JP2013160973A - 中間言語情報生成装置、音声合成装置、および中間言語情報生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 入力される中間言語情報にポーズが入りやすい位置の優先順位を決定し、予め与えられた合成音声の制限時間と、入力された中間言語情報の発声時間と、の差分をポーズ時間として算出し、ポーズが入りやすい位置の優先順位とポーズ時間からポーズの位置を決定するので、予め与えられた制限時間に対応する最適なポーズを挿入した中間言語情報を生成することができる。
【選択図】 図1
Description
しかし、特許文献1では、テキスト文の解析結果から合成音声の総時間長に対して、ポーズ時間長を決定するため、定められた時間長(メモリ長)を超えた合成音声が生成される場合があり、テキストの内容や話速を変えて合成音声を生成し直さなければならないという課題があった。
図1は、この発明の実施の形態1における中間言語生成装置で生成される中間言語情報を用いて合成音声を生成する音声合成装置1の構成図である。
合成音声装置1は、テキスト文2を取得して出力するテキスト文取得部3と、テキスト文取得部3からのテキスト文2が入力されて言語辞書4を用いて言語解析を行い生成した中間言語(中間言語情報)5を出力する言語解析部6と、言語解析部6から出力された中間言語5の区切りの位置でポーズが入りやすい位置とその位置の優先順位であるポーズ挿入順序情報(ポーズ優先順位情報)7を決定し、合成音声時間長取得部8から取得した合成音声の制限時間である最大時間長情報9と中間言語5の発声時間との差分を中間言語5のポーズ時間長(ポーズ時間)10として算出し、この中間言語5のポーズ時間長10とポーズ挿入順位情報7から中間言語5のポーズ位置11を決定し、中間言語5にポーズを挿入したポーズ付与中間言語12を出力するポーズ制御部13と、ポーズ制御部13から出力されたポーズ付与中間言語12の韻律パラメータ14を生成する韻律制御部15と、ポーズ付与中間言語12と韻律パラメータ14から音声波形16を生成し、生成した音声波形16から合成音声17を出力する波形生成部18から構成される。
中間言語情報生成装置は、ポーズ制御部13に相当する。
言語辞書4は、単語の読み方、品詞などの情報が登録されているデータである。
言語解析部6は、テキスト文取得部3から入力されたテキスト文2に対し、言語辞書4を参照して形態素解析、構文解析等の言語解析を実施する。
なお、中間言語5には、前記の情報以外の言語解析に基づく情報を含めても良く、また、前記の情報の一部のみを利用しても良く、テキスト文2と同時に付帯情報を入力された場合には、それらを情報として含めても良い。
最大時間長情報9を取得する方法は、例えば、GUIにてユーザからの入力を受け付ける構成としても良く、予め合成音声の生成の対象となるテキスト文に対応した最大時間長情報9を蓄えたデータを用意して入力としても良く、固定の時間長を設定するようにしても良く、生成する合成音声17の時間長(時間の長さ)に設定する最大の時間長(生成する合成音声17の制限時間)が得られれば良い。
波形生成部18は、韻律制御部15から入力されたポーズ付与中間言語12及び韻律パラメータ14を用いて音声波形16を生成し、得られた合成音声17を出力する。
図2はこの発明の実施の形態1による音声合成装置1の動作を示すフローチャートである。
テキスト文取得部3にて、合成音声生成の対象となるテキスト文2の入力を受け付け、言語解析部6へ出力する(ステップST1)。
テキスト文取得部3については、GUIにてユーザからの入力を受け付ける構成としても良く、予め合成音声を生成する対象となるテキスト文を蓄えたデータを用意して入力としても良く、また、ストリームデータから入力しても良く、テキスト文が得られれば良い。
テキスト文2が前記中間言語である場合には、言語辞書4および言語解析部6は不要となるため、テキスト文取得部3、合成音声時間長取得部8、ポーズ制御部13、韻律制御部15、波形生成部18で構成すればよい。
尚、実施の形態1では、テキスト文が入力される合成音声装置1として説明するが、中間言語生成装置の場合は、ここで、中間言語情報である中間言語5が入力部から入力され、この中間言語5がポーズ挿入順序決定部131に入力されて処理される。
図3に例示のポーズ挿入順序決定部131に入力される中間言語5の情報(中間言語情報)は、「食事を控えめに体重維持を心がけて下さい。」というテキスト文2に対して、「食事を」、「控え目に」、「体重維持を」、「心がけて」、「下さい」に区切られた句と、それらの読み、品詞、修飾、モーラ数情報が言語解析結果として得られたことを示している。
