JP2013182180A - 光学機器 - Google Patents

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清志郎 丸山
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Abstract

【課題】レンズ鏡筒に設けられたリング部材により撮影距離を設定する際の操作性を向上させた光学機器を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒に対して回転自在、かつ第1の位置と第2の位置にスライド自在に配設されたリング部材が第1の位置にスライドした場合には、リング部材の第1の絶対的な位置に応じた距離に焦点調節レンズのピント合わせを行い、リング部材が第2の位置にスライドした場合には、リング部材の第2の絶対的な位置に応じた距離に焦点調節レンズのピント合わせを行う。
【選択図】図10

Description

本発明は、レンズ鏡筒に対して回転自在に配設されるリング部材を有し、リング部材の回転によって設定された位置に従ってピント位置を切換え可能な光学機器に関する。
特許文献1には、フォーカスレンズを有する光学機器において、レンズ鏡筒の周囲をクリック式に回動可能に装着されているクイックフォーカスダイアルを有する光学機器が開示されている。上記クイックフォーカスダイアルの回動操作により設定された距離指標に対応する位置にフォーカスレンズを駆動する技術が開示されている。
特開平5−347726号公報
特許文献1に記載の技術においては、クイックフォーカス操作を行う操作部材を、等間隔の回転量だけ回動させて位置を設定することにより、所定距離に対応する位置へフォーカスレンズを移動させることができる。しかしながら、交換レンズにおいて一般的なマニュアルフォーカス操作機構は、光学的な無限位置からの距離の逆数に比例する回転量に応じて操作部材を回動させてマニュアルフォーカスを行う操作方法である。そのため、特許文献1に記載のクイックフォーカス操作は、上記一般的なマニュアルフォーカス操作とは大きく異なる操作感覚となっている。従って、従来の一般的なマニュアルフォーカス操作に慣れたユーザにとっては、使い勝手がよくないという問題がある。このように、ユーザの好みに応じた操作性を提供することができないという問題がある。
本発明の目的は、レンズ鏡筒に設けられたリング部材を操作することにより焦点位置を設定する際に、ユーザの好みに応じた操作性を提供し、操作性を向上させることが可能な光学機器を提供することにある。
上記目的を達成するために第1の発明に係わる光学機器は、レンズ鏡筒内に設けられた焦点調節レンズと、上記レンズ鏡筒に対して回転自在、かつ第1の位置と第2の位置にスライド自在に配設されたリング部材と、上記リング部材が上記第1の位置にスライドした場合には、上記リング部材の第1の絶対的な位置に応じた距離に、上記焦点調節レンズのピント合わせを行い、上記リング部材が上記第2の位置にスライドした場合には、上記リング部材の第2の絶対的な位置に応じた距離に、上記焦点調節レンズのピント合わせを行う制御部と、を有する。
第2の発明に係わる光学機器は、上記第1の発明において、上記第1の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が等間隔となる位置に設けられ、上記第2の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が非等間隔となる位置に設けられる。
第3の発明に係わる光学機器は、上記第2の発明において、上記第2の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が、光学無限を基準にして上記リング部材により設定される距離の逆数に比例する間隔となる位置に設けられる。
第4の発明に係わる光学機器は、上記第1の発明において、上記リング部材が上記第1の位置にスライドした場合には、上記リング部材に連動して回転する上記リング部材の第1の絶対的な位置に応じた距離を表示する第1の距離表示部と、上記リング部材に連動して回転しない第1の指標が露出するように構成され、上記制御部は、上記リング部材の回転により、上記第1の指標に合わせられた第1の距離表示部の距離表示を検出して上記焦点調節レンズのピント合わせを行う。
第5の発明に係わる光学機器は、上記第1の光学機器において、上記リング部材が上記第2の位置にスライドした場合には、上記リング部材に連動して回転する上記リング部材の第2の絶対的な位置に応じた距離を表示する第2の距離表示部と、上記リング部材に連動して回転しない第2の指標が露出するように構成され、上記制御部は、上記リング部材の回転により、上記第2の指標に合わせられた第2の距離表示部の距離表示を検出して上記焦点調節レンズのピント合わせを行う。
第6の発明に係わる光学機器は、上記第1の発明において、上記リング部材は、上記レンズ鏡筒に対して回転自在、かつ第1の位置と第2の位置とは異なる第3の位置にスライド自在であり、上記制御部は、上記リング部材が上記第3の位置にスライドした場合には、上記リング部材の回転に応じて、上記焦点調節レンズのピント合わせを行う。
第7の発明に係わる光学機器は、上記第6の発明において、上記リング部材が上記第3の位置にスライドした場合には、上記リング部材により上記第1の距離表示部の距離表示と上記第1の指標と上記第2の距離表示部の距離表示と上記第2の指標が覆われる。
本発明によれば、レンズ鏡筒に設けられたリング部材を操作することにより焦点位置を設定する際に、ユーザの好みに応じた操作性を提供し、操作性を向上させることが可能な光学機器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係わるカメラの内部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラの主として電気的構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、MF環が第1の位置に位置する状態のレンズ鏡筒の上面図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、MF環が第2の位置に位置する状態のレンズ鏡筒の上面図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、MF環が第3の位置に位置する状態のレンズ鏡筒の上面図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、MF環の第1、第2、第3の位置を検出する機構とMF環の位置に応じたフォトインタラプタ部の出力を示す図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、MF環の回動位置を検出する機構とMF環の回動位置に応じた指標位置検出回路の出力を示す図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラにおいて、交換レンズとカメラ本体の同期通信の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係わるカメラの撮影動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わるカメラのMF環操作検出・動作処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係わるカメラの第1のRFモードにおいて、指標位置検出回路の出力に基づいてMF環の回動位置を検出する方法を示す図である。 本発明の一実施形態に係わるカメラの第2のRFモードにおいて、指標位置検出回路の出力に基づいてMF環の回動位置を検出する方法を示す図である。
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係わるカメラの構成を示すブロック図であり、このカメラはデジタルカメラであり、カメラ本体100と交換レンズ200とから構成される。交換レンズ200は、カメラ本体のバヨネットマウント等を介して着脱自在に装着される。なお、本実施形態においては、カメラ本体100と交換レンズ200を別体に構成したが、一体に構成するようにしてもよい。
カメラ本体100内には、カメラ制御回路101、撮像素子103、フォーカルプレーンシャッタ104、表示用モニタ105、ストロボ106、レリーズ釦107、バッテリ108等が配置されている。また、交換レンズ200内には、レンズ制御回路201、焦点調節レンズ203、MF環204、絞り205等が配置されている。
