JP2013127342A - 熱供給窯 - Google Patents

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倫平 久慈
Takeshi Shimotake
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Abstract

【課題】 燃焼室での燃焼ガスの流通を円滑に行わせて燃焼効率を向上させるとともに、熱交換室において燃焼ガスが満遍なく行きわたるようにして熱交換効率の向上を図る。
【解決手段】 耐火材で形成され固形燃料Fが燃焼させられる燃焼室2を構成する燃焼炉1を備え、燃焼炉1の天井壁10に燃焼室2からの燃焼ガスを流出させる複数の貫通路15を設け、燃焼炉1の天井壁10の上側に貫通路15から流出する燃焼ガスを滞留させ熱交換媒体との熱交換を行うための熱交換室21を構成する熱交換炉20を設け、燃焼炉1の天井壁10の内面11を上に凸の弧面に形成し、貫通路15をその軸線Pが弧面の中心側から略径方向に沿うように放射状に形成した。また、熱交換炉20を、天井壁10の外面14に中空状の外殻22を設置して形成し、外殻22の少なくとも上側を熱交換媒体として構成され熱を外側に放射する金属板で形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、固形燃料を燃焼させその燃焼熱と気体や液体等との熱交換を行って、暖房等の用に供する熱供給窯に関する。
従来、この種の熱供給窯として、例えば、実用新案登録第3140868号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。
図9に示すように、この熱供給窯Kaは、全体が耐火レンガからなる耐火材で形成されており、固形燃料Fが燃焼させられる燃焼室100を構成する燃焼炉101を備え、燃焼炉101に開閉可能な固形燃料の投入口(図示せず)を設けるとともに空気を供給可能な空気供給部(図示せず)を設けている。また、燃焼炉101の平板状の天井壁102に燃焼室100からの燃焼ガスを流出させる左右2か所の貫通路103を設け、燃焼炉101の天井壁102の上側に貫通路103から流出する燃焼ガスを滞留させ熱交換を行うための熱交換室104を構成する熱交換炉105を設け、この熱交換炉105に熱交換室104の燃焼ガスを排気する排気口106を設けている。熱交換炉105には、ファン(図示せず)により流体としての空気が流されるとともに、流される空気と熱交換室104の燃焼ガスとの熱交換を行う熱交換媒体としてのパイプ状の熱交換器107が配置されている。108は燃焼室100に設けられたロストルである。
この熱供給窯Kaによれば、燃焼室100で固形燃料Fとして例えば木材を燃焼させ、燃焼炉101を構成する耐火材を加熱し熱を蓄える。また、燃焼室101で発生した燃焼ガスが、貫通路103を通って熱交換室104に入る。この燃焼ガスにより熱交換炉105を構成する耐火材を加熱し熱を蓄える。これにより、熱交換室104を貫通する熱交換器107の内部の空気が加温され、ファンにより送風される。この温風を所望の場所に引いて利用することにより、各所の暖房等に多目的に利用することができる。
実用新案登録第3140868号公報
ところで、上記従来の熱供給窯Kaにあっては、燃焼炉101の天井壁102は平板状に形成されているので、燃焼室100での固形燃料Fの燃焼の際に燃焼ガスの流れが不規則で必ずしも燃焼が円滑に行われないことがあるという問題があった。また、燃焼室100で発生した燃焼ガスも左右2か所の貫通孔103から流出していくが、燃焼ガスの流れがスムーズにいかないと流出も不安定であり、また、熱交換室104内に流出した燃焼ガスが熱交換室104内に偏って流れて排気されることがあり、熱交換効率も必ずしも良いとはいえない。