ここでは、句境界の環境として、先行品詞、先行モーラ数、後続品詞、後続モーラ数を用いている。
そして、ポーズ挿入順序決定部131では、図3に例示したポーズ挿入確率辞書19を参照して、中間言語5の表記(区切り)に対する読み、品詞、修飾、モーラ数といった句境界の環境毎に、句境界の先行品詞、先行モーラ数、後続品詞、後続モーラ数の条件に一致するデータをポーズ挿入確率辞書19から検索し、対応するポーズ挿入確率を得る。
図3の例では、「控え目に」と「体重管理を」との句境界のポーズ挿入確率が最も高いため、優先順序を1位と決定している。
また、修飾情報や係り受け情報、読み情報などの、他の言語解析結果に基づく情報や、発話内容の種類(「小説の読み上げ」、「天気予報の読み上げ」)などの言語解析結果以外の情報に基づいてポーズ挿入確率を決定しても良い。
また、ポーズ挿入確率辞書19を用いず、その他の公知のポーズ挿入確率など求める手段を用いても良く、句境界の環境毎のポーズの入りやすさを示す値であればよい。
ここまでが、図2のステップST3でのポーズ挿入順序決定処理(ポーズを挿入する優先順位を決定する処理)の説明である。
図4は、ポーズ位置決定部132のポーズ位置を決定する処理を示す説明図である。
ポーズ位置決定部132は、予め設定されている平均モーラ時間長(モーラ時間の平均の長さ)及びポーズ長(1つのポーズ時間の長さ)の情報を持ち、中間言語5から得られたモーラ数から、中間言語5の発声部分の時間長を計算する。
図4の例では、入力テキスト「食事を控え目に体重維持を心がけて下さい」に対し、言語解析結果から総モーラ数が26モーラと得られ、予め与えられた設定値が平均モーラ時間長0.2(s/モーラ)である場合、式(1)から、中間言語5の発生部分時間長(発声部分の時間長)が5.2(s)と求められる。
発声部分時間長=26(モーラ)×0.2(s/モーラ)
=5.2(s)
設定値:平均モーラ時間長=0.2(s/モーラ)
ポーズ挿入量は、式(2)のように最大時間長情報9から発声部分時間長を減算した値をポーズ長で除算した値となる。
図4の例では、予め与えられた最大時間長情報9の最大時間長6(s)、ポーズ長0.3(s)、及び算出された発声部分時間長5.2(s)からポーズ挿入量が2と求められる。
ポーズ挿入量=(6−5.2)/0.3
=2
設定値:最大時間長=6(s)、ポーズ長=0.3(s)、発声部分時間長=5.2(s)
また、ここではポーズ長が予め数値として与えられる例を示したが、中間言語5に挿入するポーズを表す記号を設定しておき、記号を変えることで後からポーズ長を設定して調整することもできる。
また、最大時間長=発声部分時間長となる場合は、ポーズ挿入量が0(ゼロ)となり、ポーズは挿入されない。
最後に、ポーズ挿入順序情報7に従い、ポーズ挿入量が2個となるよう中間言語5にポーズを挿入する。
図4の例では、表記に読点でポーズ位置を表すと、「食事を控え目に、体重維持を、心がけて下さい」となる。
即ち、算出されたポーズ挿入量だけ、テキスト文の区切り毎のポーズが挿入されやすい優先順位の順にポーズの位置を決定する。
その場合、ポーズ長とポーズ挿入量との対応情報を参照して、最大時間長情報9の最大時間長と中間言語5の発声部分時間長から求められるポーズの総時間に収まるように、ポーズ長とポーズ挿入量が決定される。そして、決定されたポーズ挿入量からポーズの位置が決定される。
また、ポーズ長をユーザが設定する手段を持っても良い。
また、話速に合わせてポーズ長を変化させてもよい。
また、話速をユーザが設定する手段をもってもよい。
また、ポーズ長に合わせて話速を変化させても良い。
また、最大時間長までポーズを挿入するとしたが、ユーザがポーズの挿入量を設定する手段を持ち、最大時間長を超えない量と前記のユーザの設定するポーズの挿入量の間で、小さい値の量だけポーズを挿入するとしても良い。また、前記ポーズの挿入量は、値を直接設定しても良いし、「多い」「少ない」などを設定し、対応する値をポーズの挿入量としても良い。
例えば、設定された前記ポーズ挿入量の分だけポーズの位置を決定し、生成される合成音声時間長が最大時間長情報9と一致するように前記ポーズ長を伸縮するとしても良い。
また、決定された前記ポーズ挿入量にて、予め対応付けられた話速とポーズ長の組み合わせを変化させ、生成される合成音声時間長が最大時間長情報9と一致するようにしても良い。
ここまでが、図2のステップST4でのポーズ位置決定処理の説明である。
なお、韻律制御部15における韻律パラメータの生成は、公知の技術を用いればよく、詳細な説明を省略する。
