JP2013536525A - ノンバイアス中央清算型金融商品及び清算・決済方法 - Google Patents

ノンバイアス中央清算型金融商品及び清算・決済方法 Download PDF

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Abstract

本発明の原理にしたがって、ノンバイアス中央清算型金融商品、及び、このような金融商品の電子清算及び決済方法が提供される。本発明の原理にしたがうバイアスのない、中央清算型金融商品はセントラルクリアリングされ、また、取引所や取引プラットフォームの内外で、先物としてあるいは他のタイプの金融商品として、取引され得る。本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品は、変動証拠金と当該金融商品の存続期間の間の変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えている。

Description

本発明は、2010年8月23日付けの米国出願番号12/806860「ノンバイアス中央清算型金融商品及び清算・決済方法」の優先権の利益を主張してエリス・エクスチェンジ・エルエルシーの名義で出願されたPCT出願に係り、当該米国出願の内容全体は参照によって本明細書に含まれる。
本発明は、金融商品、及び、このような金融商品の電子清算及び決済方法に関するものである。
世界中で様々な種類の金融商品が取り引きされている。金融商品としてはキャッシュコントラクト、および、デリバティブを例示することができる。キャッシュコントラクトは、特定のアセットの即時あるいは遅らせた引き渡しについての取り決めである。デリバティブは、その価値が、コモディティの潜在的なプライス、アセット、レート、インデックス、通貨、イベントの生起や重大性にリンクした金融商品である。デリバティブの典型例には、先物、フォワード、オプション、スワップが含まれる。
最も一般的に、スワップは、当事者である2者がある設定した期間においてキャッシュフローのシーケンス(sequence)を交換する取り決めである。通常、スワップが開始される時には、一連のキャッシュフローの少なくとも1つが、金利、外国為替レート、株価、商品価格のような変数である指標あるいはアセットを基準とすることが行われる。スワップは、また、満期(債権)、発行の質(株や債券)を変更するため、あるいは投資目的における変更を促すために、ある担保と他の担保を交換することにも用いられる。
ある特定のスワップの特徴を記述するための命名が行われている。プレーンバニラ("plain-vanilla")スワップは、最もシンプルなスワップであり、最も一般的な条件である。スポットスターティング("spot" starting)スワップは、スワップの経済的側面が、当事者である2者が当該スワップを締結するとほとんど即時に開始されるスワップである。シーズンド("seasoned")スワップは、ある期間において存在するスワップである。フォワードスターティング("forward-starting")スワップは、スワップの最初の計算が将来の指定された時点まで開始されないようなスワップである。フォワードスターティングスワップの当事者は、彼らの義務を実行する責任があるが、この義務は当事者がスワップ契約を結んでから所定期間は開始されない。オフマーケット("off-market")スワップは、開始時点で0以外の価値を有するスワップである。
最初のスワップは、1981年IBMと世界銀行との間で行われた。スワップは1980年代から取引されているにすぎないが、爆発的な人気を呼んでいる。1987年には、スワップマーケットの概念的な全体価値は8656億ドルであり、2006年中頃までには、数字は250兆ドルを越えた。これは、米国の上場株式市場の15倍以上である。
最も一般的なタイプのスワップは、金利スワップである。プレーンバニラ、すなわち金利スワップでは、当事者である2者は、典型的には一方の支払いが固定レートで他方の支払いが原資産基準レート(underlying reference rate)のパフォーマンスにしたがって変化する場合に、定期的な金利支払いを交換することを合意する。一般に、金利スワップは利回り期間で価格が見積もられる。概念的には、金利スワップは、フォワードのポートフォリオとして、あるいは、変動利付債券におけるショート(ロング)ポジションと対となる、固定利付債券におけるロング(ショート)ポジションと考えることができる。一般に、米国ドル建て金利スワップでは、見積もられるレートは、3ヶ月ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)、あるいは、スワップにおいて特定された原資産基準レート、を差し引いたマーケットが期待する固定レートである。LIBORは、ロンドンホールセールインターバンクマーケットで銀行が他行から無担保資金を借りる時の日割りの基準レートである。キャッシュは、固定利率と変動利率との差異に依存して、売り手と買い手との間で一定期間を基準として流れる。例えば、ある当事者(当事者A)が他の当事者(当事者B)に対して、ある特定された期間にわたり、特定日における想定元本についての予め決定された固定金利を支払うことを合意し、同時に、当事者Bが当事者Aに対して、同じ特定された期間にわたり、同じ特定日における想定元本と同額についての変動金利を支払うことを合意する。支払い金利は、年ごと、四半期ごと、月ごと、あるいは、当事者によって決定された他のいかなる期間において行われる。
標準化されたデリバティブは、従来、取引所で取引されるものであり、中央清算される金融商品である。これに対して、スワップは、従来、カスタマイズされた金融商品であり、OTCマーケットで相対取引されている。OTCマーケットは、最も一般的には、当事者2者間で個々に交渉された取引を意味し、中央清算されない(すなわち、クリアリングされない)。各当事者は、履行について他の当事者のみを見ており、したがって、他の当事者の信用リスク(しばしばカウンターパーティーリスクと称される)に晒される。中央清算される金融商品と異なり、履行についての独立した保証機関はない。クリアリングされないスワップは、しばしば、国際スワップデリバティブ協会(ISDA)マスター文書にしたがって取引される。ISDA、360マジソンアベニュー、16階、ニューヨーク、ニューヨーク10017、は参加当事者を代表する個々に処理されるデリバティブマーケットによって作られた協会である。
担保において、クリアリングされないポジションの変化にしたがって持ち札を変えることは一般的である。オープンでクリアリングされないポジションに関する未知の損失を有する当事者は、債務を保証するために、未知の利益を有する当事者に対して担保を差し出す。一般的な担保の形式は、米国債(例えば、財務省債券、手形、証券)の債務証書である。米国債務証書が担保として差し入れられると、金融商品を差し入れた当事者である担保の所有者に対する金融商品及びクーポン支払いの利益が発生することで価格が変動する。キャッシュを担保として差し出してもよく、この場合、担保としてキャッシュを受け取った当事者は、キャッシュ担保を差し出した当事者に対して、当事者間の取り決めによって設定された利率で金利を支払う義務がある。取引を解消したり満期終了時には、担保を保有している当事者は他方の当事者に当該担保を返し、取引は最終的に決済される。
取引所で取引される金融商品は、クリアリングされない金融商品と本来的に異なる。これらの2つの経済的側面は類似しているが、先物及びフューチャーオプション(先物オプション)は取引所の規則にしたがって取引される。取引の条件を当事者が設定するクリアリングされない金融商品とは異なり、取引所に上場された先物及び先物オプションは標準化されている。この条件には、想定元本、利益毎の価格変更、期日、期日に金融商品をどのように決済するか(現金決済、あるいは、現物渡し)が含まれる。先物において当事者が交渉すべきことは、いずれの当事者が買い手、売り手であるか以外には、取引される金融商品の数量と価格のみである。
全ての先物及び先物オプションは中央清算(セントラルクリアリング)される。これは、上述のクリアリングされない金融商品と全く異なる。中央清算(セントラルクリアリング)は、カウンターパーティーリスクが取り除かれることを意味する。取引の当事者は互いに取引先となることがなくなり、各当事者は中央清算機関(クリアリングハウス)に相対し、履行については中央清算機関のみを見ていればよい(中央清算機関は、取引所の機関、あるいは、取引会計を決済し、取引を清算し、保証を徴収、維持し、受け渡しを規制し、取引データを報告する責任を負った取引所から分離されたエンティティである。)。
最近では、OTC金融商品について中央清算化される傾向にある。ある特定の状況下では、OTC金融商品の当事者は、中央清算のために中央清算機関に金融商品をまわすことができる。一旦取引が中央清算機関に引き受けられると、カウンターパーティーリスクは除去され、各当事者は中央清算機関に向き合えばよい。例えば、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)、クリアポートファシリティ、20サウスワッカードライブ、シカゴ、イリノイ60606においては、ある特定の金融商品におけるOTC取引は、CMEの中央清算機関で引き受けられることによって、事情に応じて、先物あるいは先物オプションに転換され得る。実際、これらの"OTC" 金融商品は、変換を通して先物や先物オプションとなる。他の金融商品は、中央清算のために中央清算機関に引き受けられるであろうが、先物に変換されることなく、カスタマイズされたままである。これらの場合においても、全ての中央清算型金融商品と同様に、カウンターパーティーリスクはやはり除去される。
清算型金融商品(中央清算のために引き受けられた先物及び非標準化金融商品を含む)について中央清算機関の証拠金の取り扱い方は、クリアリングされない基準とは大きく異なる。クリアリングされる金融商品及びクリアリングされない金融商品の両方において、2つ形式の証拠金がある。初期証拠金と変動証拠金変動証拠金である。クリアリングされる金融商品では、両当事者はポジションの開始において中央清算機関によって設定された額の初期証拠金を差し入れる必要があり、当該ポジションが維持される間は初期証拠金は維持される。クリアリングされない金融商品では、一方の当事者のみ(クリアリングされる金融商品のように両方ではない)が初期証拠金(クリアリングされない金融商品の担保として知られている)を差し入れる必要がある。クリアリングされる金融商品及びクリアリングされない金融商品の場合に、この担保を差し出した当事者は一般に差し出した現金についての金利を取得し続け、トレジャリー金融商品が差し出された場合には、当該トレジャリー金融商品によって生成されたクーポンに対する権利を保持し、当該トレジャリー金融商品の価値の変動による利益あるいは損失が生じる。
