JP2013182417A - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013182417A
JP2013182417A JP2012045782A JP2012045782A JP2013182417A JP 2013182417 A JP2013182417 A JP 2013182417A JP 2012045782 A JP2012045782 A JP 2012045782A JP 2012045782 A JP2012045782 A JP 2012045782A JP 2013182417 A JP2013182417 A JP 2013182417A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
observation
resolution
virtual
observation distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012045782A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoyuki Hasegawa
直之 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2012045782A priority Critical patent/JP2013182417A/ja
Publication of JP2013182417A publication Critical patent/JP2013182417A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Generation (AREA)

Abstract

【課題】オブジェクトの画像を出力機器上に再現する際に、観察距離の変化に応じて、オブジェクトの光沢やテクスチャをより忠実に再現する。
【解決手段】まず変換特性取得部202がオブジェクトの表面の変角特性データを取得する。実観察距離取得部204および仮想観察距離取得部205がそれぞれ、出力機器と観察者との実観察距離および出力機器上で再現されるオブジェクトに対する仮想観察距離を取得する。変角特性変換部206では、実観察距離および仮想観察距離に応じて、視覚による実観察開口角および仮想観察開口角を算出し、その差分に応じて変角特性データに対するフィルタリングを行う。そしてレンダリング処理部207は、該変換された変角特性データを用いてオブジェクトの画像データに対するレンダリングを行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、オブジェクトの画像を出力機器上に再現する画像処理装置および画像処理方法に関する。
例えばデザイナが新製品等をデザインする際、CG技術を用いて各素材の質感(光沢、テクスチャ等)を設定し、レンダリングして製品の仕上がりイメージを作成する。この際、クライアントに正確に仕上がりイメージを伝え、かつ、生産工程においてデザイナが意図した通りのものが生産されるようにするためには、これら光沢やテクスチャの特性を忠実に再現することが重要である。
実物(オブジェクト)の光沢やテクスチャの特性を忠実に再現するには、観察条件の変化を考慮した再現処理(レンダリング処理)を行う必要がある。観察条件の変化としては、観察者とオブジェクトとの距離を仮想的に変え、実物を拡大して観察したり、観察者に対する実物や照明の角度を変えて観察したりするケースも多々ある。CG技術においては特に、このような観察条件の変化に対応したレンダリング処理が必要となる。
従来より、光沢やテクスチャの特性を観察条件の変化を考慮して再現するために、ある角度で取得されたテクスチャを観察角度に応じて変換することで、任意の観察角度に対応したテクスチャを生成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-223650号公報
しかしながら上記任意の観察角度に対応したテクスチャを生成する技術においては、観察距離が変わった場合の視覚特性の変化については考慮していないため、忠実再現精度に改善の余地がある。例えば、観察距離が長いと視覚の解像度は低くなり、開口角は高くなるため、オブジェクトの微細なテクスチャはボケて観察され、また、光沢等の照明の写り込みは鮮明に見えるようになる。
本発明は上記問題に鑑み、観察距離の変化に応じて、オブジェクトの光沢やテクスチャをより忠実に再現するレンダリング処理を行う画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、オブジェクトの画像を出力機器上に再現する画像処理装置であって、前記オブジェクトの表面の変角特性データを取得する変角特性取得手段と、前記出力機器と観察者の距離を示す実観察距離の情報を取得する実観察距離取得手段と、前記出力機器上で再現される前記オブジェクトに対する仮想的な観察距離を示す仮想観察距離の情報を取得する仮想観察距離取得手段と、前記実観察距離に応じた視覚の開口角である実観察開口角を算出する実観察開口角の算出手段と、前記仮想観察距離に応じた視覚の開口角である仮想観察開口角を算出する仮想観察開口角の算出手段と、前記実観察開口角と前記仮想観察開口角の差分に応じて、前記変角特性データに対するフィルタリングを行う変角特性変換手段と、該フィルタリング後の前記変角特性データを用いて前記オブジェクトの画像データをレンダリングするレンダリング手段と、を有することを特徴とする。
本発明により、観察距離の変化に応じて、オブジェクトの光沢やテクスチャをより忠実に再現するレンダリング処理を行うことが可能となる。
