JP2013130936A - アルゴリズム取引マッチングシステム及びそれを備えたアルゴリズム取引統合マッチングシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】取引注文システムとダークプールを有するマッチングシステムにおいて、マッチングプロセス部が、所定間隔で定期的に作動し、複数種類のアルゴリズム取引のタイプを有するアルゴリズム取引群に対応したマッチングロジックに基づいて売買注文データ同士のマッチング処理を行う、マッチング処理手段を少なくとも一つ備え、夫々のマッチング処理手段が、当該マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う少なくとも一つのアルゴリズムマッチング処理手段を有する少なくとも一つのマッチング手段を備える。
【選択図】図1
Description
ところで、現在の証券市場は、取引環境を構成するコンピュータシステムの高速処理化と高性能化に伴い、細かいトレードを行うようになってきており、それに伴い、アルゴリズムによる注文が複雑化している。そして、ダークプール環境下での取引システムを導入する大手証券会社ほど、複雑なアルゴリズム注文による取引が中心となっている。ダークプール環境下におけるアルゴリズム注文は非常に高速で処理されており、また、各注文に付随する売り条件や買い条件も複雑である。このため、複雑なアルゴリズム注文を、従来の東証や大証等の既存の取引所や各証券会社の私設取引所(PTS)で行われているような時間・価格優先でマッチングさせるのでは約定率を上げることが難しい。
また、一般に、アルゴリズム注文に対してはアルゴリズム取引のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックを用いたマッチング処理が行われている。しかし、アルゴリズム取引のタイプは非常に複雑で多種多様であるため、特定のアルゴリズムマッチングロジックを用いて約定率を上げることが難しい。
また、従来、ダークプール環境下でのマッチングシステムは、あくまでも証券会社の自社内での対当に特化した業務であるため、自社内にプールされる絶対的な注文数が少ない場合、流動性が限られ、約定機会が減少してしまう。ダークプール環境下でのマッチング業務は複数の証券会社で実施されているが、各証券会社間で夫々のダークプール環境が接続されたシステムとして構築されていない。また、ある証券会社のダークプールを他社のダークプールと接続しようとしても、他社のダークプールにおける価格や数量等の注文情報を外部に公表することは、マーケットインパクトのリスクを限定的な範囲に留めることを目的とするダークプール業務の特性上困難である。このため、仮に、各社のダークプール環境間で対当する注文が存在していたとしても、他社のダークプール環境下でのアルゴリズム注文同士をマッチングさせることは実質的に不可能であり、約定率を向上させることが困難である。
注文条件の複雑化を原因とする約定率向上の困難性についての考察
従来のダークプール環境下で行われている、アルゴリズム取引のタイプの異なるアルゴリズム注文を、夫々のタイプに対応した別々のアルゴリズムマッチングロジックに基づいて、別々にマッチングさせる場合の約定率について、アイスバーグ注文、オートショートセル注文を例に用いて考察する。
例えば、アイスバーグ注文全体で50万株の潜在発注があったとしても、市場に表出するのは僅か1万株というような場合が起こり得る。このようにアイスバーグ注文では、即座に親注文の全数量が市場に発注されるわけではなく、市場の価格情報が指定条件を満足したときのみ、予め設定された数量の子注文が自動的に発注される。
その際、親注文のうちの未発注分は、ダークプール環境下に潜在しており、それらの潜在注文に約定可能性があったとしても表出していないため、約定させることができない。
なお、オートショートセル注文も、例えば、空売りの指値注文の分割発注を指値注文の約定後、設定時間の範囲内で繰り返す手法を用いた注文、空売りの指値注文を売り気配の数量に応じて比例発注する手法を用いた注文等、タイプが細分化されている。
このため、例えば、上記アイスバーグ注文やオートショートセル注文における夫々のマッチング処理では、処理しきれない潜在注文が残り易い。しかも、上述したように、アイスバーグ注文やオートショートセル注文は、実際には、夫々のアルゴリズム取引による注文のタイプがさらに細分化されており、細分化された手法ごとに別々に対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいたマッチング処理手段によって別々に処理される。
このため、仮に、上記アイスバーグ注文における潜在注文と上記オートショートセル注文における潜在注文とが15000円〜20000円の範囲において対当しうる関係にあっても、約定させることができない。
本発明のアルゴリズム取引マッチングシステムによれば、例えば、図1に示すように、マッチング処理手段(1)に備わるマッチング手段(1)−1における、一種類のアルゴリズム取引のタイプが設定されたアルゴリズム注文A(またはアルゴリズム注文B、またはアルゴリズム注文C)に対し、タイプの異なる複数のアルゴリズム取引に対応したアルゴリズムマッチング処理手段A〜Cが、アルゴリズムマッチングロジックA,B,Cに基づくマッチング処理を行う。また、マッチング処理手段(2)に備わるマッチング手段(2)−1における、一種類のアルゴリズム取引のタイプが設定されたアルゴリズム注文D(またはアルゴリズム注文E)に対し、タイプの異なる複数のアルゴリズム取引に対応したアルゴリズムマッチング処理手段D,Eが、アルゴリズムマッチングロジックD,Eに基づくマッチング処理を行う。
このため、タイプの異なるアルゴリズム取引の売買注文同士を約定させることが可能となり、ダークプールに発注されたタイプの異なる複数のアルゴリズム取引全体におけるアルゴリズム注文の約定率を向上させることができる。
例えば、図2に示すように、アルゴリズム取引A1とアルゴリズム取引B1を含むアルゴリズム取引群に対応したマッチング処理を行うマッチング処理手段(1)に備わるマッチング手段(1)−1において、アルゴリズム取引A1(例えば、アイスバーク型注文であるリザーブ注文)のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックA1に基づくマッチング処理を行うアルゴリズムマッチング処理手段Aが作動しているときには、アルゴリズム取引B1(例えば、指値注文の約定後に所定時間の範囲内で分割発注を繰り返すタイプのオートショートセル注文)のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックB1に基づくマッチング処理を行うアルゴリズムマッチング処理手段Bを作動停止状態にする。
また、アルゴリズムマッチング処理手段としては、例えば、図4に示すように、同一のアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を行い、且つ、マッチングさせる際の起点となる売買注文データを決めるための売買注文データのデータ項目のソート順を異ならせた構成のものを複数備えてもよい。
図5の例では、マッチング処理手段(1)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した3つのマッチング手段(1)−1、(1)−2、(1)−3と、対当数検出手段と、マッチング作動制御手段を有している。
マッチング手段(1)−1は、作動順に、アルゴリズムマッチング処理手段A1とアルゴリズムマッチング処理手段A2と、アルゴリズムマッチング処理手段B1を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A1は、アルゴリズムマッチングロジックA1に基づいてマッチング処理を行う。アルゴリズムマッチング処理手段A2は、アルゴリズムマッチングロジックA2に基づいてマッチング処理を行う。アルゴリズムマッチング処理手段B1は、アルゴリズムマッチングロジックB1に基づいてマッチング処理を行う。
マッチング手段(1)−2は、作動順に、アルゴリズムマッチング処理手段B1と、アルゴリズムマッチング処理手段A12を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A12は、アルゴリズムマッチングロジックA1とアルゴリズムマッチングロジックA2とを結合させたアルゴリズムマッチングロジックA12に基づいてマッチング処理を行う。
