JP2013196486A - 座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法 - Google Patents

座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御し得る座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法を提供する。
【解決手段】座標入力装置3Aは、第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各入力信号に基づく座標平面上の各線L1・L2を区別して検出する検出部4を備えている。検出部4は、第1ペン40Aによる入力信号に基づく座標平面上の線L1が、第2ペン40Bによる入力信号に基づく座標平面上の線L2の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断部5と、重なり判断部5により各線L1・L2の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、各線L1・L2の入力における確定を制御する入力制御部6とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、指、又はタッチペン、スタイラスペン等の棒状のペン等の被検出体を使用する光学式の座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法に関するものであり、詳細には、複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御に関する。
タッチペン、スタイラスペン等の棒状の操作部材(以下、「ペン」と記載する)又は指等による座標入力を受け付ける導光部材とからなる光学式の座標入力装置又は位置検出装置、並びに座標入力装置又は位置検出装置と表示パネルとを組み合わせたタブレット、タッチパネル等の座標入力システムが知られている。
上記座標入力システムでは、上記ペン又は指を座標入力装置の座標入力領域に接近又は接触させることにより、座標入力装置又は位置検出装置が該ペン又は指における接近又は接触した位置の座標を求める。求められた座標は、例えば座標入力装置とは別体の液晶ディスプレイ、又は該座標入力装置に一体的に積層されている液晶パネル等の表示画面に点画像又は直線画像等のオブジェクトを表示するため等に用いられる。
例えば、特許文献1に開示された座標検出装置100は、図10(a)に示すように、タッチパネル101上の位置をタッチすべく発光部111を有する2種類のスタイラスペン110a・110bと、このスタイラスペン110a・110bの発光部から出射される光を受光して三角測量法に基づいてそれぞれの位置を検出するスタイラスペン110aのための検出部131a・132a、及びスタイラスペン110bのための検出部131b・132bとを備えている。
上記座標検出装置100では、2種類のスタイラスペン110a・110bを識別するために、図10(b)に示すように、スタイラスペン110aでは、発光部111は赤色光を出射すると共に、検出部131a・132aには、赤色光を透過し、かつ青色光をカットする赤色光透過フィルタ121aが設けられている。
一方、スタイラスペン110bでは、図示しないが、発光部111は青色光を出射するようになっていると共に、検出部131b・132bには、青色光を透過し、赤色光をカットする青色光透過フィルタが設けられている。
このように、座標検出装置100では、2種類のスタイラスペン110a・110bを用いることができると共に、2種類のスタイラスペン110a・110bを同時に使用した場合においても、該2箇所の座標を同時に識別して検出できるようになっている。
特開2003−256123号公報(2003年9月10日公開)
しかしながら、上記従来の座標入力装置において、複数のペンを使用する場合に、座標平面において各ペンの軌跡が重なった場合の処理については、開示されていない。
したがって、例えば、一方のスタイラスペン110aで文字を描いた場合に、他方のスタイラスペン110bでの入力処理が文字の削除等を行う場合に、スタイラスペン110aで文字を描いた入力領域を削除してしまうことになるという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御し得る座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法を提供することにある。
本発明の座標入力装置は、上記課題を解決するために、少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する検出手段を備えた座標入力装置であって、上記検出手段は、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断手段と、上記重なり判断手段により上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御手段とを備えていることを特徴としている。
本発明の座標入力方法は、上記課題を解決するために、少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する座標入力方法であって、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断工程と、上記重なり判断工程において上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御工程とを含むことを特徴としている。
尚、軌跡とは、点、線又は面のいずれでもよく、また、書き込だけでなく、点、線又は面を削除する軌跡も含む。
上記の発明によれば、座標入力装置は、少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する検出手段を備えている。