変動証拠金について、取引がクリアリングされるか、クリアリングされないかによって、取り扱い間には大きな差異がある。両方の場合において、ポジションの時価が変化するにしたがって、証拠金は変動する(時価は、金融商品の簿価ではなく、現時点での価値を反映する)。証拠金の変動は、一般に毎日発生する。もし、当事者がクリアリングされる金融商品における利益となるポジションによって変動証拠金を受け取る場合には、当該当事者は証拠金の所有者であり、この証拠金を用いていかなる選択もできる。一方、クリアリングされない金融商品では、現金やトレジャリー金融商品を担保として差し出した当事者は、現金についての金利やトレジャリー金融商品についてのクーポンを受け取り、トレジャリー金融商品の価値の変化による利益あるいは損失が生じる(もし、現金に代えてトレジャリー金融商品が差し入れられた場合には)。
クリアリングされるポジションとクリアリングされないポジションとの間の変動証拠金の取り扱いの差異から2つの重要な効果が生まれる。第1の効果は、一般にコンベキシティバイアス(convexity bias)と呼ばれるものであり、第2の効果は、ここにおいてNPV効果(NPV effect)と称されるものである。コンベキシティバイアスに関して、ある当事者がCMEに記載されたユーロドル先物のショートポジションを確立すると仮定すると、ユーロドル先物は、3ヶ月LIBOR金利に基づくものとなる。ユーロドル先物の最終決済価値は、100マイナス3ヶ月LIBOR金利と同等となる。金利が上昇すると、ユーロドル先物価格は下落する。さらに、上記ポジションを確立してまもなく、金利の上昇によって、時価基準(marked-to-market basis)において取引が利益が出るようになったと仮定する。結果として、当事者は利益と同等の現金としての変動証拠金を受け取る。そして、当事者は、変動証拠金を用いてゼロクーポン米国債を購入することができる。
ここで、次いで金利が当初に比べて下落したと仮定する。これは、支払うべき変動証拠金から受領した初期金額を差し引いた支払をもたらす。当事者は先物の損益に関して、金利の変動前と同じポジションにあるが、金利はゼロクーポン債を購入した時点よりも低下しているので、当事者はゼロクーポン債の清算時に当該ゼロクーポン債について利益を実現することができる。したがって、原資産の先物と確定利付金融商品との間全般における正の相関によって、ショートユーロドル先物であることには明確な利益がある。結果として、ユーロドル先物は、金利スワップを含む関連する非清算型金融商品に比べてより高い利回り(より低い価格)で取引される。
先物の原資産が天然ガス(3ヶ月LIBORではなく)の場合には、クリアリングされない担保スキームに比較してクリアリングされるスキームの異なる取り扱いは、コンベキシティバイアス(convexity bias)の結果としてのショート(ロング)先物であることについていかなる顕著な利益をもたらさない。これは、一般にゼロクーポン債の価格と天然ガスの価格との間に相関が殆どなく、コンベキシティバイアスは、この相関が高い場合にのみ有効となる。
ユーロドル先物の例では、先物の基礎となるベンチマークは3ヶ月LIBORである。ゼロクーポン債とユーロドル先物との間には、とても高い正の相関がある。1990年代初頭に最初に認識され、この結果は、ショートで取引所で取引される金利先物が、クリアリングされないOTC金利スワップに対してファンダメンタルな利益をもたらし、金利先物の価格決定におけるいわゆるコンベキシティバイアスとして紹介された。これについては、ブルクハルトとホスキンズ、"ユーロドル先物におけるコンベキシティバイアス: パート1"、1 デリバティブクォータリー47 (1995春号); ブルクハルトとホスキンズ、"ユーロドル先物におけるコンベキシティバイアス: パート1"、59デリバティブクォータリー72 (1995夏号)を参照されたい。対処されない限り、コンベキシティバイアスは、金融商品の価値と金利との間に相関があり、クリアリングされるいかなる金融商品についても存在する。
より詳細には、ブルクハルトとホスキンズによって着目されたように、ショートユーロドル先物は、預金、スワップ、FRA(金利先渡取引)に対して、システマティックに有利である。我々がコンベキシティバイアス(convexity bias)と特徴付けるこの利点によって、ユーロドル先物価格は、それらのいわゆる公正ないし適正価値よりも低くなる。別の捉え方をすると、ユーロドル先物価格に含まれる3ヶ月物金利は、これらが関連づけられる3ヶ月先物金利よりも高くなる。
金利スワップの利回りと金利の間に高い相関があるので、クリアリングされる金利スワップと金利スワップ先物の価値を決めることについてコンベキシティバイアスは関連が高い。コンベキシティバイアスの値は、関連するアセットのボラティリティや相関を含む幾つもの要因に依存する。現行の市場状況では、コンベキシティバイアスを受けたクリアリングされる10年物ドル建てバニラ金利スワップについて、バイアスは約25ベーシスポイント(0.25%)である。ブルクハルトとホスキンズが最初にコンベキシティバイアスについて書いた時には、金利スワップは、クリアリングされる金融商品ではなかったことに留意することが重要である。
クリアリングされる金融商品についての変動証拠金とクリアリングされない金融商品について差し出された担保との差異から生じる2番目の効果であるNPV効果について説明する。NPV効果とコンベキシティバイアスは絡み合っている一方、金利と相関が無い金融商品であればコンベキシティバイアスの影響を受けないにもかかわらず、金利と相関が無い金融商品であってもNPV効果の影響を受ける。
以下にNPV効果を例示する。10年物天然ガスのスワップのある当事者(スワップの買い手)が毎月固定の4ドルを支払い、相手の当事者(売り手)から天然ガスのスポットプライスと同等の変動支払いを受け取ると仮定する。10年物スワップであるので、これらの支払は連続して120ヶ月続く。さらに、スワップが生成された日において、10年物天然ガスフォワードカーブが4ドルでフラットであると仮定する。したがって、スワップは、いかなる先払いを必要としない。当事者がスワップを締結した後日、10年物天然ガスフォワードカーブが5ドルフラットに変動したとする。その時点で、買い手は、今後10年に亘り毎月1ドルを受け取ること、すなわち、今後10年に亘って120ドルを受け取ることを期待できる。これらのキャッシュフローの純現在価値は、6.0%の年率金利を仮定すると、約90ドルである。一般に天然ガスの価格と金利との間の想定される相関の欠如によって、コンベキシティバイアスは存在しない。
クリアリングされない天然ガススワップの場合には、買い手は、フューチャーキャッシュフローの純現在価値90ドルを、担保として売り手から受け取る。もし買い手が、当該スワップを公正価値で第三者に売ることで当該取引の手仕舞いを行った場合には、先払いした90ドルは元の買い手に対して行われ、90ドルの担保は第三者に移転される。元の買い手はしたがって90ドルの利益を達成し、ポジションを現金化する。
ここで、NPV効果の調整を行わないクリアリングされる天然ガススワップについて検討する。天然ガスフォワードカーブが5ドルに変動した時、クリアリングされるスワップの公正価値決済額は、フューチャーキャッシュフローの合計として120ドルである。これは、先物はアービトラージフィーの原則によってそのフューチャーバリューによって取引されるからである。したがって、買い手は、クリアリングされない場合に90ドルであるのに対して、今日120ドルの変動証拠金を受け取る。そして買い手はポジションを抜け出たりヘッジオフすることができ、クリアリングされないスワップを取引した場合に比べて物質的に裕福であろう。この違いは、いわゆるNPV効果によって引き起こされる。金利が0に近づくと、NPV効果がなくなる点に留意されたい。
取引所や清算機関の中には、スワップがクリアリングされないスワップと経済的に同等であると仮定してのスワップの決済を要求することで、この問題に取り組もうと試みるものもある。この場合、日々の決済価格は、フューチャーキャッシュフローの純現在価値(net present value)によって決定される。これはNPV効果を解決するように思えるが、そうではない。これは、クリアリングされるスワップでもクリアリングされないスワップでもないスワップを作り出す。さらに例において、天然ガスフォワードカーブが5ドルに変動した後にスワップを90ドルで決済する必要がある場合には、買い手は変動証拠金の90ドルを受け取る。ここで買い手がポジションを第三者に売却すると仮定する。買い手が新しい決済価格でポジションを売り、変動証拠金の90ドルを保持するならば、これは、クリアリングされないスワップ取引が行われたのと同じ場所にいることになる。しかし、新しい買い手が超過利潤を受け取る。新しい買い手は、相殺するような10年物5ドルの天然ガススワップを結ぶことで天然ガス価格のリスクをヘッジし、今後10年にわたって30ドルを受け取る。このリスクフリー利益の存在は、90ドルの決済価格で取引されたクリアリングされるスワップが公正価値よりもいくらか高い値で行われたことを明確に示す。実際、取引を完了させるために、第三者は元の買い手に対して、30ドルの現在価値、すなわち、6.0%の金利を仮定して約22ドルを支払う必要がある。
上記例は、原資産、この例では、天然ガスの価格、が変動する時に、クリアリングされるスワップであって、適切なアジャストメントを行わないものが、クリアリングされないスワップとは異なる損益を生成することを示す。さらに、この例は、決済手順が適切に描かれなかった場合に、時価がその金融商品の実際の公正価値を反映しないというポテンシャルリスクを清算機関に対して露呈させた。スワップの中央清算は比較的新しいので、その効果は広く知られておらず、また理解されていない。
NPV効果は、クリアリングされるクレジットデフォルトスワップ(CDS)においても存在する。CDSにおいて、プロテクションバイヤー(protection buyer)は、プロテクションセラー(protection
seller)に対して、一連の支払いを行い、交換に、プロテクションバイヤーは、通常は企業や政府である"レファレンスエンティティ(reference entity)"がデフォルトした時に、支払いを受け取る。デフォルトは、支払い不能、リストラクチャリング、倒産等のイベントを含む。NPV効果に加えて、金利一般とデフォルト率との間の相関から、セントラルクリアリングされるCDSはクリアリングされないCDSに対してコンベキシティバイアスを持ちうる。このコンベキシティバイアスは、金利スワップの場合に比べて非常に小さい傾向がある。これについては、例えば、カプリン、チュー、ワン、ワン、チャン "デフォルトリスクと金利の関係: エンピリカルタディ"、ムーディーズアナリティックス(2009年10月2日)
