JP2013197662A - 通信制御方法、中継装置、及び情報処理装置 - Google Patents

通信制御方法、中継装置、及び情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成された通信システムであっても、同一論理ネットワークの通信装置間のパケット通信を可能にすることを目的とする。
【解決手段】本実施例における通信制御方法は、第1通信装置と、第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達する範囲である第1ネットワークを介して第1通信装置と接続された第1中継装置を含む通信システムにおいて、第1通信装置から、同一論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を制御する方法であって、第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を第1通信装置によりブロードキャストにより送信し、第2通信装置が第1ネットワークに接続されていないとき、第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を第1通信装置に第1中継装置により送信することを含む。
【選択図】図7

Description

本発明の実施例の一側面において開示する技術は、通信制御方法、中継装置、及び情報処理装置に関する。
イーサネット(Ethernet)(登録商標)においては、各通信装置のインターフェースには、そのインターフェースを表すMAC(Media Access Control)アドレスが割り当てられる。各通信装置のインターフェースは、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、以下LANと称する)と呼ばれる小規模のネットワーク領域に接続される。MACアドレスは、物理アドレスの一例である。
また、通信装置がイーサネット上でIP(Internet Protocol)プロトコルを利用するとき、各通信装置のインターフェースには、そのインターフェースが接続された論理ネットワークと、そのインターフェースを表すIPアドレスが割り当てられる。IPアドレスは、論理ネットワークの識別子とその論理ネットワークの中におけるインターフェースの識別子によって構成される。IPアドレスは、論理アドレスの一例である。
通信装置は、同一の論理ネットワーク内の他の通信装置にパケットを送信するときには、その論理ネットワークに属する通信装置のインターフェースが接続されたLANに対して、宛先となる通信装置のインターフェースのIPアドレス(宛先IPアドレス)を有する通信装置のインターフェースのMACアドレスの通知を要求するメッセージ(MACアドレス解決要求)をブロードキャストにより送信する。
宛先の通信装置は、MACアドレス解決要求を受けとり、自装置のインターフェースに割り当てられたMACアドレスを含む応答メッセージを生成し、生成された、MACアドレス解決要求に対する応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を送信元の通信装置に送信する。
送信元の通信装置は、宛先の通信装置より、MACアドレス解決要求に対する応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を受信する。送信元の通信装置は、宛先の通信装置に送信対象のパケットを、MACアドレス解決応答に含まれるMACアドレスを有する通信装置を宛先としたイーサネットフレーム(以下、フレームと称する)として送信する。
上述の送信動作を実行するためには、ブロードキャストにより送信したMACアドレス解決要求が、論理ネットワーク内の全ての通信装置に到達する必要がある。ブロードキャストは同一のLAN内に接続された装置にのみ到達するため、同じ論理ネットワーク内の通信装置は同一のLANに接続されるのが一般的である。
尚、論理ネットワークの外部に位置する通信装置から送信されたパケットについては、そのパケットを、宛先IPアドレスを有する通信装置が接続されたルータに送信するための方法として、IETF(Internet Engineering Task Force)によって仕様の策定が進められている、LISP(Locator/ID Separation Protocol; draft-ietf-lisp-15)と呼ばれる技術が知られている。
Locator/ID Separation Protocol (LISP); draft-ietf-lisp-15
近年、例えば、データセンターネットワークなどのように、物理的に離れた場所に存在する複数のLANを1つの論理ネットワークとして運用することが求められている。
しかしながら、その場合、ブロードキャストが同一のLAN内に接続された装置にのみ到達することから、一方のLANに属する通信装置から送信されたMACアドレス解決要求が他方のLANに属する通信装置には到達しない。
よって、送信元の通信装置と宛先の通信装置がそれぞれ同一の論理ネットワークに属するが、異なるLANに属する場合には、MACアドレス解決要求を送信した送信元の通信装置は、宛先の通信装置から、対応するMACアドレス解決応答を受信することができず、宛先の通信装置のインターフェースのMACアドレスを認識することができない。
そのため、同一の論理ネットワークに属する通信装置の間において、パケットの通信が正常に実行することができないという事態が生じるという問題があった。
従って、本実施例の一側面においては、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成された通信システムであっても、同一の論理ネットワークに属する通信装置の間においてパケットの通信を行うことが可能な通信制御方法を提供することを目的とする。
本実施例の一側面における通信制御方法は、第1通信装置と、前記第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達するネットワーク領域であり、物理アドレスに基づく通信が行われる第1ネットワークを介して、前記第1通信装置と接続された第1中継装置と、含む通信システムにおいて、前記第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を制御する通信制御方法であって、前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を、前記第1通信装置によりブロードキャストにより送信し、前記第2通信装置が前記第1ネットワークに接続されていないとき、前記第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信することを含むものである。
本実施例の一側面における通信制御方法によれば、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成された通信システムであっても、同一の論理ネットワークに属する通信装置の間においてパケットの通信を行うことができる。
LISPに基づいて動作する通信システム100の構成を示す図である。 通信システム100における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第1実施例に係る通信システム300の構成を示す図である。 ロケータリスト332及び334の一例を示す図である。 IPアドレス−ルータID対応表326の一例を示す図である。 ルータID−ロケータ対応表328を示す図である。 通信システム300における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第1実施例に係るルータ312(314)の構成を示す機能ブロック図である。 ルータ312(314)の構成を示すハードウェア構成図である。 第1実施例に係る位置管理サーバ322の構成を示す機能ブロック図である。 位置管理サーバ322の構成を示すハードウェア構成図である。 第2実施例に係る通信システム1200の構成を示す図である。 IPアドレス−ロケータ対応表1226の一例を示す図である。 第2実施例に係る位置管理サーバ1222の構成を示す機能ブロック図である。 第3実施例に係る通信システム1500の構成を示す図である。 ロケータリスト332、1534及び1544の一例を示す図である。 IPアドレス−LAN ID対応表1524の一例を示す図である。 LAN ID−ルータID対応表1526の一例を示す図である。 ルータID−ロケータ対応表1528の一例を示す図である。 第3実施例に係る位置管理サーバ1522の構成を示す機能ブロック図である。 第4実施例に係る通信システム2100の構成を示す図である。 IPアドレス−ロケータキャッシュ2152の一例を示す図である。 通信システム2100における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第4実施例に係るルータ2112(2114)の構成を示す図である。 第5実施例に係る通信システム2500の構成を示す図である。 通信装置2544が接続されるLANが変更される前のIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2556の一例を示す図である。 通信装置2554が接続されるLANが変更された後のIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2556の一例を示す図である。 第6実施例に係る通信システム2800の構成を示す図である。 代理応答MACアドレスリスト2862の一例を示す図である。 IPアドレス−MACアドレス対応表2824の一例を示す図である。 通信システム2800における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第6実施例に係るルータ2812(2814)の構成を示す図である。 第6実施例に係る位置管理サーバ2822の構成を示す機能ブロック図である。 第7実施例に係る通信システム3400の構成を示す図である。 通信システム3400における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第7実施例に係るルータ3412(3414)の構成を示す図である。 第7実施例に係る位置管理サーバ3422の構成を示す機能ブロック図である。 第8実施例に係る通信システム3800の構成を示す図である。 ロケータリスト332、3834及び3844の一例を示す図である。 IPアドレス−LAN ID対応表3824の一例を示す図である。 LAN ID−ルータID対応表3826の一例を示す図である。 ルータID−ロケータ対応表3828の一例を示す図である。 第8実施例に係る位置管理サーバ3822の構成を示す機能ブロック図である。 第9実施例に係る通信システム4400の構成を示す図である。 通信システム4400における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。 第9実施例に係るルータ4412(4414)の構成を示す図である。 第9実施例に係る位置管理サーバ4422の構成を示す機能ブロック図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
[1.LISPについて]
以下、本発明の実施例について説明する前に、上述のLISPについて説明する。
図1は、LISPに基づいて動作する通信システム100の構成を示す図である。図2は、通信システム100における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。
図1に示した通信システム100では、通信装置104と106は同一の論理ネットワーク102に属するが、それぞれ異なるLANに属している。通信装置104はLAN108に属し、対応するルータ112を介してネットワーク116に接続される。通信装置106はLAN110に属し、対応するルータ114を介してネットワーク116に接続される。
また、ネットワーク116には位置管理サーバ122が接続されている。位置管理サーバ122は、IPアドレス−ルータID対応表126及びルータID−ロケータ対応表128を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−ルータID対応表126は、ネットワーク116に接続される各通信装置のインターフェースのIPアドレスと、対応するルータの識別情報(ルータID)との間の関係を示す表である。ルータID−ロケータ対応表128は、ネットワーク116に接続される各ルータの識別情報(ルータID)と、対応するロケータとの間の関係を示す表である。
ここで、論理ネットワーク102に属する通信装置104に対して、論理ネットワーク102の外部に位置する通信装置120からパケットが送信される場合における通信制御を、図2を用いて説明する。
図2に示したように、ステップS202において、通信装置120は、通信装置104のインターフェースを宛先とするパケットを、対応するルータ118に送信する。送信されるパケットは宛先となるIPアドレス(宛先IPアドレス)として、通信装置104のインターフェースのIPアドレスを含む。
通信装置104は、通信装置120とは異なる論理ネットワーク102に属し、ルータ118の配下には存在しない。このため、ステップS204において、ルータ118は、通信装置120からパケットを受信したとき、受信したパケットに含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータの通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ122に送信する。送信されるロケータ解決要求は、受信したパケットに含まれる宛先IPアドレスを含む。
ステップS206において、位置管理サーバ122は、ロケータ解決要求を受信すると、保持されたIPアドレス−ルータID対応表126を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたルータの識別情報(ルータID)を取得する。さらに、位置管理サーバ122は、保持されたルータID−ロケータ対応表128を検索することにより、取得したルータIDに対応付けられたロケータを取得する。図1に示した例では、取得されるロケータは“10.1.1.1”であり、そのロケータが示す宛先は、通信装置104が接続されるルータ112のインターフェースである。位置管理サーバ122は、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ルータ118に送信する。
尚、以下の各実施例において、ステップS204及びS206において実行される一連の処理及びこれに同等の処理を、ロケータ解決処理と称する。
ステップS208において、ルータ118は、ロケータ解決応答を受けとり、ネットワーク116を介して、受けとったロケータ解決応答に含まれるロケータ(図1に示した例では“10.1.1.1”)宛てに、受信したパケットをカプセル化して送信する。
ステップS210において、ルータ112は、ルータ118から受信した、カプセル化されたパケットをデカプセル化する。その後、ルータ112は、デカプセル化により得られたパケットを、宛先IPアドレスを有する通信装置104のインターフェースに送信する。
以上説明したように、LISPにおいては、位置管理サーバ122は、IPアドレス−ロケータ対応表124を保持し、ネットワーク116に接続される各ルータに対して、宛先IPアドレスを有する通信装置のインターフェースに対応するロケータの位置情報を通知する機能を有している。
以下の各実施例においては、後述するように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成された通信システムにおいて、パケットの通信を行うために、位置管理サーバ122が保持する上述のロケータの位置情報を利用し、位置管理サーバ122のロケータ位置情報の通知機能を活用する。
[2.第1実施例]
以下、第1実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[2−1.通信システム300の構成]
図3は、第1実施例に係る通信システム300の構成を示す図である。図4は、ロケータリスト332及び334の一例を示す図である。図5は、IPアドレス−ルータID対応表326の一例を示す図である。図6は、ルータID−ロケータ対応表328の一例を示す図である。
図3に示したように、通信システム300は、通信装置304、306、ルータ312、314、及び位置管理サーバ322を含み、上述のLISPに基づいて動作するものである。
通信装置及びルータの各々のインターフェースには、対応するIPアドレスとMACアドレスが割り当てられる。各LANには、1つ又は複数の通信装置のインターフェースが接続され、1つ又は複数のルータが接続される。各ルータには、1つ又は複数のロケータが割り当てられる。
通信システム300においては、LAN308、310はそれぞれ、レイヤ2(L2、データリンク層)の通信プロトコルに基づくL2通信を実行することが可能な通信装置及び中継装置等によって構成されたネットワーク領域であり、LAN308、310の内部では、メッセージの通信はMACアドレスに基づくL2通信により行われることが前提となっている。また、LAN308、310はそれぞれ、そのLANに接続された通信装置からブロードキャストによって送信されたメッセージが到達する範囲のネットワーク領域である。
通信装置304、306は同一の論理ネットワーク302に属するが、それぞれ異なるLANに属している。ここで、論理ネットワークとは、物理的に1つの場所に設けられているか、あるいは、1つのLANから構成されているかに関わらず、論理的に同一のネットワークとして扱われるネットワーク領域のことをいう。1つの論理ネットワークは複数のLANを含み得る。
通信装置304はLAN308に属し、対応するルータ312を介してネットワーク316に接続される。通信装置306はLAN310に属し、対応するルータ314を介してネットワーク316に接続される。ネットワーク316は、レイヤ3(L3、ネットワーク層)の通信プロトコルに基づくL3通信を実行することが可能な通信装置及び中継装置等によって構成されており、ネットワーク316の内部では、メッセージの通信はIPアドレスに基づくL3通信により行われることが前提となっている。
ルータ312は、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ312は、ロケータリスト332を保持する記憶装置を含む。ルータ312は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト332は、ルータ312に割り当てられたロケータを示すリストである。図4(A)に示したように、ロケータリスト332は2つのロケータを含む。すなわち、ルータ312には2つのロケータ(10.1.1.1、10.1.2.1)が割り当てられている。
ルータ312は、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ322にロケータ解決要求を送信する。送信されるロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスを含む。
その後、ルータ312は、位置管理サーバから、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。ルータ312は、受信したロケータ解決要求に含まれるロケータがロケータリスト332に含まれない場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含む応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を送信する処理(MACアドレス代理応答処理)を行う。ルータ312におけるMACアドレス代理応答処理の詳細については後述する。
ルータ314は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ314は、ロケータリスト334を保持する記憶装置を含む。
ルータ314は、通信装置306とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト334は、ルータ314に割り当てられたロケータを示すリストである。図4(B)に示したように、ロケータリスト334は1つのロケータを含む。すなわち、ルータ314には1つのロケータ(10.2.1.1)が割り当てられている。
ルータ314は、ルータ312と同様に、受信したロケータ解決要求に含まれるロケータがロケータリスト334に含まれない場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含む応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を送信する処理(MACアドレス代理応答処理)を行う。ルータ314におけるMACアドレス代理応答処理の詳細については後述する。
位置管理サーバ322は、ネットワーク316に接続され、上述のLISPに基づいて動作する情報処理装置である。位置管理サーバ322は、IPアドレス−ルータID対応表326を保持する記憶装置と、ルータID−ロケータ対応表328を保持する記憶装置を含む。
位置管理サーバ322は、ネットワーク316に接続された各ルータから、宛先IPアドレスを含むロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ322は、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得し、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。尚、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328は、1つの記憶装置が保持するようにしてもよい。
IPアドレス−ルータID対応表326は、ネットワーク316に接続される各通信装置のインターフェースのIPアドレスと、対応するルータの識別情報(ルータID)との間の関係を示す表である。図5(A)に示したように、通信装置304のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”と、ルータ312のルータID“R1”が対応づけられ、通信装置306のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”と、ルータ314のルータID“R2”が対応づけられている。すなわち、同一論理ネットワーク302に属する2つの通信装置304、306のインターフェースに対して、異なる2つのルータ312、314が対応づけられている。
尚、図5(A)に示した例では、IPアドレス−ルータID対応表326において、各々のIPアドレスごとにエントリを設ける形式としたが、これには限定されない。例えば、図5(B)に示したように、IPアドレス−ルータID対応表326において、IPアドレスをネットワークアドレス・マスクの形式で表現したものに変更し、複数のインターフェースのIPアドレスを集約させたものと、ルータIDを対応付けて保持するようにしてもよい。
ルータID−ロケータ対応表328は、ネットワーク316に接続される各ルータの識別情報(ルータID)と、対応するロケータとの間の関係を示す表である。図6に示したように、ルータ312のルータID“R1”と、ルータ312の2つのロケータ“10.1.1.1”、“10.1.2.1”が対応づけられており、ルータ314のルータID“R2”と、ルータ314のロケータ“10.2.1.1”が対応づけられている。すなわち、ルータ312においては、1つのルータIDに対して、2つのロケータが対応づけられている。
尚、上述の実施例では、各通信装置とネットワークの間の通信を中継する中継装置として、ルータを例にとって説明したが、中継装置はルータに限定されず、中継機能を有する他の装置とすることも可能である。
[2−2.通信システム300における通信制御方法]
図7は、通信システム300における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。以下、図7に加えて、図3を参照しながら、通信システム300において、通信装置304のインターフェースから、同一の論理ネットワークに属する通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信する場合の通信制御方法を説明する。
図7に示したように、ステップS702において、通信装置304は、通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信するために、宛先となる通信装置306のインターフェースのMACアドレスの通知を要求するメッセージ(MACアドレス解決要求)を、自装置のインターフェースが接続されたLAN308にブロードキャストにより送信する。送信されるMACアドレス解決要求は、宛先となる通信装置306のインターフェースのIPアドレス(宛先IPアドレス)を含む。MACアドレス解決要求は例えば、ARP(Address Resolution Protocol)要求である。図3に示した例では、送信されるMACアドレス解決要求は、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含む。
尚、通信装置304は、通信装置306の宛先IPアドレスと自装置に割り当てられた論理ネットワークアドレスを照合することにより、通信装置306が自装置と同一の論理ネットワークに属するか否かを判定する。図3に示した例では、通信装置306の宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、通信装置304に割り当てられた論理ネットワークアドレスは“192.168.0.0/16”であるため、通信装置304は、アドレス“192.168.2.2”と“192.168.0.0”の上記16ビットが互いに一致するか否かを判定する。ここでは、2つのアドレスの上記16ビットが互いに一致することから、通信装置304は通信装置306が自装置と同一の論理ネットワークに属することを認識する。
次に、ステップS704において、ルータ312は、通信装置304からMACアドレス解決要求を受信したとき、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)の通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ322に送信する。ロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスを含む。図3に示した例では、送信されるロケータ解決要求は、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含む。
尚、ネットワーク316に接続された各ルータは、位置管理サーバ322のIPアドレス(図3に示した例では“10.10.1.1”)を事前に取得しており、そのIPアドレスによりロケータ解決要求を位置管理サーバ322に送信することが可能である。
次に、ステップS706において、位置管理サーバ322は、ルータ312からロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ322は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、保持されたIPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータの識別情報(ルータID)を取得する。図3及び図7に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図5(A)に示した対応表により、取得されるルータIDは“R2”である。
さらに、位置管理サーバ322は、取得したルータIDに基づいて、保持されたルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、取得したルータIDに対応付けられたロケータを取得する。図3及び図7に示した例では、ルータIDは“R2”であり、図6に示した対応表により、取得されるロケータは“10.2.1.1”である。
以上のように、位置管理サーバ322は、上述のロケータ取得処理により、ルータ312から受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得する。位置管理サーバ322は、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)をルータ312に送信する。図3及び図7に示した例では、宛先IPアドレス“192.168.2.2”に対して、1つのロケータ“10.2.1.1”が取得される。取得されるロケータが示す宛先は、通信装置306が接続されるルータ314の1つのインターフェースであり、ロケータ解決応答はロケータとして“10.2.1.1”を含む。