マッチング手段(1)−3は、アルゴリズムマッチング処理手段A21B1を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A21B1は、アルゴリズムマッチングロジックA2とアルゴリズムマッチングロジックA1とアルゴリズムマッチングロジックB1を結合させたアルゴリズムマッチングロジックA21B1に基づいてマッチング処理を行う。
マッチング処理作動制御手段は、マッチング手段(1)−1〜(1)−3を並行的に、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行わせ、そして、マッチング手段(1)−1〜(1)−3のうち、対当数検出手段により検出された対当数が最も多いマッチング手段において対当する売買注文データ同士の約定報告電文を当該マッチング処理手段において対当する売買注文データ同士の約定報告電文として約定報告電文送信手段に送信させる。
しかるに、上記のように、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々のマッチング手段(1)−1〜(1)〜3に対し、並行的に、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行わせ、対当数検出手段により検出された最も多いマッチング手段において対当する売買注文データ同士の約定報告電文を当該マッチング処理手段において対当する売買注文データ同士の約定報告電文として約定報告電文送信手段に送信させれば、同一種類のアルゴリズム取引群における売買注文に対する約定率を最大限に向上させることができる。
上述した本発明のアルゴリズム取引マッチングシステムによれば、子注文から潜伏している親注文にまでマッチング対象の範囲を広げることができる。
しかし、ダークプール環境は、あくまでも所定の証券会社の閉ざされた電子取引環境下でのマッチング処理を前提として構築されている。このため、当該ダークプール内で絶対的な注文量が少なく、流動性が枯渇、或いは限定的である場合、売買注文を対当させることが困難となる。このように、自社内での対当を前提とした場合、対当可能性を探すことには限界があり、流動性が限定される場合、約定率を向上させることが困難となる。
また、ダークプール環境下でのマッチング業務は、複数の証券会社で夫々実施されているが、各社間で対当する注文が仮に存在していたとしても、従来、これらの証券会社間のダークプールは互いに接続する構成となっていない。仮に、複数の証券会社のダークプールを接続したとしても、ダークプール業務の特性上、夫々のダークプール環境下においては、マーケットインパクトを与えないようにするために、価格や数量等の注文状況を外部に公表しない。このため、異なるダークプール環境下の売買注文同士をマッチングさせることは困難である。
本発明のアルゴリズム取引統合マッチングシステムは、例えば、図6に示すように、統合処理用ダークプールが、夫々の証券会社A〜Cのアルゴリズム取引マッチングシステムのダークプールと接続している。また、例えば、図7に示すように、統合処理用ダークプールの統合マッチングプロセス部が、少なくとも一つの統合マッチング処理手段(1)、(2)を備えている。
夫々の統合マッチング処理手段(1)、(2)は、所定間隔で定期的に作動し、当該マッチング処理手段(1)、(2)に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を、排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う少なくとも一つの統合アルゴリズムマッチング処理手段A〜C、D及びEを有する少なくとも一つの統合マッチング手段(1)−1、(1)−2を備えている。
本発明のアルゴリズム取引統合マッチングシステムによれば、一つの証券会社Aのアルゴリズム取引マッチングシステム内において売買注文の流動性が無い場合であっても、他の証券会社B,Cのアルゴリズム取引マッチングシステム内の売買注文と約定させることのできる可能性が大きくなり、夫々のダークプールにおける売買注文の約定率を向上させることができる。
統合マッチング処理手段(1)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した3つの統合マッチング手段(1)−1、(1)−2、(1)−3と、統合対当数検出手段と、統合マッチング作動制御手段を有している。
統合マッチング手段(1)−1は、作動順に、アルゴリズムマッチング処理手段A1とアルゴリズムマッチング処理手段A2と、アルゴリズムマッチング処理手段B1を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A1は、アルゴリズムマッチングロジックA1に基づいてマッチング処理を行う。アルゴリズムマッチング処理手段A2は、アルゴリズムマッチングロジックA2に基づいてマッチング処理を行う。アルゴリズムマッチング処理手段B1は、アルゴリズムマッチングロジックB1に基づいてマッチング処理を行う。
統合マッチング手段(1)−2は、作動順に、アルゴリズムマッチング処理手段B1と、アルゴリズムマッチング処理手段A12を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A12は、アルゴリズムマッチングロジックA1とアルゴリズムマッチングロジックA2とを結合させたアルゴリズムマッチングロジックA12に基づいてマッチング処理を行う。
統合マッチング手段(1)−3は、アルゴリズムマッチング処理手段A21B1を有している。アルゴリズムマッチング処理手段A21B1は、アルゴリズムマッチングロジックA2とアルゴリズムマッチングロジックA1とアルゴリズムマッチングロジックB1を結合させたアルゴリズムマッチングロジックA21B1に基づいてマッチング処理を行う。
図9は本発明の実施例1に係るアルゴリズム取引マッチングシステムの概略構成図である。図10は図9のアルゴリズム取引マッチングシステムにおける証券会社の取引注文システムの売買注文データ設定手段に備わる設定項目を示す説明図である。
図10において、銘柄コード11aは、株式の銘柄ごとに固有の識別情報の設定項目である。銘柄コード11aは、発注者が入出力端末を介して設定する。アルゴリズム取引のタイプ11bは、当該銘柄の注文におけるアルゴリズム取引の種類を示す識別情報の設定項目である。例えば、TWAPを「11」、VWAPを「12」、オートショートセルを「21」、リザーブを「22」、フロートを「23」、スナイパーを「24」、ゲリラを「25」、ボリュームインライン(Volume In-LINE)を「31」、プライスインライン(Plice In-LINE)を「32」、テックス(TEX)を「33」というように、夫々のアルゴリズム取引の種類ごとに異なる識別情報が設定される。アルゴリズム取引のタイプ11bは、発注者が、入出力端末を介して選択して設定する。
注文キー11eは、注文内容(新規注文・注文訂正・注文取消)に対応する識別情報の表示項目である。注文キー11eは、一回の新規注文ごとにサーバが自動的に付与して入出力端末Tに表示する。売買種別11fは、当該銘柄の注文における売り又は買いの識別情報の設定項目である。図10の例では、「1」を買い注文、「2」を売り注文としている。売買種別11fは、発注者が入出力端末を介して選択して設定する。
詳しくは、夫々のアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−n(y)は、マッチング用メモリテーブル24(x)に記録されている未約定の売買注文データを、夫々、異なる所定のソート順で並べ替え、並べ替え後に最上位に位置する未約定の売買注文データから順次、互いに同一銘柄であり且つ売買のサイドが反対の未約定の売買注文データ同士を当該アルゴリズムマッチングロジックに基づいてマッチングさせる。
図12は実施例1のアルゴリズム取引マッチングシステム1において新規の売買注文が発注されたときの電文の処理手順を示すフローチャート、図13は実施例1のアルゴリズム取引マッチングシステム1において新規の売買注文が発注されたときの注文管理プロセス部における処理手順を示すフローチャートである。
証券会社の取引注文システム10における売買注文発注手段12により売買注文データが当該証券会社のダークプール20に送信されると、売買注文データ受信手段21が、売買注文データを受信する(ステップS11)。次いで、売買注文データ記録手段22bが、売買注文データ受信手段22aにより受信された売買注文データを、注文管理用データベース21に記録する(ステップS12)。また、マッチング用売買注文データ振り分け送信手段22cが、売買注文データ受信手段22aにより受信された売買注文データのうち未約定の売買注文データを、当該売買注文データにおけるアルゴリズム取引のタイプに該当するアルゴリズム取引のタイプを含むアルゴリズム取引群に対応するマッチング処理手段23a(x)に振り分けて送信する(ステップS13)。
