JP2013148745A - 電子機器、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】入力や出力の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうのを防ぐこと。
【解決手段】電子機器1は、入力管理処理部2、出力管理処理部3及び輻輳制御部4を備える。入力管理処理部2は、第1の入力データから第2の入力データを作成することにより第1の入力データの間引きを行う。出力管理処理部3は、出力データの間引きを行う。輻輳制御部4は、入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やすように、入力管理処理部2に対して指示する。輻輳制御部4は、第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やすように、出力管理処理部3に対して指示する。
【選択図】図1

Description

この発明は、電子機器、制御方法及び制御プログラムに関する。
従来、スクロール表示の開始後、さらにスクロール操作を検知すると、表示画像を、スクロール進行先の所定の表示画像に切り換えた後、最終的な目標の状態までスクロールさせるようにした方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、遅れにより実行中の前回入力操作に対応する処理を停止し、次の入力操作に対応する処理を優先的に実行する方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−15592号公報 特開平8−202523号公報
しかしながら、従来の技術では、スクロール表示において途中の表示を間引くことで、入力に対する表示の遅れを見かけ上、解消している。また、実行中や実行待ちの処理を間引いて最新の入力に対する処理を行うことで、最新の入力に対する出力の遅れを解消している。そのため、入力や出力の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうという問題点がある。
入力や出力の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうのを防ぐことができる電子機器、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
電子機器は、入力管理処理部、出力管理処理部及び輻輳制御部を備える。入力管理処理部は、第1の入力データから第2の入力データを作成することにより第1の入力データの間引きを行う。出力管理処理部は、出力データの間引きを行う。輻輳制御部は、入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やすように、入力管理処理部に対して指示する。輻輳制御部は、第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やすように、出力管理処理部に対して指示する。
この電子機器、制御方法及び制御プログラムによれば、入力や出力の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうのを防ぐことができるという効果を奏する。
図1は、実施例1にかかる電子機器の入力及び出力に対する制御部分を示すブロック図である。 図2は、実施例1にかかる制御方法を示すフローチャートである。 図3は、実施例2にかかる電子機器のハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、実施例2にかかる電子機器の機能的構成を示すブロック図である。 図5は、実施例2にかかる電子機器における移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図である。 図6は、実施例2にかかる電子機器における移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図である。 図7は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す表示例である。 図8は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の平滑間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図である。 図9は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の平滑間引き処理のシミュレーション結果を示す表示例である。 図10は、図9に示す表示例における表示データの一例を示す図表である。 図11は、実施例2にかかる電子機器における表示処理を示すフローチャートである。 図12は、実施例2にかかる電子機器における表示処理を示すフローチャートである。 図13は、実施例2にかかる電子機器における出力処理を示すフローチャートである。 図14は、実施例2にかかる電子機器における入力処理を示すフローチャートである。 図15は、実施例2にかかる電子機器における輻輳制御処理を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、この電子機器、制御方法及び制御プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。以下の各実施例の説明においては、同様の構成要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
(実施例1)
・電子機器の説明
図1は、実施例1にかかる電子機器の入力及び出力に対する制御部分を示すブロック図である。図1に示すように、電子機器1は、入力管理処理部2、出力管理処理部3及び輻輳制御部4を備える。
入力管理処理部2は、第1の入力データから第2の入力データを作成することにより第1の入力データの間引きを行う。第1の入力データは、例えば図示しないタッチパネル、キー、方向キー、マイク、カメラまたは各種センサーなどの入力デバイスから得られる。