尚、図3に示した例とは異なり、宛先となる通信装置306のインターフェースが接続されるルータに複数のロケータが割り当てられている場合や、宛先となる通信装置306のインターフェースが複数のルータに接続される場合には、ロケータ解決要求に含まれる1つの宛先IPアドレスに対して、複数のロケータが対応付けられることとなる。この場合、ロケータ解決応答は複数のロケータを含み、位置管理サーバ322は、複数のロケータを含むロケータ解決応答を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
次に、ステップS708において、ルータ312は位置管理サーバ322からロケータ解決応答を受信し、保持されたロケータリスト332を参照することにより、受信したロケータ解決応答に含まれるロケータが自装置のロケータリスト332に含まれているか否かを確認する。
図3に示した例では、ルータ312は、図4(A)に示したロケータリスト332に基づいて、ロケータ解決応答に含まれるロケータ“10.2.1.1”が自装置のロケータリスト332に含まれていないことを確認する。これにより、ルータ312は、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。
次に、ステップS710において、ルータ312は、ロケータ解決応答に含まれるロケータが自装置のロケータリスト332に含まれていないことに応答して、S702において受信したMACアドレス解決要求に対する応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を、通信装置304に送信する。MACアドレス解決応答は例えば、ARP応答である。
このとき、ルータ312はMACアドレス解決応答に、自装置のインターフェースのMACアドレスを付与する。図3に示した例では、ルータ312の、LAN308に接続されたインターフェースのMACアドレス“MR1”が付与される。すなわち、ルータ312は、本来MACアドレス解決要求に対して応答すべき通信装置306の代理として、自装置のインターフェースのMACアドレスを用いて、応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を生成し、生成したMACアドレス解決応答によりMACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ312は、通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属さないことを認識することにより、そのままでは、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304が、対応するMACアドレス解決応答を受信することができず、通信装置306のインターフェースのMACアドレスを認識することができないことを認識する。そのため、ルータ312は、通信装置304が通信装置306のインターフェースに対するパケットの送信を開始することができないという事態を回避すべく、通信装置304に対して、上述のMACアドレス代理応答処理を実行する。
尚、本明細書の各実施例において、ステップS704ないしS710において実行される一連の処理及びこれと同等の処理を、MACアドレス代理応答処理と称する。
次に、ステップS712において、通信装置304はルータ312からMACアドレス解決応答を受信し、受信したMACアドレス解決応答に含まれている、ルータ312のインターフェースのMACアドレスを、宛先となるMACアドレス(宛先MACアドレス)として認識する。そして、通信装置304は、通信装置306のインターフェースを宛先とするメッセージであるパケットを、対応するルータ312のインターフェースを宛先としたメッセージであるフレームとして送信する。このとき、送信されるフレームは宛先IPアドレスとして、宛先となる通信装置306のインターフェースのIPアドレスを含む一方、宛先MACアドレスとしては、受信したMACアドレス解決応答に含まれる、ルータ312のインターフェースのMACアドレスを含む。図3に示した例では、送信されるフレームは、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含む一方、宛先MACアドレスとして“MR1”を含む。
次に、S714において、ルータ312は、通信装置304からフレームを受信する。ルータ312及び位置管理サーバ322は、受信したフレームに含まれる宛先IPアドレス、すなわち、通信装置306のインターフェースのIPアドレスを用いて、ロケータ解決処理を実行する。ロケータ解決処理は、図2のステップS204及びS206において実行される処理と同様の処理である。
ルータ312は、通信装置304からフレームを受信したとき、受信したフレームからパケットを取り出す。ルータ312は、取り出されたパケットに含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータの通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ322に送信する。
位置管理サーバ322は、ルータ312からロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ322は、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたルータの識別情報(ルータID)を取得する。図3及び図7に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図5(A)に示した対応表により、取得されるルータIDは“R2”である。
さらに、位置管理サーバ322は、ルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、取得したルータIDに対応付けられたロケータを取得する。図3及び図7に示した例では、ルータIDは“R2”であり、図6に示した対応表により、取得されるロケータは“10.2.1.1”である。
以上のように、位置管理サーバ322は、上述のロケータ取得処理により、ルータ312から受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得する。位置管理サーバ322は、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)をルータ312に送信する。図3及び図7に示した例では、宛先IPアドレス“192.168.2.2”に対して、1つのロケータ“10.2.1.1”が取得される。取得されるロケータが示す宛先は、通信装置306が接続されるルータ314の1つのインターフェースであり、ロケータ解決応答はロケータとして“10.2.1.1”を含む。
尚、図3に示した例とは異なり、宛先となる通信装置306のインターフェースが接続されるルータに複数のロケータが割り当てられている場合や、宛先となる通信装置306のインターフェースが複数のルータに接続される場合には、ロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対して、複数のロケータが対応付けられることとなる。この場合、ロケータ解決応答は複数のロケータを含み、位置管理サーバ322は、複数のロケータを含むロケータ解決応答を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
次に、ステップS716において、ルータ312は、ロケータ解決応答を受けとり、ネットワーク316を介して、受けとったロケータ解決応答に含まれるロケータ(図3に示した例では“10.2.1.1”)宛てに、受信したフレームから取り出されたパケットをカプセル化して送信する。送信されるパケットは、宛先となるロケータ(宛先ロケータ、図3に示した例では“10.2.1.1”)と宛先IPアドレス(図3に示した例では“192.168.2.2”)を含む。
尚、ルータ312は、位置管理サーバ322から、複数の宛先ロケータを含むロケータ解決応答を受信したときは、複数の宛先ロケータの中の1つを選択して、選択した宛先ロケータ宛てに、受信したフレームから取り出されたパケットをカプセル化して送信する。例えば、ラウンドロビン(Round Robin)により、複数の宛先ロケータの中から1つの宛先ロケータが選択される。
次に、ステップS718において、ルータ314は、ルータ312から受信した、カプセル化されたパケットをデカプセル化する。その後、ルータ314は、デカプセル化により得られたパケットに含まれる宛先IPアドレス(図3に示した例では“192.168.2.2”)に対応する、宛先となるMACアドレス(宛先MACアドレス)を取得する。ルータ314は、受信したパケットを、取得された宛先MACアドレスを有する通信装置306のインターフェースを宛先としたフレームとして送信する。図3に示した例では、宛先MACアドレスは“M2”である。尚、宛先MACアドレスの取得は、上述のARP要求及びARP応答の処理によって実行することができる。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム300においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム300においては、ルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ322が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328が用いられる。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[2−3.ルータ312(314)の構成]
図8は、第1実施例に係るルータ312(314)の構成を示す機能ブロック図である。
図8に示した機能ブロック図では、ルータ312(314)の機能のうち、図7において説明したMACアドレス代理応答処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。また、以下、ルータ312の構成について説明するが、通信システム300においては、ルータ312と314は互いに同等の構成を有するものである。
図8に示したように、ルータ312は、MACアドレス解決要求処理部806、ロケータ解決要求生成部810、ロケータ解決応答処理部816、ロケータリスト818及びMACアドレス解決応答生成部820を含む。
送受信部802はLAN308から、MACアドレス解決要求などのメッセージを受信し、受信したメッセージをメッセージ識別部804に出力する。また、送受信部802は、MACアドレス解決応答生成部820から、後述するMACアドレス解決応答を受けとり、受けとったMACアドレス解決応答を、LAN308を介して、後述するMACアドレス解決要求の送信元の通信装置のインターフェースに送信する。
メッセージ識別部804は、送受信部802から受けとったメッセージの内容を識別し、受けとったメッセージがMACアドレス解決要求である場合は、そのMACアドレス解決要求をMACアドレス解決要求処理部806に出力する。出力されるMACアドレス解決要求は、宛先IPアドレス(宛先となる通信装置のインターフェースのIPアドレス)と送信元MACアドレス(MACアドレス解決要求の送信元である通信装置のインターフェースのMACアドレス)を含む。
MACアドレス解決要求処理部806は、メッセージ識別部804からMACアドレス解決要求を受けとり、受けとったMACアドレス解決要求に含まれる、宛先IPアドレスと送信元MACアドレスの情報を、MACアドレス解決要求受信テーブル808に書き込む。また、MACアドレス解決要求処理部806は、受けとったMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報を、ロケータ要求生成部810に出力する。
ロケータ解決要求生成部810は、MACアドレス解決要求処理部806から宛先IPアドレスを受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、その宛先IPアドレスを含むロケータ解決要求を生成する。ロケータ解決要求生成部810は、生成したロケータ解決要求を送受信部812に出力する。
送受信部812は、ロケータ解決要求生成部810から、ロケータ解決要求を受けとり、受けとったロケータ解決要求を、ネットワーク316を介して、位置管理サーバ322に送信する。また、送受信部812は、ネットワーク316から、ロケータ解決応答などのメッセージを受信し、受信したメッセージをメッセージ識別部814に出力する。
メッセージ識別部814は、送受信部812から受けとったメッセージの内容を識別し、受けとったメッセージがロケータ解決応答である場合は、そのロケータ解決応答をロケータ解決応答処理部816に出力する。出力されるロケータ解決応答は、宛先IPアドレス(宛先となる通信装置のインターフェースのIPアドレス)と宛先ロケータ(パケット送信先のルータのインターフェースのIPアドレス)を含む。
ロケータ解決応答処理部816は、メッセージ識別部814からロケータ解決応答を受けとり、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先ロケータの情報を取得する。ロケータ解決応答処理部816は、ロケータリスト818を参照することにより、取得した宛先ロケータがロケータリスト818に含まれているか否かを確認する。ここで、ロケータリスト818は、図3に示したロケータリスト332(334)と同一のものである。
ロケータ解決応答処理部816は、宛先ロケータがロケータリスト818に含まれていない場合、その旨をMACアドレス解決応答生成部820に通知するとともに、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先IPアドレスをMACアドレス解決応答生成部820に出力する。
MACアドレス解決応答生成部820は、ロケータ解決応答処理部816から宛先IPアドレスを受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、MACアドレス解決要求受信テーブル808から、対応する送信元MACアドレスを読み出す。MACアドレス解決応答生成部820はさらに、宛先ロケータがロケータリスト818に含まれていない場合、受けとった宛先IPアドレスと読み出した送信元MACアドレスに基づいて、MACアドレス解決応答を生成する。すなわち、MACアドレス解決応答生成部820は、宛先IPアドレス及び送信元MACアドレスに加えて、自装置(ルータ312)のMACアドレスを含むMACアドレス解決応答を生成する。MACアドレス解決応答生成部820は、生成したMACアドレス解決応答を送受信部802に出力する。
図9は、ルータ312(314)の構成を示すハードウェア構成図である。ルータ312(314)は、プロセッサ902、メモリ904、記憶装置906、送受信インターフェース908、910、バス912を含む。プロセッサ902、メモリ904、記憶装置906及び送受信インターフェース908、910はそれぞれバス912に接続されている。図8に示したルータ312(314)の各機能ブロックの機能は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成によって実現することができる。ここで、メモリ904は例えば、RAMである。記憶装置906は例えば、ROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、あるいは、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置である。
図8に示したメッセージ識別部804、MACアドレス解決要求処理部806、ロケータ解決要求生成部810、メッセージ識別部814、ロケータ解決応答処理部816、及びMACアドレス解決応答生成部820の各機能ブロックの機能及び処理は、対応する機能及び処理を記述した処理プログラムを、プロセッサ902が実行することにより実現することができる。処理プログラムは記憶装置906に格納されており、プロセッサ902が、記憶装置906に格納された処理プログラムをメモリ904に展開し、処理プログラムに記述された各処理を実行することにより、図8に示した上述の各機能ブロックが実現される。
また、図8に示したMACアドレス解決要求受信テーブル808及びロケータリスト818は、メモリ904又は記憶装置906に格納される。プロセッサ902が、上述の処理プラグラムに記述された処理に基づいて、メモリ904又は記憶装置906に対して所望のアクセスを行うことにより、MACアドレス解決要求受信テーブル808に対する書き込み又は読み出しが行われ、ロケータリスト818が参照される。
尚、図8に示した上述の各機能ブロックは、図9に示したハードウェア構成のほかに、ASIC(Application Specified Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のLSIによって実現するようにしてもよい。
図8に示した送受信部802は、LAN308(310)に接続可能な送受信インターフェース908によって実現することができ、送受信部812は、ネットワーク316に接続可能な送受信インターフェース910によって実現することができる。送受信インターフェース908、910はそれぞれ、例えば、周知のI/O(Input/Output)回路である。
以上説明したように、異なるLANに属する通信装置304、306の間でパケット通信が行われる場合であっても、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
[2−4.位置管理サーバ322の構成]
図10は、第1実施例に係る位置管理サーバ322の構成を示す機能ブロック図である。
図10に示した機能ブロック図では、上述のLISPに基づいて動作する位置管理サーバ322の機能のうち、図7において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
図10に示したように、位置管理サーバ322は、ロケータ解決要求処理部1006、ルータID検索部1008、IPアドレス−ルータID対応表1010、ロケータ検索部1012、ルータID−ロケータ対応表1014、ロケータ解決応答生成部1016を含む。
送受信部1002は、ネットワーク316から、ロケータ解決要求などのメッセージを受信し、受信したメッセージをメッセージ識別部1004に出力する。また、送受信部1002は、ロケータ解決応答生成部1016ら、後述するロケータ解決応答を受けとり、受けとったロケータ解決応答を、ネットワーク316を介して、後述するロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
メッセージ識別部1004は、送受信部1002から受けとったメッセージの内容を識別し、受けとったメッセージがロケータ解決要求である場合は、そのロケータ解決要求をロケータ解決要求処理部1006に出力する。出力されるロケータ解決要求は、宛先IPアドレス(宛先となる通信装置のインターフェースのIPアドレス)を含む。
ロケータ解決要求処理部1006は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとり、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をルータID検索部1008に通知する。
ルータID検索部1008は、ロケータ解決要求処理部1006から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表1010を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータの識別情報(宛先ルータID)を取得する。ルータID検索部1008は、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部1006に通知する。尚、IPアドレス−ルータID対応表1010は、図3に示したIPアドレス−ルータID対応表326と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部1006は、ルータID検索部1008から宛先ルータIDの情報を受けとり、受けとった宛先ルータIDの情報をロケータ検索部1012に通知する。
ロケータ検索部1012は、ロケータ解決要求処理部1006から、宛先ルータIDの情報を受けとり、受けとった宛先ルータIDに基づいて、ルータID−ロケータ対応表1014を検索することにより、その宛先ルータIDに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)を取得する。ロケータ検索部1012は、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決要求処理部1006に通知する。尚、ルータID−ロケータ対応表1014は、図3に示したIPアドレス−ルータID対応表328と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部1006は、ロケータ検索部1012から、宛先ロケータの情報を取得する。ロケータ解決要求処理部1006は、宛先IPアドレスに加えて、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決応答生成部1016に通知する。
ロケータ解決応答生成部1016は、ロケータ解決要求処理部1006から、宛先IPアドレス及び宛先ロケータの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレス及び宛先ロケータを含むロケータ解決応答を生成する。ロケータ解決応答生成部1016は、生成したロケータ解決応答を送受信部1002に出力する。
図11は、位置管理サーバ322の構成を示すハードウェア構成図である。位置管理サーバ322は、プロセッサ1102、メモリ1104、記憶装置1106、送受信インターフェース1108、バス1112を含む。プロセッサ1102、メモリ1104、記憶装置1106及び送受信インターフェース1108はそれぞれバス1112に接続されている。図10に示した位置管理サーバ322の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成によって実現することができる。ここで、メモリ1104は例えば、RAMである。記憶装置1106は例えば、ROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、あるいは、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク装置である。
図10に示したメッセージ識別部1004、ロケータ解決要求処理部1106、ルータID検索部1008、ロケータ検索部1012、及びロケータ解決要求応答生成部1016の各機能ブロックの機能及び処理は、対応する機能及び処理を記述した処理プログラムを、プロセッサ1102が実行することにより実現することができる。処理プログラムは記憶装置1106に格納されており、プロセッサ1102が、記憶装置1106に格納された処理プログラムをメモリ1104に展開し、処理プログラムに記述された各処理を実行することにより、図10に示した上述の各機能ブロックが実現される。
また、図10に示したIPアドレス−ルータID対応表1010及びルータID−ロケータ対応表1014は、メモリ1104又は記憶装置1106に格納される。プロセッサ1102が、上述の処理プラグラムに記述された処理に基づいて、メモリ1104又は記憶装置1106に対して所望のアクセスを行うことにより、IPアドレス−ルータID対応表1010及びルータID−ロケータ対応表1014の検索が行われる。
尚、図11に示した上述の各機能ブロックは、図10に示したハードウェア構成のほかに、ASIC(Application Specified Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のLSIによって実現するようにしてもよい。
図10に示した送受信部1002は、送受信インターフェース1108によって実現することができる。送受信インターフェース1108は例えば、周知のI/O(Input/Output)回路である。
以上説明したように、ルータ312(314)がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ322は、自装置が保持するIPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328を用いて宛先ロケータを取得し、取得した宛先ロケータの情報をルータ312(314)に通知する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[3.第2実施例]
以下、第2実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[3−1.通信システム1200の構成]
図12は、第2実施例に係る通信システム1200の構成を示す図である。図13は、IPアドレス−ロケータ対応表1226の一例を示す図である。
図12に示した通信システム1200は、図3に示した通信システム300と、位置管理サーバ322の代わりに位置管理サーバ1222が設けられ、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328の代わりに、IPアドレス−ロケータ対応表1226が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図12において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図12において、位置管理サーバ1222は、ネットワーク316に接続され、上述のLISPに基づいて動作する情報処理装置である。位置管理サーバ1222は、IPアドレス−ロケータ対応表1226を保持する記憶装置を含む。位置管理サーバ1222は、IPアドレス−ロケータ対応表1226を検索することにより、各ルータから受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得し、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
IPアドレス−ロケータ対応表1226は、ネットワーク316に接続される各通信装置のインターフェースのIPアドレスと、対応するルータのインターフェースのIPアドレス(ロケータ)との間の関係を示す表である。図13に示したように、通信装置304のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”には、ルータ312の2つのインターフェースに対応する2つのロケータ“10.1.1.1”、“10.1.2.1”が対応づけられ、通信装置306のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”には、ルータ314の1つのロケータ“10.2.1.1”が対応づけられている。すなわち、ルータ312においては、1つの通信装置のインターフェースに対して、2つの異なるロケータが対応づけられている。
[3−2.通信システム1200における通信制御方法]
通信システム1200における通信制御方法は、図7に示した、通信システム300における通信制御方法と、ステップS706及びS714において実行されるロケータの取得処理が異なるが、それ以外の部分は同様である。
通信システム1200におけるロケータ取得処理は、通信システム300におけるロケータ取得処理と、ロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得するときに、IPアドレス−ルータID対応表326とルータID−ロケータ対応表328の2つの表を用いる代わりに、IPアドレス−ロケータ対応表1226のみを用いる点で異なるが、それ以外の部分については同様である。
通信システム1200において、位置管理サーバ1222は、ステップS706及びS714において、位置管理サーバ322とは異なり、IPアドレス−ロケータ対応表1226を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得する。図7及び図12に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図13に示した対応表により、取得されるロケータは“10.2.1.1”である。
以上のように、位置管理サーバ1222は、上述のロケータ取得処理により、ルータ312から受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得する。位置管理サーバ1222は、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)をルータ312に送信する。図7及び図12に示した例では、宛先IPアドレス“192.168.2.2”に対して、1つのロケータ“10.2.1.1”が取得される。取得されるロケータが示す宛先は、通信装置306が接続されるルータ314の1つのインターフェースであり、ロケータ解決応答はロケータとして“10.2.1.1”を含む。
