JP2013230090A - ビトリゲルチャンバーに構築した三次元皮膚モデルを用いる化学物質の皮膚感作性評価法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間かつ低コストで作製でき、良好な取り扱い性を有し、安定して培養を行なうことができる、新規な皮膚感作性試験モデルおよびそのための新規なチャンバーを提供する。有効なパラメータが設定された新規な皮膚感作性試験法を提供する
【解決手段】コラーゲンビトリゲル膜によって区切られた第1室と第2室とを備える、コラーゲンビトリゲル膜チャンバー、当該コラーゲンビトリゲル膜の第1室側に、コラーゲンビトリゲル膜側から樹状細胞層、表皮角化細胞層をこの順で備え、コラーゲンビトリゲル膜の第2室側に線維芽細胞層を備える、皮膚感作性試験モデル、ならびに、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する皮膚感作性試験法であって、60%以上の細胞生存率を示した濃度の被検物質を用いる皮膚感作性試験法。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元皮膚モデル(以下、「皮膚感作性試験モデル」)を構築するために用いられるビトリゲルチャンバー(以下、「コラーゲンビトリゲル膜チャンバー」)およびそれを用いた皮膚感作性試験モデルに関する。本発明はまた、化学物質(以下、「被検物質」)が皮膚感作性を有するか否かを判定する皮膚感作性評価法(以下、「皮膚感作性試験法」)に関する。
化粧品、洗剤などの開発において、その主成分の原料、添加剤などとして材料を選択する場合、消費者の感受性によっては重篤なアレルギー反応を引き起こしてしまう場合もあるため、その材料に触れた消費者などにおいて皮膚免疫応答が惹起される性質を有する(「皮膚感作性」を有する)か否かを検出し、判別することが重要である。
天然物、化学物質の皮膚感作性を検出する方法としては、従来、モルモット、マウスなどの動物を用いる方法、培養細胞を用いる方法、さらには、ペプチドとの結合性を調べる方法などが開発されている。これらの方法は、いずれも、ヒトにおける皮膚感作性と80%程度の相関があることが明らかにされており、天然物、化学物質の皮膚感作性の検出に有効であることが示されている。近年では、動物愛護の観点から、in vitroで皮膚感作性を評価する方法の開発のために、より生体に近い、三次元培養ヒト皮膚モデルおよび感作性in vitroで皮膚感作性を試験する方法を開発する試みが進められている。
たとえば、特開2006−333763号公報(特許文献1)には、図9に模式的に示すような三次元培養ヒト皮膚モデル51が提案されている。特許文献1に開示された皮膚モデル51は、下から順に、線維芽細胞を含む支持体層52、樹状細胞を含む支持体層53および表皮角化細胞層54を含む。好適には、三次元培養ヒト皮膚モデル51は、支持体層52が、少なくとも1つの孔を有する環状支持体(プラスチック製のアッセイリング)55上に載せられ、また、支持体層52上に載置されたガラスリング56の内部に、支持体層53および表皮角化細胞層54が形成される。
また特許文献1には、上述したようなヒト皮膚モデル51を培地中の被検物質と接触させ、皮膚モデル51に生じた変化の有無または量を検出または測定する、被検物質の影響のアッセイ方法も開示されている。特許文献1では、このようなアッセイ方法において、培地中に放出されたサイトカインまたはCD86の発現を指標として、前記皮膚モデルに生じた変化の有無または量を検出または測定することが好ましいことが記載されている。
特開2006−333763号公報
特許文献1に開示された三次元培養ヒト皮膚モデル51においては、線維芽細胞を含む支持体層52としてコラーゲンゲルを用いており、これが線維芽細胞の増殖に伴い、モデルを作製するのに適当な大きさに収縮するためだけでも約1週間かかり、ヒト皮膚モデル51の作製に全体で約3週間もの期間を要していた。また、上述のようにコラーゲンゲルを用いているため、高コストになっていた。
また、特許文献1に開示された三次元培養ヒト皮膚モデル51において、線維芽細胞を含む支持体層52は、環状支持体55上に載せているだけである。このため、培養中に支持体層52と環状支持体55とがずれてしまうことがあり、安定した培養が困難であるという問題があった。
さらに、特許文献1に開示された三次元培養ヒト皮膚モデル51では、支持体層52上に、ガラスリング56を載せているだけである。このため、支持体層52とガラスリング56との間から被検物質、細胞などが漏れてしまうことがあった。
