JP2013523185A - 内皮細胞の多量カルシウム蓄積死を検出するための方法 - Google Patents

内皮細胞の多量カルシウム蓄積死を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

カルシウムイオンに特異的な染色を使用して、試料に含まれる細胞型の生存度に対する種々の処置剤の効果を評価及び予測する。前記染色は、多量カルシウム蓄積死を有する内皮細胞を検出する。一実施形態において、内皮細胞中の多量カルシウム蓄積死(MCAD)を前記細胞中の非特異的アポトーシスから識別するための方法が提供され、前記方法は:内皮細胞を含む試料をカルシウムイオンに特異的な少なくとも1種類の色素と接触させる工程であって、ここで前記試料において、個々の細胞を識別することができる、工程;及び前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程;
を包含し、それによって、色素で鮮明に染色された細胞の存在は、MCADによるこれらの細胞の細胞死を示す。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2010年4月13日に出願された仮出願第61/323,768号、2011年1月7日に出願された仮出願第61/460,723号および2011年3月22日に出願された仮出願第61/465,589号からの優先権を主張する。これらの書類の内容は、参考として本明細書に援用される。
本発明は、高レベルのカルシウムイオンに関連した内皮細胞に特異的なあるタイプのアポトーシスの含意及び適用に関する。この独特な死の形態である多量カルシウム蓄積死(massive calcium accumulation death)(MCAD)は、血管新生阻害剤に感受性のある腫瘍の処置、及び網膜血管新生の処置における、望ましい結果である。MCADを防止するプロトコル及び薬剤は、糖尿病性血管障害、アテローム性動脈硬化症及び心臓弁石灰化の処置や防止に有用である。本発明は、腫瘍の処置用候補薬物、特に新血管系の成長を特異的かつ直接的に阻害する薬物の効果を評価するのに、さらに、保護剤を特定するのに有用である。
(正常及び新生物)組織の大きさが増加するときには、それらは、その成長を維持する栄養を供給するために微小毛細血管の形成(血管新生)を必要とする。これらの微小毛細血管の構成要素としては、最も顕著には内皮細胞が挙げられるが、関連する間葉細胞、線維芽細胞、平滑筋細胞及び周細胞も挙げられる。血管新生は、創傷治癒などの正常なプロセスだけでなく、癌、乾せん、糖尿病、リウマチ様関節炎、加齢黄斑変性症などの疾患においても重要である。
正常組織と患部組織の両方においてin vitroで微小毛細血管を試験する改善された方法が必要である。現在公知の方法の概要は、Statonら、”Current Methods for Assaying Angiogenesis in vitro and in vivo”,Int J Exp Path(2004)85:233−248に記載されている。In vivoモデルは有用であるが厄介である。In vitroモデルは、それほど厄介ではないが、より人工的であり、関連性が低下する。
特に、腫瘍の微小血管系を標的にした抗癌薬及び他の処置剤の活性を予測する改善された方法が必要である。例えば、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))は、FDAによって認可された抗癌薬であり、腫瘍の微小血管系を標的にする。Avastin(登録商標)の卸売原価は、10か月の処置で$40,000を超え、比較的少数の患者しか実質的な利点を引き出すことができない。Inceら、”Association of k−ras,b−raf,and p53 Status with the Treatment Effect of Bevacizumab”,J Natl Cancer Inst(2005)97:981−989に記述されたように、かかる処置に反応する可能性が最も高い患者を予測することができるバイオマーカーの特定は関心が高い。
最も一般的に使用されるin vitro方法は、内皮細胞の単離と培養を含む。細胞が培養されると、薬物の効果(又は他の撹乱(perturbations))を種々の細胞増殖及び/又は細胞死のエンドポイントを使用して試験することができる。細胞増殖のエンドポイントの例としては、放射性チミジン取り込み、細胞計数、BrdU取り込み、及びコロニー形成が挙げられる。細胞死のエンドポイントの例としては、細胞ATPの測定、MTTのミトコンドリア還元、フルオレセインジアセタートの代謝及び細胞内トラップ(及びその損失)、色素排除による細胞膜完全性の損失、並びにTUNELアッセイ、カスパーゼ発現などのアポトーシスのより特異的な測定が挙げられる。ある場合には、前もって単離された内皮細胞が前もって単離された別の細胞と共培養され、異なる細胞集団に対する薬物の特異な効果が試験されている。
別のin vitro方法は器官培養に基づく。例えば、Staton,et al.(上掲)を参照されたい。これは、ラット大動脈輪、ニワトリ大動脈弓、ブタ頚動脈、胎盤静脈円板(vein disk)及び胎児マウス骨外植片を含む。
ベバシズマブの効果を試験し予測する非細胞培養、非器官培養、手法が、Ince,ら、J Natl Cancer Inst(2005)(上掲)によって開示されている。Inceは、k−ras、b−raf及びp53状態をベバシズマブの処置効果と相関させようとしたが、それらは「ベバシズマブ療法に反応する可能性がより高い転移性結腸直腸癌患者の下位集団を特定しない」と結論した。Inceらは、その考察において、「現在まで、診療所における抗血管新生療法に反応する可能性がより高い患者を予測する上でのバイオマーカーの潜在的有用性を評価した試験はほとんどなかった」と述べ、臨床上の利点を予測するマーカーはまだ見いだされていないと述べた。この著者らは、「すべての血管新生制御因子の効果を集約するバイオマーカーは、単一の成長因子又はシグナル誘導経路の分析よりも、患者の結果をより良好に予測し得る」と示唆しているが、この目的のためのin vitro方法を何ら示唆しなかった。その代わり、彼らは、患者自身が彼ら自身の結果を予測する実験モデルとして使用される進行中の研究に言及した。
