JP2013200859A - 画像特徴量抽出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力画像に対して横方向と縦方向それぞれの微分画像を求め、それぞれの微分画像を用いて画像上の各点における輝度勾配強度と輝度勾配方向を求め(30)、画像上の注目点を中心としたサイズに応じた正方形範囲における輝度勾配強度の総計を正方形範囲の面積で割ることで輝度勾配強度の密度を計算し、輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定する(50)ので、高速に対象物検出のための画像特徴量を抽出することができる。
【選択図】図2
Description
非特許文献1では、複数サイズのエッジ検出フィルタを用意し、このフィルタの反応により画像特徴量の位置とサイズを特定し、特定した位置周辺の各画素における輝度勾配を基に局所的な模様を数値化し、特徴量として記述した。
(2)画像特徴量の抽出において処理の中問データの記憶容量を小さく抑えることができる。
(3)画像上の検出対象のサイズに対応した画像特徴量を抽出することができる。
(4)インテグラルイメージを利用すると、輝度勾配強度の密度を高速に計算することができ、座標軸に対して傾斜したインテグラルイメージを利用すると、対象物の見え方が大きく回転した場合でも、安定して高速に対象物検出のための特徴量を抽出することができる。
本発明の目的は、画像処理により高速に対象物検出のための画像特徴量を抽出する、画像特徴量抽出装置を提供することである。特に自動搬送車等の移動体にカメラを搭載した場合、検出対象とカメラとの間隔が近距離から遠距離まで大きく変動することが多い。
そこで本発明では、非特許文献1の方法の複数サイズのエッジ検出フィルタの出力により画像特徴量のサイズを特定する部分に代えて、輝度勾配強度の密度を求めることで画像特徴量の位置とサイズを特定する。
それぞれの手順について説明する。
平滑化の方法については、平滑化する位置の周辺の輝度情報を基に平均化する方法や、ガウシアンフィルタをかける方法等を用いる。
先ず、図1(a)(b)に示すように、横方向と縦方向のそれぞれのSobelフィルタを画像にかけ、横方向と縦方向それぞれの微分画像を求める。横方向微分画像のある点の値をIx、また、縦方向微分画像のある点の値をIyとすると、ある点における輝度勾配強度Mと輝度勾配方向θはそれぞれ次のように求められる。
予め画像特徴量のサイズの範囲(最小サイズと最大サイズ)、および、画像特徴量のサイズを調査する刻み幅(サイズ刻み幅)を設定しておく。
画像上の注目点の周辺の輝度勾配強度の密度を画像特徴量のサイズの範囲分調査し、サイズに対する輝度勾配強度密度の変化を調べ、輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、また、輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定する。
インテグラルイメージは、矩形領域(正方形範囲)の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工したデータである。
本発明では輝度勾配強度についてインテグラルイメージを作成しておき、注目点の正方形範囲における輝度勾配強度の総計の計算はインテグラルイメージを用いて行う。
図3左上部に示すように、画像特徴量の位置を中心とし画像特徴量のサイズを幅とする正方形範囲を設定し、図3右上部に示すように、その正方形範囲内における輝度勾配方向のヒストグラムを作成する。こうして作成した輝度勾配方向ヒストグラムで最も累積数が高い方向を、図3左下部に左斜め上向き方向の矢印で示すように、画像特徴量全体の回転方向として決定する。このヒストグラムの作成には先の手順(2)で求めておいた輝度勾配方向θのデータを用いる。尚、図3右上部は、輝度勾配方向に関する累積数であるヒストグラムを折れ線グラフで表したものである。
図4左上部に示すように、画像特徴量の位置を中心とし、図中矢印で示す画像全体の回転方向(左斜め上向き方向)に平行な画像特徴量のサイズを幅とする正方形範囲を設定する。この正方形範囲をさらに4×4分割して升目状の小領域を設定する。
この輝度勾配方向累計データと、先に求めておいた画像特徴量の位置・サイズ・全体の回転方向を整理して画像特徴量として構成する。
尚、高次元ベクトルとして表現される輝度勾配方向累計データを省略し、画像特徴量の位置・サイズ・全体の回転方向を整理して画像特徴量として構成することもできるものとし、更には、画像特徴量の位置・サイズと輝度勾配方向を整理して画像特徴量として構成することもできるものとする。
画像平滑化部20では、画像入力部10より入力された入力画像を平滑化した画像を作成する。
但し、輝度勾配強度の密度は、注目点を中心としたサイズに応じた正方形範囲における輝度勾配強度の総計を正方形範囲の面積で割ることで計算する。本実施例では、この輝度勾配強度の密度を高速に計算するため、インテグラルイメージ作成部40で求めたインテグラルイメージを利用するが、輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部30により求められた輝度勾配強度Mに基づいても良い。
データ出力部90では、画像特徴量データの外部への出力を行う。
記憶部100では、各種データの保管を行う。
図5に示すように、先ず、画像入力部10により、画像データを入力し(ステップS1)、画像平滑化部20により、入力画像を平滑化した画像を作成する(ステップS2)。
