JP2013515490A - 組み換え型乳酸連鎖球菌のミニカプセルの経口投与による免疫保護 - Google Patents
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Abstract
1つの実施形態において、本発明は、非常に有毒なインフルエンザウイルスH5N1株などの病原体に対する、食用のミニカプセル形態の生きた、非持続性の、組み換え型乳酸連鎖球菌(L.lactis)ワクチンを提供する。本発明の腸溶性カプセルは、マウス及びニワトリにおける経口投与後に高レベルの赤血球凝集素特異的血清IgG及び糞便のIgA抗体の産生を誘発し、マウスにおいてH5N1ウイルスの致死的チャレンジからの完全な保護をもたらした。したがって、本発明は、細菌及びウイルス感染に対する食用ワクチンを生成し投与するための広く適用可能なプラットフォーム技術を実証する。
【選択図】なし
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Description
本出願は、2009年12月23日に出願の、米国特許出願第61/289,663号の利益を主張し、2010年7月13日に出願の、国際出願番号PCT/US2010/041792の優先権の利益を主張し、これらの全体の内容及び開示は、引用によって本明細書に組み込まれる。
本発明は、一般に予防接種に関する。1つの実施形態において、本発明は、経口ワクチンとして遺伝子組み換え型乳酸連鎖球菌を使用する、組成物及び方法を提供する。
高病原性鳥インフルエンザH5N1ウイルスは、世界中のヒト及び動物の健康に対する大きな脅威であると考えられる。このウイルス株は、抗原変異に対して高度に感受性があり、ヒト被験体において高い死亡率でのいくらかの激増を既に引き起こした(1)。予防接種は、ウイルスの蔓延及び急激な変異を予防するための最も望ましい中和作用と考えられる。また、異種間の蔓延を遅らせるために、影響を受けるすべての種のためのワクチンを開発することが非常に好ましい。しかしながら、非活化ウイルスからなる従来のインフルエンザワクチンは、製造の難しさ及びあらゆる被験体への複数の注射の必要性のためにH5N1株にほとんど有用ではなかった(2、3)。様々なサブユニットワクチン(4)、DNAワクチン(5、6)及び組み換え型アデノウイルスワクチン(7、8)を含む、新しいワクチン製剤が検査されているが、それらすべては、野鳥には不可能であり、ヒト及び家畜には高価且つ厄介である注射を必要とする。この点に関して、免疫感作される被験体の食物又は飲料に加えられ得るため、安全で効果的な経口ワクチンが理想的である。
使用するのに安全、有効且つ好都合である食用ワクチンが長い間求められてきた。ヒト及び家畜動物の予防接種のために経口的に摂取され得る抗原を発現するトマト及びじゃがいもなどの食用植物の使用は、以前に提案された(9−11)。最近、米は、抗原発現及び送達のビヒクルとして使用され、マウスにおいてコレラに対する免疫を伝えることが示された(12)。ワクチンのための発現及び送達のビヒクルとしての食用植物の使用は、様々な伝染病、特にその病原体が比較的保存される伝染病に対して多くの利点を提供する。これは、安定して発現されたトランスジェニック植物を生成するのに通常1年以上かかるためである。対照的に、インフルエンザウイルスのように、伝染性のウイルスが変異するか又は急速に変化する疾患に関して、食用であり、且つ数週間で形質転換されることができる発現ビヒクルが、さらにより望ましい。それは主に、乳酸菌(LAB)が選択されたというこの理由のためであり、それは、一般に安全であると考えられ(GRAS)、食品において広く消費されるか又は使用される。この手法は、経口投与ために様々な抗原をコード化する組み換え型乳酸連鎖球菌を使用する研究において報告され(13−16)、結果的に、抗原のタイプ、発現された抗原の量、及び腸内の抗原発現の持続期間に関係すると思われる様々な免疫反応につながった(17、18)。
ヒト及び動物への使用のための安全で効率的なインフルエンザワクチンの開発は、病原性の発生及び世界的流行病を予防するために不可欠である。本発明において、鳥インフルエンザHA遺伝子を発現する乳酸連鎖球菌株などの遺伝子組み換え型乳酸菌が、H5N1ウイルス感染の保護のための経口ワクチンとして使用されることができることが見出される。
この研究において、幾つかのインフルエンザH5N1赤血球凝集素(HA)抗原発現ベクターは、うまく人工的に作られたナイシンA誘発性の乳酸連鎖球菌発現株に基づいて構築された。それらは、細胞質において抗原を発現した(L2)か、又は抗原を分泌した(L3)か、又は細胞壁上に抗原を示した(L4)かのいずれかであった。1つの実施形態において、これらのベクターは、粘膜付着性ポリマー及び表面の腸溶コーティングにより作成された。腸溶コーティングされた抗原を示した発現ベクター及び抗原を分必した発現ベクターのそれぞれの経口投与の後、結果として生じた免疫反応は非常に改善され、その結果、免疫感作したマウスをウイルスチャレンジ(challenge)の致死量から完全に保護した。
1つの実施形態において、本明細書に開示される遺伝子組み換え型乳酸連鎖球菌株の経口投与は、H5N1ウイルス感染の致死量に耐えることができる被験体において強力なHA特異性の体液性及び粘膜性の免疫反応を誘発した。
以下の用語は、本発明を説明するために使用される。本明細書に述べられる具体的な定義がない限り、本発明を説明することに使用される用語は、当業者によって理解されるようなそれらの共通の意味を与えられる。
本明細書に使用されるように、用語「食用ワクチン」は、経口の経路を介して投与される且つ有効であるワクチン製剤を指す。
本明細書に使用されるように、用語「保護免疫反応」は、動物が10倍の致死量でチャレンジされた時に動物を死から保護することができるワクチン投与から結果として生じた免疫反応を指す。
本明細書に使用されるように、用語「異種抗原」は、ウイルス又は細菌などの、異種の病原体からの抗原を指す。
本明細書に使用されるように、用語「粘膜付着性ポリマー」は、粘膜上皮表面を覆う粘液層及び粘液の大部分を構成するムチンと相互に作用する、合成又は天然のポリマーを指す。最近、薬物送達システムは、眼、鼻、肺、頬、膣などの粘膜のような様々な吸収性の粘膜の標的化のための、関連する組織又は組織の表面コーティングに付着する粘膜付着性ポリマーの使用によって発達される。薬物送達のこのシステムは、粘膜付着性薬物送達システムと呼ばれる。このような薬物送達システムは、本発明の治療薬を送達するために使用され得る。自然発生の粘膜付着性ポリマーは、限定されないが、ヒアルロン酸及びキトサンを含む。
口腔粘膜の経路を介した粘膜付着性剤形を使用する薬物送達は、経口投与に関係する肝臓−胃腸の初回通過消失を回避し、それによって、バイオアベイラビリティーを増加させ、より長い治療効果を生む。一般に、大きく分けて2つの粘膜付着性ポリマー;親水性ポリマー及びヒドロゲルがある。カルボキシル基を含む親水性ポリマーは、非常によい粘膜付着性特性を示し、代表的な例は、限定されないが、ポリビニルピロリドン(PVP)、メチルセルロース(MC)、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(SCMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)及び他のセルロース誘導体を含む。ヒドロゲルは、上皮を覆う粘液との付着を介して水を吸収することによって膨張するポリマー生体材料の種類である。一般に、ヒドロゲルは、親水性ポリマー鎖の物理的又は化学的な架橋によって溶解することなしに、大量の水を吸収することができるポリマー材料の種類である。
