JP2013198385A - 光発電システム、移動体、光発電システムにおける電力制御方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

光発電システム、移動体、光発電システムにおける電力制御方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる光発電システム、光発電システムを搭載した移動体、光発電システムの電力制御方法、および光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】光発電システム1は、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力を電力変換する電力変換部20とを有する電力生成部5を複数備え、複数の電力生成部5は、直列に接続されている。電力変換部20(電力生成部(1))、・・・、電力変換部20(電力生成部(n))から出力される直列電圧Vs1、・・・、直列電圧Vsnの調整は、電力変換部20に対するシステム制御部30からの制御信号によって実行される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部を有する電力生成部を複数備える光発電システム、光発電システムを搭載した移動体、光発電システムにおける電力制御方法、光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムに関する。
光発電の技術の進展に伴い、光発電による大電力の発電が要求されるようになっている。また、大電力を実現するときの障害となる出力の低下について、接続関係、配置関係、日陰対策に関する種々の提案がされている(例えば、特許文献1ないし特許文献4参照。)。
また、従来の太陽電池モジュールでは、大電力を発生させるために、複数の太陽電池モジュールを直列に接続するか、並列に接続するかのいずれかによって大電力を生成していた。
特開平7−217087号公報 特開2001−36125号公報 特開2001−111083号公報 特開2002−237612号公報
しかしながら、太陽電池モジュールを直列に接続した場合は、直列に流れる電流が太陽光の照射条件によって規定され、直列構成の一部に日陰が生じた場合、発電しない状態の太陽電池モジュールが発生し、直列構成の全体に影響を及ぼすことから、結果として全体の発電電力が抑制されるという課題があり、また、直列接続が長くなるほど、直列経路での電流による抵抗損が大きくなるという課題があった。
他方、太陽電池モジュールを並列に接続した場合は、低電圧大電流の構成となることから送電時における電流経路での抵抗損が大きくなり、対策として低電圧を高電圧に変換する必要が生じるという課題があった。
また、従来技術では、照射光のばらつきに対して太陽電池モジュールの配置を変更する程度の対策が採られているが、効果的な対策となっていないのが実態である(例えば、特許文献1ないし特許文献4参照。)。
また、太陽電池モジュールにおける太陽電池(光発電素子)の接続形態は、直列接続あるいは並列接続のいずれかに限られていた。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムにおいて、電力生成部を直列に接続することによって、電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御し、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる光発電システムを提供することを目的とする。併せて、日陰対策を施した光発電モジュールを備える光発電システムを提供することを他の目的とする。
また、本発明は、本発明に係る光発電システムを適用した移動体とすることによって、光の照射状況による影響を抑制して電力効率を向上させた移動体を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、本発明に係る光発電システムの電力制御方法において、電力変換部から出力させる直列電流を算出するステップと、電力変換部から出力させる直列電圧を算出するステップと、電力変換部の直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備えることによって、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる光発電システムにおける電力制御方法を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、本発明に係る光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムにおいて、電力変換部から出力させる直列電流を算出するステップと、電力変換部から出力させる直列電圧を算出するステップと、電力変換部の直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備えることによって、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを提供することを他の目的とする。
本発明に係る光発電システムは、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムであって、複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、前記光発電モジュールの電力・電圧特性を取得する電力・電圧特性取得部と、取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を算出する直列電流算出部と、前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を算出する直列電圧算出部と、前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を前記電力変換部へ供給する制御信号供給部とを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、光発電モジュールおよび電力変換部を有する電力生成部を直列に接続した状態で電力生成部(電力変換部)に流す電流である直列電流を光発電モジュールの電力・電圧特性に基づいて算出する直列電流算出部と、直列電流および電力・電圧特性に基づいて電力生成部(電力変換部)から出力させる電圧である直列電圧を算出する直列電圧算出部と、電力変換部の直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給する制御信号供給部を備えることから、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記電力変換部は、前記制御信号によって昇圧動作または降圧動作を行うことを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、設定された直列電流および電力・電圧特性に基づいて算出された直列電圧を確実に生成することができ、設定された直列電流を容易に出力することができる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記直列電流算出部は、前記電力・電圧特性における最大電力点での電流値である最大電力電流値を前記電力変換部の全てについて抽出し、前記最大電力電流値の平均値を前記直列電流とすることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、電力・電圧特性における最大電力点での電流値である最大電力電流値の平均値を直列電流とすることから、直列電流が大きな値となることを抑制し、また、電力変換部における昇圧および降圧の均衡を図ることが可能となるので、効率的な電力の取り出しを実現する。