出力管理処理部3は、出力データの間引きを行う。出力データは、例えば図示しない表示パネルまたはスピーカなどの出力デバイスへ送られる。
輻輳制御部4は、入力に対する出力の遅れの情報に基づいて、遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やすように、入力管理処理部2に対して指示する。輻輳制御部4は、第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やすように、出力管理処理部3に対して指示する。
輻輳制御部4は、入力に対する出力の遅れの情報を例えば入力管理処理部2から得てもよい。例えば入力デバイスから送られてくる第1の入力データが処理されずに溜まっている場合に、入力管理処理部2から輻輳制御部4へ、入力に対して出力が遅れていることが通知されてもよい。
また、輻輳制御部4は、入力に対する出力の遅れの情報を例えば出力管理処理部3から得てもよい。例えば出力デバイスへの出力要求が出力デバイスへ送られずに溜まっている場合に、出力管理処理部3から輻輳制御部4へ、入力に対して出力が遅れていることが通知されてもよい。
・制御方法の説明
図2は、実施例1にかかる制御方法を示すフローチャートである。図2に示すように、電子機器1において入力及び出力に対する制御の処理が開始され、入力に対する出力の遅れが増大すると(ステップS1:Yes)、輻輳制御部4は、入力管理処理部2に対して、入力された第1の入力データの間引き数を増やすように指示する(ステップS2)。
入力に対する出力の遅れが増大するまでは、輻輳制御部4は、第1の入力データの間引き数を増やす指示をしない(ステップS1:No)。入力管理処理部2は、輻輳制御部4から指示された第1の入力データの間引き数に基づいて第1の入力データから第2の入力データを作成することにより、第1の入力データの間引きを実行する(ステップS3)。
輻輳制御部4は、第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合(ステップS4:Yes)、出力管理処理部3に対して出力データの間引き数を増やすように指示する(ステップS5)。さらなる遅れの増大がない場合には、輻輳制御部4は、出力データの間引き数を増やす指示をしない(ステップS4:No)。
出力管理処理部3は、輻輳制御部4から指示された出力データの間引き数に基づいて出力データの間引きを実行する(ステップS6)。そして、電子機器1における入力及び出力に対する一連の処理が終了する。
実施例1によれば、入力に対する出力の遅れが発生すると、まず遅れの程度に応じて入力側でデータを間引き、それでもより一層の遅れが生じると、遅れの程度に応じて出力側でデータを間引く。従って、入力や出力の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうのを防ぐことができる。
(実施例2)
実施例2は、実施例1にかかる電子機器を携帯端末に適用した例である。携帯端末の一例として、携帯電話機、スマートフォン、通信機能を有するタブレット型やノート型のコンピュータなどの通信端末が挙げられる。また、実施例1にかかる電子機器は、ネットワークに接続されていないスタンドアローンのコンピュータなど、入力データを処理して出力する電子機器に適用可能である。実施例2では、スマートフォンを例にして説明する。
・電子機器のハードウェア構成
図3は、実施例2にかかる電子機器のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、電子機器1は、RF(Radio Frequency、無線周波数)部11、モデム部12、制御部13及び記憶部14を備えている。また、電子機器1は、スピーカ15、マイク16、方向キー17、キー18、タッチパネルIC(Integrated Circuit、集積回路)19、表示制御IC20、カメラIC21及びセンサー群22を備えている。これらの各構成部11〜22は、バス23に接続されていてもよい。
RF部11は、モデム部12の出力信号に対して送信処理を行って高周波信号を生成し、図示省略したアンテナを介して高周波信号を放射する。RF部11は、図示省略したアンテナを介して受信した高周波信号の受信処理を行う。モデム部12は、制御部13の出力信号を変調したり、RF部11の出力信号を復調する。
制御部13は、後述する入力管理処理部2、表示管理処理部及び輻輳制御部4を実現する制御プログラムを実行する。制御部13は、オペレーティングシステム(OS:Operating System)、種々のアプリケーション、及び種々の入力デバイスや種々の出力デバイスを制御するデバイスドライバーなどのプログラムを実行する。
記憶部14は、オペレーティングシステム、アプリケーション、上述した制御プログラム及びデバイスドライバーなどのプログラムを記憶する。これらのプログラムは、記憶部14の例えばリードオンリーメモリ(ROM:Read Only Memory)に記憶されていてもよい。
なお、これらのプログラムは、必ずしも記憶部14に記憶されている必要はなく、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記憶媒体に記憶されたこれらのプログラムを、電子機器1が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)またはWAN(Wide Area Network)等を介して電子機器1に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこれらのプログラムを記憶させておいてもよい。この場合には、電子機器1がこれらからプログラムを読み出して実行する。
また、記憶部14は、制御部13の作業領域として用いられる。制御部13は、記憶部14の例えばランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)を作業領域として用いてもよい。記憶部14は、アプリケーションで作成される表示データを格納するバッファー領域を有する。
スピーカ15は、制御部13による種々のプログラムの実行結果や通話内容を音声にして出力する。マイク16は、ユーザからの音声による入力を受け付ける。方向キー17は、ユーザからの方向キーの操作による入力を受け付ける。キー18は、ユーザからのキー操作による入力を受け付ける。