また特許文献1には、被検物質の影響のアッセイ方法について、具体的に、ヒト皮膚モデルを用いたCD86発現および細胞傷害性に対する被検物質の影響を評価した結果が表1(特許文献1の段落〔0036〕)に示されている。しかしながら、特許文献1の表1に示される結果からは、細胞毒性があってもなくてもCD86は発現しており、皮膚感作性の評価の条件として細胞生存率の影響は明らかではなかった。また、特許文献1の図5には、種々の被検物質を用いて24時間インキュベーションした結果が示されているが、被検物質であるIL−1α、IL−2、IL−4のいずれも、単独では、完全に区別することができていない。このように、皮膚感作性試験において有効なパラメータの設定が望まれていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、短時間かつ低コストで作製でき、良好な取り扱い性を有し、安定して培養を行なうことができる、新規な皮膚感作性試験モデルおよびそのための新規なチャンバーを提供することである。
また本発明は、有効なパラメータが設定された新規な皮膚感作性試験法を提供することもその目的とする。
本発明は、皮膚感作性試験モデルを構築するために用いられるチャンバーであって、コラーゲンビトリゲル膜によって区切られた第1室と第2室とを備える、コラーゲンビトリゲル膜チャンバーに関する。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーは、コラーゲンビトリゲル膜を挟んで設けられた第1の筒状体と第2の筒状体とを備え、第1の筒状体の内部空間を前記第1室、第2の筒状体の内部空間を前記第2室とするように構成されていることが好ましい。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーは、第1の筒状体と第2の筒状体とが取り外し可能であることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用いて構築された皮膚感作性試験モデルであって、コラーゲンビトリゲル膜の第1室側に、コラーゲンビトリゲル膜側から樹状細胞層、表皮角化細胞層をこの順で備え、コラーゲンビトリゲル膜の第2室側に、線維芽細胞層を備える皮膚感作性試験モデルについても提供する。
本発明はさらに、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する皮膚感作性試験法であって、60%以上の細胞生存率を示した濃度の被検物質を用いることを特徴とする皮膚感作性試験法についても提供する。
本発明の皮膚感作性試験法においては、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてG−CSFを用いることが好ましい。
本発明の皮膚感作性試験法において、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてIL−1β、IL−2、IL−4、IL−6、IL−8、IFN−γおよびTNF−αから選ばれる少なくとも1種以上の被検物質の濃度依存的な増加を用いることが、好ましい。
本発明の皮膚感作性試験法においては、上述した本発明の皮膚感作性試験モデルを用いることが好ましい。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーによれば、全体として約2週間という従来と比較して短い期間で、かつ、低いコストで皮膚感作性試験モデルを構築することが可能となる。また本発明の皮膚感作性試験モデルは、被検物質や細胞が漏洩してしまうことなく、優れた操作性で、信頼性および再現性に優れた皮膚感作性試験を好適に行なうことができる。さらに、本発明によれば、従来と比較して、評価の信頼性が向上された皮膚感作試験法が提供される。
本発明の好ましい一例のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を模式的に示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図、図1(c)は分解斜視図である。 本発明の好ましい一例の皮膚感作性試験モデル11を模式的に示す図である。 実験例1で作製した皮膚感作性試験モデルのコラーゲンビトリゲル膜4の周辺の切断面写真である。 コラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いて皮膚感作性試験モデル11を構築する方法の一例を模式的に示す図である。 細胞生存率に与えるDNCB濃度の影響について示すグラフであり、縦軸は細胞生存率(%)、横軸はDNCB濃度(mM)である。 IL−4の分泌量とDNCBの濃度との関係を示すグラフであり、縦軸はIL−4の分泌量(pg/mL)、横軸はDNCBの濃度(mM)である。 TNF−αの分泌量とDNCBの濃度との関係を示すグラフであり、縦軸はTNF−αの分泌量(pg/mL)、横軸はDNCBの濃度(mM)である。 G−CSFの分泌量とDNCBの濃度との関係を示すグラフであり、縦軸はG−CSFの分泌量(pg/mL)、横軸はDNCBの濃度(mM)である。 従来の三次元培養ヒト皮膚モデル51を模式的に示す図である。
