JP2013529003A - 空間再利用によって無線リンクをスケジュールするための方法およびシステム - Google Patents

空間再利用によって無線リンクをスケジュールするための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスのペアをスケジュールするための方法。各ペアは、送信機と受信機とを備えている。通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、訓練信号を発信するためにその複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔が割り当てられる。訓練信号は、チャネル推定を算出することを可能にする。送信機によって発信された訓練信号を受信しているペアに含まれる受信機からチャネル情報を獲得する。チャネル情報は、受信機により受信された訓練信号を分析することによって算出される。チャネル情報は、受信機と、受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルのチャネル推定値を備える。品質指標が事前定義された基準を検証するペアのセットのうちのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールする。その品質指標は、ペアの受信機から獲得されたチャネル推定を使用して算出される方法。

Description

本発明は、一般に、通信ネットワークに関し、より具体的には、通信ネットワークにおけるデバイススケジューリングに関する。
ワイヤレス通信ネットワークは、デバイス間の便利なデータ交換のために設計されている。ネットワークにおける1つのデバイスと別のデバイスとの間の通信は、ワイヤレスリンクを介して行われ、送信側デバイス、つまり、送信機が、送信機のアンテナから電磁信号を発信し、これらの信号がワイヤレスリンクを介して伝搬されて、受信側デバイス、つまり、受信機のアンテナによって受信される。
最近、60GHz周波数帯域で動作するミリ波システムが、短い距離(通常、10メートルまでの)にわたって数Gbps(ギガビット/秒)のデータ転送速度をもたらすように規定されている。60GHz帯域(ほとんどの主要な管轄区域において7GHz)で利用可能な非常に広い帯域幅は、そのようなワイヤレスネットワークが、デバイス間で高精細度ビデオストリーミングや高速一括データダウンロード/アップロードなどのアプリケーションをサポートする数Gbps(ギガビット/秒)までの非常に高いデータスループットをもたらすことができることを意味する。さらに、60GHzワイヤレスネットワークの1つの特徴は、短いRF波長(約5ミリメートル)のため、限られた送信機電力(通常、最大10dBm)を用いた広い帯域幅にわたって、要求されるSNR(信号対雑音比)に達するのに高いアンテナ利得が要求されることである。したがって、このネットワークにおけるデバイスは、指向性アンテナを使用することが可能であり、さらにアンテナビームは、デバイスの各ペアの間のリンク品質を最大化するように適応的に調整されることが可能である。指向性アンテナは、原則として、空間再利用を許すように使用されることが可能であり、つまり、それらのアンテナの指向性が、同一のネットワークにおけるデバイスの複数のペアの間の相互干渉を低減して、同一のチャネルで同時に(すなわち、同一の周波数帯域において、同時に)送信するために協調スケジュール(co-schedule)され得るようにすることが可能である。そのようなネットワークにおいて、デバイススケジューリング(例えば、デバイスへのさらなるリソース割当てのための)は、ネットワーク調整デバイス、つまり、ネットワークコーディネータによって実行される。ネットワークコーディネータは、ネットワークの一部であり、受信機として、または送信機として別のデバイスとペアで通信するためにスケジュールされることも可能である。或るデバイスが、そのようなワイヤレス通信ネットワークに加わることを所望する場合、そのデバイスは、ネットワークコーディネータに要求を送信し、ネットワークコーディネータは、通信のためにそのデバイスをさらにスケジュールする。さらに、アクティブリンクにおける、すなわち、既にスケジュールされている、またはスケジューリングのための要求を
既に行っており、スケジュールされるのを待っているデバイスのペアは、一般に、両方の側で使用するのに最良の(指向性の非常に強い)ビームパターンを特定するために、周期的にビーム訓練手順を実行する。
米国特許出願、「Techniques for Wireless Personal Area Network Communications With Efficient Spatial Reuse」(第11/855862号)において、デバイスのペアにおける1つのリンクに対して、デバイスの別のペアにおける別のリンクによって、それらのデバイスのペアが協調スケジュールされるとした場合、もたらされることになる干渉電力の推定値を備える要素を有する干渉行列が、ネットワークコーディネータによって生成される。この干渉行列は、受信機が、異なる時点で(すなわち、順に)、他のリンクの(すなわち、デバイスの他のペアにおける)送信機からの信号をリッスンすることによって生成される。次に、この信号電力が、受信機によってネットワークコーディネータに報告される。次に、純粋なTDMAを使用して(すなわち、空間再利用を用いずに)満たされ得ない、スケジュールされることを求めるデバイスの要求が行われると、干渉行列が調べられて、その新たな要求を許可する空きを作るために相互干渉の低い、(すなわち、空間再利用を用いて)協調スケジュールされ得るリンクが見出される。このソリューションの欠点は、デバイスの各ペアに関するビーム訓練が独立に、干渉を最小限に抑えるように最適化されていない有限セットのビームパターンを使用して実行されるので、可能な空間再利用の量が相当に少なく、このため、ネットワークの総計データスループットが最適化されないことである。さらに、データトラフィックのバースト性のため、データ通信中に検出される干渉レベルは、デバイスのペアが協調スケジュールされた場合に生じる最悪ケースの干渉を代表しない可能性があるので、デバイスのいずれのペアが協調スケジュールされ得るかをさらに判定するための最適のパラメータではない。さらに、デバイスの複数のペアに何らかの協調スケジューリングが許可されると、それぞれの個別のリンクの間の相互干渉は、このソリューションによってはもはや測定され得ず、その協調スケジューリングの取消しが必要であり、このことは、いくつかのリンクがドロップされる、または停止することをもたらす可能性がある。
今日、干渉を低減することを許し、これにより、そのようなワイヤレス通信システムの効率を向上させることを許す、デバイスを効率的にスケジュールするソリューションは、存在しない。今日、既存の通信インフラストラクチャ上で容易に実施され得る効率的なデバイススケジューリングソリューションの必要性が、存在する。
米国特許出願第11/855862号
本システムの目的は、従来技術の欠点を克服し、従来技術に優る改良を行うことである。
その目的で、本発明は、通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための方法を提案し、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、この方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
訓練信号を発信するためにその複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てる動作であり、それらの訓練信号は、チャネル推定値を算出することを許す動作と、
送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得する動作であり、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える動作と、
品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットのうちのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールする動作であり、その品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される動作とを備える。
送信機によって発信された訓練信号を使用して受信機によって算出されたチャネル推定値の使用は、協調スケジュールされ得るデバイスのペア(つまり、ペアにされたデバイス)を正確に定義することを、それらのペアの受信機から獲得された関連するチャネル推定値を使用して算出された品質指標が、事前定義された基準を検証する、またはそのような基準に適合する場合、許す。
また、本発明は、請求項2に記載のデバイスのペアをスケジュールするための方法も提案する。この方法は、送信機と、ペアにされた受信機との間のチャネル上で、協調スケジュールされた際に他のペアによって発信される信号も考慮に入れて、送信する最適な方法に対応する(この方法は、チャネル推定値に基づくので)送信機ビーム形成ベクトルを、ネットワークコーディネータが計算すること、および所与の送信機が使用することを許すという利点を有する。
また、本発明は、請求項3に記載のデバイスのペアをスケジュールするための方法も提案する。この方法は、受信機と、ペアにされた送信機との間のチャネル上で、協調スケジュールされた際に他のペアによっても発信される信号を考慮に入れて、受信する最適な方法に対応する(この方法は、チャネル推定値に基づくので)受信機ビーム形成ベクトルを、ネットワークコーディネータが計算すること、および所与の送信機が使用することを許すという利点を有する。
また、本発明は、請求項4に記載のデバイスのペアをスケジュールするための方法も提案する。デバイスのサブセットを定義することによって、本発明による方法は、協調スケジューリングに適するとさらに予測されたデバイスのペアのサブセットが、通信ネットワークにおいて通信することに関して全くシグナリングオーバーヘッドを生じさせずに、選択されることを許す。ワイヤレスネットワークにおけるデバイスは、多くの使用事例において移動性であるので、所与の受信機とネットワークコーディネータが稀にしか直接に通信しない場合でも、ほとんどの事例において信頼できる受信機の空間的離隔の推定値が獲得され得る。サブセット作成は、必ずしも、サブセットの中のすべてのデバイスにリソースを直接に割り当てるようにではなく、評価および協調スケジューリングのために実行されることが可能である。したがって、所与のペアに関してネットワークコーディネータ上に格納された受信機の空間的離隔の推定値が古い場合でも、協調スケジュールするのに適したアクティブリンクにおける十分なペアを見出すために、アクティブリンクにおけるデバイスのさらなるペアに関する最新のチャネル情報を獲得するのにシグナリングオーバーヘッドがわずかに増加する可能性がある以外、ネットワークのパフォーマンスに対する影響は、全く存在しない。さらに、サブセットの使用は、デバイスのペアを再スケジュールする頻度をより少なくして、通信ネットワークにおけるオーバーヘッドを低減し、これにより、その通信ネットワークの効率を向上させることを許す。
また、本発明は、請求項5に記載のデバイスのペアをスケジュールするための方法も提案する。
また、本発明は、請求項6に記載のデバイスのペアをスケジュールするための方法も提案する。
また、本発明は、関連する方法と同様の利点をもたらす請求項7に記載のネットワーク調整デバイスも提案する。
また、本発明は、関連する方法と同様の利点をもたらす請求項11に記載の受信機または受信側デバイスも提案する。
また、本発明は、関連する方法と同様の利点をもたらす請求項13に記載のシステムも提案する。
また、本発明は、関連する方法と同様の利点をもたらす請求項14に記載の可読コンピュータプログラムも提案する。
また、本発明は、関連する方法と同様の利点をもたらす請求項15に記載の可読コンピュータプログラムも提案する。
次に、本発明の実施形態が、単に例として、添付の図面だけを参照して説明され、図面では、同様の部分に、対応する参照符号が付される。
