以下、本発明をパチンコ遊技機に適用した一実施形態を、図1〜図38を用いて説明する。本実施形態に係るパチンコ遊技機10は、図1に示されており、パチンコ遊技機10の遊技板11の前面には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域R1が形成されている。
遊技板11の前面は、パチンコ遊技機10の前面に開閉可能に取り付けられた前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して遊技領域R1の全体が視認可能となっている。ガラス窓10Wの周囲には、装飾ランプ22が設けられ、ガラス窓10Wの上方の両側には、スピーカ25S,25Sが備えられている。また、ガラス窓10Wより下方には、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられ、下皿27Bの右端部には操作ノブ28が設けられている。そして、操作ノブ28を回動操作すると、上皿27Aに収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。
遊技板11のうち遊技領域R1の中央には、異形の遊技板表示窓11Hが貫通形成されており、その遊技板表示窓11Hに遊技板11の裏面側から液晶表示装置13が対向している。液晶表示装置13は、液晶モジュール(例えば、TFT−LCDモジュール)で構成され、その表示画面34が、遊技板11の奥側に配置されている。
遊技板11の前面中央には、表示画面34を囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技板11の前面側から遊技板表示窓11Hに嵌め込まれ、遊技板表示窓11Hの内側に張り出すと共に、遊技板11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の外側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1と第2の始動入賞口14A,14B、大入賞口15が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。第1の始動入賞口14Aの左側には、ガイドレール12に沿って一般入賞口20が複数設けられている。各入賞口14A,14B,15,20の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端に配置されたアウト口16に全て取り込まれる。また、表示装飾枠23の左側には、始動ゲート18と風車19が設けられている。なお、図示しないが、遊技領域R1には多数の障害釘が植設されている。
次に所要の各部位についてさらに詳説する。一般入賞口20は、所謂、ポケット構造をなして、遊技板11の前面から突出した部材上面に開放しており、遊技球が丁度1つ入球可能な大きさで上方に開口している。そして、一般入賞口20に遊技球が入ると、例えば、4個の遊技球が賞球として上皿27Aに払い出される。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は始動ゲート18に内蔵された普通図柄始動スイッチ18W(図3参照)によって検出される。この検出信号に基づいて、普通図柄当否判定が行われ、普通図柄表示装置18X(図3参照)にて普通図柄が変動表示後に停止表示される。詳細には、普通図柄表示装置18Xは、例えば、「○」と「×」の図柄を交互に変動表示可能となっており、普通図柄当否判定が当たり(以下、適宜「小当たり」という)の場合は、「○」が停止表示され、普通図柄当否判定が外れの場合は「×」が停止表示される。そして、次の変動表示が開始されるまで普通図柄の停止表示を継続する。
普通図柄表示装置18Xの変動表示中に始動ゲート18を遊技球が通過した場合、その通過に起因した普通図柄表示装置18Xの変動表示は、最大で4回分まで保留記憶され、普通図柄表示装置18Xの変動表示が終了すると、その保留記憶に基づいて再び普通図柄表示装置18Xが変動表示される。なお、普通図柄の変動表示の保留記憶数は、普通図柄保留表示部(図示せず)にて表示される。
第1と第2の始動入賞口14A,14Bは、共に遊技盤11から突出した部材の上面に開口を備えた、所謂、ポケット構造をなしている。そして、各始動入賞口14A,14Bに入った遊技球は、遊技盤11に設けた図示しない貫通孔を通って、遊技盤11の裏側に回収される。
上側に配置された第1の始動入賞口14Aは、遊技球が1つだけ入る開口幅を有している。一方、下側に配置された第2の始動入賞口14Bは、第1の始動入賞口14Aの真下に配置され、その開口の左右両側には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた第2の始動入賞口14Bの開口幅は、遊技球が1つだけ入る大きさとなっている。また、第2の始動入賞口14Bの上方空間は、常には、第1の始動入賞口14Aを構成する部材と可動翼片14C,14Cとで囲まれて、遊技球が入らないようになっている。そして、上述した「小当たり」であった場合に、可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って横に倒される。すると、第2の始動入賞口14Bの上方空間が側方に開放し、第1の始動入賞口14Aの両脇を通過した遊技球が可動翼片14Cに受け止められて第2の始動入賞口14Bに案内されるようになる(図1の状態)。
各始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると、各始動入賞口14A,14B内に設けた始動口センサ14W1,14W2(図3参照)が遊技球を検出し、その検出信号に基づいて、例えば、4個の遊技球が賞球として上皿27Aに払い出されると共に、特別図柄当否判定が行われる。その判定結果は、特別図柄表示装置14X(図3参照)にて表示されると共に、液晶表示装置13の表示画面34において特別図柄13A,13B,13Cの組み合わせで表示される。
具体的には、液晶表示装置13には、図1に示すように、通常、3つの左、中、右の特別図柄13A,13B,13Cが横並びに停止表示されている。これら各特別図柄13A,13B,13Cは、例えば、「0」〜「11」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄13A,13B,13Cごと、所定の種類のものが停止表示されている。そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したときに、これら3つの特別図柄13A,13B,13Cが、上下方向にスクロール表示され、所定時間後に、例えば、左、右、中の順で各特別図柄13A,13B,13Cが停止表示される。そして、当否判定結果が当り(以下、「大当り」という)の場合には、各特別図柄13A,13B,13Cが全て同じ図柄(ゾロ目)で停止表示され、遊技が「大当り遊技状態」に移行する。これに対し、当否判定結果が外れの場合には、ゾロ目以外の組み合わせで停止表示され、「大当り遊技状態」ではない通常遊技状態が続く。
なお、本実施形態では、各始動入賞口14A,14Bへの入賞によって、本発明の「当否判定権」が発生し、液晶表示装置13が本発明の「表示演出手段」に相当する。また、以下では、表示画面34で変動停止表示される各特別図柄13A,13B,13Cのうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば、中特別図柄13B)を除いて他の特別図柄(例えば、左特別図柄13Aと右特別図柄13C)が同一となる状態を「リーチ」と呼び、リーチを経てゾロ目以外の組み合わせで停止表示することを「リーチ外れ」、リーチを経ずにゾロ目以外の組み合わせで停止表示することを「通常外れ」と呼ぶことにする。
ところで、液晶表示装置13において変動表示中又は「大当たり遊技」の最中に始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞した場合、その入賞に起因した当否判定権、即ち、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示は、最大で4回(本発明の「保留上限数」に相当する)分まで保留記憶され、特別図柄13A,13B,13Cが停止表示又は「大当たり遊技」が終了すると、その保留記憶に基づいて再び特別図柄13A,13B,13Cが変動表示される。特別図柄の変動表示の保留記憶数は、液晶表示装置13の下端部に位置する特別図柄保留表示部14Hにて表示される。具体的には、特別図柄の変動表示が保留されると、特別図柄保留表示部14Hの左側から右側へ、丸いマークが順番に表示され、そのマークの数によって保留記憶数を表示するようになっている。なお、以下では、特別図柄の変動表示の保留記憶数と、上述した普通図柄の変動表示の保留記憶数とを、適宜、「特別図柄保留球数」、「普通図柄保留球数」と区別して呼ぶことにする。
図1に示すように、大入賞口15は、横長矩形に形成されて、常には、可動扉15T(図1参照)にて閉塞されている。そして、「大当り遊技」が行われると、遊技盤11の裏に設けた大入賞ソレノイド15S(図3参照)によって可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒されて大入賞口15が開放し、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの動作を「ラウンド」と称すると、1回の大当り遊技は、所定回数のラウンドが実行されるまで継続する。また、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が所定時間(例えば、29秒)に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が所定個数(例えば10個)入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。大入賞口15の内部には、入賞センサ(図示せず)が設けられており、入賞球数をカウントする。なお、大入賞口15に遊技球が入賞すると、例えば、1個の入賞につき15個の遊技球が賞球として上皿27Aに払い出される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ラウンド数(即ち、大入賞口15の開放回数)が異なる複数種類の大当り遊技が設けられている。ここで、大入賞口15が「n」回開放する大当り遊技のことを『「n」R大当り』と呼ぶことにすると、本実施形態の大当り遊技には、大入賞口15の開放回数が4の倍数のもの、即ち、4R大当り、8R大当り,12R大当り,16R大当りの4種類が備えられている。何れの大当り遊技が実行されるかは、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球したときに取得したラウンド抽選用乱数値によって決定される。なお、4R大当りが本発明の「単位大当り遊技」に相当し、8R大当り、12R大当り及び16R大当りが本発明の「複合大当り遊技」に相当する。
