JP2013192233A - マルチキャリヤ通信システム(multi−carriercommunicationsystem)における装置および基地局と加入者との間の通信方法 - Google Patents

マルチキャリヤ通信システム(multi−carriercommunicationsystem)における装置および基地局と加入者との間の通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチキャリヤシステムにおいて伝送電力を適切に調整する。
【解決手段】加入者ユニットが基地局に対して通信を送信し、伝送の意図を示す通信を送信する(処理ブロック401)。加入者ユニットは、コントロールチャネル上で基地局から送信される基地局に関する加入者ユニットのロケーションに基づくキャリヤの割り当て指示を受信する(処理ブロック402)。加入者ユニットは、基地局から、割り当てられた優先度とキャリヤ割り当て等に基づいて標準電力コントロールレンジか拡大電力コントロールレンジのいずれかを使用するためのコマンドを受信する(処理ブロック403)。
【選択図】図6

Description

本発明は、マルチキャリヤ通信システムに関し、特に、本発明は、マルチキャリヤシステムにおける電力コントロールに関する。
高速の無線サービスの必要性が増加するにつれて、保証されたサービス品質(QoS)を維持しつつ、より高いデータレートをより多くの加入者に対して提供するために、より大きい帯域幅当たりのスループットが要求されるようになった。ポイントツーポイント通信(point−to−pointcommunication)においては、トランスミッタとレシーバとの間で達成できるデータレートは、レシーバにおける雑音干渉レベルと同様に、利用可能な帯域や伝搬チャネル条件によって制限される。基地局が多数の加入者と通信する無線ネットワークについては、ネットワークキャパシティもまた、スペクトルリソースの分割方法と全ての加入者のチャネル条件とノイズプラス干渉レベルとに依存する。現在の到達水準において、例えば時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、コード分割多重アクセス(CDMA)といった多重アクセスプロトコルが、加入者のデータレート要求に従って加入者間に利用可能なスペクトラムを分配するために用いられる。チャネルフェーディング条件、干渉レベル、そしてQoS要求といった他の重要な制限要素は、一般に無視される。
最近、直交周波数分割マルチプレックシング(OFDM)ベースの周波数分割多重アクセス(OFDMA)無線ネットワークへの関心が増加してきた。OFDMモデムの最も大きな利点は、狭帯域のサブキャリヤ間に電力とレートとを最適に割り当てることができることである。OFDMAは、多数の加入者に役立つマルチアクセス機能を可能とする。OFDMAにおいては、一または一群のOFDMサブキャリヤが「トラフィックチャネル」を決定し、様々な加入者が様々なトラフィックチャネルを用いて同時に基地局にアクセスする。
無線トラフィックチャネル割り当てのための現存するアプローチについては、加入者主導で単一の加入者(ポイントツーポイント)[point−to−point]のものが現存する。多重アクセスネットワークの全スループットは、全てのアクティブな加入者のチャネルフェーディングプロフィール、雑音干渉レベル、そして、空間的に分割されたトランシーバの場合は、空間チャネル特性に依存するため、分散または加入者ベースのチャネルローディングが、基本的に次善のアプローチとなる。さらに、加入者主導のローディングアルゴリズムは、多数のトランシーバが基地局として採用された場合に問題を生じさせる。なぜなら、オムニディレクショナルな音声信号の信号に基づいて計測される雑音干渉比(SINR)は、空間プロセッシングゲインを持った特定のトラフィックチャネルの正確な質を示していないからである。言い換えると、オムニディレクショナルな音声信号の信号に基づいて加入者において計測される「悪い」トラフィックチャネルは、基地局からの適切な空間ビームフォーミングを持った「良い」チャネルでもある。これら2つの理由から、QoSの要求とともに、アクセス中の全ての加入者の(空間的)チャネル条件を考慮した、新しい情報交換メカニズムとチャネル割り当て及びローディングプロトコルが強く望まれている。そのような、「空間チャネル及びQoS」割り当てスキームは、スペクトラム効率をかなり増加させ、与えられた帯域幅においてデータスループットを増加させる。従って、加入者主導の割り当ては、基本的に次善のものである。
直交位相シフトキーイング(QPSK)、直交振幅変調(QAM)のような線形変調技術と、マルチキャリヤ構成は、良いスペクトラム効率をもたらすが、これらの方法により変調されたRF信号は、変動する包絡線を有する。これは、通信を伝達するための電力増幅器(PA)に厳しいそして相反する要求を行うこととなる。変調信号の変動する包絡線は、非常に線形な電力増幅を必要とする。しかし、より効率性を高め、アップリンクバジェットを改善するために、電力増幅器はコンプレッションに接続し、最大の電力を配信しなければならない。結局、電力とシステムが扱うことができる非線形な増幅量との間にはトレードオフの関係がある。
さらに、PAにおける非線形性は、相互変調歪み(IMD)を生成する。IMDの多くは、隣接チャネルへの干渉となって現れる。その電力は、無線規格において、隣接チャネル漏洩電力比(ACPRまたはACLR)と呼ばれる。
ACPRは、FCC及び無線規格にとって重要である。なぜなら、隣接する、そして別のチャネルにおいて動作するスペクトラムの他のユーザとの共存をもたらすからである。帯域及びチャネルひずみは、ライセンシー自身のスペクトラムのパフォーマンスに影響を与える一方で、同じシステムにおける他のユーザのトランスミッタの信号対雑音比(SNR)に影響を与える。
無線通信システムにおけるRFリンクバジェットは、利用可能な伝送電力、アンテナゲイン、伝搬ロスのバランスを示し、受信された電力が最小の検知信号閾値に合致する最大の距離を決定する。いくつかのパラメータがそのRFリンクバジェットに影響する。2つの主な要素である、PAとレシーバの感度から利用可能なトランスミッタRF電力は、回路設計者のコントロール下にある。基地局の設計は、比較的顧客装置(CE)より自由度が高い。従って、RFリンクバジェットは、アップリンクにおいてバランスがとれない。この制限により、CEのコストとサイズと電力寿命要求に対処することは困難となる。
本発明の装置の好適な実施形態の一つでは、加入者ユニットから送信されたアクセス要求から集められた情報に基づいて、スペクトル優先度を決定し、少なくとも部分的に、前記決定されたスペクトル優先度に基づいて前記加入者ユニットに対して複数のキャリヤの帯域からキャリヤを割り当てるように構成され、基地局の最も近くの前記加入者ユニット群に前記帯域のエッジのキャリヤ群を割り当てるキャリヤアロケーターと、キャリヤアロケーターに接続され、各加入者ユニット用の電力コントロールレンジを指示する電力コントロールユニットと、を備え、少なくとも1つの加入者ユニットは、少なくとも部分的に、前記キャリヤアロケーターによって割り当てられたキャリヤ割り当てに基づいて当該少なくとも1つの加入者ユニットの伝送電力を調整する。