なお、マッチングプロセス部23では、注文管理プロセス部22から送信された新規の売買注文データを受信したとき、注文管理プロセス部22に新規注文受付電文を送信する。また、注文管理プロセス部22では、マッチングプロセス部23から送信された新規注文受付電文を受信したとき、証券会社の取引注文システム10に新規注文受付電文を送信する。
夫々のマッチング処理手段23a(x)では、マッチング用売買注文データ記録手段23a1(x)が、マッチング用売買注文データ振り分け送信手段22cから送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該マッチング処理手段23a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の売買注文データを、当該マッチング処理手段23a(x)に対応するマッチング用メモリテーブル24(x)に、銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録する(ステップS21)。
次いで、夫々のアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−n(y)が、マッチング用売買注文データ記録手段23a1(x)によりマッチング用メモリテーブル24(x)に記録された売買注文データを用いて、当該マッチング処理手段23a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う(ステップS22〜ステップS27)。
なお、所定の取引所時間外取引市場のシステム30では、約定報告電文送信手段23a3(x)から送信された約定報告電文中の売買注文データ同士について、対当価格が現在の市場価格の一定範囲内であるか否か、対等価格の妥当性をチェックし、対当価格が妥当であるときには当該売買注文データ同士の約定が可能である旨の約定報告受理通知電文を、図示しない送信手段がダークプール20に送信する。
注文管理プロセス部22では、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22dが、マッチング処理手段内約定電文送信手段23a5(x)から送信された売買注文データの約定電文を受信する(ステップS31)。
また、注文管理プロセス部内約定電文送信手段22eが、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22dにより受信された売買注文データの約定電文を証券会社の取引注文システム10に送信する(ステップS32)。
また、注文管理プロセス部内売買注文データ更新手段22fは、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22dが売買注文データの約定電文を受信したときに、マッチング用メモリテーブル24(x)、注文管理用データベース21に記録されている売買注文データのうち、約定電文を受信した当該少なくとも一部の売買注文データに対し、約定済みの情報を付加して又は当該売買注文データにおける約定分を直前の注文数量から差し引いて、当該売買注文データを更新する(ステップS33)。
このため、実施例1のアルゴリズム取引マッチングシステム1によれば、アルゴリズム取引のタイプに対応した売買注文を取引所の売買注文とマッチングさせ、マーケットインパクトが出ないように少量の注文を取引所に発注する従来のダークプール環境下の取引システムに比べて、約定機会が飛躍的に向上する。
図17は本発明の実施例2に係るアルゴリズム取引マッチングシステムの要部構成図である。なお、実施例1と同じ構成については同じ符号を付し、説明は省略する。
実施例2のアルゴリズム取引マッチングシステム1’では、マッチング処理手段23a(x)は、複数のマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nを有している。
複数のマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nは、同一種類のアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて売買注文データ同士のマッチング処理を行い、且つ、アルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−1(y)〜23a2(x)−n(y)を、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備える。
対当数検出手段23a6(x)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々のマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nが、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行ったときの売買注文データの対当数を検出する。
マッチング処理作動制御手段23a7(x)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々のマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nに対し、並行的に、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行わせるとともに、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応したマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nのうち、対当数検出手段23a6(x)により検出された対当数が最も多いマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nにおいて対当する売買注文データ同士の約定報告電文を当該マッチング処理手段23a(x)において対当する売買注文データ同士の約定報告電文として約定報告電文送信手段23a3(x)に送信させる。
マッチング処理手段23(x)のその他の構成、及びその他のアルゴリズム取引マッチングシステム1’の構成は、実施例1と略同じである。
図18は実施例2のアルゴリズム取引マッチングシステムのマッチング処理手段23a(x)における処理手順を示すフローチャートである。図19は対当数検出手段23a6(x)が検出する、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々のマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nによる、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行ったときの売買注文データの対当数を示す概念図である。
夫々のマッチング処理手段23a(x)では、マッチング用売買注文データ記録手段23a1(x)が、マッチング用売買注文データ振り分け送信手段22cから送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該マッチング処理手段23a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の売買注文データを、当該マッチング処理手段23a(x)に対応するマッチング用メモリテーブル24(x)に、銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録する(ステップS21’)。
詳しくは、並行的に作動する同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々のマッチング手段23a(x)−nでは、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備わる夫々のアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−n(y)が、マッチング用売買注文データ記録手段23a1(x)によりマッチング用メモリテーブル24(x)に記録された売買注文データを用いて、当該マッチング処理手段23a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う(ステップS22’〜S25’)。ここで、夫々のアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−n(y)において、少なくとも一部の売買注文データ同士が当該約定条件を満足する場合、当該約定条件を満足する売買注文データ同士を図示しないシステムの作業領域に一時的に記憶する(ステップS23’、S24’)。
