JP2013207761A - デジタル放送システム、放送ts多重化局、連結送信局及びデジタル放送方法 - Google Patents

デジタル放送システム、放送ts多重化局、連結送信局及びデジタル放送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信するデジタル放送システムを提供する。
【解決手段】複数の放送TS多重化局31,40と、配信回線36,37と、連結送信局39と、より構成されるデジタル放送システムにおいて、連結送信局は、放送TS多重化局と連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定する照合手段41と、時間差に基づいて同期化された多重化放送TS信号から、連結送信する放送TS信号を選択する選択手段41とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結して送信するデジタル放送システム、放送TS多重化局、連結送信局及びデジタル放送方法に関する。
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送サービスが本格化している。こうしたデジタル放送技術を用いて複数の放送プログラムを多重化した後、デジタル変調を行うデジタル放送システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このデジタル放送システム(以下、「第1方式のデジタル放送システム」ということがある)により、1つの放送チャンネルで複数の放送プログラムを多重化して放送することにより、周波数資源を効率的に利用する放送サービスが実施されている。このような放送サービスは、1つの放送チャンネルで1つの放送プログラムしか放送することができなかった従来のアナログ放送システムに比べ、大幅な周波数の有効利用を図ることができる。
また、周波数の有効利用を図る技術として、複数の変調されたデジタル放送信号を各デジタル放送信号間のガードバンドを設けずに連結して送信することで周波数を有効利用できるようにし、標準化されたデジタル放送システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。このデジタル放送システム(以下、「第2方式のデジタル放送システム」ということがある)においては、連結された複数のデジタル放送信号のうち、任意のデジタル放送信号のみを受信することが可能であり、第2方式のデジタル放送システムは、上記した第1方式のデジタル放送システムに比べて受信機における受信帯域幅を狭くすることが可能である。そのため、デジタル受信機の消費電力を下げることが可能となり、特に携帯型受信システムに適している。
<第1方式のデジタル放送システム>
図15は第1方式のデジタル放送システムの構成例を示すブロック図であり、全国共通の放送プログラム構成のデジタル放送システムの全体構成を示す。図15では、全国向け放送プログラム供給事業者201からそれぞれ供給されたトランスポートストリーム(Transport Stream、以下、「TS」ということがある)形式の放送プログラム信号を、放送TS生成局(全国向け)202内の放送プログラム多重化部203においてMPEG-2 Systems規格によるパケット単位多重を行った後、再多重化部204において、後段のデジタル変調器207で直接デジタル変調可能な信号形式である放送TS信号に変換した後、放送TS信号配信回線(全国向け)205に送出する。放送TS信号配信回線205は、全国向け放送プログラムを各地域のデジタル放送送信局206,206に配信するデジタル通信回線であり、衛星通信回線、光デジタル回線、マイクロ波デジタル通信回線等の使用が可能である。
各地域のデジタル放送送信局206は、配信されてきた放送TS信号を、デジタル変調器207でデジタル変調した後、送信機208で所定の電力レベルまで増幅した後、更に、送信アンテナ209より放送電波として送信する。
上記した図15に示す全国共通の放送プログラム構成のデジタル放送サービスの場合のシステム構成例では、一般に放送サービスは全国共通のコンテンツと地域毎に異なるコンテンツ(例えば、地域ニュースや天気予報など)とで構成される場合が殆どである。このように地域で制作したコンテンツも多重化した放送サービスを行う場合には、図16に示すようなシステム構成例とする必要がある。
図16に示すシステム構成例では、地域毎(例えば、第1地域210、第2地域211)に地域発の放送プログラムを多重化するため、全国向け放送プログラムは放送プログラム多重化部203で多重化されたものを、放送TS信号配信回線(全国向け)205を介して各地域210,211の放送TS生成局(地域向け)212に配信する。各地域210,211の放送TS生成局(地域向け)212は、各地域毎に、地域向け放送プログラム供給事業者213から供給される地域向け放送プログラムを、放送TS信号配信回線205を介して配信されてきた全国向け放送プログラム信号と共に放送プログラム多重化装置214において多重化を行った後、再多重装置215で放送TS信号に変換する。この放送TS信号は、各地域毎の地域向け放送TS配信回線216を通して当該地域内の各デジタル放送送信局206に配信される。各デジタル放送送信局206は、配信されてきた放送TS信号をデジタル変調器207でデジタル変調した後、送信機208で所定の電力まで増幅し、送信アンテナ209から放送電波として送信する。
このような第1方式のデジタル放送システムによる放送サービス形態は、各地域において全国配信ネットワークから所定の放送プログラムを抽出する手段と地域向け放送プログラムを多重化する手段と多重化された放送プログラム信号を地域内の1または複数の送信所に配信するプログラム配信用通信ネットワークを必要とするため、放送事業者やプログラム配信用通信ネットワーク事業者などプログラム提供者の設備負担が大きくなるという問題点を有している。
<第2方式のデジタル放送システム>
図17は第2方式のデジタル放送システムにおいて送信される放送電波の周波数スペクトラム構成を示す図である。このデジタル放送方式は、複数の地上波デジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに送信することを可能とする連結送信方式を採用している(非特許文献1の第4章参照)。
上記した第1方式のデジタル放送システムで示したMPEG-2 Systems多重化方式では、多重化された信号をデジタル復調し、その中から所定の放送プログラムを抽出し復号するため、受信機のデジタル復調部分は高速動作する必要があり、消費電力が大きくなるという問題点を有していた。一方、第2方式のデジタル放送システムの連結送信方式で送信された放送信号を受信する場合は、所定の放送プログラムで変調された信号だけを受信することができるため、受信機のデジタル復調部分の動作は低速ですみ、消費電力の削減が可能である。また、復調部分の動作を低速で可能とすることで、受信機の低価格化も可能となる。
従って、比較的伝送速度が低い標準画質のTVサービスや携帯受信機向けの低画質TVサービスなどの多チャンネル放送サービスについては、特に受信機の消費電力削減というメリットを生かした移動・携帯受信サービスを可能とすることもできるため、連結送信方式は複数放送プログラムの放送方式としては適した伝送方式と言える。
しかしながら、連結送信を可能とするためには、連結送信を行う複数の放送プログラム信号の間において、(1)OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)フレーム同期タイミングの一致、(2)サンプリング周波数の一致、(3)デジタル変調後の各放送信号の間に同期関係が成立すること、という条件が必要であるため、複数の放送プログラム信号は、ARIB標準規格モバイルマルチメディア放送の伝送方式に示すように、完全に同期したTS形式に多重化され、送信所に配信される必要がある(非特許文献2の付属第5章参照)。
図18は、非特許文献2に示された13セグメントの放送TS信号2個と1セグメント形式の放送TS信号7個のパケット単位時分割多重の様相を示したものである。図18において、放送TS1及びTS9は13セグメント構成のTS信号であり、放送TS2ないし8は1セグメント構成のTS信号である。各放送TSのパケットは、生起した順に多重化される。図中の矢印線は各放送TSのパケットが多重化される位置を示している。
特開2000−32410号公報 特開2000−261403号公報
ARIB STD−B29「地上デジタル音声放送の伝送方式」、2.2版、社団法人電波産業会、2005年11月30日2.2改定 ARIB STD−B46「セグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送の伝送方式」1.1版、社団法人電波産業会、2011年3月28日1.1改定
図19は第2方式のデジタル放送システムの構成例を示すブロック図であり、全国共通の放送プログラム構成の連結送信方式のデジタル放送システムの全体構成を示す。図19では、全国向け放送プログラム供給事業者201からそれぞれ供給されたTS形式の放送プログラム信号は、放送TS多重化局220に供給され、放送TS多重化局220を構成する放送TS生成部221内の伝送速度変換部222において、所定の伝送パラメータに合わせた伝送速度に変換される。速度変換されたTS信号は多重フレーム生成部223において、ヌルトランスポートストリームパケット(Null Transport Stream Packet、以下、「ヌルTSP」ということがある)を挿入することにより、伝送パラメータの違いにかかわらず一定のデータ伝送速度の放送TS信号を得る。このヌルTSPは、伝送速度を所定の値に合わせるために挿入されるパケット信号であり、情報伝送には使用されない。
セグメント数が同じ各放送TS信号は、同じ伝送速度であるため、時分割多重化部224において、パケット単位での時分割多重が可能である。
時分割多重された放送TS信号は、放送TS配信回線(全国向け)205を介して各地域の連結送信局225,225に入力され、放送TS分離部226で各放送TS信号に分離された後、各放送TS信号毎に伝送路符号化部227で誤り訂正及び符号化が行われ、連結フレーム構成部228に供給される。連結フレーム構成部228においては、図17に示したようなスペクトラム信号が得られるように各放送TS信号のフレーム構成が行われ、デジタル変調器229においてデジタル変調される。デジタル変調された信号は、送信機208において所定の電力まで増幅された後、送信アンテナ209から放送電波として送信される。
