JP2013143925A - 畜牛の飼育方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】肉中のイソフラボン濃度を低減しうる畜牛の飼育方法を提供する。
【解決手段】本発明は、畜牛の飼育方法であって、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育することを特徴とする。粗飼料の給餌や放牧によって、イソフラボンの摂取量が低減し、かつ畜牛の異化が促進されるためイソフラボンが分解され、肉中のイソフラボン濃度の低減により効果的である。畜牛は、日本短角種、または日本短角種との交雑種であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、肉中のイソフラボン濃度が低減した畜牛の飼育方法に関する。
飲食物に含まれる成分の中で、ジェニステインに代表されるイソフラボン類は、植物で生産されるポリフェノールである。イソフラボンは、エストロジェン受容体に親和性を有するため、更年期障害や動脈硬化、骨粗鬆症の予防や改善に有効であることが知られている。一般には、大豆製品を摂取するとイソフラボン類は腸内で加水分解されアグリコンであるジェニステインとなって体内に吸収され、吸収された大豆イソフラボン類は肝臓で抱合されて胆汁中へと排出され腸肝循環を行い、一部がエストロゲン受容体と結合し、または腎臓を経て体外へ排出される。
一方、ジェニステインの過剰摂取によりホルモン依存性乳癌を増悪させるなど、健康を害するおそれのあることが知られるようになった。このため、食品安全委員会ではイソフラボンの適切な量の摂取を勧告している。
蛋白源としては、大豆のほかに肉製品がある。イソフラボンは大豆などの植物に含有されるが、大豆などの穀物を飼料として給餌される畜牛にもイソフラボンが相当量含まれている。従来の畜牛の飼育は、離乳から出荷までを粗飼料から生育に併せて濃厚飼料の配合量を増加しつつ舎飼いにて飼育するものであり、濃厚飼料を給餌することで脂肪交雑の等級を向上させることができる。このため、濃厚飼料に配合される穀物によってイソフラボンが体内に取り込まれ、肉中のイソフラボン濃度が上昇する一因となっている。また、肉質増量の目的で、畜舎を狭くして運動をさせずに肥育することも一般的である。また、乳牛も、搾乳牛としての役目を終えた後は肉牛とされるが、濃厚飼料の給餌によってイソフラボン含有量が増加しやすい。このように、濃厚飼料の多給と密飼い、運動不足がもたらす肝機能の低下によってイソフラボンを肉中に蓄積しやすく、注意が必要となっている。
牛の畜産は、本来ヒトの食糧と競合しない草資源を給餌して生産できる点で養鶏や養豚と相違する。イソフラボンが畜牛の肉中に蓄積されたのは、穀物を多く含む濃厚飼料の多用によるものであり、需要者の和牛に対する高い脂肪交雑率という要求を満足すべく導入された結果である。実際、脂肪交雑率を向上すべく、特に黒毛和牛の特性に応じた牛肉生産が薦められ、輸入穀物依存による脂肪交雑中心の肥育方法が普及している。すなわち、畜牛の飼育は、肥育の進行に従って粗飼料に対する濃厚飼料の割合を増やして給餌し、さらに出荷前に穀類および大豆粕などからなる濃厚飼料を給餌して体脂肪の増加が図られている。このため、単に濃厚飼料の摂取量を低減させた場合、栄養成分量が低減して栄養不足により他の疾患を罹患する弊害が考えられる。従って、単に粗飼料への切換えによってジェニステイン濃度を低減しうるものではない。また、罹患を予防するため薬剤を使用すれば、肉質の安全性が損なわれる。よって、より安全で、かつイソフラボン含有量が低減した肉質を有する畜牛の飼育方法が望まれる。
また、畜牛の排泄物は牧草の肥料となるが、飼育の際にホルモン剤や抗生物質などを使用したのでは、肉中への残留だけでなく、畜牛の排泄物にもこれらが混入され食の安全性が害される。排泄物を再利用する資源循環型畜産を達成するには、健康な畜牛の排泄物を牧草の天然肥料として使用することが有用である。従来の牧畜法ではホルモンや抗生物質の使用を完全に控えると、体脂肪の増加を目的とするため畜牛の歩行距離が少なく、畜牛の抵抗力が低下していることなどから、罹患率を低減することが困難である。よって、より安全で、かつイソフラボン含有量が低減した肉質を有する畜牛の飼育方法が望まれる。