このように、少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づいて座標平面上に各軌跡を入力する場合、軌跡の一部が互いに重なる場合がある。この場合に、例えば、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、削除を示すものであった場合には、互いに重なる他の軌跡を削除してしまうことになり、問題となる。
そこで、本発明では、検出手段の重なり判断手段は、重なり判断工程において、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する。そして、入力制御手段は、入力制御工程において、各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、各軌跡の入力における確定を制御する。
この結果、少なくとも2つの被検出体による各軌跡に対していずれを優先するかが明確となる。すなわち、いずれか一方又は両方の軌跡の入力を有効として確定したり、いずれか一方又は両方の軌跡の入力を無効として他方の軌跡に影響しないように確定したりすることができる。
したがって、複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御し得る座標入力装置及び座標入力方法を提供することができる。
本発明の座標入力装置では、前記入力制御手段は、前記各軌跡の入力における確定を制御するための複数の制御方法を記憶した記憶手段を備えているが好ましい。
これにより、記憶手段に複数の制御方法を予め記憶しておくことにより、少なくとも2つの被検出体による各軌跡の入力における確定を自在に制御することができる。
本発明の座標入力装置では、前記検出手段は、各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の座標位置が、該座標平面上のどの領域に存在するかを判断する領域判断手段を備えていると共に、前記入力制御手段は、領域判断手段による各被検出体による入力信号に基づく座標位置における座標平面上の領域に基づいて上記各被検出体の入力における確定を制御することが可能である。
これにより、検出手段の領域判断手段は、各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の座標位置が、該座標平面上のどの領域に存在するかを判断する。このとき、領域判断手段による各被検出体による入力信号に基づく座標位置における座標平面上の領域に基づいて上記各被検出体の入力における確定を制御する。これにより、座標平面を予め例えば分割しておき、各被検出体における各分割された領域への書き込み権限を決めておくことができる。
したがって、各被検出体における書き込み領域に伴う入力の制限を設けることができる。
本発明の座標入力システムは、前記記載の座標入力装置を備えた座標入力システムであって、画像表示パネルを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、座標入力装置を、画像表示パネルの画像を見ながら被検出体にて入力するタッチパネルとして機能させることができる。したがって、複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御し得る座標入力装置を備えた座標入力システムを提供することができる。
本発明の座標入力装置は、以上のように、検出手段は、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断手段と、上記重なり判断手段により上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御手段とを備えているものである。
本発明の座標入力方法は、以上のように、一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断工程と、上記重なり判断工程において上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御工程とを含む方法である。
それゆえ、複数の被検出体にてそれぞれ入力された座標平面上の各軌跡における該入力の確定を制御し得る座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法を提供するという効果を奏する。
本発明における座標入力装置の実施の一形態を示すものであって、座標入力装置の構成を示すブロック図である。 上記座標入力装置を備えた座標入力システムの全体構成を示す斜視図である。 上記座標入力システムの全体構成を示すものであって、図2のA−A線矢視断面図である。 上記座標入力装置のタッチペンにおける上面の筐体を取り外して示す平面図である。 (a)は上記座標入力装置における撮像ユニットでの撮像状況を示す斜視図であり、(b)は上記撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 上記座標入力装置の記憶部に記憶された各種の制御例を示す図である。 上記座標入力装置の座標入力方法を示すフローチャートである。 本発明における座標入力装置の他の実施の一形態を示すものであって、座標入力装置の構成を示すブロック図である。 上記座標入力装置の記憶部に記憶された各種の制御例を示す図である。 (a)は従来の他の座標入力装置としての座標検出装置の構成を示す平面図であり、(b)は上記座標検出装置の構成を示すブロック図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(座標入力システムの構成)
本実施の形態の座標入力装置を備えた座標入力システムの構成について、図2に基づいて説明する。図2は、上記座標入力システムの構成を示す斜視図である。