マッチング処理作動制御手段23a7(x)は、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応したマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nのうち、対当数検出手段23a6(x)により検出された対当数が最も多いマッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−n(図19の例では、マッチング手段23a(x)−2)において対当する売買注文データ同士の約定報告電文を、当該マッチング手段23a(x)−1〜23a(x)−nに対応する作業領域に一時的に記憶された売買注文データ同士を用いて、当該マッチング処理手段23a(x)において対当する売買注文データ同士の約定報告電文として約定報告電文送信手段23a3(x)に送信させる(ステップS27’)。以後、図15に示した手順と同様、約定報告受理通知電文受信手段23a4(x)が、所定の取引所時間外取引市場のシステム30から送信された約定報告受理通知電文を受信したとき、当該売買注文データ同士の約定が確定する(ステップS28’)。マッチング処理手段内約定電文送信手段23a5(x)は、約定報告受理通知電文受信手段23a4(x)により受信された約定報告受理通知電文に対応する少なくとも一部の売買注文データ同士の約定電文を注文管理プロセス部22に送信する(ステップS29’)。
その他、注文管理プロセス部22における処理手順は、実施例1のアルゴリズム取引マッチングシステムと略同じである。
具体例では、証券会社の取引注文システム10より、アルゴリズム注文A,Bとして、以下の図20(a)に示す順に、アイスバーグ型スナイパー注文とアイスバーグ型フロート注文がダークプール20に送信され、送信された注文が売買注文データ記録手段22bにより注文管理用データベース21に記録されるとともに、マッチング用売買注文データ記録手段23a1(x)によりマッチング用メモリテーブル24(x)に記録されているもの仮定する。また、マッチング手段23a2(x)−1は後述するマッチングパターン1でマッチングを行い、マッチング手段23a2(x)−2は後述するマッチングパターン2でマッチングを行うように構成されているものとする。
なお、本来、図20(a)〜(e)に示すような各種のアルゴリズム注文に付随する発注条件は、この他にも設定されうるが、ここでは説明の便宜上、省略する。
また、図20(b)〜図20(e)においては、説明を簡単化するため、約定価格の記載を省略してある。
マッチングパターン1は、図20(a)に示すマッチング用メモリテーブル24(x)に記録されている売買注文データに対し、マッチング手段23a2(x)−1が、”アルゴリズム種別”を降順でソートし、ソートされた順に売買注文データのマッチング処理を行うアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−1(1)で構成されている場合になされる売買注文データ同士のマッチング処理のパターンの例である。
マッチングパターン1では、図20(b)に示すように、アルゴリズム種別が同じIceBurg-SniperであるNo.1の買い注文35万株とNo.2の売り注文45万株とが、第一マッチング対象となる。その結果、No.1の買い注文は全約定(残数量ゼロ)となり、No.2の売り注文は残数量10万株となる。
次に、図20(c)に示すように、アルゴリズム種別がIceBurg-SniperであるNo.2の残数量10万株の売り注文とアルゴリズム種別がIceBurg-FloatであるNo.3の買い注文30万株とが、第二マッチング対象となる。このとき、No.3の買い注文の注文数量30万株が、No.2の売り注文における最低約定数量35万株を満たさないため、No.2の売り注文とNo.3の買い注文とは約定とならない。
パターン1では、以上にて売買注文データ同士の約定機会がなくなり、マッチング手段23a2(x)−1によるマッチング処理が完了する。その結果、約定数量は70万株、約定率は約64%となる。
マッチングパターン2は、図20(a)に示すマッチング用メモリテーブル24(x)に記録されている売買注文データに対し、マッチング手段23a2(x)−2が、”最低約定数量”を降順でソートし、ソートされた順に売買注文データのマッチング処理を行うアルゴリズムマッチング処理手段23a2(x)−2(1)で構成されている場合になされる売買注文データ同士のマッチング処理のパターンの例である。
マッチングパターン2では、図20(d)に示すように、最低約定数量15万株でアルゴリズム種別がIceBurg-SniperであるNo.2の売り注文45万株と最低約定数量10万株でアルゴリズム種別がIceBurg-FloatであるNo.3の買い注文30万株とが、第一マッチング対象となる。その結果、No.2の売り注文は残数量15万株となり、No.3の買い注文は全約定(残数量ゼロ)となる。
次に、図20(e)に示すように、最低約定数量15万株でアルゴリズム種別がIceBurg-SniperであるNo.2の残数量15万株の売り注文と最低約定数量10万株でアルゴリズム種別がIceBurg-SniperであるNo.1の買い注文35万株とが、第二マッチング対象となる。その結果、No.2の売り注文は全約定(残数量ゼロ)となり、No.1の買い注文は残数量20万株となる。
パターン2では、以上にて売買注文データ同士の約定機会がなくなり、マッチング手段23a2(x)−2によるマッチング処理が完了する。その結果、約定数量は90万株、約定率は約82となる。
このように、マッチング手段23a2(x)−1〜23a2(x)−nの夫々によるマッチング処理に用いるアルゴリズムマッチングロジックの結合のさせ方によって、売買注文データの対当数、約定率が異なってくる。
その他の作用効果は、実施例1のアルゴリズム取引マッチングシステムと略同じである。
図21は本発明の実施例3に係るアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステムの概略構成図である。図22は図21のアルゴリズム取引統合マッチングシステムにおける統合マッチング処理手段の構成例を示す説明図である。図23は図21のアルゴリズム取引統合マッチングシステムにおけるアルゴリズム取引マッチングシステムの概略構成図である。図24は図23に示す夫々の証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステムにおける夫々のマッチング処理手段の構成例を示す図である。
なお、実施例1と同じ構成については同じ符号を付し、説明は省略する。
詳しくは、夫々のアルゴリズムマッチング処理手段43a2(x)−n(y)は、統合マッチング用メモリテーブル44(x)に記録されている未約定の売買注文データを、夫々、異なる所定のソート順で並べ替え、並べ替え後に最上位に位置する未約定の売買注文データから順次、互いに同一銘柄であり且つ売買のサイドが反対の未約定の売買注文データ同士を当該アルゴリズムマッチングロジックに基づいてマッチングさせる。
図25は図23に示す夫々の証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステムのマッチングプロセス部における、マッチング処理手段により約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理が行われた後に未約定の売買注文データがあるときの電文の処理手順を説明するためのフローチャートである。
夫々の証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステム1(z)(1’(z))では、実施例1又は2において述べたマッチング処理が行われるとともに、さらに、夫々のマッチング処理手段23a(x)(z)により約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理が行われた後において未約定の売買注文データがあるときに、売買注文データロック手段23a10(x)(z)が、未約定の売買注文データに対応するマッチング用メモリテーブル24(x)(z)に記録された売買注文データを当該マッチング処理手段23a(x)(z)におけるマッチング処理の対象外として一時的にロックするとともに、残注文報告電文送信手段23a8(x)(z)が、売買注文データロック手段23a10(x)(z)により一時的にロックされている未約定の売買注文データを示す残注文報告電文を、統合処理用ダークプール40に送信する。