前記した資源循環型畜産の究極は、母牛が子牛を出産し、この新生子牛を肥育することである。しかしながら、従来の和牛農家は、母牛とその母牛から生まれた子牛(素牛)を飼育する繁殖農家と、素牛を太らせ、食肉センターに出荷する肥育農家に大別されている。従来の畜牛の飼育方法では、脂肪交雑を重視した改良の結果、泌乳能力などの繁殖性や子育て能力が軽視される傾向があり、母牛の泌乳量が少なく、このため新生子牛の免疫能力が低下し、新生子牛下痢症が多発するなどの問題があった。このため母乳代用の凍結初乳や粉末初乳が開発され、あるいは人工的に哺乳する母子分離哺乳技術が開発されているがいずれも人工的な技術によって解決するものであり費用が嵩む。食肉の安全性は、本来健康な畜肉に依存する。従って、繁殖と肥育とが一体化し、新生子牛が十分な母乳を摂取して高い免疫抵抗力を確保でき、十分な運動によって健康な肉質を有し、かつイソフラボン含有量が低い畜牛の飼育方法が望まれる。
肉類は、タンパク質、脂肪、ミネラルを含み、栄養価に優れる食品である。特定成分の蓄積を心配することなく安心して摂取できることが好ましい。一方、肉質が低下したのでは需要者の購入が抑制され、イソフラボン含有量が低減した畜肉を生産する意義が低下する。
上記現状に鑑み、本発明は、健康な畜牛を飼育しつつジェニステインなどのイソフラボン類の含有量が低減した肉質を有する畜牛の飼育方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、畜牛の飼育方法を詳細に検討したところ、少なくとも出荷前の3ヶ月間に1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育すると肉中のイソフラボン含有量が低減することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育することを特徴とする、肉中のイソフラボン濃度が低減した畜牛の飼育方法を提供するものである。
また本発明は、前記畜牛が日本短角種、または日本短角種との交雑種であることを特徴とする、上記畜牛の飼育方法を提供するものである。
本発明によれば、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育することでイソフラボン含有量の低減した畜牛を飼育することができる。
実施例1と比較例1の畜牛の肉中ジェニステイン値を示す図である。 実施例2と比較例2の畜牛の血中ジェニステイン値を示す図である。 実施例3と比較例3の畜牛の血中ジェニステイン値を示す図である。
本発明は、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育することを特徴とする、肉中のイソフラボン濃度が低減した畜牛の飼育方法を提供するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
(1)畜牛
本発明は、肉中のイソフラボン類の含有量を低減することを目的とするため、対象となる畜牛はいわゆる肉用専用種であることが好ましく、例えば、黒毛和種、あか毛和種、日本短角種、無角和種、アバディーンアンガス種、ヘレフォード種、サレール種、シャロレー種など、およびこれらの交雑種であってもよい。畜牛は、雌、雄、去勢牛のいずれであってもよい。ただし、本発明は、少なくとも3ヶ月の間、粗飼料のみを給餌して飼育するため、粗飼料の利用率に優れる牛種が好適である。このような牛種としては、日本短角種や、日本短角種との交雑種、黒毛和牛、アバディーンアンガス種、ヘレフォード種、シャロレー種などがある。
(2)飼育場