本発明における画像処理装置のシステム構成を示すブロック図、 第1実施形態における画像処理を示すフローチャート、 第1実施形態における画像処理装置の機能構成を示すブロック図、 第1実施形態における変角特性データの一例を示す図、 第1実施形態における変角特性の測定方法の一例を示す図、 第1実施形態におけるユーザインターフェース例を示す図、 第1実施形態における変角特性フィルタリングを示すフローチャート、 第1実施形態における変角特性フィルタリングの特徴を示す図、 第1実施形態におけるレンダリング処理を示すフローチャート、 第1実施形態における仮想観察環境例を示す図、 第2実施形態における変角特性フィルタリングを示すフローチャート、 第2実施形態における変角特性フィルタリングの特徴を示す図、 第2実施形態における変角特性の測定条件例を示す図、である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に関る本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示す図である。同図において入力部101は、ユーザからの指示や、データを入力する装置であり、キーボードやマウス等のポインティングデバイスを含む。表示部102は、GUI等を表示する表示デバイスであり、CRTや液晶ディスプレイ等である。なお表示部102は、本実施形態において生成されたオブジェクト画像を表示する出力機器としても機能する。データ保存部103は、画像データやプログラムを蓄積する装置であり、通常はハードディスクが用いられる。CPU104は、上述した各構成の処理全てを統括的に制御する。ROM105とRAM106は、上記処理にかかる制御プログラムやデータ、作業領域等をCPU104に提供する。なお、処理に必要な制御プログラムがデータ保存部103やROM105に格納されている場合には、一旦RAM106に読み出された後に実行される。また、通信部107を経由して画像処理装置がプログラムを受信する場合には、一旦データ保存部103に記録した後にRAM106に読み込まれるか、又は、通信部107からRAM106に直接読み込まれて実行される。通信部107は、機器間の通信を行うためのI/Fであって、周知のEthernet(登録商標)やUSB、IEEE、Bluetooth(登録商標)、等の通信方式が適用可能である。なお、本実施形態の画像処理装置のシステム構成については、上記以外にも様々な構成要素が存在するが、本発明の主眼ではないためその説明については省略する。
本実施形態では、オブジェクト表面のテクスチャを忠実に再現した画像を作成するために、ユーザが該再現画像を観察する際の出力装置に対する観察距離を指定し、該観察距離に応じたレンダリング処理を行う。このレンダリング処理は、オブジェクト表面に対応する試料の変角特性データを用いて行われる。なお、変角特性データの詳細については後述する。
図3に、上記構成からなる本実施形態の画像処理装置における画像処理を実行するための機能構成を示す。同図において、入力部203がユーザによる実観察距離と仮想観察距離の情報の入力を受け、それぞれの入力値を実観察距離取得部204と仮想観察距離取得部205で取得する。変角特性取得部202は、例えば試料について予め測定された変角特性データ201を取得し、変角特性変換部206において該変角特性データ201に対し観察距離に応じたフィルタリングを施す。そしてレンダリング処理部207において、予め作成されたオブジェクトデータ209に対し、該フィルタリング後の変角特性データを用いたレンダリングを行うことで、出力機器208において観察距離に応じた質感が再現される。なお、図3における入力部203はすなわち図1に示す入力部101であり、また出力機器208はすなわち表示部102である。
●画像処理(概要)
以下、本実施形態における画像処理について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。
まずS1001で変角特性取得部202において、対象物(オブジェクト)を測定する等によって予め得られた、オブジェクト表面の変角特性データ201を読み込む。ここで変角特性データとはBTF(Bidirectional Texture Function)とも称され、試料の各画素位置(i,j)に対する各入射角θin、受光(出射)角θoutにおける反射強度(変角反射強度)を示したものである。図4に、本実施形態における変角特性データBTFの具体例を示す。変角特性データBTFは、例えば図5に示すような方法によって測定される。図5では、試料面302に測定光源301からの光を照射し、その反射光を受光器303で測定することで、各画素位置(i,j)に対する各入射角θin、受光(出射)角θoutにおける反射強度(変角反射強度)を、変角特性データBTFとして取得する。この変角特性データBTFは、下式(1)で表現される。式(1)において、θin:入射角、θout:出射角、i:横方向画素位置、j:縦方向画素位置、である。
BTF(θin,θout,i,j) …(1)
なお、ここでは変角特性データとして式(1)で表現されるBTFを示したが、入射角および出射角をそれぞれ、天頂角および方位角の2種に分割した式(2)を用いても良い。また、式(3)に示すような、位置に寄らず一様な変角特性データ(BRDF:Bidirectional Reflection Distribution Function)を用いてもよい。
BTF(θin,ωin,θout,ωout,i,j) …(2)
BRDF(θin,θout) …(3)
