JP2013130531A - Laser radar - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、目標領域にレーザ光を照射したときの反射光をもとに目標領域の状況を検出するレーザレーダに関するものである。 The present invention relates to a laser radar that detects the state of a target area based on reflected light when the target area is irradiated with laser light.
近年、建物への侵入検知等のセキュリティ用途として、レーザレーダが用いられている。一般に、レーダレーダは、レーザ光を目標領域内でスキャンさせ、各スキャン位置における反射光の有無から、各スキャン位置における物体の有無を検出する。さらに、各スキャン位置におけるレーザ光の照射タイミングから反射光の受光タイミングまでの所要時間をもとに、各スキャン位置における物体までの距離が検出される(特許文献1)。 In recent years, laser radar has been used for security purposes such as intrusion detection into buildings. In general, radar radar scans a laser beam within a target area, and detects the presence or absence of an object at each scan position from the presence or absence of reflected light at each scan position. Further, the distance to the object at each scan position is detected based on the required time from the laser light irradiation timing at each scan position to the reflected light reception timing (Patent Document 1).
目標領域からの反射光は、レーザレーダ内の光検出器によって受光される。光検出器からは、受光光量に応じた大きさの信号が出力される。この信号が所定の閾値を超えると、当該スキャン位置に物体が存在すると判定される。また、この信号が前記閾値を超えたタイミングが反射光の受光タイミングとされて、上記のように、当該スキャン位置における物体までの距離が計測される。 The reflected light from the target area is received by a photodetector in the laser radar. A signal having a magnitude corresponding to the amount of received light is output from the photodetector. When this signal exceeds a predetermined threshold, it is determined that an object exists at the scan position. Further, the timing at which this signal exceeds the threshold is set as the timing of receiving reflected light, and the distance to the object at the scan position is measured as described above.
上記構成において、レーザ光は、所定の距離の位置で焦点を結ぶようにして、目標領域に出射される。しかし、目標領域における物体は、焦点距離から外れた位置へと移動することが起こり得る。この場合、この物体には、収差によりビーム形状が不明瞭となったレーザ光が照射される。このため、この物体に対する検出精度が低下する惧れがある。 In the above configuration, the laser beam is emitted to the target area so as to be focused at a predetermined distance. However, an object in the target area may move to a position that is out of the focal length. In this case, the object is irradiated with laser light whose beam shape has become unclear due to aberration. For this reason, there exists a possibility that the detection precision with respect to this object may fall.
本発明は、かかる課題に鑑みて為されたものであり、物体までの距離が変化しても、適正に距離を取得可能なレーザレーダを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such problems, and an object of the present invention is to provide a laser radar that can appropriately acquire a distance even when the distance to an object changes.
本発明の主たる局面に係るレーザレーダは、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光のビーム形状を整形するビーム整形レンズと、前記ビーム整形レンズを透過した前記レーザ光を目標領域において走査させる走査部と、前記目標領域において反射された反射光を集光する集光素子と、前記集光素子により集光された前記反射光を受光する光検出器と、前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズとの間の距離を調整するフォーカス調整部と、前記光検出器から出力される信号に基づいて物体までの距離を測定する距離測定部と、前記距離測定部によって測定された前記物体までの距離に応じて前記フォーカス調整部を制御し、前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズとの間の距離を変化させるフォーカス制御部と、を備える。 A laser radar according to a main aspect of the present invention scans a laser light source that emits laser light, a beam shaping lens that shapes a beam shape of the laser light, and the laser light that has passed through the beam shaping lens in a target region. A scanning unit; a condensing element that condenses the reflected light reflected in the target region; a photodetector that receives the reflected light collected by the condensing element; the laser light source; and the beam shaping lens. A focus adjustment unit that adjusts the distance between the optical detector, a distance measurement unit that measures a distance to the object based on a signal output from the photodetector, and a distance to the object that is measured by the distance measurement unit And a focus control unit that controls the focus adjustment unit according to and changes the distance between the laser light source and the beam shaping lens.
本発明によれば、物体までの距離が変化しても、適正に距離を取得可能なレーザレーダを提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, even if the distance to an object changes, the laser radar which can acquire distance appropriately can be provided.
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。
ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
The effects and significance of the present invention will become more apparent from the following description of embodiments.
However, the embodiment described below is merely an example when the present invention is implemented, and the present invention is not limited to what is described in the following embodiment.
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
図1は、本実施の形態に係るミラーアクチュエータ1の分解斜視図である。図示の如く、ミラーアクチュエータ1は、インナーユニット10と、アウターユニット20を備えている。
FIG. 1 is an exploded perspective view of a
図2は、ミラーアクチュエータ1のインナーユニット10の分解斜視図である。図示の如く、インナーユニット10は、インナーユニットフレーム11と、パンシャフト12と、パンマグネットユニット13、14と、チルトマグネットユニット15、16と、パンコイルユニット17、18と、サスペンションワイヤー19a〜19dとを備えている。
FIG. 2 is an exploded perspective view of the
インナーユニットフレーム11は、パンシャフト12を回動可能に指示する枠部材である。インナーユニットフレーム11は、正面視において長方形の輪郭を有している。インナーユニットフレーム11には、左右に並ぶ軸孔11aと、上下に並ぶ軸孔11bが形成されている。軸孔11aは、左右の側面の中心位置に配置され、軸孔11bは、上下の側面の中心に配置されている。軸孔11aには、軸受け11cが嵌め込まれ、軸孔11bには、軸受け11dが嵌め込まれる。
The
パンシャフト12には、パンコイル171、181(図3参照)とLED122を電気
的に接続する導線を通すための孔12aと、ミラー123を嵌め込むための段部12bが形成されている。また、パンシャフト12内は、パンコイル171、181とLED122を電気的に接続する導線を通すため、空洞となっている。パンシャフト12は、後述するように、ミラー123をPan方向に回動させる回転軸として利用される。
The
パンシャフト12の裏側にはLED122が装着されている。LED122は、拡散タイプ(広指向タイプ)であり、広い範囲に光を拡散させることができる。LED122からの拡散光は、後述するように、走査用のレーザ光の目標領域内での走査位置を検出するために利用される。LED122は、LED基板121に取り付けられている。LED基板121は、後方向から、パンシャフト12に取り付けられる。
An
パンマグネットユニット13、14は、それぞれ、インナーユニットフレーム11の上面および下面に装着され、チルトマグネットユニット15、16は、それぞれ、インナーユニットフレーム11の左右の側面に装着される。また、パンコイルユニット17、18は、それぞれ、パンシャフト12の上下の端部に装着される。パンコイルユニット17、18に配されたパンコイル171、181(図2には図示せず、図3参照)に電流を流入すると、パンマグネット131、141とパンコイル171、181との間に生じる電磁駆動力によって、パンシャフト12は回転方向に駆動される。さらに、インナーユニットフレーム11の下面には、サスペンションワイヤー19a〜19dの端部を固定するためのサスペンションワイヤー固定基板191、192が装着される。
The
図3は、パンコイルユニット17の構成を示す図である。図3(a)は、パンコイルユニット17を下側から見たときの分解斜視図、図3(b)は、パンコイルホルダ172を上側から見たときの斜視図、図3(c)は、パンコイルユニット17を上側から見たときの斜視図である。なお、パンコイルユニット18の構成はパンコイルユニット17と略同じであるため、図3には、パンコイルユニット17の各部の番号とともに、これらに対応するパンコイルユニット18の各部の番号が付されている。ここでは、便宜上、パンコイルユニット17について説明する。
FIG. 3 is a diagram showing a configuration of the
図3(a)を参照して、パンコイルユニット17は、パンコイル171と、パンコイルホルダ172と、ヨーク173と、サスペンションワイヤー固定基板174を備えている。
With reference to FIG. 3A, the
パンコイルホルダ172は、樹脂材料からなっている。パンコイルホルダ172には、4つのパンコイル装着部172aが設けられている。パンコイル装着部172aは、上下に貫通する略扇形の開口の周りに壁が形成された構成となっている。これら4つのパンコイル装着部172aには、それぞれ、パンコイル171が壁に沿って巻回されるようにして固着される。4つのパンコイル171は、略扇形の同じ形状を有している。4つのパンコイル171が、それぞれ、対応するパンコイル装着部172aに装着されると、パンコイル171全体の輪郭は、平面視において略円形形状になる。この状態で、4つのパンコイル171は、扇形の辺が互いに隣接するように、円周方向に均等に並ぶ。4つのパンコイル171は、一続きとなっており、ミラーアクチュエータ1が組み立てられた状態において電流を流入することにより、それぞれのパンコイル171に同じ回転方向の電磁駆動力が発生するよう、巻き方向が調整されている。