本実施の形態の座標入力システム1は、図2に示すように、画像表示パネルとしての液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3とを備えている。
上記液晶表示パネル2は、一対の図示しない基板間に液晶層を挟持しており、各基板には、電圧印加によって当該液晶層の液晶分子の配向を変えるための各種電極が少なくとも設けられている。そして、電圧印加によって液晶分子の配向を変化させることによって、各画素の液晶層を透過する光の透過量を調整して所望の表示を行う。液晶表示パネル2の構成は、従来周知の液晶表示パネルを用いることができる。
上記座標入力システム1では、液晶表示パネル2に表示された画面を見ながら、液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3の後述する導光板10上にタッチペン40を接触させることにより、そのタッチペン40における接触位置の座標が特定され、所望のデータ入力ができるようになっている。
(座標入力装置の構成)
次に、上記座標入力システム1に備えられた座標入力装置3の構成について、前記図2、及び図3に基づいて以下に詳述する。図3は、図2のA−A線矢視断面図である。
上記座標入力装置3は、図2に示すように、四角形の透明の導光部材としての導光板10と、導光板10の一辺の両端にそれぞれ配設された撮像ユニット20・30と、導光板10に接触される被検出体としてのタッチペン40とを有している。
導光板10は、透光性材料からなる一枚の平板からなっており、液晶表示パネル2の表示面側に重ねて配設されている。導光板10の大きさは、液晶表示パネルと略同じ大きさの四角形となっている。詳細には、図2に示すように、撮像ユニット20・30を配設す
る一辺側が液晶表示パネル2よりも大きく構成されている。これにより、撮像ユニット20・30の少なくとも一部分を、導光板10の背面側に配設することができる。この結果、座標入力装置3のタッチペン40における導光板10への接触面に沿って拡がる方向のサイズの大型化を抑制し、座標入力装置3のコンパクトサイズの実現に寄与している。
また、導光板10における撮像ユニット20・30を配設する2箇所の隅角部には、凹型の円錐面状の光路変換部としての切り欠き11がそれぞれ形成されている。この切り欠き11の円錐面と導光板10背面とがなす角度(図3に示すγ)は、45度以下であり、30度又は45度が選ばれる。円錐面状の切り欠き11にはミラーコーティング11aが施されている。これにより、図3に示すように、導光板10の内部を伝搬して切り欠き11に至った光の光路を、切り欠き11によって導光板10の下方、つまり導光板10の背面に向けて変化させる。尚、ミラーコーティング11aが無くても、切り欠き11の円錐面によって、光路を導光板10の下方に変化させることが可能である。すなわち、導光板10は、完全な四角形である必要はなく、上述のように、角が切り欠かれていたり、又は角が曲面加工されていたりする等の実質的な四角形であってよい。
また、本実施の形態では、光変換部材を導光板10の隅角部の切り欠き11として設けたため、導光板10から光変換部材が突出するのを回避している。
導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられる。本実施の形態では、厚さ例えば2mmとなっている。導光板10の材料としては、例えばアクリルが用いられ、ポリカーボネート又はガラスでもよい。また導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられるが、これより厚くてもよい。また、導光板10の四角形の大きさは、例えば約1m角とすることができるが、これに制限されるものではない。
撮像ユニット20・30は、導光板10の円錐面状の切り欠き11の直下に配置されている。つまり、撮像ユニット20・30は、導光板10の端部における互いに離れた二箇所に配設されている。また、撮像ユニット20・30は、導光板10の表面よりも上方には突出していない。
上記撮像ユニット20は、レンズ21とフィルタ22と受光部としての撮像素子23とを有している。また、撮像ユニット30も、同様に、レンズ31とフィルタ32と受光部としての撮像素子33とを有している。撮像素子23・33の受光面は、それぞれ、導光板10の表面と平行であるように配設されている。
撮像ユニット20・30は、導光板10に接続されており、導光板10を伝搬しない光は撮像素子23・33に結合しない構造になっている。
尚、本実施の形態では、切り欠き11が円錐面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、多角面状に構成されていてもよい。
(タッチペンの構成)
次に、本実施の形態のタッチペンの構成について、図4に基づいて説明する。図4は、本実施の形態のタッチペン40の構成を示す平面図である。尚、図4においては、説明の便宜上、筐体の一部を取り外して、内部構造を露出させている。
上記タッチペン40は、いわゆるタッチペン又はスタイラスペンと呼ばれる被検出体である。
タッチペン40は、図4に示すように、外形となる筐体41の内部に、光を出射する発
光素子42aと、該発光素子42aから発光された光をタッチペン40の先端から導光板10へ導入させる導入部42bとを有する発光部42と、電源装置43と、制御装置44とを格納している。そして、タッチペン40の光出射先端側には、光を拡散させる光散乱部材45が導入部42bに固定されて取り付けられている。
この光散乱部材45は、光拡散材料を含有する樹脂から構成されている。上記光拡散材料としては、ガラスビーズを用いることができる。また、上記樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、又はシリコンラバーを用いることができ、弾性を有して構成されていることが好ましい。弾性材を用いることによって、座標入力装置3の導光板10にタッチペン40の先端つまり光散乱部材45を接触させて用いる場合に、導光板10表面を傷付けることなく、かつ、接触によって僅かに接触部分が変形して導光板10表面との接触面積を大きくすることができる。この結果、導光板10表面に導入される光量を多くすることができる。すなわち、導光板10の内部における深さ方向に対して複数の放射状の方向に、タッチペン40からの光を入射させることができるようになっている。