カメラ制御回路101は、本体CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)121(図2参照)等を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)とその周辺回路等で構成される。レリーズ釦107を撮影者が操作すると撮像素子103、フォーカルプレーンシャッタ104等を制御すると共に、必要に応じてストロボ106の発光制御を行い、またレンズ制御回路201と連携して撮影動作等を実行する。後述するレンズ制御回路201内のレンズCPU221(図2参照)と連携し、カメラ全体の各種シーケンスを統括的に制御する。この制御は、フラッシュROM122(図2参照)に記憶されたプログラムに従って実行する。このカメラ制御回路101の詳細は、図2を用いて後述する。
撮像素子103は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子によって構成され、交換レンズ200によって形成された被写体像を画像信号に変換する。すなわち、カメラ制御回路101からの信号に従って、撮像素子103において画像信号の蓄積がなされ、また画像信号の読み出し等がなされる。なお、本明細書においては、撮像素子103からの出力に基づく信号は、画像信号の他に画像データと称する場合がある。
フォーカルプレーンシャッタ104は、レリーズ釦107の全押しに基づくカメラ制御回路101中のシャッタ制御回路126(図2参照)からの指示に応じて開閉動作を行い、交換レンズ200からの被写体光束を開閉する。この開閉時間は、カメラ制御回路101によって算出されたシャッタ速度に応じた時間である。
表示用モニタ105は、カメラ本体の背面等に配置されたLCD、有機EL等により構成される。表示用モニタ105は、静止画の撮影待機時や動画撮影時のライブビュー表示や、再生釦等の操作に応じた記録済みの撮影画像の再生表示や、メニュー釦等の操作に応じてメニュー画面等において設定情報の表示を行う。
ストロボ106は、レリーズ釦107の操作時に周囲が暗い場合等に、カメラ制御回路101中のストロボ制御回路125(図2参照)からの指示に応じて補助光を被写体に照明する。この発光は発光用コンデンサ(不図示)に蓄えられた電荷を用い、フォーカルプレーンシャッタ104の露光動作と同期して行う。
レリーズ釦107は、半押しでオンになるファーストレリーズスイッチ132(図2参照)と、半押しから更に押し込み全押しとなるとオンになるセカンドレリーズスイッチ133(図2参照)を有する。カメラ制御回路101は、ファーストレリーズスイッチ132がオンとなると、AE(Auto Exposure)動作やAF(Auto Focus)動作等の撮影準備シーケンスを実行する。また、セカンドレリーズスイッチ133がオンとなると、フォーカルプレーンシャッタ104等を制御し、撮像素子103等から被写体画像に基づく画像データを取得し、この画像データを記録媒体に記録する一連の撮影シーケンスを実行して撮影を行う。バッテリ108は、カメラ本体100および交換レンズ200内の各部材、各回路に電源を供給する。
交換レンズ200内のレンズ制御回路201は、レンズCPU等を含むASICと、その周辺回路で構成される。カメラ制御回路101からの指示、または撮影者によるMF環204の操作に応じて、焦点調節レンズ203、絞り205の駆動制御等を行う。また、カメラ制御101からの要求に応じて、焦点距離、設定距離、絞り値等の種々のレンズ情報を送信する。この制御は、フラッシュROM(不図示)に記憶されたプログラムに従って実行する。このレンズ制御回路201の詳細は、図2を用いて後述する。
焦点調節レンズ203は、レンズ制御回路201からの指示に基づいて光軸方向に移動し、交換レンズ200の焦点状態を調節する。なお、本実施形態においては、単焦点レンズとして説明するが、焦点距離可変なズームレンズで構成してもよい。
MF環204は、交換レンズ200の外周に配置され、交換レンズ200の光軸中心の周りに回転操作が可能であると共に、光軸方向に沿って第1の位置と第2の位置と第3の位置の間でスライド操作が可能である。MF環204を交換レンズ200の前方側(被写体側)の第2の位置と後方側(撮像素子側)の第3の位置との中間にある第1の位置にスライドさせ、この第1の位置において回転操作することにより、マニュアルフォーカス(MF)操作が可能である。また、MF環204を第1の位置より交換レンズ200の前方側(被写体側)にスライドさせた第2の位置において回転操作することにより、第1のレンジフォーカス(RF)操作が可能である。また、さらにMF環204を交換レンズ200の後方側(撮像素子側)にスライドさせ、第2の位置を越えた第3の位置に設定し、この第3の位置において回転操作することにより、第2のレンジフォーカス(RF)操作が可能である。
なお、MF環204が第1または第2のRF位置(第2または第3の位置)にスライド操作された際に、MF環204の回転方向の絶対的な位置によって決まる距離に相当するように焦点調節レンズ203の位置を制御する動作をレンジフォーカス(RF)と称する。またレンジフォーカスを実行する制御モードをレンジフォーカスモード(RFモード)と称する。
MF環204の第1の位置、第2の位置および第3の位置について、図3、図4および図5を用いて後述する。絞り205は、レンズ制御回路201からの指示に基づいて、開口面積を変化させ、交換レンズ200を通過する被写体光束の光量を調節する。
次に、カメラ制御回路101と、レンズ制御回路201の詳細について、図2を用いて説明する。カメラ制御回路101内には、本体CPU121が設けられており、この本体CPU121に、フラッシュROM(Read Only Memory)122、RAM(Random Access Memory)123、撮像素子制御回路124、ストロボ制御回路125、シャッタ制御回路126、画像処理回路127、表示回路128、操作スイッチ検出回路129、電源回路130、および通信回路131が接続されている。これらの各種回路と本体CPU121の間で、各種信号の入出力が行われる。
本体CPU121は、フラッシュROM122に記憶されているプログラム等に従って、カメラ全体の制御を統括する。また、カメラ本体通信回路131およびレンズ通信回路229を介してレンズCPU221と通信が可能であり、制御命令を出力すると共に、焦点調節レンズ203のレンズ位置等のレンズ情報を取得する。
フラッシュROM122は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、前述したように本体CPU121が実行するプログラムを記憶しており、また各種調整値等も記憶している。不揮発性メモリであればフラッシュROM以外のメモリを採用してもよい。RAM123は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSDRAM(Synchronous DRAM)等、電気的に書き換え可能な揮発性メモリであり、本体121において処理するための各種情報を一時的に記憶する。
撮像素子制御回路124は、ライブビュー表示、AE、AF、撮影時の露光等、画像データを必要とする処理の動作実行時に、被写体像を画像信号に変換するための撮像動作を撮像素子103に実行させる。撮像動作としては、撮像素子103における電荷蓄積制御や画像信号の読み出し等を行う。
ストロボ制御回路125は、本体CPU121からの指令に基づきストロボ106の充電、発光制御を行う。シャッタ制御回路126は、本体CPU121からのシャッタ速度信号に基づいて、フォーカルプレーンシャッタ104の開閉制御を行う。
画像処理回路127は、撮像素子103から出力される画像信号に対して、A/D変換やフィルタ処理等の画像処理を施す。また、ライブビュー表示用の画像処理を行い、この処理された画像信号に基づいて表示モニタ105にライブビュー表示する。また、記録用の撮影画像の画像処理を行い、この処理された画像データを記録媒体(不図示)に記録する。また、焦点検出領域内の画像信号から高周波成分をハイパスフィルタ処理することによって抽出処理を行い、AF評価値を算出する。したがって、画像処理回路127が焦点検出を行うための焦点検出部としての機能を果たす。本実施形態においては、焦点検出にあたっては公知のコントラストAFを採用しており、焦点調節レンズ203を移動させ、AF評価値がピークとなる位置を合焦位置とする。
表示回路128は、表示用モニタ105に接続され、ライブビュー表示や、記録媒体に記録されている撮影画像の再生表示や、メニュー画面等の各種撮影情報の表示を行う。操作スイッチ検出回路129は、レリーズ釦107に連動するファーストレリーズスイッチ132およびセカンドレリーズスイッチ133、その他の検出スイッチ(不図示)と接続されており、これらのスイッチの操作状態を検出し、検出結果を本体CPU121に出力する。その他の検出スイッチとしては、電源のオンオフを行う電源釦に連動した電源スイッチ、カメラの撮影モードを切換える撮影モードスイッチ、メニュー画面を表示させるメニュー釦に連動したメニュースイッチ、記録媒体に記録されている撮影画像の再生表示を行わせる再生釦に連動した再生スイッチ、交換レンズ200の装着状態を検出するマウントスイッチ、動画撮影の開始および終了を指示する動画釦に連動した動画スイッチ等がある。
