JP2013119982A - 運転管理システム - Google Patents

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直行 神山
Toshio Usui
寿生 臼井
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沖野  進
Takuya Okamoto
卓也 岡本
Takayuki Miyaji
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Abstract

【課題】熱交換器の状態を好適に検出し、管理することができる運転管理システムを提供すること。
【解決手段】運転管理システム10であって、熱交換器26と、熱交換器26を流通するガスに含まれる塩化アンモニウムの析出状態を検出する検出手段28と、を備える管理対象プラントと、検出手段28で検出したデータを解析し、熱交換器26の状態を検出する解析装置32と、を有することを特徴とする。これにより、熱交換器の状態を的確に検出することができ、管理することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器を備える排ガス処理システムの運転状態を管理する運転管理システムに関する。
火力発電プラントや化学プラント用のボイラの排ガス処理装置は、システム構成の一般的な一例として、排ガス流路に脱硝装置、空気予熱器、エアヒータ、排出ガス再加熱用のガスガスヒータ熱回収器、乾式電気集塵機、湿式脱硫装置、上記ガスガスヒータ再加熱器及び煙突が順に配設されている。ここで熱媒式ガスガスヒータは、上記熱回収器と再加熱器とを冷温水循環ラインで接続して熱媒温水を熱媒循環ポンプによりフィンチューブ水管内に送水し排ガスと熱交換を行なうものである。
このような火力発電プラントでは、脱硝装置の下流にある熱交換器でアンモニアガス濃度と塩化水素ガス濃度が所定値となり、かつ、排ガス温度が所定値まで下がると、化学平衡反応により排ガス中に塩化アンモニウムが固相析出する条件が成立する。塩化アンモニウムは、高付着性を備えている。このため、熱交換器で塩化アンモニウムが固相析出すると、固相析出した塩化アンモニウムが熱交換器のバンドルの表面や壁面に付着してしまう。塩化アンモニウムの付着は、熱交換器の性能低下や、故障の原因となる恐れがある。
これに対して、特許文献1には、排ガスを再加熱する側の熱交換器であり、流通する排ガスの加熱量を少なくし低温として、熱交換器内の温度を45℃より若干低い温度とし、対象液体を露点以下にすることでミストを生成させ、付着した塩化アンモニウムを除去することが記載されている。また、特許文献2も、排ガスを再加熱する側の熱交換器であり、熱交換器で再加熱する前に、予加熱することで、熱交換器の伝熱面に生成ガスから塩化アンモニウムが固相析出して付着しない温度条件に設定することが記載されている。
特許第4034980号公報 特許第3764568号公報
ここで、火力発電プラントは、排ガスを再加熱する熱交換器とともに脱硝装置の下流側に配置され排ガスの熱を回収し排ガスを冷却するガスガスヒータ熱回収器を備えており、当該熱回収器においても同様に塩化アンモニウムが付着する恐れがある。
この場合、特許文献1に記載のように排ガスから液体を精製する状態まで冷却するとガスガスヒータ熱回収器の下流側設備の処理に問題が生じてしまう。また、排ガスを冷却している領域で、塩化アンモニウムが固相析出し、かつ、他の成分が液化していない領域が生じると、当該領域に塩化アンモニウムが付着してしまう。また特許文献2に記載されているように、予加熱することで、熱交換器の伝熱面に生成ガスから塩化アンモニウムが固相析出して付着しない温度条件に設定すると、熱交換器による冷却が不十分となる恐れがある。また、火力発電プラントは、排ガスを再加熱する熱交換器も特許文献1および特許文献2に記載の方法では、塩化アンモニウムの管理が不十分となる恐れもある。
本発明は、前記問題に鑑み、熱交換器での塩化アンモニウムの生成状態を検出し、プラントの運転状態を好適に維持する運転管理システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の運転管理システムは、熱交換器と、前記熱交換器を流通するガスに含まれる塩化アンモニウムの生成に関わる運転パラメータの状態を検出する検出手段と、を備える管理対象プラントと、前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の状態を検出する解析装置と、有することを特徴とする。
また、好ましい態様として、前記解析装置は、前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の前記流通ガスの流路で固体の塩化アンモニウムが発生しているか否かを検出する。固体の塩化アンモニウムが発生している状態とは、固体の塩化アンモニウムが析出している状態である。固体の塩化アンモニウムが発生しているか否か検出することを固体の塩化アンモニウムの析出状態を検出するともいう。
また、好ましい態様として、前記解析装置は、前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の前記流通ガスの流路の塩化アンモニウムの堆積状態を予測する。
また、好ましい態様として、前記検出手段は、前記熱交換器を流れるアンモニアガスの濃度を検出するアンモニアガス濃度検出部と、前記熱交換器の温度を検出する温度検出部と、前記熱交換器を流れる塩化水素ガス濃度を検出する塩化水素ガス濃度検出手段と、を備え、前記解析装置は、検出したアンモニアガス濃度と塩化水素ガス濃度と温度とが、固体の塩化アンモニウムを発生する条件を満足しているかを検出し、塩化アンモニウムの析出状態を検出する。
また、好ましい態様として、前記温度検出部は、前記熱交換器を温度領域で複数に分けた場合、低温側の領域の温度を検出する。
また、好ましい態様として、前記検出手段は、温度検出素子を複数備え、前記熱交換器を複数に分けた領域のそれぞれに前記温度検出素子が配置され、前記解析装置は、前記温度検出素子の検出結果から低温側の領域の温度を検出し、当該温度に基づいて、塩化アンモニウムの析出状態を検出する。
また、好ましい態様として、前記検出手段は、前記熱交換器内の圧力を検出する圧力検出素子を複数備える圧力検出部を有し、前記解析装置は、前記圧力検出部の検出結果に基づいて、前記熱交換器内の圧力損失分布を検出し、前記圧力損失分布に基づいて、前記熱交換器内の塩化アンモニウムの堆積状態を検出する。
また、好ましい態様として、前記検出手段は、前記熱交換器内を流れる前記流通ガスの流速を検出する流速検出素子を複数備える流速検出部を有し、前記解析装置は、前記流速検出部の検出結果に基づいて、前記熱交換器内の流速分布を検出し、前記流速分布に基づいて、前記熱交換器内の塩化アンモニウムの堆積状態を検出する。
また、好ましい態様として、前記解析装置に接続された第1通信機器、をさらに有し、前記管理対象プラントは、前記検出手段で検出したデータを出力可能な第2通信機器を備え、前記第1通信機器は、前記第2通信機器と公衆通信回線を介してデータの送受信を行い、前記検出手段で検出したデータを受信し、前記解析装置に出力する。
また、好ましい態様として、前記管理対象プラントを複数備え、前記解析装置は、複数の前記管理対象プラントから供給された前記検出手段で検出したデータを比較解析して、前記熱交換器の状態を検出する。
また、好ましい態様として、前記解析装置に接続され、記録媒体に記録されたデータを読み取る読み取りデバイス、をさらに有し、前記管理対象プラントは、前記検出手段で検出したデータを前記記録媒体に書き込み可能な書き込みデバイスを備え、前記読み取りデバイスは、前記記録媒体を読み取り、前記記録媒体に、前記書き込みデバイスで書き込まれたデータを読み出し、前記解析装置に出力する。