タッチパネルIC19は、タッチパネルIC19に接続されるタッチパネル24を制御する。タッチパネルIC19は、タッチパネル24からの入力を受け付ける。表示制御IC20は、表示制御IC20に接続される表示パネル25を制御する。表示制御IC20は、制御部13による種々のプログラムの実行結果を表示パネル25に表示する処理を行う。
カメラIC21は、カメラIC21に接続されるカメラ26を制御する。カメラIC21は、カメラ26からの入力を受け付ける。センサー群22は、各種センサーを含む。センサーの一例として、例えば加速度センサーやGPS(Global Positioning System)センサーや測距センサーなどが挙げられる。
・電子機器の機能的構成
図4は、実施例2にかかる電子機器の機能的構成を示すブロック図である。図4に示すように、電子機器1において、ソフトウェア層31は、アプリケーション32、入力管理処理部2、入力デバイスドライバー33、出力管理処理部として例えば表示管理処理部34、表示デバイスドライバー35及び輻輳制御部4を有する。
ソフトウェア層31は、制御部13が、オペレーティングシステム、アプリケーション、デバイスドライバー、並びに入力及び出力を制御する制御プログラムなどの各種プログラムを実行することにより実現される。また、電子機器1は、ハードウェア層41に入力デバイス42、表示アクセラレータ43及び表示デバイス44を有する。
入力デバイス42は、例えばタッチパネル24、キー18、方向キー17、マイク16、カメラ26またはセンサー群22であってもよい。表示デバイス44は、例えば表示パネル25またはスピーカ15であってもよい。
実施例2では、ユーザがタッチパネル24に触れて操作したことによりタッチパネル24により第1の入力データが検出されるとする。そして、第1の入力データまたは第1の入力データを間引いた第2の入力データに基づいてアプリケーション32が表示データを作成し、その表示データを表示パネル25へ出力して表示する場合について説明する。
入力デバイスドライバー33は、入力デバイス42を制御し、入力デバイス42からの第1の入力データを受け付ける。入力デバイスドライバー33は、入力管理処理部2が入力デバイスドライバー33からの入力イベントを処理できなくなっているか否かを判断する。入力デバイスドライバー33は、入力管理処理部2が入力イベントを処理できなくなっていると判断すると、輻輳制御部4へ通知する。
入力管理処理部2は、入力デバイスドライバー33からの第1の入力データを受け付ける。入力管理処理部2は、第1の入力データがアプリケーション32に取り込まれずに記憶部14に溜まっていることを検出する。入力管理処理部2は、第1の入力データの滞留が発生していることを検出すると、輻輳制御部4へ通知する。
入力管理処理部2は、第1の入力データの間引き数に基づいて第1の入力データから第2の入力データを作成することにより、第1の入力データに対して間引き処理を行う。第1の入力データの間引き数は、入力に対する出力の遅れの程度に応じて輻輳制御部4により設定されてもよい。入力管理処理部2は、例えば第1の入力データの間引き数に応じた個数の第1の入力データの移動平均を求めることにより第2の入力データを作成してもよい。
移動平均の計算式の一例を(1)式に示す。(1)式において、k(n)は、n番目の第1の入力データである。nは、0以上の整数である。K(n)は、n番目の移動平均後のデータ、すなわちn番目の第2の入力データである。mは、平均計算の母数であり、例えば第1の入力データの間引き数に1を加算した値であってもよい。例えば、第1の入力データの間引き数をIn_cntと表すと、mは次の(2)式で表される。
K(n)=[k(n−(m−1))+k(n−(m−(m−2)))
+・・・+k(n−(m−(m−1)))+k(n)]/m ・・・(1)
m=In_cnt+1 ・・・(2)
入力管理処理部2は、入力に対する出力の遅れの程度に応じて第1の入力データまたは第2の入力データをアプリケーション32へ出力する。アプリケーション32は、入力管理処理部2から渡される第1の入力データまたは第2の入力データに基づいて表示データを作成する。
表示管理処理部34は、アプリケーションからの表示要求及び表示データを受け付ける。表示管理処理部34は、表示データが表示デバイスドライバー35から表示アクセラレータ43へ送られずに記憶部14に溜まっていることを検出する。表示管理処理部34は、表示データの滞留が発生していることを検出すると、輻輳制御部4へ通知する。
表示管理処理部34は、表示デバイスドライバー35から表示アクセラレータ43への表示データの転送が完了すると、表示デバイスドライバー35から転送の完了通知を受け取る。表示管理処理部34は、その転送の完了通知が来る前に、アプリケーション32から新しい表示要求が送られてくると、輻輳制御部4へ通知する。
表示管理処理部34は、輻輳制御部4からの間引き数の増減の指示に基づいて、バッファー領域に溜まった表示データに対して間引き処理を行う。表示管理処理部34は、例えば表示データの滞留状態に応じて、バッファー領域に溜まっている最新の表示データや最も古い表示データを間引くなどの平滑間引き処理を行ってもよい。
表示デバイスドライバー35は、表示デバイス44を制御し、表示管理処理部34から渡される表示データを表示アクセラレータ43へ渡す。表示デバイスドライバー35は、表示データが表示アクセラレータ43から表示デバイス44へ送られずに記憶部14に溜まっていることを検出する。表示デバイスドライバー35は、表示データの滞留が発生していることを検出すると、輻輳制御部4へ通知する。
表示アクセラレータ43は、ハードウェアアクセラレータであり、表示デバイスドライバー35から渡される表示データに対して、表示デバイス44に表示するための処理を行う。表示デバイス44は、表示アクセラレータ43から渡される処理後のデータに基づいた表示を行う。