The pan coil holder 172 is made of a resin material. The pan coil holder 172 is provided with four pan
また、パンコイルホルダ172の中央には、パンシャフト12の端部を通すための軸孔172bが設けられている。また、ヨーク173の中央には、パンシャフト12の端部12dを通すための軸孔173aが設けられている。ヨーク173は、対向するパンマグネット131の磁界の作用を強める。
In addition, a
また、パンコイルホルダ172の隅は台状に盛り上がっており、この部分に、サスペンションワイヤー19a、19bを通すための2つのワイヤー孔172cと、サスペンションワイヤー19c、19dを通すための2つのワイヤー孔172dが形成されている。ワイヤー孔172c、172dは、上下に貫通している。サスペンションワイヤー固定基板174は、長方形の薄板形状を有している。
Further, the corner of the pan coil holder 172 is raised in a trapezoidal shape, and two
サスペンションワイヤー固定基板174は、ガラスエポキシ樹脂からなっている。サスペンションワイヤー固定基板174には、ワイヤー孔172c、172dに対応する位置に、サスペンションワイヤー19a、19bを通すための2つの端子穴174bと、サスペンションワイヤー19c、19dを通すための2つの端子穴174cが形成されている。端子穴174b、174cは、上下に貫通している。また、図3(c)に示すように、サスペンションワイヤー固定基板174上面の端子穴174b、174cの周りには、半田を載せるための凹部が形成されている。
The suspension
また、パンコイルホルダ172の上面には、図3(b)に示すように、円柱状の凸部172e、172fが形成されている。ヨーク173には、凸部172eに対応する位置に、2つの孔173bが形成されている。凸部172eに孔173bが通されることにより、ヨーク173がパンコイルホルダ172に位置決めされる。この状態で、ヨーク173がパンコイルホルダ172の上面に接着固定される。
Moreover, as shown in FIG.3 (b), the cylindrical
サスペンションワイヤー固定基板174には、凸部172fに対応する位置に、2つの孔174aが形成されている。サスペンションワイヤー固定基板174は、凸部172fに孔174aが通されることにより、パンコイルホルダ172に対して位置決めされる。この状態で、サスペンションワイヤー固定基板174が、パンコイルホルダ172の上面に接着固定される。これにより、図3(c)に示すパンコイルユニット17が完成する。
In the suspension
この状態で、パンコイルホルダ172の軸孔172bの位置は、ヨーク173の軸孔173aの位置に合わされる。また、パンコイルホルダ172のワイヤー孔172cの位置は、サスペンションワイヤー固定基板174の端子穴174bの位置に合わされ、パンコイルホルダ172のワイヤー孔172dの位置は、サスペンションワイヤー固定基板174の端子穴174cの位置に合わされる。
In this state, the position of the
パンコイルユニット18は、パンコイルユニット17と略同様にして構成されている。ただし、パンコイルユニット18のサスペンションワイヤー固定基板184には、サスペンションワイヤー19a〜19dが通されないため、パンコイルホルダ182にはワイヤー孔が設けられておらず、また、サスペンションワイヤー固定基板184には端子穴が設けられない。
The
図2を参照して、インナーユニット10の組立時には、まず、パンシャフト12が、軸孔11bに通され、インナーユニットフレーム11内に収容される。そして、パンシャフト12の段部12bにミラー123が嵌め込まれ、パンシャフト12の両端の軸に軸受け11dが取り付けられる。そして、この状態で、2つの軸受け11dが、インナーユニットフレーム11に形成された軸孔11bに嵌め込まれる。また、チルトシャフト25、26(図1参照)のための2つの軸受け11cが、インナーユニットフレーム11に形成された軸孔11aに嵌め込まれる。これにより、図4(a)に示す組立体が完成する。なお、図4(a)〜(d)では、便宜上、ミラー123が図示省略されている。また、図4(a)の状態において、インナーユニットフレーム11の下面には、上記のように、サスペンションワイヤー固定基板191、192が装着されている(図示省略)。
Referring to FIG. 2, when assembling
その後、図4(b)のように、パンマグネットユニット13が、インナーユニットフレ
ーム11の上面に装着される。パンマグネットユニット13は、リング状のパンマグネット131(図2参照)がパンマグネットホルダ132に接着されることにより構成されている。パンマグネット131は、周方向に4つの磁極領域に均等に区分されている。隣り合う磁極領域の磁極は、互いに異なっている。パンマグネットユニット13の装着時には、パンマグネットホルダ132が、インナーユニットフレーム11上面の溝に嵌め込まれた状態で、ネジ13a、13bがインナーユニットフレーム11の上面に螺着される。同様にして、パンマグネットユニット13と同様の構成を有するパンマグネットユニット14が、ネジ14a、14b(図2参照)により、インナーユニットフレーム11の下面に固着される。
Thereafter, as shown in FIG. 4B, the
そして、図4(c)に示すように、インナーユニットフレーム11の左右の側面にチルトマグネットユニット15、16が装着される。チルトマグネットユニット15、16は、それぞれ、リング状のチルトマグネット151、161がチルトマグネットホルダ152、162に接着されることにより構成されている。チルトマグネット151、161(図2参照)は、それぞれ、周方向に4つの磁極領域に均等に区分されている。隣り合う磁極領域の磁極は、互いに異なっている。チルトマグネットユニット16の装着時には、チルトマグネットホルダ162が、インナーユニットフレーム11の右側側面に形成された溝に嵌め込まれた状態で、ネジ16a、16bがインナーユニットフレーム11の右側面に螺着される。同様にして、チルトマグネットユニット15が、ネジ15a、15b(図2参照)によりインナーユニットフレーム11に固着される。
Then, as shown in FIG. 4C,
次に、パンコイルユニット17、18が、パンシャフト12の両端に嵌め込まれるようにして、それぞれ、パンシャフト12の両端に装着される。これにより、図4(d)の組立体が完成する。この状態において、パンコイルユニット17、18は、パンシャフト12と一体的に回動可能となる。なお、パンコイルユニット17、18のパンコイル171、181は、電流が流入することによりパンシャフト12に回転方向の電磁駆動力が生じるように配置される。
Next, the
この状態で、図5(b)に示すように、サスペンションワイヤー19a、19bが、サスペンションワイヤー固定基板174の端子穴174bと、パンコイルホルダ172のワイヤー孔172cを介して、サスペンションワイヤー固定基板191の端子穴191aに通される。同様に、サスペンションワイヤー固定基板174の端子穴174cと、パンコイルホルダ172のワイヤー孔172dを介して、サスペンションワイヤー固定基板192の端子穴192aに通される。サスペンションワイヤー19a〜19dは、それぞれ、パンコイル171、181と、LED122に電流を供給するための導線とともにサスペンションワイヤー固定基板174、191、192に半田付けられる。なお、サスペンションワイヤー固定基板191、192には、端子穴191a、192aの他に、端子穴191b、192bが形成されている。また、端子穴191aと端子穴191bは導電パターンによって電気的に接続され、端子穴192aと端子穴192bは導電パターンによって電気的に接続されている。
In this state, as shown in FIG. 5B, the
こうして、図5に示すように、インナーユニット10の組立が完了する。図5(a)は、組み立てられたインナーユニット10を前側から見た斜視図であり、図5(b)は、組み立てられたインナーユニット10を後側から見た斜視図である。この状態で、ミラー123は、パンシャフト12の周りにPan方向に回動可能となる。なお、パンコイルユニット17、18は、ミラー123のPan方向の回動に伴って、Pan方向に回動する。他方、サスペンションワイヤー固定基板191、192は、インナーユニット10の下面に固着されているため、ミラー123のPan方向の回動に伴って、Pan方向に回動しない。
Thus, as shown in FIG. 5, the assembly of the
図1に戻り、アウターユニット20は、アクチュエータフレーム21と、チルトコイルユニット22、23と、サーボユニット24と、チルトシャフト25、26と、サスペンションワイヤー27a〜27dとを備えている。
Returning to FIG. 1, the
図6を参照して、アクチュエータフレーム21は、前方が開いた枠部材からなっている。アクチュエータフレーム21の左右の側面の中央には、チルトシャフト25、26を通すための軸孔21a、21dが形成されている。また、アクチュエータフレーム21の左右の側面には、チルトコイルユニット22、23を固定するためのネジ穴21b、21c、21e、21fが形成されている。また、アクチュエータフレーム21の後側面には、サーボユニット24のピンホール箱244を通すための開口21gと、サーボユニット24を固定するためのネジ穴21h、21iが形成されている。また、アクチュエータフレーム21の後側面には、後述する保持枠310にミラーアクチュエータ1を固定するためのネジ穴21j、21kが形成されている。
Referring to FIG. 6, the
図6(b)は、チルトコイルユニット22の構成を示す図である。なお、チルトコイルユニット23の構成はチルトコイルユニット22と同じであるため、図6には、チルトコイルユニット22の各部の番号とともに、これらに対応するチルトコイルユニット23の各部の番号が付されている。ここでは、便宜上、チルトコイルユニット23について説明する。
FIG. 6B is a diagram illustrating a configuration of the
図6(b)を参照して、チルトコイルユニット22は、チルトコイル221と、チルトコイルホルダ222とを備えている。
With reference to FIG. 6B, the
チルトコイルホルダ222は、樹脂材料からなっている。チルトコイルホルダ222には、4つのチルトコイル装着部222aが設けられている。チルトコイル装着部222aは、上下に貫通する略扇形の開口の周りに壁が形成された構成となっている。これら4つのチルトコイル装着部222aには、それぞれ、チルトコイル221が壁に沿って巻回されるようにして固着される。4つのチルトコイル221は、略扇形の同じ形状を有している。4つのチルトコイル221が、それぞれ、対応するチルトコイル装着部222aに装着されると、チルトコイル221全体の輪郭は、平面視において略円形形状になる。この状態で、4つのチルトコイル221は、扇形の辺が互いに隣接するように、円周方向に均等に並ぶ。4つのチルトコイル221は、一続きとなっており、ミラーアクチュエータ1が組み立てられた状態において電流を流入することによりそれぞれのチルトコイル221とチルトマグネットユニット15との間に同じ回転方向の電磁駆動力が発生するよう、巻き方向が調整されている。
The tilt coil holder 222 is made of a resin material. The tilt coil holder 222 is provided with four tilt
チルトコイルホルダ222の中央には、チルトシャフト25を通すための円形の軸孔222bが設けられている。また、チルトコイルホルダ222の両端には、アクチュエータフレーム21に固定するためのネジ孔222c、222dが形成されている。
In the center of the tilt coil holder 222, a
チルトコイルユニット23は、チルトコイルユニット22と同様にして構成されている。ここでは、各部の詳細な説明は省略する。
The
また、図6(c)を参照して、サーボユニット24は、PSD基板241と、PSD242と、バンドパスフィルタ243と、ピンホール箱244とを備えている。
Referring to FIG. 6C, the
PSD基板241には、PSD基板241をアクチュエータフレーム21に固定するための2つのネジ孔241a、241bが形成されている。PSD基板241の背面には、サスペンションワイヤー27a、27bを通すための2つの端子穴241c(図6(c)には図示せず。図7(b)参照)が形成されている。また、PSD基板241の背面には
、サスペンションワイヤー27c、27dを通すための2つの端子穴241d(図6(c)には図示せず。図7(b)参照)が形成されている。PSD基板241には、PSD242が装着されている。PSD242は、サーボ光の受光位置に応じた信号を出力する。
Two screw holes 241 a and 241 b for fixing the
バンドパスフィルタ243は、LED122から出射される波長帯域の光のみを透過し、それ以外の波長帯域の迷光を除去する。バンドパスフィルタ243は、PSD242の表面に取り付けられ、接着固定される。
The
ピンホール箱244は、図6(d)に示すように、内部が空洞となっており、中央にピンホール244aが形成されている。ピンホール244aは、LED122から出射された拡散光のうち、一部の光を透過させる。ピンホール箱244は、遮光性のある物質からなり、ピンホール244aを透過する光以外の迷光が、PSD242に入射することを防ぐ。ピンホール箱244は、PSD基板241に取り付けられ、接着固定される。
As shown in FIG. 6D, the
図6(a)に戻り、アウターユニット20の組立時には、ネジ孔222c、222dを介して、ネジ22a、22bをネジ穴21b、21cに螺着する。これにより、チルトコイルユニット22がアクチュエータフレーム21に固着される。同様に、ネジ孔232c、232dを介して、ネジ23a、23bをネジ穴21e、21fに螺着する。これにより、チルトコイルユニット23がアクチュエータフレーム21に固着される。