そして、ルータ312は、ステップS708において、位置管理サーバ1222から受信したロケータ解決応答に含まれるロケータがロケータリスト332に含まれているか否かを確認する。ルータ312は、ステップS710において、ロケータ解決応答に含まれるロケータが自装置のロケータリスト332に含まれていないことに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム1200においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム1200においては、ルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ1222が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)1226が用いられる。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[3−3.ルータ312(314)の構成]
通信システム1200におけるルータ312、314の構成は、通信システム300におけるルータ312、314の構成と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
[3−4.位置管理サーバ1222の構成]
図14は、第2実施例に係る位置管理サーバ1222の構成を示す機能ブロック図である。
図14に示した位置管理サーバ1222は、図10に示した位置管理サーバ322と、ロケータ解決要求処理部1006の代わりにロケータ解決要求処理部1406が設けられ、ルータID検索部1008、IPアドレス−ルータID対応表1010、ロケータ検索部1012、及びルータID−ロケータ対応表1014の代わりに、ロケータ検索部1408及びIPアドレス−ロケータ対応表1410が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図10に示した位置管理サーバ322と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図14において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図10に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図14に示した機能ブロック図では、図10に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ1222の機能のうち、図7において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部1406は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとり、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をロケータ検索部1408に通知する。
ロケータ検索部1408は、ロケータ解決要求処理部1406から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ロケータ対応表1410を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)を取得する。ロケータ検索部1408は、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決要求処理部1406に通知する。尚、IPアドレス−ロケータ対応表1410は、図12に示したIPアドレス−ロケータ対応表1226と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部1406は、ロケータ検索部1408から、宛先ロケータの情報を取得し、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決応答生成部1016に通知する。
尚、位置管理サーバ1222のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ1222の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。図10に示したIPアドレス−ロケータ対応表1410は、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、ルータ312(314)がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ1222は、自装置が保持するIPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)1226を用いて宛先ロケータを取得し、取得した宛先ロケータの情報をルータ312(314)に通知する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[4.第3実施例]
以下、第3実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[4−1.通信システム1500の構成]
図15は、第3実施例に係る通信システム1500の構成を示す図である。図16は、ロケータリスト332、1534及び1544の一例を示す図である。図17は、IPアドレス−LAN ID対応表1524の一例を示す図である。図18は、LAN ID−ルータID対応表1526の一例を示す図である。図19は、ルータID−ロケータ対応表1528の一例を示す図である。
図15に示した通信システム1500は、図3に示した通信システム300と、ルータ314及びロケータリスト334の代わりにルータ1514及びロケータリスト1534が設けられ、ルータ1542及びロケータリスト1544が追加されている点で異なる。さらに、通信システム1500は、通信システム300と、位置管理サーバ322の代わりに位置管理サーバ1522が設けられ、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328の代わりに、IPアドレス−LAN ID対応表1524、LAN ID−ルータID対応表1526、及びルータID−ロケータ対応表1528が設けられている点で異なる。
通信システム1500は、上記の点以外の部分は、通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図15において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図15において、ルータ1514は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ1514は、ロケータリスト1534を保持する記憶装置を含む。ルータ1514は、通信装置306とネットワーク316の間の通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト1534は、ルータ1514に割り当てられたロケータを示すリストである。図16(B)に示したように、ロケータリスト1534は2つのロケータを含む。すなわち、ルータ1514には2つのロケータ(10.2.1.1、10.2.2.1)が割り当てられている。
ルータ1542は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ1542は、ロケータリスト1544を保持する記憶装置を含む。ルータ1542は、通信装置306とネットワーク316の間の通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト1544は、ルータ1542に割り当てられたロケータを示すリストである。図16(C)に示したように、ロケータリスト1544は1つのロケータを含む。すなわち、ルータ1542には1つのロケータ(10.3.1.1)が割り当てられている。
尚、図16(A)はロケータリスト332の一例を示すものであり、図4(A)と同様である。
位置管理サーバ1522は、ネットワーク316に接続され、上述のLISPに基づいて動作する情報処理装置である。位置管理サーバ1522は、IPアドレス−LAN ID対応表1524を保持する記憶装置、LAN ID−ルータID対応表1526を保持する記憶装置、及びルータID−ロケータ対応表1528を保持する記憶装置を含む。位置管理サーバ1522は、IPアドレス−LAN ID対応表1524、LAN ID−ルータID対応表1526及びルータID−ロケータ対応表1528を検索することにより、各ルータから受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得し、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。尚、IPアドレス−LAN ID対応表1524、LAN ID−ルータID対応表1526及びルータID−ロケータ対応表1528は、1つの記憶装置が保持するようにしてもよい。
IPアドレス−LAN ID対応表1524は、ネットワーク316に接続される各通信装置のインターフェースのIPアドレスと、対応するLANの識別情報(LAN ID)との間の関係を示す表である。図17に示したように、通信装置304のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”と、LAN308のLAN ID“L1”が対応づけられ、通信装置306のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”と、LAN310のLAN ID“L2”が対応づけられている。すなわち、同一論理ネットワーク302に属する2つの通信装置304、306のインターフェースに対して、異なる2つのLAN308、310が対応づけられている。
LAN ID−ルータID対応表1526は、各LANの識別情報(LANID)と、各LANに接続されるルータの識別情報(ルータID)との間の関係を示す表である。図18に示したように、LAN308のLAN ID“L1”と、ルータ312のルータD“R1”が対応づけられ、LAN310のLAN ID“L2”と、ネットワーク316に接続されるルータ1514、1542の2つのルータID“R2”、“R3”が対応づけられている。すなわち、LAN310において、1つのLANに対して、異なる2つのルータ1514、1542が対応づけられている。
ルータID−ロケータ対応表1528は、ネットワーク316に接続される各ルータの識別情報(ルータID)と、対応するロケータとの間の関係を示す表である。図19に示したように、ルータ312のルータID“R1”と、ルータ312の2つのロケータ“10.1.1.1”、“10.1.2.1”が対応づけられ、ルータ1514のルータID“R2”と、ルータ314の2つのロケータ“10.2.1.1”、“10.2.2.1”が対応づけられ、ルータ1542のルータID“R3”と、ルータ1542の1つのロケータ“10.3.1.1”が対応づけられている。すなわち、ルータ312及び1514においては、1つのルータIDに対して、2つのロケータが対応づけられている。
[4−2.通信システム1500における通信制御方法]
通信システム1500における通信制御方法は、図7に示した、通信システム300における通信制御方法と、ステップS706及びS714において実行されるロケータの取得処理が異なるが、それ以外の部分は同様である。
通信システム1500におけるロケータ取得処理は、通信システム300におけるロケータ取得処理と、ロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得するときに、IPアドレス−ルータID対応表326とルータID−ロケータ対応表328の2つの表を用いる代わりに、IPアドレス−LAN ID対応表1524、LAN ID−ルータID対応表1526、及びルータID−ロケータ対応表1528の3つの表を用いる点で異なるが、それ以外の部分については同様である。
位置管理サーバ1522は、ステップS706及びS714において、位置管理サーバ322とは異なり、IPアドレス−LAN ID対応表1524を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたLAN IDを取得する。図7及び図15に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図17に示した対応表により、取得されるLAN IDは“L2”である。
さらに、位置管理サーバ1522は、LAN ID−ルータID対応表1526を検索することにより、取得したLAN IDに対応付けられたルータIDを取得する。図7及び図15に示した例では、LAN IDは“L2”であり、図18に示した対応表により、取得されるルータIDは“R2”及び“R3”である。
さらに、位置管理サーバ1522は、ルータID−ロケータ対応表1528を検索することにより、取得したLAN IDに対応付けられたルータIDを取得する。図7及び図15に示した例では、ルータIDは“R2”及び“R3”であり、図19に示した対応表により、取得されるロケータは“10.2.1.1”、“10.2.2.1”及び“10.3.1.1”である。
以上のように、位置管理サーバ1522は、上述のロケータ取得処理により、ルータ312から受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータを取得する。位置管理サーバ1522は、取得したロケータを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)をルータ312に送信する。図7及び図15に示した例では、宛先IPアドレス“192.168.2.2”に対して、3つのロケータ“10.2.1.1”、“10.2.2.1”及び“10.3.1.1”が取得される。取得されるロケータが示す宛先は、通信装置306が接続されるルータ1514、1542の3つのインターフェースであり、ロケータ解決応答はロケータとして“10.2.1.1”、“10.2.2.1”及び“10.3.1.1”を含む。
そして、ルータ312は、ステップS708において、位置管理サーバ1522から受信したロケータ解決応答に含まれるロケータがロケータリスト332に含まれているか否かを確認する。ルータ312は、ステップS710において、ロケータ解決応答に含まれるロケータが自装置のロケータリスト332に含まれていないことに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム1200においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム1500においては、ルータ312がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ1522が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)1524、1526、1528が用いられる。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[4−3.ルータ1514、1542の構成]
通信システム1500におけるルータ1514及び1542の構成は、通信システム300におけるルータ312、314の構成と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
[4−4.位置管理サーバ1522の構成]
図20は、第3実施例に係る位置管理サーバ1522の構成を示す機能ブロック図である。
図20に示した位置管理サーバ1522は、図10に示した位置管理サーバ322と、ロケータ解決要求処理部1006の代わりにロケータ解決要求処理部2006が設けられ、ルータID検索部1008、IPアドレス−ルータID対応表1010、ロケータ検索部1012、及びルータID−ロケータ対応表1014の代わりに、LAN ID検索部2008、IPアドレス−LAN ID対応表2010、ルータID検索部2012、LAN ID−ルータID対応表2014、ロケータ検索部2016及びルータID−ロケータ対応表2018が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図10に示した位置管理サーバ322と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図20において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図10に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図20に示した機能ブロック図では、図10に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ1522の機能のうち、図7において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部2006は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとり、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をLAN ID検索部2008に通知する。
LAN ID検索部2008は、ロケータ解決要求処理部2006から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−LAN ID対応表2010を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたLAN ID(宛先LAN ID)を取得する。LAN ID検索部2008は、取得した宛先LAN IDの情報をロケータ解決要求処理部2006に通知する。尚、IPアドレス−LAN ID対応表2010は、図15に示したIPアドレス−LAN ID対応表1524と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部2006は、LAN ID検索部2008から、宛先LAN IDの情報を取得し、取得した宛先LAN IDの情報をルータID検索部2012に通知する。
ルータID検索部2012は、ロケータ解決要求処理部2006から、宛先LAN IDの情報を受けとり、受けとった宛先LAN IDに基づいて、LAN ID−ルータID対応表2014を検索することにより、その宛先LAN IDに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。ルータID検索部2012は、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部2006に通知する。尚、LAN ID−ルータID対応表2014は、図15に示したLAN ID−ルータID対応表1526と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部2006は、ルータID検索部2012から、宛先ルータIDの情報を取得し、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ検索部2016に通知する。
ロケータ検索部2016は、ロケータ解決要求処理部2006から、宛先ルータIDの情報を受けとり、受けとった宛先ルータIDに基づいて、ルータID−ロケータ対応表2018を検索することにより、その宛先ルータIDに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)を取得する。ロケータ検索部2016は、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決要求処理部2006に通知する。尚、ルータID−ロケータ対応表2018は、図15に示したルータID−ロケータ対応表1528と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部2006は、ロケータ検索部2016から、宛先ロケータの情報を取得する。ロケータ解決要求処理部2006は、宛先IPアドレスに加えて、取得した宛先ロケータの情報をロケータ解決応答生成部1016に通知する。
尚、位置管理サーバ1222のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ1222の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。図20に示したIPアドレス−LAN ID対応表2010、LAN ID−ルータID対応表2014及びルータID−ロケータ対応表2018はそれぞれ、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、ルータ312(314)がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ1522は、自装置が保持するIPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)1524、1526、1528を用いて宛先ロケータを取得し、取得した宛先ロケータの情報をルータ312(314)に通知する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[5.第4実施例]
以下、第4実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[5−1.通信システム2100の構成]
図21は、第4実施例に係る通信システム2100の構成を示す図である。図22は、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152の一例を示す図である。
図21に示した通信システム2100は、図3に示した通信システム300と、ルータ312、314の代わりに、ルータ2112、2114が設けられ、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152、2154が追加されている点で異なるが、上記の点以外の部分は通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図21において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図21において、ルータ2112は、図3に示したルータ312と同様に、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ2112は、ロケータリスト332を保持する記憶装置を含む。ルータ2112は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ2112は、ルータ312と同様に、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ322にロケータ解決要求を送信し、その後、位置管理サーバから、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。ルータ2112は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先ロケータがロケータリスト332に含まれない場合、送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを用いて、MACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ2112はさらに、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−ロケータキャッシュ2152は、ルータ2112が位置管理サーバ322からロケータ解決応答を受信したとき、受信したロケータ解決応答に含まれる、宛先IPアドレスと宛先ロケータの情報を保持するためのテーブルである。図22に示した例では、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152には、IPアドレス“192.168.2.2”(通信装置306のインターフェースのIPアドレス)と、対応するロケータ“10.2.1.1”(ルータ2114のインターフェースのIPアドレス)との関係を示すエントリが保持されている。
ルータ2114は、ルータ314と同様に、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ2114は、ロケータリスト334を保持する記憶装置を含む。ルータ2114は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ2114は、ルータ314と同様に、対応するLAN310に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ322にロケータ解決要求を送信し、その後、位置管理サーバから、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。ルータ2114は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先ロケータがロケータリスト334に含まれない場合、送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを用いて、MACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ2114はさらに、IPアドレス−ロケータキャッシュ2154を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−ロケータキャッシュ2154は、ルータ2114が位置管理サーバ322からロケータ解決応答を受信したとき、受信したロケータ解決応答に含まれる、宛先IPアドレスと宛先ロケータの情報を保持するための記憶テーブルである。
尚、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152、2154はそれぞれ、1つの記憶装置に保存されてもよく、あるいは、複数の記憶装置にまたがって保存されるようにしてもよい。
[5−2.通信システム2100における通信制御方法]
図23は、通信システム2100における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。以下、図23に加えて、図21を参照しながら、通信システム2100において、通信装置304のインターフェースから、同一の論理ネットワークに属する通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信する場合の通信制御方法を説明する。
図23に示した通信制御方法は、図7に示した通信制御方法と、ステップS704ないしS708の処理の代わりに、ステップS2304及びS2308の処理が行われる点で異なるが、上記のステップ以外の処理は図7に示した通信制御方法と同様である。図7に示した通信制御方法と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図23において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図23に示したように、ステップS2304において、ルータ2112は、ステップS702において通信装置304によって送信されたMACアドレス解決要求を受信する。このとき、ルータ2112は、ステップS704のように、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)の通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ322に送信する前に、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、図22に示したIPアドレス−ロケータキャッシュ2152を検索し、その宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2152に含まれているか否かを確認する。
ルータ2112は、宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2152に含まれている場合、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152を参照することにより、宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータを取得する。図21及び図23に示した例では、通信装置306のインターフェースのIPアドレス(宛先IPアドレス)は“192.168.2.2”であり、図22に示したテーブルにより、取得される宛先ロケータは“10.2.1.1”である。