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記直列電流算出部は、前記電力・電圧特性における最大電力点での電流値である最大電力電流値を前記電力変換部の全てについて抽出し、前記最大電力電流値の最小値を前記直列電流とすることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、全ての電力・電圧特性について最大電力点での電流値である最大電力電流値を算出して求めた最小値を直列電流とすることから、直流経路での直列電流による抵抗損を容易にかつ確実に抑制することができる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記光発電モジュールは、前記光発電素子を直列に接続した複数の直列部と、前記複数の直列部の両端を並列接続した並列接続端と、前記複数の直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子を互いに並列に接続する並列接続線とを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、光発電素子のそれぞれが他の光発電素子に対して並列接続線を介して直並列に接続されることから、日陰によって一部の光発電素子に非発電状態が生じた場合でも、日陰の影響を抑制して全体としての発電状態を確保し、電力取り出し効率を向上し、全体での発電効率を向上することができる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記光発電モジュールは、前記光発電素子のレイアウトパターンでの配置状態が前記光発電素子の電気的な接続関係を示す等価回路での配置状態とは異なる分散した配置とされていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、光発電素子のそれぞれが直並列に接続されることに加えて光発電素子のレイアウトパターンが光発電素子の等価回路での配置状態とは異なる分散した配置とされていることから、日陰によって一部の光発電素子に非発電状態が生じた場合でも、日陰の影響を更に抑制して全体としての発電状態を更に確保し、電力取り出し効率を更に向上し、全体での発電効率を更に向上することができる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記電力生成部のそれぞれは、相互に並列に接続された前記電力変換部をN個備えてあり、前記制御信号供給部は、2π/N(rad)の位相差を有する前記制御信号でN個の前記電力変換部を制御する構成とされていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、相互に並列接続された複数の電力変換部を光発電モジュールに対して接続し、制御信号供給部からの2π/N(rad)の位相差を有する制御信号によって電力変換部を時分割で動作させることから、電力変換部から生じるリップル電流を低減するので、電力変換部で必要となる出力用の平滑コンデンサの容量を抑制して小型化することが可能となる。つまり、光発電システムは、電力変換部の平滑コンデンサに汎用部品を適用して電力変換部の回路面積を小さくするので、システムの小型化、低コスト化が可能となる。
また、本発明に係る光発電システムでは、前記光発電モジュールは、前記電力生成部のそれぞれにおいて複数並列に接続されていることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムは、複数の光発電モジュールを並列に接続していることから、容易に、かつ安定的に大電力を確保することが可能となる。
また、本発明に係る移動体は、光発電システムを搭載した移動体であって、前記光発電システムは、本発明に係る光発電システムであることを特徴とする。
したがって、本発明に係る移動体は、電力効率の高い光発電システムを搭載することから、光の照射状況による影響を抑制して電力効率を向上させることができる。
また、本発明に係る光発電システムにおける電力制御方法は、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムにおける電力制御方法であって、複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、前記光発電モジュールのそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部によって取得するステップと、取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を直列電流算出部によって算出するステップと、前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を直列電圧算出部によって算出するステップと、前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を制御信号供給部によって前記電力変換部へ供給するステップとを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムにおける電力制御方法は、直列電流を算出するステップと、直列電圧を算出するステップと、直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備えることから、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる。
また、本発明に係る光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、前記光発電モジュールのそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部に取得させるステップと、取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を直列電流算出部に算出させるステップと、前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を直列電圧算出部に算出させるステップと、前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を制御信号供給部に前記電力変換部へ供給させるステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
したがって、本発明に係る光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、直列電流を算出するステップと、直列電圧を算出するステップと、直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備えることから、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる。
本発明に係る光発電システムは、取得した電力・電圧特性に基づいて電力変換部から出力させる直列電流を算出する直列電流算出部と、直列電流および電力・電圧特性に基づいて電力変換部から出力させる直列電圧を算出する直列電圧算出部と、電力変換部の直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給する制御信号供給部とを備える。
したがって、本発明に係る光発電システムは、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させるという効果を奏する。
また、本発明に係る移動体は、本発明に係る光発電システムを備える。
したがって、本発明に係る移動体は、光の照射状況による影響を抑制して電力効率を向上させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る光発電システムの電力制御方法は、直列電流を算出するステップと、直列電圧を算出するステップと、直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備える。
したがって、本発明に係る光発電システムの電力制御方法は、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させるという効果を奏する。
また、本発明に係る光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、直列電流を算出するステップと、直列電圧を算出するステップと、直列電圧を制御する制御信号を電力変換部へ供給するステップとを備える。
したがって、本発明に係る光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、直列に接続された電力生成部に流れる直列電流を抑制して直列電圧を制御できるので、電力生成部の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させるという効果を奏する。