統合処理用ダークプール40では、夫々のアルゴリズム取引マッチングシステム1(z)(又は1’(z))のダークプール20(z)から残注文報告電文が送信されると、残注文報告電文受信手段42aが、残注文報告電文を受信する(ステップS41)。次いで、統合売買注文データ記録手段42bが、残注文報告電文受信手段42aにより受信された残注文報告電文に示されている未約定の売買注文データを統合注文管理用データベース41に記録する(ステップS42)。また、統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段42cが、残注文報告電文受信手段42aにより受信された残注文報告電文に示されている未約定の売買注文データを、当該売買注文データにおけるアルゴリズム取引のタイプに該当するアルゴリズム取引のタイプを含むアルゴリズム取引群に対応する統合マッチング処理手段43a(x)に振り分けて送信する(ステップS43)。
なお、統合マッチングプロセス部43では、統合注文管理プロセス部42から送信された残注文報告電文を受信したとき、統合注文管理プロセス部42に残注文受付電文を送信する。また、統合注文管理プロセス部42では、統合マッチングプロセス部43から送信された残注文受付電文を受信したとき、証券会社の取引注文システム10に残注文受付電文を送信する。
夫々の統合マッチング処理手段43a(x)では、統合マッチング用売買注文データ記録手段43a1(x)が、統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段42cから送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の売買注文データを当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応する統合マッチング用メモリテーブル44(x)に銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録する(ステップS51)。
次いで、夫々の統合アルゴリズムマッチング処理手段43a2(x)−n(y)が、統合マッチング用売買注文データ記録手段43a1(x)により統合マッチング用メモリテーブル44(x)に記録された売買注文データを用いて、当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う(ステップS52〜ステップS55)。
統合注文管理プロセス部42では、統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段42dが、統合マッチング処理手段43a(x)から送信された売買注文データに対する約定可能性通知電文を受信する(ステップS61)。次いで、統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段42eが、統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段42dにより受信された当該売買注文データに対する約定可能性通知電文を、当該未約定の売買注文データを示す残注文報告電文を送信した証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステム1(z)(又は1’(z))に送信する(ステップS62)。
また、統合売買注文データ更新手段42fは、統合注文管理プロセス部内約可能性電文受信手段42dが売買注文データの約定可能性通知電文を受信したときに、統合マッチング用メモリテーブル44(x)、統合注文管理用データベース41に記録されている売買注文データのうち、約定可能性通知電文を受信した当該少なくとも一部の売買注文データに対し、当該売買注文データにおける約定可能性通知分を直前の注文数量から差し引いて、当該売買注文データを更新する(ステップS63)。
夫々の証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステム1(z)(1’(z))のマッチングプロセス部23(z)では、夫々のマッチング処理手段23a(x)(z)に備わるマッチング処理手段内約定可能性通知電文受信手段23a9(x)(z)が、統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段42eから送信された当該約定条件を満足する少なくとも一部の未約定の売買注文についての約定可能性通知電文を受信する(ステップS71)。
なお、所定の私設取引システム50又は取引所システム60では、マッチング処理手段内売買注文発注手段23a11(x)(z)から送信された売買注文データの発注電文を受信したとき、マッチングプロセス部23に新規注文受付電文を送信する。また、所定の私設取引システム50又は取引所システム60では、マッチング処理手段内売買注文発注手段23a11(x)(z)から発注電文として送信された売買注文データについてマッチングを行い約定したときに、約定した売買注文データの約定電文を、当該約定した売買注文データの発注元の証券会社のダークプール20(z)に送信する。
即ち、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22d(z)が、マッチング処理手段内約定電文送信手段23a5(x)(z)から送信された売買注文データの約定電文を受信する。
また、注文管理プロセス部内約定電文送信手段22e(z)が、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22d(z)により受信された売買注文データの約定電文を証券会社の取引注文システム10(z)に送信する。
また、売買注文データ更新手段22f(z)は、注文管理プロセス部内約定電文受信手段22d(z)が売買注文データの約定電文を受信したときに、マッチング用メモリテーブル24(x)(z)、注文管理用データベース21(z)に記録されている売買注文データのうち、約定電文を受信した当該少なくとも一部の売買注文データに対し、約定済みの情報を付加して又は当該売買注文データにおける約定分を直前の注文数量から差し引いて、当該売買注文データを更新する。
図33は本発明の実施例4に係るアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステム2’の要部構成を示す説明図である。なお、実施例3と同じ構成については同じ符号を付し、説明は省略する。
実施例4のアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステム2'では、統合マッチング処理手段43a(x)は、複数の統合マッチング手段43a(x)−1〜43a(x)−nを有している。
複数の統合マッチング手段43a(x)−1〜43a(x)−nは、同一種類のアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて売買注文データ同士のマッチング処理を行い、且つ、統合アルゴリズムマッチング処理手段43a2(x)−1(y)〜43a2(x)−n(y)を、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備える。
統合対当数検出手段43a4(x)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nが、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行ったときの売買注文データの対当数を検出する。
統合マッチング処理作動制御手段43a5(x)は、同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nに対し、並行的に、約定機会がなくなるまで売買注文データ同士のマッチング処理を行わせるとともに、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応した統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nのうち、対当数検出手段43a4(x)により検出された対当数が最も多い統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nにおいて対当する売買注文データ同士の約定可能性通知電文を当該統合マッチング処理手段43a(x)において対当する売買注文データ同士の約定可能性通知電文として統合マッチング処理手段内約定可能性通知電文送信手段43a3(x)に送信させる。
