JP2013213327A - Liquid chemical feeding device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、断続的に流下する水などの液体に薬液を供給する薬液供給装置に関し、例えば、水洗トイレの貯水タンク上部に設けられた手洗い用給水受皿に設置されて、あるいは、便器のリムに取り付けられて、芳香、消臭、洗浄のための薬液を水洗時(フラッシュ時)の流水に供給する薬液供給装置に関するものである。 The present invention relates to a chemical solution supply apparatus that supplies a chemical solution to a liquid such as water that flows intermittently.For example, the chemical solution supply device is installed in a water-washing tray for a hand-washing provided in an upper portion of a water storage tank of a flush toilet or on a toilet rim. The present invention relates to a chemical liquid supply apparatus that is attached and supplies chemical liquid for fragrance, deodorization, and cleaning to running water at the time of flushing (during flushing).
この種の薬液供給装置としては、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。特許文献1に記載の薬液供給装置10は、図8〜図11に示すように、薬液を収容する薬液容器2と、薬液容器2を支持するカップ状の支持体3とを備えている。支持体3の底面部30Aの下面には、複数本(例えば4本)の長脚部31と、長脚部31の周囲に配置された複数本(例えば4本)の短脚部32とが立設されており、薬液供給装置10は、支持体3の長脚部31が、水洗トイレの貯水タンク上部に設けられた手洗い用給水受皿100の排水口101に挿入されるようにして設置される。
As this type of chemical supply device, for example, a device disclosed in
支持体3は、底面部30A上に着脱可能に取り付けられる調整部材4と、底面部30Aと調整部材4との間に介在する板状の薬液供給部材5とを備えている。支持体3の側面部30Bには、薬液供給部材5が突出する開口33のほか、薬液の芳香成分を外部に拡散させるための開口34が形成されており、また、支持体3の底面部30Aには、支持体3内に水が滞留するのを防止するための開口35が複数形成されている。
The
調整部材4は、下端が開放された箱状に形成されており、平面視長方形状の上面部40Aと、側面部40Bとを備えている。側面部40Bの下端部に設けられた係止爪41を、支持体3の底面部30Aに設けられた係合段部(図示せず)に係合させることで、調整部材4が支持体3に固定される。
The
上面部40Aは、その中央部の下段部40aと、下段部40aより高い位置にある上段部40bとからなり、下段部40aの中央部に、薬液容器2内の薬液を外部へ排出させる円筒状の排出部材42が設けられている。排出部材42は、薬液容器2の排出口20に接続される接続部43Aと、接続部43Aの下端部の内部に一体に設けられ、接続部43Aよりも小径の排出管43Bとを備えている。接続部43Aと排出管43Bとは、流通孔44を介して連通しており、接続部43Aおよび排出管43Bの内部は、薬液を薬液容器2から薬液供給部材5に流す薬液通路を構成している。排出管43Bの周囲には、薬液容器2と後述する緩衝室60とを連通させる連通孔61が複数形成されており、連通孔61は、薬液容器2から接続部43Aに排出された薬液の一部を緩衝室60へ導入可能である。また、上面部40A(上段部40b)には緩衝室60を外部と連通させる空気流通孔62が形成されている。
40 A of upper surface parts consist of the
薬液供給部材5は、例えばプラスチックで形成され、支持体3の底面部30A上に載置される。この薬液供給部材5は、排出管43Bの下端部に対向配置され、排出管43Bの下端部が当接または近接する基部50と、基部50の両側縁(図11(a)の上下辺)から下方へ傾斜する一対の保持部51とを備えている。基部50において排出管43Bが当接または近接する部分およびその近傍には、薬液が流通可能な複数の溝52が幅方向(図11(a)の左右方向)に形成されている。複数の溝52は、基部50の一方の側縁から他方の側縁まで延び、これらの溝52のうち、中央に配置されたものは保持部51の端部まで延びる案内溝53を構成している。この案内溝53は、薬液を基部50から保持部51の端部まで導くようになっている。各保持部51の端部は、支持体3の開口33から突出している。
The chemical
支持体3の底面部30A上に、薬液供給部材5を介在させて調整部材4を装着することで、支持体3には、薬液供給部材5の基部50(底壁)と、調整部材4の側面部40B(側壁)と、調整部材4の上面部40A(上壁)とで囲まれた薬液が貯留可能な空間を有する緩衝室60が形成される。緩衝室60は、薬液容器2から排出される薬液の量を調整する緩衝機構6を構成するものであり、緩衝機構6は、緩衝室60、上述した連通孔61および空気流通孔62により構成される。
By mounting the
上記構成の薬液供給装置10は、次のように動作する。すなわち、薬液容器2内の薬液は接続部43Aから排出管43Bに流入して薬液供給部材5の基部50から保持部51上に排出されるとともに、その一部が連通孔61を介して緩衝室60に貯留される。各保持部51上の薬液は、保持部51の左右の幅方向に沿って広がり、フラッシュ時に給水受皿100に供給される流水が、開口33から支持体3内に流れ込んで各保持部51上の薬液を洗い流すことで、排水口101から貯水タンクに流れ込む。
The chemical
このとき、温度変化によって薬液容器2内に圧力変化が生じた場合には、緩衝機構6が次のように作用する。例えば、薬液容器2内の温度が周囲温度より高くなると、薬液容器2内の空気が膨張して薬液容器2内は正圧になる。この場合、薬液容器2内の薬液は押し出されて排出口20から排出されるが、排出された薬液は、排出管43Bから薬液供給部材5へ流れ込むほか、連通孔61を介して緩衝室60にも流れ込むため、薬液が薬液供給部材5へ過剰に流出するのが防止される。
At this time, when a pressure change occurs in the