本発明の或る実施形態によるシステムを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態によるシステムを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による時間領域フレームを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による時間領域フレームを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態によるセクタ切替えアンテナアセンブリを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態によるフェーズドアレイアンテナアセンブリを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態によるネットワークコーディネータを概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による受信機120を概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による方法を概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による方法を概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による方法を概略で示す図である。 本発明の或る実施形態による方法を概略で示す図である。
以下は、図面と併せて理解されると、前述した特徴および利点を示すとともに、さらなる特徴および利点を概説する例示的な実施形態の説明である。以下の説明において、限定ではなく、説明の目的で、例示のためにアーキテクチャ、インターフェース、技術、およびデバイスなどの特定の詳細が示される。しかし、これらの詳細を逸脱する他の実施形態が、それでも、添付の特許請求の範囲に含まれると理解されることが、当業者には明白であろう。さらに、簡明のため、よく知られたデバイス、システム、および方法の詳細な説明は、本システムの説明を不明瞭にしないように省略される。さらに、通信ネットワークにおけるルータ、サーバ、ノード、ゲートウェイ、または他のエンティティは、それらのエンティティの実施が、本システムおよび本方法の範囲を超えるので、詳細には述べない。特に明記しない限り、例示的な実施形態は、以降、ワイヤレス通信ネットワークの少なくとも1つのデバイスへの適用において説明される。さらに、図面は、例示の目的で含められており、本システムの範囲を表すものではないことを明確に理解されたい。
図1Aは、本発明によるシステムの或る例示的な実施形態を説明する。この例示的な実施形態において、システムは、複数のDEV(デバイス)が通信することが可能な通信ネットワーク10を備える。いくつかのデバイスが、ペアで通信することが可能であり、各ペアにおいて、送信側デバイス、つまり、送信機110が、受信側デバイス、つまり、受信機120にデータを送信する(または、受信側デバイス、つまり、受信機120と通信する)。デバイス130およびデバイス140が、通信ネットワーク10に加わることを所望して、デバイス130がデバイス140にデータを送信するようにスケジュールされることが可能である。通信ネットワーク10における1つのデバイスが、ネットワークコーディネータ100(例えば、PNC(ピコネットコーディネータなどの))の役割をし、ペア通信(すなわち、ペアの送信機と受信機との間のペア内での通信)のためにデバイスをスケジュールする。通信ネットワーク10に加わるために、デバイス130または140が、デバイス130とデバイス140のペアがスケジュールされるようにネットワークに加わる要求を送信することが可能であり、さらに、オプションとして、ネットワークコーディネータ100によってリソース(例えば、タイムスロット)をさらに割り当てられることが可能である。デバイスのスケジュールされるペア、およびスケジューリングを求める要求を行ったが、スケジュールされるのを待っているペアは、アクティブリンクを有するペアである。例えば、IEEE802.11.TGad標準グループにおいて、空間再利用が適用され得る通信ネットワーク10は、PBSS(パーソナルベーシックサービスセット)(またはIBSS(インデペンデントベーシックサービスセット))として知られており、デバイスは、STA(局)として知られており、さらにコーディネータは、PCP(PBSS制御ポイント)として知られていることが可能である。例えば、IEEE802.15.3c標準において、通信ネットワーク10は、ピコネットとして知られており、デバイスは、DEVとして知られており、さらにネットワークにおける1つのデバイスが、PNC(ピコネットコーディネータ)として知られるネットワークコーディネータ100として指定され、この用語法が、以下の説明において使用される。しかし、本発明の範囲は、特定の標準、プロトコル、または用語法に限定されず、任意の周波数帯域における指向性アンテナを有する任意のワイヤレス通信ネットワークに適用され得ることが、当業者には認識されよう。デバイスのペアがスケジュールされている場合、デバイスのペアには、ネットワークコーディネータ100によってリソース(例えば、タイムスロット)がさらに割り当てられることが可能である。デバイスのペアは、これらの割り当てられたリソースを使用して、そのペアにおける対応する(つまり、ペアにされた)デバイスを相手にデータを送受信する(すなわち、通信する)ことができる(ただし、そうする必要はない)。例として図1Aに示されるとおり、送信側デバイスDEV1、DEV3、およびDEV5が、受信側デバイスDEV7、DEV6、およびDEV5とそれぞれペアで通信する(つまり、ペアにされた)一方で、デバイスDEV4およびDEV2は、ネットワークコーディネータ100によって、まだスケジュールされていないが、送信側デバイスDEV4から受信側デバイスDEV2に通信できることを所望する。図1Bは、本発明によるシステムの例示的な実施形態を表し、デバイスのサブセット150が、後段でさらに説明されるとおり、通信ネットワーク10内で事前定義され得る。そのようなサブセットは、例えば、互いの間で干渉を生じさせる可能性がそれほど高くなく、このため、ペアを再スケジュールする頻度をより少なくすることを許すデバイスのペアを備え得る。サブセット定義は、図5Aを参照する本発明による方法に関連して後段で説明される。送信側DEV1、送信側DEV3、および送信側DEV8が、それぞれ、受信側DEV7、受信側DEV6、および受信側DEV5とペアで通信するので、デバイスの各ペアにおける各受信機120は、送信機110によって、すなわち、ペアにされた送信側デバイスから、およびデバイスの他のペアの送信機から送信された信号を受信することが可能である。例えば、受信側DEV5が、送信側DEV1、送信側DEV3、および送信側DEV8から信号を受信することが可能である。さらに、DEV5が、DEV4から信号を受信することも可能であり、DEV4は、通信ネットワーク10に加わる目的で、またはアンテナ訓練手順中、もしくはビーム形成訓練手順(後段で説明される)中に、すなわち、DEV2と通信するのに先立って、データを送信することが可能である。
例えば、一部のWPAN(ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク)などの既存の60GHz帯域システムにおいて、ワイヤレスネットワークは、ピコネットとして知られ、デバイスは、DEVとして知られ、さらにネットワークにおける1つのデバイスが、PNC(ピコネットコーディネータ)として知られるネットワークコーディネータとして指定される。そのようなネットワークにおいて、ネットワーク内の異なる複数のデバイスによる送信が、スーパーフレームとして知られる時間領域構造にフォーマットされ得る。図2Aおよび図2Bが、本発明による時間領域構造、つまり、スーパーフレーム200の2つの例示的な実施形態を示す。スーパーフレーム200は、低いレートの準無指向性モード(quasi-omni mode)を使用してPNC100によってすべてのデバイスに送信される短いビーコンから始まる。このビーコンは、一般的なネットワークシグナリング情報、およびCTAP(チャネル時間割当て期間)中にペアのデバイスの間の特定のリンクに許可されたチャネルアクセスのタイミングスケジュールを含む。このビーコンの後に続くのが、CAP(競合アクセス期間)である。CAP中、デバイスは、ランダムな競合ベースのアクセスを使用して互いに通信することが可能である。CAPは、一般に(ただし、排他的にではなく)、MAC(媒体アクセス制御)フレームおよび確認応答を送信するために使用される。CAPの後に続くのがCTAPであり、CTAPは、一般に、スーパーフレームの最長の部分であり、さらに、デバイスが、スケジュールされたTDMA(時間領域多元接続)を使用して高い効率で互いにデータを通信する期間である。PNCは、CTAP内の異なる時間で通信するようにデバイスのペアの間のリンクをスケジュールする。1つのリンクに割り当てられた期間は、CTA(チャネル時間割当て)として知られる。CTAPは、異なるリンクに割り当てられることが可能な1つまたは複数のCTAを備えることが可能である。所与のCTAにおいて、データフローは、基本的に単方向であるが、いくつかの事例において、受信側デバイスは、同一のCTA中に送信機に確認応答フレームを送信することが可能である。CTAP内の複数のCTAが重なり合わず、さらに1つのCTAが1つのリンクだけに割り当てられる場合、空間再利用は、全く存在しない。1つのCTAがいくつかのリンクに割り当てられる場合、空間再利用が存在する。新たなデバイスが、参加すべきピコネットを探す際、そのデバイスはまず、PNCによって送信されたビーコンを検出しようと試み、次に、準無指向性モードで(最初、正しいビーコンパターンは知られていないので)CAP中に関連付け要求を送信する。関連付け中、デバイスは、準無指向性セットから、そのデバイスへの将来の送信のためにPNCが使用すべき最良の(広い指向性の)ビームパターンをPNCに知らせる。さらに、多くの事例において、PNCおよびデバイスは、両方の側で使用すべき最良の(指向性の非常に強い)ビームパターンを特定するために特定のビーム訓練手順を実行する。CTAP中に別のデバイスにデータを送信することを所望するデバイスが、CAP中にPNCに時間要求を行う。この要求は、そのリンクに関する送信元デバイスIDおよび宛先デバイスID、ならびにチャネルアクセスが要求される時間の長さを含む。多くの事例において、デバイスは、長い期間にわたってデータのストリームを交換することを所望することが可能であり、その場合、無期限に毎サブフレーム内で(またはいくつかのサブフレーム毎に1回)通常のチャネルアクセスを求める単一の要求が行われることが可能である。要求を受信した後、PNCは、この要求を満たすべきCTAP内の使用されていない期間を見つけようと試みる。そのような期間が見つかった場合、PNCは、このリンクに関するCTAをスケジュールし、さらにスケジューリング情報を、対応する後続のスーパーフレームのビーコンの中に含める。IEEE802.15.3cなどの従来の60GHzワイヤレスネットワークにおいて、CTAP内の使用されていない期間が、この要求を満たすのに不十分である場合、この要求は拒否され、DEVのペアは、通信することを許されない。しかし、空間再利用が許されるワイヤレスネットワークにおいて、PNCは、代わりに、同一のCTA内でいくつかのリンクを協調スケジュールして、この要求が満たされ得るようにしようと試みる。これらのリンクの間の相互干渉(受信機において観測される)が十分に低い場合、この空間再利用は、ネットワークの総計データスループットが増加することをもたらす。従来、各リンクの送信側デバイスと受信側デバイスは、ビーム形成訓練手順
(またはポイントツーポイント、すなわち、1つの送信機と1つの受信機との間のビーム形成訓練手順)と呼ばれるアンテナ訓練手順を独立に実行して、それらのデバイスのリンクの信号強度を最大化する信号のビームパターンを特定する。しかし、特に、複数のリンクの受信側デバイスの間隔が近く、さらに/またはワイヤレス伝搬チャネルが、相当なマルチパスを有する場合、この手順は、空間再利用を用いた場合の相互干渉がデータスループットの大きな低下をもたらさないことを確実にするのに十分ではない。ポイントツーポイントビーム形成ベクトルは、ポイントツーポイント、すなわち、1つの送信機と1つの受信機との間のビーム形成訓練手順から導き出されるベクトルであるのに対して、協調ビーム形成ベクトルは、1つの受信機と複数の送信機との間のビーム形成訓練手順から導き出されるベクトルである。
図2Aは、本発明によるスーパーフレーム200の例示的な実施形態を示し、デバイスのペアにはそれぞれ、異なる時間間隔が割り当てられる(すなわち、協調スケジュールを用いずに、純粋なTDMA(時分割多元接続)を使用して)。各スーパーフレーム200内で、ビーコン210の後にCAP(競合アクセス期間)220が続き、次に、例えば、CTA1 232、CTA2 234、CTA3 236、および、オプションとして、割り当てられていないリソース238などの、連続するCTA(チャネル時間割当て)を備えるCTAP(チャネル時間割当て期間)230が続く。ペア(DEV1、DEV7)にCTA1 232が割り当てられることが可能である一方で、ペア(DEV3、DEV6)、およびペア(DEV8、DEV5)にそれぞれ、CTA2 234およびCTA3 236が割り当てられることが可能である。