次にS1002では実観察距離取得部204において、マウスやキーボード等の入力部203から、図6(a)に示すようなユーザインタフェースを介して、CRT等の出力機器208を観察する際の距離(実観察距離)Drを設定する。またS1003でも仮想観察距離取得部205において同様に、入力部203から、図6(b)に示すようなユーザインタフェースを介して、出力機器208上で表示されるオブジェクトに対する、仮想的な観察距離(仮想観察距離)Diを設定する。なお、ここでは実観察距離Drおよび仮想観察距離Diをユーザ指示により入力する例を示したが、測距手段による実測を行ったり、所定の設定値を用いる等、必ずしもユーザによる入力を行わなくても良い。
次にS1004では変角特性変換部206において、変角特性取得部202で取得した変角特性データ201に対し、実観察距離Drと仮想観察距離Diにおける開口角、解像度の違いを考慮した変換処理(フィルタリング)を施す。なお、このフィルタリング処理の詳細については後述する。
そしてS1005ではレンダリング処理部207において、フィルタリング後の変角特性データを用いたレンダリング処理を行う。なお、このレンダリング処理の詳細については後述する。
●変角特性フィルタリング(S1004)
以下、上記S1004における変角特性のフィルタリング処理について詳細に説明する。まず図8を用いて、本実施形態における変角特性フィルタリングの特徴について説明する。図8(a)における右肩上がりの実線は、出力機器208上で再現する仮想的なオブジェクトと観察者の距離(仮想観察距離Di)に応じた、視覚の開口角(仮想観察開口角)φiと解像度(仮想観察解像度)Riの相関ラインを示す図である。ここで開口角とは、光軸上の被写体の一点と入射瞳孔径のなす角度である。なおこの例では、仮想的なオブジェクトと観察者の距離としては、近距離(10cm)〜遠距離(100cm)の範囲を示している。すなわち、ユーザによって指示された、出力機器208上での仮想観察距離Diに応じて、出力機器208上での仮想観察開口角φiと仮想観察解像度Riが、該相関ライン上のいずれかの点として決定される。
ここで、実観察距離Drにおける視覚の開口角(実観察開口角)φrと解像度(実観察解像度)Rrが、図8(a)中の丸印の位置で得られたとする。すると本実施形態では、実観察開口角φrおよび実観察解像度Rrと、仮想観察距離Diにおける仮想観察開口角φiおよび仮想観察解像度Riとの比較結果に基づき、変角特性データ201にフィルタリング処理を施す。具体的には、仮想観察開口角φiと実観察開口角φrの大小関係に応じて、変角特性データ201に対し視覚の開口角を変換する処理(狭開口角化処理/広開口角化処理)を行う。図8(a)では、実観察開口角φrに対し、仮想観察開口角φiがより大きい方向にあれば開口角を広げる広開口角化処理を行い、より小さい方向にあれば開口角を狭める狭開口角化処理を行う旨を示している。同様に、仮想観察解像度Riと実観察解像度Rrの大小関係に応じて、変角特性データ201に対し解像度変換処理(低解像度化処理/高解像度化処理)を行う。図8(a)では、実観察解像度Rrに対し、仮想観察解像度Riがより高い方向にあれば高解像度化処理を行い、より低い方向にあれば低解像度化処理を行う旨を示している。
図8(b)に、高解像度化処理/低解像度化処理、及び、広開口角化処理/狭開口角化処理を実施した際の変角特性データの変化の概念図を示す。同図において、オリジナルの変角特性データ801に対し、802に示すような低解像度化処理を施すことによって、低解像度化された変角特性データ803が得られる。さらにこの変角特性データ803に対し広開口角化処理を施すことで、変角特性データ804が得られる。同8(b)からも分かるように、高解像度化処理/低解像度化処理では、変角特性データ201に対し、空間方向(画素方向)へのフィルタリング処理を行う。また広開口角化処理/狭開口角化処理では、各画素について、角度方向へのフィルタリング処理を行う。
以下、本実施形態における変角特性フィルタリング(S1004)について、図7のフローチャートを用いて説明する。
まずS2001では、実観察距離Drにおける開口角φrおよび解像度Rrを、下式(4),(5)に基づいて算出する。なお式(4)において、Hは瞳径(たとえば明所視で4mm)である。また式(5)において、kは観察距離Drを視覚の解像度Rrに変換する係数であり、例えば視野の1分角に相当させる場合、0.0003である。
φr=atan(H/Dr) …(4)
Rr=25.4/(k×Dr) …(5)
次にS2002ではS2001と同様に、仮想観察距離Diにおける開口角φiおよび解像度Riを、上記式(4),(5)と同様に算出する。そしてS2003で、仮想観察解像度Riと実観察解像度Rrを比較し、仮想観察解像度Riの方が低い場合にはS2004に進んで低解像度化処理を行い、そうでなければS2005に進んで高解像度化処理を行う。
S2004では低解像度化処理として、まず、実観察解像度Rrと仮想観察解像度Riの差分dRに基づき、下式(6)に従って、低解像度化フィルタとしてのガウシアンフィルタf(a,b)を生成する。次に下式(7)に基づいて、変角特性データBTFと低解像度化フィルタf(a,b)の畳み込み演算を行う。
Figure 2013182417
Figure 2013182417
S2004の低解像度化処理により、出力機器208で観察した際に実物よりも高解像度で観察されるはずであったオブジェクトが、実物と同等の解像度で観察されるようになり、結果、忠実な再現が実現する。なお、ここでは低解像度化フィルタとしてガウシアンフィルタを用いる例を示したが、例えばボックスフィルタ等、ローパスフィルタ相当の特性を有するものであれば適用可能である。
一方、S2005では、高解像度化フィルタ(ウィーナーフィルタ)として、上記S2004で生成したガウシアンフィルタf(a,b)の逆関数である逆フィルタf'(a,b)を、下式(8)に従って算出する。なお式(8)において、F(u,v)はガウシアンフィルタf(a,b)の周波数空間での表現、F*は複素共役、γは定数を示す。その後、下式(9)に従って、変角特性データBTF'と高解像度化フィルタf'(a,b)の畳み込み演算を行う。
