JP2013168448A - 冷却チャンバー - Google Patents

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Abstract

【課題】決められたタクトタイムを守りながら対象物を冷却すると共に、チャンバーの設置スペースの拡大を抑制することが可能な冷却チャンバーを提供すること。
【解決手段】複数の冷却部材を積層し、冷却部材間に対象物をそれぞれ配置して冷却する冷却ユニットを備える構成とし、複数の対象物を上下方向に配置して同時に冷却する。これにより、冷却チャンバーの設置スペースの拡大を抑制する。また、冷却ユニットの昇降のタイミング、冷却ユニットへの対象物の搬入のタイミング、及び冷却ユニットからの対象物の搬出のタイミングを制御する制御部を備える構成とし、冷却ユニットを昇降させて、所定の位置に配置し、対象物の搬出及び搬入のタイミングを制御する。これにより、決められたタクトタイムを守りながら対象物の冷却を行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、加熱環境下で成膜された対象物を冷却する冷却チャンバーに関するものである。
従来、基板(対象物)に成膜物質を成膜する成膜装置において、基板を加熱する電気炉内で基板を加熱した後に成膜を行い、電気炉内での冷却後に基板を取り出すものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−188396号公報
上記の特許文献1に記載の従来技術では、連続処理ではなくバッチ式の装置を用いて対象物を加熱して成膜を行い、電気炉内で冷却されるのを待って対象物を取り出しているため、生産効率を上げることが困難であった。そのため、連続処理を行うインライン型の成膜装置の開発が進められている。このような成膜装置に適用可能であり、決められたタクトタイムを守りながら基板を冷却すると共に、チャンバーの設置スペースの拡大を抑制することが求められている。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、決められたタクトタイムを守りながら対象物を冷却すると共に、チャンバーの設置スペースの拡大を抑制することが可能な冷却チャンバーを提供することを目的とする。
本発明は、加熱環境下で成膜処理された対象物を冷却する冷却チャンバーであって、対象物を放射伝熱により冷却する複数の冷却部材が積層され、各冷却部材間に対象物を各々保持する冷却ユニットと、冷却ユニットを昇降させる昇降機構と、昇降機構による冷却ユニットの昇降のタイミング、冷却ユニットへの対象物の搬入タイミング、及び冷却ユニットからの対象物の搬出タイミングを制御する制御部とを備える、冷却チャンバーを提供する。
このような構成の冷却チャンバーによれば、複数の冷却部材を積層し、冷却部材間に対象物をそれぞれ配置して冷却する冷却ユニットを備える構成であるため、複数の対象物を上下方向に配置して同時に冷却することができる。これにより、冷却チャンバーの設置スペースの拡大を抑制することができる。また、冷却ユニットの昇降のタイミング、冷却ユニットへの対象物の搬入のタイミング、及び冷却ユニットからの対象物の搬出のタイミングを制御する制御部を備える構成であるため、冷却ユニットを昇降させて、所定の位置に配置し、対象物の搬出及び搬入を適切なタイミングで行うことができる。これにより、決められたタクトタイムを守りながら対象物の冷却を行うことができる。
ここで、成膜処理を行う成膜処理チャンバーと冷却チャンバーとの間に配置されたゲート弁を閉じた状態で、冷却チャンバー内に冷却用ガスを供給して、冷却チャンバー側の圧力を成膜処理チャンバー側の圧力より高くするガス圧制御部を更に備える、構成としてもよい。このようにガス圧制御部を備え、冷却チャンバー内の圧力を成膜処理チャンバー側の圧力より高く制御することで、ゲート弁を開放させたときに、成膜処理チャンバー内のガスが、冷却チャンバー内へ流入することを防止することが可能であると共に、成膜処理チャンバー側の圧力変動を抑制することができる。また、冷却チャンバー内に冷却用ガスを流入させることで対流熱伝達により基板を冷却することができる。
制御部は、冷却ユニットから搬出された冷却後の対象物が保持されていた位置に、冷却前の他の対象物を搬入する制御を行うことが好ましい。これにより、対象物を保持するスペースを必要以上に設ける必要がないため、冷却チャンバーの高さ方向の設置スペースの拡大を抑制することができる。
制御部は、冷却後の対象物が冷却ユニットから排出すると同時(排出直後)に、冷却前の他の対象物を搬入する制御を行うことが好ましい。これにより、冷却ユニットにおいて対象物を冷却するためのタクトタイムを短縮することができる。
冷却ユニットは、冷却部材の上下方向の両側に対象物を保持する構成であることが好ましい。例えば、冷却ユニットにおいて、4個の対象物を同時に冷却する場合には、5個の冷却部材を設置し、各冷却部材間にそれぞれ対象物を保持する構成となる。これにより、冷却部材の設置個数を抑え、冷却チャンバーの設置スペースを小さくすることができる。
また、冷却チャンバーの前段に、冷却チャンバーに搬入される前の対象物を滞留させて自然冷却させる自然冷却用チャンバーを更に備える構成としてもよい。これにより、冷却チャンバーの前段に、冷却部材を備えていない他の冷却チャンバーを備える構成とすることができる。成膜処理チャンバーと、強制冷却を行う(冷却部材を有する)冷却チャンバーとの間に、自然冷却を行う冷却チャンバーを備える構成とすることで、対象物の温度降下を適切に行い対象物の割れの発生のおそれを低減することができる。
本発明によれば、決められたタクトタイムを守りながら対象物を冷却すると共に、チャンバーの設置スペースの拡大を抑制することが可能な冷却チャンバーを提供することができる。