上記発光素子42aは、例えば赤外光等の光を発するLED(light emitting diode)又はLD(laser diode)を用いることができる。尚、LED又はLDは、1つのタッチ
ペン40に対して1つだけ設けられている構成に限らず、複数個を搭載してもよい。
上記電源装置43は、例えば電池を内蔵する構成とすることができるほか、充電式に構成されていてもよい。
上記制御装置44は、発光素子42aの発光を制御する。例えば、発光素子42aが導光板10に接触したときにのみに発光する仕組み等が盛り込まれる。この仕組みは感圧スイッチ等を用いることにより構成され、発光時間を制御できるため、消費電力を低減し、電池寿命を延ばすことができる。
上記構成のタッチペン40では、電源装置43から電源を受けた発光素子42aは所定波長の光を発光する。この発光素子42aから発光された光は、導入部42bを経て光散乱部材45に入射し、該光散乱部材45の光拡散材料及び上記微細な凹凸形状によって乱反射する。そして、光散乱部材45の光出射面から拡散光となって出射される。
以上のように、タッチペン40には、光を出射する発光部42が設けられており、ペン先から光が拡散放射される構成となっている。したがって、タッチペン40のペン先が導光板10に接触すると、ペン先から放射された赤外光の一部が、導光板10に結合して、導光板10内を伝搬する。タッチペン40は、ペン先から光を拡散放射するため、導光板10に結合した光は、導光板10内を拡散放射しながら導光伝搬される。
そして、図2に示すように、導光板10の内部を伝搬する光(以下、「伝搬光10a・10b」と記載する)は、切り欠き11を介して撮像ユニット20・30にそれぞれ入射する。撮像ユニット20・30では、撮像素子13から得られる各画像から、タッチペン40が接触した箇所における導光板10の二次元平面内での撮像ユニット20・30とのなす角度を求める。これにより、以下に述べる2次元座標の算出原理に基づいて、二次元平面内での位置座標を精度よく求めることができる。
(2次元座標位置の算出)
上述のようにして求めた、タッチペン40が接触した箇所における導光板10の二次元平面内での撮像ユニット20・30とのなす角度を用いて、タッチペン40が接触した箇所における2次元座標位置の算出方法について、前記図2及び図3、並びに図5(a)(
b)に基づいて、以下に説明する。図5(a)は座標入力装置3における撮像ユニット20での撮像状況を示す斜視図であり、図5(b)は撮像ユニット20の撮像素子23での像を示す平面図である。
図3に示すように、まず、タッチペン40のペン先が座標入力装置3における導光板10の表面に接触したとき、タッチペン40から放射される赤外光の一部が屈折率Nの導光板10内に入射する。この入射光のうち、導光板10内の伝搬角θが、
sin(90°−θ)>1/N
に示す条件を満たす光束は、導光板10内に閉じ込められ、導光板10の表面、及び裏面での反射を繰り返し、導光板10内を進行する。
ここで、図2に示すように、タッチペン40から発せられた赤外光はペン先を中心にして導光板10の2次元平面に対して放射状に拡散され、導光板10内を伝搬する。そして、その光束のうちの一部の光束10a・10bは、円錐面状の切り欠き11の端面にも導かれ、該端面の反射光が撮像ユニット20・30にて受光される。具体的には、切り欠き11の端面の反射光は、レンズ21・31にて集光され、続いて、フィルタ22・32を通って、最後に撮像素子23・33に受光される。フィルタ22・32は、タッチペン40から放射される波長帯の光を透過し、それ以外の波長帯の光を遮断する役割を果たす。フィルタ22・32により、太陽光や、液晶表示パネル用バックライト光等の迷光が遮断され、SN比を高くすることができる。
次に、撮像ユニット20・30の処理について、図5(a)(b)に基づいて説明する。尚、図5(a)(b)においては、撮像ユニット20についてのみ説明するが、撮像ユニット30においても同様の処理が行われる。
図2及び図5(a)に示すように、撮像ユニット20・30に入射した光は、レンズ21・31を経て、撮像素子23・33に線状の像25を形成する。線状の像25の位置はタッチペン40の位置によって変化し、撮像ユニットの取得画像を分析することにより、光束10a・10bと導光板10の一辺とがなす角度α・βがそれぞれ求められ。そして、この角度α・βにより、三角測量法を用いて発光源となるペン先が接した点の位置座標が求められる。
詳細には、図5(a)において、タッチペン40が点Pの位置にあるとき、図5(
b)にも示すように、線状の像25が形成される。また、このタッチペン40が点P
の位置に移動したとき、線状の像27が形成される。
光を照射している状態にあるタッチペン40のペン先が導光板10に接触していないとき、撮像素子23の取得画像には何も現れない。一方、発光部42から光を照射している状態にあるタッチペン40のペン先が導光板10に接触して赤外光が導光板10に結合すると、その光束のうちの一部における光束10aが撮像素子23に導かれ、撮像素子23の撮像面に線状の像が形成され、取得画像上に線状の像25が現れる。
図5(b)に示す線状の像25の位置は、タッチペン40のペン先における接触点の位置に依存して変化し、ペン先の接触点の位置を変えると、線状の像25は線状の像27のように変化する。その線状の像25・27の軌跡は一点鎖線で示した扇形状26になる。その扇形の中心と線状の像25を結ぶ線分の傾き角度α’(円弧の中心を回転中心と
