JP2013232997A - Motor actuator - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、被駆動体に対してモータの駆動力を伝達するか否かを切り替えるクラッチ手段を備えるモータアクチュエータに関する。 The present invention relates to a motor actuator provided with clutch means for switching whether or not to transmit a driving force of a motor to a driven body.
この種のモータアクチュエータとして下記特許文献1に記載のものが公知である。このモータアクチュエータでは、誘導回転体(142)の回転は、伝動車(152)を介してストッパ片(176)に伝達される。このストッパ片が動作することにより、クラッチ手段(遊星歯車機構(76))が「継」状態となる。誘導回転体は、ロータの回転が磁気誘導力による一定の結合力で伝達されることにより回転する。
As this type of motor actuator, one described in
しかし、上記特許文献1に記載のような磁気誘導力を用いた構成では、高価なマグネット(ネオジウムなどを用いるため材料的なコストが嵩むとともに、外側を磁化させるなどの工法的なコストも嵩む)および非磁性誘電体を用いる必要がある。
However, in the configuration using the magnetic induction force as described in
上記問題に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、クラッチ手段を動作させる機構を安価に構成することができるモータアクチュエータを提供することにある。 In view of the above problems, an object of the present invention is to provide a motor actuator capable of constructing a mechanism for operating the clutch means at a low cost.
上記課題を解決するために本発明にかかるモータアクチュエータは、一方向に回転するモータと、前記モータの動力を被駆動体に伝達する第一伝達列と、前記第一伝達列による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替えるクラッチ手段と、前記モータの動力を前記クラッチ手段に伝達する伝達列であって、モータによって回転動作する駆動歯車、この駆動歯車に溝カム機構を介して係合する中間部材、および、軸方向の一方側に付勢されるとともに回転阻止部によって回転が阻止された状態で軸方向に移動可能に支持され、前記中間部材との間に生ずる摩擦力により前記駆動歯車の回転動力が伝達されるロック部材を有する第二伝達列と、を備え、前記モータの駆動時には、前記回転阻止部材による前記ロック部材の回転の阻止および前記溝カム機構によって前記駆動歯車の回転動力が前記軸方向の他方側への動力に変換されて前記中間部材に伝達されることにより、この中間部材とともに前記ロック部材は前記付勢部材の付勢力に抗して前記軸方向の他方側に移動し、前記クラッチ手段を介して前記第一伝達列による動力の伝達を「継」状態とする一方、前記モータが駆動状態から停止すると、前記付勢部材の付勢力により、前記中間部材とともに前記ロック部材は前記軸方向の一方側に移動し、前記クラッチ手段を介して前記第一伝達列による動力の伝達を「断」状態とすることを要旨とするものである。 In order to solve the above problems, a motor actuator according to the present invention includes a motor that rotates in one direction, a first transmission train that transmits power of the motor to a driven body, and transmission of power by the first transmission train. A clutch means for switching to a "joined" state or a "disconnected" state, a transmission train for transmitting the power of the motor to the clutch means, a drive gear that is rotated by the motor, and a groove cam mechanism connected to the drive gear. An intermediate member to be engaged and a frictional force generated between the intermediate member and the intermediate member that is urged to one side in the axial direction and supported so as to be movable in the axial direction while being prevented from rotating by the rotation preventing portion. A second transmission train having a lock member to which the rotational power of the drive gear is transmitted, and preventing the rotation of the lock member by the rotation prevention member when the motor is driven. And the groove cam mechanism converts the rotational power of the drive gear into power to the other side in the axial direction and transmits it to the intermediate member, so that the lock member and the biasing member are attached to the intermediate member. When the motor is moved from the driving state to the other side in the axial direction against the force, the power transmission by the first transmission train via the clutch means is set to the “joining” state. By the biasing force of the biasing member, the locking member moves together with the intermediate member to one side in the axial direction, and the transmission of power by the first transmission train via the clutch means is set to the “disconnected” state. It is what.
上記構成によれば、上記特許文献1に記載されるような磁気誘導型と比較し、クラッチ手段を動作させるための機構を安価に構築することができる。
According to the said structure, compared with the magnetic induction type as described in the said
またこの場合、前記中間部材と前記ロック部材との間には、一方の部材によって他方の部材側に付勢された球体が設けられ、この球体を介して両部材間に生ずる摩擦力により、前記駆動歯車の回転動力が前記ロック部材に伝達されるように構成するとよい。 In this case, a sphere urged by one member to the other member side is provided between the intermediate member and the lock member, and the frictional force generated between the two members via the sphere causes the The rotational power of the drive gear may be configured to be transmitted to the lock member.
中間部材とロック部材との間に介在される部材が球体であるため、摩擦力が発生する摺動面がその都度変化する。つまり、摺動部分の摩耗等を抑制することができ、装置寿命が向上する。 Since the member interposed between the intermediate member and the lock member is a sphere, the sliding surface on which the frictional force is generated changes each time. That is, wear and the like of the sliding portion can be suppressed, and the life of the apparatus is improved.
また、前記球体は、前記ロック部材に形成された凹部に保持されていればよい。 Moreover, the said spherical body should just be hold | maintained at the recessed part formed in the said locking member.
このようにすれば、球体の位置ずれを防止することができる。 In this way, it is possible to prevent the positional deviation of the sphere.
また、前記ロック部材における前記凹部の底面を構成する部分によって、前記球体が前記中間部材側に付勢されていればよい。 Moreover, the said spherical body should just be urged | biased by the part which comprises the bottom face of the said recessed part in the said locking member to the said intermediate member side.