当業者は、様々な周知のモノマー、プレポリマー又は既存の親水性ポリマーからヒドロゲルを容易に構築するだろう。ヒドロゲル形成に有用なポリマー生体材料は、通常、陰性の群(例えばポリアクリレート及びそれらの架橋された修飾体など)及び/又は陽性の群(キトサン及びその誘導体など)を有する。
当業者は、様々な周知のモノマー、プレポリマー又は既存の親水性ポリマーからヒドロゲルを容易に構築するだろう。ヒドロゲル形成に有用なポリマー生体材料は、通常、陰性の群(例えばポリアクリレート及びそれらの架橋された修飾体など)及び/又は陽性の群(キトサン及びその誘導体など)を有する。
生体付着又は粘膜付着を生じさせるために、一連の現象が必要とされる。第1の段階は、粘膜付着の表面の良好な湿潤、又は粘膜付着の膨張のいずれかによる、粘膜付着と細胞膜の間の密な接触を含む。第2の段階において、接触が確立された後、組織表面の間隙(crevices)への粘膜付着の浸透、又は粘膜付着の鎖の粘液の鎖との相互浸透が起こる。
分子レベルに関して、粘膜付着は、分子の相互作用に基づいて説明され得る。2つの分子間の相互作用は、引力と斥力からなる。引力相互作用は、ファンデルワールス力、静電引力、水素結合及び疎水的相互作用から生じる。斥力相互作用は、静電気及び立体斥力が原因で生じる。粘膜付着を生じさせるために、引力相互作用は、非特異性の斥力より大きくなければならない。
粘膜付着に影響を与える因子は以下のものを含む:
1.ポリマー関連因子:
i)分子量;ii)活性ポリマーの濃度;iii)ポリマー鎖の柔軟性;iv)空間的構造;及びv)膨張。
2.環境関連因子:
i)ポリマー−基質界面のpH;ii)適用された強度(applied strength);及びiii)初期の接触時間。
3.生理学的因子:
i)ムチンのターンオーバー(mucin turns over)及びii)疾患の状態。
経口経路を介する治療薬の送達に使用されるシステムは、胃腸管の生理学を認識して設計されなければならない。投与の経路の解剖学及び生理学は、送達のための必要条件の多くを規定する。例えば、唾液が、口に入れられるものすべてを分解するための消化酵素及び他の試薬を含むために、送達システムは唾液に耐用性がなければならない。身体の主な消化器官である胃は、多くの消化酵素を含んでおり、非常に低いpHを有している。胃のpHは、1.4〜2.1まで測定された。この厳しい環境は、タンパク質の破壊及び変性を引き起こす。食物が存在するとき、胃のpHは4に変わる。
一旦、胃の厳しい状態を介すると、送達システムは、小腸に達し、それは3つの領域に分けられる。胃に最も接近している最初の領域は、十二指腸であり、その後、空腸及び回腸が続く。小腸をさらに下るにつれ、血流に取り込まれる栄養素はより少なくなる。長さが約10インチである十二指腸は、小腸の長さの最初の5%を構成し、空腸は続く40%を構成する。小腸の全長は5メーターであり、臓器内の滞留時間は、典型的に2〜4時間の範囲である。
小腸の内層は、血清層、筋層、輪紋層、及び粘液層から成る。粘液層及び輪紋層のみが、薬物送達に関して重要な層である。栄養素の身体への輸送は、栄養素が血流へ取り込まれる、粘液細胞層及び輪紋層を介して生じる。
上記の考察に基づいて、当業者は、本発明に有用な送達システムを容易に考案するだろう。本発明は、ムチン及び/又は粘膜上皮表面を覆う粘液層と相互に作用する合成又は自然発生の粘膜付着性ポリマーを包含する。それはまた、次世代の粘膜付着性ポリマーを包含する。例えば、胃腸管の異なる領域において見出される細胞のタイプを識別することができる、より選択的な分子を使用して、胃腸管の領域を標的にすることの研究者の興味は増加している。この概念は、具体的には、胃腸管中の細胞表面に可逆的に結合することができる特定の物質に基づく。これらの次世代の粘膜付着は、分子が粘液自体よりもむしろ直接粘膜細胞表面上に強く急速に結合する、受容体−リガンド様の相互作用に基づくために、より高い特異性を有して機能する。これらの独自の必要条件を満たす1つのこのような種類の分子は、レクチンである。
本明細書に使用されるように、用語「腸溶コーティング」又は「腸溶コーティングされた」は、経口薬剤に適用される障壁を指し、該障壁は、経口薬剤が吸収される消化器系における位置を制御する。腸溶コーティングは、薬剤が小腸に達する前の薬剤の放出を妨げる。腸溶コーティングは、選択的に不溶性な物質であるために作用する。即ち、それらは、胃の酸性液(acidic juices)中に溶解しないが、より高い小腸のpHに達する時に溶解する。腸溶コーティングに使用される物質は、限定されないが、脂肪酸、ワックス、シェラック、プラスチック、及び植物性繊維を含む。1つの実施形態において、腸溶コーティングの組成物は、限定されないが、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、メチルアクリル酸塩−メタクリル酸コポリマー、酢酸セルロース琥珀酸塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース酢酸琥珀酸塩(ハイプロメロース酢酸琥珀酸塩)、ポリ酢酸ビニルフタル酸塩(PVAP)、メチルメタクリル酸塩−メタクリル酸コポリマー、アルギン酸ナトリウム及びステアリン酸を含む。当業者は、既知の腸溶コーティングの物質及び方法のいずれかによって本発明の細菌を容易に製剤する(formulate)だろう。
1つの実施形態において、本発明は、生きた、非持続性の(non-persisting)、組み換え型乳酸連鎖球菌(L.lactis)ワクチンの食用のカプセル形態を提供する。1つの実施形態において、ワクチンは、非常に有毒なインフルエンザウイルスに対して生成される。
異なる抗原担体システムが提案され、それは、抗原の産生及び提示のための組み換え型の植物、細菌、又はウイルスベースのベクターを含む(9、16)。さらに、様々なポリマー及び液体ミクロスフェア(lipid microspheres)は、腸の中でのタンパク質抗原の保護及び制御放出に使用されてきた。本発明において、これらの2つの手法は、マウス及び恐らく同様にニワトリにおいてもH5N1感染に対して有効である経口ワクチンを生成するために組み合わされてきた。組み換え型乳酸連鎖球菌ベクターは、大量の抗原を産生し、腸にそれらを経口的に送達することが理想的であった。胃の環境が乳酸連鎖球菌の生存率に対して依然として多少好ましくないことを考慮して、十分に小さな大きさ(mm)の腸溶コーティングされたポリマーカプセル製剤が、マウス又はニワトリによっても摂取されるように発達された。
1つの実施形態において、腸溶コーティングされたポリマーカプセル製剤は、ワクチンの全体的な免疫性に大きな改善をもたらし、その結果、他のH5N1ウイルスの致死量を注入されたマウスの完全な保護及び生存につながる。