本実施の形態1では、入力されたポーズ付与中間言語12に対して韻律を設定し、その韻律パラメータ14を出力するという構成としたが、ポーズ付与中間言語12を出力し、他の装置で韻律制御及び波形生成を行うとしても良い。その場合、韻律制御部15および波形生成部18は不要となるため、テキスト文取得部3、言語辞書4、言語解析部6、合成音声時間長取得部8、ポーズ制御部13で構成すればよい。
なお、波形生成部18における合成音声17の波形生成処理は、「Diphone synthesis using an overlap−add technique for speech waveforms concatenation」(F.J.Charpentier and M.G.Stella、ICASSP86、pp.2015−2018、Tokyo、1986)にあげるPSOLA(Pitch Synchronous OverLap Add)形式の規則合成音声方式等の公知の技術を用いればよく、詳細な説明を省略する。
これにより、出力する合成音声17の時間長が最大時間長を超えない量(予め設定されるポーズ長のポーズの数)のポーズを挿入する構成としたため、出力可能な最大時間長を保障した範囲でのポーズの位置の制御が可能であるという効果がある。
また、例えば、ハイウェイラジオの事故情報などで、決められた時間内に事故情報のテキスト文を音声にする必要がある場合、決められた時間内に収まり適切なポーズを入れた聞き取りやすい合成音声17を生成することができる。
また、ポーズ長を短く設定することで挿入可能なポーズ挿入量を増やし、合成音声17の聞き取り易さを改善できるという効果がある。
以上の実施の形態1は、出力される合成音声17の時間長を考慮して、ポーズ制御を行うようにしたものであるが、次に出力先として指定されたバッファに出力可能な合成音声17のメモリ長を考慮して、ポーズ制御を行う実施形態を示す。
音声合成装置1は、テキスト文取得部3、言語辞書4、言語解析部6、ポーズ制御部13、韻律制御部15、波形生成部18、合成音声メモリ長取得部22、合成音声時間長算出部23から構成される。
合成音声メモリ長取得部(メモリ長取得部)22は、生成する合成音声データを出力するメモリの出力可能なメモリ長(制限メモリ長)を示す出力可能合成音声メモリ長情報(メモリ情報)24を取得し、合成音声時間長算出部23に出力する。
ポーズ位置決定部132は、合成音声時間長算出部23から入力された出力可能合成音声時間長情報25及び、ポーズ挿入順序決定部131から入力されたポーズ挿入順序情報7を用い、合成音声17のポーズ位置を設定し、中間言語5にポーズ位置を反映したポーズ付与中間言語12を生成して韻律制御部15へ出力する。
その他の構成に関しては、前記実施の形態1と同様である。
図6は、この発明の実施の形態2における音声合成装置1の動作を示すフローチャートである。
ステップST3までは、実施の形態1の図3のフローチャートと同じ動作である。
ステップST3で、中間言語5を利用し、ポーズ挿入順序情報7を生成する。
次に、合成音声時間長算出部23では、合成音声メモリ長取得部22から入力された出力可能合成音声メモリ長情報24の入力を用い、出力可能音声合成時間長情報T25を式(3)により求め、ポーズ位置決定部132へ出力する(ステップST7)。
例えば、出力される合成音声17のデータ形式がリニアPCMであるとして
T:出力可能音声合成時間長情報
M:出力可能合成音声メモリ長情報
Fs:サンプリング周波数
B:ビートレート
また、出力可能音声合成時間長情報25を求めるのに、サンプリング周波数、ビットレートを利用したが、出力される合成音声17のデータ形式に依存し、出力可能音声合成時間長情報25を求めるために必要な、いかなるパラメータ(例えば、データのヘッダ長など)を利用しても良い。
また、前記の出力可能音声合成時間長25を求めるために必要なパラメータをユーザから入力する手段を持つ構成としても良い。
この時、例えば、合成音声17が50sとなる中間言語5aと、合成音声17が40sとなる中間言語5bに分割したとする。
これらの中間言語5aと中間言語5bについて、それぞれ出力可能音声合成時間長の60sを最大時間長として、それぞれポーズが入りやすい位置を1つ以上決定するポーズ位置決定処理を行うようにする。
また、ポーズ挿入順序情報7に基づいて合成音声17が分割される位置を決定する手段を持つ構成としても良い。
他の動作に関しては、前記実施の形態1と同様である。
Claims (8)
- テキスト文を言語解析した中間言語情報が入力される入力部、