本発明の実施形態に係る成膜装置の一部を示す概略断面図であり、ロードロックチャンバー、加熱チャンバー、及び成膜チャンバーを示している。 本発明の実施形態に係る成膜装置の一部を示す概略断面図であり、成膜チャンバー、バッファーチャンバー、第1冷却チャンバー、及び第2冷却チャンバーを示している。 本発明の実施形態に係る成膜装置の一部を示す概略断面図であり、第2冷却チャンバー、第3冷却チャンバー、第4冷却チャンバー、及びロードロックチャンバーを示している。 本発明の実施形態に係る成膜装置の一部を示す概略断面図であり、隣接するチャンバー同士の連結部を示している。 第2冷却チャンバー内に設置された冷却板ユニットを示す正面図である。 成膜装置の制御部を示すブロック構成図である。 第1冷却チャンバー、第2冷却チャンバー、及び第3冷却チャンバーにおける処理手順を示すフローチャートである。 冷却板ユニットの昇降、冷却板ユニットへの基板の搬入、及び冷却板ユニットからの基板の搬出を示す図である。 冷却板ユニットの昇降、冷却板ユニットへの基板の搬入、及び冷却板ユニットからの基板の搬出を示す図である。
本発明の実施形態に係る冷却チャンバーを備えた成膜装置100について図面を参照して説明する。なお、「上」、「下」等の方向を示す語は、図面に示される状態に基づいており、便宜的なものである。図1〜図5、図8、及び図9では、対象物である基板101の幅方向をX方向、基板101が搬送される方向をY方向、基板101の厚み方向Z方向として、矢印で図示している。
(成膜装置)
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る成膜装置100を示す概略側面図である。図1〜図3に示す成膜装置100は、対象物である基板(例えばガラス基板)101に対して成膜等の処理を施すためのものである。成膜装置100は、セレンの真空蒸着法(セレン化法)を用いて、基板101上に薄膜層を形成可能な装置である。なお、対象物は、ガラス基板に限定されず、その他のものでもよい。また、成膜装置で行われる成膜処理は、セレンの真空蒸着法に限定されず、その他の成膜物質を対象物に成膜するものでもよい。
成膜装置100は、例えばCIGS系の太陽電池の製造に適用可能なものである。CIGS系の太陽電池は、ガラス基板上に、裏面電極層、CIGS層(発電層)、バッファ層、透明電極層が順に積層されて構成されている。ガラス基板は、ナトリウム(Na)を含むソーダガラスを用いることができる。CIGS層は、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を含む半導体からなる発電層である。
成膜装置100は、複数の真空チャンバー(真空容器)24〜32を備えている。真空チャンバー24〜32は、基板101が内部を通過可能であり、真空環境を形成する容器本体を備えている。真空チャンバー24〜32のサイズは、長さ2m程度、幅2m程度、高さ300mm程度とされている。本実施形態の成膜装置100では、例えば12個の真空チャンバーを備える構成とされ、連続する複数の真空チャンバー24〜32の全長は20m程度である。なお、図1〜図3では、複数の真空チャンバーのうちの一部を図示し、その他の真空チャンバーの図示を省略している。
各真空チャンバー24〜32には、内部を適切な圧力とするための真空ポンプ12が接続されている。また、各真空チャンバー24〜32には、チャンバー24〜32内の圧力を監視するための真空計81(図6参照)が複数(例えば2個)設置されている。真空計81は、チャンバー24〜32外に張り出す連通配管を介してチャンバー24〜32に接続されている。
成膜装置100は、図1〜図3に示すように、複数の真空チャンバー24〜32として、ロードロックチャンバー(不図示)、加熱チャンバー24、バッファーチャンバー25、成膜チャンバー(成膜室)26、自然冷却チャンバー27、第1冷却チャンバー28、第2冷却チャンバー29、第3冷却チャンバー30,31、及びロードロックチャンバー32を備えている。成膜装置100は、例えば複数の加熱チャンバー24を備えている(図1では、一つの加熱チャンバー24のみを図示している)。これらの真空チャンバー24〜32は、この順に並んで配置されている。
図4は、本発明の実施形態に係る成膜装置100の一部を示す概略断面図であり、主に、隣接する真空チャンバー24,25同士の連結部を示している。ここでは、図4を参照して、主に真空チャンバー24,25の連結部について説明するが、その他の真空チャンバー24〜32同士の連結部も同じ構成である。
図4に示すように、真空チャンバー24〜32の基板搬送方向Yの両端部には、基板101の入口131及び出口132が設けられ、これらの出入口131,132を封止するための開閉ゲート133(ゲート弁)が設けられている。なお、開閉ゲート133は、隣接する真空チャンバー24〜32の全てに設置されている必要はなく、例えば、複数の真空チャンバー24〜32のうち、複数の加熱チャンバー24同士を連通する出入口131,132に、開閉ゲート133が設けられていない構成でもよい。
また、成膜装置100には、図4に示すように、基板101を搬送するための搬送装置102(搬送手段)が設けられている。搬送装置102は例えば公知のローラー103とこのローラー103を回転させる駆動機構とから構成されている。そして、基板101は、搬送装置102によって搬送され、真空チャンバー24〜32内を順次通過し、隣接する真空チャンバー24〜32間を移動する。基板101は、基板101を載置する搬送トレイ104に載置されて搬送される。なお、搬送手段としては、ローラー103を備える搬送装置102に限定されず、その他の搬送手段(例えば、ロボットハンドなど)を用いて、基板101を搬送させてもよい。
また、各真空チャンバー24〜32には、基板101の位置を確認するための位置センサー82(図6参照)が設けられている。
次に、各種真空チャンバー24〜32について説明する。図示しないロードロックチャンバー121は、入口側に設けられた開閉ゲートを開放することで、大気開放され、処理される基板101が導入されるチャンバーである。本実施形態の成膜装置100は、1個のロードロックチャンバーを備えている。ロードロックチャンバーの出口側は、加熱チャンバー24の入口側に接続されている。