一方、フラッシュ時の流水で冷やされるなどして、薬液容器2内の温度が周囲温度よりも低下すると、薬液容器2内の空気が収縮して薬液容器2内は負圧になる。この場合には、薬液供給部材5の各保持部51上に存在する薬液やフラッシュ時の水が各溝52を通じて排出管43Bから吸引されて薬液容器2に逆流する現象(以下、「水置換現象」という。)が起こるおそれがあるが、空気流通孔62の作用により大気圧または室内圧となっている緩衝室60内の薬液が、連通孔61を介して薬液容器2内へ優先的に吸引されるので、水置換現象が起こるのが抑えられる。その結果、薬液容器2内の薬液が使用に伴い極度に希釈されるのが防止される。また、フラッシュ毎に、多少は水置換現象が起こるため、薬液容器2内の薬液の減少を緩やかなものにできる。このように、緩衝機構6によって、温度変化によって薬液容器2内に圧力変化が生じた場合でも、薬液容器2と緩衝室60との間での薬液の流通が生じるため、薬液容器2内の薬液が過剰に流出したり薬液が過度に希釈されるのが防止されている。
On the other hand, when the temperature in the
上記構成の薬液供給装置10では、次のような問題があった。すなわち、室温が水温よりも高い場合には、フラッシュ時に供給される流水により薬液容器2は冷やされて薬液容器2内が負圧になる。そのため、薬液容器2内には緩衝室60の薬液のみならず、各保持部51上の水や薬液が排出管43Bから多少は吸い込まれて混ざり合い、そして、フラッシュ後、水によって冷やされた薬液容器2は、徐々に室温まで暖められる結果、薬液容器2内が正圧になって、薬液が排出される。
The chemical
一方で、室温が水温よりも低い場合には、フラッシュ時に供給される流水が薬液容器2を暖めるため、薬液容器2内が正圧になり、薬液容器2内の薬液の流出が促進さ れる。しかし、フラッシュ後には、水によって暖められた薬液容器2が室温によって徐々に冷やされ、薬液容器2内が負圧になるが、このとき、フラッシュ時の水は既に流されて排水口101から貯水タンクに流れ込んでいるため、各保持部51上には水や薬液がほとんど残存していない。よって、水置換現象が起こらず、薬液容器2内の薬液の減りが早くなるという問題がある。また、これは、薬液容器2内からの薬液の排出が進み、薬液容器2内に占める空気の体積が増加する使用後期に顕著となる。すなわち、使用初期は、薬液容器2内の空気の体積が小さいため、温度変化による空気の膨張量が小さく、これによる薬液の排出量は大きくない。しかし、使用後期には、薬液容器2内の空気の体積が大きくなるため、温度変化による空気の膨張量も大きく、これによって薬液容器2内の空気が薬液を押し出す圧力も大きくなる。よって、使用後期には薬液の排出量が大きくなることにより、薬液供給装置10の使用可能回数が減少するという問題がある。
On the other hand, when the room temperature is lower than the water temperature, the flowing water supplied at the time of flushing warms the
このような問題は、貯水タンク上部の給水受皿に設置されるタイプのみならず、便器のリムに取り付けられるタイプの薬液供給装置においても起こりうる問題である。 Such a problem is a problem that may occur not only in the type installed in the water supply tray at the upper part of the water storage tank but also in the chemical solution supply apparatus of the type attached to the rim of the toilet bowl.
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、水温と室温との関係によらず、薬液を長期間安定して供給することのできる薬液供給装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made paying attention to the above-described problems, and an object thereof is to provide a chemical solution supply apparatus that can stably supply a chemical solution for a long period of time regardless of the relationship between the water temperature and room temperature. .
本発明の上記目的は、水洗トイレ用の薬液供給装置であって、薬液が内部に収容されるとともに薬液の排出口を有する薬液容器と、前記薬液容器が着脱可能に取り付けられる支持体とを備え、前記支持体は、上端部が前記排出口に接続され前記薬液容器内の薬液を排出する排出部材と、前記排出部材の下端部と対向配置され前記薬液容器から排出された薬液をフラッシュ時の流水に供給する薬液供給部材とを備え、前記薬液供給部材は、水または薬液を貯留可能な貯留部を備え、前記貯留部が、前記排出部材の下端部との間で水または薬液を流通可能なように設けられている薬液供給装置によって達成される。 The above-mentioned object of the present invention is a chemical supply device for a flush toilet, comprising a chemical solution container having a chemical solution stored therein and a discharge port for the chemical solution, and a support to which the chemical solution container is detachably attached. The support body has an upper end connected to the discharge port and discharges the chemical solution in the chemical solution container, and is disposed opposite to the lower end portion of the discharge member to flush the chemical solution discharged from the chemical solution container. A chemical solution supply member that supplies the flowing water, the chemical solution supply member includes a storage portion that can store water or chemical solution, and the storage portion can circulate water or chemical solution between the lower end portion of the discharge member This is achieved by the chemical solution supply device provided as described above.