本発明の実施の形態1に係る光発電システムの概略構成をブロックで示すブロック図である。 図1に示した光発電システムが備えるシステム制御部の概略を機能ブロックで示すブロック図である。 図1に示した光発電システムが備える光発電モジュールの発電状態(最大電力点)と、直列電流Isを最大電力電流値の平均値に揃えたときの電力変換部の出力データ(直列電圧および直列電流)を示すデータ図表である。 図1に示した光発電システムが備える光発電モジュールの発電状態(最大電力点)と、直列電流を最大電力電流値の最小値に揃えたときの電力変換部の出力データ(直列電圧および直列電流)を示すデータ図表である。 図1に示した光発電システムが備える電力変換部の具体的な回路例を示す回路図である。 図4に示した電力変換部が昇圧動作を実行するときのスイッチング素子の動作状態を示す動作波形図である。 図4に示した電力変換部が降圧動作を実行するときのスイッチング素子の動作状態を示す動作波形図である。 図4に示した電力変換部が備える電流・電圧検出部と図3に示したシステム制御部が備える電流・電圧データ入力部との信号レベルを整合するアイソレーションアンプの概略を示す模式図である。 図4に示した電力変換部が備える制御信号受信部と図3に示したシステム制御部の制御信号供給部との信号レベルを整合するフォトカプラ25の概略を示す模式図である。 図1に示した光発電システムにおける処理フローを示すフローチャートである。 図1に示した光発電システムが備える光発電モジュールの構成例を示す模式図である。 図8Aに示した光発電モジュールの作用を説明するために抽出した光発電素子の等価回路と日陰との関係を示す模式図である。 図8Bに示した光発電モジュールの等価回路に対応する光発電素子のレイアウトパターンと日陰との関係を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る光発電システムの概略構成をブロックで示すブロック図である。 図9に示した光発電システムが備える光発電モジュールの接続構成例を示す模式図である。 図9に示した光発電システムが備える電力変換部が昇圧動作を実行するときのスイッチング素子の動作状態を示す動作波形図である。 図11Aに示した電力変換部の昇圧動作による出力状態(電流波形)を示す動作波形図である。 図9に示した光発電システムが備える電力変換部が降圧動作を実行するときのスイッチング素子の動作状態を示す動作波形図である。 本発明に係る実施の形態3に係る移動体が搭載する光発電システムの搭載状態を概念的に示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施の形態1>
図1ないし図8Cを参照して、本実施の形態に係る光発電システム1、光発電システム1における電力制御方法、および光発電システム1における電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムについて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る光発電システム1の概略構成をブロックで示すブロック図である。
本実施の形態に係る光発電システム1は、複数の光発電素子11(図8A参照)を内蔵する光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力を電力変換する電力変換部20とを有する電力生成部5を複数備え、複数の電力生成部5は、直列に接続されている。なお、複数の電力生成部5は、図では、電力生成部5(電力生成部(1))、・・・、電力生成部5(電力生成部5(n))として示されている。以下、複数の電力生成部5を特に区別する必要が無いときは、単に電力生成部5として示す。
直列に接続されている電力生成部5(電力変換部20)のそれぞれの出力は次のとおりの符号で示される。電力生成部5(電力生成部(1))の出力は、電圧が直列電圧Vs1、電流が直列電流Is1であり、電力生成部5(電力生成部(2))の出力は、電圧が直列電圧Vs2、電流が直列電流Is2であり、・・・、電力生成部5(電力生成部(n))の出力は、電圧が直列電圧Vsn、電流が直列電流Isnである。
なお、電力生成部5は、直列に接続されていることから、直列電流Is1=直列電流Is2=・・・=直列電流Isn=直列電流Isとなり、各電力生成部5における出力電流は共通の値(直列電流Is)となる。他方、電力生成部5の出力電圧は、各光発電モジュール10の発電状態、電力変換部20での電力変換状態によって異なり、光発電システム1の全体での出力電圧である直列電圧Vs(ΣVs)は、直列電圧Vs=(直列電圧Vs1+直列電圧Vs2+・・・+直列電圧Vsn)=ΣVsとなる。
なお、以下では、直列電流Is1、・・・、直列電流Isnを特に区別する必要が無い場合は、単に直列電流Isとすることがある。また、直列電圧Vs1、・・・、直列電圧Vsnを特に区別する必要が無い場合は、単に直列電圧Vsとすることがある。
電力変換部20(電力生成部(1))、電力変換部20(電力生成部(2))、・・・、電力変換部20(電力生成部(n))から出力される直列電圧Vs1、直列電圧Vs2、・・・、直列電圧Vsnの調整は、電力変換部20に対するシステム制御部30(制御信号供給部38:図2参照)からの制御信号Sgc(図4参照)によって実行される(詳細は、図2以降で説明する)。
なお、光発電モジュール10は、例えば太陽電池モジュールであり、電力変換部20は、例えば昇圧制御、降圧制御が可能な昇圧・降圧型のDC−DCコンバータである。
図2は、図1に示した光発電システム1が備えるシステム制御部30の概略を機能ブロックで示すブロック図である。
光発電システム1は、システム制御部30を備え、システム制御部30は、電力変換部20の動作を制御する。システム制御部30は、全体を制御する制御部31と、電力変換部20の電流および電圧が入力される電流・電圧データ入力部32と、光発電モジュール10に対するMPPT制御を施すMPPT制御部33と、光発電モジュール10の電力・電圧特性を取得する電力・電圧特性取得部34と、取得した電力・電圧特性を記憶する電力・電圧特性記憶部35とを備える。
更に、システム制御部30は、取得した電力・電圧特性に基づいて、直列接続された電力生成部5(電力変換部20)から出力させる電流である直列電流Isを算出する直列電流算出部36と、算出した直列電流Isおよび取得した電力・電圧特性に基づいて、電力変換部20から出力させる直列電圧Vsを算出する直列電圧算出部37と、電力変換部20の出力が算出された直列電圧Vsとなるように電力変換部20を制御する制御信号Sgcを電力変換部20へ供給する制御信号供給部38とを備える。
なお、電力変換部20には、電力変換部20の電流および電圧を検出する電流・電圧検出部29が連結されている。電力変換部20が検出した電力変換部20の電圧、電流は、電流・電圧データ入力部32へ入力される。
つまり、光発電システム1(システム制御部30)は、複数の光発電素子11を内蔵する光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力を電力変換する電力変換部20とを有する電力生成部5を複数備える光発電システム1であって、複数の電力生成部5は、直列に接続されてあり、光発電モジュール10の電力・電圧特性を取得する電力・電圧特性取得部34と、取得した電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電流Isを算出する直列電流算出部36と、直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電圧Vsを算出する直列電圧算出部37と、電力変換部20の直列電圧Vsを制御する制御信号Sgcを電力変換部20へ供給する制御信号供給部38とを備える。
したがって、本実施の形態に係る光発電システム1は、光発電モジュール10および電力変換部20を有する電力生成部5を直列に接続した状態で電力生成部5(電力変換部20)に流す電流である直列電流Isを光発電モジュール10の電力・電圧特性に基づいて算出する直列電流算出部36と、直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて電力生成部5(電力変換部20)から出力させる電圧である直列電圧Vsを算出する直列電圧算出部37と、電力変換部20の直列電圧Vsを制御する制御信号Sgcを電力変換部20へ供給する制御信号供給部38を備えることから、直列に接続された電力生成部5に流れる直列電流Isを抑制して直列電圧Vsを制御できるので、電力生成部5の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させる。
なお、システム制御部30の動作(機能)は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)で構成される制御部31によって制御され、電流・電圧データ入力部32、MPPT制御部33、電力・電圧特性取得部34、電力・電圧特性記憶部35、直列電流算出部36、直列電圧算出部37、制御信号供給部38は、制御部31に予めインストールされたコンピュータプログラムによって規定された動作を実行する。
MPPT制御部33は、それぞれの電力生成部5に対してMPPT制御を施し、最大電力点MPPでの電圧、電流、および電力を抽出する。直列に接続された他の電力生成部5は、予めコンピュータプログラムによってバイパス処理が施される。バイパス処理は、例えばシステム制御部30が備えるスイッチング素子Tr5(図4参照)をオン状態とし、他のスイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr4(図4参照)をオフ状態とすることによって実行される。
電流・電圧検出部29は、電力生成部5が備える電力変換部20の出力(電圧、電流)が検出できれば良く、電力生成部5(電力変換部20)の内部、あるいは外部のいずれに配置されても良い。