また、大当り遊技には、ラウンド間に所定の期間だけ大入賞口15を閉鎖した状態にするインターバルが設けられている。インターバルの期間は、通常は、例えば、1.52秒に設定され、4ラウンド消化する毎に行われるインターバルの期間は、通常のインターバルよりも長い時間に設定されている。なお、以下では、通常のインターバルを「通常インターバル」、4ラウンド消化する毎に行われるインターバルを「セット間インターバル」と呼び、それら通常インターバルとセット間インターバルとを纏めて「ラウンド間インターバル」と呼ぶことにする。
図35に示すように、セット間インターバルには、実行時間が比較的短く(例えば、6秒)設定された短時間セット間インターバルと、実行時間が比較的長く(例えば、32秒)設定された長時間セット間インターバルとの2種類が備えられている。また、セット間インターバル中には、表示画面34でセット間インターバル用の演出が実行される。この演出は、通常遊技状態で表示画面34にて実行される演出(例えば、特別図柄13A,13B,13Cの変動表示の演出)とは、異なったものになっていて、同図に示すように、短時間セット間インターバルと長時間セット間インターバルのそれぞれに複数種類が備えられている。また、セット間インターバルの実行時間及び演出の種類は、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球したときに取得したインターバル抽選用乱数値によって決定される。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技のラウンドパターン(即ち、4R当り、8R当り、12R当り、16R当りの何れであるか)と、セット間インターバルの実行時間の長さ及びそのセット間インターバルで実行される演出の種類が決定されるようになっている。なお、長時間セット間インターバルの実行時間が、本発明の「インターバル期間」に相当して、長時間セット間インターバル中に表示画面34で実行される演出が本発明の「インターバル演出」に相当する。また、短時間セット間インターバルの実行時間が本発明の「短期インターバル期間」に相当し、短時間セット間インターバル中に表示画面34で実行される演出が本発明の「短期間インターバル演出」に相当する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技の終了後に、回数限定の確変遊技、所謂、スペシャルタイム(本発明の「回数限定特別遊技」に相当する。以下、「ST」という)が実行されるようになっている。具体的には、STでは、特別図柄の当否判定が当りとなる確率が通常時(3/630)に比較して高く(30/630)なる確変遊技状態となると共に、「小当たり」の発生確率も高くなる時短状態にもなる。このSTは、大当り遊技が終了後、連続して外れの当否判定が行われたときの連続外れ回数が、予め設定された規定上限回数(例えば、20回)に到達するまで継続する。そして、連続外れ回数が規定上限回数に到達した後は、STが終了して「通常(非確変)遊技状態」へと移行する。なお、STが終了したときに、時短状態のみが継続するように構成されてもよい。
図2に示すように、パチンコ遊技機10の後面には、各種制御基板を覆うケースが設けられている。具体的には、パチンコパチンコ遊技機10の後面中央には、主制御基板50が設けられ、この主制御基板50の上方には、音声制御基板55、サブ制御基板57、演出制御基板70が設けられている。さらに、各制御基板50,55,57,70の下方には、電源基板60、払出制御基板58が備えられている。各制御基板は、電源基板60から電源供給を受けて作動する。
次に、図3を参照しつつ、本実施形態のパチンコ遊技機10の電気的な構成について説明する。同図に示すように、符号50は、主制御基板50であって、CPU51AとRAM51B及びROM51C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータとサブ制御基板57を結ぶ入出力回路と、大入賞口15等が接続された中継回路80及び払出制御基板58等を結ぶ入出力回路とを備え、遊技に関わる主制御を行う。CPU51Aは、当否判定部、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、特別図柄当りや普通図柄当りに関する乱数等も生成し、制御信号をサブ制御基板57等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM51Bは、始動口センサ14W1,14W2で検出された特別図柄用保留球数及び普通図柄始動スイッチ18Wで検出された普通図柄用保留球数の記憶領域、CPU51Aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU51Aの作業領域を備える。ROM51Cには、後述する主制御基板メインプログラムPG1(図5参照)や制御データ、特別図柄表示装置14Xや普通図柄表示装置18Xでの変動表示に関する図柄変動データ等が書き込まれている他、特別図柄当り及び普通図柄当りの判定値等が書き込まれている。
サブ制御基板57は、主制御基板50と同様に、CPU52AとRAM52B、ROM52C、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータと主制御基板50を結ぶ入出力回路と、演出制御基板70及びランプ制御基板71等を結ぶ入出力回路を備えている。CPU52Aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、制御信号を演出制御基板70及びランプ制御基板71、音声制御基板55等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM52Bは、各種データの記憶領域とCPU52Aによる作業領域を有している。ROM52Cは、後述するサブ制御基板メインプログラムPG2(図27参照)や定数、図34及び図35に一例を示した変動パターンテーブル等が記憶されている。
サブ制御基板57は、主制御基板50から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、演出制御基板70等へ制御信号を出力している。主制御基板50からの制御信号には、変動パターンや遊技の当否情報が含まれ、サブ制御基板57により電気的作動部材を制御するための制御信号が含まれている。電気的作動部材としては、演出制御基板70(表示画面34等を含む)、音声制御基板55(スピーカ25S、25S)、ランプ制御基板71が挙げられる。
演出制御基板70は、サブ制御基板57からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、表示画面34で表示する表示画像(特別図柄13A,13B,13C、演出図柄、背景画像、キャラクター画像、文字画像等)のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、入出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて表示画面34に出力される。
ランプ制御基板71は、サブ制御基板57と接続され、サブ制御基板57から出力されたサイドランプ22,22等の電飾制御を行うための制御信号を中継するための基板である。
音声制御基板55は、サブ制御基板57から出力される制御信号に基づき、スピーカ25S,25Sから発生されるBGMや演出時の音声の選択を行い、音声を制御する。
上記した本実施形態のパチンコ遊技機10の動作を実現するため、主制御基板50、サブ制御基板57等は、前記した主制御基板メインプログラムPG1、サブ制御基板メインプログラムPG2等を実行して、情報を処理している。以下、主制御基板50及びサブ制御基板57における情報処理に関して詳説する。
図4には、主制御基板50に備えられたRAM51Bの記憶領域R0が概念的に示されている。この記憶領域R0は、例えば、複数のアドレス空間に区分されてアドレス(番地)が付されている。そして、所定のアドレス空間に設けられたカウンタ値記憶領域R10が、表1に示した特別図柄に関連する各種乱数カウンター値(表1における最下段の乱数カウンター値を除いた乱数カウンター値)のデータ格納部になっている。また、アドレス空間に設けられた普通図柄カウンタ値記憶領域R11が、表1の最下段に示した普通図柄当りの判定を行うための乱数カウンタ値のデータ格納部になっている。さらに、このアドレス空間は、乱数カウンタのデータ格納部以外にも、例えば、フラグ等のデータ格納部としても用いられている。また、RAM51Bには、カウンタ値の更新値記憶領域、CPU51Aの作業領域も備えられている。
上記表1において、「大当り判定用(ラベル−TRND−A)」乱数カウンタは、特別図柄当りの判定に用いられ、0〜629の乱数からなる。また、「大当り図柄決定用(ラベル−TRND−AZ)」乱数カウンタは、大当り時の特別図柄13A,13B,13Cを決定するものであり、0〜11の乱数からなる。そして、「リーチ有無決定用(ラベル−TRND−RC)」乱数カウンタは、大当り判定乱数値による当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、0〜126の乱数からなる。なお、大当りの場合、本実施形態では必ずリーチになるため、「リーチ有無決定用(ラベル−TRND−RC)」乱数カウンタは使用されない。「変動態様決定用(ラベル−TRND−T)」乱数カウンタは、変動パターンテーブルから変動パターンを選択する際に用いられるものであり、0〜198の乱数からなる。これら乱数カウンタは、パチンコ遊技機の電源オン時、0から始まって後述する乱数更新処理(図5のステップS3、図6のステップS13参照)ごとに1ずつ加算され、「数値範囲」の最大値に至ると0にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。