本発明の好ましい実施態様においては、前記薬液供給部材は、上端面が開放され前記排出部材の下端部を取り囲むように設けられた筒状体を備え、前記筒状体の内部空間が前記貯留部を構成していることを特徴としている。 In a preferred embodiment of the present invention, the chemical solution supply member includes a cylindrical body provided so that an upper end surface is opened and surrounds a lower end portion of the discharge member, and an internal space of the cylindrical body is the storage section. It is characterized by comprising.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記筒状体に水または薬液を導出入可能な通水手段をさらに備えることを特徴としている。なお、前記通水手段は、必ず必要というわけではなく、筒状体の高さに応じて水や薬液が筒状体を乗り越えて内部に浸入可能である場合には、通水手段を備えていなくてもよい。 In a further preferred embodiment of the present invention, the tubular body is further provided with a water passage means capable of introducing and introducing water or a chemical solution. The water passing means is not always necessary, and is provided with water passing means when water or a chemical liquid can get over the cylindrical body and enter the inside depending on the height of the cylindrical body. It does not have to be.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記通水手段は、前記薬液供給部材に形成された少なくとも1つの溝からなり、前記筒状体は前記溝上に設けられていることを特徴としている。なお、前記通水手段としては、溝のほかに、筒状体の周面に形成される切り欠き、孔などを挙げることができる。 In a further preferred aspect of the present invention, the water passage means is composed of at least one groove formed in the chemical solution supply member, and the cylindrical body is provided on the groove. In addition to the grooves, examples of the water passing means include notches and holes formed on the peripheral surface of the cylindrical body.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記溝は、前記排出部材の下端部が当接または近接する部分に形成されており、前記貯留部と前記排出部材の下端部との間で水または薬液を流通可能にすることを特徴としている。この実施態様では、溝が貯留部と排出部材の下端部とを流通可能にする流通機能および筒状体に水または薬液を導出入可能にする通水機能を兼ねているが、上記流通機能と上記通水機能とを、それぞれ異なる溝により実現するようにしてもよい。 In a further preferred embodiment of the present invention, the groove is formed in a portion where the lower end portion of the discharge member abuts or approaches, and water or a chemical solution is provided between the storage portion and the lower end portion of the discharge member. It is characterized by enabling distribution. In this embodiment, the groove serves both as a distribution function that allows the storage portion and the lower end portion of the discharge member to flow and a water flow function that allows water or chemicals to be introduced into and discharged from the cylindrical body. You may make it implement | achieve the said water flow function with a respectively different groove | channel.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、1回のフラッシュにより、0.1ml〜3.0mlの水または薬液が前記貯留部から前記排出部材の下端部に流入可能なように、前記筒状体の内容積が設定されていることを特徴としている。 In a further preferred embodiment of the present invention, the cylindrical body is configured such that 0.1 ml to 3.0 ml of water or chemical liquid can flow from the reservoir to the lower end of the discharge member by one flush. The internal volume is set.
本発明の好ましい他の実施態様においては、前記薬液供給部材は、前記排出部材の下端部が当接または近接する部分の周辺に設けられた凹部を備え、前記凹部が前記貯留部を構成していることを特徴としている。 In another preferred embodiment of the present invention, the chemical solution supply member includes a recess provided around a portion where the lower end portion of the discharge member abuts or approaches, and the recess constitutes the storage portion. It is characterized by being.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記薬液供給部材は、前記排出部材の下端部が当接または近接する部分に少なくとも1つの溝が形成され、前記溝が前記凹部に接続されて前記凹部と前記排出部材の下端部との間で水または薬液を流通可能にすることを特徴としている。なお、溝は複数形成してもよく、その場合には、複数の溝の全てを凹部に接続してもよいし、その一部だけを凹部に接続してもよい。 In a further preferred aspect of the present invention, the chemical solution supply member has at least one groove formed in a portion where the lower end portion of the discharge member abuts or approaches, and the groove is connected to the recessed portion to It is characterized in that water or a chemical solution can flow between the lower end portion of the discharge member. Note that a plurality of grooves may be formed. In that case, all of the plurality of grooves may be connected to the recesses, or only a part of the grooves may be connected to the recesses.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記薬液供給部材は、前記排出部材の下端部が当接または近接し前記排出部材から排出される薬液を受ける基部と、前記基部の両側縁から下方へ傾斜する一対の案内部とを備え、前記凹部が少なくとも一方の前記案内部の前記基部との境目に設けられていることを特徴としている。 In a further preferred aspect of the present invention, the chemical solution supply member is inclined downward from both side edges of the base portion and a base portion that receives the chemical solution discharged from the discharge member when the lower end portion of the discharge member abuts or approaches. A pair of guide portions, and the concave portion is provided at a boundary between at least one of the guide portions and the base portion.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記薬液供給部材が液体を含浸可能な材料で形成されており、前記薬液供給部材自体が前記凹部と前記排出部材の下端部との間で水または薬液を流通可能にすることを特徴としている。 In a further preferred embodiment of the present invention, the chemical solution supply member is formed of a material that can be impregnated with a liquid, and the chemical solution supply member itself supplies water or a chemical solution between the recess and the lower end portion of the discharge member. It is characterized by enabling distribution.