図3Aは、図1に示した光発電システム1が備える光発電モジュール10の発電状態(最大電力点MPP)と、直列電流Isを最大電力電流値Impの平均値に揃えたときの電力変換部20の出力データ(直列電圧Vsおよび直列電流Is)を示すデータ図表である。
システム制御部30は、それぞれの光発電モジュール10に対してMPPT制御部33および電力・電圧特性取得部34を適用してMPPT(最大電力点追従)制御を施すことによって最大電力点MPPでの発電状態を測定し、電力・電圧特性を取得する。電圧および電流は、電流・電圧検出部29によって検出され、検出された電圧および電流は、電流・電圧データ入力部32へ入力され、電力・電圧特性取得部34によって発電状態(電圧、電流、出力(電力))が把握される。
データ図表の「番号」欄は、電力生成部5が備える光発電モジュール10に対応する。「PM1」は、電力生成部5(電力生成部(1))が備える光発電モジュール10であり、「PM2」は、電力生成部5(電力生成部(2))が備える光発電モジュール10であり、「PMn」は、電力生成部5(電力生成部(n))が備える光発電モジュール10である。
「電力・電圧特性データ」欄は、各光発電モジュール10の「電圧(V)」、「電流(A)」および電圧×電流によって算出された「出力(W)」の数値が例示される。それぞれの光発電モジュール10の受光状況に応じて出力状態(出力(W))は異なっている。また、光発電モジュール10が有する機能(図8A〜図8C参照)から、「電圧(V)」は、同一の電圧(例えば4V)が得られている。
直列電流算出部36は、番号PM1、・・・、番号PMnの最大電力電流値Imp(「電力・電圧特性データ」欄の「電流(A)」欄に相当)の全てを抽出した後、例えば「平均値」を算出(抽出)して直列電流Isとして確定する。図3Aの場合は、例えば直列電流Is=6Aとして示す。直列に接続された電力生成部5(電力変換部20)を共通に流れる電流であるから、全ての電力変換部20について同一の値とされる。
直列電流Isが定まると、直列電圧算出部37は、光発電モジュール10が最大電力点MPPで出力する電力(「電力・電圧特性データ」の「出力」欄に相当)を直列電流Isで除算することによって直列電圧Vsを求める。例えば、番号PM1の場合は、直列電流Is=6A、出力72Wであるから、直列電圧Vs=72W/6A=12Vとして算出される。
したがって、直列電流Isを大きい電流(例えば番号PM1の18A)に対して低い値となる平均値とすることから、光発電システム1の出力状態を高電圧低電流の形態にすることができる。
「電力・電圧特性データ」欄における「電流(A)」欄の電流が直列電流Isに対して大きい場合は、電流を直列電流Isへ低減する代わりに電圧を昇圧することで電力の同一性を保持し、また、「電力・電圧特性データ」欄における「電流(A)」欄の電流が直列電流Isに対して小さい場合は、電流を直列電流Isへ増加する代わりに電圧を降圧することで電力の同一性を保持する。なお、本実施の形態では、電力変換部20における電力損失は無いものと仮定して説明した。
電力変換部20における昇圧および降圧の動作は、制御信号供給部38(システム制御部30)から電力変換部20(制御信号受信部22:図4参照)へ供給される制御信号Sgcによって制御される。電力変換部20における昇圧および降圧の動作については、図5Aおよび図5Bで詳細に説明する。
上記したとおり、本実施の形態に係る光発電システム1では、直列電流算出部36は、電力・電圧特性における最大電力点MPPでの電流値である最大電力電流値Impを電力変換部20(電力生成部5)の全てについて算出(抽出)し、最大電力電流値Impの平均値を直列電流Isとすることが好ましい。
したがって、本実施の形態に係る光発電システム1は、電力・電圧特性における最大電力点MPPでの電流値である最大電力電流値Impの平均値を直列電流Isとすることから、直列電流Isが大きな値となることを抑制し、また、電力変換部20における昇圧および降圧の均衡を図ることが可能となるので、効率的な電力の取り出しを実現する。
図3Bは、図1に示した光発電システム1が備える光発電モジュール10の発電状態(最大電力点MPP)と、直列電流Isを最大電力電流値Impの最小値に揃えたときの電力変換部20の出力データ(直列電圧Vsおよび直列電流Is)を示すデータ図表である。
基本的な説明は、図3Aの場合と同様であるので、主に異なる事項について説明する。
図3Bに示した直列電流Isは、最大電力電流値Imp(「電力・電圧特性データ」欄の「電流(A)」欄に相当)の全てを抽出した後、例えば「最小値」を算出(抽出)して直列電流Isとして確定する。直列電流Isに対して直列電圧Vsを算出する過程は図3Aの場合(最大電力電流値Impの平均値を直列電流Isとした場合)と同様である。
また、直列電圧Vsを制御するための電力変換部20における昇圧および降圧の動作は、制御信号供給部38(システム制御部30)から電力変換部20(制御信号受信部22:図4参照)へ供給される制御信号Sgcによって制御される。なお、直列電流Isは、最大電力電流値Impの最小値に統一されていることから、最小値より大きい最大電力電流値Impを生じた光発電モジュール10に接続された電力変換部20における制御は、電流を直列電流Isへ低減することから電圧を昇圧する「昇圧」動作である。
上記したとおり、本実施の形態に係る光発電システム1では、直列電流算出部36は、電力・電圧特性における最大電力点MPPでの電流値である最大電力電流値Impを電力変換部20の全てについて抽出し、最大電力電流値Impの最小値を直列電流Isとすることが好ましい。
したがって、本発明に係る光発電システム1は、全ての電力・電圧特性について最大電力点MPPでの電流値である最大電力電流値Impを算出して求めた最小値を直列電流Isとすることから、直流経路での直列電流Isによる抵抗損を容易にかつ確実に抑制することができる。
図4は、図1に示した光発電システム1が備える電力変換部20の具体的な回路例を示す回路図である。
電力変換部20は、光発電モジュール10の出力が入力電圧Vinとして入力される一対の入力端子Tmと、入力端子Tmの間に接続されて入力電圧Vinを平滑化する平滑コンデンサC1と、入力端子Tmの間に接続された分圧抵抗R1および分圧抵抗R2の直列回路と、直列電流Isおよび直列電圧Vsが出力される一対の出力端子Toutと、出力端子Toutの間に接続されて直列電圧Vsを平滑化する平滑コンデンサC2と、出力端子Toutの間に接続された分圧抵抗R3および分圧抵抗R4の直列回路と、入力端子Tmのプラス側と出力端子Toutのプラス側とを接続する出力線26と、入力端子Tmのマイナス側と出力端子Toutのマイナス側とを接続する基準線27とを備える。
分圧抵抗R1および分圧抵抗R2の接続点と基準線27との間で得られる電圧は、電源部21の電源電圧とされ、電源部21は、制御信号受信部22および電流・電圧検出部29の動作に必要な電力を供給する。
出力線26には、スイッチング素子Tr1およびスイッチング素子Tr4が直列に挿入され、スイッチング素子Tr1は、入力端子Tmの側でのスイッチングを実行し、スイッチング素子Tr4は、出力端子Toutの側でのスイッチングを実行する。また、スイッチング素子Tr1とスイッチング素子Tr4との間には、チョークコイルLtが配置され、チョークコイルLtは、電力変換部20におけるエネルギーの蓄積と放出を行うことで電流変化を抑制する誘導電流を流す。
スイッチング素子Tr1とチョークコイルLtとの間には、出力線26および基準線27に接続されたスイッチング素子Tr2が配置され、チョークコイルLtとスイッチング素子Tr4との間には、スイッチング素子Tr3が配置されている。分圧抵抗R3および分圧抵抗R4と並列にスイッチング素子Tr5が接続されている。
電力変換部20は、スイッチング素子Tr5をオン状態、スイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr4をオフ状態とすることによって単なる電流経路を構成してバイパス機能を実行する。したがって、電力変換部20は、昇圧動作および降圧動作とは関係の無い、一対の出力端子Toutを短絡するスイッチング素子Tr5を備えることが好ましい。この構成によって、各電力変換部20を必要に応じてバイパス処理(単なる電流経路に変更する処理)が可能となる。
制御信号受信部22は、端子Tgcを介して制御信号供給部38からの制御信号Sgcを受信し、スイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr5を制御する。なお、スイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr5は、例えばMOS電界効果トランジスタで構成され、スイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr5に対するオンオフ制御は、制御信号受信部22からのゲート制御信号(制御信号Sgc)によって実行される。制御信号Sgcの信号レベルとスイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr5に対する信号レベルとの相違に対する調整は、例えばフォトカプラ25(図6B参照)によって施される。