Returning to FIG. 6A, when the
次に、ネジ孔241a、241bを介して、ネジ24a、24bをネジ穴21h、21iに螺着する。これにより、サーボユニット24がアクチュエータフレーム21に固着される。こうして、図1に示す構成体が組み立てられる。
Next, the
図1を参照して、サスペンションワイヤー27a〜27dは、りん青銅、ベリリウム銅等からなり、導電性に優れ、ばね性を有する。サスペンションワイヤー27a〜27dは、断面が矩形状となっている。サスペンションワイヤー27a〜27dは、互いに同じ形状および特性を持ち、パンコイル171、181とLED122への電流供給のために利用される。サスペンションワイヤー27a〜27dは、通常の状態において、後方に湾曲した形状を有している。
Referring to FIG. 1,
インナーユニット10とアウターユニット20の組立時には、まず、インナーユニット10が、アウターユニット20内に収容される。左から、チルトシャフト25の段部25aがアクチュエータフレーム21の軸孔21a(図6(a)参照)に通され、段部25bが、インナーユニットフレーム11の軸受け11cに通される(図2参照)。その後、磁気バネ用マグネットホルダ251が、チルトシャフト25の段部25cに通され、接着固定される。
When the
また、同様にして、右から、チルトシャフト26の段部26aがアクチュエータフレーム21の軸孔21dに通され、段部26bが、インナーユニットフレーム11の軸受け11c(図2参照)に通される。そして、磁気バネ用マグネットホルダ261が、チルトシャフト26の段部26cに通され、接着固定される。
Similarly, from the right, the
この状態で、チルトシャフト25、26が回動され、磁気バネ用マグネット252、262の回転方向の位置が調整される。具体的には、インナーユニット10が鉛直方向に直立した状態で、磁気バネ用マグネット252、262の各磁極領域が、チルトマグネット151、161の対応する磁極領域に正対向する位置に、磁気バネ用マグネット252、262の位置が調整される。かかる調整が終了した後、チルトシャフト25、26が、アクチュエータフレーム21に接着固定される。
In this state, the
これにより、インナーユニットフレーム11がTilt方向に回動しても、チルトシャフト25、26と磁気バネ用マグネット252、262は、回動しないよう固定される。他方、チルトマグネット151、161は、インナーユニットフレーム11と一体となって回動する。
Thereby, even if the
インナーユニットフレーム11が回動していないとき、磁気バネ用マグネット252、262の各領域の境界の位置と、チルトマグネット151、161の各領域の境界の位置は一致している。また、磁気バネ用マグネット252、262の各領域の極性は、対向するチルトマグネット151、161の各領域の極性と異なっている。したがって、チルトマグネット151、161は、それぞれ、右方向、左方向に引き付けられ、これにより、インナーユニットフレーム11に右方向および左方向の力が働く。これら2つの力は、互いに釣り合っている。このため、インナーユニットフレーム11は左右何れか一方の方向に付勢されることなく、アクチュエータフレーム21に支持された状態にある。
When the
こうして、インナーユニット10がアウターユニット20に回動可能に取り付けられると、図7(b)に示すように、サスペンションワイヤー27a、27bの一端が、サスペンションワイヤー固定基板191の端子穴191bに通され、半田付けられる。また、サスペンションワイヤー27a、27bの他端が、PSD基板241の2つの端子穴241cに通され、半田付けられる。
Thus, when the
同様に、サスペンションワイヤー27c、27dの一端が、サスペンションワイヤー固定基板192の端子穴192bに通され、半田付けられる。また、サスペンションワイヤー27c、27dの他端が、PSD基板241の2つの端子穴241dに通され、半田付けられる。サスペンションワイヤー27a〜27dは、図7(a)のようにミラー123のミラー面が水平方向に対して垂直であるときに、通常の状態から略変形することなく端子穴191b、192bと、端子穴241c、241dとを繋ぐように、後方に湾曲した形状を有する。これにより、サスペンションワイヤー27a〜27dは、インナーユニットフレーム11に極力、不要な力を加えずに、インナーユニットフレーム11がTilt方向に回動するときに必要な長さを有することできる。また、サスペンションワイヤー27a〜27dにより、インナーユニットフレーム11に取り付けられたパンコイル171、181、およびLED122に対して、電流が供給される。
Similarly, one end of each of the
また、図示しないが、チルトコイル221、231には、PSD基板241から、導線が直接接続され、電流が供給される。なお、チルトコイル221、231は、回動しないアクチュエータフレーム21に取り付けられているため、導線が直接接続されたとしても、ミラー123の回動には、影響しない。
In addition, although not shown, a conductive wire is directly connected to the tilt coils 221 and 231 from the
こうして、ミラーアクチュエータ1の組立が完了する。図7(a)は、ミラーアクチュエータ1を前方から見た斜視図、図7(b)は、ミラーアクチュエータ1を後方から見た斜視図である。この状態で、インナーユニットフレーム11は、チルトシャフト25、26の周りにTilt方向に回動可能となる。なお、パンコイルユニット17、18とサスペンションワイヤー固定基板191、192は、インナーユニットフレーム11のTilt方向の回動に伴って、Tilt方向に回動する。
Thus, the assembly of the
図7に示すアセンブル状態において、パンコイル171、181に電流を流すと、パンコイル171、181と、パンマグネット131、141に生じる電磁駆動力によってパンコイルユニット17、18とともにパンシャフト12が回動し、これにより、ミラー123が、パンシャフト12を軸としてPan方向に回動する。
In the assembled state shown in FIG. 7, when a current is passed through the pan coils 171, 181, the
ミラー123がPan方向に回動すると、パンコイルユニット17、18は一体的に回
動し、サスペンションワイヤー固定基板191、192は回動しない。したがって、サスペンションワイヤー19a、19bと、サスペンションワイヤー19c、19dは、それぞれ、長手方向に引っ張られながら、パンシャフト12を中心として、ねじれの位置に位置付けられる。このとき、サスペンションワイヤー19a〜19dは、長手方向に伸縮しないため、可撓性を有するサスペンションワイヤー固定基板191、192が上方向に引っ張られる。こうすると、サスペンションワイヤー19a〜19dとサスペンションワイヤー固定基板191、192のばね性により、パンシャフト12を中心とした、ミラー123のPan方向の回動方向と逆向きのトルクが発生する。このトルクは、サスペンションワイヤー19a〜19dとサスペンションワイヤー固定基板191、192のばね定数とパンシャフト12を中心としたミラー123の回動位置とによって算出可能な所定の値となる。このように、ミラー123がPan方向に回動した状態では、常に逆向きのトルクが発生するため、パンコイル171、181への電流の印加を中止すると、ミラー123は、回動前の位置に戻される。
When the
図7に示すアセンブル状態において、チルトコイル221、231に電流を流すと、チルトコイル221、231と、チルトマグネット151、161に生じる電磁駆動力によってパンコイルユニット17、18とともにインナーユニットフレーム11がチルトシャフト25、26を軸とするチルト方向に回動し、これにより、ミラー123が、チルト方向に回動する。
In the assembled state shown in FIG. 7, when an electric current is passed through the tilt coils 221 and 231, the
インナーユニットフレーム11がTilt方向に回動すると、チルトマグネット151は、インナーユニットフレーム11に伴って回動するが、磁気バネ用マグネット252は、チルトシャフト25に固定されているため、回動しない。このため、チルトマグネット151の領域分割の位置と、磁気バネ用マグネット252の領域分割の位置が周方向にずれる。これにより、チルトマグネット151のN極の領域の一部が、磁気バネ用マグネット252のN極の領域の一部に向かい合い、チルトマグネット151のS極の領域の一部が、磁気バネ用マグネット252のS極の領域の一部に向かい合う。このため、チルトマグネット151の各領域に、チルトマグネット151を回動前の位置に引き戻す磁力が発生する。これにより、インナーユニットフレーム11に、チルト中立位置へと向かうトルク(抗力)が加わる。このトルク(抗力)は、チルトマグネット151と磁気バネ用マグネット252の間に発生する磁力の強さと、インナーユニットフレーム11の回動位置とによって算出可能な所定の値となる。
When the
このように、ミラー123がインナーユニットフレーム11と一体になってチルト中立位置から回動すると、常に逆向きのトルクが発生するため、チルトコイル221、231への電流の印加を中止すると、ミラー123は、チルト中立位置に戻される。
Thus, when the
図8は、ミラーアクチュエータ1が装着された状態のレーザレーダ300の内部を側面から透視した模式図である。
FIG. 8 is a schematic view of the inside of the
図8を参照して、レーザレーダ300は、ミラーアクチュエータ1と、筐体301と、投射/受光窓302と、レーザユニット400と、受光ユニット500とを備える。
Referring to FIG. 8,
筐体301は、立方体形状をしており、ベース301aと、カバー301bを備える。筺体301は、内部に、ミラーアクチュエータ1と、レーザユニット400と、受光ユニット500とを収容する。筐体301の正面には、投射/受光窓302が装着される。
The
投射/受光窓302は、表面が湾曲した曲面状の透明な板からなっている。投射/受光窓302は、透明性の高い材料からなり、また、入射面と出射面に反射防止膜(ARコート)が付されている。
The projection /
図9(a)、(b)は、レーザユニット400の中心軸を通り、YZ平面に垂直な平面でレーザユニット400を切断したときの断面を模式的に示す断面図である。図9(a)は、各部材が分解された状態のレーザユニット400が示されており、図9(b)は、各部材が組み立てられた状態のレーザユニット400が示されている。図9(c)は、各部材が組み立てられた状態のレーザユニット400を前方から見た斜視図である。
9A and 9B are cross-sectional views schematically showing a cross section when the
レーザユニット400は、レーザ光源401と、ビーム整形レンズ402と、レーザホルダ411と、留めネジ412と、光透過板413と、レンズホルダ414を備えている。
The
レーザ光源401は、波長900nm程度のレーザ光を出射する。レーザ光源401は、ベース401a上にCAN401bを備えるCANパッケージ型のレーザ光源である。また、レーザ光源401は、ストライプ幅が縦に長い、高出力のブロードエリア型半導体レーザである。
The
ビーム整形レンズ402は、非球面レンズであり、出射レーザ光が、目標領域において所定の形状となるよう、出射レーザ光を収束させる。たとえば、目標領域(本実施の形態では、投射/受光窓302から前方15m程度の位置に設定される)におけるビーム形状が、縦2m、横0.2m程度の略楕円形状となるように、ビーム整形レンズ402が設計される。
The
レーザホルダ411は、アルミ等の金属によって形成されている。レーザホルダ411は、前後で外周の径が異なる略円筒形状となっている。前方には、大径部411aが形成されており、後方には、大径部411aよりも径が小さい小径部411bが形成されている。大径部411aの外周には、留めネジ412に螺着される際の滑り止めのため、ローレット加工が成されている(図9(c)参照)。大径部411aの前方の外側面には、フォーカスマグネット411dを装着するためのマグネット装着部411cが形成されている。2つのフォーカスマグネット411dは、それぞれ、方形形状であり、前後方向の長さが、マグネット装着部411cの前後方向の長さよりも大きい。2つのフォーカスマグネット411dは、互いに同じ磁極(たとえば、N極)が向き合うようにして、マグネット装着部411cに接着固定される。フォーカスマグネット411dは、マグネット装着部411cに装着された状態で、レーザホルダ411の前面よりも前方向に突出する。小径部411b外側面の後方の一部には、ネジ溝411eが設けられている。
The
また、レーザホルダ411は、内部にレンズホルダ414を収容するための円形の開口411fとレーザ光源401を収容するための円形の開口411gが形成されている。開口411fの径は、レンズホルダ414の小径部414bの外径よりもやや大きく、開口411gの径は、レーザ光源401のベース401aの径よりもやや大きい。
The
さらに、開口411fと開口411gの間には、開口411f、411gよりも径が小さいリング状の段部411hが形成され、段部411hの内側に円形の孔が形成されている。段部411hの内側の孔の径は、レーザ光源401のCAN401bの径よりもやや大きい。レーザ光源401のベース401aの前面がレーザホルダ411の段部411hに当接するまで、後方からレーザ光源401が開口411gに嵌め込まれる。これにより、レーザ光源401がレーザホルダ411に対して位置決めされ、レーザ光源401がレーザホルダ411に接着固定される。
Furthermore, between the opening 411f and the
留めネジ412は、レーザホルダ411と同様に、アルミ等の金属によって形成されている。また、留めネジ412は、内部にレーザホルダ411を収容するための開口412
aが形成された略円筒形状となっている。開口412aの径は、レーザホルダ411の小径部411bよりもやや大きい。開口412a内には、レーザホルダ411のネジ溝411eと噛み合うネジ溝412bが設けられている。また、留めネジ412の外周には、レーザホルダ411と螺着する際の滑り止めのため、ローレット加工が成されている(図9(c)参照)。