図2Bは、本発明によるスーパーフレーム200の或る例示的な実施形態を示し、デバイスのいくつかのペアに同一のCTA(すなわち、同一の時間間隔)内のリソースが割り当てられ、つまり、言い換えると、デバイスのいくつかのペアまたはリンクが協調スケジュールされる。各スーパーフレーム200内で、ビーコン210の後にCAP(競合アクセス期間)220が続き、次に、例えば、CTA1 232、CTA2 234、および、オプションとして、割り当てられていないリソース238などの連続するCTA(チャネル時間割当て)を備えるCTAP(チャネル時間割当て)230が続く。ペア(DEV1、DEV7)にCTA1 232が割り当てられることが可能である一方で、ペア(DEV3、DEV6)、ペア(DEV8、DEV5)、ペア(DEV4、DEV2)にCTA2 234が割り当てられる、すなわち、CTA2 234内で協調スケジュールされることが可能である一方で、スーパーフレーム200内のCTA2 234後の残りの時間間隔238は、割り当てられないままであることが可能である。
本発明によるシステムにおいて、各デバイスは、指向性アンテナを使用することが可能である。例として、2つのタイプの指向性アンテナアセンブリ、すなわち、セクタ切替えアンテナアセンブリ(switched sector antenna assembly)およびフェーズドアレイアンテナアセンブリが、60GHz帯域デバイスにおいて使用されることが可能である。例が図3Aに示されるセクタ切替えアンテナアセンブリは、異なる空間区域をそれぞれが範囲に含む、中程度の指向性を有するいくつかの固定のアンテナ要素を備える。一度に1つの要素が活性であり、さらに、通常、アクティブ要素は、RF(無線周波数)スイッチを制御することによって選択される。例が図3Bに示されるフェーズドアレイアンテナアセンブリは、それぞれが、通常、無指向性に近い複数のアンテナ要素を備える。これらの要素は、個々の可変移相器(および、ときとして、減衰器などの可変利得コントローラ)を介して一緒に接続される。これらの複数の要素は、指向性の非常に強い(要素の数に依存して)ことが可能なビームを一緒に形成し、ただし、ビームパターンは、可変移相器(および減衰器)を制御することによって変更される。本発明が適用されるアンテナアセンブリは、これら2つのアセンブリタイプに限定されず、複数のRF切替えフェーズドアレイ、準光学ビーム形成回路およびロトマンレンズビーム形成回路、完全にデジタル化されたアンテナアレイなどの、選択可能な、さらに/または訓練可能な指向性アンテナを用いた他の任意の技術であってもよい。
図4Aは、本発明によるネットワークコーディネータ100の或る例示的な実施形態を示す。本発明によるネットワークコーディネータ100の或る例示的な実施形態において、ネットワークコーディネータ100は、サブセットを定義するユニット400を備えることが可能である。サブセットを定義するユニット400は、例えば、ペアのデバイスの間の空間的離隔の指標などの指標(指標の他のいくつかの例が、図5Aおよび図5Bの動作500を参照して後段で与えられる)に基づいて、デバイスのペアの(少なくとも1つの)セットを事前定義することを許す。つまり、サブセットを定義するユニット400は、各サブセットの中のデバイスのいくつか、またはすべてをさらに協調スケジュールために、通信ネットワーク10内のデバイスのサブセットを特定することを許す。例えば、ネットワーク内のアクティブリンクにおけるペアの数が多過ぎる場合、ネットワークコーディネータ100は、アクティブリンクにおけるすべてのペアに対して本発明による方法を実行することが可能である。しかし、アクティブリンクのペアの数が多い場合、ネットワークコーディネータ100は、アクティブリンクの1つまたは複数のサブセットに対してだけ、本発明による方法を実行することを決定することが可能であり、ただし、各サブセットは、ネットワークコーディネータ100が正常に協調スケジュールすることができる可能性が高いアクティブリンクにおけるペアを備える。例えば、サブセットは、例えば、アクティブリンクにおける各ペアに関する受信機の空間的離隔の指標などの、ネットワークコーディネータ100によって既に知られている情報からいくつかの値を計算することによって、選択されることが可能である。空間的離隔指標を使用する事例において、間隔が最も大きい受信機に対するアクティブリンクが、正常な協調スケジュールが可能である確度がより高いので、同一のサブセット内に含められ得る一方で、間隔が近い受信機に対するアクティブリンクは、それらのリンクが協調スケジュールされるとした場合、相互干渉が大きいことになる可能性が高いので、同一のサブセットから除外され得る。デバイスのペアが空間的に離隔され、さらにその空間的離隔が、空間的離隔指標によって定量化される、本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、サブセットを定義するユニット400は、空間的離隔指標を使用してデバイスの複数のペアにおけるデバイスのペアのサブセットを定義するための手段を備えることが可能である。
本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワークコーディネータ100は、デバイスに時間間隔を割り当てるための手段を備える割り当てるユニット410を備えることが可能である。例えば、割当てユニット410は、訓練信号(training signal)を発信するために複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるために使用されることが可能であり、これらの訓練信号は、チャネル推定値を算出することを許す(すなわち、後段で説明される図5Aに関連する動作510を実行するために、またはデバイスのスケジュールされるペアに時間間隔をさらに割り当てるためである)。ネットワークコーディネータ100は、送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するための手段を備える獲得するユニット420を備えることが可能であり、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える。また、ネットワークコーディネータ100は、品質指標(quality indicator)が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするための手段を備えるスケジュールするユニット430も備えることが可能であり、この品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される(すなわち、後段で説明される図5Aに関連する動作510を実行するためである)。
本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワーク調整デバイスは、通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールすることを可能にし、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、ネットワーク調整デバイスは、
訓練信号を発信するためにその複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるための手段であり、その訓練信号はチャネル推定値を算出することを許す手段410と、
送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するための手段であり、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える手段420と、
品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするための手段であり、この品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される手段430とを備える。
本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワーク調整デバイスは、スケジュールされるペアに関連するチャネル推定値を使用して送信機ビーム形成ベクトルを算出するための手段(例えば、スケジュールするユニット430に含まれ得る)と、スケジュールされるペアのそれぞれの関連する送信機にそれらの送信機ビーム形成ベクトルを送信するための手段とをさらに備えることが可能であり、それらの送信機ビーム形成ベクトルは、その時間間隔中に送信するために送信機を送信構成することを許す。本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワーク調整デバイスは、スケジュールされるペアに関連するチャネル推定値を使用して受信機ビーム形成ベクトルを算出するための手段(例えば、スケジュールするユニット430に含まれ得る)と、スケジュールされるペアのそれぞれの関連する受信機にそれらの受信機ビーム形成ベクトルを送信するための手段とをさらに備えることが可能であり、それらの受信機ビーム形成ベクトルは、その時間間隔中に受信するために受信機を受信構成することを許す。
本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワークコーディネータ100は、デバイスのペアの中で、最も大きい干渉を生じさせるペアを特定するための手段を備える特定するユニット432を備えることが可能である。本発明によるネットワークコーディネータの或る例示的な実施形態において、ネットワークコーディネータ100は、その複数のデバイスのセットからそのペアを除去するための手段を備える除去するユニット434を備えることが可能である。
図4Bは、本発明による受信機120の或る例示的な実施形態を示し、受信機120は、
複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するための手段を備える受信するユニット440と、
少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するための手段を備え、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える算出するユニット450と、
受信機を備えるデバイスのペアを、そのペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータにチャネル情報を送信するための手段を備え、その品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される送信するユニット460とを備える。
本発明による受信機の或る例示的な実施形態において、受信機は、受信機ビーム形成ベクトルを受信するための手段をさらに備えることが可能であり、それらの受信機ビーム形成ベクトルは、その時間間隔中に受信するために受信機を受信構成することを許す。
本発明によるシステムの或る例示的な実施形態において、システムは、通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールすることを許し、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、システムは、
複数のペアのデバイスを備える通信ネットワークと、
訓練信号を発信するために複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるための手段であり、それらの訓練信号は、チャネル推定値を算出することを許す手段、
送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するための手段であり、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える手段、および
品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするための手段であり、この品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される手段を備えるネットワーク調整デバイスと、
通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備える、少なくとも1つの受信機であって、
それらの複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するための手段、
その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するための手段であり、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える手段、および