また、左図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B1」は、左特別図柄13Aの外れ図柄作成に使用する乱数であり、電源オン時に0からスタートし、乱数更新処理で1加算される。そして、このカウンタが11までいくと再び0に戻って加算を繰り返す。中図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B2」は、中特別図柄13Bの外れ図柄作成に使用する乱数であり、電源オン時に0からスタートし、左図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B1」が0に戻る毎に1加算される。そして、このカウンタが11までいくと再び0に戻って加算を繰り返す。右図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B3」は、右特別図柄13Cの外れ図柄作成に使用する乱数であり、電源オン時に0からスタートし、中図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B2」が0でない時に1加算される。そして、このカウンタが11までいくと再び0に戻って加算を繰り返す。
そして、上記表1において、「普通図柄当り判定用(ラベル−TRND−H)」乱数カウンタは、普通図柄当りの判定に用いられ、0〜299の乱数からなる。この乱数カウンタは、パチンコ遊技機10の電源オン時、0から始まって後述する乱数更新処理(図5のステップS3、図6のステップS13参照)ごとに1ずつ加算され、「数値範囲」の最大値に至ると0にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。
上記表1に示した乱数カウンタは、逐次、そのカウント結果、即ち、「カウンタ値」が、図4の記憶領域R0のうちカウンタ値記憶領域R10,R11とは別の更新値記憶領域に格納されていく。これにより、更新値記憶領域に格納されているデータが更新されていき、上記表1に示した各乱数カウンタのカウンタ値同士の組み合わせが変化していく。
そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したときには、表1に示した最下段を除く各種乱数カウンタの値がカウンタ値記憶領域R10に格納(記憶)され、始動ゲート18を遊技球が通過したときには、表1の最下段に示した乱数カウンタの値が普通図柄カウンタ値記憶領域R11に格納(記憶)される。
ここで、カウンタ値記憶領域R10には、上記した始動入賞口14A,14Bに記憶される保留球数の保留上限数の「4つ」に対応して4組の乱数値群(更新値記憶領域の各種カウンタ値群)が格納(記憶)されるようになっている。また、普通図柄カウンタ値記憶領域R11にも、上記した始動ゲート18に記憶される保留球の保留上限数の「4つ」に対応して4組の乱数値群(更新値記憶領域の各種カウンタ値群)が格納(記憶)されるようになっている。
主制御基板50に備えたワンチップマイコンは、パチンコ遊技機10の電源をオンすると、ROM51Cから図5に示した主制御基板メインプログラムPG1を取り出してランする。同図に示すように、主制御基板メインプログラムPG1がランされると、まずスタックの設定、定数設定、CPU51Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等を行う初期設定が行われる(S1)。なお、初期設定(S1)は、主制御基板メインプログラムPG1が、電源オン後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
図5に示すように、初期設定(S1)に次いで、後述する主制御基板割り込み処理(S5)が実行されるまでの残余時間には、以下のステップS2〜S4の各処理がループして行われる。まず、割り込みが禁止され(S2)、タイマ割り込みが入って来ても割り込み許可となるまで割り込み処理を行わないようにさせる。続いて、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が実行される。この処理(S3)では、上記表1に示した乱数カウンタが1加算されて更新される。更新されたカウンタ値は主制御基板50のRAM51Bの記憶領域R0(図4参照)のうち、前記した更新値記憶領域に逐一記憶される。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)が終了すると、割り込みが許可され(S4)、主制御基板割り込み処理(S5)が実行可能となる。
主制御基板割り込み処理(S5)は、CPU51Aに割り込みパルスが入力すると、例えば、4msec周期で繰り返して実行される。そして、主制御基板割り込み処理(S5)が終了してから、次に主制御基板割り込み処理(S5)が開始されるまでの残余処理期間中に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタ値の更新処理が複数回に亘って繰り返し実行される。また、割り込み禁止状態のときにCPU51Aに割り込みパルスが入力した場合は、主制御基板割り込み処理(S5)はすぐには開始されず、割り込み許可(S4)がされてから開始される。
主制御基板割り込み処理(S5)について説明する。図6に示すように、主制御基板割り込み処理(S5)では、まず、出力処理(S10)が行われる。出力処理(S10)では、以下説明する各処理により主制御基板50の出力バッファに記憶された各コマンド(制御信号)等が、サブ制御基板57へ出力される。ここで出力されるコマンド(制御信号)には、変動パターンコマンド等が挙げられる。
出力処理(S10)に次いで、入力処理(S11)が行われる。入力処理(S11)では、主にパチンコ遊技機10に取り付けられている各種センサ(普通図柄始動スイッチ18W、始動口センサ14W1,14W2、その他センサ、スイッチ類等(図3参照))が検知した場合の信号入力が行なわれる。続いて行われる動作タイマー減算処理(S12)では、動作タイマーを減算する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)は、上記した主制御基板メインプログラムPG1のループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。即ち、上記表1に示した各種カウンタ値の更新処理は、主制御基板割り込み処理(S5)の実行期間と、その残余処理期間(主制御基板割り込み処理(S5)の終了後、次の主制御基板割り込み処理(S5)が開始されるまでの期間)の両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S13)に次いで、入賞検出処理(S15)が実行される。入賞検出処理(S15)は、図7に示されており、まず、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞したかどうか判断する(S150)。そして、始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞していなければ(S150でno)、この処理(S15)を終了する一方、入賞していれば(S150でyes)、特別図柄保留球数(始動入賞口の保留球数)をロードし、特別図柄保留球数が4以上であるか判断する(S151)。特別図柄保留球数が4以上である場合(S151でyes)、直ちにこの処理(S15)を終了する。特別図柄保留球数が4以上でなければ(S151でno)、特別図柄保留球数に1加算して(S152)、特別図柄関係乱数取得処理(S153)を実行して更新値記憶領域から当該入賞に対する各カウンタ(大当り判定用乱数「ラベル−TRND−A」及び大当り図柄決定用乱数「ラベル−TRND−AZ」の値等を乱数として取得して各保留に対応した乱数バッファ(R10)へ転送する。なお、入賞検出処理(S15)を実行しているときの主制御基板50が本発明の「保留手段」に相当する。
図6に示すように、入賞検出処理(S15)が終了すると、普通動作処理(S16)が行われる。主制御基板50は、この処理(S16)によって、普通図柄当り乱数「ラベル−TRND−H」値に基づいて、普通図柄当りの判定や普通図柄表示装置18Hでの普通図柄の変動及び停止表示、普通図柄当りに基づく始動入賞口14Bにおける可動翼片14C,14Cの開閉を、サブ制御基板57を介さずに直接制御して、普通図柄当りに関する処理を行う。
図6に示すように、普通動作処理(S16)に次いで行われる特別動作処理(S17)は、特別図柄表示装置14Hの表示状態を直接制御する一方、サブ制御基板57を介して表示画面34、ランプ装置、スピーカ25S,25Sを間接的に制御する。
この特別動作処理(S17)は、図8に示されており、遊技の進行に応じて「1」〜「8」の間を変化する特別動作ステータスによって以下の処理が選択される(S170)。詳細には、特別動作ステータスが「1」である場合には、特別図柄待機処理(S171)を、特別動作ステータスが「2」である場合には、変動中処理(S172)を、特別動作ステータスが「3」である場合には、特別図柄確定処理(S173)を、特別動作ステータスが「4」である場合には、大当たり開始処理(S174)を、特別動作ステータスが「5」である場合には、大入賞口開放処理(S175)を、特別動作ステータスが「6」である場合には、大入賞口閉鎖1処理(S176)を、特別動作ステータスが「7」である場合には、大入賞口閉鎖2処理(S177)を、特別動作ステータスが「8」である場合には、大当たり終了処理(S178)を行う。なお、特別動作ステータスは、パチンコ遊技機10の電源オン時には、「1」に設定されている。以下、特別動作処理(S17)で行われる各処理(S171〜S178)について詳説する。
図8に示した特別動作処理(S17)において、特別図柄待機処理(S171)が実行されると、図9に示すように、まず、特別図柄保留球数が「0」か否かがチェックされる(S200)。特別図柄保留球数が「0」である場合(S200でyes)、即ち、始動入賞口14A,14Bへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶が無い場合には、待機画面であるか否かがチェックされる(S201)。そして、待機画面中である場合(S201でyes)には、直ちにこの処理(S171)を抜ける一方、待機画面中でない場合(S201でno)には、待機画面設定処理(S202)を行ってから、この処理(S171)を抜ける。
一方、特別図柄保留球数が「0」ではない場合(S200でno)、即ち、始動入賞口14A,14Bへの入賞に起因して取得された各種カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、以下のステップS203〜S209の処理が行われる。