図19は、第2方式のデジタル放送システムの全国共通の放送プログラム構成のデジタル放送サービスの場合のシステム構成例を示したが、一般に放送サービスは全国共通のコンテンツと地域毎に異なるコンテンツで構成される場合が殆どである。このように地域で制作したコンテンツも多重化した放送サービスを行う場合には、図20に示すようなシステム構成例とする必要がある。
第2方式のデジタル放送システムは、第1方式のデジタル放送システムと異なり、各放送TS信号は、連結送信局225の放送TS分離回路226の入力端(図19参照)において同期化されている必要があるため、各地域向け放送プログラムを配信する前に、放送TS多重化局220において全国向け放送プログラムと一緒に同期化・多重化する必要がある。そのため、地域向け放送プログラム供給事業者213は地域発の放送プログラムを放送TS多重化局220に送信(アップリンク)するための通信回線230が必要となる。更に、第1地域210と第2地域211向け多重化信号の構成が異なるため、多重化された放送TS信号の配信回線として各地域向けに別々の配信回線を必要とする。
すなわち、第2方式のデジタル放送システムでは、全国向けと地域向けの放送プログラムを連結送信方式で放送する場合は、各地域発の放送プログラム送信回線230と各地域向けの時分割多重された放送TS信号を配信する放送TS配信回線205を別々に準備する必要があり、第1方式のデジタル放送システムと同様に放送事業者やプログラム配信用通信ネットワーク事業者などプログラム提供者の設備負担が大きくなるという問題点を有している。
本発明は、上記した従来の課題を解決するものであり、連結送信するデジタル放送システムにおいて、各地域に配置された連結送信局が複数の放送プログラム配信局から配信される放送プログラムから任意に放送するプログラムを選択して各地域に適合した構成のプログラムとして連結送信することができるデジタル放送システム、放送TS多重化局、連結送信局及びデジタル放送方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局(31,40)と、前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線(36,37)と、複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局(39)と、より構成されるデジタル放送システムにおいて、前記連結送信局は、前記放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定する照合手段(41,52A,52B)と、前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択する選択手段(41,55)とを備えることを特徴とするデジタル放送システムを提供する。
上記した(1)の発明によれば、連結送信局は、同期化された多重化放送TS信号から任意に放送TS信号を選択して連結送信するので、連結送信するデジタル放送システムにおいて、各地域に配置された連結送信局は、複数の放送プログラム配信局から配信される放送プログラムから任意に放送するプログラムを選択して各地域に適合した構成のプログラムとして連結送信することができる。
(2)上記(1)の発明において、前記放送TS多重化局は、前記放送TS信号と前記第2基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段(34A,34B)を備え、前記連結送信局は、前記照合手段にて測定された時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の前記多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行う同期化手段(41,53A,53B)と、同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離する分離手段(41,54A,54B)とを備えることを特徴とする。
上記した(2)の発明によれば、連結送信局において、測定された時間差情報に基づいて、複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間のフレーム同期信号の位置(タイミング)を一致させ、同期化を行うことができる。
更に、同期化された多重化放送TS信号から分離された複数の放送TS信号は、多重化放送TS信号の段階で同期化されているため、各放送TS信号に分離した後も同期化された状態を維持させることができる。
(3)上記(1)の発明において、当該放送区域内に複数の連結送信局を配置して所定のカバーエリアを確保し、前記複数の連結送信局が同一の周波数で送信する単一周波数ネットワーク(SFN)を構成する場合、前記複数の連結送信局から送信される放送電波が相互干渉を起こさないように各連結送信局の送信タイミング時間を所定の時間範囲内に収めるために、前記複数の連結送信局の各連結送信局における各多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングを同期化する同期化手段(41,53A,53B)を備え、前記同期化手段は、同期化する前記フレーム同期タイミングを、各連結送信局のフレーム同期タイミングではない別に指定された各連結送信局に共通の時刻タイミング、または各連結送信局毎に異なった時刻タイミングを基準にして遅延補正することを特徴とする。
上記した(3)の発明によれば、SNFを形成する各連結送信局の送信タイミングを一致させ、これにより、SFN動作を可能とすることができる。
なお、複数の連結送信局でカバーする放送区域内において地形などによる伝搬特性の違いなどを考慮して、各連結送信局の送信タイミングを変える必要がある場合は、前記の共通の時刻タイミングを各連結送信局毎に異なった時刻タイミングに変えてやることで、地形などによる伝搬特性の違いに対応することが可能である。その結果、当該地域内での各連結送信局から送信される連結送信OFDM信号の遅延時間差を、放送電波が相互干渉を起こさない時間差の範囲内に収めることができる。
更に、上記した(3)の発明によれば、当該地域内において同一放送プログラム構成の連結送信OFDM信号で放送する複数の連結送信局に対しては同一周波数を割り当てるだけでよくなるため、周波数有効利用が図れる。その結果、SFNを構成することできない場合に、各送信局に割り当てなければならなかった周波数を別の放送プログラム構成サービスや別のサービスなどに割り当てることなどが可能となる。
(4)上記(1)の発明において、前記連結送信局は、前記多重化放送TS信号のフレーム同期信号を分離する第1の分離手段(82A,82B)と、前記第1の分離手段にて分離された前記フレーム同期信号と、当該連結送信局において別に生成された当該フレーム同期信号とを比較し、各々のフレーム同期信号間の時間差を測定する測定手段(83A,83B)と、前記測定手段にて測定された時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行う同期化手段(41,53A,53B)と、同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離する第2の分離手段(41,54A,54B)とを備えることを特徴とする。
上記した(4)の発明によれば、連結送信局において、測定された時間差情報に基づいて、複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間のフレーム同期信号の位置(タイミング)を一致させ、同期化を行うことができる。
また、上記した(4)の発明によれば、上記した(2)の発明と比較して、放送TS多重化局における基準時刻情報の生成と多重化が不要となり、また、連結送信局における基準時刻情報の生成と両者の基準時刻情報の比較による、各々のフレーム同期信号間の遅延時間の演算及び遅延制御が不要となるため、他の送信局との送信タイミングの調整が不要な単独で連結送信局を運転するなどの場合には、より簡易な回路構成での運用を可能とすることができる。
(5)上記(1)の発明において、前記放送TS多重化局は、前記複数の放送TS信号を、伝送パラメータにより決まる伝送速度に変換して速度変換後TS信号を出力する伝送速度変換手段(91A,22A,22B,・・・,22N)と、前記伝送速度変換手段から出力された前記速度変換後TS信号と、前記速度変換後TS信号を多重化する際の多重化フレーム内の位置情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段(92A)とを備え、前記連結送信局は、前記多重化放送TS信号から前記速度変換後TS信号及び前記位置情報を分離する第1の分離手段(93,95A,95B)と、前記位置情報に基づいて、前記速度変換後TS信号から複数の速度変換後TS信号を分離する第2の分離手段(93,94A,94B)と、前記第2の分離手段にて分離された前記複数の速度変換後TS信号を速度変換前の伝送速度を変換して元の放送TS信号にする変換手段(97A1,97B1,・・・,97i1,97A2,97B2,・・・,97i2)とを備えることを特徴とする。
上記した(5)の発明によれば、放送TS多重化局において、各放送TS信号の多重フレーム生成部が無くされ、ヌルTSPが挿入しない状態であるところの伝送速度変換しただけのTS信号を多重化した多重化TS信号が、多重化フレーム内の位置情報と共に、配信回線を介して連結送信局に配信され、連結送信局においては、配信されてきた多重化フレーム内の位置情報に基づいて、多重化TS信号からTS信号を分離した後、ヌルTSPを挿入して多重フレームを生成して、放送TS信号に変換する。これにより、配信回線を伝送する多重化TS信号(放送プログラム信号)の中のヌルTSPを削除することができ、多重化TS信号(放送プログラム信号)の配信に使用する通信回線の所要伝送速度を大幅に低減することができ、設備規模や回線使用料を削除することが可能となる。
