JP2013142859A - 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びデジタル顕微鏡システム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びデジタル顕微鏡システム Download PDF

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Abstract

【課題】生体サンプルの観察対象部分を明瞭に撮像する仕組みを提供する。
【解決手段】画像処理装置は、非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、上記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた上記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びデジタル顕微鏡システムに関する。
近年、生体サンプルの画像を撮像するデジタル顕微鏡システムが利用されている。当該デジタル顕微鏡システムによれば、生体サンプルの情報を長期的に維持し、生体サンプルに基づく病理診断をどこでも行うことができる。
デジタル顕微鏡システムで撮像される画像は、的確な病理診断のために、生体サンプルを正確にかつ細部まで確認できる画像であることが望まれる。例えば、画像において生体サンプルがぼやけることを回避するために、生体サンプルの画像を撮像する際のフォーカス位置は、当該生体サンプルに正確に合うことが求められる。そのため、このようなフォーカス位置を自動で決定するオートフォーカス(以下、「AF」と呼ぶ)技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、2つの位相差像間の距離を画素単位で取得し、当該距離に基づいてフォーカス位置を決定することにより、凹凸がある被写体であっても被写体全体が鮮明となるように画像を撮像することを可能にする技術が開示されている。
特開2011−90222号公報
しかし、デジタル顕微鏡システムに関する従来のAF技術では、例えば赤血球、筋繊維、脂肪、細胞のような生体サンプルを構成する組織を区別することなく、フォーカス位置を合わせる。そのため、生体サンプルのうちの観察対象の組織(例えば、細胞)ではなく、当該観察対象の組織と高低差のある非観察対象の組織(例えば、赤血球、筋繊維)にフォーカス位置が合う恐れがある。その結果、撮像された画像では、観察対象の組織がぼやけてしまう。
そこで、生体サンプルの観察対象部分が明瞭に映る画像を撮像することを可能にする仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、上記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた上記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、を備える画像処理装置が提供される。
また、本開示によれば、非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定することと、上記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた上記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行することと、を含む画像処理方法が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータを、非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、上記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた上記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
また、本開示によれば、非顕微鏡カメラと、顕微鏡カメラと、上記非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部、及び上記観察対象部分が映っていると判定された区域において、上記顕微鏡カメラを用いた上記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部を備える画像処理装置と、を含むデジタル顕微鏡システムが提供される。
以上説明したように本開示に係る画像処理装置、画像処理方法、プログラム及びデジタル顕微鏡システムによれば、生体サンプルの観察対象部分が明瞭に映る画像を撮像することが可能となる。
本開示の実施形態に係るデジタル顕微鏡システムの概略的な構成の一例を示す説明図である。 撮像対象のプレパラートの一例を説明するための説明図である。 生体サンプルの高解像度画像の一例を説明するための説明図である。 一実施形態に係る画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 サンプル領域の検出の一例を説明するための説明図である。 判定対象区域の抽出の一例を説明するための説明図である。 色情報による判定の一例を説明するための説明図である。 決定されたフォーカス位置の例を説明するための説明図である。 他の区域のフォーカス位置の測定範囲の決定の一例を説明するための説明図である。 他の区域のフォーカス位置の決定の一例を説明するための説明図である。 生体サンプルの高解像度画像の一例を説明するための説明図である。 一実施形態に係る画像処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 撮像処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下に添付の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.はじめに
2.画像処理装置の構成
3.処理の流れ
4.まとめ
<1.はじめに>
まず、図1〜図3を参照して、本実施形態に係るデジタル顕微鏡システムの概略的な構成及び本実施形態における技術的課題について説明する。
(デジタル顕微鏡システムの概略的な構成)