本発明の装置の好適な実施形態の一つでは、加入者ユニットから送信されたアクセス要求から集められた情報に基づいて、スペクトル優先度を決定するキャリヤロケーターと、キャリヤロケーターに接続され、各加入者ユニット用の電力コントロールレンジを指示する電力コントロールユニットとを備える。
本発明の基地局と加入者との間の通信方法の好適な実施形態の一つでは、隣接チャネルに対するオペレーティングチャネルに起因する漏洩電力干渉と、加入者の出力電力とを比較し、前記漏洩電力干渉と前記出力電力との比較結果に基づいて、マルチキャリヤシステムにおける前記加入者に対して、前記オペレーティングチャネルの帯域の1または複数のキャリヤを割り当て、基地局により近い1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域エッジにより近い1つまたは複数のキャリヤからのキャリヤを割り当てられ、基地局からより離れている1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域の中心付近または中心における1つまたは複数のキャリヤからのキャリヤを割り当てられ、前記加入者に割り当てられた前記1または複数のキャリヤに基づいて、前記加入者の伝送電力を調整する。
本発明の基地局と加入者との間の通信方法の好適な実施形態の一つでは、隣接チャネル漏洩電力を加入者の出力電力と比較し、隣接チャネル漏洩電力と出力電力との比較結果に基づいて、マルチキャリヤシステムにおける加入者に対して帯域の1または複数のキャリヤを割り当て、基地局により近い1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域エッジにより近いキャリヤを割り当てられ、基地局からより離れている1 または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの中心付近または中心におけるキャリヤを割り当てられる。
マルチキャリヤシステムを示す。 マルチキャリヤシステムにおけるスペクトル再生を示す。 電力増幅オペレーティング領域を示す。 マルチキャリヤシステムにおいてキャリヤを割り当てるプロセスの一例のフロー図である。 マルチキャリヤシステムにおいてキャリヤを割り当てるための基地局のプロセスの一例のフロー図である。 加入者ユニットがマルチキャリヤシステムにおいてキャリヤを割り当てられるプロセスの一例のフロー図である。 基地局と加入者ユニットを有するシステムの例を示す。 基地局と、一定のパスロス輪郭線に基づいてグループ分けされた多数の加入者とを有するシステムを示す。 45dBcのACLRについてのWCDMA(登録商標)変調端末電力出力の例を示す。 3GPP規格により規定される33dBcのACLRについてのWCDMA(登録商標)変調端末電力出力の例を示す。 OFDM選択的トーン変調端末電力出力を示す。 増加する電力レベルにおける顧客装置(CE)の操作によるNPRを示す。 顧客装置のトランスミッタの一例のブロック図である。 基地トランスミッタの一例のブロック図である。
マルチキャリヤシステムにおいて用いられるキャリヤ割り当て技術が記述される。キャリヤ割り当て技術は、加入者または顧客装置(CE)に割り当てる帯域のキャリヤまたはサブキャリヤを選択する。一例においては、その割り当ては、その帯域の中心により近い、またはその帯域の中心におけるキャリヤが基地局からより離れた加入者ユニットとCEに割り当てられるように、そして、その帯域のエッジにより近いキャリヤが基地局により近いそれらのCEと加入者に割り当てられるように行われる。
一例においては、ここで記述される技術は、CPE、CE、端末、加入者ユニット、ポータブルデバイス、またはモバイルの電力増幅器(PS)から利用可能なトランスミッタの無線周波数(RF)電力を、例えば直交周波数分割多重アクセス(OFDM)システムのような多重キャリヤシステムのマルチキャリヤ性を利用することによって増加させる。この技術は、PA出力電力を2倍または4倍にし、双方向の通信システムにおけるRFリンク設計のバランスをもたらす。一例においては、この技術は、PA装置を制御し、より高い電力において動作して、同時に(そのシステムが遵守する)規格に関する隣接チャネル漏洩電力比(ACPR)エミッション要求に適合するように適用される。これは、割り当てられた帯域の中心における、またはその中心付近のキャリヤを割り当てられた後に、基地局からかなり離れた時に、加入者のユニットの電力コントロールが伝送電力を上昇させた時に生じる。従って、ここで記述される技術は、加入者の位置に基づいて、伝送電力を上昇または下降させる。一例においては、ここで記述される選択的キャリヤメソッドが、3から6dBの電力増加をもたらし、RFリンクバジェットをかなり改善させる。
そのような割り当て方法が、固定の、ポータブルの、モバイル(mobile)の加入者またはこれらのタイプの加入者の組み合わせを採用する無線システムにおいて用いられ得る。「加入者」、「顧客装置」そして「加入者ユニット」という言葉は、代替可能に用いられることに注意されたい。
以下の説明においては、本発明をより理解するための多数の詳細な説明がなされる。しかし、本発明はこれらの特定の詳細な説明なしに実施し得ることは、当業者にとって明確である。別の例においては、よく知られた構成と装置が、本発明が不明確になるのを避けるために、詳細にというよりはむしろブロック図の形式で示される。
以下の詳細な説明のいくつかは、コンピュータメモリ内のアルゴリズムとデータビットにおける操作の符号表現の形で提供される。これらのアルゴリズム的な記述と表現は、データ処理技術の当業者にとって別の当業者にその成果を渡す手段である。ここでは、アルゴリズムは、望ましい結果をもたらす自己矛盾のないステップのシーケンスとして表現される。ステップは、要求される物理的な量を持った物理的な操作である。通常、必要でないとしても、そのような量は、蓄積され、送信され、組み合わされ、比較され、そして、操作され得る電気信号または磁気信号の形を採る。これらの信号をビット、値、エレメント、シンボル、文字、ターム、番号などとして表すことは、通常使用されていることなので、便利である。
しかし、これらのそして類似するタームは、適切な物理量に関連付けられ、これらの量に適用される便利なラベルとなることがわかる。以下の説明から離れたものとして特に言及しない限り、全体の記述を通して、「処理」または「コンピューティング」または「計算」または「決定」または「表示」といったタームを用いた説明は、コンピュータシステムのレジスタとメモリ内において物理的(電子的)な量として表現されるデータを操作し、コンピュータシステムメモリまたはレジスタまたは別の情報ストレージ、送信または表示装置内における物理的(電子的)な量として同様に表現されるデータに変換するコンピュータシステムまたは類似の電子コンピューティングデバイスの動作及びプロセスを意味する。
