JP2013165857A - 内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡の処置具に保持した部分を良好に観察可能な内視鏡システムを得る。
【解決手段】生体内に挿入される部分60を有し、この部分60に、被検体(生体組織)Hを保持する処置具62、63が配設されてなる内視鏡装置と、被検体Hにその内部で吸収される波長の光を照射する光照射手段67、68と、前記光の照射により被検体Hから発せられた音響波を検出する音響波検出手段11とを備え、音響波検出手段11が出力した音響波検出信号に基づいて被検体Hを計測する光音響計測装置とからなる内視鏡システムであって、光照射手段67、68および音響波検出手段11を、処置具62、63に保持された被検体H側を向く状態にして取り付ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、生体組織等の被検体に光を照射し、光照射に伴って発生する音響波に基づいて被検体を計測する光音響計測装置および内視鏡によって構成される内視鏡システムに関するものである。
従来、例えば特許文献1や非特許文献1に示されているように、光音響効果を利用して生体の内部を画像化する内視鏡システムが知られている。この内視鏡システムにおいては、例えばパルスレーザ光等のパルス光が生体内に照射される。このパルス光の照射を受けた生体内部では、パルス光のエネルギーを吸収した生体組織が熱によって体積膨張し、音響波(音響信号)を発生する。そこで、この音響波を超音波プローブなどで検出し、その検出信号に基づいて生体内部を可視像化することが可能となっている。
他方、特許文献2や特許文献3に示されるように、鉗子口を通して生体の体腔内等に挿入される部分に処置具を取り付けてなる内視鏡装置も従来公知となっている。この種の内視鏡装置に対しては、例えば処置具により切除しようとしている部位がどのようなものであるか確認したいという要求がある。
この要求に応えるために特許文献2には、内視鏡の先端に配置された1対の穿刺針のうち、一方の穿刺針の先端に光出射端を形成し、他方の穿刺針の先端に音響波を受信する受信素子を形成して、光照射を受けた被検部位の光吸収係数を測定し、その測定結果に基づいて被検部位の病変部の有無等を診断できるようにした光音響分光測定用プローブが提案されている。
また特許文献3には、開閉する2つのアームで異物を挟んで切除する異物鉗子を有する内視鏡において、各アームにMR画像形成用のRFコイルを配設し、2つのアームで挟まれた部分のMR画像を生成することが提案されている。
特開2005−21380号公報 特開昭57−40632号公報 特開平9−238924号公報
A High-Speed Photoacoustic Tomography System based on a Commercial Ultrasound and a Custom Transducer Array, Xueding Wang, Jonathan Cannata, Derek DeBusschere, Changhong Hu, J. Brian Fowlkes, and Paul Carson, Proc. SPIE Vol. 7564, 756424 (Feb.23, 2010)
しかし特許文献2に開示された装置は、生体組織を刺す構造を用いているため、生体組織から出血させる可能性が認められる。
また特許文献3に開示された装置は、MR画像を形成するものであるので、コストが極めて高いものになるという問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡の処置具に保持された生体組織等を、安全かつ簡便に計測することができる低コストの内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明による内視鏡システムは、
被検体内に挿入される部分を有し、この部分に、被検体の一部を保持する処置具が配設されてなる内視鏡装置と、
被検体にその内部で吸収される波長の光を照射する光照射手段と、前記光の照射により被検体から発せられた音響波を検出する音響波検出手段とを備え、前記音響波検出手段が出力した音響波検出信号に基づいて被検体を計測する光音響計測装置とからなる内視鏡システムであって、
前記光照射手段および音響波検出手段が、前記処置具に保持された被検体の一部側を向く状態にして取り付けられていることを特徴とするものである。
ここで上記の「計測」とは、例えば被検体における腫瘍の有無を検出するためにその硬さ等の特性を計測することを意味するのは勿論のこと、計測した被検体の形状や状態を示すためにそれを画像化することも含むものとする。
なお、この本発明による内視鏡システムにおいては、