The retaining
It is a substantially cylindrical shape in which a is formed. The diameter of the
光透過板413は、光が透過可能なガラスによって形成されている。光透過板413の入射面と出射面には、目標領域からの反射光の透過率を高めるため、反射防止膜が付されている。光透過板413は、正面視において、上部が直線状にカットされたカット部413aを有する略半円形状となっている(図9(c)参照)。光透過板413は、レーザホルダ411を安定的に保持するため、前後方向の厚みがやや厚くなっている。
The
光透過板413は、目標領域からの反射光を後述する受光レンズ502(図10参照)に導くため、光透過板413によって反射光が屈折した後においても、受光レンズ502のレンズ面の全体に反射光が入射する程度の径を有している。光透過板413の中央には、レーザホルダ411を通すための円形の開口413bが形成されている。開口413bの径は、レーザホルダ411の大径部411aよりも小さく、レーザホルダ411の小径部411bよりやや大きい。
Since the
レンズホルダ414は、レーザホルダ411と同様に、アルミ等の金属によって形成されている。レンズホルダ414は、前後で外周の径が異なる略円筒形状となっている。前方には、大径部414aが形成されており、後方には、大径部414aよりも径が小さい小径部414bが形成されている。レンズホルダ414は、内部にビーム整形レンズ402を収容し、レーザ光源401から出射されたレーザ光をビーム整形レンズ402に導くための円形の開口414cが形成されている。開口414cの前方の径は、ビーム整形レンズ402の径よりもやや大きい。開口414cには、段部414dが形成されており、段部414dの部分における開口414cの径は、開口414cの前方の径よりも小さくなっている。ビーム整形レンズ402の後面の周辺部がレンズホルダ414の段部414dに当接するまで、前方からビーム整形レンズ402が開口414cに嵌め込まれる。この状態で、ビーム整形レンズ402がレンズホルダ414に接着固定される。
The
また、レンズホルダ414の小径部414bの前方の位置には、レンズホルダ414の外周に沿って、フォーカスコイル414eが巻回され、固着される。フォーカスコイル414eの巻き方向は一方向である。レーザレーダ300が組み立てられた状態において、フォーカスコイル414eに電流を流入すると、フォーカスマグネット411dとの間に生じる電磁駆動力によって、電流の流入方向に従って、レンズホルダ414が、前後方向に駆動される。
Further, a
レーザユニット400の組立時には、まず、前方からレーザホルダ411の小径部411bが光透過板413の開口413bに通される。その後、光透過板413を挟み込むようにして、後方から、留めネジ412がレーザホルダ411のネジ溝411eに螺着される。これにより、光透過板413が、レーザホルダ411の大径部411aと小径部411bとの間の段差と、留めネジ412の前面との間に挟持される。
When the
そして、この状態で、レンズホルダ414の小径部414bが、レーザホルダ411の開口411fに通される。この状態で、フォーカスコイル414eと、フォーカスマグネット411dが対向する。
In this state, the
そして、目標領域においてビームの形状が所定の形状(縦長)になるように、回転方向におけるビーム整形レンズ402の位置を調整するため、レンズホルダ414が、回転さ
れる。これにより、回転方向におけるビーム整形レンズ402の位置調整が完了する。
Then, the
なお、レーザホルダ411とレンズホルダ414には、レンズホルダ414の周方向の回転を規制するための構成が設けられるのが望ましい。たとえば、レンズホルダ414の小径部414bの外側面に、前後方向に延びる突条を設け、レーザホルダ411の開口411fの内側面に、この突条に係合する、前後方向に延びる溝を形成する。こうすると、後述のフォーカス制御によってレンズホルダ414が前後方向に移動しても、この移動の際に、レンズホルダ414が回転することがない。したがって、ビーム整形レンズ402の回転方向の位置を固定することができ、目標領域に、常に所定の形状(縦長)で、レーザ光を照射することができる。
The
こうして、図9(b)、(c)に示すレーザユニット400が組み立てられる。
Thus, the
図10は、レーザユニット400と各部材が分解された状態の受光ユニット500を前方から見た斜視図である。図11(a)は、鏡筒511を後方から見た斜視図、図11(b)は、レーザホルダ保持部512を後方から見た斜視図である。図11(c)は、各部材が組み立てられた状態の受光ユニット500を前方から見た斜視図である。
FIG. 10 is a perspective view of the
図10を参照して、受光ユニット500は、バンドパスフィルタ501と、受光レンズ502と、光検出器503と、鏡筒511と、レーザホルダ保持部512とを備える。
Referring to FIG. 10, the
バンドパスフィルタ501は、誘電体多層膜で構成されており、出射レーザ光の波長帯域の光のみを透過させる。なお、バンドパスフィルタ501は、反射光が略平行光の状態で入射されるため、簡素な膜構成のものが用いられる。
The
受光レンズ502は、フレネルレンズであり、目標領域から反射された光を集光する。フレネルレンズは、凸レンズを同心円状の領域に分割し厚みを減らしたレンズである。
The
光検出器503は、APD(アバランシェ・フォトダイオード)またはPINフォトダイオードからなり、回路基板503aに装着されている。光検出器503は、受光光量に応じた大きさの電気信号を回路基板503aに出力する。光検出器503の受光面は、複数の領域に分割されておらず、単一の受光面からなっている。また、光検出器503の受光面は、迷光の影響を抑えるため、縦横の幅が狭く構成されている(例えば1mm前後)。回路基板503aには、回路基板503aを鏡筒511に固定するための4つのネジ孔503bが形成されている。
The
鏡筒511は、光を透過しない樹脂材等により形成されている。鏡筒511には、目標領域からの反射光および出射レーザ光が遮光されないよう傾斜部511aが形成されている。また、鏡筒511は、光検出器503に反射光を導くため、前方に開口511bが形成されている。開口511bは、バンドパスフィルタ501および受光レンズ502の径よりもやや大きい。また、図11(a)に示すように、鏡筒511は、後方に開口511bよりも径の小さい開口511cが形成されている。開口511cは、バンドパスフィルタ501および受光レンズ502の径よりもやや小さい。図10に戻り、開口511bと開口511cの間には、段差511dが設けられている。さらに、鏡筒511の前面には、レーザホルダ保持部512を固定するための3つのネジ穴511eが形成されている。また、鏡筒511の左側面には、後述する保持枠310に固定されるための2つのネジ穴511fが形成されている。同様に、図11(a)に示すように、鏡筒511の右側面には、後述する保持枠310に固定されるための2つのネジ穴511gが形成されている。さらに、鏡筒511の背面には、回路基板503aを固定するための4つのネジ穴511hが形成されている。
The
レーザホルダ保持部512は、鏡筒511と同様に光を透過しない樹脂材等で形成されている。レーザホルダ保持部512は、正面視において、中央に略半形状の開口512aが形成されている。開口512aの径は、レーザユニット400の光透過板413の径よりもやや大きい。また、開口512aの前後方向の長さは、光透過板413の前後方向の厚みにレンズホルダ414の前後方向の長さを加えた長さと略同じである。開口512aの後方には、段部512bが形成されている。また、開口512aの左右の上端には、切り欠き512cが形成されている。さらに、レーザホルダ保持部512の左下隅、右上隅、および右下隅には、前方向から後方向に延びる溝512dが形成されており、溝512dの後方には、それぞれ、ネジ孔512eが形成されている(図11(b)参照)。
The laser
受光ユニット500の組立時には、まず、前方からバンドパスフィルタ501と受光レンズ502が、段差511dに当接するように開口511bに装着される。その後、後方から、光検出器503の回路基板503aが鏡筒511の背面に当てられ、回路基板503aの4つのネジ孔503bと、鏡筒511の4つのネジ穴511h(図11(a)参照)が合わされる。この状態で、4つのネジ503cが、4つのネジ孔503bを介して、鏡筒511の4つのネジ穴511hに螺着される。これにより、光検出器503が鏡筒511に装着される。
When the
次に、前方からレーザホルダ保持部512の背面が鏡筒511の前面に押し当てられ、レーザホルダ保持部512の3つのネジ孔512eが、鏡筒511の3つのネジ穴511eに合わされる。この状態で、ネジ孔512eを介して、ネジ512fが鏡筒511eのネジ穴511eに螺着される。これにより、レーザホルダ保持部512が鏡筒511に固着される。
Next, the back surface of the laser
これにより、図11(c)に示すように、受光ユニット500の組立が完了する。
Thereby, as shown in FIG.11 (c), the assembly of the
図12(a)は、レーザユニット400が受光ユニット500に組み付けられる前の状態を前方から見た斜視図である。図12(b)は、レーザユニット400が受光ユニット500に組み付けられた状態を前方から見た斜視図である。
FIG. 12A is a perspective view of the state before the
レーザユニット400を受光ユニット500に組み付ける時には、まず、レーザユニット400が、前方から、レーザホルダ保持部512の開口512aに通され、光透過板413が段部512bに当接するように押し当てられる。これにより、レンズホルダ414の前面と、レーザホルダ保持部512の前面が左右方向に一直線上に並ぶ。この状態で、2対の板ばね415が、レーザホルダ保持部512とレンズホルダ414を繋ぐように接着固定される。板ばね415は、レンズホルダ414の、上下左右方向の移動を抑制する。また、図12の状態からレンズホルダ414が前後に移動すると、板ばね415が撓み、その弾性復帰力がレンズホルダ414に付与される。
When the
なお、板ばね415の両端には、レンズホルダ414に装着するための固定基板415aと、レーザホルダ保持部512に装着するための固定基板415bが設けられている。固定基板415aには、フォーカスコイル414eの導線が接続される。また、固定基板415bには、フォーカスコイル414eに電流を供給するため、後述する回路基板600(図13参照)に対して、導線が接続される。なお、板ばね415の上下方向の幅は、光透過板413の上下方向の径よりも十分に狭く、目標領域からの反射光が板ばね415によって遮光される領域は小さい。
At both ends of the
さらに、この状態で、切り欠き512cから接着剤が流入され、光透過板413がレーザホルダ保持部512に接着固定される。こうして、図12(b)に示す構成体が組み立
てられる。
Further, in this state, an adhesive is introduced from the
図13は、筺体301のカバー301bが取り外れた状態のレーザレーダ300の分解斜視図である。なお、ミラーアクチュエータ1は、図示省略されており、レーザユニット400と受光ユニット500は組み付けられた状態で示されている。
FIG. 13 is an exploded perspective view of the
図13を参照して、保持枠310は、ベース301a上に装着された枠部材であり、鏡筒511を保持するための平板部311、312と、ミラーアクチュエータ1を保持するためのアクチュエータ保持部313を備える。
Referring to FIG. 13, holding
平板部311は、Y軸方向に延びる平板状であり、前方(Z軸正方向)にY軸正方向からYZ平面の面内方向において、Z軸正方向に近づく方向に所定の角度(たとえば、30度)で傾く傾斜部311aが形成されている。また、平板部311には、鏡筒511を固定するための2つのネジ孔311bと、レーザ光源401が電気的に接続される回路基板401cを固定するための4つのネジ穴311cが形成されている。同様に、平板部312は、Y軸正方向からYZ平面の面内方向において、Z軸正方向に近づく方向に所定の角度(たとえば、30度)で傾く傾斜部312aが形成された平板である。平板部312は、鏡筒511を固定するための2つのネジ孔312bと、後述する回路基板600を固定するための4つのネジ穴312cが形成されている。
The
アクチュエータ保持部313は、Y軸方向に延びる平板状であり、後方(Z軸負方向)にY軸正方向からYZ平面の面内方向において、Z軸負方向に近づく方向に所定の角度(たとえば、15度)で傾く傾斜部313a、313eが形成されている。また、アクチュエータ保持部313には、傾斜部313aに平行してX軸正方向に延びる鍔部313bが形成されている。鍔部313bには、ミラーアクチュエータ1を固定するためのネジ孔313cが形成されている。同様に、アクチュエータ保持部313には、傾斜部313eに平行してX軸負方向に延びる鍔部313fが形成されており、鍔部313fには、ミラーアクチュエータ1を固定するためのネジ孔313gが形成されている。
The
回路基板401cは、レーザ光源401(図9(a)参照)を電気的に接続するための回路基板である。回路基板401cには、平板部311に固定されるための4つのネジ孔401dが形成されている。
The
回路基板600は、CPUやメモリ等を備え、レーザ光源401用の回路基板401cと、光検出器503用の回路基板503a(図10参照)と、ミラーアクチュエータ1のPSD基板241(図7参照)と、板ばね415の固定基板415b(図12参照)に電気的に接続される。
The
レーザレーダ300の組立時には、まず、鏡筒511が平板部311と平板部312の間に収容され、鏡筒511の2つのネジ穴511fが平板部311の2つのネジ孔311bに合わされ、鏡筒511の2つのネジ穴511g(図11(a)参照)が平板部312の2つのネジ孔312bに合わされる。この状態で、2つのネジ311dが、2つのネジ孔311bを介して、2つのネジ穴511fに螺着される。同様に、2つのネジ312dが、2つのネジ孔312bを介して、2つのネジ穴511g(図11(a)参照)に螺着される。これにより、受光ユニット500とレーザユニット400が、Y軸正方向からYZ平面の面内方向においてZ軸負方向に近づくように所定の角度(たとえば、60度)で傾くように保持枠310に取り付けられる。この状態で、鏡筒511の傾斜部511aは、Z軸に平行となる。