本実施形態の成膜装置100は、複数の加熱チャンバー24を備えている。複数の加熱チャンバー24は、基板101を第1の温度まで加熱する第1加熱チャンバーと、第1加熱チャンバーから搬出された基板101を第1の温度よりも高い第2の温度まで加熱する第2加熱チャンバーと、第2加熱チャンバーから搬出された基板101を、成膜温度まで加熱する第3の加熱チャンバーと、を有する。なお、ここでいう成膜温度とは、セレンを含む成膜材料を成膜可能な温度であり、例えば600℃である。なお、加熱チャンバーは、4つ以上設けられていてもよく、1つの加熱チャンバーによって、成膜温度まで加熱する構成でもよい。
第1加熱チャンバー(24)には、ロードロックチャンバーを通過した基板101が導入される。第1加熱チャンバーの出口側は、第2成膜チャンバーの入口側に接続されている。第1加熱チャンバーには、基板101を加熱するためのヒーター(加熱部材)134,135(図4参照)が設けられている。このヒーター134,135としては、例えば、公知のカーボンヒーターを使用することができる。第1加熱チャンバーでは、基板温度が例えば200℃(第1の温度)程度になるように加熱される。なお、第1の温度は、200℃程度であることが好ましいが、その他の温度でもよい。
第2加熱チャンバーには、第1加熱チャンバーを通過した基板101が導入される。第2加熱チャンバーの出口側は、第3成膜チャンバーの入口側に接続されている。第1加熱チャンバーには、基板101を加熱するためのヒーター134,135(図4参照)が設けられている。第2加熱チャンバーでは、基板温度が例えば400℃(第2の温度)程度になるように加熱される。なお、第2の温度は、400℃程度であることが好ましいが、その他の温度でもよい。
第3加熱チャンバーには、第2加熱チャンバーを通過した基板101が導入される。第3加熱チャンバー(24)の出口側は、バッファーチャンバー25の入口側に接続されている。第3加熱チャンバーには、基板101を加熱するためのヒーター134,135(図4参照)が設けられている。第2加熱チャンバーでは、基板温度が例えば600℃(成膜温度)程度になるように加熱される。なお、成膜温度は、600℃程度である。
バッファーチャンバー25は、加熱チャンバー24と成膜チャンバー26との間に配置され、加熱チャンバー24から排出された基板101を収容し、加熱チャンバー24及び成膜チャンバー26との縁切りが可能な中間チャンバーである。なお、縁切りが可能な中間チャンバーとは、隣接するチャンバーとの連通状態を遮断し、密閉状態であることをいう。開閉ゲート133が出入口131,132を閉止することで、バッファーチャンバー25と隣接するチャンバー24,26との間の縁切りが行われる。
また、バッファーチャンバー25には、基板101の温度を維持するためのヒーター136が設けられている。このヒーター136としては、例えば、公知のシーズヒーターを使用することができる。バッファーチャンバー25では、基板温度が例えば600℃(成膜温度)程度に維持されるように加熱される。
成膜チャンバー26は、バッファーチャンバー25を通過した基板101が導入され、基板101に薄膜層を成膜する処理チャンバーである。成膜チャンバー26の出口側は、図2に示すように、自然冷却チャンバー27の入口側に接続されている。成膜チャンバー26には、成膜材料を蒸発させるプロセス装置104が設置されている。プロセス装置104内には、成膜材料(不図示)が設置されている。プロセス装置104内に所定のガスが供給され、電圧を印加することで、成膜材料が蒸発し、チャンバー26内が蒸発した成膜材料が供給される。なお、成膜チャンバー26内に基板温度を維持するためのヒーターが設けられていてもよい。
自然冷却チャンバー27は、成膜チャンバー26を通過した基板101が導入される。自然冷却チャンバー27の出口側は、第1冷却チャンバー28の入口側に接続されている。自然冷却チャンバー27には、基板101を冷却する冷却部材(例えば冷却板)が設けられていない。自然冷却チャンバー27内の基板101は、例えば600℃から500℃へ温度降下する。
第1冷却チャンバー28には、自然冷却チャンバー27を通過した基板101が導入される。第1冷却チャンバー28の出口側は、第2冷却チャンバー29の入口側に接続されている。第1冷却チャンバー28には、基板101を冷却するための冷却板137,138が設けられている。この冷却板137,138としては、例えば、公知の冷却板を使用することができる。冷却板137,138内には、冷媒が通過する冷却経路が設けられている。基板101からの熱が冷却板137,138に伝熱され、冷却板137,138の熱は、冷却経路を流通する冷媒に伝熱される。このような冷却板137,138によって、基板101が冷却される。この冷却板137,138は、基板101の上下両面を冷却すべく、上下方向の両側に各々設置されている。冷媒として、例えば純水を用いることができる。また、冷却板137、138の材質としては、アルミニウムが挙げられる。
第2冷却チャンバー29には、第1冷却チャンバー28を通過した基板101が導入される。第2冷却チャンバー29の出口側は、図3に示すように、第3冷却チャンバー30の入口側に接続されている。第2冷却チャンバー29は、複数の基板101を冷却するための冷却板ユニット40(冷却ユニット)を備えている(詳しくは後述する)。
複数の冷却板41〜45が設けられている。この冷却板41〜45としては、例えば、公知の冷却板を使用することができる。冷却板41〜45内には、冷媒が通過する冷却経路が設けられている。基板101からの熱が冷却板41〜45に伝熱され、冷却板41〜45の熱は、冷却経路を流通する冷媒に伝熱される。このような冷却板41〜45によって、基板101が冷却される。この冷却板41〜45は、基板101の上下両面を冷却すべく、上下方向の両側に各々設置されている。冷媒として、例えば純水を用いることができる。また、冷却板41〜45の材質としては、アルミニウムが挙げられる。