〔1〕コラーゲンビトリゲル膜チャンバー
図1は、本発明の好ましい一例のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を模式的に示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図、図1(c)は分解斜視図である。本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1は、図1に示すように、コラーゲンビトリゲル膜4によって区切られた第1室2と第2室3とを備える。コラーゲンビトリゲル膜は、生体内の結合組織に匹敵する高密度コラーゲン線維より構成される膜状のゲルであり、このようなコラーゲンビトリゲル膜4は、たとえば、PCT/JP2011/076009に開示されているビトリゲル膜、YAKUGAKU ZASSHI 130(4) 565-574(2010)に記載のコラーゲンビトリゲル薄膜、コラーゲンビトリゲル(旭硝子株式会社製)などの市販品を好適に用いることができる。
本発明におけるコラーゲンビトリゲル膜4は、第1室2と第2室3との間を、気体、液体および分子量の小さな物質については通過させ得る一方で、ある程度分子量の大きな物質(たとえば、樹状細胞層を構成する樹状細胞、線維芽細胞層を構成する線維芽細胞など)については通過させない性質を有する。これにより、後述するように、本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いて、良好な取り扱い性を有しながら、安定した培養を行なうことが可能となる。
本発明に用いられるコラーゲンビトリゲル膜4は、その厚みについては特に制限されないが、100ナノメートル〜2ミリメートルの範囲内であることが好ましく、数マイクロメートル〜数十マイクロメートルの範囲内であることがより好ましい。コラーゲンビトリゲル膜4の厚みが数マイクロメートル未満である場合には、透明性は向上するが膜強度が低下するという傾向にあり、また、コラーゲンビトリゲル膜4の厚みが数十マイクロメートルを超える場合には、膜強度は向上するが透明性が低下するという傾向にあるためである。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1において、第1室2および第2室3は、どのように形成されていてもよいが、コラーゲンビトリゲル膜4を挟んで設けられた第1の筒状体5と第2の筒状体6とを備え、第1の筒状体5の内部空間を前記第1室2、第2の筒状体6の内部空間を前記第2室3とするように構成されていることが、好ましい。第1の筒状体5および第2の筒状体6は、その断面形状は特に制限されず、円形状(真円形状、楕円形状)三角形状、四角形状などであってよいが、操作性が良好である点から、円形状であることが好ましい。図1には、同じ径を有する断面形状が円形状の第1の筒状体5と第2の筒状体6とを、コラーゲンビトリゲル膜4を挟むようにして、その軸線方向に沿って並べるようにした例が示されている。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1において、第1の筒状体5および第2の筒状体の形成材料6としては特に制限されるものではなく、たとえばガラス、アクリル、ポリメチルメタアクリル、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、プロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニール、熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート共重合体、ポリフェニレンオキサイド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンプロピレン、エチレン−テトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフロライド、過フルオロアルコキシなどを挙げることができ、中でもアクリル、ポリメチルメタアクリル、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドが光透過性と耐久性が高いという理由から好ましく、さらにはアクリル、ポリスチレン、ポリプロピレンが特に好ましい。