一方、ルータ2112は、宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2152に含まれていない場合は、ステップS704と同様に、宛先ロケータの通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ322に送信する。ルータ2112は、ステップS706と同様に、そのロケータ解決要求に対応するロケータ解決応答を位置管理サーバ322から受信することにより、宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータを取得する。
尚、図21に示した例とは異なり、宛先となる通信装置306のインターフェースが接続されるルータに複数のロケータが割り当てられている場合や、宛先となる通信装置306のインターフェースが複数のルータに接続される場合には、図22に示した例とは異なり、IPアドレス−ロケータキャッシュ2152においては、1つのIPアドレスに対して、複数のロケータが対応付けられることとなる。この場合、ルータ2112は、宛先IPアドレスに対応付けられた複数の宛先ロケータを取得する。
次に、ステップS708において、ルータ2112は、ロケータリスト332を参照することにより、ステップS2304において取得した宛先ロケータが自装置のロケータリスト332に含まれているか否かを確認する。
図21に示した例では、ルータ2112は、図4(A)に示したロケータリスト332に基づいて、取得された宛先ロケータ“10.2.1.1”が自装置のロケータリスト332に含まれていないことを確認する。これにより、ルータ2112は、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。
そして、ルータ2112は、ステップS710において、取得された宛先ロケータが自装置のロケータリスト332に含まれていないことに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、S702においてMACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム2100においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ2112がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム2100においては、ルータ2112がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、ルータ2112が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示すキャッシュ情報(位置情報)2152が用いられる。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。また、キャッシュ情報(位置情報)2152が活用できる場合は、ルータ2112と位置管理サーバ322の間において、ロケータ解決要求と、対応するロケータ解決応答に伴う送受信が行われないため、ルータ2112と位置管理サーバ322の間の通信量を抑制することができ、ネットワーク316に対する通信負荷を低減させることができる。
[5−3.ルータ2112(2114)の構成]
図24は、第4実施例に係るルータ2112(2114)の構成を示す図である。
図24に示したルータ2112(2114)は、図8に示したルータ312(314)と、ロケータ解決要求生成部810及びロケータ解決応答処理部816の代わりに、ロケータ解決要求生成部2410及びロケータ解決応答処理部2416が設けられ、IPアドレス−ロケータキャッシュ2432が追加されている点で異なるが、上記の点以外の部分はルータ312(314)と同様である。図8に示したルータ312(314)と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図24において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図8に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図24に示した機能ブロック図では、ルータ2112(2114)の機能のうち、図23において説明したMACアドレス代理応答処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。また、以下、ルータ2112の構成について説明するが、通信システム2100においては、ルータ2112と2114は互いに同等の構成を有するものである。
図24に示したように、ロケータ解決要求生成部2410は、MACアドレス解決要求処理部806から宛先IPアドレスの情報を受けとる。ロケータ解決要求生成部2410は、その宛先IPアドレスの情報に基づいて、IPアドレス−ロケータキャッシュ2432を検索し、その宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2432に含まれているか否かを確認する。ここで、IPアドレス−ロケータキャッシュ2432は、図21に示したロケータリストIPアドレス−ロケータキャッシュ2152(2154)と同一のものである。
ロケータ解決要求生成部2410は、宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2432に含まれている場合、IPアドレス−ロケータキャッシュ2432を参照することにより、宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータを取得する。ロケータ解決要求生成部2410は、MACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスと、取得した宛先ロケータを含むキャッシュヒット情報をロケータ解決応答処理部2416に出力する。このとき、ロケータ解決要求生成部2410は、ロケータ解決要求を生成しない。
一方、ロケータ解決要求生成部2410は、宛先ロケータがIPアドレス−ロケータキャッシュ2432に含まれていない場合、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、その宛先IPアドレスを含むロケータ解決要求を生成する。ロケータ解決要求生成部2410は、生成したロケータ解決要求を送受信部812に出力する。
ロケータ解決応答処理部2416は、MACアドレス解決要求処理部806からキャッシュヒット情報を受けとった場合、受けとったキャッシュヒット情報から、宛先IPアドレスと宛先ロケータの情報を取得する。一方、ロケータ解決応答処理部2416は、メッセージ識別部814からロケータ解決要求を受けとった場合、受けとったロケータ解決要求から、宛先IPアドレスと宛先ロケータの情報を取得する。
ロケータ解決応答処理部2416は、ロケータリスト818を参照することにより、取得した宛先ロケータがロケータリスト818に含まれているか否かを確認する。ここで、ロケータリスト818は、図3に示したロケータリスト332(334)と同一のものである。
ロケータ解決応答処理部2416は、宛先ロケータがロケータリスト818に含まれていない場合、その旨をMACアドレス解決応答生成部820に通知するとともに、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先IPアドレスをMACアドレス解決応答生成部820に出力する。
尚、ルータ2112(2114)のハードウェア構成は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様である。ルータ2112(2114)の各機能ブロックの機能は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。IPアドレス−ロケータキャッシュ2432は、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、異なるLANに属する通信装置304、306の間でパケット通信が行われる場合であっても、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ2112がMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、ルータ2112は、MACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、自装置が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示すキャッシュ情報(位置情報)2152を用いる。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。また、キャッシュ情報(位置情報)2152が活用できる場合は、位置管理サーバ322との間で、ロケータ解決要求と、対応するロケータ解決応答に伴う送受信を行わないため、位置管理サーバ322との間の通信量を抑制することができ、ネットワーク316に対する通信負荷を低減させることができる。
[5−4.位置管理サーバ322の構成]
通信システム2100における位置管理サーバ322の構成は、通信システム300における位置管理サーバ322の構成と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
[6.第5実施例]
以下、第5実施例に係る通信システム及び通信制御方法について説明する。
[6−1.通信システム2500の構成]
図25は、第5実施例に係る通信システム2500の構成を示す図である。図26は、通信装置2554が接続されるLANが変更される前のIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2556の一例を示す図である。
図25に示した通信システム2500は、図3に示した通信システム300と、通信装置302及304の代わりに、通信装置2504、2506、2544が設けられ、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2560が追加されている点で異なるが、上記の点以外の部分は通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図25において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
通信装置2504、2544は同一の論理ネットワーク302に属し、さらに同一のLAN308に属している。通信装置2504、2544はそれぞれ、対応するルータ312を介してネットワーク316に接続される。通信装置2506は、通信装置2504、2544と同一の論理ネットワーク302に属するが、異なるLANに属している。通信装置2506はLAN310に属し、対応するルータ314を介してネットワーク316に接続される。
通信装置2504は、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552は、通信装置2504がMACアドレス解決応答を受信したとき、受信したMACアドレス解決応答に含まれる、宛先IPアドレスと宛先MACアドレスの情報を保持するためのキャッシュテーブルである。MACアドレス解決応答がARP応答である場合、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552にはARPキャッシュが保持される。
図26(A)に示した例では、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552には、IPアドレス“192.168.1.2”(通信装置2544のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“M2”(通信装置2544のインターフェースのMACアドレス)との関係、及び、IPアドレス“192.168.2.2”(通信装置2506のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“MR1”(ルータ312のインターフェースのMACアドレス)との関係を示す2つのエントリが保持されている。
ここで、通信装置2506のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”に対して、ルータ312のインターフェースのMACアドレス“MR1”が対応付けられているのは、通信装置2506が通信装置2504とは異なるLAN310に属することから、通信装置2504が通信装置2506のインターフェースのMACアドレスの通知を要求するメッセージ(MACアドレス解決要求)を送信したとき、上述のように、ルータ312が自装置のインターフェースのMACアドレス“MR1”を含むMACアドレス解決応答により、通信装置2504に対して、MACアドレス代理応答処理を行うためである。
通信装置2506は、通信装置2504と同様に、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554は、通信装置2512がMACアドレス解決応答を受信したとき、受信したMACアドレス解決応答に含まれる、宛先IPアドレスと宛先MACアドレスの情報を保持するためのキャッシュテーブルである。MACアドレス解決応答がARP応答である場合、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554にはARPキャッシュが保持される。
図26(B)に示した例では、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554には、IPアドレス“192.168.1.1”(通信装置2504のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“MR2”(ルータ314のインターフェースのMACアドレス)との関係、及び、IPアドレス“192.168.1.2”(通信装置2544のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“MR2”(ルータ314のインターフェースのMACアドレス)との関係を示す2つのエントリが保持されている。
ここで、通信装置2506のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”及び“192.168.1.2”の双方に対して、ルータ314のインターフェースのMACアドレス“MR2”が対応付けられているのは、通信装置2504及び2544が通信装置2506とは異なるLAN308に属することから、通信装置2506が通信装置2506のインターフェースのMACアドレスの通知を要求するメッセージ(MACアドレス解決要求)を送信したとき、上述のように、ルータ314が自装置のインターフェースのMACアドレス“MR2”を含むMACアドレス解決応答により、通信装置2506に対して、MACアドレス代理応答処理を行うためである。
通信装置2544は、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2556を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2556は、通信装置2544がMACアドレス解決応答を受信したとき、受信したMACアドレス解決応答に含まれる、宛先IPアドレスと宛先MACアドレスの情報を保持するためのテーブルである。
図26(C)に示した例では、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2556には、IPアドレス“192.168.1.1”(通信装置2504のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“M1”(通信装置2504のインターフェースのMACアドレス)との関係、及び、IPアドレス“192.168.2.2”(通信装置2506のインターフェースのIPアドレス)と、対応するMACアドレス“MR1”(ルータ312のインターフェースのMACアドレス)との関係を示す2つのエントリが保持されている。
また、ルータ312、314も同様に、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2558、2560を保持する記憶装置を含む。
[6−2.通信システム2500における通信制御方法]
ここで、図25に示した通信システム2500において、通信装置2544が接続されるLANが、同一の論理ネットワーク302内で、LAN308から、異なるLAN310に変更された場合の通信制御方法を説明する。図26は、通信装置2554が接続されるLANが変更される前のIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2556の一例を示す図である。図27は、通信装置2554が接続されるLANが変更された後のIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552〜2556の一例を示す図である。
尚、上述の通信装置2544の移動は例えば、通信装置2544が仮想マシン(Virtual Machine)である場合に、通信装置2544がライブマイグレーション(Live Migration)により、現在位置するサーバから、別のサーバに移動させられた場合に起こる。また、上述の通信装置2544の移動は例えば、通信装置2544がラックマウント型サーバである場合に、通信装置2544が、現在搭載されているラックから、別のラックに差し替えられた場合に起こる。
通信装置2544は、接続先のLANが変更される前に、自装置が接続されたLAN308に属する全ての通信装置やルータに対して、IPアドレス−MACアドレスキャッシュから、自装置のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリを無効にすることを要求するメッセージ(エントリ無効化要求)を、ブロードキャストにより送信する。
通信装置2504は、通信装置2544から、上述のエントリ無効化要求を受けとり、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552のエントリの中から、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリを無効化する。これにより、図27(A)に示したように、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2552は、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリを含まなくなる。
ルータ312が保持するIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2558においても同様に、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリが無効化される。
さらに、通信装置2544は、接続先のLANが変更された後で、自装置が接続されたLAN310に属する全ての通信装置やルータに対して、IPアドレス−MACアドレスキャッシュにおいて、自装置のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリを更新することを要求するメッセージ(エントリ更新要求)を、ブロードキャストにより送信する。すなわち、通信装置2544は、各IPアドレス−MACアドレスキャッシュにおいて、IPアドレス“192.168.1.2”(通信装置2544のインターフェースのIPアドレス)に対応するエントリを、MACアドレス“M2”(通信装置2544のインターフェースのMACアドレス)との関係を示すように更新することを要求する。
通信装置2506は、通信装置2544から、上述のエントリ更新要求を受けとり、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554のエントリの中から、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリを更新する。これにより、図27(B)に示したように、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2554は、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”と、対応するMACアドレス“M2”(通信装置2544のインターフェースのMACアドレス)との関係を示すエントリを含むようになる。
ルータ314が保持するIPアドレス−MACアドレスキャッシュ2560においても同様に、通信装置2544のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.2”に対応するエントリが更新される。
さらに、通信装置2544は、接続先のLANが変更されたとき、IPアドレス−キャッシュ2556の全てのエントリを無効化する。これにより、図27(C)に示したように、IPアドレス−MACアドレスキャッシュ2556は空の状態となり、エントリを一切含まなくなる。
尚、上記の実施例では、通信装置2544は、接続先のLANが変更された後で、エントリ更新要求を送信したが、その代わりに、エントリ無効化要求を送信するようにしてもよい。その場合、LAN310に属する各通信装置やルータのIPアドレス−MACアドレスキャッシュにおいては、ARP要求及びARP応答の処理に通して、IPアドレス“192.168.1.2”(通信装置2544のインターフェースのIPアドレス)に対応するエントリが新たに生成されることとなる。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、通信装置の接続先のLANが同一の論理ネットワーク内で異なるLANに変更された場合であっても、通信システム2500においては、各通信装置が保持する、IPアドレスとMACアドレスとの間の関係を示すキャッシュ情報(位置情報)2552〜2560を、適切な内容に更新することができるので、通信装置の接続先のLANが変更された後に通信の誤動作が起こるのを防止することができ、通信システムの安定性を向上させることができる。
[7.第6実施例]
以下、第6実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[7−1.通信システム2800の構成]
図28は、第6実施例に係る通信システム2800の構成を示す図である。図29は、代理応答MACアドレスリスト2862の一例を示す図である。図30は、IPアドレス−MACアドレス対応表2824の一例を示す図である。
図28に示した通信システム2800は、図3に示した通信システム300と、ルータ312、314の代わりに、ルータ2812、2814が設けられ、代理応答MACアドレスリスト2862、2864、IPアドレスMACアドレス対応表2824が追加されている点で異なるが、上記の点以外の部分は通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図28において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図28において、ルータ2812は、図3に示したルータ312と同様に、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ2812は、ロケータリスト332を保持する記憶装置を含む。ルータ2812は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ2812は、ルータ312と同様に、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ2822にロケータ解決要求を送信し、その後、位置管理サーバから、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。ルータ2112は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先ロケータがロケータリスト332に含まれない場合、ロケータ解決要求に含まれるMACアドレスを用いてMACアドレス解決応答を生成し、送信元の通信装置に対して、生成したMACアドレス解決応答によりMACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ2812はさらに、代理応答MACアドレスリスト2862を保持する記憶装置を含む。代理応答MACアドレスリスト2862は、ルータ2812が位置管理サーバ2822からロケータ解決応答を受信したとき、受信したロケータ解決応答に含まれる、宛先MACアドレスの情報を保持するためのテーブルである。後述するように、図28に示した通信システム2800では、位置管理サーバ2822が送信するロケータ解決応答は、図3に示した通信システム300の場合と異なり、宛先IPアドレスと宛先ロケータに加えて、宛先MACアドレスの情報を含む。図29に示した例では、代理応答MACアドレスリスト2862には、MACアドレス“M2”(通信装置306のインターフェースのMACアドレス)を示すエントリが保持されている。
ルータ2814は、ルータ314と同様に、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ2814は、ロケータリスト334を保持する記憶装置を含む。ルータ2814は、通信装置306とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ2814は、ルータ314と同様に、対応するLAN310に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ322にロケータ解決要求を送信し、その後、位置管理サーバから、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。ルータ2814は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先ロケータがロケータリスト334に含まれない場合、ロケータ解決要求に含まれるMACアドレスを用いてMACアドレス解決応答を生成し、送信元の通信装置に対して、生成したMACアドレス解決応答によりMACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ2814はさらに、代理応答MACアドレスリスト2864を保持する記憶装置を含む。代理応答MACアドレスリスト2864は、ルータ2814が位置管理サーバ2822からロケータ解決応答を受信したとき、受信したロケータ解決応答に含まれる、宛先MACアドレスの情報を保持するためのテーブルである。
尚、代理応答MACアドレスリスト2862、2864はそれぞれ、1つの記憶装置に保存されてもよく、あるいは、複数の記憶装置にまたがって保存されるようにしてもよい。
位置管理サーバ2822は、ネットワーク316に接続され、上述のLISPに基づいて動作する情報処理装置である。位置管理サーバ2822は、図3に示した位置管理サーバ322と同様に、IPアドレス−ルータID対応表326を保持する記憶装置、及びルータID−ロケータ対応表328を保持する記憶装置を含む。位置管理サーバ2822は、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、各ルータから受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータ(宛先ロケータ)を取得する。
位置管理サーバ2822はさらに、IPアドレス−MACアドレス対応表2824を保持する記憶装置を含む。IPアドレス−MACアドレス対応表2824は、対応するルータを介してネットワーク316に接続される各通信装置のIPアドレスとMACアドレスとの間の関係を示す表である。図30に示したように、通信装置304のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”と、対応するMACアドレス“M1”が対応づけられ、通信装置306のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”と、対応するMACアドレス“M2”が対応づけられている。
すなわち、図28に示した通信システム2800では、位置管理サーバ2822は、自装置が接続されるネットワークに接続される各通信装置のIPアドレス及びMACアドレスの対応関係を示す情報を保持している。尚、IPアドレス−MACアドレス対応表2824はそれぞれ、1つの記憶装置に保存されてもよく、あるいは、複数の記憶装置にまたがって保存されるようにしてもよい。
位置管理サーバ2822は、IPアドレス−MACアドレス対応表2824を検索することにより、各ルータから受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたMACアドレス(宛先MACアドレス)を取得する。位置管理サーバ2822は、取得した宛先ロケータ及び宛先MACアドレスを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
[7−2.通信システム2800における通信制御方法]
