JP2013218449A - クラウドコンピューティングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】業務システムの中で,クラウドコンピューティングシステム上の仮想サーバを待機サーバとして利用する場合,クラウドコンピューティングシステム側では使用予測ができない。
【解決手段】クラウドコンピューティングシステムへのユーザからのリクエストに基づき,待機サーバがリクエストを処理可能な状態かどうかを判断し,処理可能な場合はリクエストを待機サーバに送信することでユーザからのリクエストに応じるとともに,待機サーバがリクエストを処理可能な状態でない場合には,リクエストを一時的に保持すると共に,新しい待機サーバを起動させ,起動が完了したのちに保持していたリクエストを送信するリクエスト処理装置を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は,物理サーバ上に仮想サーバを設けたクラウドコンピューティングシステムに関する。
近年,所有している情報システムの負荷増大や,障害により情報システム内の装置が利用できなくなった場合に備え,クラウドコンピューティングシステムを利用するケースが増加している。
負荷増大や障害対応のためにクラウドコンピューティングシステムを利用しない場合,特許文献1では,待機サーバを稼動サーバへ切り替える指標となる閾値にリソース使用量が達するまでの予測時間を計算して,計算した予測時間内に生成可能な待機サーバの待機方式を選択し,その待機方式の待機サーバを生成することが開示されている。
特開2011-243162号公報
特許文献1では予測により待機サーバを生成するが,待機サーバを全てクラウドコンピューティングシステムで賄うことにより,待機サーバの所有は不要となる。
しかし実際の業務システムの中で,クラウドコンピューティングシステム上の仮想サーバを待機サーバとして利用する場合,クラウドコンピューティングシステム側では使用予測ができない。そのため、,クラウドコンピューティングシステム上の待機サーバは,常に利用可能な状態である必要がある。
これは,結局,クラウドコンピューティングシステムにおいて,ITリソース(CPUやメモリ,ディスクなど)を確保することになり,クラウドコンピューティングシステムを含めた全体では,ITリソース量は全く減らないことになる。もちろん,消費電力も全体としては全く減らないことになる。
そこで,本発明は,必要に応じて,ITリソースを待機サーバに割当てるクラウドコンピューティングシステムを提供することを目的とする。
本発明では,クラウドコンピューティングシステムへのユーザからのリクエストに基づき,待機サーバがリクエストを処理可能な状態かどうかを判断し,処理可能な場合はリクエストを待機サーバに送信することでユーザからのリクエストに応じるとともに,待機サーバがリクエストを処理可能な状態でない場合には,リクエストを一時的に保持すると共に,新しい待機サーバを起動させ,起動が完了したのちに保持していたリクエストを送信するリクエスト処理装置を設けた。
上記リクエスト処理装置により,クラウドコンピューティングシステムは,待機サーバを常に起動しておく必要がなくなり,ITリソース及び消費電力を低減できる。
クラウドコンピューティングシステム103の構成図である。 ストレージ150で保管されるデータの詳細図である。 リクエスト処理ソフトウェア125と,リクエスト管理ソフトウェア145と,クラウド管理ソフトウェア135との間で通信されるデータを詳細図である。 ユーザからのリクエストに基づく,リクエスト処理ソフトウェア125と,リクエスト管理ソフトウェア145と,クラウド管理ソフトウェア135のリクエスト処理手順の詳細を表すフローチャートである。 時間経過に基づく,リクエスト処理ソフトウェア125と,リクエスト管理ソフトウェア145と,クラウド管理ソフトウェア135の仮想サーバ割り当て解除手順の詳細を表すフローチャートである。
図1は本発明を適用したクラウドコンピューティングシステム103の構成を表す実施例である。データセンタ100は,複数の物理サーバと,ルータ、ストレージを具備する。複数の物理サーバ上では,仮想サーバが稼働している。
ユーザ190は業務システム110から,データセンタ100に構築されたクラウドコンピューティングシステム103が提供する仮想サーバを利用する。
業務システム110は,ジョブ管理装置112により,実行するジョブが管理されている。ジョブ管理装置112は,管理しているジョブを複数のジョブ実行サーバ(116,118)で処理させるとともに,処理の実行状態を管理し,処理が失敗した場合は再度処理を行わせたり,処理が規定時間内に終わる見込みがない場合には,他のサーバに処理を振り分けるなどの処理を実施する。こうした処理の分散は,負荷分散装置113が実施してもよい。負荷分散装置113は,ジョブ管理装置112からリクエストを受け取ると,負荷の状態に合わせて,ジョブ実行サーバ(116,118)にリクエストを送信する。通常は、最もCPU使用率が少ないジョブ実行サーバや、最も応答が早いジョブ実行サーバが選択されリクエストが送信される。
負荷分散装置113は,各ジョブ実行サーバの負荷測定機能114と,生死監視機能115を持つ。負荷測定機能114は,ジョブ実行サーバに負荷測定用のリクエストを送信し,CPUの使用率やレスポンスまでにかかった時間などを考慮し,ジョブ実行サーバがリクエストを処理するのに適しているかを判断する機能などが該当する。この機能を用いることで負荷分散装置113は,その時点で最もCPUの使用率やレスポンスが早いジョブ実行サーバを選択することができるので、結果としてジョブ実行サーバ間の負荷を平準化し,処理を効率化できる。また生死監視機能115は,ジョブ実行サーバにpingなどの生死監視用のリクエストを送信し,レスポンスの有無や,期待した応答かどうかを判断する機能などが該当する。この機能を用いることで,負荷分散装置113は,ジョブ実行サーバがリクエストを処理可能な状態にあるかどうかを判断し,レスポンスがないなどの理由により、正常に処理ができないと判断した場合には,処理を他のジョブ実行サーバに切り替えることで,可用性を向上することができる。
業務システム110は,ジョブ実行サーバの負荷増大や障害発生時においても性能を維持し続けるために,クラウドコンピューティングシステム103内の仮想サーバを待機サーバとして利用する。