本発明のさらに好ましい実施態様においては、1回のフラッシュにより、0.1ml〜3.0mlの水または薬液が前記貯留部から前記排出部材の下端部に流入可能なように、前記凹部の内容積が設定されていることを特徴としている。 In a further preferred embodiment of the present invention, the inner volume of the recess is such that 0.1 ml to 3.0 ml of water or a chemical solution can flow from the reservoir to the lower end of the discharge member by one flush. Is set.
本発明に係る薬液供給装置によると、水温と室温との関係によらず、薬液を長期間安定して供給することができる。 The chemical solution supply apparatus according to the present invention can stably supply a chemical solution for a long period of time regardless of the relationship between the water temperature and the room temperature.
以下、本発明の実態形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る薬液供給装置1が、従来例の薬液供給装置10(図8〜図11に示す)と大きく相違する点は、薬液供給部材の構成であり、その他の構成は従来例の薬液供給装置10とほぼ同様である。そのため、以下の説明では、薬液供給部材を中心に説明し、本発明に係る薬液供給装置1と従来例の薬液供給装置10との同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。なお、以下の説明では、水洗トイレの貯水タンク上部に設けられる手洗用の給水受皿に設置されるタイプの薬液供給装置を例に挙げている。
Hereinafter, actual forms of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. The chemical
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1および図2を参照しつつ説明する。第1実施形態では、図1および図2に示すように、薬液供給装置1の薬液供給部材5’は、例えばプラスチックなどで板状に形成されたものであり、対向配置される排出管43B(排出部材42)の下端部が当接または近接する基部50と、基部50の両側縁(図1(a)の上下辺)から下方へ傾斜する一対の保持部51とを備えている。
(First embodiment)
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 2. In the first embodiment, as shown in FIGS. 1 and 2, the chemical
基部50は、矩形状に形成され、従来例の薬液供給装置10と同様に、調整部材4が上から被せられた状態で支持体3の底面部30A上に装着される。これにより、基部50と、調整部材4の側面部40Bと、調整部材4の上面部40Aとで緩衝室60が形成される。排出管43B(排出部材42)と対向する基部50の上面には、排出管43B(排出部材42)の下端部が当接または近接する部分およびその近傍に、複数の溝52が幅方向(図1(a)の左右方向)に形成されている。複数の溝52は、基部50の一方の側縁から他方の側縁まで延び、また、左右方向の幅Dも排出管43Bの径より大きく設定されていて、排出管43B(排出部材42)の下端部が当接または近接する部分を十分にカバーするように設けられている。
The
各溝52は、排出管43Bから排出される薬液を流通させるためのものである。排出管43Bは、基部50に当接または非常に近い間隔で近接しているため、排出管43Bから排出された薬液は、各溝52を介して各保持部51まで案内されるか、各溝52を介して緩衝室60に流れ込む。複数の溝52のうち、その中央に配置されているものは各保持部51の端部まで延びて案内溝53を構成しており、この案内溝53は、排出管43Bから排出された薬液を各保持部51の端部まで案内する。なお、溝52,53の形状は、断面視V字状、U字状、矩形状など、種々の形状にすることかできる。
Each groove |
各保持部51は、薬液容器2から排出された薬液を保持するためのものであり、各保持部51の端部は支持体3の開口33から突出し、保持部51上の薬液がフラッシュ時に給水受皿100に供給される流水に洗い流される。また、保持部51上の薬液は芳香効果も奏するようになっている。なお、各保持部51は、必ずしも基部50に対して傾斜している必要はなく、基部50と同一平面となるように接続されていてもよい。
Each holding
薬液供給部材5’はまた、水や薬液を貯留可能な貯留部7を備えている。第1実施形態では、排出管43B(排出部材42)と対向する基部50上に、排出管43B(排出部材42)の下端部を取り囲むようにして筒状体70が設けられている。筒状体70の上端面は開放されており、その内部空間が水や薬液を貯留可能な貯留部7を構成している。
The chemical
排出管43B(排出部材42)の下端部は、貯留部7内に配置されていて、貯留部7内の水や薬液は、基部50上面の各溝52を介して排出管43B(排出部材42)の下端部から排出管43B(排出部材42)内に流入可能である。このように、貯留部7は、排出管43B(排出部材42)の下端部との間で、水または薬液を流通可能なように設けられている。
The lower end of the
また、筒状体70は、基部50上面の複数の溝52上に設けられている。これにより、フラッシュ時に給水受皿100に供給される流水が、開口33より支持体3内に流入して各保持部51上の薬液を洗い流す際に、その一部が薬液とともに、各溝52を介して調整部材4内へと流れ込み、各溝52を伝って筒状体70内に入り込むことで貯留部7に水や薬液が貯留される。貯留部7に貯留された水や薬液は、後述するように、薬液容器2内が負圧になったとき、排出管43Bの下端部から吸引されて(水置換現象)、薬液容器2内に逆流可能になっている。