図1を参照して、本実施形態に係るデジタル顕微鏡システム1の概略的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係るデジタル顕微鏡システム1の概略的な構成の一例を示す説明図である。図1を参照すると、デジタル顕微鏡システム1は、スライドローダ10、ステージ30、マクロカメラ40、顕微鏡カメラ50、画像処理装置100、システム制御装置200及びストレージ300を含む。ここで、マクロカメラ40は、顕微鏡カメラ50と併せて用いられる非顕微鏡カメラの一例である。
スライドローダ10には、ユーザにより撮像対象のプレパラート20が投入される。スライドローダ10は、当該プレパラート20を保持する。そして、スライドローダ10は、システム制御装置200の制御に応じて、プレパラート20を取り出し、ステージ30に配置する。なお、当該プレパラート20には、染色された生体サンプルが含まれる。
ステージ30は、システム制御装置200の制御に応じて、スライドローダ10により取り出されたプレパラート20をマクロカメラ40又は顕微鏡カメラ50が撮像可能な位置に運ぶ。
マクロカメラ40は、プレパラート20の生体サンプル全体が映る画像(以下、「マクロ画像」と呼ぶ)を撮像する。ステージ30によりプレパラート20が撮像可能な位置に運ばれた後に、マクロカメラ40は、画像処理装置100による制御に応じて、当該プレパラート20が映るマクロ画像を撮像する。そして、マクロカメラ40は、撮像したマクロ画像を画像処理部100に送信する。
顕微鏡カメラ50は、対物レンズ51を通して、プレパラート20の生体サンプルの一部が映る高解像度の画像(以下、「高解像度画像」と呼ぶ)を撮像する。例えば、ステージ30によりプレパラート20が撮像可能な位置に運ばれた後に、顕微鏡カメラ50は、画像処理装置100による制御に応じて、生体サンプルの一部が映る高解像度画像を、複数回に分けて生体サンプル全体に渡って撮像する。そして、顕微鏡カメラ50は、撮像した複数の高解像度画像を画像処理装置100に送信する。
画像処理装置100は、例えば、マクロカメラ40及び顕微鏡カメラ50による撮像を制御する。より具体的には、画像処理装置100は、マクロカメラ40にマクロ画像を撮像させる。画像処理装置100は、当該マクロ画像を用いてフォーカス位置を測定すべき1つ以上の区域を決定する。そして、画像処理装置100は、各区域において顕微鏡カメラ50にフォーカス位置を測定させ、決定されたフォーカス位置に基づいて、顕微鏡カメラ50に高解像度画像を撮像させる。画像処理装置100は、撮像された高解像度画像をストレージ300に送信する。
システム制御装置200は、デジタル顕微鏡システム1全体の動作を制御する。例えば、システム制御部200は、スライドローダ10からのプレパラート20の取り出し、及びステージ30でのプレパラート20の移動を制御する。また、システム制御部200は、例えば、画像処理装置100に撮像のタイミングを通知することにより、間接的にマクロカメラ40及び顕微鏡カメラ50による撮像を制御する。
ストレージ300は、顕微鏡カメラ50により撮像された高解像度画像を記憶する。例えば、高解像度画像が撮像されると、ストレージ300は、画像処理装置100から高解像度画像を受信し、当該高解像度画像を記憶する。
(本実施形態における技術的課題)
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態における技術的課題について説明する。
図2は、撮像対象のプレパラート20の一例を説明するための説明図である。図2を参照すると、プレパラート20の上面図及び側面図が示されている。プレパラート20は、スライドガラス21及びカバーガラス23を含む。また、当該スライドガラス21とカバーガラス23との間には、生体サンプル60が挟まれている。また、プレパラート20は、例えば、スライドガラス21上にラベル25を含む。当該ラベル25は、例えば、生体サンプルに関連する情報を有する。当該生体サンプルに関連する情報は、例えば、生体サンプルについて使用された染色法を識別する染色法情報、及び生体サンプルが採取された生体内の部位を識別する部位情報を含む。当該ラベル25は、例えば、文字情報が印字されたラベルであってもよく、又はバーコード若しくはQR(Quick Response)コード等の読み取り可能なコードが印刷されたラベルであってもよい。
生体サンプル60は、様々な組織から構成される。例えば、生体サンプル60は、組織として、赤血球61及び細胞63を含む。また、プレパラート20の生体サンプル60は、いずれかの染色法を使用して染色されている。ここでは、例えば、ヘマトキシリン・エオシン染色法(以下、「HE染色法」と呼ぶ)が使用される。この場合に、赤血球61及び細胞63は、共に赤く染まる。また、生体サンプル60を構成する組織は、例えば、互いに異なる高さを有する。一例として、赤血球61は、細胞63よりも高い。このような生体サンプル60の病理診断が行われる場合に、例えば、細胞63が観察対象部分となる。換言すると、赤血球61は、非観察対象部分である。
以上のようなプレパラート20の生体サンプル60が、顕微鏡カメラ50により撮像される。しかし、顕微鏡カメラ50により撮像される高解像度画像では、観察対象部分がぼやける恐れがある。
一例として、生体サンプル全体のうちのフォーカス位置を測定するいくつかの区域を決定し、当該区域で測定したフォーカス位置に基づいて、生体サンプル全体にわたって高解像度画像を撮像する手法が考えられる。プレパラート20上には生体サンプル60が有り、生体サンプル60の中には、生体サンプル60を構成する様々な組織が含まれる。当該プレパラート20のマクロ画像が撮像されると、生体サンプルがない区域(即ち何もない区域)では輝度値がより大きくなり、生体サンプルが有る区域では輝度値がより小さくなる。さらに、生体サンプルが有る区域の中でも、組織が存在する区域では、組織が存在しない区域よりも、輝度値はより小さくなる。そのため、生体サンプルに含まれる組織にフォーカス位置を合わせるために、輝度値がより小さい区域を、フォーカス位置を測定する区域として決定することが考えられる。しかし、フォーカス位置を測定する区域において画像に映る組織は、観察対象の組織(例えば、細胞)ではなく、非観察対象の組織(例えば、赤血球)である可能性がある。よって、フォーカス位置は、非観察対象の組織に合わせられ、その結果、高解像度画像では、観察対象部分がぼやけてしまう恐れがある。