データセンタ100は,業務システム110とネットワーク195で接続される。
データセンタ100は,仮想サーバと業務システム110を接続するネットワーク195からの通信を適切な仮想サーバに受け渡すルータ105を持つ。ここでルータ105の機能として,外部との不正な接続を遮断するファイアウオール,外部からの不正な通信を監視及びフィルタリングするIntrusion Detection SystemやIntrusion Prevention System,データセンタ100外部との通信に用いるIPアドレスとデータセンタ100内部での通信に用いるIPアドレスを変換するNetwork Address Translation,ルータ105を複数台のルータとして論理的に動作させるVirtual Routing Forwarding,ネットワークを論理的に分割するVLANの機能を有していてもよく,またこうした機能を持つ装置と接続されていてもよい。
ルータ105は,アクセス元のIPアドレスに応じて接続先のネットワークを選択し,またアクセス先のIPアドレスに基づき,データを送信する装置を選択する。ルータ105は,仮想サーバ162,仮想サーバ172,仮想サーバ174,物理サーバ160,物理サーバ170,ハイパバイザ168,ハイパバイザ178などに接続されており,基本的な処理として業務システム110からのリクエストをこれらの仮想サーバに転送する役割を持つ。仮想サーバ162は物理サーバ160上の論理的に分割されたサーバであり,ハイパバイザ168上で動作するものである。仮想サーバ172および仮想サーバ174は物理サーバ170上の論理的に分割されたサーバであり,ハイパバイザ178上で動作する。ハイパバイザ168および178は,物理サーバのCPU,メモリ,および物理サーバ160および170に接続されたネットワークの回線容量,物理サーバ160および170に接続されたストレージ180のデータ領域などを論理的に分割し,複数のOSを物理サーバにインストールして利用する。
ルータ105は,リクエスト処理装置120,リクエスト管理装置140に接続される。
リクエスト処理装置120は,業務システム110からリクエストを受信した場合に,リクエストの本来の送信先の仮想サーバがリクエストを処理可能な状態かどうかを判断し,リクエストが処理可能な場合には,その仮想サーバにリクエストを送信する処理を行う。またリクエストを処理可能でない場合には,リクエストを処理する仮想サーバの起動要求をリクエスト管理装置に送信し,仮想サーバが起動した後に,その仮想サーバにリクエストを送信する処理を行う。リクエスト処理装置120は,これらの処理を行うリクエスト処理ソフトウェア125を含む。ただし,リクエスト処理ソフトウェア125の実装は,ソフトウェアに加え,ハードウェアや,ハードウェアとソフトウェアを含むものであってもよい。
リクエスト管理装置140は,リクエスト処理装置120,クラウド管理装置130に接続される。リクエスト管理装置140は,リクエスト処理装置120より仮想サーバの起動要求を受け取ると,現在の仮想サーバの状態に応じた処理の要求をクラウド管理装置130に送信する。例えば仮想サーバが起動していない場合には,起動要求と、起動に必要なパラメータ、起動の前後に実施する処理を示す情報をクラウド管理装置130に送信する処理を行う。リクエスト管理装置140は,これらの処理を行うリクエスト管理ソフトウェア145を含む。ただし,リクエスト管理ソフトウェア145の実装は,ソフトウェアに加え,ハードウェアや,ハードウェアとソフトウェアを含むものであってもよい。
クラウド管理装置130は,リクエスト管理装置140、仮想サーバ162,仮想サーバ172,仮想サーバ174,物理サーバ160,物理サーバ170,ハイパバイザ168および178に接続される。クラウド管理装置130は,リクエスト管理装置140からの仮想サーバの起動または停止要求に基づき,仮想サーバの起動または停止する処理と、これらの処理の前後で実施するように指示された処理を行う。クラウド管理装置130は,これらの処理を行うクラウド管理ソフトウェア135を含む。ただし,リクエスト管理ソフトウェア135の実装は,ソフトウェアに加え,ハードウェアや,ハードウェアとソフトウェアを含むものであってもよい。
ここでリクエスト処理装置125,リクエスト管理装置145,クラウド管理装置135から起動処理または停止処理を行う対象は,仮想サーバだけでなく,物理サーバであってもよく,複数の仮想サーバ,複数の物理サーバであってもよい。
リクエスト処理装置120,リクエスト管理装置140,クラウド管理装置130の実装は,専用装置,物理サーバ,仮想サーバであってもよい。またこれらの装置は,一台の装置であってもよく,機能毎に分割された複数の装置であってもよい,またルータ105と統合された装置であってもよい。本発明の特徴は,これらの装置内の処理部にあるため,ハードウェアやソフトウェアの構成によらない。
クラウド管理装置130から物理サーバ160への接続は,ルータ105を経由する構成であってもよい。
ストレージ150は,クラウド管理装置130およびリクエスト管理装置140に接続される。ストレージ150には,仮想サーバの起動や停止に必要な情報が格納される。ストレージ150は,仮想サーバ管理データ152,物理サーバ管理データ154,スクリプト管理データ156,マシンイメージ158を含む。
図2は,仮想サーバ管理データ152,物理サーバ管理データ154,スクリプト管理データ156,マシンイメージ158の詳細を表している。
仮想サーバ管理データ152は,仮想サーバ毎に1つずつ定義されるデータであり,仮想サーバと物理サーバの対応や,起動および停止の際に実行される情報などを含むデータである。仮想サーバ管理データ152は,仮想サーバ名210,IPアドレス212,物理サーバ名214,設定情報216,性能情報218,スクリプト管理ID250,停止時刻252を含む。
仮想サーバ名210は,仮想サーバ毎にユニークな識別子である。IPアドレス212は,仮想サーバに割り当てられるIPアドレスである。
物理サーバ名214は,現在仮想サーバ名210により識別される仮想サーバが存在する物理サーバのユニークな識別子である。
設定情報216は,仮想サーバが属するネットワークのVLAN IDや,利用中のOS,ストレージシステム上のディスクへの接続のためのWorld Wide Nameなどの情報を含む。