本発明は、また、ここにおける操作を実行する装置に関する。この装置は、要求された目的のための特に構成され、または、コンピュータ内に蓄積されたコンピュータプログラムによって選択的に起動され、再構成される汎用のコンピュータから構成される。そのようなコンピュータプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD−ROM、そして光磁気ディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、または電子的指示の蓄積に適合し、コンピュータシステムバスに接続される任意のタイプのメディアを含むがそれらに限定されない任意のタイプのディスクといったコンピュータ読み取り可能なストレージ媒体内に蓄積される。
ここで提供されるアルゴリズムと表示は、特定のコンピュータまたは他の装置に本来的に関連するものではない。様々な汎用システムがここにおける技術に従うプログラムとともに用いられ、または、要求される方法のステップを実行するためのより専門化された装置を構成することができる。様々なこれらのシステムの要求される構成は、以下の説明に示される。さらに、本発明は、特定のプログラム言語に関して記述されるものではない。様々なプログラム言語がここに説明される発明の技術を実装するために用いられる。
機械読み取り可能な媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み取り可能な形式で情報を蓄積または送信する任意のメカニズムを含む。例えば、機械読み取り可能な媒体は、リードオンリーメモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスクストレージメディア、フラッシュメモリデバイス、電子的、光学的、音響的な、そして、例えば、キャリヤ波、赤外線信号、デジタル信号などの他の形式の伝搬信号を含む。
〔選択的キャリヤ割り当て〕
開示される選択的キャリヤ割り当て技術は、マルチキャリヤシステムに適用可能である。これらの例は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、マルチキャリヤCDMAなどを含む。一例として、選択的キャリヤ割り当ては、OFDMシステムとともに以下に説明される。
OFDMシステムにおいては、OFDMAが、同じセクタの共通ユーザにスペクトルを分配するためのアップリンク通信用に用いられる。言い換えると、加入者またはCEは、任意の与えられた伝送について利用可能なキャリヤ(またはマルチトーン)の一部だけを使用する。基地局は、これらのキャリヤを、可能な限り同じセクタ内の他のユーザとの干渉を避けるための規律正しい方法で、加入者に対して割り当てる。1セットのキャリヤを選択する決定は、例えば、フェーディング、信号対雑音干渉比(SNR)といったいくつかのクライテリアに基づいて行われるが、それらのクライテリアに限定されるものではない。
図1は、OFDMのようなマルチキャリヤシステムの一例のスペクトルを示す。そのようなシステムにおいては、ある帯域幅を占める多数の変調キャリヤ(n)が存在する。3GPPシステムについては、この帯域幅は3.84MHZである。PA内の非線形性が、これらのトーンを互いにミキシングまたは変調して、相互変調歪み(IMD)を生成する。これらIMDの主要な要素は、第三次(2fxf)と第五次(3fx2f)のミキシングによる。広帯域多重トーン信号により生成されたIMDは、スペクトルのエネルギーを、割り当てられた3.84MHzの帯域幅以上に広げる(またはスピルする)。これは、通常、スペクトル再生と言われる。図2は、スペクトル再生現象を示している。
第三次のミキシングによるスペクトル再生は、より上方のまたはより下方の隣接チャネルに生じ、そこでは、第五次のミキシングプロダクトがより上方のまたはより下方の別のチャネルに生じる。他のより高次のプロダクトは、通常弱く、ほとんどの典型的なアプリケーションについて無視される。
上述したように、PAにおける非線形性は、第三次プロダクトにおいて大きく、非常に重大である。これらのプロダクトは、ACLR電力として近接チャネルにおいて見られる。第五次のそしてより高次のプロダクトは、メインチャネルから離れて広がり、その影響は決定的な要素ではない。
「N」トーンを用いるマルチキャリヤ無線システムにおいては、加入者ユニットまたはCEは、XがNより小さい「X」トーンのような、限られたトーン数を用いる。Xトーンの集合を用いるCEまたは加入者ユニットは、全チャネル帯域の(X/N)を占める。図2に示されるように、第三次プロダクトそして第五次プロダクトによるスペクトル再生は、より強力で、非常に重要である。これらは、隣接するそして代替的なチャネルが連結した電力を決める。
割り当てられたチャネルの中心付近の群が送信用に選択された場合、主要なIMDプロダクトがそのチャネル帯域以内に生じ得る。結果として、これらのキャリヤは、より高い非線形の増幅レベルに耐えることができ、他のキャリヤに比べて増加した電力レベルで送信するために用いられる。基地局により近いCE/加入者ユニットは、より離れているCE/加入者ユニットより低い電力で動作する。図3は、線形オペレーションとオペレーティング電力の関数として生成されるIMDプロダクトを示す。
基地からより離れたCE/加入者ユニットは、より大きいパスロスに遭遇し、それらはより高い電力においてオペレーティングする必要がある。より高い電力プロダクトにおけるオペレーティングは、より高いレベルのIMDプロダクトを生み、スペクトルの成長をもたらす。これらのCE/加入者ユニットは、オペレーティング中のチャネルの中心付近の群を割り当てられ、隣接チャネルへのスピルオーバーを減らし、最小化すると同時に、より高い伝送電力を実現する。
図4は、マルチキャリヤシステムにおいてキャリヤを割り当てるプロセスの一例を示す。そのプロセスは、ハードウェア(例えば、回路構成、専用のロジックなど)、ソフトウェア(汎用のコンピュータシステムまたは専用機において動作するようなもの)、または双方の組み合わせからなる処理ロジックによって実行される。