輻輳制御部4は、入力デバイスドライバー33、入力管理処理部2、表示管理処理部34または表示デバイスドライバー35から通知を受けると、入力に対する出力の遅れの程度を判断する。輻輳制御部4は、入力に対する出力の遅れの程度が輻輳状態であると判断すると、入力管理処理部2に対して第1の入力データの間引き処理、または表示管理処理部34に対して表示データの間引き処理を要求する。
輻輳制御部4は、第1の入力データの間引き処理を優先して要求し、それでも輻輳状態が改善されそうもないときに表示データの間引き処理を要求するようにしてもよい。輻輳制御部4は、輻輳状態が改善されてきているときには、先に表示データの間引き処理を減らし、さらに輻輳状態が改善されてきているときには、第1の入力データの間引き処理を減らすようにしてもよい。
また、入力デバイス42が第1の入力データの検出間隔を調整することができる構成のものである場合、輻輳制御部4は、入力デバイス42の第1の入力データの検出間隔を制御するようにしてもよい。この場合、輻輳制御部4は、入力デバイスドライバー33を介して入力デバイス42を制御してもよい。
・移動平均による間引き処理の説明
移動平均による間引き処理を行って表示する場合と行わないで表示する場合とを、シミュレーションにより比較した結果について説明する。移動平均による間引き処理を行わない場合のアプリケーション32への入力データは、第1の入力データk(n)である。移動平均による間引き処理を行う場合の入力データは、第1の入力データk(n)に基づいて上記(1)式より求めた第2の入力データK(n)である。一例として上記(2)式のmの値を2とする。
タッチパネル24に指を接触させたまま指を直線状に移動させる際に、入力に対する出力の遅れの程度が輻輳状態である場合を想定する。輻輳状態であることを考慮して、上記(1)式より得られるK(n)に対して揺らぎとして[±0.5×乱数]を加算した値を第2の入力データとする。シミュレーション結果を図5に示す。
図5は、実施例2にかかる電子機器における移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図であり、直線移動の例である。図5において、横軸は表示パネル25の横方向の位置X、縦軸は表示パネル25の縦方向の位置Yである(図6も同じ)。図5に示すように、●のプロット及び曲線で示す第2の入力データは、■のプロット及び曲線で示す第1の入力データに略一致することがわかる。
タッチパネル24に指を接触させたまま指を曲線状に移動させる際に、入力に対する出力の遅れの程度が輻輳状態である場合を想定する。曲線の一例として円の場合について説明する。輻輳状態であることを考慮して、上記(1)式より得られるK(n)に対して揺らぎとして[±0.5×乱数]を加算した値を第2の入力データとする。シミュレーション結果を図6に示す。
図6は、実施例2にかかる電子機器における移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図であり、円移動の例である。図6に示すように、●のプロット及び曲線で示す第2の入力データは、■のプロット及び曲線で示す第1の入力データに対してX方向にずれてはいるが、形状は略一致することがわかる。
図5に示す結果より、タッチパネル24に接触させた指を直線状に移動させるような操作に対して、入力データの移動平均を取ることにより入力データを間引く処理は、有効であることがわかる。また、図6に示す結果より、タッチパネル24に接触させた指を円状に移動させるような操作に対しても、入力データの移動平均を取ることにより入力データを間引く処理は、有効であることがわかる。
直線移動と円移動との組み合わせを考慮すると、タッチパネル24に指を接触させたまま任意の形状に指を移動させる操作に対して、入力データの移動平均を取ることにより入力データを間引く処理は、有効であるといえる。従って、移動平均により入力データを間引く処理を行っても、表示パネル25の表示に対する見た目の連続性は失われていないと考えられる。
図7は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の移動平均による間引き処理のシミュレーション結果を示す表示例である。図7において、□を結ぶ線51は、タッチパネル24を指で触った軌跡を表している。この軌跡において、タッチパネル24が1の□、2の□、・・・、6の□の順に指のタッチを検出したとする。
○及び◇は、タッチパネル24が検出した指のタッチ(□)に対して表示パネル25に表示される点を表している。○は、移動平均による間引き処理を適用する場合の表示である。◇は、移動平均による間引き処理を適用しない場合の表示である。○及び◇の中の数字は、表示パネル25に表示される順番を表している。
図7に示すように、移動平均による間引き処理を適用する場合には、指の移動開始後、○の表示の間隔が徐々に広くなり、途中から指の移動停止へ向けて○の表示の間隔が徐々に狭くなっている。つまり、○の表示の間隔が連続的に増減している。それに対して、移動平均による間引き処理を適用しない場合には、◇の表示の間隔が広くなったり狭くなったりしている。つまり、◇の表示の間隔が不連続に増減してしまう。従って、移動平均により入力データを間引く処理を行うことによって、表示パネル25に連続的な表示をさせることができる。
・平滑間引き処理の説明
表示データに対して平滑間引き処理を行って表示する場合と、平滑間引き処理の代わりに単純間引き処理を行って表示する場合とを、シミュレーションにより比較した結果について説明する。表示データが表示デバイス44へ送られずに記憶部14のバッファー領域に溜まっている場合の遅延のレベル、すなわち表示遅延のレベルをOut_cntと表す。
表示データがバッファー領域に溜まっていない場合、すなわち表示遅延が発生していない場合には、Out_cntの値は0である。表示遅延が発生してバッファー領域に溜まる表示データの数が増えると、Out_cntの値が増加するとする。Out_cntの値から1を引いた値で表示データの間引きを開始するとする。つまり、Out_cntの値が1であるときには表示データの間引きを行わず、Out_cntの値が2以上であるときに表示データの間引きを行うとする。
タッチパネル24に指を接触させたまま指を直線状に移動させる際に、タッチパネル24が例えば0.3秒に1回、指のタッチを検出するとする。タッチパネル24が検出した指のタッチに対応する表示データを、表示パネル25に例えば0.5秒に1回、表示するとする。