図1に示す例において、第1の筒状体5の一方側の開口端を塞ぐようにコラーゲンビトリゲル膜4が設けられ、その上に、第2の筒状体6が上述のように軸線方向に沿って並ぶように設けられている。ここで、コラーゲンビトリゲル膜4は、必ずしも第1の筒状体5の一方側の開口端に設けられていなくともよく、第1の筒状体5の開口端より入り込んだ内壁に設けられてもよい(この場合、第1の筒状体の、第2の筒状体が設けられる側とは反対側の開口端からコラーゲンビトリゲル膜との間の空間が第1室となり、第2の筒状体の内部空間と、第1の筒状体の、第2の筒状体が設けられた側の開口端からコラーゲンビトリゲル膜との間の空間とが第2室となる)。
コラーゲンビトリゲル膜4は、第1の筒状体5に接着されていることが好ましく、当該接着に用い得る接着剤としては特に制限されないが、たとえばウレタン系、シアノアクリレート系、ゴム系、アクリル系、光硬化樹脂系などを挙げることができ、中でも細胞毒性を示さない、もしくは非常に低いという理由から、無溶媒性ウレタン系、医療用シアノアクリレート系などが好適な例として挙げられる。
本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1は、図1(c)に示すように、第1の筒状体5と、第2の筒状体6とが取り外し可能であることが好ましい。これにより、後述するように、本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いた、効率的な皮膚感作性試験モデルの構築が可能となる。
〔2〕皮膚感作性試験モデル
図2は、本発明の好ましい一例の皮膚感作性試験モデル11を模式的に示す図であり、図3は、後述する実験例1で実際に作製した皮膚感作性試験モデルのコラーゲンビトリゲル膜4の周辺の切断面写真(1000倍)である。本発明は、図2および図3に示すような、コラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いて構築された皮膚感作性試験モデル11であって、コラーゲンビトリゲル膜4の第1室2側に、コラーゲンビトリゲル膜4側から樹状細胞層13、表皮角化細胞層14をこの順で備え、コラーゲンビトリゲル膜4の第2室3側に、線維芽細胞層12を備える皮膚感作性試験モデル11についても提供する。
本発明の皮膚感作性試験モデル11における線維芽細胞層12は、具体的には実験例にて後述するように、コラーゲンビトリゲル膜4の第2室3側に、たとえば正常ヒト線維芽細胞NHSF46などの線維芽細胞を播種し、培養して層状にすることで形成できる。線維芽細胞の播種量、培地、培養条件などは、当分野において知られている適宜の播種量、培地、培養条件を好適に採用することができ、特に制限されるものではない。この線維芽細胞層12がない場合には、後述する実験例4で示されるように、皮膚感作性試験に用いた場合に、サイトカインなどの分泌量が顕著に少なくなり、定量限界以下となってしまう場合もある。
本発明の皮膚感作性試験モデル11における樹状細胞層13は、具体的には実験例にて後述するように、コラーゲンビトリゲル膜4の第1室2側に、たとえば正常ヒト樹状細胞NHDCなどの樹状細胞を播種し、培養して層状にすることで形成できる。樹状細胞の播種量、培地、培養条件などは、当分野において知られている適宜の播種量、培地、培養条件を好適に採用することができ、特に制限されるものではない。この樹状細胞層13がない場合には、サイトカインの分泌量が有意に少なくなるという不具合がある。
本発明の皮膚感作性試験モデル11における表皮角化細胞層14は、具体的には実験例にて後述するように、上述した樹状細胞層13上に、たとえば正常ヒト表皮角化細胞NHEK(F)などの表皮角化細胞を播種し、培養して層状にすることで形成できる。表皮角化細胞の播種量、培地、培養条件などは、当分野において知られている適宜の播種量、培地、培養条件を好適に採用することができ、特に制限されるものではない。この表皮角化細胞層14がない場合には、サイトカインなどの分泌量が顕著に少なくなり、定量限界以下となってしまう場合もある、皮膚のバリヤー機能が反映されず、被験物質の影響が過大に評価される可能性がある、というような不具合がある。
本発明の皮膚感作性試験モデル11における表皮角化細胞層14の厚みは特に制限されないが、皮膚のバリヤー機能が反映されるよう、角層が形成されていることが望ましい。
このような本発明の皮膚感作性試験モデル11は、上述した本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いることで、たとえば特開2006−333763号公報に記載された従来の三次元培養ヒト皮膚モデルのように線維芽細胞を含む支持体層を形成するために約1週間かけてコラーゲンゲルを収縮させる必要がなく、全体として約2週間で皮膚感作性試験モデル11を作製することができ、また、コストも低くすることができる。また、本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1では、コラーゲンビトリゲル膜がチャンバーに接着されているため、これを用いた皮膚感作性試験を行なう際に、被検物質や細胞が漏洩してしまうことがない。また、コラーゲンビトリゲル膜がチャンバーに接着されているため、チャンバーをセットで取り扱うことができ、操作性に優れるという利点もある。このような本発明の皮膚感作性試験モデル11を用いることで、信頼性および再現性に優れた皮膚感作性試験を好適に行なうことができる。
