JP2013211705A - フィルタおよび通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通過帯域を調整可能にする。
【解決手段】フィルタ1は、強誘電体15を含有する誘電体から構成される板状の誘電体層6と、誘電体層6の一方の面に付着した導電材料から構成されるグランド層14と、グランド層14が設けられた面とは反対側になる誘電体層6の他方の面に付着した導電材料を加工して形成された送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5と、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに電位差を発生させる第1の蓄電池9を接続し、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに電位差を発生させる第2の蓄電池13を接続する正端子8および負端子10と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルタおよび通信装置に関する。
無線基地局等に設置された通信装置に搭載される例えばデュプレクサは、一般に、アンテナと送信回路との間に送信用の帯域通過フィルタ(以下、送信用のフィルタ)が接続されており、アンテナと受信回路との間に受信用の帯域通過フィルタ(以下、受信用のフィルタ)が接続されている。送信用のフィルタおよび受信用のフィルタは、それぞれの通過帯域が設計値を満たすことで、両フィルタでの所望の信号の通過損失を抑制した上で、所望の信号の送受信を可能にしている。
上述した送信用のフィルタや受信用のフィルタを、金属製の空洞共振器或いはセラミック製の空洞共振器を用いて構成したものが、例えば特許文献1や非特許文献1に記載されている。しかし、空洞共振器を用いて送信用のフィルタや受信用のフィルタを構成すると、フィルタのサイズや重量が大きくなり、更には、フィルタの製造コストも高くなる。そこで、例えば特許文献2に示されるように、プリント基板上の導電材料を加工して送信フィルタや受信用のフィルタを形成することで、小型化・軽量化・低コスト化を可能にしたフィルタが提案されている。
特開2002−026602号公報 特開2005−073265号公報
Gunther Dehn-Andone,Grzegorz Adamiuk,Georg Fischer著,「Using Metamaterial structures With Frequency agile basestations」,Proceedings of IEEE German Microwave Conference, Germany, 8a-5 2006
しかしながら、プリント基板上の導電材料を加工して送信用のフィルタや受信用のフィルタ形成する場合、形成されるフィルタは、プリント基板の材料定数や、導電材料の材料定数、或いは実効誘電率等のばらつきの影響を受ける。このため、形成されたフィルタの通過帯域が、設計値からずれてしまうという問題点があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、通過帯域を調整可能なフィルタおよび通信装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係るフィルタは、
強誘電体を含有する誘電体から構成される板状の誘電体層と、
前記誘電体層の一方の面に付着した導電材料から構成されるグランド層と、
前記グランド層が設けられた面とは反対側になる前記誘電体層の他方の面に付着した導電材料を加工して形成されたストリップ線路と、
前記ストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる直流電圧源を接続するための接続部と、
を備える。
本発明の第2の観点に係る通信装置は、第1の観点に係るフィルタを備える。
本発明によれば、通過帯域を調整できる。
(a)は、本発明の実施の形態1に係るフィルタの上面図であり、(b)は、実施の形態1に係るフィルタの下面図であり、(c)は、実施の形態1に係るフィルタをA−A線で切断した断面図である。 実施の形態1に係るフィルタの通過特性を示す図である。 実施の形態1に係るフィルタの反射特性を示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態2に係るフィルタの上面図であり、(b)は、実施の形態2に係るフィルタの下面図であり、(c)は、実施の形態2に係るフィルタをA−A線で切断した断面図である。 実施の形態2に係るフィルタの通過特性を示す図である。 実施の形態2に係るフィルタの反射特性を示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態3に係るフィルタの上面図であり、(b)は、実施の形態3に係るフィルタの下面図であり、(c)は、実施の形態3に係るフィルタをA−A線で切断した断面図である。 実施の形態2に係るフィルタを備える通信装置の概念図である。 実施の形態3に係るフィルタを備える通信装置の概念図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を、図1〜3を参照して説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