The
筒状体70の形状としては、特に限定されるものではなく、図示例のような平面視円状のほか、楕円状や多角形状など、種々の形状とすることができる。また、筒状体70の大きさとしては、特に限定されるものではないが、図1(a)の左右方向における幅d1が複数の溝52の幅Dよりも大きく、筒状体70が複数の溝52の一方の端から他方の端まで跨るように設けられるのが好ましい。これにより、各溝52を伝って調整部材4内へと流れ込む水や薬液が筒状体70内(貯留部7)に貯め込まれやすくなる。また、筒状体70(貯留部7)の内容積としては、特に限定されるものではないが、1回のフラッシュにより、水置換現象を起こす水や薬液の量が0.1ml〜3.0ml、好ましくは0.2ml〜2.6ml、さらに好ましくは0.2ml〜1.0ml程度となるように、筒状体7(貯留部7)の内容積が設定されていることが好ましい。水置換現象を起こす水や薬液の量が0.1mlよりも小さいと、水置換現象を起こす水や薬液の量が少なく、薬液容器2内の薬液の減少を抑える効果が弱くなるおそれがある一方で、水置換現象を起こす水や薬液の量が3.0mlよりも大きいと、水置換現象を起こす水や薬液の量が多くなり過ぎて、薬液容器2内の薬液を極度に希釈するおそれがあるからである。
The shape of the
また、各溝52の寸法(幅や深さ)は、適宜設定することができるが、貯留部7内に貯留された水や薬液の貯留部7内における滞在時間を制御するという観点から、上記滞在時間が1分〜30分、好ましくは5分〜20分程度となるように、各溝52の寸法(幅や深さ)が設定されていることが好ましい。後述するように、室温が水温よりも低い場合には、薬液容器2内が正圧になった後、負圧になることで、貯留部7内の水や薬液が薬液容器2内に吸引される水置換現象が起こるが、この薬液容器2内が正圧になってから負圧になるまでの時間が一般的に1分〜30分であるため、上記滞在時間が1分より小さいと、水や薬液の各溝52による流出量が大きくなり過ぎて、水置換現象を起こす前に水や薬液が貯留部7から流れ出てしまうおそれがある一方で、上記滞在時間が30分より大きいと、薬液に水が必要以上に混ざり合って、水置換現象を起こす液が希釈され過ぎてしまうおそれがあるからである。
Moreover, although the dimension (width | variety and depth) of each groove |
次に、上記構成の薬液供給装置1の動作について説明する。薬液容器2から排出される薬液は、排出管43Bを経て薬液供給部材5’上に排出されるとともに、連通孔61を経て緩衝室60内に流れ込む。薬液供給部材5’上に排出された薬液は、基部50上面の各溝52を介して各保持部51に流れ込み、保持部51の左右の幅方向に沿って広がって保持される。そして、フラッシュ時に給水受皿100に供給される流水が、開口33から支持体3内に流れ込んで各保持部51上の薬液を洗い流すことで、排水口101から貯水タンクに流れ込む。
Next, the operation of the chemical
ここで、室温が水温よりも高い場合には、従来例の薬液供給装置10と同様に、フラッシュの度に水置換現象が起こることにより、薬液容器2内の薬液の減少を緩やかなものにできる。また、水置換現象が起こる水や薬液の量が多くないため、薬液容器2内の薬液がフラッシュの度に極度に希釈されるのを防止できる。
Here, when the room temperature is higher than the water temperature, the decrease in the chemical solution in the
一方で、室温が水温よりも低い場合には、フラッシュ時に供給される流水が薬液容器2を暖めるため、薬液容器2内が正圧になり、薬液容器2内の薬液の流出が促進される。そして、フラッシュ後には、水によって暖められた薬液容器2が室温によって徐々に冷やされ、薬液容器2内が負圧になるが、このとき、フラッシュ時に給水受皿100の供給された流水が、開口33より支持体3内に流入して各保持部51上の薬液を洗い流す際に、その一部が薬液とともに、各溝52を介して調整部材4内へと流れ込み、各溝52を伝って筒状体70内に流れ込むことで貯留部7に貯留されている。よって、フラッシュ後の薬液容器2内の負圧時には、貯留部7内の水や薬液が排出管43Bの下端部から吸引されて薬液容器2内に逆流するため、水置換現象が起こる。
On the other hand, when the room temperature is lower than the water temperature, the flowing water supplied at the time of flushing warms the chemical
このように、従来例の薬液供給部材5では、室温が水温よりも低い場合に、フラッシュ後に薬液容器2内が負圧になった際に、フラッシュ時の水や薬液が既に洗い流されて各保持部51上に残存していないため、フラッシュ時の水や薬液が排出管43Bから吸引されて薬液容器2内に逆流する水置換現象が起こらなかったが、第1実施形態の薬液供給部材5’では、フラッシュ時の水や薬液が貯留部7に貯留されて排出管43Bの周辺に残存している。そのため、フラッシュ後に、各保持部51上に水や薬液が残存していなくても、水置換現象を確実に起こすことができる結果、室温が水温よりも低い場合においても、薬液容器2内の薬液の減少を緩やかなものとすることができる。よって、第1実施形態の薬液供給装置1では、薬液を長期間安定して供給することが可能である。また、水置換現象により薬液容器2内に吸引される水や薬液の量を調整することにより、薬液容器2内の薬液がフラッシュの度に極度に希釈されるのを防止することができる。
As described above, in the chemical