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、燃焼室での燃焼ガスの流通を円滑に行わせて燃焼効率を向上させるとともに、熱交換室において燃焼ガスが満遍なく行きわたるようにして熱交換効率の向上を図った熱供給窯を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の熱供給窯は、耐火材で形成され固形燃料が燃焼させられる燃焼室を構成する燃焼炉を備え、該燃焼炉に開閉可能な固形燃料の投入口を設けるとともに空気を供給可能な空気供給部を設け、上記燃焼炉の天井壁に上記燃焼室からの燃焼ガスを流出させる複数の貫通路を設け、該燃焼炉の天井壁の上側に上記貫通路から流出する燃焼ガスを滞留させ熱交換媒体との熱交換を行うための熱交換室を構成する熱交換炉を設け、該熱交換炉に上記熱交換室の燃焼ガスを排気する排気口を設けた熱供給窯において、
上記燃焼炉の天井壁の内面を上に凸の弧面に形成し、上記貫通路をその軸線が弧面の中心側から略径方向に沿うように放射状に形成した構成としている。
これにより、燃焼室で固形燃料を燃焼させると、燃焼炉は耐火材で構成されているので加熱されて熱を蓄える。また、燃焼室では燃焼ガスが生じるが、燃焼炉の天井壁の内面が上に凸の弧面に形成されているので、燃焼ガスがこの弧面に沿って頂部に導かれるように上昇することから、流れが比較的規則的になり、そのため、燃焼効率が向上させられる。更に、貫通路が放射状に形成されているので、頂部に導かれるように上昇する燃焼ガスが放射状に熱交換室内に流出することになり、そのため、熱交換室内に満遍なく燃焼ガスを行きわたらせることができ、それだけ、熱交換媒体との熱交換効率を向上させることができる。
また、燃焼炉は、耐火材であることから蓄熱効果が長時間維持される。そのため、固形燃料の燃焼を比較的ゆっくり進行させれば、燃料費を低減することができる。また、天井壁の厚さや固形燃料の材質にもよるが、木材や木炭などでは、燃焼ガスは、貫通孔を通る際に略完全燃焼させることができるようになる。特に、貫通路が放射状に形成されているので、斜めになっていることから、それだけ経路長が長くなり、それだけ、耐火材と燃焼ガスとの接触面積が大きくなることから、より一層、燃焼効率が向上させられる。
そして、必要に応じ、上記貫通路を10以上設け、これらの貫通路の入口及び出口を、行列状に規則的に配置した構成としている。これにより、貫通路の入口及び出口が行列状に規則的に配置されているので、燃焼ガスが熱交換室内に均等に流出するようになり、熱交換室内により一層満遍なく燃焼ガスを行きわたらせることができ、それだけ、熱交換媒体との熱交換効率を向上させることができる。
また、必要に応じ、上記天井壁の外面を平面状に形成した構成としている。これにより、全体が弧状の天井壁に比較して、天井壁の中心より外側に行くに従って天井壁の厚さが厚くなる。そのため、貫通路の経路をより一層長く形成することができることから、耐火材と燃焼ガスとの接触面積を大きくして、燃焼効率が向上させることができる。
更に、必要に応じ、上記熱交換炉を、上記天井壁の外面に中空状の外殻を設置して形成し、該天井壁の外面及び外殻により上記熱交換室を構成し、該外殻の少なくとも上側を上記熱交換媒体として構成され熱を外側に放射する金属板で形成した構成としている。これにより、金属板で形成された外殻から熱が放射されるので、ストーブのような暖房器として機能させることができる。そのため、例えば、住宅や工場等の室内に設置し、あるいは、野菜や果実の栽培用のハウス内に設置して利用を図ることができる。また、外殻の少なくとも上側が金属板で形成されるので、貫通孔からの燃焼ガスが接触しやすく、それだけ、熱交換効率を向上させ、熱放射効率を向上させることができる。
この場合、必要に応じ、上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を膨出形成した構成としている。土台壁に外殻本体を設置するので、熱交換炉の構築を容易にすることができる。また、外殻本体を膨出形成したので、外気との接触面積が大きくなり、この点でも熱の放射効率を向上させることができる。
また、この構成において、上記燃焼炉を、矩形状の底壁と、該底壁に立設される正面壁,裏面壁,一対の側壁からなる周囲壁と、該周囲壁の上側に設けられる天井壁とから構成し、該燃焼炉全体を略直方体形状に形成し、該天井壁の内面を、上記正面壁から見た正面断面視において、アーチ状に形成し、