統合マッチング処理手段43(x)のその他の構成、及びその他のアルゴリズム取引統合マッチングシステム2’の構成は、実施例3と略同じである。
図34は実施例4のアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステム2’における統合マッチング処理手段43a(x)における処理手順を示すフローチャートである。
夫々の統合マッチング処理手段43a(x)では、統合マッチング用売買注文データ記録手段43a1(x)が、統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段42cから送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の売買注文データを、当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応する統合マッチング用メモリテーブル44(x)に、銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録する(ステップS51’)。
詳しくは、並行的に作動する同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の統合マッチング手段43a2(x)−nでは、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備わる夫々の統合アルゴリズムマッチング処理手段43a2(x)−n(y)が、統合マッチング用売買注文データ記録手段43a1(x)により統合マッチング用メモリテーブル44(x)に記録された売買注文データを用いて、当該統合マッチング処理手段43a(x)に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類のアルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う(ステップS52’〜S55’)。ここで、夫々の統合アルゴリズムマッチング処理手段43a2(x)−n(y)において、少なくとも一部の売買注文データ同士が当該約定条件を満足する場合、当該約定条件を満足する売買注文データ同士を図示しないシステムの作業領域に一時的に記憶する(ステップS53’、S54’)。
統合マッチング処理作動制御手段43a5(x)は、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応した統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nのうち、対当数検出手段43a4(x)により検出された対当数が最も多いマッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nにおいて対当する売買注文データ同士の約定可能性通知電文を、当該統合マッチング手段43a2(x)−1〜43a2(x)−nに対応する作業領域に一時的に記憶された売買注文データ同士を用いて、当該統合マッチング処理手段43a(x)において対当する売買注文データ同士の約定可能性通知電文として統合マッチング処理手段内約定可能性通知電文送信手段43a3(x)に統合注文管理プロセス部42へと送信させる(ステップS57’)。
その他、統合注文管理プロセス部42における処理手順は、実施例3のアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステムと略同じである。
その他の作用効果は、実施例3のアルゴリズム取引マッチングシステムを用いたアルゴリズム取引統合マッチングシステムと略同じである。
2、2’ アルゴリズム取引統合マッチングシステム
10、10(z) 証券会社の取引注文システム
11、11(z) 売買注文データ設定手段
11a 銘柄
11b アルゴリズム取引のタイプ
11c 約定条件
11c1 希望取引価格
11c2 最低約定数量
11d 注文数量
11e 注文キー
11f 銘柄コード
11g 売買種別
11h 注文数量
11i 取引タイプ
11j 約定条件
11j1 希望取引価格の最高値
11j2 希望取引価格の最安値
11j3 最低約定数量
12、12(z) 売買注文発注手段
13、13(z) 約定電文受信手段
20、20(z) 証券会社のダークプール
21、21(z) 注文管理用データベース
22、22(z) 注文管理プロセス部
22a、22a(z) 売買注文データ受信手段
22b、22b(z) 売買注文データ記録手段
22c、22c(z) マッチング用売買注文データ振り分け送信手段
22d、22d(z) 注文管理プロセス部内約定電文受信手段
22e、22e(z) 注文管理プロセス部内約定電文送信手段
22f、22f(z) 売買注文データ更新手段
23、23(z) マッチングプロセス部
23a(x)、23a(x)(z) マッチング処理手段
23a1(x)、23a1(x)(z) マッチング用売買注文データ記録手段
23a2(x)−n、23a2(x)−n(z) マッチング手段
23a2(x)−n(y)、23a2(x)−n(y)(z) アルゴリズムマッチング処理手段
23a3(x)、23a3(x)(z) 約定報告電文送信手段
23a4(x)、23a4(x)(z) 約定報告受理通知電文受信手段
23a5(x)、23a5(x)(z) マッチング処理手段内約定電文送信手段
23a6(x) 対当数検出手段
23a7(x) マッチング処理作動制御手段
23a8(x)(z) 残注文報告電文送信手段
23a9(x)(z) マッチング処理手段内約定可能性通知電文受信手段
23a10(x)(z) 売買注文データロック手段
23a11(x)(z) マッチング処理手段内売買注文発注手段
23a12(x)(z) マッチング処理手段内約定電文受信手段
23a13(x)(z) 売買注文データロック解除手段
24(x)、24(x)(z) マッチング用メモリテーブル
25 価格情報取得手段
30 取引所時間外取引市場のシステム
40 統合処理用ダークプール
41 統合注文管理用データベース
42 統合注文管理プロセス部
42a 残注文報告電文受信手段
42b 統合売買注文データ記録手段
42c 統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段
42d 統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段
42e 統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段
42f 統合売買注文データ更新手段
43 統合マッチングプロセス部
43a(x) 統合マッチング処理手段
43a1(x) 統合マッチング用売買注文データ記録手段
43a2(x)−n 統合マッチング手段
43a2(x)−n(y) 統合アルゴリズムマッチング処理手段
43a3(x) 統合マッチング処理手段内約定可能性通知電文送信手段
43a4(x) 統合対当数検出手段
43a5(x) 統合マッチング処理作動制御手段
44(x) 統合マッチング用メモリテーブル
45 統合処理用ダークプール内価格情報取得手段
50 私設取引システム
60 取引所システム
Claims (6)
- アルゴリズム取引による売買注文を発注するための証券会社の取引注文システムと、前記証券会社の取引注文システムにより発注されたアルゴリズム取引による売買注文同士をマッチングさせ、対当する売買注文を約定処理させるための当該証券会社のダークプールを有するアルゴリズム取引マッチングシステムにおいて、
前記証券会社の取引注文システムは、
発注者が、銘柄ごとに、アルゴリズム取引のタイプを、希望取引価格と最低約定数量を含んでなる少なくとも一組の約定条件と、注文数量とともに設定可能に構成された売買注文データ設定手段と、
前記発注者により前記売買注文データ設定手段を介して設定された売買注文データを、前記証券会社のダークプールに送信する売買注文発注手段と、
前記ダークプールから送信された前記売買注文データの約定電文を受信する取引注文システム内約定電文受信手段
を有し、
前記ダークプールは、
前記売買注文発注手段から送信された前記売買注文データを記録するための注文管理用データベースと、