これらの畜牛は、本発明の実施前にいずれの飼育場で飼育されるものであってもよい。例えば、去勢牛では、離乳から出荷までを、粗飼料から生育に併せて濃厚飼料の配合量を増加しつつ舎飼いにて飼育することが一般に行われている。また、肉質増量の目的で、畜舎を狭くして運動をさせずに肥育することも一般的である。また、乳牛も、搾乳牛としての役目を終えた後は肉牛とされるが、濃厚飼料の給餌によって舎飼いされている。本発明では、このような濃厚飼料が給餌され、舎飼いされた畜牛であっても、出荷前の少なくとも3ヶ月間に、粗飼料を給餌して飼育すること、および1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧することで肉中のイソフラボン含有量を低減することができる。ただし、畜牛の排泄物は、粗飼料を構成する牧草用の肥料として再利用しうる点を考慮すると、畜産地域に依存するが、夏期に放牧され、冬期に宿舎飼いされる夏山冬里方式の飼育場であることが好ましい。放牧により適度な運動量が確保されるため畜牛の罹患率が低く薬剤の投与量が低減し、排泄物へのこれら薬剤の移行を回避することができる。また、排泄物が牧草に還元されるため、牧草地に養分を循環させることができ、化学肥料の使用を回避することができる。更には、繁殖と肥育とが一連に管理されることが好ましい。新生子牛が母乳を摂取できるため、免疫力を確保でき、新生子牛の段階から抗生物質などの投与を低減しうるからである。
(3)飼育方法
(i)期間
本発明は、畜牛の肉内イソフラボン含有量を低減することを目的とし、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌できればよい。例えば、肉牛は、一般的に2〜3歳齢で出荷される。肥育に際し、雄牛は、脂肪つきを向上させるなどの目的のために生後2ヶ月で去勢されることが一般的であり、購入した素牛は約20ヶ月、肥育された後に出荷される。一方、繁殖用の雌牛は、妊娠、出産、搾乳のサイクルを4回ほど繰り返し、乳牛としての役目を終えると出荷される。したがって、本発明で対象とする畜牛の飼育期間は、出荷前の上記した所定期間以外は、性別や用途に応じて適宜選択することができる。
本発明では、少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌するが、少なくとも出荷前の3ヶ月間を対象にしたのは、それ以前にいずれの方法で飼育する場合であっても、上記期間の放牧と粗飼料の給餌によって肉中に蓄積したイソフラボン濃度を低減しうることが判明したからである。たとえば、11月が出荷月である場合には、少なくとも8月から10月の3ヶ月間を、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌すればよい。なお、放牧によって畜牛を飼育する場合には、広大な牧草地を必要とし、生産地域が限定される。このため地域によっては冬季の牧草の確保が困難で舎飼いを必須とする飼育場も存在する。本発明では、出荷前の少なくとも3ヶ月、より好ましくは出荷前の少なくとも4ヶ月間、特に好ましくは出荷前の6ヶ月間を放牧および粗飼料の給餌という条件で飼育すればよく、他の期間の放牧の有無、粗飼料の給餌の有無を問わない。好ましくは、放牧期間は、出荷前の3ヶ月以上であればよく、畜牛が2〜3歳齢で出荷されることを考慮すると、好ましくは出荷前の3〜36ヶ月間、より好ましくは出荷前の6〜30ヶ月間である。
また、粗飼料の給餌は、少なくとも出荷前の3ヶ月以上であればよく、好ましくは出荷前の全期間、より好ましくは出荷前の3〜20ヶ月間、特に好ましくは出荷前の6〜20ヶ月間である。粗飼料を給餌する期間が出荷前の3ヶ月間を下回ると、肉中のイソフラボン濃度の低減が十分でない場合がある。なお、粗飼料を給餌する期間が20ヶ月を超えても良いが、それ以前に濃厚飼料を給餌して飼育した場合には、濃厚飼料を給餌した意義が低減する場合がある。