受信機を備えるデバイスのペアを、そのペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータにチャネル情報を送信するための手段であり、その品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される手段を備える受信機とを備える。
図5A、図5B、および図5Cは、本発明による方法の例示的な実施形態を示す。この方法は、通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールすることを可能にし、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、この方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
訓練信号を発信するためにその複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てることを許す動作であり、それらの訓練信号は、チャネル推定値を算出することを許す動作510と、
送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得することを許す動作であり、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える動作560と、
品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールすることを許す動作であり、その品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される動作570とを備える。
以下の例示的な実施形態は、例示の目的で図1A、図1B、図2A、および図2Bを参照することによって本発明による方法を示す。図1Aおよび図1Bに示されるとおり、例えば、ピコネットなどの通信ネットワーク10が、8つのDEV(デバイス)を備え、ただし、DEV7は、ネットワークコーディネータ100またはPNCの役割をしている。DEV1→DEV7、DEV3→DEV6、およびDEV8→DEV5によって与えられる、PNC100によってリソースを割り当てられている3つのアクティブリンクが、最初に存在する。これらのアクティブリンクは、PNCによって異なるCTA内にスケジュールされている(すなわち、図2に示される純粋なTDMAを使用して)。最初、DEV2およびDEV4は、ピコネットに関連付けられているが、能動的に通信してはいない。つまり、DEV2およびDEV4の少なくとも1つが、ネットワークに対する関連付けの目的で、PNC100と少なくとも1つのメッセージを交換しており、さらに、場合により、別のデバイスと通信するためのリソース割当てを要求してもいる。いくらか後に、DEV4が、CTAP内の或る持続時間にわたってリンクDEV4→DEV2を確立するチャネル時間要求をPNCに行う。この要求を許可するのに不十分な残り時間しかCTAP内に存在しないので、PNCは、後段で説明されるとおり、空間再利用を用いていくつかのアクティブリンクを協調スケジュールする手順を開始する。
動作510が、ネットワーク調整デバイス100が、訓練信号を発信するために複数のペアの送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てることを許し、それらの訓練信号は、チャネル推定値を算出することを許す。受信機が、動作520で以下に説明されるとおり、チャネル情報をもたらすために、ネットワークコーディネータ100は、この目的でアクティブリンクにおけるデバイスの各ペアに(例えば、タイムスロットは、1つの送信機、および(一般に)送信をリッスンしている複数の受信機によって使用されるので、アクティブリンクにおけるデバイスの各ペアにおける送信機に)異なる時間間隔、つまり、CTAを割り当て、さらにスーパーフレーム200のビーコンの中で、このことをデバイスのペアに(各ペアにおける受信機と送信機の両方に、または各ペアにおける送信機だけに、もしくは各ペアにおける受信機だけに)知らせる。このCTAは(好ましくは)、獲得されるチャネル情報の品質を干渉が低下させることがないように、他のいずれのリンクまたは他のいずれのビーム訓練手順とも協調スケジュールされるべきでない。アクティブリンクにおける各ペアに関するCTAは、必ずしも同一のスーパーフレーム内にスケジュールされなくてもよい。
動作520が、異なる時間間隔をそれぞれ割り当てられていることが可能な、デバイスの複数のペアにおける送信機が、クロスリンクビーム訓練手順を実行するための訓練信号を発信することを許す。デバイスの複数のペアにおけるアクティブリンクiにおける所与のペアに関するクロスリンクビーム訓練手順は、以下のとおり実行される。アクティブリンクiにおけるペアの送信機が、事前定義された訓練信号の
回の繰り返しを順次に送信し、このこと自体、
回、順次に繰り返される。
回の繰り返しの各回に関して、異なる送信ビーム形成ベクトルが、サイズ
の事前定義された送信コードブックから使用される。サブセットの中のアクティブリンクkにおける各ペアの受信機が、
回の繰り返しの各セット内で、サイズ
の事前定義された受信機コードブックからの異なるビーム形成ベクトルを使用して、これらの訓練信号をキャプチャする。そのようなクロスリンクビーム訓練手順の利点は、複数のペアにおけるアクティブリンクkにおける1つまたは複数のペアの受信機が、これらの訓練信号をキャプチャすることであるのに対して、既存のビーム訓練手順では、同一のリンクk=iの受信側DEVだけしか、訓練信号をキャプチャしない。さらに、既存のビーム訓練手順は、コードブックから最良のビーム形成ベクトルを直接に特定する(例えば、最大の受信信号電力をもたらす組合せを選択することによって)のに使用されるのに対して、クロスリンクビーム訓練手順では、この手順は、チャネル推定値を算出するのに使用される。クロスリンクビーム訓練手順中にアクティブリンクにおけるペアの送信機および受信機によってそれぞれ使用されるコードブック行列WiおよびDiは、以下のとおり定義され得る。すなわち、
ただし、wl,iは、ビーム訓練手順中にリンクiの送信機によって使用される第lのビーム形成ベクトル(
のうちの)であり、さらにdm,iは、ビーム訓練手順中にリンクiの受信機によって使用される第mのビーム形成ベクトル(
のうちの)である。ベクトルwl,i成分は、例えば、送信機のアンテナアレイによって適用される複素重みを表すことが可能であるのに対して、dm,iは、例えば、受信機のアンテナアレイによって適用される複素重みを表すことが可能である。例えば、クロスリンクビーム訓練中、送信機が、ベクトルw1,iを使用して訓練信号を、
回、繰り返して送信することが可能であるのに対して、受信機が、ベクトル
を次々に使用して、繰り返しの各回の送信された訓練信号のそれぞれを受信することが可能である。次に、送信機が、ベクトルw2,iを使用して訓練信号を、
回、繰り返してさらに送信することが可能であるのに対して、受信機が、ベクトル
を次々に使用して、繰り返しの各回の送信された訓練信号のそれぞれを受信することが可能である。次に、送信機が、残りのベクトル
に関して、合計で
回、繰り返して同一のプロセスを(受信機と一緒に)実行することが可能である。複数のリンクの受信機が、所与の送信機と同期して、このプロセスを同時に実行していたことに注目すると、これにより、完全なクロスリンク訓練手順が完了する。既存のビーム訓練では、受信機は、コードブックからビーム形成ベクトルの最良の組合せを決定するために、繰り返しの各回に関して受信される信号電力を単に測定するのに対して、本発明による方法の或る例示的な実施形態では、受信された訓練信号(オプションとして、送信された波形による正規化後の)の複素振幅(電力ではなく)が、受信機によって記憶されることが可能である。次に、それらの記憶された要素が、後段で説明されるとおり、クロスリンク訓練手順を実行した受信機と、複数の送信機との間のチャネルの推定値をさらに許すことが可能である。通信ネットワーク10におけるすべてのアクティブリンクに関して(またはサブセットの中のすべてのアクティブリンクに関して)クロスビーム形成手順が実行された後、各受信機(またはサブセットの中の各受信機)が、すべての送信機(またはサブセットの中のすべての送信機)からのビーム訓練信号をキャプチャしていることになる。
本発明による方法の或る実施形態の例示として、図1Bが、3つのアクティブリンク、すなわち、既存のリンクDEV3→DEV6およびDEV8→DEV5、および新たに要求されたリンクDEV4→DEV2を備える1つのサブセットが選択されている事例を示す。前述のクロスリンクビーム訓練手順の結果、受信機(例えば、DEV6、DEV5、DEV2)が、これらのリンクのチャネル、ならびに異なるリンクの送信側DEVと受信側DEVとの間のクロスリンクチャネルと関係する信号をキャプチャすることが可能である。例えば、受信側DEV5が、DEV5のアクティブリンクDEV8→DEV5のチャネル、ならびにチャネルDEV3→DEV5およびDEV4→DEV5と関係する信号をキャプチャすることが可能である。これらの信号に関して、各受信側DEVは、その受信側DEV自らのアクティブリンク、およびサブセットの中のその他の送信機と受信側DEV自らとの間のクロスリンクチャネルに関して何らかのチャネル情報(後段で説明される)を算出することが可能であり、次に、そのチャネル情報を、受信側DEVは、CAP内でPNCに送り返すことが可能である。
通信ネットワーク10における異なるデバイスは、これらの信号からいくつかの形態のチャネル情報を算出するのに必要な計算を実行する様々な能力を有し得ることが認識されよう。例えば、いくつかのデバイスが、費用および/または電力消費を最小限に抑えるように設計され、したがって、基本通信機能を超えて非常に限られた処理能力しか有さないことが可能であるのに対して、他方で、PNCとして選択されたデバイスは、通常、ネットワークが、最高の能力を有するデバイスをPNCになるように昇格させるので、一般に、より高い能力を有する。さらに、いくつかのデバイスの事例において、クロスリンクビーム訓練手順において使用されるコードブック行列が、非正方行列であることが可能であり、またはデバイスが、デバイスが獲得することができるチャネル情報が限られていることを意味する、固定のアンテナ(フェーズドアレイではなく)しか有さないことが可能である。したがって、デバイスは、そのデバイスの能力に応じて、いくつかの形態のチャネル情報のうちの1つを計算し、さらにそのチャネル情報をPNCに送り返すことが可能であり、さらにPNCが、これらのいくつかの形態のいずれかを使用して、本発明による方法の例示的な実施形態におけるスケジューリングを実行することが可能である。
図5Aおよび図5Cは、本発明による方法の或る例示的な実施形態を示し、この方法は、通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアのうちのペアをスケジュールすることを許し、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、この方法は、通信ネットワークにおける受信機に関して、
複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するための動作530と、
その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するための動作であり、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える動作540と、
受信機を備えるデバイスのペアを、そのペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータにチャネル情報を送信するための動作であり、その品質指標は、後段で説明されるとおり、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される動作550とを備える。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、チャネル推定値は、後段で説明されるとおり、周波数領域チャネル推定値、狭帯域多入力多出力チャネル行列、送信機側の空間共分散行列、または送信機側の空間共分散行列の固有ベクトルおよび固有値のうちの1つであることが可能である。
動作530が、受信機120が、複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信することを許す。動作540が、少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出することを許し、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える。