また、好ましい態様として、前記解析装置は、前記熱交換器に前記塩化アンモニウムが堆積していると判定した場合、前記管理対象プラントに警告情報を出力する。
また、好ましい態様として、前記解析装置は、前記熱交換器に堆積した前記塩化アンモニウムが閾値以上であると判定した場合、前記管理対象プラントにメンテナンス情報を出力する。
また、好ましい態様として、前記熱交換器は、流通ガスを冷却する。
また、好ましい態様として、前記管理対象プラントは、流通ガスの流れ方向において前記熱交換器の上流側に配置され、前記流通ガスにアンモニアガスを混合させる脱硝装置を有する。
また、好ましい態様として、前記管理対象プラントは、発電プラントであり、前記流通ガスは、前記発電プラントで燃料を燃焼させた際に生じる排ガスである。
本発明によれば、熱交換器の状態を好適に検出し、管理することができる。
図1は、本実施例に係る運転管理システムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、本実施例に係る運転管理システムの発電プラントの発電ユニットの概略図である。 図3は、発電ユニットの排ガス処理システムの熱交換器ユニットの概略構成を示す説明図である。 図4は、熱交換器の概略構成を示す斜視図である。 図5は、熱交換器の概略構成を示す説明図である。 図6は、熱交換器の概略構成を示す説明図である。 図7は、発電ユニットの検出手段の概略構成を示すブロック図である。 図8は、検出手段の一部の概略構成を示す説明図である。 図9は、圧力検出計の一例の概略構成を示す説明図である。 図10は、流速検出計の一例の概略構成を示す説明図である。 図11は、固体の塩化アンモニウムの挙動を説明するための説明図である。 図12は、固体の塩化アンモニウムの挙動を説明するための説明図である。 図13Aは、固体の塩化アンモニウムの挙動を説明するための説明図である。 図13Bは、固体の塩化アンモニウムの挙動を説明するための説明図である。 図14は、温度と塩化水素ガス濃度とアンモニアガス濃度との関係の一例を示すグラフである。 図15は、駆動条件と塩化アンモニアガスの挙動との関係を説明するためのグラフである。 図16は、駆動条件と塩化アンモニアガスの挙動との関係を説明するためのグラフである。 図17は、運転管理システムの制御動作の一例を示すフローチャートである。 図18は、運転管理システムの制御動作の一例を示すフローチャートである。 図19は、運転管理システムの他の例の概略構成を示すブロック図である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施例に係る運転管理システムの概略構成を示すブロック図である。運転管理システム10は、複数の発電プラント12と、1つの解析ユニット14と、を有する。発電プラント12は、基本的に同様の構成であるので、代表して1つの発電プラント12の構成のみを示す。また、運転管理システム10は、複数の発電プラント12と、1つの解析ユニット14とが、通信回線16を介して通信を行う。ここで、通信回線16は、データを通信する種々の回線を適用することができるが、インターネットネットワーク、電話通信網等の、公衆回線であることが好ましい。なお、通信回線16は、専用回線としてもよい。
発電プラント12は、発電ユニット20と、制御装置22と、通信装置24とを有する。発電ユニット20は、燃料を燃焼させて発生させた熱エネルギを電力に変換する発電ユニットである。発電ユニット20は、少なくとも熱交換器26と、検出手段28と、を有する。熱交換器26は、本実施形態では、発電ユニット20で発生する排ガス(流通ガス)との間で熱交換を行い、排ガスに含まれる熱を回収し、排ガスを冷却する熱回収器である。検出手段28は、発電ユニット20の種々の機構に取り付けられた検出器を備え、検出器で発電ユニット20の稼動状態を検出する。なお、発電ユニット20の構成については後述する。
制御装置22は、CPU等の演算部、ROM、RAM等の記憶部を有する演算機構であり、各種条件に基づいて、検出手段28を制御し、検出手段28で検出された結果を取得する。また、制御装置22は、発電ユニット20の各部も制御する。なお、発電プラント12は、検出手段28以外の発電ユニット20の各部を制御する制御装置を、制御装置22とは別に設けてもよい。
通信装置24は、通信回線16を介して他の通信装置と通信し、データの送受信を行う。通信装置24は、無線通信で通信回線16と通信を行っても、有線の通信で通信回線16と通信を行ってもよい。通信装置24は、制御装置22と接続されており、制御装置22から出力される検出手段28で検出された結果を他の通信装置に出力する。
次に、解析ユニット14は、通信装置30と解析装置32とを有する。通信装置30は、通信回線16を介して他の通信装置、つまり各発電プラント12の通信装置24と通信し、データの送受信を行う。通信装置30は、通信装置24から出力され、通信回線16を介して送信された検出手段28で検出された結果を受信する。通信装置30は、解析装置32と接続されており、受信した検出手段28で検出された結果を解析装置32に出力する。通信装置30も、無線通信で通信回線16と通信を行っても、有線の通信で通信回線16と通信を行ってもよい。
解析装置32は、CPU等の演算部、ROM、RAM等の記憶部を有する演算機構であり、通信装置30を介して受信した検出手段28で検出された結果を解析し、発電プラント12の熱交換器26の状態を検出する。具体的には、解析装置32は、検出手段28で検出された結果に基づいて、熱交換器26を通過する排ガスに含まれる塩化アンモニウムの析出状態を検出する。解析装置32の制御動作については、後述する。
次に、図2を用いて、発電ユニット20について説明する。図2は、本実施例に係る運転管理システムの発電プラントの発電ユニットの概略図である。なお、図2では、検出手段28の図示を省略する。検出手段28については、別途説明する。
図2に示すように、発電ユニット20は、燃料を燃焼させるボイラ100と、ボイラ100から排出される排ガスを処理する排ガス処理システム101とを有する。ボイラ100は、燃料等を燃焼させて、加熱されたガスを生成する。ボイラ100で加熱されたガスは、熱エネルギを電力に変換する機構で、熱が吸収される。熱が吸収されたガスは、排ガスとして排ガス処理システム101に排出される。
排ガス処理システム101は、ボイラ100から排出される排ガスが煙突111から放出される過程で、当該排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)、煤塵、および硫黄酸化物(SOx)を除去する。排ガス処理システム101は、脱硝装置102と、エアヒータ103と、熱交換器(熱回収器)26と、電気集塵機105と、通風機106と、脱硫装置107と、熱交換器(再加熱器)108と、循環ポンプ109と、循環配管110と、煙突111と、を有する。
ボイラ100から排出された排ガスG0は、触媒が充填された脱硝装置102に導入される。脱硝装置102において、還元剤として注入されるアンモニアガス(NH3)により、排ガスG0に含まれる窒素酸化物が水と窒素とに還元され無害化される。
脱硝装置102から排出された排ガスG1は、エアヒータ(AH)103を経由し、一般に130℃〜150℃の温度に冷却される。
エアヒータ103を経た排ガスG2は、熱回収器となるガスガスヒータの熱交換器26に導入され、内部に挿入されたフィンチューブ115を流れる熱媒体(例えば温水など)と熱交換を行うことにより、熱回収される。熱回収器となる熱交換器26を経た排ガスG3の温度は、一般的に85〜110℃となり例えば電気集塵機(EP)105での集塵能力が向上される。