ステップS203である特別図柄大当り判定処理は、図10に示されており、「大当り遊技」の実行の可否を判定する。具体的には、まず、判定値として、RAM51B(R10)の最下位のカウンタ値記憶領域(即ち特別図柄保留1個目にあたるRAM領域)に記憶された各種乱数値がロードされて、大当り判定用カウンタ「ラベル−TRND−A」値を読み出す(S310)。次に、大当り判定値テーブルのアドレスをセットする(S311)。そして、確変中(確変フラグがセットされている)か否かがチェックされる(S312)。確変中でない場合(S312でno)、即ち通常遊技状態では、大当り判定用乱数「ラベル−TRND−A」が通常遊技状態における当り数値の何れかと一致したか否かがチェックされ(S313)、確変中である場合(S312でyes)、大当り判定用乱数「ラベル−TRND−A」が確変遊技状態における当り数値の何れかと一致したか否かがチェックされる(S314)。
そして、各ステップS313,S314において、取得した大当り判定用乱数「ラベル−TRND−A」が何れかの当り数値と一致した場合には(S313でyes又はS314でyes)、大当りフラグをオンして(S315)、この処理(S203)を抜ける。一方、取得した大当り判定用乱数「ラベル−TRND−A」値が何れの当り数値とも一致しなかった場合には(S313でno又はS314でno)、直ちにこの処理(S203)を抜ける。
図9に示すように、特別図柄大当り判定処理(S203)が終了すると、特別図柄変動態様選択処理(S204)が実行される。この処理(S204)は、図11に示されており、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて遊技状態に応じた変動パターンテーブルから変動パターンを選択する。なお、変動パターンテーブルには、通常遊技状態と確変遊技状態(本実施形態では、ST中)のそれぞれについて、当否判定が当りのときと外れのときのテーブルがあり、詳細には、通常遊技状態で当否判定が外れのときのテーブルには、リーチが成立するときの通常リーチ外れテーブルと、リーチが成立しないときの通常外れテーブルがある。
特別図柄変動態様選択処理(S204)では、まず最初に遊技状態が確変中か否かがチェックされる(S330)。そして、通常遊技の場合(S330でno)には、大当りフラグがオンしているか否かが判別される(S331)。そして、大当りフラグがオンの場合(S331でyes)、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて、通常当りテーブルから変動パターンを選択する(S332)。
一方、ステップS331において、大当りフラグがオンでない場合(S331でno)には、リーチ有無決定用乱数「ラベル−TRND−RC」値がリーチ成立値であるかが判断される(S333)。そして、リーチ成立の場合(S333でyes)には、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて、通常リーチ外れテーブルから変動パターンを選択する(S334)。一方、リーチ成立でない場合(S333でno)には、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて、通常外れテーブルから変動パターンを選択する(S335)。
また、ステップS330において、遊技状態が確変状態であると判断された場合(S330でyeso)には、ステップS331と同様に、大当りフラグがオンしているか否かが判別される(S336)。そして、大当りフラグがオンの場合(S336でyes)には、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて、確変当りテーブルから変動パターンを選択する(S337)。
ここで、本実施形態では、大当り遊技が終了した後の連続外れ回数が増えるに従って、変動ステータスが、「A」、「B」、「C」、「D」の順に変化し、変動ステータスA〜CがST(回数限定の確変状態)、変動ステータスDが通常遊技状態に対応している。そして、確変状態では、変動ステータスA〜Cのそれぞれに対して、変動パターンテーブルが設けられ(図34(A)及び図34(B)参照)、ステップS337では、変動ステータスA〜Cに応じた変動パターンテーブルから変動パターンを選択するようになっている。なお、具体的には、大当り遊技が終了した後の連続外れ回数が0〜3回のときに、変動ステータスが「A」に設定され、連続外れ回数が4〜9回のときに、変動ステータスが「B」に設定され、連続外れ回数が10〜19回のときに、変動ステータスが「C」に設定されるようになっている。また、連続外れ回数が20回以上になると、変動ステータスが「D」に設定されるようになっている。この場合において、変動ステータスAから変動ステータスBへ切り替わるときの連続外れ回数の「4」が本発明の「短期上限回数」に相当し、変動ステータスBから変動ステータスCへ切り替わるときの連続外れ回数の「10」が本発明の「切替基準回数」に相当する。また、変動ステータスCから変動ステータスDへ切り替わるときの連続外れ回数の「20」は、本発明の「所定複数回」に相当し、STの規定上限回数(20回)に一致している。
図11に示すように、ステップS336で、大当りフラグがONでないと判断された場合(S336でno)には、変動態様決定用乱数「ラベル−TRND−T」値に基づいて、確変外れテーブルから変動パターンを選択する(S339)。
そして、上述した各ステップS332,S334,S335,S337,S339の何れかが終了すると、その他の処理(S340)を行って、特別図柄変動態様選択処理(S204)を抜ける。
図9に示すように、特別図柄変動態様選択処理(S204)が終了すると、特別図柄13A,13B,13Cを決定するための図柄作成処理(S205)が実行される。この処理(S205)は、図12に示されており、まず、大当りフラグがONか否か判断する(S350)。そして、大当りフラグがONであれば(S350でyes)、当り図柄決定用乱数「ラベル−TRND−NO」値を、左図柄、中図柄、右図柄にセットし(S351)、この処理(S205)を終了する。
一方、大当りフラグがONでなければ(S350でno)、左図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B1」、中図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B2」、右図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B3」の値を取得する(S352)。そして、各乱数値が一致しているか判断し(S353)、一致していれば(S353でyes)、リーチ有無決定用乱数「ラベル−TRND−RC」値がリーチ成立乱数値と一致しているかどうか判断し(S354)、一致していない場合には(S354でno)、次述するステップS358へジャンプする一方、一致していれば(S354でyes)、中図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B2」値を+1する(S355)。
また、左・中・右の各乱数値が一致していなければ(S353でno)、続いて、左・右の乱数値が一致しているか判断する(S356)。そして、左・右の乱数値が一致していれば(S356でyes)、リーチ有無決定用乱数「ラベル−TRND−RC」値がリーチ成立乱数値と一致しているかどうか判断し(S357)、一致していなければ(S357でno)、右図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B3」値を+1する(S358)一方、一致していれば(S357でyes)、取得した停止図柄に基づく値にする(S360)。
そして、左・右の乱数値が一致していなければ(S356でno)、リーチ有無決定用乱数「ラベル−TRND−RC」値がリーチ成立乱数値と一致しているかどうか判断し(S359)、一致していなければ(S359でno)、上述したステップS360へジャンプする一方、一致していれば(S359でyes)、右図柄を左図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B1」値と同一数値とし、中図柄を左図柄決定用乱数「ラベル−TRND−B1」値に+1した値にする(S361)。以上により、特別図柄13A,13B,13Cが決定される。
図9に示すように、図柄作成処理(S205)が終了すると、特別図柄乱数シフト処理(S206)が行われ、特別図柄保留球数(RAM51Bの特別図柄の保留数記憶領域の数値)を1ディクリメントすると共に、各種カウンタ値の格納場所を1つ下位側にシフトして、特別図柄保留4個目にあたるRAM領域を0クリアする。続いて、特別図柄変動開始処理(S207)が行われ、特別図柄が変動中であることを示すため変動中フラグを1にセットするなど、特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。そして、選択された変動パターンに応じた「特図変動コマンド」がRAM51Bの出力バッファにセットされる(S208)。これにより、RAM51Bの出力バッファにセットされた「特図変動コマンド」が、上記した出力処理(S10)によってサブ制御基板57に出力される。ステップS208の処理が終了すると、特別動作ステータスが「2」に設定される(S209)。そして、特別図柄保留球数が0になるまで、これら特別図柄に対する処理(S203〜S209)が行われ、特別図柄保留球数が消化されることとなる。以上が特別図柄待機処理(S171)の説明である。
特別ステータスが「2」に設定されると、図8に示した特別動作処理(S17)において、変動中処理(S172)を実行される。図13に示すように、変動中処理(S172)では、まず、変動時間が経過したか否かがチェックされる(S262)。ここでいう「変動時間」は、特別図柄変動態様選択処理(S204、図11参照)で設定された変動パターンに応じた変動時間のことであり、変動時間のタイマを確認することで、現在変動中の図柄の動作終了時間か否かを判定する。そして、変動時間が経過していない場合(S262でno)には、直ちにこの処理(S172)を抜けて変動表示を続行する。
一方、変動時間が経過している場合(S262でyes)、「変動停止コマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットし(S263)、特別動作ステータスを「3」にセットして(S264)、その他の処理(S265)を行ってから、変動中処理(S172)を抜ける。