Figure 2013182417
Figure 2013182417
S2005の高解像度化処理により、出力機器208で観察した際に実物よりも低解像度で観察されるはずであったオブジェクトが、実物と同等の解像度で観察されるようになり、結果、忠実な再現が実現する。なお、ここでは高解像度化フィルタとしてウィーナーフィルタを用いる例を示したが、ローパスフィルタの逆フィルタに相当する特性を有するフィルタであれば適用可能である。
次にS2006では、仮想観察開口角φiと実観察開口角φrを比較し、仮想観察開口角φiの方が大きい場合はS2007に進んで広開口角化処理を行い、そうでなければS2008に進んで狭開口角化処理を行う。
S2007では広開口角化処理として、まず、実観察開口角φrと仮想観察開口角φiの差分dφに基づき、下式(10)に従って、広開口角化フィルタとしてのガウシアンフィルタf(a,b))を生成する。次に下式(11)に基づいて、変角特性データBTFと広開口角化フィルタf(a,b)の畳み込み演算を行う。
Figure 2013182417
Figure 2013182417
S2007の広開口角化処理により、出力機器208で観察した際に実物よりも光沢成分が鮮明に観察されるはずであったオブジェクトが、実物と同等の鮮明さで観察されるようになり、結果、忠実な再現が実現する。なお、ここでも広開口角化フィルタとしてガウシアンフィルタを用いる例を示したが、ローパスフィルタ相当の特性を有するものであれば適用可能である。
一方、S2008では、狭開口角化フィルタ(ウィーナーフィルタ)として、上記S2007で生成したガウシアンフィルタf(a,b)の逆フィルタf'(a,b)を下式(12)に従って算出する。なお式(12)において、F(u,v)はガウシアンフィルタf(a,b)の周波数空間での表現、F*は複素共役、γは定数である。その後、下式(13)に従って、変角特性データBTF'と狭開口角化フィルタf'(a,b)の畳み込み演算を行う。
Figure 2013182417
Figure 2013182417
S2008の狭開口角化処理により、出力機器208で観察した際に実物よりも光沢成分が不鮮明に観察されるはずであったオブジェクトが、実物と同等の鮮明さで観察されるようになり、結果、忠実な再現が実現する。なお、ここでも高解像度化フィルタとしてウィーナーフィルタを用いる例を示したが、ローパスフィルタの逆フィルタであれば適用可能である。
以上説明したS1004の変角特性フィルタリングにより、変角特性データにおいて、実観察距離Drと仮想的観察距離Diとの相違による、視覚の解像度・開口角の変化を考慮することができる。したがって、出力機器208上での観察距離Diと実際の観察距離Drが異なる場合にも、実物の見えを出力機器208上で忠実に再現することができる。
●レンダリング処理(S1005)
以下、上記S1005におけるレンダリング処理について、図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。まずS3001では、仮想的にオブジェクトを観察する環境を作成する。具体的にはまず、図10に示すような壁や天井、床などの3Dオブジェクトを設定して仮想空間601を作成する。次に、仮想照明602、仮想オブジェクト603を仮想空間601の中央近辺に設定し、最後に仮想視点604を設定する。
次にS3002では下式(14)に基づき、S1004でフィルタリングされた変角特性データBTFを用いて、仮想オブジェクト603の反射光XYZを算出する。
Figure 2013182417
そしてS3003で下式(15),(16)に示すXYZ値からsRGB値への変換式を利用して、S3002で算出された反射光XYZをディスプレイ表示用の信号値RGBに変換する。
Figure 2013182417
Figure 2013182417
なお、XYZ値からディスプレイ表示用のRGB値への変換方法は上式に限らず、周知のAdobeRGBへの変換式等を用いても良い。
以上説明したS1005のレンダリング処理によれば、仮想観察距離Diに応じて変更された変角特性データBTFを用いることで、オブジェクトの表示サイズが仮想観察距離Diに応じて変更される。
以上説明したように本実施形態によれば、オブジェクト画像に対するレンダリングを施す際に、予め取得された変角特性データに対し、実観察距離と仮想的観察距離との相違に応じた視覚の解像度・開口角の変化を考慮したフィルタリングを施す。これにより、観察距離に応じたオブジェクトの光沢やテクスチャを出力機器上で忠実に再現することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、上述した第1実施形態での変換特性フィルタリングに対し、さらに、変換前の変角特性データの解像度および開口角を考慮したフィルタリングを行うことを特徴とする。なお、第2実施形態における画像処理装置の構成は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、第2実施形態における画像処理についても第1実施形態とほぼ同様であり、S1004の変角特性フィルタリングの詳細のみが異なる。
●変角特性フィルタリング(S1004)