熱交換器26を経た排ガスG3は、電気集塵機105に導入され煤塵が除去される。
電気集塵機105を経た排ガスG4は、電動機により駆動される通風機106により昇圧される。なお、この通風機106は、設けない場合もあるしガスガスヒータ再加熱器の後流となる浄化ガスG7が流れる位置に配置される場合もある。
通風機106により昇圧された排ガスG5は、脱硫装置107に導入される。脱硫装置107では、例えば石灰石をスラリー状に溶かし込んだアルカリまたは弱アルカリ吸収液により、排ガスG5中の硫黄酸化物が吸収除去される。脱硫装置107は、石灰石をスラリー状に溶かし込んだ吸収液を用いた場合、副生成物として石膏が生成される。そして、脱硫装置107を経た排ガスG6の温度は、一般に約50℃程に低下する。
脱硫装置107を経た排ガスG6は、再加熱器となるガスガスヒータの熱交換器108に導入される。再加熱器となる熱交換器108は、上記熱回収器となる熱交換器26との間で熱媒体83を熱媒循環ポンプ109により一対の熱媒循環配管110を往来して循環する過程で、熱交換器26により回収された回収熱により排ガスG6を加熱する。ここで50℃程度の脱硫装置107の出口排ガスG6の温度は、熱交換器108で約85〜110℃に再加熱され、煙突111から大気放出される。
図3は、発電ユニットの排ガス処理システムの熱交換器ユニットの概略構成を示す説明図である。図3に示すように、熱交換ユニットは、熱回収器となる熱交換器26と再加熱器となる熱交換器108とを熱媒体83が循環するための熱媒循環配管110を有する。熱媒体83は、熱媒循環配管110を介して熱交換器26と熱交換器108との間を循環している。熱交換器26と熱交換器108との各々の内部に設けられる熱媒循環配管110の表面には、複数のフィンがフィンチューブ115に設けられている。熱媒循環配管110には熱交換部86が設けられ、熱媒体83が循環する際に放熱で奪われた降温相当のエネルギをスチーム87で加熱することで補い、熱媒体83の媒体温度を維持調整することができる。
熱媒体83は、熱媒体タンク88から熱媒循環配管110に供給される。熱媒体83は、循環ポンプ109により熱媒循環配管110内を循環させる。また、脱硫装置107からの浄化ガスG6のガス温度に応じて調節弁V1によりスチーム87の供給量を調整し、熱回収器26から排出される排ガスG3のガス温度に応じて調節弁V2により再加熱器108に送給される熱媒体83を熱交換器26に供給し、熱交換器108に送給される熱媒体83の供給量を調整する。なお、再加熱器108から排出される浄化ガスG7は煙突111に供給される。煙突111に供給されたガスは、浄化ガスGとして外部に排出される。
以下、図4から図6を用いて、本実施例に係る熱交換器26の構造について説明する。図4は、熱交換器の概略構成を示す斜視図である。図5および図6は、それぞれ熱交換器の概略構成を示す説明図である。なお、本実施例では、熱回収器となる熱交換器26の構造について説明するが、再加熱器となる熱交換器108も同様の構成である。また、図4から図6において、排ガスGは、排ガスの流れ方向を示す矢印である。また図4から図6中、X方向は排ガス流れ方向であり、Y方向は伝熱管バンドルの挿入方向であり、Z方向は伝熱管バンドルの積み上げ設置方向である。
熱交換器26は、図4に示すように、上述したフィンチューブ115を束ねた集合体である伝熱管バンドルを収納する伝熱管バンドル収納ダクト120を有する。伝熱管バンドル収納ダクト120は、熱交換器26の筐体となり、直方体形状の箱の1つの側面(面積が広い面)にダクト入口120aと拡張部120bとが設けられている。ダクト入口120aは、排ガスGを伝熱管バンドル収納ダクト120の直方体形状の箱に流入させる入口である。また、ダクト入口120aは、対面する直方体形状の箱の1つの側面よりも面積が小さい開口である。拡張部120bは、ダクト入口120aと、直方体形状の箱との間を連結させる中空の部材である。拡張部120bは、ダクト入口120aから直方体形状の箱に向かうにしたがって、開口径が大きくなる筒である。伝熱管バンドル収納ダクト120は、ダクト入口120aから流入した排ガスGが拡張部120bに沿って広がり、直方体形状の箱のダクト入口120aに対向している面の全面に流入する。
また、伝熱管バンドル収納ダクト120は、直方体形状の箱のダクト入口120aに対向している面に直交している面に複数の開口部126が形成されている。開口部126は、後述する伝熱管バンドルを伝熱管バンドル収納ダクト120に搬入する部分である。なお熱交換器26は、駆動時は、開口部126が閉じられていることが好ましい。また、伝熱管バンドル収納ダクト120の開口部126が形成されている面には、架構ステージ125が設けられている。架構ステージ125は、必要に応じて人が往来するための通路である。
熱交換器26は、図5及び図6に示すように、伝熱管バンドル収納ダクト120内に、フィンチューブ115を束ねた集合体である伝熱管バンドルを複数配置している。熱交換器26は、図5に示すように、排ガスのガス流れ方向に熱回収用の複数の伝熱管バンドルが、排ガスの流れ方向に一定間隔で3箇所に配置されている。3箇所に配置されている伝熱管バンドルは、それぞれ排ガスの流入方向上流側、つまりダクト入口120a側から高温バンドル122A、中温バンドル122B、低温バンドル122Cとなる。つまり、熱交換器26は、排ガスGから熱を回収し、冷却する機構であるため、排ガスGの温度は、ダクト入口120a側で最も高く、伝熱管バンドルが配置されている領域を通過する毎に熱が回収され、温度が低下する。このため、熱交換器26は、排ガスの流入方向上流側の伝熱管バンドルが最も温度が高い排ガスGから熱を回収するため、高温バンドル122Aとなる。また、熱交換器26は、排ガスの流入方向上流側から離れるにしたがって排ガスGの温度が低下するため、高温バンドル122Aの下流にある伝熱管バンドルは、高温バンドル122Aよりも温度が低い排ガスGから熱を回収するため、中温バンドル122Bとなる。中温バンドル122Bの下流にある伝熱管バンドルは、中温バンドル122Bよりも温度が低い排ガスGから熱を回収する、低温バンドル122Cである。
また、熱交換器26は、図5の方向から見た場合、高温バンドル122Aが1つに見えるが、図6に示すように、複数の高温バンドル122A1〜122A3がZ方向に積層して配置されている。同様に、熱交換器26は、3つの中温バンドル122B1〜122B3が、Z方向に積層して配置され、3つの低温バンドル122C1〜122C3がZ方向に積層して配置されている。熱交換器26の伝熱管バンドルは、YZ平面の形状がY方向を長辺とする長方形となり、Z方向(厚み方向)が薄い、板状の形状である。伝熱管バンドルは、Z方向に積層されることで、伝熱管バンドル収納ダクト120の直方体形状のZY平面の全面を略塞ぐように配置される。また、伝熱管バンドルは、X方向の所定間隔離れた位置に他の伝熱管バンドルが配置される。熱交換器26の伝熱管バンドルの配置位置、配置個数は、これに限定されず、種々の構成とすることができる。
また、本実施形態の熱交換器26は、排ガスGが水平方向に流れる水平流式の熱交換器としたが、排ガスGが鉛直方向に流れる垂直流式の熱交換器の場合も同様である。
次に、図7から図10を用いて、検出手段28について説明する。図7は、発電ユニットの検出手段の概略構成を示すブロック図である。図8は、検出手段の一部の概略構成を示す説明図である。図9は、圧力検出計の一例の概略構成を示す説明図である。図10は、流速検出計の一例の概略構成を示す説明図である。また、以下では、高温バンドル122A、中温バンドル122B、低温バンドル122Cで同様の事項については、伝熱管バンドル122を用いて説明する。