上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を、上記熱交換媒体として構成し、上記土台壁に付設される枠板と、該枠板に一体に設けられ、上記正面壁から見た正面断面視において、アーチ状に形成された膨出部とから構成したことが有効である。燃焼炉全体を略直方体形状に形成し、これに、熱交換炉の外殻を設置することで、構築できるので、本熱供給窯の製造を容易にすることができる。また、燃焼炉及び熱交換炉を何れもアーチ状にするので、比較的構築が容易になり、この点でも、本熱供給窯の製造を容易にすることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を、液体が入れられる容器状に形成した構成としている。これにより、容器に、例えば、液体としての水を入れれば、湯を沸かすことができる。また、海水を入れて煮詰めて、塩を生成する製塩器として用いることができる。
また、必要に応じ、上記熱交換室に、流体が流されるとともに該流される流体と上記熱交換室の燃焼ガスとの熱交換を行う上記熱交換媒体としての熱交換器を配置した構成としている。流体として例えば空気を流せば、加温空気を得ることができ、この加温空気を所望の場所に引いて利用することにより、例えば、暖房,乾燥,融雪等など、多目的に利用することができる。また、流体として例えば水を流せば、加温水を得ることができ、空気と同様に、この加温水を所望の場所に引いて利用することにより、例えば、暖房,乾燥,融雪等など、多目的に利用することができる。
更にまた、必要に応じ、上記熱交換炉に、上記熱交換室内で加熱する被加熱体を出し入れする開閉可能な出入口を設けた構成としている。これにより、被加熱体として、例えば、ピザ等の食品を出入口から直接熱交換室内に投入し、あるいは、野菜や肉などを鍋に入れて出入口から熱交換室内に入れれば、食品を加熱調理することができ、調理器としても利用でき、極めて便利になる。
本発明によれば、燃焼室では燃焼ガスが生じるが、燃焼炉の天井壁の内面が上に凸の弧面に形成されているので、燃焼ガスがこの弧面に沿って頂部に導かれるように上昇することから、流れが比較的規則的になり、そのため、燃焼効率を向上させることができる。また、貫通路が放射状に形成されているので、頂部に導かれるように上昇する燃焼ガスが放射状に熱交換室内に流出することになり、そのため、熱交換室内に満遍なく燃焼ガスを行きわたらせることができ、それだけ、熱交換媒体との熱交換効率を向上させることができる。更に、燃焼炉は、耐火材であることから蓄熱効果が長時間維持されるので、固形燃料の燃焼を比較的ゆっくり進行させれば、燃料費を低減することができる。更にまた、天井壁の厚さや固形燃料の材質にもよるが、木材や木炭などでは、燃焼ガスは、貫通孔を通る際に略完全燃焼させることができるようになる。特に、貫通路が放射状に形成されているので、斜めになっていることから、それだけ経路長が長くなり、それだけ、耐火材と燃焼ガスとの接触面積が大きくなることから、より一層、燃焼効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る熱供給窯を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱供給窯を示す正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱供給窯を示す側面断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱供給窯を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係る熱供給窯において燃焼炉の天井壁を示す平面図である。 本発明の別の実施の形態に係る熱供給窯を示す斜視図である。 本発明の別の実施の形態に係る熱供給窯を示す正面断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱供給窯において熱交換器の別の態様を示す斜視図である。 従来の熱供給窯の一例を示す正面断面図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る熱供給窯について詳細に説明する。