以下、第2実施形態における変角特性のフィルタリングについて説明する。まず図12に、第2実施形態における変角特性フィルタリングの特徴について説明する。第2実施形態では、変換前(オリジナル)の変角特性データ201が有する解像度と開口角の特性を考慮した上で、第1実施形態と同様に実観察時と仮想観察時における解像度および開口角の差を反映したフィルタリングを行う。図12において星印が、オリジナルの変換特性を測定する際の開口角(測定開口角)φmおよび解像度(測定解像度)Rmを示す。また丸印が、出力機器208と観察者の距離(実観察距離Dr)によって決定される実観察時の測定開口角φrおよび実観察時の測定解像度Rrを示す。第2実施形態ではこの星印に示す測定開口角φmおよび測定解像度Rmを、丸印に示す実観察時の測定開口角φrおよび実観察時の測定解像度Rrに加味したうえで、第1実施形態と同様に変角特性データに対するフィルタリングを行う。
以下、第2実施形態における変角特性フィルタリングについて、図11のフローチャートを用いて説明する。
まずS4001では、図13に示すようなユーザインタフェースを介して、変角測定の測定時に使用された測定器における測定条件を読み込む。ここで測定条件とは、例えば図5に示すような測定方法によって変角特性データ201を測定した際の、受光器303の条件である。同図に示すUI例では、測定時の受光器303におけるレンズ絞り値(F値)、レンズ焦点距離(mm)、撮像センササイズ(mm)、撮像センサの画素数(pixel)、撮影距離(mm)の各値が指定される。これらの値から、測定時の開口角φmおよび解像度Rmを、下式(17),(18)を用いて算出する。なお、式(17)においてfはレンズ焦点距離、FはレンズF値、Dmは測定距離(撮影距離)を示す。また式(18)においてSは撮像センササイズ(横幅)、Wは撮像センサピクセル数(横方向)を示す。
φm=atan(f/F/Dm) …(17)
Rm={(S/W)/f}・Dm …(18)
次にS4002では、下式(19),(20)に基づき、実観察時の開口角φr'および解像度Rr'を算出する。すなわち、第1実施形態で式(4),(5)によって算出した実観察開口角φrおよび実観察解像度Rrに対し、式(17),(18)で算出した測定開口角φmおよび測定解像度Rmを反映させる。この反映方法としては種々の手法が考えられるが、最も単純な方法としては式(19),(20)に示すように、実観察開口角φrと測定開口角φmの加算値、および実観察解像度Rrと測定解像度Rmの加算値を算出すれば良い。
φr'=atan(H/Dr)+φm …(19)
Rr'=25.4/(Dr×0.0003+Rm) …(20)
第2実施形態ではこの実観察開口角φr'および実観察解像度Rr'を用いて、第1実施形態と同様にユーザにより設定された仮想観察開口角φiおよび仮想観察解像度Riとの差に基づくフィルタリングを行う。すなわち、S4003〜S4009として、第1実施形態におけるS2002〜S2008の実観察開口角φrおよび実観察解像度Rrを実観察開口角φr'および実観察解像度Rr'として、同様の処理を行えば良い。
以上説明したように第2実施形態によれば、上述した第1実施形態に対し、さらにオリジナルの変角特性データを測定した際に得られた開口角および解像度を考慮した上で、変角特性に対するフィルタリングを行う。これにより、観察距離に応じたオブジェクトの光沢およびテクスチャを、出力機器上でさらに忠実に再現することができる。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (10)

  1. オブジェクトの画像を出力機器上に再現する画像処理装置であって、
    前記オブジェクトの表面の変角特性データを取得する変角特性取得手段と、
    前記出力機器と観察者の距離を示す実観察距離の情報を取得する実観察距離取得手段と、
    前記出力機器上で再現される前記オブジェクトに対する仮想的な観察距離を示す仮想観察距離の情報を取得する仮想観察距離取得手段と、
    前記実観察距離に応じた視覚の開口角である実観察開口角を算出する実観察開口角の算出手段と、
    前記仮想観察距離に応じた視覚の開口角である仮想観察開口角を算出する仮想観察開口角の算出手段と、
    前記実観察開口角と前記仮想観察開口角の差分に応じて、前記変角特性データに対するフィルタリングを行う変角特性変換手段と、
    該フィルタリング後の前記変角特性データを用いて前記オブジェクトの画像データをレンダリングするレンダリング手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記変角特性変換手段は前記変角特性データに対し、前記実観察開口角が前記仮想観察開口角より小さい場合に開口角を広げるための広開口角化フィルタを用いたフィルタリングを行い、そうでない場合は開口角を狭めるための狭開口角化フィルタを用いたフィルタリングを行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. さらに、前記実観察距離に応じた視覚の解像度である実観察解像度を算出する実観察解像度の算出手段と、
    前記仮想観察距離に応じた視覚の解像度である仮想観察解像度を算出する仮想観察解像度の算出手段と、を有し、
    前記変角特性変換手段はさらに、前記実観察解像度と前記仮想観察解像度の差分に応じて、前記変角特性データに対するフィルタリングを行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 変角特性変換手段は前記変角特性データに対し、前記実観察解像度が前記仮想観察解像度より大きい場合には解像度を下げるための低解像度化フィルタを用いたフィルタリングを行い、そうでない場合は解像度を上げるための高解像度化フィルタを用いたフィルタリングを行うことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記実観察距離取得手段は、ユーザ指示により入力された前記実観察距離の情報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記仮想観察距離取得手段は、ユーザ指示により入力された前記仮想観察距離の情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記変角特性取得手段は、前記オブジェクトの表面に対応する試料について予め測定された前記変角特性データを取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. さらに、前記変角特性データの測定に使用された測定器における測定条件を取得する測定条件の取得手段と、
