JP2013545521A - 組織に少なくとも1つの活性剤を送達するためのデバイス - Google Patents
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Abstract
体液を含む部位の標的組織に活性剤を送達するためのデバイスは、第1外面を有する本体を含み、該第1外面は、活性剤を保持するために本体内で形成された局所的な別々の窪んだ領域を有する第1部分を含む。本体は、本体内で形成され、外面に対して窪んだ管路の形態である、表面流動部を含む。表面流動部は、第1部分および局所的な窪んだ領域と相互作用し、体液と局所的な窪んだ領域との間で流体連通が行われるように、本体に対する体液の流れを誘導または変更するように構成される。局所的な窪んだ領域は、管路の少なくとも一部に対して窪んでいる。デバイスはまた、定められた期間にわたって活性剤を放出する浸食性の部材を有するデバイスの形態である。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
<政府支援に関する記述>
米国政府は、本発明において一括払いライセンスを有し、国立衛生研究所によって与えられた認可#2 R44 EY013479−04の条件によって提供されるような合理的条件を、特許権者が他のものに許可することを要求する権利を限定された状況下で有する。
米国政府は、本発明において一括払いライセンスを有し、国立衛生研究所によって与えられた認可#2 R44 EY013479−04の条件によって提供されるような合理的条件を、特許権者が他のものに許可することを要求する権利を限定された状況下で有する。
<関連出願への相互参照>
本発明は、2010年10月29日に出願の、米国特許出願第61/408,016号、2010年10月29日に出願の、米国特許出願第61/408,022号、および
2010年11月8日に出願の、米国特許出願第61/411,042号の利益を主張し、その各々は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、2010年10月29日に出願の、米国特許出願第61/408,016号、2010年10月29日に出願の、米国特許出願第61/408,022号、および
2010年11月8日に出願の、米国特許出願第61/411,042号の利益を主張し、その各々は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、一般に、少なくとも1つの有用な活性剤を標的組織へ送達するためのデバイスに関する。より具体的には、本発明は、限定されないが、活性剤を眼組織に送達するために、眼の前面上に位置付けられるデバイスへの適用性を有し、それによって、活性剤は、デバイスに包含され、デバイスは、標的組織への活性剤の放出を助けるために、変更された分配表面(dispensing surface)を有する。本発明はまた、体組織への活性剤(例えば、医薬品)の長期間の送達のためのデバイスに関係する。さらに、本発明は、デバイスからの活性剤の放出の制御に関係する。より具体的には、本発明は、限定されないが、眼への活性剤の局所送達のための生体適合性のあるデバイスに関係する。
限定されないが、カプセル、インプラントなどを含む、薬物などの活性剤を患者に送達するために使用される様々なタイプの送達デバイスがある。送達デバイスの1つのサブクラスは、活性剤を眼に送達するための眼の送達デバイスである。
眼の送達デバイスに関して、すべての点眼薬製剤のおよそ90%が目薬として適用されている。患者が正確に挿入することが困難なことに加えて、目薬の使用には、2つの主要な技術的な欠点、すなわち、目薬の眼から迅速な除去、および目薬の標的組織に対する乏しいバイオアベイラビリティがある。涙液膜の希釈および除去、および角膜の透過障壁の結果として、典型的に、5パーセントよりもかなり少ない薬物の投与量しか、眼内組織に達しない。それ故、局所用の眼の薬剤溶液は高濃度で製剤され、投薬が頻繁に必要となる。投薬が必要とされる頻度、処置適用に直接関係する検知可能な症状の緩和の欠如、高濃度の薬物の必要性による望ましくない全身性副作用、および他の理由が原因の、治療におけるノンコンプライアンスは、主な臨床的欠点である。
これらの問題に取り組むために、長時間有用な薬剤を運ぶための、眼への又は眼の近くへの固体デバイスの配置の考えは、長年、開発事業にとって魅力的であった。一般に、これらのデバイスは、マトリックス型またはデポー型のデバイスとして特徴づけられ得る。マトリックスデバイスは、1つの物質からなり、有用な薬剤は、この物質の全体に含まれる。デポデバイス(depot device)は、該デバイスの1つ以上の異なる部分に薬剤を含む。これらのデバイスは、有用な薬剤のデポー剤、または薬物のデポー剤(drug depot)、薬物のコア、医薬のデポー剤(medication depot)または単純にデポー剤と呼ばれる、有用な薬剤を含む物質のデポー剤を含む。デポー剤を含むデバイスの本体における空間は、ウェル、ポケット、カシェ、キャビティー、リザーバーおよびチャンバーを含む様々な用語によって言及される。Behneyに対する米国特許第3,302,646は、牛の眼への薬物送達のためのデバイスを開示する。該デバイスは、目の角膜表面および前鞏膜の表面に隣接して保持される、軟膏を充填したポケットを有する。
より典型的には、デポー剤は、デバイスの内部にあり(internal to)、これらの種類のデバイスにおける先行技術のほとんどは、デポー剤からの薬物をデバイスの表面へ移動すること、または分配表面への移動の割合の管理することに焦点を当てている。
Nessに対する米国特許第3,416,530号は、薬物をデバイスの内部のリザーバーからデバイスの表面にもたらすための、毛管作用による穿孔の使用を開示する。Zaffaroniに対する米国特許第4、186,184号は、標的とされている組織に最も適切であると考えられる、その表面に開けられた送達口(delivery portal)を有するデバイスを開示する。
Graham, et alに対する米国特許第4,973,304号は、薬物をリザーバーからデバイスの表面に移動するための、ヒドロゲルのポート(hydrogel ports)の使用を開示する。
Chen, et alに対する米国特許第5,902,598号は、薬物をリザーバーからデバイスの表面に移動させるための放散口(diffusion port)を有するデバイスを開示する。
多くの薬物および送達システムについては、薬物を有する小さなポケットまたは小さな外側の分配表面を有するより大きなポケットのみが、長時間、治療レベルの薬物を提供するために必要とされる。薬物は、眼組織に直接隣接している、デバイス上の異なる開口部または入り口を介してこれらのシステムから放出される。しかしながら、眼組織の狭い部分へ薬物放出を集中することは、特に、炎症などの既知の副作用を有する薬物について、また特に、デバイスが直接隣接した組織に関連して比較的静止している場合には、通常、治療上最適ではなく、懸念されている。
それ故、眼への薬物送達の分野において、薬物のデポー剤を組み込む且つ薬物のデポー剤から組み込むことができ、それによって、薬物放出を眼組織のより大きな部分に広げることができる薬物送達デバイスが必要とされている。理想的には、そのようなデバイスは、健康状態を処置する又はそれに寄与するために、種々様々な薬剤を送達することができ、製造するのが比較的容易であるべきである。さらに、マトリックスデバイスの比較的滑らかな表面は、デバイスの表面積を増加および増大させ、および薬物の獲得および分散を増加させた涙流特性から恩恵を受けるであろう。
1つの実施形態において、活性剤を送達するためのデバイスは、活性剤が送達される標的組織に近似の配置のための少なくとも1つの表面を有する本体を含む。標的組織の位置はまた、体液を含む。活性剤は、限定されないが、本体を形成するマトリックス内に配置される、局所的な窪んだ領域(例えば、ウェル、ポケットまたはリザーバー)などの、局所領域に配置される、本体の表面に沿って配置されるなどを含む、あらゆる方法で、本体によって関連付けられ、運ばれる。活性剤を流動によって標的組織に送達するために接触が体液と活性剤の間でなされるように、デバイスの表面上の物理的特徴は、身体に対する体液の流れを誘導、妨害するか、さもなければ変更する。
活性剤が局所的な窪んだ領域内に配置されるとき、活性剤はその開口部を通ってデバイス外部の環境まで利用可能である。
1つの適用において、デバイスは、眼の環境おいて使用される。このような実施形態において、液体は、眼液(例えば涙)の形態であり、本体の1つの表面は、強膜または他の眼の領域などの、眼組織の形態である、標的組織と接触して又はその近似に置かれる。デバイスの表面上の物理的特徴は、活性剤を含む局所領域に向かう、沿う及び/又はそこから離れる眼液の流れを誘導する、またはさもなければ変更する。
別の態様において、本発明は、一般に、体組織(標的組織)への活性剤(例え、ば医薬品)の長期間の送達のためのデバイスに関係する。さらに、本発明は、送達デバイスからの活性剤の放出の制御に関係する。より具体的には、本発明は、限定されないが、眼への医薬品の局所的な送達のための生体適合性のデバイスに関係する。この眼への適用において、本発明は、眼の挿入物、涙点プラグ、眼科用のインプラント、コンタクトレンズ、および少なくとも部分的に薬物送達のために構成された他の眼のデバイスの構成に有用であろう。
本発明は、マトリックス型またはデポー型のいずれかの、薬物送達デバイスからの薬の放出を制御することに言及する。本発明の実施への2つの有効な手法があり、1つは、マトリックス型のデバイス、すなわち、薬を含むマトリックスだけで構成されるデバイスに適用することである。第2の手法は、デポー型のデバイスに関係し、そこで薬は、デバイス本体内に局地化される。さらに、デバイスは、マトリックス型およびデポー型の併用であり得る。このようなデバイスの1つの適用は、異なる薬物を同時に送達することである。
本発明のデバイスは、よりよくデバイスの治療上の滞留(therapeutic residence)の全体にわたる放出動態および薬物送達を好適に管理する。デバイスは、時間をかけてより多くの薬物分配の表面領域を徐々に曝すように構成され得る。デバイスが薬物を分配し始めると、体液および組織に曝される非制限表面領域は限定され、その結果、最初に放出される薬物の量はより限定されるであろう。潜在的な分配表面上の深さまたは厚さを変更する生体浸食性の被覆(covering)を使用することで、侵食が原因でより多くの表面領域が徐々に曝され、その結果、固定次元の分配表面から生じる放出の速度の減少よりもゆっくりな減少が維持される。
1つの態様において、本発明は、構造体を含む薬物送達デバイスを含み、該構造体によって、薬は本体の全体にわたって存在するか、本体内に局地化され、薬は、本体の1つ以上の表面を通って本体外の環境に放出される。
本出願は、薬物及び/又は治療剤、及び/又は他の有用な薬剤の形態であり得る活性剤を標的組織に送達するための多くのデバイスを開示する。デバイスは、活性剤が送達される、患者に近似の標的組織における配置が意図される。当然のことながら、デバイスは、本体内のあらゆる位置に置かれ得、それ故標的組織は、患者の身体の全体にわたって見られる異なる組織であり得る。
本発明の1つの実施形態において、デバイスは、局所用の眼の送達システムの一部である、眼の送達デバイスの形態であり、眼の送達デバイスは、活性剤(薬物及び/又は治療剤など)を分配するための送達デバイスの1つ以上の分配表面で、涙流を物理的に配向するように設計されている。以下に詳細に記載されるように、分配表面は、活性剤が薬物送達デバイスの本体を定義するポリマーマトリックス内に含まれているときに、送達デバイスの露出面の形態であり得、及び/又は分配表面は、送達デバイスの本体内で形成される、局所的な凹部空間(例えば、ウェル、カシェ、コンパートメント、チャンバー、リザーバー、ポケットなど)内に配される活性剤の露出面であり得る。このように、活性剤は、制御された方法で標的組織に放出され得る。
図1−3は、活性剤を送達するための、1つの実施形態による、デバイス(100)を示す。以前に言及されたように、送達デバイス(100)は、異なる標的組織部位の処置のための患者の身体に関するあらゆる適用に使用され得る。一方、デバイス(100)は、本明細書では「薬物」送達デバイスとして記載され、デバイス(100)は、本明細書に開示され、様々な図で示される他のデバイスと同様に、医薬品の送達に限定されないが、代わりに、医薬品であると技術的に分類されない活性(治療)剤を送達するために使用され得ることが理解されるであろう。
より具体的には、デバイス(100)は、本明細書に開示され、様々な図で示される他のデバイスと同様に、活性剤を標的組織に送達するように構成される。本明細書で使用されるような表現「薬剤(agent)」は、有用で役立つ結果をもたらすデバイスから送達することができる、任意の化合物、合成物、またはその混合物を広範囲に含む。本発明の目的のために、用語、薬、医薬、治療剤、有用な薬剤または薬物は、同意語として使用され得る。