上記メニュー画面においては、焦点調節モード等の種々の撮影情報の設定を行う。メニュー画面において設定する焦点調節モードとしては、本実施形態においては、自動的に焦点調節レンズ203のピント合わせを自動的に行うオートフォーカスモード(AFモード)と、ピント合わせを手動で行うマニュアルフォーカスモード(MFモード)の2種類がある。なお、カメラ本体100における焦点調節モードの設定は、本実施形態のようにメニュー画面以外においても、専用釦等によって設定する等、他の方法によって設定するようにしても勿論かまわない。操作スイッチ検出回路129および本体CPU121等が、カメラ本体側に設けられ、焦点調節モードを設定する焦点調節モード設定部としての機能を果たす。電源回路130は、バッテリ108と接続され、電源電圧の平滑化や昇圧等を行って、カメラ本体100や交換レンズ200内の各回路・各部材に電源を供給する。
カメラ本体通信回路131は、カメラ本体200の外部のマウント部に設けられた同期信号端子、データ端子等の複数の通信端子を有する。レンズ通信回路229を介して、本体CPU121とレンズCPU221が通信を行う。カメラ本体通信回路131とレンズ通信回路229間の通信は、本体と交換レンズの装着当初は非同期通信によって行うが、カメラ本体側で交換レンズの情報を取得後、装着された交換レンズ200が同期通信可能であれば、同期通信によって通信する。
レンズ制御回路201内には、レンズCPU221が設けられ、このレンズCPU221に、レンズ駆動回路222、レンズ位置検出回路223、MF環位置検出回路224、MF位置検出回路225、指標位置検出回路226、絞り駆動回路227、RAM228、通信回路229が接続されている。レンズCPU221は、交換レンズ内に設けられたフラッシュROM(不図示)に記憶されたプログラムや各種調整値、レンズ位置検出回路223、MF環位置検出回路224、MF位置検出回路225、および指標位置検出回路226からの出力信号、および本体CPU121からの制御命令に従って、交換レンズ200内の制御を行う。具体的には、焦点調節レンズ203の駆動や、絞り205の駆動等の各種駆動制御を行う。また、カメラ本体通信回路131およびレンズ通信回路229を介して、本体CPU121と通信を行い、本体CPU121からの動作命令の受信、交換レンズ200のレンズ動作状態や光学データ等のレンズ状態を示す情報の送信を行う。
レンズ駆動回路222は、ステッピングモータ等のアクチュエータや、モータドライバ等を含んで構成され、焦点調節レンズ203を光軸方向に駆動制御を行う。また、後述するレンジフォーカスモード(RFモード)で焦点調節を行う場合には、カメラ本体100からの同期通信用の同期信号をタイミング信号として用いて、焦点調節レンズ203の制動(加減速)制御を行う。また、焦点調節レンズ203を微小反転駆動させる所謂ウォブリング動作による駆動制御も可能である。
レンズ位置検出回路223は、焦点調節レンズ203の位置検出を行う。このレンズ位置検出回路223は、レンズ駆動回路222に含まれるステッピングモータ等の駆動用モータの回転量をパルス数に変換するフォトインタラプタ(PI)回路を含んで構成される。位置検出結果は、焦点調節レンズ203の絶対値が無限端等基準位置からのパルス数で表わす。
MF環位置検出回路224は、MF環204の交換レンズ200の光軸方向でのスライド位置を検出する。すなわち、MF環204を、交換レンズ204の前方側にスライドし、第1のレンジフォーカス操作位置(第1のRF位置、第2の位置)と、交換レンズ204の後方側にスライドし、マニュアルフォーカス操作位置(MF位置、第1の位置)と、交換レンズ204のさらに後方側にスライドし、第2のレンジフォーカス操作位置(第2のRF位置、第3の位置)の3つの位置に移動自在である。MF環位置検出回路224は、MF環204が第1の位置にあるか第2の位置にあるか第3の位置にあるか否かを検出する。この位置検出機構については、図5を用いて後述する。
MF位置検出回路225は、PI回路を含んで構成され、MF環204の交換レンズ200の光軸中心に対する回転方向の相対位置変化量を検出する。すなわち、MF環位置検出回路224によって検出されるMF環204の位置がマニュアルフォーカス操作位置(MF位置、第1の位置)にある場合に、PI回路から出力されるパルス信号に基づいて、MF環204の回転方向、回転量、回転速度等を検出できる。このMF環204の回転検出に使用する検出用タイマは、レンズCPU221内の通常の内蔵タイマを用いる。PI回路のフォトインタラプタの構成について、図5を用いて後述する。
指標検出回路226は、リニアエンコーダやA/D変換回路等を含んで構成され、焦点調節レンズ203の駆動目標位置に対応する距離指標の検出を行う。すなわち、MF環位置検出回路224によって検出されるMF環204の位置が第2または第3のレンジフォーカス位置(第1のRF位置または第2のRF位置、第2の位置または第3の位置)にある場合に、エンコーダ値のA/D変換結果に基づいてMF環204の交換レンズ200の光軸中心での回転方向位置で設定される駆動目標位置に対応する距離指標位置の検出を行う。すなわち、指標検出回路226は、MF環204によって設定された絶対的な距離の検出を行う。このエンコーダ値を読み取る際に使用する検出用タイマのタイミング信号は、カメラ本体100と交換レンズ200の間で同期通信を行うためのレンズ通信同期信号を利用する。リニアエンコーダを用いた指標検出回路226の検出機構の一例の構成については、図7を用いて後述する。
絞り駆動回路227は、ステッピングモータ等のアクチュエータやモータドライバ等を含んで構成され、レンズCPU221からの絞り値に従って、絞り205の開口動作制御を行う。RAM228は、レンズCPU221において使用する各種情報を一時格納するための揮発性のメモリである。 レンズ通信回路229は、交換レンズ200の外部のマウント部に設けられた同期信号端子、データ端子等の複数の通信接続端子を有し、カメラ本体通信回路131の通信接続端子と係合して、カメラ本体と通信を行う。このレンズ通信回路229を介して、本体CPU221からの焦点調節レンズ203や絞り205の制御命令等を受信し、また光学データ、レンズ位置情報、動作状態等のレンズ状態の情報を本体CPU221に送信する。
なお、カメラ制御回路101とレンズ制御回路201は、共同してカメラを制御することにより制御部としての機能を果たす。すなわち、この制御部は、MF環(リング部材)204が第1の位置にスライドした場合には、カメラ本体側で設定された焦点調節モードで焦点調節を行い、MF環204が第2または第3の位置にスライドした場合には、カメラ本体側で設定された焦点調節モードによる焦点調節を停止し、MF環204で設定された絶対的な位置に応じた距離に、焦点調節用レンズ203のピント合わせを行う。
次に、MF環204の第1の位置、第2の位置と第3の位置へのスライド操作について、図3、図4および図5を用いて説明する。図3はMF環204が第1の位置にある場合を示し、図4はMF環204が第2の位置にある場合を示し、図5はMF環204が第3の位置にある場合を示す。
交換レンズ200の後方側には、レンズマウント部21が設けられている。このレンズマウント部21は、図示しないカメラ本体100側の本体マウント部と係合することにより、交換レンズ200をカメラ本体100に装着可能である。レンズ本体22は、レンズマウント部21と一体に構成され、レンズマウント部21がカメラ本体100に装着されると、カメラ本体100に固定される。
MF環204は、交換レンズ200のレンズ鏡筒の外周部において、光軸Oの周りに回動可能、かつ光軸O方向に進退移動可能に配設された略円筒状の形状である。MF環204は、レンズ鏡筒の外周上に露出しており、撮影者の指が掛かるように配設されている。なお、MF環204の一部のみが外周上に露出するように構成しても勿論かまわない。
図3に示す状態において、MF環204を光軸Oに沿って後方側(撮像素子側)の第3の位置にスライド移動させると、図4に示すように、距離表示環24と指標表示環25が露出する。距離表示環24は、MF環204の内側に配設された略円筒状の部材であり、MF環204が第1の位置にある際には、MF環204と一体に移動することがない。しかし、MF環204が第2の位置に移動すると、距離表示環24はMF環204と一体に光軸O周りに回動可能である。
距離表示環24の外周面には、図4に示すように、焦点調節レンズ203のピントが合う距離(合焦距離)を表す距離目盛24aが表示されている。距離目盛24aは、最短合焦距離から無限遠までの距離を示す数値が周方向に沿って配列されている。距離を示す数値は、無限遠位置24bを基準としてそれぞれの距離の逆数に応じた回転量に対応する位置に配置されている。距離表示環24が指標表示枠25に対して光軸O周りに回動することにより、指標25aが指し示す距離目盛24aの数値が変化する。