別の例として、生体サンプル全体にわたって複数の高解像度画像を撮像する際に、高解像度画像を撮像する度にフォーカス位置を測定する手法が考えられる。しかし、1つの高解像度画像の中に観察対象の組織(例えば、細胞)と非観察対象の組織(例えば、赤血球)との両方が映る場合もある。この場合には、フォーカス位置が非観察対象の組織に合わせられる可能性がある。その結果、高解像度画像では、観察対象部分がぼやけてしまう。また、複数の高解像度画像の貼り合せにより、生体サンプル全体が映る高解像度の貼り合せ画像が生成される場合に、隣接する高解像度画像間でフォーカス位置が大きく異なると、当該高解像度画像の貼り合せに失敗する恐れもある。
図3は、生体サンプルの高解像度画像の一例を説明するための説明図である。図3を参照すると、高解像度画像70が示されている。当該高解像度画像70には、赤血球71及び細胞73が映っている。当該高解像度画像70では、赤血球71にフォーカス位置が合っているので、赤血球71は明瞭に映っているが、細胞73はぼやけている。そのため、細胞73を正確に確認することが困難である。このように、高解像度画像において観察対象部分がぼやけると、適切な病理診断を行うことが難しくなる。
そこで、本実施形態は、生体サンプルの観察対象部分が明瞭に映る画像を撮像することを可能にする。以降、<2.画像処理装置の構成>及び<3.処理の流れ>において、その具体的な内容を説明する。
<2.画像処理装置の構成>
図4〜図10を参照して、本実施形態に係る画像処理装置100の構成の一例について説明する。図4は、本実施形態に係る画像処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。図4を参照すると、画像処理装置100は、第1撮像制御部110、領域検出部120、サンプル情報取得部130、区域判定部140、フォーカス測定部150及び第2撮像制御部160を備える。
(第1撮像制御部110)
第1撮像制御部110は、マクロカメラ40による撮像を制御する。例えば、第1撮像制御部110は、プレパラート20の染色された生体サンプル全体が映るマクロ画像をマクロカメラ40に撮像させる。より具体的には、ステージ30によりプレパラート20がマクロカメラ40により撮像可能な位置に運ばれると、第1撮像制御部110は、撮像可能であることをシステム制御装置200から通知される。すると、第1撮像制御部110は、染色された生体サンプル全体が映るマクロ画像をマクロカメラ40に撮像させる。そして、第1撮像制御部110は、撮像されたマクロ画像を取得する。当該マクロ画像は、領域検出部120に出力される。
(領域検出部120)
領域検出部120は、マクロ画像のうちの生体サンプルが映る領域(以下、「サンプル領域」と呼ぶ)を検出する。以下、この点について図5を参照してより具体的に説明する。
図5は、サンプル領域の検出の一例を説明するための説明図である。図5を参照すると、マクロ画像80が示されている。例えば、領域検出部120は、マクロ画像80においてエッジを検出する。通常、エッジは、生体サンプルが実際に映っている領域81の内側及び当該領域81の輪郭に現れる。よって、領域検出部120は、エッジが現れる領域81を包含する領域83をサンプル領域として検出する。
なお、領域検出部120は、サンプル領域の検出のために、エッジ検出以外の手法を用いてもよい。例えば、領域検出部120は、マクロ画像80を複数の区域に分割し、当該区域毎の輝度値の分散を算出し、当該分散が所定の閾値を超える区域をサンプル領域として検出してもよい。領域81を全く含まない区域では、各画素の輝度値はほぼ一定の値となるので輝度値の分散は小さく、一方、領域81の一部を含む区域では、各画素で輝度値が異なるので輝度値の分散はより大きい。よって、例えばこのような輝度値の分散を用いてサンプル領域を検出できる。
(サンプル情報取得部130)
サンプル情報取得部130は、撮像対象である生体サンプルに関連する情報を取得する。例えば、サンプル情報取得部130は、生体サンプルについて使用された染色法を識別する染色法情報を取得する。また、サンプル情報取得部130は、生体サンプルの部位を識別する部位情報を取得する。以下、これらの情報の具体的な取得手法の例を説明する。
一例として、サンプル情報取得部130は、プレパラート20のラベル25が有する染色法情報及び部位情報を取得する。ここで、例えばラベル25にバーコードが印刷されていれば、デジタル顕微鏡システム1が備えるバーコードリーダ(図示せず)がバーコードであるラベル25を読み取り、サンプル情報取得部130は、当該バーコードリーダから染色法情報及び部位情報を取得する。又は、例えばラベル25にQRコードが印刷されていれば、サンプル情報取得部130は、第1撮像制御部110からマクロ画像を取得し、マクロ画像のラベル25(QRコード)から染色法情報及び部位情報を取得する。
なお、サンプル情報取得部130は、マクロ画像のサンプル領域の色情報から、生体サンプルについて使用された染色法を判定することにより、染色法情報を取得してもよい。サンプル領域における色情報のヒストグラムは、染色法によって大きく異なるので、サンプル情報取得部130は、当該ヒストグラムから、使用された染色法を判定できる。また、ユーザが、撮像の前に染色法情報及び部位情報を入力し、サンプル情報取得部130は、入力された染色法情報及び部位情報を取得してもよい。
以上のように、サンプル情報取得部130は、サンプルに関連する情報を取得する。そして、サンプル情報取得部130は、当該情報を区域判定部140に出力する。
(区域判定部140)
区域判定部140は、マクロカメラ40を用いて撮像されるマクロ画像内の染色された生体サンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に上記生体サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する。以降、この点についてより詳細に説明する。
例えば、第1のステップとして、区域判定部140は、上記色情報を用いた判定処理の対象区域(以下、「判定対象区域」と呼ぶ)を上記画像の輝度情報を用いて抽出する。ここで、例えば、区域判定部140は、輝度のより低い区域を判定対象区域として抽出する。以下、この点について図6を参照してより具体的に説明する。
図6は、判定対象区域の抽出の一例を説明するための説明図である。図6を参照すると、サンプル領域83が示されている。当該サンプル領域83は、例えば複数の区域85に分割される。そして、区域判定部140は、区域85ごとの輝度情報を取得する。当該輝度情報は、例えば区域85に含まれる全画素の輝度値平均である。そして、区域判定部140は、輝度値平均の低い順に、所定数の区域85を判定対象区域87として抽出する。図6の例では、例えば9つの判定対象区域87が抽出されている。