特別動作ステータスが「3」にセットされると(図13のステップS264を参照)、図8に示した特別動作処理(S17)において、特別図柄確定処理(S173)が実行される。図14に示すように、この処理(S173)では、まず最初に変動時間が終了したか否かが判断される(S270)。変動時間が経過していない場合(S270でno)には、この処理(S173)を直ちに抜ける一方、変動時間が経過している場合(S270でyes)には、大当り(大当りフラグがセットされている)か否かチェックする(S271)。
大当りの場合(S271でyes)には、大当り遊技に移行する処理が実行される。具体的には、大当り変動終了時のデータの設定して(S272)、これから実行する大当り遊技が4R大当り、8R大当り、12R大当り、16R大当りの何れであるかに対応して大入賞口15の開放回数(以下、「大入賞口開放有効回数」という)を設定し(S273)、大当りオープニングタイマを設定する(S274)。そして、大入賞口開放有効回数やラウンド間インターバルの時間及び演出等の情報を含む「大当りオープニングコマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットし(S275)、特別動作ステータスを「4」にセットして(S276)、この処理(S173)を抜ける。
一方、大当りでない、即ち、外れの場合(S271でno)には、指定回数減算処理(S276)が実行してされる。指定回数減算処理(S276)は、図15に示されており、まず最初に高確率カウンタが0か否かがチェックされる(S370)。ここでいう「高確率カウンタ」は、ST(回数限定の確変遊技)中の連続外れ回数をカウントするためのもので、大当り遊技の終了時に、例えば、「20」に設定される。高確率カウンタが0でない場合(S370でno)場合には、高確率カウンタを1減算し(S371)、減算した高確率カウンタが0になったか否かが判断される(S372)。そして、ステップS372の結果、高確率カウンタが0でない場合(S372でno)には、ステップS374へ進む一方、ステップS372の結果、高確率カウンタが0になった場合(S372でyes)には、高確率遊技(確変遊技)を終了する設定を実行して(S373)、ステップS374へ進む。
続いて、時短カウンタが0か否かがチェックされる(S374)。ここでいう「時短カウンタ」は、通常遊技状態よりも普通図柄の当否判定が当りとなる可能性が高くなる時短遊技の回数をカウントするもので、本実施形態では、大当り遊技の終了時に、例えば、「20」に設定される。時短カウンタが0でない場合(S374でno)、には、時短カウンタを1減算し(S375)、減算した時短カウンタが0になったか否かがチェックされる(S376)。そして、ステップS376の結果、時短カウンタが0でない場合(S376でno)には、ステップS378へ進む一方、ステップS376の結果、時短カウンタが0になった場合(S376でyes)には、時短遊技を終了する設定を実行して(S377)、ステップS378へ進む。
一方、高確率カウンタ及び時短カウンタが0の場合、即ち、通常遊技の場合(S370でyes、S374でyes)には、ステップS378へジャンプする。
ステップS378では、変動選択カウンタが0か否かがチェックされる(S378)。ここで、「変態選択カウンタ」とは、変動ステータスA〜Dによって予め設定されたカウンタ値であり、変動ステータスAの場合には、例えば、「4」に、変動ステータスBの場合には、例えば、「6」に、変動ステータスCの場合には、例えば、「10」に、変動ステータスD(即ち、通常遊技状態)の場合には「∞」に設定されている。そして、変動選択カウンタが0の場合(S378)には、この処理(S276)を抜ける一方、変動カウンタが0でない場合(S378でno)には、変動選択カウンタを1減算し(S379)、減算後の変動選択カウンタが0になったか否かをチェックする(S380)。そして、減算後の変動選択カウンタが0でない場合(S376でno)には、この処理(S276)を抜ける一方、減算後の変動選択カウンタが0である場合(S380でyes)には、ステータス移行処理(S381)を実行する。
ステータス移行処理(S381)は、図16に示されており、現在の変動ステータスを判別して、次の変動ステータスに移行する設定を実行する。具体的には、現在の変動ステータスが「A」の場合(S400でyes)には、変動ステータスを「B」に設定し(S404)、現在の変動ステータスが「B」の場合(S400でno、S401でyes)には、変動ステータスを「C」に設定し、現在の変動ステータスが「C」の場合(S400でno、S401でno)には、変動ステータスを「D」に設定する。そして、変動選択カウンタを新たに設定した変動ステータスのカウンタ値に設定して(S405)、この処理(S381)を抜ける。
図15に示すように、ステータス移行処理(S381)が終了すると、状態コマンド送信処理(S382)が実行されて、指定回数減算処理(S276)が終了する。状態コマンド送信処理(S382)では、図17に示すように、現在の変動ステータスにおける変動パターンの「ステータスコマンド」を選択し(S500)、「ステータスコマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットする(S501)。
図14に示すように、指定回数減算処理(S276)が終了すると、外れ変動終了時のデータを設定して(S277)、特別図柄確定処理(S173)を抜ける。なお、指定回数減算処理(S276、図15参照)を実行しているときの主制御基板50が本発明の「連続外れ回数カウンタ」に相当し、ステータス移行処理(S381、図16参照)を実行しているときの主制御基板50が本発明の「切替判定手段」に相当する。
特別動ステータスが「4」にセットされると(図14のステップS276を参照)、図8に示した特別動作処理(S17)において、大当り開放処理(S174)を実行すると、図18に示すように、まず、オープニングタイマが0か否かがチェックされる(S510)。オープニングが終了していない場合(S510でno)には、この処理(S174)を直ちに抜ける一方、オープニングが終了している場合(S510でyes)には、大入賞口動作設定処理(S511)に続いて、特別電動役物作動回数設定処理(S512)が実行される。
図19に示すように、大入賞口動作設定処理(S511)では、大入賞口15の開放を設定し(S520)、大入賞口開放タイマを設定する(S521)。そして、「大当りコマンド」をパチンコ遊技機10の外部に備えたデータカウンタに出力して(S522)、この処理(S511)を抜ける。
図20に示す特別電動役物作動回数設定処理(S512)では、大当り遊技の開始からラウンドの回数が4の倍数(4R目,8R目,12R目、16R目)になったか判断するためのラウンドカウンタを1加算する(S530)。そして、当該大当りの総ラウンド数、即ち、大入賞口開放有効回数を1減算し、(S531)、これらラウンドの回数や大入賞口開放有効回数の情報を含む「ラウンドコマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットし(S532)、特別動作ステータスを「5」にセットして(S533)、この処理(S512)を抜ける。
特別動作ステータスが「5」にセットされると(図20のステップS533を参照)、図8に示した特別動作処理(S17)において、大入賞口開放処理(S175)が実行される。図21に示すように、この処理(S175)では、まず、大入賞口スイッチ検出処理(S540)が行われる。大入賞口スイッチ検出処理(S540)は、図22に示されており、大入賞口15の内部に備えた大入賞口入賞スイッチがオンか否か、即ち、大入賞口に遊技球が入賞したか否かがチェックされる(S560)。大入賞口15に遊技球が入賞していない場合(S560でno)には、この処理(S540)を抜ける一方、大入賞口15に遊技球が入球した場合(S560でyes)には、大入賞口入賞個数を1加算し(S561)、「大入賞口通過コマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットして(S562)、この処理(S540)を抜ける。
そして、図21に示すように、大入賞口スイッチ検出処理(S540)が終了すると、大入賞口入賞個数が10個以上か否かがチェックされる(S541)。大入賞口入賞個数が10個以上の場合(S541でyes)には、ステップS543へ進む一方、大入賞口入賞個数が10個未満の場合(S541でno)には、大入賞口開放タイマが0か否かがチェックされる(S542)。大入賞口開放タイマが0でない場合(S542でno)には、この処理(S175)を抜ける一方、大入賞口開放タイマが0の場合、即ち、大入賞口開放時間が終了した場合(S542でyes)には、大入賞口15を閉鎖し(S543)、大入賞口閉鎖1タイマを設定する(S544)。そして、「インターバルコマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットし(S545)、特別動作ステータスを「6」にセットして(S546)、この処理(S175)を抜ける。なお、「大入賞口閉鎖1タイマ」は、大入賞口15が閉じても一定期間だけ遊技球の検出を有効とするためのものであり、例えば、1秒に設定されている。
特別動作ステータスが「6」にセットされると(図21のステップS546を参照)、図8に示した特別動作処理(S17)において、大入賞口閉鎖1処理(S176)が実行される。図23に示すように、この処理(S176)では、大入賞口閉鎖1タイマが0か否かがチェックされる(S580)。大入賞口閉鎖1タイマが経過していない場合(S580でno)には、直ちにこの処理(S176)を抜ける一方、大入賞口閉鎖1タイマが終了した場合(S580でyes)には、RAM51B(図3参照)に記憶された大当りオープニングコマンドからラウンド間インターバルの時間の情報を読み出して大入賞口閉鎖2タイマを設定する(S581)。続いて、直前に実行したラウンドが4の倍数のラウンドであったか否かを判断し(S582)、当該ラウンドが4の倍数でない場合(S582でno)には、この処理(S176)を抜ける一方、当該ラウンドが4の倍数であった場合、即ち、4R目、8R目、12R目又は16R目の何れかであった場合(S582でyes)には、「大当りコマンド」を出力しないように設定し、(S583)、特別動作ステータスを「7」にセットして(S584)、この処理(S176)を抜ける。