図1に示す実施の形態1に係るフィルタ1は、帯域通過フィルタである。フィルタ1は、図1(a)に示すように、板状の誘電体層6の第1の面に付着した導電材料を、例えばエッチング等で加工して形成された、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5を備えている。
送信用のストリップ線路2は、送信回路から出力された信号を例えばアンテナへ伝送する帯域通過フィルタである。受信用のストリップ線路5は、アンテナで受信された信号を例えば受信回路へ伝送する帯域通過フィルタである。
送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5は、同一の構成である。具体的には、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5は、それぞれ、縦方向の長さがbの幅広の線路3と、縦方向の長さがaの、幅広の線路3よりも幅狭の線路4と、が交互に連結されたものである。幅広の線路3の横方向の長さcおよび幅狭の線路4の横方向の長さdは、同一である。
送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5が形成される誘電体層6の第1の面とは反対側になる第2の面(裏面)には、図1(b)に示すように、導電材料が付着しており、この導電材料から構成されるグランド層14が形成されている。
グランド層14は、中央部分の導電材料が例えばエッチング等の加工により剥がされている。よって、グランド層14の中央部分は、誘電体層6が露出している。このため、グランド層14は、送信用のストリップ線路2に対応するものと受信用のストリップ線路5に対応するものとに分かれている。これにより、送信用のストリップ線路2から出た電気力線が、受信用のストリップ線路5に対応するグランド層14に入ることを防止している。同様に、受信用のストリップ線路5から出た電気力線が、送信用のストリップ線路2に対応するグランド層14に入ることを防止している。このように、グランド層14を、送信用のストリップ線路2に対応するものと受信用のストリップ線路5に対応するものとに分けることで、送信用のストリップ線路2と受信用のストリップ線路5とに結合が発生し、通過帯域が設計値からずれることを防止している。
送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5には、それぞれ、誘電体層6の第1の面に付着した導電材料からなる第1の導線7が接続されている。送信用のストリップ線路2に接続された第1の導線7は、第1の蓄電池9のプラス側に接続される正端子8に接続されている。また、受信用のストリップ線路5に接続された第1の導線7は、第2の蓄電池13のプラス側に接続される正端子8に接続されている。
第1の蓄電池9或いは第2の蓄電池13のマイナス側に接続される負端子10は、誘電体層6の第1の面に付着した導電材料からなる第2の導線11に接続されている。この第2の導線11は、金属製のビア12に接続されている。ビア12は、図1(a),(b)に示すように、誘電体層6の第1の面から裏面である第2の面を貫き、誘電体層6の第2の面に付着した導電材料から構成されるグランド層14に接続されている。
上述した構成によって、送信用のストリップ線路2に第1の導線7を介して接続された正端子8およびグランド層14にビア12を介して接続された負端子10、言い換えれば、送信用のストリップ線路2専用として設けられた正端子8および負端子10は、直流電圧を出力する第1の蓄電池9が両端子間に接続されると、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに電位差を発生させる。なお、第1の蓄電池9は、正端子8および負端子10から取り外すことができるので、交換が可能である。
また、受信用のストリップ線路5に第1の導線7を介して接続された正端子8およびグランド層14にビア12を介して接続された負端子10、言い換えれば、受信用のストリップ線路5専用として設けられた正端子8および負端子10は、直流電圧を出力する第2の蓄電池13が両端子間に接続されると、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに電位差を発生させる。なお、第2の蓄電池13は、正端子8および負端子10から取り外すことができるので、交換が可能である。
上述した送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5が形成された誘電体層6を図1(a)に示すA−A線で切断した断面は、図1(c)に示す通りである。図1(c)に示すように、誘電体層6は、強誘電体15を含有する。強誘電体15は、外部電場(電圧)を印加しない状態でも自発分極を持ち、その分極の向きを外部電場(電圧)の印加だけで変えることができる物質である。
よって、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに電位差(電圧)を発生させると、強誘電体15の分極の向きを変えることができるので、送信用のストリップ線路2の付近に存在する強誘電体15の誘電率を変化させることができる。すると、送信用のストリップ線路2の通過帯域を変化させるパラメータの1つである、送信用のストリップ線路2の付近の誘電体層6の実効誘電率も変化させることができる。つまり、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに発生させた電位差(電圧)により、送信用のストリップ線路2の通過帯域を変化させることができる。
