JP2013204267A - 揺動柱による免震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】現在建物を免震化することによっての利点は地震力からの解放のみにとどまり、安全ではあるが一般の構造より高価となっている。本発明の免震構造によって、さらなるデザイン展開や経済的効果を可能にする。
【解決手段】従来免震構造は、免震層と基礎などの「下部構造」や目的の建物本体である「上部構造体」の表現に見られるように、免震層自体が極めて狭い範囲で考えられてきた。この免震層の高さを建物の全体あるいは数階層に拡大し、上部構造体である建築本体の構造と免震機構とを合致させることで、新たなデザインの可能性と経済効果を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は経済的に免震構造物を作ることに関する。
従来建物の免震構造は、一般的には地震力を分断する免震層を、建物の荷重を支える最下階に設けるものとして考えられてきた。または、文献1あるいは文献2のように地上高く主構造を作り最頂部に免震層を設けて吊り下げる方法も知られている。
特願2009−296629(P2009−296629 特願2009−146968(P2009−146968)
特願平4−57460
しかしながら吊り下げ元となる主構造に地震エネルギーを内在させたまま、建物の最頂部に吊り下げ荷重を受ける事は、主構造に多くの負担を掛けることで大掛かりになるか、あるいはさらなる安全のために別途の免震装置とそれに対応する構造も必要とするなど経済的ではない。他にも見受けられる非特許文献1のような主構造としてのメガストラクチャーと、その他の部分を免震分離する構造に関しても同様のことが言える。
また、一般的な最下階に免震層を設けた建物は、その上部構造は従来の建築方法と同じ構造方式で建てられている。免震層が設けられている事で上部の構造は若干水平耐力に関して軽減されるだけで、現実には大きな経済的効果がもたらされているとは言えない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、高層建築物に対しても用いることができ、吊り下げる構造にある軽量化の特色を生かし、あらたな建築デザイン展開と経済的な免震構造物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る免震構造物は、従来上下の高さを狭く考えられてきた免震層の高さを拡大し、建物本体の構造部位に免震機能を合致させることによって、免震による新たなデザイン展開あるいは経済効果等を得る。
地震とは地表の揺れであり、地震被害は慣性の法則によって上部構造がその揺れに追従できないことから生じる。本発明は従来の免震層の高さが階高にも満たない高さでその慣性力の処理を行うのに対し、地震力によって起こる慣性力を建物全体の高さあるいは数階の層の高さまで拡大し各層に分散させて各建築部材にかかる応力を軽減する。
最下層から少なくとも複数層を貫く、XY方向のみならず全方位に揺動する柱で支えられた上部主架構を設け、その架構より目的の建築構造を吊り下げる。揺動する柱は上下端とも関節のごとく球状等あるいは屈曲を可能にする形状を成していて、その球面等の節にて荷重を受けつつ、全方向に屈曲する。地震が治まった後の原点復帰は、揺動柱中間部と吊り下げられた建築構造間、あるいは最下構造部に設けたダンパーによって行われる。
本発明の免震構造物によれば、建物の荷重を受ける揺動柱には、一般の建築の柱のような水平荷重時のモーメントは生じない。その為柱の必要強度はもっぱら軸方向力のみとなり、他の構造様式の柱に比較して、より単純で経済的になる。また、他の部分にもいわゆる上部荷重を支える圧縮力用の柱は必要はなく、床版を形成する梁等を支える吊り材のみとなる。また、ブレース類も上層部圧縮力を負担しないので軽微なものとなる。これによって経済的な工法となり、外壁などの開口部に関してのデザイン的自由度が高まる。
これらのことは、圧縮構造材として有利だが比重が重く重量物だった鉄筋コンクリートの使用を減じることが可能となる。また鋼材が得意とする引張り力での階層構成は、建築の自重及び総重量を大きく減らし、地震力から受ける力の軽減と、構造の簡略化および工事期間の短縮が可能になり、総体的に経済的な建築となる。
必要があれば上部架構からさらに上層に向けて一般的な工法によっての構築も可能である。
揺動柱構造の基本形式と上下の変位がない転動型柱例。通常時と地震時の断面図。 揺動球頭柱を小規模建物に用いた例。通常時の透視図。 揺動球頭柱を小規模建物に用いた例。地震時の透視図。 揺動球頭柱を小規模建物に用いた例。通常時と地震時の柱脚状態を比較した透視図。 ツリーハウスに応用した例の透視図 ツリーハウスに応用した例の断面図
まず、揺動柱の上下端の節の形態は3種考えられる。ひとつは滑り型支承材に類する物を使用する形態。2つ目は転動支承に類するもの。3つ目は積層ゴム等の弾性支承材に類するものである。
まず、滑り型支承に類する揺動柱から説明する。図2と3と4は滑り型である球頭揺動柱を小規模建物に用いた例である。低層の場合揺動角が大きいので節の屈曲をより円滑に行うため、球頭揺動柱を想定する。滑り型揺動柱の上下端部は完全な球面となり、この球の中心を回転軸として、揺動柱は回転する。球面の支持面は滑り支承などに用いられる材料が好ましい。または球面すべり軸受ベアリングや、球面状に積層した積層ゴムも使用可能である。