第3冷却チャンバー30,31には、第2冷却チャンバー29を通過した基板101が導入される。本実施形態では、例えば2個の第3冷却チャンバー30,31を備えている。第3冷却チャンバー30の出口側は、第3冷却チャンバー31の入口側に接続されている。第3冷却チャンバー31の出口側は、ロードロックチャンバー32の入口側に接続されている。第3冷却チャンバー30,31には、基板101を冷却するための冷却板137,138が設けられている。第3冷却チャンバー30では、基板温度が例えば225℃となるように冷却される。
ロードロックチャンバー32は、第3冷却チャンバー31を通過した基板101が導入されるチャンバーである。ロードロックチャンバー32の入口側には、開閉ゲート133が設けられ、開閉ゲート133を開放することで、ロードロックチャンバー32が大気開放される。
次に、第2冷却チャンバー29内に設置された冷却板ユニット40について説明する。冷却板ユニット40は、放射伝熱により基板101を冷却する複数の冷却板41〜45を備えている。複数の冷却板41〜45は、板厚方向が上下方向Zとなるように積層されている。複数の冷却板41〜45は、上下方向に離間して配置されている。
図5は、冷却板ユニットの正面図であり、搬送方向から冷却板ユニット40を図示している。冷却板ユニット40は、複数の冷却板41〜45(図5では、冷却板41〜43のみを図示している。)と、上下方向に離間した冷却板41〜45間で基板101を保持すると共に、基板101を搬送させる搬送装置50と、複数の冷却板41〜45及び搬送装置50を昇降させる昇降機構60とを備えている。
搬送装置50は、例えば公知のローラー51と、このローラー51に回転駆動力を伝達する動力伝達機構52(例えばギアボックス、Y軸方向に延在する回転軸、ローラー51の回転軸など)とから構成されている。第2冷却チャンバー29は、上下方向Zに延在して軸回りに回転する回転駆動軸(例えば、スプライン)55と、この回転駆動軸を回転させる搬送ローラー駆動モーター(駆動源、電動モーター)56とを有する。
搬送ローラー駆動モーター56は、後述する制御部70からの指令信号に従い作動する。搬送ローラー駆動モーター56は、回転駆動軸55を回転駆動する。回転駆動軸55の回転駆動力は、動力伝達機構52を介して、ローラー51に伝達される。基板101は、基板101を載置する搬送トレイ104に載置されて搬送される。
昇降機構60として、例えば公知のボールねじ61を採用することができる。ボールねじ61は、上下方向Zに延在して軸回りに回転するねじ軸62と、ねじ軸62が軸回りに回転することにより軸線方向(上下方向Z)に往復動するナット63と、ねじ軸62を回転させる昇降用モーター(駆動源、電動モーター)64と有する。冷却板41〜45には、ねじ軸62を貫通させる開口が形成されている。ねじ軸62は、冷却板41〜45を貫通している。ナット63には、冷却板41〜45及び搬送装置50が各々連結されている。ナット63の上下動に伴い、冷却板41〜45及び搬送装置50が上下動する構成となっている。
昇降用モーター64は、制御部70からの指令信号に従い作動する。昇降用モーター64は、ねじ軸62を回転させる。ねじ軸62の回転によりナット63が軸線方向に移動し、冷却板41〜45及び搬送装置50が上下方向Zに移動する。
ここで、成膜装置100は、第2冷却チャンバー29内にガス圧を調整するガス圧調整手段(ガス供給手段)を備えている。ガス圧調整手段は、ガス供給源(例えばガスボンベ)と、第2冷却チャンバー29内に冷却用ガスを供給するガス供給経路と、第2冷却チャンバー29内へのガス供給量を調節する流量制御弁82(マスフローコントローラ)と、第2冷却チャンバー29内のガスを排出するガス排出経路とから構成されている。
ガス供給源(例えばガスボンベ)から導出された冷却用ガスは、流量制御弁によって流量が調整され、ガス供給経路内を流れて、第2冷却チャンバー29内に供給される。冷却用ガスとしては、例えば、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)などを使用することができる。第2冷却チャンバー29内に導入される冷却用ガスの温度は、例えば常温である。第2冷却チャンバー29内のガスは、ガス排出経路を通り、例えば除害装置へ送られて系外へ放出される。
次に、成膜装置100の制御部70について説明する。図6は、成膜装置100の制御部70を示すブロック構成図である。制御部70は、成膜装置100の制御を司る電子制御ユニット(ECU)71を備えている。ECU71は、演算処理を行う処理部(CPU)72、記憶部73となるROM及びRAMなどを含む。
ECU71は、真空計81、流量制御弁82、位置センサー83、搬送ローラー駆動モーター55、昇降用モーター64、及び開閉ゲート133などと電気的に接続されている。ECU71は、真空計81から出力された信号に基づいて、真空チャンバー内の圧力に関する情報を取得する。ECU71は、真空チャンバー内の圧力に基づいて、流量制御弁82を制御する。
ECU71は、位置センサー83から出力された信号に基づいて、基板101の位置(有無)に関する情報を取得する。ECU71は、基板101に関する情報に基づいて、搬送ローラー駆動モーター55を駆動し、基板101を移動又は停止させる。ECU71は、基板101の位置及び真空チャンバー内の圧力に基づいて、開閉ゲート133の開閉を制御する。
ECU71は、冷却板ユニット40の位置に応じて、昇降用モーター64を駆動し、冷却板ユニット40の位置を制御する。ECU71は、記憶部73に記憶されたタクトタイムに関する情報に基づいて、流量制御弁82、モーター56,64、開閉ゲート133などを制御することができる。