なお本発明における「出荷前の○ヶ月間」とは、出荷年の出荷月に先立つ連続した○ヶ月を意味する。なお、前記放牧および粗使用の給餌による当該○ヶ月間経過した後に舎飼いする場合は、濃厚飼料を給餌することなく出荷することが好ましい。出荷状況や放牧環境、季節変動などに対応して、前記放牧および粗使用の給餌による○ヶ月間が経過した後、出荷直前に一定期間の舎飼いが行われる場合でも、濃厚飼料の給餌を回避することで、肉中のイソフラボン含有量の上昇を回避することができるからである。
なお、本発明において、「肉中のイソフラボン濃度を低減」とは、従来の濃厚飼料による飼育方法よりも、畜牛の肉中のイソフラボン濃度がより低減することを意味する。出荷前の少なくとも3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌することで、このような処置を行う前の飼育方法、すなわち従来の畜牛の飼育方法による場合よりも、肉中のイソフラボン濃度を低減することができる。なお、新生子牛や幼牛に対して放牧および粗飼料による処置を36ヶ月間行って飼育することも可能であるが、その場合には、処置前との比較ではなく、従来の一般的な飼育による畜牛を基準として、これよりも肉中のイソフラボン濃度が低下することを意味する。
(ii)飼料
本発明の飼育方法において、畜牛に給餌する「粗飼料」とは、デントコーンの実などの穀類を含有しない飼料を意味する。従って、本発明における「粗飼料」とは、牧草、野草、青刈、藁、樹葉などの茎葉類やこれらの乾草、サイレージ、アルファルファミール、ビートパルプなどの粗繊維である。牧草種としては、稲ワラの他、アルファルファ、チモシー、オーチャード、リードカナリーグラス、ホワイトクローバー、レッドクローバー、ペレニアルライグラス、ケンタッキーブルーグラス、メドフェスクなどがある。生草として1日当たり大体30〜60kg、のぞましくは40〜50kgを摂取する必要がある。粗飼料は、濃厚飼料と比較してイソフラボン濃度が低く、このため、肉中のイソフラボン濃度を有利に低減することができる。
本発明では、粗飼料として、粗飼料および牧草の作成地では一切の化学肥料を用いないものを使用することが望ましい。化学肥料を用いない牧草地を確保すると、土壌の経年劣化に耐えることができるため、扱いやすいからである。
ただし、本発明では、飼育の全期間にわたって上記した粗飼料に制限する必要はなく、出荷の3ヶ月間より以前は、穀類を含む飼料を給餌することができる。たとえ濃厚飼料を給餌した場合でも、出荷前の少なくも3ヶ月間を放牧および粗飼料の給餌によって飼育することで、肉中のジェニステイン濃度を低減しうるからである。
本発明において「濃厚飼料」とは、穀類を主体とする慣用の成分で構成したものである。濃厚飼料の成分としては、例えば、デントコーンなども含めた各種のトウモロコシ、マイロ、小麦、大麦、ライ麦、エン麦、小麦粉、玄米、アワ、大豆、キナコ、キャッサバなどの穀類;大豆油粕、脱皮大豆油粕、ナタネ油粕、ラッカセイ油粕、アマニ油粕、ゴマ油粕、ヤシ油粕、ヒマワリ油粕、サフラワー油粕、パーム核油粕、カポック油粕などの油粕類;米ヌカ、大麦ヌカ、フスマなどのぬか類;グルンフィード、グルテンミール、澱粉粕、精蜜、醤油粕、ビール粕、大豆粕、コーングルテンフィード、ビートパルプ、バガス、豆腐粕、麦芽根、ミカン皮、蜜柑ジュース粕などの製造粕類;魚粉、フィッシュミール、フィッシュソリュブル、肉粉、肉骨粉、血粉、フェザーミール、蚕蛹油粕、脱脂粉乳、ホエー、動物油脂(牛油、豚油、骨油など)、ビール酵母、トルラ酵母などの動物質飼料;食塩、カルシウム源(炭酸カルシウム、石灰石粉末、カキ殻など)、リン源(リン酸二石灰、リン酸三石灰など)などの鉱物質飼料;ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類などが挙げられる。濃厚飼料は、必要に応じて、例えば、抗生物質、抗菌剤、酵素、防黴剤、抗酸化剤、色素、甘味料、香料、バインダーなどの他の添加剤を含んでいてもよい。