同様に、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに電位差(電圧)を発生させると、受信用のストリップ線路5の付近に存在する強誘電体15の誘電率を変化させることができるので、受信用のストリップ線路5の付近の誘電体層6の実効誘電率も変化させることができる。よって、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに発生させた電位差(電圧)により、受信用のストリップ線路5の通過帯域を変化させることができる。
上述した通り、実施の形態1のフィルタ1によれば、形成された送信用のストリップ線路2の通過帯域を、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに発生させた電位差により、変化させることができる。同様に、フィルタ1によれば、形成された受信用のストリップ線路5の通過帯域を、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに発生させた電位差により、変化させることができる。よって、フィルタ1によれば、送信用のストリップ線路2や受信用のストリップ線路5の形成後も、通過帯域を調整することができる。
(実施例)
実施の形態1のフィルタ1の特性を評価するために、フィルタ1の実施例を作成し、実施例のフィルタ1に2.00〜2.40GHzの信号を入力する試験を行った。
本実施例では、導電材料は導体であり、誘電体層6はガラスエポキシ樹脂であり、強誘電体15はチタン酸バリウムであり、誘電体層6の厚さは0.5mmである。
また、幅狭の線路4の縦方向の長さaは2.0mmであり、幅広の線路3の縦方向の長さbは15.0mmである。そして、幅広の線路3の横方向の長さcおよび幅狭の線路4の横方向の長さdは20.0mmである。つまり、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5は、同一の構成である。
また、第1の蓄電池9から出力される直流電圧により、送信用のストリップ線路2の付近の誘電体層6の実効誘電率は9に調整され、第2の蓄電池13から出力される直流電圧により、受信用のストリップ線路5の付近の誘電体層6の実効誘電率は7に調整されている。
図2(a)は、フィルタ1の実施例における送信用のストリップ線路2の通過特性(|S21|)を示し、図2(b)は、フィルタ1の実施例における受信用のストリップ線路5の通過特性(|S21|)を示している。図2(a),図2(b)の縦軸は、それぞれ、送信用のストリップ線路2を通過する信号の強度および受信用のストリップ線路5を通過する信号の強度を示している。なお、通過する信号の強度は、0dBのとき最大になり、負数が大きくなるに従い弱くなる。つまり、0dBに近い値を示すほど、信号が通過し易いことを示している。
また、図3(a)は、フィルタ1の実施例における送信用のストリップ線路2の反射特性(|S11|)を示し、図3(b)は、フィルタ1の実施例における受信用のストリップ線路5の反射特性(|S11|)を示している。図3(a),図3(b)の縦軸は、それぞれ、送信用のストリップ線路2の信号入力端へ戻ってくる信号の強度および受信用のストリップ線路5の信号の入力端子へ戻ってくる信号の強度を示している。なお、戻ってくる信号の強度は、0dBのとき最大になり、負数が大きくなるに従い弱くなる。つまり、負数が大きいほど、入力した信号が入力端子へ戻ってこない(信号が通過し易い)ことを示している。
本実施例によれば、前述の通り、第1の蓄電池9から出力される直流電圧により、送信用のストリップ線路2の付近の誘電体層6の実効誘電率が9に調整されており、第2の蓄電池13から出力される直流電圧により、受信用のストリップ線路5の付近の誘電体層6の実効誘電率が7に調整されていることから、図2に示す通り、送信用のストリップ線路2の通過帯域のピーク位置(2.03×10Hz付近)は、受信用のストリップ線路5の通過帯域のピーク位置(2.28×10Hz付近)と比較して、約250MHz低くなった。
このとき、送信用のストリップ線路2の反射特性は、図3(a)に示す通り、通過帯域のピーク位置と同様、2.03×10Hz付近で最小を示している。つまり、送信用のストリップ線路2は、2.03×10Hz付近にピークを持つ帯域通過フィルタとして機能していることを示している。
また、受信用のストリップ線路5の反射特性は、図3(b)に示す通り、通過帯域のピーク位置と同様、2.28×10Hz付近で最小を示している。つまり、受信用のストリップ線路5は、2.28×10Hz付近にピークを持つ帯域通過フィルタとして機能していることを示している。
