のビニル結合量を求めた。
3.シリカの平均1次粒子径、平均長及び平均アスペクト比
試験用タイヤのトレッドからサンプルを切り出し、該サンプル中に分散したシリカを透過型電子顕微鏡で観察し、シリカの平均1次粒子径(D)、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長(図2におけるW)、分岐粒子Zを含まない分岐粒子間Z−Zの平均長(図2におけるW)、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均アスペクト比(W/D)、分岐粒子Zを含まない分岐粒子間Z−Zの平均アスペクト比(W/D)を算出した。数値は、30箇所を測定した平均値とした。
4.tanδ
シート状の加硫ゴム組成物から幅1mm又は2mm、長さ40mmの短冊状試験片を打ち抜き、試験に供した。(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度50℃でtanδを測定した。tanδの逆数の値について比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性であることを示している。
5.転がり抵抗
転がり抵抗試験機を用い、試験用タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100として指数表示した。指数は大きい方が良好(低燃費性)である。
6.耐カット性
振り子式衝撃切り込み試験機で幅20mmの鋼鉄製の刃を用いて、試験用タイヤのサイドウォール部に傷を形成し、傷の深さについて比較例1を100として、それぞれ指数化した。指数が大きいほど耐カット性に優れる。
製造例1(重合体1の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン11.1mmol及びn−ブチルリチウム13.1mmolを、それぞれ、シクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体1を回収した。重合体1の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.008mmol/g重合体であった。
製造例2(重合体2の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmol及びn−ブチルリチウム13.4mmolを、それぞれシクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、1,3−ブタジエンの重合を1時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給した。
該1時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。
該0.5時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、3−ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体2を回収した。重合体2の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.017mmol/g重合体であった。
製造例3(重合体3の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン11.1mmol及びn−ブチルリチウム13.1mmolを、それぞれ、シクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体3を回収した。重合体3の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.008mmol/g重合体であった。
製造例4(重合体4の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmol及びn−ブチルリチウム13.4mmolを、それぞれシクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、1,3−ブタジエンの重合を1時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給した。
該1時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。
該0.5時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体4を回収した。重合体4の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.017mmol/g重合体であった。
製造例5(重合体5の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン11.1mmol及びn−ブチルリチウム13.1mmolを、それぞれ、シクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体5を回収した。重合体5の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.008mmol/g重合体であった。
製造例6(重合体6の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmol及びn−ブチルリチウム13.4mmolを、それぞれシクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、1,3−ブタジエンの重合を1時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給した。
該1時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。
該0.5時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体6を回収した。重合体6の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.017mmol/g重合体であった。
製造例7(重合体7の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン11.1mmol及びn−ブチルリチウム13.1mmolを、それぞれ、シクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体7を回収した。重合体7の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.008mmol/g重合体であった。
製造例8(重合体8の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmol及びn−ブチルリチウム13.4mmolを、それぞれシクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、1,3−ブタジエンの重合を1時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給した。
該1時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。
該0.5時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体8を回収した。重合体8の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.017mmol/g重合体であった。
製造例9(重合体9の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン11.1mmol及びn−ブチルリチウム13.1mmolを、それぞれ、シクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体9を回収した。重合体9の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.008mmol/g重合体であった。
製造例10(重合体10の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmol及びn−ブチルリチウム13.4mmolを、それぞれシクロヘキサン溶液及びn−ヘキサン溶液として投入し、1,3−ブタジエンの重合を1時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給した。
該1時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。
該0.5時間の重合後、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシラン10.5mmolをシクロヘキサン溶液として、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃の条件下で、重合反応器内に投入した。
次に、重合反応器内に連続的に単量体を供給し、1,3−ブタジエンの重合を0.5時間行った。重合中、撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とした。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール11.1mmolを添加し、15分間撹拌した。重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体10を回収した。重合体10の評価結果を表1に示す。なお、重合反応器内への原料の投入量及び供給量から計算した重合体中の式(I)で表される構成単位の含有量は、重合体単位質量あたり0.017mmol/g重合体であった。
製造例11(重合体11の合成)
内容積20リットルのステンレス製重合反応器内を洗浄、乾燥し、乾燥窒素で置換し、ヘキサン(比重0.68g/cm)10.2kg、1,3−ブタジエン547g、テトラヒドロフラン3.0ml、エチレングリコールジエチルエーテル2.0mlを重合反応器内に投入した。次に、n−ブチルリチウム13.1mmolをn−ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、重合反応器内温度を65℃とし、単量体を重合反応器内に連続的に供給しながら、1,3−ブタジエンの重合を3時間行った。全重合での1,3−ブタジエンの供給量は821gであった。
次に、重合体溶液にメタノール0.54mlを含むヘキサン溶液20mlを加えて、更に重合体溶液を5分間撹拌した。
