JP2013114418A - リスク評価システム、その方法及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、復旧曲線の操業度と時間とから原因による第1事業損失を、原因の種類毎に算出し、復旧曲線データベースに記憶させる事業損失算出部と、原因の種類毎に行う対策の対策コスト毎に、対策コストに対応する復旧曲線の修正モデルが記憶された修正モデルデータベースと、修正モデルデータベースから対策コスト毎の修正モデルを読み出し、対策の複数の対策コストから一つの対策コストを順次選択し、選択した対策コストに対し、選択した対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を読み出し、復旧曲線の操業度と時間とから評価対象の原因の第2事業損失を算出する修正モデル損失算出部と、第1及び第2事業損失の差を対策コストで除算し、対策コストの投資効率を求める投資効率算出部とを有する。
【選択図】図5
Description
また、事業リスクに対する防災投資を行う際、限られた経営資源を有効に防災対策に活用するため、この防災対策に使用される費用に対する防災効果を適切に評価することが重要であり、費用に対する防災効果を適切に評価するためのツールとして、策定された事業継続計画BCPが用いられる。
この特許文献1においては、金融機関が貸出先である多数の企業の地震に対する事業リスクを、少ない項目で簡易に評価することを目的としている。
そのため、その地域に起こると推定される対象地震に対し、震度及び建物の構造などに基づき、評価対象の企業の建物の被災状況を統計的に計算する。そして、計算された被災状況による企業の財務状態への影響を推定し、統計データから倒産確率を求めている。
このため、金融機関などの貸出先である企業は、上述した事業リスクに対する具体的な対策案を、効果的に検討することができない。
しかしながら、近年、今まで想定されていなかった大災害が発生することを想定し、貸出先となる企業における自社の事業継続計画BCPの策定が本格的に普及し始めているが、すでに述べたように、事業損失を用いて、事業継続の観点から事業リスクを具体的に求める手法がない。
本発明のリスク評価システムは、前記投資効率算出部が、経営的な観点で事業に致命的なダメージを与えない限界として設定された許容事業損失より低い前記事業損失を有し、かつ前記複合対策の組合せにおける対策コストの合計額が前記許容事業損失より低い前記複合対策に対し、前記投資効率を算出することを特徴とする。
前記修正モデル損失算出部が、前記事業損失判定部が検出した順番に、順次、前記第1事業損失に対応する前記原因の前記修正モデルの前記第2事業損失を算出し、前記投資効率算出部が、前記修正モデル損失算定部が算出した前記第2事業損失と、当該第2事業損失の前記原因に対応する前記第1事業損失とを用いて、当該原因の前記複合対策毎の前記投資効率を算出することを特徴とする。
以下、本発明の第1の実施形態によるリスク評価システムの説明を行う。
本実施形態においては、事業(業務)中断あるいは停滞の原因の特定を、予め復旧曲線の作成者(あるいはリスク評価システムの作成者)が行っている。ここで、復旧曲線の作成者は、過去の同程度の規模の事業所あるいは企業の各原因による障害の程度の経験値から、評価対象とする事業所の業務を中断あるいは停滞させ、企業に対して経営的に大きなダメージを与えることが懸念される原因の種類と大きさとを特定する。この原因の種類と大きさとの特定は、復旧曲線の作成者が経験に基づいて、事業所の周囲の環境(地震、水害などの自然災害の発生率や犯罪発生率など)の資料及び過去の災害などの経験値により原因の特定を行う。
例えば、本実施形態が対象とする障害を発生する原因の種類としては、地震、水害、火災、犯罪(侵入窃盗、粗暴犯)、停電、故障(事業所内の装置の故障)などが考えられる。各原因の大きさとしては、それぞれの原因による想定最大損失(PLM:Probable Maximum Loss)を起こす障害の程度を推定する。地震、水害などの自然災害などは、500年に一度の大きさによる障害を推定することになる。地震で言えば、断層毎に推定されている最大震度による障害を推定し、最悪の場合に事業所あるいは企業が被る事業損失を求めることになる。