このように、実施の形態1のフィルタ1は、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5の長さa,b,c,dを同一にしたにも拘わらず、即ち、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5を同一の構成にしたにも拘わらず、送信用のストリップ線路2とグランド層14との電位差および受信用のストリップ線路5とグランド層14との電位差によって、送信用のストリップ線路2と受信用のストリップ線路5との通過帯域を異ならせている。よって、フィルタ1によれば、送信用のストリップ線路2や受信用のストリップ線路5の形成後も、通過帯域を調整することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るフィルタ21を、図4〜6を参照して説明する。フィルタ21は、実施の形態1の幅広の線路3の横方向(線路の連結方向)の長さcを幅狭の線路4の横方向の長さdよりも長くしたものである。フィルタ21のその他の構成は、実施の形態1のフィルタ1と同一である。
フィルタ21は、上述の通り、幅広の線路3の横方向の長さcを幅狭の線路4の横方向の長さdよりも長くしている。よって、フィルタ21の示す特性、具体的には、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5の示す特性は、実施の形態1のフィルタ1の示す特性とは異なる。しかし、フィルタ21は、フィルタ1と同様、形成された送信用のストリップ線路2の通過帯域を、送信用のストリップ線路2とグランド層14とに発生させた電位差により、変化させることができる。また、フィルタ21によれば、形成された受信用のストリップ線路5の通過帯域を、受信用のストリップ線路5とグランド層14とに発生させた電位差により、変化させることができる。よって、フィルタ21によれば、フィルタ1と同様、送信用のストリップ線路2や受信用のストリップ線路5の形成後も、通過帯域を調整することができる。
(実施例)
実施の形態2のフィルタ21の特性を評価するために、フィルタ21の実施例を作成し、実施例のフィルタ21に1.80〜2.60GHzの信号を入力する試験を行った。
本実施例では、幅広の線路3の横方向の長さcは25.0mmであり、幅狭の線路4の横方向の長さdは10.0mmである。
その他の条件(誘電体層6の材料、誘電体層6の厚さ、誘電体層6の比誘電率、強誘電体15の材料、強誘電体15の比誘電率、強誘電体15の誘電体層6に含有される割合、幅狭の線路4の縦方向の長さaおよび幅広の線路3の縦方向の長さb)は、実施の形態1の実施例と同一である。
よって、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5は、同一の構成である。
なお、第1の蓄電池9から出力される直流電圧により、送信用のストリップ線路2の付近の誘電体層6の実効誘電率は9に調整され、第2の蓄電池13から出力される直流電圧により、受信用のストリップ線路5の付近の誘電体層6の実効誘電率は6に調整されている。
図5(a)は、フィルタ21の実施例における送信用のストリップ線路2の通過特性(|S21|)を示し、図5(b)は、フィルタ21の実施例における受信用のストリップ線路5の通過特性(|S21|)を示している。
また、図6(a)は、フィルタ21の実施例における送信用のストリップ線路2の反射特性(|S11|)を示し、図6(b)は、フィルタ21の実施例における受信用のストリップ線路5の反射特性(|S11|)を示している。
本実施例によれば、前述の通り、第1の蓄電池9から出力される直流電圧により、送信用のストリップ線路2の付近の誘電体層6の実効誘電率が9に調整されており、第2の蓄電池13から出力される直流電圧により、受信用のストリップ線路5の付近の誘電体層6の実効誘電率が6に調整されている。よって、図5(a),(b)から明らかなように、送信用のストリップ線路2の通過帯域のピーク位置(2.13×10Hz付近)は、受信用のストリップ線路5の通過帯域のピーク位置(2.55×10Hz付近)と比較して、約420MHz低くなった。
このとき、送信用のストリップ線路2の反射特性は、図6(a)に示す通り、通過帯域のピーク位置と同様、2.13×10Hz付近で最小を示している。つまり、送信用のストリップ線路2は、2.13×10Hz付近にピークを持つ帯域通過フィルタとして機能していることを示している。
また、受信用のストリップ線路5の反射特性は、図6(b)に示す通り、通過帯域のピーク位置と同様、2.55×10Hz付近で最小を示している。つまり、受信用のストリップ線路5は、2.55×10Hz付近にピークを持つ帯域通過フィルタとして機能していることを示している。
このように、実施の形態2のフィルタ21は、送信用のストリップ線路2および受信用のストリップ線路5を同一の構成にしたにも拘わらず、送信用のストリップ線路2とグランド層14との電位差および受信用のストリップ線路5とグランド層14との電位差によって、送信用のストリップ線路2と受信用のストリップ線路5との通過帯域を異ならせている。よって、フィルタ21によれば、送信用のストリップ線路2や受信用のストリップ線路5の形成後も、通過帯域を調整することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係るフィルタ31を、図7を参照して説明する。フィルタ31は、図7(a)に示すように、実施の形態2の受信用のストリップ線路5だけを用いて、1本のストリップ線路22を形成したものである。また、フィルタ31は、正端子8が直流電圧源32のプラス側に接続され、負端子10が直流電圧源32のマイナス端子に接続されている。