特別動作ステータスが「7」にセットされると、図8に示した特別動作処理(S17)において、大入賞口閉鎖2処理(S177)が実行される。図24に示すように、大入賞口閉鎖2処理(S177)では、まず、大入賞口閉鎖2タイマが0か否かが判断される(S600)。この大入賞口閉鎖2タイマは、大当り遊技中におけるラウンド間インターバルとして設定された時間になっている。大入賞口閉鎖2タイマが0でない場合(S600でno)には、直ちにこの処理(S177)を抜ける一方、大入賞口閉鎖2タイマが0である場合、即ち、ラウンド間インターバルが終了した場合(S600でyes)には、大入賞口開放有効回数が0か否かが判断される(S601)。そして、大入賞口開放有効回数が0でない場合(S601でno)には、上述したステップS511(図19参照)及びステップS512(図20参照)と同様に、大入賞口動作設定処理(S602)と特別電動役物作動回数設定処理(S603)とが大入賞口開放有効回数が0になるまで実行される。
ここで、大当り開始処理(S174、図18参照)の大入賞口動作設定処理(S511、図19参照)では、「大当りコマンド」がデータカウンタに出力され、大入賞口閉鎖1処理(S176、図23参照)で、4の倍数のラウンドが終了する度に「大当りコマンド」を出力しないようにし(S582,S583)、大入賞口閉鎖2処理(S177、図24参照)の大入賞口動作設定処理(S602、図19参照)で、再び、「大当たりコマンド」が出力される。このように、本発明のパチンコ遊技機10では、4R大当りを大当りの最小単位とし、4R毎に「大当りコマンド」が出力される構成になっており、大当り遊技が、例えば、12R大当りの場合には、3回、「大当りコマンド」が出力され、データカウンタの大当りカウンタの大当り回数が3加算される。なお、大当り開始処理(S174、図18参照)及び大入賞口閉鎖2処理(S177、図24参照)において大入賞口設定処理(S511、S602)を実行しているときの主制御基板50が本発明の「大当りコマンド送信手段」に相当し、大当りコマンドを受けて大当り回数を報知するデータカウンタが本発明の「大当り回数報知手段」に相当する。
一方、大入賞口開放有効回数が0の場合、即ち、大当りラウンド遊技が終了した場合(S601でyes)には、エンディングタイマを設定し(S604)、「大当たりエンディングコマンド」をRAM51Bの出力バッファにセットする(S605)。そして、特別動作ステータスを「8」にセットして(S606)、この処理(S177)を抜ける。
特別動作ステータスが「8」に設定されると、図8に示した特別動作処理(S17)において、大当り終了処理(S178)が実行される。図25に示すように、大当り終了処理(S178)では、まず、エンディングタイマが0か否かが判断される(S620)。エンディングタイマが0でない場合(S620)には、直ちにこの処理(S178)を抜ける一方、エンディングタイマが0である場合(S620でyes)には、大当り終了の各データを設定する(S621)。そして、変動ステータスを「A」に設定して(S622)、変動選択カウンタを変動ステータスAに対応する「4」に設定する(S623)。次いで、上述したステップS382(図17参照)と同様に、状態コマンド送信処理(S624)を実行し、高確率フラグ及び時短フラグをオンすると共に、高確率カウンタ及び時短カウンタとに「20」をセットし(S625、S626)、特別動作ステータスを「1」にセットして(S627)、この処理(S178)を抜ける。
以上が、特別動作処理(S17、図8参照)で行われる各処理(S171〜S178)についての説明である。図6に示すように、特別動作処理(S17)が終了すると、保留球数処理(S18)が実行される。この処理(S18)は、図26に示されており、RAM51Bに記憶されたカウンタ値群の組数から保留球数を読み取り(S180)、その保留球数のデータを、RAM51Bの出力バッファにセットする(S181)。
図6に示すように、主制御基板割り込み処理(S5)では、保留球数処理(S18)に次いで、本発明に深く関連しないその他の処理(S19)を実行して、主制御基板割り込み処理(S5)から抜ける。そして、図5に示すように、次にメインCPU51Aに割り込みパルスが入力するまで、ステップS2〜ステップS4の処理が繰り返し実行され、割り込みパルスの入力を起因(約4msec後)に、再度、主制御基板割り込み処理(S5)が実行される。すると、上述の如く、前回、主制御基板割り込み処理(S5)が実行されたときにRAM51Bの出力バッファにセットされた制御データが、次に実行された主制御基板割り込み処理(S5)の出力処理(S10)において出力される。以上が、主制御基板50が実行する主制御基板メインプログラムPG1についての説明である。
次に、サブ制御基板57が実行するサブ制御基板メインプログラムPG2の処理について、図27〜図33に示すフローチャートを参照しつつ詳説する。サブ制御基板メインプログラムPG2では、まず最初にCPU初期化処理(S50)が行われ、スタックの設定、定数設定、CPU52Aの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種フラグ及びカウンタ値のリセット等を行う。また、電源基板60に電源をオンすると、電源基板60から電源断信号がサブ制御基板57に送信される。この電源断信号が送信されたときに、RAM52Bのバックアップデータの内容が正常かどうか判断する(S51)。正常であれば(S51でyes)、ステップS53へ進み、RAM52Bの内容が正常でなければ(S51でno)、RAM52Bを初期化し、各種フラグ及びカウンタ値がリセットされ(S52)、ステップS53へ進む。ステップS53では、ウォッチドッグタイマカウンタ1,2が初期化される(S53)。なお、これらステップS50〜S53は、サブ制御基板メインプログラムPG2が、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
ステップS50〜S53によって初期設定が終了すると、割込みが禁止され(S54)、乱数シード更新処理(S55)が実行される。この処理(S55)では、演出抽選用乱数値(ラベル−TRND−E)が更新される。演出抽選用乱数値は、表示画面34で行われる演出を、複数の演出候補の中から選択する際に必要な乱数値であって、例えば「0〜99」の数値範囲で更新される。次いで、演出制御基板70、ランプ制御基板71、音声制御基板55(図3参照)に各種コマンドを送信するコマンド送信処理(S56)を実行し、ウォッチドッグタイマカウンタ1の初期化(S57)、割込み許可(S58)を行う。そして、これら処理(S54〜S58)を無限ループで繰り返す。
サブ制御基板メインプログラムPG2では、上述したステップS54〜S58の無限ループに対して、受信割り込み処理(S59)、2msタイマ割り込み処理(S60)、10msタイマ割り込み処理(S61)が割り込んで実行される。サブ制御基板57が主制御基板50からストローブ信号を受けると、他の割り込み処理(S60,S61)に優先して受信割り込み処理(S59)が実行される。また、2msタイマ割り込み処理(S60)は、10msタイマ割り込み処理(S61)より優先して実行され、10msタイマ割り込み処理(S61)は、2msタイマ割り込み処理(S60)間の残余時間に割り込んで実行される。
10msタイマ割込み処理(S61)は、サブ制御基板57に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する。図28に示すように、この処理(S61)では、まず、メインコマンド解析処理(S80)が実行される。
図29に示すように、メインコマンド解析処理(S80)では、主制御基板50から受け取った受信コマンドの中から各コマンドに対応した処理を実行する。具体的には、まずオープニングコマンドがあるか否かが判断される(S800)。受信コマンドの中に、例えば、大当りオープニングコマンドがある場合(S800でyes)には、大当りオープニングを実行して(S801)、この処理(S80)を抜ける一方、何れのオープニングコマンドもない場合(S800でno)、ステップS802へ進む。続いて、エンディングコマンドがあるか否かが判断される(S802)。受信コマンドの中に、例えば、大当りエンディングコマンドがある場合(S802でyes)には、大当りエンディングを実行して(S803)、この処理(S80)を抜ける一方、何れのエンディングコマンドもない場合(S802でno)には、ステップS804へ進む。ステップS804では、ラウンドコマンドがあるか否かが判断され、ラウンドコマンドがない場合(S804でno)には、ステップS806へ進む一方、ラウンドコマンドがある場合(S804でyes)には、ラウンド処理(S805)を実行する。
ラウンド処理(S805)では、図30に示すように、まず、ラウンドコマンドに基づいて実行中のラウンドが4の倍数のラウンドか否か、即ち、4R目、8R目、12R目及び16R目の何れかであるかがチェックされる(S820)。4R目、8R目、12R目及び16R目でない場合(S820でno)には、通常のラウンド演出をセットする(S822)。一方、実行中のラウンドが4R目、8R目、12R目及び16R目の何れかである場合(S820でyes)には、セット間最終ラウンド演出をセットする(S821)。セット間最終ラウンド演出とは、図37に示すように、4R目、8R目、12R目及び16R目に表示画面34に、例えば、「お宝を発見すればボーナス継続」と表示して、そのラウンドが終了した後のセット間インターバル或いはST(大当り遊技終了後の確変)での演出内容によって、大当り遊技が継続するのか否かを遊技者に報知するものである。なお、このセット間最終ラウンド演出を実行しているときの液晶表示装置13が本発明の「事前演出内容報知手段」に相当する。
図29に示すように、ラウンドコマンドがない場合(S804でno)には、インターバルコマンドがあるか否かが判断される(S806)。インターバルコマンドがない場合(S806でno)には、この処理(S80)を抜ける一方、インターバルコマンドがある場合(S806でyes)には、インターバル抽選処理(S807)が実行される。