(http://www.moodvskmv.com/research/files/Default and Interest Rates.pdfで入手可能、アクセス日2010年8月8日)、チェン、チェン、ファボジ、リュウ"相関ファクターを備えたエクスプリシット・マルチファクター・クレジットデフォルトスワップ・プライシング・モデル", 43 ジャーナル・オブ・フィナンシャル& クオンタティブアナリシス123(2008年3月)
(http://www.bnet.fordham.edu/rchen/jfqa-fmal.pdfで入手可能、アクセス日2010年8月8日)を参照されたい。
コンベキシティバイアスとNPV効果に同時に対処することの試みは、2008年のLCHクリアネット、アルドゲートハウス 33 アルドゲートハイストリート、ロンドンEC3N 1EA 英国、のスワップクリア・ファシィティ施設による"プライス・アラインメント・インタレスト" (PAI) の導入である(LCHクリアネットは、OTC市場の範囲で、取引及び取引プラットフォームを提供する独立した清算機関である。スワップクリアは、OTC金利スワップのセントラルクリアリングのサービスである。)。 カウンターパーティ同士は、最初は、当事者間の金利スワップを締結し、次いで、当該スワップをクリアリングのためにLCHクリアネットを通して差し出す。LCHクリアネットによってスワップが引き受けられると、取引の当事者は互いにカウンターパーティとなることがなくなり、それぞれの当事者はLCHクリアネットに向き合い、履行についてはLCHクリアネットのみを見ていればよい。
LCHクリアネットは、コンベキシティバイアス及びNPV効果をなくすためにPAIを導入している。LCHクリアネットの規則にあるように、"変動証拠金の支払い、すなわち、NPV(純現在価値)におけるアジャストメントを伴わない毎日の変化は、クリアリングハウスを通して清算されるスワップの価格を歪ませるであろう。" LCHクリアネット規則2C.6.4。この歪みに対処することを試みるために、は、受け取った累積変動証拠金について金利をチャージし、支払われた累積変動証拠金に金利を支払う。
しかしながらPAIは、先物を含むクリアリングされる金融商品を処理するシステムにおいては実用的な解決策ではない。既に述べたように、クリアリングされるポジションについての変動証拠金は現在ではポジションを時価評価することによって計算される。この計算は、いかなるコンベキシティバイアスやNPV効果に関わりなく、その時に存在する市場価格を基準に行われる。PAIの追加は、変動証拠金の別個の形式の計算及び処理を必要とする。しかしながら、変動証拠金を計算する伝統的な先物の清算機関、取引所、ブローカー、他の市場参加者によって使用されている現行のシステムは、このような追加の計算を組み込むような設備はない。クリアリングされるスワップのための変動証拠金の計算にPAIを含めるために業界を通して大きな変更が必要となり得るものであり、業界にとってリーズナブルなタイムフレームでこのような手法を採用することはとても困難である。
スワップは伝統的にクリアリングされてこなかったが、最近は、スワップをセントラルクリアリングに変換する圧力があり、このような圧力には、2010年7月21日にオバマ大統領によって署名されたドッド・フランク・ウォールストリート・リフォーム及び消費者保護法("ドッド・フランク法")(Pub.L. 111-203, H.R.4173)に基づく指令がある。クリアリングされない金融商品のより大きい透明性の政治的圧力の結果、2008年から2009年にかけての金融危機によって、Dodd-Frank Actは法制化された。2008年から2009年の間、クリアリングされない金融商品についての多くの参加者が義務を果たせないカウンターパーティと向き合うことになった。
このようなスワップを取引所及びセントラルクリアリングに移行する試みの一つが、エリス・エクスチェンジ(Eris Exchange)、免除取引所(exempt board of trade)の設立である。フィナンシャルタイムスのレポートにあるように、エリス・エクスチェンジは、"現在の相対(OTC)金利スワップに類似してモデル化された金利スワップデリバティブの取引を提供する"。グラント、ウェイツマン、マッケンジー、"シカゴトレーダーが新しいデリバティブ取引所をスタートさせる" フィナンシャルタイムス(2010年7月13日)。 CMEの清算機関は、エリス・エクスチェンジで取引された金利スワップデリバティブのセントラルクリアラーである。 "スワップ, 想定元本、クーポン、満期等のスワップの詳細について合意した後で、エリス・エクスチェンジは、新しい取引を清算機関(クリアリングハウス)に渡し、そこで伝統的な先物契約と同様に処理される" http://www.erisweb.com (アクセス日、2010年8月17日)。
コンベキシティバイアス及びNPV効果は、これらについて対処しない限り、多くの場合に、一方でセントラルクリアリングされる金利スワップと金利スワップ先物との間、他方でセントラルクリアリングされる金利スワップとクリアリングされない金利スワップとの間、で重大な価格の相違をもたらす。結果として、クリアリングされるスワップは、クリアリングされない等価物よりも大きく異なる利回りで取引されることになる。どんなに少なくとも、コンベキシティバイアス及びNPV効果は、金利スワップのエリス・エクスチェンジやその他の取引所、あるいは、例えば、インターナショナル・デリバティブズ・クリアリング・グループ・エルエルシー(IDCG)、150 イースト52ンド
ストリート、5ス フロアー、ニューヨーク、ニューヨーク10022あるいはCMEを通した金利スワップのクリアリングを含むセントラルクリアリングへの移行について深刻な妨げとなり得る。
上場され、クリアリングされる、1億ドル、10年物でパー(すなわち、金利スワップの期間にわたって期待される先物LIBOR金利と同等のクーポンが設定される)で取引される金利スワップを例とする。このスワップはクリアリングされるので、コンベキシティバイアスの調整が無いと、同様の条件のクリアリングされないスワップに比べて大きく異なる利回り取引され得ることになり、さもなければ、アービトラージュ機会が存在するであろう。10年物スワップのコンベキシティバイアスが25ベーシスポイントであるとすると、上場されたスワップが 利回り2.31で取引される時には、同様の特徴及び条件を備えた伝統的なクリアリングされない金利スワップの利回りは2.56であろう。この例において、利回りにおける25ベーシスポイントの差は、約2,000,000ドルの価値となる。さらに、NPV効果は、金利イールドカーブが当該スワップの公正価値を変動させるように変動する時には、クリアリングされる金利スワップとクリアリングされない金利スワップとの間にさらなる相違を生成する。適切に対処しないと、コンベキシティバイアス及びNPV効果から生じるこれらの相違は、重大な混乱および金利スワップのセントラルクリアリング及び上場環境への移行の深刻な妨げを生じる。
したがって、コンベキシティバイアス及びNPV効果を適切に処理addressするツールを提供することが熱望されている。さらに、コンベキシティバイアス及びNPV効果の影響を受けるクリアリングされないスワップや他のクリアリングされない金融商品を取引所及びセントラルクリアリングに移行することを補助してカウンターパーティーリスクを無くし、それによってより透明性を高めることが望まれている。
本発明は、コンベキシティバイアス及びNPV効果を処理する金融ツールを提供するものである。本発明は、より高い透明性のため、コンベキシティバイアス及びNPV効果の影響を受けるクリアリングされないスワップや他のクリアリングされない金融商品を取引所及びセントラルクリアリングに移行することを促進して、カウンターパーティーリスクを無くし、それによって取引の当事者は履行について清算機関(クリアリングハウス)のみを見ていればよい。
本発明の原理にしたがって、ノンバイアス中央清算型金融商品、及び、このような金融商品の電子清算及び決済方法が提供される。本発明の原理にしたがうバイアスのない(non-biased)、中央清算型金融商品はセントラルクリアリングされ、また、取引所や取引プラットフォームの内外で、先物としてあるいは他のタイプの金融商品として、取引され得る。本発明が適用される金融商品は、限定されるものではないが、金利スワップ、金利スワップ先物、クレジットデフォルトスワップ、クレジットデフォルトスワップ先物、他の金利先物、FRA、コモディティスワップ、外国為替スワップを含み、金融商品がどの通貨建てであるかは問わない。
本発明の原理にしたがうノンバイアス中央清算型金融商品は、その最終価値を、変動証拠金と、当該金融商品の存続期間中(during the life of instrument)における変動証拠金についての投資リターンと、の共変動(co-movement)をオフセットするように定義する。
例えば、本発明にしたがう金利スワップの場合、この金利スワップの最終価値は、当該金利スワップの条件にしたがって支払われた累積価値から当該金利スワップの存続期間にわたって変動証拠金について受け取られた金利の累積価値を引いたものである。コンベキシティバイアス及びNPV効果について対処することによって、ノンバイアス中央清算型金利スワップは、クリアリングされない金利スワップと機能的に経済的観点において等価となる。
図1は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品の最終価値のためのキャッシュフローの純累積値を決定するための実施形態のフローチャートを示す。 図2は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品の最終価値を決定する他の実施形態を示すフローチャートである。 図3は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品の電子清算・決済を実行するシステムを実行するために用い得るハードウェアインフラストラクチャの非限定実施形態を示す。
本発明の実施形態をエリス・エクスチェンジにおける取引について例示し説明するが、本発明はそのように限定されるものではなく、米国内にあるか外国にあるか、プライベートネゴシエーションを通した取引であるか、米国ドル以外の通貨での取引であるか、先物、クリアリングされるスワップ、他のタイプの金融商品であるか、にかかわらず、いかなる清算機関(クリアリングハウス)においてもクリアリングされ、他の取引所や取引プラットフォームにおいても取引される。