抗原の産生及び送達に関して、遺伝子操作された生きたベクター系は、製造及び処理において多くの利点を有する。約20年前に、植物ベースのワクチンの開発が始められ、それは、ワクチンとして使用されるHBV表面タンパク質及びウイルス粒子を発現するための植物を使用する実行可能性を示した(9−11)。より最近では、送達のビヒクルとして米粒を使用する研究が行われた。タンパク質抗原は、冷蔵を必要とすることなく、米においてうまく保護され、安定して維持されることが示された(12)。周囲条件下での経口ワクチンの良好な安定性は、ワクチンを世界の僻地に分配するために明らかに重要である。
また、サルモネラ菌、ボルデテラ菌(Bortedella)、及びリステリア菌類などの細菌ベースの系統も、抗原発現及び送達の担体として広範囲に研究されてきた。それらのほとんどは、元来病原株であったため、より免疫原性があり得るか、又はより強力な免疫反応を誘発し得る。対照的に、乳酸菌(LAB)ベースのベクターは、より安全であると考えられるが、ヒト免疫系に対するほど免疫性はないかもしれない。特定のLABベクターのGI管において持続する能力が、ワクチンの有効性にとって重要であることを、幾つかの研究は示した。Grangette et al.は、L.Plantarum、持続性(persisting)LAB、及び乳酸連鎖球菌、非持続性LABの直接的な比較を行い、L.Plantarumが抗原特異性の免疫を誘発すると有効性があることが分かった(22)。多くの他の研究は、ヒトGI微生物相においても持続し得るカゼイ菌ベースのベクターを使用した。しかしながら、持続する細菌の使用は、食用ワクチンのビヒクルほど望まれてはいないかもしれず、生物学的封じ込めの目的のために特別の考慮が必要とされる(23)。
本発明の独自性は、担体として非持続性の乳酸連鎖球菌(24)を使用し、それらを粘膜付着性ポリマー上に載せ、及びそれらを腸溶コーティングされたミニカプセル剤にパッケージング化することによる、インフルエンザウイルス(H5N1)などの抗原に対する食用ワクチンの生成に成功したことである。乳酸連鎖球菌の生存率は胃腸管において急速に減少されるが、それらが一時的に投与されカプセル化によって保護されて間もなく運ばれ産生された抗原は、著しい粘膜及び全身性の免疫反応を誘発し、すべての免疫感作されたマウスがH5N1注射の致死的チャレンジから生き残ることを可能にするのに十分であったことが示される。
ベクター系自体が、特異的免疫刺激効果を有することが可能である。LABが炎症反応を始めることができ、単球及び他の抗原提示細胞を活性化することができると示された(25)。本発明において、抗原発現設計においてのみ異なった同様のベクター系から結果として生じる異なる免疫反応が観察された。抗原がPgsAドメインを介して細胞壁の表面上に固着された(anchored)ベクターは、あらゆる態様において最良の反応を与えた。それ故、データは、枯草菌のPgsBCA酵素複合体のN末端膜貫通(transmembrance)領域に基づいたPgsA融合システム(fusion system)を開発した、Poo et al.による研究を支持する(26)。鳥インフルエンザ菌株に関して、マウスからの血清の分析は、有効性エンドポイントとしての≧80の中和力価を使用することを支持する(27)。本発明において、カプセル−L2の中和力価は80であり、生存率はH5N1感染の後に40%であった。対照的に、カプセル−L3及びカプセル−L4の中和力価は、それぞれ、148及び167であり、これらのカプセル剤は、H5N1ウイルスのチャレンジに対して100%の保護を提供した。ニワトリにおけるH5N1のチャレンジに関する同様の計画は進行中であり、規制認可待ちである。
ベクターにおいてクローン化されたインフルエンザHA抗原遺伝子は、A/chicken/Henan/12/2004(H5N1)からのものである。L2及びL3は、全長HA遺伝子を含んだ一方で、L4は、HAのHA1部分を含んだ。それらはすべて、著しい体液性及び全身性の免疫反応を誘発した。以前の研究は、HA1がほぼすべてのHAエピトープを含むことを示した(28−30)。しかしながら、HA1が変異及び抗原変化の傾向がよりあるため(31)、生きたベクターワクチンをウイルス進化に順応するために迅速に適応できるように設計することが重要である。本明細書に使用されるナイシンA誘発性の組み換え型乳酸連鎖球菌抗原発現ベクターは、設計において非常に柔軟であり、抗原の発現及び提示のために最適化することができる。それはまた、大規模な生成のためのうまく人工的に作られた安定したシステムである(32、33)。開発されたポリマーミニカプセル製剤はまた、製造するのが簡単で、製造コストも安かった。それは単純な設計であるが、ワクチン有効性における改善が非常に重要であった。
1つの実施形態において、本発明は、H5N1ウイルス感染からの保護のための経口ワクチンとして、鳥インフルエンザHA遺伝子を発現する乳酸連鎖球菌などの遺伝子組み換え型乳酸菌を使用する方法を提供する。1つの実施形態において、組み換え型乳酸連鎖球菌NZ9700(HA)マイクロカプセルの経口投与は、著しいHA特異的な体液性及び粘膜性の免疫反応を誘発することができ、最も重要なことに、H5N1ウイルスのチャレンジからの保護を提供することができる。
1つの実施形態において、方法は、ヒト及び動物の個体数の両方に容易に投与され得る経口投薬レジメンを含む。別の実施形態において、方法は、粘膜性免疫反応を生じさせる能力を有する。
本発明は、抗原に対する免疫反応を誘発する方法を提供し、該方法は、抗原を発現する遺伝子組み換え型乳酸菌をヒト又は動物に投与する工程を含む。乳酸菌の例は、限定されないが、乳酸球菌、連鎖球菌、乳酸桿菌、ロイコノストック属、ペジオコックス属、ブレビバクテリウム属及びプロピオンバクテリウム属を含む。1つの実施形態において、乳酸菌は、米国特許第5,580,787号、第6,333,188号、及び第7,553,956号に記載されるような、乳酸球菌属である。別の実施形態において、乳酸菌は、乳酸連鎖球菌種である。
本発明の遺伝子組み換え型乳酸菌は、被験体に投与される時に免疫反応を誘発することができる。本発明の細菌によって誘発される免疫反応は、限定されないが、体液性免疫反応、細胞性免疫反応、及び粘膜性免疫反応を含む。例えば、本発明の細菌は、全身性のIgG反応及び粘膜性のIgA反応を誘発することができる。別の実施形態において、本発明の細菌は、細胞性免疫反応を誘発することができる(例えば図3を参照)。
1つの実施形態において、本発明の遺伝子組み換え型乳酸菌は、保護免疫反応、即ち、免疫感作された被験体を病原体(ウイルス又は細菌など)の致死的チャレンジから保護することができる免疫反応を誘発することができる。
一般に、本発明の乳酸菌は、1以上の抗原を発現するために遺伝子組み換えされる。1つの実施形態において、前記抗原は異種である。異種抗原の例は、限定されないが、細菌、原生動物、菌類、及びウイルスの抗原を含む。米国特許第6,551,830号、第7,432,354号、及び第7,339,461号に記載されるように、異種抗原のソースは、限定されないが、インフルエンザウイルス、ヘリコバクターピロリ菌、サルモネラ菌、ロタウイルス、呼吸器コロナウイルスなどを含む。
1つの実施形態において、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素などのウイルス抗原は、遺伝子組み換え型乳酸菌において発現され得る。