このようにすれば、球体を付勢するために別途他の部材を必要としないから、製造コストの増加を抑制できる。 In this way, no additional member is required to urge the sphere, so that an increase in manufacturing cost can be suppressed.
また、前記溝カム機構は、前記駆動歯車の軸状部に周方向等間隔に形成された複数の傾斜溝と、前記駆動歯車の軸状部を囲む円筒状の前記中間部材の内面に形成された、前記複数の傾斜溝のそれぞれに係合する複数の突起と、を有していればよい。 The groove cam mechanism is formed on a plurality of inclined grooves formed at equal intervals in the circumferential direction on the shaft-shaped portion of the drive gear, and on an inner surface of the cylindrical intermediate member surrounding the shaft-shaped portion of the drive gear. It is only necessary to have a plurality of protrusions that engage with each of the plurality of inclined grooves.
このようにすれば、駆動歯車の軸状部に掛かる軸が倒れる方向への力が小さくなるため、駆動歯車の回転動力を効率よく中間部材の軸方向への力に変換できる。 In this way, since the force in the direction in which the shaft applied to the shaft-like portion of the drive gear falls is reduced, the rotational power of the drive gear can be efficiently converted into the force in the axial direction of the intermediate member.
また、前記突起の外面が球面であればよい。 Further, the outer surface of the protrusion may be a spherical surface.
このようにすれば、突起と傾斜溝の接触面積が小さくなるため、摩擦によるエネルギロスを抑制できる。 In this way, the contact area between the protrusion and the inclined groove is reduced, so that energy loss due to friction can be suppressed.
本発明にかかるモータアクチュエータによれば、従来の磁気誘導型のように高価な部材を必要とせず、安価な部材のみでクラッチ手段を動作させることができる。 The motor actuator according to the present invention does not require an expensive member unlike the conventional magnetic induction type, and can operate the clutch means only with an inexpensive member.
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明における上下とは、図2における左右(上ケース91側を上、下ケース92側を下とする)をいうものとする。また、「原位置」とは、モータ10が駆動していない状態における各構成部材の位置をいう。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail. In the following description, “upper and lower” refers to the left and right in FIG. 2 (the
本実施形態にかかるモータアクチュエータ1は、駆動源であるモータ10と、モータ10の動力を被駆動体90に伝達する第一伝達列と、第一伝達列による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替えるクラッチ手段と、モータ10の動力をクラッチ手段に伝達する第二伝達列と、を備える。これらは上ケース91および下ケース92から構成されるケース90内に収容されている(ただしプーリ26およびワイヤ27を除く)。以下、各構成について図1〜図8を参照して具体的に説明する。
The
(モータ10)
被駆動体95の駆動源であるモータ10は、一方向のみ回転するモータである。本実施形態ではAC同期モータを用いている。モータ10は、磁性体金属よりなり、下側、すなわち下ケース92側が、平坦な底部を有するカップ状に形成されたモータケース11と、そのモータケース11の内側に配置されたステータ12と、このステータ12の内側に配置されたロータ13と、を備える。ロータ13は、カップ状に形成されフェライト磁石等のプラスチック磁石よりなるロータマグネット部をインサート成形して形成された出力軸131を備える。ロータ13の円筒状のロータマグネット部は、ステータ12と対向して配置されている。ロータマグネット部の開口側の端部には、モータ10の逆回転を防止するロータ側逆回転防止部425が形成されており、本実施形態では後述する逆回転防止部47との当接により、モータ10の逆回転を防止する。出力軸131は、出力軸130を通す貫通孔を備えた軸部を有している。ロータ13を回転可能に軸支するロータ軸130は、ステンレス等の金属で形成された固定軸であり、モータケース11に圧入等によって固定され、上ケース91に形成されたロータ軸固定部に嵌合している。ステータ12は、円筒状に形成された、ステータコイルおよびボビン、ヨークよりなる。ロータ13のロータマグネット部との対向面には突極(極歯)が形成されている。この円筒状に形成されたステータ12の径方向内側にカップ状に形成されたロータ13が配置されている。ステータ12のコイルに電力を供給することにより、その内側に配置されたロータ13がロータ軸を回転中心として回転する。出力軸131は、ロータ13ととともにロータ軸を回転中心として回転する。出力軸131の上面には、下係合部1311が形成されている。この下係合部1311は第一伝達列を構成する上モータ歯車21の下面に形成された上係合部2111に係合する爪である。