前記濃厚飼料において、穀類は、通常、30〜80重量%、好ましくは40〜80重量%程度の割合で含まれている。前記濃厚飼料は混合飼料であってもよいが、通常配合飼料である場合が多い。配合飼料の形態は特に制限されず、例えば、マッシュ状、ペレット状、クランブル状、キューブ状やフレーク状などの固形状であってもよい。なお、飼料成分の割合については、反芻動物の種類に応じて、「日本飼養標準」中央畜産会(1987)を参照できる。一般には、飼育期間を前期、中期、後期に区分し、例えばそれぞれ7ヶ月、7ヶ月、6ヶ月として給餌飼料を調製して肉質を向上させることができる。幼齢から生体に成長するにつれて反芻胃の機能が向上し、体躯も成長する。例えば、前期には、素牛の内臓と骨格の成長を促しかつ筋肉と脂肪を付ける期間であり、中期は、筋肉の中に脂肪を蓄積させる時期であり、後期は、筋肉間に霜降り状に脂肪を付ける期間となる。本発明では、このような畜牛の反芻胃の機能や体躯の成長に対応し各ステージに適する飼料を給餌することができる。
例えば、前期は、濃厚飼料に対する粗飼料の配合割合を20〜70質量%とし、中期には、濃厚飼料に対する粗飼料の配合割合を30〜80質量%に上昇させ、後期には、濃厚飼料に対する粗飼料の配合割合を90〜100質量%とすることができる。なお、前記したように、本発明では、離乳後から出荷までの全期間に渡って粗飼料のみを給餌してもよい。
(iii)異化代謝
本発明では、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧するため、畜牛の一日あたりの歩行距離が10〜30kmとなる。歩行距離が上記範囲にあると、畜牛の異化代謝能が活性化し、肉中に蓄積したイソフラボン濃度の分解が促進されることが判明したからである。
すなわち、本発明において、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧することとしたのは、これによって異化代謝が促進され、ジェニステイン濃度を低下しうるからである。異化代謝を促進できれば、畜牛1頭の放牧面積は0.3〜10アールに限定されず、0.5〜8アールであっても、0.5〜5アールの範囲で飼育してもよい。歩行距離を確保することで、異化代謝を促進しうるからである。広い面積で放牧することで運動量が増加し、肝機能の亢進によってイソフラボン代謝能が向上する。なお、粗飼料の給餌によれば、飼料の単位重量当たりのカロリーが低下するため異化代謝が促進され、その結果、肉中のイソフラボン濃度を低減することができる。粗飼料を構成する牧草はイソフラボン濃度が低い点でも有利である。
出荷前の所定期間に粗飼料を給餌し、および所定面積で放牧することで、後記する実施例に示すように、AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)やGGT(γ−グルタミルトランスペプチダーゼ)などの肝機能の指標となる酵素活性が正常範囲内で上昇し、異化代謝が促進されるのである。
なお、上記歩行距離を調整する方法としては特に限定はなく、例えば、畜牛1頭の放牧面積を調整して飼育してもよい。一日の消費カロリーは、基礎代謝量と運動量とに基づくものに大別されるが、運動量は放牧面積に対応して増大するため、放牧面積を拡大することで一日当たりの消費カロリーを向上させることができる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
表1に示すように、日本短角種(N)3頭(去勢牛)と、日本短角種(雌)とサレール種(雄)との交雑種(SN)に日本短角種の雄を戻し交配して作出した交雑種(NSN)3頭(去勢牛)とを素牛として飼育した。生後、母牛の母乳で飼育し、生後以降の5〜10月を放牧にて飼育し、他は舎飼いした。出荷年は、11月出荷にあわせて1〜4月を舎飼いし、5月〜10月にかけて放牧で飼育した。人工的な給餌は行わず、牧草のみで飼育した。なお、牧草に穀類は含まれていない。放牧時の牧草の摂取量は、生草として30〜60kg、水は15〜20L/日程度であった。放牧面積は、一頭あたり1aであり、放牧による歩行距離は10〜30km/日であった。飼育期間中に疾患に罹患した畜牛は1頭も存在しなかった。なお、放牧の際の排泄物は、牧草の肥料として使用した。