前記売買注文発注手段から送信された前記売買注文データに対する所定の管理を行う注文管理プロセス部と、
所定間隔で定期的に作動し、複数種類のアルゴリズム取引のタイプを有するアルゴリズム取引群に対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて前記売買注文データ同士のマッチング処理を行う、マッチング処理手段を少なくとも一つ備えるマッチングプロセス部と、
前記マッチング処理手段に対応して設けられていて、前記売買注文発注手段から送信された前記売買注文データのうち、アルゴリズム取引のタイプが当該マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかのタイプに該当する未約定の前記売買注文データを一時的に記録するためのマッチング用メモリテーブルを有し、
前記注文管理プロセス部は、
前記売買注文発注手段から送信された前記売買注文データを受信する売買注文データ受信手段と、
前記売買注文データ受信手段により受信された前記売買注文データを前記注文管理用データベースに記録する売買注文データ記録手段と、
前記売買注文データ受信手段により受信された前記売買注文データのうち未約定の売買注文データを、当該売買データにおけるアルゴリズム取引のタイプに該当するアルゴリズム取引のタイプを含むアルゴリズム取引群に対応する前記マッチング処理手段に振り分けて送信するマッチング用売買注文データ振り分け送信手段と、
前記マッチング処理手段から送信された前記売買注文データの約定電文を受信する注文管理プロセス部内約定電文受信手段と、
前記注文管理プロセス部内約定電文受信手段により受信された前記売買注文データの約定電文を前記証券会社の取引注文システムに送信する注文管理プロセス部内約定電文送信手段と、
前記注文管理プロセス部内約定電文受信手段が前記売買注文データの約定電文を受信したときに、前記マッチング用メモリテーブル、前記注文管理用データベースに記録されている前記売買注文データのうち、前記約定電文を受信した当該少なくとも一部の前記売買注文データに対し、約定済みの情報を付加して又は当該売買注文データにおける約定分を直前の前記注文数量から差し引いて、当該売買注文データを更新する売買注文データ更新手段を有し、
夫々の前記マッチング処理手段は、
前記マッチング用売買注文データ振り分け送信手段から送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の前記売買注文データを当該マッチング処理手段に対応する前記マッチング用メモリテーブルに銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録するマッチング用売買注文データ記録手段と、
前記マッチング用売買注文データ記録手段により前記マッチング用メモリテーブルに記録された前記売買注文データを用いて、当該マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類の前記アルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う少なくとも一つのアルゴリズムマッチング処理手段を有する少なくとも一つのマッチング手段と、
前記アルゴリズムマッチング処理手段によるマッチング処理において当該約定条件を満足する少なくとも一部の未約定の前記売買注文データ同士の約定を確定させるための約定報告電文を所定の取引所時間外取引市場のシステムに送信する約定報告電文送信手段と、
所定の取引所時間外取引市場のシステムから送信された約定報告受理通知電文を受信する約定報告受理通知電文受信手段と、
前記約定報告受理通知電文受信手段により受信された約定報告受理通知電文に対応する少なくとも一部の前記売買注文データ同士の約定電文を前記注文管理プロセス部に送信するマッチング処理手段内約定電文送信手段
を有し、
夫々の前記アルゴリズムマッチング処理手段は、前記マッチング用メモリテーブルに記録されている未約定の前記売買注文データを、夫々、異なる所定のソート順で並べ替え、並べ替え後に最上位に位置する未約定の前記売買注文データから順次、互いに同一銘柄であり且つ売買のサイドが反対の未約定の前記売買注文データ同士を当該アルゴリズムマッチングロジックに基づいてマッチングさせることを特徴とするアルゴリズム取引マッチングシステム。 - 夫々の前記マッチング処理手段は、
同一種類のアルゴリズム取引群に含まれる複数種類の前記アルゴリズム取引のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて前記売買注文データ同士のマッチング処理を行い、且つ、前記アルゴリズムマッチング処理手段を、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備える、複数の前記マッチング手段を有するとともに、さらに、
同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の前記マッチング手段が、約定機会がなくなるまで前記売買注文データ同士のマッチング処理を行ったときの前記売買注文データの対当数を検出する対当数検出手段と、
同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の前記マッチング手段に対し、並行的に、約定機会がなくなるまで前記売買注文データ同士のマッチング処理を行わせるとともに、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応した前記マッチング手段のうち、前記対当数検出手段により検出された対当数が最も多い前記マッチング手段において対当する前記売買注文データ同士の約定報告電文を当該マッチング処理手段において対当する前記売買注文データ同士の約定報告電文として前記約定報告電文送信手段に送信させるマッチング処理作動制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載のアルゴリズム取引マッチングシステム。 - 証券会社ごとに夫々別個に備えられた、複数の請求項1又は2に記載のアルゴリズム取引マッチングシステムと、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールと接続する統合処理用ダークプールと、を有し、
前記統合処理用ダークプールは、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールから送信された前記売買注文データを記録するための統合注文管理用データベースと、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールから送信された前記売買注文データに対する所定の管理を行う統合注文管理プロセス部と、
所定間隔で定期的に作動し、複数種類のアルゴリズム取引のタイプを有するアルゴリズム取引群に対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて前記売買注文データ同士のマッチング処理を行う、統合マッチング処理手段を少なくとも一つ備える統合マッチングプロセス部と、
前記統合マッチング処理手段に対応して設けられていて、夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールから送信された前記売買注文データのうち、アルゴリズム取引のタイプが当該統合マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかのタイプに該当する未約定の前記売買注文データを一時的に記録するための統合マッチング用メモリテーブルを有し、
前記統合注文管理プロセス部は、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールから送信された未約定の前記売買注文データを示す残注文報告電文を受信する残注文報告電文受信手段と、
前記残注文報告電文受信手段により受信された前記残注文報告電文に示されている未約定の前記売買注文データを前記統合注文管理用データベースに記録する統合売買注文データ記録手段と、
前記残注文報告電文受信手段により受信された前記残注文報告電文に示されている未約定の売買注文データを、当該売買データにおけるアルゴリズム取引のタイプに該当するアルゴリズム取引のタイプを含むアルゴリズム取引群に対応する前記統合マッチング処理手段に振り分けて送信する統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段と、