単純間引き処理では、例えばバッファー領域に、例えば表示パネル25の画面1枚分の表示データを格納できる表示バッファーが4枚あるとする。4枚の表示バッファーが4枚分の表示データで一杯になると、4枚の表示バッファーに格納されている表示データのうち最新の表示データを破棄するとする。
平滑間引き処理では、例えば3枚の表示バッファーに表示データが格納されると、3枚の表示バッファーに格納されている表示データのうち一番古い表示データを破棄するとする。3枚の表示バッファーに表示データが格納された状態が継続すると、3枚の表示バッファーに格納されている表示データのうち一番古い表示データと最新の表示データを破棄するとする。
図8は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の平滑間引き処理のシミュレーション結果を示す特性図である。図8に示すように、▲のプロットで表す平滑間引き処理後の表示は、■のプロットで表す単純間引き処理後の表示よりも、◆のプロットで表すタッチの軌跡に近いことがわかる。
図9は、実施例2にかかる電子機器で直線を描いた場合の平滑間引き処理のシミュレーション結果を示す表示例である。図10は、図9に示す表示例における表示データの一例を示す図表である。タッチパネル24に指を接触させたまま指を直線状に移動させる際に、タッチパネル24が例えば1/3秒に1回、指のタッチを検出するとする。表示パネル25に表示データを表示するのに1.0秒かかるとする。
単純間引き処理では、例えばバッファー領域に3枚の表示バッファーがあるとする。3枚の表示バッファーが3枚分の表示データで一杯になると、3枚の表示バッファーに格納されている表示データのうち最新の表示データを破棄するとする。平滑間引き処理における表示データの破棄については、上述した通りとする。
図9において、a、b、c、・・・を付した□は、タッチパネル24を指で触って直線状に移動させた軌跡において、タッチパネル24が指のタッチを検出した位置である。図9のa、b、c、・・・は、図10の図表の「検出位置」のa、b、c、・・に対応している。□の中の数字は、経過時間を表している。
○及び◇は、タッチパネル24が検出した指のタッチ(□)に対して表示パネル25に表示される点を表している。○は、平滑間引き処理を適用する場合の表示である。◇は、単純間引き処理を適用する場合の表示である。○及び◇の中の数字は、経過時間を表している。
図9に示すように、例えば経過時間が6秒であるときにタッチパネル24が指のタッチを検出した場所は「p」である。平滑間引き処理を適用した場合、例えば経過時間が6秒であるときの表示位置は「l」である。それに対して、単純間引き処理を適用した場合、例えば経過時間が6秒であるときの表示位置は「g」である。また、例えば経過時間が7秒であるとき、タッチの検出場所は「s」であり、平滑間引き処理を適用した場合の表示位置は「o」であり、単純間引き処理を適用した場合の表示位置は「j」である。つまり、平滑間引き処理を適用すると、適用しない場合よりも、表示位置がタッチの検出場所に近くなる。
・制御方法の説明
上述したIn_cnt及びOut_cntという変数の他に、以下の変数を設定する。In_cntの一つ前の値、すなわち旧入力間引き数としてOld_in_cnt、Out_cntの一つ前の値、すなわち旧表示遅延レベルとしてOld_out_cntを設定する。また、表示処理にて間引いている数をOut_Skip_cntとし、表示バッファーに溜まっている表示データの数をBuffer_cntとする。
また、Driver_flgという変数を設定する。Driver_flgの値は、表示デバイスドライバー35、表示アクセラレータ43及び表示デバイス44に対して出力を依頼しているときに1となり、表示デバイスドライバー35、表示アクセラレータ43及び表示デバイス44が処理を終えたときに0となってもよい。各変数は、電子機器1の電源がオンになった後、表示処理が開始される前に初期化される。
(1)表示処理の説明
図11は、実施例2にかかる電子機器における表示処理を示すフローチャートである。図12は、図11の続きを示すフローチャートである。表示処理は、表示管理処理部34によって実行される。
図11に示すように、電子機器1の電源がオンになると、Out_Skip_cntの値及びBuffer_cntの値が0に初期化される(ステップS11)。表示管理処理部34がアプリケーション32からの表示要求を受け取ったときに(ステップS12)、Buffer_cntの値がOut_Skip_cntの値よりも大きい場合(ステップS13:Yes)、Out_cntの値がインクリメントされる(ステップS14)。つまり、表示処理での遅延レベルが引き上げられる。
次いで、表示管理処理部34は、輻輳制御部4へ入力に対する出力の遅れの状態を通知する(ステップS15)。例えば、表示管理処理部34は、輻輳制御部4へOut_cntの値を通知してもよい。次いで、表示管理処理部34は、表示バッファーから表示データをOut_Skip_cntの値分、破棄し、後述する出力処理を起動する。そして、Buffer_cntの値がインクリメントされる(ステップS16)。
一方、表示管理処理部34がアプリケーション32からの表示要求を受け取ったときに(ステップS12)、Buffer_cntの値がOut_Skip_cntの値よりも大きくない場合(ステップS13:No)、ステップS14〜ステップS15を省略する。そして、ステップS16へ進む。電子機器1の電源がオンになった直後は、Buffer_cntの値がOut_Skip_cntの値よりも大きくないので(ステップS13:No)、そのままステップS16へ進む。
ステップS16に続いて、図12に示すように、表示管理処理部34は、アプリケーション32からの表示要求または輻輳制御部4からの指示を受け取る(ステップS17)。受け取ったのがアプリケーション32からの表示要求であり(ステップS18:Yes)、Buffer_cntの値がOut_Skip_cntの値よりも大きい場合(ステップS19:Yes)、Out_cntの値がインクリメントされる。つまり、表示処理での遅延レベルが引き上げられる。そして、表示管理処理部34は、輻輳制御部4へ入力に対する出力の遅れの状態を通知する(ステップS20)。