When the
次に、図13に戻り、回路基板401cの4つのネジ孔401dが平板部311の4つ
のネジ穴311cに合わされる。この状態で、4つのネジ401eが、4つのネジ孔401dを介して、4つのネジ穴311cに螺着される。これにより、回路基板401cが、保持枠310に取り付けられる。また、同様に、回路基板600の4つのネジ孔600aが平板部312の4つのネジ穴312cに合わされ、この状態で、4つのネジ600bが、4つのネジ孔600aを介して、4つのネジ穴312cに螺着される。これにより、回路基板600が、保持枠310に取り付けられる。
Next, returning to FIG. 13, the four
その後、ミラーアクチュエータ1のネジ穴21j(図7(b)参照)が、ネジ孔313cに合わされ、ミラーアクチュエータ1のネジ穴21k(図7(b)参照)が、ネジ孔313gに合わされる。この状態で、ネジ313dが、ネジ孔313cを介して、ミラーアクチュエータ1のネジ穴21j(図7(b)参照)に螺着され、ネジ313hが、ネジ孔313gを介して、ミラーアクチュエータ1のネジ穴21k(図7(b)参照)に螺着される。
Thereafter, the
こうして、ミラーアクチュエータ1が保持枠310に固着され、図14に示す構成体が組み立てられる。図14は、筺体301のカバー301bが取り外された状態のレーザレーダ300を示す斜視図である。最後に、ベース301aにカバー301b(図8参照)が取り付けられ、レーザレーダ300の組立が完了する。
Thus, the
この状態で、ミラーアクチュエータ1は、ミラー123のミラー面が、Y軸正方向からYZ平面の面内方向において、Z軸正方向に近づくように所定の角度(たとえば、15度)で傾くように配置される。また、前述の如く、受光ユニット500とレーザユニット400は、Y軸正方向からYZ平面の面内方向において、Z軸正方向に近づくように所定の角度(たとえば、30度)で傾くように配置されている。したがって、ミラーアクチュエータ1は、ミラー123が中立位置にあるとき、ミラー123のミラー面とレーザ光源401から出射されるレーザ光の入射角は、所定の角度となる(たとえば、45度)。なお、「中立位置」とは、ミラー123がミラーアクチュエータ1によって回動されず、図7の前後方向に垂直となる位置をいう。中立位置において、ビーム整形レンズ402からのレーザ光は、ミラー123の略中心に入射する。
In this state, the
このようにレーザ光源401とミラーアクチュエータ1を配置することにより、ミラー123が中立位置にあるときにレーザ光源401から出射されたレーザ光は、ミラー123により反射されてZ軸正方向に進むようになる。このとき、鏡筒511の上部(Y軸正方向)には、傾斜部511aが設けられており、光透過板413の上部(Y軸正方向)は、カット部413aにより、カットされているため、出射レーザ光は、これらの部材により、遮光されない。また、同様に、目標領域からの反射光についても、遮光されず、適正にミラーアクチュエータ1のミラー123に反射光が導かれる。
By arranging the
図8に戻り、ミラーアクチュエータ1は、前述のように、ビーム整形レンズ402を透過した出射レーザ光と目標領域からの反射光が入射するミラー123と、このミラー123を2つの軸の周りに回動させるための機構とを備える。ミラー123が回動することにより、目標領域において出射レーザ光が走査される。レーザ光は、目標領域において、X−Z平面に平行な複数の走査ラインに沿ってスキャンされる。各走査ラインに沿ってレーザ光を走査させるために、ミラー123は、Pan方向の他、Tilt方向にも駆動される。また、走査ラインを変更するために、ミラー123がTilt方向に駆動される。
Returning to FIG. 8, as described above, the
目標領域からの反射光は、出射レーザ光が目標領域へと向かう光路を逆行して、ミラー123に入射する。ミラー123に入射した反射光は、ミラー123により反射され、カット部413aよりも上部の領域(図12(c)参照)においては、遮光されず、開口511bを通過し、バンドパスフィルタ501を介して、受光レンズ502のレンズ面の上
部に入射される。また、カット部413aよりも下部(図12(c)参照)においては、目標領域からの反射光は、光透過板413を透過し、バンドパスフィルタ501を介して、受光レンズ502のレンズ面の下部に入射される。こうして、受光レンズ502の上部と下部に入射した反射光は、受光レンズ502によって、光検出器503に収束される。
The reflected light from the target area travels back along the optical path of the emitted laser beam toward the target area and enters the
かかる反射光の挙動は、ミラー123がどのような回動位置にあっても同じである。すなわち、ミラー123がどのような回動位置にあっても、目標領域からの反射光は、出射レーザ光の光路を逆行し、ビーム整形レンズ402の光軸に平行に進んで、受光レンズ502に入射する。
The behavior of the reflected light is the same regardless of the rotation position of the
回路基板600は、光検出器503からの信号に基づいて、目標領域における物体の有無および物体までの距離を測定する。具体的には、レーザ光が出射されたタイミングと、光検出器503から信号が出力されたタイミングとの時間差から、この物体までの距離が測定される。また、回路基板600は、測定した距離に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置を調整する。レーザレーダ300の回路構成は、追って図17を参照して説明する。
The
図15は、レーザユニット400のフォーカス調整時の動作を説明する図である。図15(a)、図15(b)は、レーザホルダ保持部512に組み付けられた状態のレーザユニット400を図9(b)と同様の平面で切断したときの断面を模式的に示す断面図である。図15(a)には、電圧が印加されておらず、電流が流入されていない状態のレーザユニット400が示されており、図15(b)には、正の電圧が印加され、電流が流入されている状態のレーザユニット400が示されている。なお、図中、円に黒点のマークおよび円にバツのマークは、電流が流れる方向を示す。円に黒点のマークは図面参照射に向かってくる方向を示し、円にバツのマークは図面参照者から遠ざかる方向を示す。
FIG. 15 is a diagram for explaining the operation of the
図15(a)を参照して、前述の如く、フォーカスコイル414eには、フォーカスマグネット411dのN極の領域が対向している。また、板ばね415は、変形しておらず、レーザホルダ保持部512の前面からレンズホルダ414の前面に直線上に張られている。この状態では、フォーカスコイル414eには、電流が流入されていないため、レンズホルダ414に駆動力は加わっていない。
Referring to FIG. 15A, as described above, the
この状態で、フォーカスコイル414eに対して、正の電圧が印加されると、図15(b)に示すように、フォーカスコイル414eに対して電流が流入され、フォーカスマグネット411dとの間に生じる電磁駆動力によって、フォーカスコイル414eに対して、前方向の駆動力が発生する。これにより、図15(b)に示すように、レンズホルダ414が前方向に変位する。なお、このとき、加える電圧値が大きくなると、流入される電流量が大きくなり、フォーカスコイル414eに対して発生する駆動力も大きくなる。
In this state, when a positive voltage is applied to the
また、図15(a)の状態において、フォーカスコイル414eに対して、負の電圧が印加されると、図15(b)に示す電流の方向と逆向きに電流が流れ、レンズホルダ414は、後ろ方向に変位する。このようにして、レンズホルダ414が前後方向に変位される。レンズホルダ414が前後方向に変位すると、前後方向の変位量に応じて、板ばね415の弾性復帰力が大きくなる。この復帰力と、フォーカスコイル414eに付与される前後方向の駆動力とが釣り合う位置に、レンズホルダ414が停止する。
In the state of FIG. 15A, when a negative voltage is applied to the
フォーカス調整時には、フォーカスコイル414eに印加される電圧が、オンフォーカス位置に対応する値に調整される。これにより、ビーム整形レンズ402がオンフォーカス位置に位置付けられる。
At the time of focus adjustment, the voltage applied to the
なお、電圧の印加が中止されると、板ばね415の弾性復帰力によって、レンズホルダ414が図15(a)の状態に戻される。この状態が、レンズホルダ414のホームポジション(初期位置)となる。また、ホームポジションにおいて、レンズホルダ414と、レーザホルダ411の間には、前後方向に隙間があり、この状態で、負の電圧を印加すると、この位置からさらに、後ろ方向にもレンズホルダ414を位置付けることができる。
When the application of voltage is stopped, the
図16(a)、図16(b)は、ミラー123の位置を検出するためのサーボ光学系を説明する図である。図16(a)には、ミラーアクチュエータ1の一部断面図とレーザ光源401のみが示されている。
FIGS. 16A and 16B are diagrams illustrating a servo optical system for detecting the position of the
図16(a)を参照して、上述のように、ミラーアクチュエータ1には、LED122と、ピンホール箱244と、PSD基板241と、PSD242が配されている。
Referring to FIG. 16A, as described above, the
LED122、PSD242およびピンホール244aは、ミラーアクチュエータ1のミラー123が上記中立位置にあるときに、LED122がピンホール箱244のピンホール244aとPSD242の中心に向き合うように配置されている。すなわち、ミラー123が中立位置にあるとき、LED122から出射されピンホール244aを通るサーボ光が、PSD242の中心に垂直に入射するよう、ピンホール箱244およびPSD242が配置されている。また、ピンホール箱244は、LED122とPSD242の中間位置よりもPSD242に近い位置に配置されている。
The
ここで、LED122から拡散するように発せられたサーボ光は、その一部が、ピンホール244aを通過し、PSD242によって受光される。ピンホール244a以外の領域に入射されたサーボ光は、ピンホール箱244によって遮光される。PSD242は、サーボ光の受光位置に応じた電流信号を出力する。
Here, a part of the servo light emitted so as to diffuse from the
たとえば、図16(b)のようにミラー123が破線で示す中立位置から矢印方向に回動すると、LED122の拡散光(サーボ光)のうちピンホール244aを通る光の光路は、LP1からLP2へと変位する。その結果、PSD242上におけるサーボ光の照射位置が変化し、PSD242から出力される位置検出信号が変化する。この場合、LED122からのサーボ光の発光位置と、PSD242の受光面上におけるサーボ光の入射位置は一対一に対応する。したがって、PSD242にて検出されるサーボ光の入射位置によって、ミラー123の位置を検出することができ、結果、目標領域における走査レーザ光の走査位置を検出することができる。
For example, as shown in FIG. 16B, when the
図17は、レーザレーダ300の回路構成を示す図である。なお、同図には、便宜上、レーザレーダ300の主要な構成が併せて示されている。図示の如く、レーザレーダ300は、PSD信号処理回路601と、サーボLED駆動回路602と、アクチュエータ駆動回路603と、フォーカス調整回路604と、スキャンLD駆動回路605と、PD信号処理回路606と、DSP607を備えている。
FIG. 17 is a diagram illustrating a circuit configuration of the
PSD信号処理回路601は、PSD242からの出力信号をもとに求めた位置検出信号をDSP607に出力する。サーボLED駆動回路602は、DSP607からの信号をもとに、LED122に駆動信号を供給する。アクチュエータ駆動回路603は、DSP607からの信号をもとに、ミラーアクチュエータ1を駆動する。具体的には、目標領域においてレーザ光を所定の軌道に沿って走査させるための駆動信号がミラーアクチュエータ1に供給される。
The PSD
フォーカス調整回路604は、DSP607からの信号をもとに、フォーカスコイル414e(図15参照)に電圧を印加し、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置を調整
する。
The
スキャンLD駆動回路605は、DSP607からの信号をもとに、レーザ光源401に駆動信号を供給する。具体的には、目標領域にレーザ光を照射するタイミングで、パルス状の駆動信号(電流信号)がレーザ光源401に供給される。
The scan
PD信号処理回路606は、光検出器503の受光光量に応じた電圧信号を増幅およびデジタル化してDSP607に供給する。
The PD
DSP607は、PSD信号処理回路601から入力された位置検出信号をもとに、目標領域におけるレーザ光の走査位置を検出し、ミラーアクチュエータ1の駆動制御や、レーザ光源401の駆動制御等を実行する。また、DSP607は、PD信号処理回路606から入力される電圧信号に基づいて、目標領域内のレーザ光照射位置に物体が存在するかを判定し、同時に、レーザ光源401から出力されるレーザ光の照射タイミングと、光検出器503にて受光される目標領域からの反射光の受光タイミングの間の時間差をもとに、物体までの距離を測定する。さらに、DSP607は、測定した物体までの距離に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置の調整を実行する。
The
図18は、目標領域におけるレーザ光の走査制御を示す図である。 FIG. 18 is a diagram illustrating laser beam scanning control in a target area.