前記処置具が、開閉動作して被検体の一部を把持する1対のアームを有するものであり、
前記1対のアームの一方に光照射手段が取り付けられ、
前記1対のアームの他方に音響波検出手段が取り付けられていることが望ましい。
あるいは、前記処置具が、開閉動作して被検体の一部を把持する1対のアームを有するものであり、
前記1対のアームの双方にそれぞれ音響波検出手段が取り付けられ、
前記1対のアームを開閉動作可能に保持する部分に光照射手段が取り付けられていてもよい。
さらには、前記処置具が、被検体の一部を締め付け保持する環状のスネアを有するものであり、
前記スネアを保持する部分に光照射手段および音響波検出手段が取り付けられていてもよい。
また上記の光照射手段としては、光ファイバの先端部に導光部材が光学的に結合されてなるものを好適に用いることができる。
他方、音響波検出手段としては、超音波トランスデューサからなるものを好適に用いることができる。
本発明による内視鏡システムによれば、光音響計測装置を構成する光照射手段および音響波検出手段が、処置具に保持された被検体の一部側を向く状態にして取り付けられているので、これらの光照射手段および音響波検出手段を利用して、処置具に保持された被検体の一部を計測することができる。こうして被検体を計測する装置は、MR画像を生成する装置等に比べれば著しく低いコストで実現可能であり、また、生体組織を穿刺するような構造は持たないものであるから、安全に使用することができる。
本発明の一実施形態による内視鏡システムの構成を示す概略図 図1の内視鏡システムを構成する光音響計測装置を示すブロック図 図1の内視鏡システムを構成する内視鏡装置の要部を示す側面図 図1の内視鏡システムにおいて出力される音響波検出信号を示す概略図 光照射手段および音響波検出手段の別の配置例を示す側面図 光照射手段および音響波検出手段のさらに別の配置例を示す側面図 図6の構成の一部を示す正面図 光照射手段および音響波検出手段のさらに別の配置例を示す正面図 本発明に適用される別の光音響計測装置の一部構成を示すブロック図
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による内視鏡システム1の基本構成を示すものである。図示の通りこの内視鏡システム1は、光音響計測装置の一例としての光音響画像化装置10と、被験者の体腔内に挿入される部分を有して体腔内の観察部位を撮像する内視鏡装置50とから構成されている。
内視鏡装置50は、被験者の体腔内に挿入される挿入部51と、操作者による所定の操作指示を受け付けるスイッチなどを有し、挿入部51に一体的に設けられた操作部52と、操作部52を光音響画像化装置10や内視鏡装置を制御するプロセッサ(図示せず)に接続するためのケーブル53とを備えている。また挿入部51の内部には、鉗子等の処置具を導入させる鉗子管路54が設けられている。鉗子管路54は、挿入部51の長さ方向に延設され、操作部52近傍に設けられた鉗子口から挿入部51の先端の鉗子出口まで連通された管路である。
一方光音響画像化装置10は、超音波ユニット12、レーザ光源ユニット13、および画像表示手段14を備えている。以下、この光音響画像化装置10の基本構成を示す図2を参照して、光音響画像化装置10について詳しく説明する。
上記レーザ光源ユニット13は、例えば中心波長800nmのレーザ光を発するものとされている。レーザ光源ユニット13から出射したパルスレーザ光は被検体Hに照射される。なお本実施形態において上記被検体Hは、具体的には内視鏡装置10の処置具に保持された生体組織となるが、この点については後に詳しく説明する。プローブ11は、後述するように超音波トランスデューサを内蔵するものであって、被検体Hが上記パルスレーザ光を吸収することで生じた超音波(音響波)を検出する。
超音波ユニット12は、受信回路21、AD変換手段22、受信メモリ23、データ分離手段24、画像再構成手段25、検波・対数変換手段26、画像構築手段27を有している。画像構築手段27の出力は、例えばCRTや液晶表示装置等からなる画像表示手段14に入力される。さらに超音波ユニット12は、送信制御回路30、および超音波ユニット12内の各部等の動作を制御する制御手段31を有している。
上記受信回路21は、プローブ11が出力した音響波検出信号を受信する。AD変換手段22はサンプリング手段であり、受信回路21が受信した音響波検出信号をサンプリングして、デジタル信号である光音響データに変換する。このサンプリングは、例えば外部から入力されるADクロック信号に同期して、所定のサンプリング周期でなされる。