このチャネル情報、およびPNC100に対するフィードバックのフォーマットは、
の値、および
の値、ならびに前述のクロスリンクビーム訓練手順において使用されるビーム訓練コードブックに依存して、異なる形態をとることが可能である。本発明による方法の或る例示的な実施形態において、リンクiに関するクロスリンク訓練手順が実行されることが可能であり、ただし、繰り返しの回数は、
によって与えられ(ただし、
は、リンクiの送信側DEVのフェーズドアレイにおける要素の数である)、さらに
であり(ただし
は、リンクkの受信側DEVのフェーズドアレイにおける要素の数である)、さらにコードブック行列WiおよびDiは、正方ユニタリ行列であることが可能である。アクティブリンクiの送信側DEVとアクティブリンクkの受信側DEVとの間のチャネルに関して、送信ビーム形成ベクトルと受信ビーム形成ベクトルの所与の組合せ(l,m)に対応する受信される訓練信号は、周波数領域においてベクトルx(l,m)i,kとして定義されることが可能であり、ただし、要素χ(l,m)i,k[q]は、第qのサブキャリアに対応する。同様に、正規化された送信される訓練信号は、周波数領域において対角行列Tとして定義される。すると、周波数領域チャネル推定値
は、以下のとおり、よく知られた最適の最小平均二乗誤差推定量(MMSE estimator)を使用して計算されることが可能であり、
ただし、R(y)は、受信機によって容易に近似されることが可能なチャネルyi,kの周波数領域共分散行列(すべてのリンクに関して等しいと想定される)であり、さらにNは、受信機雑音電力である。本発明の特許請求の範囲に全く影響を及ぼすことなしに同一の結果を実質的に実現するのに代替で使用され得る他の様々なアルゴリズム(例えば、最小二乗周波数領域推定
)が存在すること、さらにこの計算は、例えば、様々な知られている方法を使用して、周波数領域ではなく、時間領域において、または周波数領域におけるサブキャリア上だけで実行されてもよいことも、当業者には認識されよう。
次に、以下の形態のチャネル情報のうちの1つが、各受信デバイスによって計算され得る。
形態1:
チャネル推定値は、いくつかのサブキャリア上のすべての送信側DEVとこの受信側DEVとの間のチャネルに関する狭帯域MIMO(多入力多出力)チャネル
(サブキャリアq、アクティブリンクiの送信機、アクティブリンクkの受信機)の推定値であることが可能である。実際、本発明による本発明の方法によるシステムの或る例示的な実施形態において、MIMOチャネルのリソースは、周波数領域において、デバイスの同一のペアに割り当てられることが可能ないくつかのサブキャリアに分割され得る。この事例において、チャネル
は、信号マルチパスによってもたらされる周波数依存のフェージングに起因して、複数のサブキャリアの間で異なる可能性がある。この形態は、PNCが、受信機および送信機に関するビーム形成ベクトルを協調的に計算することを許し、このため、干渉をさらに低減するので、可能な場合に使用され得る。しかし、これらの行列のフィードバックには、後段のその他の方法と比べて、より大きいオーバーヘッドが伴い、したがって、このフィードバックは、フィードバックオーバーヘッド(行列がフィードバックされるサブキャリアの数、各行列のサイズ、およびサブセットの中の送信側DEVの数によって与えられる)が、CAP中のネットワーク負荷に応じて決定され得る、或るしきい値より大きい場合、使用されるべきではない。これらの行列は、行列
をまず形成し、ただし、
であり、次に、
を計算することによって計算され得る。
が計算されるいくつかのサブキャリアは、チャネルのコヒーレンス帯域幅と等しい量だけ周波数が等間隔であることが可能である。代替として、精度を犠牲にしてフィードバックオーバーヘッドを低減するために、サブキャリア間のより大きい間隔が(または、単一の中央サブキャリアだけさえ)選択されてもよい。これらのサブキャリア上の行列
の各要素は(実部も虚部も)、フィードバックオーバーヘッドをさらに低減するように固定のビット数に量子化され得る。
代替として、ネットワークコントローラが、行列DkおよびWiの知識を有する事例において、受信機は、同一のサブキャリアに関する行列
(前述したとおりに量子化された)を代わりにフィードバックすることが可能であり、その場合、ネットワークコントローラは、式(4)により
自体を計算することが可能である。この場合、受信機において要求される計算の複雑度は、さらに低減され得る。さらに、大幅に変化した
の要素(ビーム形成ベクトルの特定の組合せに関する受信された信号に対応する)だけしか、フィードバックされる必要がないので、チャネルのその後の変更に起因するチャネル情報更新のフィードバックのオーバーヘッドが低減され得る。
形態2a:
チャネル推定値は、MIMOチャネルの送信機側の空間共分散行列
の推定値であることが可能である。
は、
に対する操作から導き出された(例えば、複数のサブキャリアにわたってなど、
の複数のインスタンスにわたって平均された)行列であり、さらにチャネルの空間特性を、様々な送信機要素と受信機との間の相互関係の点で表す(すなわち、
の複数の要素の間の相互関係を表す)。このフィードバック形態は、形態1と比べて、より小さいフィードバックオーバーヘッドが要求される場合に使用され得る。この行列は、以下のとおり計算され得る。すなわち、
ただし、Qは、サブキャリアの数である。
の推定は、すべてのサブキャリアqにわたって平均することによって計算され得るが、この推定は、形態1に関連して説明されるのと同一のサブセットのサブキャリアにわたって平均することによって、代わりに計算されて、計算の複雑度を低減してもよいことが、当業者には認識されよう。行列
の要素は、前述したのと同一の仕方で量子化され得る。フィードバックは、1つのチャネル当りフィードバックされるべき単一の行列しか存在せず、さらにその行列が共役対称であるので、要素の1/2(例えば、下三角要素)だけしかフィードバックされる必要がないため、形態1と比べて、より少ない。
形態2b:
チャネル推定値は、形態2aの送信側の空間共分散行列のいくつかの固有ベクトルおよび固有値であることが可能である。固有分解は、受信機によって、例えば、知られているQR法(または他の任意の方法)を使用して計算されて、正規化された固有ベクトル
および固有値Δi,kの行列がもたらされることが可能であり、ただし、定義により、
は、複素の正規行列(エルミート行列)であるので、
である。
固有ベクトルは、行列
の列と等しいベクトルであるのに対して、固有値は、行列Δi,kの対角線上の対応する値である。受信機自らのアクティブリンクi=kの事例に関して、受信機は、ni(dom)個の最大(優位)固有値に対応する固有ベクトルおよび固有値をフィードバックする。サブセット内のクロスリンクi≠kの事例に関して、受信機は、ni,k(van)個の最小(消滅)固有値に対応する固有ベクトルおよび固有値をフィードバックする。値ni(dom)は、フィードバックされる固有値の合計のすべての固有値の合計に対する比が、或るしきい値を超えるように選択されるのに対して、値ni,k(van)は、フィードバックされない固有値の合計のすべての固有値の合計に対する比が、或るしきい値を超えるように選択される。このしきい値が大きいほど、フィードバックされたチャネル情報が、
を再構成するのに使用され得る精度が増すが、フィードバックオーバーヘッドがより大きくなる。したがって、このしきい値は、CAP中のネットワーク負荷に応じて決定され得る、許容できる最大限のフィードバックオーバーヘッドに応じて選択されなければならない。
形態2c:
チャネル情報は、形態2aの送信機側の空間共分散行列
のいくつかの固有ベクトルおよび固有値の近似に対応するコードブックインデックスを備えることが可能である。このフィードバック形態は、送信機側の訓練コードブック行列Wiが、非正方(すなわち、
)である、または相当に非直交である場合に、すると、
は、直接に計算され得ないので、使用される。さらに、このフィードバック形態は、受信機が、前の形態を計算するのに要求される行列乗算を実行することができない場合、または非常に小さいフィードバックオーバーヘッドが要求される場合に(コードブックインデックスだけがフィードバックされるので)、使用されてもよい。しかし、このチャネル情報は、固有ベクトルおよび固有値の近似に過ぎないので、このフィードバック形態が使用される場合、協調ビーム形成のパフォーマンスは、低下する。このチャネル情報を算出するために、クロスリンクビーム訓練手順中、受信機は、Dkの代わりに受信機の、準無指向性ビーム形成ベクトルのセットを使用し、さらに各送信ビーム形成ベクトルに関して準無指向性ビーム上のもたらされるSNRの合計を計算する。受信機自らのアクティブリンクi=kの事例に関して、受信機は、合計で最大のSNRをもたらすコードブックからの最大でni(dom)個の互いに直交する送信ビーム形成ベクトルのインデックスを、それらのSNRと一緒にフィードバックする。サブセット内のクロスリンクi≠kの事例に関して、受信側DEVは、合計で最小のSNRをもたらすコードブックからのni,k(van)個の互いに直交する送信ビーム形成ベクトルのインデックスを、それらのSNRと一緒にフィードバックする。これらのビーム形成ベクトル、および対応するSNRは、送信機側の空間共分散行列の要求される固有ベクトルおよび固有値の粗い近似であり、したがって、それらの固有ベクトルおよび固有値の代理の役割をすることが可能である。
一部の事例において、受信機は、セクタ切替えアンテナ(フェーズドアレイではなく)しか有さないことが可能である。この場合、受信セクタは、受信機のアクティブリンクに関する従来のセクタ訓練に応じて、最良のセクタに固定され、すると、チャネル情報形態2a、2b、または2cのいずれかが、
であるように単に設定することによって使用され得る。
形態3:
チャネル情報は、訓練手順からの測定に基づく有効SNR値を備えることが可能である。このフィードバック形態は、送信機がフェーズドアレイを(例えば、セクタ切替えアンテナだけしか)有さない場合に使用される。この場合、送信機側の空間共分散行列は、存在せず、送信側DEVビームパターンは、協調的に決定され得ず、さらにチャネル情報は、スケジューリングプロセスだけのために使用される。クロスリンクビーム訓練手順中、送信機は、
で送信機のアクティブリンクに関する従来のセクタ訓練に応じて最良のセクタに固定され、さらに受信機は、Dkの代わりに、受信機の、準無指向性ビーム形成ベクトルのセットを使用し、さらに準無指向性ビーム上のもたらされるSNRの合計を計算する。
動作550が、受信機120が、その受信機を備えるデバイスのペアのさらなるスケジューリングのために通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータにチャネル情報を送信することを許し、ただし、そのペアは、品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットに入っており、その品質指標は、そのセットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出される。実際、受信機が、前述の形態のチャネル情報のうちの1つを算出すると、受信機は、その形態のチャネル情報を対応する送信機IDおよび受信機IDと一緒に、例えば、MACフレーム内で、ネットワークコーディネータにフィードバックする。
いくつかの事例において、受信機は、それまでのいくつかのビーム訓練手順の観測によって、最良のビーム形成ベクトル、最良のセクタ、または他のチャネル情報が、頻繁に大きく変化しており、そのチャネルの空間特性が急速に変化していることを示す(例えば、デバイスの移動性のため)ことを特定していることが可能である。この場合、受信機は、受信機のアクティブリンクが、長い期間にわたって他のリンクと正常に協調スケジュールされ得る可能性が低いので(その場合、受信機のアクティブリンク、およびクロスリンクの変化を追跡するのに要求される大きいオーバーヘッドは、有意義でない可能性がある)、協調スケジューリングが推奨されないことを意味するMACフレームでPNC要求に応答することが可能である。