次に、本実施形態の成膜装置100の作用について説明する。セレン化法による成膜を実行する場合には、例えば10枚程度のトレイを連続的に流しながら、トレイ上の基板101に成膜処理を連続的に施す。基板101は、トレイ上に載置されて、各真空チャンバー24〜32内を移動する。なお、トレイを使用せずに、直接、ガラス基板を搬送してもよい。真空チャンバー24〜32内は、所定の圧力まで減圧されている。まず、ロードロックチャンバーの入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101がロードロックチャンバー内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、ロードロックチャンバーの出入口の開閉ゲートが閉じられ、ロードロックチャンバー内が密封状態となる。真空ポンプ12が駆動されて、ロードロックチャンバー内は第1加熱チャンバー(24)と同じ圧力(真空状態)まで減圧される。
次に、第1加熱チャンバーの入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101が第1加熱チャンバー内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、第1加熱チャンバーの出入口の開閉ゲートが閉じられ、第1加熱チャンバー内が密封状態となる。加熱チャンバー内は、真空ポンプによって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、ロードロックチャンバー内の基板101が第1加熱チャンバーに搬出されると、別の新たな基板101が、ロードロックチャンバー内に搬入されて、上述した処理が行われる。
次に、基板101が搬入された第1加熱チャンバーでは、ヒーター134,135のスイッチがONにされて、ヒーター134,135が発熱し、基板101を加熱する。例えば、第1加熱チャンバーでは、基板101が1分間で20℃から200℃に加熱される。加熱後、ヒーター134,135のスイッチがOFFされる。なお、第2加熱チャンバーへ移動する間に、基板温度が低下することを考慮して、200℃以上に加熱してもよい。
第1加熱チャンバー内の基板101が200℃まで加熱されると、第2加熱チャンバーの入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101が第2加熱チャンバー内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、第2加熱チャンバーの出入口の開閉ゲートが閉じられ、第2加熱チャンバー内が密封状態となる。加熱チャンバー内は、真空ポンプによって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、第1加熱チャンバー内の基板101が第2加熱チャンバーに搬出されると、別の基板101が、第1加熱チャンバー内に搬入されて、上述した加熱処理が行われる。
次に、基板101が搬入された第2加熱チャンバーでは、ヒーター134,135のスイッチがONにされて、ヒーター134,135が発熱し、基板101を加熱する。例えば、第2加熱チャンバーでは、基板101が1分間で200℃から400℃に加熱される。なお、第3加熱チャンバーへ移動する間に、基板温度が低下することを考慮して、400℃以上に加熱してもよい。
第2加熱チャンバー内の基板101が400℃まで加熱されると、第3加熱チャンバー124の入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101が第3加熱チャンバー内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、第3加熱チャンバーの出入口の開閉ゲートが閉じられ、第3加熱チャンバー内が密封状態となる。加熱チャンバー内は、真空ポンプによって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、第2加熱チャンバー内の基板101が第3加熱チャンバーに搬出されると、別の基板101が、第2加熱チャンバー内に搬入されて、上述した加熱処理が行われる。
次に、基板101が搬入された第3加熱チャンバーでは、ヒーター134,135のスイッチがONにされて、ヒーター134,135が発熱し、基板101を加熱する。例えば、第3加熱チャンバーでは、基板101が1分間で400℃から600℃に加熱される。なお、バッファーチャンバーへ移動する間に、基板温度が低下することを考慮して、600℃以上に加熱してもよい。また、加熱チャンバーにおける加熱速度が同じになるようにヒーターの出力が制御されていることが好ましい。
第3加熱チャンバー内の基板101が600℃まで加熱されると、バッファーチャンバー25の入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101がバッファーチャンバー25内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、バッファーチャンバー25の入口の開閉ゲートが閉じられ、バッファーチャンバー25内が密封状態となる。バッファーチャンバー25内は、真空ポンプによって減圧されて、所定の圧力に維持されている。入口側及び出口側は、同時に開放状態とならないように制御されている。入口側及び出口側の開閉ゲートが閉じられて、成膜チャンバー26と第3加熱チャンバー24との連通状態が遮断される。
なお、第3加熱チャンバー内の基板101がバッファーチャンバー25に搬出されると、別の基板101が、第3加熱チャンバー内に搬入されて、上述した加熱処理が行われる。
次に、基板101が搬入されたバッファーチャンバー25では、ヒーター136のスイッチがONにされて、ヒーター136が発熱し、基板101を600℃に維持する。なお、成膜チャンバー26へ移動する間に、基板温度が低下することを考慮して、600℃以上に加熱してもよい。
成膜チャンバー26内に基板101が存在していない状態であると、成膜チャンバー26の入口側の開閉ゲートが開放されて、基板101が成膜チャンバー26内に搬入される。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、成膜チャンバー26の入口の開閉ゲートが閉じられ、成膜チャンバー26内が密封状態となる。成膜チャンバー26内は、真空ポンプによって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、バッファーチャンバー25内の基板101が成膜チャンバー26に搬出されると、別の基板101が、バッファーチャンバー25内に搬入されて、待機状態となる。