本発明に記載されるデバイスは、所望の局所的または全身性の生理学的または薬理学的な効果を得るのに有効な活性剤を含む。以下のクラスの活性剤は、本発明のデバイスに組み込まれ得る。
本発明の送達デバイスとともに利用され得る適切な薬物または活性剤は、一例として限定されないが:(A)テトラサイクリン、クロールテトラサイクリン、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシンB、グラミシジン、オキシテトラサイクリン、クロラムフェニコール、およびエリスロマイシンを含む抗生物質;スルファセタミド、スルファメチゾール、スルフイソキサゾールを含む、スルホンアミド;オフロキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、スパルフロキサシン(sporfloxacin)を含む、キノロン;アミカシン、トブラマイシン、ゲンタマイシンを含む、アミノグリコシド;セファロスポリン;抗生物質の組み合わせ;イドクスウリジン、トリフルリジン、ビダラビンシドホビル、ホスカルネットナトリウム(foscamet sodium)、ガンシクロビルナトリウムおよびアシクロビルを含む、抗ウイルス剤;アムホテリシンB、ナイスタチン、フルシトシン、フルコナゾール、ナタマイシン、ミコナゾールおよびケトコナゾールなどの、抗真菌剤;およびニトロフラゾンおよびプロピオン酸ナトリウムを含む、他の抗感染薬などの、抗感染薬;(B)アンタゾリン(antzoline)、メタピリレン(methapyriline)、クロルフェニラミン、ピリラミンおよびプロフェンピリダミン、エメダスチン、ケトロラク、レボカバスチン(levocabastin)、ロドキサミド、ロテプレドノール、ナファゾリン/アンタゾリン、ナファゾリン/フェニラミン、オロパタジンおよびクロモリンナトリウム)などの、抗アレルギー薬;(C)ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、デキサメタゾン 21−リン酸塩、フルオシノロン、メドリゾン、プレドニゾロン、プレドニゾロン 21−リン酸塩、酢酸プレドニゾロン、フルオロメトロン、酢酸フルオロメトロン、メドリゾン(meddrysone)、ロテプレドノールエタボネート、リメキソロンなどの、抗炎症剤;(D)フルルビプロフェン、スプロフェン、ジクロフェナク、インドメタシン、ケトプロフェン、およびケトロラクなどの、非ステロイド性抗炎症剤;(E)フェニレフリン、ナファゾリン、オキシメタゾリン、およびテトラヒドロゾリン(tetrahydrazoline)などの、うっ血除去薬;(F)ピロカルピン、サルチル酸エゼリン(eserine talicylate)、カルバコール、ジイソプロピルフルオロリン酸、フォスフォリンアイオダイド、および臭化デメカリウムなどの、縮瞳薬および抗コリンエステラーゼ;および(G)硫酸アトロピン、シクロペントレート、ホマトロピン、スコポラミン、トロピカミド、オイカトロピン、およびヒドロキシアンフェタミンなどの散瞳薬、を含む。
さらに、以下の活性剤も、本発明のデバイスに有用である:(A)エピネフリンおよびジピベフリン、酒石酸水素エピネフリン(epinephryl borate)を含む、アドレナリン作動性薬物;レボブノロール、ベタキソロール、メチプラノロール、チモロール、カルテオロールを含む、β−抗アドレナリン作用薬;アプラクロニジン、クロニジン、ブリモニジンを含む、アドレナリン作動性のアゴニスト;ピロカルピン、カルバコールを含む、副交感神経興奮薬;イソフルロフェート、臭化デメカリウム、ヨウ化エコチオパートを含む、コリンエステラーゼ阻害剤;ジクロフェナミドアセタゾラミド(dichlorophenamide acetazolamide)、メタゾラミド、ドルゾラミド、ブリンゾラミド、ジクロルフェナミドを含む、炭酸脱水酵素阻害剤;ラタノプロスト、トラバタン(travatan)、ビマトプロストを含む、プロスタグランジン;炭酸脱水酵素阻害薬を有するβ−アドレナリン作動遮断物質などの、上記のジコノソイド類(diconosoids)および組み合わせなどの、抗緑内障薬;および(B)トルレスタット(tolerestat)、スタドール(statol)、ソルビニルを含む、アルドース還元酵素阻害剤;アスコルビン酸、ビタミンEを含む、抗酸化剤;グルタチオンおよび亜鉛を含む、栄養補給剤などの、抗白内障剤。
しかし、活性剤の別の群は、グリセリン、プロピレングリコール、ポリグリセリンなどの潤滑剤、セルロース誘導体、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコールなどの選択的水溶性ポリマー、およびヒアルロン酸およびキトサンなどのバイオポリマーなどの形態である。
上記の薬剤に加えて、眼の疾病を処置するか、それに有用であるか、それを管理するか、または診断するのに適切な他の薬剤は、本発明の徐放性製剤送達デバイスを使用して、利用され、投与され得る。
1つの典型的な適用において、薬物送達デバイス(100)は、1つの実施形態による、局所用の点眼薬送達デバイス(100)であるが、薬物送達デバイス(100)は、眼への適用に使用されることだけに限定されず、代わりに、身体の他の領域を処置するために他の適用に使用され得ることが理解されるであろう。薬物送達デバイス(100)は、この特に典型的な適用において眼内に配置することができる所定寸法を有する本体(110)によって定義される。本体(110)は、第1表面または面(120)および反対側の第2表面または面(130)によって定義される。本体(110)の厚さは、第1表面(120)と第2表面(130)の間の距離として定義される。本体(110)は、例示される実施形態において側壁として示される周辺縁部(140)を含む。
また当然のことながら、例示される本体(110)の形状は、単に典型的なものであり、本体(110)は、他の形状を有することができる。本体(110)は、標的組織が位置付けられる標的位置で本体(110)の配置を可能にするある程度の柔軟性を有するように形成される。したがって、本体(110)は、本体(110)が適用される標的組織の形状を本体(110)が少なくとも一般にまたは実質的に取り入れることを可能にする物質特性を有することができる。例えば、眼への適用に使用されるときに、本体(110)は、より詳細に以下に議論されるように、眼の形状に順応することができる。
また当然のことながら、第1表面(120)または第2表面(130)のいずれかは、標的組織によりかかって置かれ、反対側の表面は、標的組織から離れて対向している。眼への適用において、第1表面(120)または第2表面(130)のいずれかは、より詳細に以下に記載されるように、眼の組織によりかかって置かれ得る。
本体(110)は、中心軸に対して対称的であるが、このような特性を有していることに限定されず、代わりに、非対称構造を有し得ることが理解されるであろう。
本出願人自身の以前の作業は、様々な点眼薬送達システムを記載する。例えば、米国特許出願第10/569,743号および第11/359,156号は、各々、それら全体が引用によって本明細書に組み込まれる。それ故、デバイス(100)は、本明細書に記載され、付随の図で示される他のデバイスと同様に、これらの適用において開示される物質から形成され、上記適用において開示される構造特性を有し得ることが理解されるであろう。
本発明に従って、本体(110)の1つ以上の表面は、標的組織への活性剤の送達を助けるために本体(110)と接触する液体の流れを誘導するか、さもなければ変更する、少なくとも1つの表面流動部(surface flow feature)(200)及び/又は(240)を含む。図1において、表面流動部(200)は、標的組織から離れて対向する表面であり得る第1表面(120)に形成される。
図1に示されるように、表面流動部(200)は、標的組織への活性剤の送達を助け、最適化するために、本体(110)と接触する液体の流れを誘導するか、さもなければ変更する、形状および寸法および輪郭などの、定められた特性を有する局所的な窪んだ領域の形態であり得る。例えば、また詳細に以下に記載されるように、表面流動部(200)は、分配表面に向かう、または分配表面から離れる、または分配表面上で定義された具体的な局所領域に向かう又はそこから離れる、液体の流れを変更するように構築され得る。
表面流動部(200)は、流体がデバイスの本体に沿って/わたって流れるように流れ込むための、デバイスの本体に沿った流体流路を定義する表面の特性または変更の形態である。表面流動部(200)は、少なくとも部分的に液体を含む。表面流動部(200)は、窪んだ開いた管路(canal)、溝、または液体の流れを誘導するか又は変更するのに適切な形状および寸法を有する他の凹部の形態であり得る。表面流動部(200)はまた、ランプ、管路、水門、谷、半パイプ、カスケード、滝(falls)などの形態、狭い、広い、曲がった、ねじれた、などの形態、あるいはそのような形態の組み合わせであると理解され得る。言いかえれば、表面流動部(200)は、液体がある位置から別の位置に流れて移動することができる少なくとも部分的に開いた導管の形態である。一方、表面流動部(200)は、議論および均一性を簡潔にするための窪んだ管路であるように本明細書に議論されるが、表面流動部(200)があらゆる形状の窪んだ構造の形態であり得ることは本発明の範囲内にあることが理解されるであろう。示されるように、表面流動部(200)は、直線的な構造であることに限定されず、その代わりに、1つ以上の曲線部を有し、示されるような分岐した構造であり得る。
したがって、表面流動部(200)は、本体(110)の1つ以上の周辺縁部に沿って開き得る。例えば、表面流動部(200)は、本体(110)の2つの周辺縁部に沿って開き得る。また、表面流動部(200)が、本明細書に例示され、記載されるように、周辺縁部のいずれかに沿って開いていないことも本発明の範囲内にある。
さらに、表面流動部(200)は、本体(110)の1つの周辺縁部に沿った1つを超える位置にあり得る。
また当然のことながら、管路の深さは、本体(110)などの厚さなど、特定用途および本体(110)の特性によって変わり得る。さらに、表面流動部(200)(管路)は、深さを変えることによって定義され得、その中で、表面流動部(200)の1つの領域は、(本体(110)の表面に対する)第1深部を有することができ、一方で、別の領域は、第1深部とは異なる、(本体(110)の表面に対する)第2深さを有することができる。
図1に示されるように、表面流動部(240)は、標的組織への活性剤の送達を助け、最適化するために、本体(110)と接触する液体の流れを誘導するか、妨害するか、またはさもなければ変更する、形状および寸法および輪郭などの定められた特性を有する、局所的に高い隆起した領域の形態であり得る。例えば、また詳細に以下に記載されるように、表面流動部(240)は、分配表面に向かう、または分配表面から離れる、または分配表面上で定義された具体的な局所領域に向かう又はそこから離れる、液体の流れを変更するように構築され得る。
表面流動部(240)は、デバイスの本体に沿った又は管路(200)に沿った流体流路を変更する表面の特性または変更の形態である。表面流動部(240)は、ウェッジ、マウンド、または液体の流れを誘導するか、妨害するか、またはさもなければ変更することに適している寸法を有する、他の隆起した形状の形態であり得る。表面流動部(240)はまた、ランプ、バンプ、カラム、または表面上の眼液の流れを分断するか、そらすか、またはさもなければ妨害する且つ変更する、他の隆起した特性の形態、あるいはそのような形態の組み合わせであると理解され得る。
幾つかの実施形態において、隆起した表面特性は、窪んだ表面流動部内に、またはその上で存在し得るが、逆に、窪んだ表面流動部は、隆起した表面流動部内に、またはその上で存在し得る。さらに、実施形態は、これらの任意の組み合わせを有し得る。
しかしながら、添付の図面で示されるように、表面流動部は、表面流動部(240)のない、分岐していないタイプであり得る。このような実施形態において、表面流動部(200)は、体液の流れに作用する。
図1を特に参照すると、表面流動部(道管)(200)は、分岐した構成であり、その中で、道管は、本体(110)の第1縁部(111)に沿って開いている第1道管区分(210)、および第1道管区分(210)と流体連通している複数の個々の分岐した道管区分(222)で形成される第2道管区分(220)を含む。分岐は、隆起したウェッジ(高くした区分)(240)によって形成される。分岐した道管区分(222)の各々は、本体(110)の第2縁部(113)に沿って開いている。第2縁部(113)は、第1縁部(111)の反対側にある。例示された実施形態において、3つ(3)の分岐した道管区分(222)がある。