性能情報218は,仮想サーバの性能情報で,CPUやメモリ,ネットワーク帯域,ディスクIO帯域,ディスク容量,起動状態などの情報を含む。
スクリプト管理ID250は,仮想サーバの起動や停止の前後で実行されるスクリプト毎にユニークな識別子である。仮想サーバ管理データ152は複数のスクリプト管理ID250を含んでもよい。その時,スクリプトID毎に個別の情報を設定情報216に含めてもよい。ただし,仮想サーバ管理データ152は,仮想サーバがクラスタとして組まれている場合など,仮想サーバのグループに対して用意されていても良い。この時,仮想サーバ名210は,仮想サーバ単体とは異なる情報が付与された仮想サーバ群毎にユニークな識別子であってもよい。
停止時刻252は,一定時間経過後にサーバを停止させるための時間である。停止時刻252は,正常に処理が終了した後のタイムアウト時間と,処理未完了時のタイムアウト時間の両方を含む。また停止時刻252は,夜間や日中,または特定の日や月だけ稼働させたい場合の停止時刻であってもよい。
物理サーバ管理データ154は,物理サーバ毎に1つずつ定義されるデータで,物理サーバの能力などに関わる情報などを含むデータである。物理サーバ管理データ154は,物理サーバ名220,IPアドレス222,設定情報224,性能情報226を含む。
物理サーバ名220は,物理サーバ毎にユニークな識別子である。
IPアドレス222は,物理サーバに割り当てられるIPアドレスである。
設定情報224は,物理サーバ上のハイパバイザの種類やバージョン,IPアドレスなどの情報や接続されているストレージシステムとの接続情報などを含む。
性能情報226は,物理サーバの性能情報で、CPUやメモリ,ネットワーク帯域,ディスクIO帯域,ディスク容量,起動状態などの情報を含む。
スクリプト管理データ156は,スクリプト毎に定義されるデータで,仮想サーバの起動時や停止時に実行するスクリプトに関する情報を含むデータである。スクリプト管理データ156は,スクリプト管理ID230,設定情報232,スクリプト234を含む。
スクリプト管理ID230は,スクリプト毎にユニークな識別子である。
設定情報232は,スクリプトの対象となる仮想サーバやユーザ190の識別情報,前提条件となる情報を含む。
スクリプト234は,起動時または停止時の前後に実行するスクリプトの本体である。
マシンイメージ158は,仮想サーバのシステムディスクのイメージデータである。マシンイメージ158は,マシンイメージID240,設定情報242,イメージデータ244を含む。
マシンイメージID240はマシンイメージ毎にユニークな識別子である。
設定情報242は,マシンイメージが展開可能なハイパバイザの種類やバージョン,マシンイメージの作成日時や管理者や利用範囲に関する情報,アクセス権などを含む。
イメージデータ244は仮想サーバのイメージデータの本体である。
ストレージ150内のデータは,リクエスト管理装置140,クラウド管理装置130内にあってもよい。リクエスト管理装置140やクラウド管理装置130は,自分が管理しないデータが必要な場合,他の管理装置にWeb APIなどを用いて要求し,取得してもよい。
業務システム110のジョブ管理装置112は,負荷分散装置113にリクエストを送信する。負荷分散装置113は,負荷増大や障害発生の理由により,現行のジョブ実行サーバのみでは処理しきれないと判断した場合に,受信したリクエストを業務システム110内のジョブ実行サーバに送る代わりに、ネットワーク195を利用してデータセンタ100に送信する。
業務システム110からネットワーク195を通じてデータセンタ100に送信されたリクエストは,ルータ105で本来のリクエストの送信先である仮想サーバに送られる代わりに、リクエスト処理装置120に送られる。リスクエスト処理装置120は,ルータ105からリクエストを受け取ると、本来のリクエストの送信先の仮想サーバがリクエストを処理可能な状態かどうかを判断する。リクエストの送信先の仮想サーバが,リクエストを処理可能な場合,リクエスト処理装置120からルータ105経由で本来のリクエスト送信先の仮想サーバにリクエストを送る。
負荷分散装置113は,負荷測定機能114と,生死監視機能115を持ち,ジョブ管理サーバ116や118の状態を測定または監視することで、ジョブ実行サーバの負荷状態や生死状態を把握する。負荷分散装置113は,業務システム110内のジョブ実行サーバだけでなく、データセンタ100内の仮想サーバに対しても,負荷状態や生死状態の測定や監視を行ってもよい。その場合、負荷分散装置113は,データセンタ100の仮想サーバに対し、pingやTCP SYNスキャンのようなリクエストを送信する。リクエスト処理装置120は,これらのリクエストを受信した場合,実際の仮想サーバの状態に関わらず、正常に動作していることを示す応答を行う。これにより負荷分散装置113は、データセンタ100の仮想サーバがリクエストを処理可能な状態と判断する。
負荷分散装置113は負荷測定機能114および生死監視機能115により,業務システム110内でジョブが処理しきれないと判断した場合,ジョブ管理装置112から受信したリクエストをデータセンタ100に送信し,データセンタ100に処理を行わせることができる。
業務システム110は,データセンタ100相当の設備を有してもよい。このとき,負荷分散装置113は,ジョブ管理装置112から受信したリクエストを,業務システム110外のデータセンタ100に送信する代わりに,業務システム110内のデータセンタ100相当の設備に送信してもよい。また,負荷分散装置113はデータセンタ100と,業務システム110内のデータセンタ100相当の設備の双方を利用してもよい。
図4は,データセンタ100で業務システム110からのリクエストを受け取った際の,リクエスト処理ソフトウェア125,リクエスト管理ソフトウェア145,クラウド管理ソフトウェア135の処理の詳細である。データセンタ100が業務システム110からネットワーク195経由でリクエストを受信すると,ルータ105からLANなどのネットワークを利用してリクエスト処理装置120に,リクエストを送る。リクエスト処理装置120内のリクエスト処理ソフトウェア125は,リクエスト処理装置120がリクエストを受信すると (400),受信リクエストをキューに保持する(402)。ここでキューとは,リクエスト処理装置120内のメモリ領域の一部を指す。