(6)上記(1)の発明において、前記連結送信局は、前記多重化放送TS信号から選択・抽出された複数の放送TS信号を記憶する第1の記憶手段(101)と、前記第1の記憶手段に記憶された複数の放送TS信号を時分割に読み出し、読み出された放送TS信号を時分割に順次符号化処理する一の符号化手段(27X)と、前記符号化手段にて時分割に符号化された複数の符号化信号を記憶する第2の記憶手段(104)とを備えることを特徴とする。
上記した(6)の発明によれば、連結送信局において、一の符号化手段により時分割に順次符号化処理させることで、複数の放送TS信号の符号化処理を一の符号化手段で行うことが可能となる。その結果、連結送信局の回路構成を簡易化することが可能となり、より安価な設備による運用することができる。
(7)複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局(31,40)と、前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線(36,37)と、複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局(39)と、より構成されるデジタル放送システムにおける放送TS多重化局であって、当該放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された基準時刻情報及びフレーム同期信号を生成する第1の生成手段(33A,33B)と、前記フレーム同期信号に基づいて、前記複数のTS形式の放送信号のフレームタイミングを一致させた放送TS信号を生成する第2の生成手段(32A,32B,42A,42B,・・・,42N)と、前記放送TS信号と前記基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段(34A,34B)とを備えることを特徴とする放送TS多重化局を提供する。
上記した(7)の発明によれば、放送TS多重化局は、連結送信するデジタル放送システムにおいて、各地域に配置された連結送信局に対して、複数の放送プログラム配信局から配信される放送プログラムから任意に放送するプログラムを選択して各地域に適合した構成のプログラムとして連結送信するための放送プログラムを配信することができる。
(8)複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局(31,40)と、前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線(36,37)と、複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局(39)と、より構成されるデジタル放送システムにおける連結送信局であって、前記放送TS多重化局と当該連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定する照合手段(41,52A,52B)と、前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択する選択手段(41,55)とを備えることを特徴とする連結送信局を提供する。
上記した(8)の発明によれば、連結送信局は、同期化された多重化放送TS信号から任意に放送TS信号を選択して連結送信するので、連結送信するデジタル放送システムにおいて、各地域に配置された連結送信局は、複数の放送プログラム配信局から配信される放送プログラムから任意に放送するプログラムを選択して各地域に適合した構成のプログラムとして連結送信することができる。
(9)複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局(31,40)と、前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線(36,37)と、複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局(39)と、より構成されるデジタル放送システムで使用されるデジタル放送方法であって、前記放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定するステップと、前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択するステップとを含むことを特徴とするデジタル放送方法を提供する。
(10)上記(9)の発明において、前記放送TS多重化局は、前記放送TS多重化局と前記第2基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力するステップを含み、前記連結送信局は、前記多重化放送TS信号に多重化された前記第2基準時刻情報を分離するステップと、前記時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行うステップと、同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離するステップとを含むことを特徴とする。
本発明のデジタル放送システム、放送TS多重化局、連結送信局及びデジタル放送方法によれば、連結送信局が同期化された多重化放送TS信号から任意に放送TS信号を選択して連結送信するので、連結送信するデジタル放送システムにおいて、各地域に配置された連結送信局は、複数の放送プログラム配信局から配信される放送プログラムから任意に放送するプログラムを選択して各地域に適合した構成のプログラムとして連結送信することができる。
本発明の実施例1に係るデジタル放送システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1における放送TS多重化局31の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1における連結送信局39の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1における各局の1PPS信号とフレーム同期信号のタイミング関係を示す図である。 本発明の実施例1における伝送路符号化部27A,27Bの詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1における逆フーリエ変換後の連結送信OFDM信号の周波数軸上の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施例における各局の1PPS信号とフレーム同期信号のタイミング関係を示す図である。 本発明の実施例3における連結送信局39の詳細構成を示すブロック図である。 デジタル放送における放送TS生成過程を説明する図である。 本発明の実施例4における伝送速度変換後のTS信号をフレーム単位多重化する動作を説明する図である。 本発明の実施例4における放送TS多重化局31の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施例4における連結送信局39の詳細構成を示すブロック図である。 本発明の実施例5における連結送信局39の伝送路符号化部の詳細構成を示すブロック図である。 図13に示す伝送路符号化部の動作シーケンスを示す図である。 従来の第1方式のデジタル放送システムにより複数の放送プログラムを全国共通に放送するシステム全体の構成例を示すブロック図である。 従来の第1方式のデジタル放送システムにより各地域毎に異なる複数の放送プログラムを各地域毎に放送するシステム全体の構成例を示すブロック図である。 従来の第2の方式のデジタル放送システムにより放送される放送電波の周波数スペクトラム構成を示す図である。 従来の第2の方式のデジタル放送システムにおいて複数の放送TS信号の時分割多重動作を説明する図である。 従来の第2方式のデジタル放送システムにより複数の放送プログラムを全国共通に放送するシステム全体の構成例を示すブロック図である。 従来の第2方式のデジタル放送システムにより各地域毎に異なる複数の放送プログラムを各地域毎に放送するシステム全体の構成例を示すブロック図である。 1セグメント形式の伝送TSP数とビットレートを示す図である。 多重フレームに含まれるTSP数を示す図である。
以下、本発明に係るデジタル放送システムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るデジタル放送システムの概略構成を示すブロック図であり、連結送信方式による複数の放送プログラムの地上デジタル放送システムを示す。
図1に示すように、実施例1のデジタル放送システムは、全国向け放送TS多重化局31、地域向け放送TS多重化局40、全国向け放送TS配信回線36、地域向け放送TS配信回線37、及び各地域向けの1または複数の連結送信局39,39とより構成され、連結送信局39より複数の地上波デジタル放送信号が放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信方式により送信される。
全国向け放送TS多重化局31及び地域向け放送TS多重化局40は、それぞれ多重フレーム生成部32A,32Bと、同期信号生成部33A,33Bと、時分割多重化部34A,34Bとを備えている。地域向け連結送信局39は、同期信号生成部33Cと、放送TS分離選択部41と、伝送路符号化部27A,27Bと、連結フレーム構成部28と、デジタル変調部29と、送信機18と、送信アンテナ19とを備えている。
全国向け放送TS多重化局31には、1または複数の全国向け放送プログラム供給事業者11からTS形式の放送プログラム信号が供給される。全国向け放送TS多重化局31の多重フレーム生成部32Aは、供給されたTS形式の放送プログラム信号の伝送速度変換、同期化、多重フレーム生成を行ない、後述する基準時刻情報に同期化された複数の放送TS信号を生成する。
この同期化された複数の放送TS信号は、時分割多重化部34Aにおいて多重化された後、全国向け放送TS信号配信回線36を介して各地域38の連結送信局39,39に配信される。