受け取ったのがアプリケーション32からの表示要求であり(ステップS18:Yes)、Buffer_cntの値がOut_Skip_cntの値よりも大きくない場合(ステップS19:No)、Out_cntの値がデクリメントされる。つまり、表示処理での遅延レベルが引き下げられる。そして、表示管理処理部34は、輻輳制御部4へ入力に対する出力の遅れの状態を通知する(ステップS21)。ステップS20及びステップS21において、例えば、表示管理処理部34は、輻輳制御部4へOut_cntの値を通知してもよい。
ステップS20またはステップS21に続いて、表示管理処理部34は、表示バッファーから表示データをOut_Skip_cntの値分、破棄し、後述する出力処理を起動する。そして、Buffer_cntの値がインクリメントされる(ステップS22)。次いで、ステップS17へ戻り、ステップS17〜ステップS25を繰り返す。
一方、受け取ったのがアプリケーション32からの表示要求でなく(ステップS18:No)、輻輳制御部4からの指示であり(ステップS23:Yes)、その指示が表示処理での間引き数を増やす通知である場合(ステップS24:Yes)、Out_Skip_cntの値がインクリメントされる(ステップS25)。つまり、表示処理で間引かれる表示データの数が増やされる。次いで、ステップS17へ戻り、ステップS17〜ステップS25を繰り返す。
輻輳制御部4からの指示が表示処理での間引き数を増やす通知でない場合(ステップS24:No)、Out_Skip_cntの値がデクリメントされる(ステップS26)。つまり、表示処理で間引かれる表示データの数が減らされる。次いで、ステップS17へ戻り、ステップS17〜ステップS25を繰り返す。また、受け取ったのがアプリケーション32からの表示要求でなく(ステップS18:No)、輻輳制御部4からの指示でない場合(ステップS23:No)、ステップS17へ戻り、ステップS17〜ステップS25を繰り返す。
(2)出力処理の説明
図13は、実施例2にかかる電子機器における出力処理を示すフローチャートである。出力処理は、表示管理処理部34によって実行される。
図13に示すように、電子機器1において出力処理が起動されると、Driver_flgの値が0に初期化される(ステップS31)。そして、表示管理処理部34は、上述した表示処理からの要求または表示デバイスドライバー35からの通知を受け取る(ステップS32)。
受け取ったのが表示処理からの要求であり(ステップS33:Yes)、Driver_flgの値が0である場合(ステップS34:Yes)、表示管理処理部34は、表示デバイスドライバー35へ表示データを転送し、Driver_flgの値を1にする(ステップS35)。つまり、表示デバイスドライバー35での前回の処理が終了しているので、表示管理処理部34は、表示デバイスドライバー35に出力を依頼する。次いで、ステップS32へ戻り、ステップS32〜ステップS38を繰り返す。
表示処理からの要求を受け取ったときに(ステップS33:Yes)、Driver_flgの値が0でない場合(ステップS34:No)、表示デバイスドライバー35での前回の処理が終了していないので、ステップS32へ戻り、ステップS32〜ステップS38を繰り返す。一方、受け取ったのが表示処理からの要求でなく(ステップS33:No)、表示デバイスドライバー35からの通知であり(ステップS36:Yes)、Buffer_cntの値が0である場合(ステップS37:Yes)、ステップS32へ戻り、ステップS32〜ステップS38を繰り返す。
Buffer_cntの値が0でない場合には(ステップS37:No)、Driver_flgの値が0にされ、Buffer_cntの値がデクリメントされる(ステップS38)。そして、ステップS32へ戻り、ステップS32〜ステップS38を繰り返す。また、受け取ったのが表示処理からの要求でなく(ステップS33:No)、表示デバイスドライバー35からの通知でない場合(ステップS36:No)、ステップS32へ戻り、ステップS32〜ステップS38を繰り返す。
(3)入力処理の説明
図14は、実施例2にかかる電子機器における入力処理を示すフローチャートである。入力処理は、入力管理処理部2によって実行される。
図14に示すように、電子機器1の電源がオンになり、入力管理処理部2に入力デバイスドライバー33からの入力がある(ステップS41)。その入力が第1の入力データであり(ステップS42:Yes)、In_cntの値が0よりも大きい場合(ステップS43:Yes)、入力管理処理部2は、第1の入力データを移動平均などによって平滑化し、第2の入力データを得る。
つまり、入力処理で間引きを行っている数が0でないので、入力管理処理部2は間引き処理を行う。そして、入力管理処理部2は、アプリケーション32へ第2の入力データを通知し(ステップS44)、ステップS41へ戻り、ステップS41〜ステップS45を繰り返す。
入力デバイスドライバー33からの入力が第1の入力データであり(ステップS42:Yes)、In_cntの値が0よりも大きくない場合(ステップS43:No)、入力管理処理部2は、アプリケーション32へ第1の入力データをそのまま通知する(ステップS45)。そして、ステップS41へ戻り、ステップS41〜ステップS45を繰り返す。また、入力デバイスドライバー33からの入力が第1の入力データでない場合(ステップS42:No)、ステップS41へ戻り、ステップS41〜ステップS45を繰り返す。
(4)輻輳制御処理の説明
図15は、実施例2にかかる電子機器における輻輳制御処理を示すフローチャートである。輻輳制御処理は、輻輳制御部4によって実行される。
図15に示すように、電子機器1の電源がオンになると、Out_cnt、In_cnt、Old_out_cnt及びOld_in_cntの各値が0に初期化される(ステップS51)。輻輳制御部4が表示管理処理部34からの表示処理状態の通知を受け取ったときに(ステップS52)、Out_cntの値がOld_out_cntの値よりも大きいと(ステップS53:Yes)、表示遅延のレベルが上がっていることになる。