ここからが本題
図7に示すように、検出手段28は、発電ユニット20の各種運転パラメータを検出する複数の検出部の集合体であり、アンモニアガス濃度検出部40と、塩化水素ガス濃度検出部42と、温度検出部44と、圧力検出部46と、流速検出部48と、を有する。なお、検出手段28は、基本的に熱交換器26中および熱交換器26の前後の領域における各種パラメータを検出する。各検出部は、検出結果を制御装置22に送る。
アンモニアガス濃度検出部40は、熱交換器26を流通する排ガスGに含まれるアンモニアガス(NH)ガスの濃度を検出する。つまり、アンモニアガス濃度検出部40は、脱硝装置102で排ガスに供給されて、窒素酸化物との反応に寄与しないいわゆるリークアンモニアガスの濃度を計測する。アンモニアガス濃度検出部40は、熱交換器26を流通する排ガスGに含まれるアンモニアガス(NH)の濃度を検出できればよく、熱交換器26の流路、熱交換器26とエアヒータ103とを接続する管路等に配置すればよい。
塩化水素ガス濃度検出部42は、熱交換器26を流通する排ガスGに含まれる塩化水素(HCl)ガスの濃度を検出する。塩化水素ガス濃度検出部42は、熱交換器26を流通する排ガスGに含まれる塩化水素(HCl)の濃度を検出できればよく、熱交換器26の流路、熱交換器26とエアヒータ103とを接続する管路等に配置すればよい。
温度検出部44と圧力検出部46と流速検出部48とは、検出素子をそれぞれ複数備えており、熱交換器26の伝熱管バンドル122を囲うケーシングに分散して配置されている。図8に示すように、温度検出部44は、複数の温度検出素子130a、130b、130cを備えている。圧力検出部46は、複数の圧力検出素子132a、132b、132cを備えている。流速検出部48は、複数の流速検出素子134a、134b、134cを備えている。複数の温度検出素子130aと複数の圧力検出素子132aと複数の流速検出素子134aとは、熱交換器26の高温バンドル122Aが設置された領域に配置されている。また、1つの温度検出素子130aと1つの圧力検出素子132aと1つの流速検出素子134aとは、1つのユニットとして近傍に配置されている。また、1つの温度検出素子130aと1つの圧力検出素子132aと1つの流速検出素子134aとで構成されるユニットは、高温バンドル122Aが設置された領域に分散して配置されている。
複数の温度検出素子130bと複数の圧力検出素子132bと複数の流速検出素子134bとは、熱交換器26の中温バンドル122Bが設置された領域に配置されている。また、1つの温度検出素子130bと1つの圧力検出素子132bと1つの流速検出素子134bも1つのユニットとなって、近傍に配置され、当該ユニットは、分散して配置されている。複数の温度検出素子130cと複数の圧力検出素子132cと複数の流速検出素子134cとは、熱交換器26の低温バンドル122Cが設置された領域に配置されている。また、1つの温度検出素子130cと1つの圧力検出素子132cと1つの流速検出素子134cも1つのユニットとなって、近傍に配置され、当該ユニットは、分散して配置されている。
温度検出部44は、上述したように、高温バンドル122A、中温バンドル122B、低温バンドル122Cのそれぞれの領域に複数の温度検出素子130a、130b、130cが配置されている。ここで温度検出素子130a、130b、130cとしては、種々の温度検出機構を用いることができ、例えば熱電対を用いることができる。温度検出素子130a、130b、130cは、計測部が熱交換器26の内部に挿入され、伝熱管バンドル122が配置されている領域の温度を検出する。温度検出部44は、温度検出素子130a、130b、130cで各位置の温度を検出し、検出結果を制御装置22に送る。このように温度検出部44で各位置の温度を検出することで、熱交換器26の温度分布を検出することができる。
圧力検出部46は、上述したように、高温バンドル122A、中温バンドル122B、低温バンドル122Cのそれぞれの領域に複数の圧力検出素子132a、132b、132cが配置されている。ここで、圧力検出素子132a、132b、132cとしては、例えば、図9に示す圧力検出素子132を用いることができる。図9に示す伝熱管バンドル122は、フィンチューブ115がフレーム140によって支持されている。また、伝熱管バンドル122のフレーム140の外側には、伝熱管バンドル122が配置されている領域を覆うケーシング142が配置されている。圧力検出素子132は、ケーシング142を貫通し、ケーシング142とフレーム140との間に計測点が露出している。圧力検出素子132は、ケーシング142とフレーム140とを流れる排ガスGの圧力を検出する。圧力検出部46は、圧力検出素子132a、132b、132cで各位置の圧力を検出し、検出結果を制御装置22に送る。このように圧力検出部46で各位置の圧力を検出することで、熱交換器26の圧力分布を検出することができる。
流速検出部48は、上述したように、高温バンドル122A、中温バンドル122B、低温バンドル122Cのそれぞれの領域に複数の流速検出素子134a、134b、134cが配置されている。ここで、流速検出素子134a、134b、134cとしては、例えば、図10に示す流速検出素子134を用いることができる。図10に示す伝熱管バンドル122は、図9と同様に、フィンチューブ115がフレーム140によって指示されている。また、伝熱管バンドル122のフレーム140の外側には、伝熱管バンドル122が配置されている領域を覆うケーシング142が配置されている。流速検出素子134は、ケーシング142を貫通し、ケーシング142とフレーム140との間に計測点が露出している。ここで、流速検出素子134としてピトー管を用いることができる。ピトー管としては、例えばウェスタン型のピトー管がある。流速検出素子134は、ケーシング142とフレーム140とを流れる排ガスGの流速を検出する。流速検出部48は、流速検出素子134a、134b、134cで各位置の流速を検出し、検出結果を制御装置22に送る。このように流速検出部48で各位置の流速を検出することで、熱交換器26の流速分布を検出することができる。運転管理システム10は、以上のような構成である。
運転管理システム10は、通信回線16を利用して、検出手段28の検出結果を解析装置32が取得する。解析装置32は、検出手段28の検出結果から熱交換器26内の塩化アンモニウムの生成に関わるパラメータの状態を検出し、塩化アンモニウムが生成する領域に入っているか否かの状態を解析する。また、と解析装置32は、各場所の圧力やケーシングとフレーム間の流速を検出することで、熱交換器26の閉塞状態を検出する。
図11から図16を用いて、熱交換器26内の塩化アンモニウムの生成挙動について説明する。まず、図11から図13Bは、それぞれ固体の塩化アンモニウムの生成挙動を説明するための説明図である。
図11の左図は、煤塵粒子160と、固化した塩化アンモニウム、つまり排ガス中から固相析出された塩化アンモニウムの粒子である塩化アンモニウム粒子162とが排ガスG中に浮遊している状態である。ここで、煤塵粒子160は、平均粒径が約1μmより大きい粒子である。なお、煤塵粒子160は、平均粒径が約3μmより大きい粒子とすることもできる。塩化アンモニウム粒子162は、平均粒径0.5μm以下のヒューム状の微細な粒子である。塩化アンモニウム粒子162は、排ガス中で固化すると、図11の右図に示すように、塩化アンモニウム粒子162の周囲にある煤塵粒子160に吸着する。このため、排ガスG中に塩化アンモニウム粒子162が生成されると、煤塵粒子160は、周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着状態となる。