    前記測定条件に基づいて前記測定器の開口角である測定開口角を算出する測定開口角の算出手段と、を有し、
    前記実観察開口角の算出手段は、前記実観察距離と前記測定開口角に応じて前記実観察開口角を算出することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 変角特性取得手段、実観察距離取得手段、仮想観察距離取得手段、実観察開口角の算出手段、仮想観察開口角の算出手段、変角特性変換手段、およびレンダリング手段、を有し、オブジェクトの画像を出力機器上に再現するオブジェクトの画像を出力機器上に再現する画像処理装置における画像処理方法であって、
    前記変角特性取得手段が、前記オブジェクトの表面の変角特性データを取得し、
    前記実観察距離取得手段が、前記出力機器と観察者の距離を示す実観察距離の情報を取得し、
    前記仮想観察距離取得手段が、前記出力機器上で再現される前記オブジェクトに対する仮想的な観察距離を示す仮想観察距離の情報を取得し、
    前記実観察開口角の算出手段が、前記実観察距離に応じた視覚の開口角である実観察開口角を算出し、
    前記仮想観察開口角の算出手段が、前記仮想観察距離に応じた視覚の開口角である仮想観察開口角を算出し、
    前記変角特性変換手段が、前記実観察開口角と前記仮想観察開口角の差分に応じて、前記変角特性データに対するフィルタリングを行い、
    前記レンダリング手段が、前記フィルタリング後の前記変角特性データを用いて前記オブジェクトの画像データをレンダリングする
    ことを特徴とする画像処理方法。
  10. コンピュータ装置で実行されることにより、該コンピュータ装置を請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
JP2012045782A 2012-03-01 2012-03-01 画像処理装置および画像処理方法 Pending JP2013182417A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012045782A JP2013182417A (ja) 2012-03-01 2012-03-01 画像処理装置および画像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012045782A JP2013182417A (ja) 2012-03-01 2012-03-01 画像処理装置および画像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013182417A true JP2013182417A (ja) 2013-09-12

Family

ID=49273021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012045782A Pending JP2013182417A (ja) 2012-03-01 2012-03-01 画像処理装置および画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013182417A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014224718A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
WO2016203770A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
WO2016203772A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JP2017033314A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JP2017033315A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JP2018028934A (ja) * 2017-10-20 2018-02-22 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
US11972509B2 (en) 2020-07-30 2024-04-30 Konica Minolta, Inc. Local gonio-reflection characteristics-acquiring method, image processing method, image display method, and local gonio-reflection characteristics-acquiring apparatus

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014224718A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