これらの試験においては、ベバシズマブ(及び/又は別の処置剤)が試行ベースで患者に投与され、次いで「早期の」処置効果が、処置効果の組織病理学的評価と共に、外部診断スキャン(例えば、MRI)及び/又は処置後腫瘍生検によって評価される(例えば、Willett,ら、Nature Med(2004)10:145−147)。この手法は、処置費、最終的に無効な療法の潜在的毒性への患者の被曝、及び診断試験(例えば、MRI)費用も含めて、多数の自明な欠点を有する。かかる試験は、in vitro方法では可能である、患者へのリスクなしに複数の異なる処置剤を同時に試験することもできない。
本明細書の本出願人の成果である特許文献1は、生細胞によって拒絶されるが非生細胞によって取り込まれる色素、特にファストグリーンの吸収の顕微鏡観察によって、内皮及び非内皮細胞の混合物又は微小凝集塊(microaggregate)に対する処置効果を評価することを記述している。死んだ内皮細胞が生きた腫瘍細胞又は非内皮細胞と死んだ腫瘍細胞又は非内皮細胞の両方からその外観によって識別可能であるという観察が本出願人によってなされた。しかし、この識別は、非内皮細胞自体がいかなる処置剤を投与しても死滅しない場合により容易に認められる観察に依拠した。その場合、生細胞によって取り込まれる第2の指示色素を使用して、生細胞を死んだ内皮細胞から際立たせて、ブルーベリーパンケーキとして特徴づけることができた。死んだ内皮細胞は、淡紅色の背景に対して「ブルーベリー」として出現した。これを全般的に記述した別の刊行物としては、やはり本出願人の成果であるが、Weisenthal,L.M.,ら、J.Intern.Med.(2008)264:275−287、Weisenthal,L.,ら、ASCO 2008 Breast Cancer Symposium,Washington,D.C.,Abstract No.166、及びWeisenthal,L,ら、J.Clin.Oncol.(2010)28:Supplement:Abstract E13617が挙げられる。
非内皮細胞が処置剤によって死滅しなくとも、識別することはできた。死んだ内皮細胞のみが、ファストグリーン(Fast Green)で染色したときに屈折性、過染色性の青黒い外観である独特な外観を有するのに対して、死んだ非内皮細胞はより淡い青色であった。やはり本出願人の成果であるその後の特許文献2においては、それに特異的な毒物に応答した内皮細胞に特有の外観を利用して、循環内皮細胞を健康の指標として検出し、定量化した。さらに、これらの死んだ内皮細胞の外観もこの評価を可能にした。この方法を使用して、有毒血中濃度未満のエタノール及び/又はDMSOが望ましくない新血管系の処置に有用なアジュバントであることも判明した。
上で参照したPCT公報に記載された方法は有効ではあるが、ハイスループット形式に適合させるのは困難である。というのは、内皮細胞と非内皮細胞の差異が、非内皮細胞が処置剤によって影響されない場合にはより激しいからである。本発明は、非内皮細胞自体がネガティブに影響されたか否かにかかわらず、処置剤によってネガティブに影響された内皮細胞を非内皮細胞から容易に識別可能な方法を提供することによってこの問題を解決する。さらに、ある種の薬剤が内皮細胞に対して特定のタイプの細胞死をもたらすが、非特異的内皮細胞死が異なる非特異的薬剤によってももたらされ得ることが見いだされている。
本発明の方法は、カルシウムイオンに感応性である色素の使用に依拠する。カルシウムイオンと内皮細胞死の関係は、特に腫瘍に関連した内皮細胞に関連して、新しい技術を可能にする。カルシウム蓄積は、心血管系においてこれまでに認められているが、特定のタイプの内皮細胞死とは特異的に関連づけられていない。例えば、Spyridopoulos,I.,ら、Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.(2001)21:439−444は、ヒト内皮細胞においてオキシステロールによって誘導されるアポトーシスがカルシウム依存性機序においてアルコールによって促進され、カルシウム流入の妨害によって、アルコールにより媒介されるこの毒性の強化が抑制されることを報告している。酸化LDLがカルシウム依存性の経路において培養ヒト内皮細胞の多量のアポトーシスを誘発することも知られている。カルシウム流入の阻害は、アポトーシスを阻止した(Escargueil Blanc,I.,ら、Arterioscler.Thromb.Vasc.Biol.(1997)17:331−339)。心臓弁の石灰化は、Mohler,E.R.,ら、J.Heart Valve Dis.(1999)8:254−260でも病理として述べられている。他方、酸化LDLアポトーシスの代替機序がHarada−Shiba,M.,ら、J.Biol.Chem.(1998)273:9681−9687によって記述されている。
カルシウムチャネル遮断薬と癌におけるアポトーシスの関係に関する総説がMason,R.P.,J.Am.Col.Cardiol.(1999)34:1857−1866によって発表された。この論文によれば、細胞カルシウムレベルの増加と減少の両方がアポトーシス細胞死を促進することが判明している。カルシウムチャネル遮断薬の役割及び癌促進は不確かであると判断された。内皮アポトーシスの総説は、Stefanec,T.,Chest(2000)117:841−854による論文にも見られる。この総説は、高い細胞内カルシウムイオン濃度を内皮細胞に対するアポトーシス促進性刺激として挙げている。
要約すると、短期のカルシウム蓄積は、以前は、内皮アポトーシスに関連づけられており、カルシウムは、内皮細胞において非特異的細胞死として認められるものに至る分子経路におけるメッセンジャーとみなされ、それ自体が単独で中心的病原物質であるのとは対照的である。例えば、Orrenius,S.ら、Nat Rev Mol Cell Biol(2003)4:552−565を参照されたい。カルシウム自体は、病原物質として作用し、多量のカルシウム蓄積を伴い、非特異的細胞死からの検出及び識別を容易にする結晶性外観を有する死細胞をもたらし得ることが現在見いだされている。
したがって、内皮細胞の死が細胞内カルシウムイオンの大きな上昇に関連し得ることは、当該技術分野において理解されていない。このタイプの細胞死である多量カルシウム蓄積死(MCAD)が本願の主題である。これは、出願人によってHDL.handle.net/10101/npre.2010.4499.1における刊行物Weisenthal,L.,ら、Nature Proceedings(2010)に報告された。