(Motor 10)
The
(第一伝達列)
第一伝達列は、モータ10の動力を被駆動体95まで伝達する出力系統を構成する。第一伝達列は、複数の動力伝達部材を有する。詳しくは、上モータ歯車21と、上モータ歯車21に噛合する入力側歯車22と、クラッチ手段が「継」の状態のとき入力側歯車22の回転に伴って回転する出力側歯車23と、出力側歯車23に噛合する複合歯車24と、複合歯車24に噛合するカム歯車25と、カム歯車25と一体的に回転するプーリ26と、プーリ26の回転によって巻き上げられるワイヤ27と、を有する。なお、入力側歯車22および出力側歯車23は、詳細を後述するクラッチ手段(遊星歯車列に基づく差動歯車機構)を構成する歯車でもある。
(First transmission line)
The first transmission train constitutes an output system that transmits the power of the
上モータ歯車21は、モータ10と同軸線上で回転可能かつ軸方向に移動可能に支持された平歯車で、樹脂により成形されており、後述する下モータ歯車41の上(出力軸131の上先端側)に支持されている。上モータ歯車21の上面には、被ロック突起211が一体に成形されている。かかる被ロック突起211には、後述する扇形レバー60の上モータ歯車ロック突起62が作用する。また、上モータ歯車21は、下係合部1311と上係合部2111の間にロータ軸130と同軸上に配置されたコイルばねよりなる付勢部材48で軸方向上向きに付勢されている。上モータ歯車21の下面には、下モータ歯車41と係合する上係合部2111が形成されている。なお、付勢部材48は下係合部1311および上係合部2111と、ロータ軸130の間に位置する。
The
上モータ歯車21には、入力側歯車22が噛合している。入力側歯車22は、遊星歯車列を構成する一の歯車であっていわゆる太陽歯車である。入力側歯車22は、相対的に大径の大径歯部221と相対的に小径の小径歯部222とを有し、支持プレート121に圧入固定された遊星ユニット支持軸220に支持されている。入力側歯車22の大径歯部221が上モータ歯車21と噛合しており、上モータ歯車21の回転に伴って入力側歯車22が回転する。
An
モータ10の動力は上モータ歯車21を介して、出力側歯車23に伝達される。出力側歯車23は、支持プレート121に圧入固定されたステンレス等の金属よりなる遊星ユニット支持軸220に支持されている。本実施形態における出力側歯車23には、遊星歯車列を構成する歯車である、三つの遊星歯車231および遊星支持歯車232が該当する。遊星歯車231は、遊星支持歯車232の上端面から突出して周方向等間隔に設けられた三つの遊星歯車支持軸にそれぞれが回転自在に支持されている。遊星歯車支持軸の上端には、抜け止めリング233が固定され、遊星歯車231の脱落が防止されている。遊星支持歯車232は、遊星歯車231が取り付けられた面とは反対側に歯車部2321を有する。遊星歯車231は、入力側歯車22の小径歯部222と噛合している。詳細は後述するが、クラッチ手段が「継」状態にある場合、入力側歯車22の回転に伴って遊星歯車231は入力側歯車22の小径歯部222の周りを公転する。かかる遊星歯車231の公転に伴って、遊星歯車231を支持している遊星支持歯車232が回転する。このようにして、入力側歯車22から出力側歯車23へ動力が伝達される。なお、出力側歯車23、遊星歯車231、遊星支持歯車232、遊星歯車支持軸は、いずれも樹脂の成形品である。
The power of the
遊星支持歯車232(出力側歯車23)には、樹脂で成形された複合歯車24が噛合している。複合歯車24は、支持プレート121に圧入固定されたステンレス等の金属よりなる複合歯車支持軸240に支持されている。複合歯車24は、上側に相対的に小径の小径歯部241および下側に相対的に大径の大径歯部242を同軸上に有し、この大径歯部242が遊星支持歯車232の歯車部2321と噛合している。これにより、遊星支持歯車232の回転に伴って複合歯車24が回転する。
The planetary support gear 232 (output side gear 23) is engaged with a
複合歯車24には、カム歯車25が噛合している。カム歯車25は、支持プレート121に固定されたカム歯車支持軸受250に回転可能に支持されている。このカム歯車支持軸受250は、ステータ12のステータコイルが巻かれるボビンと一体に樹脂成型で構成され、プレート121に設けられた孔を貫通している。カム歯車25の歯車部251は、複合歯車24の小径歯部241に噛合している。これにより、複合歯車24の回転に伴ってカム歯車25が回転する。外周に歯車部251が形成された部分の上端面には、カム溝252が形成されている。かかるカム溝252には扇形レバー60の下端面に形成された係合突起61が係合している。かかる構成ならびにその作用については後述する。
A
カム歯車25には、プーリ26が固定されている。カム歯車25と一体的にプーリ26が回転するものであれば、その固定方法は特に限定されない。これにより、カム歯車25の回転に伴ってプーリ26が回転する。また、プーリ26は、ケース90の外側に露出している。また、プーリ26の外周には、ワイヤ溝261が形成されている。
A