WO2016203770A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
WO2016203772A1 (ja) * 2015-06-17 2016-12-22 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JPWO2016203770A1 (ja) * 2015-06-17 2018-04-05 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JPWO2016203772A1 (ja) * 2015-06-17 2018-04-05 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
US10803630B2 (en) 2015-06-17 2020-10-13 Toppan Printing Co., Ltd. Image processing system, method, and program
JP2017033314A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JP2017033315A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 凸版印刷株式会社 画像処理システム、方法、及びプログラム
JP2018028934A (ja) * 2017-10-20 2018-02-22 キヤノン株式会社 画像処理装置および画像処理方法
US11972509B2 (en) 2020-07-30 2024-04-30 Konica Minolta, Inc. Local gonio-reflection characteristics-acquiring method, image processing method, image display method, and local gonio-reflection characteristics-acquiring apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013182417A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
CN108474737B (zh) 光场显示度量
JP5780865B2 (ja) 画像処理装置、撮像システム、画像処理システム
JP5591017B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US11928794B2 (en) Image processing device, image processing program, image processing method, and imaging device
JP2019510311A (ja) 平面の鏡を用いたステレオ画像システムを較正するための方法およびコンピュータプログラム製品
JP5289416B2 (ja) 立体画像表示装置、方法およびプログラム
JP2018503066A (ja) 画像ベースの深さ検知システムの精度測定
JP2015132953A (ja) 画像処理装置およびその方法
JP6255008B2 (ja) 顕微鏡の稼働時に実施する方法および顕微鏡
US10475163B2 (en) Method and apparatus for generating data representative of a bokeh associated to light-field data
JP5909176B2 (ja) 陰影情報導出装置、陰影情報導出方法及びプログラム
US9135746B2 (en) Image processing apparatus and control method thereof
JP2012155624A (ja) 画像出力装置、画像表示装置、画像出力方法、プログラム及び記憶媒体
JP2006325173A (ja) 2眼式立体表示装置およびプログラム
JP2014206875A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US10225537B2 (en) Image processing apparatus, image capturing apparatus, image processing method, and storage medium
Zhao et al. Removal of parasitic image due to metal specularity based on digital micromirror device camera
JP2015005254A (ja) 画像処理装置およびその制御方法
JP6231855B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
JP6100086B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
da Graça et al. Stereoscopy for visual simulation of materials of complex appearance
JP6560726B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
Bregovic et al. Display-specific light-field analysis
Yao et al. High-resolution and real-time spectral-depth imaging with a compact system