図4を参照すると、プロセスは、基地局のロジックを処理して、その加入者ユニットが基地局から離れている距離の関数として、隣接チャネルに対する干渉(例えば、隣接チャネル漏洩電力)を、マルチキャリヤシステムにおける加入者ユニットの出力電力と比較する(処理ブロック201)。そして、基地局の処理ロジックが、その比較結果に基づいて、選択的に1または複数のキャリヤを加入者に対して割り当てる(処理ブロック202)。一例においては、基地局により近い1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域エッジにより近いキャリヤを割り当てられ、基地局からより離れている1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの中心付近のキャリヤを割り当てられる。図2を見ると、CEは、アップリンクの伝送用として[(X/N)*3.84]MHzのメインチャネル帯域幅を占めている。このチャネルのそばに生成された第三次IMDプロダクトは、メインチャネルの上方または下方上に[(X/N)*3.84]MHzを占めている。同様に、第五次IMDプロダクトは、第三次プロダクトの両サイドに、別の[(X/N)*3.84]MHzを占めている。従って、メインチャネルの各サイド上にメインチャネル帯域幅がIMDの重要なコンポーネントによって2回占められる。従って、その帯域の中心から{1/2[3.84−(4*メインチャネル帯域幅)]}以内に生じる群は、このキャリヤ割り当て方法によって恩恵を得る。
この割り当ての結果、主な望ましくないスペクトル再生が、無線システムの占められたチャネルにおいて発生することが抑えられ、隣接するチャネルに対する干渉が避けられる。さらに、加入者ユニットのPAは、1dBのコンプレッションポイントのより近くでオペレートされ、従来の方法より高い電力を配信する。コンプレッションポイントの近におけるオペレーションは、PA効率を改善する。
一例においては、割り当てられるキャリヤは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)キャリヤである。OFDMAキャリヤは、群単位で割り当てられる。別の実施例においては、各キャリヤは、スプレッディングコードであり、そのマルチキャリヤシステムは、マルチキャリヤコード分割多重アクセス(MC−CDMA)システムからなる。
一例においては、マルチキャリヤシステムは、無線通信システムである。さもなければ、マルチキャリヤシステムはケーブルシステムである。
図5は、基地局によって実行される、マルチキャリヤシステムにおける帯域のキャリヤを割り当てるプロセスの一例を示す。そのプロセスは、ハードウェア(例えば、回路構成、専用のロジックなど)、ソフトウェア(汎用のコンピュータシステムまたは専用機において動作するようなもの)、または双方の組み合わせからなる処理ロジックによって実行される。
図5を見ると、そのプロセスは、処理ロジックが、加入者が送信を意図していることを示す通信を受信することから開始される(処理ブロック301)。一例においては、その通信は、加入者によって送信された、伝送するためのランダムなアクセス意図であり、基地によって受信される。
その通信の受信に応答して、基地の処理ロジックは、その加入者ユニット用の必要伝送電力を計算し、その加入者が近いか遠いかを決定する(処理ブロック302)。一例においては、処理ロジックは、その加入者に関するタイム遅延とパスロスとを計算し、この情報を用いて必要伝送電力を計算する。伝送電力は、パスロスに基づくものであり、タイム遅延は、顧客装置の距離に関する追加的な情報を提供する。一例においては、処理ロジックは、必要伝送電力を計算する上で、例えば、SINRのような追加的な要素を使用する。
計算された必要伝送電力に基づいて、そして、加入者ユニットが近いか遠いかの決定に基づいて、処理ロジックは、キャリヤを加入者に割り当てる(処理ブロック303)。一例においては、マルチキャリヤシステムにおいて、各キャリヤは、トーン番号によって特定され、または、キャリヤのグループは、群番号によって特定される。基地は、顧客の装置に対して、それらの番号によって特定される特定のキャリヤのセットを用いるように指示する。一例においては、基地局における処理ロジックは、基地局から離れた加入者ユニットに対して、(割り当てられる)その帯域の中心近くのキャリヤを割り当て、基地局に近い加入者ユニットに対して、その帯域のエッジ近くのキャリヤを割り当てる。その処理ロジックは、現在存在しない加入者ユニットであって、将来基地局のカバレッジ領域に入る加入者ユニット、または、基地局に近いロケーションから基地局から離れたロケーションに移動する加入者ユニットのためのキャリヤをセーブするために、帯域のエッジに近いキャリヤをより多く割り当てようとする。
一例においては、キャリヤを加入者に割り当てるために、基地局における処理ロジックは、基地局に関連する加入者ユニットのロケーション(例えば、その加入者ユニットが基地局に遠いか近いか)に基づいて、各加入者ユニットに対して優先度コードを割り当てる。優先度コードは、パスロスに基づく必要伝送電力に基づいて割り当てられる。CEのロケーションがそのパスロスを決定する。一般にCEが基地から離れているほど、パスロスが大きいが、常にそうではない。例えば、(基地局に対して)近いが高いビルや丘の背後にあるCEの場合、RFシャドウを生じさせる。そのような場合、このCEには大きなパスロスを持つ。一例においては、基地局から最も遠い加入者は、優先度コード#1が割り当てられ、次に近い加入者は優先度コード#2が割り当てられる。
基地局における処理ロジックは、また、優先度とキャリヤ割り当てに基づいて、加入者ユニットに標準の電力コントロールレンジ、または、標準レンジを超える「zdB」の拡大電力コントロールレンジのいずれかを使用させるコマンドを、加入者ユニットに送信する(処理ブロック304)。言い換えると、基地局は、加入者にコマンドを送信して、その伝送電力を上昇させるか下降させるかを指示する。これは、加入者の伝送電力を調整するクローズドループ電力コントロールである。
一例においては、基地局における処理ロジックは、また、加入者に対する電力コントロール設定をクローズドループ電力コントロール設定に調整し、加入者からの受信電力を継続的に監視する(処理ブロック305)。例えば、チャネル特性が変化した場合には、パスロスは変化し、基地はCEの伝送電力をアップデートしなければならない。
図6は、マルチキャリヤシステムにおいて加入者ユニットによって実行されるプロセスの一例を示す。そのプロセスは、ハードウェア(例えば、回路構成、専用のロジックなど)、ソフトウェア(汎用のコンピュータシステムまたは専用機において動作するようなもの)、または双方の組み合わせからなる処理ロジックによって実行される。
図6を見ると、加入者ユニットにおける処理ロジックが基地局に対して通信を送信して、伝送の意図を示す通信を送信する(処理ブロック401)。一例においては、その処理ロジックは、伝送するためのランダムなアクセス意図を送信する。
加入者ユニットにおける処理ロジックは、基地局に関する加入者ユニットのロケーションに基づくキャリヤの割り当て指示を受信する(処理ブロック402)。一例においては、その指示はコントロールチャネル上で基地局から送信される。