本発明の遺伝子組み換え型乳酸菌は、当業者によって容易に測定され得る量で、及び当業者によって容易に測定され得る方法を使用することによって投与され得る。本発明のワクチンは、例えば、液体溶液又は懸濁液として、または投与前の液体中の、溶液、又は懸濁液に適した固体形態としてのいずれかで、経口投与のために投与され製剤され得る。調製物はまた乳化され得るか、又は成分が、例えば、医薬品等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、炭酸マグネシウムなどの賦形剤と混合され得る。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル剤、持続放出製剤、点鼻剤又は粉末剤の形態をとる。
本発明のワクチンはまた、注射剤の形態であり得る。適切な賦形剤は、例えば、食塩水又は緩衝食塩水(約7から約8までのpH)、またはデキストロース、グリセロールなども含み得る他の生理溶液、等張液、及びそれらの組み合わせを含む。しかしながら、強力な洗剤、アルコール、及び他の有機溶媒などの脂質膜を破壊するか又は溶解する薬剤は、回避されるべきである。さらに、所望されるならば、ワクチンは、小量の、湿潤剤又は乳化剤などの補助剤、pH緩衝剤、及び/又はワクチンの有効性を強める当業者に周知のアジュバントを含み得る。
一般に、本発明のワクチンは、所望される免疫反応をもたらすのに有効な投与量で、経口で、皮下に、皮内に、又は筋肉内に投与され得る。ワクチンは、投薬製剤と適合性のある方法で、および予防的に及び/又は治療上有効となるような量で投与される。投与される量は、処置される被験体、所望される免疫反応を進行させる被験体の免疫系の能力、及び所望される保護の度合に依存する。被験体及び使用される抗原を考慮して投与されるワクチンの正確な量は、当業者によって容易に決定され得る。
1つの実施形態において、米国特許第7,541,044号、及び第7,476,686号に記載されるように、本発明の遺伝子組み換え型乳酸菌は、多くの方法で、例えば、経口で、又は鼻腔内投与、筋肉注射、皮下注射、及び膣内への適用(vaginal application)によって被験体に投与され得る。
本発明の遺伝子組み換え型乳酸菌は、多くの方法で、例えば、カプセル化された中が酸に不安定な(inside acid labile)マイクロカプセル、腸溶コーティングされたマイクロカプセル及びカプセル、ポリマーヒドロゲル、又は粘着ポリマー貼付剤などにおいて製剤され得る。1つの実施形態おいて、ワクチンベクターは、粘膜付着性ポリマーの使用を介した口腔粘膜送達によって送達され得る。口腔粘膜送達は、治療薬の体循環への迅速な取り込みを可能にし、初回通過代謝及び/又は身体の自然防御機構のいくらかを回避する。
本発明はまた、異種抗原を発現する遺伝子組み換え型乳酸菌を提供する。乳酸菌及び異種抗原の例は上に記載された。1つの実施形態において、これらの乳酸菌は、経口ワクチンとして使用され得る。
本発明の様々なパラメーターが、当業者によって容易に調整され得るか又は置換され得ることを留意されたい。例えば、本発明が上に記載された乳酸菌又はウイルス抗原赤血球凝集素に限定されないことを当業者は容易に認識するだろう。本発明は、当該技術分野に公知の他の細菌及び/又は抗原の使用に等しく適用可能である。例えば、本発明は、宿主生物にとって健康であると思われる生きた微生物である他のプロバイオティクスを使用し得る。乳酸菌及びビフィズス菌は、プロバイオティクスとして使用される最も一般的なタイプの微生物であるが、当該技術分野に一般に知られる特定の酵母及び病原菌も有用である。有用な細菌の例は、限定されないが、ブルガリア菌、サーモフィラス菌、ビフィズス菌、アシドフィルス菌、カセイ菌、ビフィズスバクテリウム−アニマーリス、ビフィドバクテリウム−ブレヴェ、ビフィズスバクテリウム−インファンティス、ビフィズスバクテリウム−ロングム、大腸菌、ラクトバチルス−パラカゼイ、ラクトバチルス−ジョンソニ、ラクトバチルス−プランタルム、ラクトバチルス−ロイテリ、ラクトバチルス−ラムノサス、サッカロマイセス−ブラウディを含む。
その上、使用されるカプセルの数及び大きさのパラメーター、粘膜付着性ポリマーの種及び利用される腸溶コーティングは、標準の実験を介して容易に測定され調整され得る。例えば、任意の又はすべてのこれらのパラメーターは、標準のインビトロ又はインビボの滴定実験によって測定又は調整され得、様々な生物学的反応又は動物の生存(animal survival)を実験の読み出し(experimental readouts)として用いる。
1つの実施形態において、本発明は、抗原に対する免疫反応を誘発するための組成物を提供し、該組成物は、抗原を発現する遺伝子組み換え型細菌を含み、ここで、該細菌は粘膜付着性ポリマーとともに製剤される(formulated with)。1つの実施形態において、細菌は、乳酸連鎖球菌などの乳酸菌である。一般に、抗原は、細菌抗原又はウイルス抗原であり得る。例えば、ウイルス抗原は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素である。1つの実施形態において、利用される粘膜付着性ポリマーは、親水性ポリマー又はヒドロゲルである。親水性ポリマーの例は、限定されないが、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースを含む。1つの実施形態において、細菌は、腸溶コーティングされた固形剤形において製剤される。
本発明はまた、抗原に対する免疫反応を誘発する方法を提供し、該方法は、上に記載される組成物を(ヒト又はヒト以外の動物などの)被験体に投与する工程を含む。一般に、誘発された免疫反応は、体液性免疫反応、粘膜性免疫反応、細胞性免疫反応、又は保護免疫反応を含む。1つの実施形態において、組成物は経口で投与される。別の実施形態において、組成物は、腸溶コーティングされた固形剤形において製剤される。
本発明はまた、被験体において免疫反応を誘発するための薬剤として本明細書に記載される、遺伝子組み換え型細菌の使用を提供する。1つの実施形態において、薬剤は経口で投与される。一般に、薬剤は、ヒト、動物、魚、鳥などの被験体における使用、及び獣医学的使用のために適用され得る。
本発明はまた、異種抗原を発現する遺伝子組み換え型乳酸菌を提供し、ここで、細菌は、粘膜付着性ポリマーとともに製剤される。粘膜付着性ポリマーの例は上に記載された。1つの実施形態において、乳酸菌は、乳酸球菌属である。別の実施形態において、乳酸菌は、乳酸連鎖球菌種である。一般に、異種抗原は、細菌抗原又はウイルス抗原であり得る。1つの実施形態において、異種抗原は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素である。別の実施形態において、本発明はまた、異種抗原を発現する上記の遺伝子組み換え型乳酸菌を含む組成物を提供する。
本発明はまた、被験体において免疫反応を誘発するためのキットを提供し、ここで、該キットは、本明細書に記載されるように遺伝子組み換え型細菌を含む。