本明細書において、取引所及び取引プラットフォームという用語は、株、コモディティ、デリバティブ、他の金融商品が取り引きされる市場marketplaceを広く意味するものであり、必ずしも限定されるものではないが、指定契約市場、免除取引所、指定清算機関、株式取引所、スワップ実行機関、電子通信ネットワーク、等を含む。
既に詳述したように、担保のクリアリングされない金融商品での扱われ方とセントラルクリアリングされる金融商品での扱われ方との差異によって、コンベキシティバイアスおよび/あるいはNPV効果の影響を受けるセントラルクリアリングされる(中央清算型)スワップは、取引が先物であるかにかかわらず、これらを処置しないと、クリアリングされない同じスワップとは異なる価値で取引される。このことは、伝統的にクリアリングされていなかったスワップや他の金融商品のセントラルクリアリングへの移行を大きく減じる。本発明は、スワップを含むクリアリングされない金融商品と経済的側面において同等の金融商品を提供し、クリアリングされない金融商品の中央取引所及び/あるいはセントラルクリアリングへの移行を促進する。
本発明の原理によれば、コンベキシティバイアスおよびNPV効果に対処する中央清算型(centrally-cleared)金融商品が提供される。本発明に係るバイアスの無い(non-biased)、中央清算型金融商品はセントラルクリアリングされ、また、取引所や取引プラットフォームの内外で、先物としてあるいは他のタイプの金融商品として、取引され得る。本明細書において、バイアスの無い(non-biased:ノンバイアス)とは、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果、あるいは、その両方に対処することを意味する。本発明が適用される金融商品は、限定されるものではないが、金利スワップ、金利スワップ先物、クレジットデフォルトスワップ、クレジットデフォルトスワップ先物、他の金利先物、FRA、コモディティスワップ、外国為替スワップを含み、金融商品がどの通貨建てであるかは問わない。
コンベキシティバイアスは、クリアリングされる金融商品の価値と、確定利付商品と、の全般的な相関から派生するので、本発明に係るノンバイアス(non-biased)、中央清算型(centrally-cleared)金融商品は、変動証拠金と変動証拠金についての投資リターンとの共変動(co-movement)を当該金融商品の存続期間にわたってオフセットするように、その最終価値(すなわち、指定され満了時における当該金融商品の最終決済価値)を定義する。本発明の原理にしたがう1つの実施例では、ノンバイアス、中央清算型金融商品は、スワップであり、その最終価値は、スワップの純累積支払い価値(the net accumulated value of the payments)から、スワップの存続期間にわたっての変動証拠金に基づく累積金利価値を引いたものである。累積支払い価値は、クーポン支払い、クーポン支払いについて受け取った複利を含む。本明細書において、用語「スワップ」は、広い、機能的な意味で用いられ、特定の規制されたものあるいは法律で定義されたものに限定する意図はない。
金利スワップを例にとると、もし金利が上昇し、他の条件が一定であれば、金利スワップについての利回りは上昇し、あるいは、もし金利スワップが建値で取引されれば、金利スワップの価格は下落する。金利スワップがセントラルクリアリングされ、建値で取引されると仮定すると、金利上昇時には、ショートポジションによって変動証拠金からのポジティブキャッシュフローが生まれる。コンベキシティバイアスに対処しない場合には、ショートポジションを保持する当事者は、金利スワップと金利との一般の相関の結果として、より高いリターンのため変動証拠金を投資することができる。この場合、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品は、コンベキシティバイアスを手当てすべく金融商品の最終支払いを調整して、本発明に係る清算型金融商品を、クリアリングされない金利スワップと経済的観点において同等なものとする。
本発明に係る金融商品の最終価値から変動証拠金についての累積金利価値を差し引くことによって、NPV効果に対処する。期待されるネットキャッシュフローが、原資産価値、金利、コモディティあるいは指標における変化によって増加したと仮定する。調整を行わない場合には、クリアリングされるスワップの適切な時価は、フューチャーキャッシュフローにおける期待される変化の合計と同じ額だけ増加する。クリアリングされるスワップの場合、この額は最終的には変動証拠金を通して買い手に支払われる。本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品は、当該金融商品の最終価値を、当該金融商品の存続期間にわたる変動証拠金について受け取ったトータル金利と同額だけ減少させることで、NPV効果を無効にする。さらに、コンベキシティバイアスを無効するため、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品は、期待されるフューチャーキャッシュフローの現在価値の総額、クリアリングされないスワップポジションの利益(損失)と一致する、における変動と同等に公正価値が変動するようにしている。
スワップの取引時には、上場スワップ先物、クリアリングされるスワップ、伝統的なクリアリングされないスワップであるかにかかわらず、取引が完了した時に確定支払い及び変動支払いの全ての条項が合意される。金融商品が、上場スワップ先物あるいはセントラルクリアリングされるスワップの時には、ポジションは定期的、最も一般的には時価評価を毎日行い、変動証拠金は時価決済に基づいて流れる。1つの実施形態において、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品の最終価値は、以下のように決定される:
最終価値=キャッシュフローの純累積価値−変動証拠金に基づくトータルリターン
ここで、
キャッシュフローの純累積価値は、金融商品の買い手(売り手)の受け取りから買い手(売り手)の支払いを引いて、キャッシュフローの発生から金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された累積価値であり、
変動証拠金に基づくトータルリターンは、累積変動証拠金に基づいて日々受け取られ、当該金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された金利の総額であり、
オーバーナイト・レートは、市場参加者の短期ファイナンスレートを反映するように取引所あるいは清算機関によって指定されるレートである。
本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品の存続期間にわたりオーバーナイト・レートで再投資される純累積キャッシュフローは、本願に係る金融商品を、同様の条件でクリアリングされない金融商品と等価とするために必要である。クリアリングされない金利スワップ契約を行う当事者は、クーポン支払いから受け取るキャッシュをオーバーナイト・レートで日々投資することができる。このようなスワップの下で当事者がクーポン支払いの義務を負う時には、当事者はこのような支払いを行うために借りたいかなるファンドに基づく金利を支払い、さもなければ、金利を得る権利を失う。本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品の最終価値の定義にキャッシュフローの純累積価値を含めることによって、クリアリングされない金融商品と関連するキャッシュフローを再現(replicate)する。
本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品の最終価値の定義の他の要素は、変動証拠金に基づくトータルリターンである。この調整によって、クリアリングされる金融商品におけるコンベキシティバイアス及びNPV効果に対処する。上記アジャストメントは、PAIキャッシュフローを日々管理することなく最終価値を最終決済価格に建て込むことで、LCHクリアネットのプライスアラインメントインタレスト(PAI)と同様の効果を達成するが、伝統的な先物やクリアリングされる金融商品を処理してきた現行システムは、本発明の原理の下で生成された金融商品を扱うために変更する必要がない。PAIは、日々のキャッシュアジャストメントを要求し、これは、先物を処理する現行のシステムでは対応することができない。本発明はこの点において優れており、クリアリングされないスワップや他のクリアリングされない金融商品のセントラルクリアリング及び中央市場への移行を促進する。
本発明に従う他の実施形態では、上記最終価値の定義に定数を加算したり減算したりしてもよい。上記最終価値定義に対して定数を加算し、あるいは減算することは、ある所定の市場慣習と一貫性を保つために好ましい場合もある。一般に、クリアリングされる金融商品の損益は価格変動からのみ生じるので、したがって、定数によって価格プロセスを修正することは当該金融商品の性質を変えるものではない。
図1には、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品の最終価値のキャッシュフローの純累積価値を決定するための実施例を示すフローチャートが示してある。金利スワップの場合、本発明のノンバイアス、中央清算型金融商品は、そのクーポンとして固定金利を有し得るものであり、スワップの期間はその終了を規定する。これらの要因を考慮して、キャッシュフローの純累積価値(net accumulated value of cash flows)は、具体的に以下のように決定される。
キャッシュフローの純累積価値(net accumulated value of cash flow)=
Figure 2013536525
ここで、
Ciは、時刻tc,i において支払い可能な固定金利部分(fixed leg payment)の支払額;
Liは、時刻tl,i において支払い可能な変動金利部分(floating leg)の支払額;
Tは、金融商品の終了;
B(t,T)は、初期預金1 としてオーバーナイト・レートで累積された時刻Tにおける金融市場預金口座(money market account)の価値、である。
そして、変動証拠金のトータルリターンは、変動証拠金のトータルリターン=
Figure 2013536525
で決定される。
ここで、
Ptは、t日目における金融商品の決済価格、
Rtは、t日目におけるオーバーナイト金利である。
ここで、一般性を失わないために、イニシャル取引価格は0とする。