なお、飼育の全期間に亘り、舎飼時には濃厚飼料を与えず、主としてロールラップ・グラスサイレージを与えた。ロールラップ・グラスサイレージは、基幹草種としてチモシー、オーチャード、リードカナリーグラスがそれぞれ20%程度、そのほかにホワイトクローバが15%程度、レッドクローバが0〜15%、ペレニアルライグラス、ケンタッキーブルーグラス、メドフェスクがあわせて5〜20%の組成であった。これは、放牧地の植生と同じものである。
上記6頭について5月(放牧前)、8月(放牧中)、10月(放牧後)に採血し、血中ジェニステイン濃度および血液AST、GGTの測定を行った。結果を表2、表3に示す。また、出荷後、最長筋(ロース肉)を採取し、ジェニステイン濃度を測定した。ロース肉のジェニステイン濃度を、表2に併せて記載する。
(比較例1)
表1に示すように、黒毛和種(B)を、素牛導入時から同じ牛4〜6頭の群飼いとした。1頭当たりの牛床は6〜7mであった。このとき使用した濃厚飼料の1日あたりの組成は12〜17か月齢でミネラル0.2kg、ビール粕1.5kg、圧片トウモロコシ1.0kg、圧片大麦5.0kg、スーパーエリート20kg、18か月以降はミネラル0.2kg、ビール粕2.0kg、圧片トウモロコシ1.0kg、圧片大麦7.0kg、スーパーエリート1kgであった。
出荷後、最長筋(ロース肉)を採取し、ジェニステイン濃度を測定したところ、37.7±3.0nmol/kgであった。
(実施例2)
日本短角種(N)3頭(去勢牛)を対象とした。生後、母牛の母乳で飼育し、生後以降の5〜10月を放牧にて飼育し、他は舎飼いした。出荷年は、12月出荷にあわせて1〜4月を舎飼いし、5月〜10月にかけて放牧のみで飼育した。放牧時の摂取量は、生草として30〜60kg、水は15〜20L/日程度であった。放牧面積は、一頭あたり1aであり、放牧による歩行距離は10〜30km/日であった。なお、放牧後、12月出荷までの期間は、粗飼料による舎飼いを行った。
飼育期間中に疾患に罹患した畜牛は1頭も存在しなかった。アシドーシスや蹄葉炎、肝膿瘍、ルーメン絨毛の付着、その他の消化器疾患などに罹患した例はなかった。出荷年の12月に採血し、血中ジェニステイン濃度を測定したところ、17.2±5.1nmol/Lであった。
(比較例2)
日本短角種(N)3頭(去勢牛)を対象とした。生後以降の5〜10月を放牧にて飼育し、他は舎飼いした。出荷年は、12月出荷にあわせて1〜4月を舎飼いし、5月〜10月にかけて放牧のみで飼育した。牧草には、種子が発達し、穀物としての成分を有するため、穀類の一種としてみなせるデントコーンが10%含まれていた。放牧時の牧草の摂取量は、生草として30〜60kg、水の摂取量は15〜20L/日程度であった。放牧面積は、一頭あたり1aであり、放牧による歩行距離は10〜30km/日であった。
また、舎飼の際は、ロールラップ・グラスサイレージとともに同量の濃厚飼料を給餌した。なお、この濃厚飼料の組成は12〜17か月齢でミネラル0.2kg、ビール粕1.5kg、圧片トウモロコシ1.0kg、圧片大麦5.0kg、スーパーエリート20kgの配合割合であり、18か月以降はミネラル0.2kg、ビール粕2.0kg、圧片トウモロコシ1.0kg、圧片大麦7.0kg、スーパーエリート1kgの配合割合であった。なお、前記ロールラップ・グラスサイレージは、実施例1の草種に加えてデントコーンサイレージを10%加えたものである。
飼育期間中にアシドーシスや蹄葉炎、肝膿瘍、ルーメン絨毛の付着、その他の消化器疾患などに罹患した例はなかった。
出荷年の12月に採血し、血中ジェニステイン濃度を測定したところ、31.8±9.1nmol/Lであった。
(実施例3)
日本短角種(N)3頭(去勢牛)を対象とした。生後、母牛の母乳で飼育し、生後以降の5〜10月を放牧にて飼育し、他は舎飼いした。出荷年は、12月出荷にあわせて1〜4月を舎飼いし、5月〜10月にかけて放牧のみで飼育した。放牧時の摂取量は、生草として30〜60kg、水は15〜20L/日程度であった。放牧面積は、一頭あたり1aであり、放牧による歩行距離は10〜30km/日であった。給餌する飼料その他の条件は、実施例1と同じである。なお、放牧後、出荷までの期間は、粗飼料による舎飼いを行った。また、飼育期間中に疾患に罹患した畜牛は1頭も存在しなかった。