図31は、通信システム2800における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。以下、図31に加えて、図28を参照しながら、通信システム2800において、通信装置304のインターフェースから、同一の論理ネットワークに属する通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信する場合の通信制御方法を説明する。
図31に示した通信制御方法は、図7に示した通信制御方法と、ステップS706の処理の代わりに、ステップS3106の処理が行われ、ステップS710、S712の処理の代わりに、ステップS3110、S3122、S3112、及びS3124の処理が行われる点で異なるが、上記のステップ以外の処理は図7に示した通信制御方法と同様である。図7に示した通信制御方法と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図31において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図31に示したように、ステップS3106において、位置管理サーバ2822は、ルータ2812からロケータ解決要求を受信する。
位置管理サーバ2822は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータの識別情報(ルータID)を取得する。さらに、位置管理サーバ2822は、取得したルータIDに基づいて、保持されたルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、取得したルータIDに対応付けられたロケータを取得する。
位置管理サーバ322は、上述のロケータ取得処理により、ルータ312から受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ロケータを取得する。図28及び図31に示した例では、宛先IPアドレス“192.168.2.2”に対して、1つのロケータ“10.2.1.1”が取得される。
尚、図28に示した例とは異なり、宛先となる通信装置306のインターフェースが接続されるルータに複数のロケータが割り当てられている場合や、宛先となる通信装置306のインターフェースが複数のルータに接続される場合には、ロケータ解決要求に含まれる1つの宛先IPアドレスに対して、複数のロケータが対応付けられ、位置管理サーバ2822は、複数のロケータを含むロケータ解決応答を送信する。
さらに、位置管理サーバ2822は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、保持されたIPアドレス−MACアドレス対応表2824を検索することにより、その宛先IPアドレスを有し、宛先となる通信装置のインターフェースのMACアドレス(宛先MACアドレス)を取得する。図28及び図31に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図30に示した対応表により、取得される宛先MACアドレスは“M2”である。
位置管理サーバ2822は、取得した宛先ロケータと宛先MACアドレスを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)をルータ2812に送信する。
次に、ステップS708において、ルータ2812は、ロケータリスト332を参照することにより、位置管理サーバ2822から受信したロケータ解決応答に含まれる宛先ロケータが自装置のロケータリスト332に含まれているか否かを確認する。
図28に示した例では、ルータ2812は、ロケータ解決応答に含まれる宛先ロケータ“10.2.1.1”がロケータリスト332に含まれていないことを確認し、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。
次に、ステップS3110において、ルータ2812は、ロケータ解決応答に含まれるロケータがロケータリスト332に含まれていないことに応答して、MACアドレス解決要求に対する応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を通信装置304に送信する。
このとき、ルータ2812はMACアドレス解決応答に、MACアドレス解決応答に含まれる、宛先MACアドレス“M2”を付与する。すなわち、ルータ2812は、本来MACアドレス解決要求に対して応答すべき通信装置306の代理として、通信装置306のインターフェースのMACアドレスを用いて、応答メッセージ(MACアドレス解決応答)を生成し、生成したMACアドレス解決応答によりMACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ2812は、通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属さないことを認識することにより、そのままでは、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304が、対応するMACアドレス解決応答を受信することができず、通信装置306のインターフェースのMACアドレスを認識することができないことを認識する。そのため、ルータ312は、通信装置304が通信装置306のインターフェースに対するパケットの送信を開始することができないという事態を回避すべく、通信装置304に対して、上述のMACアドレス代理応答処理を実行する。
次に、ステップS3122において、ルータ2812は、受信したMACアドレス解決応答に含まれる宛先MACアドレスにより、代理応答MACアドレスリスト2862を更新する。ルータ2812は、受信したMACアドレス解決応答に含まれる宛先MACアドレスが代理応答MACアドレスリスト2862に含まれていない場合、その宛先MACアドレスの値を、代理応答MACアドレスリスト2862に追加する。図28に示した例では、宛先MACアドレスは“M2”であり、図29に示したように、MACアドレス“M2”が、空の状態の代理応答MACアドレスリスト2862に追加される。
次に、ステップS3112において、通信装置304はルータ2812からMACアドレス解決応答を受信する。通信装置304は、受信したMACアドレス解決応答に含まれる、通信装置306のインターフェースのMACアドレス(図28に示した例では“M2”)を、宛先となるMACアドレス(宛先MACアドレス)として認識する。そして、通信装置304は、通信装置306のインターフェースを宛先とするパケットを、通信装置306のインターフェースを宛先としたフレームとして送信する。このとき、送信されるフレームは宛先IPアドレスとして、宛先となる通信装置306のインターフェースのIPアドレスを含み、宛先MACアドレスとして、宛先となる通信装置306のインターフェースのIPアドレスのMACアドレスを含む。図28に示した例では、送信されるフレームは、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含む一方、宛先MACアドレスとして“M2”を含む。
次に、S3124において、ルータ2812は、通信装置304から送信されたフレームに含まれる宛先MACアドレスを確認する。ルータ2812は、保持された代理応答MACアドレスリスト2862を参照することにより、通信装置304から送信されたフレームに含まれる宛先MACアドレスが自装置の代理応答MACアドレスリスト2862に含まれているか否かを確認する。
図28に示した例では、ルータ2812は、図29に示した代理応答MACアドレスリスト2862に基づいて、そのフレームに含まれる宛先MACアドレス“M2”が代理応答MACアドレスリスト2862に含まれていることを確認する。これにより、ルータ2812は、そのフレームが、ステップS3110において自装置が、そのMACアドレス代理応答処理を行った通信装置に対して送信されたものであることを認識する。
そして、ルータ2812は、フレームに含まれる宛先MACアドレスが代理応答MACアドレスリスト2862に含まれている場合、そのフレームを受信することを決定する。ルータ2812は、受信したフレームからパケットを取り出し、取り出されたパケットに含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたロケータの通知を要求するメッセージ(ロケータ解決要求)を位置管理サーバ2822に送信することを決定する。
ルータ2812は、MACアドレス解決応答を代理した通信装置306が、自装置の配下のLAN308に属さないことを認識しているので、そのままでは、通信装置304から送信されたフレームがどの装置にも受信されないことを認識する。そのため、ルータ312は、そのフレームが宛先となる通信装置306のインターフェースに到達しないという事態を回避すべく、通信装置304から送信されたフレームを受信し、位置管理サーバ2822に対して、上述のロケータ解決要求を送信する。
次に、S714において、ルータ2812は、通信装置304からフレームを受信する。ルータ2812及び位置管理サーバ2822は、受信したフレームに含まれる宛先IPアドレス、すなわち、通信装置306のインターフェースのIPアドレスを用いて、ロケータ解決処理を実行する。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム2800においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ2812が、宛先となる通信装置306のMACアドレスを用いて、MACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
[7−3.ルータ2812(2814)の構成]
図32は、第6実施例に係るルータ2812(2814)の構成を示す図である。
図32に示したルータ2812(2814)は、図8に示したルータ312(314)と、ロケータ解決応答処理部816及びMACアドレス解決応答生成部820の代わりに、ロケータ解決応答処理部3216及びMACアドレス解決応答生成部3220が設けられ、代理応答MACアドレスリスト3234が追加されている点で異なるが、上記の点以外の部分はルータ312(314)と同様である。図8に示したルータ312(314)と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図32において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図8に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図32に示した機能ブロック図では、ルータ2812(2814)の機能のうち、図31において説明したMACアドレス代理応答処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。また、以下、ルータ2812の構成について説明するが、通信システム2800においては、ルータ2812と2814は互いに同等の構成を有するものである。
図32に示したように、ロケータ解決応答処理部3216は、メッセージ識別部814からロケータ解決要求を受けとる。受けとったロケータ解決応答は、宛先IPアドレス(宛先となる通信装置のインターフェースのIPアドレス)宛先MACアドレス(宛先となる通信装置のインターフェースのMACアドレス)及び宛先ロケータ(パケット送信先のルータのインターフェースのIPアドレス)を含む。
ロケータ解決応答処理部3216は、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先ロケータの情報を取得する。ロケータ解決応答処理部3216は、ロケータリスト818を参照することにより、取得した宛先ロケータがロケータリスト818に含まれているか否かを確認する。ここで、ロケータリスト818は、図3に示したロケータリスト332(334)と同一のものである。
ロケータ解決応答処理部3216は、宛先ロケータがロケータリスト818に含まれていない場合、その旨をMACアドレス解決応答生成部3220に通知するとともに、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先IPアドレス及び宛先MACアドレスをMACアドレス解決応答生成部3220に出力する。
MACアドレス解決応答生成部3220は、ロケータ解決応答処理部3216から宛先IPアドレス及び宛先MACアドレスを取得する。ロケータ解決応答処理部3216は、取得した宛先IPアドレスに基づいて、MACアドレス解決要求受信テーブル808から、対応する送信元MACアドレス(MACアドレス解決要求の送信元である通信装置のインターフェースのMACアドレス)を読み出す。
MACアドレス解決応答生成部3220はさらに、宛先ロケータがロケータリスト818に含まれていない場合、代理応答MACアドレスリスト3234を参照することにより、取得した宛先MACアドレスが代理応答MACアドレスリスト3234に含まれているか否かを確認する。ここで、代理応答MACアドレスリスト3234は、図28に示した代理応答MACアドレスリスト2862(2864)と同一のものである。
MACアドレス解決応答生成部3220は、取得した宛先MACアドレスが代理応答MACアドレスリスト3234に含まれている場合、取得した宛先IPアドレス及び宛先MACアドレスと、読み出した送信元MACアドレスに基づいて、MACアドレス解決応答を生成する。すなわち、MACアドレス解決応答生成部3220は、宛先IPアドレス及び送信元MACアドレスに加えて、宛先MACアドレスを含むMACアドレス解決応答を生成する。MACアドレス解決応答生成部3220は、生成したMACアドレス解決応答を送受信部802に出力する。
尚、ルータ2812(2814)のハードウェア構成は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様である。ルータ2812(2814)の各機能ブロックの機能は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。代理応答MACアドレスリスト2432は、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ2812が、宛先となる通信装置のMACアドレスを用いて、MACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
[7−4.位置管理サーバ2822の構成]
図33は、第6実施例に係る位置管理サーバ2822の構成を示す機能ブロック図である。
図33に示した位置管理サーバ2822は、図10に示した位置管理サーバ322と、ロケータ解決要求処理部1006及びロケータ解決応答生成部1016の代わりにロケータ解決要求処理部3306及びロケータ解決応答生成部3316が設けられ、MACアドレス検索部3322及びIPアドレス−MACアドレス対応表3324が追加されている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図10に示した位置管理サーバ322と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図33において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図10に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図33に示した機能ブロック図では、図10に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ2822の機能のうち、図31において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部3306は、図10に示したロケータ解決要求処理部1006と同様に、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとり、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をルータID検索部1008に通知することにより、ルータID検索部1008から、宛先IPアドレスに対応付けられた宛先ルータIDの情報を取得する。ロケータ解決要求処理部3306は、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ検索部1012に通知することにより、ロケータ検索部1012から、宛先ルータIDに対応付けられた宛先ロケータの情報を取得する。
ロケータ解決要求処理部3306はさらに、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をMACアドレス検索部3322に通知する。
MACアドレス検索部3322は、ロケータ解決要求処理部3306から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−MACアドレス対応表3324を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたMACアドレス(宛先MACアドレス)を取得する。MACアドレス検索部3322は、取得した宛先MACアドレスの情報をロケータ解決要求処理部3306に通知する。尚、IPアドレス−MACアドレス対応表3324は、図28に示したIPアドレス−MACアドレス対応表2824と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部3306は、宛先IPアドレスに加えて、取得した宛先ロケータ及び宛先MACアドレスの情報をロケータ解決応答生成部3316に通知する。
ロケータ解決応答生成部3316は、ロケータ解決要求処理部3306から、宛先IPアドレス、宛先ロケータ及び宛先MACアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレス、宛先ロケータ及び宛先MACアドレスを含むロケータ解決応答を生成する。ロケータ解決応答生成部3316は、生成したロケータ解決応答を送受信部1002に出力する。
尚、位置管理サーバ2822のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ2822の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。図33に示したIPアドレス−MACアドレス対応表3324は、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、通信システム2800においては、ルータ2812がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを決定する際に、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ2822は、自装置が保持する、IPアドレスとロケータ、MACアドレスの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328、2824を用いて、ルータ2812に対して、宛先となる通信装置306のMACアドレスを通知する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
[8.第7実施例]
以下、第7実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[8−1.通信システム3400の構成]
図34は、第7実施例に係る通信システム3400の構成を示す図である。
図34に示した通信システム3400は、図3に示した通信システム300と、ルータ312、314、及び位置管理サーバ322の代わりに、ルータ3412、3414、及び位置管理サーバ3422が設けられている点で異なるが、上記の点以外の部分は通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図34において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図34において、ルータ3412は、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ3412は、ロケータリスト332を保持する記憶装置を含む。ルータ3412は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ3412は、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ3422にロケータ解決要求を送信する。送信されるロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに加えて、ルータ3412の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。ルータ3412は、ロケータリスト332を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースに対応するロケータの情報を取得する。
その後、ルータ3412は、位置管理サーバ3422から、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。受信されるロケータ解決応答は、宛先ロケータに加えて、MACアドレス解決応答送信フラグを含む。MACアドレス解決応答送信フラグは、ロケータ解決要求を送信したルータに対して、上述のMACアドレス代理応答処理を実行するか否かを指示するためのフラグである。
ルータ3412は、受信したロケータ解決応答に含まれる、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものである場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ3414は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ3414は、ロケータリスト334を保持する記憶装置を含む。ルータ3414は、通信装置306とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ3414は、ルータ3412と同様に、受信したロケータ解決応答に含まれる、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理を実行することを指示するものである場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
位置管理サーバ3422は、ネットワーク316に接続された各ルータから、宛先IPアドレスに加えて、送信元ロケータを含むロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ3422は、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。また、位置管理サーバ3422は、ルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。
そして、位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。一方、位置管理サーバ3422は、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
位置管理サーバ3422は、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
[8−2.通信システム3400における通信制御方法]
図35は、通信システム3400における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。以下、図35に加えて、図34を参照しながら、通信システム3400において、通信装置304のインターフェースから、同一の論理ネットワークに属する通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信する場合の通信制御方法を説明する。
図35に示した通信制御方法は、図7に示した通信制御方法と、ステップS704〜S708の処理の代わりに、ステップS3504〜S3508の処理が行われる点で異なるが、上記のステップ以外の処理は図7に示した通信制御方法と同様である。図7に示した通信制御方法と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図35において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図35に示したように、ステップS3504において、ルータ3412は、通信装置304からMACアドレス解決要求を受信したとき、ロケータ解決要求を位置管理サーバ3422に送信する。ロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスと、ルータ3412の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。ルータ3412は、ロケータリスト332を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースに対応するロケータの情報を取得する。図34及び図35に示した例では、送信されるロケータ解決要求は、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含み、送信元ロケータとして“10.1.1.1”又は“10.1.2.1”を含む。
次に、ステップS3506において、位置管理サーバ3422は、ルータ3412からロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ3422は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。図34及び図35に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図5(A)に示した対応表により、取得される宛先ルータIDは“R2”である。
また、位置管理サーバ3422は、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに基づいて、ルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、その送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。図34及び図35に示した例では、送信元ロケータは“10.1.1.1”又は“10.1.2.1”であり、図6に示した対応表により、取得される送信元ルータIDは“R1”である。
そして、位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが、ロケータ解決要求の送信元であるルータ3412の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。
一方、位置管理サーバ3422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致する場合、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが、ロケータ解決要求の送信元であるルータ3412の配下のLAN308に属するものであることを認識し、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
図34及び図35に示した例では、宛先ルータIDは“R2”であり、送信元ルータIDは“R1”であるので、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない。このため、MACアドレス解決応答送信フラグは、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定される。
位置管理サーバ3422は、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を、ルータ3412に送信する。
次に、ステップS3508において、ルータ3412は位置管理サーバ3422からロケータ解決応答を受信し、受信したロケータ解決応答に含まれるMACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものであるか否かを確認する。図34及び図35に示した例では、ルータ3412は、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものであることを確認することにより、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。