プーリ26には、ワイヤ27の一端が固定されている。ワイヤ27の脱落を確実に防止することができるものであれば、その固定方法は特に限定されない。プーリ26がワイヤ27を引き込む方向に回転すると、ワイヤ27はプーリ26のワイヤ溝261にはまり込むように巻き上げられる。ワイヤ27の他端側には、被駆動体95(例えば排水口を開閉する弁体)が固定されており、被駆動体95には、常に原位置(弁体が閉となる位置)に戻ろうとする方向のばねによる付勢力や磁気力等の負荷が作用している。ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられることによって、被駆動体95が所定の動作を行う。つまり、ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられることにより、モータ10の動力が第一伝達列を介して被駆動体95まで伝達されることになる。なお、被駆動体95を正確に動作させるため、ワイヤ27は伸縮性のない材料で形成されている。なお、プーリ26とワイヤ27を、カム歯車25と同軸上に配置されたカムと、被駆動体95に連結されたロッドに代えてもよい。カムは、円盤状であり、偏芯位置より上側に突出したロッド係合部を備え、ロッドは、カムのロッド係合部に係合する。カムが所定の方向に回転すると、ロッドは被駆動体95を引き込む(巻き上げる)方向に動き、被駆動体95を駆動する。
One end of a
(クラッチ手段)
クラッチ手段は、第一伝達列による動力の伝達(出力系統)を「継」状態もしくは「断」状態に切り替える役割を果たす。本実施形態におけるクラッチ手段の動作は、入力側歯車22(太陽歯車)、出力側歯車23(遊星歯車231および遊星支持歯車232)、および、固定歯車31(リング歯車)を有する遊星歯車列に基づく差動歯車機構を利用したものである。
(Clutch means)
The clutch means plays a role of switching the power transmission (output system) by the first transmission train to the “joining” state or the “disconnecting” state. The operation of the clutch means in this embodiment is based on a planetary gear train having an input side gear 22 (sun gear), an output side gear 23 (
既に説明したように、入力側歯車22は、上モータ歯車21に噛合し、上モータ歯車21の回転に伴って回転する。入力側歯車22の小径歯部222には、周方向等間隔に配された三つの遊星歯車231が噛合している。遊星歯車231は、遊星支持歯車232上に支持されている。遊星支持歯車232は、遊星歯車231の公転に伴って回転する。
As already described, the
遊星歯車列を構成する入力側歯車22および遊星歯車支持歯車232は、支持プレート121に圧入固定されたステンレス等の金属からなる遊星ユニット支持軸220に支持されている。リング歯車である固定歯車31の中央には太陽歯車である入力側歯車22の小歯部222が貫通する孔が設けられる。固定歯車31は、外歯部311および内歯部312を有する。固定歯車31の外歯部311は、入力側歯車22の大径歯部221の下側に位置し、後述する第二伝達列を構成する一の歯車である第二ロック歯車33と噛合している。つまり、第二ロック歯車33の回転が阻止されている場合、固定歯車31の回転は阻止される。固定歯車31の内歯部312は、三つの遊星歯車231と噛合している。
The
かかる構成を備えるクラッチ手段において、遊星歯車231が公転し、遊星支持歯車232が回転するか否かは、固定歯車31の回転が阻止されているか否かによって決まる。固定歯車31の回転が阻止されている場合、入力側歯車22が回転すると、固定歯車31の内歯部312が動くことはないから、かかる内歯部312に沿って入力側歯車22の小径歯部222に噛合する遊星歯車231が公転し、遊星支持歯車232が回転する。一方、固定歯車31の回転が阻止されていない場合、入力側歯車22が回転し、遊星歯車231が公転しようとしても、固定歯車31が空回りするため、遊星支持歯車232が回転することはない。
In the clutch means having such a configuration, whether or not the
つまり、固定歯車31の回転が阻止されていれば、第一伝達列が「継」状態となり、固定歯車31の回転が阻止されていなければ、第一伝達列が「断」状態となる。クラッチ手段によって第一伝達列が「継」状態、すなわち出力系統が「継」状態にあれば、モータ10の動力は、第一伝達列を介して被駆動体95まで伝達される。一方、クラッチ手段によって第一伝達列が「断」状態、すなわち出力系統が「断」状態にあれば、モータ10の動力はクラッチ手段で切断(入力側歯車22と出力側歯車23との間で切断)され、被駆動体95まで伝達されることはない。
That is, if the rotation of the fixed
この固定歯車31に作用する部材として、本実施形態におけるクラッチ手段は、さらに、第一ロック歯車32および第二ロック歯車33を備える。第一ロック歯車32は、支持プレート121に固定された第一ロック歯車支持軸320に支持されている。第一ロック歯車32は、樹脂により形成されており、下面から径方向下向きに突出した突起431(爪)である被ロック部321が周方向に並んで形成された円板状の部分および第一ロック歯部322を有する。第二ロック歯車33は、樹脂により形成されており、支持プレート121に圧入固定されたステンレス等の金属よりなる第二ロック歯車支持軸330に支持されている。相対的に大径の大径第二ロック歯部331および相対的に小径の小径第二ロック歯部332を有する。大径第二ロック歯部331は、第一ロック歯部322に噛合している。小径第二ロック歯部332は、遊星歯車列を構成する固定歯車31の外歯部311に噛合している。ロック部材44のロック部4414(後述)が第一ロック歯車32の被ロック部321に引っ掛かった状態となると第一ロック歯車32の回転が阻止される。第一ロック歯車32の回転が阻止された状態となると、それに噛合する第二ロック歯車33、およびそれに噛合する固定歯車31の回転が阻止され、第一伝達列が「継」状態となる。
As a member acting on the fixed
(第二伝達列)
第二伝達列は、モータ10の動力をクラッチ手段まで伝達するクラッチ作動系統を構成する。第二伝達列は、下モータ歯車41と、駆動歯車42と、中間部材43と、ロック部材44と、球体45と、を有する。
(Second transmission line)
The second transmission train constitutes a clutch operating system that transmits the power of the