ここで、図4は、コラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いて皮膚感作性試験モデル11を構築する方法の一例を模式的に示す図である。詳細は実験例にて後述するが、まず、図4(a)に示すように、コラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を第2筒状体6が上側となるようにプレート(たとえば6穴プレート)のウエル21内に載置し、コラーゲンビトリゲル膜4の第2室3側に線維芽細胞を播種し、培養し、層状にして線維芽細胞層12を形成する。その後、第2の筒状体6を取り外し、第1の筒状体5のコラーゲンビトリゲル膜4が設けられたのとは反対側(開口側)が上側となるように配置して、別のプレート(たとえば12穴プレート)のウエル22内に載置する。このような状態で、コラーゲンビトリゲル膜4の第1室2側に樹状細胞を播種し、培養し、層状にして樹状細胞層13を形成する。その後、樹状細胞層13上に、表皮角化細胞を播種し、培養し、層状にして表皮角化細胞層14を形成する。このように、第1の筒状体5と第2の筒状体6とが取り外し可能なコラーゲンビトリゲル膜チャンバー1を用いることで、上述のように効率的かつ迅速に皮膚感作性試験モデル11が構築できるという利点がある。
〔3〕皮膚感作性試験法
本発明はさらに、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する皮膚感作性試験法であって、60%以上の細胞生存率を示した濃度の被検物質を用いることを特徴とする、皮膚感作性試験法についても提供する。特開2006−333763号公報の表1には、ヒト皮膚モデルを用いたCD86発現および細胞傷害性に対する被検物質の影響と題された試験結果が示されているが、細胞毒性(Cytotoxicity)があってもなくてもCD86は発現しており、皮膚感作性試験の評価の条件として、生存率の影響が明らかではない。これに対し、本発明者らは、後述する実験例で立証されるように、細胞生存率が60%未満の場合には、サイトカインの分泌量が極端に低下することから、60%以上の細胞生存率が有効なパラメータとして設定し得ることを見出した。すなわち、本発明では、60%以上の細胞生存率を示した被検物質の濃度を細胞毒性のカットオフ値として設定することで、評価の信頼性が向上された皮膚感作試験法が提供される。
本発明の皮膚感作性試験法はまた、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてG−CSFを用いることが好ましい。特開2006−333763号公報の図5には、ヒト皮膚モデルを用いた、種々の被検物質の感作性(サイトカイン放出刺激活性)の評価試験の結果が示されているが、サイトカインとして例示されているIL−1α、IL−2、IL−4は、いずれも単独では完全に区別できていない。本発明者らは、後述する実験例にて立証するように、G−CSFが、同一条件での試験でIL−4よりも高い倍率で分泌されており、皮膚感作性の指標として有効性が高いことを見出した。このように、60%以上の細胞生存率を示した濃度の被検物質を用い、かつ、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてG−CSFを用いることで、さらなる評価精度の向上が期待される。
本発明の皮膚感作性試験法は、被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてG−CSFと共に、IL−1β、IL−2、IL−4、IL−6、IL−8、IFN−γおよびTNF−αから選ばれる少なくとも1種以上の被検物質の濃度依存的な増加を併せて用いるようにすることが好ましい。このように複数の評価項目を導入し、総合的に判断する項目を提供することで、単一の評価指標の場合に生じやすい、バイオ実験特有の実験のばらつきによる判定の困難さを低減でき、評価精度がさらに向上された皮膚感作性試験法が提供できる。また、G−SCFと、被検物質の濃度依存性を指標として組み合わせることで、統計的有意差がなくても判定が可能になるという利点がある。
なお、本発明の皮膚感作性試験法は、どのような皮膚感作性試験モデルを用いてもよいが、操作性がよく、高い信頼性での試験結果が得られることから、上述した本発明の皮膚感作性モデルを用いて行なうことが好ましい。