する)は、タッチペン40と撮像素子23を結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度αと同じ角度になる。したがって、撮像素子の取得画像から傾き角度α’が求められ、この傾き角度α’から角度αが求められる。同様に、タッチペン40が点Pの位置に移動すると、線状の像27が形成され、その線状の像27の傾き角度α
’を求めることにより、角度αが求められる。
撮像素子23についても同様に取得画像の分析から発光点の位置が特定され、タッチペン40と撮像素子23とを結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度βが求められる。
そして、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔をL、撮像素子23からの画像を読み取り求めた輝点の角度をα、撮像素子23からの取得画像を読み取り求めた輝点の角度をβとしたとき、輝点の座標(X、Y)は下記の関係式(1)及び関係式(2)
Y=tanα・X …関係式(1)
Y=tanβ・(L−X) …関係式(2)
を満足する。これを解くと、輝点の座標(X、Y)は、
X=tanβ・L/(tanα+tanβ) …式(3)
Y=(tanα・tanβ)・L/(tanα+tanβ) …式(4)
と表され、上述のように求めた角度α・βと、予め求めることができる間隔Lとにより、ペン先が接触した地点の座標X・Yが求められる。このうち間隔Lは撮像素子23と撮像素子33との間の間隔であり、固定の値である。角度α・βを求めることにより、ペン入力位置の座標X・Yを求めることができる。
尚、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔Lとは、レンズ21の光軸中心とレンズ31の光軸中心との間の距離である。
タッチペン40の位置座標を以上の方法で求めるために、座標入力システム1には、図1に示すように、検出手段としての検出部4を設けている。検出部4は座標入力装置3に設けることができる。
また、以上の方法にて求められたタッチペン40の位置座標に基づいて、液晶表示パネル2の位置座標に対応する位置にある画素を駆動して、ユーザが、タッチペン40のタッチ位置を視認することができるようにすることが可能である。そのためには、液晶表示パネル2の駆動を制御する図示しない制御部が、位置座標検出部で求めた位置座標の情報を取得して、該情報に基づいて液晶表示パネル2を駆動すればよい。
(複数のタッチペンでの座標検出)
本実施の形態の座標入力装置3及び座標入力システム1では、複数のタッチペン40を使用する場合においても、簡易な構成にて各タッチペン40の識別を簡易かつ確実に行うことができるようになっている。以下に、その構成について、図1(a)(b)に基づいて説明する。図1は座標入力装置3Aの構成を示すブロックである。
図1に示すように、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、複数のタッチペン40として2本の第1ペン40A及び第2ペン40Bが同時に使用される場合について説明する。尚、本発明では、3本以上のタッチペン40を使用する場合には、撮像ユニットを追加等することにより、対応が可能である。
本実施の形態の座標入力装置3Aでは、2本の第1ペン40A及び第2ペン40Bが同時に使用される場合には、方形の導光板10の4つの隅角部に撮像ユニットが設けられる。具体的には、前述した方形の導光板10の2箇所の隅角部における撮像ユニット20・30に加えて、図1に示すように、他の2箇所の隅角部に撮像ユニット50・60が設けられる。
そして、各第1ペン40A及び第2ペン40Bの発光部42は、それぞれ異なる波長の
光を発光する。具体的には、両者の光の波長は、互いに異なっている。この結果、各第1ペン40A及び第2ペン40Bの発光部42・42から出射される各光の波長を、充分に分離識別することが可能となる。尚、光の波長域は、赤外光、赤色光若しくは青色光等の可視光、又は紫外光でもよい。
したがって、本実施の形態では、撮像ユニット20・30に設けられたフィルタ22・32は、第1ペン40Aの発光部42から発光された光を透過し、他の光をカットするようになっている。一方、撮像ユニット50・60に設けられたフィルタは、第2ペン40Bの発光部42から発光された光を透過し、他の光をカットするようになっている。
それゆえ、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、第1ペン40Aを導光板10に接触した場合には、撮像ユニット20・30に検出される一方、第2ペン40Bを導光板10に接触した場合には、撮像ユニット50・60に検出されるようになっている。
(複数のタッチペンによる各軌跡の制御)
上述したように、本実施の形態の座標入力装置3Aは、図1に示すように、少なくとも2つの被検出体としての第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する検出手段としての検出部4を備えている。尚、図1においては、被検出体としての第1ペン40A及び第2ペン40Bとの2つとなっているが、本発明においては、3つ以上の被検出体であってもよい。
ところで、このように2つの第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各入力信号に基づいて座標平面上に各軌跡としての例えば線L1・L2を入力する場合、線L1・L2の一部が互いに重なる場合がある。この場合に、例えば、一方の第1ペン40Aによる入力信号に基づく座標平面上の線L1が、削除を示すものであった場合には、互いに重なる他の線L2を削除してしまうことになり、問題となる。
そこで、本実施の形態の座標入力装置3Aは、図1に示すように、検出部4は、重なり判断手段としての重なり判断部5と、入力制御手段としての入力制御部6と、記憶手段としての記憶部7とを備えている。
上記重なり判断部5は、重なり判断工程において、一方の第1ペン40Aによる入力信号に基づく座標平面上の線L1が、他方の第2ペン40Bによる入力信号に基づく座標平面上の線L2の少なくとも一部と重なったか否かを判断する。