その後リクエスト処理ソフトウェア125は,キュー上の受信リクエストのパケットのヘッダを調べ,生死監視パケットかどうか判断する(418)。ここで,生死監視パケットとは,負荷分散装置113の負荷測定機能114または生死監視機能115により送信されてきた,対象の仮想サーバがネットワークの応答が可能な状態かどうかを調べるためのパケットである。受信リクエストが生死監視パケットである場合,リクエスト処理ソフトウェア125は,仮想サーバが正常に稼働中であることを示すレスポンスを業務システム110に対してを返す(422)。この時のレスポンスは,生死監視パケットICMPのエコー要求の場合は,応答用のICMPパケットを生成し,これにICMPエコー要求を送ってきた業務システム110内の装置のIPアドレスを送信先IPアドレスをIPヘッダに設定し,これにEthernet(登録商標)ヘッダを付与したものが該当する。リクエスト処理ソフトウェア125は,レスポンスをネットワーク経由でルータ105に送信した後,キュー内のリクエストを削除する。
受信リクエストが生死監視パケットでない場合,次は起動要求パケットであるかどうかを判断する(420)。ここで起動要求パケットは,仮想サーバを起動するためのパケットである。本発明では,仮想サーバが正常に稼働しているかどうかに関わらず受信したリクエストに対して処理を行い,結果を返すことを特徴としている。しかし仮想サーバが正常に稼働している場合と,正常に稼働していない場合とでは,処理完了までの時間が異なる。そこで予め業務システムが負荷の増大や障害の発生を予見した場合,業務システム110から起動要求パケットを送信して仮想サーバを起動しておくことで,実際のリクエストの発行時に,仮想サーバの準備完了まで待つことなく処理が可能になる。受信リクエストが起動要求パケットである場合,リクエスト処理ソフトウェア125は,pingや監視パケットを仮想サーバに送信し、正常に稼働中かを確認する(423)。正常に稼働中の場合,起動済みであることを示すレスポンスを業務システム110に送信する(425)。起動要求パケットは,業務システム110とリクエスト処理ソフトウェア125の双方で定められた形式であればよい。例えば,ICMPパケットのエコー要求を送信する際に,ICMPパケット中のコードに0xAAなどの通常では利用しないデータを格納するとともに,現在の時刻,業務システム110とリクエスト処理ソフトウェア125が保有する秘密のデータ,乱数,シーケンス番号,起動対象の仮想サーバ名またはIPアドレスなどを,業務システム110とリクエスト処理ソフトウェア125が保有する別の秘密のデータで暗号化し,ICMPパケットのデータとして送信する。リクエスト処理ソフトウェア125はこのパケットを受信した後に,復号し,現在の時刻と予め決められた時間差であるか確認し,秘密のデータが一致しているか確認する。一致している場合,パケット内に格納された仮想サーバ名の仮想サーバを起動することにしてもよい。こうした起動要求パケットの認証方式は上記の方式によらず,安全に起動する仮想サーバが指定できる方式であればよい。正常稼働していない場合,現状起動している仮想サーバを停止し,新しい仮想サーバを起動して処理を行わせる必要がある。そのため,リクエスト処理ソフトウェア125は,リクエスト管理装置140に,ネットワーク経由でデータ460を送信する(424)。データ460の詳細については後述する。
このときの仮想サーバの停止処理と起動処理は、同時に行ってもよい。その際、リクエスト管理装置140は、ルータ105から対象の仮想サーバへの接続を遮断し、新規に作成した仮想サーバに先のIPアドレスを割り当てて起動してもよい。ルータ105から切断された仮想サーバは、任意のタイミングで停止すればよい。
本書では、リクエスト処理ソフトウェア125、リクエスト管理ソフトウェア145、クラウド管理ソフトウェア135間でのデータの送受信として記載しているが、実際は、リクエスト処理装置120,リクエスト管理装置140,クラウド管理装置130間の通信として、LANなどのネットワーク経由で送信される。ただし、これらのソフトウェア(125、145、135)は同じ装置内で実行されていてもよい、その場合はソフトウェア間の通信は、それぞれのソフトウェアが管理するメモリ領域へのデータコピー処理や、データのアドレスの受け渡し処理となる。またこれらの装置(120、140、130)が同じ装置内にあり、I2Cなどの内部バスにより接続されていてもよい。いずれも場合も、正しく指定のソフトウェアにデータが送信できる方式であればよい。したがって以降の記載においては,特に断りがない限りソフトウェア間でのデータ送受信として記述することとするが、物理的および論理的な実装の違いにより本発明の効果が変化しないことは自明である。
手順420で受信リクエストが起動要求パケットでない場合,リクエスト送付先の仮想サーバの起動・生死確認を行う(406)。リクエスト送付先の仮想サーバが正常に稼働している場合,キューに格納していた業務システム110からのパケットを,送信先IPアドレスで指定された仮想サーバに送信し(414),レスポンス待機状態に入る(416)。このときキューのデータに対して,送信済みであることを示すフラグを付与するか,送信済みパケットを管理するキューにデータを移動させる。データを送信した仮想サーバからレスポンスがあった場合,レスポンスを業務システム110に送信し,送信完了後キュー内のデータを削除する。
正常に稼働していない場合,リクエスト処理ソフトウェア125は,リクエスト管理ソフトウェア145に,データ460を送信する(408)。
図3のデータ460に,データ460の詳細を示す。データ460は,命令コード302と,IPアドレス304を含む。命令コード302は,仮想サーバの起動を指示するコードである。IPアドレス304は,リクエスト送付先の仮想サーバのIPアドレスである。ここでデータ460に含まれる情報はこのシステムに必要最低限の情報であり,その並び順やエンコード形式によらず,他の情報が追加されていてもよい。本書において特に断りがない限り,他のデータにおいても同様である。
リクエスト処理ソフトウェア125は,起動要求送信後,起動待機状態に入る(410)。ここで起動待機状態とは,リクエスト管理ソフトウェア145よりデータ466の受信を待機する処理を指す。この後,リクエスト処理ソフトウェア125は,リクエスト管理ソフトウェア145からデータ466を受信する(412)と,再度リクエスト送付先の仮想サーバが正常に稼働しているかを確認する(404)。