次に、ステップS710において、ルータ3412は、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものであることに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム3400においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ3412が位置管理サーバ3422からの指示に基づいてMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム3400においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ3422が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328を用いて、位置管理サーバ3422において、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かが判断される。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。また、MACアドレス代理応答処理の実行の可否が位置管理サーバ3422において一元的に判断されるので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。
[8−3.ルータ3412(3414)の構成]
図36は、第7実施例に係るルータ3412(3414)の構成を示す図である。
図36に示したルータ3412(3414)は、図8に示したルータ312(314)と、ロケータ解決要求生成部810及びロケータ解決応答処理部816の代わりに、ロケータ解決要求生成部3610及びロケータ解決応答処理部3616が設けられている点で異なるが、上記の点以外の部分はルータ312(314)と同様である。図8に示したルータ312(314)と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図32において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図8に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図36に示した機能ブロック図では、ルータ3412(3414)の機能のうち、図35において説明したMACアドレス代理応答処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。また、以下、ルータ3412の構成について説明するが、通信システム3400においては、ルータ3412と3414は互いに同等の構成を有するものである。
ロケータ解決要求生成部3610は、MACアドレス解決要求処理部806から宛先IPアドレスを受けとる。また、ロケータ解決要求生成部3610は、ロケータリスト818を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)の情報を取得する。ロケータ解決要求生成部3610は、受けとった宛先IPアドレスと取得した送信元ロケータに基づいて、その宛先IPアドレスと送信元ロケータを含むロケータ解決要求を生成する。ロケータ解決要求生成部3610は、生成したロケータ解決要求を送受信部812に出力する。ここで、ロケータリスト818は、図34に示したロケータリスト332(334)と同一のものである。
ロケータ解決応答処理部3616は、メッセージ識別部814からロケータ解決応答を受けとる。ロケータ解決応答は、宛先IPアドレスに加えて、MACアドレス代理応答処理を実行するか否かを指示するための、MACアドレス解決応答送信フラグを含む。
ロケータ解決応答処理部3616は、受けとったロケータ解決要求に含まれるMACアドレス解決応答送信フラグがMACアドレス代理応答処理の実行を指示するものである場合、その旨をMACアドレス解決応答生成部820に通知するとともに、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先IPアドレスをMACアドレス解決応答生成部820に出力する。
尚、ルータ3412(3414)のハードウェア構成は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様である。ルータ3412(3414)の各機能ブロックの機能は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ3412が、位置管理サーバ3422からの指示に基づいて、MACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
[8−4.位置管理サーバ3422の構成]
図37は、第7実施例に係る位置管理サーバ3422の構成を示す機能ブロック図である。
図37に示した位置管理サーバ3422は、図10に示した位置管理サーバ322と、ロケータ解決要求処理部1006、ロケータ検索部1012及びロケータ解決応答生成部1016の代わりに、ロケータ解決要求処理部3706、ルータID検索部3712及びロケータ解決応答生成部3716が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図10に示した位置管理サーバ322と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図37において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図10に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図37に示した機能ブロック図では、図10に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ3422の機能のうち、図35において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部3706は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとる。受けとったロケータ解決要求は、宛先IPアドレスに加えて、ロケータ解決要求の送信元となったインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。
ロケータ解決要求処理部3706は、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をルータID検索部1008に通知する。ルータID検索部1008は、ロケータ解決要求処理部3706から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表1010を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。ルータID検索部1008は、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部3706に通知する。尚、IPアドレス−ルータID対応表1010は、図34に示したIPアドレス−ルータID対応表326と同一のものである。
また、ロケータ解決要求処理部3706は、受けとったロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータの情報をルータID検索部3712に通知する。ルータID検索部3712は、ロケータ解決要求処理部3706から、送信元ロケータの情報を受けとり、受けとった送信元ロケータに基づいて、ルータID−ロケータ対応表1014を検索することにより、その送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。ルータID検索部3712は、取得した送信元ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部3706に通知する。尚、IPアドレス−ルータID対応表1014は、図34に示したIPアドレス−ルータID対応表328と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部3706は、通知された宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。ロケータ解決要求処理部3706は、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。一方、ロケータ解決要求処理部3706は、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致する場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
ロケータ解決要求処理部3706は、宛先IPアドレスに加えて、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグの情報を、ロケータ解決応答生成部3716に通知する。
ロケータ解決応答生成部3716は、ロケータ解決要求処理部3706から、宛先IPアドレス及びMACアドレス解決応答送信フラグの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレス及びMACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を生成する。ロケータ解決応答生成部3716は、生成したロケータ解決応答を送受信部1002に出力する。
尚、位置管理サーバ3422のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ3422の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、通信システム2800においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ3422は、自装置が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328を用いて、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを判断する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。また、位置管理サーバ3422がMACアドレス代理応答処理の実行の可否を一元的に判断するので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。
[9.第8実施例]
以下、第8実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[9−1.通信システム3800の構成]
図38は、第7実施例に係る通信システム3800の構成を示す図である。図39は、ロケータリスト332、3834及び3844の一例を示す図である。図40は、IPアドレス−LAN ID対応表3824の一例を示す図である。図41は、LAN ID−ルータID対応表3826の一例を示す図である。図42は、ルータID−ロケータ対応表3828の一例を示す図である。
図38に示した通信システム3800は、図34に示した通信システム3400と、ルータ3414及びロケータリスト334の代わりに、ルータ3814、ロケータリスト3834、ルータ3842及びロケータリスト3844が設けられている点で異なる。さらに、通信システム3800は、通信システム3400と、位置管理サーバ3422の代わりに位置管理サーバ3822が設けられ、IPアドレス−ルータID対応表326及びルータID−ロケータ対応表328の代わりに、IPアドレス−LAN ID対応表3824、LAN ID−ルータID対応表3826、及びルータID−ロケータ対応表3828が設けられている点で異なる。
通信システム3800は、上記の点以外の部分は、通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図38において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図38において、ルータ3814は、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ3814は、ロケータリスト3834を保持する記憶装置を含む。ルータ3814は、通信装置304とネットワーク316の間の通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト3834は、ルータ3814に割り当てられたロケータを示すリストである。図39(B)に示したように、ロケータリスト3834は2つのロケータを含む。すなわち、ルータ3814には2つのロケータ(10.2.1.1、10.2.2.1)が割り当てられている。
ルータ3814は、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ3822にロケータ解決要求を送信する。送信されるロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに加えて、ルータ3814の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。ルータ3814は、ロケータリスト3834を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースに対応するロケータの情報を取得する。
その後、ルータ3814は、位置管理サーバ3822から、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信する。受信されるロケータ解決応答は、宛先ロケータに加えて、MACアドレス解決応答送信フラグを含む。MACアドレス解決応答送信フラグは、ロケータ解決要求を送信したルータに対して、上述のMACアドレス代理応答処理を実行するか否かを指示するためのフラグである。
ルータ3814は、受信したロケータ解決応答に含まれる、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理を実行することを指示するものである場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ3842は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ3842は、ロケータリスト3844を保持する記憶装置を含む。ルータ3842は、通信装置306とネットワーク316の間の通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ロケータリスト3844は、ルータ3842に割り当てられたロケータを示すリストである。図39(C)に示したように、ロケータリスト3844は1つのロケータを含む。すなわち、ルータ3842には1つのロケータ(10.3.1.1)が割り当てられている。
ルータ3842は、ルータ3814と同様に、位置管理サーバ3822に、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに加えて、ルータ3842の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含むロケータ解決要求を送信する。
また、ルータ3842は、ルータ3814と同様に、受信したロケータ解決応答に含まれる、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理を実行することを指示するものである場合、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
位置管理サーバ3822は、ネットワーク316に接続され、上述のLISPに基づいて動作する情報処理装置である。位置管理サーバ3822は、IPアドレス−LAN ID対応表3824を保持する記憶装置、LAN ID−ルータID対応表3826を保持する記憶装置、及びルータID−ロケータ対応表3828を保持する記憶装置を含む。尚、IPアドレス−LAN ID対応表3824、LAN ID−ルータID対応表3826及びルータID−ロケータ対応表3828は、1つの記憶装置が保持するようにしてもよい。
IPアドレス−LAN ID対応表3824は、ネットワーク316に接続される各通信装置のインターフェースのIPアドレスと、対応するLANの識別情報(LAN ID)との間の関係を示す表である。図40に示したように、通信装置304のインターフェースのIPアドレス“192.168.1.1”と、LAN308のLAN ID“L1”が対応づけられ、通信装置306のインターフェースのIPアドレス“192.168.2.2”と、LAN310のLAN ID“L2”が対応づけられている。すなわち、同一論理ネットワーク302に属する2つの通信装置304、306のインターフェースに対して、異なる2つのLAN308、310が対応づけられている。
LAN ID−ルータID対応表3826は、各LANの識別情報(LANID)と、各LANに接続されるルータの識別情報(ルータID)との間の関係を示す表である。図41に示したように、LAN308のLAN ID“L1”と、ルータ312のルータD“R1”が対応づけられ、LAN310のLAN ID“L2”と、ネットワーク316に接続されるルータ3814、3842の2つのルータID“R2”、“R3”が対応づけられている。すなわち、LAN310において、1つのLANに対して、異なる2つのルータ3814、3842が対応づけられている。
ルータID−ロケータ対応表3828は、ネットワーク316に接続される各ルータの識別情報(ルータID)と、対応するロケータとの間の関係を示す表である。図42に示したように、ルータ3412のルータID“R1”と、ルータ3412の2つのロケータ“10.1.1.1”、“10.1.2.1”が対応づけられ、ルータ3814のルータID“R2”と、ルータ3414の2つのロケータ“10.2.1.1”、“10.2.2.1”が対応づけられ、ルータ3842のルータID“R3”と、ルータ1542の1つのロケータ“10.3.1.1”が対応づけられている。すなわち、ルータ3412及び3814においては、1つのルータIDに対して、2つのロケータが対応づけられている。
位置管理サーバ3822は、ネットワーク316に接続された各ルータから、宛先IPアドレスに加えて、送信元ロケータを含むロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ3822は、IPアドレス−LAN ID対応表3824を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたLAN ID(宛先LAN ID)を取得する。
また、位置管理サーバ3822は、ルータID−ロケータ対応表3828を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。さらに、位置管理サーバ3822は、LAN ID−ルータID対応表3826を検索することにより、取得した送信元ルータIDに対応付けられたLAN ID(送信元LAN ID)を取得する。
そして、位置管理サーバ3822は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ3822は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。一方、位置管理サーバ3822は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致する場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
位置管理サーバ3822は、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグを含む応答メッセージ(ロケータ解決応答)を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
上述のように、通信システム3800においては、1つのLAN308に対して2つのルータ3412、3814が接続されている。この場合、一方のルータは、他方のルータのロケータの情報(ロケータリストの内容)を認識していないため、例えば図3に示した通信システム300の場合のように、位置管理サーバ3822が宛先ロケータの情報を含むロケータ解決要求を各ルータ3412、3814に送信したとしても、ルータ3412、3814はそれぞれ、受信した宛先ロケータの情報だけでは、宛先IPアドレスを有する通信装置のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するか否かを正確に認識することができない。
そこで、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304が属するLAN308に対して複数のルータ3414、3814が接続されている場合には、上述のように、位置管理サーバ3822が、宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致するかを確認することにより、宛先IPアドレスを有する通信装置のインターフェースが、ロケータ解決要求の送信元のルータの配下のLANに属するか否かを確認する。
尚、位置管理サーバ3822は、同一の宛先IPアドレスを有するロケータ解決要求を、複数の異なるルータ(図38で示した例では、ルータ3412、3814)から受信した場合、いずれか1つのロケータ解決要求に対してのみ、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信する。
位置管理サーバ3822は例えば、最も早いタイミングで受信したロケータ解決要求に対してのみ、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信し、その後に受信した、同一の宛先IPアドレスを有するロケータ解決要求に対しては、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信する。
[9−2.通信システム3800における通信制御方法]
通信システム3800における通信制御方法は、図35に示した、通信システム3400における通信制御方法と、ステップS3506において実行されるMACアドレス解決応答送信フラグの設定処理、及び、S714において実行されるロケータの取得処理が異なるが、それ以外の部分は同様である。
通信システム3800におけるMACアドレス解決応答送信フラグの設定処理は、通信システム3400におけるMACアドレス解決応答送信フラグの設定処理と、IPアドレス−ルータID対応表326とルータID−ロケータ対応表328の2つの表を用いる代わりに、IPアドレス−LAN ID対応表3824、LAN ID−ルータID対応表3826、及びルータID−ロケータ対応表3828の3つの表を用いる点で異なるが、それ以外の部分については同様である。
ステップS3506において、位置管理サーバ3822は、位置管理サーバ3422とは異なり、IPアドレス−LAN ID対応表3824を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたLAN ID(宛先LAN ID)を取得する。図35及び図38に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図40に示した対応表により、取得されるLAN IDは“L2”である。
さらに、位置管理サーバ1522は、ルータID−ロケータ対応表3828を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。図35及び図38に示した例では、送信元ロケータは“10.01.1”又は“10.1.2.1”であり、図42に示した対応表により、取得されるルータIDは“R1”である。
さらに、位置管理サーバ3822は、LAN ID−ルータID対応表3826を検索することにより、取得した送信元ルータIDに対応付けられたLAN ID(送信元LAN ID)を取得する。図35及び図38に示した例では、送信元ルータIDは“R1”であり、図41に示した対応表により、取得されるLAN IDは“L1”である。
そして、位置管理サーバ3822は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ3422は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致しない場合、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが、ロケータ解決要求の送信元であるルータ3412の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。位置管理サーバ3822は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。
一方、位置管理サーバ3422は、取得した宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致する場合、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが、ロケータ解決要求の送信元であるルータ3412の配下のLAN308に属するものではあることを認識し、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
図35及び図38に示した例では、宛先LAN IDは“L2”であり、送信元LAN IDは“L1”であるので、宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致しない。このため、MACアドレス解決応答送信フラグは、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定される。
位置管理サーバ3822は、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を、ルータ3412に送信する。
そして、ステップS3508において、ルータ3412は位置管理サーバ3822からロケータ解決応答を受信し、受信したロケータ解決応答に含まれるMACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものであるか否かを確認する。ステップS710において、ルータ3412は、MACアドレス解決応答送信フラグが、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するものであることに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
一方、通信システム3800におけるロケータ取得処理は、通信システム3400におけるロケータ取得処理と、IPアドレス−ルータID対応表326とルータID−ロケータ対応表328の2つの表を用いる代わりに、IPアドレス−LAN ID対応表3824、LAN ID−ルータID対応表3826、及びルータID−ロケータ対応表3828の3つの表を用いる点で異なるが、それ以外の部分については同様である。通信システム3800におけるロケータ取得処理は、通信システム1500におけるロケータ取得処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム3800においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ3412が位置管理サーバ3822からの指示に基づいてMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム3800においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ3822が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)3824、3826、3828を用いて、位置管理サーバ3822において、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かが判断される。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
また、MACアドレス代理応答処理の実行の可否が位置管理サーバ3822において一元的に判断されるので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。また、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304が属するLAN308に対して複数のルータ3412、3814が接続されている場合であっても、各々のルータに対して、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を適切に判断して指示することができる。
[9−3.ルータ3412(3814、3842)の構成]
通信システム3800におけるルータ3412、3814及び3842の構成は、通信システム3400におけるルータ3412、3414の構成と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