以上、本発明の第1実施形態について詳述したが、第1実施形態の具体的な態様は上記態様に限定されない。例えば、本実施形態では、貯留部7に水または薬液を導出入可能な通水手段として、薬液供給部材5’に形成された複数の溝52が用いられているが、まず、薬液供給部材5’に溝52が1つだけ形成され、この1つの溝52だけが通水手段として用いられる構成であってもよい。また、本実施形態では、複数の溝52の全てに跨るように筒状体70が設けられていて、複数の溝52の全てが通水手段として用いられているが、複数の溝52の一部だけが筒状体70内に存在して通水手段として用いられ、残部(例えば一端側または両端側の溝52)は筒状体70外に存在して、単に基部50上の薬液を各保持部51まで流通させる機能だけを果たすように構成されていてもよい。また、本実施形態では、基部50の両端に亘って延びる溝52が、貯留部7および排出管43B(排出部材42)の下端部を流通可能にする流通機能を果たすとともに、貯留部7に水または薬液を導出入可能にする通水機能(通水手段)を果たしているが、上記流通機能と上記通水機能(通水手段)とを、それぞれ異なる溝により実現するように構成してもよい。また、この場合、通水手段を溝ではなく、筒状体70の周面に形成した、水や薬液を導出入可能な切り欠き、孔などで構成することもできる。また、通水手段は、必ず必要というわけではなく、筒状体70の高さに応じて水や薬液が筒状体70を乗り越えて貯留部7内に浸入可能である場合には、通水手段を備えていなくてもよい。
As mentioned above, although 1st Embodiment of this invention was explained in full detail, the specific aspect of 1st Embodiment is not limited to the said aspect. For example, in the present embodiment, a plurality of
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図3および図4を参照しつつ説明する。第2実施形態の薬液供給部材5”が、第1実施形態の薬液供給部材5’と相違するのは、貯留部7の構成である。
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The chemical
図3および図4に示すように、第2実施形態の薬液供給部材5”では、表面に表面より凹んだ凹部71を備えており、この凹部71内の空間が水や薬液を貯留可能な貯留部7を構成している。凹部71は、排出管43B(排出部材42)の下端部が当接または近接する部分の周辺に設けられ、本実施形態では、各保持部51の、基部50との境目に1つずつ設けられている。また、凹部71は、各保持部51の基部50との境目において、複数の溝52が設けられている位置に対応して設けられており、複数の溝52が凹部71まで延びて凹部71に接続され、凹部71および排出管43B(排出部材42)の下端部との間で水または薬液を流通可能にしている。これにより、凹部71(貯留部7)内に貯留された水や薬液は、各溝52を介して排出管43B(排出部材42)の下端部から吸引されて排出管43B(排出部材42)内に流入可能であり、後述するように、薬液容器2内が負圧になったとき、水や薬液が排出管43Bを介して薬液容器2内に逆流する水置換現象が起こるようになっている。
As shown in FIGS. 3 and 4, the chemical
本実施形態では、凹部71の基部50側の面が凹部71に向けて低く傾斜する傾斜面72に形成されており、複数の溝52は傾斜面72を凹部71の底まで延びるように形成されている。これにより、凹部71内の水や薬液が、各溝52を介して排出管43B(排出部材42)の下端部へと導かれやすくなっている。なお、凹部71の基部50側の面は、必ずしも傾斜面72に形成されている必要はなく、鉛直面であっても構わない。
In the present embodiment, the surface of the
凹部71の形状としては、特に限定されるものではなく、図示例のような平面視矩形状のほか、円状や楕円状など、種々の形状とすることができる。また、凹部71の大きさとしては、特に限定されるものではなく、必ずしも、図示例のように、左右方向における幅d2を複数の溝52の幅Dよりも大きくする必要はない。左右方向における幅d2を複数の溝52の幅Dよりも小さくし、複数の溝52の少なくとも一部だけを凹部71に接続するようにしてもよい。また、凹部71(貯留部7)の内容積としては、特に限定されるものではないが、1回のフラッシュにより、水置換現象を起こす水や薬液の量が0.1ml〜3.0ml、好ましくは0.2ml〜2.6ml、さらに好ましくは0.2ml〜1.0ml程度となるように、凹部71(貯留部7)の内容積が設定されていることが好ましい。
The shape of the
第2実施形態の薬液供給部材5”を備えた薬液供給装置1においても、フラッシュ時に給水受皿100の供給された流水が、開口33より支持体3内に流入して各保持部51上の薬液を洗い流す際に、その一部が薬液とともに各凹部71内に流れ込むことで貯留部7に貯留される。よって、フラッシュ後に薬液容器2内が負圧になったとき、貯留部7内の水や薬液が各溝52を介して調整部材4内へと流れ込み、排出管43Bの下端部から吸引されて薬液容器2内に逆流する結果、水置換現象が起こる。
Also in the chemical
このように、第2実施形態の薬液供給部材5”においても、室温が水温よりも低い場合に、フラッシュ後に薬液容器2内が負圧になった際には、フラッシュ時の水や薬液が貯留部7に貯留されて排出管43Bの周辺に残存している。そのため、フラッシュ後に、水置換現象を確実に起こすことができる結果、薬液容器2内の薬液の減少を緩やかなものとすることができ、第2実施形態の薬液供給装置1においても、薬液を長期間安定して供給することが可能である。また、水置換現象により薬液容器2内に吸引される水や薬液の量を調整することにより、薬液容器2内の薬液がフラッシュの度に極度に希釈されるのを防止することができる。
Thus, also in the chemical