図3のデータ466に,データ466の詳細を示す。データ466は,IPアドレス332と,エラーコード334を含む。IPアドレス466は,データ460でリクエスト処理ソフトウェア125からリクエスト管理ソフトウェア145に送信したIPアドレスと同じものである。エラーコード334は,データ460に含まれる命令コード302の処理結果を通知するためのコードである。
手順412においてリクエスト処理ソフトウェア125は,仮想サーバの起動が失敗したなどのエラーを受け取った場合,起動要求を再びリクエスト管理ソフトウェアに送信してもよい。一回以上の起動失敗のエラーを受け取った際に,この後手順420を実行する代わりに,仮想サーバの起動失敗を示すエラーコードを業務システム110に送信してもよい。
次に図4におけるリクエスト管理ソフトウェア145の処理について説明する。リクエスト管理ソフトウェア145は,仮想サーバ起動要求408または424の処理の結果として,データ460を受け取る(430)と,データ460に含まれるIPアドレス304の仮想サーバが起動中かを確認する。起動中である場合,図5における異常終了指示540,待機状態542,停止通知受信544と同じ処理を行う。リクエスト管理ソフトウェア145は,クラウド管理ソフトウェア135から停止通知を受け取ると,仮想サーバ起動指示を行い(438),データ462をクラウド管理ソフトウェア135に送信する。
図3のデータ462に,データ462の詳細を示す。データ462は,命令コード312と,IPアドレス314と,仮想サーバ名316と物理サーバ名318を含む。命令コードは仮想サーバの起動の指示と,起動方法を表す。ここで起動方法とは,CPU数やメモリ容量,接続するネットワークやディスク,マシンイメージの種類など,起動パラメータとなる情報を含んでいてもよい。IPアドレス314は,データ460で送信されたIPアドレス304に基づき決められたIPアドレスである。例えば,IPアドレス304がグローバルIPアドレスの場合,IPアドレス314は,IPアドレス304に対応付けられたローカルIPアドレスであってもよい。仮想サーバ名316は,仮想サーバ管理データ152におけるIPアドレス212と,IPアドレス304が一致したデータにおける仮想サーバ名である。物理サーバ名318は,仮想サーバ管理データ152において指定された物理サーバ名であってもよいし,他の物理サーバでの起動が行える場合には,起動可能な物理サーバ名であってもよい。
リクエスト管理ソフトウェア145は,仮想サーバ起動指示438後,起動待機状態に移る(440)。この後,リクエスト管理ソフトウェア145は,クラウド管理ソフトウェア135から,データ464を受信すると(442),リクエスト処理ソフトウェア125にデータ466を送信する(444)。
図3のデータ464に,データ464の詳細を示す。データ464は,IPアドレス322と,エラーコード324を含む。IPアドレス322は,データ462でクラウド管理ソフトウェア135が受信したIPアドレスである。エラーコード324は,クラウド管理ソフトウェア135による仮想サーバ起動処理の結果を表すコードである。
リクエスト管理ソフトウェア145は手順442において起動が未完了であることを示すエラーコードを受け取った際に,再びクラウド管理ソフトウェア135に起動の指示を行ってもよい。この時,命令コード312内の起動パラメータを変更してもよいし,物理サーバ名318を変更してもよい。一回以上の任意の回数の処理の失敗をもって,手順444からエラーコード334として,リクエスト処理ソフトウェア125に送信してもよい。
次にクラウド管理ソフトウェア135の処理を説明する。クラウド管理ソフトウェア135はデータ462を受信する(480)と,仮想サーバ起動前処理を実施する(482)。仮想サーバ起動前処理は,仮想サーバを起動する前に実行する処理である。クラウド管理ソフトウェア135は,データ462を受信すると,データ462に含まれる命令コード312が起動前処理の実行を要求するコードかどうかを判別し,起動前処理の実行が要求されている場合,IPアドレス314をもとに,同じIPアドレスを持つ仮想サーバ管理データ152を選択する。次に,仮想サーバ管理データ152内の起動前処理用のスクリプト管理ID250を取り出す。その後,スクリプト管理ID250によって識別されるスクリプト管理データ156を検索し,そのスクリプトの内容を実行する。起動前処理としては,起動する際のマシンイメージのコピーやネットワークの設定,仮想サーバの作成などの処理が含まれる。命令コード312により起動前処理が指定されていない場合,処理の実行を省略してもよい。
起動前処理482実施後,クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバを起動する(484)。起動後,クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバ起動後処理を実施する(486)。仮想サーバ起動後処理は,仮想サーバを起動後に実行する処理である。クラウド管理ソフトウェア135は,データ462に含まれる命令コード312が起動後処理の実行を要求するコードかどうかを判別し,起動後処理の実行が要求されている場合,IPアドレス314をもとに,同じIPアドレスを持つ仮想サーバ管理データ152を選択する。次に,仮想サーバ管理データ152内の起動後処理用のスクリプト管理ID250を取り出す。その後,スクリプト管理ID250によって識別されるスクリプト管理データ156を検索し,そのスクリプトの内容を実行する。起動後処理としては,起動後の仮想マシンの設定や,DBサーバやActive Direcrtoryサーバへの接続処理,クラウド管理ソフトウェア135への登録処理などが含まれる。命令コード312により起動後処理が指定されていない場合,処理の実行を省略してもよい。
命令コード312は,起動前処理と起動後処理の指示を両方含んでいてもよい。例えば,命令コード中のある一バイトが0x01の時に起動前処理の実施を意味し,またある一バイトが0x02の時に起動後処理の実施を意味するものである場合,ある一バイトが0x03の時は,起動前処理と起動後処理の実施を意味すると判断してもよい。
クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバ起動後処理終了後,仮想サーバ起動完了通知として,データ464をリクエスト管理ソフトウェア145に送信する。