レーザ光源ユニット13は、Ti:Sapphireレーザや、アレキサンドライトレーザ等からなるQスイッチパルスレーザ32と、その励起光源であるフラッシュランプ33とを含むものである。このレーザ光源ユニット13には、前記制御手段31から光出射を指示する光トリガ信号が入力されるようになっており、該光トリガ信号を受けると、フラッシュランプ33を点灯させてQスイッチパルスレーザ32を励起する。制御手段31は、例えばフラッシュランプ33がQスイッチパルスレーザ32を十分に励起させると、Qスイッチトリガ信号を出力する。Qスイッチパルスレーザ32は、Qスイッチトリガ信号を受けるとそのQスイッチをオンにし、波長800nmのパルスレーザ光を出射させる。
ここで、フラッシュランプ33の点灯からQスイッチパルスレーザ33が十分な励起状態となるまでに要する時間は、Qスイッチパルスレーザ33の特性などから見積もることができる。なお、上述のように制御手段31からQスイッチを制御するのに代えて、レーザ光源ユニット13内において、Qスイッチパルスレーザ32を十分に励起させた後にQスイッチをオンにしてもよい。その場合は、Qスイッチをオンにしたことを示す信号を超音波ユニット12側に通知してもよい。
本発明の内視鏡システムにおける光音響画像化装置10は、光音響画像の他に、反射超音波による超音波画像を取得するように構成されてもよい。以下、そのようにした場合について説明する。制御手段31は、送信制御回路30に、超音波送信を指示する超音波トリガ信号を入力する。送信制御回路30は、この超音波トリガ信号を受けると、プローブ11の超音波トランスデューサから超音波を送信させる。制御手段31は、先に前記光トリガ信号を出力し、その後、超音波トリガ信号を出力する。光トリガ信号が出力されることで被検体に対するレーザ光の照射、および音響波の検出が行われ、その後、超音波トリガ信号が出力されることで被検体に対する超音波の送信、および反射超音波の検出が行われる。
制御手段31はさらに、AD変換手段22に対して、サンプリング開始を指示するサンプリングトリガ信号を出力する。このサンプリングトリガ信号は、前記光トリガ信号が出力された後で、かつ超音波トリガ信号が出力される前、より好ましくは被検体に実際にレーザ光が照射されるタイミングで出力される。そのためにサンプリングトリガ信号は、例えば制御手段31がQスイッチトリガ信号を出力するタイミングに同期して出力される。AD変換手段22は上記サンプリングトリガ信号を受けると、プローブ11が出力して受信回路21が受信した音響波検出信号のサンプリングを開始する。
制御手段31は、光トリガ信号を出力した後、音響波の検出を終了するタイミングで超音波トリガ信号を出力する。このとき、AD変換手段22は音響波検出信号のサンプリングを中断せず、サンプリングを継続して実施する。言い換えれば、制御手段31は、AD変換手段22が音響波検出信号のサンプリングを継続している状態で、超音波トリガ信号を出力する。超音波トリガ信号に応答してプローブ11が超音波送信を行うことで、プローブ11の検出対象は、音響波から反射超音波に変わる。AD変換手段22は、検出された超音波検出信号のサンプリングを継続することで、音響波検出信号と超音波検出信号とを、連続的にサンプリングする。
AD変換手段22は、サンプリングして得られた光音響データおよび超音波データを、共通の受信メモリ23に格納する。受信メモリ23に格納されたサンプリングデータは、ある時点までは光音響データであり、ある時点からは超音波データとなる。データ分離手段24は、受信メモリ23に格納された光音響データと超音波データとを分離する。
以下、光音響画像あるいは反射超音波画像の生成および表示について説明する。図2のデータ分離手段24には、受信メモリ23から読み出された超音波データおよび、波長800nmのパルスレーザ光を被検体に照射して得られた光音響データが入力される。データ分離手段24は、光音響画像の生成時には光音響データのみを後段の画像再構成手段25に入力する。画像再構成手段25はこの光音響データに基づいて、光音響画像を示すデータを再構成する。
検波・対数変換手段26は上記光音響画像を示すデータの包絡線を生成し、次いでその包絡線を対数変換してダイナミックレンジを広げる。検波・対数変換手段26はこれらの処理後のデータを画像構築手段27に入力する。画像構築手段27は入力されたデータに基づいて、パルスレーザ光により走査された断面に関する光音響画像を構築し、その光音響画像を示すデータを画像表示手段14に入力する。それにより画像表示手段14には、上記断面に関する光音響画像が表示される。
また、データ分離手段24が分離した超音波データに基づいて、被検体の超音波画像を生成、表示することも可能である。その超音波画像の生成、表示は、従来公知の方法によって行えばよく、本発明とは直接関連が無いので詳しい説明は省略するが、そのような超音波画像と光音響画像とを重ね合わせて表示させることも可能である。