成膜チャンバー26では、セレンの真空蒸着法(セレン化法)を用いて成膜材料を基板101上に蒸着させる。成膜が完了する(図7のステップS1)と、基板101は自然冷却チャンバー27内に搬入される(ステップS2)。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止される。自然冷却チャンバー27内は、真空ポンプ12によって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、成膜チャンバー26内の基板101が自然冷却チャンバー27に搬出されると、別の基板101が、成膜チャンバー26内に搬入されて、成膜される。
次に、自然冷却チャンバー27では、基板101が所定時間(例えば45秒)自然冷却される(ステップS3)。ここでいう自然冷却とは、冷却板などを用いて強制的に冷却せずに、チャンバー27内に滞留させて放熱させることをいう。所定時間の経過後、基板101は、例えば500℃程度まで冷却される。
基板101が所定の温度まで冷却された後、第1冷却チャンバー28の入口側の開閉ゲート133が開放されて(ステップS4)、基板101が第1冷却チャンバー28内に搬入される(ステップS5)。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、第1冷却チャンバー28の入口の開閉ゲート133が閉じられる(ステップS6)。このとき、連通する第1冷却チャンバー28及び第2冷却チャンバー29内が密封状態となる。第1冷却チャンバー28及び第2冷却チャンバー29内は、真空ポンプ12によって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、自然冷却チャンバー27内の基板101が第1冷却チャンバー28に搬出されると、別の基板101が、自然冷却チャンバー27内に搬入されて、自然冷却される。
次に、第1冷却チャンバー28では、基板101が所定時間(例えば45秒)強制冷却される(ステップS7)。ここでいう強制冷却とは、冷却板137,138など用いて基板101を冷却することをいう。基板101は、冷却板137,138間で停止して冷却される。なお、搬送しながら基板101を冷却してもよい。基板101が所定の温度まで冷却された後、基板101は第2冷却チャンバー29内に搬入される(ステップS8)。基板101は、冷却板ユニット40の所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止される。
なお、第1冷却チャンバー28内の基板101が第2冷却チャンバー29に搬出されると、別の基板101が、第1冷却チャンバー28内に搬入されて、強制冷却される。
次に、第2冷却チャンバー29では、基板101が所定時間(例えば225秒)強制冷却される(ステップS9)。基板101は、冷却板41〜45間の所定の位置で停止して冷却される。基板101の冷却中、冷却板ユニット40は、制御部70によって制御され、昇降及び停止を行う(詳しくは後述する)。
所定時間の経過後、基板101は、例えば250℃程度まで冷却される。基板101が所定の温度まで冷却された後、第3冷却チャンバー30の入口側の開閉ゲート133が開放されて(ステップS10)、基板101が第3冷却チャンバー30内に搬入される(ステップS11)。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、第3冷却チャンバー30の入口の開閉ゲート133が閉じられる(ステップS12)。このとき、連通する第3冷却チャンバー30及び第4冷却チャンバー31内が密封状態となる。第3冷却チャンバー30及び第4冷却チャンバー31内は、真空ポンプ12によって減圧されて、所定の圧力に維持されている。
なお、第2冷却チャンバー29内の基板101が第3冷却チャンバー30に搬出されると、別の基板101が、第2冷却チャンバー29内に搬入されて、強制冷却される。
次に、第3冷却チャンバー30では、基板101が所定時間(例えば45秒)強制冷却される(ステップS13)。所定時間の経過後、基板101は、例えば225℃程度まで冷却される。基板101が所定の温度まで冷却された後、基板101は第3冷却チャンバー30内に搬入される。基板101が、第4冷却チャンバー31の所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止される。
なお、第3冷却チャンバー30内の基板101が第4冷却チャンバー31に搬出されると、別の基板101が、第3冷却チャンバー30内に搬入されて、強制冷却される。
次に、第4冷却チャンバー31では、基板101が所定時間(例えば45秒)強制冷却される。所定時間の経過後、基板101は、例えば200℃程度まで冷却される。
基板101が所定の温度まで冷却された後、ロードロックチャンバー32の入口側の開閉ゲート133が開放されて、基板101がロードロックチャンバー32内に搬入される(ステップS14)。基板101が所定の位置まで搬送されると、基板101の搬送が停止され、ロードロックチャンバー32の入口の開閉ゲート133が閉じられる。
なお、第4冷却チャンバー31内の基板101がロードロックチャンバー32に搬出されると、別の基板101が、第4冷却チャンバー31内に搬入されて、強制冷却される。
次に、基板101が搬入されたロードロックチャンバー32は、チャンバー内が大気圧となるように昇圧された後、出口側の開閉ゲートが開放されて、基板101が搬出される。
次に、第2冷却チャンバー29における冷却板ユニット40の昇降、基板101の搬入及び搬出について説明する。冷却板ユニット40は、図8(a)〜図8(f)、図9(g)〜図9(l)に示す順序で、昇降し、基板101の搬出入を行う。なお、以下の説明において、下から順に、冷却板44,45に挟まれた領域を1段目(または最下段)の冷却領域、冷却板43,44に挟まれた領域を2段目の冷却領域、冷却板42,43に挟まれた領域を3段目の冷却領域、冷却板41,42に挟まれた領域を4段目(または最上段)の冷却領域という。