インターバル抽選処理(S807)は、図31に示されおり、まず最初に主制御基板50から送信された大当りオープニングコマンド、ラウンドコマンド、及びインターバルコマンドに基づいてラウンド間インターバルの種類を判断する(S840)。ここで、大当たりオープニングコマンドには、上述したように、ラウンド間インターバルの実行時間の情報が含まれ、ラウンドコマンド及びインターバルコマンドには、現在実行中のラウンドが何ラウンド目であるか、或いは現在実行中のラウンド間インターバル(即ち、通常インターバル及びセット間インターバル)が何ラウンド目と何ラウンド目の間のものであるかの情報が含まれており、これによりラウンド間インターバルの種類を特定することができる。
そして、ラウンド間インターバルがセット間インターバルのうちの短時間インターバルである場合(S841でyes)には、図35に示すセット間インターバルの短時間演出テーブルから演出を抽選して(S842)、「インターバル演出コマンド」をセットして(S843)、その他のインターバル処理を実行し(S844)、この処理(S807)を抜ける。一方、当該ラウンド間インターバルがセット間インターバルのうちの長時間インターバルである場合(S841でno、S845でyes)には、セット間インターバルの長時間演出テーブルから演出を抽選して(S846)、ステップS843、ステップS844と同様の手順で、ステップS847、ステップS848が実行される。
また、当該ラウンド間インターバルが通常インターバルの場合(S841でno、S845でno、S849でyes)には、ステップS844と同様の処理(S850)が実行される。そして、ステップS841、S845、S849の何れにも該当しない場合、即ち、全てのラウンド間インターバルが終了してエンディングを行う場合には、大当り終了後のST状態の演出を抽選する処理等が実行される(S851)。
ここで、図37には、長時間セット間インターバルで実行される演出の一例が示されている。図37(A)の例に示すように、本実施形態の大当り遊技では、4の倍数のラウンドの実行中に、セット間インターバル中に実行される演出の内容を報知するメッセージ、即ち、「お宝を発見すればボーナス継続!」とうメッセージが表示画面34に表示される。そして、そのラウンドが終了すると、主人公がお宝を探す演出が表示され(図37(B))、扉を開けると、お宝が発見されるという演出が表示される(図37(C)〜(D))。そして、画面に「おめでとう!」のメッセージが表示され、セット間インターバル後の1つ目のラウンド(図37では第5ラウンド)が開始される(図37(E))。詳細には、長時間セット間インターバルの最後には、大当り遊技のオープニング演出と同じ演出が実行されるようになっている。また、図37(E)に示す画面では、星マークが4つ表示されていて、このマークは、1ラウンド消化する毎に1つずつ消えていく。そして、星マークが1つになると、再度、図37(A)に示したメッセージが表示されるようになっている。なお、「お宝を発見すればボーナス継続!」というメッセージを表示しているときの液晶表示装置13(表示画面34)が本発明の「事前演出内容報知手段」に相当する。また、以下では、図37(B)に示した演出を「セット間インターバル前半演出」(本発明の「インターバル前半演出」に相当する)と、図37(C)〜(D)に示した演出を「セット間インターバル後半演出」(本発明の「インターバル後半演出」に相当する)と呼ぶことにする。
また、図38には、短時間セット間インターバルで実行される演出の一例が示されている。図38(A)は、図37(A)で説明したのと同様に、4ラウンド目の実行中に表示画面34に表示される演出である。この例では、短時間セット間インターバルの初期に行われる演出が、長時間セット間インターバルの初期に行われる演出と共通し(図37(B)及び図38(B)参照)、その後、お宝を発見する演出(図38(C))が実行される。即ち、長時間セット間インターバルの演出で実行される途中の演出(図37(C)に示した演出)が省略されている。なお、短時間セット間インターバルにおいても、長時間セット間インターバルと同様に、大当り遊技のオープニング演出と同じ演出が最後に実行されるようになっている。
図29に示すステップS806に続いて、特図変動コマンドがあるか否かがチェックされる(S808)。特図変動コマンドがない場合(S808でno)には、ステップS810へ進む一方、特図変動コマンドがある場合(S808でyes)には、特図変動抽選処理(S809)が実行される。この処理(S809)は、図32に示されており、まず、遊技状態が通常遊技状態であるか否か判断される(S860)。通常遊技状態である場合(S860でyes)には、通常変動予告抽選が実行される(S861)。
一方、確変状態の場合(S860でno)には、サブ制御基板57に設定されている現在の変動ステータスによって以下の処理が選択される。変動ステータスが「A」の場合(S862でyes)には、図34(A)及び図34(B)に示すステータスA用予告抽選テーブルから予告演出を抽選し(S863)、変動ステータスが「B」の場合(S862でno、S864でyes)、ステータスB用予告抽選テーブルから予告演出を抽選し(S865)、変動ステータスが「C」の場合(S862でno、S864でno、S866でyes)、ステータスC用予告抽選テーブルから予告演出を抽選する(S867)。また、ステータスA〜Cの何れでもない場合(S862でno、S864でno、S866でno)には、ステップS861と同様の処理(S868)が実行される。
ここで、図34(A)に示すように、変動ステータスAのときに選択される予告演出A,Bは、図35に示した短時間セット間インターバルで実行される演出A,Bに対応した内容になっている。また、変動ステータスB,Cのときに選択される演出のうち、予告演出Cー1,C−2がセット間インターバルでの演出Cに、予告演出D−1,D−2がセット間インターバルでの演出Dに、予告演出E−1,E−2がセット間インターバルでの演出Eに対応した内容になっている。なお、インターバルでの演出A〜Eと、予告演出A〜E−2とは、演出の結果が同じになっていて、本発明の「共通演出」に相当する。
また、変動ステータスAのときの予告演出A,B(即ち、変動ステータスAのときの当りの表示演出)は、短時間セット間インターバルの実行時間(6秒)よりも短い時間(4.8秒)に設定されている。また、変動ステータスBのときの予告演出C−1〜E−1及び変動ステータスCのときの予告演出C−2〜E−2(即ち、変動ステータスB,Cのときの当りの表示演出)は、何れも短時間セット間インターバルの実行時間(6秒)よりも長く、長時間セット間インターバルの実行時間(32秒)よりも短い時間に設定されている。具体的には、変動ステータスCのときの当りの表示演出の時間(14秒)は、変動ステータスBのときの当りの表示演出の時間(23秒)よりも短くなっている。また、図34(B)に示すように、変動ステータスA〜Cの何れの場合においても、外れの変動表示の時間は一定(1.2秒)になっている。
このように、特図変動抽選処理(S809、図32参照)では、変動ステータスに応じて、ST中に実行する当りの表示演出の演出時間を異ならせて、変動ステータスAのときに当りを引いたときには、ST突入後、大当り遊技が開始されるまでの時間を短時間セット間インターバルの実行時間(6秒)に近づくようにし、変動ステータスB,Cのときに当りを引いたときには、変動ステータスBと変動ステータスCとの間で、当りの表示演出の実行時間を異ならせることで、変動ステータスB,Cの何れの場合に当りを引いても、ST突入後、大当り遊技が開始されるまでの時間を長時間セット間インターバルの実行時間(32秒)に近づくようにしている(図36参照)。即ち、特図変動抽選処理(S809)を実行しているときのサブ制御基板57が本発明の「当り表示演出期間変更手段」に相当する。
図37及び図38には、ST中(確変中)に当りとなった場合に、表示画面34に表示される演出の流れが示されている。大当り遊技の最後のラウンド(即ち、4の倍数のラウンド)では、上述したセット間インターバルのときと同様に、ST中に実行される演出の内容を報知するメッセージ、即ち、「お宝を発見すればボーナス継続!」といったメッセージが表示画面34に表示される(図37(A))。図37(F)〜(H)の例に示すように、ST中に外れの当否判定が行われている間は、長時間セット間インターバルの初期に行われる演出と同じ内容の演出が表示画面34にて実行される。このとき、特別図柄13A〜13Cは、表示画面34の隅に小さく表示されている。ST中のうち変動ステータスBのときに当りを引くと、その当りの表示演出として、長時間セット間インターバルの途中から行われる演出、具体的には、図37(C)〜(E)に示した演出と同じ内容の演出が実行される(図37(G)〜(I))。そして、大当り遊技が終了した後、ST中に当りとなって、次の大当り遊技が実行されるまでの時間と、長時間セット間インターバルの実行時間とが一致又は近似するようになっている。なお、図37(B)に示す演出を「インターバル前半演出」と、図37(C)〜(D)に示す演出を「インターバル後半演出」と呼ぶことにする。
また、図37(J)〜(L)には、STのうち変動ステータスCのときに当りを引いた場合の例が示されている。図37(F)〜(H)と同様に、外れの表示演出が実行されている間は、インターバル前半演出が実行され、当りの表示演出でインターバル後半演出と同じ内容の演出が実行される。ここで、ST終了間際に当りとなると、外れの表示演出の実行に消費した時間が長くなるが、変動ステータスCのときの当りの表示演出の実行時間は、変動ステータスBのときの当りの表示演出の実行時間よりも短く設定されているので(図34(A)参照)、STの終了間際に当りとなった場合であっても、大当り遊技が終了した後、変動ステータスB、Cのときに当りとなって、次の大当り遊技が実行されるまでの時間と、セット間インターバルの実行時間とが、近似するようになっている(図36参照)。なお、図37(F)〜(H)又は図37(J)〜(L)に示したST中の一連の演出が本発明の「特別表示演出」に相当する。
また、図38(E)〜(G)には、変動ステータスAのときに当りを引いた場合の例が示されている。この場合には、当りの変動表示の演出では、短時間セット間インターバルで行われる演出に対応した内容の演出(即ち、図37(C)に示す演出を省略したもの)が実行されて(図38(E)〜(F))、新たな大当り遊技が実行される(図38(G))。また、変動ステータスAのときの当りの表示演出の実行時間は、短時間セット間インターバルの実行時間よりも短く設定されているので(図34(A)及び図35参照)、大当り遊技が終了した後、次の大当り遊技が実行されるまでの時間と、短時間セット間インターバルの実行時間とが、近似するようになっている(図36参照)。なお、図38(E)〜(F)に示したST中の一連の演出が本発明の「短期特別表示演出」に相当する。