地域向け放送TS多重化局40には、1または複数の地域向け放送プログラム供給事業者13からTS形式の放送プログラム信号が供給される。地域向け放送TS多重化局40の多重フレーム生成部32Bは、全国向け放送TS多重化局31と同様に、供給されたTS形式の放送プログラム信号の伝送速度変換、同期化、多重フレーム生成を行ない、後述する基準時刻情報に同期化された複数の放送TS信号を生成する。
この同期化された複数の放送TS信号は、全国向け放送TS多重化局31と同様に、時分割多重化部34Bにおいて多重化された後、地域向け放送TS信号配信回線37を介して各地域38の連結送信局39,39に配信される。
全国向け放送TS多重化局31、地域向け放送TS多重化局40、連結送信局39にそれぞれ設置された同期信号生成部33A,33B,33Cは、複数の放送TS信号を同期化するためのものであり、同一構成及び同一機能のものである。
同期信号生成部33A,33B,33Cは、共通の時刻基準を与えるGPS信号発生部(GPS衛星)35から送られている時刻情報信号(GPS(Global Positioning System)信号)を受信し、(1)基準クロック信号、(2)フレーム同期信号、(3)各局共通の時刻タイミングとフレーム同期信号の時刻タイミングとの時間関係を記述した基準時刻情報、等のタイミング管理に必要な信号を生成する。
同期信号生成部33A,33B,33Cで生成されたフレーム同期信号は、各放送TS信号の同期化を行う際に基準タイミング信号として使用される。同期信号生成部33A,33Bにおいて生成された基準時刻情報は、当該放送TS多重化局31,40の基準時刻を与える情報として時分割多重化部34A,34Bにおいて各放送TS信号と共に多重化される。同期信号生成部33Cにおいて生成された基準時刻情報は、連結送信局39の基準時刻情報として使用される。
連結送信局39には、放送TS信号配信回線36及び37を介してそれぞれ配信されてきた全国向け及び地域向けの各多重化放送TS信号が供給される。連結送信局39の放送TS分離選択部41は、供給された多重化放送TS信号から基準時刻情報を分離し、同期化し、同期化された多重化放送TS信号から放送に必要な放送TS信号を分離し選択する。
分離選択された放送TS信号は、伝送路符号化部27A,27Bにおいて誤り訂正及び符号化が行われる。連結フレーム構成部28は、放送信号間にガードバンドを設けない各放送TS信号のフレーム構成を行い、デジタル変調器29は、デジタル変調する。デジタル変調信号は、送信機18において所定の電力まで増幅された後、更に送信アンテナ19から放送電波として送信される。
全国向け放送TS配信回線36としては、広域をカバーする衛星デジタル通信回線、全国キャリアの光デジタル回線(光ファイバー回線)、マイクロ波デジタル通信回線などが利用可能である。
一方、各地域向け放送プログラムは、各地域の放送TS多重化局40から提供されるが、全国向け放送TS配信回線36とは異なり、比較的狭い地域への配信であることと多重化プログラム数が全国向けよりも比較的少なく低速回線での対応も可能なため、地域向け放送TS配信回線37は、全国向け配信回線36と同等の種類のものに加え、低速のLAN(Local Area Network)やIP(Internet Protocol)ネットワークなどでの対応も可能である。
以上、放送TS配信回線36,37として使用可能な回線について説明したが、上記以外の通信回線の利用は、本発明の範囲を逸脱するものではない。
図2は、全国向け放送TS多重化局31の詳細構成を示すブロック図である。図2に示すように、放送TS多重化局31の多重フレーム生成部32Aは、伝送速度変換部22A,22B,・・・,22Nと、多重フレーム生成部42A,42B,・・・,42Nとを備えている。同期信号生成部33Aは、GPS受信機43Aと、同期信号生成回路44Aとから構成されている。
多重フレーム生成部32Aには、各放送プログラム供給事業者11からTS形式の放送プログラム信号(放送TS信号No.1,・・・,n)が供給される。この放送プログラム信号は、伝送速度変換部22A,22B,・・・,22NにおいてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)信号形式で放送される場合のビットレートに変換されることにより、伝送速度変換が行われる。このビットレートは変調パラメータにより決まっており、図21は、6MHz帯域の場合、1セグメント形式の伝送TSP数とビットレートを示す(非特許文献1の第2章表2-3参照)。
伝送速度変換回路22A,22B,・・・,22Nの出力は、多重フレーム生成部42A,42B,・・・,42NにおいてヌルTSPが挿入されることにより、伝送パラメータの違いにかかわらず一定のデータ伝送速度となる多重フレームに変換されて放送TS信号が生成される。
一例として、6MHz帯域のシステムの1セグメント形式の場合の伝送クロックは、1.0158MHz(1セグメント形式のIFFTサンプリング周波数)の2倍とすることによりOFDMフレーム長と一致している。図22は、この多重フレームの中に含まれるTSP数(伝送TSP数とヌルTSP数の総計)を示す(非特許文献2の3.2章表3-2-1参照)。
多重フレーム生成部42A,42B,・・・,42NにおいてTSP配置されたトランスポートストリーム(TS)信号は、ISDB−T伝送方式における再多重装置とOFDM変調装置の標準インターフェース信号形式を与える。この結果、各多重フレーム生成部42A,42B,・・・,42Nの出力は、OFDMフレーム長、伝送速度が一致したところの同期化されたTS信号となる。本明細書において、このTS信号を「放送TS信号」ということがある。
次に、同期信号生成部33Aについて説明する。GPS受信機43Aは、GPS信号を受信して10MHzの基準クロック信号と時刻基準となる1PPS(秒パルス:Pulse Per Second)信号を出力する。GPS受信機43Aは、複数のGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信・処理することによりGPS受信機43Aの位置(緯度、経度及び高度)を知ることができるため、GPS衛星からGPS受信機までの伝搬距離を計算できる。従って、伝搬遅延を補正した受信時刻をいずれの位置においても知ることができるため、異なる位置に設置されたGPS受信機は同期した1PPS信号を出力することができる。
同期信号生成回路44Aは、10MHzの基準基準クロック信号と1PPS信号を入力として、各部で使用される(1)基準クロック信号、(2)フレーム同期信号、及び(3)基準時刻情報を出力する。基準時刻情報の信号形式は特に規定はないが、放送TS信号の中の一部のヌルパケットに記載するか、独立した時刻情報パケットに形で、時分割多重化部34Aにおいて各放送TS信号に多重化される。
フレーム同期信号の周期は、連結送信形式のモードとガードインターバル長のみで決まり、連結送信される各放送信号の伝送パラメータやセグメント数には依存しない。
同期信号生成回路44Aから出力されたフレーム同期信号は、各多重フレーム生成回路42A,42B,・・・,42Nに供給され、生成される各放送TS信号のフレームタイミングをフレーム同期信号タイミングに一致(同期化)させる。その結果、フレームタイミングが一致した複数の放送TS信号が時分割多重化部34Aに入力される。
時分割多重化部34Aは、複数の放送TS信号と基準時刻情報などを時分割多重して1のTS信号として出力する。本明細書において、この出力信号を「多重化放送TS信号」ということがある。
多重化放送TS信号を生成する方法については、一例として、図18に示すように各プログラムの放送TS信号をパケット単位で時分割多重する。この方法では、放送TSがすべて1セグメント形式の場合には、多重化方法は簡易であり、各放送TS信号に含まれるTSPを順次多重していくことで多重化放送TS信号が得られる。
また、同期信号生成回路44Aから供給される基準時刻情報は、放送TS信号のヌルパケットなどの空き領域に書き込まれるか、独立した情報パケットを生成して多重化される。従って、多重化放送TS信号のフレーム同期位置の送出時刻は、この基準時刻情報を参照することで知ることができる。生成された多重化放送TS信号は、放送TS信号配信回線36を介して各地域の連結送信局39に送られる(図1参照)。
図1に示す地域向け放送TS多重化局40の詳細構成は、図2に示す全国向け放送TS多重化局31の詳細構成と同様であり、その説明を省略する。また、放送TS多重化局40の同期信号生成部33Bは、放送TS多重化局31の同期信号生成部33Aと同様にGPS受信機(図示せず)と同期信号生成回路(図示せず)とから構成され、その構成は同じであるので、説明を省略する。
図3は、図1に示す連結送信局39の詳細構成を示すブロック図である。図3に示すように、放送TS分離選択部41は、全国向け放送TS配信信号を処理する基準時刻情報分離部51A、照合部52A、同期化部53A、放送TS分離部54A、並びに、地域向け放送TS配信信号を処理する基準時刻情報分離部51B、照合部52B、同期化部53B、放送TS分離部54B、更に、放送TS選択抽出部55を備えている。
全国向け及び地域向け放送TS配信回線36,37を介して送られてきた多重化放送TS信号は、基準時刻情報分離部51A,51Bにおいて多重化放送TS信号に多重化されている各放送TS多重化局31,40の基準時刻情報が分離抽出される。この基準時刻情報は、前記のように放送TS多重化局31,40において、放送TS多重化局31,40内のGPS受信機43A,43Bで受信したGPS信号を基準とした1PPS信号のタイミングと、1PPS信号を基準としたフレーム同期信号の送出時刻とが記述されている。
分離された基準時刻情報は、照合部52A,52Bに供給される。また、基準時刻情報分離部51A,51Bにおいて基準時刻情報が分離された多重化放送TS信号は、同期化部53A,53Bに供給される。
一方、連結送信局39においても、放送TS多重化局31,40と同様に、GPS受信機43C及び同期信号生成回路44Cで構成される同期信号生成部33Cを備えており、連結送信局39の各部で使用される(1)基準クロック信号、(2)フレーム同期信号、及び(3)基準時刻情報を得ている。
ここで、放送TS多重化局31,40から配信された多重化放送TS信号の同期化動作について説明する。