直流電圧源32は、ストリップ線路22を通過させる信号の周波数に応じて、具体的には、送信と受信とで周波数が異なる信号の送信時と受信時とで、正端子8と負端子10との間に印加する直流電圧の値を変更することができる。
なお、フィルタ31は、図7(b)に示すように、実施の形態2のフィルタ21と異なり、グランド層14が分かれていない。これは、ストリップ線路22だけが誘電体層6に形成されているので、結合を考慮する必要がないことによる。
上述した構成以外のフィルタ31の構成は、実施の形態2のフィルタ21と同一である。
フィルタ31の正端子8および負端子10に接続される直流電圧源32は、前述の通り、信号の送信時と信号の受信時とで、正端子8と負端子10との間に印加する直流電圧の値を変更することができる。よって、ストリップ線路22とグランド層14とに発生させる電位差(電圧)も、信号の送信時と信号の受信時とで異ならせることができる。これにより、フィルタ31は、ストリップ線路22の信号送信時の通過帯域と、ストリップ線路22の信号受信時の通過帯域とを、異ならせることができる。従って、フィルタ31によれば、ストリップ線路22の形成後も、通過帯域を調整できることに加え、1本のストリップ線路22で、送信信号のフィルタリングおよび受信信号のフィルタリングを行うことができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係る通信装置40を、図8を参照して説明する。通信装置40は、例えば無線基地局等に設置される。通信装置40は、アンテナ41と、サーキュレータ(方向性結合器)42と、実施の形態2のフィルタ21と、送信回路43と、受信回路44と、を備えている。
アンテナ41は、サーキュレータ42の第1の端子に接続され、サーキュレータ42の第2の端子は、送信用のストリップ線路2の一端に接続され、送信用のストリップ線路2の他端は、送信回路43に接続されている。
上述した接続により、送信回路43から出力された送信信号は、送信用のストリップ線路2を伝送し、サーキュレータ42を伝送した後、アンテナ41から電波として放射される。
また、サーキュレータ42の第3の端子は、受信用のストリップ線路5の一端に接続され、受信用のストリップ線路5の他端は、受信回路44に接続されている。
上述した接続により、アンテナ41で受信された受信信号は、サーキュレータ42を伝送し、受信用のストリップ線路5を伝送した後、受信回路44に入力される。
このように、通信装置40は、実施の形態2のフィルタ21を備えている。よって、通信装置40によれば、送信用のストリップ線路2や受信用のストリップ線路5の形成後も、通過帯域を調整することができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係る通信装置50を、図9を参照して説明する。通信装置50は、例えば無線基地局等に設置される。通信装置50は、アンテナ41と、サーキュレータ42と、実施の形態3のフィルタ31と、送信回路43と、受信回路44と、を備えている。
アンテナ41は、ストリップ線路22の一端に接続され、送信用のストリップ線路22の他端は、サーキュレータ42の第1の端子に接続されている。そして、サーキュレータ42の第2の端子は、送信回路43に接続されている。
上述した接続により、送信回路33から出力された送信信号は、サーキュレータ42を伝送し、ストリップ線路22を伝送した後、アンテナ41から電波として放射される。
また、サーキュレータ42の第3の端子は、受信回路44に接続されている。
上述した接続により、アンテナ41で受信された受信信号は、ストリップ線路22を伝送し、サーキュレータ42を伝送した後、受信回路44に入力される。
このように、通信装置50は、実施の形態3のフィルタ31を備えている。よって、通信装置50によれば、ストリップ線路22の形成後も、通過帯域を調整できることに加え、1本のストリップ線路22で、送信信号のフィルタリングおよび受信信号のフィルタリングを行うことができる。従って、通信装置50によれば、送信用のストリップ線路および受信用のストリップ線路を有するフィルタを備える通信装置と比較して、小型化を実現できる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、この発明は上記の実施の形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。
第1の蓄電池9および第2の蓄電池13は、一次電池でも二次電池でもどちらでもよい。また、第1の蓄電池9および第2の蓄電池13に代えて、正端子8および負端子10に、直流電圧源32を接続してもよい。
また、実施の形態4の通信装置40では、フィルタ21を使用したが、これに代えて、実施の形態1のフィルタ1を使用してもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
強誘電体を含有する誘電体から構成される板状の誘電体層と、
前記誘電体層の一方の面に付着した導電材料から構成されるグランド層と、
前記グランド層が設けられた面とは反対側になる前記誘電体層の他方の面に付着した導電材料を加工して形成されたストリップ線路と、
前記ストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる直流電圧源を接続するための接続部と、
を備えるフィルタ。
(付記2)