国際公開第2007/075440号 国際公開第2009/143478号
MCAD誘発能力によって有利になる幾つかの症状がある。これらは、固形腫瘍など、不要な又は望ましくない血管新生が起きている疾患である。別のかかる症状としては、視力喪失を招く網膜又は脈絡膜新生血管障害が挙げられる。他の例では、内因性症状に帰因して対象に起こり得るMCADを防止することが望ましい。かかる症状としては、例えば、アテローム性動脈硬化症が挙げられる。
MCADは、カルシウムイオン上昇に特異的に付随するので、カルシウムイオンを検出する色素を使用して、このタイプの細胞死を起こす細胞を特定し、その染色を増強することができる。かかる色素は、全身性の毒、栄養不足、又は他の環境要因に対する反応など、非内皮細胞と内皮細胞の両方に関連した他のタイプのアポトーシスからMCADを識別することができる。
本発明の方法は、化学、生物及び/又は物理的処置に応答したものを含めて、生検採取された新生物又は正常組織からの単離物におけるものを含めて、微小血管系における変化、例えば生存度の変化を検出及び/又は定量化することができる。本発明の方法は、体液を含めた生物試料における内皮細胞の存在又はレベルを決定することもでき、アッセイに使用して、MCADに対して保護性である薬物候補を試験することができる。
認められた微小血管及び他の細胞の変化は、試験処置剤のin vivo活性を予測する試験として役立ち、したがって、本発明の方法は、内皮細胞に対する特異的効果を検出することができ、周囲の細胞に対する同じ又は同時に投与された処置剤の効果も観察することができる。したがって、ある特定の薬物は、内皮細胞と周囲細胞の両方に影響を及ぼし得る。
これらの方法を使用して、新規又は研究処置剤の発見及び/又は開発を支援することができ、細胞を含む試料が単離された対象に対して、試験処置剤、特に血管新生を阻害するように設計された処置剤の成功確率を予測することができる。
要約すると、出願人は、内皮細胞に特有の一タイプの死が高レベルの細胞内カルシウムイオンに関連することを発見した。したがって、カルシウムイオンに特異的な組織染色は、試料中のこのタイプの細胞死を起こす内皮細胞と他の細胞の高レベルの対比を与える。
したがって、一態様においては、本発明は、多量カルシウム蓄積死(MCAD)を非特異的細胞死から識別する方法を対象とする。この方法は、内皮細胞を含む試料をカルシウムイオンに特異的な色素で処理すること、ここで前記試料においては、個々の細胞を識別することができること、及び鮮明に染色されていない細胞に比べて(前記色素の多量の取り込みのために)前記色素で鮮明に染色された細胞の存在、非存在又は数を決定することを含み、それによって、鮮明に染色された細胞はMCADを起こした細胞と同定され、鮮明に染色されない細胞はMCADを起こさなかった細胞である。
別の一態様においては、本発明は、MCADをもたらす薬剤を同定するための方法を対象とする。この方法は、上記方法の試料中の細胞を前記薬剤で処理すること、及び前記薬剤が前記試料中の細胞の高度に鮮明な染色をもたらすかどうかを判定することを含む。
この態様においては、本発明は、非内皮細胞に比べた内皮細胞の生存度に対する処置剤の効果を決定する方法も対象とする。この方法は、
少なくとも生存可能な内皮細胞及び生存可能な非内皮細胞を含む試料を前記処置剤と接触させること、ここで前記試料においては、個々の細胞を識別することができること、
前記組成物をカルシウムイオンに特異的な少なくとも1種類の色素と接触させること、
前記色素で鮮明に染色された細胞の存在、非存在又は数を決定すること
を含み、それによって、内皮細胞の前記高度に鮮明な染色は、前記処置剤が内皮細胞の生存度に対して負の効果を有することを示す。
わずかに異なる言い方をすると、本発明は、内皮細胞の死を特異的にもたらす薬剤を同定するための方法を対象とする。この方法は、
少なくとも生存可能な内皮細胞及び生存可能な非内皮細胞を含む試料を候補薬剤で処理すること、ここで前記試料においては、個々の細胞を識別することができること、
前記薬剤が効果を発揮するのに十分な時間を与えること、
前記試料をカルシウムイオンに特異的な色素で処理すること、及び
前記色素で鮮明に染色された細胞を決定すること、ここで前記試料においては、個々の細胞を識別することができること
を含み、それによって、前記色素によって高度に鮮明な染色をもたらす薬剤が、内皮細胞の死を特異的にもたらす薬剤として特定される。
更に別の一態様においては、本発明は、MCADに対して保護性である薬剤を同定するための方法を対象とする。この方法は、内皮細胞含有試験試料を候補保護剤の存在下でMCADをもたらすことが知られている薬剤で処理すること、ここで前記試料においては、個々の細胞を識別することができること、対照試料を前記候補薬剤の非存在下でMCADをもたらすことが知られている前記薬物で処理すること、両方の試料をカルシウムイオンに特異的な色素で処理すること、及び
試験試料中の鮮明に染色された細胞の存在、非存在又は数を、対照試料中の鮮明に染色された細胞の存在、非存在又は数と比較すること
を含み、それによって、対照試料に比べて試験試料における染色の低下によって、候補薬剤がMCADに対して保護性であることが示される。
本発明の種々の方法に使用される試料は、微小凝集塊、体液又は組織試料とすることができる。意味のある結果を得るために、内皮細胞が試料中に含まれなければならない。
図1Aは、本発明の一部の実施形態において有用である従来技術微小凝集塊の図示である。 図1Bは、本発明の一部の実施形態において有用である従来技術微小凝集塊の図示である。 図1Cは、本発明の一部の実施形態において有用である従来技術微小凝集塊の図示である。 図2A〜図2Bは、種々の固形腫瘍から調製された微小凝集塊を染色する従来法の結果を示す。 図2C〜図2Dは、種々の固形腫瘍から調製された微小凝集塊を染色する従来法の結果を示す。 図2E〜図2Fは、種々の固形腫瘍から調製された微小凝集塊を染色する従来法の結果を示す。 図2G〜図2Hは、種々の固形腫瘍から調製された微小凝集塊を染色する従来法の結果を示す。 図3A〜図3Fは、ベバシズマブで処理されず、アリザリンレッドで染色された微小凝集塊の40倍、100倍および200倍の顕微鏡写真である。 図4Aは、ベバシズマブの非存在下(上)又は存在下(下)において、(好ましくない)足場非依存性条件で培養されたヒトさい静脈内皮細胞(HUVEC)の顕微鏡写真である。細胞は、従来法に従って、ファストグリーン色素と一緒に短時間インキュベートされ、Cytospin(商標)遠心分離スライド上に堆積された。図4Bは、ベバシズマブの非存在下(上)又は存在下(下)で培養されたヒト腎癌細胞のマイクロクラスターの顕微鏡写真である。細胞は、ファストグリーン色素と一緒に短時間インキュベートされ、Cytospin(商標)遠心分離スライド上に堆積され、次いでアリザリンレッドsで対比染色された。 図5は、ビヒクル(食塩水、又は50%DMSO/50%エタノール)又は50%DMSO/50%エタノール+ラード(1mg/ml)の存在下で72時間培養され、ファストグリーン色素で処理され、Cytospin(商標)遠心分離を使用して顕微鏡スライド上に堆積され、アリザリンレッドsで対比染色された、内皮細胞(HUVEC)の純粋培養物の一連の顕微鏡写真である。