動作560が、ネットワーク調整デバイス100が、送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得することを許し、そのチャネル情報は、その受信機により、その少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、そのチャネル情報は、その受信機と、その少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備える。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、スケジュールされるペアに関連するチャネル推定値を使用して送信機ビーム形成ベクトルを算出し、さらにその送信機ビーム形成ベクトルを、スケジュールされるペアのそれぞれの関連する送信機に送信する動作をさらに備えることが可能であり、それらの送信機ビーム形成ベクトルは、送信機が、動作570に関連して後段で説明されるとおり、受信機によって算出されたチャネル推定値に関連する空間ビームパターンで、その時間間隔中に信号を送信すること(例えば、ペアにされた受信機に、または別の受信機に)を許す。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、スケジュールされるペアに関連するチャネル推定値を使用して受信機ビーム形成ベクトルを算出し、さらにその受信機ビーム形成ベクトルを、スケジュールされるペアのそれぞれの関連する受信機に送信する動作をさらに備えることが可能であり、それらの受信機ビーム形成ベクトルは、受信機が、動作570に関連して後段で説明されるとおり、受信機によって算出されたチャネル推定値に関連する空間ビームパターンで、その時間間隔中に信号を受信すること(例えば、ペアにされた送信機から、または別の送信機から)を許す。
PNCが、アクティブリンク、およびクロスリンクにおけるペアに関する要求されたチャネル情報を受信すると、PNCは、動作570で、このチャネル情報を使用して、協調スケジューリングを協調的に決定し、さらに後段で説明されるとおり、必要とされる場合、ビーム形成ベクトルを送信する。この目的で使用される基準は、SLR(信号対漏れ比)であることが可能である。アクティブリンクにおける協調スケジュールされるペアの或る特定の仮定されたセットに関して、或るアクティブリンクを有する/或るアクティブリンクにおける所与のペアに関するSLRは、そのアクティブリンクの受信機において受信される信号電力の、他のすべての協調スケジュールされたリンクの受信機において受信される電力の合計に受信機雑音を足した値に対する比である。アクティブリンクiに関するSLRの推定値は、以下によって与えられる。すなわち、
ただし、
は、送信機ビーム形成ベクトルであり、分母における合計は、仮定されたセットの中のすべてのクロスリンクチャネルにわたって行われ、さらにNiは、アクティブリンクにおけるペアに関する受信機雑音電力である。
最初に、送信機側の空間共分散行列の推定値が、再生成されることが可能である。1つまたは複数のサブキャリアに関する形態1チャネル情報、すなわち、
または
の事例において、
は、以下のとおり計算され得る。すなわち、
ただし、合計は、
が利用可能であるQ'個のサブキャリアにわたって実行される。
形態2bまたは形態2cのチャネル情報の事例において、
の近似は、式[6]により利用可能な固有ベクトルおよび固有値から計算される。
形態3チャネル情報の事例において、項
は、対応する利用可能な正規化されたSNR値に設定される。
次に、式(9)におけるSLRが、サブセットの中のそれぞれのアクティブリンクに関して計算され、ただし、
は、そのアクティブリンクだけを考慮する(すなわち、協調スケジューリングに起因する干渉を考慮することなしに)場合、最適の送信ビーム形成ベクトルと等しい
の優位固有ベクトルに設定される。
すべてのアクティブリンクに関するこのSLRが十分に高い(或るしきい値を超えている)場合、アクティブリンクのサブセットは、ネットワークコーディネータによって同一のCTA内で協調スケジュールされ、さらに送信機は、アクティブリンクに関する従来のビーム訓練手順から送信機が算出した送信ビーム形成ベクトルを使用しつづける。このしきい値は、相互干渉に起因するサブセットの中のアクティブリンクの品質の許容できる低下に応じて、ネットワークコーディネータによって決定されることが可能である。
しかし、1つまたは複数のアクティブリンクに関するSLRが、このしきい値を下回っており、さらに形態1または形態2のチャネル情報が利用可能である場合、PNCは、以下の行列を計算することによって求められる、これらのリンクに関するSLRを最大化する送信機側の協調ビーム形成ベクトルを計算しなければならない。すなわち、
であり、次に、送信機側のビーム形成ベクトルを
に設定し、ただし、演算子eig{X}は、Xの優位固有ベクトルを求める。
次に、SLRが、これらの新たな協調ビーム形成ベクトルに基づいて再計算される。現時点で、すべてのアクティブリンクに関するこれらのSLRがしきい値を超えている場合、アクティブリンクのサブセットは、ネットワークコーディネータによって同一のCTA内で協調スケジュールされる。さらに、送信機側の協調ビーム形成ベクトル
が、MACフレーム内で(例えば、CAP内に)対応する送信機に送信される。これらの送信機側の協調ビーム形成ベクトルは、これらの送信機側の協調ビーム形成ベクトルがネットワークコーディネータによって取り消されるまで、アクティブリンクの同一のサブセットが協調スケジュールされる際にはいつでも、送信機によって使用される。
1つまたは複数のSLRがそれでもしきい値を下回っている場合、最悪のSLRを有する(すなわち、最大の干渉をもたらす)アクティブリンクが、サブセットから除去され、さらにSLRが再計算される。このプロセスは、すべてのSLRがしきい値を超えるまで、または1つだけのアクティブリンクしかサブセットの中に残っていないようになるまで、続く。
アクティブリンクのスケジューリングおよび協調スケジューリングについての情報は、ネットワークコーディネータによって各スーパーフレームのビーコンの中でブロードキャストされる。
送信機側の協調ビーム形成が使用される場合、一般に、対応する受信機は、従来、使用されるのと同一の受信機ビーム形成ベクトル、すなわち、ビーム訓練手順から受信機自らによって算出されるビーム形成ベクトルを使用しつづけることが可能である。しかし、受信機が形態1チャネル情報を提供する事例において、ネットワークコーディネータは、協調スケジューリングに起因する干渉レベルをさらに低減するのに役立つ受信側協調ビーム形成ベクトルを算出することも可能である。これを行うために、有効の受信側の空間共分散行列(前述の計算された送信機側の協調ビーム形成ベクトルを条件とする)が、以下のとおり算出される。すなわち、
ただし、
は、送信機側の協調ビーム形成ベクトルである。次に、SINR(信号対干渉雑音比)を最大化する受信側の協調ビーム形成ベクトルが、以下の行列を計算することによって求められる。すなわち、
ただし、ROtherは、知られている場合、他の源(例えば、重なり合うBSS、または他の帯域内送信)によってもたらされる干渉の受信側の空間共分散行列である。最後に、受信側のビーム形成ベクトルは、
であるように設定され、さらにMACフレーム内で(例えば、CAP内に)それぞれの対応する受信機に送信される。
このプロセスの1つのさらなる利点は、PNCが、今や、協調スケジューリングからもたらされる各リンクに関するSINRを直接に推定することができることであり、このことは、SLRを使用することと比べて、協調スケジューリングが各リンクのスループットに及ぼす影響の正確な評価を可能にする。リンクkに関するSINRは、以下のとおり計算される。すなわち、
したがって、この場合、協調スケジューリングを決定するために、SLRの代わりにSINRが使用されるべきであり、つまり、サブセットの中のすべてのアクティブリンクに関するSINRが十分に高い(或るしきい値を超えている)場合、それらのアクティブリンクは、PNCによって同一のCTA内で協調スケジュールされることが可能である。各リンクに関するしきい値は、知られているQoS要件に基づいて決定されることが可能であり、例えば、ネットワークコーディネータが、或るデータ転送速度が所与のリンクに関して要求されることを知っている場合、ネットワークコーディネータがそのリンクを協調スケジュールするのは、SINRが、要求されるデータ転送速度を満たすのに必要なSINRを超えている場合に限られなければならない。
本発明の或る実施形態の例示として、図2Bが、協調ビーム形成ベクトルを計算した後、図1Bのサブセットの中の既存のリンクと新たに要求されたリンクの両方のSLR(またはSINR)がしきい値を超えていることが判明し、したがって、1つのCTA内でスケジュールされた場合の、スーパーフレーム内のもたらされる協調スケジューリングを示す。
1つのCTA内で複数のリンクを協調スケジュールして、ネットワークコーディネータは、クロスリンク訓練手順を再実行する目的で、規則的な間隔でCTAをスケジュールすることを続ける。このようにして、協調スケジュールされたリンクの間の相互干渉が、追跡されることが可能であり、さらに修正措置が行われることが可能である。これらの措置は、協調ビーム形成ベクトルを変更すること、または協調スケジュールされるアクティブリンクを変更することを含み得る。ほとんどの事例において、このプロセスは、重い負荷のかかったネットワークにおいてさえ、アクティブリンクの停止または障害を生じさせることなしに、トランスペアレントに行われる。
最後に、以上の説明において、「デバイス」という用語は、「機器」と「ワイヤレスネットワークトランシーバ」の両方と同義であると解釈されることに留意されたい。しかし、本発明のさらなる実施形態において、単一の機器が、複数のワイヤレスネットワークトランシーバを含む。この場合、本発明は、1つのペアの機器の間で2つの協調スケジュールされたリンクを許すように使用されることが可能であり、したがって、2つの機器が通信することができるデータ転送速度を大幅に増加させる可能性がある。このことは、本発明を超えるさらなるサポートが要求されない、単一ユーザMIMO空間多重化の特殊事例と考えられることが可能である。代替として、複数のトランシーバを有する1つの機器が、複数の機器と同時に通信することが可能であり、または複数の機器が、複数のトランシーバを有する1つの機器と同時に通信することが可能である。これらは、マルチユーザMIMO空間多重化の特殊事例と考えられることが可能であり、さらにこの場合も、本発明を超えるさらなるサポートは、全く要求されない。同一のサブセットの中の複数のリンクが考慮されることを確実にするために、サブセット選択方法は、この場合、同一のサブセットの中の同一の機器に対応するアクティブリンクを自動的に含めるように変更されなければならない。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、デバイスのペアが、空間的に離隔していることが可能であり、この空間的離隔が、空間的離隔指標によって定量化されることが可能であり、方法は、空間的離隔指標を使用してデバイスの複数のペアにおけるデバイスのペアのサブセットを定義する予備的な動作をさらに備えることが可能であり、さらに方法の動作は、デバイスのペアの定義されたサブセットのうちの少なくとも1つのペアにおいて実行されることが可能である。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、デバイスのペアが、デバイスの複数のペアからのデバイスのペアの1つまたは複数のサブセットにグループ化されることが可能である。この場合、本発明による方法は、訓練信号を発信するためにスケジュールする動作510に先立って、デバイスの複数のペアにおいて少なくとも1つのサブセットを定義する、または事前定義する予備的な動作500をさらに備えることが可能である。サブセットの中のデバイスのペアをグループ化するために使用される基準は、例えば、デバイスのペアの空間的離隔、デバイスのペアのコード離隔、デバイスのペアの能力その他などのデバイスのさらなるスケジューリングを円滑にすることを許す任意の基準であり得る。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、同一の事前定義されたサブセットから発信され、受信される訓練信号だけが、スケジューリングに関して考慮に入れられることが可能である。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、デバイスのペアは、空間的に離隔していることが可能であり、さらにこの空間的離隔が、図4に関連するサブセットを定義するユニット400を使用して空間的離隔指標によって定量化されることが可能である。例えば、アクティブリンクiに関する受信機とアクティブリンクjに関する受信機の空間的離隔を示す値は、以下によって与えられることが可能である。すなわち、