重合体溶液に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製、商品名:スミライザーGM)1.8g、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)(住友化学(株)製、商品名:スミライザーTP−D)0.9gを加え、次に、スチームストリッピングによって重合体溶液から重合体11を回収した。重合体11の評価結果を表1に示す。なお、重合体11は合成時に式(IX)で表される化合物を使用しなかったため、式(I)で表される構成単位を含有していなかった。
Figure 2014005376
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B
重合体1〜10(変性BR):上記製造例1〜10
重合体11(非変性BR):上記製造例11
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックN550(NSA:40m/g、DBP吸油量:115ml/100g)
シリカ1:日産化学工業(株)製のオルガノシリカゾルIPA−ST−UP(細長い形状のイソプロパノール分散シリカゾル(動的光散乱法によって測定されたシリカ(二次粒子)の平均粒子径:40〜100nm)、シリカ含有率:15質量%)(表2〜6に記載の量は、オルガノシリカゾル中のシリカ量を示す。)
シリカ2:デグッサ社製のウルトラシルVN3−G(粒子状のシリカ)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン3C
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスオイルNC300S(芳香族系炭化水素(CA)量:29質量%)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:住友化学(株)製のソクシノールCZ
加硫促進剤2:住友化学(株)製のソクシノールD
実施例及び比較例
<作製方法1>
表2〜6に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、50℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で20分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をサイドウォールの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成した後、170℃で12分間加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。
<作成方法2>
ベース練り工程において、最初に、バンバリーミキサー中で混練りせずに、トルエン中でゴム及びシリカのみを混合し、その後、70℃の恒温槽にて、トルエンを除去したゴム/シリカマスターバッチを作製し、その後、オープンロールを用いて、シランカップリング剤、ステアリン酸及び酸化亜鉛を混合した。その他は、作製方法1と同様にして加硫ゴム組成物及び試験用タイヤを得た。
得られた加硫ゴム組成物及び試験用タイヤを使用して、上記試験方法により評価を行った。それぞれの試験結果を表2〜6に示す。
Figure 2014005376
Figure 2014005376
Figure 2014005376
Figure 2014005376
Figure 2014005376
表2〜6に示すように、共役ジエンに基づく構成単位及び式(I)で表される構成単位を有し、かつ特定の化合物によって末端が変性された共役ジエン系重合体(重合体1〜10)と、Wが特定の範囲内のストラクチャーシリカ(シリカ1を作製方法1で混練りして得られたもの)とを所定量配合した実施例のゴム組成物は、比較例のゴム組成物に比べて、低燃費性及び耐カット性が相乗的に改善し、これらの性能が高次元でバランス良く得られた。
Z 分岐粒子

Claims (9)

  1. ゴム成分及びシリカを含有し、
    前記ゴム成分100質量%のうち、共役ジエンに基づく構成単位と下式(I)で表される構成単位とを有し、下式(II)で表される化合物、下式(III)で表される基を有する化合物、下式(IV)で表される化合物、下式(V)で表される基及び/又は下式(VI)で表される基を有するケイ素化合物、並びに下式(VII)で表される基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物によって重合体の少なくとも一端が変性されてなる共役ジエン系重合体の含有量が5質量%以上であり、
    前記シリカが、1つの粒子に対して隣接する粒子が3つ以上の粒子を分岐粒子Zとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均長Wが30〜400nmのものであり、
    前記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が5〜150質量部であることを特徴とするサイドウォール用ゴム組成物。
    Figure 2014005376
    [式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、下式(Ia)で表される基、水酸基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つが、下式(Ia)で表される基又は水酸基である。]
    Figure 2014005376
    [式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。]
    Figure 2014005376
    [式中、nは1〜10の整数を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    [式中、pは0又は1の整数を表し、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    [式中、gは、1〜10の整数を表し、R21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表し、Aは、酸素原子又は−NR22−基(R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。)を表し、Aは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    Figure 2014005376
    [式中、wは1〜11の整数を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
  2. 共役ジエンに基づく構成単位と下式(I)で表される構成単位とを有し、下式(II)で表される化合物、下式(III)で表される基を有する化合物、下式(IV)で表される化合物、下式(V)で表される基及び/又は下式(VI)で表される基を有するケイ素化合物、並びに下式(VII)で表される基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物によって重合体の少なくとも一端が変性されてなる共役ジエン系重合体と、シリカゾルとを混練して得られることを特徴とするサイドウォール用ゴム組成物。
    Figure 2014005376
    [式中、X、X及びXは、それぞれ独立に、下式(Ia)で表される基、水酸基、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基を表し、X、X及びXの少なくとも1つが、下式(Ia)で表される基又は水酸基である。]
    Figure 2014005376
    [式中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基、炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基、シリル基又は置換シリル基を表し、R及びRは結合して窒素原子と共に環構造を形成していてもよい。]
    Figure 2014005376
    [式中、nは1〜10の整数を表し、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、炭素原子数が1〜4のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜4のヒドロカルビルオキシ基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つがヒドロカルビルオキシ基であり、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    [式中、pは0又は1の整数を表し、Tは、炭素原子数が1〜20のヒドロカルビレン基又は炭素原子数が1〜20の置換ヒドロカルビレン基を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    [式中、gは、1〜10の整数を表し、R21は、水素原子、炭素原子数が1〜6のヒドロカルビル基又は炭素原子数が1〜6の置換ヒドロカルビル基を表し、Aは、酸素原子又は−NR22−基(R22は、水素原子又は炭素原子数が1〜10のヒドロカルビル基を表す。)を表し、Aは、窒素原子及び/又は酸素原子を有する官能基を表す。]
    Figure 2014005376
    Figure 2014005376
    [式中、wは1〜11の整数を表し、Aは窒素原子を有する官能基を表す。]
  3. 式(Ia)のR及びRが炭素原子数1〜6のヒドロカルビル基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  4. 式(I)のX、X及びXの2つが式(Ia)で表される基又は水酸基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  5. 共役ジエン系重合体のビニル結合量が、共役ジエンに基づく構成単位の含有量を100モル%として、10モル%以上80モル%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  6. 天然ゴム及び/又はブタジエンゴムを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  7. シリカが、平均一次粒子径をDとしたとき、分岐粒子Zを含む分岐粒子間Z−Zの平均アスペクト比W/Dが3〜100のものであることを特徴とする請求項1又は3〜6のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  8. シリカの平均一次粒子径Dが5〜1000nmであることを特徴とする請求項1又は3〜7のいずれかに記載のサイドウォール用ゴム組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したサイドウォールを有する空気入りタイヤ。
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