ここで、原因の種類毎に、対象とする企業の事業所の建物・施設・設備の脆弱性と、電気・ガス・上下水道・通信などのインフラの脆弱性とに基づき、その原因の種類の特性と大きさとにより、事業所の受ける障害のレベル、すなわち事業所の業務に対して受ける被害状況を想定する。
例えば、原因の種類を地震とした場合、事業所の位置する地点の震度あるいは地震動の大きさと、事業所の建物及び施設の耐震性により、被害状況(損傷度及び操業低下率等)を想定する。ここで行う被害状況の推定は、Is値(Seisimic Index of Structure:耐震指標)に基づく簡易な方法から、地震応答解析を用いる高精度な方法までがある。
一方、地震応答解析を用いる場合、この地震応答解析を行うシミュレーションツールにより、建物及び施設の構造及び材質を入力し、地震加速度を印加して、動的解析を行うことで被害状況を算出することになる。
いずれの方法で、建物及び施設の被害状況を推定するかは、復旧曲線の作成者がその後のリスク評価の精度に対応して随時決定する。
ここで、復旧曲線の作成者は、フォールトツリーを用いた解析の結果と、決定した損傷度と操業低下率と復旧期間とを用いて作成した操業レベルの時間経過の復旧程度を示す復旧曲線を、操業復旧過程の評価結果として生成する。
本実施形態においては、縦軸が事業所における業務の操業レベルであり、横軸が時間である。また、操業レベルとは、障害により生じる売上額及び生産性の低下といった業務の操業状態を示す指標であり、障害の無い場合には平常レベルであり、障害により操業が全く行われない状態を全停止レベルとしている。
図1(a)及び図1(b)において、障害が発生すると操業レベルが低下し、時間が経過して障害が復旧することにより平常レベルに戻ることが示されている。
図2は、図1(a)に対する復旧曲線の修正モデルを示す図である。この図2の場合、障害発生がした時点から、この障害が実際に操業に対して与えるタイミング(障害を受けた設備などの性能低下の発生のタイミング)を遅延させることで、障害が発生してから業務の操業レベルが実際に低下するまでの時間を遅らせることを行っている。
この結果、障害発生(すなわち、業務の操業レベルが低下)してから、業務の操業レベルが障害前の状態に戻る障害復旧までの時間間隔(操業レベルが低下している期間)を短くし、何も対策を取らない場合に比較して、事業所あるいは企業の被る事業損失を低減させることになる。
この対策は、本実施形態においては、例えば、以下のA案(対策A)、B案(対策B)及びC案(対策C)の3つの案と定義している。
対策A:
性能低下の発生を遅延させる。例えば、地震などによるインフラの障害が発生し、商用交流電源から電気が供給されないことで操業レベルが低下する場合、事業所に蓄電池を設ける。これにより、蓄電池の電力に応じた時間、事業所の操業を停止させることが無くなる。
対策B:
障害発生から障害復旧までの時間を短縮する。例えば、設備などが障害を受けた場合、修理に即応する事前の契約を予め行ったり、保守部品などのストックを確保しておく。
対策C:
操業レベルの低下を抑制する。設備におけるシステムや機器の多重化を行い。有機的に接続して、操業レベルの低下を抑制する。
対策A、対策B及び対策Cの各々は、それぞれ障害の発生を遅延させる時間、障害復旧までの短縮させる時間、操業レベルの低下を抑制する程度により、設備にかかる投資金額が異なるため、それぞれの対応可能な段階毎に対策に必要となる投資金額(対策コスト)を設定しておく。
また、図3において、対策を行ったことによる事業損失の低減が示されている。
図5において、リスク評価システムは、事業損失算出部1、事業損失判定部2、事業損失原因選択部3、投資効率算出部4、最適案選択部5、記憶部6、復旧曲線データベース7、修正モデルデータベース8、修正モデル損失算出部9を備えている。
修正モデルデータベース8には、原因の種類毎に、図4に示す対策Aを含めて、複数の種類の対策、例えば対策B、対策C、…などの各々の修正モデルテーブルが記憶されている。ここで、修正モデルデータベース8には、修正モデルテーブルと当該修正モデルテーブルを識別する識別情報(後述する、対策A修正モデル識別情報、対策B修正モデル識別情報、対策C修正モデル識別情報)とが対応して組として記憶されている。