本発明は、一モードのアポトーシスが、内皮細胞に特有であり、高レベル細胞内カルシウムイオンに関連し、したがって種々の処置剤によって死滅される内皮細胞の高度に特異的な染色を可能にするという発見にある。典型的なかかる染料はアリザリンレッドであるが、von Kossaなどのカルシウムイオンに特異的な別の染色を使用することもできる。
一実施形態においては、本発明は、上で参照した国際公開第2007/075440号及び同2009/143478号に記載された方法を改善して、生存可能な組織の微小血管分布を、場合によっては、自然条件を模倣した微小凝集塊において、又は内皮細胞を含む別の試料において、試験する。
本明細書では「微小凝集塊」とは、その中で試験される細胞の自然環境を効果的に模倣した細胞群を指す。一実施形態においては、内皮細胞に対する処置剤の効果が対象となる。この場合、微小凝集塊は、少なくとも内皮細胞、及び前記細胞の自然環境の代わりになるのに十分な周囲細胞を含むであろう。理論的には、わずか1個の内皮細胞と付随する細胞しか含まなくてもよい。本願では「微小凝集塊」、「マイクロクラスター」及び「クラスター」は区別なく使用される。
細胞の微小凝集塊又はクラスターは、生検採取された組織から単離することができる。これらのクラスターは、(腫瘍又は正常な)組織の微小生態系であり、そこから、(癌の場合には)腫瘍細胞、正常組織細胞、結合組織細胞、炎症細胞、さらに、ある場合には、内皮細胞と毛細血管構成要素である別の細胞とを含む微小毛細血管の完全なセグメントを含めた、生検材料が得られた。クラスターは、わずか1個の内皮細胞と1個の非内皮細胞しか含まなくてもよいが、一般には数個から、数十、数百、数千の細胞を含むことができる。次いで、クラスターは、標準組織及び/又は器官培養装置、(適切な栄養素及び補助剤を含む)標準組織/及び又は器官培地において数時間から、数日間、数週間培養することができる。細胞は、微小毛細血管及び/又は微小毛細血管の構成細胞に対して潜在的効果を有すると推定される種々の処置剤に、生検後、ただし細胞培養前、又は培養期間中の本発明の方法において示されるように、生検前に(すなわち、患者において)曝露することができる。処置剤は、微小毛細血管及び/又は構成細胞の生存及び/又は増殖を害する又は死滅させる又は促進する又は増大させることができる。
これらの微小凝集塊の調製の詳細は、上で参照した国際公開第2007/075440号に見いだすことができる。一般に、方法は、細かく刻まれた生検試料を、本明細書では「クイックスピン」と称する一連の遠心分離ステップに供することを含む。これは、より詳細に以下に記述される。各ステップにおいては、試料を高重力に供し、次いですぐに1×gに戻して、細胞クラスターペレット及び上清を得る。上清を除去し、ペレットを再懸濁させ、適切な単離微小凝集塊が形成されるまでプロセスを繰り返す。
次いで、微小凝集塊を場合によっては培養することができ、又は顕微鏡法用表面にすぐに堆積させることができる。あるいは、微小凝集塊の初期調製物をCa特異的色素で処理することができ、又は培養中若しくは培養後に色素で処理することができる。染色は、微小凝集塊を表面に堆積させる前又は後に行うことができる。
微小凝集塊は、標準組織及び/又は器官培養装置、適切な栄養素及び補助剤を含む)標準組織/及び又は器官培地において数時間から、数日間、数週間培養することができる。培養は、微小凝集塊に含まれる内皮細胞と周囲細胞の両方に対する種々の処置剤又は因子又はプロトコルの効果を評価する機会を与える。
本発明に使用することができる微小凝集塊の特性を図1A〜1Cに図示する。各場合において、生検採取された組織から本明細書に記載のように調製された細胞のマイクロクラスターを示す。図1Aにおいては、内皮細胞は、CD31で染色することによって存在が確認され、これらの細胞は陰影をつけて示され、白丸として示された付随する細胞で包囲されている。図1A〜1Cの説明図においては、意図された処理は、抗VEGF薬への曝露である。図1Bは、処置剤が供給されなかった陰性対照を示す。示したように、このクラスターがCa特異的色素に曝露されると、細胞は損傷を受けないので、外観変化は起こらない。しかし、図1Cにおいては、クラスターが抗VEGF薬に曝露され、色素は内皮細胞を染色し、したがってそれらは薬物によって影響されたと確認される。白丸で示された周囲細胞は、色素によって染色されず、同じままである。
したがって、示したクラスターを調製することによって、説明のために使用された抗VEGF薬に対して応答を示す個々の内皮細胞の能力が実証される。
培養期間中に、微小毛細血管及び/又は微小毛細血管の構成細胞及び/又は周囲細胞に対して潜在的効果を有すると推定される種々の処置剤に細胞を曝露することができる。関連する観察された細胞を害する又は死滅させる処置剤を試験することができ、又は微小毛細血管及び/又は構成細胞の生存及び/又は増殖を促進又は増大させる処置剤を試験することができる。
正常組織と腫瘍組織の一方又は両方が本発明方法によって試験され、クラスター中に存在する毛細血管関連(内皮)細胞対別の細胞に対する薬物又は他の処置効果を差異に基づいて決定することができる。
種々の細胞の生存度は、細胞培養期間なしに生検の直後に求めることもできる。毛細血管及び別の細胞の生存率は、例えば、処置を受けていない患者、又は(針又は別の生検器具を用いて実施される)生検前のある期間に臨床処置を受けた患者において、測定し得る。