もう一つの形態である転動支承に類する揺動柱を説明する。この揺動柱は図1の10のように揺動柱の高さ全体を直径とした仮想の球体曲面から揺動柱上下端部の球面を得る。この場合は他の転動支承型免震装置に見られるような上下変異はない。もし、小規模建築などでの他の転動支承型免震装置のような建物重量を地震後の若干の上下変位を伴う原点復帰エネルギーとして用いるならば、上下端部曲面をデザインすることで自律型の転動支承型の揺動柱も可能である。
3番目の弾性体の節に付いて説明する。本発明の揺動柱は、図1のように高層になるほど地表からの垂直軸と揺動柱との揺動角も、垂直変位も小さくなる。このような小さな角度の場合はゴムやバネ等の弾性支承による支持が機構も簡単で現段階では最も有利となる。
図1は建物全体を免震層とした図である。揺動柱で地震時に起きる水平振幅11を受けることで地震力エネルギーを柔軟に流している。揺動柱はピンであることから一般の構造と異なり上下の柱端部には曲げモーメントは生じない。また、地震の振幅は主架構4が振幅するのではなく地表の振幅である。この建物の場合、建物の荷重は振幅する地表から一番離れた位置にあり慣性の法則により影響を最も受けにくい。
その地震力の影響を受けにくい位置にある主架構4から吊り下げられた各階について、水平方向の変位は12の層間ブレースと、吊り下げられている事による垂直復元性によって妨げられている。これら垂直復元性を担保された各層の床版に設けられた振幅減衰ダンパーによって揺動柱は復元する。また先に述べた建築自重を利用した自律型の転動支承型の揺動柱を用いれば、層間変位を防ぐブレースと振幅減衰ダンパー等と共だってより復元効果が増す。
さらなる揺動柱の復元を行う方法として、揺動柱頂部の固定を球面すべり軸受ベアリング等として固定し、柱をさらに上部に延長して突き出し、主架構4の位置で復元ダンパー等で制御することも出来る。
図2と3は小規模建築の2層のみ揺動柱を用いた例である。揺動柱を外周に設けその周囲を、揺動柱が動くクリアランスとしている。図3のように地表の振幅幅=設計限界変位が最大であることから、最下階床版のクリアランスが一番大きく上階に行くに従ってその領域は小さくなる。図2と3にある記号12はその階のずれを防ぐ層間ブレースであり、また建物がぶら下がっている事で、各階ごとに垂直になる。図4は上の図が通常時下の図は地震時である。記号8と8’は最下階振幅減衰ダンパーで、8は通常時の状態で8’は地震時で大きく変形し、復元エネルギーを蓄積する。
揺動柱に支えられた主構造4から吊り下げられた各階層には、通常の建築にある圧縮力を負担する柱が不要である。一般に、構造材料のうち圧縮力を負担する部材は重く、引っ張り力を受ける部材は軽量であることから、図1及び図2に示す吊り下げられた階層は、従来の構造様式より軽量となり材料コストも安い。また、鉄筋コンクリート等の養生期間などの必要も無く工期の短縮となる。
従来の免震構造は、地震の影響を受けては困るところとその地震力の発生する位置が近接していることから、言わば堅い物同士の、その間にある構造や免震層および免震装置にストレスが大きく集中していたとも言える。本発明はその慣性力を上方に持ち上げることでストレスを拡散している。もしも、金属疲労のない弾性の鋼材や強化繊維系の柱材料が開発されたなら、まるで自然界の樹木のように、揺動柱は地表に完全固定とし、地震時にはその柔構造物性によるたわみで水平力を受け流しながら、主構造4の荷重を支えるのが最も望ましい。
図5と6は、免震構造の採用が難しかったツリーハウスに応用した例である。木の幹に見せ掛けた柱は図6の断面図のように球頭揺動柱を数本束ねている。図示はしないが柱の相互間隔は揺動角度によって変化する。柱の装飾を兼ねた人体保護カバーは8角錐体を成し、地上には接していない。底面の幅は地震力における設計限界変位を満足させた数値として、地震時には8角錐体ごと振幅する。上部構造の重心は揺動柱頂部から下に位置し、玩具にある「やじろべえ」と同相の構造である。この例のような免震化が難しいとされた同様の物件として、塔状の建物や展望台、あるいは遊具や産業関連の工作物などがあるが、これらにも応用出来る。
なお、遊具等として、この木の幹をよりリアルに揺らしたいとするならば、8角錐体を玩具にある「だるま落とし」のようにいくつか水平に分断し揺動柱に追従させることによって可能になる。
1 基礎
2 揺動柱
3 揺動柱柱頭荷重受
4 主架構
5 吊り下げ材
6 床版構造
7 中間階振幅減衰ダンパー
8 最下階振幅減衰ダンパー
8' 地震時に変形した最下階振幅減衰ダンパー
9 揺動柱柱脚荷重受
10 仮想転動曲線
11 地震時の設計限界変位
12 層間変位を抑えるブレース
13 吊り下げキャンティレバー
14 地表固定階段
15 吊り下げ階段
16 揺動柱カバー

Claims (2)

  1. 揺動柱と振幅減衰ダンパーによる免震構造
  2. 揺動柱で支えられた主構造から吊り下げた構造
JP2012072624A 2012-03-28 2012-03-28 揺動柱による免震構造 Pending JP2013204267A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108560714A (zh) * 2018-06-07 2018-09-21 山西大学 一种提高框架结构抗震性能的附加摇摆钢框架

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108560714A (zh) * 2018-06-07 2018-09-21 山西大学 一种提高框架结构抗震性能的附加摇摆钢框架
CN108560714B (zh) * 2018-06-07 2023-11-14 山西大学 一种提高框架结构抗震性能的附加摇摆钢框架

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