電流・電圧検出部29は、電力変換部20が生成する直列電流Isおよび直列電圧Vsを検出する。電力変換部20に流れる直列電流Isは、基準線27に配置された電流検出素子CSによって検出される。電流検出素子CSは、例えばホール素子で構成され、電流(直列電流Is)を電圧に変換する。電流・電圧検出部29は、電流検出素子CSの検出結果を電流信号Scとして端子Tvcから電流・電圧データ入力部32へ送信する。
また、電力変換部20が発生する直列電圧Vsは、分圧抵抗R3および分圧抵抗R4の接続点と基準線27との間で得られる電圧に比例する。したがって、直列電圧Vsは、分圧抵抗R3および分圧抵抗R4の接続点と基準線27との間で得られる電圧(直列電圧Vsの分圧値)によって検出される。電流・電圧検出部29は、分圧抵抗R4と基準線27との間で得られた検出結果を電圧信号Svとして端子Tvcから電流・電圧データ入力部32へ送信する。
なお、電流・電圧検出部29における電圧、電流のレベルと電流・電圧データ入力部32のレベルとの相違に対する調整は、例えばアイソレーションアンプ(絶縁増幅器)24(図6A参照)によって施される。
電力変換部20は、スイッチング素子Tr1を常時オン、スイッチング素子Tr2およびスイッチング素子Tr5を常時オフとして、スイッチング素子Tr3およびスイッチング素子Tr4を逆相でスイッチングすることによって昇圧動作を実行する(図5A参照)。また、電力変換部20は、スイッチング素子Tr4を常時オンとし、スイッチング素子Tr3およびスイッチング素子Tr5を常時オフとして、スイッチング素子Tr1およびスイッチング素子Tr2を逆相でスイッチングすることによって降圧動作を実行する(図5B参照)。
図5Aは、図4に示した電力変換部20が昇圧動作を実行するときのスイッチング素子Tr1〜スイッチング素子Tr5の動作状態を示す動作波形図である。
電力変換部20(制御信号受信部22)は、上記したとおり、スイッチング素子Tr1を常時オン、スイッチング素子Tr2およびスイッチング素子Tr5を常時オフとして、スイッチング素子Tr3およびスイッチング素子Tr4を逆相のオンオフ状態とすることによって昇圧動作を実行する。なお、スイッチング素子Tr3およびスイッチング素子Tr4が同時にオン状態とならないようにタイミングを調整する。
1周期Tに対してスイッチング素子Tr3がオンとなるオン周期Tonの比率をα=Ton/Tとしたとき、直列電圧Vs=入力電圧Vin/(1−α)となる昇圧が実行される。なお、電力変換部20における各回路部品における動作状態は周知のDC−DCコンバータの動作であるので詳細な説明は省略する。
図5Bは、図4に示した電力変換部20が降圧動作を実行するときのスイッチング素子Tr1〜スイッチング素子Tr5の動作状態を示す動作波形図である。
電力変換部20(制御信号受信部22)は、上記したとおり、スイッチング素子Tr4を常時オン、スイッチング素子Tr3およびスイッチング素子Tr5を常時オフとして、スイッチング素子Tr1およびスイッチング素子Tr2を逆相のオンオフ状態とすることによって降圧動作を実行する。なお、スイッチング素子Tr1およびスイッチング素子Tr2が同時にオン状態とならないようにタイミングを調整する。
1周期Tに対してスイッチング素子Tr1がオンとなるオン周期Tonの比率をβ=Ton/Tとしたとき、直列電圧Vs=β×入力電圧Vinとなる降圧が実行される。なお、電力変換部20における各回路部品における動作状態は周知のDC−DCコンバータの動作であるので詳細な説明は省略する。
上記したとおり、光発電システム1において、電力変換部20(制御信号受信部22)は、制御信号Sgcによって昇圧動作または降圧動作を行うことが好ましい。この構成によって、光発電システム1は、設定された直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて算出された直列電圧Vsを確実に生成することができ、設定された直列電流Isを容易に出力することができる。
図6Aは、図4に示した電力変換部20が備える電流・電圧検出部29と図3に示したシステム制御部30が備える電流・電圧データ入力部32との信号レベルを整合するアイソレーションアンプ24の概略を示す模式図である。
システム制御部30は、デジタル信号に基づいて動作し、電力変換部20は、電流、電圧というアナログ信号に基づいて動作する。したがって、デジタル信号とアナログ信号との間の整合性をとる必要がある。具体例として、電流・電圧検出部29と電流・電圧データ入力部32との間でのデータの送受信における電圧レベルの調整について示す。
電流・電圧検出部29が扱うデータは、アナログ量としての電流値、電圧値であり、例えば電圧レベルはプラス側がVcc、マイナス側がVssとして現れる。また、電流・電圧データ入力部32は、デジタル信号としての電圧レベルは例えばハイレベルがVdd、ローレベルがグランドレベルとして現れる。したがって、アイソレーションアンプ24を介してアナログ信号系とデジタル信号系との相互干渉を解消する。電流・電圧検出部29にアイソレーションアンプ24を配置することによって、電力変換部20とシステム制御部30との間の電圧レベルの相違による不整合を解消することができ、アナログ量としての電圧信号Sv、電流信号Scをデジタル信号で動作する電流・電圧データ入力部32へ入力することができる。
図6Bは、図4に示した電力変換部20が備える制御信号受信部22と図3に示したシステム制御部30の制御信号供給部38との信号レベルを整合するフォトカプラ25の概略を示す模式図である。
システム制御部30における制御信号供給部38は、制御信号Sgcをデジタル信号として生成する。また、電力変換部20における制御信号受信部22は、電力変換部20に応じた電圧レベルとして動作する。したがって、制御信号受信部22は、フォトカプラ25を介して供給されたデジタル信号(制御信号Sgc)を電力変換部20の電圧レベルに応じたアナログ信号へ変換して制御信号受信部22を動作させる。
図7は、図1に示した光発電システム1における処理フローを示すフローチャートである。
上記したとおり、光発電システム1は、電力生成部5を直列に接続して比較的低い電流に抑制した状態で高電圧を出力することから、電流経路での消費電力を抑制することができる。電力生成部5を直列に接続して全体の電力調整(直列電流Is、直列電圧Vsの調整)をするときの処理フローをステップS2からステップS16を参照して説明する。なお、ステップS2ないしステップS16に係る電力制御方法は、システム制御部30(制御部31)に予めインストールされたコンピュータプログラムによって実行される。
ステップS2:
電力・電圧特性取得部34は、複数の電力生成部5の内、いずれか一つを指定する。また、指定した電力生成部5についてカウント数Xとして処理を進める。
ステップS4:
電力・電圧特性取得部34は、MPPT制御部33を動作させて、指定した電力生成部5の電力変換部20を動作させ、電力生成部5が備える光発電モジュール10の電力・電圧特性を取得する。電力・電圧特性は、MPPT制御部33によるMPPT制御によって抽出される。本ステップは、光発電モジュール10のそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部34によって取得するステップである。
また、電力・電圧特性取得部34は、指定外の電力生成部5に対しては、バイパス制御を施す。バイパス制御は、電力変換部20(スイッチング素子Tr5)をオン状態(一対の出力端子Tout間を短絡状態)とすることによって実行される。
ステップS6:
電力・電圧特性取得部34は、取得した電力・電圧特性を電力・電圧特性記憶部35に記憶させる。つまり、例えばフラッシュメモリで構成された電力・電圧特性記憶部35は、電力・電圧特性を一時記憶する。
ステップS8:
電力・電圧特性取得部34は、電力生成部5のカウント数Xをインクリメントする。したがって、電力・電圧特性取得部34は、次の電力生成部5を選択することができる。
ステップS10:
電力・電圧特性取得部34は、カウント数Xがn(電力生成部5の全体の台数)以下か否かを判定する。カウント数Xがn以下の場合(ステップS10:YES)は、ステップS2へ戻り、他の電力生成部5を指定し、ステップS2からステップS10の処理を繰り返す。
カウント数がnを越している場合(ステップS10:NO)は、ステップS12へ移行する。
ステップS12:
全ての電力生成部5に対する電力・電圧特性の取得が終了した状態であるから、直列電流算出部36は、電力・電圧特性記憶部35に記憶された電力・電圧特性に基づいて、各電力生成部5(電力変換部20)から出力させる直列電流Isを算出する。
直列電流算出部36が算出する直列電流Isとしては、図3A、図3Bで示したとおり、例えば、平均値、あるいは、最小値などがあり、適宜算出して設定される。
本ステップは、取得した電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電流Isを直列電流算出部36によって算出するステップである。