本実施の形態では、水平方向の3つの走査ラインL1〜L3が、目標領域に設定される。DSP607は、これら走査ラインL1〜L3をレーザ光が左から右に走査するよう、ミラーアクチュエータ1を制御する。レーザ光は、各走査ラインL1〜L3を一定の速度で走査する。また、レーザ光は、各走査ラインL1〜L3の開始位置Psよりも前方の位置から終了位置Peよりも後方の位置まで、各走査ラインL1〜L3を走査する。かかる制御は、DSP607が、PSD242上に設定された目標軌道をサーボ光が追従するように、ミラーアクチュエータ1を制御することにより行われる。すなわち、図18に示す3つの走査ラインL1〜L3に沿ってレーザ光が目標領域を走査すると、サーボ光も、3つの軌道に沿ってPSD242上を走査する。DSP607は、かかる軌道を目標軌道としてテーブル等により保持し、この目標軌道をサーボ光が追従するように、ミラーアクチュエータ1を制御する。
In the present embodiment, three horizontal scanning lines L1 to L3 are set as the target area. The
目標領域におけるレーザ光の走査は、最上段の走査ラインL1から始められ、次に走査ラインL2、最後に走査ラインL3へと移行する。走査ラインL1から走査ラインL3まで走査が終わると、走査ラインL1に戻って、目標領域に対する次の走査が行われる。 Scanning of the laser beam in the target region starts from the uppermost scanning line L1, then moves to the scanning line L2, and finally to the scanning line L3. When scanning from the scanning line L1 to the scanning line L3 is completed, the scanning returns to the scanning line L1 and the next scanning for the target area is performed.
DSP607は、走査位置が各走査ラインL1〜L3の開始位置Psに到達したタイミングで、レーザ光源401をパルス状に発光させる。そして、その後、走査位置が終了位置Peに到達するまで、一定の時間間隔Δt毎に、レーザ光源401をパルス状に発光させる。なお、図18中の黒丸は、レーザ光の照射タイミングを模式的に示すものである。
The
なお、本実施の形態では、レーザ光が一定の速度で走査されながら、一定の時間間隔Δt毎にパルス状に発光されるため、目標領域におけるレーザ光の照射位置の変位Δpも一定となる。また、ミラーアクチュエータ1によって一定の時間間隔Δt毎に制御されるミラー123の角度も、一定となる。
In the present embodiment, the laser light is emitted at a constant time interval Δt while being scanned at a constant speed, so that the displacement Δp of the irradiation position of the laser light in the target region is also constant. In addition, the angle of the
図19は、物体までの距離と焦点距離との関係を示す図である。図19には、レーザレーダ300と、所定の走査ライン上を所定の発光タイミングT1〜Tnで走査するレーザ光P1〜Pnと、検出物体として、異なる距離に立つ人物H1〜H3が示されている。また、ビーム整形レンズ402の焦点距離が破線で示されている。
FIG. 19 is a diagram illustrating the relationship between the distance to the object and the focal length. FIG. 19 shows a
図19を参照して、本実施の形態では、焦点距離は、略15m程度dとなるように、ビーム整形レンズ402のフォーカス調整がなされている。人物H1は、焦点距離の15mよりもややレーザレーダ300の方向に近づく位置に立っている。人物H2は、焦点距離の15mよりもレーザレーダ300の方向にかなり近づく位置(たとえば、略10m)に立っている。人物H3は、焦点距離の15mよりもレーザレーダ300からかなり遠ざかる位置(たとえば、略20m)に立っている。
Referring to FIG. 19, in the present embodiment, focus adjustment of
この状態で、所定の走査ライン上に沿ってレーザ光を走査すると、人物H2にレーザ光P2〜P4が照射され、また、人物H1にレーザ光P6、P7が照射され、人物H3にレーザ光P10が照射される。 When the laser beam is scanned along a predetermined scanning line in this state, the person H2 is irradiated with the laser beams P2 to P4, the person H1 is irradiated with the laser beams P6 and P7, and the person H3 is irradiated with the laser beam P10. Is irradiated.
図20(a)、(c)、(d)は、各人物H1、H2、H3の位置におけるレーザ光のビーム形状と大きさを模式的に示す図である。図20(b)には、比較例として、水平方向に延びる楕円形状のビームが照射されたときの図20(a)の同様の位置におけるビーム形状を模式的に示した図が示されている。 20A, 20C, and 20D are diagrams schematically showing the beam shape and size of laser light at the positions of the persons H1, H2, and H3. FIG. 20B schematically shows a beam shape at the same position in FIG. 20A when an elliptical beam extending in the horizontal direction is irradiated as a comparative example. .
図20(a)には、人物H1の位置における所定の連続する発光タイミングで照射されたレーザ光P5〜P8のビーム形状が示されている。人物H1は焦点距離の15mと略同じ距離に位置するため、レーザ光P5〜P8のビームは、鉛直方向に延びる楕円形状に適正に収束されている。互いに隣り合うレーザ光P5〜P8のビームは、互いに重ならず、ごくわずかな隙間S1となるように、目標領域に照射されている。この場合、レーザ光P5、P8は、物体によって反射されないため、この領域では、物体が存在しないことが検出される。また、レーザ光P6、P7は、人物H1によって反射され、レーザ光の出射タイミングと反射光の受光タイミングの差から、この領域では、人物H1の位置の距離情報が得られる。 FIG. 20A shows the beam shapes of the laser beams P5 to P8 irradiated at a predetermined continuous light emission timing at the position of the person H1. Since the person H1 is located at substantially the same distance as the focal length of 15 m, the beams of the laser beams P5 to P8 are properly converged into an elliptical shape extending in the vertical direction. The beams of the laser beams P5 to P8 adjacent to each other are irradiated on the target area so as not to overlap each other and to form a very small gap S1. In this case, since the laser beams P5 and P8 are not reflected by the object, it is detected that no object exists in this region. The laser beams P6 and P7 are reflected by the person H1, and distance information on the position of the person H1 is obtained in this region from the difference between the laser beam emission timing and the reflected light reception timing.
このように、レーザレーダ300は、焦点距離の15m近辺の物体に対しては、適正に距離情報を得ることができる。ここで、水平方向において、得られる距離情報の単位面積あたりの分解能(距離情報の数)は、一定の時間間隔Δtに対応するレーザ光の照射間隔Δp1に依存する。
As described above, the
レーザ光の照射間隔Δp1よりも、ビームの径が必要以上に大きいと、得られる分解能に対して、得られる距離情報は精度の低いものとなる。たとえば、図20(b)の比較例に示すように、水平方向に延びる楕円形状となるようにレーザ光P5’〜P8’が照射されると、全ての発光タイミングにおいて、人物H1からの反射光が受光され、全ての位置において、人物H1の位置の距離情報が得られることとなる。このように、比較例では、図20(a)と同等の分解能でありながらも、得られる距離情報の精度は低いものとなる。 When the beam diameter is larger than necessary than the laser light irradiation interval Δp1, the obtained distance information has low accuracy with respect to the obtained resolution. For example, as shown in the comparative example of FIG. 20B, when the laser beams P5 ′ to P8 ′ are irradiated so as to have an elliptical shape extending in the horizontal direction, the reflected light from the person H1 at all emission timings. Is received, and distance information of the position of the person H1 is obtained at all positions. As described above, in the comparative example, the accuracy of the obtained distance information is low although the resolution is equivalent to that in FIG.
したがって、たとえば、レーザレーダ300が人物を主な検出対象とするセキュリティ用途として用いられる場合は、レーザレーダの走査方向を水平方向に設定し、水平方向のビーム径が小さくなるよう、ビーム形状が整形されるのが望ましい。
Therefore, for example, when the
しかし、レーザ光の照射間隔Δp1よりも、ビーム径が必要以上に小さいと、互いに隣り合うレーザ光の隙間が大きくなり、小さい物体の検出が困難となる。したがって、単位面積あたりの分解能に対して、精度良く距離情報が得られ、且つ、小さい物体を漏れなく検出するためには、互いに隣り合うビームの隙間は、ごくわずかとなるか、もしくは、互いに隣り合うビームがやや重なり合う程度に設定されるのが望ましい。本実施の形態では、単位面積あたりの分解能に対して、より精度の良い距離情報を得るために、焦点距離に
おいて、互いに隣り合うレーザ光のビーム形状の隙間S1が、ごくわずかとなるように設定される。
However, if the beam diameter is smaller than necessary than the laser beam irradiation interval Δp1, the gap between the adjacent laser beams becomes large, making it difficult to detect a small object. Therefore, in order to obtain accurate distance information with respect to the resolution per unit area and detect a small object without omission, the gap between adjacent beams is very small or adjacent to each other. It is desirable to set the matching beams so that they overlap slightly. In the present embodiment, in order to obtain more accurate distance information with respect to the resolution per unit area, the gap S1 between the beam shapes of adjacent laser beams is set to be very small at the focal length. Is done.