図2に、本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品の最終価値を決定する他の実施形態を示すフローチャートを示す。上記実施形態と等価である最終価値の決定の代替において、最終価値は以下のように決定される。
最終価値=キャッシュフローの純合計(net summation of cash flow)−修正された変動証拠金についてのトータルリターン、
ここで、既述の表記を用いて、
キャッシュフローの純合計=
Figure 2013536525
変動証拠金のトータルリターン=
Figure 2013536525
である。
この2番目の最終価値の定義の項を再構成することで、上述の2つの代替定義が等価であることが示される。
Figure 2013536525
本発明の原理にしたがって変動証拠金における金利について最終価値を調整することで生成されたノンバイアス中央清算型金融商品の非限定実施例について以下に述べる。各実施例において、オーバーナイト・レートは、適用される日の利回りと等価であると仮定する。以下議論及び表は、特に言及しない限り、金融商品の買い手の視点からのものである。
[実施例1]
本実施例は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品であって、日々のクリアリングされないスポットスターティング金利スワップの損益を再現(replicate)することができるものを示す。2.0%のクーポン当たりの想定価値が1億ドルの10年物OTCスワップについて検討する。買い手は、想定元本について2.0%半年毎の金利を受け取り、想定元本について3ヶ月LIBORの支払いを四半期毎に行う。
本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品はこのようなスワップを再現(replicate)するように生成される。このノンバイアス、中央清算型スワップは、10年満期の2.0%クーポンを有する。2日目の利回りが2.1%であったとする。表1は、最初の数日のクリアリングされない金利スワップと、ノンバイアス、中央清算型スワップポジションと、のパフォーマンスを比較する。
Figure 2013536525
*現在までの損益は、残りのキャッシュフローの純現在価値として計算される。したがって、利回りが変動しなくても、価値は満期日が近づくにつれて日々変動するであろう。
**価値は、ノンバイアス、中央清算型スワップの適正決済価値を示す。
***現在までのクリアリングされるスワップの全損益は、その日の決済に加えて、累積された変動証拠金および累積変動証拠金において受け取られた複利において変動する。
****変動証拠金についてのリターンは、前の決済の累積変動証拠金についての1日のファイナンスコストとして計算される。
表1は、現在までのクリアリングされないスワップの全損益が、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス、中央清算型スワップの全損益と、各日において同一であることを示す。
[実施例2]
本実施例は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品であって、日々のクリアリングされないシーズンド金利スワップの損益を再現(replicate)することができるものを示す。シーズンド金利スワップのクーポンは、通常、当該シーズンドスワップが取り引きされる時のパー・スワップレートと異なり、これを補償するため、シーズンドスワップの現在価値と同等の額の前払いがよく行われる。実施例1に示したように、2.0%クーポン、スポットスターティングスワップの買い手は、利回りが2.1%に変化した4日後には、時価で906,603ドルの損失を有する。もし買い手が4日目にスワップを売却することを決めると、取引がクリアリングされないスワップであるか、本発明に係るノンバイアス、中央清算型スワップ先物であるかにかかわらず、906,603ドルの損失が発生する。以下の表2は、このシーズンドスワップの買い手のキャッシュフロー及び利益及び損失を示す。
Figure 2013536525
*4日目においてシーズンドスワップの現在価値は負なので、買い手は現在価値と同等の906,603ドルを受け取る。
**初期支払いは、買い手に対して日々金利収入を生成する。
表2は、ノンバイアス、中央清算型スワップがクリアリングされないスワップと同じ日に開始された場合には、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス、中央清算型スワップによって、
現時点までのクリアリングされないシーズンドスワップの合計損益が再現(replicate)できることを示す。
[実施例3]
本実施例は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型金融商品であって、日々のクリアリングされない、フォワードスターティング金利スワップの損益を再現(replicate)することができるものを示す。実施例1で特定されたスワップと同様に、2.0%のクーポン当たりの想定価値が1億ドルの10年物スワップについて検討する。本実施例では、スワップ開始日は、取引日から1年後である。同じ日に本発明に係るノンバイアス、中央清算型スワップ先物が取り引きされたとする。6ヶ月後に、利回りが2.1に変動したとする。次の表3は、利回りが変化した後のキャッシュフローと損益を示す。
Figure 2013536525
表3は、クリアリングされない、フォワードスターティングスワップの現時点までの全損益が、各日において、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス、中央清算型スワップ先物によって再現(replicate)できることを示す。
[実施例4]
本実施例は、コンベキシティバイアス及びNPV効果の調整を行わない中央清算型金利スワップ(非調整・清算型スワップと言う)と、本発明にしたがったノンバイアス、中央清算型スワップとの経済的側面を対比するものである。非調整・清算型スワップは、日々適正価値で決済されるものとする。引き続き実施例1の例において、クリアリングされないスワップが2.0%の利回りで取引される場合には、コンベキシティバイアスを伴う金利スワップ先物はより高い利回りで取引され得るであろう。10年物スワップのコンベキシティバイアスが25ベーシスポイントであると仮定すると、コンベキシティバイアスの調整を行わない同等の金利スワップのパー・クーポン(par coupon)は2.25%である。表4は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型スワップ先物の全損益と、非調整・清算型スワップの全損益とを比較したものである。
Figure 2013536525
*公正決済価値は、フューチャーキャッシュフローの総額と同等である。
表4は、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス、中央清算型スワップ先物の現時点までの全損益は、NPV効果によって、非調整・清算型スワップの全損益とは異なることを示す。さらに、非調整・清算型スワップは、コンベキシティバイアスによって、クリアリングされないスワップとは異なるパー・クーポン(par coupon)で取引される。
[実施例5]
本実施例は、本発明に係るノンバイアススワップ先物であって、オフマーケットスワップの損益を再現(replicate)することができるものを示す。オフマーケットスワップは、初期にゼロ以外の値を持つスワップである。オフマーケットスワップが取り引きされる時には、クーポンは通常パー・スワップレートに対して高くあるいは低く設定され、当事者間で前払いが行われる。
パー・イールド(par yield)が2.0%で、クーポンが3.0%に設定される時に、1億ドルの想定価値で、10年物のクリアリングされないスポットスターティングスワップが取り引きされたと仮定する。このスワップの現在価値は8,927,737ドルである。対応する本発明に係るノンバイアス中央清算型スワップ先物も同じ条件で取引される。表5は、本発明に係るノンバイアス、中央清算型スワップ先物が、利回りが2.1%に変動した時に、クリアリングされないオフマーケットスワップの損益を再現(replicate)することを示す。
Figure 2013536525
表5は、クリアリングされないオフマーケットスワップの現時点での損益が、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス、中央清算型スワップ先物によって日々再現(replicate)されることを示す。
[実施例6]
本発明の原理にしたがうノンバイアス中央清算型金融商品の実施例は、金利スワップ先物として取り引きされ得るものであり、上記定義にしたがう最終価値を、市場慣習と一致するように先物価格に定数100を加えた形で定義する。この例において、本実施例を、"トータルリターンスワップ先物"と呼ぶことにする。パー・クーポン(par coupon)を備えたスワップのイニシャルプライスは、100である。
この例において、トータルリターンスワップ先物は、IDCGを通して清算される金利スワップと比較される。この比較において、2つの点が強調される。第1に、IDCG金利スワップの主な特徴として、当該スワップの条項で定義された固定及び変動クーポン支払いは、満期が来ると相互に交換する。トータルリターンスワップ先物は、最終価値の定義に純累計キャッシュフロー(net accumulation of cash flow)を含ませることで、相互の支払いを要求することなく、クーポン支払いの経済的効果を再現(replicate)する。第2に、IDCG スワップは適切な調整を行なわず毎日変動証拠金を生成させるので、コンベキシティバイアス及びNPV効果の結果によって、IDCGスワップのトータル損益は、クリアリングされないスワップとは同等でない。
実施例1に示す2つの異なる、1億の想定元本の10年物スポットスターティング・パー・スワップが、同時にトータルリターンスワップ先物及びIDCGで取引されたものと仮定する。両者は中央清算される。トータルリターンスワップ先物のパー・クーポンは、一般的な利回りと同等の2.0%である。比較の目的のため、IDCGで清算されるスワップは、同じクーポンで取引される。
トータルリターンスワップ先物が、相互の支払いを要求することなく、クーポン支払いの経済的効果を再現(replicate)することを示すため、表6aは、スワップの条項に基づく期日の支払いの前後について、トータルリターンスワップ先物のキャッシュフロー及び損益を、IDCG清算型スワップと比較した。利回りは1日から90日まで変わらないと仮定し、500,000ドルの変動支払いが買い手から売り手に支払われる。