このように,リクエスト処理ソフトウェア125,リクエスト管理ソフトウェア145,クラウド管理ソフトウェア135の処理により,業務システムからのリクエストに基づき,データセンタ100内の仮想サーバが起動中かどうかに関わらず,また正常に稼働しているかどうかに関わらず,リクエストを処理することができる。
本実施例において,データセンタ100で用意可能な仮想サーバを予め決めておき,用意した仮想サーバのIPアドレスを業務システム110内の負荷分散装置113に登録しておくことで,利用が可能になる。ただし,本実施例の応用として,リクエスト処理ソフトウェア125で負荷を平準化させるために,手順406のタイミングで業務システム110に接続されたデータセンタ100内の仮想サーバからの応答を調べ,正常に稼働している場合は一番負荷の少ない仮想サーバに対してリクエストを送信してもよい。
このとき,リクエスト処理装置125は,既に起動中の仮想サーバなど,優先的に処理を行わせたい仮想サーバがある場合,その仮想サーバが選択されるように,応答時間を変更したり,応答内容を変更してもよい。負荷分散装置は,負荷分散先の仮想サーバが複数ある場合,アルゴリズムにより,最も早く応答を返したサーバにリクエストを送信する機能を持つ。負荷分散装置がこの機能を利用する場合,リクエスト処理装置125が応答時間を調整することで,負荷分散装置113に最も応答時間が短くなるように調整した仮想サーバにリクエストを送信させるようにすることができる。これにより,不要な仮想サーバを可能な限り起動させず,起動する仮想サーバ数を減らす効果がある。
また,負荷が大きく予め負荷分散装置113に登録していた仮想サーバでは足りない場合がある。例えばこれは、指定された仮想サーバは起動中であるが、既に処理負荷が高く、追加のリクエストを処理可能な状態にない場合が該当する。このときリクエスト処理ソフト125の手順406において仮想サーバが起動中である場合、手順414を実行する前に、その仮想サーバの負荷を調べる。負荷が予め定めた値と同じか小さく、追加の処理が可能な場合は手順414を実行する。負荷が予め定めた値よりも大きく、追加の処理が困難と推測される場合、リクエスト処理ソフトウェア125は、新しいIPアドレスを用意し、新しい仮想サーバの起動要求をリクエスト管理ソフトウェア145に送信する。この時のデータの形式は、データ460と同じで、新規に用意したIPアドレスに変更したものになる。このとき、業務システム110からは新しい仮想サーバのIPアドレスはわからないため、仮想サーバからレスポンスがあった場合、これをリクエスト処理ソフトウェア125でいったん受信し、送信元のIPアドレスをもとの仮想サーバのIPアドレスに変更した上で送信してもよい。このように処理を変更することで,業務システム110内の負荷分散装置113には一つのIPアドレスのみを登録しておくだけで済み,データセンタ100内の仮想サーバの負荷分散を考慮しなくても済むという効果がある。
ただし,仮想サーバをデータセンタ100内で自動で起動するシステムでは,負荷が下がった後に適切なタイミングで仮想サーバの割り当てを解除する機能がないと,割り当てたITリソースが解放されず,クラウドコンピューティングシステム全体の効率的な利用が図れない。
図5は,仮想サーバを停止する仕組みとして,時間経過により仮想サーバを停止する処理について説明する。この時の時間経過とは,レスポンスを返した後の時間経過と,レスポンスが未受信の場合の時間経過とを含む。
リクエスト処理ソフトウェア125は,仮想サーバがリクエストの処理終了後に新規のリクエストの受け付けがなく、停止時刻252に達した仮想サーバや,停止時刻252経過後も処理完了をしない仮想サーバに対し,仮想サーバの停止処理を行う。停止時刻252は,ユーザ190や業務システム110,ジョブ毎に定めてもよい。
本発明では仮想サーバ毎に停止時刻252を設定し,この時刻が経過した後に仮想サーバを停止させることで,クラウドコンピューティングシステムの効率的な利用や,消費電力の削減する効果が得られる。この仕組みは,先に述べた仮想サーバの自動起動と組み合わせることで,ユーザの業務システムに極力影響を与えずに,自動で仮想サーバの起動状態と停止状態を変更できるという効果がある。
リクエスト処理ソフトウェア125は,停止時刻252が経過すると(500),時間が経過した仮想サーバの起動や生死確認を行う(502)。これは,仮想サーバの現在の状態によって実施する処理が変化するためである。
この結果を用いて,リクエスト処理ソフトウェア125は,まず対象の仮想サーバからのレスポンスが受信済みかどうかを判断する(504)。レスポンスを受信済みである場合,リクエスト処理ソフトウェア125は,データ561によってリクエスト管理ソフトウェア145に仮想サーバ停止要求を送信する(510)。
図3のデータ561に,データ561の詳細を示す。データ561は,命令コード341と,IPアドレス342を含む。命令コード341は,仮想サーバの停止指示と停止のパターンを表すコードである。ここでは正常終了に伴う停止が指示される。IPアドレス342は,停止対象の仮想サーバのIPアドレスである。
リクエスト処理ソフトウェア125は,手順504でレスポンスが受信済みでない場合,なんらかのエラーが発生しているとみなす。まずリクエスト処理ソフトウェア125は,仮想サーバが正常に稼働しているかどうかを確認する(506)。仮想サーバが正常に稼働している場合,まだ処理中である可能性があるため,仮想サーバは停止させず,業務システム110にエラーを送信する(512)。エラーを送信する仕掛けとしては,本来の仮想サーバからのレスポンスとしてエラーを送信してもよいし,メールや電話により業務システム110のユーザ190にエラーの発生を連絡してもよい。
仮想サーバが正常に稼働していない場合,リクエスト処理ソフトウェア125は,データ560により,リクエスト管理ソフトウェア145に対して仮想サーバの停止要求を行う(508)。
図3のデータ560に,データ560の詳細を示す。データ560は,命令コード345と,IPアドレス346を含む。命令コード345は,仮想サーバの停止指示と,停止のパターンを表すコードである。ここで停止指示は異常終了に伴う仮想サーバの停止を示すコードである。停止のパターンとしては,OSの機能によるシャットダウンやリブート,ハイパバイザや物理サーバの機能を使った強制終了などを示すコードが含まれる。IPアドレス346は,停止対象の仮想サーバのIPアドレスである。