本発明は、後に続く実験の詳細(Experimental Details)への引用によってより一層理解されるが、詳述される具体的な実験が単に例示的であり、本明細書に記載されるような本発明を限定するように意図されないことを当業者は容易に認識し、本発明は、その後続く請求項によって定義される。
本出願の全体にわたって、様々な参考文献又は出版物が引用される。これらの参考文献又は出版物のそれらの全体における開示は、本発明が関係する最先端技術をより十分に記載するために本出願への引用によって本明細書に組み込まれる。
実施例1:材料及び方法
<組み換え型乳酸連鎖球菌ベクター>
異なる3つの抗原を発現するプラスミドを構築し、pNZ8150−HA、pNZ8110−HA及びpNZ8110−pgsA−HA1と命名した。pNZ8148プラスミドを、Netherlands NIZOから購入した。プラスミドを、エレクトロポレーションによって乳酸連鎖球菌NZ9000株に形質転換した。最も高度に発現されたクローンを選択し、0.5%(重量/体積)のグルコースで補われたM17培地に基づく媒体中で、30℃で培養した。クロラムフェニコールを、10μg/mlの濃度で使用した。
<組み換え型乳酸連鎖球菌ベクター>
異なる3つの抗原を発現するプラスミドを構築し、pNZ8150−HA、pNZ8110−HA及びpNZ8110−pgsA−HA1と命名した。pNZ8148プラスミドを、Netherlands NIZOから購入した。プラスミドを、エレクトロポレーションによって乳酸連鎖球菌NZ9000株に形質転換した。最も高度に発現されたクローンを選択し、0.5%(重量/体積)のグルコースで補われたM17培地に基づく媒体中で、30℃で培養した。クロラムフェニコールを、10μg/mlの濃度で使用した。
<ウエスタンブロット解析及び免疫蛍光顕微鏡検査>
ナイシンAを10ng/mlの終末濃度まで加えることによって、抗原発現をすべての組み換え型乳酸連鎖球菌株において誘発した。成長は3時間続いた。L1、L2、L4の培養物のために、乳酸連鎖球菌細胞を採取し、500μlの無菌の燐酸塩緩衝食塩水(PBS)で3回洗浄し、再懸濁した。サンプルのアリコートを、6×ローディングバッファーで混合し、10分間沸騰させた。抽出物を、SDS−PAGE(10%のアクリルアミド)上で流し、フッ化ポリビニリデン細胞膜(PVDF, Millipore, USA)に移した。抗体反応及び検出(増強された化学発光)を、製造の推奨(manufacture's recommendations)(Amersham Bioscience, Sweden)に従って実行した。L3培養物に関して、上清をウエスタンブロット解析のために収集した。蛍光免疫染色に関して、L4乳酸連鎖球菌細胞を、誘発後に採取し、ポリクローナルマウスの抗HA抗体とともに4℃で30分間インキュベートし、その後、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)−共役の(conjugated)抗マウスIgGとともにインキュベートした。結果として生じる細胞ペレットを、Olympusの蛍光顕微鏡を使用して検査した。
ナイシンAを10ng/mlの終末濃度まで加えることによって、抗原発現をすべての組み換え型乳酸連鎖球菌株において誘発した。成長は3時間続いた。L1、L2、L4の培養物のために、乳酸連鎖球菌細胞を採取し、500μlの無菌の燐酸塩緩衝食塩水(PBS)で3回洗浄し、再懸濁した。サンプルのアリコートを、6×ローディングバッファーで混合し、10分間沸騰させた。抽出物を、SDS−PAGE(10%のアクリルアミド)上で流し、フッ化ポリビニリデン細胞膜(PVDF, Millipore, USA)に移した。抗体反応及び検出(増強された化学発光)を、製造の推奨(manufacture's recommendations)(Amersham Bioscience, Sweden)に従って実行した。L3培養物に関して、上清をウエスタンブロット解析のために収集した。蛍光免疫染色に関して、L4乳酸連鎖球菌細胞を、誘発後に採取し、ポリクローナルマウスの抗HA抗体とともに4℃で30分間インキュベートし、その後、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)−共役の(conjugated)抗マウスIgGとともにインキュベートした。結果として生じる細胞ペレットを、Olympusの蛍光顕微鏡を使用して検査した。
<乳酸連鎖球菌の腸溶性カプセル製剤の調製>
組み換え型乳酸連鎖球菌を、1011コロニー形成単位(CFU)/mlの濃度を有する溶液へと調製した。1×109CFUを含む組み換え型乳酸連鎖球菌溶液、10μlを、0.5mgのBSA及びメチルセルロース(MC)と混合し、空気乾燥させ、腸溶性カプセルへとパッケージ化した。(ミニカプセル、各々約4×1mm)
組み換え型乳酸連鎖球菌を、1011コロニー形成単位(CFU)/mlの濃度を有する溶液へと調製した。1×109CFUを含む組み換え型乳酸連鎖球菌溶液、10μlを、0.5mgのBSA及びメチルセルロース(MC)と混合し、空気乾燥させ、腸溶性カプセルへとパッケージ化した。(ミニカプセル、各々約4×1mm)
<疑似胃液及び腸液中の乳酸連鎖球菌の生存率の分析>
カプセルを、2時間低速度の撹拌によってpH1.0で疑似胃液中に浸し、その後、45分間pH6.8で燐酸緩衝液中に滴下し、カプセル化された内容物を放出した。生細胞を勾配希釈法によって数えた。
カプセルを、2時間低速度の撹拌によってpH1.0で疑似胃液中に浸し、その後、45分間pH6.8で燐酸緩衝液中に滴下し、カプセル化された内容物を放出した。生細胞を勾配希釈法によって数えた。
<動物及び動物の免疫感作>
6週齢の雌のBALB/cマウスを、China SLC, Shanghai, Chinaから購入した。マウスを、特定病原体不存の(SPF)Animal Center of Shanghai Jiao Tong Universityに収容した。各投与の前に、それらを、6時間断食させ、その後、21ゲージの栄養管を使用して、10μlの組み換え型乳酸連鎖球菌溶液又は1個のカプセルを投与する。免疫感作を、最初の投薬の2、4、6週後に繰り返した。L4をニワトリ実験のために代表的に選択し、7日齢の雌のSPFニワトリを皮下注射によって予防接種し、及び108CFU/ニワトリ免疫感作の用量での経口免疫を、1日目及び2、7、14、21、28、29日目に与えた。
6週齢の雌のBALB/cマウスを、China SLC, Shanghai, Chinaから購入した。マウスを、特定病原体不存の(SPF)Animal Center of Shanghai Jiao Tong Universityに収容した。各投与の前に、それらを、6時間断食させ、その後、21ゲージの栄養管を使用して、10μlの組み換え型乳酸連鎖球菌溶液又は1個のカプセルを投与する。免疫感作を、最初の投薬の2、4、6週後に繰り返した。L4をニワトリ実験のために代表的に選択し、7日齢の雌のSPFニワトリを皮下注射によって予防接種し、及び108CFU/ニワトリ免疫感作の用量での経口免疫を、1日目及び2、7、14、21、28、29日目に与えた。
<ELISAアッセイ>