図1乃至図5に示すように、本発明の実施の形態に係る熱供給窯Kの基本的構成は、耐火材で形成され固形燃料Fが燃焼させられる燃焼室2を構成する燃焼炉1と、燃焼炉1から流出する燃焼ガスを滞留させ熱交換媒体との熱交換を行うための熱交換室21を構成する熱交換炉20とを備えてなる。
燃焼炉1は、矩形状の底壁3と、底壁3に立設される正面壁4a,裏面壁4b,一対の側壁4cからなる周囲壁4と、周囲壁4の上側に設けられる天井壁10とから構成され、燃焼炉1全体が略直方体形状に形成されている。底壁3,正面壁4a,裏面壁4b,一対の側壁4c,天井壁10により燃焼室2が形成される。底壁3及び周囲壁4は、耐火レンガ5を接着剤を介して連設して形成されており、その内側面には炭素質耐火ボード6が付設されている。また、周囲壁4の外側面には、不燃性の化粧板7が付設されている。底壁3及び周囲壁4は、金属製の枠体8に収納されて補強されている。枠体8の下面には、板を格子状に接合した脚部9が設けられている。
天井壁10は、その内面11が上に凸の弧面に形成されている。詳しくは、天井壁10は、周囲壁4の内側の上側に耐火レンガ5を接着剤を介して連設されアーチ状(かまぼこ型)に形成された内側部12と、内側部12の上側に付設されたモルタルからなる外側部13とから構成されている。即ち、実施の形態では、天井壁10の内面11が、正面壁4aから見た正面断面視(図2)において、アーチ状に形成されている。また、天井壁10の外面14は、モルタルにより平面状に形成されている。
更に、燃焼炉1の天井壁10には、燃焼室2からの燃焼ガスを流出させる複数の貫通路15が設けられている。貫通路15は、図2に示すように、その軸線Pが弧面の中心側から略径方向に沿うように放射状に形成されている。実施の形態では、貫通路15は、図2及び図3に示すように、その軸線Pが弧面に直角になっており、正面壁4aから見た正面断面視(図2)において、アーチの弧の中心Oから略径方向に沿うように放射状に形成されている。また、図5に示すように、貫通路15は、10以上設けられ、実施の形態では、23個設けられており、これらの貫通路15の入口及び出口が、行列状に規則的に配置されている。互いに隣接する貫通路15の入口同士のピッチ、及び、互いに隣接する貫通路15の出口同士のピッチは、規則性があれば適宜に定めてよい。
貫通路15の形成は以下のようにする。予め耐火レンガ5に貫通路15に対応する切欠きを設け、これらの耐火レンガ5を連設して貫通路15の下側を形成する。次に、耐火レンガ5の切欠きに貫通路15に応じた木材などの中子を差し込んでおき、これにモルタルを付設し、その後、中子を取り除くことにより、貫通路15の上側を形成する。これにより、容易に形成できる。
更にまた、燃焼炉1の正面壁4aには、固形燃料Fの投入口16が設けられている。投入口16は、ヒンジ17aを介して開閉する開閉扉17によって開閉可能になっている。また、開閉扉17には、開度調整可能で空気を燃焼室2に供給可能な空気供給部18が設けられている。このような燃焼炉1は、全体が略直方体形状であり、天井壁10がアーチ状なので、比較的構造が簡単で、構築が容易になる。
熱交換炉20は、天井壁10の外面14に中空状の外殻22を設置して形成され、天井壁10の外面14及び外殻22により熱交換室21が構成されている。外殻22の少なくとも上側は熱交換媒体として構成され熱を外側に放射する金属板で形成されている。熱交換炉20の外殻22は、天井壁10の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁23と、土台壁23に設置され金属板で形成された外殻本体24とを備えて構成されている。土台壁23は、燃焼炉1の周囲壁4を上側に延設した部分で構成されている。そして、外殻本体24は膨出形成されている。実施の形態では、外殻本体24は、熱交換媒体として構成され、土台壁23に付設される枠板24aと、枠板24aに一体に設けられ、正面壁4aから見た正面断面視(図2)において、アーチ状に形成された膨出部24bとから構成されている。熱交換炉20には、熱交換室21の燃焼ガスを排気する排気口25が設けられている。排気口25は、外殻本体24の裏面壁4b側頂部に形成され、煙突(図示せず)が接続されるように形成されている。