前記接続部は、前記直流電圧源のプラス側に接続される正端子と前記直流電圧源のマイナス側に接続される負端子とから構成される、
付記1に記載のフィルタ。
(付記3)
前記正端子および前記負端子は、前記誘電体層の他方の面に設けられ、
前記正端子は、前記誘電体層の他方の面に付着した導電材料からなる導線によって前記ストリップ線路に接続され、
前記負端子は、前記誘電体層を貫くビアによって前記グランド層に接続されている、
付記2に記載のフィルタ。
(付記4)
前記ストリップ線路は、1本であり、
前記1本のストリップ線路と前記グランド層とに発生する電位差は、信号の送信時と信号の受信時とで異なる、
付記1から3のいずれかに記載のフィルタ。
(付記5)
前記ストリップ線路は、送信用と受信用との2本からなり、
前記接続部は、前記ストリップ線路毎に設けられ、
前記直流電圧源は、前記送信用のストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる第1の蓄電池および前記受信用のストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる第2の蓄電池からなる、
付記1から3のいずれかに記載のフィルタ。
(付記6)
前記グランド層は、前記送信用のストリップ線路に対応するものと前記受信用のストリップ線路に対応するものとに分かれている、
付記5に記載のフィルタ。
(付記7)
前記ストリップ線路は、幅広の線路と前記幅広の線路よりも幅狭の線路とが交互に連結されたものである、
付記1から6のいずれかに記載のフィルタ。
(付記8)
前記幅広の線路の連結方向の長さは、前記幅狭の線路の連結方向の長さよりも長い、
付記7に記載のフィルタ。
(付記9)
付記1から8のいずれかに記載のフィルタを備える通信装置。
1,21,31 フィルタ
2 送信用のストリップ線路
3 幅広の線路
4 幅狭の線路
5 受信用のストリップ線路
6 誘電体層
7 第1の導線
8 正端子
9 第1の蓄電池
10 負端子
11 第2の導線
12 ビア
13 第2の蓄電池
14 グランド層
15 強誘電体
22 ストリップ線路
32 直流電圧源
40,50 通信装置
41 アンテナ
42 サーキュレータ
43 送信回路
44 受信回路

Claims (9)

  1. 強誘電体を含有する誘電体から構成される板状の誘電体層と、
    前記誘電体層の一方の面に付着した導電材料から構成されるグランド層と、
    前記グランド層が設けられた面とは反対側になる前記誘電体層の他方の面に付着した導電材料を加工して形成されたストリップ線路と、
    前記ストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる直流電圧源を接続するための接続部と、
    を備えるフィルタ。
  2. 前記接続部は、前記直流電圧源のプラス側に接続される正端子と前記直流電圧源のマイナス側に接続される負端子とから構成される、
    請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記正端子および前記負端子は、前記誘電体層の他方の面に設けられ、
    前記正端子は、前記誘電体層の他方の面に付着した導電材料からなる導線によって前記ストリップ線路に接続され、
    前記負端子は、前記誘電体層を貫くビアによって前記グランド層に接続されている、
    請求項2に記載のフィルタ。
  4. 前記ストリップ線路は、1本であり、
    前記1本のストリップ線路と前記グランド層とに発生する電位差は、信号の送信時と信号の受信時とで異なる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルタ。
  5. 前記ストリップ線路は、送信用と受信用との2本からなり、
    前記接続部は、前記ストリップ線路毎に設けられ、
    前記直流電圧源は、前記送信用のストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる第1の蓄電池および前記受信用のストリップ線路と前記グランド層とに電位差を発生させる第2の蓄電池からなる、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のフィルタ。
  6. 前記グランド層は、前記送信用のストリップ線路に対応するものと前記受信用のストリップ線路に対応するものとに分かれている、
    請求項5に記載のフィルタ。
  7. 前記ストリップ線路は、幅広の線路と前記幅広の線路よりも幅狭の線路とが交互に連結されたものである、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のフィルタ。
  8. 前記幅広の線路の連結方向の長さは、前記幅狭の線路の連結方向の長さよりも長い、
    請求項7に記載のフィルタ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のフィルタを備える通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109599650A (zh) * 2018-11-06 2019-04-09 杨涛 基于微带线谐振器的可重构的巴伦滤波器

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