表面流動部(道管)(200)の横断面形が変わり、特定用途によって選択され得ることが理解される。例えば、1つの実施形態において、道管(200)は、道管の床面(220)に少なくとも一般に垂直な2つの対向する壁(210)によって定義され得る。
あるいは、道管(200)は、道管の床面(220)に対する角度に形成される、2つの対向する壁(205)によって定義され得る。故に、本実施形態において、壁(205)は、図1に示されるような斜角がつけられた壁に類似している。壁(205)に角度をつけることで、斜角がつけられた道管を作り出し、道管へと、道管から、および道管内で移動する液体の流動力を変更するような構成がなされ得る。例えば、斜角がつけられた壁(205)は、そのような壁にわたる流体流動を助け、液体が道管(200)へと、およびそこからより容易に流れることを可能にする。
あるいは、道管(200)は、道管の床面(220)に対する角度に形成される、2つの対向する壁(205)によって定義され得る。故に、本実施形態において、壁(205)は、図1に示されるような斜角がつけられた壁に類似している。壁(205)に角度をつけることで、斜角がつけられた道管を作り出し、道管へと、道管から、および道管内で移動する液体の流動力を変更するような構成がなされ得る。例えば、斜角がつけられた壁(205)は、そのような壁にわたる流体流動を助け、液体が道管(200)へと、およびそこからより容易に流れることを可能にする。
さらに、個々の分岐した道管区分(222)が、互いに対する異なる特性を有することができ、特に、分岐した道管区分(222)の幅及び/又は長さ及び/又は形状が異なり得ることが理解されるであろう。例えば、また図1に示されるように、1つの分岐した道管区分(222)は、より長い長さを有し;1つの道管区分(222)は、より広い幅を有し、異なる形状を有する。
図1は、活性剤が本体(110)に含まれ(例えば、本体(110)を形成するポリマーマトリックスの全体にわたって分散され)、その1つ以上の表面(例えば、表面(120))を通って分配されるデバイス(100)を示す。
デバイス(100)が眼内での配置のためのものであるとき(すなわち、眼への適用)、道管(200)は、涙などの眼液の流れを誘導及び/又は変更するためのものである。より容易に認識される眼液の1つは、眼の正常な潤滑にために、且つ粒子および異物を洗い流すために必要である、涙である。当該技術分野で理解されるように、眼内の涙のほとんどは、主要な涙腺によって作り出され、該涙線は、眼球の中心上に存在する且つ少し一時的に存在するか、または眼球の中心から離れて存在するか、あるいは眼球の中心から鼻とは反対側に存在する。涙の産生は涙腺中で開始し、上部および下部の瞼の両方に沿って位置し、および涙液膜に油および粘液を提供する、眼球の表面を覆う結膜に位置した複数のより小さな分泌腺がある。まばたきの部は、1回のまばたき間の期間での、眼球の露出部分上の薄膜を再構築するが、この膜は、眼における合計の涙の量のほんの一部を示している。従来の涙流は、涙腺(起源)から、眼の表面上を下り、同時に眼を横切り、水抜き孔(drain holes)(斑点)が位置する鼻へ向かう、一般的な経路に従う。したがって、眼瞼は、合わさると(come together)、鼻へ向かってわずかに連動し、それによって、涙を水抜き孔の方向に押し出す。涙流の液体部を記載する前述の記載が、本発明に限定されないが、むしろ涙が眼内でどのように流れるかの許容された部をかなり記載することが理解されるであろう。
したがって、表面流動部(200)は、本体(110)に含まれる活性剤の放出を助け、最適化するために、定められた流路に沿って、涙を配向する且つ誘導するように作用する。
図2は、デバイス(100)に類似している異なる実施形態に係るデバイス(101)を示すが、デバイス(101)は、ポケット、リザーバー、チャンバー、コンパートメント、ウェル、溝などの、局所的な窪んだ領域(空間)(250)の追加の特性を含んでいる。局所的な窪んだ領域(250)は、空間を提供するあらゆる形状および寸法を有している。それは、表面流動部(200)と流体連通しているが、それぞれに対して窪んでいるように位置付けられ、形成されている。より具体的には、局所的な窪んだ領域(250)は、(103)として図2に確認される活性剤を受けるか又は保持する。その結果、表面流動部(200)および(240)の構造的な特徴および位置は、局所的な窪んだ領域(250)に向かう、わたる、またはそこへの、およびそこから離れる眼液の流れを誘導するか、またはそうでなければ変更するために選択される。
活性剤(103)は、あらゆる異なる形態をとることができ、あらゆる異なる形状および異なる寸法を有することができる。当然のことながら、活性剤(103)の形態および寸法は、少なくとも部分的に活性剤自体および具体的な適用に依存する。例えば、活性剤(103)は、以下の形態:固形錠剤、活性剤を含むポリマーマトリックス、別々のウェル中に液体活性剤を含む固体構造物、ゲル構造、構造内にカプセル化された液体活性剤、膜の下に含まれる液体、膜の下に活性剤を含むポリマーマトリックス、を有することができるか、あるいは、活性剤(103)が局所領域(250)と流体連通し、制御された方法で分散される限り、任意の他の形態を有することができる。
図2において、活性剤(103)は、表面流動部(道管)(200)内に、特に、第1道管区分(210)と個々の分岐した道管区分(222)との間の界面の近位に位置付けられる。この配置によって、第1道管区分(210)内に流れる液体(例えば、眼液)は、活性剤(103)と接触し、その後、活性剤(103)を含む局所領域(250)から離れた方向に流れることができる。
表されていないが、他の実施形態でのように、当然のことながら、各表面流動部(200)内に複数の間隔を置かれた局所領域(250)があり得る。これらの領域は、同じか又は異なるタイプの活性剤を保持することができる。
また当然のことながら、表面流動部(200)における流れ方向は、縁部(111)から縁部(113)までであり得るか、あるいはその逆であり得る。言いかえれば、液体は、第1道管区分(210)へ流れ、続いて第2道管区分(220)へ流れる方向に流れるか、または第2道管区分(220)から第1道管区分(210)まで流れ得る。
また、液体が、あらゆる位置でその長さに沿って表面流動部(道管)(200)に入ることができ、それ故、縁部(111)に沿った道管(200)の開いた端部にのみ最初は流れ込むことに限定されず、道管(200)の端部間の中間位置での道管(200)へと流れ込むことができることが理解されるであろう。
適用中に、デバイス(100)は、好ましくは、本明細書に記載される目的を達成するために、液体(例えば、眼液)と表面流動部(200)及び(240)との間の相互作用を最適化する配向のように、標的位置(例えば、眼内)に置かれる。言いかえれば、デバイス(100)は、好ましくは、表面流動部(200)及び(240)の配向が、液体の流動方向および流動特性に相補的であるように配向される。この結果、液体は、表面流動部(200)内に自然に流れ、活性剤(103)と接触する。液体と活性剤(103)との間の相互作用は、眼に活性剤を効果的に分配し、標的組織、この場合、眼組織に接触させるための部として働く。標的位置に存在する自然な液体を効果的に誘導する(配向する)ことによって、液体の自然な流れパターンは、標的組織に活性剤を分配するために利用される。
したがって、自然な液体は、活性剤のための担体として作用し、活性剤を眼にわたって配向し、活性剤がより分散し、より有効な送達が可能となる。
図2および幾つかの続く図における、局所的な窪んだ領域(250)へと流れ込む且つそこから流れ出る眼液の流れを示す曲がった方向の矢印は、典型であるにすぎず、多くの状況において、眼液の流れは、活性剤(103)の外部表面に沿って単に流れ得、局所的な窪んだ領域(250)にはほとんど入らない。
実施形態において、活性剤(103)は、限定されないが、生体適合性の接着剤、窪んだ領域(250)の物理的特性、活性剤(103)の包含形態の物理的特性などの使用を含む、従来の技術を使用して、本体(110)上(例えば、窪んだ領域内)で保持される。
図3は、本体310の形状を除いてデバイス(100)に類似したデバイス(300)を示す。より具体的には、デバイス(300)は、円形の本体(310)を有し、それ故、ディスクまたはウェーハなどに類似している。デバイス(100)でのように、デバイス(300)は、その1つ以上の表面に沿って形成された、1つ以上の表面流動部(200)および(240)を含む。例示される実施形態において、1つの表面流動部(200)は、第1表面または面(312)に沿って形成される。図2に示される表面流動部(200)に類似して、デバイス(300)に形成された表面流動部(200)は、複数に分岐した道管の形態である。具体的には、表面流動部(200)は、1つの位置での本体(310)の周辺縁部(円周縁部)(311)に沿って開いている第1道管区分(210)、および第1道管区分(310)を有する流体連通している複数の個々の分岐した道管区分(322)から形成される第2道管区分(220)を含む、道管の形態である。分岐した道管区分(322)の各々は、本体(310)の周辺縁部(311)の異なる位置に沿って開いている。例示された実施形態において、3つ(3)の分岐した道管区分(322)がある。
図1−2に関連して記載される、表面流動部(200)及び(240)に関する、構造の変化および設計の詳細のすべてが、デバイス(300)を含む、本開示に記載され、付随の図に示される他の送達デバイスのいずれかで形成された表面流動部(200)及び(240)に等しく適応することが理解されるであろう。さらに、デバイス(300)は、示されるように、活性剤(103)を保持し、含有するために、局所的に窪んだ領域(250)を含む。以前の実施形態でのように、活性剤(103)は、液体(例えば、眼液)が、表面流動部(200)によって誘導されているか又はさもなければ変更されている液体の流路の結果として、活性剤(103)と接触することを可能にするように、表面流動部(200)と流体連通している位置に位置付けられる(故に、局所的に窪んだ領域(250)は、このように形成される)。
図2でのように、図3は、第1道管区分(210)から第2の道管区分(220)までの1つの方向での矢印を示し、流れが、液体が第2道管区分(220)から第1道管区分(210)まで流れることができる、反対の方向であり得ると理解されるであろう。
図4は、標的組織に活性剤を送達するための別のデバイス(400)を示す。図4から20は、デバイス(400)の多くのバージョンを示す。デバイス(400)は、眼の薬物送達の適用のために特に設計されて合わせられあり、特に、それをヒトの眼の前部強膜の下位か上位に置くことよる、または霊長類および四足動物の処置における、眼への挿入および着用(wear)のために構築される。以前の実施形態でのように、それが理解され、それ以下に、より明らかになるとともに、デバイス(400)が本発明の1つの典型的な実施形態に過ぎず、本発明の範囲を限定するものとして全く解釈されないことが理解され、以下により明らかになるであろう。
デバイス(400)は、デバイスの縁部の丸みの量および位置である、縁部先端の輪郭(edge apex contour)(412)を有し、デバイス(400)の周囲全体にわたる半径特性として典型的に定義される、本体(410)を含む。デバイス(400)は、各経線(meridian)(すなわち、垂直および水平の)における主要な半径として定義され、強膜(デバイスの後面)と通常接触するデバイス(400)の表面である、基本曲線(一般に414で確認される)を有する。各経線中の値が同じである場合、基本曲線(414)は球状の基本曲線として定義される。各経線中の値が異なる場合、後面は、円環状の後面として定義される。いかなる場合でも、基本曲線の特徴は、デバイスを眼球に合わせる且つ眼瞼のデバイスとの相互作用を考慮に入れるために両方に選択される後面の具体的な曲線性を指し、それによって、コンタクトレンズの考案技術分野で理解されるように、適切な位置の維持と、挿入されていないデバイスが眼の環境において生体適合性を維持するのに必要な運動とのバランスをとっている。デバイス(400)はまた、基本曲線(414)がより平らである(増大された)縁部先端の輪郭(412)に隣接する又はその後の外周まわりの断面の幾何学的幅である、エッジリフトを有している。エッジリフトは、インクリメント(incremental)の半径増大および幅によって定義される。エッジリフトの特徴はまた、快適さを増し、刺激または炎症を引き起こすことなく眼組織上のデバイスの運動を可能にする具体的な特徴として、コンタクトレンズの考案技術分野で理解される。