図20(c)には、人物H2の位置における所定の連続する発光タイミングで照射されたレーザ光P1〜P5のビーム形状が示されている。人物H2は焦点距離の15mよりもレーザレーダ300にかなり近い位置(たとえば、10m)に位置している。
FIG. 20C shows the beam shapes of the laser beams P1 to P5 irradiated at a predetermined continuous light emission timing at the position of the person H2. The person H2 is located at a position (for example, 10 m) that is considerably closer to the
この位置におけるレーザ光P1〜P5は、焦点が一致していないため、収差により、ビーム形状がやや不明瞭となっている。しかし、図20(c)の場合、図18(a)の場合よりも、レーザレーダ300に対して近距離であるため、レーザレーダ300に入射する反射光量は大きく、このため、距離情報の取得に対する収差の影響は軽微である。
Since the laser beams P1 to P5 at these positions are out of focus, the beam shape is slightly unclear due to aberration. However, in the case of FIG. 20C, since the distance is closer to the
また、この位置におけるレーザ光P1〜P5のビーム径の大きさは、図20(a)に示す焦点距離に近い位置におけるビーム径よりもかなり小さくなる。また、一定の時間間隔Δtに対応するレーザ光の照射間隔Δp2も、図20(a)に示す焦点距離に近い位置における照射間隔Δp1よりも狭くなる。 Further, the beam diameters of the laser beams P1 to P5 at this position are considerably smaller than the beam diameters at positions close to the focal length shown in FIG. Further, the laser light irradiation interval Δp2 corresponding to the constant time interval Δt is also narrower than the irradiation interval Δp1 at a position close to the focal length shown in FIG.
この場合、レーザ光P1、P5は、物体によって反射されず、この領域では、物体が存在しないことが検出される。また、レーザ光P2〜P4は、人物H2によって反射され、レーザ光の出射タイミングと反射光の受光タイミングの差から、この領域において、人物H2の位置の距離情報が得られる。 In this case, the laser beams P1 and P5 are not reflected by the object, and it is detected that no object exists in this region. Further, the laser beams P2 to P4 are reflected by the person H2, and distance information of the position of the person H2 is obtained in this region from the difference between the emission timing of the laser beam and the light reception timing of the reflected light.
このように、図20(c)の場合、人物H2に対して、3回の発光タイミングにおけるレーザ光P2〜P4が照射され、この距離情報が得られる。すなわち、水平方向における、図20(a)と同じ単位面積あたりに対する距離情報の分解能は、図20(a)の場合よりも高くなっている。なお、図20(c)の場合、レーザ光P1〜Pnの照射範囲の幅が狭くなるため、レーザ光P1〜Pn全体によって得られる距離情報の分解能は、図20(a)の場合と変わらない。このように、距離情報を取得可能な範囲は、図20(a)よりも狭くなる。 In this way, in the case of FIG. 20C, the person H2 is irradiated with the laser beams P2 to P4 at the three light emission timings, and this distance information is obtained. That is, the resolution of the distance information for the same unit area in FIG. 20A in the horizontal direction is higher than that in the case of FIG. In the case of FIG. 20C, since the width of the irradiation range of the laser beams P1 to Pn is narrowed, the resolution of the distance information obtained by the entire laser beams P1 to Pn is not different from the case of FIG. . Thus, the range in which the distance information can be acquired is narrower than that in FIG.
以上のように、レーザレーダ300は、焦点距離よりも近距離にある物体については、距離情報を取得可能な範囲は狭くなるが、適正に距離情報を取得し得る。
As described above, the
図20(d)には、人物H3の位置における所定の連続する発光タイミングで照射されたレーザ光P9〜P11のビーム形状が示されている。人物H3は、上述のように、焦点距離の15mよりもレーザレーダ300にかなり遠い位置(たとえば、20m)に位置している。
FIG. 20D shows the beam shapes of the laser beams P9 to P11 irradiated at a predetermined continuous light emission timing at the position of the person H3. As described above, the person H3 is located at a position (for example, 20 m) far from the
この位置におけるレーザ光P9〜P11は、焦点が一致しておらず、収差により、ビーム形状がかなり不明瞭となっている。さらに、図20(d)の場合、レーザレーダ300に対して遠距離であるため、レーザレーダ300に入射する反射光量もかなり小さくなる。
The laser beams P9 to P11 at this position are out of focus and the beam shape is considerably unclear due to aberration. Further, in the case of FIG. 20D, the amount of reflected light incident on the
また、この位置におけるレーザ光P9〜P11のビーム径の大きさは、図20(a)に示す焦点距離に近い位置におけるビーム径よりもかなり大きくなる。また、一定の時間間隔Δtに対応するレーザ光の照射間隔Δp3も、図20(a)に示す焦点距離に近い位置における照射間隔Δp1よりもかなり広くなる。 Further, the beam diameters of the laser beams P9 to P11 at this position are considerably larger than the beam diameter at a position close to the focal length shown in FIG. Also, the laser light irradiation interval Δp3 corresponding to the constant time interval Δt is considerably wider than the irradiation interval Δp1 at a position close to the focal length shown in FIG.
この場合、レーザ光P9、P11は、物体によって反射されず、この領域では、物体が存在しないことが検出される。また、レーザ光P10は、人物H3によって反射されるが
、レーザレーダ300に対して入射する反射光量が小さく、光検出器503から出力される信号の強度が閾値を超えず、距離情報を適正に取得できない惧れがある。
In this case, the laser beams P9 and P11 are not reflected by the object, and it is detected that no object exists in this region. The laser beam P10 is reflected by the person H3, but the amount of reflected light incident on the
このように、図20(d)の場合、人物H3に対して、1回の発光タイミングにおけるレーザ光P10が照射される。すなわち、水平方向における、図20(a)と同じ単位面積あたりに対する分解能は、図20(a)の場合よりも低くなっている。 As described above, in the case of FIG. 20D, the person H3 is irradiated with the laser beam P10 at one emission timing. That is, the resolution in the horizontal direction with respect to the same unit area as in FIG. 20A is lower than that in the case of FIG.
以上のように、レーザレーダ300は、焦点距離よりもかなり遠距離にある物体については、適正に距離情報を取得できない惧れがあり、さらに、水平方向における単位面積あたりの距離情報の分解能も劣化することとなる。
As described above, there is a possibility that the
したがって、検出対象とする物体の距離が遠距離になった場合、距離情報の取得精度に悪影響を及ぼすこととなる。 Therefore, when the distance of the object to be detected becomes a long distance, the distance information acquisition accuracy is adversely affected.
そこで、本実施の形態では、所定の走査タイミングにおいて検出した距離情報のうち、最も遠距離の距離情報に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス調整制御が行われる。すなわち、検出された物体のうち最も遠距離の物体にフォーカスが合うように、ビーム整形レンズ402の位置が制御される。
Therefore, in the present embodiment, focus adjustment control of the
かかる制御のために、DSP607のメモリには、あらかじめ、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置と、フォーカスコイル414eに印加される電圧値とを対応づけたテーブル(フォーカス位置テーブルTf)が保持される。
For this control, the
図21は、フォーカス位置テーブルTfの構成を示す図である。 FIG. 21 is a diagram showing the configuration of the focus position table Tf.
フォーカス位置テーブルTfの構築時には、まず、所定の距離の位置に、検出対象として平坦な面が置かれ、この平坦な面に対して、レーザ光源401からレーザ光が照射される。次に、フォーカスコイル414e(図15参照)に電圧が印加され、ビーム整形レンズ402が所定の位置に移動される。そして、印加される電圧を変化させてビーム整形レンズ402を前後方向に移動させながら、光検出器503から出力される信号がモニタされる。光検出器503から出力される信号の強度が最大となったとき、平坦な面に対して、フォーカスがあったとして、そのときの電圧値Vnが当該距離に対応づけられて、フォーカス位置テーブルTfに記述される。同様にして、所定の距離単位(たとえば、1m単位)で平坦な面の位置を変更して、フォーカスがあったときの電圧値Vnが求められ、求められた電圧値Vnが当該距離に対応づけられて、フォーカス位置テーブルTfに記述される。このようにして、図21に示すフォーカス位置テーブルTfが構築される。
When constructing the focus position table Tf, first, a flat surface is placed as a detection target at a predetermined distance, and laser light is emitted from the
図22は、ビーム整形レンズ402のフォーカス制御の流れを示す図である。
FIG. 22 is a diagram showing a flow of focus control of the
図22を参照して、DSP607は、まず、所定の距離を基準距離D(たとえば、15m)として設定し、基準距離Dに対応するフォーカス位置にビーム整形レンズ402を移動させるための電圧値Vn(距離15mの場合、電圧値V6)を、図21に示すフォーカス位置テーブルTfから取得する(S11)。そして、DSP607は、走査開始タイミングであるかを判定する(S12)。走査開始タイミングでない場合(S12:NO)、走査開始タイミングになるまで処理を待機する(S12:NO)。走査開始タイミングになると(S12:YES)、DSP607は、フォーカスコイル414eに取得した電圧値Vnを印加し、基準距離Dに応じたフォーカス位置にビーム整形レンズ402を位置付ける(S13)。
Referring to FIG. 22, the
そして、DSP607は、ミラーアクチュエータ1のミラー123を駆動しながら(S
14)、レーザ光源401をパルス発光させる(S15)。これにより、DSP607は、所定の走査ライン上に沿ってレーザ光を走査させる。そして、DSP607は、光検出器503から出力された信号に基づいて、各発光タイミングと受光タイミングの時間差から、各走査位置における距離情報を取得する(S16)。その後、DSP607は、走査が終了したかを判定する(S17)。走査が終了していない場合(S17:NO)、S14〜S16の処理が繰り返される。
Then, the
14) Pulse light emission of the laser light source 401 (S15). As a result, the
走査が終了すると(S17:YES)、DSP607は、取得した距離情報のうち、最も遠い距離Dmを取得する(S18)。そして、最も遠い距離Dmと走査時にフォーカス位置を合わせた基準距離Dの差(絶対値)が閾値Ds以上かを判定する(S19)。最も遠い距離Dmと基準距離Dの差が閾値Ds以上でない場合(S19:NO)、フォーカス位置の調整は行わず、処理をS12に戻す。最も遠い距離Dmと基準距離Dの差が閾値Ds以上の場合(S19:YES)、DSP607は、図21に示すフォーカス位置テーブルTfから、最も遠い距離Dmに最も近い距離の電圧値Vnを取得する(S20)。たとえば、走査時に取得された距離情報のうち、最も遠い距離が19mであった場合、電圧値V10が取得される。そして、DSP607は、最も遠い距離Dmを基準距離Dに設定し(S21)、処理をS12に戻す。これにより、次回の走査時では、今回の走査時に取得した最も遠い距離にフォーカスが合うように、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置が調整される。
When the scanning is completed (S17: YES), the
以上のようにして、走査するごとに、直前の走査時に取得した最も遠い距離情報に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置が制御される。したがって、検出対象とする物体の距離が遠距離となった場合においても、適正に距離情報を取得することができる。
As described above, every time scanning is performed, the focus position of the
以上、本実施の形態によれば、検出対象物体の距離に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置が調整されるため、物体が移動して物体までの距離が変化しても、物体の距離情報を適正に取得できる。
As described above, according to the present embodiment, since the focus position of the
また、本実施の形態によれば、検出対象物体の距離情報のうち、最も遠い距離に応じて、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置が調整されるため、目標領域に複数の検出対象物体があったとしても、複数の検出対象物体に対して、好適に距離情報を取得できる。すなわち、最も遠い物体にフォーカスが合わせられるため、それよりも近距離にある物体についても距離を測定することができる。
Further, according to the present embodiment, since the focus position of the
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications can be made to the embodiments of the present invention other than the above.