以上、本発明の第2実施形態について詳述したが、第2実施形態の具体的な態様は上記態様に限定されない。例えば、本実施形態では、凹部71は、各保持部51の基部50との境目に設けられているが、凹部71の設置場所は、何もこれに限られるものではなく、各保持部51の基部50との境目から所定間隔離れた場所に凹部71を設けるように構成してもよい。この場合には、複数の溝52の全てまたは少なくとも一部が凹部71に接続されるように各保持部51上面にも溝52を形成する。また、本実施形態では、凹部71が各保持部51に1つずつ設けられているが、各保持部51に凹部71を複数ずつ設けるように構成してもよく、また、どちらか一方の保持部51にのみ凹部71を1つまたは複数設けるように構成してもよい。なお、凹部71が薬液供給部材5”に複数設けられる場合(各保持部51に1つずつ設けられる場合も含む)には、凹部71(貯留部7)の内容積としては、複数の凹部71のトータルで、1回のフラッシュにより、水置換現象を起こす水や薬液の量が上記した量(0.1ml〜3.0ml程度)となるように設定される。また、薬液供給部材5”に溝52が1つだけ形成され、この1つの溝52だけが貯留部7と排出管43B(排出部材42)の下端部とを流通可能にするように構成してもよい。
As mentioned above, although 2nd Embodiment of this invention was explained in full detail, the specific aspect of 2nd Embodiment is not limited to the said aspect. For example, in the present embodiment, the
また、本実施形態では、薬液供給部材5”に形成された複数の溝52により、凹部51と排出管43B(排出部材42)の下端部とを流通可能にしているが、薬液供給部材5”を液体を含浸可能な材料(例えば、液体を含浸し得る合成樹脂や繊維、不織布、焼結体など)で形成し、薬液供給部材5”自体が凹部71と排出管43B(排出部材42)の下端部とを流通可能にする機能を有するように構成してもよい。
Further, in the present embodiment, the plurality of
(実施例)
以下、実施例および比較例により本発明をより詳細に説明する。ここでは、実施例として図1に示す薬液供給部材5’を用いた薬液供給装置1を使用し、比較例として図11に示す従来例の薬液供給部材5を用いた薬液供給装置10を使用した。なお、実施例および比較例における薬液供給装置の構成は、薬液供給部材を除いて同じである。そして、これらの薬液供給装置を使用したときの、フラッシュ毎に薬液容器内に残存する薬液の残量を測定した。実験方法は、以下の通りである。なお、実験当初に薬液容器内に充填した薬液の重量は73gであった。
1.各薬液供給部材を取り付けた薬液供給装置を、TOTO株式会社製水洗便器S721B型の貯水タンク上部に設けられた手洗用給水受皿に設置する。
2.1時間に1回の割合で貯水タンクのレバー操作をしてフラッシュを行い、フラッシュを所定回数(20回〜28回)行う毎に薬液供給装置の重量を測定することで、薬液容器内の薬液の残量を導出した。実験は、室温および水温の異なる以下の2つの条件で行った。
(Example)
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples. Here, the chemical
1. The chemical solution supply device to which each chemical solution supply member is attached is installed in a water-washing tray for hand-washing provided at the upper part of a water storage tank of a flush toilet S721B manufactured by TOTO Corporation.
2. Operate the water tank lever at a rate of once per hour, flush, and measure the weight of the chemical supply device every time the flush is performed a predetermined number of times (20 to 28 times). The remaining amount of chemical solution was derived. The experiment was performed under the following two conditions with different room temperature and water temperature.
薬液としては、界面活性剤、香料、および水からなる水洗トイレ用芳香洗浄剤を基本となる薬液として用い、粘度が25℃において125mPa・s、5℃において530mPa・sのものを用いた。なお、粘度は、B型粘度計(東機産業株式会社製:型番 TVB−10形粘度計)において、設定温度25℃または5℃で、ローターNo.2、攪拌条件30rpm、攪拌時間1分の条件において測定した。 As a chemical solution, a fragrance cleaning agent for a flush toilet composed of a surfactant, a fragrance, and water was used as a basic chemical solution, and a viscosity of 125 mPa · s at 25 ° C. and 530 mPa · s at 5 ° C. was used. In addition, the viscosity is set to 25 ° C. or 5 ° C. in the B type viscometer (manufactured by Toki Sangyo Co., Ltd .: model number TVB-10 type viscometer). 2. Measurement was performed under the conditions of stirring at 30 rpm and stirring time of 1 minute.