図4は、各局(放送TS多重化局31,40、連結送信局39)における基準時刻タイミングを与える1PPS信号とフレーム同期信号のタイミング関係を示す。なお、フレーム同期信号は、GPS受信機から供給される10MHzの基準クロック信号より生成されるが、フレーム周期は1秒の整数分の1とはならないため1PPS信号とフレーム同期信号の時間差は、各1PPS信号毎に異なり、かつ連結送信局ごとに異なる。
図4に示すように、ある1PPS信号を基準とした直後のフレーム同期信号までの時間差を、全国向け放送TS多重化局31については、(a)に示すようにT(NF)、地域向け放送TS多重化局40については、(b)に示すようにT(LF)、連結送信局39については、(c)に示すようにT(TF)とする。1PPS信号はGPS信号より生成されるため、各局で共通のタイミングとなっている。
次に、(d)は、連結送信局39において受信された全国向け放送TS多重化局31から配信された全国向け多重化放送TS信号のタイミングを示す。(d)中のT(ND)は全国向け放送TS配信回線36における伝搬遅延を示している。従って、連結送信局39において受信された全国向け多重化放送TS信号のフレーム同期信号の1PPS信号からの時間差T(N)は、次式(1)で与えられる。
また、受信された全国向け放送TS信号のフレーム同期信号と連結送信局31のフレーム同期信号との時間差ΔT(N)は、同様にして次式(2)で与えられる。
T(N)=T(NF)+T(ND) ・・・ (1)
ΔT(N)=T(N)−T(TF) ・・・ (2)
上記ΔT(N)は、多重化放送TS信号と連結送信局39のフレーム同期信号の時間差を与える。時間差の値がプラスの場合は「遅れ」を、マイナスの場合は「進み」を示している。
上記と同様な処理により、連結送信局39において受信された地域向け放送TS信号のフレーム同期信号と連結送信局31のフレーム同期信号との時間差ΔT(L)も演算することができる。(f)に示す例では、ΔT(L)はマイナスである。
上記の演算操作は、図3中の照合部52A,52Bにおいて、基準時刻情報分離部51A,51Bにおいて分離された基準時刻情報と、連結送信局39の同期信号生成回路44Cから供給される基準時刻情報とを照合し、その時間差を測定することにより行われ、得られた時間差情報を同期化部53A,53Bに供給する。
連結送信局31の同期化部53A,53Bは、照合部52A,52Bから出力された時間差情報に基づいて、各多重化放送TS信号の遅延時間補正を行う。これにより、(a)に示す全国向け放送TS多重化局31からの全国向け放送TS配信信号のフレーム同期信号は、遅延時間補正の結果、(e)に示すタイミングのフレーム同期信号になる。また、(b)に示す地域向け放送TS多重化局40からの地域向け放送TS配信信号のフレーム同期信号は、遅延時間補正の結果、(g)に示すタイミングのフレーム同期信号になる。
従って、(e)及び(g)に示すように遅延時間補正が行なわれたフレーム同期信号の位置(タイミング)は、(c)に示す連結送信局39のフレーム同期信号のタイミングと一致させることができる。
同期化された各多重化放送TS信号は、それぞれ放送TS分離部54A,54Bに入力される。放送TS分離部54A,54Bは、図2に示す放送TS多重化局31の時分割多重化部34の逆操作を行うことにより、個々の放送TS信号に分離することができる。この放送TS分離部54A,54Bにおいては、多重化された放送TS信号から個々のプログラムに対応する放送TS信号を分離し、並列に出力する。図3のTS(N−1),TS(N−2),・・・,TS(N−i)(iは正の整数)は、放送TS分離部54Aからの出力を示し、TS(L−1),TS(L2),・・・,TS(L−i)は、放送TS分離部54Bからの出力を示す。ここで、Nは全国ネットを、Lは地域ネットを、数字は一連番号を示す。
分離された各放送TS信号は、同期化回路53において、各多重化放送TS信号のフレームタイミングを一致させているため、分離された各放送TS信号のフレームタイミングも一致している。これらの各放送TS信号は、放送TS選択抽出部55に送られる。
放送TS選択抽出部55は、地域の放送計画に沿った放送プログラムを選択・抽出して、個々の放送TS信号を伝送路符号化部27A,27B,・・・,27K(Kは正の整数で、連結送信するチャンネル数とする)に送る。
図5は、伝送路符号化部27Aの詳細構成を示す。伝送路符号化部27Bは、伝送路符号化部27Aと同一構成であるので、その詳細な図示と説明は省略する。なお、1セグメント形式の場合は、回路部分72と階層分割回路62と階層合成回路73は使用されない。
伝送路符号化部27Aは、外符号化部61と、階層分割部62と、バイト・ビット(byte-bit)変換部63A,63B,68A,68Bと、エネルギー拡散部64A,64Bと、遅延補正部65A,65Bと、ビット・バイト変換部66A,66Bと、バイトインターリーブ部(byte-interleaving)67A,67Bと、畳込み符号化部69A,69Bと、ビットインターリーブ部70A,70Bと、マッピング部(mapping)71A,71Bと、階層合成部73と、時間インターリーブ部74と、周波数インターリーブ部75と、パイロット信号生成部76と、制御信号生成部77と、付加情報生成部78と、OFDMフレーム構成部79とを備えている。
図3の放送TS選択抽出部55から出力された放送TS信号のTSP(トランスポートストリームパケット)は、外符号化部61において誤り訂正符号16バイトが付加されて合計204バイトのTSPとして出力される。このTSPは、階層分割部62においてA階層(1セグメント)とB階層(2セグメント)のトランスポートストリームに振り分けられ、各階層に振り分けられたTSPは、バイト・ビット変換部63Aでバイトからビットにデジタル信号形式に変換され、エネルギー拡散部64Aでエネルギー拡散された後、遅延補正部65Aでバイトインターリーブによる遅延補正がされ、ビット・バイト変換部66Aでビットからバイトにデジタル信号形式の変換が行なわれた後、バイトインターリーブ部67Aでバイト単位のインターリーブが行なわれる。バイトインターリーブ部67Aの出力は、バイト・ビット変換部68Aにおいて再びバイトからビットにデジタル信号形式の変換が行なわれ、畳込み符号化部69Aに入力される。
畳込み符号化部69Aは、入力ビット信号に誤り訂正用の畳込み符号が付加される。付加する訂正符号長は、符号化率により異なり、「情報ビット」と「(情報ビット)+(誤り訂正符号ビット)」との比率で表される。日本のデジタル放送方式では、1/2、2/3、3/4、5/6、7/8のいずれかの符号化率の中から選択される。
畳込み符号化部69Aの出力は、ビットインターリーブ部70Aにおいてビットインターリーブされた後、マッピング部71Aにおいて各キャリアごとにデジタル変調(キャリア変調)される。なお、日本のデジタル放送方式では、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、DQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)のいずれかの変調方式をとっている。
キャリア変調された信号は、階層合成部73においてA階層及びB階層の信号が合成された後、時間インターリーブ部74において時間インターリーブ処理が行われ、周波数インターリーブ部75において周波数インターリーブ処理が行われて、OFDMフレーム構成部79に入力される。
OFDMフレーム構成部79では、周波数インターリーブ部75から送られてくる情報信号に、パイロット信号生成部76、制御信号生成部77及び付加情報生成部78からそれぞれ供給されるパイロット信号、制御信号及び付加情報がキャリアシンボル単位で付加されてOFDMフレームが構成される。連結送信される各放送プログラム信号の信号形式は、前記1セグメント、3セグメント、13セグメントのいずれかの形式をとる。
OFDMフレーム構成された各信号は、連結送信フレーム構成部28において他のOFDMフレーム構成信号と合成され、図3に示すデジタル変調器29を構成する逆フーリエ変換器(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)56に入力される。
デジタル変調器29は、逆フーリエ変換器56の他に、ガードインターバル付加部57と、周波数変換器(U/C:Up Converter)58とを備えている。
連結フレーム構成部28は、所定の数の伝送路符号化されたデジタル放送信号を逆フーリエ変換器56に印加して連結送信OFDM信号を生成する。
図6は逆フーリエ変換後の連結送信OFDM信号の周波数軸上の構成例を示す図である。図6に示すように、全国向け放送プログラム5チャンネルと地域向け放送プログラム3チャンネルの合計8チャンネルの1セグメント変調信号で構成されている。
なお、図6では全国向け5チャンネル、地域向け3チャンネルの例を示すが、どの放送チャンネルを選択するかは任意に設定することができる。
連結送信可能なセグメント数は、伝送帯域幅により異なる。例えば、デジタルテレビジョン放送と同じ6MHz帯域幅の場合は、最大13セグメント、モバイルマルチメディア放送の場合は帯域幅が14.5MHzと広いので、最大33セグメントまで可能となっている。このように割り当て帯域幅により連結送信可能なセグメント数は変えることができる。
図3に戻り、逆フーリエ変換器56の出力は、ガードインターバル付加部57においてガードインターバルが付加され、周波数変換器58において所定の放送電波の周波数に変換された後、送信機18において所定の電力レベルまで増幅され、送信アンテナ19から放送電波として送信される。
以上説明したように、本発明の実施例1によれば、連結送信を行う各連結送信局39は、複数の放送プログラム配信局(多重化局)から配信された複数の多重化放送TS信号から任意の数の放送TS信号を選択して、当該地域における複数放送プログラムを合成した連結送信OFDM信号を得て、連結送信形式で放送することが可能となる。その結果、各地域毎の多様な要求に基づく放送プログラムの編成を行うことができる。このような放送プログラム編成の多様性は、報道や地域情報などを取り込んだよりきめ細かな放送サービスの実現を可能とする。
また、多民族国家や多様な文化を内包する国においては同一地域向けでもさらにきめ細かな番組の構成を必要としているため、本発明により実現が可能となる番組編成の多様性はより重要である。