また、熱交換室21には、流体が流されるとともに流される流体と熱交換室21の燃焼ガスとの熱交換を行う熱交換媒体としての熱交換器30が配置されている。実施の形態では、熱交換器30は、空気を加温する一対のタンク31を備えている。一対のタンク31は正面壁4a側でパイプ32で接続されて互いに連通している。一方のタンク31の裏面壁4b側端部に設けた入口管34からは外部から電動送風ファン35により空気が供給され、他方のタンク31の裏面壁4b側端部に設けた出口管36から排出される。出口管36には接続パイプ(図示せず)が接続され、種々配管される。
更に、熱交換炉20の外殻本体24において、正面壁4a側の端面には、熱交換室21内で加熱する被加熱体を出し入れする出入口40が設けられている。出入口40は、ヒンジ41aを介して開閉する開閉扉41によって開閉可能になっている。燃焼室2内のタンク31の上には、載置板42が設けられており、出入口40から入れられた食品などや鍋等を載置させ易いようにしている。このような熱交換炉20は、燃焼炉1に外殻本体24を設置することで、構築できるので、本熱供給窯Kの製造を容易にすることができる。
従って、この実施の形態に係る熱供給窯Kによれば、燃焼室2で固形燃料Fを燃焼させる。固形燃料Fとしては、例えば、薪,廃木材や木炭等の木質系燃料が用いられる。この固形燃料Fを、投入口16を開にして燃焼室2に投入して着火する。開閉扉17を閉じて、空気供給部18の開度を調整しながら、固形燃料Fを燃焼させる。また、適時に、電動送風ファン35を作動させる。燃焼室2の燃焼により、燃焼炉1は耐火材で構成されているので加熱されて熱を蓄える。また、燃焼室2では燃焼ガスが生じるが、図2に示すように、燃焼炉1の天井壁10の内面11が上に凸の弧面に形成されているので、燃焼ガスがこの弧面に沿って頂部に導かれるように上昇することから、流れが比較的規則的になり、そのため、燃焼効率が向上させられる。
燃焼室2での燃焼ガスは、貫通路15を通って熱交換炉20の熱交換室21に流出する。この場合、外殻本体24が熱交換媒体として構成され熱を外側に放射する金属板で形成されているので、この外殻本体24が加熱され、熱が放射される。そのため、ストーブのような暖房器として機能させることができる。例えば、住宅や工場等の室内に設置し、あるいは、野菜や果実の栽培用のハウス内に設置して利用を図ることができる。また、外殻本体24は膨出形成されているので、貫通路15からの燃焼ガスが接触しやすく、それだけ、熱交換効率が向上させられるとともに、外気との接触面積が大きくなり、熱放射効率が向上させられる。
また、熱交換室21内では、燃焼ガスは高温になっており、熱交換媒体であるタンク31を加熱する。タンク31内には空気が送給されており、加熱されて排気されるので、加温空気を得ることができ、この加温空気を所望の場所に引いて利用することにより、例えば、暖房,乾燥,融雪等など、多目的に利用することができる。
この場合、燃焼ガスが貫通路15を通って熱交換室21に至る際、貫通路15は放射状に形成されているので、燃焼室2の頂部に導かれるように上昇する燃焼ガスが放射状に熱交換室21内に流出することになり、そのため、熱交換室21内に満遍なく燃焼ガスを行きわたらせることができ、それだけ、熱交換媒体である外殻本体24やタンク31との熱交換効率を向上させることができる。特に、貫通路15は10以上設けられ、これらの貫通路15の入口及び出口が、行列状に規則的に配置されているので、燃焼ガスが熱交換室21内に均等に流出するようになり、熱交換室21内により一層満遍なく燃焼ガスを行きわたらせることができ、それだけ、熱交換媒体との熱交換効率を向上させることができる。