リクエスト処理ソフトウェア125は,仮想サーバ停止要求送信後,待機状態に入る(514)。この後,リクエスト処理ソフトウェア125はリクエスト管理ソフトウェア145から,データ570を受信すると,仮想サーバ停止処理が完了したものとし,処理を終了する(516)。起動中の仮想サーバを識別する情報は,リクエスト処理ソフトウェア125がログとして保持しておき,ユーザ190または業務システム110から参照できてもよい。
図3のデータ570に,データ570の詳細を示す。データ570は,IPアドレス392と,エラーコード394を含む。IPアドレス392は,データ561または560でリクエスト処理ソフトウェア125から送信したIPアドレスである。エラーコード394は,リクエスト管理ソフトウェア145による仮想サーバ停止処理の結果を表すコードである。
次にリクエスト管理ソフトウェア145の処理を説明する。リクエスト管理ソフトウェア145は,手順510の結果として,データ561を受信する(530)と,クラウド管理ソフトウェア135に対して,データ562を送信する(532)。
図3のデータ562に,データ562の詳細を示す。データ562は,命令コード352と,IPアドレス354を含む。命令コード352は,仮想サーバの停止の指示と仮想サーバ停止のパラメータを表すコードである。ここでは停止指示として,正常終了に伴う停止を意味するコードが含まれる。パラメータとしては,仮想サーバ停止前処理や,仮想サーバ停止後処理の有無を示す情報や,停止時に実施する際のバックアップ先などの情報が含まれる。IPアドレス346は,停止対象の仮想サーバのIPアドレスであり,データ561のIPアドレス342に基づき決定される。
リクエスト管理ソフトウェア145は,手順532を実施後,待機状態542に移行する。この後,リクエスト管理ソフトウェア145は,クラウド管理ソフトウェア135から,データ568を受信する(544)と,リクエスト管理ソフトウェア145は停止通知として,データ570を,リクエスト処理ソフトウェア125に送信する。
図3のデータ568に,データ568の詳細を示す。データ568は,IPアドレス382と,エラーコード384を含む。IPアドレス382は,データ562または566でリクエスト管理ソフトウェア145から送信したIPアドレスである。エラーコード394は,クラウド管理ソフトウェア135による仮想サーバ停止処理の結果を表すコードである。
リクエスト管理ソフトウェア145は,手順544において,停止処理が正常に終了しない場合,再度停止処理を試みてもよい。
また,リクエスト管理ソフトウェア145は,手順508の結果として,データ560を受信する(538)と,データ566を作成し,クラウド管理ソフトウェア135にデータ566を送信し(540),待機状態(542)に入る。
図3のデータ566に,データ566の詳細を示す。データ566は,命令コード372と,IPアドレス374を含む。命令コード372は,仮想サーバの停止指示と仮想サーバ停止のパラメータを表すコードである。ここでは停止指示として,異常終了に伴う停止を意味するコードが含まれる。またパラメータとしては,仮想サーバ停止前処理や,仮想サーバ停止後処理で利用するスクリプトのIDを示す情報や,停止時に実施するデータのダンプ先などの情報が含まれる。IPアドレス346は,停止対象の仮想サーバのIPアドレスであり,データ560のIPアドレス346に基づき決定される。
次にクラウド管理ソフトウェア135の処理を説明する。クラウド管理ソフトウェア135はリクエスト管理ソフトウェア145における手順532の結果としてデータ562または566による停止指示を受信する(580)と,仮想サーバ停止前処理を実施する(582)。仮想サーバ停止前処理は,仮想サーバを停止前に実行する処理である。クラウド管理ソフトウェア135は,データ562または566に含まれる命令コード352または372が停止前処理の実行を要求するコードかどうかを判別し,停止前処理の実行が要求されている場合,IPアドレス354または374をもとに,同じIPアドレスを持つ仮想サーバ管理データ152を選択する。次に,仮想サーバ管理データ152内の停止前処理用のスクリプト管理ID250を取り出す。その後,スクリプト管理ID250によって識別されるスクリプト管理データ156を検索し,そのスクリプトの内容を実行する。停止前処理としては,アプリケーションで利用するメモリ上のデータのディスクへの書き出しや,DBサーバやActive Directoryサーバなどの関連装置との切断処理や,停止前のスナップショットやバックアップの作成処理,機密データの消去処理などが含まれる。命令コード352または372により停止前処理が指定されていない場合,処理の実行を省略してもよい。
停止前処理582実施後,クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバを停止する(584)。停止後,クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバ停止後処理を実施する(586)。仮想サーバ停止後処理は,仮想サーバを停止後に実行する処理である。クラウド管理ソフトウェア135は,データ562または566に含まれる命令コード352または372が停止後処理の実行を要求するコードかどうかを判別し,停止後処理の実行が要求されている場合,IPアドレス354または374をもとに,同じIPアドレスを持つ仮想サーバ管理データ152を選択する。次に,仮想サーバ管理データ152内の停止前処理用のスクリプト管理ID250を取り出す。その後,スクリプト管理ID250によって識別されるスクリプト管理データ156を検索し,そのスクリプトの内容を実行する。停止後処理としては,仮想マシンに割り当てていたデータの消去や,CPUやメモリ,ネットワークやストレージの設定の解除処理などが含まれる。命令コード352または372により停止後処理が指定されていない場合,処理の実行を省略してもよい。
命令コード352または372は,停止前処理と停止後処理の指示を両方含んでいてもよい。例えば,命令コード中のある一バイトが0x04の時に停止前処理の実施を意味し,またある一バイトが0x08の時に停止後処理の実施を意味するものである場合,ある一バイトが0x0Cの時は,停止前処理と停止後処理の実施を意味すると判断してもよい。