次に、輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部30により、平滑化した入力画像上の各点における輝度勾配強度Mと輝度勾配方向θを求める(ステップS3)。
引き続き、画像特徴量全体の回転方向決定部60により、画像特徴量の位置を中心とした近傍の輝度勾配方向を調べ、最も多い輝度勾配方向を画像特徴量全体の回転方向として決定する(ステップS5)。
この効果は本発明の画像特徴量抽出の手順「(3)画像特徴量の位置とサイズを特定する」において、輝度勾配強度の密度を求めることで画像特徴量の位置とサイズを特定することにより実現している。
エッジ検出フィルタの場合、画像上のある1点について検査するために、563075回のかけ算・563001回の足し算・74回の割り算が必要となる。
さらに本発明でインテグラルイメージを利用した場合、画像上のある1点について検査するために、74回の足し算・148回の引き算・74回の割り算で求めることができる。
これらの計算をVGAサイズの画像上の各点について検査した場合、同じ計算を31万回繰り返すこととなる。
先の例では画像と同じ大きさの74枚分のエッジ検出結果を一時保存するという大きな中間データの記憶容量が必要となる。これに対して本発明では、エッジ検出結果のような大きな中間データを一時保存しておく必要がない。
自動搬送車等の移動体にカメラを搭載した場合、検出対象が壁や柱または人物等のように立っているものであれば、カメラから見た対象物の回転変化は小さい。
しかしながら、地面や床または天井等に設置されている対象物は全周囲から見る可能性があり、この場合大きな回転変化が発生する。
実施例1では対象物上の画像特徴量の位置とサイズを特定するため、画像上の注目点を中心としたサイズに応じた正方形範囲を基に輝度勾配強度密度を計算した。正方形範囲は対象物が大きく回転した場合、対象物を囲む範囲が異なるため、求めた輝度勾配強度密度が異なる。これは、対象物を45度ずつ傾けた方向で顕著である。
この模式図を図7に示す。図7に示すように、本実施例は、段落[0025]〜[0027]に記載した手順「(3)画像特徴量の位置とサイズを特定する。」を、以下の通り、正方形範囲と45度正方形範囲を統合した方法に置き換えるものである。
画像上の注目点の周辺の輝度勾配強度の密度を画像特徴量のサイズの範囲分調査し、サイズに対する輝度勾配強度密度の変化を調べ、輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、また、輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定する。
ここで、輝度勾配強度の密度は、注目点を中心としたサイズに応じた正方形範囲と45度正方形範囲のそれぞれにおける輝度勾配強度の総計をそれぞれの範囲の面積で割り、2つ正方形範囲から算出した輝度勾配強度の密度の平均を求めることで計算する。
本実施例による画像特徴量抽出の処理の流れは実施例1と同様であるため、そのフローチャートも図5に示す実施例1と同様である。
図8に示すように、本実施例に係る画像特徴量抽出装置は、画像入力部10、画像平滑化部20、輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部30、インテグラルイメージ作成部40、45度インテグラルイメージ作成部45、画像特徴量の位置・サイズ特定部51、画像特徴量全体の回転方向決定部60、画像特徴量構成部70、処理設定部80、データ出力部90及び記憶部100から構成する。
即ち、インテグラルイメージ作成部40は、輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部30で求めた輝度勾配強度Mに基づいて、座標軸に対して平行な矩形領域(正方形範囲)の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工してインテグラルイメージを作成するのに対して、インテグラルイメージ作成部45は、輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部30で求めた輝度勾配強度Mに基づいて、座標軸に対して45度傾いた矩形領域(正方形範囲)の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工してインテグラルイメージを作成する。
即ち、画像特徴量の位置・サイズ特定部51では、インテグラルイメージ作成部40で作成したインテグラルイメージ及び45度インテグラルイメージ作成部45で作成した45度インテグラルイメージの双方を利用し、画像上の注目点の周辺の輝度勾配強度の密度を調査し、サイズに対する輝度勾配強度密度の変化を調べて、画像特徴量の位置・サイズを特定する。
その他の構成については、前述した実施例1と同様であり、同一の構成については同一符号を付して説明を省略する。
本実施例の効果としては、実施例1の効果に加え、対象物の見え方が大きく回転した場合でも、安定して高速に対象物検出のための画像特徴量を抽出することができる。
20 画像平滑化部
30 輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部
40 インテグラルイメージ作成部
45 45度インテグラルイメージ作成部
50,51 画像特徴量の位置・サイズ特定部
60 画像特徴量全体の回転方向決定部
70 画像特徴量構成部
80 処理設定部
90 データ出力部
100 記憶部
Claims (7)