Figure 2013536525
表6aは、トータルリターンスワップ先物の現時点までのトータル損益が、相互のクーポン支払いを要求することなく、IDCG清算型スワップのものと同等であることを示す。
適切な調整を行わないIDCG清算型スワップがクリアリングされないスワップと同等ではないことを示すため、92日に利回りが2.1%に変化したものと仮定する。表6bは、IDCG清算型スワップとトータルリターンスワップ先物のキャッシュフロー及び損益を比較する。
Figure 2013536525
表6bは、IDCG清算型スワップについてのトータル損益が、トータルリターンスワップ先物のものとは異なることを示している。既述の実施例にも示すように、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス中央清算型スワップ先物は、クリアリングされないスワップと経済的に等価である。したがって、適切な調整が無いIDCG清算型スワップは、クリアリングされないスワップと同じ損益を生成しない。トータル損益におけるこの相違の理由は、IDCGスワップの純現在価値における全ての変動が変動証拠金を通じて買い手からあるいは買い手に流れ、NPV効果を生じさせるためである。さらに、塁計変動証拠金がIDCGスワップの時価と相関するレートの金利を生じさせるので、コンベキシティバイアスも損益の相違の一因となる。
[実施例7]
次の実施例は、調整の無い、クリアリングされるクレジットデフォルトスワップ(CDS)におけるNPV効果を示すものである。2者のカウンターパーティが、1000万ドルの想定元本、5年物のXYZ会社をレファレンスエンティティとしたCDSについて、1年につき想定元本の500ベーシスポイントのプレミアム(スプレッドとして知られる)で締結したと仮定する。これによって、買い手は売り手に対して四半期毎に5年間にわたり、あるいは、XYZ会社のデフォルトがCDSの満期前に発生した場合にはそのデフォルトまで、125,000ドル($10M*5.0%/4)を支払う義務がある。リターンとして、買い手は、XYZ会社がCDSの5年の期間内にデフォルトした場合には、1000万ドルを受け取る。この例を簡素化するため、XYZ会社のデフォルトリスクは金利と相関しないものと仮定し、これによって、IDCG清算型スワップは、コンベキシティバイアスが無い場合には、同じスプレッド(すなわち、500ベーシスポイント)で取引されるであろう。取引が完了してからまもなく、XYZ会社のデフォルトリスクの市場評価が変わり、5年物XYZ会社のCDSのスプレッドが300ベーシスポインとなったとする。以下に、クリアリングされないCDS、クリアリングされるがNPV効果の調整が無いCDS、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス中央清算型金融商品の損益を比較する。
クリアリングされないCDSの場合、500ベーシスポイントのスプレッドを有する元のCDSの時価は、CDSの満期あるいはXYZ会社のデフォルトのいずれか先に来る方までの四半期毎の−50,000ドル($10M*(-5.0%+3.0%)/4)の支払いのストリームの現在価値の総額と同等であり、6.0%の金利及びデフォルトのある確率を仮定すると、およそ−758,432ドル、である。もし買い手がポジションを手仕舞うと、-758,432ドルの損失となる。
調整の無いクリアリングされるCDS、取引所や清算機関が、クリアリングされないCDSの純現在価値と同等となるように毎日の決済を必要とする、について検討する。1日目の最終的なCDSの純現在価値は-758,432ドルなので、変動証拠金を通じて同等の額の損失が買い手に発生する。しかしながら、変動証拠金が流れた後においても、買い手はポジションを手仕舞うためには所要の額を支払う必要がある。これを見るべく、第三者が元の買い手からこのCDSを支払い無しで購入することについて検討する。信用リスクは、同じ想定元本及び満期の新しいCDSを300ベーシスポイントのスプレッドの新しいCDSを売却することでヘッジする。500ベーシスポイントのCDSのロング及び300ベーシスポイントのCDSのショートの純時価は、−758,432ドルから−1,000,000(-$50,000*4*10)ドルに減少し、もし満期前にデフォルトが起きなかった場合には、価値は−758,432ドルと−1,000,000ドルの間であろう。この負のキャッシュフローのストリームの現在価値は、約153,334ドルであり、これが元の買い手がポジションを手仕舞うために第三者に支払う公正価格である。このクリアリングされるCDSの取引のトータル損失は、クリアリングされないCDSの取引の損失よりもはるかに大きい。これはNPV効果によってもたらされる。
ここで、本発明の原理にしたがって生成されたノンバイアス中央清算型金融商品について検討する。1日目において、CDSスプレッドが300ベーシスポイントに変動した後で、公正決済価値は、クリアリングされないCDSの純現在価値と同等、すなわち、−758,432ドルである。買い手は、同じ想定元本及び満期で、300ベーシスポイントのスプレッドで新しいCDSのショートポジションを契約することで、このポジションを手仕舞うことができる。本発明にしたがうと、これらのロング及びショートポジションの最終価値は、CDSの満期あるいはXYZ会社のデフォルトのいずれか先に来る方までの四半期毎の−50,000ドルの支払いのストリームの累積価値から負のキャッシュフローのストリームに支払われた全ての金利の累積価値を差し引いたものに等しい。したがって、最終価値は、負のキャッシュフローのストリームの現在価値と同等であり、すなわち、−758,432である。買い手は、追加の損益もなく、−758,432ドルの損失が1日目でロックされる。このように、当該中央清算型金融商品は、CDSスプレッドが変動した時にクリアリングされないCDSと同じ経済的効果を有する。
これで、本発明の原理にしたがって、変動証拠金にかかる金利について最終価値を調整することにより生成されたノンバイアス中央清算型金融商品の実施例を締めくくる。
本発明の原理にしたがうノンバイアス中央清算型金融商品は、あらゆる手段によって実行され得るものであり、限定はされないが、立会場、電話、電子的手段を挙げることができる。買い手と売り手で取引が合意された後は、それが私的な通信手段であるか公的にアクセス可能な手段によるものかにかかわらずに、本発明に係る金融商品は、セントラルクリアリングのために中央清算機関(クリアリングハウス)に差し出される。本発明の他の側面は、このようなノンバイアス中央清算型金融商品を電子的に清算・決済する方法に係る。
本発明の原理にしたがい、定期的に、一般的には毎日、取引所あるいはクリアリングハウスは、ノンバイアス中央清算型金融商品の決済価格を決定し公表してもよい。ノンバイバイアス中央清算型金融商品の決済価格は、当該ノンバイバイアス中央清算型金融商品が日々見積もられあるいは取引される市場価格によって決定される。市場価格は直接観測できない場合には、ノンバイアス中央清算型金融商品は、市場価格が観測できる他の関連する金融商品と一致するような価値で決済される。このような場合、金融商品は、残りの資産フローの現在価値の合計に、過去の資産フローの累積価値を足し、変動証拠金についての累積リターンを差し引いた額と同等の価値で決済され得る。
ノンバイアス中央清算型金利スワップを例とすると、本発明にしたがって生成されたノンバイアス中央清算型スワップがある特定の日において市場価格が無い場合には、取引所や清算機関は、残りのキャッシュフローの現在価値の合計に、過去のキャッシュフローの累積価値を足し、その日までの変動証拠金についての累積トータルリターンを差し引いた額と同等の価値で金利スワップを決済する。キャッシュフローの評価には、他の流動金利スワップや金利金融商品について構築したイールドカーブを用い、したがって、流動ノンバイアス中央清算型金利スワップとの一貫性が保証される。
以下に、本発明の原理にしたがう中央清算型金利スワップを実行するための日毎の決済手順の非限定実施例を示す。
[実施例8]
実施例1に示す10年物金利スワップについて検討する。取引の完了日に、ノンバイアス中央清算型スワップは、金利スワップを評価する以下の標準プラクティスにしたがって現在価値を決定する。第1に、現在の現金預金金利、LIBOR、ユーロドル先物、及び、3年、4年、5年、10年、15年、20年、30年といった主要な満期のリストのためのスワップレート、からイールドカーブを生成する。ブートストラップ法を用いることで、これらの金利や金融商品からイールドカーブを生成する。
第2に、固定金利部分(fixed leg)の現在価値は、以下の式から計算される。
Figure 2013536525
ここで、Pは想定元本、Cはスワップの確定利付クーポン、Mは、確定利払いの数、
Tiは、期間の日数、Tiは、日数計算の慣習にしたがうベーシス、Dfiは、i番目の確定利払いについて上記生成されたイールドカーブから導かれたディスカウント・ファクター、である。第3に、金利スワップの変動金利部分(floating leg)の現在価値は、以下の式から計算される。
Figure 2013536525
ここで、Nは、変動利払いの数、Fjは、期間jについてのフォワードレート、である。最後に、スワップの現在価値が、PVfixed−PVfloatによって計算される。
実施例1に示す2.0%のパー・クーポンのノンバイアス中央清算型倫理スワップは、1日目には0で決済される。
2日目に、イールドカーブが10ベーシスポイント上方にシフトしたとする。このノンバイアス中央清算型金利スワップの決済価値は、当該スワップの残りのキャッシュフローの現在価値に、過去のキャッシュフローの累積価値を足し、現在までの変動証拠金に基づく累積トータルリターンを引くことで計算される。残りのキャッシュフローの現在価値は、PVfixed−PVfloat=$9,093,503−$10,000,000=−$906,497である。 クーポン支払いが行われていないので過去のキャッシュフローの累積価値は0であり、また、最初の取引日からいかなる変動証拠金も生成されていないので変動証拠金に基づく累積トータルリターンは0である。したがって、2日目のノンバイアス中央清算型金利スワップの決済価値は、−$906,497となる。
3日目に、2日目からのイールドカーブの変動は無いものとする。残りのキャッシュフローの現在価値は、PVfixed−PVfloat=$9,093,507− $10,000,057 =−$906,550となる。過去のキャッシュフローの累積価値は依然0である。変動証拠金、現在−$906,497である、に基づく累積トータルリターンは−$53(-$906,497*2.