ステップS14:
直列電流Isが算出された後、直列電圧算出部37は、各電力生成部5(電力変換部20)から出力させる直列電圧Vsを算出する。直列電圧Vsは、最大電力点MPPの電力を直列電流Isで除算することによって算出される。
本ステップは、直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電圧Vsを直列電圧算出部37によって算出するステップである。
ステップS16:
各電力生成部5(電力変換部20)から出力させる直列電流Isおよび直列電圧Vsが算出された後、制御信号供給部38は、直列電圧Vsを制御する制御信号Sgcを各電力変換部20(制御信号受信部22)へ供給する。つまり、各電力変換部20(電力生成部5)は、同時に制御され、直列電流Isを流した状態で、それぞれの直列電圧Vsを出力する。
上記したとおり、ステップS2ないしステップS16の処理フローによって光発電システム1における電力制御方法が実行される。また、ステップS2ないしステップS16の処理フローによって光発電システム1における電力制御方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムが実行される。
本実施の形態に係る光発電システム1における電力制御方法は、複数の光発電素子11を内蔵する光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力を電力変換する電力変換部20とを有する電力生成部5を複数備える光発電システム1における電力制御方法であって、複数の電力生成部5は、直列に接続されてあり、光発電モジュール10のそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部34によって取得するステップと、取得した電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電流Isを直列電流算出部36によって算出するステップと、直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電圧Vsを直列電圧算出部37によって算出するステップと、電力変換部20の直列電圧Vsを制御する制御信号Sgcを制御信号供給部38によって電力変換部20へ供給するステップとを備える。
本実施の形態に係る光発電システム1における電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムは、複数の光発電素子11を内蔵する光発電モジュール10と、光発電モジュール10の出力を電力変換する電力変換部20とを有する電力生成部5を複数備える光発電システム1における電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、複数の電力生成部5は、直列に接続されてあり、光発電モジュール10のそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部34に取得させるステップと、取得した電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電流Isを直列電流算出部36に算出させるステップと、直列電流Isおよび電力・電圧特性に基づいて電力変換部20から出力させる直列電圧Vsを直列電圧算出部37に算出させるステップと、電力変換部20の直列電圧Vsを制御する制御信号Sgcを制御信号供給部38に電力変換部20へ供給させるステップとをコンピュータに実行させる。
図8Aは、図1に示した光発電システム1が備える光発電モジュール10の構成例を示す模式図である。
本実施の形態に係る光発電システム1に適用される光発電モジュール10は、光発電素子11を直列に接続した複数の直列部12と、複数の直列部12の両端を並列接続した並列接続端13と、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11を互いに並列に接続する並列接続線14とを備えることが好ましい。
この構成によって、光発電システム1は、直列部12を形成する光発電素子11のそれぞれが他の光発電素子11に対して並列接続線14を介して直並列に接続されることから、日陰SHによって一部の光発電素子11に非発電状態が生じた場合でも、日陰SHの影響を抑制して全体としての発電状態を確保し、電力取り出し効率を向上し、全体での発電効率を向上することができる。
図8Aに示した光発電モジュール10は、複数の直列部12における同一の直列段に接続された光発電素子11を互いに並列に接続する並列接続線14を備える。並列接続線14が無い従来の接続状態であれば、直列部12の一部を構成する光発電素子11が日陰SHによって非発電状態となった場合、直列部12の全体が影響を受けて直列部12は遮断状態となることから直列部12の全体に相当する発電量が低減する。
並列接続線14を備えない従来の光発電モジュールに比較して、光発電モジュール10は、並列接続線14を備えることから、直列部12の一部が日陰SHによって非発電状態とされた場合でも、直列部12の日陰SH以外の部分に配置された光発電素子11は、発電状態を維持して他の直列部12における電流経路を経由して発電電流を流すことが可能となる。
したがって、光発電モジュール10は、並列接続線14を備えない従来の光発電モジュールに比較して大きい発電量を確保することができる。また、並列接続線14が接続された直列段の数を確保することができるので直列段によって発生する電圧を確保することができる。つまり、日陰SHの影響が抑制され、光発電モジュール10の電力・電圧特性における出力(電圧)は、例えば、図3A、図3Bで示したとおり、例えば電圧=4Vで共通の特性を有する。
図8Bは、図8Aに示した光発電モジュール10の作用を説明するために抽出した光発電素子11の等価回路と日陰SHとの関係を示す模式図である。
図8Cは、図8Bに示した光発電モジュール10の等価回路に対応する光発電素子11のレイアウトパターンと日陰SHとの関係を示す模式図である。
配置(レイアウトパターン)の状態を説明する便宜上、光発電素子11について配置毎に個別の符号を付し、例えば光発電素子D1aのように記載する。等価回路、あるいはレイアウトパターンで相互に区別する必要が無い場合は、単に光発電素子11あるいは光発電素子D(あるいは、段毎に区分して光発電素子D1、光発電素子D2、光発電素子D3)のように記載することがある。光発電素子D1は図の上で上段、光発電素子D2は中段、光発電素子D3は下段にそれぞれ配置されている。
光発電モジュール10は、例えば上中下の3段の光発電素子D1a、光発電素子D2a、光発電素子D3aが直列部12を構成し、直列部12が光発電素子D1aから光発電素子D1hまでの8列配置されている。つまり、等価回路として3行8列の行列状に配置されている。また、等価回路に対応してレイアウトパターンは、3行8列の配置とされている。
本実施の形態に係る光発電システム1における光発電モジュール10は、光発電素子11のレイアウトパターンでの配置状態が光発電素子11の電気的な接続関係を示す等価回路での配置状態とは異なる分散した配置とされていることが好ましい。
この構成によって、光発電システム1は、光発電素子11のそれぞれが直並列の2次元の接続状態とされることに加えて光発電素子11のレイアウトパターンが光発電素子11の等価回路での配置状態とは異なる分散した配置とされていることから、日陰SHによって一部の光発電素子11に非発電状態が生じた場合でも、日陰SHの影響を更に抑制して全体としての発電状態を更に確保し、電力取り出し効率を更に向上し、全体での発電効率を更に向上することができる。
日陰SHは、例えばレイアウトパターン(図8C)に示すように一定の範囲で形成され、光発電モジュール10の一定の範囲を遮光する。図8B、図8Cの場合、日陰SHが生じた場所に配置された光発電素子11は、光発電素子D1d、光発電素子D3f、光発電素子D2aであり、等価回路(図8B)では、上中下の3段に分散された状態となっている。
単純な直並列での2次元接続がされた場合(等価回路における配置とレイアウトパターンにおける配置とが一致している場合)では、図8Cに示した日陰SHと同様の日陰が発生したとき、日陰が生じた3列の直列部(図8Cの中段右側3個の光発電素子11に相当)は、電流経路が遮断されることから、有効な電流経路は5列となり、光発電モジュール10全体で光発電に寄与する光発電素子11は、3行5列、つまり、3直列5並列に相当する発電量だけが得られる。
これに対して、図8Bおよび図8Cに示す光発電モジュール10では、光発電素子11が分散配置されている。具体的には、等価回路で上段に配置された光発電素子D1aないし光発電素子D1hの8個の内、レイアウトパターンで上段に配置されたのは、光発電素子D1a、光発電素子D1g、光発電素子D1b、光発電素子D1hの4個、同じく中段に配置されたのは、光発電素子D1c、光発電素子D1dの2個、同じく下段に配置されたのは、光発電素子D1e、光発電素子D1fの2個である。つまり、等価回路で1行(1段)8列に配置された光発電素子Dがレイアウトパターンでは、3行(3段)8列の内、上段に4列、中段に2列、下段に2列として配置されている。なお、本願発明者等は、図8Bおよび図8Cに示す光発電素子11の配置(レイアウトパターン)を分散配置アーキテクチャと呼んでいる。