次に、プローブ11の周辺の構成について、図3を参照して詳しく説明する。図3は、図1の挿入部51内に形成された鉗子管路54の中に挿通される軸部60の先端近傍部分を示す側面図である。軸部60の先端部にはアーム保持部61が取り付けられ、このアーム保持部61には1対のアーム62、63が揺動軸64を軸に揺動して開閉自在に保持されている。
以上の要素60〜64は内視鏡の処置具を構成するものであり、軸部60はアーム62、63を開閉操作するためのワイヤ等と共に図1の鉗子管路54の端部から引き出され、操作部52の操作機構に上記ワイヤ等が接続されている。また軸部60の先端部は、図1の挿入部51の先端から前方に(同図で右側に)突出しており、挿入部51の先端部が体腔内等に挿入されると、その体腔内等に1対のアーム62、63が存在する状態となる。そこで、上記操作機構を操作することによりアーム62、63を開閉させて、それらの間に生体組織Hを把持することが可能になっている。
ここで一方のアーム62には前述したプローブ11が取り付けられ、他方のアーム63には、導光体67が取り付けられている。プローブ11は複数の超音波トランスデューサ65が1列に並設されてなるものであり、1対のアーム62、63が生体組織Hを把持した状態下で、超音波トランスデューサ65を並設している面が生体組織H側を向くように配設されている。これらの超音波トランスデューサ65は、図1の挿入部51内を延び、ケーブル53の一部となる電気ケーブル66を介して、図2の超音波ユニット12と接続されている。
また図3の導光体67は光散乱性のものであり、その端面には光ファイバ68の先端部が光学的に結合されている。光ファイバ68も図1のケーブル53の一部となるものであり、レーザ光源ユニット13が発したパルスレーザ光を伝搬させ、そのパルスレーザ光を上記端面から導光体67内に入射させる。導光体67内に入射したパルスレーザ光は、該導光体67の一つの表面から出射して生体組織Hに照射される。ここで導光体67は、パルスレーザ光が出射する上記表面が、アーム62、63に把持された生体組織H側を向くように配置されている。
以上の構成によれば、アーム62、63に把持された生体組織Hに導光体67からパルスレーザ光を照射させ、そのとき生体組織Hが発した音響波をプローブ11によって検出することができる。したがって、この検出で得られた音響波検出信号を図1の受信回路21に入力させれば、その後は前述したのと同様の処理によって、複数の超音波トランスデューサ65が並ぶ面内に関する生体組織Hの光音響画像を生成、表示させることができる。なお、音響波検出信号の時間経過に伴う変化の様子の一例を図4に示す。
先に述べた通り光音響画像化は、血管を画像化して示すのに適しているので、例えばアーム62、63に把持された生体組織Hに血液が流れているか否かを調べて、それを切除してもよいかどうか判断する等のために極めて有用である。
次に、本発明の内視鏡システムに適用することができる、光照射手段と音響波検出手段の別の配置例について、図5を参照して説明する。なおこの図5において、図3中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要のない限り省略する(以下、同様)。
この図5の構成においては、1対のアーム62、63にそれぞれプローブ11が取り付けられ、その一方で光照射手段としては、棒状の導光体69と、先端がこの導光体69の後端面に光学的に結合された光ファイバ68とからなるものが適用されている。なお導光体69の先端部は、アーム62、63に把持された生体組織H側を向くようにして、アーム保持部61に取り付けられている。
この構成においては、棒状の導光体69の先端から出射したパルスレーザ光が生体組織Hに照射される。それにより生体組織Hが発した音響波は、2つのプローブ11によって検出可能である。したがって、これら2つのプローブ11から得られる音響波検出信号を図1の受信回路21に入力させれば、その後は前述したのと同様の処理によって、2つのプローブ11における複数の超音波トランスデューサ65(図3参照)が並ぶ面内に関する生体組織Hの光音響画像を生成、表示させることができる。そしてこの場合は、2つのプローブ11によって音響波をより効率良く検出可能となる。
次に、本発明の内視鏡システムに適用することができる、光照射手段と音響波検出手段のさらに別の配置例について、図6の側面図および図7の正面図を参照して説明する。ここに示す例においては、生体組織Hを保持するために、環状のワイヤスネア71が用いられている。このワイヤスネア71は、病変しているポリープ等の生体組織Hに引っ掛けた後、そこに高周波電流を流すことによって生体組織Hを切除するためのものである。このワイヤスネア71はスネア保持部70に保持され、このスネア保持部70が軸部60の先端に固定されている。