周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160は、図12左図に示すように、周囲にあるケーシングやフレームのような部材164に付着する。また、周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が部材164に付着すると、当該塩化アンモニウム粒子162および煤塵粒子160の周囲に、さらに周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が付着する。このように、周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160の部材164への付着が繰り返されると、図12右図に示すように、ケーシング142とフレーム140との間が複数の周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160により狭くなる。
このように、塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している状態、付着する量が変化すると、ケーシング142とフレーム140との間の距離が変化、即ち閉塞率が変化し、当該領域の圧力や、流速が変化する。
運転管理システム10は、この関係を用いて、圧力検出部46、流速検出部48の検出結果から圧力分布の変化または流速分布の変化の少なくとも一方を検出することで、塩化アンモニウムが平衡反応によって固相析出しているか否か、つまり熱交換器26内での塩化アンモニウムの固相析出状態を検出することができる。また、運転管理システム10は、塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している状態であるか、さらに付着している塩化アンモニウムの量を検出することができる。また、運転管理システム10は、同様に、この関係を用いて、温度検出部44の検出結果から温度分布の変化を検出することで、塩化アンモニウムが平衡反応によって固相析出しているか、つまり熱交換器26内での塩化アンモニウムの固相析出状態を検出することができる。また、運転管理システム10は、塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している状態であるか、さらに付着している塩化アンモニウムの量を検出することができる。
ここで、図13A左図に示すように、排ガスG中にある塩化アンモニウム粒子162が少ないと、図13A右図に示すように、1つの煤塵粒子160に付着する塩化アンモニウム粒子162の数も少なくなる。周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160は、周囲に付着した塩化アンモニウム粒子162の数が少ないと粒子としての付着力が弱くなり、ケーシング142とフレーム140とに付着しにくくなる。
これに対して、図13B左図に示すように、排ガスG中にある塩化アンモニウム粒子162が多いと、図13B右図に示すように、1つの煤塵粒子160に付着する塩化アンモニウム粒子162の数が多くなる。周囲に塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160は、周囲に付着した塩化アンモニウム粒子162の数が多いと粒子としての付着力が強くなり、ケーシング142とフレーム140とに付着しやすくなる。したがって、運転管理システム10は、固化している塩化アンモニウムの量を算出することで、塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している状態、付着する量を算出することもできる。
次に、図14は、温度と塩化水素ガス濃度とアンモニアガス濃度との関係の一例を示すグラフである。図15および図16は、それぞれあるプラントの運転条件下での塩化アンモニアガスの平衡反応の関係を説明するためのグラフである。図14は、アンモニアガス濃度をサンプルAからHにそれぞれ変化させた場合について、塩化アンモニウムが固相として固相析出する境界条件を示したもので、具体的には塩化水素ガス濃度と、アンモニアガス濃度と、ガス温度との平衡反応の関係を実験と理論検討により取得したものである。なお、塩化アンモニウムが固相析出しない領域の条件では、フリーのアンモニアガスと塩化水素ガスとして存在している。ここで、塩化アンモニウムは、固相析出後に周囲雰囲気温度が上昇しても基本的に塩化アンモニウムの昇華点335℃の近傍まで加熱されない限り昇華しない。ただし一部の超微細粒子の塩化アンモニウムは、昇華点335℃の近傍まで加熱されなくても昇華する場合がある。図14の領域180は、熱交換器26の排ガスの出口で検出された温度、つまり熱交換器26の排ガスの温度の運転の範囲の一例である。線分182は、熱交換器26の排ガスの出口で検出された温度、つまり熱交換器26の排ガスの最も低い部位の検出温度の平均値である。
運転管理システム10は、図14に示す関係に基づいて、温度と塩化水素ガス濃度とアンモニアガス濃度との関係に基づいて、塩化アンモニウムが固相析出状態であるか気体状態であるかを判定することができる。例えば、運転管理システム10は、図15に示すように、ガス温度と塩化水素ガス濃度との関係が点190にプロットされ、かつ、線分191に示すアンモニアガス濃度で運転された場合、当該条件では塩化アンモニウムが固相析出すると判定することができる。また、図16に示すように、アンモニアガス濃度が線分192に示す濃度で運転された場合、当該条件では塩化水素ガスとアンモニアガスがそれぞれ気体の状態で存在すると判定することができる。
運転管理システム10は、図15、図16に示すように、予め実験等で実際に測定した図14の平衡データと、判定時の発電プラント12の運転状態とに基づいて、塩化アンモニウムの析出状態を判定することで、運転状態から塩化アンモニウムの析出状態を高い精度で予測することが可能となる。つまり、運転管理システム10は、実験等で実際に測定した図14の平衡データを用いているため、理論値のみから算出する場合よりも判定の制度を高くすることができる。
これにより、運転管理システム10は、アンモニアガス濃度検出部40、塩化水素ガス濃度検出部42および温度検出部44の検出結果(排ガスに含まれる塩化アンモニウム生成に関わる運転パラメータの状態)に基づいて解析を行うことで、熱交換器26内での塩化アンモニウムの析出状態を検出することができる。排ガスに含まれる塩化アンモニウム生成に関わる運転パラメータとは、塩化アンモニウムが固相析出するための条件に関連するパラメータと、塩化アンモニウムが固相析出し、堆積することで変化するパラメータと、を含む。また、運転管理システム10は、熱交換器26内での塩化アンモニウムの固相析出状態の検出結果を累積することで、塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している状態であるかを検出でき、さらに塩化アンモニウム粒子162が付着した煤塵粒子160が熱交換器26の各部に付着している量を検出することができる。
以下、図17を用いて、運転管理システム10の解析装置32の処理について説明する。ここで、図17は、運転管理システムの制御動作の一例を示すフローチャートである。なお、運転管理システム10は、発電プラント12が駆動している間、図17に示す処理を繰り返し実行する。例えば、運転管理システム10は、一定時間ごとに図17に示す処理を実行したり、計測情報を取得するごとに図17に示す処理を実行したりする。