通常、サンプル領域83の中でも、組織が存在する区域85では、組織が存在しない区域85よりも、輝度値はより小さくなる。そのため、上記のように輝度情報を用いることにより、サンプル領域83の中でも組織が存在する可能性が高い区域85を抽出することができる。よって、組織が映っている可能性が高い当該区域85について、観察対象部分が映っているかを判定することができる。その結果、組織が映っていない区域85について判定が行われ、当該区域85に観察対象部分が映っていると誤って判定されることを回避できる。
次に、例えば、第2のステップとして、区域判定部140は、抽出した1つ以上の判定対象区域87の各々について上記色情報を用いて生体サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する。このような判定により、観察対象部分が映る区域でフォーカス位置を測定することが可能になる。以下、当該判定についてより具体的に説明する。
例えば、区域判定部140は、組織別の染色特性に関連する条件を各区域の色情報に適用することにより、各区域に上記観察対象部分が映っているかを判定する。上記組織別の染色特性の例を挙げると、例えば、HE染色法が使用される場合、生体サンプルのうちの細胞の色は弱い赤となり、赤血球及び筋繊維の色はより強い赤となる。また、例えば、免疫染色法又は免疫組織化学法(Immunohistochemistry:IHC)が使用される場合に、細胞は青となり、赤血球は黄色となる。このような染色特性に関連する条件を色情報に適用すれば、色情報から染色特性が異なる組織を互いに区別できる。即ち、ある色により強く(又はより弱く)染色される観察対象の組織とその色により弱く(又はより強く)染色される非観察対象の組織(又は別の色に染色される非観察対象の組織)とを区別できる。
より具体的には、例えば、上記染色特性に関連する条件は、生体サンプルについて使用された染色法によってより弱く染色される組織とより強く染色される組織とを区別する条件であってよい。この場合、観察対象部分は、上記より弱く染色される組織に相当する部分又は上記より強く染色される組織に相当し得る。上記のとおり、例えば、HE染色法が使用される場合に、細胞はより弱く染色され、赤血球及び筋繊維はより強く染色される。即ち、細胞の色はより弱い赤となり、赤血球及び筋繊維の色はより強い赤となる。よって、色情報の判定に、より強く染色される組織とより強く染色される組織とを区別する条件を用いれば、このように類似する色に染色される組織を区別することが可能になる。
本実施形態において、例えば、上記染色特性に関連する条件は、上記染色法に応じて特定される色成分と他の色成分との差に応じて上記より弱く染色される組織と上記より強く染色される組織とを区別する条件である。一例として、HE染色法を使用する場合に、HE染色法に応じて特定される色成分は赤成分である。色空間がRGBである場合には、他の色成分は緑成分及び青成分である。よって、上記染色特性に関連する条件は、赤成分と緑成分との差及び赤成分と青成分との差に応じてより弱く染色される組織(例えば、細胞)とより強く染色される組織(例えば、赤血球、筋繊維)とを区別する条件である。従って、区域判定部140は、赤成分と緑成分との差及び赤成分と青成分との差に応じて、赤血球に相当する非観察対象部分を検出し得る。区域判定部140は、例えば、判定対象区域のうち非観察対象部分が検出された区域には観察対象部分が映っていないと判定し、判定対象区域のうち非観察対象部分が検出されなかった区域には観察対象部分が映っていると判定し得る。
一例として、ある区域の全画素の赤成分の平均値をR、緑成分の平均値をG、及び青成分の平均値をBとすると、閾値TR−G及び閾値TR−Bを用いて、上記条件を以下のように表すことができる。
Figure 2013142859
例えば、区域判定部140は、上記(1)及び(2)の両方が満たされる場合に、赤血球に相当する非観察対象部分を検出する。そして、区域判定部140は、非観察対象部分が検出された区域に観察対象部分が映っていないと判定する。一方、区域判定部140は、上記(1)又は(2)のいずれかが満たされない場合に、赤血球に相当する非観察対象部分を検出しない。そして、区域判定部140は、非観察対象部分が検出されない区域には観察対象部分が映っていると判定する。このような検出により、例えば、非観察対象部分と観察対象部分との両方が映っている区域であっても、観察対象部分が映っていないと判定する。その結果、観察対象部分と非観察対象部分との両方が映る区域において非観察対象部分に合うフォーカス位置が測定され、決定されることを回避することができる。
なお、各画素の色成分が0〜255の256階調で表される場合に、閾値TR−G及び閾値TR−Bは、例えば、20〜40の値に設定されてよい。また、赤成分、緑成分、及び青成分は、全画素の平均値ではなく、全画素の中央値などの他の種類のパラメータにより表現されてもよい。
また、例えば、区域判定部140は、部位情報により識別される部位に応じて上記染色特性に関連する条件を変化させてもよい。上記のとおり、当該部位情報は、サンプル情報取得部130により取得される。一例として、生体サンプルに含まれる赤血球の量は部位によって異なる。そこで、区域判定部140は、例えば、赤血球の量が多い部位については、上記閾値TR−G及び閾値TR−Bをより小さくする。それにより、赤血球が検出され易くなり、赤血球が含まれる区域であるにもかかわらず観察対象部分が映っていると判定されることを回避できる。
また、例えば、区域判定部140は、染色法情報により識別される染色法に応じて上記染色特性に関連する条件を変化させる。上記のとおり、当該染色法情報は、サンプル情報取得部により取得される。このように条件を変化させることにより、生体サンプルについてある特定の染色法が使用される場合だけではなく、様々な染色法が使用され得る場合に、使用される染色法に応じて条件を使い分けて観察対象部分が映っているかを判定することが可能になる。例えば、HE染色法が使用される場合に、弱い赤の組織(例えば、細胞)とより強い赤の組織(例えば、赤血球)とを区別し、免疫染色法が使用される場合には、青い組織(例えば、細胞)と黄色の組織(例えば、赤血球)とを区別することができる。
以上のように、区域判定部140は、判定対象区域の各々について上記色情報を用いて生体サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する。そして、区域判定部140は、生体サンプルの観察対象部分が映っていると判定した区域を、測定区域候補として記録する。図7を参照して、判定の結果について説明する。