下モータ歯車41は、モータ10のロータ13とインサート成形により一体的に成形された樹脂製の平歯車であり、上述した上モータ歯車21の下(モータ10の本体側)に設けられている。下モータ歯車41の上面には、上述した上モータ歯車21の下面に形成された上係合部2111と係合する下係合部1311が形成されている。後述する扇形レバー60の傾斜カムによって上モータ歯車21が最下に位置し、上モータ歯車21の上係合部2111と下モータ歯車41の下係合部1311とが係合した状態にあるとき、上モータ歯車21と下モータ歯車41は一体的に回転する。すなわち、モータ10の動力が上モータ歯車21にも伝達される。
The
この下モータ歯車41は、駆動歯車42が噛合している。駆動歯車42は、駆動歯車支持軸420に回転自在、かつ、軸方向に移動可能に支持されている。駆動歯車42は、下モータ歯車41に噛合する入力歯部421と、入力歯部421の中央から上方に向かって突出した軸状部422と、を備える。軸状部422の外周面には、複数(本実施形態では三つ)の傾斜溝4221が形成されている。傾斜溝4221は、上下方向に傾斜して延びる溝であり、周方向等間隔(本実施形態では120度間隔)に位置する。傾斜溝4221の断面は半円形状である。
The
中間部材43は、リング状(円筒状)に形成された部材である。その内壁面には、中央に向かって突出した複数の突起431(本実施形態では三つ)が形成されている。複数の突起431は周方向等間隔(本実施形態では120度間隔)に位置する。この突起431の外面は球面である。つまり、突起431断面は半円形状である。かかる中間部材43は、駆動歯車42の軸状部422の外側に配され、突起431が駆動歯車42の傾斜溝4221に係合している。この傾斜溝4221およびこれに係合する突起431により、モータ10の回転動力を直線動力に変換する溝カム機構が構築される。
The
ロック部材44は、本体441およびカバー442を有する。本体441は、内側がカップ状に形成された中間部材収容部4411、この中間部材収容部4411の外面から外向きに突出した周り止め部4413、および中間部材収容部4411の外面から外向きに突出したロック部4414を有する。中間部材収容部4411は、その底面の中央に貫通孔が形成されている。この貫通孔は、上記駆動歯車42の軸状部422の外径よりも大きく、かつ、上記中間部材43の外径よりも小さく形成されている。この中間部材収容部4411内に中間部材43が収容された状態で、駆動歯車42の軸状部422が貫通孔および中間部材43に挿通されている。カバー442は、中間部材収容部4411の上部開口を覆うように本体441に取り付けられ、本体441およびカバー442の外周に設けられた係合部が圧入固定されている。このカバー442により、中間部材43は中間部材収容部4411内から抜け出ることはない。回り止め部4413は、先端が二股に分かれた部分を有する。この二股に分かれた部分は、下ケース92の内壁面から突出して形成された回り止め突起921(本発明における回転阻止部材に相当する。図1、図5、図6では、説明のため回り止め突起921を下ケース92と分離して表示しているが、図3に示すように回り止め突起921は下ケース92と一体に成形されている)に係合しており、ロック部材44の軸方向の移動を許容しながら回転を阻止している。ロック部4414は、ロック部材44が原位置に位置しているときには、第一ロック歯車32の被ロック部321の下方に位置する。一方、ロック部材44が上方に移動することにより、ロック部4414が被ロック部321と略同じ高さとなり、被ロック部321の移動軌跡内に入り込んだ場合には、被ロック部321にロック部4414が引っ掛かり、第一ロック歯車32の回転が阻止された状態となる。
The
球体45は、中間部材43とロック部材44の本体441との間に配される部材である。具体的には、中間部材収容部4411の内壁面には、断面半球状の凹部4412が形成されており、この凹部4412に球体45が収容されている。中間部材収容部4411内の所定位置に中間部材43および球体45が収容されると、球体45が中間部材43と中間部材収容部4411の内壁との間に圧入されたような状態となる。換言すれば、凹部4412の底面を構成する部分によって、球体45が中間部材43側に付勢されたような状態にある。
The
このように、ロック部材44は、その中間部材収容部4411内に、中間部材43および球体45を収容する。このロック部材44−中間部材43−球体45から構成される部組(以下、駆動ユニットと称する)は、中間部材43の突起431が傾斜溝4221に係合した状態で駆動歯車42の軸状部422に挿通されている。そのため、駆動ユニットは、中間部材43の突起431が傾斜溝4221に係合した状態を保って移動する。また、ロック部材44のカバー442上側には、コイルばね46(本発明における付勢部材に相当する)が配される。このコイルばね46により駆動ユニットは軸方向下向きに付勢されている。
As described above, the
(その他の構成)
複合歯車24の上には、扇形レバー60が配されている。扇形レバー60は、複合歯車24が回転自在に支持された軸と同じ軸に回転自在に支持されている。扇形レバー60の下面には、係合突起61が形成されている。かかる係合突起61は、カム歯車25の上面に形成されたカム溝252に係合している。また、同じく扇形レバー60の下面からは、上モータ歯車ロック突起62と図示されない傾斜カムが形成されている。かかる係合突起61、カム溝252、上モータ歯車ロック突起62、および、傾斜カムの詳細については省略するが、各部材の機能は次の通りである。カム溝252に係合する係合突起61によってカム歯車25の動作に連動して扇形レバー60が動く。扇形レバー60が所定位置まで動く(ワイヤ27を所定位置まで巻き上げる)と、上モータ歯車ロック突起62が上モータ歯車21の被ロック突起211に作用し、上モータ歯車21の回転を阻止する。これと同時に傾斜カムによって軸方向下向きに押さえつけられていた上モータ歯車21が解放され、付勢部材48によって軸方向上向きに移動する。これにより、上モータ歯車21の上係合部と、下モータ歯車41の下係合部の係合が解かれる。つまり、モータ10の動力が上モータ歯車21に伝達されない状態となる(詳細は後述の動作説明参照)。
(Other configurations)
A