まず、図8(a)に示す状態では、冷却板44,45に挟まれた最下段の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の入口131及び出口132と対面するように、冷却板ユニット40が配置されている。制御部70は、冷却板ユニット40を停止させた状態で、搬送装置50,102を作動させて、基板1010を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の1段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図8(b)に示すように、冷却板43,44に挟まれた2段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の2段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図8(c)に示すように、冷却板42,43に挟まれた3段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の3段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図8(d)に示すように、冷却板41,42に挟まれた4段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の4段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を上昇させる。図8(e)に示すように、冷却板44,45に挟まれた1段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第3冷却チャンバー30へ搬出する。基板101は、第3冷却チャンバー30内に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101が1段目の冷却領域に存在していないことを認識する。
続いて、制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、図8(f)に示すように、別の基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の1段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図9(d)に示すように、冷却板43,44に挟まれた2段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第3冷却チャンバー30へ搬出する。基板101は、第3冷却チャンバー30内に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101が2段目の冷却領域に存在していないことを認識する。
続いて、制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、図9(h)に示すように、別の基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の2段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図9(i)に示すように、冷却板42,43に挟まれた3段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第3冷却チャンバー30へ搬出する。基板101は、第3冷却チャンバー30内に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101が3段目の冷却領域に存在していないことを認識する。
続いて、制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、図9(j)に示すように、別の基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の3段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
次に、制御部70は、昇降機構60を作動させて、冷却板ユニット40を下降させる。図9(k)に示すように、冷却板41,42に挟まれた4段目の冷却領域が、第2冷却チャンバー29の出入口131,132と対面する位置に到達すると、制御部70は、冷却板ユニット40を停止させる。
制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、基板101を第3冷却チャンバー30へ搬出する。基板101は、第3冷却チャンバー30内に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101が4段目の冷却領域に存在していないことを認識する。
続いて、制御部70は、搬送装置50,102を作動させて、図9(l)に示すように、別の基板101を第2冷却チャンバー29内へ搬入する。基板101は、冷却板ユニット40の4段目の冷却領域に挿入され、所定の位置で停止される。制御部70は、位置センサー83からの信号に基づいて、基板101の位置を認識して、基板101を停止させる。
そして、図8(e)の状態に戻り、上述したように、図8(e),図8(f)、図9(g)〜図9(l)の状態を繰り返す。
このような本実施形態の成膜装置100は、複数の冷却板41〜45が積層された冷却板ユニット40を備える第2冷却チャンバー29を備えている。第2冷却チャンバー29では、複数の冷却板41〜45及び基板101を上下方向に交互に配置し、複数の基板101を同時に冷却することができる。これにより、基板を連続処理するインライン装置において、第2冷却チャンバー29の設置スペースの拡大を抑制することができる。