マウス又はニワトリからの血清を、最後の投薬の10日後に収集した。HA特異的抗体反応を、アビジン−ビオチン系(ABS)−酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって検出した(19)。10μg/mlのインフルエンザA型ウイルス(A/chicken/Henan/12/2004(H5N1))の組み換え型HAタンパク質を、96ウェルのマイクロプレートをコーティングするために使用した。同時に、6匹のマウスの各群の糞石(50mg)を収集し、250μlの無菌のPBS中に懸濁し、10分間15000×rpmで遠心分離にかけ、および上清を、間接的なELISAによってIgAに関して試験した。平均抗体力価を最も高い希釈として表し、該希釈は、同様に希釈された陰性対照サンプルの光電密度の平均プラス1つの標準偏差より2倍大きな光電密度をもたらした。
マウス又はニワトリからの血清を、最後の投薬の10日後に収集した。HA特異的抗体反応を、アビジン−ビオチン系(ABS)−酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって検出した(19)。10μg/mlのインフルエンザA型ウイルス(A/chicken/Henan/12/2004(H5N1))の組み換え型HAタンパク質を、96ウェルのマイクロプレートをコーティングするために使用した。同時に、6匹のマウスの各群の糞石(50mg)を収集し、250μlの無菌のPBS中に懸濁し、10分間15000×rpmで遠心分離にかけ、および上清を、間接的なELISAによってIgAに関して試験した。平均抗体力価を最も高い希釈として表し、該希釈は、同様に希釈された陰性対照サンプルの光電密度の平均プラス1つの標準偏差より2倍大きな光電密度をもたらした。
<IFN−γELISpotアッセイ>
IFN−γELISpotアッセイを、製造業者(R&D Systems, USA)によって推奨されるような、マウスIFN−γのためのELISpotキットを使用して、最終的な免疫感作の1週間後に行った。簡潔に言うと、マウスIFN−γマイクロプレートに200μl/ウェルの無菌培養培地を加え、室温で20分間インキュベートした。ウェルから培地を吸引した後に、プレートに、1ウェル当たり1×106の脾細胞、100μlを加えた。10μg/mlのHA特異的ペプチド(ISVGTSTLNQRLVP)を、加湿した37℃のCO2インキュベーター中で48時間刺激として使用した。対照ウェルは、HA特異的ペプチドによって刺激されなかった。インキュベーション後、各ウェルを吸引し、洗浄し、プレートを、ビオチン化抗マウスIFN−γ抗体、アルカリフォスファターゼ共役のストレプトアビジン、及び点(spots)を明らかにする基質溶液によって連続して処理した。展開した(developed)マイクロプレートを、解剖顕微鏡を使用して、点を数えることによって分析することができた。
IFN−γELISpotアッセイを、製造業者(R&D Systems, USA)によって推奨されるような、マウスIFN−γのためのELISpotキットを使用して、最終的な免疫感作の1週間後に行った。簡潔に言うと、マウスIFN−γマイクロプレートに200μl/ウェルの無菌培養培地を加え、室温で20分間インキュベートした。ウェルから培地を吸引した後に、プレートに、1ウェル当たり1×106の脾細胞、100μlを加えた。10μg/mlのHA特異的ペプチド(ISVGTSTLNQRLVP)を、加湿した37℃のCO2インキュベーター中で48時間刺激として使用した。対照ウェルは、HA特異的ペプチドによって刺激されなかった。インキュベーション後、各ウェルを吸引し、洗浄し、プレートを、ビオチン化抗マウスIFN−γ抗体、アルカリフォスファターゼ共役のストレプトアビジン、及び点(spots)を明らかにする基質溶液によって連続して処理した。展開した(developed)マイクロプレートを、解剖顕微鏡を使用して、点を数えることによって分析することができた。
<中和アッセイ>
以前記載されたように(20)、エンドポイント中和抗体力価の測定を、マイクロ中和アッセイによって行った。簡潔に言うと、Vibroコレラからの受容体破壊酵素(RDE)によって処理された段階的な2倍希釈の血清を、H5N1ウイルスの35μl 100 50%の組織培養感染量(TCID50)と混合し、インキュベートし、その後、Madin Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞に加え、1時間インキュベートした。H5N1ウイルスに感染したMDCK細胞を、5%のCO2の存在下で37℃で72時間さらに培養し、中和力価を、赤血球凝集試験によって測定した。HA試験に関して、0.5%の雄鳥の赤血球、50μlを50μlの細胞培養上清に加え、室温で30分間インキュベートした。TCID50を、Reed−Muench方法に基づいて測定した(21)。中和力価(IC50)を、H5N1ウイルスの侵入が50%阻害された抗血清希釈の逆数として定義した。
以前記載されたように(20)、エンドポイント中和抗体力価の測定を、マイクロ中和アッセイによって行った。簡潔に言うと、Vibroコレラからの受容体破壊酵素(RDE)によって処理された段階的な2倍希釈の血清を、H5N1ウイルスの35μl 100 50%の組織培養感染量(TCID50)と混合し、インキュベートし、その後、Madin Darbyイヌ腎臓(MDCK)細胞に加え、1時間インキュベートした。H5N1ウイルスに感染したMDCK細胞を、5%のCO2の存在下で37℃で72時間さらに培養し、中和力価を、赤血球凝集試験によって測定した。HA試験に関して、0.5%の雄鳥の赤血球、50μlを50μlの細胞培養上清に加え、室温で30分間インキュベートした。TCID50を、Reed−Muench方法に基づいて測定した(21)。中和力価(IC50)を、H5N1ウイルスの侵入が50%阻害された抗血清希釈の逆数として定義した。
<H5N1ウイルスのチャレンジ>
チャレンジ実験に関して、マウスに麻酔をかけ、最後の免疫感作の2週間後に、20μlの10×50%致死量(LD50)のH5N1ウイルスによって、マウスを鼻腔内でチャレンジした。感染の後、マウスの体重を量り、14日間病気の徴候のために監視した。チャレンジ実験を、生物学的安全性レベル−3−プラス強化条件下で厳密に実行した。
チャレンジ実験に関して、マウスに麻酔をかけ、最後の免疫感作の2週間後に、20μlの10×50%致死量(LD50)のH5N1ウイルスによって、マウスを鼻腔内でチャレンジした。感染の後、マウスの体重を量り、14日間病気の徴候のために監視した。チャレンジ実験を、生物学的安全性レベル−3−プラス強化条件下で厳密に実行した。
<統計分析>
実験及び対照データの統計分析を、一元配置要因分散分析(one-way factorial analysis of variance)によって実行した。0.05未満のP値を、統計的有意差として考慮した。
実験及び対照データの統計分析を、一元配置要因分散分析(one-way factorial analysis of variance)によって実行した。0.05未満のP値を、統計的有意差として考慮した。
実施例2:組み換え型乳酸連鎖球菌ベクター
<インフルエンザH5N1 HA抗原を発現する組み換え型乳酸連鎖球菌ベクターの構築>