一例においては、加入者ユニットにおける処理ロジックは、また、基地局から、標準電力コントロールレンジか拡大電力コントロールレンジのいずれかを使用するためのコマンドを受信する(処理ブロック403)。一例においては、基地局が加入者ユニットに標準電力コントロールレンジか拡大電力コントロールレンジのいずれを指示するかは、割り当てられた優先度とキャリヤ割り当てとに基づく。これらのコマンドは加入者ユニットに対して、その伝送電力を上昇させるためのものか下降させるものかを示し、また、その基地局に関する加入者の位置に基づくものかどうかを示す。
図7は、典型的なシステムの一例のブロック図である。図7を見ると、基地510が加入者ユニット520と通信可能に接続されている。基地局510は、キャリヤアロケーター512に接続された電力コントロールユニット511を備える。キャリヤアロケーター512は、ある帯域のキャリヤを、そのシステムにおける加入者ユニット520のような加入者ユニットと電力コントロールユニット511に割り当てる。一例においては、キャリヤアロケーター512は、優先コードルックアップテーブル(LUT)(prioritycode look uptable)513を備える。与えられた例では、最も遠い加入者はシステム内において動作していない。従って、ここで示される実施例は、キャリヤ割り当てと電力コントロールを決定するために、LUT内の所定の閾値を用いる。
一例においては、キャリヤアロケーター(carrierallocator)512は、加入者ユニットから送信されたアクセス要求から集められた情報に基づいて、スペクトル優先度を決める。キャリヤアロケーター512は、加入者に対して、基地局510に関するロケーションに基づいて、優先度を割り当て、そして、キャリヤを各加入者に対して割り当てる。キャリヤアロケーター512は、基地局からより離れている加入者に対して帯域の中心におけるまたは中心付近の帯域を割り当て、基地局510に最も近い加入者に対して帯域のエッジ近くまたはエッジにおけるキャリヤを割り当てる。一例においては、キャリヤアロケーター512は、最も近い加入者に対してその帯域のエッジにおけるサブキャリヤを割り当て、基地局510から離れて位置する潜在的な加入者のために空けておく。
一例においては、キャリヤアロケーター512は、加入者に個別の優先度を割り当てるというよりはむしろ加入者を優先度グループに分類する。セルベースのシステムにおいては、キャリヤアロケーター512は、セクタの中心近くの加入者が一つのグループを形成し、ある優先度コードを持っていることを特定する。一定のパスロス輪郭線を想定すると、任意のパスロスの間またはそれらの輪郭線の間にある加入者は、グループを形成し、ある優先度を割り当てられている。
キャリヤアロケーター512は、また、システムにおいて様々な加入者によって用いられるキャリヤの割り当てを継続的に監視し、そのキャリヤを加入者に対して動的に割り当てる。例えば、モバイルシステムにおいては、モバイルユニット(mobileunit)と基地局は、継続的にパスロスを監視し、再割り当てを行い、また、適合する電力コントロールを行ってレンジを拡大する。加入者が基地局のより近くに移動した場合は、キャリヤアロケーター512は、優先度コードを変更し、別の潜在的な加入者用の中心近くのサブキャリヤを再割り当てする。同様に、加入者が基地局510から離れたところに移動した場合は、キャリヤアロケーターは、優先度コードを変更して、その利用可能性に従って帯域の中心付近のサブキャリヤを割り当てる。
サブキャリヤアロケーター512によって決定される優先度は、電力コントロールユニット511によって加入者ユニット520に通信される。一例においては、サブキャリヤアロケーター512は、その加入者が利用可能な特定のキャリヤ、これらのキャリヤ上の優先度コード、そして、電力コントロールレンジ(標準または拡大)に関する情報を送信する。この通信は、加入者に対して、優先度とキャリヤ割り当てに基づく、ある電力コントロールレンジを使用するように指示する。電力コントロールユニット511は、加入者ユニット520に対して、使用する伝送電力レベルを指示する。一例においては、電力コントロールユニット511は、加入者ユニット520に対して、加入者ユニット520がそのスペクトルの中心におけるキャリヤを割り当てられた場合には電力コントロールレンジを拡大することを指示する。すなわち、電力コントロールユニット511は、基地局510において受信された電力が望ましいレベルになるように、加入者に対して電力コントロールコマンドを送信する。従って、電力コントロールユニット511は、クローズドループ電力コントロールを担当する。
加入者ユニット520は、電力コントロールユニット521を備える。電力コントロールユニット521は、加入者ユニット520の伝送電力をコントロールする。すなわち、電力コントロールユニット521は、加入者ユニット520からの伝送電力を調整して、基地局510における受信電力を、基地局510によって望まれる所定のレベルに保つ。従って、電力コントロールユニット521は、クローズドループ電力コントロールを担当する。
一例においては、電力コントロールユニット521は、基地局から受信した電力コントロールコマンドを処理し、加入者ユニット520について割り当てられた電力コントロ−ルレンジを決定する。一例においては、電力コントロールユニット521は、標準電力コントロールレンジ(iからj)と、拡大電力コントロールレンジ(mからn)を有し、電力コントロールユニット521は、加入者がそのスペクトルの中心におけるサブキャリヤを割り当てられている場合は、加入者に対して、電力コントロールレンジを拡大するよう伝える。一例においては、電力コントロールユニットは、加入者のトランスミッタのゲインコントロール回路に、電力コントロールレンジを拡大するよう伝える。一例においては、加入者ユニット520は、使用する電力コントロールレンジを指示する基地局から受信されたコードに反応する。加入者ユニット520は、基地局から受信された各コードに関連する電力コントロールレンジそして/または伝送電力が蓄積されたルックアップテーブル(LUT)を備え、そのコードをそのLUTへのインデックスとして用いて、どの電力コントロールレンジそして/または伝送電力が要求されたかを決定する。
しかし、システムは、帯域の中心付近または中心におけるキャリヤを割り当てることによって、そのACLRを維持し、加入者の電力が増加する(例えば3―6db)。すなわち、典型的には3キロメートルのレンジを用いて17dbmにおいて伝送する加入者を有するシステムにおいては、中心におけるキャリヤを割り当てられた加入者は、18から19dbmを伝送し、従って、そのレンジを4kmまで拡大することを可能とする。