以下、実験例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実験例1>
(コラーゲンビトリゲル膜チャンバーの作製)
第1の筒状体、第2の筒状体として、アクリル製の外径15mm、内径11mm、長さ15mm(第1の筒状体)もしくは5mm(第2の筒状体)の断面形状が真円状の2つの筒状体を用い、一方の筒状体(第1の筒状体)の開口端に、コラーゲン酸性溶液I−AC(高研社製)をコラーゲンビトリゲル膜(厚み:10〜30μm)として用い、接着剤としてUM700(セメダイン社製)を用いて接着した。その後、他方の筒状体(第2の筒状体)を、コラーゲンビトリゲル膜を挟むようにして前記一方の筒状体(第1の筒状体)上に、その軸線方向に沿って並ぶように載置した。このようにして、コラーゲンビトリゲル膜を介して、第1の筒状体の内部空間を第1室、第2の筒状体の内部空間を第2室として備える、本発明のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを作製した。
(皮膚感作性試験モデルの作製)
作製した2室型のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用い、第2室が上側となるように6穴プレートのウエル内に載置した。その状態で、コラーゲンビトリゲル膜チャンバーの第2室に、DMEM−10% FBS(35mg/Lのベンジルペニシリンと50mg/Lのストレプトマイシンを含む)に分散した正常ヒト線維芽細胞NHSF46(独立行政法人理化学研究所細胞バンクより購入)0.2mLを2.5×10cells/ml播種した。4時間培養後、12穴プレートの各ウエルに1mLの培地(DMEM−10% FBS:Epi−life−KG2=1:1)を加えた。
コラーゲンビトリゲル膜チャンバーから第2室を取り外し、反転させて(開口が上側となるように、第1室を備える第1の筒状体を配置して)12穴プレートのウエル内に載置した。チャンバー内に培地(LGM−3(Lonza社製)−5%ヒト血清(CELLect社製))0.5mLに分散させた正常ヒト樹状細胞NHDC(2×10cells/mL、Lonza社より購入)を播種した。4時間後、培地を1mLのEpi−life−KG2(インビトロジェン社製)を加え、Epi−life−KG2 0.2mLに分散させた正常ヒト表皮角化細胞NHEK(F)(クラボウ(株)より購入)1×10cells/ml播種し、一晩培養した。翌朝、培地を三次元培養用培地(DMEM−10% FBS、EpiLife−KG2、LGM−3−5%ヒト血清を等量混合させ、最終濃度1.8mmol/L Ca2+(CaCl・2HO 0.264mg/mL)と0.05mg/mLのアスコルビン酸を含有させて調製したもの)を1mLに交換し、チャンバー内の培地を取り除いて正常ヒト表皮角化細胞の層(表皮角化細胞層)の表面を空気に曝し、1日おきに培地を交換しながら13日間培養した。
このようにして、コラーゲンビトリゲル膜の第1室側に、コラーゲンビトリゲル膜側から樹状細胞層、表皮角化細胞層をこの順で備え、コラーゲンビトリゲル膜の第2室側に、線維芽細胞層を備える皮膚感作性試験モデルを作製した。
(皮膚感作性試験モデルを用いた細胞毒性試験)
ブランク用の上述のように作製したコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを12穴プレートに移した後、上述のように構築した皮膚感作性試験モデルを新しい12穴プレートに移し、1mLの三次元培養用培地を加えた後、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mMまたは0.5mMのDNCB(DMSOに溶解した0.1M、0.2M、0.3M、0.4Mまたは0.5Mの溶液を三次元培養用培地で1000倍希釈する)、溶媒対照(0.1% DMSO)を3穴ずつ、ブランク(細胞を播種しないもの)を1穴曝露させ、1時間培養した。
皮膚感作性試験モデルを一旦別のプレートに移し、三次元培養用培地0.5mLをモデル表面に添加して3回洗浄後、元のプレートに戻した。被検物質曝露24時間後に培地を採取した後で三次元培養用培地で5倍希釈したテトラカラーワン試薬(バイオビジネス社製)を2mL(チャンバーの内側に0.5mL、外側に1.5mL)加えて2時間培養し、その後、チャンバーの内側と外側の試薬を混和し、96穴プレートに1穴から0.2mLずつの試薬を、3ウエルに移し、490nmの吸光度を測定して、ブランク補正した各ウエルの吸光度より、下記の計算式より生存率を求めた。
生存率=(As490/Ac490)×100(%)
上記式において、As490はサンプルの吸光度、Ac490は溶媒対照の吸光度を指す。