分散配置の作用効果として、光発電素子Dが分散して配置されることから、日陰SHは、等価回路(図8B)で示したとおり、それぞれの段(上段、中段、下段のそれぞれ)で1列(1個)のみに発生した状態となり、光発電素子11は、3行(3段)7列に配置された発電状態となる。つまり、全く同一の日陰SHを前提に発電状態を比較すると、直並列接続による場合、3直列5並列(15個分)に相当する発電量しか得られないのに対して本実施の形態によれば3直列7並列(21個分)に相当する発電量が得られる。
図8B、図8Cに係る光発電モジュール10は、単なる直列接続および並列接続を格子状態で施した2次元接続状態としただけでは無く、更にレイアウトパターンでの配置状態を等価回路に対して分散して配置することから、光発電状態をより広い範囲にわたって実現することが可能となる。また、各直列段における遮光状態の光発電素子Dの個数を抑制することから、日陰SHの影響が抑制され、光発電モジュール10の電力・電圧特性における出力(電圧)は、例えば、図3A、図3Bで示したとおり、例えば電圧=4Vで共通の特性を有する。
上記したとおり、光発電モジュール10(図8Aないし図8C)は、いわゆる日陰対策を施したものであり、直列および並列接続を2次元的に施した図8Aに係る光発電モジュール10、更に、2次元並列接続に加えて分散配置を施した図8B、図8Cに係る光発電モジュール10は、有効な日陰対策となる。
<実施の形態2>
図9ないし図12を参照して、本実施の形態に係る光発電システム1bについて説明する。光発電システム1bの基本的な構成は、実施の形態1に係る光発電システム1の基本構成と同様であるので符号を援用し、主に異なる事項について説明する。
なお、光発電システム1bにおける電力制御方法、および光発電システム1bにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムについては、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
光発電システム1bに対して大電力が要請された場合、光発電モジュール10は、大面積とされ、大電力(高電圧として、できるだけ小電流とした状態での大電力)を出力することが可能となる。しかしながら、大電力とした場合、電圧の上昇、あるいは電流の増大に伴って、電力変換部20から出力される直列電圧Vs(直列電流Is)においてリップル波(リップル電圧、リップル電流)が発生する。リップル波は、出力波形のノイズとして負荷に不具合を生じることがあるので極力低減することが好ましい。
リップル波を低減するには、電力変換部20の出力端子Toutに接続された平滑コンデンサC2の容量を大きくする必要がある。しかし、平滑コンデンサC2を大きくすると平滑コンデンサC2の外形が大きくなり、電力変換部20の外形も大きくなる。つまり、電力変換部20に必要な回路面積が大きくなり、部品コストも増加することになる。
そこで、本実施の形態に係る光発電システム1bは、電力変換部20を多相で動作させ、リップル波を低減することによってシステムを小型化し、低コスト化する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る光発電システム1bの概略構成をブロックで示すブロック図である。
図10は、図9に示した光発電システム1bが備える光発電モジュール10の接続構成例を示す模式図である。
光発電システム1b(電力生成部5)は、並列に接続された複数の光発電モジュール10を備える。光発電モジュール10は、それぞれが有する並列接続端13、並列接続線14を相互に接続することによって並列に接続される。並列接続端13を並列に接続するだけでなく並列接続線14を並列に接続することによって、並列接続、分散配置の効果(図8Aないし図8C参照)を更に大きくすることができる。光発電モジュール10は、基本的に同一の電圧(直列電圧Vs)を発生することから、並列に接続された場合、個数に応じた大電流を容易に発生できる。
また、光発電システム1b(電力生成部5)は、光発電モジュール10に対して並列に接続された複数の電力変換部20を備える。並列に接続された電力変換部20は、相互に適宜の位相差を設定され時分割で制御される。システム制御部30は、電力変換部20を時分割で制御するために制御信号Sgcを時分割で電力変換部20へ供給する制御信号供給部38bを備える。
電力変換部20は、時分割として例えば周期を3相に区分され、u相、v相、w相とされる。つまり、光発電システム1bは、電力変換部20(u相)、電力変換部20(v相)、電力変換部20(w相)を備える。電力変換部20の各相の動作状態については、図11Aないし図12で説明する。
光発電モジュール10は、電力生成部5のそれぞれにおいて複数並列に接続されていることが好ましい。したがって、光発電システム1bは、複数の光発電モジュール10を並列に接続していることから、容易に、かつ安定的に大電力を確保することが可能となる。
図11Aは、図9に示した光発電システム1bが備える電力変換部20が昇圧動作を実行するときのスイッチング素子Tr1〜スイッチング素子Tr5の動作状態を示す動作波形図である。
電力変換部20は、例えば3相で制御されるから、u相、v相、w相の間では、1周期Tに対して360度/3=120度(2π/3)の位相差が設定され、スイッチング素子Tr3、スイッチング素子Tr4の制御は、動作波形図で示すとおり、120度(2π/3)の位相差で実行される。スイッチング素子Tr3、スイッチング素子Tr4のオンオフ動作は、実施の形態1(図5A)で示したとおりであるので詳細な説明は省略する。
その他のスイッチング素子Tr1、スイッチング素子Tr2、スイッチング素子Tr5については、実施の形態1(図5A)で説明したとおりである。
図11Bは、図11Aに示した電力変換部20の昇圧動作による出力状態(電流波形)を示す動作波形図である。
例えば電力生成部5(n)(図1参照)の出力である直列電流Isの電流波形をInu(直列電流Isのu相電流)、Inv(直列電流Isのv相電流)、Inw(直列電流Isのw相電流)として示す。3相の間では、制御信号Sgcの制御に従って、1周期に対して2π/3の位相差で電流波形が変動している。したがって、電力生成部5(n)の出力電流であるIn(直列電流Is)は、例えば鋸歯状に大きく変動するInu、Inv、Inwが相互に加算されて変動の少ない波形(リップル波の少ない波形)となる。
また、電力変換部20(電力生成部5)を3相で制御する場合を例示するが、電力変換部20をN個並列に接続してN相で制御することも可能である。
つまり、光発電システム1bにおいて、電力生成部5のそれぞれは、相互に並列に接続された電力変換部20をN個備えてあり、制御信号供給部38は、2π/N(rad)の位相差を有する制御信号SgcでN個の電力変換部20を制御する構成とされていることが好ましい。
したがって、本実施の形態に係る光発電システム1bは、相互に並列接続された複数の電力変換部20を光発電モジュール10に対して接続し、制御信号供給部38からの2π/N(rad)の位相差を有する制御信号Sgcによって電力変換部20を時分割で動作させることから、電力変換部20から生じるリップル電流を低減するので、電力変換部20で必要となる平滑コンデンサC2(および平滑コンデンサC1)の容量を抑制して小型化することが可能となる。
多相で電力変換部20を動作させることによって、光発電システム1bは、電力変換部20の平滑コンデンサC2(および平滑コンデンサC1)に汎用部品を適用して電力変換部20の回路面積を小さくするので、システムの小型化、低コスト化が可能となる。
図12は、図9に示した光発電システム1bが備える電力変換部20が降圧動作を実行するときのスイッチング素子Tr1〜スイッチング素子Tr5の動作状態を示す動作波形図である。
電力変換部20における降圧動作は、実施の形態1(図5B)に示したとおりである。つまり、スイッチング素子Tr1ないしスイッチング素子Tr5の動作は、実施の形態1と同様である。また、電力変換部20を多相で制御することは、降圧動作の場合も昇圧動作(図11A、図11B)の場合と同様であり、電力生成部5(電力変換部20)は、降圧動作において、大きな鋸歯状で変化する3相が相互に加算されて変動の少ない波形(リップル波の少ない波形)を出力する。
<実施の形態3>
図13を参照して、本実施の形態に係る移動体50について説明する。なお、移動体50は、実施の形態1、実施の形態2に記載した光発電システム1、光発電システム1bを搭載する(なお、以下では、光発電システム1bを省略する。)。したがって、符号を援用し主に異なる事項について説明する。