MF環204が第3の位置にスライドされて位置する第3のRFモードにおいては、MF環位置検出回路224は、指標25aが指し示す距離目盛24aの距離を検出し、レンズCPU221は、検出された距離に対応する位置に焦点調節レンズ203を駆動する制御を行う。
距離表示環24は、光軸O周りの回動範囲が制限されており、指標25aによって指示される距離範囲内でのみ回動可能である。したがって、距離目盛24aは、指標25aに対して最短合焦距離(最至近)から無限遠までの距離を数値で表示する。
指標表示環25は、レンズ本体部22上に設けられ、レンズ鏡筒の外装部材の一部である。指標表示環25は、MF環204が第1の位置(MF位置)にある場合には、MF環204によりも覆われるように配置されている。この指標表示環25には、指標25aおよび被写界深度指標25bが表示されている。指標25aは前述の距離表示環24に設けられた距離目盛24aの基準指標を示し、被写界深度指標25bは、絞り205の絞り値に応じた被写界深度を、距離目盛24aに対して示す指標である。
また、図3に示す状態において、MF環204を光軸Oに沿って前方側(被写体側)の第2の位置にスライド移動させると、図5に示すように、距離表示環28と指標表示環29が露出する。距離表示環28は、MF環204の内側に配設された略円筒状の部材であり、MF環204が第1の位置にある際には、MF環204と一体に移動することがない。しかし、MF環204が第2の位置に移動すると、距離表示環28はMF環204と一体に光軸O周りに回動可能である。
距離表示環28の外周面には、図5に示すように、焦点調節レンズ203のピントが合う距離(合焦距離)を表す距離目盛28aが表示されている。距離目盛28aは、最短合焦距離(最至近)から無限遠までの距離を示す数値が周方向に沿って配列されている。距離を示す数値は、それぞれ等間隔の回転量に対応する位置に配置されている。距離表示環28が指標表示環29に対して光軸O周りに回動することにより、指標29aが指し示す距離目盛28aの数値が変化する。
MF環204が第2の位置にスライドされて位置する第2のRFモードにおいては、MF環位置検出回路224は、指標29aが指し示す距離目盛28aの距離を検出し、レンズCPU221は、検出された距離に対応する位置に焦点調節レンズ203を駆動する制御を行う。
距離表示環28は、光軸O周りの回動範囲が制限されており、指標29aによって指示される距離範囲内でのみ回動可能である。したがって、距離目盛28aは、指標29aに対して最短合焦距離(最至近)から無限遠までの距離を数値で表示する。
なお、指標環29には指標環25に設けられているような被写界深度指標は設けられていない。これは、距離目盛29aが距離の逆数に比例する間隔(回転量)ではなく、等間隔(等回転量)となるように配置されているので、距離に対する被写界深度が一定量とはならず固定値として表記できないためである。
このように、本実施形態においては、MF環204が第1の位置(MF位置)に位置している場合には、図3に示すように、距離表示環24の距離目盛24a、指標表示環25の指標25a、被写界深度表示25bと距離表示環28の距離目盛28a、指標表示環29の指標29aは、レンズ鏡筒の外部から見えない状態となる。
一方、MF環204が第2の位置(第1のRF位置)に位置している場合には、図4に示すように、距離表示環24の距離目盛24a、指標表示環25の指標25aは、レンズ鏡筒の外部から見える状態となり、距離表示環28の距離目盛28a、指標表示環29の指標29aは、レンズ鏡筒の外部から見えない状態となる。
距離表示環24は、前述のように、MF環204が第2の位置にある場合にのみ、MF環204とともに光軸O周りに回動するように構成され、MF環204が第1の位置(MF位置)にある場合には、MF環204は距離表示環24と独立して回動可能である。
また、MF環204が第3の位置(第2のRF位置)に位置している場合には、図5に示すように、距離表示環28の距離目盛28a、距離指標環29の指標29aは、レンズ鏡筒の外部から見える状態となり、距離表示環24の距離目盛24a、距離指標環25の指標25aは、レンズ鏡筒の外部から見えない状態となる。
距離表示環28は、前述のように、MF環204が第3の位置にある場合にのみ、MF環204とともに光軸O周りに回動するように構成され、MF環204が第1の位置(MF位置)にある場合には、MF環204は距離表示環28と独立して回動可能である。
このように、第1、第2のRFモードに設定される場合は、それぞれ必要な表示(距離目盛、指標、被写界深度)のみが外部から見える状態となり、MFモードの際には第1、第2のRFモードに関する表示は外部から見えない状態となる。また、第1のRFモードの場合には第2のRFモードに関する表示は外部から見えない状態となる。さらに、第2のRFモードの場合には第1のRFモードに関する表示は外部から見えない状態となる。従って、ユーザは、現在のモードに無関係な表示に惑わされることなく操作を行うことができるので、操作がやりやすい。
次に、MF環位置検出回路224に接続される検出機構の構成について、図6を用いて説明する。MF環位置検出回路224は、図6(a)に示すように配置されたフォトインタラプタ部224a、224bに接続され、フォトインタラプタ部224a、224bの出力に基づいて、図6(b)に示す組合せを判定してMF環204の光軸方向の位置を検出する。なお、図6(b)のRFPIa、RFPIbは、それぞれフォトインタラプタ部224a、224bを示す。
図6(a)に示すように、遮光部230は、MF環204の光軸方向の移動に連動して光軸方向に移動するように構成されている。MF環204が第2の位置に位置している場合には、遮光部230−2に示すように、MF環204の光軸方向の移動(スライド)に連動する遮光部230の少なくとも一部がフォトインタラプタ部224aの検出範囲内に入る位置にある。また、この時には遮光部230は、フォトインタラプタ部224bの検出範囲に入らないように配置されている。図6(a)の遮光部230−1とフォトインタラプタ224b−1は、点線矢印方向から見た遮光部230とフォトインタラプタ224bの位置関係を示している。また、フォトインタラプタ224bに内蔵される発光部224b−2と受光部224b−3の配置も示している。
MF環204が第2の位置に位置している場合は、フォトインタラプタ部224aは遮光に対応する出力を発生し、フォトインタラプタ部224bは透過に対応する出力をそれぞれ発生する。MF環位置検出回路224は、フォトインタラプタ部224a、224bの出力を参照して、MF環204が第2の位置(第1のRFモード)に位置することを検出する(図6(b)参照)。なお遮光部230はMF環204の回動には連動しないように構成されている。
また、MF環204が第3の位置に位置している場合には、図6(a)の遮光部230−3に示すように、遮光部230の少なくとも一部がフォトインタラプタ部224aの検出範囲内に入る位置にある。また、遮光部230の少なくとも一部がフォトインタラプタ224bの検出範囲に入る位置に配置されている。MF環204が第3の位置に位置している場合は、フォトインタラプタ部224a、224bはともに遮光に対応する出力をそれぞれ発生する。MF環位置検出回路224は、フォトインタラプタ部224a、224bの出力を参照して、MF環204が第3の位置(第2のRFモード)に位置することを検出する(図6(b)参照)。
また、MF環204が第1の位置に位置している場合には遮光部230はフォトインタラプタ部224a、224bの検出範囲外になるように配置されている。MF環204が第1の位置に位置している場合は、フォトインタラプタ部224a、224bはともに透過に対応する出力を発生する。MF環位置検出回路224は、フォトインタラプタ部224a、224bの出力を参照して、MF環204が第1の位置(MFモード)に位置することを検出する(図6(b)参照)。
なお、本実施形態においては、フォトインタラプタ部224a、224bによってMF環204の位置を検出しているが、フォトインタラプタに限らず、MF環204の位置を検出可能であれば、他の検出センサを採用しても構わない。例えば、磁気センサやスイッチ等であってもよい。
MF位置検出回路225は、不図示の一対のフォトリフレクタを有している。また、MF環204と一体に回動する不図示の内側筒の周方向には、所定の間隔で設けられた複数のスリット孔(不図示)が設けられている。一対のフォトリフレクタは、MF環204が第1の位置(MF位置)にある場合に、スリット孔の検出範囲内に設けられている。そして、一対のフォトリフレクタからの出力信号に基づいて、MF環204の光軸O周りの回動方向、回動量、回転速度等の回転状態を検出する。
なお、MF位置検出回路225の検出センサは、MF環204が第1の位置(MF位置)にある場合に、MF環204の回転を検出可能であればよく、例えば、フォトインタラプタや磁気式のロータリーエンコーダ―等でも構わない。