「微小凝集塊」は本発明の方法に好都合な試料であるが、別の試料を使用することもできる。例えば、方法は、上で参照した国際公開第2009/143478号に記載のように、体液中の内皮細胞数を単に測定するのに使用することができる。高レベルの循環内皮細胞は、異常な健康状態を示すことがある。同様に、内皮細胞を含む任意の試料を使用して、MCADを特異的にもたらすように設計された処置剤を評価することができる。
本明細書では「処置」とは、試料の環境においてもたらされる任意の意図的な変化を指す。最も一般的には、処置は、少なくとも内皮細胞を含む試料の培養物に化学療法薬などの薬剤を添加することである。しかし、他の処置としては、供給される栄養素の変化などの温度、pH、培養条件及び組成物の変化、又は小分子、ペプチドなどの種々の化学物質の組合せが挙げられる。処置は、ケモカインの包含、又は任意の他の意図的に施されたプロトコルも含むことができる。
上記記述は、従来技術に記載された方法を、死細胞によって簡単に取り込まれるより特異的でない色素の代わりに、又はそれに加えて、カルシウムイオンに特異的な色素が使用されるという改善を加えて、詳細に記載したものであるが、本発明の更なる態様は、(かかる非特異的色素で染色されたときでも)内皮細胞の屈折性、過染色性の外観が多量のカルシウムイオンの存在に帰因するという理解から生じる。これは、多数の追加の重要な適用例を与える。
第1に、本発明は、内皮細胞を単純に含む(又は非内皮細胞を更に含み得る)試料において、非特異的毒物に起因するアポトーシスに対してMCADをもたらす部分を識別することを可能にする。MCADが内皮細胞においてのみ生じるということは、内皮細胞死全般を非内皮細胞死から識別することを可能にするが、内皮細胞自体は、非特異的毒素又は条件からも、MCADによっても、アポトーシス可能である。したがって、本発明の別の一態様は、カルシウムイオン特異的色素の吸収及びそのレベルを決定することによって、MCADを非特異的細胞死から単純に識別することに関する。典型的には、カルシウムイオン特異的色素は、MCADを起こす細胞を鮮明に染色するが、わずかな染色は、通常存在する低レベルのカルシウムイオンのために、MCADを起こさない生細胞や死細胞からも得られ得る。「鮮明な」染色とは、染色の強度が目視によって、又は色素を取り込んだ細胞による光吸収を定量的に測定することによって、容易に観察可能であることを意味する。MCADを起こす細胞のみが鮮明な強度の染色を示す試料中の細胞は容易に比較することができる。したがって、「鮮明な」は、MCADを起こす細胞とMCADを起こさない細胞による光吸収の比較によって容易に判定することができる。染色の「レベル」は、試料又はその定義された部分内の鮮明に染色された細胞数によって決定される。
本発明は、非特異的アポトーシスに対してMCADをもたらす薬物又は薬剤を決定する方法も含む。方法は、内皮細胞を含む任意の試料を使用することができること以外は、上で詳述した微小凝集塊に対して実施されるものに類似している。したがって、体液、内皮細胞を含む組織試料全般、又は、以下に示すように、ヒトさい静脈内皮細胞(HUVEC)などの内皮細胞系の培養物を、かかる決定のための試料として使用することができる。
MCADをもたらす処置剤の決定は、血管新生が望ましくない症状において血管新生抑制をもたらす薬剤の特定に有用である。かかる例としては、(栄養摂取のために新血管系を必要とする)固形腫瘍、脈絡膜において不要な新血管系の結果である黄斑変性症、及び新血管系が望ましくない任意の他の症状が挙げられる。
逆に、MCADが起こるのが望ましくない症状がある。これらの中で注目すべきは、内皮細胞中のカルシウムの蓄積が血管の閉塞をもたらす一連の事象を引き起こすアテローム性動脈硬化症である。以下に示すように、ラードなどの脂肪は、MCADを誘発し得る。実際、カルシウムの多量の蓄積は、「目の上のたんこぶ」として作用し、血管壁における炎症反応を誘発し、アテローム性動脈硬化症を招く連鎖的な事象を引き起こし得る。これらの例においては、MCADから細胞を保護する薬剤を見つけることが有用である。これは、その一方(試験試料)が保護剤候補を含み、他方の対照試料が含まない、比較培養物又は試料を使用することによって実施することができる。各場合において、試料は、内皮細胞を含まなければならず、MCADをもたらすことが知られている物質で処理される。試験培養においては、候補薬剤が成功した場合、MCADに対する保護作用は、カルシウム特異的色素によって鮮明に染色された細胞数、すなわち、染色レベルが低下することを示すことによって判定することができる。
調製A
腫瘍及び/又は正常組織標本
新しい生検材料又は体液吸引液は、癌若しくは別の疾病の患者から、又は正常なドナーから得られる。
検体は、典型的には、提出した病院の解剖病理学検査室を介して本発明方法を実施するために提供され、又は、ある場合には、手術室若しくは外科医/医師の職場から直接提供される。(固定液に曝露されず、凍結もされていない)固形腫瘍検体を冷たい輸送培地(ペニシリン/ストレプトマイシン、アンホテリシンB、インスリン/セレン/トランスフェリン、及び10%低エンドトキシン、非働化ウシ胎児血清を補充したCO2非依存性培地、InvitroGen/GIBCO、Grand Island、NY)中に置く。次いで、−20℃に凍結された「青氷」ブロック350gを含む頑丈なStyrofoam(登録商標)輸送箱に検体を入れる。次いで、これらを優先翌日配達便(priority overnight delivery service)又は現地の陸送業者によって輸送する。体液検体を十分混合して細胞クラスターを懸濁させ、次いで無菌500mlポリプロピレン輸送瓶に注ぐ。提出された体液1ml当たり10から15単位のヘパリン硫酸を添加する。
提出された病院からの公式の組織病理学報告のコピーを受け取るべきである。
調製B
腫瘍細胞微小凝集塊の単離
固形腫瘍を高品質曲線外科ハサミを使用して1mmより小さい小片に細かく刻む(標準使い捨て10mlピペットに吸引するのに十分な小ささ)。前記腫瘍を輸送することができた培地を、細かく刻まれた組織からの上清と一緒に保存する。ハサミで細かく刻んだ腫瘍小片を、抗生物質及び10%ウシ胎仔血清を含むRPMI−1640中でコラゲナーゼ/DNaseを使用して消化させる。検体は、プラスチックで被覆された磁気撹拌子を用いて撹拌プレート上で静かに混合することによって補助され、50ml使い捨てポリプロピレン遠心管中で消化される。したがって、完全な全体の消化が起こるまで、典型的には検体1〜3グラムに対して約2〜3時間、検体を混合する。次いで、Cytospin(商標)スライドを全細胞画分(輸送培地、細かく刻まれた組織からの上清、及び酵素消化液)から調製し、既述されたように(Weisenthal,ら、”A Novel Dye Exclusion Method for Testing in vitro Chemosensitivity of Human Tumors,”Cancer Res.(1983)43:749−757)ファストグリーンH/Eで染色する。