また、天井壁10の厚さや固形燃料Fの材質にもよるが、木材や木炭などでは、燃焼ガスは、貫通路15を通る際に略完全燃焼させることができるようになる。特に、貫通路15が放射状に形成されているので、斜めになっていることから、それだけ経路長が長くなり、それだけ、耐火材と燃焼ガスとの接触面積が大きくなることから、より一層、燃焼効率が向上させられる。特にまた、天井壁10の外面14を平面状に形成しているので、全体が弧状の天井壁10に比較して、天井壁10の中心より外側に行くに従って天井壁10の厚さが厚くなる。そのため、貫通路15の経路をより一層長く形成することができることから、耐火材と燃焼ガスとの接触面積を大きくして、燃焼効率を向上させることができる。そして、燃焼炉1は、耐火材であることから蓄熱効果が長時間維持される。そのため、固形燃料Fの燃焼を比較的ゆっくり進行させれば、燃料費を低減することができる。
より詳しくは、本実施の形態は、ロストルが設けられていない。そのため、燃焼室2内には常に灰があり、灰の中には常に残火が残り易く、そのため、長時間にわたり燃焼室2が熱を持つ。必要に応じて、燃料を補給するとすぐ温度が上昇する。温度管理が比較的容易になる。実験では、厚さ50cmの耐火レンガ5を使用した場合、燃焼室2の燃焼温度が900℃〜1000℃になると、燃焼炉1の耐火レンガ5の温度が略700℃まで上昇する。これにより、熱交換室21の温度が600℃〜800℃になる。燃焼室2の炎が消えても、ロストルがないので、空気供給部18の空気を遮断すると、残火が灰の中で長時間残り、長時間にわたり温度低下がほとんど生じない。耐火レンガ5を500℃までに加温する時間を10時間とすると、火を消してから耐火レンガ5の温度を100℃まで下げるのに、50時間かかった。そのため、熱交換室21内の温度を長時間にわたり保持できることから、外殻本体24からの放熱や熱交換機からの温風の取り出しを、省エネルギーで、安定的に行うことができる。
更にまた、熱交換炉20に、熱交換室21内で加熱する被加熱体を出し入れする開閉可能な出入口40を設けたので、被加熱体として、例えば、ピザ等の食品を出入口40から直接熱交換室21内に投入し、あるいは、野菜や肉などを鍋に入れて出入口40から熱交換室21内に入れれば、食品を加熱調理することができ、調理器としても利用でき、極めて便利になる。
図6及び図7には、本発明の別の実施の形態に係る熱供給窯Kが示されている。これは、上記とは、熱交換媒体としての外殻本体24の構造が異なっている。この外殻本体24は、液体が入れられる容器状に形成されている。即ち、外殻本体24は、土台壁23に付設される枠板50と、枠板50に一体に設けられ平板を凹ませて形成された容器部51とから構成されている。枠板50の裏面壁4b側には、排気口25が設けられている。また、熱交換室21において、流体が流されるとともに流される流体と熱交換室21の燃焼ガスとの熱交換を行う熱交換媒体としての熱交換器30が配置されている。実施の形態では、熱交換器30は、容器部51の内側周囲に設けられ、空気を加温する空気パイプ52で構成されている。この空気パイプ52の裏面壁4b側一端部からは電動送風ファン53により空気が供給され、他端部から排出される。他端部には接続パイプ(図示せず)が接続され、種々配管される。
従って、この別の実施の形態に係る熱供給窯Kによれば、外殻本体24の容器部51に、例えば、液体としての水を入れれば、湯を沸かすことができる。また、海水を入れて煮詰めて、塩を生成する製塩器として用いることができる。更に、空気パイプ52で加温された空気は、例えば、暖房,乾燥,融雪等など、多目的に利用することができる。
図8には、本発明の実施の形態に係る熱供給窯Kにおいて熱交換器30の別の態様を示している。これは、パイプを幾重にも蛇行させた蛇行管54であり、液体や気体が通される。そして、上記と同様に、熱交換室21内に配置して用いる。例えば、上記実施の形態において、タンク31や空気パイプ52と入れ替えて単独で使用しても良く、あるいは、タンク31や空気パイプととともに併用し良い。
尚、上記実施の形態において、熱交換器30の形態は、上述したものに限定されるものではなく、適宜変更して差し支えない。また、天井壁10の形状をアーチ状に形成したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、ドーム状に形成しても良く、適宜変更して差し支えない。更に、外殻22の形状も上記に限定されないことは勿論である。