ただし、s(PNC)iは、第iのペア(またはアクティブリンク)の受信機とPNC100との間の直接リンクのチャネル強度(例えば、アンテナ利得に応じて調整されるSNR(信号対雑音比))に比例し、さらにd(PNC)iは、その直接リンクに関してPNC100によって使用される受信機ビーム形成ベクトルである。d(PNC)iの要素は、移相器(および減衰器)の設定に応じて、PNC100受信機フェーズドアレイアンテナの各要素に適用された複素の重みと等しいことが可能である。S(PNC)i,jの値が大きいことは、2つのペア(またはアクティブリンク)に関する受信機120の間隔が、PNCからの距離の点で大きいことを示すのに対して、Di,jの値が大きいこと(0から1までの間の可能な値)は、受信機120のPNC100を基準とした角度が大きく開いていることを示し、したがって、両方のアクティブリンクが、同一のサブセットに追加され得る。PNC受信機アンテナがセクタ切替えアンテナ(フェーズドアレイではなく)事例において、PNC受信機によって使用されるセクタビーム方向の角度の隔たりが、Di,jの代理として使用され得る。アクティブリンクiの受信側DEV120がPNC100自体である事例(例えば、図1Bに関連するリンクDEV1→DEV7の場合にそうであるように)において、前述の技術は、適用可能でない。s(PNC)jが小さい場合、このことは、リンク/ペアjの受信機とPNC100(リンク/ペアiの受信機)の間隔が大きいことを示すので、代わりに、値1/s(PNC)jが、S(PNC)i,jの代理として使用され得る。PNC100は、デバイスとPNC100が直接に通信するたびに(少なくとも、このことは、デバイス関連付けプロセス中に、すなわち、デバイスが、通信ネットワーク10に加わるためにPNC100に要求を行った際に行われている)、s(PNC)iおよびd(PNC)iの最新の値を含むストアをメモリの中に保持することが可能である。これらの値が最も新しく更新されたアクティブリンクにおけるペアが、受信機がその間に物理的に大きく移動している可能性が最も低いので(物理的に大きく移動している場合、チャネル情報は、古くなっている)、サブセットに含めるのに選好され得る。デバイスのサブセットを定義することは、ワイヤレスネットワーク上でシグナリングオーバーヘッドを全く生じさせることなしに、協調スケジュールするのに適している場合、デバイスをスケジュールするオーバーヘッドを低減することを許す。例えば、60GHz帯域ワイヤレスネットワークにおいて、デバイスは、通常、多くの使用事例において移動性であるので、対応する受信機とPNC100が稀にしか直接に通信しない場合でさえ、空間的離隔の推定値は、ほとんどの場合に信頼できる。いずれにしても、サブセット定義は、さらなる協調スケジューリングのために使用され得るが、ただし、必ずしも、デバイスのいずれのペアにリソースが割り当てられるかを決定するのには使用されない。したがって、デバイスの所与のペアに関してPNC100に記憶されたチャネル情報が古い場合でさえ、協調スケジュールするのに適したアクティブリンクにおける十分な数のペアを見つけるのに、アクティブリンクにおけるさらなるペアに関するチャネル情報を獲得するオーバーヘッドのわずかな増加の可能性がある以外、ネットワークのパフォーマンスに対する影響は、全く存在しない。
図6は、デバイスのペアのサブセットが使用される、本発明による方法の或る例示的な実施形態を示す。動作610が、PNC100が、事前定義された基準に従って正常に協調スケジュールされ得るアクティブリンクにおけるペアのサブセットを選択することを許す。動作620が、PNC100が、各サブセットの中のアクティブリンク、およびクロスリンクにおけるペアに関するチャネル情報を求める要求を、ペアにされたデバイスに行うことを許す。動作630が、PNC100が、各サブセットの中のそれぞれのアクティブリンクに関するクロスリンクビーム訓練手順に専用のCTAをスケジュールして、デバイスが、要求されるチャネル情報を獲得することができるようにすることを許す。動作640が、デバイスが、アクティブリンクと、クロスリンクの両方のチャネルと関係するいくつかの種類のチャネル情報のうちの1つの種類のチャネル情報を推定値し、さらにそのチャネル情報をPNC100に送り返すことを許す。動作650は、PNC100が、各サブセットに関するチャネル情報から最適の協調ベクトルを算出することを許す。動作660が、各サブセットに関して、PNC100が、ポイントツーポイントビーム形成ベクトルと協調ビーム形成ベクトルの両方を使用して、それぞれのアクティブリンクのSLR(信号対漏れ比)またはSINR(信号対干渉雑音比)を推定することを許す。動作670が、各サブセットに関して、ポイントツーポイントビーム形成を用いたSLR(またはSINR)が十分に高い場合、PNC100が、アクティブリンクにおけるペアを協調スケジュールすることを許す。ポイントツーポイントビーム形成を用いたSLR(またはSINR)が低過ぎるが、協調ビーム形成ベクトルを用いたSLR(またはSINR)が十分に高い場合、PNCは、これらの協調ビーム形成ベクトルを対応するデバイスに送信し、その後、アクティブリンクにおけるペアを協調スケジュールする。それでもSLR(またはSINR)が低過ぎる場合、PNC100は、アクティブリンクにおける支配的な干渉するペアをサブセットから除去し、さらに十分に高いSLR(またはSINR)を有するサブセットが見つかるまで、計算を繰り返す。動作680が、PNC100が、クロスリンクビーム訓練手順に専用のCTAを規則的な間隔でスケジュールしつづけることを許す。デバイスが、測定されるチャネルに関するチャネル情報が大きく変化したことを特定した場合、デバイスは、それらの新たな値をPNC100にフィードバックして、PNC100が、必要な場合、協調ビーム形成ベクトルおよび協調スケジューリングを再決定することができるようにする。
コンピュータシステムが、ネットワークコーディネータに関連する方法(請求項1、2、3、4、または6のいずれかの方法)を実行することを可能にするコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読媒体。
コンピュータシステムが、受信機に関連する方法(請求項5または6のいずれかの方法)を実行することを可能にするコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読媒体。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、本発明による通信ネットワークにおけるデバイスをスケジュールすることを許し、それらのデバイスは、空間的に離隔しており、さらにペアで通信し、その空間的離隔は、指標によって定量化され、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、さらに方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
それらのデバイスの間の空間的離隔の指標を使用して、デバイスのペアの(少なくとも1つの)セットを事前定義する動作と、
デバイスのペアの少なくとも1つの事前定義されたセットにおけるデバイスにチャネル情報を求める要求を送信する動作であり、そのチャネル情報は、セットの中のデバイスによって受信される、同一のセットの中の送信側デバイスからの信号の品質に関する情報を備える動作と、
その事前定義されたセットの中のデバイス(のペアにおける受信機)からそのチャネル情報を受信する動作と、
デバイスのペアの事前定義されたセット、およびデバイスのペアの事前定義されたセットのサブセットの中から、その受信されたチャネル情報を使用して信号品質の最大のメトリックを有するセットまたはサブセットを選択する動作と、
選択されたセットまたはサブセットのデバイスをスケジュールする動作とを備える。
前述した方法は、チャネル情報が、事前定義されたセットの中のデバイスの各ペアにおけるチャネルに関する情報と、デバイスの各ペアの受信機によって、デバイスの他のペアの送信機から受信されたチャネルに関する情報とを備える。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、通信ネットワークにおいて同一の時間間隔内に複数のデバイスをスケジュールすることを許し、それらのデバイスは、ペアで通信し、デバイスのそれらのペアのそれぞれは、送信機と受信機とを備え、方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
信号レベル測定のために、異なる時間間隔でデバイスの各ペアをスケジュールする動作と、
デバイスの複数のペアからチャネル情報を獲得する動作であり、そのチャネル情報は、信号レベル測定の後にデバイスの複数のペアにおける各ペアによって計算され、そのチャネル情報は、第1のビーム指標を備え、第1のビーム指標は、受信機が、デバイスの同一のペアにおける送信機から信号を受信する最適のビームを導き出すことを許し、さらに第2のビーム指標を備え、第2のビーム指標は、受信機が、デバイスの複数のペアにおける他のペアにおける送信機から受信される信号からの干渉を最小限に抑える最適のビームを導き出すことを許す動作と、
複数のデバイスに関して、第1のビーム指標を使用して第1の信号品質指標を計算する動作と、
第1の信号品質指標が第1の品質基準を満たす場合、同一の時間間隔内にデバイスのペアをスケジュールする動作と、
第1の信号品質指標が第1の品質基準を満たさない場合、
複数のデバイスに関して、第1のビーム指標、および第2のビーム指標を使用して第2の信号品質指標を計算する動作と、
第2の信号品質指標が第2の品質基準を満たすまで、
複数のデバイスのペアの中で、最大の干渉をもたらすペアを特定する動作と、
複数のデバイスのセットからそのペアを除去する動作と、
そのセットに関して第2の信号品質指標を再計算する動作とを実行する動作と、
デバイスの残りのペアを、同一の時間間隔内にスケジュールする動作とを備える。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、通信ネットワークにおいて同一の時間間隔内に複数のデバイスをスケジュールすることを許し、それらのデバイスは、ペアで通信し、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
各送信機が、デバイスの複数のペアにおける受信機による信号測定のために信号を送信するように、異なる時間間隔でデバイスの各ペアをスケジュールする動作と、
デバイスの複数のペアからチャネル情報を獲得する動作であり、そのチャネル情報は、信号レベル測定の後に、デバイスの複数のペアにおける各ペアによって計算され、さらにデバイスの複数のペアの各ペアのチャネルのチャネル推定ベクトルを備える動作と、
それらのチャネル推定ベクトルを使用してデバイスの複数のペアに関するチャネル推定行列を生成する動作と、
デバイスの複数のペアにおけるデバイスのペアのセットに関して、チャネル推定基準を計算する動作と、
それらのチャネル推定基準が品質基準を満たす場合、そのセットの中のデバイスのペアを同一の時間間隔内にスケジュールする動作とを備える。
本発明による方法の或る例示的な実施形態において、方法は、通信ネットワークにおいて同一の時間間隔内に複数のデバイスをスケジュールすることを許し、それらのデバイスは、ペアで通信し、デバイスのそれらのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備え、方法は、通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して、
各送信機が、デバイスの複数のペアにおける受信機による信号測定のために信号を送信するように、異なる時間間隔でデバイスの各ペアをスケジュールする動作と、
デバイスの複数のペアからチャネル情報を獲得する動作であり、そのチャネル情報は、信号レベル測定の後に、デバイスの複数のペアにおける各受信機によって計算され、さらにデバイスの複数のペアの各ペアのチャネルのチャネル推定ベクトルを備える動作と、
それらのチャネル推定ベクトルを使用してデバイスの複数のペアに関してチャネル推定行列を生成する動作であり、そのチャネル推定行列は、デバイスの複数のペアにおけるその他のペアの中の各ペアのチャネルを推定するチャネル推定値を備える動作と、
チャネル推定行列における対応するチャネル推定値が品質指標を最適化するデバイスの複数のペアにおけるデバイスのペアを、何らかの時間間隔内にスケジュールする動作とを備える。
10 通信ネットワーク
100 ネットワークコーディネータ
110、120、130、140 デバイス
150 デバイスのサブセット
400 サブセットを定義するユニット
410 割り当てるユニット
420 獲得するユニット
430 スケジュールするユニット
432 特定するユニット
434 除去するユニット
440 受信するユニット
450 算出するユニット
460 送信するユニット

Claims (15)

  1. 通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための方法であって、前記デバイスのペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    前記通信ネットワークにおける調整するデバイスに関して前記方法は、
    訓練信号を発信するために前記複数のペアの前記送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるステップと、