従来技術を用いて本発明の実施例1と同様な効果を得るためには、図20に示すような構成とする必要がある。ここで全国向け放送チャンネル数を5、各地域向け放送チャンネル数を3として2か所の地域で連結送信サービスを行う場合に必要な通信回線を比較してみる。
図1に示すように、実施例1では、全国向け放送TS配信回線36として5チャンネル帯域幅のものが1個、地域向け放送TS配信回線37として3チャンネル帯域幅のものが2個必要である。一方、従来技術による第2方式のデジタル放送システムでは中央から地方への配信回線205(上記全国向け配信回線と同規模)として8チャンネル帯域幅のものが2個(第1及び第2地域向け)、地域の放送プログラムを中央にアップリンクするための通信回線230として3チャンネル帯域幅のものが2個必要となる。
一般に通信回線の設備コスト又は運用コストは、カバー範囲が広がるほどコストが増大するので、従来技術による第2方式のデジタル放送システムのように全国規模の通信回線が対象地域分だけ必要となる方式は経済的ではない。また、ここでは地域数が2と極めてシンプルなケースについて説明したが、地域数が増えると、その差はさらに大きくなる。
以上説明したように、本発明を適用することによりデジタル放送システムを構成する通信回線の容量は大幅に削減可能となる。
次に、本発明の実施例2について説明する。図1において、同じ地域内に複数の連結送信局39を配置し、周波数有効利用のために同一地域内の各連結送信局に同一の周波数を割り当て、単一周波数ネットワーク(SFN:Single Frequency Network)を構成し、SFN動作を行なわせる場合について説明する。
図7は、SFN動作を行わせる場合の連結送信局の動作を示すものである。
複数の送信局がSFN動作を行うためには、(1) 複数の連結送信局39の放送信号の変調内容は一致していること、(2)
送信周波数の偏差が所定の許容範囲内に納まっていること、(3) 変調のための基準クロック信号は所定の許容範囲内に納まっていること、(4) 受信点において異なる送信局からの電波の遅延時間差が許容範囲内であること、が成立していることが必要である。
実施例1において、各連結送信局は配信される放送プログラムから任意の複数の放送プログラムを選択して連結送信できることを説明した。従って、連結送信局1及び2が同一の複数の放送プログラムを選択することにより、上記(1)の条件を満足する。また、連結送信局1及び2ともGPS受信信号から基準信号として10MHzの基準クロック信号と1PPS信号を生成している。従って、各送信局がこれらの基準信号を元に送信信号及びクロック信号を生成することにより、上記(2)及び(3)の条件を満足する。
実施例1では当該連結送信局39のフレーム同期信号タイミングに受信した各多重化放送TS信号のフレーム同期位置を合わせることで各多重化放送TS信号を同期化している。しかしながら、各連結送信局において生成されたフレーム同期信号と1PPS信号との時間差は、前述のように一致しないので、上記(4)の条件を満足するためには、図3の同期化部53A,53Bにおける遅延補正を連結送信局39のフレーム同期タイミングに合わせるのではなく、別に指定される複数の連結送信局に共通な1PPS信号を基準とした遅延時間差に合わせることが必要である。
SFNを行うタイミング制御の場合、各多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングを(c)に示す1PPS信号に対する指定遅延時間T(T)に一致させるように遅延時間補正を行う。これにより、(a)に示す全国向け放送TS多重化局31からの全国向け放送TS配信信号のフレーム同期信号は、(e)に示すタイミングのフレーム同期信号になる。また、(b)に示す地域向け放送TS多重化局40からの地域向け放送TS配信信号のフレーム同期信号は、(g)に示すタイミングのフレーム同期信号になる。
従って、(e)及び(g)に示すように遅延時間補正が行なわれたフレーム同期信号の位置(タイミング)は、(c)に示す1PPS信号に対する指定遅延時間T(T)の位置(タイミング)と一致させることができる。このように1PPS信号に対する指定遅延時間T(T)を、SFNを形成する各連結送信局で共有することにより、各連結送信局の送信タイミングを一致させることができる。
また、個々のSFNによっては、カバーする放送区域(放送エリア)において地形などによる伝搬特性の違いなどを考慮して、各連結送信局の送信タイミングを少しずつずらした方が良い場合もある。この場合は、指定遅延時間T(T)を各送信局毎に変えることで達成できる。更に、指定遅延時間T(T)は、あらかじめSFNを形成する各送信局が共有しておく方法や各送信局が共有する多重化放送TS信号に多重して配信する方法もある。
以上説明したように、実施例2によれば、SNFを形成する各連結送信局における遅延時間の制御を適切に行うことにより、SNFを形成する各連結送信局の送信タイミングを一致させ、これにより、SFN動作を可能とすることができる。その結果、周波数資源の大幅な有効利用を図ることができる。
次に、本発明の実施例3について説明する。実施例3は、連結送信局39において、各多重化放送TS信号の同期化を図るために各多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングを使用する。
図8は、実施例3における連結送信局39の詳細構成を示すブロック図である。図8において、図3における同一構成ブロックには同一番号を付してその説明を省略する。放送TS分離選択部81は、放送TS分離選択部41(図3参照)の基準時刻情報分離部51A,51Bと、照合部52A,52Bの代わりに、フレーム同期タイミング分離部82A,82Bと、時間差測定部83A,83Bとを備えている。
図8に示すように、全国向け及び地域向けの多重化放送TS信号は、フレーム同期タイミング分離部82A,82Bで当該多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングが抽出され、抽出されたフレーム同期タイミングは時間差測定回路83A,83Bに供給される。また、フレーム同期タイミング分離部82A,82Bにおいてフレーム同期タイミングが分離された多重化放送TS信号は同期化部53A,53Bに供給される。
時間差測定部83A,83Bは、抽出したフレーム同期タイミングと同期信号生成回路44Cから供給されるフレーム同期信号との時間差を測定し、得られた時間差情報を同期化部53A,53Bに供給する。同期化部53A,53Bは、供給された時間差情報に基づいて、各多重化放送TS信号の遅延時間補正を行うことにより、各多重化放送TS信号のタイミングを一致(同期化)させる。同期化部53A,53B以降については、図3を参照しながら実施例1にて説明したとおりであるため、その重複する説明を省略する。
以上説明したように、実施例3のデジタル放送システムによれば、各多重化放送TS信号の同期化を行うための情報として各多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングを使用することで、連結送信局が単独送信する場合には実施例1のデジタル放送システムと同様の効果が得られる。
次に、実施例4のデジタル放送システムについて説明する。
図18は、各配信局から各送信局に配信される多重化放送TS信号の例を示す、放送TS信号は多重フレーム生成時に伝送速度を合わせるためにヌルTSPを挿入している。そのため、情報を伝送する伝送TSPのみの場合に比べ、著しく伝送レートが高くなる。
一例として、モード3、ガードインターバル長が1/8、変調方式が16QAM、符号化率が1/2の1セグメントの伝送レートについて比較してみる。伝送TSPのみの構成の場合は前出の図21によると、伝送レートは624.13kbps、1フレーム中のパケット数は96パケットとなる。一方、多重フレーム化された後の放送TS信号の場合には、伝送レートが2.03Mbps、1フレーム中のパケット数は288パケットとなる。
すなわち、放送TS信号の伝送効率は、96/288=33.3%となり、伝送TSPのみ伝送する場合に比べて伝送効率は大幅に低下する。そのため、伝送効率を上げるためには、ヌルTSP挿入前の伝送速度変換後のTS信号を多重化する方が望ましい。
以下、伝送速度変換後のTS信号を多重化して配信する本発明の実施例4について説明する。
図9は、デジタル放送における放送TS生成過程を示す。(a)はQPSK変調の場合の伝送速度変換後のTS信号、(b)はQPSK変調の場合の多重フレーム後のTS信号(放送TS信号)、(c)は16QAM変調の場合の伝送速度変換後のTS信号、(d)は16QAM変調の場合の多重フレーム後のTS信号(放送TS信号)の各構成を示す。また、図9のDはデータを、NはヌルTSPをそれぞれ示す。
放送TS信号は伝送速度変換後のTS信号にヌルTSPを挿入して生成される。この場合の放送TS信号のデータTSPの配置は、モデル受信機で再生されるTS信号と同じになるようにあらかじめ決められている。
図9の(b)及び(d)に示すように、伝送パラメータの違いにかかわらず放送TS信号は同一伝送速度となる。そのため、放送TS信号の段階で複数の放送TS信号を多重する方法は、図18に示すような単純なパケット単位の時分割多重でよい。
図21は、1セグメント形式の伝送TSP数とビットレートを示す図である。しかしながら、伝送速度変換後のTS信号の段階では、図21に示すように、1フレーム内のTSP数が異なるため、図10(a)、(b)、(c)に示すように伝送速度が異なっている。なお、(a)はQPSK変調であり、符号化率1/2の場合の伝送速度変換後のTS信号、(b)は16QAM変調であり、符号化率1/2の場合の伝送速度変換後のTS信号、(c)は64QAM変調であり、符号化率2/3の場合の伝送速度変換後のTS信号をそれぞれ示している。
そのため、図18に示すようなパケット単位時分割多重を行ったのでは各TS信号の伝送パラメータにより多重化される位置が異なってしまう。伝送パラメータは多様な値をとるため、すべての組み合わせに対応する多重位置をしているのは困難である。
従って、実施例4では、フレーム単位ごとに伝送速度変換後のTS信号のデータTSPをまとめて多重する方式を採用する。フレーム単位時分割多重化の過程と多重化後のTS信号を図10(d)に示す。