4つの異なる乳酸連鎖球菌ベクターを構築し、L1、L2、L3、及びL4と命名した。ベクターの説明及び各ベクターに含まれる特異的HA発現プラスミドを、表1にリストした。ウエスタンブロット解析は、いずれのHAも発現しない対照ベクターとしてのL1を示し(図1A)、L2は、細胞溶解物において大抵は見られるHAタンパク質(64kDa)を発現した(図1A)。L3は、HA遺伝子の前にクローン化されたusp45シグナル配列を有し、そのため、発現されたHAは、培養上清において大抵は見られた(図1B)。L4は、PgsA表面表示モチーフ(surface display motif)(44kDa)によって融合されるHA1タンパク質(38kDa)をコード化するプラスミドを含んでいた。結果として生じた発現されたタンパク質は、82kDa MWを有した(図1C)。さらに、HA1タンパク質(L4)の細胞壁に固定した分布を、蛍光抗体法によって確認した(図1D)。
<インフルエンザH5N1 HA抗原を発現する組み換え型乳酸連鎖球菌ベクターの構築>
4つの異なる乳酸連鎖球菌ベクターを構築し、L1、L2、L3、及びL4と命名した。ベクターの説明及び各ベクターに含まれる特異的HA発現プラスミドを、表1にリストした。ウエスタンブロット解析は、いずれのHAも発現しない対照ベクターとしてのL1を示し(図1A)、L2は、細胞溶解物において大抵は見られるHAタンパク質(64kDa)を発現した(図1A)。L3は、HA遺伝子の前にクローン化されたusp45シグナル配列を有し、そのため、発現されたHAは、培養上清において大抵は見られた(図1B)。L4は、PgsA表面表示モチーフ(surface display motif)(44kDa)によって融合されるHA1タンパク質(38kDa)をコード化するプラスミドを含んでいた。結果として生じた発現されたタンパク質は、82kDa MWを有した(図1C)。さらに、HA1タンパク質(L4)の細胞壁に固定した分布を、蛍光抗体法によって確認した(図1D)。
<腸溶カプセル調製及び疑似胃腸(GI)環境における乳酸連鎖球菌の放出>
約109CFUの組み換え型乳酸連鎖球菌ベクターを、腸溶カプセル(ミニカプセル)中にカプセル化し、その各々を約4×1mmの大きさであると測定した。サンプルを、カプセル−L1、カプセル−L2、カプセル−L3、及びカプセル−L4と命名した。溶液サンプルと同様にカプセルサンプルも、2時間pH1.0で疑似胃液で処理し、その後、45分間pH6.8で、疑似腸緩衝液中に放出した。結果として生じた生きた乳酸連鎖球菌の細胞数(CFU)を、表2にリストした。
カプセル群は、強い耐酸性を示し、pH1.0で生存した一方で、溶液群における生きたベクター数は、処置後に生存率の多大な減少(>20000倍)を示した。
約109CFUの組み換え型乳酸連鎖球菌ベクターを、腸溶カプセル(ミニカプセル)中にカプセル化し、その各々を約4×1mmの大きさであると測定した。サンプルを、カプセル−L1、カプセル−L2、カプセル−L3、及びカプセル−L4と命名した。溶液サンプルと同様にカプセルサンプルも、2時間pH1.0で疑似胃液で処理し、その後、45分間pH6.8で、疑似腸緩衝液中に放出した。結果として生じた生きた乳酸連鎖球菌の細胞数(CFU)を、表2にリストした。
カプセル群は、強い耐酸性を示し、pH1.0で生存した一方で、溶液群における生きたベクター数は、処置後に生存率の多大な減少(>20000倍)を示した。
<経口投与後のHA特異的IgG及びIgA反応>
マウスを、組み換え型乳酸連鎖球菌の溶液又は腸溶カプセルの経口投与によって、0、2、4、6週目に4回免疫感作した。HA特異的血清IgG及び糞便のIgAレベルを、最後の免疫感作の投薬の10日後に測定した。すべての試験された群の血清IgGの平均log2力価を、図2Aに示した。すべてのHAを発現するベクター(溶液及びカプセル)は、結果としてHA特異的血清IgGの有意な産生をもたらした一方で、PBS及びL1のサンプルはそうではなかった。一般に、カプセル化された群は、溶液群より高い力価を有した。カプセル−L4を投薬された群は、最も高い抗体力価に達した。HA特異的粘膜性免疫反応を検査するために、粘膜性IgA抗体の産生を、糞石を使用して検査した(図2B)。また、腸溶カプセル群はすべて、著しいIgA抗体反応を現した(developed)。カプセル−L4は最良の結果を与えた。7日齢のニワトリが1日目及び2、7、14、21、28、29日目に皮下注射又は経口投与のいずれかによって予防接種される実験において、血清を、最終的な免疫感作の10日後に分析した。皮下注射によって処置されたニワトリは、経口で免疫感作された群よりも多少高い血清IgG力価を有したが、送達機構は両方とも著しい血清IgG力価をもたらした(図2C)。
マウスを、組み換え型乳酸連鎖球菌の溶液又は腸溶カプセルの経口投与によって、0、2、4、6週目に4回免疫感作した。HA特異的血清IgG及び糞便のIgAレベルを、最後の免疫感作の投薬の10日後に測定した。すべての試験された群の血清IgGの平均log2力価を、図2Aに示した。すべてのHAを発現するベクター(溶液及びカプセル)は、結果としてHA特異的血清IgGの有意な産生をもたらした一方で、PBS及びL1のサンプルはそうではなかった。一般に、カプセル化された群は、溶液群より高い力価を有した。カプセル−L4を投薬された群は、最も高い抗体力価に達した。HA特異的粘膜性免疫反応を検査するために、粘膜性IgA抗体の産生を、糞石を使用して検査した(図2B)。また、腸溶カプセル群はすべて、著しいIgA抗体反応を現した(developed)。カプセル−L4は最良の結果を与えた。7日齢のニワトリが1日目及び2、7、14、21、28、29日目に皮下注射又は経口投与のいずれかによって予防接種される実験において、血清を、最終的な免疫感作の10日後に分析した。皮下注射によって処置されたニワトリは、経口で免疫感作された群よりも多少高い血清IgG力価を有したが、送達機構は両方とも著しい血清IgG力価をもたらした(図2C)。
<マウスにおける中和抗体力価>
各処置群における中和抗体力価を、マイクロ中和(MN)を使用して測定した。腸溶カプセル群(カプセル−L2、カプセル−L3及びカプセル−L4)の中和力価値はすべて80より高く、これは、生成した抗体の良好な中和活性を示唆した(表3)。
各処置群における中和抗体力価を、マイクロ中和(MN)を使用して測定した。腸溶カプセル群(カプセル−L2、カプセル−L3及びカプセル−L4)の中和力価値はすべて80より高く、これは、生成した抗体の良好な中和活性を示唆した(表3)。
<抗原特異的T細胞反応>
経口投与後に組み換え型乳酸連鎖球菌から結果として生じるHA特異的T細胞反応を検査するために、IFN−γELISpotアッセイも使用した。各処置群からの脾細胞(106の細胞)を収集し、10μg/mlのHAエピトープペプチド(ISVGTSTLNQRLVP)によって刺激した。結果として生じたIFN−γを発現するT細胞数を数え、図3に図示した。また、腸溶コーティングされた組み換え型乳酸連鎖球菌の経口投与によって生じたHA特異的T細胞反応があった。カプセル化された群(カプセル−L2、カプセル−L3及びカプセル−L4)は、それぞれの溶液群よりはるかに有効であった。