l%/365)である。
ノンバイアス中央清算型金融商品は、この決済価格を用いて、一般に毎日、時価評価値してもよい。決済価値が公表されるのと同じタイムスケールで、一般に毎日、清算機関は各ノンバイアス中央清算型金融商品に要求される変動証拠金を計算することができる。変動証拠金を反映したキャッシュフローが、清算機関と、ノンバイアス中央清算型金融商品のオープンポジションを保有する当事者と、の間で、定期的に、一般に毎日、流れる。
清算機関は、各金融商品の毎日の決済価値の一連の履歴データ及びオーバーナイト金利を格納し保持しなければならない。これらは、初期の取引価格に加えて、最終価値を決定するのに必要であり、データベースに格納され、市場に公表される。
ノンバイアス中央清算型金融商品が存在する最後の日、一般に満期として知られる、において、清算機関は、計算を行って、本発明の原理にしたがって定義された最終価値にノンバイアス中央清算型金融商品を決済する。既述のように、本発明に係るノンバイアス中央清算型金融商品の1つの実施例は、既に詳細に述べた代替の実施例にしたがって決定された最終価値を用いて清算され決定してもよい。
本発明の原理にしたがって、最終決済価値を毎日公表するために、清算機関、取引所、先物取引業者、他の市場参加者は、この目的のために特に設計されたソフトウェアを備えたコンピュータを用いることができる。本発明に係る最終価値の計算は、反復かつ複雑であり、この目的には特別なソフトウェアが必要となる。このソフトウェアは、データライン、ネットワーク、あるいはインターネットを通して中央市場に接続されており、価格がシームレスに公表される。清算機関は、ある所与の瞬間にデータベースで存在している各金融商品の日々の価格を格納し、市場に電子的に公表してもよい。
図3を参照して、本発明のシステムを実行するのに用いることができるハイレベルハードウェア手段の非限定実施例を説明する。インフラストラクチャーは、限定されないものの、ワイドエリアネットワーク接続、ローカルエリアネットワーク接続、適切なネットワークスイッチ及びルータ、電源(バックアップ電源)、ストレージエリアネットワークハードウェア、サーバクラスコンピューティングハードウェア、例えば、レッドハットリナックスエンタープライズASオペレーティングシステム(レッドハット、インク、1801ヴァーシティドライブ、ラレイ、ノースキャロライナ、から入手可能)のようなオペレーティングシステム、を備えている。
清算・決済及び管理アプリケーションソフトウェアサーバは、例えば、3.33 GHzのプロセッサベース周波数、192GBまでのRAM、2 PCIE拡張スロット、1GBないし10GBのネットワークコントローラ、ホットプラグSFF SATAドライブ、余剰電源を備えたマルチプルインテルXeon5600シリーズプロセッサを備えたHP ProLiant DL 360 G6サーバ(ヒューレッドパッカード、インク、3000 ハノーバストリート、パロアルト、カリフォルニア、から入手可能)上で実行される。データベースサーバは、例えば、3.33 GHzのプロセッサベース周波数、192GBまでのRAM、6 PCIE拡張スロット、16SFF
SATAドライブベイ、インテグレートP410i インテグレートストレージコントローラ、余剰電源を備えたマルチプルインテルXeon5600シリーズプロセッサを備えたHP ProLiant DL 360 G6サーバ(ヒューレッドパッカードから入手可能)上で実行される。
本発明について具体的な実施形態に基づいて説明したが、他の代替、修正、変更は当業者にとって明白である。したがって、そのような代替、修正、変更の全てが添付の特許請求の範囲の精神及び範囲に含むことを意図する。
本発明について具体的な実施形態に基づいて説明したが、他の代替、修正、変更は当業者にとって明白である。したがって、そのような代替、修正、変更の全てが添付の特許請求の範囲の精神及び範囲に含むことを意図する。
[付記]
[概念1]
変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品であって、
前記金融商品は中央清算されるものであり、それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
ノンバイアス金融商品。
[概念2]
前記最終価値は、当該金融商品の条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該金融商品の存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いたものである、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念3]
前記金融商品はスワップであり、
前記最終価値は、
最終価値=キャッシュフローの純累積価値−変動証拠金に基づくトータルリターンによって導かれ、ここで、
キャッシュフローの純累積価値は、金融商品の買い手(売り手)の受け取りから買い手(売り手)の支払いを引いて、キャッシュフローの発生から金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された累積価値であり、
変動証拠金に基づくトータルリターンは、累積変動証拠金に基づいて日々受け取られ、当該金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された金利の総額であり、
オーバーナイト・レートは、市場参加者の短期ファイナンスレートを反映するように取引所あるいは清算機関によって特定されたレートである、
概念2に記載のノンバイアス金融商品。
[概念4]
前記キャッシュフローの純累積価値は、
キャッシュフローの純累積価値=
Figure 2013536525
で導出され、ここで、
C i は、時刻t c,i において支払い可能な固定金利部分の支払額、
L i は、時刻t l,i において支払い可能な変動金利部分の支払額、
Tは、金融商品の終了、
B(t,T)は、初期預金1としてオーバーナイト・レートで累積された時刻Tにおける金融市場預金口座の価値、である、
概念3に記載のノンバイアス金融商品。
[概念5]
前記変動証拠金に基づくトータルリターンは、
変動証拠金に基づくトータルリターン=
Figure 2013536525
によって決定され、ここで、
P t は、t日目における金融商品の決済価格、
R t は、t日目におけるオーバーナイト金利である、
概念3に記載のノンバイアス金融商品。
[概念6]
前記金融商品はスワップであり、前記最終価値は、
最終価値=キャッシュフローの純合計−修正された変動証拠金に基づくトータルリターン、
によって導出され、ここで、既述の表記を用いて、
キャッシュフローの純合計=
Figure 2013536525
修正された変動証拠金に基づくトータルリターン=
Figure 2013536525
である、
概念2に記載のノンバイアス金融商品。
[概念7]
前記金融商品は、金利スワップ、金利スワップ先物、クレジットデフォルトスワップ、クレジットデフォルトスワップ先物、他の金利先物、金利先渡契約(FRA)、コモディティスワップ、外国為替スワップからなる群から選択される、概念1に記載の金融商品。
[概念8]
前記金融商品は、上場取引される、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念9]
前記金融商品は、上場取引されない、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念10]
前記金融商品は、電子取引される、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念11]
当該金融商品と金利との間に相関がある、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念12]
当該金融商品に適用され得る価格やレートに対して追加ないし差し引かれる定数を有している、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念13]
当該金融商品の満期日である消滅日を有している、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念14]
前記金融商品は現金決済される概念1に記載のノンバイアス融商品。
[概念15]
前記金融商品は現物決済される概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念16]
前記金融商品は、米国ドル建てである、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念17]
前記ノンバイアス金融商品は、エリス・エクスチェンジで取引される、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念18]
前記最終価値は、当該金融商品の変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンのトータル共変動をオフセットする、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念19]
前記金融商品は、残りのアセットフローの現在価値の合計に、過去のアセットフローの累積価値を加え、変動証拠金に基づく累積リターンを引いた額と同等の価値で決済される、概念1に記載のノンバイアス金融商品。
[概念20]
プロセスによって得られるノンバイアス金融商品であって、前記プロセスは、
変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品を提供し、
前記金融商品を中央清算し、
それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
ノンバイアス金融商品。
[概念21]
スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する、概念20にの方法によって得られたノンバイアス金融商品。
[概念22]
最終価値を有する金融商品を提供する手段と、
変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするよう二前記最終価値を提供する手段と、
前記金融商品を中央清算する手段と、
を備え、それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
ノンバイアス金融商品。
[概念23]
スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する手段を備えた、概念22に記載のノンバイアス金融商品。

Claims (44)

  1. 変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品であって、
    前記金融商品は中央清算されるものであり、それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    ノンバイアス金融商品。
  2. 前記最終価値は、当該金融商品の条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該金融商品の存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いたものである、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  3. 前記金融商品はスワップであり、
    前記最終価値は、
    最終価値=キャッシュフローの純累積価値−変動証拠金に基づくトータルリターンによって導かれ、ここで、
    キャッシュフローの純累積価値は、金融商品の買い手(売り手)の受け取りから買い手(売り手)の支払いを引いて、キャッシュフローの発生から金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された累積価値であり、
    変動証拠金に基づくトータルリターンは、累積変動証拠金に基づいて日々受け取られ、当該金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された金利の総額であり、
    オーバーナイト・レートは、市場参加者の短期ファイナンスレートを反映するように取引所あるいは清算機関によって特定されたレートである、
    請求項2に記載のノンバイアス金融商品。
  4. 前記キャッシュフローの純累積価値は、
    キャッシュフローの純累積価値=
    Figure 2013536525
    で導出され、ここで、
    Ciは、時刻tc,iにおいて支払い可能な固定金利部分の支払額、
    Liは、時刻tl,iにおいて支払い可能な変動金利部分の支払額、