また、入力制御部6は、入力制御工程において、重なり判断部5により各線L1・L2の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、各線L1・L2の入力における確定を制御する。
さらに、記憶部7は、各線L1・L2の入力における確定を制御するための複数の制御方法が予め記憶されている。
上記構成の座標入力装置3Aにおける座標入力方法について、図6及び図7に基づいて説明する。図6は記憶部7における予め記憶された複数の制御方法を示す図である。図7は座標入力装置3Aにおける座標入力方法を示すフローチャートである。
まず、図6に示すように、本実施の形態の記憶部7には、線L1・L2の一部が重なった場合に、いずれの線L1・L2を優先するかの複数の制御方法が格納されている。
例えば、制御1は、第1ペン40A及び第2ペン40Bにおける線L1・L2のいずれも有効として確定する制御を示している。したがって、いずれも互いの線L1・L2に影響
が及び、互いの線L1・L2を消去することが可能である。
また、制御2は、第1ペン40Aにおける線L1を有効とする一方、第2ペン40Bにおける線L2は無効として確定する制御を示している。この結果、第2ペン40Bにおける線L2は、第1ペン40Aにおける線L1に影響を及ぼすことはできず、線L1を消去することもできない。
さらに、制御3は、逆に、第1ペン40Aにおける線L1を無効とする一方、第2ペン40Bにおける線L2を有効として確定する制御を示している。最後に、制御4は、第1ペン40A及び第2ペン40Bにおける線L1・L2のいずれも無効として確定する制御を示している。
尚、制御2・3は、例えば、先生と生徒とが互いに第1ペン40A又は第2ペン40Bを持って例えば電子黒板のような座標入力システムにて記載するような場合を想定している。例えば、先生は、生徒の入力に対して有効であるのに対し、生徒は、先生の入力に対して無効としておくことにより、先生は、生徒の入力に対して制御することが可能となる。
また、これらの制御1〜4のうちのいずれの制御を選択するかについては、事前に設定される。
上記構成の座標入力装置3Aにおける座標入力方法について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
図7に示すように、まず、上記制御1〜4におけるいずれの制御を選択するかの設定を行う(S1)。次いで、例えば、第1ペン40Aを導光板10に接触させて移動させ、線L1を入力する(S2)。次いで、他方の第2ペン40Bを導光板10に接触させて移動させ、線L2を入力する(S3)。その後、重なり判断部5において、線L1と線L2とが重なっているかどうかについて判断する(S4)。
このとき、線L1と線L2とが重なっている場合には、S1において事前設定した制御方法にて、線L1と線L2とのいずれが優先するかが決定され、優先された方の例えば線L1が確定される。
尚、ステップS4において、線L1と線L2とが重なっていない場合には、双方とも有効であるとして確定される。
このように、本実施の形態の座標入力装置3Aは、少なくとも2つの第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各入力信号に基づく座標平面上の各線L1・L2を区別して検出する検出部4を備えている。そして、検出部4は、一方の第1ペン40Aによる入力信号に基づく座標平面上の線L1が、他方の第2ペン40Bによる入力信号に基づく座標平面上のL2の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断部5と、重なり判断部5により各線L1・L2の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、各線L1・L2の入力における確定を制御する入力制御部6とを備えている。
また、本実施の形態の座標入力方法は、少なくとも2つの第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各入力信号に基づく座標平面上の各線L1・L2を区別して検出する座標入力方法である。そして、一方の第1ペン40Aによる入力信号に基づく座標平面上の線L1が、他方の第2ペン40Bによる入力信号に基づく座標平面上の線L2の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断工程と、重なり判断工程において各線L1・L
2の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、各線L1・L2の入力における確定を制御する入力制御工程とを含んでいる。
尚、軌跡とは、点、線又は面のいずれでもよく、また、書き込だけでなく、点、線又は面を削除する軌跡も含む。さらに、表示の回転若しくは移動、拡大縮小、表示の保存、又はアイコンの動作等をも含む概念である。
この結果、少なくとも2つの第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各線L1・L2に対していずれを優先するかが明確となる。すなわち、いずれか一方又は両方の線L1・L2の入力を有効として確定したり、いずれか一方又は両方の線L1・L2の入力を無効として他方の軌跡に影響しないように確定したりすることができる。
したがって、複数の第1ペン40A及び第2ペン40Bにてそれぞれ入力された座標平面上の各線L1・L2における該入力の確定を制御し得る座標入力装置3A及び座標入力方法を提供することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、入力制御部6は、各線L1・L2の入力における確定を制御するための複数の制御方法を記憶した記憶部7を備えている。これにより、記憶部7に複数の制御方法を予め記憶しておくことによって、少なくとも2つの第1ペン40A及び第2ペン40Bによる各線L1・L2の入力における確定を自在に制御することができる。