記憶部6には、原因の種別毎に、復旧曲線と修正モデル(修正モデルの復旧曲線)とを対応付ける修正モデル対応テーブルが記憶されている。
また、事業損失算出部1には、上記操業レベル差と単位時間の操業低下による損害額との対応を示す、図7に示す操業レベルテーブルが、自身の内部記憶部に予め書き込まれて記憶されている。この操業レベルテーブルは、復旧曲線毎に(原因の種類毎)に、復旧曲線の作成者により予め求められている。
また、事業損失算出部1は、処理テーブル(後述する図8に構成を示すテーブル)に、原因の種別毎に計算された事業損失Loの各々を書き込む。
図8は、原因の種別を示す原因識別情報と、原因を起因とする障害による事業損失Loと、リスク評価を行うか否かを示す処理実行フラグと、リスク評価が行われたか否かを示す処理フラグとが対応して記憶されている処理テーブルを示す図である。処理実行可否フラグは、「○」の場合、対応する原因に対するリスク評価の処理を行い、一方「×」の場合、対応する原因に対するリスク評価を行わないことを示す。また、処理フラグは、「○」の場合、対応する原因に対するリスク評価が終了したこと、一方、「×」の場合、対応する原因に対するリスク評価が終了していないことを示す。
ここで、事業損失判定部2は、処理テーブルにおいて、Lo<Laと算出された原因に対応する処理実行可否フラグを「×」として書き込み、一方、Lo≧Laと算出された原因に対応する処理実行可否フラグを「○」とする。
許容事業損失La=
目標復旧時間RTOの単位時間数 × 単位時間当たりの操業レベル低下による損害額
この目標復旧時間RTOの単位時間数とは、目標復旧時間RTOを、操業レベルの低下による損害額を算出している単位時間で除算した数値である。
ここで、許容事業損失Laとは、経営的な観点で、事業に致命的なダメージを与えない限界として設定された目標復旧時間(RTO)を、単位時間当たりの操業レベル低下による損害額を用いて、金額ベースの事業損失に換算した数値である。
また、修正モデル損失算出部9は、上述のように読み出した対策A修正モデル識別情報、対策B修正モデル識別情報、対策C修正モデル識別情報により、修正モデルデータベース8から、各対策の対策コスト毎の修正モデルのデータを読み出す。
ここで、修正モデル損失算出部9は、修正モデルデータベース8から読み出した対策Aにおける対策コストの段階がレベルi(0≦i≦nA)の対策Ai、対策Bにおける対策コストの段階がレベルj(0≦j≦nB)の対策Bj、対策Cにおける対策コストの段階がレベルk(0≦k≦nC)の対策Ckの各々を施した後の修正モデルの復旧曲線を組合せた複合対策AiBjCkの復旧曲線、すなわち修正復旧曲線から複合対策を施した場合の事業損失LAiBjCkを算出する。このとき、修正モデル損失算出部9は、上述した修正復旧曲線の生成を、対策Aのレベル0からレベルnAまで、対策Bのレベル0からレベルnBまで、対策Cのレベル0からレベルnCまでの全ての対策コストのレベルの組合せの複合対策AiBjCkに対して行い、それぞれの複合対策AiBjCkにおける事業損失LAiBjCkを算出する。
これにより、修正モデル損失算出部9は、修正復旧曲線における障害発生の時間と、障害復旧の時間とを求める。
また、修正モデル損失算出部9は、新たに求めた修正復旧曲線における障害発生の時間と障害復旧の時間との間において、、対策Aiの修正モデルによる復旧曲線と、対策Biの修正モデルによる復旧曲線と、対策Ckの修正モデルによる復旧曲線とにおける最も高い業務の操業レベルを抽出し、これを修正復旧曲線の業務の操業レベルとする。
修正モデル損失算出部9は、事業損失算出部1と同様に、障害発生の時間から障害復旧の時間まで、単位時間(操業レベルテーブルにおける単位時間に対応)毎に、操業レベルを算出し、この操業レベルに対応する損失額を操業レベルテーブルから読み出し、損失額を積算して、この積算値を事業損失LAiBjCkとする。そして、修正モデル損失算出部9は、対策Aのレベル0からレベルnAまで、対策Bのレベル0からレベルnBまで、対策Cのレベル0からレベルnCまでの全てのレベルの組合せである複合対策AiBjCkの各々における修正復旧曲線の事業損失LAiBjCkを算出する。
投資効率算出部4は、許容事業損失Laと、各複合対策AiBjCkにおける修正復旧曲線の事業損失LAiBjCkとを比較し、LAiBjCk<Laの複合対策AiBjCkの有無の判定を行う。