図7は、色情報による判定の一例を説明するための説明図である。図7を参照すると、サンプル領域83が示されている。また、図6と同様に、サンプル領域83には、区域85及び判定対象区域87が示されている。区域判定部140は、判定対象区域87の各々について色情報を用いた判定を行う。その結果、例えば、判定対象区域87のうち、3つの判定対象区域87c、87d、87fで、上記条件(1)及び(2)が満たされる。すると、区域判定部140は、判定対象区域87c、87d、87fで非観察対象部分を検出する。よって、区域判定部140は、その他の6つの判定対象区域87a、87b、87e、87g、87h、87iに観察対象部分(例えば、細胞)が映っていると判定する。そして、区域判定部140は、当該6つの判定対象区域87を測定区域候補として記録する。
最後に、例えば、第3のステップとして、区域判定部140は、生体サンプルの観察対象部分が映っていると判定した判定対象区域、即ち測定区域候補の中から、測定区域を決定する。一例として、区域判定部140は、測定区域候補のうちの、輝度のより低い所定数の測定区域候補を、測定区域として決定する。当該所定数が5であるとすると、図7の例で、区域判定部140は、例えば、6つの測定区域候補のうちの、5つの測定区域候補87a、87b、87e、87h、87iを測定区域として決定する。
(フォーカス測定部150)
フォーカス測定部150は、観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラ50を用いた生体サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行する。例えば、フォーカス測定部150は、選択された上記測定区域において、フォーカス位置の測定を実行する。
より具体的には、フォーカス測定部150は、フォーカス位置の(奥行き方向の)測定範囲内でフォーカス位置を段階的に変更し、当該フォーカス位置の中で最も適当なフォーカス位置を撮像時のフォーカス位置として測定する。当該フォーカス測定範囲は、例えば、プラパラート20のカバーガラス23のサンプル接触面を基準として、カメラから見た奥行き方向に0nm(ナノメートル)〜2000nmまでの範囲であってよい。フォーカス測定部150は、フォーカス位置を変更する度に、顕微鏡カメラ50から画像を取得する。そして、フォーカス測定部150は、当該画像から、AFについての評価値を算出する。当該評価値は、例えば画像のコントラスト値である。当該コントラスト値は、例えば、画像の高周波成分を抽出し、当該高周波成分の積算値を算出することにより得られる。フォーカス測定部150は、このように測定範囲内の各フォーカス位置に対応する評価値を算出した上で、最も高い上記評価値を伴うフォーカス位置(即ち、極大のコントラストを伴うフォーカス位置)を、撮像のためのフォーカス位置として決定する。以下、図8を参照して決定されたフォーカス位置の例を説明する。
図8は、決定されたフォーカス位置の一例を説明するための説明図である。図8を参照すると、上記のように測定区域89a、89b、89e、89h、89iが示されている。フォーカス測定部150は、測定区域89a、89b、89e、89h、89iのフォーカス位置を、それぞれ1000nm、900nm、1000nm、1100nm、1050nmと決定している。
このように観察対象部分の映る測定区域においてフォーカス位置が測定されることにより、フォーカス位置を観察対象部分に合わせることが可能になる。
さらに、例えば、フォーカス測定部150は、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置の測定範囲を決定する。以下、この点について図9Aを参照してより具体的に説明する。
図9Aは、他の区域のフォーカス位置の測定範囲の決定の一例を説明するための説明図である。図9Aを参照すると、サンプル領域83の中の測定区域89a、89b、及び、近傍の区域85a、85b、85c、85d、85e、85f、85gが示されている。測定区域89a、89bのフォーカス位置は、それぞれ1000nm、900nmに決定されている。この場合に、フォーカス測定部150は、測定区域89a、89bのフォーカス位置(1000nm、900nm)に基づいて、上記近傍の区域85のフォーカス位置の測定範囲を決定する。ここで、上記近傍の区域85は、測定区域89a、89bの間に位置する。よって、フォーカス測定部150は、例えば、測定区域89aのフォーカス位置と測定区域89bのフォーカス位置との間の範囲(900nm−1000nm)±α(例えば50nm)の範囲を、上記近傍の区域85のフォーカス位置の測定範囲として決定する。
測定区域の近傍の区域に観測対象部分がある場合に、当該観測対象部分の高さは、測定区域における観測対象部分の高さに近いと考えられる。よって、上記のように、近傍の区域のフォーカス位置の測定範囲を、測定区域におけるフォーカス位置に近い値に限定すれば、観察対象部分と高低差のある非観察対象部分に誤ってフォーカス位置を合わせることなく、観察対象部分にフォーカス位置を合わせることができる。また、各区域における最適なフォーカス位置を正確に決定しつつ、測定に要する処理量及び時間を減らすことができる。
上記フォーカス測定範囲の決定の代わりに、フォーカス測定部150は、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置を決定してもよい。以下、この点について図9Bを参照してより具体的に説明する。
図9Bは、他の区域のフォーカス位置の決定の一例を説明するための説明図である。図9Bを参照すると、フォーカス測定部150は、測定区域89a、89bのフォーカス位置(1000nm、900nm)に基づく内挿(補間)により、近傍の区域85a、85b、85c、85d、85e、85f、85gのフォーカス位置を決定する。一例として、フォーカス測定部150は、ある区域のフォーカス位置を決める場合、当該区域と近傍の測定区域との距離に応じた重みを用いて、当該近傍の測定区域のフォーカス位置の加重平均値を算出する。そして、フォーカス測定部150は、当該加重平均値を当該区域のフォーカス位置として決定する。区域85cを例にとると、測定区域87aのフォーカス位置及び測定区域87bのフォーカス位置について適用される重みは、例えば3:1などであってよい。この場合、フォーカス測定部150は、区域85cのフォーカス位置を975nmと決定し得る。ここでは簡単な内挿の一例について説明したが、一般的な任意の内挿の手法を使用可能である。また、一般的な任意の外挿の手法も同様に使用可能である。