前面の曲線(418)は、各々の経線(すなわち垂直及び水平方向の)(本体(410)に沿って定義された軸)における、二次的なデバイス半径として定義される。前面の曲線は、蓋に接する表面(デバイスの前面の表面)を生じさせる。各々の経線中における値が同じである場合、前面の曲線(418)は、球状として定義される。各々の経線における値が異なる場合、デバイス(400)の正面の表面は、円環状の前面の表面として定義される。1つの好ましい実施形態(本明細書で開示された本デバイス(400))では、前面の曲線(418)は、円環状のものとして定義される。デバイス(400)はまた、多項式によって作られた幾何学的エンティティである、スプラインを含むことができ、それは、1つの定義された形状又は断面からもう一方へ架橋する、滑らかな混合した輪郭表面を定義する。レンズ形は、デバイス(400)の眼瞼側面上の縁部先端の輪郭に隣接している前面の曲線の幾何学的形状での、デバイス(400)の縁部の厚みの操作(manipulation)である。レンズ形は、正又は負の曲線であって、典型的に一次的な前面の曲線の半径の幾何学的形状に対して逆の半径方向を有しており、そしてレンズ形が縁部先端の輪郭(412)の特徴に従い、よってデバイス(400)の周辺の減少した厚みの断面を提供する。
デバイス(400)の本体(410)は、眼球自体の白い部分(強膜)の輪郭に合うように構築され構成され、他方、デバイス(400)の位置、安定性、運動及び快適さにおける眼瞼の効果に寄与している。デバイス(400)は、変わらない位置にあるが、それはまた、眼瞼運動によるわずかな動きや、眼球運動のわずかな遅れを保持しなければならない。これは、レンズのまわりの涙液膜の循環が、充血、炎症、組織への癒着の防止を助け、前方又は後方の表面上の粘液及びその他の表層堆積物の堆積を助けることを可能にする。目蓋との相互作用はまた、その設計ンにより決定され、そして、コンタクトレンズを用いるのと同様に、デバイス(400)の位置、安定性、運動及び快適さに影響を与えるであろう。眼瞼とデバイス(400)の適切な相互作用はまた、デバイス(400)のまわりの涙液膜の流れを可能にし、結合した結膜嚢に単に閉じ込められる異物とともに生じる傾向のある粘液の蓄積を、清潔に保つのを助ける。
本発明のデバイス(400)が、角膜より優れているか、角膜より劣っている強膜上に装着され得ることが理解されるであろう。したがって、当然のことながら、眼の適用について本明細書に記載されている送達デバイスは、これらの2つの位置のどちらかに位置付けられ得る。
出願人の以前の特許出願公開で詳細に記載されているように、デバイス(400)は、1以上の丸い突出部(415)を含み得る。この実施形態では、デバイス(400)は、比較的薄い中央の部分と、デバイスの端部で2つの対向する丸い突出部(415)とを有する、「ダンベル」の形状を一般にとる。デバイス(400)のダンベル形状は、デバイス(400)の中央から離れて端部に向かうかたまり(mass)を再分配し、そしてまぶたの下の強膜上の所定の位置に至り、容量を維持しながら、眼をより安定させる。丸い突出部(415)はまた、活性剤を適応させることができる、増加したかたまり(厚み)の領域を提供し、また、特に各々の丸い突出部(415)は、活性剤を含むための、1以上の局所的な窪んだ領域(250)を含み得る。例えば、例示されるように、ウェルのような、局所的な窪んだ領域(250)が、丸い突出部(415)に形成される。図4では、活性剤を保持するための2つの窪んだ領域(250)を、各々の丸い突出部(415)に1つずつ含む。
初期の実施形態と異なり、図4に示される表面流動部(200)は、表面流動部(200)が直線の管路により類似していることにおける、分岐した構造ではない。表面流動部(200)は、デバイス(400)の幅にわたって、一方の縁部から反対の縁部へ伸びる。表面流動部(200)は、丸い突出部(415)にわたって(その先端にわたって)伸び、そして、他の実施形態のように、表面流動部(200)は、デバイス(400)を取り囲む天然の流体(例えば、涙)の流れを誘導又は変更するために設計される。以前に言及されたように、液体の流動方向は、デバイス(400)の位置及び方向に依存するであろう;しかしながら、流体は表面流動部(200)内のどちらかの方向に流れることができる。
もう一方の実施形態では、表面流動部(200)は、傾けられ、又はまっすぐにされ得る、向かい合う壁(205)によって定義される。
また当然のことながら、本明細書に記載の実施形態のいずれにおいても、表面流動部(200)の幅及び長さに対する、局所的な窪んだ領域の幅及び長さは変化し得る。管路の幅は、2つの対向する側壁の間の距離であって、他方、管路の長さは、管路の一方の端部から反対の端部まで測定される。特に、局所的な窪んだ領域(ゆえに、活性剤)の幅は、表面流動部の幅の少なくとも50%、又は少なくとも70%;又は、少なくとも90%となり得る。さらに、いくつかの適用において、局所的な窪んだ領域の幅は、表面流動部の幅の50%未満となり得る。別の実施形態では、局所的な窪んだ領域及び活性剤の幅は、管路の幅よりも大きくなり得る。管路の長さに関して、活性剤は、好ましくは管路の全長未満に沿って配置され、管路の全体領域のごく一部(例えば25%未満、10%未満など)を表わすことができる。しかしながら、他の設計では、割合がより高くなり得る。
図5は、デバイス(400)に非常に類似しているデバイス(401)を示し、その主な例外は、デバイス(401)が、丸い突出部(415)の1つに形成された、単一の表面流動部(200)を単に含むことである。単一の表面流動部(200)は、図2に示されるものに類似する、分岐したタイプのものである。当然のことながら、各々の丸い突出部(415)は、局所的な窪んだ領域(250)と連通する活性剤を含む、表面流動部(200)を含み得る。本明細書に記載される全ての実施形態におけるように、局所的な窪んだ領域(250)の深さは、デバイスの本体の寸法、活性剤の寸法を含む性質、分配する活性剤の量などを含む、多くの要因に依存する。
図5の実施形態では、分岐した管路部(222)は、縁部で、又はその近くで終了する。分岐した管路部(222)が、デバイスの縁部でない、又はその近くでない点で終了し得ることは理解される。そのような構成では、分岐した管路部(222)の端部は、分岐した管路部(222)からの、又はそこへの流体の流れを促進する手段を含み得る。例えば、分岐した管路部(222)の端部は、別の表面流動部、すなわち、液体を分岐した管路部(222)へ、又はそこへ流れるようにするのに役立つ傾いた表面(ランプ)を含み得る。他の実施形態と同様に、表面流動部(200)が分岐した構成を有している場合、2以上の分岐した管路部(222)が存在し得る。この実施形態では、その分岐は、表面流動部(240)によって促進される。
図6は、他のデバイス(400)、(401)に類似しており、また本体(410)及び丸い突出部(415)によって定義されるデバイス(403)を示す。この実施形態では、各々の丸い突出部(415)は、分岐した管路の形状で表面流動部(200)を含み、そして特に、示された実施形態では、表面流動部(200)は、3つの分岐を有している(分岐した管路部(222))。図4−5と同様に、流体は表面流動部(200)に沿って流れることを意図され、流れの方向は、特定の適用に依存して変化しうることが理解されるであろう。例えば、そして図7に示されたように、縁部(407)が角膜の近くで、及び角膜に対して面して位置づけられる場合に、その流体は、第1管路部(210)から第2管路部(220)への一般的な方向で流れ得る。しかしながら、その流れが、デバイスの配向及び他の考慮に依存して、反対方向になり得るのは、本発明の範囲内である。
図8は、デバイス400の後部(下面)の表面(409)を示し、この実施形態では、1以上の表面流動部(200)が後部の表面(409)に沿って形成される。
当然のことながら、上で議論されたように、活性剤が、デバイス(400)を形成するポリマーマトリックスの全体にわたって分散され得、あるいは、それが、領域(250)のような局所的な窪んだ部分に位置付けられ得る。様々なデバイスの前方の表面で形成された、表面流動部(200)と同様に、後部の表面上の表面流動部(200)の形状は、対象組織への活性剤の送達を促進する方法などで、流体(眼液)の流れを誘導する/修正するのに役立つ。言いかえると、本明細書に記載されるデバイスのいずれかに関連する表面流動部(200)は、流体がデバイスの本体に関連する活性剤と接触して流れる、表面流道管として役立つ。
本明細書に記載される実施形態のいずれかでは、表面流動部(200)及び(240)は、送達デバイスの反対の前部の表面上で形成されるのと同様に、後部の表面上で形成され得ることが理解されるであろう。
本明細書で記載される実施形態のいずれかでは、表面流動部(200)は、デバイスの周辺縁部に到達する前に終了する特徴を有する、後部又は前部の表面上で形成され得、そして、傾斜、ランプ又は流体がより容易に表面流動部(200)に、あるいはそこから流れることができるようにするのに有用な特徴を利用できることもまた、理解されるであろう。
1つの例示的な流体の流れパターンが、図9に示される。しかしながら、もう一方の実施形態におけるように、当然のことながら、反対の流れパターンが等しく起こり得る。図9は、局所的な窪んだ領域(250)(例えば、ポケット)内で配置される活性剤(103)を示す。
図10は、図7の実施形態を含む、以前の実施形態に類似する別の実施形態を示す。図10の実施形態では、デバイス(500)が図示される。他の実施形態に共通しているデバイス(500)の特徴には、同様に番号が付されている。もう一方の実施形態とは対照的に、複数のデバイス(500)の本体(510)は、貫通開口部又は通路、あるいは、管(550)を含む。貫通開口部(550)は、デバイス(500)の本体(510)を通り抜ける開口部の形態である。例えば、1以上の貫通開口部(550)は、活性剤を標的組織に送達するための別の又は追加の手段を提供するために、表面流動部(200)と流体連通で形成され得る(例えば、表面流動部内に直接形成され得る)。
図示された実施形態では、各々の分岐した管路部(222)は、少なくとも1つの貫通開口部(550)を含む。貫通開口部(550)は、分岐した管路部(222)内のどこにでも形成され得、なぜなら、これは活性剤(103)のソースの典型的に下流の位置を表わすからである。
貫通開口部(550)は、いくつかの流体が貫通開口部(550)を越えて、表面流動部(200)内で流れ得る流体のための二次的な流路を提供する流体もあれば、他方、貫通開口部に流れ落ち、そこから標的組織に誘導される流体もある。したがって、このように、貫通開口部(550)は、活性剤をそのソースから標的組織に送達するための別の手段を提供する。
ここで図11を参照すると、活性剤を送達するための別のデバイス(600)が図示される。デバイス(600)は、本明細書に記載されている他のデバイスに類似している。この実施形態では、各々の表面流動部(200)(例えば、管路)は、以前の実施形態におけるように、デバイス(600)の縁部の少なくとも2つの部分に沿って開いていない、閉じた端部を有している。この実施形態では、表面流動部(200)は、閉じた第1端部(211)及び開いた端部(213)を有している。
図示された実施形態では、局所的な窪んだ領域(例えば、ポケット又はリザーバー)(250)は、表面流動部(200)の閉じた第1端部(211)に、又はその近くに位置されている。図11は、分岐した管路の構造を有する表面流動部(200)を示し、結果として、図示された表面流動部が、ソース(103)から、デバイス(600)が近くに位置付けられる標的組織への活性剤の流れを促進するように、装置(600)の本体(610)の1つの周辺縁部に向かって伸び、周辺縁部で又はその近くで終了する、複数の分岐した管路部(222)から形成される。
分岐した管路部(222)は、活性剤(103)のソースの側面に位置付けられ、そしてそれ故、眼瞼のポンプ作用及びデバイスのまばたきとのわずかな運動によって補助された涙液の流れが、デバイスから標的組織に向かって放出された活性剤を分配するであろう。
図11に示された表面流動部(200)は、本明細書で記載され、図示される他の実施形態の表面流動部(200)に関して、本明細書に記載される特徴のいずれかを有し得る。
涙流を表している、方向を示す矢印は、単に例示であって、この設計の閉じた端部(211)のために、流体(涙)は、閉じた端部(211)と反対方向に、かつそこから離れた方向で、流体によって運ばれる活性剤が標的組織へ分配される、本体(610)の周辺縁部に向かって流れる。
図12は、表面流動部(200)が分岐した管路の構造の形状となっていないという例外のある、図11のデバイス(600)に非常に類似するデバイス(700)を示すが、むしろ、表面流動部(200)は、図4に示されるものに類似したより直線的な構造を有している。以前の実施形態と同様に、表面流動部(200)は、局所的な窪んだ領域(250)(例えば、ポケット)内で配置されるように図中で示される活性剤(103)に、又はその近くに位置される、閉じた端部(211)を有している。