図13は、本発明に係る実施の形態3に係る移動体50が搭載する光発電システム1の搭載状態を概念的に示す模式図である。
本実施の形態に係る移動体50は、光発電システム1(光発電モジュール10および電力変換部20を有する電力生成部5、並びにシステム制御部30)を備える。したがって、移動体50は、電力効率の高い光発電システム1を搭載することから、光の照射状況による影響を抑制して電力効率を向上させることができる。
光発電システム1は、移動体50の電源として機能する。なお、光発電システム1(移動体50)は、図示しない蓄電池を備え、光発電システム1によって蓄電池を充電する。また、光発電システム1は、図示しないモーター(車輪を駆動する駆動体)、制御系、信号系など負荷として接続することができる。
実施の形態1に係る光発電システム1は、電力生成部5の電流経路における抵抗損を低減して電力取り出し効率を向上させることから、移動状況によって光の照射状況が変動する移動体50に適用されたとき、移動体50の電力効率を向上させる。
1、1b 光発電システム
5 電力生成部
10 光発電モジュール
11 光発電素子
12 直列部
13 並列接続端
14 並列接続線
20 電力変換部
21 電源部
22 制御信号受信部
24 アイソレーションアンプ
25 フォトカプラ
26 出力線
27 基準線
29 電流・電圧検出部
30 システム制御部
31 制御部
32 電流・電圧データ入力部
33 MPPT制御部
34 電力・電圧特性取得部
35 電力・電圧特性記憶部
36 直列電流算出部
37 直列電圧算出部
38、38b 制御信号供給部
50 移動体
C1、C2 平滑コンデンサ
CS 電流検出素子
D、D1、D2、D3 光発電素子
Imp 最大電力電流値
Is、Is1、・・・、Isn 直列電流
Lt チョークコイル
MPP 最大電力点
R1、R2、R3、R4 分圧抵抗
Sc 電流信号
Sgc 制御信号
SH 日陰
Sv 電圧信号
Tgc 端子
Tm 入力端子
Tout 出力端子
Tr1、Tr2、Tr3、Tr4、Tr5 スイッチング素子
Tvc 端子
Vin 入力電圧
Vs、Vs1、・・・、Vsn 直列電圧

Claims (11)

  1. 複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、前記光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムであって、
    複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、
    前記光発電モジュールの電力・電圧特性を取得する電力・電圧特性取得部と、
    取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を算出する直列電流算出部と、
    前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を算出する直列電圧算出部と、
    前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を前記電力変換部へ供給する制御信号供給部とを備えること
    を特徴とする光発電システム。
  2. 請求項1に記載の光発電システムであって、
    前記電力変換部は、前記制御信号によって昇圧動作または降圧動作を行うこと
    を特徴とする光発電システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光発電システムであって、
    前記直列電流算出部は、前記電力・電圧特性における最大電力点での電流値である最大電力電流値を前記電力変換部の全てについて抽出し、前記最大電力電流値の平均値を前記直列電流とすること
    を特徴とする光発電システム。
  4. 請求項1または請求項2に記載の光発電システムであって、
    前記直列電流算出部は、前記電力・電圧特性における最大電力点での電流値である最大電力電流値を前記電力変換部の全てについて抽出し、前記最大電力電流値の最小値を前記直列電流とすること
    を特徴とする光発電システム。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の光発電システムであって、
    前記光発電モジュールは、前記光発電素子を直列に接続した複数の直列部と、前記複数の直列部の両端を並列接続した並列接続端と、前記複数の直列部における同一の直列段に接続された前記光発電素子を互いに並列に接続する並列接続線とを備えること
    を特徴とする光発電システム。
  6. 請求項5に記載の光発電システムであって、
    前記光発電モジュールは、前記光発電素子のレイアウトパターンでの配置状態が前記光発電素子の電気的な接続関係を示す等価回路での配置状態とは異なる分散した配置とされていること
    を特徴とする光発電システム。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一つに記載の光発電システムであって、
    前記電力生成部のそれぞれは、相互に並列に接続された前記電力変換部をN個備えてあり、
    前記制御信号供給部は、2π/N(rad)の位相差を有する前記制御信号でN個の前記電力変換部を制御する構成とされていること
    を特徴とする光発電システム。
  8. 請求項7に記載の光発電システムであって、
    前記光発電モジュールは、前記電力生成部のそれぞれにおいて複数並列に接続されていること
    を特徴とする光発電システム。
  9. 光発電システムを搭載した移動体であって、
    前記光発電システムは、請求項1から請求項8までのいずれか一つに記載の光発電システムであること
    を特徴とする移動体。
  10. 複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムにおける電力制御方法であって、
    複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、
    前記光発電モジュールのそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部によって取得するステップと、
    取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を直列電流算出部によって算出するステップと、
    前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を直列電圧算出部によって算出するステップと、
    前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を制御信号供給部によって前記電力変換部へ供給するステップとを備えること
    を特徴とする光発電システムにおける電力制御方法。
  11. 複数の光発電素子を内蔵する光発電モジュールと、光発電モジュールの出力を電力変換する電力変換部とを有する電力生成部を複数備える光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    複数の前記電力生成部は、直列に接続されてあり、
    前記光発電モジュールのそれぞれの電力・電圧特性を電力・電圧特性取得部に取得させるステップと、
    取得した前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電流を直列電流算出部に算出させるステップと、
    前記直列電流および前記電力・電圧特性に基づいて前記電力変換部から出力させる直列電圧を直列電圧算出部に算出させるステップと、
    前記電力変換部の前記直列電圧を制御する制御信号を制御信号供給部に前記電力変換部へ供給させるステップとをコンピュータに実行させること
    を特徴とする光発電システムにおける電力制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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JP2017059094A (ja) * 2015-09-18 2017-03-23 トヨタ自動車株式会社 太陽電池の昇圧機能付き発電動作点制御回路装置
CN113517718A (zh) * 2021-08-13 2021-10-19 阳光电源股份有限公司 一种光伏组串并联失配优化方法、电力设备和光伏系统
US11515778B2 (en) 2018-05-16 2022-11-29 Mitsubishi Electric Corporation Power conversion device
JP7377707B2 (ja) 2019-12-27 2023-11-10 日産自動車株式会社 電源装置の制御方法及び電源装置

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