たとえば、上記実施の形態では、最も遠い物体の距離Dmにビーム整形レンズ402のフォーカス位置をあわせたが、最も近い物体の距離にビーム整形レンズ402のフォーカス位置をあわせても良い。この場合、遠距離にある物体に対する距離検出の精度が劣化する惧れがあるが、最も近距離の物体に対しては、収差なくレーザ光を照射することができ、より好適に距離を検出することができる。一般に、レーザレーダでは、遠方よりもむしろ、近くに迫っている物体の挙動を正確にモニタして、警報等の所定の対応動作を実行することが多い。よって、このように、近距離の距離情報を重視するような用途にて、レーザレーダ300を用いる場合は、このように、最も近い物体にフォーカスが合わせられるよう制御が行われれば良い。
For example, in the above embodiment, the focus position of the
この場合、図22のフローチャートは、図23のように変更される。図23のフローチャートでは、図22のフローチャートのステップS18〜S21が、ステップS31〜S
34に変更されている。
In this case, the flowchart of FIG. 22 is changed as shown in FIG. In the flowchart of FIG. 23, steps S18 to S21 in the flowchart of FIG.
It has been changed to 34.
すなわち、DSP607は、S16において取得した距離情報のうち、最も近い距離Dnを取得する(S31)。そして、最も近い距離Dnと基準距離Dとの差(絶対値)が閾値Ds以上かを判定する(S32)。最も近い距離Dnと基準距離Dの差が閾値Ds以上でない場合(S32:NO)、フォーカス位置の調整は行わず、処理をS12に戻す。最も近い距離Dnと基準距離Dの差が閾値Ds以上の場合(S32:YES)、DSP607は、図21に示すフォーカス位置テーブルTfから、最も近い距離Dnに最も近い距離の電圧値Vnを取得する(S33)。そして、DSP607は、最も近い距離Dnを基準距離Dに設定し(S34)、処理をS12に戻す。これにより、次回の走査時では、今回の走査時に取得した最も近い距離にフォーカスが合うようにビーム整形レンズ402のフォーカス位置が調整される。
That is, the
また、上記実施の形態では、レーザ光の走査タイミングごとに、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置を制御したが、レーザ光の発光タイミングごとに、ビーム整形レンズ402のフォーカス位置を制御しても良い。この場合、DSP607に対する演算量が増加するが、目標領域における複数の距離の物体に対して、適正なフォーカスが合わされ、好適に距離情報を取得できる。
In the above embodiment, the focus position of the
また、上記実施の形態では、最も遠い距離Dmと基準距離Dの差(絶対値)が閾値Ds以上となった場合に、ビーム整形レンズ402のフォーカス制御を行ったが、閾値を設けず、走査ごとに毎回フォーカス制御を行っても良い。こうすると、距離Dmと基準距離Dの差が小さい場合にも、ビーム整形レンズ402の位置調整が行われるため、より確実に、遠距離の物体の距離を検出することができるが、反面、制御が煩雑になるとの問題もある。
In the above embodiment, the focus control of the
なお、閾値Dsを設ける場合には、最も遠い距離Dmが大きくなるほど閾値Dsを小さくするのが望ましい。図20を参照して説明したように、距離が遠くなるほど、物体からの反射光の受光信号が微弱となり、物体検出に対する収差の影響が大きくなる。このため、物体が遠く離れている場合には、当該物体が移動し、当該物体からフォーカスが外れると、当該物体を検出できなくなる惧れがある。したがって、最も遠い物体までの距離Dmが大きくなると、閾値Dsを小さくして、少しの距離変動に対しても、フォーカス調整が行われるようにするのが望ましい。また、この方法に代えて、最も遠い物体までの距離Dmが大きい場合には、閾値Dsを設けずに、走査ごとに毎回フォーカス制御を行うようにしても良い。 When the threshold value Ds is provided, it is desirable to decrease the threshold value Ds as the farthest distance Dm increases. As described with reference to FIG. 20, as the distance increases, the light reception signal of the reflected light from the object becomes weaker, and the influence of the aberration on the object detection becomes larger. For this reason, when the object is far away, there is a possibility that the object cannot be detected if the object moves and is out of focus from the object. Therefore, when the distance Dm to the farthest object increases, it is desirable to reduce the threshold value Ds so that the focus adjustment is performed even for a slight distance fluctuation. Further, instead of this method, when the distance Dm to the farthest object is large, the focus control may be performed every time scanning is performed without providing the threshold value Ds.
また、上記実施の形態では、フォーカスマグネット411dとフォーカスコイル414eによる電磁駆動力によってビーム整形レンズ402の位置を調整させるフォーカス調整機構が示されたが、この他、ステッピングモータ等によってビーム整形レンズ402を駆動させてもよい。なお、この場合においても、フォーカス調整機構が反射光をできるだけ遮光しないように構成されるほうが望ましい。
In the above embodiment, the focus adjustment mechanism that adjusts the position of the
また、上記実施の形態では、レーザユニット400は、受光ユニット500と一体的に取り付けられたが、一体的に取り付けられず、単独でレーザレーダ300の筺体301内に配されても良い。
Further, in the above embodiment, the
また、上記実施の形態では、出射光の光路と反射光の光路が一致するタイプのレーザレーダの構成例が示されたが、レーザユニット400と受光ユニット500が別々に配置され、光路が位置しないタイプのレーザレーダに本発明を用いても良い。
In the above embodiment, the configuration example of the laser radar of the type in which the optical path of the emitted light and the optical path of the reflected light coincide with each other is shown. However, the
また、上記実施の形態では、ビーム整形レンズ402が1枚の構成が示されたが、本実施の形態よりも、さらに遠距離にフォーカスを合わせる場合には、ビーム整形レンズ402が複数枚となるように構成されても良い。
In the above-described embodiment, a configuration in which one
また、上記実施の形態では、目標領域においてレーザ光を走査させるための構成としてミラーアクチュエータ1が用いられたが、たとえば、レンズを光軸に垂直は方向に駆動するレンズアクチュエータやポリゴンミラー等の他の構成を用いてレーザ光を走査させても良い。
In the above-described embodiment, the
また、上記実施の形態では、光透過板413の上部がカットされたが、光透過板413の形状はこれに限られるものではない。たとえば、図24(a)に示すように、上部がカットされずに、円形形状の光透過板が用いられても良い。また、レーザユニット400を支持するための部材は、光透過板413に限らず、光透過性を有さない部材が用いられても良い。ただし、このような部材を用いる場合には、目標領域からの光をなるべく遮らないよう、部材の形状等を工夫する必要がある。
Moreover, in the said embodiment, although the upper part of the
さらに、上記実施の形態では、フォーカスマグネット411dは、方形形状のものが用いられたが、図24(b)に示すように、円筒形状のものが用いられても良い。この場合、フォーカスマグネット411dの内側面とフォーカスコイル414eとの距離が均一になり、レンズホルダ414に対して、より安定的な駆動力を与えることができる。
Furthermore, in the above embodiment, the
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。 In addition, the embodiment of the present invention can be variously modified as appropriate within the scope of the technical idea shown in the claims.
1 … ミラーアクチュエータ(走査部)
300 … レーザレーダ
400 … レーザユニット(フォーカス調整部)
401 … レーザ光源
402 … ビーム整形レンズ
411 … レーザホルダ(フォーカス調整部)
411d… フォーカスマグネット(駆動部)
414 … レンズホルダ(フォーカス調整部)
414e… フォーカスコイル(駆動部)
502 … 受光レンズ(集光素子)
503 … 光検出器
604 … フォーカス調整回路(フォーカス制御部)
607 … DSP(フォーカス制御部、距離測定部)
1 ... Mirror actuator (scanning part)
300 ...
401 ... Laser
411d ... Focus magnet (drive unit)
414 ... Lens holder (focus adjustment unit)
414e ... Focus coil (drive unit)
502. Light receiving lens (light collecting element)
503...
607 ... DSP (focus control unit, distance measurement unit)
Claims (6)
前記レーザ光のビーム形状を整形するビーム整形レンズと、
前記ビーム整形レンズを透過した前記レーザ光を目標領域において走査させる走査部と、
前記目標領域において反射された反射光を集光する集光素子と、
前記集光素子により集光された前記反射光を受光する光検出器と、
前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズとの間の距離を調整するフォーカス調整部と、
前記光検出器から出力される信号に基づいて物体までの距離を測定する距離測定部と、
前記距離測定部によって測定された前記物体までの距離に応じて前記フォーカス調整部を制御し、前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズとの間の距離を変化させるフォーカス制御部と、を備える、
ことを特徴とするレーザレーダ。 A laser light source for emitting laser light;
A beam shaping lens for shaping the beam shape of the laser light;
A scanning unit that scans the laser light transmitted through the beam shaping lens in a target area;
A condensing element for condensing the reflected light reflected in the target area;
A photodetector for receiving the reflected light collected by the light collecting element;
A focus adjustment unit for adjusting a distance between the laser light source and the beam shaping lens;
A distance measuring unit that measures a distance to an object based on a signal output from the photodetector;
A focus control unit that controls the focus adjustment unit according to a distance to the object measured by the distance measurement unit and changes a distance between the laser light source and the beam shaping lens,
A laser radar characterized by that.
前記フォーカス制御部は、前記距離測定部によって測定された複数の物体までの距離のうち、最も遠距離の物体の距離に応じて、前記フォーカス調整部を制御する、
ことを特徴とするレーザレーダ。 The laser radar according to claim 1, wherein
The focus control unit controls the focus adjustment unit according to the distance of the farthest object among the distances to the plurality of objects measured by the distance measurement unit;
A laser radar characterized by that.
前記フォーカス制御部は、前記距離測定部によって測定された複数の物体までの距離のうち、最も近距離の物体の距離に応じて、前記フォーカス調整部を制御する、
ことを特徴とするレーザレーダ。 The laser radar according to claim 1, wherein
The focus control unit controls the focus adjustment unit according to the distance of the closest object among the distances to the plurality of objects measured by the distance measurement unit,
A laser radar characterized by that.
前記フォーカス制御部は、前記距離測定部によって測定された前記物体までの距離が所定の距離だけ変化したとき、前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズとの間の距離を変化させる、
ことを特徴とするレーザレーダ。 The laser radar according to any one of claims 1 to 3,
The focus control unit changes a distance between the laser light source and the beam shaping lens when a distance to the object measured by the distance measurement unit is changed by a predetermined distance.
A laser radar characterized by that.
前記フォーカス調整部は、
前記ビーム整形レンズを収容するレンズホルダと、
前記レーザ光源と前記レンズホルダを収容するレーザホルダと、
前記レンズホルダを前記レーザ光源と前記ビーム整形レンズの並び方向に移動させる駆動部とを備える、
ことを特徴とするレーザレーダ。 In the laser radar according to any one of claims 1 to 4,
The focus adjustment unit
A lens holder for accommodating the beam shaping lens;
A laser holder that houses the laser light source and the lens holder;
A drive unit for moving the lens holder in the direction in which the laser light source and the beam shaping lens are arranged;
A laser radar characterized by that.
前記レーザ光源と、前記ビーム整形レンズと、前記集光素子と、前記光検出器は、前記反射光の進行方向に一列に並ぶように配される、
ことを特徴とするレーザレーダ。 The laser radar according to any one of claims 1 to 5,
The laser light source, the beam shaping lens, the condensing element, and the photodetector are arranged in a line in the traveling direction of the reflected light.
A laser radar characterized by that.
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