図12において、デバイス(700)が、表面流動部(200)が目の角膜から外側に放射状に向けて伸びるように、目に位置付けられ、その結果、通常の涙流パターン(先に詳細に記載された)によって、結果的に涙液が表面流動の管路(200)に入り、活性剤(103)に向けて誘導される時の、涙などの流体の1つの起こり得る流れパターンを、矢印は示す。他の実施形態におけるように、涙が活性剤と接触するようになり、連続する涙の流れが、本体(710)内のソースから標的組織(すなわち、眼球組織)への活性剤(103)の分配を促進する。
図13は、活性剤(103)を送達するためのデバイス(800)が図示される、本発明の別の実施形態をさらに開示する。デバイス(800)は、図10のデバイス(500)に類似しており、デバイス(800)の本体(810)の丸い突出物(415)にわたって、またその中で少なくとも部分的に形成される、1対の表面流動部(200)を含む。
各々の表面流動部(200)は、分岐した管路のタイプのであって、本体(810)の1つの周辺縁部に沿って開いている第1管路部(210)及び、複数の分岐した管路部(222)によって定義される第2管路部によって定義される。表面流動部(200)は、真っ直ぐの、又は斜面になり得る縁部(205)を含み得る壁によって定義される。分岐した管路部(222)は、本体(810)の別の周辺縁部に沿って、又はそれの近くで開いている。
図13に示された表面流動部(200)は、分岐した管のタイプのものである一方、当然のことながら、表面流動部(200)は、分岐していないタイプのもの、及び先の図で示されたような、本質的により直線であってもよい。
この実施形態に従って、カバー(825)は、表面流動部(200)の一部又は部分をわたって形成される。カバー(825)は、好ましくは、活性剤(103)をさらに含み、そして、表面流動部(200)内を移動する、眼液などの方向付けられた流体によって、活性剤(103)の分配にさらに影響するように、活性剤(103)上に位置される。それはまた、眼組織と、局所的に窪んだ領域(250)(図10を参照)、及びその潜在的に高い濃度の活性剤(103)(図10を参照)の間の直接の接触をさらに防止することにも役立つ。
さらに、矢印は、流体の例示的な流れパターンを示し、本発明のものを限定していない。本明細書に言及されるように、方向及びフローパターンの他の特性は、デバイス(800)の向きなどの一定の要因に依存する。
実際に、トンネル様の環境は、表面流動部(200)(例えば、管路)上にカバー(825)を配置することによって作られ、これは、流体が活性剤に接触させるように、及び活性剤から離れ、標的組織に向かうように誘導するのを補助する。表わされていないが、いくつかの実施形態では、カバーは、カバー(825)と表面流動部(200)の間のカラムによって、さらに支持されてもよい。
1つの実施形態では、カバー(825)は本体(810)の残りとの比較で、異なる物質から形成され、異なる物質特性を有し得る。例えば、カバー(825)は、あらかじめ定められた期間にわたって浸食するように、浸食性の物質から形成され得る。浸食時間枠は、活性剤の放出の動態により調整され得る。
図14は、活性剤を送達するための別のデバイス(900)を示す。デバイス(900)は、他の実施形態と類似しており、1対の丸い突出部(415)を含む。この実施形態では、丸い突出部(415)の1つは、本体(910)の露出面に対して窪んでいる、表面流動部(920)を含み、平らな表面(925)(床面)及び1対の反対側面(922)によって定義される。側面(922)は、垂直であるか、又は床面(925)に対する角度で形成され得る。表面流動部(920)は本体の周辺縁部まで伸びないが、その代り、丸い突起部(415)内に位置するように、一般に制限される。表面流動部(920)の端部は開いており、流体の流れが表面流動部(920)の中に、及びその特性から流れることを可能にする。
この実施形態では、局所的な窪んだ領域(250)は、本体(910)の外面(ここで前方の表面)からさらに窪み、したがって、活性剤はさらに窪んでいる。
図15は、他の丸い突起部(415)に第2の表面流動部(920)を含む、デバイス(900)を示す。
他の実施形態と同様に、表面流動部(920)は、標的組織への活性剤の分配の有効性を増加させるように構築され、そして、涙液流体がデバイス上でゆっくりと流れると、活性剤(103)上で涙流を混合するために、眼瞼の繰り返しポンプ作用を利用する。
図16は、活性剤(103)を送達するための別のデバイス(1000)を示す。この実施形態では、デバイス(1000)は、光学的な領域又はゾーン(1020)を含む本体(1010)から形成される、コンタクトレンズ等の形態である。示されるように、デバイス(1000)が眼に装着される場合に、光学領域(1020)が角膜の上に存在するように、光学領域(1020)は中心に位置付けられる。以前の実施形態でのように、デバイス(1000)は、光学領域(1020)の外側の位置で本体(1010)に形成される、表面流動部(200)を含む。以前の実施形態におけるように、表面流動部(200)は、活性剤(103)の分配の有効性を促進し、増加させるように、天然の体液間(この場合、眼液(涙)と活性剤(103))の接触を促進する。
以前の実施形態におけるように、表面流動部(200)は、光学領域(1020)の外側の本体(1010)の周辺縁部に沿って形成される管路の形態をとり得る。図示された実施形態では、表面流動部(200)は、本体(1010)の周辺縁部に形成される共通の開口部(221)を共有する、2つの管路部を含む管路の構造の形態をとる。2つの管路部は、本体(1010)の周辺縁部に沿って反対方向に伸び、それぞれが、周辺縁部に沿った位置にある開口部(223)で終了する。したがって、2つの管路部は、本来弓形である(湾曲している)。
以前の実施形態におけるように、管路部は、流体(涙)が活性剤と接触するように、活性剤(103)と流体連通しており、標的組織への活性剤(103)の分配及び送達を援助する。図示された実施形態が、管路により交差される局所的な窪んだ領域(250)(ポケット)中に活性剤(103)を示す一方、マトリックスに分配されることを含む、本明細書で言及された他の方法のいずれかにおいて、活性剤が本体によって運ばれ得ることが理解されるであろう。当然のことながら、開口部(221)を共有する代わりに、各々の管路部が別々の開口部を有し得る。この構造では、管路の各々の端部は、2つの異なる位置にまで周辺縁部を開く。
加えて、デバイス(1000)は、1つの管路、したがって、活性剤(103)を含む、1つの局所的な別々の領域をただ有するように構築され得る。
デバイス(1000)は、標的組織への活性剤(103)の送達に関して本明細書に記載される他のデバイスと同じ、又は類似した方法で機能する; 唯一の相違は、デバイスが眼に装着されるように構築され、光学領域(1020)を含むことである。
様々な実施形態で、表面流動部はある意味で、開放式の構造(open ended structure)であり、その中でその少なくとも1の端部が、デバイスの本体に向かう方向か、デバイスの本体から離れてデバイスの外側に向かう方向のいずれかにおいて、流体が通ることを可能にする開口である点で、オープンエンド構造である。これは、連続的で、閉鎖式である(closed ended)道管と対照的である。
活性剤が別々の窪んだ領域(ポケット又はリザーバー)に配置される場合、当然のことながら、活性剤は全体の窪んだ領域を満たすことができるか、全体の窪んだ領域未満を充填することができ、活性剤が窪んだ領域の開口部の上に配置され得る、窪んだ領域に過剰に満たしさえできる(すなわち、活性剤の一部は、部分的に表面流動部へと伸び得る(表面流動部の周囲の床面上にあり得る))。
本発明の一態様に従って、活性剤を分配するためのデバイスは、デバイスの特定の表面上又は表面中に組み込まれた1以上の分配表面を有する、担体(本体)及び薬物貯蔵空間(薬物のデポー剤)を形成する本体からなり得る。薬物のデポー剤は、1以上の薬物デバイス又は薬物含有媒体の中、又はその上に、3次元空間からなる。本発明のデバイスは、眼組織へのより多く送達するための、涙液膜に分配される物質の制御された点眼液送達のために利用され得る。その設計技術は、まばたきと眼球運動により作られる物理力をうまく利用し、薬物のデポー剤の分配表面の近くでの涙流の連続的な交換を促進する。その設計はまた、分配表面と隣接した組織との間の直接的な接触を減少させ、又は排除する、物理的特徴を含み得る。デバイスの構造は、別な方法で局所的な刺激、充血又は色素沈着過度を、引き起こすかもしれない、プロスタグランジンアナログのような薬物の放出に有用である。デバイスはまた、緑内障、ドライアイ、感染、眼球表面障害及び手術後の治癒を含む多くの疾病に有用である。デバイスは特に、緑内障薬を涙膜に直接放出するのに有効であって、その結果として、前部へ角膜を経由する経路(transcorneal route)、及び球体全体の周囲に浸透するように、虹彩根に近いが、外の球体の外側で広い角膜周辺の(broad circumlimbal)分配で経結膜の経路の両方を介して、薬物を標的とされる毛様体及び/又は小柱網を囲む強膜上の部位に供給する。緑内障薬物は、処置の標的である前眼部組織全体に効率的に分配される場合、より有効である。
そのような薬物の送達は、通常の薬物送達デバイスで行われるように、組織の局所的な領域上に直接、その薬物のデポー剤の開口部を置いて、デバイスから組織に対して直接、薬物の放出を集中させるのと対照的である。眼表面に作用する多くのドライアイ治療はまた、流れる動態的な涙膜を通って、眼表面の広い領域に分配される場合、より有効である。したがって、活性剤が必要とされる眼表面全体へのより均等な分配によって、与えられた量の放出された活性剤の処置効果が改善され、他方、薬物のデポー剤の開口部に直近に隣接している組織に対する潜在的な毒性は減少される。眼内環境で使用される場合の本発明は、デバイスの薬物のデポー剤上で涙液を混合し、薬物のデポー剤から薬物を引き出し、標的組織の広い領域に涙液膜を介してそれを提示することによって、循環するシンク(endless sink)や活性剤の分散媒として作用する涙液膜を使用し、より一貫した薬物放出速度に向けて作用する。この涙流の送達の経路は、薬物のデポー剤からの送達を、局所的なデバイスの薬物のデポー剤の表面と、標的組織の直近部分との間で局所化された濃度勾配に限定する、厳密に局所化された濃度勾配によるよりもむしろ、活性剤を標的組織に対して向かわせるのを助けるための、涙液膜と標的組織との間の濃度勾配に依存する。
この代替的な送達は、緑内障患者におけるプロスタグランジンアナログの点滴薬の繰り返された局所適用に見られるように、そのような副作用にさらされた組織に近い、濃縮した局所的な送達に起因する、充血、炎症及び色素沈着過度の望ましくない副作用を低減することができる。デバイスの薬物の持続的な送達は、局所的な点眼剤の使用を排除することができ、その結果、患者のコンプライアンス、快適性、後に続く有効性が改善される。薬物は、デバイスが製造される際に組み込まれ得、その結果、局所用の点眼薬送達デバイスの前部、側面、又は強膜又は眼球結膜に最も近い表面より遠位の任意の表面上に開口部を有する、薬物が充填されたデポー剤をもたらす。
当然のことながら、局所的な窪んだ領域(250)内に配置された活性剤(103)の代わりに、活性剤(103)が表面流動部(200)の床面に沿って配置され得るように、図1−16で示されるものを含む、本明細書で開示された任意の送達デバイスは、形成され得る。1つの構造では、活性剤(103)は、床面自体に関して窪んでいない(しかし、表面流動部(200)が形成されたデバイスの本体の表面に関して窪んだ)方法で、床面に沿って配置され得る。言い換えると、活性剤(103)は、表面流動部(200)の平らな、又は平らでない床面に配置され得、それが表面流動部(200)内で流体の流れを逆に妨害せず、又は影響を与えないように、表面流動部(200)の寸法に関して構築され得る。よって、活性剤(103)は、表面流動部(200)の床面の長さに沿って配置されるような、膜などの形態となり得る。よって、天然の流体(眼液)は、活性剤(103)上で流れ、活性剤は、それによって運ばれるか、さもなくば標的組織に分散される。この構造では、活性剤は、表面流動部(200)の床面の全表面領域未満を占めることができ、よって、床面に沿った局所的な、別々の領域で形成され得る。あるいは、活性剤は、複数の床面に沿った局所的な、別々の領域(例えば、活性剤の間隔を空けられた領域)において形成され得る。その構造はまた、図17−20に関連して、下記に述べられたデバイスに適用している。
先に言及された通り、本発明のさらに別の態様においては、活性剤を送達するためのデバイスは長期間にわたって活性剤が身体組織(標的組織)に送達されるように、構築され得る。より詳細には、限定されないが、本発明は、目に対する活性剤の局所的な送達用の、生体適合性のあるデバイスに関係する。