このとき、Old_in_cntの値がIn_cntの値以上であれば(ステップS54:Yes)、入力処理での間引き数が増えていないことになる。そこで、輻輳制御部4は、Old_in_cntの値を現在のIn_cntの値に更新し、In_cntの値をインクリメントする(ステップS55)。それによって、入力処理で間引かれる第1の入力データの数が増える。次いで、ステップS52へ戻り、ステップS52〜ステップS60を繰り返す。
Out_cntの値がOld_out_cntの値よりも大きく(ステップS53:Yes)、Old_in_cntの値がIn_cntの値以上でなければ(ステップS54:No)、入力処理での間引き数が増えていることになる。そこで、輻輳制御部4は、Old_in_cntの値を現在のIn_cntの値に更新し、表示処理へ表示データの間引き数を増やすように通知する(ステップS56)。それによって、表示処理で間引かれる表示データの数が増える。次いで、ステップS52へ戻り、ステップS52〜ステップS60を繰り返す。
ステップS54〜ステップS56の処理によって、表示遅延が発生すると、入力処理での間引きが優先して行われる。そして、入力処理での間引き数を増やしているにもかかわらず、表示遅延のレベルが上がっている場合に、表示処理での間引き数が増えることになる。
一方、輻輳制御部4が表示処理状態の通知を受け取ったときに(ステップS52)、Out_cntの値がOld_out_cntの値よりも大きくないと(ステップS53:No)、表示遅延のレベルが上がっていないことになる。このとき、Out_cntの値がOld_out_cntの値よりも小さければ(ステップS57:Yes)、表示遅延のレベルが下がっていることになる。
そして、Out_cntの値がIn_cntの値以上であれば(ステップS58:Yes)、表示処理での間引き数が入力処理での間引き数と同じか多いことになる。そこで、輻輳制御部4は、Old_in_cntの値を現在のIn_cntの値に更新し、表示処理へ表示データの間引き数を減らすように通知する(ステップS59)。それによって、表示処理で間引かれる表示データの数が減る。次いで、ステップS52へ戻り、ステップS52〜ステップS60を繰り返す。
表示遅延のレベルが下がっているときに(ステップS57:Yes)、Out_cntの値がIn_cntの値以上でなければ(ステップS58:No)、入力処理での間引き数が表示処理での間引き数よりも多いことになる。そこで、輻輳制御部4は、Old_in_cntの値を現在のIn_cntの値に更新し、In_cntの値をデクリメントする(ステップS60)。それによって、入力処理で間引かれる第1の入力データの数が減る。次いで、ステップS52へ戻り、ステップS52〜ステップS60を繰り返す。
ステップS58〜ステップS60の処理によって、表示遅延が解消してくると、まず表示処理での間引き数が減る。そして、表示処理での間引き数を減らしているにもかかわらず、表示遅延のレベルが下がっている場合に、入力処理での間引き数が減ることになる。
また、表示遅延のレベルが上がってもいないし(ステップS53:No)、下がってもいないときには(ステップS57:No)、ステップS52へ戻り、ステップS52〜ステップS60を繰り返す。電子機器1の電源がオンになった直後は、Out_cntの値もOld_out_cntの値も0であるので、ステップS57はNoとなり、ステップS52へ戻る。
実施例2によれば、入力に対する出力の遅れが発生すると、入力処理での間引き処理が優先的に行われ、それでも遅れが解消しないと、表示処理での間引き処理が行われる。入力に対する出力の遅れが解消されてくると、表示処理での間引き数が減少した後、入力処理での間引き数が減少する。従って、入力処理や表示処理の間引きの前後で表示や処理の連続性が失われてしまうのを防ぐことができる。
また、入力処理での間引き処理のみを行う場合には、入力処理での間引き数が多くなるため、例えばスマートフォンを操作する場合の動作の一つであるタップなどのように意味のあるタッチによる入力が間引かれてしまう虞がある。それに対して、実施例2のように、入力処理での間引き処理と表示処理での間引き処理とを組み合わせて行うことによって、意味のあるタッチの入力が間引かれてしまうのを抑制することができる。
なお、移動平均を算出する式や、表示バッファーの枚数や、平滑間引き処理における表示データの間引き方などは、上述した例に限らず、適宜、変更可能である。
上述した実施例1、2に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行う入力管理処理部と、出力データの間引きを行う出力管理処理部と、入力に対する出力の遅れが増大している場合に前記第1の入力データの間引き数を増やし、前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に前記出力データの間引き数を増やすように、前記入力管理処理部及び前記出力管理処理部に対して指示する輻輳制御部と、を備えることを特徴とする電子機器。
(付記2)前記輻輳制御部は、入力に対する出力の遅れが減少している場合に前記出力データの間引き数を減らし、前記出力データの間引き数を減らしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに減少している場合に前記第1の入力データの間引き数を減らすように、前記入力管理処理部及び前記出力管理処理部に対して指示することを特徴とする付記1に記載の電子機器。
(付記3)前記入力管理処理部は、前記第1の入力データの間引き数に応じた個数の前記第1の入力データの移動平均を求めることにより前記第2の入力データを作成することを特徴とする付記1または2に記載の電子機器。
(付記4)前記出力管理処理部は、処理待ちの前記第2の入力データから前記出力データの間引き数に応じた個数の前記第2の入力データを破棄することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の電子機器。