なお、図10(d)は多重化後のフレーム内のパケット位置を示す番号でフレーム先頭から順に、0、1、2、...、(N−1)(Nは正の整数)と付与されている。この例では先頭パケット(パケット番号0)を、フレーム同期情報を示すパケットに割り当てている。
また、図10の例では、(a)、(b)及び(c)の信号の1フレーム内のパケット数は、それぞれ12、24、及び48となるため、(a)の信号のパケットはパケット番号1〜12の位置に多重化され、(b)に信号のパケットはパケット番号13〜36の位置に多重化され、(c)の信号のパケットは、パケット番号37〜84の位置に多重化される。なお、(e)のNは多重化後の1フレーム内のパケット数を示している。
図22は、多重フレームに含まれるTSP数を示す。図22に示すように、1フレーム内に多重化させるTSPの数は、伝送パラメータにより決まるので、伝送速度変換後のTS信号の多重化後のフレーム内の位置を特定することができる。この多重化後のフレーム内の位置に関する情報を多重化信号に制御情報として多重化して配信することにより連結送信局39では容易に各放送単位の伝送速度変換後のTS信号に分離することができる。
従って、放送TS多重化局31において、各多重フレーム生成部42A,42B,・・・,42Nの出力である各放送TS信号に含まれるヌルTSPをトランスポートストリームに挿入しない状態(削除した状態)で、複数の放送TS信号を多重化して配信し、連結送信局39において、配信されてきた多重化放送TS信号から放送TS信号を分離した後、ヌルTSPを挿入して多重フレームを生成することができる。
なお、多重フレーム内のヌルTSPの挿入位置は、伝送パラメータにより決まっているので、各連結送信局39にあらかじめ配置パターンを記憶させておき、TS信号を分離した後、記憶させた配置パターンに基づいて、各TS信号にヌルTSPを挿入すればよい。
図11は、実施例4のデジタル放送システムを構成する放送多重化TS局31の詳細構成を示すブロック図である。図11において、図2と同一の構成ブロックには同一番号を付してその説明を省略する。
伝送速度変換・同期化部91Aは、図2の多重フレーム生成回路42A,42B,・・・,42Nがない。時分割多重化部34Aは、伝送速度変換後のTS信号を直接フレーム単位で時分割多重するフレーム単位時分割多重化部92Aに置き換えられる。フレーム単位時分割多重化部92Aには、伝送速度変換部22A,22B,・・・,22Nで伝送速度変換された放送TS信号と、基準時刻情報と、連結送信局31においてTS信号を多重分離する際に必要となる多重化後のフレーム内の位置に関する情報であるフレーム内多重化位置情報とが制御情報として供給される。そして、これらが多重化されて、放送TS信号配信回線36(図1参照)を介して連結送信局39(図1参照)に配信される。
図12は、実施例4にかかるデジタル放送システムを構成する連結送信局39のTS分離選択部93の詳細構成を示すブロック図である。図11において、図3と同一の構成ブロックには同一番号を付してその説明を省略する。
図12に示すように、実施例4のデジタル放送システムを構成するTS分離選択部93は、図3の放送TS分離選択部41と比較して、基準時刻情報分離部51A,51B、各放送TS分離部54A,54Bは、それぞれ基準時刻/多重位置情報分離部95A,95B、TS分離部94A,94Bに置き換わる。また、TS分離部94A,94Bの後に多重フレーム生成部97A1,97B1,・・・,97i1,97A2,・・・,97i2が追加されている。
全国向け及び地域向け放送TS配信回線36,37を介して送られてきた多重化放送TS信号は、基準時刻/多重化位置情報分離部95A,95Bで多重化放送TS信号に多重化されている放送TS多重化局31,40の基準時刻情報とフレーム内多重化位置情報がそれぞれ分離抽出される。
分離された基準時刻情報は、実施例1の場合と同様に、照合部52A,52Bに供給され、照合部52A,52Bで連結送信局39内の基準時刻情報と照合されて、時間差が演算され、得られた時間差情報が同期化部96A,96Bに供給される。
同期化部96A,96Bは、照合部52A,52Bから出力された時間差情報に基づいて、各多重化TS信号の遅延時間補正を行い、フレーム同期信号の位置(タイミング)を、連結送信局39のフレーム同期信号のタイミングと一致させ、同期化させる。
一方、分離されたフレーム内多重化位置情報は、TS分離部94A,94Bに供給される。TS分離部94A,94Bは、供給されたフレーム内多重化位置情報に基づいて、図10に示す操作の逆手順により各TS信号を分離する。
放送TS多重化局31(図1参照)から配信される多重化TS信号の各TS信号形式は伝送速度変換後のTS信号であるため、分離された各TS信号は、図3に示す実施例1とは異なり、TS分離部94A,94Bにおいて各伝送速度変換後のTS信号に分離された後、多重フレーム生成部97A1,97B1,・・・,97i1,97A2,97B2,・・・,97i2において、ヌルTSPを挿入して多重フレームを生成して、放送TS信号に変換する。
生成された放送TS信号のうち連結送信される放送TS信号が放送TS選択抽出部55で選択され、伝送路符号化部27A,27B,・・・,27Kに供給される。
伝送路符号化部27A,27B,・・・,27K以降の回路構成及び動作は、図3に示す実施例1と同じであるため、その説明を省略する。
以上説明したように、実施例4のデジタル放送システムによれば、伝送される多重化TS信号を構成する各TS信号の形式は、ヌルTSPが挿入されていない状態の伝送速度変換後のTS信号形式であるため、例えば、全てのTS信号の伝送パラメータが16QAM,符号化率1/2の場合には、放送TS信号を多重化する場合に比べ伝送レートは33.3%に減少する。
従って、多重化TS信号の配信に使用する通信回線の所要伝送速度を大幅に低減することが可能で、設備規模・回線使用料の削減が可能である。
次に、本発明の実施例5について説明する。実施例1のデジタル放送システムにおいて、連結送信局39は連結送信するチャンネル数だけ伝送路符号化部27A,27B,・・・,27Kが必要であると説明した。しかしながら、連結送信を行う場合には、個々の連結送信チャンネルの伝送速度は6MHz帯域を占有するデジタルTV放送に比べて大幅に低下する。例えば、13セグメントを占有するデジタルTV放送の場合の放送TS信号の伝送速度は8.126×4=32.126Mbpsであるのに対して、1セグメント放送の放送TS信号の伝送速度は1.0158×2=2.0317Mbpsと伝送速度が1/16になる。
従って、同一構成の伝送路符号化部を時分割使用してもトータル信号処理速度は2.0317×13=26.4121Mbpsとなるため回路数を削減して時分割動作させることが可能である。
図13は、実施例5のデジタル放送システムを構成する連結送信局39の伝送路符号化部27Xの詳細構成を示すブロック図である。図14は、図13に示す伝送路符号化部27Xの動作シーケンスを示す図である。
図13に示すように、実施例5のデジタル放送システムでは、符号化処理を行う回路部分としては、1伝送路分の伝送路符号化部27Xだけで構成され、これに加えて、放送TS選択抽出部55の出力数n(nは正の整数で、連結送信するチャンネル数とする)だけ並列接続構成した入力側バッファメモリ101(1,2,・・・,n)と、入力側バッファメモリ101の出力を選択して切り換える入力スイッチ102と、符号化部27Xの符号化出力を選択して切り換える出力スイッチ103と、入力側バッファメモリ101と同数(nは正の整数)の出力側バッファメモリ104(1,2,・・・,n)とより構成される。
伝送路符号化部27Xの入出力側バッファメモリ101、104を選択する入力スイッチ102及び出力スイッチ103は、互いに連動して切換えられるよう構成されている。
図14に示すように、放送TS選択抽出部55から出力された各放送TS信号(放送TS1,・・・,TSn,)は、n個の入力側バッファメモリ101にそれぞれ供給され、放送TS選択抽出部55の出力数(nは正の整数)が入力側バッファメモリ101にそれぞれ記憶される。
各入力側バッファメモリ101に記憶された放送TSデータは、各入力側バッファメモリ101の出力端に各切換入力端が接続された入力スイッチ102で各入力側バッファメモリ101が切り換えられて、各放送TS信号(放送TS1,・・・,TSn)から1フレームずつ順次読み出され、入力スイッチ102の共通出力端から伝送路符号化部27Xに入力される。
伝送路符号化部27Xは、入力された放送TSデータを入力順に、放送TS1の1フレームの符号化処理から、放送TS2からTSnの1フレームの符号化処理というように時分割に順次符号化処理を行い、その処理結果を出力スイッチ103の共通入力端に供給する。
符号化処理された符号化TSデータ(放送TS1,・・・,TSn)は、出力スイッチ103の各出力端に接続された入力側バッファメモリ101と同数の出力側バッファメモリ103に切り換えられて、各出力側バッファメモリ104に1フレームずつ順次記憶される。
出力側バッファメモリ104に記憶された放送TSデータは、並列に連結フレーム構成回路28に入力される。
連結フレーム構成部28以降の回路構成及び動作は、図3に示す実施例1と同じであるため、その説明を省略する。
以上説明したように、実施例5によれば、連結送信局の伝送路符号化部の回路構成を削減することが可能である。
その他、システム構成や、多重化局、配信回線、連結送信局の構成、連結送信チャンネル数、同期化手法、各種情報の種類や多重化方法等についても、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々変形、修正、改良を加えて実施できる。
11 全国向け放送プログラム供給事業者
13 地域向け放送プログラム供給事業者
18 送信機
19 送信アンテナ
22A,22B,・・・,22N 伝送速度変換部
27A,27B,・・・,27K,27X 伝送路符号化部
28 連結フレーム構成部
29 デジタル変調部
31 全国向け放送TS多重化局
32A,32B 多重フレーム生成部
33A,33B,33C 同期信号生成部
34A,34B 時分割多重化部
35 GPS信号発生部
36 全国向け放送TS配信回線
37 地域向け放送TS配信回線
38 地域
39 連結送信局
40 地域向け放送TS多重化局
41 放送TS分離選択部
42A,42B,・・・,42N 多重フレーム生成部