図17A−20への言及で開示された実施形態は、図1−16で開示される特徴を有するデバイスに組み込まれ得るか、又はこれらの特徴を欠くデバイスに組み込まれ得る。
ここで、図17A及び17Bを参照すると、1つの例示的な適用において、活性剤(例えば薬物)を送達するためのデバイス(1100)は、1つの実施形態によると、局所用の点眼薬送達デバイス(1100)の形態である。;しかしながら、デバイス(1100)は、眼用の適用においてのみ使用されることに限定されず、その代り、身体の他の領域を処置するために、他の適用においても使用され得ることが理解される。薬物送達デバイス(1100)は、この特定の典型的な適用において、眼に配置することを可能にする、あらかじめ定められた寸法を有する本体(1110)によって定義される。本体(1110)は、第1の表面又は面(1120)によって、及び、第2の表面又は面(1130)の反対によって定義される。本体(1110)の厚みは、第1の表面(1120)と第2の表面(1130)の間の距離として定義される。本体(1110)は、図示された実施形態において側壁にあると示される、周辺縁部(1140)を含む。本体(1110)は、活性剤を含む薬物のデポー剤(1103)を含む。本明細書で記載されるように、薬物のデポー剤(1103)は活性剤のソースを示し、あらゆる物理的形態となることができる。
薬物のデポー剤(1103)は、医薬品を含むマトリックス、医薬品を含む錠剤又は医薬品を含む封入液のように、薬品又は物質のみからなり得る。よって、薬物のデポー剤(1103)の形態は、本明細書で記載される活性剤(103)の形態と同じであり得る。本発明に従って、薬物のデポー剤(1103)の1以上の表面が、均一の、又は変化する厚み(1115)の浸食性の表面によって覆われた、少なくとも1の表面を含む。点(1140)と点(1150)で、又は全長の狭い一片に沿って、薬物放出が元の位置での配置後すぐに始めることができるように、その厚みがゼロになるまで減り得る。
また当然のことながら、図示された本体(1110)の形状は単に例示的であって、本体(1110)は他の形状を有し得る。標的組織が位置付けられる標的位置に、本体(1110)を置くことを可能にする柔軟性の程度を有するように、本体(1110)が形成される。よって、本体(1110)は、本体(1110)が少なくとも一般的に又は本質的に、本体(1110)が適用される標的組織の形状をとることを可能にする、材料特性を有する。例えば、眼の適用において使用された場合、以下でより詳細に議論されるように、本体(1110)は眼の形態に適用することができる。
また当然のことながら、第1の又は第2の表面(1120,1130)のいずれかが標的組織に対して置かれ得、したがって、反対の表面は、標的組織から離れて対向している。局所的な眼の適用においては、第1の又は第2の表面(1120、1130)のいずれかは、以下でより詳細に記載されるように、目の組織に対して置かれ得る。
本体(1110)が中心軸の周囲で対称である一方、デバイス(1100)がそのような特性を有することに限定されず、代わりに、本体(1110)は非対称の構造を有することができる。
したがって、本明細書で記載されたり、添付の図面で図示された他のデバイスと同様に、デバイス(1100)は、以前組み込まれた適用で開示された物質で形成され得、そして上記の適用において開示された構造の特徴を有し得ることが理解されるであろう。
図19は、異なる実施形態によるデバイス(1300)を示し、その中で本体(1310)は、ポケット、ウェル、リザーバー、コンパートメントのような、局所的な窪んだ領域(空間)(1350)のさらなる特性を含む。当業者は、デバイス(1300)が本明細書に開示されるデバイスに類似すること、及び局所的な窪んだ領域(1350)は本明細書で前述されたような局所的な窪んだ領域(250)と同じであるか類似し得ることを認識するであろう。
局所的な窪んだ領域(1350)は、表面と流体連通にあるように位置付けられ、形成される。より具体的には、局所的な窪んだ領域(1350)は、図2において(1203)として特定される、活性剤又は薬物のデポー剤を受け取り、保持する。活性剤(1203)は、ポケット内に位置付けられた薬物のデポー剤(1203)に置かれるが、局所的な窪んだ領域(1350)を満たさない。デポー剤は、薬物のみ、又は薬物を含むマトリックス、薬物を含む錠剤、又は薬物を含む封入液などの物質からなり得る。デポー剤の幾何学的形状は、ポケットの深さに応じて容量が変化する;すなわち、デポー剤の容量は、局所的な窪んだ領域(1350)の上部の近くで最小であり、そしてその底部で最大である。生物分解性の物質は、合成構造体(1360)を作り出すポケットを充填するために、デポー剤「上で」ポケットに置かれ、前述の生物分解性の物質の合成構造体は、実質的にデポー剤内の薬物に浸透しない。その後、変更される薬物のデポー剤は、局所的な窪んだ領域(1350)の露出された表面の部分を含む薬物のデポー剤(1203)のほんの小さな部分を有する、一般的に平らな上部(1370)、又は、全体的に下の薬物のデポー剤(1203)上にある生物分解性の物質の合成構造体(1360)の全てからなる、一般的に平らな上部(1370)のいずれかを有する。
図20は、活性剤が本体(1410)内に含まれ(例えば、本体(1410)を形成するポリマーマトリックスの全体にわたって分散され)、また、均一の又は変化する厚み(1430)の浸食性の表面によって覆われる表面の任意の露出した部分を通って分散されるデバイス(1400)を示す。点(1440)及び(1450)では、薬物放出がもとの位置での配置後すぐに始めることができるように、厚みがゼロになるまで減り得る。
本発明のこの態様では、マトリックス型又は薬物のデポー型の薬物供給デバイスのいずれかからの薬剤放出を制御することが開示されていることが理解されるであろう。本発明の実施への2つの操作上の手法がある;1つは、マトリックスを含む医薬品の全てから構築されているデバイスへ適用することで、第2の手法は、医薬品がデバイス本体内で局所化されるデバイスに関係する。
デバイス本体がマトリックスを含む医薬品の全てからなる場合に、デバイス構造は2つのさらなる要素、特に(1)哺乳類の身体内の意図された配置位置に適した構造及び形状のデバイスマトリックス本体;及び(2)深さで変化する浸食性の物質から成るコーティングを有する身体上の絶縁保護コーティング、を含み得る。絶縁保護コーティングは、基礎的なマトリックスを露出するコーティングにおいて、1以上の「ホール」(開口/穿孔)を有するであろう。「ホール」の数及び大きさは、デバイスの幾何学的形状、マトリックス物質、医薬品の化学的性質、医薬品濃度及び所望放出特性に依存して変化するであろう。あるいは、絶縁保護コーティングは厚みにおいて不均一であってもよく、また、コーティングの最も薄い部分が最初に分解するように、基礎的なマトリックス表面が晒されるであろう。
このデバイス構造を有する原理は、最初の医薬品放出が「ホール」における露出されたマトリックスを通って、又はコーティングの最薄の層が基礎的なマトリックス表面を露出するために分解すると生じることである。これは、従来のマトリックスデバイスに一般に見られる、最初の薬物放出の「爆発効果(burst effect)」を大幅に減少させるか、又は排除する。絶縁保護コーティングは、より基礎的なマトリックス表面を露出してゆっくりと浸食し、それゆえに、より多くの医薬品が露出されたマトリックス表面の領域の量におおよそ比例して放出されることを可能となる。このように、医薬品放出動態は、放出速度がデバイスの耐用年数にわたって、より一定になるような方法で制御され得る。
マトリックス型のデバイスのために記載されたこれらの2つの要素に加えて、以下の追加的な要素は、デポー型のデバイスの構造にとって有用となり得る;デバイスの表面のある部分を覆う、(マトリックスに含まれる医薬品に対して実質的に不浸透性の)随意の非浸食性の障壁。
デバイス本体内に局所化された、医薬品を含むデポー剤からデバイス本体が成る場合に、デバイス構造は少なくとも4つの要素を含み得る:(1)哺乳類の身体内のその意図された配置位置に適している構造及び幾何学的形状のデバイス本体;(2)外部環境に開いた部分を有する前記ポケットを有する表面に近い、デバイス本体中のポケット(局所的な窪んだ領域)。ポケットは、ホール、キャビティー、ウェル、チャンバー、又は様々な単純なあるいは複雑な幾何学的形状の凹部の形状をとることができ、そしてまた、そこに含まれる薬物のデポー剤を含み、安定させるのを助けるための、とげ、スロット(溝)、グルーブ(溝)、糸、輪、タブ、ナブのような特徴を含んでもよい。;(3)ポケット内に置かれているが、ポケットを充填しない薬物のデポー剤。デポー剤は、医薬品のみ、又は医薬品を含むマトリックス、医薬品を含む錠剤又は医薬品を含む封入液などの物質から成ることができる。デポー剤の幾何学的形状は、ポケットの深さに応じて容量が変化する;すなわち、デポー剤の容量が、ポケットの上部で最小であり、そしてポケットの底部で最大である。もし、円筒状のポケットが形成されると、2つの代替の単純な幾何学的形状がこの定義の実施例を示すことができ、また特に、一方はポケット内で平らな面を下にして置かれた、円錐形のデポー剤となり得る;他方は、ポケット内で平らな面を下にして置かれた、球状のデポー剤の2分の1となり得る。薬物のデポー剤は、どのような形状においても、ポケットの上部又は上部近くに達する小さな部分を有する;そして(4)デポー剤内で医薬品に対して実質的に不浸透性である、生物分解性の物質の合成構造体を作り出すポケットを充填するために、デポー剤「上で」ポケット内に置かれた生物分解性のある物質。変更される薬物のデポー剤は、ポケット上部の表面領域の部分を含む薬物のデポー剤のちょうど小さな部分を有する、一般的に平らな上部か、又は以下の薬物のデポー剤の全体を覆う、一般的に平らな上部のいずれかを有している。
これらの4つの要素に加えて、以下の2つの追加的な要素は、デポー型のデバイスの構造に有用となり得る:(1)ポケットの開口部を全部又は部分的に覆う膜を有するポケットから、医薬品の放出をさらに調整するためのポケットの開口部上に置かれた、随意の膜又は細胞膜;そして、(2)ポケットの壁及び底部が医薬品の拡散に不浸透性にさせる必要があるかもしれない、デバイスの本体を構築するのに利用される、薬物のデポー剤及びポリマー物質の構造に依存すること。これにより、医薬品のデバイス本体への望まない拡散を防止し、医薬品の放出をポケットの上部を通って眼球環境へ向けるであろう。
デバイスの本体は、医薬品を含むマトリックス全体から構成され得、又はそのデバイスは局所化された医薬品のデポー剤を含んでもよい。いずれの場合も、典型的には、デバイスの本体はポリマーの非浸食性の物質、好ましくは性質においてエラストマーな物質から形成される。デバイス本体がその全体においてマトリックスを含む医薬品である場合に、ポリマー物質は主にその能力によって、所望の放出動態を提供するために、選択される。局所的な薬物のデポー剤を有するデバイスのために、本体の物質それ自体は、より広い自由裁量で選ばれてもよい。この場合における本体の物質の1つの重要な態様は、含まれたポケットから前記本体への薬物の拡散に抵抗する能力である。本発明の実施において有用である、ポリマー物質の例は、限定されないが、ポリアクリレート及びメタクリル酸塩、ポリビニルエーテル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、フルオロポリマー、ポリウレタン、ポリビニルエステル、ポリシロキサン及びポリスチレンである。
典型的には、デバイスの本体は非浸食性の物質から形成されているが、本体もまた、マトリックスデバイスの絶縁保護コーティング又は薬物のデポー剤ポケット内の生物分解性の物質よりも、浸食に対してより耐性のある生物分解性の物質から構築され得る。
当然のことながら、デポー剤(1103)が本明細書に開示された活性剤のうちいずれかであって、以前の実施形態中の活性剤(103)に関連して議論され得る。
本発明の内容における浸食性の物質は、本体中で一般に見出される単純な化学物質へ分解する有機物質として定義される。より具体的には、用語「生物分解」は、以下に定義されるような体液に接する場合に分解するポリマーを記載するために、しばしば使用される。
生物分解は、生理的環境に露出することによる、物質の化学分解である。物質は、ポリマーのように有機であるか、又は一定のセラミック及びシリカのように無機であってもよく、そして分解機構は、加水分解、酵素反応又は2つの組み合わせであってもよい。さらに、分解工程もまた、環境のpHに非常に敏感である。この発明の目的のために、浸食性、分解性、生物浸食性及び生物分解性という語は全て、上記で定義された工程を指す。