また、本実施の形態の座標入力システム1は、本実施の形態の座標入力装置3Aを備えた座標入力システム1であって、液晶表示パネル2を備えている。
上記の構成によれば、座標入力装置3Aを、液晶表示パネル2の画像を見ながら第1ペン40A及び第2ペン40Bにて入力するタッチパネルとして機能させることができる。したがって、複数の第1ペン40A及び第2ペン40Bにてそれぞれ入力された座標平面上の各線L1・L2における該入力の確定を制御し得る座標入力装置3Aを備えた座標入力システム1を提供することができる。
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、被検出体はタッチペン40からなっているが、必ずしもこれに限らず、被検出体は指からなっているとすることができる。また、被検出体が指又は発光しないペンからなっている場合には、導光板10の周囲に複数の光源を設けた構成とすることができる。これにより、複数の光源からの光を導光板10へ入射させ、指を導光板10に接触させることにより、照明光を減衰又は散乱させ、その減衰光又は散乱光を撮像ユニット20・30・50・60にて検出することが可能である。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図8及び図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態の座標入力装置3Bは、前記実施の形態1の座標入力装置3Aの構成に加えて、導光板10を複数の領域に分割し、各分割領域での書き込みの権限を制限できるようになっている。
すなわち、本実施の形態の座標入力装置3Bは、図8に示すように、導光板10が縦及
び横方向に分割されており、この結果、領域としての分割領域D1〜D4が存在するものとなっている。
また、本実施の形態では、タッチペン40は4本の第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dが使用可能となっており、第1ペン40A及び第2ペン40Bを第1グループとし、第3ペン40C及び第4ペン40Dを第2グループとして2つのグループに大別している。この第1グループ及び第2グループは、例えば、4人が2対2に分かれて例えば電子黒板のような座標入力システムに互いに記載すること等を想定している。
ここで、実施の形態では、第1ペン40A及び第3ペン40Cは、撮像ユニット20・50にて検出している一方、第2ペン40B及び第4ペン40Dは撮像ユニット30・60にて検出している。このように、撮像ユニット20・30・50・60のうちのいずれの2組を使用してもよい。この場合、第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dについては、それぞれ、異なる波長の光を出射するようになっており、撮像ユニット20・30・50・60の各フィルタを工夫する。例えば、撮像ユニット20のフィルタ22について2種類のフィルタを並べておく。これによって、例えば、撮像ユニット20・30にて第1ペン40A及び第3ペン40Cの2つを検出することが可能である。
また、検出手段としての検出部4には、領域判断手段としての領域判断部8がさらに設けられている。この領域判断部8は、各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の座標位置が、該座標平面上のどの領域に存在するかを判断するようになっている。
したがって、入力制御手段としての入力制御部6は、領域判断部8によって各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の存在する領域に基づいて上記各軌跡の入力における確定を制御するようになっている。
そして、本実施の形態の座標入力装置3Bにおける記憶部7には、図9に示すように、各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の存在する領域に基づいて各軌跡の入力における確定を制御する複数の制御方法が格納されている。
本実施の形態の座標入力装置3Bの制御の一例について、図9に基づいて説明する。尚、図9においては、第1ペン40Aを基準にして、第1ペン40Aにおける分割領域D1〜D4での第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dへの影響について記載している。
図9について列方向に見た場合、第1グループの第1ペン40A及び第2ペン40Bは、分割領域D1〜D4において、それぞれ有効であり、互いに相手のペンの入力に対して影響を及ばすことが可能となっている。
これに対して、第1グループの第1ペン40Aは、第2グループの第3ペン40C及び第4ペン40Dに対しては、分割領域D1・D4において、それぞれ有効であり、互いに相手のペンの入力に対して影響を及ばすことが可能となっている。一方、第1グループの第1ペン40Aは、第2グループの第3ペン40C及び第4ペン40Dに対しては、分割領域D2・D3においてはそれぞれ無効であり、互いに相手のペンの入力に対して影響を及ばすことができないものとなっている。
また、図9について行方向に見た場合、第1ペン40Aは、分割領域D1・D4では、全ての第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dに有効で
あり、消去等の影響を及ぼすことが可能となっている。
しかし、第1ペン40Aは、分割領域D2・D3では、第2グループの第3ペン40C及び第4ペン40Dには無効であり、消去等の影響を及ぼすことができないものとなっている。
尚、このような事前設定は、一例であり、用途に応じて自在に変更することが可能である。