前記統合マッチング処理手段から送信された前記売買注文データに対する約定可能性通知電文を受信する統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段と、
前記統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段により受信された当該売買注文データに対する約定可能性通知電文を、当該未約定の前記売買注文データを示す残注文報告電文を送信した証券会社のアルゴリズム取引マッチングシステムの前記ダークプールに送信する統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段と、
前記統合注文管理プロセス部内約可能性電文受信手段が前記売買注文データに対する約定可能性通知電文を受信したときに、前記統合マッチング用メモリテーブル、前記統合注文管理用データベースに記録されている前記売買注文データのうち、前記約定可能性通知電文を受信した当該少なくとも一部の前記売買注文データに対し、当該売買注文データにおける約定可能性通知分を直前の前記注文数量から差し引いて、当該売買注文データを更新する統合売買注文データ更新手段を有し、
夫々の前記統合マッチング処理手段は、
前記統合マッチング用売買注文データ振り分け送信手段から送信された、アルゴリズム取引のタイプが当該統合マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれるアルゴリズム取引のいずれかに該当する未約定の前記売買注文データを当該統合マッチング処理手段に対応する前記統合マッチング用メモリテーブルに銘柄ごとに約定条件別に注文数量を付加して記録する統合マッチング用売買注文データ記録手段と、
前記統合マッチング用売買注文データ記録手段により前記統合マッチング用メモリテーブルに記録された前記売買注文データを用いて、当該統合マッチング処理手段に対応するアルゴリズム取引群に含まれる複数種類の前記アルゴリズム取引のタイプに対応した少なくとも一つのアルゴリズムマッチングロジックに基づくマッチング処理を排他的に約定機会がなくなるまで繰り返して行う少なくとも一つの統合アルゴリズムマッチング処理手段を有する少なくとも一つの統合マッチング手段と、
前記統合アルゴリズムマッチング処理手段によるマッチング処理において当該約定条件を満足する少なくとも一部の未約定の前記売買注文データ同士の約定可能性を通知するための約定可能性通知電文を前記統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文受信手段に送信する統合マッチング処理手段内約定可能性通知電文送信手段
を有し、
夫々の前記統合アルゴリズムマッチング処理手段は、前記統合マッチング用メモリテーブルに記録されている未約定の前記売買注文データを、夫々、異なる所定のソート順で並べ替え、並べ替え後に最上位に位置する未約定の前記売買注文データから順次、互いに同一銘柄であり且つ売買のサイドが反対の未約定の前記売買注文データ同士を当該アルゴリズムマッチングロジックに基づいてマッチングさせ、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムにおける夫々の前記マッチング処理手段は、さらに、
約定機会がなくなるまで前記売買注文データ同士のマッチング処理を行った後において未約定の前記売買注文データがあるときに、該未約定の前記売買注文データに対応する前記マッチング用メモリテーブルに記録された前記売買注文データを当該マッチング処理手段におけるマッチング処理の対象外として一時的にロックする売買注文データロック手段と、
前記売買注文データロック手段により一時的にロックされている未約定の前記売買注文データを示す残注文報告電文を、前記統合処理用ダークプールに送信する残注文報告電文送信手段と、
前記統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段から送信された当該約定条件を満足する少なくとも一部の未約定の前記売買注文についての約定可能性通知電文を受信するマッチング処理手段内約定可能性通知電文受信手段と、
前記マッチング処理手段内約定可能性通知電文受信手段が前記統合注文管理プロセス部内約定可能性通知電文送信手段から送信された前記約定可能性通知電文を受信したときに、当該約定可能性通知電文に含まれる当該約定可能な条件を満足する少なくとも一部の未約定の前記売買注文データの発注電文を所定の私設取引システム又は取引所システムに送信するマッチング処理手段内売買注文発注手段と、
前記所定の私設取引システム又は取引所システムから送信された前記売買注文データの約定電文を受信するマッチング処理手段内約定電文受信手段と、
前記マッチング用メモリテーブル、前記注文管理用データベースに記録され、且つ、前記売買注文データロック手段により当該マッチング処理手段におけるマッチング処理の対象外として一時的にロックされている前記売買注文データを、前記売買注文データ更新手段が更新したときに、前記売買注文データロック手段による前記売買注文データに対するロックを解除する売買注文データロック解除手段
を有し、
前記マッチング処理手段内約定電文送信手段は、さらに、前記マッチング処理手段内約定電文受信手段により受信された前記売買注文データの約定電文を前記注文管理プロセス部に送信することを特徴とするアルゴリズム取引統合マッチングシステム。 - 夫々の前記統合マッチング処理手段は、
同一種類のアルゴリズム取引群に含まれる複数種類の前記アルゴリズム取引のタイプに対応したアルゴリズムマッチングロジックに基づいて前記売買注文データ同士のマッチング処理を行い、且つ、前記統合アルゴリズムマッチング処理手段を、互いに異なる組み合わせ又は作動順で備える、複数の前記統合マッチング手段を有するとともに、さらに、
同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の前記統合マッチング手段が、約定機会がなくなるまで前記売買注文データ同士のマッチング処理を行ったときの前記売買注文データの対当数を検出する統合対当数検出手段と、
同一種類のアルゴリズム取引群に対応した夫々の前記統合マッチング手段に対し、並行的に、約定機会がなくなるまで前記売買注文データ同士のマッチング処理を行わせるとともに、それらの同一種類のアルゴリズム取引群に対応した前記統合マッチング手段のうち、前記対当数検出手段により検出された対当数が最も多い前記統合マッチング手段において対当する前記売買注文データ同士の約定可能性通知電文を当該統合マッチング処理手段において対当する前記売買注文データ同士の約定可能性通知電文として前記統合マッチング処理手段内約定可能性通知電文送信手段に送信させる統合マッチング処理作動制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載のアルゴリズム取引統合マッチングシステム。 - 前記ダークプールは、さらに、取引所における各銘柄の売買価格をリアルタイムで取得する価格情報取得手段を有し、
前記ダークプールに備わる夫々の前記マッチング処理手段は、前記価格情報取得手段によりリアルタイムで取得された当該銘柄の売買価格を基準価格とする所定範囲の価格帯のみの前記売買注文データ同士を対象としてマッチング処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルゴリズム取引マッチングシステム。 - 夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムにおける前記ダークプールは、さらに、取引所における各銘柄の売買価格をリアルタイムで取得する価格情報取得手段を有し、
夫々の前記アルゴリズム取引マッチングシステムにおける前記ダークプールに備わる夫々の前記マッチング処理手段は、前記価格情報取得手段によりリアルタイムで取得された当該銘柄の売買価格を基準価格とする所定範囲の価格帯のみの前記売買注文データを対象としてマッチング処理を行うとともに、
前記統合処理用ダークプールは、さらに、取引所における各銘柄の売買価格をリアルタイムで取得する統合処理用ダークプール内価格情報取得手段を有し、
前記統合処理用ダークプールに備わる夫々の前記統合マッチング処理手段は、前記統合処理用ダークプール内価格情報取得手段によりリアルタイムで取得された当該銘柄の売買価格を基準価格とする所定範囲の価格帯のみの前記売買注文データを対象としてマッチング処理を行うことを特徴とする請求項3又は4に記載のアルゴリズム取引統合マッチングシステム。
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