図5は、細胞生存率に与えるDNCB濃度の影響について示すグラフであり、縦軸は細胞生存率(%)、横軸はDNCB濃度(mM)である。図5において、tetracolorと注釈されているのが当該実験例1で得られた結果を示している。なお、データは、平均±S.D.(nは3または2)であり、*P<0.05である。
<実験例2>
(皮膚感作性試験モデルの作製)
実験例1と同様に作製した2室型のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用い、第2室が上側となるように6穴プレートのウエル内に載置した。その状態で、コラーゲンビトリゲル膜チャンバーの第2室に、DMEM−10% FBS(100units/mLのペニシリン、0.1mg/mLのストレプトマイシン、0.25μg/mLのアムホテリシンBを含む)に分散した正常ヒト線維芽細胞NHSF46(独立行政法人理化学研究所細胞バンクより購入)0.2mLを2.5×10cells/ml播種した。3時間培養後、12穴プレートの各ウエルに1mLの培地(DMEM−10% FBS:Epi−life−KG2=1:1)を加えた。
コラーゲンビトリゲル膜チャンバーから第2室を取り外し、反転させて(開口が上側となるように、第1室を備える第1の筒状体を配置して)12穴プレートのウエル内に載置した。チャンバー内に培地(LGM−3(Lonza社製)(100units/mLのペニシリン、0.1mg/mLのストレプトマイシン、0.25μg/mLのアムホテリシンBを含む)LGM−3〜5%ヒト血清(CELLect社製))0.5mLに分散させた正常ヒト樹状細胞NHDC(2×10cells/mL、Lonza社より購入)を播種した。3時間後、培地を1mLのEpi−life−KG2(インビトロジェン社製)を加え、Epi−life−KG2 0.2mLに分散させた正常ヒト表皮角化細胞NHEK(F)(クラボウ(株)より購入)を1×10cells/ml播種し、一晩培養した。翌朝、培地を三次元培養用培地(DMEM−10% FBS、EpiLife−KG2、LGM5% ヒト血清を等量混合させ、最終濃度1.8mmol/L Ca2+(CaCl・2HO 0.264mg/mL)と0.05mg/mLのアスコルビン酸を含有させて調製したもの)を1mLに交換し、チャンバー内の培地を取り除いて正常ヒト表皮角化細胞の層(表皮角化細胞層)の表面を空気に曝し、1日おきに培地を交換しながら13日間培養した。
このようにして、コラーゲンビトリゲル膜の第1室側に、コラーゲンビトリゲル膜側から樹状細胞層、表皮角化細胞層をこの順で備え、コラーゲンビトリゲル膜の第2室側に、線維芽細胞層を備える皮膚感作性試験モデルを作製した。
(皮膚感作性試験モデルを用いた細胞毒性試験)
ブランク用の上述のように作製したコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを12穴プレートに移した後、上述のように構築した皮膚感作性試験モデルを新しい12穴プレートに移し、1mLの三次元培養用培地を加えた後、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mMまたは0.5mMのDNCB(DMSOに溶解した0.1M、0.2M、0.3M、0.4Mまたは0.5Mの溶液を三次元培養用培地で1000倍希釈する)、溶媒対照(0.1% DMSO)を3穴ずつ、ブランク(細胞を播種しないもの)を1穴曝露させ、1時間培養した。
皮膚感作性試験モデルを一旦別のプレートに移し、三次元培養用培地0.5mLをモデル表面に添加して3回洗浄後、元のプレートに戻した。被検物質曝露24時間後に培地を採取した後でWST−8アッセイ用培地(DMEM−10% FBS、EpiLife−KG2、LGM−3〜5% ヒト血清を等量混合させたもの)で10倍希釈したWST−8を2mL(チャンバーの内側に0.5mL、外側に1.5mL)加えて(COインキュベーター内で)2時間培養し、その後、チャンバーの内側と外側の試薬を混和した。96穴プレートに1穴から0.2mLずつの試薬を、3ウエルに移し、450nmの吸光度を測定して、ブランク補正した各ウエルの吸光度より、下記の計算式より生存率を求めた。
生存率=(As450/Ac450)×100(%)
上記式において、As450はサンプルの吸光度、Ac450は溶媒対照の吸光度を指す。
上述した図5には、この実験例2の結果も、WST−8と注釈されて示されている。
<実験例3>
(サイトカイン分泌を利用した皮膚感作性試験)
サイトカインとして、IL−4、TNF−α、G−CSFを用い、実験例1と同様に作製した皮膚感作性試験モデルを用いて、特開2006−333763号公報に記載された方法に準拠して、0.1mM、0.2mM、0.3mM、0.4mMまたは0.5mMのDNCBの場合、溶媒対照(0.1% DMSO)について、皮膚感作性試験を行なった。