K 熱供給窯
F 固形燃料
1 燃焼炉
2 燃焼室
3 底壁
4 周囲壁
4a 正面壁
4b 裏面壁
4c 側壁
5 耐火レンガ
6 炭素質耐火ボード
7 化粧板
8 枠体
9 脚部
10 天井壁
11 内面
12 内側部
13 外側部
14 外面
15 貫通路
P 軸線
O アーチの弧の中心
16 投入口
17 開閉扉
18 空気供給部
20 熱交換炉
21 熱交換室
22 外殻
23 土台壁
24 外殻本体
24a 枠板
24b 膨出部
30 熱交換器
31 タンク
35 電動送風ファン
40 出入口
41 開閉扉
42 載置板
50 枠板
51 容器部
52 空気パイプ
53 電動送風ファン
54 蛇行管

Claims (9)

  1. 耐火材で形成され固形燃料が燃焼させられる燃焼室を構成する燃焼炉を備え、該燃焼炉に開閉可能な固形燃料の投入口を設けるとともに空気を供給可能な空気供給部を設け、上記燃焼炉の天井壁に上記燃焼室からの燃焼ガスを流出させる複数の貫通路を設け、該燃焼炉の天井壁の上側に上記貫通路から流出する燃焼ガスを滞留させ熱交換媒体との熱交換を行うための熱交換室を構成する熱交換炉を設け、該熱交換炉に上記熱交換室の燃焼ガスを排気する排気口を設けた熱供給窯において、
    上記燃焼炉の天井壁の内面を上に凸の弧面に形成し、上記貫通路をその軸線が弧面の中心側から略径方向に沿うように放射状に形成したことを特徴とする熱供給窯。
  2. 上記貫通路を10以上設け、これらの貫通路の入口及び出口を、行列状に規則的に配置したことを特徴とする請求項1記載の熱供給窯。
  3. 上記天井壁の外面を平面状に形成したことを特徴とする請求項2記載の熱供給窯。
  4. 上記熱交換炉を、上記天井壁の外面に中空状の外殻を設置して形成し、該天井壁の外面及び外殻により上記熱交換室を構成し、該外殻の少なくとも上側を上記熱交換媒体として構成され熱を外側に放射する金属板で形成したことを特徴とする請求項2または3記載の熱供給窯。
  5. 上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を膨出形成したことを特徴とする請求項4記載の熱供給窯。
  6. 上記燃焼炉を、矩形状の底壁と、該底壁に立設される正面壁,裏面壁,一対の側壁からなる周囲壁と、該周囲壁の上側に設けられる天井壁とから構成し、該燃焼炉全体を略直方体形状に形成し、該天井壁の内面を、上記正面壁から見た正面断面視において、アーチ状に形成し、
    上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を、上記熱交換媒体として構成し、上記土台壁に付設される枠板と、該枠板に一体に設けられ、上記正面壁から見た正面断面視において、アーチ状に形成された膨出部とから構成したことを特徴とする請求項5記載の熱供給窯。
  7. 上記熱交換炉の外殻を、上記天井壁の周囲に立設され耐火材で形成される土台壁と、該土台壁に設置され金属板で形成された外殻本体とを備えて構成し、該外殻本体を、液体が入れられる容器状に形成したことを特徴とする請求項4記載の熱供給窯。
  8. 上記熱交換室に、流体が流されるとともに該流される流体と上記熱交換室の燃焼ガスとの熱交換を行う上記熱交換媒体としての熱交換器を配置したことを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の熱供給窯。
  9. 上記熱交換炉に、上記熱交換室内で加熱する被加熱体を出し入れする開閉可能な出入口を設けたことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の熱供給窯。
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KR20160123066A (ko) * 2015-04-15 2016-10-25 김보름 실내 벽난로용 내화판 보강구조

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