次に、指標位置検出回路226に接続される検出機構について、図7を用いて説明する。指標位置検出回路226は、リニアエンコーダ部226aを有している。このリニアエンコーダ部226aは、距離表示環24または距離表示環28のレンズ本体22に対する光軸O周りの絶対的な回動位置を検出する。
リニアエンコーダ部226aは、抵抗スライダ式のエンコーダ機能を有する電気部品であり、スライド部226bを有している。
第1のRFモードの場合に、MF環204に回動に連動して回動する距離表示環24に、さらに連動して回動する駆動環240が設けられている。駆動環240は、第2のRFモードの場合には、MF環204の回動に連動して回動する距離表示環29に、さらに連動して回動するように構成されている。駆動環240には、回動に対して線形なカム構造を有するスライド部駆動枠231が設けられている。
スライド部226bは、MF環204の回動位置に応じて光軸方向の位置が変化するスライド部駆動枠231が不図示の付勢部材により当て付けられており、スライド部駆動枠231の回動により回動量に比例する移動量で光軸方向にスライドするように構成されている。
リニアエンコーダ部226aは、図7(b)に示すように、C点(226c)は所定の基準電圧に接続され、D点(226d)はグランド(GND)に接続される。そして、スライド部226bの位置に応じてC点とD点の間で抵抗分割され、リニアエンコーダ部226aは基準電圧とグランド間を抵抗分割した電圧を出力する。
リニアエンコーダ部226aのスライド部226bにスライド位置に応じて抵抗分割された出力電圧は図7(c)に示すように変化する。リニアエンコーダ部226aの出力電圧Voutは、レンズCPU221に内蔵されるADコンバータによってデジタルデータに変換される。レンズCPU221は、MF環204の回動位置に応じたリニアエンコーダ部226aの出力、すなわち指標位置検出回路226の出力に基づいて、MF環204の光軸O周りの絶対的な回動位置を検出する。
そして、レンズCPU221は、MF環204の回動位置に対応するリニアエンコーダ部226aの出力電圧Voutを所定の判定電圧と比較して、指標25aに合わせられた距離目盛24aまたは、指標29aに合わせられた距離目盛28aを判別する。
なお、指標位置検出回路226は、レンズ本体22に対する光軸O周りの絶対的な回動位置を検出することが可能であれば、リニアエンコーダ以外の構成を採用しても勿論かまわない。例えば、光学式または磁気式の絶対位置検出用のロータリーエンコーダであってもよい。また、グレイコード式エンコーダを設け、MF環204に連結された接点がMF環204の回動に応じてグレイコード式エンコーダ上を摺動するように構成し位置検出を行ってもよい。また、本実施形態においては、絶対位置の検出にあたって、高速に検出するために、カメラ本体100と交換レンズ200との間の同期通信の際のレンズ通信同期信号を検出用タイマのタイミング信号として利用する。
次に、カメラ本体100と交換レンズ200の間でなされる同期通信の一例を、図8を用いて説明する。図8において、横軸は時間の流れを表し、縦軸にそれぞれの処理内容やタイミングを示す。カメラ本体処理において、処理B1では、前フレームで取得した画像データによりライブビュー画像の表示や、AF評価値の算出を行う。また処理B2では、レンズ状態通信により取得したレンズ状態データに基づいて、AF演算や各種設定変更等を行う。
垂直同期信号は、各フレームに対応して出力される信号である。撮像・読出しでは、撮像素子103において被写体像を撮像し、この撮像した画像データの読出しを行う。なお、図9において、撮像・読出しが、菱形形状をしているのは、本実施形態においては、ライブビュー画像の取得時はローリングシャッタを採用しており、画素ラインごとに撮像と読出しを順次行うためである。
レンズ通信における通信BLでは、カメラ本体100から交換レンズ200にレンズ状態データ要求コマンドを送信し、このコマンドは交換レンズ200のレンズ状態を示すデータをカメラ本体100に送信することを要求する。また通信LBでは、レンズ状態データ要求コマンドに応じて、交換レンズ200がカメラ本体100にレンズ状態を示すデータを送信する。
レンズ通信同期信号は、カメラ本体100において垂直同期信号に応答して生成され、このレンズ通信同期信号はカメラ本体通信回路131の同期信号端子より交換レンズ200に出力される。レンズ位置取得信号は、所定のタイミング、例えば図8に示す例では、撮像素子103における電荷蓄積時間の略中央時点を経過した時点で状態が変化する。
また、交換レンズ200内における処理L1は、レンズ位置取得信号の状態変化タイミングでの焦点調節レンズ203の位置情報の取得、およびレンズ通信同期信号の受信タイミングでのMF環204の操作状態の検出を行う処理である。また処理L2は、カメラ本体100から受信したレンズ状態データ要求コマンドに応じて、焦点調節レンズ203の位置情報や、MF環204の操作状態等のレンズ状態データを送信する処理である。
図10のタイミングチャートに示すように、本実施形態における同期通信では、垂直同期信号に同期してカメラ本体100内において処理B1を実行し、また、垂直同期信号に同期してレンズ通信同期信号を交換レンズ200に送信する。
カメラ本体100内において処理B1を処理すると、交換レンズ200に対して通信BLによって、レンズ状態データ要求コマンドを送信する。交換レンズ200はレンズ状態データ要求コマンドを受信すると、レンズ状態を検出し、通信LBによってレンズ状態データを送信する。カメラ本体100はレンズ状態データを受信すると、処理B2を実行する。
また、交換レンズ200内において、レンズ位置を取得する処理L1はレンズ位置取得信号に同期して実行する。このレンズ位置取得信号は所定のタイミング、前述したように、図8の例においては、撮像素子103の画面中央による電荷蓄積時間の1/2が経過した時点で発生する。交換レンズ200は、レンズ位置取得信号の状態変化のタイミングでレンズ位置検出回路223によって焦点調節レンズ203の位置情報を取得する。これらの同期通信は、全体としては、レンズ通信同期信号に同期して実行される。
次に、本実施形態における焦点調節モードについて説明する。本実施形態においては、焦点調節モードとしては、オートフォーカスモード(AFモード)、マニュアルフォーカスモード(MFモード)、レンズフォーカスモード1(第1のRFモード)およびレンジフォーカスモード2(第2のRFモード)の4種類のモードが用意されている。AFモードは、撮像素子103からの画像データに基づくコントラストAFを用いた山登り法によって、自動的に焦点調節レンズ203のピント合わせを行う。またMFモードは、MF環204が第1の位置(MF位置)にある際に、手動でMF環204を回転させ、このときの回転状態に応じて焦点調節レンズ203を移動させてピント合わせを行う。AFモードとMFモードは、前述したように、カメラ本体100において、例えば、メニュー画面において設定される。
これに対して、第1のRFモードでは、MF環204が第2の位置にある際に、MF環204を回動させ、距離表示環24の距離目盛24aを指標25aに合わせることにより距離設定を行い、この設定距離にピント合わせを行う。
また、第2のRFモードでは、MF環204が第3の位置にある際に、MF環204を回動させ、距離表示環28の距離目盛28aを指標29aに合わせることにより距離設定を行い、この設定距離にピント合わせを行う。
第1または第2のRFモードで事前に距離を設定した後に電源オフし、その後、第1または第2のRFモードに設定した状態で電源オンとすると、事前に設定した距離にピントを合わせることができる。例えば、撮影者が街などを散歩している際に、事前に第1または第2のRFモードで距離を設定しておくと、被写体が突然現われた場合であっても、迅速に撮影することができる。この時、第1のRFモードと第2のRFモードとで異なる距離を事前に設定しておけば、突然現れた被写体の距離に応じて第1または第2のRFモードを選択してから電源オンすれば、被写体に適切なピント状態で撮影が可能となる。
また第1または第2のRFモードで距離設定後に、MF環204を第1の位置(MF位置)にスライドさせることによりMFモードやAFモードに切換えた場合であっても、MF環204を第2または第3の位置にスライドさせると、設定された距離に直ちにピント合わせがなされる。
<図9>フローチャート
次に、本実施形態における撮影動作について、図9および図10に示すフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、主として、カメラ本体100内のフラッシュROM122に記憶されているプログラムに従って本体CPU121が実行するが、一部、MF環操作検出・動作処理のフロー中、RFモードが設定された場合には、交換レンズ200内のフラッシュROMに記憶されているプログラムに従って、レンズCPU221が主として実行する。