クラウド管理ソフトウェア135は,仮想サーバ停止後処理終了後,仮想サーバ停止通知として,データ568をリクエスト管理ソフトウェア145に送信する(588)。
このように,リクエスト処理ソフトウェア125,リクエスト管理ソフトウェア145,クラウド管理ソフトウェア135を用いた処理を行うことで,時間経過に基づき,自動で仮想サーバを停止することができる。
また,リクエスト処理ソフトウェア125は,業務システム110からの明示的な停止要求パケットを受け付けてもよい。業務システム110は停止要求パケットに,停止要求を表すコードと,停止対象のIPアドレスを含めて送信し,リクエスト処理ソフトウェア125がこれを受け取ると,時間経過したのと同じく,手順502からの処理を実行してもよい。この時,停止対象の仮想サーバの指定に業務システム110から送信されたIPアドレスを用いる。
100…データセンタ
103…クラウドコンピューティングシステム
105…ルータ
110…業務システム
112…ジョブ管理装置
113…負荷分散装置
116・118…ジョブ実行サーバ
120…ネットワーク
160・170…物理サーバ
168・178…ハイパバイザ
162・172・174…仮想サーバ
120…リクエスト処理装置
125…リクエスト処理ソフトウェア
130…クラウド管理装置
135…クラウド管理ソフトウェア
140…リクエスト管理サーバ
145…リクエスト管理ソフトウェア

Claims (8)

  1. 業務システムからのリクエストに基づき前記リクエストの送付先の起動の有無を確認する機能を有するリクエスト処理装置と,
    前記リクエスト処理装置からの要求に基づき起動または停止する仮想サーバを決定する機能を有するリクエスト管理装置と,
    仮想サーバの起動および停止を行う機能を有するクラウド管理装置と,
    前記クラウド管理装置により起動および停止され,また前記業務システムからのリクエストを処理する機能を有する仮想サーバと,を有し,
    前記リクエスト処理装置は,前記業務システムから前記仮想サーバに送付されたリクエストを一時的に保持,前記仮想サーバがリクエストを処理可能な状態かを判断し,処理可能な場合には一時的に保持していたリクエストを前記仮想サーバに送信し,前記仮想サーバがリクエストを処理可能な状態でない場合には,前記リクエスト管理装置に仮想サーバの準備を要求し,仮想サーバがリクエストを処理可能な状態になった後に一時的に保持していたリクエストを前記仮想サーバに送信する機能を有し,
    前記リクエスト管理装置は,前記リクエスト処理装置からの仮想サーバの準備要求に基づき,クラウド管理装置に,仮想サーバの準備方法を含む準備要求を送信する機能を有することを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  2. 請求項1において,前記リクエスト処理装置は,業務システムから生死監視のためのリクエストが送信された場合,本来のリクエストの送付先の仮想サーバの状態に関わらず,正常な動作を示すレスポンスを返すことを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  3. 請求項1または2に記載のクラウドコンピューティングシステムにおいて,前記リクエスト管理装置は,時間の経過に伴い停止してもよい仮想サーバを選択し,選択した仮想サーバが処理を完了している場合と,前記選択した仮想サーバが処理を完了していない場合とに基づき,前記クラウド管理装置に対して異なる停止方法により仮想サーバを停止させることを指示することを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のクラウドコンピューティングシステムにおいて,前記リクエスト管理装置は,リクエスト処理装置からの指示に基づき停止してもよい仮想サーバを選択し,選択した仮想サーバが処理を完了している場合と,前記選択した仮想サーバが処理を完了していない場合とに基づき,前記クラウド管理装置に対して異なる停止方法により仮想サーバを停止させることを指示することを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載のクラウドコンピューティングシステムにおいて,前記クラウド管理装置は,前記リクエスト管理装置からの指示に基づき,それが仮想サーバの準備の要求である場合に,仮想サーバの起動前後に,前記リクエスト処理装置からの指示に対応した処理を選択して実行する機能を有し,それが仮想サーバの停止要求である場合には,仮想サーバの停止前後に,前記リクエスト処理装置からの指示に対応した処理を選択して実行する機能を有することを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載のクラウドコンピューティングシステムにおいて,前記リクエスト処理装置は,業務システムから生死監視のためのリクエストが送信された場合,処理を行わせたい仮想サーバ以外のレスポンスを遅らせて返すことで,業務システムに前記処理を行わせたい仮想サーバへリクエストを送信させることを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載のクラウドコンピューティングシステムにおいて,前記リクエスト処理装置は,本来リクエストを処理する仮想サーバが起動中であるが、処理負荷が高く、追加のリクエスト処理が困難であると判断した場合に、新しい仮想サーバを起動し、その仮想サーバに対してリクエストを送信する機能を有することを特徴とするクラウドコンピューティングシステム。
  8. サーバと、
    サーバの負荷状態や故障の有無を監視し、負荷状態が高い場合や、故障が発生した場合に、前記業務システム内の、本来情報処理を行うサーバへリクエストを送信する代わりに、クラウドコンピューティングシステムにリクエストを送信する負荷分散装置とを有し、
    前記負荷分散装置は、業務システム内のサーバと、クラウドコンピューティングシステム内の仮想サーバからの生死監視のためのパケットの応答時間からリクエストを処理するサーバを選択する際に、業務システム内のサーバへのアクセスに必要な最小の時間と、クラウドコンピューティングシステム内の仮想サーバへのアクセスに必要な最小の時間との差分を考慮し,リクエストを処理するサーバを選択する機能を有する業務システム。
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