該入力部から入力された中間言語情報に対してポーズの入りやすい1以上の位置と、その位置の優先順位と、の情報であるポーズ優先順位情報を生成するポーズ優先順位生成部、
予め与えられた合成音声の制限時間と、前記入力部から入力された中間言語情報の発声時間と、の差分を前記入力部から入力された中間言語情報に挿入するポーズ時間として算出するポーズ時間算出部、
該ポーズ時間算出部で算出されたポーズ時間と、前記ポーズ優先順位生成部で生成されたポーズ優先順位情報と、に基づいて、前記中間言語のポーズ位置を決定するポーズ位置決定部、
該ポーズ位置決定部で決定したポーズ位置を反映した前記中間言語情報を出力する出力部、
を備えたことを特徴とする中間言語情報生成装置。 - 前記ポーズ位置決定部は、予め与えられた1のポーズの時間であるポーズ長に基づいて、前記中間言語のポーズ位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の中間言語情報生成装置。
- 前記ポーズ優先順位情報生成部は、予め記憶され、中間言語情報について句境界の環境毎にポーズの入りやすさを表すポーズ挿入確率に基づいて、前記ポーズ優先順位情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の中間言語情報生成装置。
- 前記ポーズ優先順位情報生成部は、一定の閾値を超えたポーズ挿入確率に対応した位置についてポーズ優先順位情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の中間言語情報生成装置。
- 前記中間言語情報の合成音声を記憶するメモリの容量であるメモリ長を取得するメモリ長取得部、
前記メモリ長取得部によって取得したメモリ長に基づいて前記メモリに記憶することができる合成音声の制限時間を算出する制限時間算出部、を更に備え、
前記ポーズ時間算出部は、前記制限時間算出部で算出された合成音声の制限時間からポーズ時間を算出することを特徴とする前記請求項1〜4記載のいずれかに記載の中間言語情報生成装置。 - 前記入力部から入力された中間言語情報の発声時間が前記制限時間算出部で算出した合成音声の制限時間よりも長い場合、
前記ポーズ時間算出部は、前記制限時間算出部で算出した合成音声の制限時間と予め記憶された前記ポーズ挿入情報とに基づいて前記中間言語情報を分割し、該分割した前記中間言語情報の各々について、前記制限時間算出部で算出した合成音声の制限時間と、の差分から前記分割した各中間言語情報に挿入するポーズ時間を算出することを特徴とする請求項5記載の中間言語情報生成装置。 - テキスト文を言語解析した中間言語情報が入力される入力部、
該記入力部から入力された中間言語情報に対してポーズの入りやすい1以上の位置と、その位置の優先順位と、の情報であるポーズ優先順位情報を生成するポーズ優先順位生成部、
予め与えられた合成音声の制限時間と、前記入力部から入力された中間言語情報の発声時間と、の差分を前記入力部から入力された中間言語情報に挿入するポーズ時間として算出するポーズ時間算出部、
該ポーズ時間算出部で算出されたポーズ時間と、前記ポーズ優先順位生成部で決定されたポーズ優先順位情報と、に基づいて、前記中間言語のポーズ位置を決定するポーズ位置決定部、
該ポーズ位置決定部で決定したポーズ位置を反映した前記中間言語情報を出力する出力部を備え、前記ポーズ位置を反映した中間言語情報を用いて合成音声を生成することを特徴とする音声合成装置。 - 中間言語情報生成装置によりテキスト文の合成音声を生成するための中間言語情報を生成する中間言語情報生成方法において、
テキスト文を言語解析した中間言語情報が入力される入力ステップ、
該記入力ステップで入力された中間言語情報に対してポーズの入りやすい1以上の位置と、その位置の優先順位と、の情報であるポーズ優先順位情報を生成するポーズ優先順位生成ステップ、
予め与えられた合成音声の制限時間と、前記入力ステップで入力された中間言語情報の発声時間と、の差分を前記入力ステップで入力された中間言語情報に挿入するポーズ時間として算出するポーズ時間算出ステップ、
該ポーズ時間算出ステップで算出されたポーズ時間と、前記ポーズ優先順位生成ステップで生成されたポーズ優先順位情報と、に基づいて、前記中間言語のポーズ位置を決定するポーズ位置決定ステップ、
該ポーズ位置決定ステップで決定したポーズ位置を反映した前記中間言語情報を出力する出力ステップ、
を備えたことと特徴とする中間言語情報生成方法。
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