また、成膜装置100は、冷却板ユニット40の昇降のタイミング、冷却板ユニット40への基板101の搬入のタイミング、及び冷却板ユニット40からの基板101の搬出のタイミングを制御する制御部70を備える構成であるため、冷却板ユニット40を昇降させて、所定の位置に配置し、冷却板ユニット40の搬出及び搬入を適切なタイミングで行うことができる。これにより、決められたタクトタイムを守りながら冷却板ユニット40の冷却を行うことができる。
制御部70は、冷却後の基板101が冷却板ユニット40から排出すると同時に、冷却前の他の基板101を搬入する制御を行う構成であるため、第2冷却チャンバー29において基板101を冷却するためのタクトタイムを短縮することができる。
第2冷却チャンバー29の前段に、第2冷却チャンバー29に搬入される前の基板101を滞留させて自然冷却させる自然冷却チャンバー27を更に備える構成としてもよい。第2冷却チャンバー29の前段に、冷却板41〜45を備えていない自然冷却チャンバー27を有する構成であるため、基板101の温度降下を適切に行うことで、基板101の急冷を防止することで、基板101の割れの発生を防止することができる。
本実施形態の成膜装置100によれば、成膜チャンバー26と第2冷却チャンバー29との間に配置された開閉ゲート133を閉じた状態で、第2冷却チャンバー29内に冷却用ガスを供給して、第2冷却チャンバー29内の圧力を成膜チャンバー26内の圧力より高くする制御部70(ガス圧制御部)を備えているため、第2冷却チャンバー29内の圧力を成膜チャンバー26の圧力より高く制御することで、開閉ゲート133を開放させたときに、成膜処理チャンバー26内のガス(例えばセレンを含むガス)が、第2冷却チャンバー29内へ流入することを防止することが可能であると共に、成膜処理チャンバー26内の圧力変動を抑制することができる。また、第2冷却チャンバー29内に冷却用ガスを流入させることで対流熱伝達により基板101を冷却することができる。
本実施形態の成膜装置100によれば、決められたタクトタイムを守りながら基板101を冷却すると共に、第2冷却チャンバー29の省スペース化を図ることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本実施形態では、自然冷却チャンバー27を備える構成であるが、自然冷却チャンバー27を備えていない構成でもよい。すなわち、成膜チャンバー26の直後に、第1冷却チャンバー28が設けられている構成でもよい。
また、本実施形態では、冷却手段を冷却板としているが、その他の冷却手段を用いて、基板101を冷却する構成でもよい。冷却手段として冷媒が流れる冷却管を備える構成でもよい。
また、上記実施形態では、制御部70が、第2冷却チャンバー29内のガス圧を調節するガス圧制御部を兼ねているが、冷却板ユニット40の昇降を制御する制御部と、ガス圧制御部とを別々に備える構成でもよい。
上記実施形態では、ガス圧制御部を備える構成としているが、ガス圧制御部を備えていない構成でもよい。
上記実施形態では、1枚の冷却板を用いて、上下2枚の基板101を冷却しているが、1枚の基板に対して、基板の上面側のみを冷却する冷却板、基板の下面のみを冷却する冷却板を備える構成でもよい。
上記実施形態では、4枚の基板101を同時に冷却可能な冷却板ユニット40を備える構成としているが、冷却板ユニット40によって同時に冷却可能な基板101の数量は、2枚以上であればよい。
また、4枚の基板101を同時に冷却可能な冷却板ユニット40において、5枚の冷却板を備え、4段の冷却領域を有する構成としているが、余分な冷却領域(6枚の冷却板)を有する構成でもよい。
100…成膜装置、101…基板(対象物)、50…搬送手段、24…加熱チャンバー(真空チャンバー)、25…バッファーチャンバー(真空チャンバー)、26…成膜チャンバー(真空チャンバー)、27…自然冷却チャンバー(自然冷却用チャンバー)、28…第1冷却チャンバー(真空チャンバー)、29…第2冷却チャンバー(真空チャンバー)、30…第3冷却チャンバー(真空チャンバー)、31…第4冷却チャンバー(真空チャンバー)、40…冷却板ユニット(冷却ユニット)、41〜45…冷却板(冷却部材)、70…制御部。

Claims (6)

  1. 加熱環境下で成膜処理された対象物を冷却する冷却チャンバーであって、
    前記対象物を放射伝熱により冷却する複数の冷却部材が積層され、前記各冷却部材間に前記対象物を保持する冷却ユニットと、
    前記冷却ユニットを昇降させる昇降機構と、
    前記昇降機構による前記冷却ユニットの昇降のタイミング、前記冷却ユニットへの前記対象物の搬入タイミング、及び前記冷却ユニットからの前記対象物の搬出タイミングを制御する制御部とを備える、冷却チャンバー。
  2. 前記成膜処理を行う成膜処理チャンバーと前記冷却チャンバーとの間に配置されたゲート弁を閉じた状態で、前記冷却チャンバー内に冷却用ガスを供給して、前記冷却チャンバー側の圧力を前記成膜処理チャンバー側の圧力より高くするガス圧制御部を更に備える、請求項1に記載の冷却チャンバー。
  3. 前記制御部は、前記冷却ユニットから搬出された冷却後の対象物が保持されていた位置に、冷却前の他の対象物を搬入する制御を行う、請求項1又は2に記載の冷却チャンバー。
  4. 前記制御部は、冷却後の前記対象物が前記冷却ユニットから排出すると同時に、冷却前の他の前記対象物を搬入する制御を行う、請求項3に記載の冷却チャンバー。
  5. 前記冷却ユニットは、前記冷却部材の上下方向の両側に前記対象物を保持する、請求項1〜4の何れか一項に記載の冷却チャンバー。
  6. 前記冷却チャンバーの前段に、前記冷却チャンバーに搬入される前の前記対象物を滞留させて自然冷却させる自然冷却用チャンバーを更に備える、請求項1〜5の何れか一項に記載の冷却チャンバー。
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