測定区域の近傍の区域に観測対象部分がある場合に、当該観測対象部分の高さは、測定区域における観測対象部分の高さに近いと考えられる。よって、上記のように、近傍の区域のフォーカス位置として、測定区域におけるフォーカス位置に近い値を決定すれば、観察対象部分と高低差のある非観察対象部分に誤ってフォーカス位置を合わせることなく、観察対象部分にフォーカス位置を合わせることができる。また、各区域におけるフォーカス位置の測定に要する処理量及び時間を一層減らすことができる。
なお、ステージ30によりプレパラート20が顕微鏡カメラ50により撮像可能な位置に運ばれると、フォーカス測定部150は、例えば、撮像可能であることをシステム制御装置200から通知される。すると、フォーカス測定部150は、フォーカス位置の測定及び決定を行う。第2撮像制御部160が各区域の撮像を行う際に、フォーカス測定部150は各区域のフォーカス位置を第2撮像制御部160に通知する。
(第2撮像制御部160)
第2撮像制御部160は、顕微鏡カメラ50による撮像を制御する。例えば、第2撮像制御部160は、フォーカス測定部150から通知されるフォーカス位置に、顕微鏡カメラ50のフォーカス位置を合わせる。そして、第2撮像制御部160は、顕微鏡カメラ50に高解像度画像を撮像させる。そして、第2撮像制御部160は、撮像された高解像度画像を取得する。当該高解像度画像は、ストレージ300に出力される。以下、図10を参照してこのような高解像度画像の例を説明する。
図10は、生体サンプルの高解像度画像の一例を説明するための説明図である。図10を参照すると、判定対象区域87d、87eを含む領域における高解像度画像70が示されている。上記のように、判定対象区域87dでは、非観察対象部分(例えば、赤血球)が検出されたので、判定対象区域87dは測定区域候補から除外される。一方で、判定対象区域87eは、測定区域として決定され得る。よって、高解像度画像70では、判定対象区域87e(即ち測定区域89e)に対応する領域にある細胞73にフォーカス位置が合っている。このように、本実施形態における高解像度画像では、観察対象部分にフォーカス位置が合わせられる。その結果、生体サンプルの観察対象部分が明瞭に映る画像を撮像することが可能となる。
<3.処理の流れ>
次に、図11〜図13を参照して、本実施形態に係る画像処理の一例について説明する。
(画像処理)
図11は、本実施形態に係る画像処理の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS410で、第1撮像制御部110は、マクロカメラ40を用いて撮像されたマクロ画像を取得する。次に、ステップS420で、領域検出部120は、マクロ画像のうちの生体サンプルが映るサンプル領域を検出する。
ステップS430で、区域判定部140は、サンプル領域内の区域ごとの輝度情報を取得する。次に、ステップS440で、区域判定部140は、色情報を用いた判定処理の対象区域(即ち、判定対象区域)を区域ごとの輝度情報を用いて抽出する。次に、ステップS500で、区域判定部140は、色情報を用いた判定処理を実行する。
ステップS450で、区域判定部140は、判定処理において生体サンプルの観察対象部分が映っていると判定した判定対象区域(即ち、測定区域候補)の中から、測定区域を決定する。次に、ステップS460で、フォーカス測定部150は、測定区域において、顕微鏡カメラ50を用いた生体サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行し、フォーカス位置を決定する。そして、ステップS470で、フォーカス測定部150は、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置の測定範囲を決定する。
ステップS600で、第2撮像制御部160は、顕微鏡カメラ50を用いた高解像度画像の撮像処理を実行する。
(判定処理500)
次に、判定処理500の一例について説明する。図12は、判定処理500の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS510で、区域判定部140は、判定対象区域のうちの1つを選択する。次に、ステップS520で、区域判定部140は、選択した判定対象区域の色情報(例えば、赤成分、緑成分、及び青成分)を取得する。そして、ステップS530で、区域判定部140は、判定のためのパラメータ(例えば、赤成分と緑成分との差分及び赤成分と青成分との差分)を算出する。
ステップS540で、区域判定部140は、上記パラメータを用いて、色情報が非観察対象部分の検出条件(例えば、上記式(1)及び(2))を満たすかを判定する。そして、ステップS550で、色情報が条件を満たせば、処理はステップ570に進む。そうでなければ、処理はステップS560に進む。
ステップS560で、区域判定部140は、判定対象区域を測定区域候補として記録する。
ステップS570で、区域判定部140は、全ての判定対象区域についての判定が完了したかを判定する。全ての判定対象区域についての判定が完了していれば、処理は終了する。そうでなければ、処理はステップS510に戻る。
(撮像処理)
次に、撮像処理600の一例について説明する。図13は、撮像処理600の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS610で、フォーカス測定部150は、サンプル領域内の区域のうちの1つを選択する。次に、ステップS620で、フォーカス測定部150は、選択した区域が測定区域であるかを判定する。区域が測定区域であれば、処理はステップS640へ進む。そうでなければ、処理はステップS630へ進む。
ステップS630で、フォーカス測定部150は、決定された測定範囲内のフォーカス位置を測定し、決定する。
ステップS640で、第2撮像制御部160は、選択した区域の高解像度画像を顕微鏡カメラ50に撮像させる。ステップS650で、第2撮像制御部160は、全ての区域についての撮像が完了したかを判定する。全ての区域についての撮像が完了していれば、処理は終了する。そうでなければ、処理はステップS610へ戻る。
<4.まとめ>