出荷年の放牧期の7月に採血し、血中ジェニステイン濃度を測定したところ、15.9±2.4nmol/Lであった。
(比較例3)
日本短角種(N)3頭(去勢牛)を対象とした。生後以降、出荷前まで舎飼した。1頭当たりの牛床は6〜7mであった。なお、舎飼の際には濃厚飼料は与えずに、実施例1と同様のロールラップ・グラスサイレージを与えた。
飼育期間中に疾患に罹患した畜牛は1頭も存在しなかった。
出荷年の放牧期の7月に採血し、血中ジェニステイン濃度を測定したところ、36.6±0.2nmol/Lであった。
Figure 2013143925
Figure 2013143925
Figure 2013143925
(結果)
(1) 表2に示すように、放牧かつ粗飼料を給餌した実施例1の畜牛の血中ジェニステイン濃度は、放牧前(5月)から放牧中(8月)、放牧後(10月)にかけて有意な低下がみられた。これにより、粗飼料のみを給餌し、かつ1頭あたり0.3〜10アールの面積で畜牛を放牧することで、放牧期間内に血中のイソフラボン濃度が漸減しうることが判明した。
(2) 実施例1の出荷前5〜10月までの放牧および粗飼料の給餌による日本短角種(N)の肉中ジェニステイン値は、24.5±1.5nmol/kgであるが、舎飼いかつ濃厚飼料を給餌した黒毛和牛(B)の肉中ジェニステイン値は37.7±3.0nmol/kgである。実施例1と比較例1の肉中ジェニステイン値を図1に示す(図中の**は、スチューデントのTテストにおいて実施例と比較例との間に有意差があることを示す)。放牧および粗飼料の給餌により、日本短角種の肉中のジェニステイン値は、黒毛和牛の2/3に低減していた。これにより、日本短角種は粗飼料の利用率に優れること、および粗飼料の給餌と放牧とによって、濃厚飼料を与えた畜牛に比べて肉中のイソフラボン濃度が有意差を持って低減しうることが判明した。
(3) 表3に示すように、実施例1で放牧および粗飼料で飼育した畜牛の血中AST値やGGT値は、いずれも正常範囲内で増加した。この変化は、粗飼料の給餌および放牧によって、畜牛の健康が向上したことを示している。なお、牛のASTおよびGGTの正常値は、それぞれ、45〜100U/L、11〜30U/Lである。
(4) 放牧しかつ粗飼料を給餌した実施例2と、放牧したが濃厚飼料を給餌した比較例2との血中ジェニステイン値を比較すると、図2に示すように、実施例2に示す粗飼料を給餌のほうがより血中ジェニステイン値が低下した(図中の**は、スチューデントのTテストにおいて実施例と比較例との間に有意差があることを示す)。これは、給餌する飼料に依存して血中ジェニステイン値が変動することを示すものである。ジェニステイン含有量が低い粗飼料の給餌によると、血中ジェニステイン値を有意差を持って低減しうることが判明した。
(5) 放牧および粗飼料の給餌で飼育した実施例3と、粗飼料で舎飼いした比較例3とを比較すると、図3に示すように、実施例3の畜牛の方が血中ジェニステイン値が低下した(図中の**は、スチューデントのTテストにおいて実施例と比較例との間に有意差があることを示す)。これは、粗飼料の給餌のみならず、放牧による異化によって血中ジェニステイン値が低下したものと推察される。
本発明によれば、乳ガンなどの腫瘍の一因となるイソフラボン濃度が低減された畜牛を飼育しうる。

Claims (2)

  1. 少なくとも出荷前の3ヶ月間に、1頭あたり0.3〜10アールの放牧面積で畜牛を放牧し、かつ粗飼料を給餌して飼育することを特徴とする、肉中のイソフラボン濃度が低減した畜牛の飼育方法。
  2. 前記畜牛が日本短角種、または日本短角種との交雑種であることを特徴とする、請求項1記載の畜牛の飼育方法。
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