次は、本発明で使用するのに適した生物分解性のポリマーの分類である:合成の生物分解性のポリマーは、ポリエステルに限らず、次のものを含む;ポリオルトエステル;ポリ無水物;ポリアミド;ポリジオキサノン;ポリオキサレート;ポリアセタール;ポリイミノカルボネート;ポリウレタン;ポリア−シアノアクリレート;ポリホスファゼン;及び、これに限られないが、スターチ、ヒアルロン酸、ヘパリン、ゼラチン、アルブミン、デキストラン及びキトサン(Chitisan)を含む、天然の生物分解性のポリマー。
本発明の実施で使用するのに適した薬物送達において一般に使用される、生物分解性のポリマーの例はつぎのもの含むが、限定されない:ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸/グリコール酸コポリマー、ポリカプロラクトン、ポリ―ヒドロキシ酪塩、ポリヒドロキシ吉草酸塩、ポリジオキサノン、ポリイミノカルボネート、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリアミド、ポリo−シアノアクリレート、無水マレイン酸コポリマー、アクリルアミド−N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N−ビニル ピロリドン−N,N’−メチレンビスアクリルアミド、フマル酸/ポリエチレン グリコール−N−ビニル ピロリドン、フマル酸/ジグリコール酸(Fumaric acidfdiglycolic acid)−N−ビニルピロリドン、フマル酸/オキソマロン酸(Fumaric acidlk.etomalonic acid)−N−ビニルピロリドン、フマル酸/ケトグルタル酸−N−ビニルピロリドン、ポリ(アミノ酸)、偽性のポリアミド酸(Psuedopolyamino acid)、ポリホスファゼン、スターチ、ヒアルロン酸、ヘパリン、ゼラチン、アルブミン、デキストラン及びキトサン(Chitisan)。
生物分解性のポリマーは、それらが分解する機構又は工程に基づいて2つのグループへ分類され得る。これらの工程は大量の分解及び表面分解である。ポリマーの場合には、バルクで分解する。マトリックスへの透水の速度は、ポリマー分解の速度より速い。その工程は、分解がポリマーマトリックス全体にわたって定速に生じる、均質なものである。対照的に、表面分解を受けるポリマーのために、マトリックスへの水の浸透の速度は、ポリマー分解の速度よりゆっくりである。そのような物質の例は、ポリ酸無水物である。したがって、この工程は、ポリマーの薄い表面層に制限された分解とは異質である。本出願の目的のための、分解の好ましい方法は、眼へデバイスの設置後に表面層の継続的な浸食によるものである。
一旦デバイスが構築されれば、1つの選択肢は、ポケットから医薬品の放出を調整するために、ポケット上に膜又は細胞膜を取り付けることである。膜は、完全に又は部分的にポケットを覆ってもよい。この細胞膜又は膜は、薬物のデポー剤内の薬物又は医薬品に、ある程度まで浸透性であるポリマーの中から選ばれ得る。定義による細胞膜は、ポケットからの薬物又は医薬品の流れを制限する。細胞膜は医薬品の放出特性を調整するために利用される。一般的な細胞膜はエチレン酢酸ビニル(EVA)ポリマー、シリコーン及びポリ(メタ)アクリル酸塩を含む。他のポリマーはまた、同様に、有用な細胞膜として利用され得る。
意図された薬物拡散経路は、露出された薬物のデポー剤の表面から、直接眼球環境へ、又は薬物のデポー剤の表面と眼球環境の間の薄い放出制御膜を通る。もしそれが防止されなければ、デポー剤からの薬物は、薬物のデポー剤の全ての表面から拡散するであろうということが理解される。これは、デバイスの主本体への拡散によって、薬物の損失につながるであろう。デバイスの本体内の薬物は、患者に治癒的価値を供給するためには、一般に入手可能ではない。この非生産的な薬物拡散は、眼球環境に隣接している薬物のデポー剤の表面を介する薬物流動を最大化するために排除されなければならないか、又は少なくとも1桁分、減らされなければならない。もし、薬物ポケットがシリンダーの形態をとっていれば、そのとき、シリンダーの側部表面及び平らな底面に障壁を置くことが必要であろう。その後、これは、薬物が上部表面のみから拡散することを可能にするであろう。そして、この上部表面は、デバイスから眼球環境へと薬物流動を向かわせるために、デバイス面に隣接して置かれる。
方向を示す薬物の流動を提供する1つの技術は、デポー剤を、上部を開口した樽のようなプラスチックのコンテナに入れることである。いくつかの例を挙げると、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、テフロン(登録商標)及びポリプロピレンのような優れた障壁である多くのプラスチックがある。この手法の1つの短所は、必要とされる大きさが小さいことから、プラスチック容器を製造することが困難なことである。別の短所は、任意のプラスチック容器の物理的サイズが、薬物のデポー剤の全体的な容量を増加させるということである。眼のデバイスそれ自体の小さなサイズを考えると、これは望ましくない。別の手法は、障壁の非常に薄い膜を適用することによって、薬物のデポー剤のまわりの拡散障壁を形成することである。化学的な手段によって薬物のデポー剤にわたる薄いシリカコーティングを施すことは可能であるが、しかし、これは高価な工程となるであろう。薬物のデポー剤に障壁を作成する好ましい方法は、周知の障壁薄膜である、パリレンの適用である。パリレンは、水蒸気及び絶縁障壁として使用される、様々な化学的な蒸着したポリ(p−キシリレン)ポリマーのための商標である。それらの中で、パリレンCは、障壁性、コスト及び他の処理利点の組み合わせのために、最も一般的なものである。パリレンは、溶媒又は触媒を必要とせずに、自ら始めて(イニシエーターが必要ない)、終了されない(末端基が必要ない)。その重合は、非常に低い圧で、及び室温に近い温度で生じる。全工程はCVD、又は化学蒸着として知られる。蒸着工程の間に接合した、結果として生じるパリレン膜は、厚さがミクロンの薄い保護コーティングとなる。パリレンは、ほぼ全ての露出面、及び典型的な流体コーティングとは異なり、それは小さな凹部に浸透し、尖り、キャビティー、縁、角、そして微細な気孔などの、表面を一様にコーティングする。さらに、パリレンは、無機化合物と同様に有機物に対する障壁保護を提供する。
本発明のデバイスは、ポリマーに基づいた物質から作り上げられ得る。マトリックスデバイスのために、薬物又は薬剤は、このポリマーマトリックス内で溶解した、及び/又は分散状態のいずれかになり得る。1つの実施形態では、薬物又は薬剤が溶解したか、分散した状態かもしれない場合、前もって形成されたポリマーへ混ぜ合わされる。その後、デバイスはポリマーを含むこの薬剤から形成される。有用なポリマーマトリックスの例は、エチレン酢酸ビニル及びアクリル系ポリマー物質である。別の実施形態では、薬物又は薬剤は反応系に混合され得る。その系は薬物又は薬剤が溶解したか、分散した状態である場合に、モノマー又はマクロマであってもよい。その後、液体は、デバイスの形状をもたらすモールド内に置かれる。そして、典型的には、UV、可視光線、熱又はこれらの手段の組み合わせを通して、系を重合化することによって、デバイスを形成する。有用な反応系の例は、液体のアクリルモノマー又は反応シリコンプレポリマーの使用を含む。
この発明のマトリックス薬物送達デバイスを製造するための、1つの好ましい製造工程は、注型成形である。この工程では、薬物又は薬剤は、モノマー混合物で溶解され及び/又は分散され、眼のデバイスの幾何学的形状をもたらすプラスチック注型成形内に置かれる。熱暴露、紫外線暴露又は両方の組み合わせがモノマーを重合する。その後、デバイスはモールドから取り除かれる。後処理、例えばエッジ仕上げが必要とされる。そして、生物分解性のコーティングが、完成したマトリックスデバイスに適用される。
本発明のデバイスもまた、デバイスの外側の環境に開いた部分を有する前記ポケットを有する表面に近い、デバイス本体におけるポケット又は開口部によって構成されている。生物分解性のポリマーが部分的に又は完全に充填されたポケットの開口部を有する医薬品のデポー剤が部分的に充填される。随意に、ポケットもまた、医薬品の放出制御膜で覆われ得る。
単一のデバイスは、複数のポケットを含み得る。各々のポケットには薬物のデポー剤が部分的に充填され得、生物分解性のポリマーの異なる深さを有する各々のポケットが、ポケットの開口部を充填するために使用され得る。デバイスの適用で始まる1つの大きな爆発よりもむしろ、薬物放出の連続する個別の爆発を提供することができるようにデバイスが構成される。あるいは、ポケットは、浸食時間が異なる、浸食性の物質により覆われることができ、また、これは連続する放出特性を提供することができる。複数の薬剤を送達するようにデバイスが構成され得る。デバイスが最初に1つの薬物を放出し、その後で異なる薬物を放出するように、これらの形状が組み合わされてもよい。複数のポケットを用いると、異なる薬剤の放出のタイミングが交互になるように、又は重なるように、デバイスが構成され得る。
本発明のデバイスはまた、デバイスの本体内に完全に封入され、デポー剤から少なくとも本体の表面のある部分まで薬物を輸送することができる、薬物のデポー剤で構築され得る。
さらなる態様では、本発明は、強膜及び強膜の表面へ開口部を有しているポケット又はキャビティーに近い、配置のための表面を有する本体を含む点眼薬送達デバイスを含む。薬学的に活性剤を含む薬物のデポー剤がポケット内に配置される。生物分解性の(生体浸食性の)物質は、薬物のデポー剤にわたって、及びそのデポー剤上に配置され得、また、生物分解性の物質の厚みは、均一でなくてもよい(デバイスのポケットの縁部でよりも厚い)(図18A及び18B)。生物分解性の物質が存在しないウィンドウは、薬物のデポー剤が晒される場合、提供され得る。
さらなる態様では、本発明は、強膜、テノン嚢及び後部を有する目に治療剤を送達する方法を含む。治療上その中に配置される活性剤を有する本体を含む薬物送達デバイスが提供される。デバイスは、強膜の外側表面上で、テノン嚢よりも下に、そして後部の近くに配置される。
デバイス本体は、成型加工によってポリマー物質から作り上げられ得る。これは、限定されないが、注型成形、標準射出成形、液状射出成形、圧縮成形及びトランスファー成形を含む。
医薬品のデポー剤を含むマトリックスは、所望形状中のデバイス本体とは別々に作り上げられ、次に、ポケットに置かれ得る。あるいは、マトリックスを含む医薬品のデポー剤は、ポケット中でもとの場所に形成され得る。いずれの場合も、一旦、マトリックスを含む医薬品のデポー剤がポケット中にあると、生物分解性のポリマーは、デポー剤の露出表面を少なくとも部分的に覆うポケット内に誘導される。この点で、もし適用可能であれば、放出制御膜は、ポケットの開口部上で、デバイスの表面に適用され得る。
デバイス本体、特にポケットを有する本体を作り上げる別の方法は、成型することである。これは、限定されないが、注型成形、標準射出成形、液状射出成形、圧縮成形及びトランスファー成形を含む。
後処理は、例えばエッジ仕上げが必要とされてもよい。眼のデバイスの場合、ポリプロピレン注型成形が好ましい。1つの好ましい物質は、20以上のメルトフローインデックスを有するポリプロピレン樹脂である。1つのポリプロピレン樹脂は、約34g/10分のメルトフローインデックスを有する、PP 1901−01である。20gm/10分以上のメルトフローで、複雑に成形された注型成形は、部分寸法の優れた複製により射出成型され得る。
この発明の薬物送達デバイスを製造するための別の好ましい製造工程は、特に、十分にシロキサン物質に適した液状射出成形である。シロキサンプレポリマーは、室温で重合触媒と混合され、その後、硬化するためにホットモールドに注入される。デバイスが硬化された後、それはモールドから取り除かれる。
後処理は、時に、フラッシュを取り除き、及び/又はパーティングラインを形成するために必要とされる。この発明の局所的なデバイスにとって、縁部の特性は、デバイスが快適性と適合性を提供するのに重要である。これらのデバイスの縁部は、眼に関する産業で現在利用されている標準的な研磨技術を利用して、形作られ、そして成形され得る。滑らかで、十分に成形された縁部を形成するために、レーザーエッジングを使用することが、より好ましい。
Claims (47)
- 体液を含む部位の標的組織に活性剤を送達するためのデバイスであって、該デバイスは、
第1部分を含む第1外面を有する、本体を含み、該第1部分は、活性剤を保持するために、本体内で形成された局所的な別々の窪んだ領域を有し、
該デバイスはさらに、本体内で形成され、外面に対して窪んだ、開いた管路の形態の表面流動部を含み、該表面流動部は、第1部分および局所的な窪んだ領域と相互作用し、および体液と局所的な窪んだ領域との間で流体連通が行われるように、本体に対する体液の流れを誘導または変更するように構成され、