図13は、顧客装置のトランスミッタの一例のブロック図である。図13を見ると、アップコンバータ1101は、信号をローカル発振器1102からの信号と混合して、アップコンバートされた信号を生成する。アップコンバートされた信号は、フィルタ1103によってフィルタリングされる。フィルタ1103からのフィルタリングされた信号出力は、フィルタリングされた信号を増幅する変動ゲイン増幅器1104に入力される。変動ゲイン増幅器1104からの増幅された信号出力は、アップコンバータ1105を用いて、ローカル発振器1106からの信号と混合される。アップコンバータ1105からのアップコンバートされた信号出力は、フィルタ1107によってフィルタリングされ、変動ゲイン増幅器1108に入力される。
変動ゲイン増幅器1108は、制御信号に基づいて、フィルタ1107からの信号出力を増幅する。変動ゲイン増幅器1108と制御信号は、優先度コード及び電力コントロールレンジルックアップテーブル(LUT)1122を用いて電力コントロールアルゴリズム1121を実行するDSPエンジン1109によって制御される。電力コントロールアルゴリズム1121と優先度コード及び電力コントロールレンジルックアップテーブル(LUT)1122の双方は、外部メモリ内に蓄積されている。さらに、メモリ1120は、また、DSPエンジン1109に接続されている。一例においては、電力がオフになると、電力コントロールアルゴリズム1121とLUT1122は外部メモリ1120内に蓄積される。DSPエンジン1109は、また、DSPエンジン1109の内部メモリにコードをダウンロードできるように、外部のメモリ1120に接続されている。DSPエンジン1109の出力は、DSPエンジン1109からの出力データをバッファリングし、そのデータがデジタルアナログ(D/A)コンバータ1110に読み取り可能なようにフォーマットするFPGA/ASIC1111に入力される。ASIC1111の出力は、制御信号をデジタルからアナログに変換するD/Aコンバータ1110の入力と結びつけられる。そのアナログ信号は、変動ゲイン増幅器1108に入力され、フィルタ1107の出力に適用されるゲインをコントロールする。
変動ゲイン増幅器1108からの増幅された信号出力は、電力増幅器1130に入力される。電力増幅器1130の出力は、デュプレクサーまたは伝送スイッチ1131に送信される。デュプレクサー/TRスイッチ1131の出力は、アンテナ1140に送信されて、そこから伝送される。
図14は、基地トランスミッタの一例のブロック図である。図14を見ると、DSPエンジン1209は、優先度コード及び電力コントロールレンジルックアップテーブル1222と結びついた電力コントロールアルゴリズム1221(メモリ内に蓄積されている)と、サブキャリヤアロケーター1240のそれぞれを用いて、電力コントロールとサブキャリヤの割り当てを行う。さらに、メモリ1220は、また、DSPエンジン1209に接続されている。DSPエンジン1209の出力は、伝送メッセージ中にコントロールビットとして埋め込まれた電力コントロール情報である。その伝送メッセージは、DSPエンジン1209からの出力データをバッファリングし、そのデータがD/Aコンバータ1210によって読み取り可能になるようにそれをフォーマットするFPGA/ASIC1211に入力される。ASIC1211の出力は、信号を変調し、その信号をデジタルからアナログに変換するモデム及びD/Aコンバータ1210に入力される。そのアナログ信号は、アップコンバータ1201に入力される。
アップコンバータ1201は、コンバータ1210からの信号をローカル発振器1202からの信号と混合し、アップコンバートされた信号を生成する。アップコンバートされた信号は、フィルタ1203によってフィルタリングされる。フィルタリングされた信号は、その信号を増幅する変動ゲイン増幅器1204に出力される。その増幅された信号は、変動ゲイン増幅器1204から出力され、アップコンバータ1205を用いて、ローカル発振器1206からの信号と混合される。アップコンバータ1205からのアップコンバートされた信号出力は、1207によってフィルタリングされる。
変動ゲイン増幅器1208は、フィルタ1207からの信号出力を増幅する。変動ゲイン増幅器1208からの増幅された信号出力は、電力増幅器1230に入力される。電力増幅器1230の出力は、デュプレクサーまたは伝送スイッチ1231に送信される。デュプレクサー/TRスイッチ1231の出力は、アンテナ1240に送信され、そこから伝送される。
〔システム例〕
図8は、そのカバレージエリアと多数の加入者をともなう基地局を備えるシステム例を示す。基地局のカバレージレンジは、距離グループ1から4までに分けられる。そのような制限はないが、伝送するためのランダムなアクセス意図を送信する、A、B、C、D、Eの5つの加入者が存在する。これらの加入者達は、図8に示すように物理的な位置を有する。
スペクトルは、1、2、3、そして4と番号付けられたサブグループに分けられている。この場合、グルーピングはパスロスに基づいている。表1は、グループ属性と各加入者ユニットの必要伝送電力の概要である。
Figure 2013192233
キャリヤを加入者Aに割り当てる割り当てプロセスは、以下の通りである。まず、加入者Aは、基地局に対して、伝送するためのランダムなアクセス意図を送信する。次に、基地局は、その要求を受信して、加入者Aについてのタイム遅延とパスロスを計算する。次に、加入者Aについてのタイム遅延とパスロスの計算結果と表1とに基づいて、基地局は、加入者Aが距離グループ4に属すると判断する。基地局は、また、加入者Aはスペクトル優先度コード1で伝送する必要があると判断する。そして、基地局は、拡大電力コントロールレンジを用いるように指示し、そのスペクトルの中心のキャリヤを割り当てる。その後、基地局及び加入者Aは、電力コントロール設定をクローズドループ電力コントロールモードに調整し、継続的に監視する。基地局の場合は、基地局は加入者から受信した信号を継続的に監視する(そしてタイム遅延とパスロスとを計算する)。
加入者は、隣接する加入者に比較して、その帯域のエッジ近くまたは中心近くのキャリヤを割り当てられたり割り当てられなかったりすることに注意すべきである。例えば、図8の場合、一つの割り当てにおいて、加入者Eは、帯域のエッジに最も近いキャリヤを割り当てられ、加入者Dに割り当てられるキャリヤは次に近いキャリヤであり、次のキャリヤは加入者Dに割り当てられ、加入者Aには(加入者BからEに比べて)その帯域の中心に最も近いキャリヤが割り当てられる。しかし、他の割り当てにおいて、1または複数の加入者は、基地局により近い加入者に割り当てられるキャリヤまたは基地局により離れた加入者に割り当てられるキャリヤに比べて、それぞれ、その帯域のエッジにより近いキャリヤまたはその帯域の中心により近いキャリヤを割り当てられる。例えば、図8においては、加入者Dは加入者Eに割り当てられるキャリヤよりもその帯域のエッジにより近いキャリヤを割り当てられ得る。
〔従来技術のシステムとの比較〕