体液検体をその全体を遠心分離して、検体中の全細胞を収集する。次いで、細胞を上記RPMI−1640系培地に再懸濁させ、Cytospinを上述したように調製する。
生存可能な微小凝集塊を、細かく刻まれた消化組織中に単細胞、正常細胞、赤血球、死細胞及び細片と一緒に存在するマイクロクラスターの混合物を含む培地から「クイックスピン」によって濃縮する。クイックスピンは、50〜500×gの極めて短時間の遠心分離の繰り返しからなり、遠心管を、まず、適度の手による振とうによって混合し、標準、室温、予備遠心分離機中に置き、次いで(経験的試行によって遠心分離ごとに決定された)所望の速度に加速し、次いで遠心分離機が所望の速度に達したらすぐにスイッチを切り、次いで停止するまで惰性で回転させる。各クイックスピン後、上清を吸引し、保存する。一方、細胞クラスターペレットを収集し、繰り返しの遠心分離ステップのために再懸濁させる。
このプロセスは、細胞クラスターとして生細胞の90%を含む画分が得られるまで、再懸濁細胞クラスターのCytospinを調製することによってモニターされる。この努力目標を達成できないときには、クラスター中のできるだけ多くの細胞を含む画分を組み合わせる。
細胞クラスターの濃度は、Cytospin(商標)細胞「ディスク」(「スポット」)の面積の約25%が赤味を帯びた淡紅色の(生存可能な)腫瘍細胞クラスターで構成され、75%が空間で構成されるように、調節される。この細胞濃度は、極めて重要である。というのは、過剰平板培養(overplating)及び過少平板培養(underplating)は、人為的薬剤耐性及び感受性の結果をもたらし得るからであり、及び/又は後続の培養中の細胞クラスターの生存に悪影響を及ぼし得るからである。アッセイ条件は、以下に示すように、結果が比較アッセイ分野による比較に基づくので、標準化されなければならない。
結果を正規化するために、アッセイの最初の処置剤に曝露されていない細胞の状態を示す「第0日」スライドを調製し、陰性対照(非曝露細胞)の「最終培養」スライドも調製する。処置の効果と無関係な要因を除くことができるように、第0日と最終培養スライドの両方を、(1)(単細胞であるのに対して)クラスター中に存在する生存可能な全腫瘍細胞(又は対象となる別の細胞)の割合、(2)細胞クラスターの平均密度、ここで「緩い」クラスターはCytospin(商標)遠心分離後の細胞間に明確な空間を有し、「中間の」クラスターは、細胞間に明確な空間を含まないが、2次元の外観に平板化され、「締まった」クラスターはCytospin(商標)遠心分離後の3次元外観を維持する、及び(3)接眼ミクロメーターで測定された細胞クラスターの2次元面積中央値に関して、主観的に採点する。これらの要因はすべて、関連する細胞に到達する処置剤の能力に影響を及ぼすので、結果を比較するときには考慮されなければならない。抗体などの巨大分子による透過をより容易にするために「締まった」培養物を弛緩させることが有利なこともある。これは、ヒアルロニダーゼなどの酵素を消化物に添加することによって達成することができる。これらのクラスター測定に加えて、スライドを主観的に採点して、培養の最後の生細胞と培養の最初(0時間又は「第0日」)の生細胞数の比を求める。
調製C
In Situ微小毛細血管生存度アッセイ(ISMCVA)
従来技術染色との比較結果
第4培養日に、Alamar Blue色素溶液(Trek Diagnostic Systems、Westlake、OH)0.010mlを96ウェル培養皿のすべての培養ウェルに添加する。4時間後、570mμ及び600mμの吸光度を標準マイクロプレートリーダー(Dynatech)によって記録する。600における吸光度を570における吸光度から減算し、正の対照(高濃度シスプラチン/アングイジン)ウェルにおける対応する読みを各薬物曝露ウェルの読みから減算する。そのように測定された各値を、やはり正の対照の読みが減算された、陰性(ビヒクル)対照ウェル(0.9%NaCl)からの対応する値で除算する。上記結果は、(異なる細胞集団の死を区別せずに、培養物中の全細胞に対する)薬剤性細胞死の大まかな(比較的非感受性の)指標を与える。それでも、この指標は、マイクロプレートウェルが、正確に標識されたISMCVA Cytospin(商標)スライド上に正確に遠沈されることを保証する追加の品質管理として有用である。
アッセイCytospin(商標)スライドは、アセトアルデヒドで固定されたアヒル赤血球を添加して(Weisenthal,ら、”Comparison of Dye Exclusion Assays with a Clonogenic Assay in the Determination of Drug−Induced Cytotoxicity,”Cancer Res(1983)43:258−264)、既報(Weisenthal,et al.、上掲(1983))のように調製される。このアヒル赤血球は、本アッセイにおいては、Cytospin(商標)細胞「ディスク」(「スポット」)の均一性を判定する品質管理として主に使用される。培養後のスライドを主観的に採点して、以下のように細胞死を判定する。
スライドをまず検査して、どの細胞及びクラスターが腫瘍細胞であるか、もしあればどれが正常細胞であるかを、標準の細胞病理学的判定基準によって判定する。推定上の毛細血管関連細胞には特別な注意が払われる。この毛細血管関連細胞は、典型的にはクラスター全体にわたって分散し、外観の類似した1個以上の別の細胞の近くに小さい、しばしば角張った細胞として、練習と経験によって認識することができる。これらの細胞は、幾らか過染色性であることが極めて多い。
次いで、ファストグリーン及びH/Eで染色されたISMCVA Cytospin(商標)スライド「ディスク」を主に倍率40×で採点する。スライドを走査して、大いに生存可能であり、十分に維持された形態を有する、細胞クラスターを特定する。細胞クラスターは、理想的には、最低20個の非毛細血管細胞を含むべきである。