ここまで、図1〜図13を用いて、本開示の実施形態に係るデジタル顕微鏡システム1及び画像処理装置100について説明した。本実施形態によれば、マクロ画像内の区域ごとに、色情報を用いて観察対象部分が映っているかが判定される。これにより、観察対象部分が映る区域でフォーカス位置を測定することが可能になる。また、観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラ50を用いた撮像のためのフォーカス位置が測定される。これにより、観察対象部分にフォーカス位置を合わせることができる。その結果、生体サンプルの観察対象部分が明瞭に映る画像が撮像される。
また、組織別の染色特性に関連する条件を各区域の色情報に適用することにより、各区域に観察対象部分が映っているかが判定される。このような染色特性を色情報に適用すれば、色情報から染色特性が互いに異なる組織を区別できる。即ち、ある色により強く(又はより弱く)染色される観察対象の組織とその色により弱く(又はより強く)染色される非観察対象の組織(又は別の色に染色される非観察対象の組織)とを区別できる。
また、染色法情報により識別される染色法に応じて、上記染色特性に関連する条件が変化する。このように条件を変化させることにより、生体サンプルについてある特定の染色法が使用される場合だけではなく、様々な染色法が使用され得る場合に、使用される染色法に応じて条件を使い分けることが可能になる。
また、色情報を用いた判定処理の対象区域が、マクロ画像の輝度情報を用いて抽出される。これにより、組織が映っている可能性が高い当該区域について、観察対象部分が映っているかを判定することができる。その結果、組織が映っていない区域について判定が行われ、当該区域に観察対象部分が映っていると誤って判定されることを回避できる。
また、測定区域のフォーカス位置に基づいて、他の区域のフォーカス位置の測定範囲又は他の区域のフォーカス位置が決定される。これにより、観察対象部分と高低差のある非観察対象部分に誤ってフォーカス位置を合わせることなく、観察対象部分にフォーカス位置を合わせることができる。また、各区域における最適なフォーカス位置を正確に測定しつつ、測定に要する処理量及び時間を減らすことができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、顕微鏡カメラによる個々の撮像は、フォーカス位置の測定を行うための区域ごとに行われなくてもよい。例えば、顕微鏡カメラによる個々の撮像は、上記区域よりも小さい領域ごとに行われてもよい。
また、本明細書の画像処理における処理ステップは、必ずしもフローチャートに記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、画像処理における処理ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
また、画像処理装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記画像処理装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
を備える画像処理装置。
(2)
前記判定部は、組織別の染色特性に関連する条件を各区域の色情報に適用することにより、各区域に前記観察対象部分が映っているかを判定する、前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)
前記条件は、前記サンプルについて使用された染色法によってより弱く染色される組織とより強く染色される組織とを区別する条件であり、
前記観察対象部分は、前記より弱く染色される組織に相当する部分又は前記より強く染色される組織に相当する部分である、
前記(2)に記載の画像処理装置。
(4)
前記条件は、前記染色法に応じて特定される色成分と他の色成分との差に応じて前記より弱く染色される組織と前記より強く染色される組織とを区別する条件である、前記(3)に記載の画像処理装置。
(5)
前記判定部は、赤成分と緑成分との差及び赤成分と青成分との差に応じて、赤血球に相当する非観察対象部分を検出する、前記(4)に記載の画像処理装置。
(6)
前記画像処理装置は、生体サンプルである前記サンプルの部位を識別する部位情報を取得する情報取得部、をさらに備え、
前記判定部は、前記部位情報により識別される部位に応じて前記条件を変化させる、
前記(4)に記載の画像処理装置。
(7)
前記画像処理装置は、前記サンプルについて使用された染色法を識別する染色法情報を取得する情報取得部、をさらに備え、
前記判定部は、前記染色法情報により識別される染色法に応じて前記条件を変化させる、
前記(2)に記載の画像処理装置。
(8)
前記判定部は、前記色情報を用いた判定処理の対象区域を前記画像の輝度情報を用いて抽出し、抽出した1つ以上の対象区域の各々について前記色情報を用いて前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する、前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(9)
前記判定部は、輝度のより低い区域を前記対象区域として抽出する、前記(8)に記載の画像処理装置。
(10)
前記フォーカス測定部は、前記観察対象部分が映っていると判定された少なくとも1つの区域においてフォーカス位置を決定し、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置を決定する、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(11)
前記フォーカス測定部は、前記観察対象部分が映っていると判定された少なくとも1つの区域においてフォーカス位置を決定し、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置の測定範囲を決定する、前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(12)
非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定することと、
前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行することと、
を含む画像処理方法。
(13)
コンピュータを、
非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
として機能させるためのプログラム。
(14)
非顕微鏡カメラと、
顕微鏡カメラと、
前記非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部、及び