- 画像上の各部分の輝度勾配強度の密度を求めることで画像特徴量の位置とサイズを特定し、さらに、輝度勾配方向を整理して画像特徴量を構成することを特徴とする画像特徴量抽出装置。
- 画像上の注目点の周辺の輝度勾配強度の密度を画像特徴量のサイズの範囲分調査し、サイズに対する輝度勾配強度密度の変化を調べ、輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、また、輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定し、さらに、輝度勾配方向を整理して画像特徴量を構成することを特徴とする画像特徴量抽出装置。
- 画像を平滑化し、画像上の輝度勾配強度と輝度勾配方向を求め、画像特徴量の位置とサイズを特定し、画像特徴量全体の回転方向を決定し、画像特徴量を構成することを特徴とする画像特徴量抽出装置。
- 請求項1又は2記載の特徴量抽出装置において、輝度勾配強度の密度を計算するためインテグラルイメージを利用することを特徴とする画像特徴量抽出装置。
- 請求項4記載の特徴量抽出装置において、前記インテグラルイメージは、座標軸に対して平行な矩形領域の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工されること又は前記座標軸に対して傾いた矩形領域の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工されること特徴とする画像特徴量抽出装置。
- 画像データを入力する画像入力部と、
前記画像入力部より入力された入力画像を平滑化した画像を作成する画像平滑化部と、
前記画像平滑化部により平滑化した入力画像に対して横方向と縦方向それぞれの微分画像を求め、それぞれの微分画像を用いて画像上の各点における輝度勾配強度と輝度勾配方向を求める輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部と、
前記輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部で求めた輝度勾配強度に基づいて、矩形領域の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工してインテグラルイメージを作成するインテグラルイメージ作成部と、
前記インテグラルイメージ作成部で求めたインテグラルイメージを利用して、画像上の注目点を中心としたサイズに応じた正方形範囲における輝度勾配強度の総計を正方形範囲の面積で割ることで輝度勾配強度の密度を計算し、輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定する画像特徴量の位置・サイズ特定部と、
前記画像特徴量の位置・サイズ特定部で求めた画像特徴量の位置を中心とした近傍の前記輝度勾配方向を調べ、最も多い輝度勾配方向を画像特徴量全体の回転方向として決定する画像特徴量全体の回転方向決定部と、
前記画像特徴量の位置・サイズ特定部で求めた画像特徴量の位置・サイズ・前記画像特徴量全体の回転方向決定部で求めた全体の回転方向を整理して画像特徴量を構成する画像特徴量構成部と、
を備えることを特徴とする画像特徴量抽出装置。 - 画像データを入力する画像入力部と、
前記画像入力部より入力された入力画像を平滑化した画像を作成する画像平滑化部と、
前記画像平滑化部により平滑化した入力画像に対して横方向と縦方向それぞれの微分画像を求め、それぞれの微分画像を用いて画像上の各点における輝度勾配強度と輝度勾配方向を求める輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部と、
前記輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部で求めた輝度勾配強度に基づいて、座標軸に対して平行な矩形領域の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工してインテグラルイメージを作成するインテグラルイメージ作成部と、
前記輝度勾配強度・輝度勾配方向計算部で求めた輝度勾配強度に基づいて、座標軸に対して傾いた矩形領域の四隅の値を加減算することで矩形内のデータの総計を計算できるように加工してインテグラルイメージを作成する傾斜インテグラルイメージ作成部と、
前記インテグラルイメージ作成部及び前記傾斜インテグラルイメージ作成部で求めたインテグラルイメージの双方を利用して、画像上の注目点を中心としたサイズに応じた座標軸に平行な正方形範囲と座標軸に対して傾いた正方形範囲における輝度勾配強度の総計を前記平行な正方形範囲及び前記傾いた正方形範囲の面積でそれぞれ割ることで求めた二つの輝度勾配強度の密度の平均値を計算し、この平均値である輝度勾配強度密度の変化にピークが有る場合は、注目点の位置を画像特徴量の位置とし、この平均値である輝度勾配強度密度の変化のピークに対応するサイズを画像特徴量の位置のサイズとして特定する画像特徴量の位置・サイズ特定部と、
前記画像特徴量の位置・サイズ特定部で求めた画像特徴量の位置を中心とした近傍の前記輝度勾配方向を調べ、最も多い輝度勾配方向を画像特徴量全体の回転方向として決定する画像特徴量全体の回転方向決定部と、
前記画像特徴量の位置・サイズ特定部で求めた画像特徴量の位置・サイズ・前記画像特徴量全体の回転方向決定部で求めた全体の回転方向を整理して画像特徴量を構成する画像特徴量構成部と、
を備えることを特徴とする画像特徴量抽出装置。
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