操作スイッチ検出回路129が、電源釦が操作されたことを検出すると、図9に示すフローチャートが動作を開始する。まず、交換レンズ200が装着されているか否かを判定する(S1)。この判定は、操作スイッチ検出回路129がマウントスイッチ等の状態を検出し、この検出結果に基づいて行う。この判定の結果、交換レンズ200が装着されていなかった場合には、交換レンズ200の装着を待つ、待機状態となる。待機中に撮影者により撮影パラメータの変更操作や過去に撮影した撮影画像の再生操作、焦点調節モードの設定等が行われた場合には、指示された動作を実行する。
ステップS1における判定の結果、交換レンズ200がカメラ本体100に装着された場合には、次にレンズ通信を行う(S3)。ここでは、カメラ本体通信回路131およびレンズ通信回路229を介して、レンズCPU221と非同期通信を行う。この非同期通信により、焦点調節レンズ203等の動作パラメータ、色収差データ等の光学データなどのレンズデータ、同期通信が可能か否かの情報等を取得し、RAM123に記憶する。
レンズ通信を行うと、次に、同期通信を開始する(S5)。ここでは、図10を用いて説明したように、カメラ本体100から交換レンズ200にレンズ通信同期信号を送信し、この信号に同期して通信を行う。同期周期毎に焦点調節レンズ203等の動作状態やMF環204の操作状態等のレンズ状態データを取得して、レンズ状態に応じた制御動作を実行する。従って、レンズ通信同期信号が出力されるたびに、カメラ本体は、焦点調節レンズ203のレンズ位置に関するデータ、MF環204が第1の位置にあるか第2の位置にあるか第3に位置にあるか、また絞り205の絞り値等の情報を取得でき、この情報に応じた制御動作を実行する。また、カメラ本体100からも、AF制御を行うための焦点調節レンズ203の駆動方向および駆動量、また絞り205の絞り込み量に関する制御命令を送信することができる。なお、ステップS3において行ったレンズ通信によって、同期通信が不可の交換レンズが装着された場合には、同期通信は行わない。
同期通信を開始すると、次に、ライブビュー表示を開始する(S7)。本体CPU121は撮像素子制御回路124より撮像素子103を同期周期毎に動作させて画像データを取得し、画像処理回路127においてライブビュー表示用の画像処理を施す。ライブビュー表示用に処理された画像データを用いて、表示回路128は表示用モニタ105にライブビュー表示を開始する。
ライブビュー表示を開始すると、次に、交換レンズ100が取り外されたか否かの判定を行う(S9)。ここでは、ステップS5において開始した同期通信の通信状態、およびステップS1と同様に、マウントスイッチの状態の少なくとも1つに基づいて、交換レンズ100が取り外されたか否かを判定する。この判定の結果、交換レンズ100が取り外された場合には、ステップS1に戻る。
ステップS9における判定の結果、交換レンズ100が取り外されておらず、装着されている場合には、次に、電源オフか否かの判定を行う(S11)。ここでは、操作スイッチ検出回路129が電源釦の操作状態を検出し、この検出結果に基づいて判定する。この判定の結果、電源オフであった場合には、終了処理を行う(S13)。ここでは、各種データの退避処理、リセット動作、電源系統の切断処理等の処理を行う。終了処理を行うと、このフローを終了する。
ステップS11における判定の結果、電源オフでなかった場合には、次に、MF環操作検出・動作処理を行う(S15)。ここでは、MF環204の操作状態に応じて焦点調節レンズ203の動作制御や設定処理を行う。すなわち、MF環204が交換レンズ200の前方側(被写体側)にスライドしている第2の位置にある場合、カメラ本体100でAFモードに設定されているか、MFモードに設定されているかに係わらず、第1のRFモードを実行する。また、後方側(撮像素子側)にスライドしている第3の位置にある場合には、同様にカメラ本体100でAFモードに設定されているか、MFモードに設定されているかに係わらず、第2のRFモードを実行する。一方、MF環204が交換レンズ200の中央位置にスライドしている第1の位置にある場合には、カメラ本体100で設定されたAFモードまたはMFモードに従った制御を行う。MF環操作検出・動作処理の詳しい処理については、図10を用いて後述する。
なお、ボディCPU121は、MF環操作検出・動作処理の最中にもレンズCPU221と図8に示す同期通信を行い、フォーカスレンズ203の位置に対応する距離データを受信している。そしてボディCPU121は、上記MF環操作検出・動作処理により設定されたフォーカスレンズ203の位置に対応する距離を、表示用モニタ105によるライブビュー表示上に表示させる。
MF環操作検出・動作処理を行うと、次に、動画スイッチがオンか否かを判定する(S17)。ここでは、操作スイッチ検出回路129が動画スイッチの操作状態を検出し、この検出結果に基づいて判定する。
ステップS17における判定の結果、動画スイッチがオフであった場合、すなわち、静止画撮影モードの場合には、1stレリーズスイッチがオンか否かを判定する(S19)。撮影者は、撮影に入る前に準備段階としてレリーズ釦を半押し操作する。ここでは、操作スイッチ検出回路129が1stレリーズスイッチの操作状態を検出し、この検出結果に基づいて判定する。この判定の結果、1stレリーズスイッチがオフであった場合には、ステップS9に戻る。
ステップS19における判定の結果、1stレリーズスイッチがオンであった場合には、次に、静止画測光・AFを行う(S21)。ここでは、静止画撮影用の測光、露出演算、AF等の撮影に必要な動作を実行する。測光および露出演算は、撮像素子103からの画像データに基づいて、被写体輝度を検出し、検出された被写体輝度に基づいて適正露光となるシャッタ速度および絞り値等の露出制御値を算出する。また、静止画撮影用のAFは、画像データから抽出した高周波成分(AF評価値)が最も大きくなるように、所謂山登り法によるAF動作を行う。なお、位相差AFによる自動焦点調節動作を行うようにしてもよい。
静止画測光・AFを行うと、次に、1stレリーズスイッチがオフか否かを判定する(S23)。この判定の結果、1stレリーズスイッチがオフであった場合には、後述するステップS41に進む。
一方、ステップS23における判定の結果、1stレリーズスイッチがオフでなかった場合、すなわちオンであった場合には、次に、2ndレリーズスイッチがオンか否かの判定を行う(S25)。撮影者は、ライブビュー表示を観察し、構図およびシャッタタイミングが決まると、レリーズ釦を全押し、撮影の実行を指令する。ここでは、操作スイッチ検出回路129が2ndレリーズスイッチの操作状態を検出し、この検出結果に基づいて判定する。この判定の結果、2ndレリーズスイッチがオフであった場合には、ステップS23に戻る。
ステップS25における判定の結果、2ndレリーズスイッチがオンであった場合には、撮影動作に移り撮像を行う(S27)。ここでは、ステップS21において算出した露出演算結果に基づいて、本体CPU121はレンズCPU221と通信を行い、絞り205の絞り込み動作を指示し、絞り込み動作完了後に撮像素子制御回路124、シャッタ制御回路126により撮像素子103およびフォーカルプレーンシャッタ104を制御し撮像動作を行う。撮像動作の終了後、撮像素子103から読み出された画像信号を画像処理回路127によって処理し画像データを取得する。
撮像を行うと、次に、画像データの記憶を行う(S29)。ここでは、本体CPU121は、ステップS27において取得した画像データをRAM123や、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部記憶媒体に記憶する。また、取得した画像データに基づいて、表示回路127を介して表示用モニタに、所定時間の間、撮影画像の表示を行う。
ステップS17における判定の結果、動画スイッチがオンであった場合には、動画撮影モードに入る。まず、動画撮影を開始する(S31)。本体CPU121は、撮像素子制御回路124により撮像素子103を同期周期毎に動作させて動画撮影を開始させる。撮像素子103から出力される画像信号を画像処理回路127で動画用に画像処理を施し、この動画用画像データをRAM123やコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部記憶媒体に記録を開始する。
動画撮影を開始すると、続いて、MF環操作検出・動作処理を行う(S33)。ここでは、ステップS15と同様に、MF環204の操作状態に応じて焦点調節レンズ203の動作制御や設定処理を行う。
MF環操作検出・動作処理を行うと、次に、動画測光・AFを行う(S35)。動画撮影用のAEとしては、静止画撮影時よりも細かい駆動ステップで絞り205を絞り駆動回路227により駆動させて撮像素子103に入射する被写体光量変化が滑らかになるように制御を行う。また、AFモードの場合には、動画撮影用のAFは山登りAF動作を行い、必要に応じて合焦付近で焦点調節レンズ203を微小反復駆動させる、所謂、ウォブリング動作等を実行し合焦状態を継続させる。