    Tは、金融商品の終了、
    B(t,T)は、初期預金1としてオーバーナイト・レートで累積された時刻Tにおける金融市場預金口座の価値、である、
    請求項3に記載のノンバイアス金融商品。
  5. 前記変動証拠金に基づくトータルリターンは、
    変動証拠金に基づくトータルリターン=
    Figure 2013536525
    によって決定され、ここで、
    Ptは、t日目における金融商品の決済価格、
    Rtは、t日目におけるオーバーナイト金利である、
    請求項3に記載のノンバイアス金融商品。
  6. 前記金融商品はスワップであり、前記最終価値は、
    最終価値=キャッシュフローの純合計−修正された変動証拠金に基づくトータルリターン、
    によって導出され、ここで、既述の表記を用いて、
    キャッシュフローの純合計=
    Figure 2013536525
    修正された変動証拠金に基づくトータルリターン=
    Figure 2013536525
    である、
    請求項2に記載のノンバイアス金融商品。
  7. 前記金融商品は、金利スワップ、金利スワップ先物、クレジットデフォルトスワップ、クレジットデフォルトスワップ先物、他の金利先物、金利先渡契約(FRA)、コモディティスワップ、外国為替スワップからなる群から選択される、請求項1に記載の金融商品。
  8. 前記金融商品は、上場取引される、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  9. 前記金融商品は、上場取引されない、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  10. 前記金融商品は、電子取引される、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  11. 当該金融商品と金利との間に相関がある、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  12. 当該金融商品に適用され得る価格やレートに対して追加ないし差し引かれる定数を有している、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  13. 当該金融商品の満期日である消滅日を有している、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  14. 前記金融商品は現金決済される請求項1に記載のノンバイアス融商品。
  15. 前記金融商品は現物決済される請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  16. 前記金融商品は、米国ドル建てである、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  17. 前記ノンバイアス金融商品は、エリス・エクスチェンジで取引される、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  18. 前記最終価値は、当該金融商品の変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンのトータル共変動をオフセットする、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  19. 前記金融商品は、残りのアセットフローの現在価値の合計に、過去のアセットフローの累積価値を加え、変動証拠金に基づく累積リターンを引いた額と同等の価値で決済される、請求項1に記載のノンバイアス金融商品。
  20. ノンバイアス金融商品の清算・決済方法を実行するコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ利用可能媒体を備えたコンピュータプログラムプロダクトであって、
    前記方法は、変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品を提供し、
    前記金融商品を中央清算するものであり、
    それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    コンピュータプログラムプロダクト。
  21. スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する、請求項20に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  22. 以下のように導出される最終価値を有するノンバイアス金利スワップを提供することを含み、前記最終価値は、
    最終価値=キャッシュフローの純累積価値−変動証拠金に基づくトータルリターンによって導かれ、ここで、
    キャッシュフローの純累積価値は、金融商品の買い手(売り手)の受け取りから買い手(売り手)の支払いを引いて、キャッシュフローの発生から金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された累積価値であり、
    変動証拠金に基づくトータルリターンは、累積変動証拠金に基づいて日々受け取られ、当該金融商品の終了までオーバーナイト・レートで再投資された金利の総額であり、
    オーバーナイト・レートは、市場参加者の短期ファイナンスレートを反映するように取引所あるいは清算機関によって特定されたレートである、
    請求項21に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  23. 以下のように導出されるキャッシュフローの純累積価値を有するノンバイアス金利スワップを提供することを含み、前記キャッシュフローの純累積価値は、
    キャッシュフローの純累積価値=
    Figure 2013536525
    で導出され、ここで、
    Ciは、時刻tc,iにおいて支払い可能な固定金利部分の支払額、
    Liは、時刻tl,iにおいて支払い可能な変動金利部分の支払額、
    Tは、金融商品の終了、
    B(t,T)は、初期預金1としてオーバーナイト・レートで累積された時刻Tにおける金融市場預金口座の価値、である、
    請求項22に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  24. 以下のように決定される変動証拠金に基づくトータルリターンを有するノンバイアス金利スワップを提供することを含み、前記変動証拠金に基づくトータルリターンは、
    変動証拠金に基づくトータルリターン=
    Figure 2013536525
    によって決定され、ここで、
    Ptは、t日目における金融商品の決済価格、
    Rtは、t日目におけるオーバーナイト金利である、
    請求項22に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  25. 以下のように導出される最終価値を有するンバイアス金利スワップを提供することを含み、前記最終価値は、
    最終価値=キャッシュフローの純合計−修正された変動証拠金に基づくトータルリターン、
    によって導出され、ここで、既述の表記を用いて、
    キャッシュフローの純合計=
    Figure 2013536525
    修正された変動証拠金に基づくトータルリターン=
    Figure 2013536525
    である、
    請求項21に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  26. ノンバイアス金融商品を電子的に清算・決済する一連のステップを実行するようにプログラムされた汎用デジタルコンピュータであって、
    変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品を提供し、
    前記金融商品を中央清算するものであり、
    それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    汎用デジタルコンピュータ。
  27. スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する、請求項26に記載の汎用デジタルコンピュータ。
  28. プロセスによって得られるノンバイアス金融商品であって、前記プロセスは、
    変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品を提供し、
    前記金融商品を中央清算し、
    それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    ノンバイアス金融商品。
  29. スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する、請求項28記載の方法によって得られたノンバイアス金融商品。
  30. 最終価値を有する金融商品を提供する手段と、
    変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするよう二前記最終価値を提供する手段と、
    前記金融商品を中央清算する手段と、
    を備え、それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    ノンバイアス金融商品。
  31. スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを提供する手段を備えた、請求項30に記載のノンバイアス金融商品。
  32. ノンバイアス金融商品を電子的に清算・決済する方法であって、
    変動証拠金と変動証拠金に基づく投資リターンとの共変動をオフセットするような最終価値を備えたノンバイアス金融商品を電子的にコンピュータ上で提供し、
    前記金融商品を電子的にコンピュータ上で中央清算・決済し、
    それによって、コンベキシティバイアスあるいはNPV効果あるいは両方に対処する、
    ノンバイアス金融商品を電子的に清算・決済する方法。
  33. スワップの条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該スワップの存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いた最終価値を有するノンバイアススワップを電子的にコンピュータ上に提供する、請求項32にノンバイアス金融商品の電子的清算・決済方法。
  34. 金融商品を清算・決済する方法であって、前記金融商品を、残りのアセットフローの現在価値の合計に、過去のアセットフローの累積価値を加え、変動証拠金に基づく累積リターンを引いた額と同等の価値で決済する、
    金融商品の清算・決済方法。
  35. 前記金融商品を、残りのキャッシュフローの現在価値の合計に、過去のキャッシュフローの累積価値を加え、変動証拠金に基づく累積リターンを引いた額と同等の価値に決定する、請求項34に記載の金融商品の清算・決済方法。
  36. 金利スワップを、残りのキャッシュフローの現在価値の合計に、過去のキャッシュフローの累積価値を加え、変動証拠金に基づく累積リターンを引いた額と同等の価値に決定する、請求項34に記載の金融商品の清算・決済方法。
  37. キャッシュフローの評価のために、他の流動的な金利スワップないし金利金融商品を用いて生成されたイールドカーブを用いる、請求項36に記載の清算・決済方法。
  38. 前記金融商品を、その決済価格を用いて時価評価する、請求項34に記載の清算・決済方法。
  39. 金融商品に必要とされる変動証拠金を計算する、請求項34に記載の清算・決済方法。
  40. 金融商品の最終価値を、当該金融商品の条件にしたがって行われた支払いの累積価値から、当該金融商品の存続期間において変動証拠金に基づいて受け取られた累積金利を差し引いたものとして決定する、請求項34に記載の清算・決済方法。
  41. 前記金融商品は、金利スワップ、金利スワップ先物、クレジットデフォルトスワップ、クレジットデフォルトスワップ先物、他の金利先物、金利先渡契約(FRA)、コモディティスワップ、外国為替スワップからなる群から選択される、請求項34に記載の清算・決済方法。
  42. 前記金融商品は米国ドルで決済される、請求項34に記載の清算・決済方法。
  43. 前記金融商品は現金決済される、請求項34に記載の清算・決済方法。
  44. 前記金融商品は現物決済される、請求項34に記載の清算・決済方法。
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