[9−4.位置管理サーバ3822の構成]
図43は、第8実施例に係る位置管理サーバ3822の構成を示す機能ブロック図である。
図43に示した位置管理サーバ3822は、図37に示した位置管理サーバ3422と、ロケータ解決要求処理部3706の代わりにロケータ解決要求処理部4306が設けられ、ルータID検索部1008、IPアドレス−ルータID対応表1010、ルータID検索部3712、及びルータID−ロケータ対応表1014の代わりに、LAN ID検索部4308、IPアドレス−LAN ID対応表4310、LAN ID検索部4312、LAN ID−ルータID対応表4314、ルータID検索部4316及びルータID−ロケータ対応表4318が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図37に示した位置管理サーバ3422と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図43において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図37に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図43に示した機能ブロック図では、図37に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ3822の機能のうち、図35において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部4306は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとる。受けとったロケータ解決要求は、宛先IPアドレスに加えて、ロケータ解決要求の送信元となったインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。
ロケータ解決要求処理部4306は、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をLAN ID検索部4308に通知する。LAN ID検索部4308は、ロケータ解決要求処理部4306から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−LAN ID対応表4310を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたLAN ID(宛先LAN ID)を取得する。LAN ID検索部4308は、取得した宛先LAN IDの情報をロケータ解決要求処理部4306に通知する。尚、IPアドレス−LAN ID対応表4310は、図38に示したIPアドレス−LAN ID対応表3824と同一のものである。
また、ロケータ解決要求処理部4306は、受けとったロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータの情報をルータID検索部4316に通知する。ルータID検索部4316は、ロケータ解決要求処理部4306から、送信元ロケータの情報を受けとり、受けとった送信元ロケータに基づいて、ルータID−ロケータ対応表4318を検索することにより、その送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。ルータID検索部4316は、取得した送信元ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部4306に通知する。尚、ルータID−ロケータ対応表4318は、図38に示したルータID−ロケータ対応表3828と同一のものである。
さらに、ロケータ解決要求処理部4306は、通知された送信元ルータIDの情報をLAN ID検索部4312に通知する。LAN ID検索部4312は、ロケータ解決要求処理部4306から、送信元ルータIDの情報を受けとり、受けとった送信元ルータIDに基づいて、LAN ID−ルータID対応表4314を検索することにより、その送信元ルータIDに対応付けられたLAN ID(送信元LAN ID)を取得する。LAN ID検索部4312は、取得した送信元LAN IDの情報をロケータ解決要求処理部4306に通知する。尚、LAN ID−ルータID対応表4314は、図38に示したLAN ID−ルータID対応表3826と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部4306は、通知された宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致するか否かを確認する。ロケータ解決要求処理部4306は、宛先LAN IDと送信元LAN IDが一致しない場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。一方、ロケータ解決要求処理部3706は、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致する場合、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容に設定する。
ロケータ解決要求処理部4306は、宛先IPアドレスに加えて、内容設定がなされたMACアドレス解決応答送信フラグの情報を、ロケータ解決応答生成部3716に通知する。
ロケータ解決応答生成部3716は、ロケータ解決要求処理部4306から、宛先IPアドレス及びMACアドレス解決応答送信フラグの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレス及びMACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を生成する。
尚、ロケータ解決要求処理部4306は、同一の宛先IPアドレスを有するが、異なる送信元ロケータを有する複数のロケータ解決要求を受信した場合、いずれか1つのロケータ解決要求に対してのみ、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信する。
ロケータ解決要求処理部4306は例えば、最も早いタイミングで受信したロケータ解決要求に対してのみ、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信し、その後に受信した、同一の宛先IPアドレスを有するロケータ解決要求に対しては、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない内容が設定された、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信する。
また、位置管理サーバ3822のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ3822の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。図43に示したIPアドレス−LAN ID対応表4310、LAN ID−ルータID対応表4314及びルータID−ロケータ対応表4318はそれぞれ、メモリ又は記憶装置に格納される。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、通信システム3800においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ3822は、自装置が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)3824、3826、3828を用いて、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かが判断される。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
また、位置管理サーバ3822は、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を一元的に判断するので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。また、位置管理サーバ3822は、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304が属するLAN308に対して複数のルータ3414、3814が接続されている場合であっても、各々のルータに対して、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を適切に判断して指示することができる。
[10.第9実施例]
以下、第9実施例に係る通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明する。
[10−1.通信システム4400の構成]
図44は、第8実施例に係る通信システム4400の構成を示す図である。
図44に示した通信システム4400は、図3に示した通信システム300と、ルータ312、314、及び位置管理サーバ322の代わりに、ルータ4412、4414、及び位置管理サーバ4422が設けられている点で異なるが、上記の点以外の部分は通信システム300と同様である。図3に示した通信システム300と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図44において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図3に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図44において、ルータ4412は、LAN308を介して通信装置304に接続されるインターフェースと、ネットワーク316に接続される2つのインターフェースを有する。ルータ4412は、ロケータリスト332を保持する記憶装置を含む。ルータ4412は、通信装置304とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ4412は、対応するLAN308に属する通信装置からMACアドレス解決要求を受信すると、位置管理サーバ4422にロケータ解決要求を送信する。送信されるロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスに加えて、ルータ4412の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。ルータ4412は、ロケータリスト332を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースに対応するロケータの情報を取得する。
ルータ4412は、ロケータ解決要求を送信した後、位置管理サーバ4422から、そのロケータ解決要求に対するロケータ解決応答を受信したか否かを確認する。受信されるロケータ解決応答は、宛先ロケータを含む。
ルータ4412は、位置管理サーバ4422からロケータ解決応答を受信したとき、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
ルータ4414は、LAN310を介して通信装置306に接続されるインターフェースを有し、ネットワーク316に接続されるインターフェースを有する。ルータ4414は、ロケータリスト334を保持する記憶装置を含む。ルータ4414は、通信装置306とネットワーク316の間のパケット通信を中継する中継装置であり、上述のLISPに基づいて動作するものである。
ルータ4414は、ルータ4412と同様に、位置管理サーバ4422からロケータ解決応答を受信したとき、MACアドレス解決要求の送信元の通信装置に対して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス代理応答処理を行う。
位置管理サーバ4422は、ネットワーク316に接続された各ルータから、宛先IPアドレスに加えて、送信元ロケータを含むロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ4422は、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。また、位置管理サーバ4422は、ルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。
そして、位置管理サーバ4422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ4422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、宛先IPアドレスを含むロケータ解決応答を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。一方、位置管理サーバ4422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致する場合は、ロケータ解決応答を送信しない。
[10−2.通信システム4400における通信制御方法]
図45は、通信システム4400における通信制御方法を説明するためのシーケンスチャートである。以下、図45に加えて、図44を参照しながら、通信システム3800において、通信装置304のインターフェースから、同一の論理ネットワークに属する通信装置306のインターフェースに対してパケットを送信する場合の通信制御方法を説明する。
図45に示した通信制御方法は、図7に示した通信制御方法と、ステップS704〜S708の処理の代わりに、ステップS4504〜S4508の処理が行われる点で異なるが、上記のステップ以外の処理は図7に示した通信制御方法と同様である。図7に示した通信制御方法と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図45において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図7に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図45に示したように、ステップS4504において、ルータ4412は、通信装置304からMACアドレス解決要求を受信したとき、ロケータ解決要求を位置管理サーバ4422に送信する。ロケータ解決要求は、受信したMACアドレス解決要求に含まれる宛先IPアドレスと、ルータ4412の送信元のインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。ルータ4412は、ロケータリスト332を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースに対応するロケータの情報を取得する。図44及び図45に示した例では、送信されるロケータ解決要求は、宛先IPアドレスとして“192.168.2.2”を含み、送信元ロケータとして“10.1.1.1”又は“10.1.2.1”を含む。
次に、ステップS4506において、位置管理サーバ4422は、ルータ4412からロケータ解決要求を受信する。位置管理サーバ4422は、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表326を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。図44及び図45に示した例では、宛先IPアドレスは“192.168.2.2”であり、図5(A)に示した対応表により、取得される宛先ルータIDは“R2”である。
また、位置管理サーバ4422は、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータに基づいて、ルータID−ロケータ対応表328を検索することにより、その送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。図44及び図45に示した例では、送信元ロケータは“10.1.1.1”又は“10.1.2.1”であり、図6に示した対応表により、取得される送信元ルータIDは“R1”である。
そして、位置管理サーバ4422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。位置管理サーバ4422は、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、宛先IPアドレスを含むロケータ解決応答を、ロケータ解決要求の送信元のルータに送信する。
図44及び図45に示した例では、宛先ルータIDは“R2”であり、送信元ルータIDは“R1”であるので、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない。このため、位置管理サーバ4422は、宛先IPアドレスを含むロケータ解決応答を、ルータ4412に送信する。
次に、ステップS4508において、ルータ4412は、ステップS4504において位置管理サーバ4422にロケータ解決要求を送信した後で、位置管理サーバ4422から、対応するロケータ解決応答を受信したか否かを確認する。図44及び図45に示した例では、ルータ4412は、位置管理サーバ4422からロケータ解決応答を受信することにより、宛先IPアドレスを有する通信装置306のインターフェースが自装置の配下のLAN308に属するものではないことを認識する。
次に、ステップS710において、ルータ4412は、ロケータ解決応答を受信したことに応答して、自装置のインターフェースのMACアドレスを含むMACアドレス解決応答により、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、MACアドレス代理応答処理を行う。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、通信システム4400においては、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ4412が位置管理サーバ4422からの指示に基づいてMACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
また、通信システム4400においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ4422が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328を用いて、位置管理サーバ4422において、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かが判断され、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するときに選択的に、ルータ4412に対してロケータ解決応答が送信される。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
また、MACアドレス代理応答処理の実行の可否が位置管理サーバ4422において一元的に判断されるので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。また、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するときに選択的に、ルータ3412に対してロケータ解決応答が送信されるので、ルータ4412に対するロケータ解決応答の送信に伴う通信量を抑制することができ、ネットワーク316に対する通信負荷を低減させることができる。
[10−3.ルータ4412(4414)の構成]
図46は、第9実施例に係るルータ4412(4414)の構成を示す図である。
図46に示したルータ4412(4414)は、図8に示したルータ312(314)と、ロケータ解決要求生成部810及びロケータ解決応答処理部816の代わりに、ロケータ解決要求生成部4610及びロケータ解決応答処理部4616が設けられている点で異なるが、上記の点以外の部分はルータ312(314)と同様である。図8に示したルータ312(314)と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図46において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図8に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
図46に示した機能ブロック図では、ルータ4412(4414)の機能のうち、図45において説明したMACアドレス代理応答処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。また、以下、ルータ4412の構成について説明するが、通信システム4400においては、ルータ4412と4414は互いに同等の構成を有するものである。
ロケータ解決要求生成部4610は、MACアドレス解決要求処理部806から宛先IPアドレスを受けとる。また、ロケータ解決要求生成部4610は、ロケータリスト818を参照することにより、ロケータ解決要求の送信元となるインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)の情報を取得する。ロケータ解決要求生成部4610は、受けとった宛先IPアドレスと取得した送信元ロケータに基づいて、その宛先IPアドレスと送信元ロケータを含むロケータ解決要求を生成する。ロケータ解決要求生成部4610は、生成したロケータ解決要求を送受信部812に出力する。ここで、ロケータリスト818は、図44に示したロケータリスト332(334)と同一のものである。
ロケータ解決応答処理部4616は、ロケータ解決要求生成部4610によって生成されたロケータ解決要求が送受信部812から送信された後で、メッセージ識別部814から、宛先IPアドレスを含むロケータ解決応答を受信した否かを監視する。
ロケータ解決応答処理部4616は、ロケータ解決応答を受信した場合、その旨をMACアドレス解決応答生成部820に通知するとともに、受けとったロケータ解決応答に含まれる宛先IPアドレスをMACアドレス解決応答生成部820に出力する。
尚、ルータ4412(4414)のハードウェア構成は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様である。ルータ4412(4414)の各機能ブロックの機能は、図9に示したルータ312(314)のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、複数のLANにより1つの論理ネットワークが構成される通信システムにおいて、異なるLANに属する通信装置の間でパケット通信が行われる場合であっても、MACアドレス解決要求を送信した通信装置304に対して、その通信装置304が接続されたルータ4412が位置管理サーバ4422からの指示に基づいて、MACアドレス代理応答処理を実行するので、パケット通信を正常に実行することができる。
[10−4.位置管理サーバ4422の構成]
図47は、第9実施例に係る位置管理サーバ4422の構成を示す機能ブロック図である。
図47に示した位置管理サーバ4422は、図10に示した位置管理サーバ322と、ロケータ解決要求処理部1006、ロケータ検索部1012及びロケータ解決応答生成部1016の代わりに、ロケータ解決要求処理部4706、ルータID検索部4712及びロケータ解決応答生成部4716が設けられている点で異なるが、それ以外の部分は同様である。図10に示した位置管理サーバ322と同一又は対応する部分は、同一の符号で示されている。図47において同一の符号で示した部分の動作や機能は、図10に関連して説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
また、図47に示した機能ブロック図では、図10に示した機能ブロック部と同様に、位置管理サーバ4422の機能のうち、図45において説明したMACアドレス代理応答処理及びロケータ解決処理に関連する機能に対応する部分が示されており、他の機能に対応する部分については、周知のものを用いればよいため、本明細書においては説明を省略する。
ロケータ解決要求処理部4706は、メッセージ識別部1004からロケータ解決要求を受けとる。受けとったロケータ解決要求は、宛先IPアドレスに加えて、ロケータ解決要求の送信元となったインターフェースのIPアドレス(送信元ロケータ)を含む。
ロケータ解決要求処理部4706は、受けとったロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスの情報をルータID検索部1008に通知する。ルータID検索部1008は、ロケータ解決要求処理部4706から、宛先IPアドレスの情報を受けとり、受けとった宛先IPアドレスに基づいて、IPアドレス−ルータID対応表1010を検索することにより、その宛先IPアドレスに対応付けられたルータID(宛先ルータID)を取得する。ルータID検索部1008は、取得した宛先ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部4706に通知する。尚、IPアドレス−ルータID対応表1010は、図44に示したIPアドレス−ルータID対応表326と同一のものである。
また、ロケータ解決要求処理部4706は、受けとったロケータ解決要求に含まれる送信元ロケータの情報をルータID検索部4712に通知する。ルータID検索部4712は、ロケータ解決要求処理部4706から、送信元ロケータの情報を受けとり、受けとった送信元ロケータに基づいて、ルータID−ロケータ対応表1014を検索することにより、その送信元ロケータに対応付けられたルータID(送信元ルータID)を取得する。ルータID検索部4712は、取得した送信元ルータIDの情報をロケータ解決要求処理部4706に通知する。尚、ルータID−ロケータ対応表1014は、図44に示したルータID−ロケータ対応表328と同一のものである。
ロケータ解決要求処理部4706は、通知された宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致するか否かを確認する。ロケータ解決要求処理部4706は、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合、ロケータ解決応答を生成することを決定し、ロケータ解決応答を生成することを指示するロケータ解決応答生成指示情報を、ロケータ解決応答生成部4716に通知する。ロケータ解決応答生成指示情報は宛先IPアドレスを含む。一方、ロケータ解決要求処理部4706は、宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致する場合、ロケータ解決応答を生成しないことを決定し、ロケータ解決応答生成部4716に対してロケータ解決応答生成指示情報を通知しない。
ロケータ解決応答生成部4716は、ロケータ解決要求処理部4706から、ロケータ解決応答生成指示情報を受けとったとき、受けとったロケータ解決応答生成指示情報に含まれる宛先IPアドレスを含む、ロケータ解決応答を生成する。ロケータ解決応答生成部4716は、生成したロケータ解決応答を送受信部1002に出力する。一方、ロケータ解決応答生成部4716は、ロケータ解決要求処理部4706から、ロケータ解決応答生成指示情報を受けとらない限り、ロケータ解決応答を生成しない。
尚、位置管理サーバ4422のハードウェア構成は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様である。位置管理サーバ4422の各機能ブロックの機能は、図11に示した位置管理サーバ322のハードウェア構成と同様のハードウェア構成によって実現することができる。よって、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、通信システム4400においては、LISPに基づいて動作する位置管理サーバ4422は、自装置が保持する、IPアドレスとロケータの間の関係を示す対応表(位置情報)326、328を用いて、ルータ3412がMACアドレス代理応答処理を実行する否かを判断し、さらにMACアドレス代理応答処理の実行を指示するときに選択的に、ルータ3412に対してロケータ解決応答を送信する。よって、通信対象の通信装置の位置情報に関するデータベースを新たに構築する必要がなく、ネットワーク全体として保持する通信装置の位置情報が冗長となるのを防止することができ、メモリ等の記憶装置の資源を有効に活用することができる。
また、位置管理サーバ4422は、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を一元的に判断するので、ネットワーク316に接続される各サーバにおける処理の負荷を低減させることができる。また、位置管理サーバ4422は、MACアドレス代理応答処理の実行を指示するときに選択的に、ルータ4412にロケータ解決応答を送信するので、ルータ4412に対するロケータ解決応答の送信に伴う通信量を抑制することができ、ネットワーク316に対する通信負荷を低減させることができる。
[11.その他の変形例]