動画測光・AF動作を行うと、次に、動画スイッチがオフか否かを判定する(S37)。撮影者は動画撮影を終了する場合には、動画釦から手を離すので、ここでは、操作スイッチ検出回路129が動画スイッチの操作状態を検出し、この検出結果に基づいて判定する。この判定の結果、動画スイッチがオンであれば、ステップS33に戻り、動画撮影を続行する。
ステップS37における判定の結果、動画スイッチがオフであれば、次に、動画撮影終了処理を行う(S39)。ここでは、本体CPU121は、撮像素子制御回路124により撮像素子103の動作を停止させて、動画撮影を終了する。
ステップS29において画像データの記憶を行うと、またはステップS39において動画撮影終了を行うと、またはステップS23における判定の結果、1stレリーズスイッチがオフであった場合には、次に、表示の初期化を行う(S41)。ここでは、本体CPU121は、表示回路127により撮影画像表示や動画撮影パラメータ表示のクリア等を行って、表示用モニタ105における表示をライブビュー表示に戻す。表示の初期化を行うと、ステップS9に戻る。
次に、ステップS15およびS33におけるMF環操作検出・動作処理について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。なお、MF環検出・動作処理のフローの動作は、本体CPU121の制御の下にレンズCPU221によって実行されるが、RFモードを実行する際には、レンズCPU221が主になって実行される。
この処理の概要は次のようなものである。MF環位置検出回路224がMF環204の位置を検出し、レンズCPU221はこの検出結果に基づいて第1のRF位置(第1のレンジフォーカス位置、第2の位置)、第2のRF位置(第2のレンジズフォーカス位置、第3の位置)、MF位置(第1の位置)にあるか否かを判定する。そして、レンズCPU221は、判定された位置に応じたフォーカス動作を行い、フォーカスレンズ203を駆動する。
MF環操作検出・動作処理のフローに入ると、レンズCPU221は、ステップS51にてRFPIa、RFPIbの出力を取得する。そして、レンズCPU221は、ステップS53にて2回連続して取得したRFPIaの出力が同一であり、かつ2回連続して取得したRFPIbの出力が同一であるかを判別する。上記を満たす場合はステップS55に進み、満たさない場合はステップS51に戻る。ここでは、ノイズ等の外乱の影響を除去する、いわゆるチャタキラー処理を行う。
次に、レンズCPU221は、ステップS55にてRFPIaの出力が遮光、かつRFPIbの出力が遮光であるか否かを判別する。RFPIaの出力が遮光、かつRFPIbの出力が遮光である場合は、ステップS57に進み、そうでない場合はステップS63に進む。そして、レンズCPU221は、ステップS57にてリニアエンコーダの出力を取得してステップS59に進む。
レンズCPU221は、ステップS59にてリニアエンコーダ出力に基づいてユーザにより設定された距離を判別する。ここでは、図6を用いて説明したように、リニアエンコーダ部226aによって、指標25aに対する距離目盛24aを読み取って判別する。リニアエンコーダ部226aの出力に基づいた指標25aに合わせられた距離目盛24aの具体的な判別方法については後述する。
次に、レンズCPU221は、ステップS61にて上記設定された距離に応じてフォーカスレンズ203を駆動する。そしてリターンする。
一方、レンズCPU221は、ステップS63にてRFPIaの出力が遮光、かつRFPIbの出力が透過であるか否かを判別する。RFPIaの出力が遮光かつRFPIbの出力が透過である場合はステップS65に進み、そうでない場合はステップS71に進む。
次に、レンズCPU221は、ステップS65にてリニアエンコーダの出力を取得してステップS67に進む。レンズCPU221は、ステップS67にてリニアエンコーダ出力に基づいて設定された距離を判別する。距離の判別の方法については後述する。そして、レンズCPU221は、ステップS69にて設定された距離に応じてフォーカスレンズ203を駆動する。そしてリターンする。
一方、レンズCPU221は、ステップS71にてRFPIaの出力が透過、かつRFPIbの出力が透過であるか否かを判別する。そして、RFPIaの出力が透過、かつRFPIbの出力が透過である場合はステップS73に進み、そうでない場合はステップS79に進む。
レンズCPU221は、ステップS73にてMF環回転検出センサをオンし、ステップS75にてMF環回転検出センサの出力を取得する。そしてレンズCPU221は、ステップS77にて、MF環の回転を検出した結果、即ち回転量、回転方向、回転速度等に応じてフォーカスレンズ203を駆動する。そして、リターンする。
一方、レンズCPU221は、ステップS79にてエラー処理を行う。ここでは、RFPIa、RFPIbの出力が異常な状態であることを判別したので、MF動作やRF動作を停止する処理を行う。
次に、図10のステップS59にて実行される指標25aに合わせられた距離目盛24aを判別する方法について説明する。図11(a)は、各距離目盛24aが指標25aに一致するMF環204の回転量と、各距離目盛24aの位置を判定するための判定領域と、この各判定領域に対応するMF環204の回転量とリニアエンコーダ部226aの出力電圧範囲を示す表である。
たとえば、距離目盛「∞」を指標25aに合わせる場合のMF環204の回転量は、距離目盛24aの最至近側に相当する所定の基準位置から94度の回転量の位置とする。たとえば、距離目盛「∞」が指標25aに合わせられていると判定する判定領域1は、距離目盛「∞」に対するMF環204の回転量94度を中心として±3度の範囲である回転量範囲91〜97度とし、対応するリニアエンコーダ部226aの出力電圧範囲は3〜3.2Vと設定している。他の距離目盛についても同様な設定となるが、距離目盛の距離値が、図4に示すように無限位置を基準として距離値の逆数に比例する回転量を有することに対応して、∞から至近側に変化するほど回転量範囲が広くなるように設定されている。
ただし、距離目盛「0.5m」の判定領域5は、撮影可能な至近限界の最至近距離に対応する回転量がMF環204の回転の端となるため、回転量範囲は狭くなっている。
図11(b)は、図11(a)に示す表に基づくグラフであり、MF環204の回転量とリニアエンコーダ部226aの出力電圧の関係を示す。また、図10のステップS59にて指標25aに合わせられた距離目盛24aを判定するための判定スレッシュを示すものである。
図11(b)の実線は、MF環204の回転量に対するリニアエンコーダ部226aの出力電圧の変化を示し、一点鎖線は、指標25aが距離目盛24aのそれぞれの位置に一致する回転量に対応するリニアエンコーダ部226aの出力電圧を示す。また、点線はリニアエンコーダ部226aの出力に基づいて指標25aに対応する距離目盛24aを読み取り判定するための判定スレッシュを示し、隣接する判定スレッシュの間隔は、各距離目盛24aの位置を判定するための判定領域である。
レンズCPU221は、リニアエンコーダ部226aの出力電圧を取得し、取得した出力電圧と判定スレッシュを比較することにより、判定領域1〜5のいずれの判定領域に位置するかを判定する。たとえば、リニアエンコーダ部226aの出力電圧Voutが、Vout=1.8Vの場合は、判定スレッシュ1.5Vと2.6Vの間(1.5≦Vout<2.6V)であり判定領域3に含まれるので、距離目盛「3m」が指標25aに合わせられていると判定する。
つまり、ユーザが、MF環204を操作して指標25aに合わせた距離目盛24aを判定する。そして、ユーザにより設定された距離目盛24aの距離に対応する位置にフォーカスレンズ203を駆動する。
このように、無限位置を基準として距離値の逆数に比例するMF環204の回転量により距離目盛24aと指標25aが一致するように、距離目盛24aを配置することにより、従来の一般的なメカニカルなMF機構によるMF操作と同様な操作感を有するRFモードを実現することができる。そして、従来の一般的なメカニカルなMF機構によるMF操作に慣れているユーザにとって操作性を向上させることができる。
さらに、∞から至近側に変化するほどMF環204の回転量範囲が広くなるように設定されているので、距離目盛24aの間隔に合わせた操作感を実現し、より一層操作性を向上させることができる。
図12(a)は、各距離目盛28aを指標29aに一致させるMF環204の回転量と、各距離目盛28aの位置を判定するための判定領域と、この各判定領域に対応するMF環204の回転量とリニアエンコーダ部226aの出力電圧範囲を示す表である。
たとえば、距離目盛「∞」を指標29aに対応させるMF環204の回転量は、距離目盛28aの最至近側に設けられた所定の基準位置から85.5度の回転量の位置とする。そして、距離目盛「∞」と判定する判定領域1は、距離目盛「∞」に対応するMF環204の回転量85.5度を中心として±11.5度の範囲である回転量範囲74〜97度とする。また、この回転量範囲に対応するリニアエンコーダ部226aの出力電圧範囲は2.45〜3.2Vと設定している。他の距離環目盛についても同様に図12(a)に示す設定となり、図5に示すように距離環28の距離目盛28aの位置を等間隔に配置することに対応して、回転量は等間隔に設定されている。