前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、前記顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部
を備える画像処理装置と、
を含むデジタル顕微鏡システム。
(15)
非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る複数の区域のうち前記画像の輝度情報を用いて抽出される1つ以上の対象区域の各々について、当該対象区域の色情報を用いて当該対象区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
を備える画像処理装置。
10 スライドローダ
20 プレパラート
21 スライドガラス
23 カバーガラス
25 ラベル
30 ステージ
40 マクロカメラ
50 顕微鏡カメラ
60 生体サンプル
61 赤血球
63 細胞
70 高解像度画像
80 マクロ画像
83 サンプル領域
85 区域
87 判定対象区域
89 測定区域
100 画像処理装置
110 第1撮像制御部
120 領域検出部
130 サンプル情報取得部
140 区域判定部
150 フォーカス測定部
160 第2撮像制御部
200 システム制御装置
300 ストレージ

Claims (15)

  1. 非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
    前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
    を備える画像処理装置。
  2. 前記判定部は、組織別の染色特性に関連する条件を各区域の色情報に適用することにより、各区域に前記観察対象部分が映っているかを判定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記条件は、前記サンプルについて使用された染色法によってより弱く染色される組織とより強く染色される組織とを区別する条件であり、
    前記観察対象部分は、前記より弱く染色される組織に相当する部分又は前記より強く染色される組織に相当する部分である、
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記条件は、前記染色法に応じて特定される色成分と他の色成分との差に応じて前記より弱く染色される組織と前記より強く染色される組織とを区別する条件である、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記判定部は、赤成分と緑成分との差及び赤成分と青成分との差に応じて、赤血球に相当する非観察対象部分を検出する、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理装置は、生体サンプルである前記サンプルの部位を識別する部位情報を取得する情報取得部、をさらに備え、
    前記判定部は、前記部位情報により識別される部位に応じて前記条件を変化させる、
    請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理装置は、前記サンプルについて使用された染色法を識別する染色法情報を取得する情報取得部、をさらに備え、
    前記判定部は、前記染色法情報により識別される染色法に応じて前記条件を変化させる、
    請求項2に記載の画像処理装置。
  8. 前記判定部は、前記色情報を用いた判定処理の対象区域を前記画像の輝度情報を用いて抽出し、抽出した1つ以上の対象区域の各々について前記色情報を用いて前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  9. 前記判定部は、輝度のより低い区域を前記対象区域として抽出する、請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記フォーカス測定部は、前記観察対象部分が映っていると判定された少なくとも1つの区域においてフォーカス位置を決定し、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置を決定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 前記フォーカス測定部は、前記観察対象部分が映っていると判定された少なくとも1つの区域においてフォーカス位置を決定し、決定したフォーカス位置に基づいて他の区域のフォーカス位置の測定範囲を決定する、請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定することと、
    前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行することと、
    を含む画像処理方法。
  13. コンピュータを、
    非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
    前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
    として機能させるためのプログラム。
  14. 非顕微鏡カメラと、
    顕微鏡カメラと、
    前記非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る区域ごとに、当該区域の色情報を用いて当該区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部、及び
    前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、前記顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部
    を備える画像処理装置と、
    を含むデジタル顕微鏡システム。
  15. 非顕微鏡カメラを用いて撮像される画像内の染色されたサンプルの映る複数の区域のうち前記画像の輝度情報を用いて抽出される1つ以上の対象区域の各々について、当該対象区域の色情報を用いて当該対象区域に前記サンプルの観察対象部分が映っているかを判定する判定部と、
    前記観察対象部分が映っていると判定された区域において、顕微鏡カメラを用いた前記サンプルの撮像のためのフォーカス位置の測定を実行するフォーカス測定部と、
    を備える画像処理装置。
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