また、駆動歯車42の下面には、逆回転防止部47が設けられている。逆回転防止部47は、グリスなどの粘性のある材料を介して駆動歯車42の下面に密着しているため、低負荷状態であれば駆動歯車42と一体的に回転する。原位置にあるロータ13が逆転した場合、支持プレート121の上端面より上側に延在して形成されたロータマグネットの上端面における周縁部に形成されたロータ側逆回転防止部425と、駆動歯車42の逆回転防止部47が衝突する。この衝突したときの衝撃によって、逆転したロータ13の回転は正転に修正される。
A reverse
(モータアクチュエータ1の動作)
以上の構成を備えるモータアクチュエータ1の動作について、一部上記説明と重複するが以下詳細に説明する。以下の説明では、原位置にある被駆動体95に対しモータ10の動力を伝達する1)動力伝達動作と、モータ10の動力の伝達を遮断し被駆動体95を原位置に戻す2)動力遮断動作に分けて説明する。
(Operation of motor actuator 1)
Although the operation of the
1)動力伝達動作
被駆動体95が原位置にある状態(ワイヤ27がプーリ26に巻き上げられていない状態、すなわち、モータ10の動力が被駆動体95に作用していない状態)では、扇形レバー60の傾斜カムによって、上モータ歯車21が付勢部材48の付勢力に抗して下側に押さえつけられ、上係合部2111と下係合部1311が係合している。この状態からモータ10を一方向に駆動させると、上モータ歯車21および下モータ歯車41が回転する。下モータ歯車41の回転により、その下モータ歯車41に噛合する入力歯部421を有する駆動歯車42が回転する。
1) Power transmission operation In a state where the driven
駆動歯車42が回転すると、駆動歯車42の軸状部422に形成された傾斜溝4221に突起431が係合している中間部材43が当該回転方向の力を受ける。また、中間部材43とロック部材44との間には球体45を介した摩擦力が生じているから、ロック部材44も当該回転方向の力を受ける。しかし、ロック部材44は、その回り止め部4413が回り止め突起921に係合していることによって回転が阻止された状態にある。そのため、ロック部材44に保持された中間部材43は回転せず、突起431が傾斜溝4221に係合した状態を維持するためロック部材44(駆動ユニット)はコイルばね46の付勢力に抗して上方に移動する。つまり、溝カム機構によって、モータの回転動力は駆動ユニットの直線動力に変換される。
When the
ロック部材44が上方に移動して、ロック部材44のロック部4414が第一ロック歯車32の被ロック部321の移動軌跡内に入り込むと、ロック部4414が被ロック部321に引っ掛かった状態となる。これにより、第一ロック歯車32の回転が阻止される。第一ロック歯車32の回転が阻止された状態となるということは、それに噛合する第二ロック歯車33の回転も阻止された状態となる。なお、ロック部材44は下ケース92の回り止め突起921と本体周り止め部4413によって、被ロック部321の移動方向と直交する方向のみに移動可能となっている。このため、ロック部材44に被ロック部321が衝突してロック部材44が移動することを防止できる。
When the
第二ロック歯車33は、その小径第二ロック歯部332が、クラッチ手段の遊星歯車列を構成する固定歯車31の外歯部311に噛合している。したがって、第二ロック歯車33の回転が阻止されると、固定歯車31の回転も阻止される。これにより、クラッチ手段によって第一伝達列による動力の伝達が「継」状態となり、モータ10の動力が第一伝達列を介して被駆動体95まで伝達可能な状態となる。このように、駆動ユニットは、その軸方向上向きに移動することで、クラッチ手段を介して、第一伝達列による動力の伝達を「継」状態とする。
The
一方、モータ10の駆動によって下モータ歯車41とともに回転する上モータ歯車21は、遊星歯車列を構成する入力側歯車22(太陽歯車)の大径歯部221と噛合している。したがって、上モータ歯車21の回転に伴い、入力側歯車22が回転する。
On the other hand, the
入力側歯車22の小径歯部222の外側には、出力側歯車23を構成する三つの遊星歯車231が噛合している。周方向に等間隔に並んだ遊星歯車231の外側には、固定歯車31の内歯部312が噛合している。上述のように、固定歯車31は、ロック歯車46によって回転が阻止された状態にある。したがって、入力側歯車22が回転すると、その小径歯部222の周りを遊星歯車231が公転する。遊星歯車231が公転すると、遊星歯車231を支持する遊星支持歯車232が回転する。つまり、入力側歯車22の回転動力が、全て出力側歯車23に伝達される。
Three
なお、仮に、第一ロック部材32の回転が阻止された状態にない場合、つまり固定歯車31の回転が阻止された状態にない場合に入力側歯車22が回転すると、遊星歯車231を介して固定歯車31が空回りする。遊星支持歯車232以降の動力伝達列には、伝達列自体の負荷や、被駆動体95にかかる負荷が存在するため、入力側歯車22の回転動力が全て固定歯車31側に伝達されてしまうからである。なお、固定歯車31が空回りする回転速度は、第一ロック部材32に設けられた摺動部材323と、上ケース91に設けられた被摺動部911で構成される遠心ブレーキによって抑えられる。摺動部材323はゴム等の弾性体で構成され、第一ロック部材32の回転による遠心力で外周部が外周方向に広がる。外周方向に広がった摺動部材323の外周面は被摺動部911に当接することで、摺動部材323と被摺動部911の摩擦力が発生し、この摩擦力によって固定歯車31が空回りする回転速度が抑えられる。このように本実施形態では、遊星歯車列を利用した差動歯車機構により、クラッチ手段による第一伝達列の「継」状態と「断」状態を切り替えている。
If the
遊星支持歯車232の歯車部2321には、複合歯車24の大径歯部242が噛合している。したがって、遊星支持歯車232の回転に伴い、複合歯車24が回転する。
The
複合歯車24の小径歯部241には、カム歯車25の歯車部251が噛合している。したがって、複合歯車24の回転に伴い、カム歯車25が回転する。
The