経口投与後に組み換え型乳酸連鎖球菌から結果として生じるHA特異的T細胞反応を検査するために、IFN−γELISpotアッセイも使用した。各処置群からの脾細胞(106の細胞)を収集し、10μg/mlのHAエピトープペプチド(ISVGTSTLNQRLVP)によって刺激した。結果として生じたIFN−γを発現するT細胞数を数え、図3に図示した。また、腸溶コーティングされた組み換え型乳酸連鎖球菌の経口投与によって生じたHA特異的T細胞反応があった。カプセル化された群(カプセル−L2、カプセル−L3及びカプセル−L4)は、それぞれの溶液群よりはるかに有効であった。
<H5N1ウイルスのチャレンジ実験>
最終的な免疫感作の2週間後に、マウスを、高病原性のH5N1ウイルスの致死量によって鼻腔内でチャレンジし、体重減少及び死亡率に関して14日間密に監視した。ウイルスチャレンジ後に、すべてのマウスは、特定レベルの体重減少を受けたが(図4A)、カプセル−L3及びカプセル−L4により免疫感作されたマウスは、8日後に徐々に回復し、100%生存した。対照的に、ナイーブマウス(PBS処置された)及び空のプラスミドベクターにより免疫感作されたマウスはすべて、チャレンジの10日以内に死んだ(図4B)。
最終的な免疫感作の2週間後に、マウスを、高病原性のH5N1ウイルスの致死量によって鼻腔内でチャレンジし、体重減少及び死亡率に関して14日間密に監視した。ウイルスチャレンジ後に、すべてのマウスは、特定レベルの体重減少を受けたが(図4A)、カプセル−L3及びカプセル−L4により免疫感作されたマウスは、8日後に徐々に回復し、100%生存した。対照的に、ナイーブマウス(PBS処置された)及び空のプラスミドベクターにより免疫感作されたマウスはすべて、チャレンジの10日以内に死んだ(図4B)。
実施例3:さらなる洗練
本発明に使用される細菌の量を調節又は少なくするために、実験の読み出しとして様々な生物学的反応又は動物の生存率を使用して、標準のインビトロ又はインビボの滴定実験を行うことができる。
本発明に使用される細菌の量を調節又は少なくするために、実験の読み出しとして様々な生物学的反応又は動物の生存率を使用して、標準のインビトロ又はインビボの滴定実験を行うことができる。
コーティングされたカプセルの大きさの免疫反応誘発への効果を測定するために、同じ種類の滴定実験も行うことができる。様々な大きさのカプセルを、細胞性免疫反応、粘膜性免疫反応、及び/又は保護免疫反応の誘発に対する効果を調べるために上に記載されたインビトロ又はインビボの実験において検査することができる。
同様に、異なるコーティング材又は粘膜付着性ポリマーを使用する効果を測定するために、同じ種類の滴定実験も行うことができる。異なるコーティング材でコーティングされたカプセル、又は異なる粘膜付着性ポリマーとともに製剤された細菌を、細胞性免疫反応、粘膜性免疫反応、及び/又は保護免疫反応の誘発に対する効果を調べるために上に記載されたインビトロ又はインビボの実験において検査することができる。
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Claims (24)
- 抗原に対する免疫反応を誘発するための組成物であって、該組成物は、該抗原を発現する遺伝子組み換え型細菌を含み、ここで、該細菌は、粘膜付着性ポリマーとともに製剤されることを特徴とする組成物。
- 前記細菌は乳酸菌であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 前記乳酸菌は乳酸球菌属であることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
- 前記乳酸菌は乳酸連鎖球菌種であることを特徴とする、請求項2に記載の組成物。
- 前記抗原は、細菌抗原又はウイルス抗原であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 前記ウイルス抗原は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素であることを特徴とする、請求項5に記載の組成物。
- 前記粘膜付着性ポリマーは、親水性ポリマー又はヒドロゲルであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 前記親水性ポリマーは、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースから成る群から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
- 前記細菌は、腸溶コーティングされた固形剤形において製剤されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 抗原に対する免疫反応を誘発する方法であって、該方法は、請求項1に記載の組成物を被験体に投与する工程を含み、ここで、該組成物は該抗原を発現する細菌を含み、該細菌は粘膜付着性ポリマーとともに製剤されることを特徴とする方法。
- 前記被験体がヒト又はヒト以外の動物であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記細菌は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素を発現することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記免疫反応は、体液性免疫反応、粘膜性免疫反応、細胞性免疫反応、又は保護免疫反応であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記組成物は経口で投与されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 前記組成物は、腸溶コーティングされた固形剤形において製剤されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 被験体において抗原に対する免疫反応を誘発するための薬剤としての使用のための請求項1に記載の組成物。
- 前記薬剤は経口で投与されることを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
- 前記組成物は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素を発現する細菌を含むことを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
- 異種抗原を発現する遺伝子組み換え型乳酸菌であって、ここで、該菌は、粘膜付着性ポリマーとともに製剤されることを特徴とする、遺伝子組み換え型乳酸菌。
- 前記乳酸菌は乳酸球菌属であることを特徴とする、請求項19に記載の遺伝子組み換え型乳酸菌。
- 前記乳酸菌は乳酸連鎖球菌種であることを特徴とする、請求項19に記載の遺伝子組み換え型乳酸菌。
- 前記異種抗原は、細菌抗原又はウイルス抗原であることを特徴とする、請求項19に記載の遺伝子組み換え型乳酸菌。
- 前記異種抗原は、鳥インフルエンザウイルスH5N1の赤血球凝集素であることを特徴とする、請求項19に記載の遺伝子組み換え型乳酸菌。
- 請求項19に記載の遺伝子組み換え型乳酸菌を含むことを特徴とする組成物。
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