すなわち、投資効率算出部4は、LAiBjCk≧Laの場合、対策を行ったとしても、許容事業損失Laを超えてしまい、対策を行う意味がないと判定する。すなわち、投資効率算出部4は、事業損失LAiBjCkが許容事業損失La以上の場合、この事業損失LAiBjCkに対応する対策A、対策B及び対策Cにおける対策コストの組合せの複合対策AiBjCkを行わないと判定する。
また、投資効率算出部4は、許容事業損失Laと、複合対策AiBjCkの対策コストの合計である¥Ai+¥Bj+¥Ckとを比較する。
ここで、投資効率算出部4は、¥Ai+¥Bj+¥Ck≧Laの複合対策が、対策費が許容事業損失La以上となるため、対策を行う意味がないと判定する。すなわち、投資効率算出部4は、この事業損失LAiBjCkに対応する対策A、対策B及び対策Cにおける対策コストの組合せの複合対策AiBjCkを行わないと判定する。
投資効率算出部4は、記憶部6から、順次、複合対策識別番号により事業損失LAiBjCkを読み込んで、読み込んだ事業損失LAiBjCkを用いて、複合対策AiBjCk各々の投資効率EAiBjCkを、下記の式により算出する。すなわち、事業損失原因選択部3は、LAiBjCk≧Laかつ¥Ai+¥Bj+¥Ck≧Laとなる複合対策AiBjCkを除き、複合対策AiBjCkの投資効率EAiBjCkを算出する。
EAiBjCk=複合対策AiBjCkの事業損失低減額/複合対策AiBjCkの対策コストの合計
=(Lo−LAiBjCk)/(¥Ai+¥Bj+¥Ck)
最適案選択部5は、例えば、求めた最大値Emaxが投資効率EAiBjCkである(i=I、j=J、k=K)場合、この投資効率EAiBjCkに対応する複合対策AIBJCKを最適な複合対策案として選択する。
また、本実施形態によれば、個々の企業の建物・施設・設備や業務の実態に合った復旧曲線を作成して事業リスク評価に用いるため、各企業の事業リスク評価を高い精度で求めることができ、原因に対する複数の対策を、対策に必要な対策コストのレベル毎に組合せ、組み合わせた複合対策の費用対効果を、投資効率により比較するため、従来に比較してより具体的な対策の選択が可能となる。
また、本実施形態によれば、対策の種類と、それぞれの対策レベルとにおいて、種類の分類数と、かつ種類毎の対策レベルのレベル数(段階の数)とを変化させることにより、リスク評価の精度を容易に変えることができる。
また、本実施形態によれば、事業に対して大きな影響を及ぼす障害(許容事業損失Laを超える操業レベルの低下を引き起こす障害)を発生する原因について、事業に対して影響の大きいものから順に評価することが可能となる。
また、本実施形態においては、各原因の複数の対策毎に対策コストを1つ選択して、複数種類の対策コストの修正モデルを組合せた複合対策の投資効率を求めている。
しかしながら、他の実施形態として、原因における複数の対策から1つの対策を選択対策として選択し、この選択対策における複数の対策コスト毎に投資効率を、すでに述べた方法により順次求め、求めた選択対策の各対策コストのなかから最も高い投資効率を得る対策コストを選択するように構成しても良い。
すなわち、修正モデルデータベース8には、原因の種類毎の復旧曲線から生成した、原因単位に行う複数の対策の対策コスト毎に、対策コストの対策を行った場合の復旧曲線の修正モデルが記憶されている。
しかしながら、修正モデル損失算出部9は、原因毎に1つの種類を選択対策として、評価対象として選択する。
そして、修正モデル損失算出部9は、修正モデルデータベース8から、原因の種類単位に選択した選択対策の対策コスト毎の修正モデルを読み出し、選択対策の複数の対策コストから順次対策コストを選択する。
次に、修正モデル損失算出部9は、選択した対策コストに対し、選択した対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を、修正モデルデータベース8から読み出し、読み出した修正モデルの復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第2事業損失を算出する。
そして、投資効率算出部4は、事業損失算出部1が算出した第1事業損失と、自身の算出した第2事業損失との差を求め、この差を対策コストで除算した結果を、各対策コストの投資効率として求める。