図7は、上記スネア保持部70をワイヤスネア71の側から見た状態を示す正面図である。ここに示されるように、スネア保持部70には円形の貫通孔70aが形成され、またそれに整合するように軸部60にも貫通孔60aが形成され、それらの貫通孔70aおよび60aを通して棒状の導光体69が配設されている。一方スネア保持部70の表面部分には、1つの超音波トランスデューサ72が受信面をワイヤスネア71側に向けて固定されている。
この構成においては、棒状の導光体69の先端から出射したパルスレーザ光が生体組織Hに照射される。それにより生体組織Hが発した音響波は、1つの超音波トランスデューサ72によって検出される。したがって、この超音波トランスデューサ72が出力する音響波検出信号を図1の受信回路21に入力させれば、その後は前述したのと同様の処理によって、超音波トランスデューサ72が臨む位置に例えば血管等の光吸収体が存在するか否かを画像化して示すことができる。
なおこの例では超音波トランスデューサ72が1つだけ設けられているが、図8に示すように例えば棒状の導光体69の周りに配置する形で複数設け、それらの超音波トランスデューサ72の出力信号を合成して利用するようにしてもよい。
また、パルスレーザユニットを構成するレーザ光源としては、上記実施形態で用いられた固体レーザの他、発振波長が最大800nm程度のAlGaAs系半導体レーザ、発振波長が最大900nm程度のInGaAs系半導体レーザ等も適用可能である。さらには、半導体レーザを種光源とする光増幅型レーザ光源と光波長変換素子との組み合わせからなるもの、より具体的には、波長1560nm程度のレーザ光を発する半導体レーザと、そのレーザ光を増幅する偏波保存型Er(エルビウム)添加光ファイバからなるファイバ増幅器と、そこで増幅されたレーザ光を波長780nm程度の第2高調波に変換するSHG(第2高調波発生)素子とからなるもの等も適用可能である。
また本発明の内視鏡システムを構成する光音響計測装置は、上記実施形態における装置に限定されるものではなく、上記実施形態の構成から種々の修正および変更を施したものも、本発明において適用可能である。
例えば、上に述べた実施形態の光音響画像化装置10は反射超音波による超音波画像も取得、表示できるように構成されたものであるが、光音響画像化装置はそのような機能は備えないものとして構成されても構わない。
また光音響計測装置は、上述のような画像化を行う装置に限らず、例えば被検体における腫瘍の有無を検出するためにその硬さ等の特性を計測して、その計測した結果を表示、記録するような装置として構成されてもよい。
また本発明の内視鏡システムには、デコンボリューション処理を施すようにした光音響計測装置も適用可能である。図9は、そのデコンボリューション処理を施すように構成された光音響画像化装置の一部を示すブロック図である。この図9の構成は、例えば図1に示した画像再構成手段25と検波・対数変換手段26との間に挿入されるものであり、光微分波形逆畳込み手段40およびその後段に接続された補正手段46とからなる。そして分波形逆畳込み手段40は、フーリエ変換手段41、42、逆フィルタ演算手段43、フィルタ適用手段44、およびフーリエ逆変換手段45から構成されている。
上記分波形逆畳込み手段40は、画像再構成手段25が出力した光音響画像を示すデータから、被検体に照射されたパルスレーザ光の光強度の時間波形を微分した光パルス微分波形をデコンボリューションする。このデコンボリューションにより、吸収分布を示す光音響画像データが得られる。
以下、このデコンボリューションについて詳しく説明する。光微分波形逆畳込み手段40のフーリエ変換手段(第1のフーリエ変換手段)41は、離散フーリエ変換により、再構成された光音響画像データを時間領域の信号から周波数領域の信号へと変換する。フーリエ変換手段(第2のフーリエ変換手段)42は、離散フーリエ変換により、光パルス微分波形を所定のサンプリングレートでサンプリングした信号を時間領域の信号から周波数領域の信号へと変換する。フーリエ変換のアルゴリズムには、例えばFFTを用いることができる。
本実施形態においては、AD変換手段22における音響波検出信号のサンプリングレートと、光パルス微分波形のサンプリングレートとは等しいものとする。例えば音響波検出信号はFs=40MHzのサンプリングクロックに同期してサンプリングされており、光微分パルスも、Fs_h=40MHzのサンプリングレートでサンプリングされている。フーリエ変換手段41は、40MHzでサンプリングした結果得られた、画像再構成手段25が出力する光音響画像データを、例えば1024点のフーリエ変換でフーリエ変換する。また、フーリエ変換手段42は、40MHzでサンプリングされた光パルス微分波形を1024点のフーリエ変換でフーリエ変換する。