解析装置32は、ステップS12として計測情報を取得する。つまり、解析装置32は、通信を介して、検出手段28で検出した結果を取得する。
解析装置32は、ステップS12で計測情報を取得したら、ステップS14として塩化アンモニウムの析出状態を検出し、ステップS16として塩化アンモニウムが固相析出しているかを判定する。解析装置32は、ステップS16で塩化アンモニウムが固相析出している(Yes)と判定した場合、ステップS18としてメンテナンス情報を出力し、本処理を終了する。解析装置32は、ステップS16で塩化アンモニウムが固相析出していない(No)と判定した場合、本処理を終了する。
解析装置32は、計測情報(塩化アンモニウムの生成に関わる運転パラメータの状態)を取得する毎に図17に示す処理を実行することで、塩化アンモニウムが固相析出する状態であるか否かを迅速に検出することができる。また固体の塩化アンモニウムが固相析出される状態であることを検出したら、メンテナンス情報を出力することで、熱交換器26の状態を適切に把握することができる。
ここで、解析装置32は、検出手段28の各種検出部を用いて、図17の処理を実行することができる。解析装置32は、アンモニアガス濃度検出部40と、塩化水素ガス濃度検出部42と、温度検出部44と、の検出結果、つまり塩化アンモニウムの生成に関わる運転パラメータの状態を用いて、塩化アンモニウムの固相析出状態を検出する場合、上述した図14の関係に基づいて、つまり平衡反応条件に基づいて、判定を行うことで、塩化アンモニウムが固相析出する状態であるか否かを判定することができる。
解析装置32は、圧力検出部46の検出結果を用いる場合、検出している圧力分布に閾値以上の変化が生じた場合、熱交換器26に付着している塩化アンモニウムの析出量が増加したと判定し、固体の塩化アンモニウムが発生する状態であると判定することができる。
解析装置32は、流速検出部48の検出結果を用いる場合、検出している流速分布に閾値以上の変化が生じた場合、例えば、一部の計測点の流速が他の計測点に比べて増加している場合、熱交換器26に付着している塩化アンモニウムの量が増加したと判定し、固体の塩化アンモニウムが発生する状態であると判定することができる。
解析装置32は、温度検出部44の検出結果を用いる場合、検出している温度分布に閾値以上の変化が生じた場合、例えば、一部の温度が上昇した場合、低下した場合、熱交換器26に付着している塩化アンモニウムの量が増加したと判定し、固体の塩化アンモニウムが発生する状態であると判定することができる。
運転管理システム10は、以上のように、熱交換器26の状態、つまり、固体の塩化アンモニウムが発生する状態であるかまたは固体の塩化アンモニウムが付着して閉塞が発生しているかを検出し、検出結果をメンテナンス情報をとして出力することで、熱交換器の性能劣化や、故障の発生を抑制することができる。具体的には、運転管理システム10は、熱交換器内部で気柱共鳴を起し振動を発生させたり、熱交換器の圧損を上昇させたり、塩化アンモニウムが熱交換器26に付着し、付着している部分の金属が腐食したり、することを抑制することができる。また、運転管理システム10は、これらの状態になるか否かを適切に予測することができる。これにより、運転管理システム10は、熱交換器26状態が発電プラント12の運転に影響を与え、発電負荷制限が生じたり、発電プラント12が予期せずに停止したりすることを抑制することができる。これにより、発電プラント12で電力損失が発生することを抑制することができる。
運転管理システム10は、熱交換器26の出口温度は、排ガスGの温度が低下しているため、図14から図16に示す固体領域と気体領域との境界近傍の温度範囲(例えば、90℃から95℃)となる。ここで、運転管理システム10は、一般的な石炭焚きプラントでの塩化水素ガス濃度程度であれば、平常時に熱交換器26に到達するアンモニアガス(リークアンモニアガス)の濃度が低いため(1から2ppm)、塩化アンモニウムの固相析出を抑制することができる。しかしながら、発電プラント12は、脱硝装置の触媒の老朽化した場合、脱硝性能を維持する為にアンモニアガス濃度を高くする場合がある。この場合、脱抄装置で供給するアンモニアガスが増加すると、熱交換器26に到達するアンモニアガス(リークアンモニアガス)の濃度も増加(例えば5ppm以上)して、排ガス中の、平衡反応で塩化アンモニウムが固相析出する条件となる場合がある。運転管理システム10は、このように、運転状態によって塩化アンモニウムが発生してしまう場合も適切に検出することができるため、熱交換器26の状態を適切に監視することができる。
また、メンテナンス情報として、固体の塩化アンモニウムの固相析出状態、圧力分布の情報および流速分布の情報等から算出した塩化アンモニウムの析出状態を示す情報や、塩化アンモニウムの体積状態を示す情報を出力することで、熱交換器の状態を適切に把握することができる。また、定期的なメンテナンスの際に、当該メンテナンス情報を参考にすることで、故障が発生しやすい位置や、故障が発生しやすいモードを重点的に確認することができる。また、実際に故障が発生する前に部品の交換等も行うことができる。また、実際に故障が発生した場合でも、故障発生の原因を容易に解明することができる。なお、本実施形態では、メンテナンス情報という名称を用いたが、出力する情報は、メンテナンスに関する情報に限定されず、熱交換器26の塩化アンモニウムの析出状態を把握することができる各種情報を運転情報として用いることができる。つまり、運転管理システム10は、メンテナンス情報として、塩化アンモニウムの析出状態を示す情報や、塩化アンモニウムの体積状態を示す情報である固体の塩化アンモニウムの固相析出状態、圧力分布の情報および流速分布の情報の情報をそのまま出力してもよい。また、メンテナンス情報として、熱交換器で塩化アンモニウムの堆積が発生するまたは発生している可能性があることや、性能の低下が発生するまたは発生している可能性があることを示す警告情報を出力してもよい。
次に、図18を用いて、運転管理システム10の解析装置32の処理の他の例について説明する。ここで、図18は、運転管理システムの制御動作の一例を示すフローチャートである。なお、図18の処理の一部は、図17の処理と同様である。また、運転管理システム10は、図17の処理と同様に、発電プラント12が駆動している間、図18に示す処理を繰り返し実行する。解析装置32は、ステップS12として計測情報を取得する。つまり、解析装置32は、通信を介して、検出手段28で検出した結果を取得する。
解析装置32は、ステップS12で計測情報を取得したら、ステップS14として塩化アンモニウムの析出状態を検出し、ステップS16として塩化アンモニウムが固相析出しているかを判定する。解析装置32は、ステップS16で塩化アンモニウムが固相析出していない(No)と判定した場合、本処理を終了する。
解析装置32は、ステップS16で塩化アンモニウムが固相析出している(Yes)と判定した場合、ステップS20として塩化アンモニウムによる閉塞状態を検出する。つまり、塩化アンモニウムが熱交換器に堆積することで生じる流路の閉塞の状態を検出する。解析装置32は、ステップS20で閉塞状態を検出したら、ステップS22として閉塞が閾値以上であるかを判定する。つまり、流路が閾値以上閉塞した状態であるかを判定する。解析装置32は、ステップS22で閉塞が閾値以上ではない、つまり閾値未満である(No)と判定した場合、本処理を終了する。解析装置32は、ステップS22で閉塞が閾値以上である(Yes)と判定した場合、ステップS18としてメンテナンス情報を出力し、本処理を終了する。