図29に示すステップS808に続いて、ステータスコマンドがあるか否かがチェックされる(S810)。ステータスコマンドがある場合(S810でyes)には、ステータス処理(S811)が実行される。この処理(S811)は、図33に示されており、まず、遊技状態が通常遊技状態であるか否か判断される(S880)。通常遊技状態の場合(S880でyes)には、変動ステータスに「D」がセットされる(S881)。一方、確変状態の場合(S880でno)には、主制御基板50から受けたステータスコマンドが、変動ステータスが「A」〜「C」の何れであるかを判別し(S882,S884,S886)、主制御基板50から受けたステータスコマンドが、変動ステータス「A」のものである場合(S882でyes)、サブ制御基板57の変動ステータスに「A」をセットし(S883)、主制御基板50から受けたステータスコマンドが、変動ステータス「B」のものである場合(S882でno、S884でyes)、サブ制御基板57の変動ステータスに「B」をセットし(S885)、主制御基板50から受けたステータスコマンドが変動ステータス「C」のものである場合(S882でno、S884でno、S886でyes)には、サブ制御基板57の変動ステータスに「C」がセットされる(S887)。また、主制御基板50から受けたステータスコマンドが、変動ステータス「A」〜「C」の何れでもない場合(S882でno、S884でno、S886でno)には、異常と判断し、サブ制御基板57の変動ステータスに「D」をセットする(S888)。
図29に示すように、メインコマンド解析処理(S80)において、受信した全てのコマンドが実行されるか、又は受信したコマンドの中にオープニングコマンド等がない場合(S800でno、S802でno、S804でno、S806でno、S808でno、S810でno)には、その他の受信コマンドに対応する処理を実行して(S812)、メインコマンド解析処理(S80)を抜ける。
図28に示すように、10msタイマ割り込み処理(S61)では、メインコマンド解析処理(S80)に続いて、本発明に深く関連しないその他の処理(S81)、ウォッチドッグタイマカンタ2の初期化(S82)を実行して、この処理を抜ける。以上が、サブ制御基板57が実行するサブ制御基板メインプログラムPG2の処理についての説明である。
パチンコ遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、パチンコ遊技機10の作用効果について説明する。遊技を開始するために操作ノブ28を回動操作すると、遊技球が遊技領域R1に向かって打ち出される。遊技球は、遊技領域R1に配置された役物や障害釘に衝突して流下方向をランダムに変化させながら流下する。
遊技球が第1又は第2の始動入賞口14A,14Bに入賞すると、遊技状態及び当否判定に応じて、変動態様(図15〜17参照)が選択され、表示装置34にて特別図柄32A,32B,32Cの変動表示が開始される。そして、左、中、右の全ての特別図柄が同じ図柄で停止表示すると、「大当たり遊技」が開始される。即ち、大入賞口15を閉鎖していた可動扉15Tが所定期間に亘って前方に倒れ、遊技領域R1を流下する遊技球が可動扉15Tを案内にして大入賞口15に入賞可能となる。
ここで、パチンコ遊技機10では、当りの入賞があったとき(遊技球が始動入賞口14A,14Bに入賞したとき)に取得した乱数に基づいて、大当り遊技が4R当り、8R当り、12R当り、16R当りの何れかに選択される。そして、大当り遊技が開始され、4ラウンド目が実行されると、図37(A)又は図38(A)に示すように、表示画面34に、4ラウンド目が終了した後に行われる演出が特定の結果となればボーナスが継続する旨のメッセージが表示される。
実行中の大当り遊技が8R以上の大当り遊技であった場合には、図37(B)〜(E)又は図38(B)〜(D)に示すように、長時間セット間インターバル又は短時間セット間インターバルを経て、5ラウンド目が開始される。
一方、大当り遊技が4R当りであった場合には、4ラウンド目が終了した後、ST(確変)に突入する。ST中に外れを引いている間は、外れの表示演出として、セット間インターバル前半演出と同じ内容の演出が実行される(図37(F)及び図37(J))。ここで、STに突入してからの連続外れ回数が、例えば、4〜9回のとき(即ち、変動ステータスBのとき)に大当りを引くと、当りの表示演出として、セット間インターバル後半演出と同じ内容の演出が実行される(図37(G)〜(H))。また、連続外れ回数が、例えば、10〜19回のとき(即ち、変動ステータスCのとき)に大当りを引いたときも、当りの表示演出として、セット間インターバル後半演出と同じ内容の演出が実行される(図37(K)〜(L))。ここで、連続外れ回数が10回目以降での当りの変動表示の実行時間は、連続外れ回数が4〜9回のときの当りの変動表示の実行時間よりも短くなっているので、ST中に次の大当りを引いたときの、大当り遊技間の時間が、長時間セット間インターバルの時間に近づく。即ち、ST中の外れ変動表示が続くことで外れの表示演出時間が加算されていくことから、外れの変動回数が多くなるほど大当りを引いたときの当りの変動表示の実行時間を短くして、外れの変動表示の実行時間及び当りの変動表示の実行時間の合計(大当り遊技終了後から次の大当り遊技開始までの時間)がインターバル演出時間に近づくように構成されている。
また、STに突入してからの連続外れ回数が、例えば、0〜3回のとき(即ち、変動ステータスAのとき)に大当りを引くと、当りの表示演出として、短時間セット間インターバルで行われる演出の後半部分に対応した演出が実行される(図38(E)〜(F))。そして、STに突入してから次の大当り遊技が開始されるまでの時間が、短時間セット間インターバルの実行時間に近づく。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り遊技が終了してから次の大当り遊技が実行されるまでの特別表示演出と、大当り遊技中に実行される長時間セット間インターバルの演出とが、内容及び実行時間の両方において一致又は類似した構成になっているので、遊技者は、4ラウンド目が終了したときに、大当り遊技が終了したのか、その大当り遊技が8R以上の大当りであって大当り遊技はまだ継続中なのかを見分けることが困難になる。これにより、大当り遊技が続くのかというドキドキ感を遊技者に与えることができ、大当り遊技の趣向性を高めることが可能になる。また、セット間インターバル中とST中の見分けが遊技者にとって困難となるので、4R当りが連チャンしているかのようなゲーム性を演出することが可能になる。しかも、4ラウンド消化後に、セット間インターバルが実行される場合であっても、大当り遊技が終了する場合であっても、その4ラウンド消化後に実行される演出の内容が事前に報知されることで、4の倍数のラウンドを消化しているときに遊技者にドキドキ感を与えることが可能になり、その後に行われる演出に興味を持たせることができる。
また、長時間セット間インターバルよりも短い期間に設定された短時間セット間インターバルを経て、次の4ラウンドが実行されることがあるので、次の4ラウンドが開始されるタイミングについてもドキドキ感を遊技者に与えることが可能になる。また、長時間セット間インターバルしかない場合には、インターバル期間の度に長期間のインターバル演出が実行されることで大当り消化のテンポが悪くなったり、1種類しかインターバル期間が無いために大当り遊技が単調なものになる虞があるが、短時間セット間インターバルも備えることでインターバル演出の時間に幅を持たせて大当り遊技が単調になることを抑制でき、また、短時間セット間インターバルによって大当り消化のテンポをよくすることができる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、実行時間の異なる長時間セット間インターバル(32秒)と短時間セット間インターバル(6秒)の2種類のセット間インターバルを備えた構成であったが、長時間セット間インターバルのみ、或いは、短時間セット間インターバルのみの1種類のセット間インターバルを備えた構成としてもよいし、実行時間の異なる3種類以上のセット間インターバルを備えた構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、大当り遊技として、ラウンド数が4の倍数の複数種類を備えた構成であったが、ラウンド数が4以外の他の数の倍数である複数種類を備えた構成であってもよい。また、この場合において、1つのラウンドのみで構成された1R当りを大当り遊技の最小単位(本発明の「単位大当り遊技」)として、例えば、2R当り、3R当り、・・・、10R当りの合計10種類の大当り遊技を備えた構成としてもよい。
(3)図39に示すように、ST中に規定上限回数まで外れを引き続けた場合、その規定上限回数目(即ち、STの最後の回転)の外れの表示演出を、セット間インターバル後半演出に類似させ、演出の結果のみがセット間インターバル後半演出と異なるようにしてもよい。なお、この場合において、大当り遊技の終了後、規定上限回数目の外れの表示演出が終了するまでの時間を、セット間インターバルの実行時間に一致又は類似させた構成とすれば、大当り遊技の終了後の一定の期間、遊技者にドキドキ感を与えると共に、その期間に実行される演出の結果に興味を持たせることができる。
(4)上記実施形態では、長時間セット間インターバルで実行される演出と、短時間セット間インターバルで実行される演出とは、冒頭部分が重複するようになっていたが(図37(B)及び図38(B)参照)、両演出が全く異なるものであってもよい。なお、この場合、短期特別表示演出は、短時間セット間インターバルに一致又は類似した内容とすればよい。
(5)上記実施形態では、本発明の「短期上限回数」が、特別図柄の保留上限数に一致した構成であったが、保留上限数より小さい数であっても大きい数であってもよい。
(6)STの規定上限回数が、特別表示演出が実行されるか否かの基準となる連続外れ回数(本発明の「所定複数回」)より大きい数に設定されてもよい。
(7)上記実施形態では、ST中の変動ステータスによって当りの表示演出の実行時間を変更していたが、ST中の1変動ごとに当りの表示演出の実行時間を異ならせてもよい。なお、この場合において、ST中の何れの変動が当りとなっても、特別表示演出の実行時間がセット間インターバルの実行時間に一致するようにしてもよい。また、外れの変動表示の実行時間の合計時間に応じて当りの表示演出の実行時間を異ならせるようにしてもよい。なお、この場合において、ST中の外れの変動表示の実行時間は一定ではなく複数種類の中から決定されるようにしてもよい。