このように、本実施の形態の座標入力装置3Bでは、検出手段としての検出部4は、各第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dによる入力信号に基づく座標平面上の座標位置が、該座標平面上のどの分割領域D1〜D4に存在するかを判断する領域判断手段としての領域判断部8を備えている。そして、入力制御手段としての入力制御部6は、領域判断部8による各第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、又は第4ペン40Dによる入力信号に基づく座標位置における座標平面上の分割領域D1〜D4に基づいて第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dの入力における確定を制御する。
これにより、座標平面を予め分割領域D1〜D4に分割しておき、各第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dにおける各分割領域D1〜D4への書き込み権限を決めておくことができる。
したがって、各第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dにおける書き込み領域に伴う入力の制限を設けることができる。
また、本実施の形態の座標入力システム1は、本実施の形態の座標入力装置3Bを備えた座標入力システム1であって、液晶表示パネル2を備えている。
上記の構成によれば、座標入力装置3Bを、液晶表示パネル2の画像を見ながら第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dにて入力するタッチパネルとして機能させることができる。したがって、複数の第1ペン40A、第2ペン40B、第3ペン40C、及び第4ペン40Dにてそれぞれ入力された座標平面上の各接触位置P〜Pにおける該入力の確定を制御し得る座標入力装置3Bを備えた座標入力システム1を提供することができる。
また、本実施の形態では、座標入力システムとして、電子黒板に加え、テーブルのように平面に座標入力システムを配置する場合を主として想定している。大きな画面で副数人が作業をする場合、例えば、学校での先生や生徒、会議での出席者等において、周囲との関係を事前設定しておくことにより、問題なく複数の入力の関係を特定することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、本実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、タッチペン、スタイラスペン等の棒状のペン又は指等の被検出体を使用して、ペンの座標位置を求める光学式の座標入力装置、座標入力システム及び座標入力方法に利用することができる。
1 座標入力システム
2 液晶表示パネル(画像表示パネル)
3 座標入力装置
3A 座標入力装置
3B 座標入力装置
4 検出部(検出手段)
5 重なり判断部(重なり判断手段)
6 入力制御部(入力制御手段)
7 記憶部(記憶手段)
8 領域判断部(領域判断手段)
10 導光板
11 切り欠き
20 撮像ユニット
21 レンズ
22 フィルタ
23 撮像素子
25 像
27 像
30 撮像ユニット
31 レンズ
32 フィルタ
33 撮像素子
40 タッチペン(被検出体)
40A 第1ペン(被検出体)
40B 第2ペン(被検出体)
40C 第3ペン(被検出体)
40D 第4ペン(被検出体)
42 発光部
L1 線(軌跡)
L2 線(軌跡)

Claims (5)

  1. 少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する検出手段を備えた座標入力装置であって、
    上記検出手段は、
    一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断手段と、
    上記重なり判断手段により上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御手段とを備えていることを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記入力制御手段は、前記各軌跡の入力における確定を制御するための複数の制御方法を記憶した記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  3. 前記検出手段は、各被検出体による入力信号に基づく座標平面上の座標位置が、該座標平面上のどの領域に存在するかを判断する領域判断手段を備えていると共に、
    前記入力制御手段は、領域判断手段による各被検出体による入力信号に基づく座標位置における座標平面上の領域に基づいて上記各被検出体の入力における確定を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の座標入力装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の座標入力装置を備えた座標入力システムであって、
    画像表示パネルを備えていることを特徴とする座標入力システム。
  5. 少なくとも2つの被検出体による各入力信号に基づく座標平面上の各軌跡を区別して検出する座標入力方法であって、
    一方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡が、他方の被検出体による入力信号に基づく座標平面上の軌跡の少なくとも一部と重なったか否かを判断する重なり判断工程と、
    上記重なり判断工程において上記各軌跡の少なくとも一部が重なったと判断されたときに、上記各軌跡の入力における確定を制御する入力制御工程とを含むことを特徴とする座標入力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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