解析装置32は、計測情報を取得する毎に図18に示す処理を実行することで、固体の塩化アンモニウムによる閉塞が発生しているか、つまり、固体の塩化アンモニウムの堆積量が一定以上であるかを迅速に検出することができる。また、固体の塩化アンモニウムにより生じる閉塞が閾値以上であることを検出したら、メンテナンス情報を出力することで、適切に熱交換器26のメンテナンスを実行することができる。
ここで、解析装置32は、検出手段28の各種検出部を用いて、図18の処理を実行することができる。なお、図18のステップS14、S16の処理は上記と同様である。以下、ステップS20とステップS22の判定方法の一例を示す。
解析装置32は、アンモニアガス濃度検出部40と、塩化水素ガス濃度検出部42と、温度検出部44と、の検出結果を用いて、閉塞状態を検出する場合、上述した図14の関係に基づいて、つまり平衡反応条件に基づいて、判定を行い、固体の塩化アンモニウムの発生量を積算することで、塩化アンモニウムの堆積量を検出することができ、閉塞状態を検出することができる。また、解析装置32は、図13Aおよび図13Bの関係に基づいて、固体の塩化アンモニウムの発生量に基づいて塩化アンモニウムの付着しやすさを判定し、発生量と付着しやすさに基づいて堆積量を算出してもよい。
解析装置32は、圧力検出部46の検出結果を用いる場合、検出している圧力分布に閾値以上の変化が生じ、所定値以上の圧力差が生じた場合、閾値以上の閉塞が起きていると判定することができる。
解析装置32は、流速検出部48の検出結果を用いる場合、検出している流速分布に閾値以上の変化が生じ、所定値以上の流速変化が生じた場合、閾値以上の閉塞が起きていると判定することができる。
解析装置32は、温度検出部44の検出結果を用いる場合、検出している温度分布に閾値以上の変化が生じ、所定値以上の温度差が生じた場合、閾値以上の閉塞が起きていると判定することができる。なお、この場合、解析装置32は、同一の温度域のバンドル内の温度で比較することが好ましい。
また、メンテナンス情報として、閉塞状態の検出値や、伝熱管バンドルの交換の要否、堆積量の予測値を積算して算出した予測交換時期の情報を出力することで、熱交換器の状態を適切に把握することができる。また、必要なメンテナンスを的確に把握することができる。また、定期的なメンテナンスの際に、当該メンテナンス情報を参考にすることで、故障が発生しやすい位置や、故障が発生しやすいモードを重点的に確認することができる。また、実際に故障が発生する前に部品の交換等も行うことができる。また、実際に故障が発生した場合でも、故障発生の原因を容易に解明することができる。さらに、解析装置32は、塩化アンモニウムによる閉塞状態を把握できることで、熱交換器内を流れる排ガスの影響で気柱共鳴が生じることを抑制でき、故障を発生しにくくすることができる。
運転管理システム10は、実際に故障が発生する前に部品の交換等も行うことができることで、不測の事態でプラントが停止することを予防することができる。
また、取得したデータに基づいて、交換時期を判定することで、部品を適正な時期に交換することができる。つまり、状態を正確に把握できることで、メンテナンス間隔に基づいて、次のメンテナンスまで使用できる部品をそのままとし、交換が必要な部品だけを交換することができる。これにより、効率よく部品を交換することができる。
運転管理システム10は、故障発生の原因を容易に解明することができることで、原因調査、対策協議、対策工事を実施するまでにかかる期間であった、数週間から数ヶ月を短縮することができる。また、運転管理システム10は、故障発生の原因を容易に解明することができることで、管理者が対策工事に必要な機材を準備した後に発電プラント12で修理を行うことができる。
また、運転管理システム10は、一台の解析装置32で複数の発電プラント12の情報を取得し、解析することで、比較解析を行うことができ、より精度の高い検出結果(状態の推定結果)を算出することができる。なお一台の解析装置32とは1台の演算装置という意味ではなく、情報を共有した状態で1つのシステムで処理を行っているという意味である。したがって、一台の解析装置32は、複数の演算装置で構成されていてもよく、また、情報を共有できていれば、複数の演算装置が物理的に離れた位置に配置されていてもよい。
ここで、陸揚され、発電プラント12で使用される発電燃焼用の石炭は、定期的に工業分析に掛けられ、その組成分析が定期的に行われる。運転管理システム10は、発電燃焼用の石炭の分析結果をデータベースに蓄積し、当該データベースの情報に基づいて制御装置22または解析装置32でボイラ燃焼計算を行ない、炭種毎に排ガス中のHCl濃度の演算を行なうことで、塩化水素ガスの濃度を推定し、これを検出値の代わりに用いることもできる。
また、運転管理システム10は、通信回線16を用いて、随時計測結果を取得し、取得した結果に基づいて判定を行うことで、熱交換器26の状態の変化を迅速に検出することができる。これにより、熱交換器26を管理する精度をより高くすることができ、状態の判定結果の信頼性も高くすることができる。例えば、リアルタイムで取得した多量のデータの蓄積に基づいて、バラつき、偏差等も加味した解析をより高精度に実行することができる。
ここで、上記実施形態の運転管理システム10は、通信回線16を用いて、検出部で取得したデータの授受を行ったがこれに限定されない。ここで、図19は、運転管理システムの他の例の概略構成を示すブロック図である。運転管理システム200は、運転管理システム10と同様に、複数の発電プラント212と、1つの解析ユニット214と、を有する。ここで、運転管理システム200は、複数の発電プラント212と、1つの解析ユニット214とが、記録媒体240を介してデータの授受を行う。なお、図19では記録媒体240を1つのみ示しているが複数でもよい。また記録媒体240としては、磁気ディスクや光学ディスク、フラッシュメモリやHDD(Hard disk drive)等、持ち運び可能な種々の機器、媒体を用いることができる。
発電プラント212は、発電ユニット20と、制御装置22と、書き込みデバイス224とを有する。発電ユニット20と、制御装置22と、は、発電プラント12の各部と同様の構成である。
書き込みデバイス224は、記録媒体240を介して他の機器と、データの授受を行う。書き込みデバイス224は、制御装置22と接続されており、制御装置22から出力される検出手段28で検出された結果を記録媒体240に記録する。なお、書き込みデバイス224は、読み取り機能を備えていてもよい。
次に、解析ユニット214は、読み取りデバイス230と解析装置32とを有する。解析装置32は、解析ユニット14の解析装置32と同様である。読み取りデバイス230は、記録媒体240を介して、データの授受を行う。読み取りデバイス230は、書き込みデバイス224で記録媒体240に書き込まれたデータを読み取ることで、検出手段28で検出された結果を取得する。読み取りデバイス230は、解析装置32と接続されており、取得した検出手段28で検出された結果を解析装置32に出力する。なお、読み取りデバイス230は、書き込み機能を備えていてもよい。
運転管理システム200の解析装置32は、記録媒体240を介して取得した検出手段28で検出された結果を用いて、運転管理システム10と同様の処理を行う。これにより、運転管理システム200は、運転管理システム10と同様に熱交換器26の状態を適切に検出することができ、上記と同様の効果をえることができる。
運転管理システム200は、記録媒体240を介して発電プラント212の制御装置22で蓄積されたデータを取得することで、連続的な運転データを取得することができる。また、運転管理システム200は、通信回線を用いないで実現できるため、公衆通信回線を用いる場合よりも安全性を高くすることができ、また通信回線を用いるよりもシステム構成を簡単にすることができる。