以下、実験結果について説明する。図5および図6は、フラッシュの回数と薬液の残量の関係を示すグラフであり、図5は実験1の結果、図6は実験2の結果を、それぞれ示している。
Hereinafter, experimental results will be described. 5 and 6 are graphs showing the relationship between the number of flushes and the remaining amount of the chemical solution. FIG. 5 shows the result of
(1)実験1:室温19℃、水温22℃
この実験1によれば、室温が水温よりも低いため、比較例では上述したように、フラッシュの度に水置換現象が起こらない。そのため、図5の点線で示すように、薬液残量の低下が早まり、装置の使用回数が少なくなっている。これに対して、実施例では、図5の実線で示すように、使用初期から中期において薬液残量の低下が緩やかであり、最終的に比較例よりも使用回数が大幅に多くなっている。これは、実施例では、使用初期および中期において、フラッシュの度に薬液容器内に貯留部の水や薬液が流入することで、薬液容器内の薬液の減少が非常に緩やかになっているためであり、本発明に係る薬液供給装置1では水置換現象が生じていることが明らかに確認できる。よって、本発明に係る薬液供給装置1では、室温が水温よりも低い場合において、比較例の薬液供給装置10よりも使用回数を多くすることができ、薬液を長期間安定して供給可能であることが確認された。
(1) Experiment 1:
According to
なお、使用後期において、薬液残量が著しく低下している理由は、使用初期および中期において水置換現象により、薬液容器内に水や薬液が流入しているため、使用後期には薬液容器内の薬液が水で薄められてその粘度が低下する結果、薬液が薬液容器から一気に排出されるためである。 The reason why the remaining amount of the chemical solution is significantly reduced in the latter period of use is that water and chemicals are flowing into the chemical container due to the water replacement phenomenon in the early and middle periods of use. This is because the chemical solution is diluted with water and its viscosity is lowered, and as a result, the chemical solution is discharged from the chemical solution container at once.
(2)実験2:室温15℃、水温5℃
この実験2によれば、水温が室温よりも低いため、図6に示すように、実施例(実線で示す)および比較例(点線で示す)ともに、フラッシュの度に水置換現象が起こるため、使用初期から中期において薬液残量の低下が緩やかであり、薬液容器内の薬液の減少が非常に緩やかになっているが、実施例では、比較例と比べて、薬液残量の低下がさらに緩やかになっていて、その結果、使用回数が大幅に多くなっている。よって、本発明に係る薬液供給装置1では、水温が室温よりも低い場合においても、比較例の薬液供給装置10よりも使用回数を多くすることができ、薬液を長期間安定して供給可能であることが確認された。
(2) Experiment 2: room temperature 15 ° C.,
According to this
以上のとおり、本発明に係る薬液供給装置1では、室温が水温よりも低い場合に加えて、さらに、室温が水温よりも高い場合においても、従来例の薬液供給装置10よりも、使用回数を多くでき、薬液を長期間安定して供給可能であることが確認された。
As described above, in the chemical
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記した実施形態に限定されない。例えば、貯留部7を図7に示すような細管74により構成することもできる。図7では、調整部材4の上面部40A(上段部40b)に入水孔73を設け、細管74により、入水孔73から入水する水を排出管43Bの下端部の周辺に導くように構成されている。細管74は、排出管43Bの下端部側の端部に向かうにつれて先細り形状に形成されて、入水孔73から入水する水が細管74内にある程度の時間貯留されるように構成されている。この図7の例では、フラッシュ時、給水受皿の供給される水の一部が、薬液容器2と支持体3との嵌合部分から薬液容器2の下面に伝って支持体内に浸入した後、調整部材4の上面部40A上に落下するおそれがあるが、この水を入水孔73から細管74を介して排出管43B(排出部材42)の下端部の周辺に導くことで、水置換現象を生じさせることが可能になっている。
As mentioned above, although embodiment of this invention was explained in full detail, the specific aspect of this invention is not limited to above-described embodiment. For example, the
また、上記した実施形態では、水洗トイレの貯水タンク上に配置されるタイプの薬液供給装置を例に説明しているが、便器のリムに吊り掛けられて使用されるタイプの薬液供給装置についても、本発明を好適に適用することができる。 Further, in the above-described embodiment, the chemical liquid supply device of the type disposed on the water storage tank of the flush toilet has been described as an example, but the chemical liquid supply device of the type used by being hung on the toilet rim is also described. The present invention can be preferably applied.
1 薬液供給装置
2 薬液容器
3 支持体
4 調整部材
5 薬液供給部材
7 貯留部
20 排出口
32 第1の周壁
42 排出部材
50 基部
51 保持部
52 溝
70 筒状体
71 凹部
DESCRIPTION OF
Claims (11)
薬液が内部に収容されるとともに薬液の排出口を有する薬液容器と、前記薬液容器が着脱可能に取り付けられる支持体とを備え、
前記支持体は、上端部が前記排出口に接続され前記薬液容器内の薬液を排出する排出部材と、前記排出部材の下端部と対向配置され前記薬液容器から排出された薬液をフラッシュ時の流水に供給する薬液供給部材とを備え、
前記薬液供給部材は、水または薬液を貯留可能な貯留部を備え、
前記貯留部が、前記排出部材の下端部との間で水または薬液を流通可能なように設けられている薬液供給装置。 A chemical supply device for flush toilets,
A chemical solution container containing a chemical solution and having a chemical solution outlet, and a support to which the chemical solution container is detachably attached,
The support has an upper end connected to the discharge port and discharges the chemical solution in the chemical solution container; the support member is arranged to face the lower end portion of the discharge member; and flushes the chemical solution discharged from the chemical solution container at the time of flushing A chemical solution supply member for supplying to
The chemical solution supply member includes a storage unit capable of storing water or a chemical solution,
A chemical solution supply apparatus in which the storage unit is provided so that water or a chemical solution can flow between the lower end portion of the discharge member.
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