カム歯車25が回転すると、カム歯車25の上端に固定されたプーリ26が回転する。プーリ26が回転すると、プーリ26に固定されたワイヤ27がワイヤ溝261に沿って巻き上げられる。ワイヤ27の先端には、被駆動体95が固定されているため、被駆動体95はワイヤ27に引き上げられるように動作する。例えば、被駆動体95が洗濯機の排水口を開閉する弁体である場合には、ワイヤ27によって弁体が引き上げられることで排水口が開放され、排水が開始される。
When the
このように、モータ10の回転動力は、第一伝達列を介して被駆動体95に伝達される。第一伝達列はクラッチ手段によって「継」状態とされるが、そのクラッチ手段を「継」状態とする動力にもモータ10の回転動力の一部が利用される。
Thus, the rotational power of the
なお、プーリ26によるワイヤ27の巻き上げは次のように停止する。カム歯車25が所定位置まで回転すると(ワイヤ27が所定量巻き上げられると)、カム溝252に係合する係合突起61を有する扇形レバー60がカム歯車25から離れる方向に回動する。このように扇形レバー60が回動すると、扇形レバー60が有する上モータ歯車ロック突起62が、上モータ歯車21の被ロック突起211に周方向から当接する。これにより、上モータ歯車21の回転が阻止された状態となる。また、扇形レバー60の傾斜カムによって軸方向下向きに押さえつけられていた上モータ歯車21が解放され、付勢部材48によって軸方向上向きに移動する。これにより、上モータ歯車21の上係合部と、下モータ歯車41の下係合部の係合が解かれ、モータ10の動力が上モータ歯車21に伝達されない状態となる。上モータ歯車21の回転が阻止されると、第一伝達列を構成する各部材の動作も停止する。すなわち、プーリ26によるワイヤ27の巻き上げが停止し、当該巻き上げ位置でプーリ26が保持された状態(被駆動体95が洗濯機の排水口を開閉する弁体である場合には、排水口の開放が維持される状態)となる。
The winding of the
このようにして、被駆動体95に対しモータ10の動力を伝達する動力伝達動作が完了する。
In this way, the power transmission operation for transmitting the power of the
上記動力伝達動作が完了した状態から被駆動体95を原位置に戻す場合、モータ10の駆動を停止(モータ10への通電を停止)する。そうすると、下モータ歯車41、駆動歯車42の回転が停止するため、駆動歯車42に対してモータの動力が伝達されなくなる。つまり、駆動歯車42の傾斜溝4221の回転によって、傾斜溝4221に係合する突起431を有する中間部材43を上方へ押し上げる力が消滅する。このため、中間部材43は本体441に保持された球体45との摩擦力に抗して、傾斜溝4221の螺旋に沿って回転しながら下方に移動する。こうして駆動ユニットはコイルばね46の付勢力によって原位置に戻る。
When the driven
駆動ユニットが原位置に戻る、すなわちロック部材44が原位置に戻ると、ロック部材44のロック部4414が第一ロック歯車32の被ロック部321に引っ掛かった状態が解消される。これにより、第一ロック歯車32の回転が阻止された状態が解消される。第一ロック歯車32の回転が阻止された状態が解消されるということは、それに噛合する第二ロック歯車33の回転が阻止された状態も解消される。したがって、クラッチ手段(遊星歯車列)の固定歯車31が自在に回転することができる状態、すなわちクラッチ手段が「断」状態となる。このように、駆動ユニットが下向きに移動することで、クラッチ手段を介して、第一伝達列による動力の伝達を「断」状態とする。
When the drive unit returns to the original position, that is, when the
被駆動体95は、自身に作用する外部負荷により、常に原位置に戻ろうとしている。例えば、被駆動体95が洗濯機の排水口を開閉する弁体であって、モータアクチュエータ1の駆動により排水口を開放する方向に弁体を動作させる場合には、弁体は常に排水口を閉鎖する方向に付勢されている。したがって、固定歯車31が自在に回転することができるクラッチ手段が「断」状態となると、被駆動体95にかかる負荷は、第一伝達列を逆行するようにして出力側歯車23(遊星支持歯車232)まで伝達される。このようにして伝達された被駆動体95にかかる負荷に基づくエネルギは、クラッチ手段が「断」状態となっているため、出力側歯車23の空転によって出力(消費)される。これにより、被駆動体95は原位置に戻る。
The driven
さらに、カム歯車25が原位置に戻ると、カム溝252に係合する係合突起61を有する扇形レバー60がカム歯車25に近づく方向に回動する。このように扇形レバー60が回動すると、扇形レバー60が有する上モータ歯車ロック突起62が、上モータ歯車21の被ロック突起211から離れる。これにより、上モータ歯車21の回転が許容された状態となる。また、付勢部材48で軸方向上向きに付勢されていた上モータ歯車21は、傾斜カムに押さえつけられ、軸方向下向き移動する。これにより、上モータ歯車21の上係合部と、下モータ歯車41の下係合部が係合し、モータ10の動力が上モータ歯車21にも伝達される状態となる。
Further, when the
このように、モータ10を停止すれば、コイルばね46の作用によって遊星歯車列を構成する固定歯車31のロックが解除され、クラッチ手段が第一伝達列を「断」状態とする。これにより、被駆動体95は原位置に戻る。
Thus, when the
(本実施形態の効果)
本実施形態にかかるモータアクチュエータは、モータの動力を駆動ユニットの直線動力に変換してクラッチ手段を動作させるものであるため、従来のような磁気誘導型の機構と比較してクラッチ手段を動作させるための機構を安価に構築することができる。
(Effect of this embodiment)
Since the motor actuator according to the present embodiment converts the motor power into the linear power of the drive unit to operate the clutch means, the clutch means is operated as compared with a conventional magnetic induction type mechanism. Can be constructed at low cost.