43A,43B,43C GPS受信機
44A,44B,44C 同期信号生成回路
51A,51B 基準時刻情報分離部
52A,52B 照合部
53A,53B,96A,96B 同期化部
54A,54B 放送TS分離部
55 放送TS選択抽出部
56 逆フーリエ変換器
57 ガードインターバル付加部
58 周波数変換器
61 外符号化部
62 階層分割部
63A,63B,68A,68B バイト・ビット変換部
64A,64B エネルギー拡散部
65A,65B 遅延補正部
66A,66B ビット・バイト変換部
67A,67B バイトインターリーブ部
69A,69B 畳込み符号化部
70A,70B ビットインターリーブ部
71A,71B マッピング部
72 回路部分
73 階層合成部
74 時間インターリーブ部
75 周波数インターリーブ部
76 パイロット信号生成部
77 制御信号生成部
78 付加情報生成部
79 OFDMフレーム構成部
81 放送TS分離選択部
82A,82B フレーム同期タイミング分離部
83A,83B 時間差測定部
91A 伝送速度変換・同期化部
92A フレーム単位時分割多重化部
93 TS分離選択部
94A,94B TS分離部
95A,95B 基準時刻/多重位置情報分離部
97A1,97B1,・・・,97i1,97A2,97B2,・・・,97i2 多重フレーム生成部
101 入力側バッファメモリ
102 入力スイッチ
103 出力スイッチ
104 出力側バッファメモリ

Claims (10)

  1. 複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局と、
    前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線と、
    複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局と、より構成されるデジタル放送システムにおいて、
    前記連結送信局は、
    前記放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定する照合手段と、
    前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択する選択手段と
    を備えることを特徴とするデジタル放送システム。
  2. 前記放送TS多重化局は、前記放送TS信号と前記第2基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段を備え、
    前記連結送信局は、
    前記照合手段にて測定された時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の前記多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行う同期化手段と、
    同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離する分離手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送システム。
  3. 当該放送区域内に複数の連結送信局を配置して所定のカバーエリアを確保し、前記複数の連結送信局が同一の周波数で送信する単一周波数ネットワークを構成する場合、前記複数の連結送信局から送信される放送電波が相互干渉を起こさないように各連結送信局の送信タイミング時間を所定の時間範囲内に収めるために、前記複数の連結送信局の各連結送信局における各多重化放送TS信号のフレーム同期タイミングを同期化する同期化手段を備え、
    前記同期化手段は、同期化する前記フレーム同期タイミングを、各連結送信局のフレーム同期タイミングではない別に指定された各連結送信局に共通の時刻タイミング、または各連結送信局毎に異なった時刻タイミングを基準にして遅延補正することを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送システム。
  4. 前記連結送信局は、
    前記多重化放送TS信号のフレーム同期信号を分離する第1の分離手段と、
    前記第1の分離手段にて分離された前記フレーム同期信号と、当該連結送信局において別に生成された当該フレーム同期信号とを比較して時間差を測定する測定手段と、
    前記測定手段にて測定された時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行う同期化手段と、
    同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離する第2の分離手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送システム。
  5. 前記放送TS多重化局は、
    前記複数の放送TS信号を、伝送パラメータにより決まる伝送速度に変換して速度変換後TS信号を出力する伝送速度変換手段と、
    前記伝送速度変換手段から出力された前記速度変換後TS信号と、前記速度変換後TS信号を多重化する際の多重化フレーム内の位置情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段とを備え、
    前記連結送信局は、
    前記多重化放送TS信号から前記速度変換後TS信号及び前記位置情報を分離する第1の分離手段と、
    前記位置情報に基づいて、前記速度変換後TS信号から複数の速度変換後TS信号を分離する第2の分離手段と、
    前記第2の分離手段にて分離された前記複数の速度変換後TS信号を速度変換前の伝送速度を変換して元の放送TS信号にする変換手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送システム。
  6. 前記連結送信局は、
    前記多重化放送TS信号から選択・抽出された複数の放送TS信号を記憶する第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に記憶された複数の放送TS信号を時分割に読み出し、読み出された放送TS信号を時分割に順次符号化処理する一の符号化手段と、
    前記符号化手段にて時分割に符号化された複数の符号化信号を記憶する第2の記憶手段と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送システム。
  7. 複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局と、
    前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線と、
    複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局と、より構成されるデジタル放送システムにおける放送TS多重化局であって、
    当該放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された基準時刻情報及びフレーム同期信号を生成する第1の生成手段と、
    前記フレーム同期信号に基づいて、前記複数のTS形式の放送信号のフレームタイミングを一致させた放送TS信号を生成する第2の生成手段と、
    前記放送TS信号と前記基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力する多重化手段と
    を備えることを特徴とする放送TS多重化局。
  8. 複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局と、
    前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線と、
    複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局と、より構成されるデジタル放送システムにおける連結送信局であって、
    前記放送TS多重化局と当該連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定する照合手段と、
    前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択する選択手段と
    を備えることを特徴とする連結送信局。
  9. 複数のトランスポートストリーム(TS)形式の放送信号を多重化して多重化放送TS信号を生成する複数の放送TS多重化局と、
    前記放送TS多重化局にて生成された前記多重化放送TS信号を配信する配信回線と、
    複数の前記放送TS多重化局から前記配信回線を介して配信されてきた前記多重化放送TS信号が供給され、複数のデジタル放送信号を放送信号間のガードバンドを設けずに連結送信する連結送信局と、より構成されるデジタル放送システムで使用されるデジタル放送方法であって、
    前記放送TS多重化局と前記連結送信局に共通する時刻タイミングを与える共通時刻情報に基づいて生成された第1基準時刻情報と、配信されてきた前記多重化放送TS信号から分離した第2基準時刻情報とを照合して時間差を測定するステップと、
    前記時間差に基づいて同期化された前記多重化放送TS信号から、前記連結送信する放送TS信号を選択するステップと
    を含むことを特徴とするデジタル放送方法。
  10. 前記放送TS多重化局は、前記放送TS多重化局と前記第2基準時刻情報とを多重化して、前記多重化放送TS信号を出力するステップを含み、
    前記連結送信局は、
    前記多重化放送TS信号に多重化された前記第2基準時刻情報を分離するステップと、
    前記時間差に基づいて、当該連結送信局に配信されてきた複数の多重化放送TS信号における時間差を補正し、各多重化放送TS信号間の同期化を行うステップと、
    同期化された前記多重化放送TS信号から複数の放送TS信号を分離するステップと
    を含むことを特徴とする請求項9に記載のデジタル放送方法。
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