図9は、1800MHZのTDD無線通信システム用に設計されたハードウェアプラットフォームを備えるシステム用の、45dBcのACLRのスペクトルプロットである。45dBcが選択されるのは、システムがANSI−95とともに用いられるなら、45dBcが適合するからであり、また、ANSI−95においては、PCSCDMAシステム用のACLRは、30KHzのRBWにおいて45dBcと定義されているからである。45dBのACLRに適合するため、端末の出力電力キャパビリティは、約+17dbMである。
図11は、ここで説明されるキャリヤ割り当てを用いて動作する端末のキャパビリティが33dBcのACLRについて+23dBmであることを示している。新しい規格の一つである3GPPは、CEについてのACLRを33dBcと規定している。
より多くの電力のためのコンプレッションにより近い加入者のPAを動作させると、帯域内のひずみを生じさせることに注意すべきである。しかし、本発明の方法を採用すると、そのシステムのパフォーマンスを悪化させない。この事実は、以下に与えられる例を用いることにより示される。
電力コントロールアルゴリズムは、全てのCEから基地局において受信された電力が、同じレベルに達することを保証する。これは、基地において受信された信号のピーク対平均比がゼロに近いことを意味する。この例においては、キャリヤ群はチャネルの中心において、最も離れたユーザに対して割り当てられ、このユーザは、基地のレシーバが復調するための伝送信号品質とSNR要求を満たすものと想定される。そのレシーバにおける最小検知信号が、10dBのSNRについて−92dBの場合、受信ノイズフロアーは、−102dBmに設定される。最も離れているCEが12dB程度のTXSNRにおいて動作し、電力コントロールアルゴリズムが、そのシステムに、CEからのこの信号が基地に対して−92dBmで到達するように設定する場合は、このCEによって生成されるIMDプロダクトは、RXノイズフロアー中に埋没される。全ての他のチャネルは、レシーブノイズフロアーのみを見ることとなる。レシーバのサーマルノイズフロアーは、全ての通信システムに本来的なものである。従って、システムの全体のパフォーマンスは、悪化しない。
最も離れた端末に利用可能な出力電力を増加させ、そして潜在的には最大化するために、そのチャネルの中心における一群が割り当てられる。このようにして、最も離れたユーザによって生成されるIMDプロダクトとスペクトル再生は、隣接チャネルへのスピルオーバーを生じさせない。
図11は、端末は45dBcのACLRを保ちつつ+25dBmの出力電力レベルで伝送可能であることを示している。これは、図9において上述された状況に比較して8dB近くの改善である。上述したように、PA効率は、その飽和電力により近くで動作する時により良い。従って、それは、ハードウェア実装のコストをかけることなくバッテリー寿命を改善する。帯域内のチャネルについての相互変調プロダクトは、14dBと測定される。この歪みプロダクト電力レベルは、他のシステムにおけるアップリンクについて要求される12dBというレシーバのSNR要求よりも低い。
帯域雑音電力比(NPR)においては、マルチキャリヤシステムについての歪みを特徴付ける。図12は、CEが+23dBmの電力レベルで動作する時のNPR測定である。NPRは約22dBであり、従って、歪みレベルは基地局のレシーバのサーマルノイズフロアー以下に埋没されることを示している。
以下の表2は、ここで示される選択的キャリヤ割り当てによって実現されるパフォーマンスの改善の概要である。
Figure 2013192233
〔結論〕
潜在的に加入者ユニットまたは顧客装置のCEトランスミッタの電力を最大化するキャリヤ割り当て方法及び装置が説明される。一例においては、ここで説明される方法を用いて、OFDMトーンを加入者ユニットまたはCEに割り当てるための3dBから6dBの改善が実現される。
一方、本発明の多くの代用と修正は、前述の説明を読めば、当業者にとって明らかであり、実例の形で示され、説明された特定の実施例は、限定を意図するものではないことが理解される。従って、様々な実施例の詳細の参照は、発明の本質として考えられるそれらの特徴のみについて記述しているクレームの範囲を限定することを意図するものではない。
本発明は、その発明を特定の実施例に制限せず、説明と理解のみに用いられる、以下の詳細な説明と添付する本発明の様々な実施例の図面によって、より十分に理解される。

Claims (28)

  1. 加入者ユニットから送信されたアクセス要求から集められた情報に基づいて、スペクトル優先度を決定し、少なくとも部分的に、前記決定されたスペクトル優先度に基づいて前記加入者ユニットに対して複数のキャリヤの帯域からキャリヤを割り当てるように構成され、基地局の最も近くの前記加入者ユニット群に前記帯域のエッジのキャリヤ群を割り当てるキャリヤアロケーターと、
    キャリヤアロケーターに接続され、各加入者ユニット用の電力コントロールレンジを指示する電力コントロールユニットと、を備え、
    少なくとも1つの加入者ユニットは、少なくとも部分的に、前記キャリヤアロケーターによって割り当てられたキャリヤ割り当てに基づいて当該少なくとも1つの加入者ユニットの伝送電力を調整する
    ことを特徴とする装置。
  2. 請求項1の装置において、
    キャリヤアロケーターは、前記加入者ユニットを優先度グループに分類し、分類された各加入者ユニットが属する優先度グループに基づいて、キャリヤを各加入者ユニットに対して割り当てるように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  3. 請求項1の装置において、
    キャリヤアロケーターは、キャリヤの割り当てを監視し、加入者に対してキャリヤを動的に再割り当てするように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  4. 請求項3の装置において、
    キャリヤアロケーターは、加入者ユニットが基地局からより離れたところに移動したときに、当該加入者ユニットに対して、その帯域の中心に最も近い少なくとも1つのキャリヤを動的に再割り当てするように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  5. 請求項3の装置において、
    キャリヤアロケーターは、加入者ユニットが基地局のより近くに移動したときに、当該加入者ユニットに対して、その帯域の中心から最も離れた少なくとも1つのキャリヤを再割り当てするように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  6. 請求項1の装置において、
    電力コントロールユニットは、少なくとも1つの加入者ユニットに対して、当該少なくとも1つの加入者の電力コントロールレンジを拡大するためのコマンドを発行するように構成されている
    ことを特徴とする装置。
  7. 基地局と加入者との間の通信方法であって、
    隣接チャネルに対するオペレーティングチャネルに起因する漏洩電力干渉と、加入者の出力電力とを比較し、