運転管理システムは、メンテナンス情報を出力せずに解析結果を蓄積するのみでもよい。運転管理システムは、メンテナンス情報に代えて、故障が発生する恐れがあるので、運転を停止する旨の情報を出力する、また、部品の即時交換が必要であることを示す警告情報を出力してもよい。
本実施形態の運転管理システムは、いずれも管理対象プラントを発電プラントとした場合で説明を行うが、これに限定されず、熱交換器を備えた発電プラントであればよい。なお、管理対象プラントは、本実施形態のように、熱交換器の上流に排ガス(流通ガス)にアンモニアガスを混合させ、排ガスから窒素酸化物を除去する脱硝装置を備えているシステムに適用することが好ましい。このように、脱硝装置を備えている構成の管理対象プラントは、塩化アンモニウムがより発生しやすいため、本実施例の運転管理システムで塩化アンモニウムの析出状態、堆積状態を監視することで、熱交換器の状態を適切に監視し、管理することができる。
また、運転管理システムは、解析装置32を1つのプラントに対して設け、解析装置32を制御装置22と直接連結する構成としてもよい。この場合、運転管理システムは、安価かつ安全な回線でデータの授受を行うことができる。
10 運転管理システム
12 発電プラント
14 解析ユニット
16 通信回線
20 発電ユニット
24、30 通信装置
26 熱交換器
28 検出手段
32 解析装置
40 アンモニアガス濃度検出部
42 塩化水素ガス濃度検出部
44 温度検出部
46 圧力検出部
48 流速検出部
120 伝熱管バンドル収納ダクト
122 伝熱管バンドル
125 架構ステージ
126 開口部
130 温度検出素子
132 圧力検出素子
134 流速検出素子
140 バンドルフレーム(フレーム)
142 ケーシング
160 煤塵粒子
162 塩化アンモニウム粒子

Claims (16)

  1. 熱交換器と、前記熱交換器を流通するガスに含まれる塩化アンモニウムの生成に関わる運転パラメータの状態を検出する検出手段と、を備える管理対象プラントと、
    前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の状態を検出する解析装置と、を有することを特徴とする運転管理システム。
  2. 前記解析装置は、前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の前記流通ガスの流路で固体の塩化アンモニウムが発生しているかを検出することを特徴とする請求項1に記載の運転管理システム。
  3. 前記解析装置は、前記検出手段で検出したデータを解析し、前記熱交換器の前記流通ガスの流路の塩化アンモニウムの堆積状態を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の運転管理システム。
  4. 前記検出手段は、前記熱交換器を流れるアンモニアガスの濃度を検出するアンモニアガス濃度検出部と、前記熱交換器の温度を検出する温度検出部と、前記熱交換器を流れる塩化水素ガス濃度を検出する塩化水素ガス濃度検出手段と、を備え、
    前記解析装置は、検出したアンモニアガス濃度と塩化水素ガス濃度と温度とが、固体の塩化アンモニウムを発生する条件を満足しているかを検出し、塩化アンモニウムの析出状態を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  5. 前記温度検出部は、前記熱交換器を温度領域で複数に分けた場合、低温側の領域の温度を検出することを特徴とする請求項4に記載の運転管理システム。
  6. 前記検出手段は、温度検出素子を複数備え、前記熱交換器を複数に分けた領域のそれぞれに前記温度検出素子が配置され、
    前記解析装置は、前記温度検出素子の検出結果から低温側の領域の温度を検出し、当該温度に基づいて、塩化アンモニウムの析出状態を検出することを特徴とする請求項4に記載の運転管理システム。
  7. 前記検出手段は、前記熱交換器内の圧力を検出する圧力検出素子を複数備える圧力検出部を有し、
    前記解析装置は、前記圧力検出部の検出結果に基づいて、前記熱交換器内の圧力損失分布を検出し、前記圧力損失分布に基づいて、前記熱交換器内の塩化アンモニウムの堆積状態を検出する請求項1から6のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  8. 前記検出手段は、前記熱交換器内を流れる前記流通ガスの流速を検出する流速検出素子を複数備える流速検出部を有し、
    前記解析装置は、前記流速検出部の検出結果に基づいて、前記熱交換器内の流速分布を検出し、前記流速分布に基づいて、前記熱交換器内の塩化アンモニウムの堆積状態を検出する請求項1から7のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  9. 前記解析装置に接続された第1通信機器、をさらに有し、
    前記管理対象プラントは、前記検出手段で検出したデータを出力可能な第2通信機器を備え、
    前記第1通信機器は、前記第2通信機器と公衆通信回線を介してデータの送受信を行い、前記検出手段で検出したデータを受信し、前記解析装置に出力することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  10. 前記管理対象プラントを複数備え、
    前記解析装置は、複数の前記管理対象プラントから供給された前記検出手段で検出したデータを比較解析して、前記熱交換器の状態を検出することを特徴とする請求項9に記載の運転管理システム。
  11. 前記解析装置に接続され、記録媒体に記録されたデータを読み取る読み取りデバイス、をさらに有し、
    前記管理対象プラントは、前記検出手段で検出したデータを前記記録媒体に書き込み可能な書き込みデバイスを備え、
    前記読み取りデバイスは、前記記録媒体を読み取り、前記記録媒体に、前記書き込みデバイスで書き込まれたデータを読み出し、前記解析装置に出力することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  12. 前記解析装置は、前記熱交換器に前記塩化アンモニウムが堆積していると判定した場合、前記管理対象プラントに警告情報を出力することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  13. 前記解析装置は、前記熱交換器に堆積した前記塩化アンモニウムが閾値以上であると判定した場合、前記管理対象プラントにメンテナンス情報を出力することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  14. 前記熱交換器は、流通ガスを冷却することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  15. 前記管理対象プラントは、流通ガスの流れ方向において前記熱交換器の上流側に配置され、前記流通ガスにアンモニアガスを混合させる脱硝装置を有することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の運転管理システム。
  16. 前記管理対象プラントは、発電プラントであり、
    前記流通ガスは、前記発電プラントで燃料を燃焼させた際に生じる排ガスであることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の運転管理システム。
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