    前記送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、前記複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するステップと、
    品質指標が事前定義された基準を検証する前記複数のペアにおけるペアのセットのうちのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするステップと、
    を備え、
    前記訓練信号は、チャネル推定値の算出することを可能とし、
    前記チャネル情報は、前記受信機により、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、
    前記チャネル情報は、前記受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備えており、
    前記品質指標は、前記セットの中の前記ペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出されることを特徴とする方法。
  2. 前記スケジュールされるペアに関連する前記チャネル推定値を使用して送信機ビーム形成ベクトルを算出するステップと、
    前記送信機ビーム形成ベクトルを、前記スケジュールされるペアのそれぞれの関連する送信機に送信するステップと、
    をさらに備え、
    前記送信機ビーム形成ベクトルは、前記送信機が、前記受信機によって算出された前記チャネル推定値に関連する空間ビームパターンで前記時間間隔中に信号を送信することを許すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記スケジュールされるペアに関連する前記チャネル推定値を使用して受信機ビーム形成ベクトルを算出するステップと、
    前記受信機ビーム形成ベクトルを、前記スケジュールされるペアのそれぞれの関連する受信機に送信するステップと、
    をさらに備え、
    前記受信機ビーム形成ベクトルは、前記受信機が、前記受信機によって算出された前記チャネル推定値に関連する空間ビームパターンで前記時間間隔中に信号を受信可能にすることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. デバイスのペアは、空間的に離隔しており、
    前記空間的離隔は、空間的離隔指標によって定量化され、
    前記方法は、前記空間的離隔指標を使用してデバイスの前記複数のペアにおけるデバイスのペアのサブセットを定義する予備的なステップをさらに備え、
    前記予備的なステップは、デバイスのペアの前記定義されたサブセットのうちの少なくとも1つのペアにおいて実行されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための方法であって、デバイスの前記ペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    前記通信ネットワークにおける受信機に関して前記方法は、
    前記複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するステップと、
    前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するステップと、
    前記受信機を備えるデバイスの前記ペアを、前記ペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する前記複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、前記通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータに前記チャネル情報を送信するステップと、
    を備え、
    前記チャネル情報は、前記受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備え、
    前記品質指標は、前記セットの中の前記ペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出されることを特徴とする方法。
  6. 前記チャネル推定値は、周波数領域チャネル推定値、狭帯域多入力多出力チャネル行列、送信機側の空間共分散行列、または送信機側の空間共分散行列の固有ベクトルおよび固有値のうちの1つであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするためのネットワーク調整デバイスであって、該デバイスの前記ペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    訓練信号を発信するために前記複数のペアの前記送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるための手段と、
    前記送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、前記複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するための手段と、
    品質指標が事前定義された基準を検証する前記複数のペアにおけるペアのセットのうちのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするための手段と、
    を備え、
    前記訓練信号は、チャネル推定値を算出することを可能とし、
    前記チャネル情報は、前記受信機により、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、前記チャネル情報は、前記受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備え、
    前記品質指標は、前記セットの中の前記ペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出されることを特徴とするネットワーク調整デバイス。
  8. 前記スケジュールされるペアに関連する前記チャネル推定値を使用して送信機ビーム形成ベクトルを算出するための手段と、
    前記スケジュールされるペアのそれぞれの関連する送信機に前記送信機ビーム形成ベクトルを送信するための手段と、
    をさらに備え、
    前記送信機ビーム形成ベクトルは、前記時間間隔中に送信するための前記送信機の送信設定を可能とすることを特徴とする請求項7に記載のネットワーク調整デバイス。
  9. 前記スケジュールされるペアに関連する前記チャネル推定値を使用して受信機ビーム形成ベクトルを算出するための手段と、
    前記スケジュールされるペアのそれぞれの関連する受信機に前記受信機ビーム形成ベクトルを送信するための手段と、
    をさらに備え、
    前記受信機ビーム形成ベクトルは、前記時間間隔中に受信するための前記受信機の受信設定を可能とすることを特徴とする請求項7または8に記載のネットワーク調整デバイス。
  10. デバイスのペアは、空間的に離隔しており、
    前記空間的離隔は、空間的離隔指標によって定量化され、
    前記空間的離隔指標を使用してデバイスの前記複数のペアにおけるデバイスのペアのサブセットを定義するための手段をさらに備えることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のネットワーク調整デバイス。
  11. 通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための受信機であって、デバイスの前記ペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    前記複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するための手段と、
    前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するための手段と、
    前記受信機を備えるデバイスの前記ペアを、前記ペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する前記複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、前記通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータに前記チャネル情報を送信するための手段と、
    を備え、
    前記チャネル情報は、前記受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備え、
    前記品質指標は、前記セットの中の前記ペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出されることを特徴とする受信機。
  12. 受信機ビーム形成ベクトルを受信するための手段をさらに備え、
    前記受信機ビーム形成ベクトルは、受信機が、受信機によって算出された前記チャネル推定値に関連する空間ビームパターンで前記時間間隔中に信号を受信することを可能にすることを特徴とする請求項11に記載の受信機。
  13. 通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするためのシステムであって、デバイスの前記ペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    デバイスの複数のペアを備える通信ネットワークと、
    ネットワーク調整デバイスと、
    通信ネットワークにおけるペア通信のためにデバイスの複数のペアにおけるペアをスケジュールするための少なくとも1つの受信機と、
    を備え、
    デバイスの前記ペアの各ペアは、送信機と受信機とを備えており、
    前記ネットワーク調整デバイスは、
    訓練信号を発信するために前記複数のペアの前記送信機のそれぞれに異なる時間間隔を割り当てるための手段と、
    前記送信機のうちの少なくとも1つによって発信された訓練信号を受信している、前記複数のペアのうちの或るペアに含まれる少なくとも1つの受信機からチャネル情報を獲得するための手段と、
    品質指標が事前定義された基準を検証する前記複数のペアにおけるペアのセットのうちのペアを、同一の時間間隔内にペア通信のためにスケジュールするための手段と、
    を備え、
    前記訓練信号は、チャネル推定値を算出することを可能とし、
    前記チャネル情報は、前記受信機により、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによって算出され、
    前記チャネル情報は、前記受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備えており、
    前記品質指標は、前記セットの中の前記ペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出され、
    前記受信機は、
    前記複数のペアにおける少なくとも1つの送信機によって発信された訓練信号を受信するための手段と、
    前記少なくとも1つの受信された訓練信号を分析することによってチャネル情報を算出するための手段と、
    受信機を備えるデバイスのペアを、前記ペアが、品質指標が事前定義された基準を検証する複数のペアにおけるペアのセットに入っている場合に、さらにスケジュールするために、前記通信ネットワークにおけるネットワークコーディネータに前記チャネル情報を送信するための手段と、
    を備え、
    前記チャネル情報は、受信機と、前記少なくとも1つの受信された訓練信号を発信した送信機との間のチャネルの少なくとも1つのチャネル推定値を備えており、
    前記品質指標は、前記セットの中のペアの受信機から獲得されたチャネル推定値を使用して算出されることを特徴とするシステム。
  14. 請求項1、2、3、4、または6のいずれか一項に記載の方法をコンピュータシステムが実行することを可能にするコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読媒体。
  15. 請求項5または6に記載の方法をコンピュータシステムが実行することを可能にするコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読媒体。
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