陰性対照(0.9%NaClビヒクル)スライドを走査して、薬物効果の完全な非存在下でスライドが(精神的に)どのように見えるか確認する。十分に維持された陰性対照細胞クラスターは「プレーンパンケーキ」と称することができ、その比較的均一な外観を暗示する。薬物に曝露された培養物を検査して、十分に維持された大いに生存可能な細胞クラスターを選択する。低倍率では、微小凝集塊を(それが主として均一な外観である場合)「プレーンパンケーキ」対、高倍率で、死んだ(ファストグリーンで染色された)毛細血管関連細胞と一致することが判明した、青緑に着色する複数の点状領域がある場合の「ブルーベリーパンケーキ」に関して採点する。必要に応じて、追加のスライドを調製し、内皮細胞に適度に特異的であるCD31抗原の染色など、毛細血管関連細胞を特異的に特定することができる免疫細胞化学的方法によって染色することができる。
対照培養物において出現するものよりも大きい「ブルーベリーパンケーキ」効果が試験培養物において認められる場合、この効果を「1+ブルーベリー」、「4+ブルーベリー」などの主観的な、ただし標準化された評価尺度で採点することができる。あるいは、顕微鏡接眼グリッドを対象の細胞クラスターに重ねることができ、1グリッド単位当たりの「ブルーベリー」数を標準手動計数器を用いて数えることができる。「ブルーベリー」は、自動画像解析システムを使用して採点することもできる。
固形腫瘍の微小凝集塊についての典型的な結果を図2に示す。薬物はAvastin(登録商標)(ベバシズマブ)である。
以下の実施例は、本発明を説明するものであって、本発明を限定するものではない。
実施例1
培養/処置ステップ
薬物の効果などの処置の効果を試験するために、細胞クラスター懸濁液を10%(体積/体積)薬液又はビヒクル対照(最も典型的には0.9%NaCl)と混合する。培養のために蒔かれた細胞懸濁液/薬液(又はビヒクル)の最終体積は0.12mlである。培養は、加湿37℃恒温器中のポリプロピレン丸底96ウェル培養皿中で標準化された時間である。
原液は、一般に、所望の濃度の10倍で調製され、使い捨ての0.5ml円錐ポリプロピレン管に等分され、使用前に−70℃で凍結される。一部の薬物を製造者の推奨に従って冷蔵庫温度で維持する。
細胞を指標濃度の各薬物と一緒に、必要に応じて、指標濃度の希釈物と一緒に培養する。指標濃度は、練習セットのアッセイ又は文献から決定される。陰性対照は、一般に、0.9%NaCl、及び/又は対象薬物が溶解されるビヒクルからなる。腫瘍試料の場合、正の対照は、シスプラチン100μg/ml+(National Cancer Instituteから得られた)アングイジン1μg/mlである。反復の96ウェルプレートが試験される。
実施例2
ぼうこう癌
一般に調製A及びBに記載のように調製されたヒトぼうこう癌の検体をAvastin(登録商標)で処置し、又は対照検体においては処置しない。ベバシズマブの使用量は2.5mg/mlである。これは、すべての検出可能なVEGFを培地から除去し、したがって成長のためにVEGFに依存する内皮細胞の細胞死をもたらす。培養物を顕微鏡スライド上に堆積させ、アリザリンレッドSで染色した。未加工の画像を図3A〜Fに示す。
これらの画像からわかるように、Avastin(登録商標)で処置された培養物中の内皮細胞は、明確な画像を与える。これらの未加工画像を、市販ImageJソフトウェアを使用して、アリザリンレッド染色の特徴(feature)のみを示すようにしきい値で制御した。これらの結果を表1に示す。
画像処理ソフトウェアがこれらの検体に容易に適用可能であるので、方法は、定量的ハイスループットスクリーニングに容易に適合させることができる。
実施例3
アリザリン染色と従来技術の比較
ヒトさい静脈内皮細胞(HUVEC)を(好ましくない)足場非依存性条件下で、ベバシズマブの非存在又は存在下で培養し、ファストグリーン色素と一緒に短時間インキュベートし、Cytospin(商標)遠心分離スライド上に堆積させた。この実施例に記載のように調製されたスライドの一連の顕微鏡写真である図4Aに示すとおり、前述したように、ファストグリーン色素は死細胞を淡青緑に染色するが、多量のカルシウムが蓄積したベバシズマブで処置された死細胞を高密度に屈折性の青黒色に染色する。
ヒト腎癌細胞のマイクロクラスターをベバシズマブの非存在又は存在下で培養し、ファストグリーン色素と一緒に短時間インキュベートし、Cytospin(商標)遠心分離スライド上に堆積させ、次いでカルシウムの比較的特異的な染料であるアリザリンレッドsを使用して対比染色した。図4Bは、幾つかのスライドの顕微鏡写真であり、アリザリン染色の強度及び感度を示す。ファストグリーン色素は、「非特異的に」死細胞を淡青緑に染色する。これは、アリザリン対比染色の過程で完全にではないがほとんど退色する。アリザリンは、(すべての生細胞は少量のカルシウムを含むので)生細胞を淡紅色に染色するが、多量のカルシウムが蓄積した死細胞を高密度に屈折性の橙赤色に染色する。
実施例4
内皮細胞に対する種々の薬剤の効果
ヒトさい静脈内皮細胞をベバシズマブ、又はドキソルビシン、又はベバシズマブ+ドキソルビシンの存在又は非存在下で培養した。72時間後、細胞をファストグリーンで染色し、Cytospin(商標)遠心分離によって顕微鏡スライド上に堆積させた。非特異的死(NSD)の内皮細胞は淡青緑に着色し、特異的な多量のカルシウム蓄積死(MCAD)の内皮細胞は高密度に屈折性、過染色性の青黒色に着色する。各タイプの細胞の数を画像解析ソフトウェアを使用して定量化した。1視野当たりの死細胞数の比較を示すと、ビヒクル中で培養された細胞は単独で、非特異的細胞死を示す約125個の細胞、及びMCADを示す約10個の細胞を示した。ベバシズマブが存在すると、非特異的細胞死を示す細胞数は、約100個に減少したが、MCADを示す1視野当たりの細胞数は35個に増加した。ドキソルビシンの存在下で、非特異的細胞死は1視野当たり160個の細胞で起こり、一方でMCAD数は4に低下した。ドキソルビシンとベバシズマブの組合せは、ドキソルビシン単体とほぼ同数の非特異的細胞死をもたらしたが、高レベルのMCAD、すなわち7個の細胞をもたらした。ベバシズマブは、MCADの内皮細胞数を劇的に増加させたが、ドキソルビシンは、MCADの細胞数を減少させ、NSDの細胞数を増加させた。ドキソルビシンの存在は、MCADを生成するベバシズマブの能力を阻害した。したがって、あるタイプの従来化学療法薬をベバシズマブと一緒に投与することが不利なこともある。
実施例5