    前記漏洩電力干渉と前記出力電力との比較結果に基づいて、マルチキャリヤシステムにおける前記加入者に対して、前記オペレーティングチャネルの帯域の1または複数のキャリヤを割り当て、
    基地局により近い1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域エッジにより近い1つまたは複数のキャリヤからのキャリヤを割り当てられ、基地局からより離れている1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域の中心付近または中心における1つまたは複数のキャリヤからのキャリヤを割り当てられ、
    前記加入者に割り当てられた前記1または複数のキャリヤに基づいて、前記加入者の伝送電力を調整する
    ことを特徴とする通信方法。
  8. 請求項7の通信方法において、
    前記1つまたは複数のキャリヤは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)キャリヤからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  9. 請求項7の通信方法において、
    前記1つまたは複数からの各キャリヤは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)キャリヤの集合からなる
    ことを特徴とする通信方法。
  10. 請求項7の通信方法において、
    少なくとも1または複数のキャリヤの一つは、スプレッディングコードからなり、マルチキャリヤシステムは、コード分割多重アクセス(CDMA)システムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  11. 請求項7の通信方法において、
    少なくとも1または複数のキャリヤの一つは、空間分割多重アクセス(SDMA)システムにおけるアンテナビームからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  12. 請求項7の通信方法において、
    マルチキャリヤシステムは、無線システムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  13. 請求項7の通信方法において、
    マルチキャリヤシステムは、ケーブルシステムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  14. 加入者ユニットから送信されたアクセス要求から集められた情報に基づいて、スペクトル優先度を決定するキャリヤロケーターと、
    キャリヤロケーターに接続され、各加入者ユニット用の電力コントロールレンジを指示する電力コントロールユニットとを備える
    ことを特徴とする装置。
  15. 請求項14の装置において、
    キャリヤロケーターは、最も近い加入者に対して帯域のエッジにおけるキャリヤを割り当てる
    ことを特徴とする装置。
  16. 請求項14の装置において、
    キャリヤロケーターは、加入者を優先度グループに分類し、各加入者が属する優先度グ
    ループに基づいて、キャリヤを各加入者に対して割り当てる
    ことを特徴とする装置。
  17. 請求項14の装置において、
    キャリヤロケーターは、キャリヤの割り当てを監視し、加入者に対してキャリヤを動的に再割り当てする
    ことを特徴とする装置。
  18. 請求項17の装置において、
    キャリヤロケーターは、加入者が基地局からより離れたところに移動したときに、その帯域の中心により近いキャリヤを再割り当てする
    ことを特徴とする装置。
  19. 請求項17の装置において、
    キャリヤロケーターは、加入者が基地局のより近くに移動したときに、その帯域の中心からより離れたキャリヤを再割り当てする
    ことを特徴とする装置。
  20. 請求項14の装置において、
    電力コントロールユニットは、少なくとも1つの加入者ユニットに対して、その加入者の電力コントロールレンジを拡大するためのコマンドを発行する
    ことを特徴とする装置。
  21. 基地局と加入者との間の通信方法であって、
    隣接チャネル漏洩電力を加入者の出力電力と比較し、
    隣接チャネル漏洩電力と出力電力との比較結果に基づいて、マルチキャリヤシステムにおける加入者に対して帯域の1または複数のキャリヤを割り当て、
    基地局により近い1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの帯域エッジにより近いキャリヤを割り当てられ、基地局からより離れている1または複数の加入者は、オペレーティングチャネルの中心付近または中心におけるキャリヤを割り当てられる
    ことを特徴とする通信方法。
  22. 請求項21の通信方法において、
    隣接チャネル漏洩電力は、FCC隣接チャネル漏洩電力(ACPR)である
    ことを特徴とする通信方法。
  23. 請求項21の通信方法において、
    割り当てられるキャリヤは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)キャリヤからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  24. 請求項21の通信方法において、
    割り当てられる各キャリヤは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)キャリヤの集合からなる
    ことを特徴とする通信方法。
  25. 請求項21の通信方法において、
    少なくとも1または複数のキャリヤの一つは、スプレッディングコードからなり、マルチキャリヤシステムは、コード分割多重アクセス(CDMA)システムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  26. 請求項21の通信方法において、
    少なくとも1または複数のキャリヤの一つは、空間分割多重アクセス(SDMA)システムにおけるアンテナビームからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  27. 請求項21の通信方法において、
    マルチキャリヤシステムは、無線システムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
  28. 請求項21の通信方法において、
    マルチキャリヤシステムは、ケーブルシステムからなる
    ことを特徴とする通信方法。
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