逆フィルタ演算手段43は、フーリエ変換された光パルス微分波形の逆数を逆フィルタとして求める。例えば逆フィルタ演算手段43は、光パルス微分波形hをフーリエ変換した信号をfft_hとしたとき、conj(fft_h)/abs(fft_h)2を逆フィルタとして求める。フィルタ適用手段44は、フーリエ変換手段41でフーリエ変換された光音響画像データに、逆フィルタ演算手段43で求められた逆フィルタを適用する。フィルタ適用手段44は、例えば、要素ごとに、光音響画像データのフーリエ係数と逆フィルタのフーリエ係数とを乗算する。逆フィルタが適用されることで、周波数領域の信号において、光パルス微分波形がデコンボリューションされる。フーリエ逆変換手段45は、フーリエ逆変換により、逆フィルタが適用された光音響画像データを、周波数領域の信号から時間領域の信号へと変換する。フーリエ逆変換により、時間領域の吸収分布信号が得られる。
以上述べた処理を行うことにより、光微分項がコンボリューションされた音響波検出信号から光微分項を除去することができ、音響波検出信号から吸収分布を求めることができる。そのような吸収分布を画像化した場合には、吸収分布画像を示す光音響画像が得られる。
なお補正手段46は、光パルス微分波形がデコンボリューションされたデータを補正し、光パルス微分波形がデコンボリューションされたデータから、プローブ11における超音波振動子の受信角度依存特性の影響を除去する。また、補正手段46は、受信角度依存特性に加えて、またはこれらに代えて、光パルス微分波形がデコンボリューションされたデータから被検体における光の入射光分布の影響を除去する。なお、このような補正を行わずに、光音響画像の生成を行ってもよい。
1 内視鏡システム
10 光音響画像化装置
11 プローブ
12 超音波ユニット
13 レーザ光源ユニット
14 画像表示手段
21 受信回路
22 AD変換手段
23 受信メモリ
24 データ分離手段
25 画像再構成手段
26 検波・対数変換手段
27 画像構築手段
30 送信制御回路
31 制御手段
32 Qスイッチレーザ
33 フラッシュランプ
41、42 フーリエ変換手段
43 逆フィルタ演算手段
44 フィルタ適用手段
45 フーリエ逆変換手段
50 内視鏡装置
51 内視鏡の挿入部
52 内視鏡の操作部
53 内視鏡のケーブル
54 内視鏡の鉗子管路
60 軸部
61 アーム保持部
62、63 アーム
64 揺動軸
65、72 超音波トランスデューサ
66 電気ケーブル
67、69 導光体
68 光ファイバ
70 スネア保持部
71 ワイヤスネア

Claims (6)

  1. 被検体内に挿入される部分を有し、この部分に、被検体の一部を保持する処置具が配設されてなる内視鏡装置と、
    被検体にその内部で吸収される波長の光を照射する光照射手段と、前記光の照射により被検体から発せられた音響波を検出する音響波検出手段とを備え、前記音響波検出手段が出力した音響波検出信号に基づいて被検体を計測する光音響計測装置とからなる内視鏡システムであって、
    前記光照射手段および音響波検出手段が、前記処置具に保持された被検体の一部側を向く状態にして取り付けられていることを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記処置具が、開閉動作して被検体の一部を把持する1対のアームを有するものであり、
    前記1対のアームの一方に前記光照射手段が取り付けられ、
    前記1対のアームの他方に前記音響波検出手段が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  3. 前記処置具が、開閉動作して被検体の一部を把持する1対のアームを有するものであり、
    前記1対のアームの双方にそれぞれ前記音響波検出手段が取り付けられ、
    前記1対のアームを開閉動作可能に保持する部分に前記光照射手段が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  4. 前記処置具が、被検体の一部を締め付け保持する環状のスネアを有するものであり、
    前記スネアを保持する部分に前記光照射手段および音響波検出手段が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  5. 前記光照射手段が、光ファイバの先端部に導光部材が光学的に結合されてなるものであることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の内視鏡システム。
  6. 前記音響波検出手段が、超音波トランスデューサからなるものであることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の内視鏡システム。
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