最終的に、最適案選択部5は、各対策コストによる投資効率のなかから、投資効率の最大となる対策コストを最適の対策コストとして選択する。
事業損失算出部1は、復旧曲線データベース7に記憶されている全ての種類の原因の復旧曲線のデータを順次読み出し、この種類毎の復旧曲線のデータにより、各原因の事業損失Loを算出する。
そして、事業損失算出部1は、計算した各原因の事業損失Loを、それぞれ対応する原因の種類を示す原因識別情報を付加し、記憶部6の処理テーブルに書き込んで記憶させ、処理をステップS2へ進める。
事業損失判定部2は、算出した原因毎の事業損失Loの各々と、自身の内部記憶部に記憶されている許容事業損失Laとを比較する。
このとき、事業損失判定部2は、Lo≧Laの場合、リスク評価の処理を行うと判定し、記憶部6の処理テーブルの対応する原因に対応した処理実行可否フラグを「○」に設定する。一方、事業損失判定部2は、Lo<Laの場合、リスク評価の処理を行わないと判定し、記憶部6の処理テーブルの対応する原因に対応した処理実行可否フラグを「×」に設定する。
そして、事業損失判定部2は、記憶部6の処理テーブルに処理実行可否フラグが「○」である原因が存在する場合、処理をステップS3へ進め、処理実行可否フラグが「○」である原因が存在しない場合、処理を終了する。
事業損失原因選択部3は、記憶部6の処理テーブルにおいて、処理実行可否フラグが「○」であり、かつ処理フラグが「×」である処理対象の原因の種類各々の事業損失Loを比較し、処理対象である原因の種類のなかから、事業損失Loが最大の原因の種類を選択し、事業損失が最大の原因の種類を示す原因識別情報を修正モデル損失算出部9に対して出力し、処理をステップS4へ進める。
次に、修正モデル損失算出部9は、供給された原因識別情報の示す種類の原因に対応する対策A修正モデル識別情報と、対策B修正モデル識別情報と、対策C修正モデル識別情報とを、記憶部6に記憶されている修正モデル対応テーブルから読み出す。
そして、修正モデル損失算出部9は、読み出した対策A修正モデル識別情報と、対策B修正モデル識別情報と、対策C修正モデル識別情報とに対応する修正モデルテーブルを、修正モデルデータベース8から読み出す。
修正モデル損失算出部9は、読み出したテーブルから各対策の各レベルを組み合わせた複合対策AiBjCkの事業損失LAiBjCkを、対策Aにおけるレベル0からレベルnA、対策Bにおけるレベル0からnB。対策Cにおけるレベル0からレベルnCの全ての組合せに対して計算する。
このとき、修正モデル損失算出部9は、計算した事業損失LAiBjCkを、複合対策AiBjCkの複合対策識別番号に対応させて、記憶部6に書き込んで記憶させ、処理をステップS5へ進める。
次に、投資効率算出部4は、自身の内部記憶部に記憶されている許容事業損失Laと、記憶部6に記憶されている事業損失LAiBjCkの各々とを比較する。
そして、投資効率算出部4は、許容事業損失La未満の事業損失LAiBjCkを有する複合対策の有無(La>LAiBjCkである複合対策の有無)を判定する。
このとき、投資効率算出部4は、La>LAiBjCkである複合対策AiBjCkが検出された場合、このLa>LAiBjCkである複合対策AiBjCk以外の複合対策の情報を、記憶部6から削除し、処理フラグ処理をステップS6へ進める。
一方、投資効率算出部4は、La>LAiBjCkである複合対策AiBjCkが検出されない場合、複合対策AiBjCkの情報を全て記憶部6から削除し、かつ、記憶部6の処理テーブルの対応する原因の処理フラグを、「×」から「○」変更し、処理をテップS3へ進める。
次に、投資効率算出部4は、修正モデルデータベース8に記憶されている対策A、対策B及び対策Cの各々の各レベルのコストである¥Ai、¥Bj、¥Ckを読み出し、複合対策AiBjCkの組合せにおける¥Ai+¥Bj+¥Ckを順次求める。
そして、投資効率算出部4は、内部記憶部に記憶されている許容事業損失Laと、算出する複合対策AiBjCkの組合せにおける¥Ai+¥Bj+¥Ckとを順次比較する。
このとき、投資効率算出部4は、La>¥Ai+¥Bj+¥Ckである複合対策が検出された場合、このLa>¥Ai+¥Bj+¥Ckである複合対策以外の複合対策の情報を、記憶部6から削除し、かつ、記憶部6の処理テーブルの対応する原因の処理フラグを、「×」から「○」変更し、ステップS7へ進める。