(付記5)入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やし、前記第1の入力データの間引き数に基づいて前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行い、前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やし、前記出力データの間引き数に基づいて前記出力データの間引きを行うことを特徴とする制御方法。
(付記6)入力に対する出力の遅れが減少している場合に前記出力データの間引き数を減らし、前記出力データの間引き数に基づいて前記出力データの間引きを行い、前記出力データの間引き数を減らしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに減少している場合に前記第1の入力データの間引き数を減らし、前記第1の入力データの間引き数に基づいて前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行うことを特徴とする付記5に記載の制御方法。
(付記7)前記第1の入力データの間引きを行う際、前記第1の入力データの間引き数に応じた個数の前記第1の入力データの移動平均を求めることにより前記第2の入力データを作成することを特徴とする付記5または6に記載の制御方法。
(付記8)前記出力データの間引きを行う際、処理待ちの前記第2の入力データから前記出力データの間引き数に応じた個数の前記第2の入力データを破棄することを特徴とする付記5〜7のいずれか一つに記載の制御方法。
(付記9)電子機器に、入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やし、前記第1の入力データの間引き数に基づいて記憶部に記憶されている前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行い、前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やし、前記出力データの間引き数に基づいて前記記憶部に記憶されている前記出力データの間引きを行う処理を実行させることを特徴とする制御プログラム。
(付記10)入力に対する出力の遅れが減少している場合に前記出力データの間引き数を減らし、前記出力データの間引き数に基づいて前記記憶部に記憶されている前記出力データの間引きを行い、前記出力データの間引き数を減らしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに減少している場合に前記第1の入力データの間引き数を減らし、前記第1の入力データの間引き数に基づいて前記記憶部に記憶されている前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行う処理を実行させることを特徴とする付記9に記載の制御プログラム。
(付記11)前記第1の入力データの間引きを行う際、前記第1の入力データの間引き数に応じた個数の前記第1の入力データの移動平均を求めることにより前記第2の入力データを作成させることを特徴とする付記9または10に記載の制御プログラム。
(付記12)前記出力データの間引きを行う際、前記記憶部に記憶されている前記第2の入力データから前記出力データの間引き数に応じた個数の前記第2の入力データを破棄させることを特徴とする付記9〜11のいずれか一つに記載の制御プログラム。
1 電子機器
2 入力管理処理部
3,34 出力管理処理部
4 輻輳制御部
14 記憶部

Claims (5)

  1. 第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行う入力管理処理部と、
    出力データの間引きを行う出力管理処理部と、
    入力に対する出力の遅れが増大している場合に前記第1の入力データの間引き数を増やし、前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に前記出力データの間引き数を増やすように、前記入力管理処理部及び前記出力管理処理部に対して指示する輻輳制御部と、
    を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 前記輻輳制御部は、
    入力に対する出力の遅れが減少している場合に前記出力データの間引き数を減らし、
    前記出力データの間引き数を減らしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに減少している場合に前記第1の入力データの間引き数を減らすように、前記入力管理処理部及び前記出力管理処理部に対して指示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記入力管理処理部は、前記第1の入力データの間引き数に応じた個数の前記第1の入力データの移動平均を求めることにより前記第2の入力データを作成することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やし、
    前記第1の入力データの間引き数に基づいて前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行い、
    前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やし、
    前記出力データの間引き数に基づいて前記出力データの間引きを行う
    ことを特徴とする制御方法。
  5. 電子機器に、
    入力に対する出力の遅れが増大している場合に第1の入力データの間引き数を増やし、
    前記第1の入力データの間引き数に基づいて記憶部に記憶されている前記第1の入力データから第2の入力データを作成することにより前記第1の入力データの間引きを行い、
    前記第1の入力データの間引き数を増やしたにもかかわらず、入力に対する出力の遅れがさらに増大している場合に出力データの間引き数を増やし、
    前記出力データの間引き数に基づいて前記記憶部に記憶されている前記出力データの間引きを行う
    処理を実行させることを特徴とする制御プログラム。
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