(1)第1実施例(図3〜図11)においては、位置管理サーバは、ルータに対して、宛先ロケータを含むロケータ解決応答を送信したが、その代わりに、宛先ルータIDを含むロケータ解決応答を送信するようにしてもよい。
この場合、ロケータ解決応答を受信したルータは、受信したロケータ解決応答に含まれる宛先ルータIDと、自装置のルータIDが一致するか否かを確認し、宛先ルータIDと自装置のルータIDが一致しない場合に、上述のMACアドレス代理応答処理を実行する。
(2)第3実施例(図15〜図20)においては、位置管理サーバは、ルータに対して、宛先ロケータを含むロケータ解決応答を送信したが、代わりに、宛先LAN IDを含むロケータ解決応答を送信するようにしてもよい。
この場合、ロケータ解決応答を受信したルータは、受信したロケータ解決応答に含まれる宛先LAN IDと、自装置の接続先のLANのLAN IDが一致するか否かを確認し、宛先ルータIDと接続先LANのLAN IDが一致しない場合に、上述のMACアドレス代理応答処理を実行する。
(3)第7実施例(図34〜図37)及び第8実施例(図38〜図43)においては、ルータは、ルータ位置管理サーバに対して、宛先IPアドレスと送信元ロケータを含むロケータ解決要求を送信したが、その代わりに、宛先IPアドレスと送信元ルータIDを含むロケータ解決要求を送信するようにしてもよい。
この場合、ロケータ解決要求を受信した位置管理サーバは、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、その宛先IPアドレスに関連付けられた宛先ルータIDを取得し、取得した宛先ルータIDと、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元ルータIDが一致しない場合に、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。
また、ルータは、ルータ位置管理サーバに対して、代わりに、宛先IPアドレスと、MACアドレス解決要求の送信元である通信装置のインターフェースのIPアドレス(送信元IPアドレス)を含むロケータ解決要求を送信するようにしてもよい。
この場合、ロケータ解決要求を受信した位置管理サーバは、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、その宛先IPアドレスに関連付けられた宛先ルータIDを取得し、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元IPアドレスに基づいて、その送信元IPアドレスに関連付けられたルータIDを取得する。位置管理サーバは、取得した宛先ルータIDと送信元ルータIDが一致しない場合に、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。
(4)第8実施例(図38〜図43)においては、ルータは、ルータ位置管理サーバに対して、宛先IPアドレスと送信元ロケータを含むロケータ解決要求を送信したが、その代わりに、宛先IPアドレスと送信元LAN IDを含むロケータ解決要求を送信するようにしてもよい。
この場合、ロケータ解決要求を受信した位置管理サーバは、受信したロケータ解決要求に含まれる宛先IPアドレスに基づいて、その宛先IPアドレスに関連付けられた宛先LAN IDを取得し、取得した宛先LAN IDと、受信したロケータ解決要求に含まれる送信元LAN IDが一致しない場合に、MACアドレス解決応答送信フラグを、MACアドレス代理応答処理の実行を指示する内容に設定する。
(5)第8実施例においては、位置管理サーバがルータに対して、MACアドレス解決応答送信フラグを含むロケータ解決応答を送信することにより、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を通知したが、その代わりに、第9実施例(図44〜図47)の場合と同様に、MACアドレス代理応答処理の実行を指示しない場合には、位置管理サーバは、ロケータ解決応答を送信しないようにし、ルータがロケータ解決要求を送信した後でロケータ解決応答を受信するか否かによって、MACアドレス代理応答処理の実行の可否を通知するようにしてもよい。
以上、本発明の例示的な実施形態の通信システム、通信制御方法、中継装置及び情報処理装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
また、各実施例に開示された技術は、相互に矛盾することがない限り、適宜組み合せることが可能なものである。
以上の第1ないし第9実施例及び変形例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
第1通信装置と、
前記第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達するネットワーク領域であり、物理アドレスに基づく通信が行われる第1ネットワークを介して、前記第1通信装置と接続された第1中継装置と、
を含む通信システムにおいて、
前記第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を制御する通信制御方法であって、
前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を、前記第1通信装置によりブロードキャストにより送信し、
前記第2通信装置が前記第1ネットワークに接続されていないとき、前記第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
ことを特徴とする通信制御方法。
(付記2)
前記通信システムは、
前記第1ネットワークに接続された複数の中継装置に付与された識別情報と、前記複数の中継装置と接続された複数の通信装置に付与された論理アドレスとの間の対応関係を示す第1参照情報を保持する管理装置
を含み、
前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置の接続先の中継装置を示す情報の通知を要求する第2要求を前記管理装置に、前記第1中継装置により送信し、
前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第1参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を、前記管理装置により取得し、
前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
ことを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記3)
前記第2通信装置に付与された論理アドレスと、前記第1応答に含まれる物理アドレスを含むメッセージを、前記第1通信装置により送信し、
前記第1通信装置からの前記メッセージを前記第1中継装置により受信し、
前記メッセージに含まれる、前記第2通信装置に付与された論理アドレス、及び、前記接続先の中継装置に付与された識別情報に基づいて、前記メッセージを前記接続先の中継装置に、前記第1中継装置により送信する
ことを特徴とする付記1又は2記載の通信制御方法。
(付記4)
前記所定の物理アドレスは、前記第1中継装置に付与された物理アドレスであることを特徴とする付記1ないし3のいずれか1つ記載の通信制御方法。
(付記5)
前記第2要求に対する応答であり、前記取得された識別情報を含む第2応答を前記第1中継装置に、前記管理装置により送信し、
前記第2応答に含まれる、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを、前記第1中継装置により確認する
ことを特徴とする付記2ないし4のいずれか1つ記載の通信制御方法。
(付記6)
前記取得された識別情報は、前記複数の中継装置の各々のインターフェースに付与された論理アドレスであることを特徴とする付記2ないし5のいずれか1つ記載の通信制御方法。
(付記7)
前記第1中継装置から、前記第1中継装置に付与された識別情報を、前記管理装置により受信し、
前記受信された識別情報に基づいて、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを前記管理装置により確認することを特徴とする付記2ないし4のいずれか1つ記載の通信制御方法。
(付記8)
前記受信された識別情報は、前記第1中継装置のインターフェースに付与された論理アドレスであることを特徴とする付記7記載の通信制御方法。
(付記9)
前記管理装置によって、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないと判定されたとき、前記第1中継装置に対して、前記第1応答を前記第1通信装置に送信するように、前記管理装置により指示することを特徴とする付記7又は8記載の通信制御方法。
(付記10)
前記管理装置によって、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであると判定されたとき、前記第1中継装置に、前記第2要求に対する応答を前記管理装置により送信せず、
前記第1中継装置が前記第1要求を送信した後、前記第2要求に対する応答を、前記第1中継装置により受信したとき、前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
ことを特徴とする付記7又は8記載の通信制御方法。
(付記11)
前記第1中継装置は、前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第2応答に含まれる識別情報との間の対応関係を示す第2参照情報を保持し、
前記第1通信装置から前記第1要求を前記第1中継装置により受信したとき、前記第2参照情報が、前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むか否かを、前記第1中継装置により確認し、
前記第2参照情報が前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むとき、前記第2参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を、前記第1中継装置により取得する
ことを特徴とする付記5記載の通信制御方法。
(付記12)
前記管理装置は、前記複数の通信装置に付与された論理アドレスと物理アドレスの間の対応関係を示す第3参照情報を保持し、
前記第1中継装置は、前記第1ネットワークに接続された通信装置に送信された前記第1応答に含まれる物理アドレスを示す第4参照情報を保持し、
前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第3参照情報に基づいて、前記第2通信装置に付与された物理アドレスを、前記管理装置により取得し、
前記第2要求に対する応答であり、前記取得された識別情報及び物理アドレスを含む第2応答を前記第1中継装置に、前記管理装置により送信し、
前記第2応答に含まれる識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第2応答に含まれる物理アドレスを含む前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信し、前記第2応答に含まれる物理アドレスに基づいて、前記第4参照情報を更新する
ことを特徴とする付記2ないし4のいずれか1つ記載の通信制御方法。
(付記13)
第1通信装置に、前記第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達するネットワーク領域であり、物理アドレスに基づく通信が行われる第1ネットワークを介して接続され、前記第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を中継する中継装置であって、
前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を、前記第1通信装置により受信する第1受信部と、
前記第2通信装置が前記第1ネットワークに接続されていないとき、前記第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を生成する応答生成部と、
前記応答生成部によって生成された前記第1応答を、前記第1通信装置に送信する第1送信部と、
を有することを特徴とする中継装置。
(付記14)
前記中継装置は、前記第1ネットワークとは異なる第2ネットワークを介して管理装置に接続され、
前記第1要求に応答して、前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置の接続先の中継装置を示す情報の通知を要求する第2要求を生成する要求生成部と、
前記要求生成部によって生成された前記第2要求を前記管理装置に送信する第2送信部と
を有することを特徴とする付記13記載の中継装置。
(付記15)
前記所定の物理アドレスは、自装置に付与された物理アドレスであることを特徴とする付記13又は14記載の中継装置。
(付記16)
前記第2要求に対する応答であって、前記第2要求に含まれる論理アドレスに基づいて前記管理装置によって取得された、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を含む第2応答を、前記管理装置により受信する第2受信部
を有し、
前記応答生成部は、前記第2応答に含まれる識別情報が自装置を示すものでないとき、前記第1応答を生成する
ことを特徴とする付記14又は15記載の中継装置。
(付記17)
前記応答生成部は、前記第1要求が送信された後で、前記第2要求に対する応答を受信したとき、前記第1応答を生成することを特徴とする付記14又は15記載の中継装置。
(付記18)
前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第2応答に含まれる識別情報との間の対応関係を示す参照情報を保持する記憶部と、
前記参照情報が前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むか否かを確認し、前記参照情報が前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むとき、前記参照情報に基づいて、前記第2通信装置の接続先の中継装置に付与された識別情報を取得する要求処理部
を有することを特徴とする付記16記載の中継装置。
(付記19)
第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を中継する第1中継装置と、ネットワークを介して接続された情報処理装置であって、
前記ネットワークに接続された複数の中継装置に付与された識別情報と、前記複数の中継装置に接続された複数の通信装置に付与された論理アドレスの間の対応関係を示す参照情報を格納する記憶部と、
前記第1中継装置に付与された識別情報、及び、前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置の接続先の中継装置を示す情報の通知を要求する第1要求を、前記第1中継装置から受信する受信部と、
前記第1要求に応答して、前記第2通信装置に付与された論理アドレスと前記参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記第1要求に含まれる識別情報に基づいて、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを確認する要求処理部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記20)
前記第1通信装置は、前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第2要求を前記第1中継装置に送信し、
前記第1中継装置は、前記第2要求に応答して、前記第1要求を前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置は、
前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第2要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第2応答を、前記第1通信装置に送信することを示す応答指示を生成する応答生成部と、
前記応答生成部によって生成された前記応答指示を前記中継装置に送信する送信部
を有することを特徴とする付記19記載の情報処理装置。
(付記21)
前記所定の物理アドレスは、前記第1中継装置に付与された物理アドレスであることを特徴とする付記19又は20記載の情報処理装置。
(付記22)
前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第1中継装置に、前記第1要求に対する応答を送信しないことを特徴とする付記19記載の情報処理装置。
100 通信システム、
102 論理ネットワーク、
104、106、120 通信装置、
108、110 LAN、
112、114、118 ルータ、
116 ネットワーク、
122 位置管理サーバ、
126 IPアドレス−ルータID対応表、
128 ルータID−ロケータ対応表、
300 通信システム、
302 論理ネットワーク、
304、306 通信装置、
308、310 LAN、
312、314 ルータ、
316 ネットワーク、
322 位置管理サーバ、
326 IPアドレス−ルータID対応表、
328 ルータID−ロケータ対応表、
332、334 ロケータリスト、
802、812 送受信部、
804、814 メッセージ識別部、
806 MACアドレス解決要求処理部、
808 MACアドレス解決要求受信テーブル、
810 ロケータ解決要求生成部、
816 ロケータ解決応答処理部、
818 ロケータリスト
820 MACアドレス解決応答生成部、
902 プロセッサ、
904 メモリ、
906 記憶装置、
908、910 送受信インターフェース
912 バス、
1002 送受信部、
1004 メッセージ識別部、
1006 ロケータ解決要求処理部、
1008 ルータID検索部、
1010 IPアドレス−ルータID対応表、
1012 ロケータ検索部、
1014 ルータID−ロケータ対応表、
1016 ロケータ解決応答生成部、
1102 プロセッサ、
1104 メモリ、
1106 記憶装置、
1108 送受信インターフェース、
1200 通信システム、
1222 位置管理サーバ、
1226 IPアドレス−ロケータ対応表、
1406 ロケータ解決要求処理部、
1408 ルータID検索部、
1410 IPアドレス−ロケータ対応表、
1500 通信システム、
1514、1542 ルータ、
1522 位置管理サーバ、
1524 IPアドレス−LAN ID対応表、
1526 LAN ID−ルータID対応表、
1528 ルータID−ロケータ対応表、
1534、1544 ロケータリスト
2006 ロケータ解決要求処理部、
2008 LAN ID検索部、
2010 IPアドレス−LAN ID対応表、
2012 ルータID検索部、
2014 LAN ID−ルータID対応表、
2016 ロケータ検索部、
2018 ルータID−ロケータ対応表、
2100 通信システム、
2112、2114 ルータ、
2152、2154 IPアドレス−ロケータキャッシュ、
2410 ロケータ解決要求生成部、
2416 ロケータ解決応答処理部、
2432 IPアドレス−ロケータキャッシュ、
2500 通信システム、
2504、2506、2544 通信装置、
2552〜2560 IPアドレス−MACアドレスキャッシュ、
2800 通信システム、
2812、2814 ルータ、
2822 位置管理サーバ、
2862、2864 代理応答MACアドレスリスト、
2824 IPアドレス−MACアドレス対応表、
3216 ロケータ解決応答処理部、
3220 MACアドレス解決応答生成部、
3234 代理応答MACアドレスリスト、
3306 ロケータ解決要求処理部、
3316 ロケータ解決応答生成部、
3322 MACアドレス検索部、
3324 IPアドレス−MACアドレス対応表、
3400 通信システム、
3412、3414 ルータ、
3422 位置管理サーバ、
3610 ロケータ解決要求生成部、
3616 ロケータ解決応答処理部、
3706 ロケータ解決要求処理部、
3712 ルータID検索部、
3716 ロケータ解決応答生成部、
3800 通信システム、
3814、3842 ルータ、
3822 位置管理サーバ、
3824 IPアドレス−LAN ID対応表、
3826 LAN ID−ルータID対応表、
3828 ルータID−ロケータ対応表、
3834、3844 ロケータリスト、
4306 ロケータ解決要求処理部、
4308 LAN ID検索部、
4310 IPアドレス−LAN ID対応表、
4312 LAN ID検索部、
4314 LAN ID−ルータID対応表、
4316 ルータID検索部、
4318 ルータID−ロケータ対応表、
4400 通信システム、
4412、4414 ルータ、
4422 位置管理サーバ、
4610 ロケータ解決要求生成部、
4616 ロケータ解決応答生成部、
4706 ロケータ解決要求処理部、
4712 ルータID検索部、
4716 ロケータ解決応答生成部

Claims (11)

  1. 第1通信装置と、
    前記第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達するネットワーク領域であり、物理アドレスに基づく通信が行われる第1ネットワークを介して、前記第1通信装置と接続された第1中継装置と、
    を含む通信システムにおいて、
    前記第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を制御する通信制御方法であって、
    前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を、前記第1通信装置によりブロードキャストにより送信し、
    前記第2通信装置が前記第1ネットワークに接続されていないとき、前記第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
    ことを特徴とする通信制御方法。
  2. 前記通信システムは、
    前記第1ネットワークに接続された複数の中継装置に付与された識別情報と、前記複数の中継装置と接続された複数の通信装置に付与された論理アドレスとの間の対応関係を示す第1参照情報を保持する管理装置
    を含み、
    前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置の接続先の中継装置を示す情報の通知を要求する第2要求を前記管理装置に、前記第1中継装置により送信し、
    前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第1参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を、前記管理装置により取得し、
    前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の通信制御方法。
  3. 前記所定の物理アドレスは、前記第1中継装置に付与された物理アドレスであることを特徴とする請求項1又は2記載の通信制御方法。
  4. 前記第2要求に対する応答であり、前記取得された識別情報を含む第2応答を前記第1中継装置に、前記管理装置により送信し、
    前記第2応答に含まれる、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを、前記第1中継装置により確認する
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の通信制御方法。
  5. 前記第1中継装置から、前記第1中継装置に付与された識別情報を、前記管理装置により受信し、
    前記受信された識別情報に基づいて、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを前記管理装置により確認することを特徴とする請求項2又は3のいずれか1つ記載の通信制御方法。
  6. 前記管理装置によって、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものでないと判定されたとき、前記第1中継装置に対して、前記第1応答を前記第1通信装置に送信するように、前記管理装置により指示することを特徴とする請求項5記載の通信制御方法。
  7. 前記管理装置によって、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであると判定されたとき、前記第1中継装置に、前記第2要求に対する応答を前記管理装置により送信せず、
    前記第1中継装置が前記第1要求を送信した後、前記第2要求に対する応答を、前記第1中継装置により受信したとき、前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信する
    ことを特徴とする請求項5記載の通信制御方法。
  8. 前記第1中継装置は、前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第2応答に含まれる識別情報との間の対応関係を示す第2参照情報を保持し、
    前記第1通信装置から前記第1要求を前記第1中継装置により受信したとき、前記第2参照情報が、前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むか否かを、前記第1中継装置により確認し、
    前記第2参照情報が前記第1要求に含まれる論理アドレスを含むとき、前記第2参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を、前記第1中継装置により取得する
    ことを特徴とする請求項4記載の通信制御方法。
  9. 前記管理装置は、前記複数の通信装置に付与された論理アドレスと物理アドレスの間の対応関係を示す第3参照情報を保持し、
    前記第1中継装置は、前記第1ネットワークに接続された通信装置に送信された前記第1応答に含まれる物理アドレスを示す第4参照情報を保持し、
    前記第2要求に含まれる論理アドレスと、前記第3参照情報に基づいて、前記第2通信装置に付与された物理アドレスを、前記管理装置により取得し、
    前記第2要求に対する応答であり、前記取得された識別情報及び物理アドレスを含む第2応答を前記第1中継装置に、前記管理装置により送信し、
    前記第2応答に含まれる識別情報が前記第1中継装置を示すものでないとき、前記第2応答に含まれる物理アドレスを含む前記第1応答を前記第1通信装置に、前記第1中継装置により送信し、前記第2応答に含まれる物理アドレスに基づいて、前記第4参照情報を更新する
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の通信制御方法。
  10. 第1通信装置に、前記第1通信装置からブロードキャストされたメッセージが到達するネットワーク領域であり、物理アドレスに基づく通信が行われる第1ネットワークを介して接続され、前記第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を中継する中継装置であって、
    前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置に付与された物理アドレスの通知を要求する第1要求を、前記第1通信装置により受信する第1受信部と、
    前記第2通信装置が前記第1ネットワークに接続されていないとき、前記第1要求に対する応答であって、所定の物理アドレスを含む第1応答を生成する応答生成部と、
    前記応答生成部によって生成された前記第1応答を、前記第1通信装置に送信する第1送信部と、
    を有することを特徴とする中継装置。
  11. 第1通信装置から、前記第1通信装置と同一の論理ネットワークに属する第2通信装置への通信を中継する第1中継装置と、ネットワークを介して接続された情報処理装置であって、
    前記ネットワークに接続された複数の中継装置に付与された識別情報と、前記複数の中継装置に接続された複数の通信装置に付与された論理アドレスの間の対応関係を示す参照情報を格納する記憶部と、
    前記第1中継装置に付与された識別情報、及び、前記第2通信装置に付与された論理アドレスを含み、前記第2通信装置の接続先の中継装置を示す情報の通知を要求する第1要求を、前記第1中継装置から受信する受信部と、
    前記第1要求に応答して、前記第2通信装置に付与された論理アドレスと前記参照情報に基づいて、前記接続先の中継装置に付与された識別情報を取得する識別情報取得部と、
    前記第1要求に含まれる識別情報に基づいて、前記取得された識別情報が前記第1中継装置を示すものであるか否かを確認する要求処理部と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
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