サイトカイン分泌量の測定は、バイオ・ラッドラボラトリーズ株式会社の分析装置Bio−Plex200と試薬キットであるBio−Plex Pro(商標)AssaysのヒトサイトカインGI 17−Plexパネルを用いて、試薬キットのプロトコールに従って下記の手順で行った。
まず、サンプルを3次元培養液培地で2倍希釈し、Antibody−conjugated beadsを添加した96穴のアッセイプレートに各サンプル50μLずつ2穴添加した。プレートにシールをし、アルミホイルで遮光した後に1100rpmで30秒間、続けて300rpmで60分間振盪した。洗浄バッファーを用いて3回洗浄した後、検出用ビオチンラベル抗体を25μL添加し、プレートにシールをし、アルミホイルで遮光した後に1100rpmで30秒間、続けて300rpmで30分間振盪した。次に洗浄バッファーを用いて3回洗浄した後、ストレプトアビジン−フィコエリスリン溶液を50μL添加し、プレートにシールをし、アルミホイルで遮光した後に1100rpmで30秒間、続けて300rpmで10分間振盪した。最後に洗浄バッファーを用いて3回洗浄した後、アッセイバッファーを125μL添加し、プレートにシールをし、アルミホイルで遮光した後に1100rpmで30秒間振盪し、直ちにアッセイプレートをBio−Plex200にセットしサイトカインの定量を行った。
図6はIL−4、図7はTNF−α、図8はG−CSFについての分泌量とDNCBの濃度との関係を示すグラフであり、いずれも、縦軸は分泌量(pg/mL)、横軸はDNCBの濃度を示している。
<実験例4>
(サイトカイン分泌を利用した皮膚感作性試験)
サイトカインとしてIL−1b、IL−6、IL−8、TNF−α、IL−4、IFN−gおよびG−CSFを用い、0.2mMのDNCBを用いた場合について、実験例1と同様にして作製した皮膚感作性試験モデル、ならびに、線維芽細胞層を設けなかったこと以外は同様にして作製した皮膚感作性試験モデルをそれぞれ用いて、実験例3と同様の手順によって、皮膚感作性試験を行なった。結果を表1に示す。なお、表1中、サイトカイン放出量の単位はpg/mlである。
1 コラーゲンビトリゲル膜チャンバー、2 第1室、3 第2室、4 ビトリゲル膜、5 第1の筒状体、6 第2の筒状体、11 皮膚感作性試験モデル、12 線維芽細胞層、13 樹状細胞層、14 表皮角化細胞層、21 ウエル、22 ウエル。

Claims (8)

  1. 皮膚感作性試験モデルを構築するために用いられるチャンバーであって、
    コラーゲンビトリゲル膜によって区切られた第1室と第2室とを備える、コラーゲンビトリゲル膜チャンバー。
  2. コラーゲンビトリゲル膜を挟んで設けられた第1の筒状体と第2の筒状体とを備え、
    第1の筒状体の内部空間を前記第1室、第2の筒状体の内部空間を前記第2室とするように構成されている、請求項1に記載のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー。
  3. 第1の筒状体と第2の筒状体とが取り外し可能である、請求項2に記載のコラーゲンビトリゲル膜チャンバー。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のコラーゲンビトリゲル膜チャンバーを用いて構築された皮膚感作性試験モデルであって、
    コラーゲンビトリゲル膜の第1室側に、コラーゲンビトリゲル膜側から樹状細胞層、表皮角化細胞層をこの順で備え、
    コラーゲンビトリゲル膜の第2室側に、線維芽細胞層を備える、皮膚感作性試験モデル。
  5. 被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する皮膚感作性試験法であって、
    60%以上の細胞生存率を示した濃度の被検物質を用いることを特徴とする、皮膚感作性試験法。
  6. 被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてG−CSFを用いる、請求項5に記載の皮膚感作性試験法。
  7. 被検物質が皮膚感作性を有するか否かを判定する指標としてIL−1β、IL−2、IL−4、IL−6、IL−8、IFN−γおよびTNF−αから選ばれる少なくとも1種以上の被検物質の濃度依存的な増加を用いる、請求項6に記載の皮膚感作性試験法。
  8. 請求項4に記載の皮膚感作性試験モデルを用いることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の皮膚感作性試験法。
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