ただし、距離目盛「0.5m」の判定領域5は、撮影可能な最至近距離に対応する回転量がMF環204の回転の端となるため、回転量範囲は他に比較して狭くなっている。
図12(b)は、図12(a)に示す表に基づくグラフであり、MF環204の回転量とリニアエンコーダ部26aの出力電圧の関係を示す。また、図10のステップS67にて距離目盛28aを判定するための判定スレッシュを示している。
図12(b)の実線は、MF環204の回転量に対するリニアエンコーダ部226aの出力電圧の変化を示し、一点鎖線は、指標29aが距離目盛28aのそれぞれの位置に一致する回転量に対応するリニアエンコーダ部226aの出力電圧を示す。また、点線はリニアエンコーダ部226aの出力に基づいて指標29aに対応する距離目盛28aを読み取り判定するための判定スレッシュを示し、隣接する判定スレッシュの間隔は、各距離目盛28aの位置を判定するための判定領域である。
レンズCPU221は、リニアエンコーダ部226aの出力電圧を取得し、取得した出力電圧と判定スレッシュを比較することにより、判定領域1〜5のいずれの判定領域に位置するかを判定する。たとえば、リニアエンコーダ部226aの出力電圧Voutが、Vout=2Vの場合は、判定スレッシュ1.7Vと2.45Vの間(1.7≦Vout<2.45V)であり判定領域2に含まれるので、距離目盛「7m」が指標29aに合わせられていると判定する。
このようにして、ユーザが、MF環204を操作して指標29aに合わせた距離目盛28aを判定する。そして、ユーザにより設定された距離目盛28aの距離に相当する位置にフォーカスレンズ203を駆動する。
上述のように、MF環204が等間隔な回転量だけ回転することによって距離目盛28aと指標29aが一致するように距離目盛28aを配置することにより、初心者にわかりやすい操作感を有するRFモードを実現することができる。従って、従来から一般的であるメカニカルなMF機構によるMF操作に慣れていない、たとえば初心者のユーザにとっては操作性を向上させることができる。
さらに、MF環204の回転操作により特定の距離目盛28aが設定されるMF環204の回転量範囲が、距離値によらず一定間隔となるように設定されているので、距離目盛28aの間隔に合わせた操作感を実現し、より一層操作性を向上させることができる。
以上説明したように、本発明の一実施形態においては、MFモード、第1のRFモード、第2のRFモードの3つの焦点調節モードがあり、このうち、MFモードは、交換レンズ200に設けたMF環204を第1の位置に設定すればよい。一方、第1のRFモードは、交換レンズ200に設けたMF環204を第2の位置に設定するのみで、設定可能である。また第2のRFモードは、交換レンズ200に設けたMF環204を第3の位置に設定するのみで設定可能である。
また、本発明の一実施形態においては、リング部材としてのMF環204は、回転操作とスライド操作の2操作を可能としている。そして、回転操作でMFモード時の手動焦点調節と第1、第2のRFモード時の距離設定が可能であり、スライド操作により第1、第2のRFモードの設定を可能としている。このため、撮影者は、ライブビュー表示やファインダ等に集中しながら、MF環204を操作するだけで、焦点調節モードの切換えと、距離調節を迅速に行うことができる。
また、本発明の一実施形態においては、リング部材としてのMF環204は、第1の位置ではMFモード時の手動焦点調節部材となり、また第2の位置では第1のRFモード時の距離設定部材に、また第3の位置では第2のRFモード時の距離設定部材となる。このため、3つの機能を有する調節部材を1つのリング部材で兼用することができ、小型にすることができる。
また、本発明の一実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等の順番を表現する言葉を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
21・・・レンズマウント部、22・・・レンズ本体部、24・・・第1の距離表示環、24a・・・第1の距離目盛、25・・・第1の指標表示部、25a・・・第1の指標、25b・・・被写体深度指標、28・・・第2の距離表示環、28a・・・第2の距離目盛、29・・・第2の指標表示部、29a・・・第2の指標、100・・・カメラ本体、101・・・カメラ制御回路、103・・・撮像素子、104・・・フォーカルプレーンシャッタ、105・・・表示用モニタ、106・・・ストロボ、107・・・レリーズ釦、108・・・バッテリ、121・・・本体CPU、122・・・フラッシュROM、123・・・RAM、124・・・撮像素子制御回路、125・・・ストロボ制御回路、126・・・シャッタ制御回路、127・・・画像処理回路、128・・・表示回路、129・・・操作スイッチ検出回路、130・・・電源回路、131・・・カメラ本体通信回路、132・・・ファーストレリーズスイッチ、133・・・セカンドレリーズスイッチ、200・・・交換レンズ、201・・・レンズ制御回路、203・・・焦点調節レンズ、204・・・MF環、221・・・レンズCPU、222・・・レンズ駆動回路、223・・・レンズ位置検出回路、224・・・MF環位置検出回路、224a・・・フォトインタラプタ部、225・・・MF位置検出回路、225a・・・フォトインタラプタ、226・・・指標位置検出回路、226a・・・リニアエンコーダ部、226b・・・スライド部、227・・・絞り駆動回路、228・・・RAM、229・・・レンズ通信回路

Claims (7)

  1. レンズ鏡筒内に設けられた焦点調節レンズと、
    上記レンズ鏡筒に対して回転自在、かつ第1の位置と第2の位置にスライド自在に配設されたリング部材と、
    上記リング部材が上記第1の位置にスライドした場合には、上記リング部材の第1の絶対的な位置に応じた距離に、上記焦点調節レンズのピント合わせを行い、上記リング部材が上記第2の位置にスライドした場合には、上記リング部材の第2の絶対的な位置に応じた距離に、上記焦点調節レンズのピント合わせを行う制御部と、
    を有することを特徴とする光学機器。
  2. 上記第1の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が等間隔となる位置に設けられ、上記第2の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が非等間隔となる位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 上記第2の絶対的な位置は、上記リング部材の回転量が、光学無限を基準にして上記リング部材により設定される距離の逆数に比例する間隔となる位置に設けられることを特徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 上記リング部材が上記第1の位置にスライドした場合には、上記リング部材に連動して回転する上記リング部材の第1の絶対的な位置に応じた距離を表示する第1の距離表示部と、上記リング部材に連動して回転しない第1の指標が露出するように構成され、
    上記制御部は、上記リング部材の回転により、上記第1の指標に合わせられた第1の距離表示部の距離表示を検出して上記焦点調節レンズのピント合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  5. 上記リング部材が上記第2の位置にスライドした場合には、上記リング部材に連動して回転する上記リング部材の第2の絶対的な位置に応じた距離を表示する第2の距離表示部と、上記リング部材に連動して回転しない第2の指標が露出するように構成され、
    上記制御部は、上記リング部材の回転により、上記第2の指標に合わせられた第2の距離表示部の距離表示を検出して上記焦点調節レンズのピント合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  6. 上記リング部材は、上記レンズ鏡筒に対して回転自在、かつ第1の位置と第2の位置とは異なる第3の位置にスライド自在であり、上記制御部は、上記リング部材が上記第3の位置にスライドした場合には、上記リング部材の回転に応じて、上記焦点調節レンズのピント合わせを行うことを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  7. 上記リング部材が上記第3の位置にスライドした場合には、上記リング部材により上記第1の距離表示部の距離表示と上記第1の指標と上記第2の距離表示部の距離表示と上記第2の指標が覆われることを特徴とする請求項6に記載の光学機器。
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