MCADに対する種々の薬剤の効果
HUVEC細胞をラード(0.5%DMSO+0.5%エタノールに溶解させた1mg/ml)の存在下で、又は0.9%NaCl(「食塩水ビヒクル」)、又は50%エタノール、又は50%DMSO、又は50%DMSO/50%エタノールと一緒に、72時間培養した。次いで、細胞をファストグリーンで処理し、Cytospin(商標)遠心分離によって顕微鏡スライド上に堆積させ、アリザリンレッドsで対比染色した。顕微鏡スライドの一連の顕微鏡写真を示した図5に示すように、DMSO/エタノールビヒクルに溶解したラードは、食塩水ビヒクル、エタノール単体、DMSO単体、又はDMSO+エタノールよりもかなり多いMCADを生成した。
ラードに起因するMCADが1200である尺度で、DMSO−EtOH、50%DMSO及び50%EtOHの値はすべて500未満である。食塩水ビヒクルは、MCADを全く示さなかった。
ヒト内皮細胞を毒性脂質に曝露すると、変性した内皮細胞及び恐らくは関連する毒性脂質と一緒に、カルシウム沈殿を含む複合構造を形成するのに十分な多量のカルシウム蓄積を生成する。これらのカルシウム/変性細胞/脂質構造は、血管の炎症及び閉塞の中心的病巣を含み、アテローム性動脈硬化症をもたらす初期事象(単数又は複数)かもしれない。

Claims (18)

  1. 内皮細胞中の多量カルシウム蓄積死(MCAD)を前記細胞中の非特異的アポトーシスから識別するための方法であって、前記方法は:
    内皮細胞を含む試料をカルシウムイオンに特異的な少なくとも1種類の色素と接触させる工程であって、ここで前記試料において、個々の細胞を識別することができる、工程;及び
    前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程;
    を包含し、
    それによって、色素で鮮明に染色された細胞の存在は、MCADによるこれらの細胞の細胞死を示す、方法。
  2. 前記試料が内皮細胞のみを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料が内皮細胞と非内皮細胞の両方を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記試料が微小凝集塊の形である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記方法が、前記細胞を顕微鏡測定用表面に堆積させる工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 内皮細胞においてMCADをもたらす処置剤の能力を決定するための方法であって、前記方法は、
    少なくとも生存可能な内皮細胞を含む試料を前記処置剤と接触させる工程であって、ここで前記試料において、個々の細胞を識別することができる、工程;
    前記試料をカルシウムイオンに特異的な少なくとも1種類の色素と接触させる工程;
    前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程;
    を包含し、
    それによって、前記色素で鮮明に染色された細胞を観察することは、前記処置剤が前記鮮明に染色された細胞においてMCADをもたらすことを示す、方法。
  7. 前記試料が内皮細胞のみを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記試料が内皮細胞と非内皮細胞の両方を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記試料が微小凝集塊である、請求項6に記載の方法。
  10. 前記方法が、前記細胞を顕微鏡測定用表面に堆積させる工程を包含する、請求項6に記載の方法。
  11. 内皮細胞をMCADから保護する薬剤を同定するための方法であって、前記方法は、
    少なくとも生存可能な内皮細胞を含む試験試料を候補保護剤で処理する工程であって、ここで前記試料において、個々の細胞を識別することができる、工程;
    前記試料をMCADをもたらす薬剤で処理する工程;
    前記試料をカルシウムイオンに特異的な色素で処理する工程;
    前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程;
    前記候補保護剤を含まない対照試料をMCADをもたらす前記薬剤及び前記色素で処理する工程;
    前記対照試料中の前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程;
    前記試験試料中の鮮明に染色された細胞のレベルを前記対照試料と比較する工程;
    を包含し、
    それによって、前記対照試料中よりも前記試験試料中の鮮明に染色された細胞のより低いレベルによって、前記候補薬剤が保護剤として同定される、方法。
  12. 前記試料が内皮細胞のみを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記試料が内皮細胞と非内皮細胞の両方を含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記試料が微小凝集塊の形である、請求項11に記載の方法。
  15. 前記方法が、前記細胞を顕微鏡測定用表面に堆積させる工程を包含する、請求項11に記載の方法。
  16. 試料中の内皮細胞を検出するための、場合によっては定量化するための方法であって、前記方法は:
    少なくとも生存可能な内皮細胞を含む試料をMCADをもたらす処置剤と接触させる工程であって、ここで前記試料において、個々の細胞を識別することができる、工程;
    前記試料をカルシウムイオンに特異的な少なくとも1種類の色素と接触させる工程;及び
    前記色素で鮮明に染色された内皮細胞の存在、非存在又は数を決定する工程
    を包含し、
    それによって、前記色素で鮮明に染色された細胞は、それらが内皮細胞であることを示し、したがって前記試料中の内皮細胞の検出及び定量化を可能にする、方法。
  17. 前記試料が循環体液である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記体液が血液又は血しょうである、請求項17に記載の方法。
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