ここで、該局所的な窪んだ領域は、管路の少なくとも一部に対して窪んでいることを特徴とするデバイス。 - 第1外面は、標的組織から離れて対向する表面を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 第1外面は、標的組織に向かって対向する表面を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 局所的な窪んだ領域は、活性剤の保持のために、ウェルを含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 管路は、少なくとも1つの開いた端部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 管路は、第1部分および第2部分によって定義され、局所的な窪んだ領域は、管路の第1部分内で形成され、管路は、第1外面に対して窪んだ床面によって定義され、および局所的な窪んだ領域は、該床面に対して窪んでいることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 第2部分は、少なくとも2つの分岐した管路部によって定義された、分岐した管路部を含み、各分岐した管路部は、局所的な窪んだ領域と流体連通している第1端部および対向する第2の開いた端部を有し、分岐した管路部は、隔壁によって分離されていることを特徴とする、請求項6に記載のデバイス。
- 隔壁の上面は、第1外面の上面と少なくともほぼ同じ平面内にあることを特徴とする、請求項7に記載のデバイス。
- 管路の第1部分は、本体の周辺縁部に沿って開いており、管路の第2部分は、本体の異なる位置で周辺縁部に沿って開いていることを特徴とする、請求項6に記載のデバイス。
- 本体は、眼内での配置のために構成され、体液は、涙を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 本体は、活性剤を含むポリマーマトリックスから形成されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 部材は、部材の下の及び局所的な窪んだ領域にわたる体液の流れをさらに誘導するように、管路の構造をその下で維持しながら、局所的な窪んだ領域の開いた端部にわたって及びその上で伸びることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 局所的な窪んだ領域は、管路の床面に沿って開いており、局所的な窪んだ領域の開口部の幅は、局所的な窪んだ領域が形成される位置での床面の幅の少なくとも50%であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 局所的な窪んだ領域は、管路の床面に沿って開いており、局所的な窪んだ領域の開口部の幅は、局所的な窪んだ領域が形成される位置での床面の幅の少なくとも75%であることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 局所的な窪んだ領域は、管路の床面に沿って開いており、局所的な窪んだ領域の開口部の幅は、局所的な窪んだ領域が形成される位置での床面の幅より大きいことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 本体は、各々活性剤を保持するための2つ以上の局所的な窪んだ領域を含み、本体はまた、2つ以上の管路を含むことを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 本体は、管路の床面に沿って開いているとともに本体の反対の第2外面に対する反対の端部で開いているような、該管路の床面を通って形成された少なくとも1つの貫通開口部を含み、該貫通開口部は、体液を管路から反対の第2外面まで通過させることを可能にするように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
- 本体の反対の第2外面は、
活性剤を保持するために、本体内で形成された局所的な、別々の窪んだ領域を有する第1部分、
および本体内で形成され、第2外面に対して窪んでいる、管路の形態の表面流動部を含み、該表面流動部は、第1部分および局所的な窪んだ領域と相互作用し、および体液と局所的な窪んだ領域との間で流体連通が行われるように、本体に対する体液の流れを誘導または変更するように構成され、
ここで、該局所的な窪んだ領域は、少なくとも管路の一部に対して窪んでいることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。 - 体液を含む部位の標的組織に活性剤を送達するためのデバイスであって、該デバイスは、
標的組織に活性剤を分配するために、外面および第1部分を有する本体、
および該本体内で形成される開いた管路の形態の表面流動部を含み、該表面流動部は、体液が第1部分中の活性剤と流体連通するように、本体に対する体液の流れを誘導するか又は変更するように構成され、ここで、管路は、体液が流れるデバイスの本体にわたって流路を提供することによって標的組織に活性剤を分配するために、デバイスの管路と外部との間の流体交換を提供する、少なくとも1つの開いた端部を有する非継続的な構造であって、流路は、(1)体液を活性剤と接触するように誘導し、(2)第1部分において活性剤のソースから体液を誘導する流路の少なくとも1つである、ことを特徴とするデバイス。 - 体液を含む部位の標的組織に活性剤を送達するためのデバイスであって、該デバイスは、
第1外面を有する本体、
第1外面に沿って開いている、本体内で形成された局所的な窪んだ領域、
該局所的な窪んだ領域に配置された活性剤、
本体内で形成され、外面に対して窪んだ、開いた管路の形態の表面流動部を含み、管路は、局所的な窪んだ領域と交差し、本体から標的組織までの活性剤の分配を改善するために、体液が活性剤と流体連通するように、本体に対する体液の流れを誘導するか又は変更するように構成され、
ここで、局所的な窪んだ領域は、管路の少なくとも一部に対して窪んでいることを特徴とするデバイス。 - 活性剤は、薬物および潤滑剤の少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 本体は、眼内での配置のために構成され、体液は、涙を含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 管路は、体液を活性剤と少なくとも1回接触させるように誘導するために、および体液が活性剤と接触した後に活性剤から離れるように誘導するために、本体に位置付けられる及び配向されることを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 管路は、体液を活性剤と接触させるように誘導する、および活性剤を含む体液を局所的な窪んだ領域から標的組織まで誘導することを特徴とする、請求項23に記載のデバイス。
- 第1外面は、標的組織から離れて対向する表面を含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 第1外面は、標的組織に接触している表面を含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 局所的な窪んだ領域は、活性剤を保持するために、ウェルを含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 管路は、少なくとも1つの開いた端部を含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 管路は、第1部分および第2部分によって定義され、局所的な窪んだ領域は、管路の第1部分内で形成され、管路は、第1外面に対して窪んだ床面によって定義され、および局所的な窪んだ領域は、該床面に対して窪んでいることを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 第2部分は、少なくとも2つの分岐した管路部によって定義された、分岐した管路部を含み、各分岐した管路部は、局所的な窪んだ領域と流体連通している第1端部および対向する第2の開いた端部を有し、ここで、分岐した管路部は、隔壁によって分離されていることを特徴とする、請求項29に記載のデバイス。
- 管路の第1部分は、本体の周辺縁部に沿って開いており、管路の第2部分は、本体の異なる位置で周辺縁部に沿って開いていることを特徴とする、請求項29に記載のデバイス。
- 部材は、部材の下の体液の流れをさらに誘導するように、管路の構造をその下で維持しながら、局所的な窪んだ領域の開いた端部にわたって及びその上で伸びることを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 本体は、各々活性剤を保持するために、2つ以上の局所的な窪んだ領域を含み、本体はまた、2つ以上の管路を含むことを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 本体は、管路の床面に沿って開いているとともに本体の反対の第2外面に対する反対の端部で開いているような、該管路の床面を通って形成された少なくとも1つの貫通開口部を含み、該貫通開口部は、体液を管路から反対の第2外面まで通過させることを可能にするように構成されることを特徴とする、請求項20に記載のデバイス。
- 標的組織に対して定められた期間にわたって標的組織に活性剤を送達するためのデバイスであって、該デバイスは、
本体、
活性剤を包含し、本体によって支持されるデポー剤を含み、該デポー剤は、第1表面を含み、
該デバイスはさらに、デポー剤の第1表面に少なくとも沿って配置された浸食性の部材を含み、該浸食性の部材は、定められた期間、デポー剤からの活性剤の放出を制御するように、デポー剤の第1表面にわたって変化することを特徴とするデバイス。 - 本体は、眼内での配置のために構成され、浸食性の部材は、眼液体中で時間をかけて浸食する物質から形成されることを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 本体は、本体の外部に沿って露出している浸食性の部材を有するデポー剤を受ける局所的な窪んだ領域を含むことを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 第1表面は、デポー剤の先端で最小の厚さである浸食性の部材を有する凸型を有することを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 浸食性の部材は、デポー剤の周辺縁部でより大きな厚さを有することを特徴とする、請求項38に記載のデバイス。
- 複数のデポー剤および複数の関係する浸食性の部材があり、該浸食性の部材は、活性剤に時間をかけて異なる放出特性を与えるように、異なる断面形状を有することを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 少なくとも1つの浸食性の部材は、体液を含む部位での配置の直後に活性剤を分配するように構築されることを特徴とする、請求項40に記載のデバイス。
- 第1表面は、本質的に平らではなく、浸食性の部材の内部表面は、本質的に平らではない且つデポー剤の第1表面に対して反対の形状を有し、一方で、浸食性の部材の外側表面は、少なくとも略平らであることを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 第1表面は、デポー剤の中心で最大の厚さである浸食性の部材を有する凹型を有することを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 浸食性の部材は、開いた道管が浸食性の部材を通って外部まで形成される程度まで前記浸食性の部材の少なくとも一部が浸食する前に、活性剤が浸食性の部材を通過するのを防ぐ物質から形成されることを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- 浸食性の部材は、定められた期間に対する活性剤の所望の放出速度を考慮して選択される、非同一の断面形状を有することを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- デポー剤および浸食性の部材は、デバイスの本体の外で安定しており、本体内で形成された局所的な窪んだ領域内に配置することができる挿入物を表わすことを特徴とする、請求項35に記載のデバイス。
- デバイスの本体の外面は、本体内で形成された、窪んだ開いた管路を含み、該管路は、少なくとも1つの端部で及びその上部に沿って開いており、体液を浸食性の部材と接触させるように誘導するために、局所的な窪んだ領域と交差することを特徴とする、請求項46に記載のデバイス。
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