また、本実施形態では、中間部材43とロック部材44との間に球体45が介在されるため、摩擦力が発生する摺動面がその都度変化する。つまり、摺動部分の摩耗等を抑制することができ、装置寿命が向上する。
Moreover, in this embodiment, since the
また、球体45は、ロック部材44に形成された凹部4412に保持されているため、球体45の位置ずれを防止することができる。
Further, since the
また、ロック部材44における凹部4412の底面を構成する部分によって、球体45が中間部材43側に付勢されているため、球体45を付勢するために別途他の部材を必要とせず、製造コストの増加を抑制できる。
Further, since the
また、溝カム機構を構築する傾斜溝4221およびそれに係合する突起431は、周方向等間隔に設けられている。このようにすれば、駆動歯車42の軸状部422に掛かる軸が倒れる方向への力が小さくなるため、駆動歯車42の回転動力を効率よく中間部材43の直線動力(軸方向への力)に変換できる。
In addition, the
また、突起431の外面は球面であるため、突起431と傾斜溝4221の接触面積が小さくなり、摩擦によるエネルギロスを抑制できる。
Further, since the outer surface of the
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described in detail above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made without departing from the gist of the present invention.
1 モータアクチュエータ
10 モータ
13 ロータ
42 駆動歯車
422 軸状部
4221 傾斜溝
43 中間部材
431 突起
44 ロック部材
4412 凹部
4413 回り止め部
4414 ロック部
45 球体
46 コイルばね
921 回り止め突起
95 被駆動体
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記モータの動力を被駆動体に伝達する第一伝達列と、
前記第一伝達列による動力の伝達を「継」状態もしくは「断」状態に切り替えるクラッチ手段と、
前記モータの動力を前記クラッチ手段に伝達する伝達列であって、モータによって回転動作する駆動歯車、この駆動歯車に溝カム機構を介して係合する中間部材、および、付勢部材によって軸方向の一方側に付勢されるとともに回転阻止部によって回転が阻止された状態で軸方向に移動可能に支持され、前記中間部材との間に生ずる摩擦力により前記駆動歯車の回転動力が伝達されるロック部材を有する第二伝達列と、
を備え、
前記モータの駆動時には、前記回転阻止部材による前記ロック部材の回転の阻止および前記溝カム機構によって前記駆動歯車の回転動力が前記軸方向の他方側への動力に変換されて前記中間部材に伝達されることにより、この中間部材とともに前記ロック部材は前記付勢部材の付勢力に抗して前記軸方向の他方側に移動し、前記クラッチ手段を介して前記第一伝達列による動力の伝達を「継」状態とする一方、
前記モータが駆動状態から停止すると、前記付勢部材の付勢力により、前記中間部材とともに前記ロック部材は前記軸方向の一方側に移動し、前記クラッチ手段を介して前記第一伝達列による動力の伝達を「断」状態とすることを特徴とするモータアクチュエータ。 A motor that rotates in one direction;
A first transmission train for transmitting the power of the motor to a driven body;
Clutch means for switching the transmission of power by the first transmission train to a "continuous" state or a "disconnected"state;
A transmission train for transmitting the power of the motor to the clutch means; a drive gear that is rotated by the motor; an intermediate member that engages with the drive gear via a groove cam mechanism; and an urging member in the axial direction. A lock that is biased to one side and supported so as to be movable in the axial direction in a state in which rotation is blocked by the rotation blocking portion, and to which the rotational power of the drive gear is transmitted by frictional force generated between the intermediate member and the intermediate member A second transmission row having members;
With
When the motor is driven, the rotation preventing member prevents rotation of the locking member and the groove cam mechanism converts the rotational power of the drive gear into power on the other side in the axial direction and transmits it to the intermediate member. Thus, the locking member together with the intermediate member moves to the other side in the axial direction against the urging force of the urging member, and the transmission of power by the first transmission train is transmitted via the clutch means. While the state
When the motor stops from the driving state, the locking member moves to one side in the axial direction together with the intermediate member by the urging force of the urging member, and the power of the first transmission train is transmitted via the clutch means. A motor actuator characterized in that transmission is in a “disconnected” state.
前記駆動歯車の軸状部分に周方向等間隔に形成された複数の傾斜溝と、
前記駆動歯車の軸状部を囲む円筒状の前記中間部材の内面に形成された、前記複数の傾斜溝のそれぞれに係合する複数の突起と、を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のモータアクチュエータ。 The groove cam mechanism is
A plurality of inclined grooves formed at equal intervals in the axial direction on the shaft portion of the drive gear;
2. A plurality of protrusions that are formed on an inner surface of the cylindrical intermediate member that surrounds the shaft-like portion of the drive gear, and that engage with each of the plurality of inclined grooves. 3. Item 5. The motor actuator according to any one of Items 4 to 4.
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015126575A (en) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 中川電化産業株式会社 | Motor type actuator |
JP2018179092A (en) * | 2017-04-10 | 2018-11-15 | 日本電産サンキョー株式会社 | Clutch mechanism and discharge water valve drive device |
JP2020097982A (en) * | 2018-12-18 | 2020-06-25 | 日本電産サンキョー株式会社 | Drain valve driving device |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012102242A patent/JP2013232997A/en active Pending
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