一方、投資効率算出部4は、La>¥Ai+¥Bj+¥Ckである複合対策が検出されない場合、複合対策AiBjCkの情報を全て記憶部6から削除し、かつ、記憶部6の処理テーブルの対応する原因の処理フラグを、「×」から「○」変更し、処理をテップS3へ進める。
次に、投資効率算出部4は、
EAiBjCk=複合対策AiBjCkの事業損失低減額/複合対策AiBjCkの対策コストの合計
=(Lo−LAiBjCk)/(¥Ai+¥Bj+¥Ck)
の式により、La>LAiBjCkでありかつLa>¥Ai+¥Bj+¥Ckである複合対策の投資効率EAiBjCkを、選択されている原因において算出する。
そして、投資効率算出部4は、算出した投資効率EAiBjCkを複合対策毎に、各複合対策に対応させて記憶部6に書き込んで記憶させ、処理をステップS8へ進める。
次に、最適案選択部5は、記憶部6に記憶されている各複合対策の投資効率EAiBjCkを読み出し、それぞれの投資効率EAiBjCkを比較し、最も大きい投資効率EAiBjCkである投資効率Emaxを検出する。
そして、最適案選択部5は、記憶部6から、検出した最も大きい投資効率Emaxに対応する複合対策AiBjCkを、複合対策AIBJCK(投資効率が最大となる複合対策がi=I、j=J、k=Kである場合)として選択する。
最適な対策案を選択した後、最適案選択部5は、記憶部6における最適な複合対策AiBjCkを示す複合対策識別情報に対して最適フラグを付加する。
そして、最適案選択部5は、ステップS3において選択した事業損失Loが最大の原因の種類に対する処理を終了すると、終了したことを示す終了信号を事業損失算出部1へ出力してステップS9へ進める。
次に、事業損失算出部1は、記憶部6に記憶されている処理テーブルにおいて、処理実行可否フラグが「○」に設定され、かつ処理フラグが「×」である原因の有無を確認する。
そして、事業損失算出部1は、処理実行可否フラグが「○」であり、かつ処理フラグが「×」である原因が検出された場合、処理をステップS3へ進め、一方、処理実行可否フラグが「○」であり、かつ処理フラグが「×」である原因が検出されない場合、リスク評価の処理を終了する。
次に、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態によるリスク評価システムは、第1の実施形態と同様に図5の構成である。
以下、第1の実施形態と異なる点のみについて、第2の実施形態の説明を行う。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点を以下に示す。事業損失Loが最も高い原因の種類に対して最も投資効率が高い複合対策を抽出する。そして、最も投資効率の高い複合対策を行った状態で、事業損失Loが最も高い原因を除去し、残りの原因の種類毎の被害想定を再度行い、この被害想定に対する復旧曲線を、復旧曲線の作成者が原因の種類毎に再度新たに生成する。
次に、新たに作成した復旧曲線を用いて、各種類の原因の事業損失Loを算出し、上述した処理を繰り返して行う。
ステップS11:
事業(業務)中断あるいは停滞の原因の特定を、復旧曲線の作成者が行っている。ここで、事業所の業務を中断あるいは停滞させ、企業に対して経営的に大きなダメージを与えることが懸念される原因の種類と大きさとを特定する。この特定は、復旧曲線の作成者が経験に基づいて、事業所の周囲の環境の資料により原因の特定を行う。
例えば、種類としては、地震、水害、火災、犯罪(侵入窃盗、粗暴犯)、停電、故障(事業所内の装置の故障)などが考えられる。各原因の大きさとしては、それぞれの原因による想定最大損失を起こす障害の程度を推定する。地震、水害などの自然災害などは、500年に一度の大きさによる障害を推定することになる。地震で言えば、断層毎に推定されている最大震度による障害を推定し、最悪の場合に生じる損失を求めることになる。そして、処理をステップS12へ進める。
次に、復旧曲線の作成者が、各原因による事業所内の建物・施設・設備及び事業所に対するインフラの被害の想定を行う。
ここで、復旧曲線の作成者が、第1の実施形態と同様に、原因の種類毎に、対象とする企業の事業所の建物・施設・設備の脆弱性と、電気・ガス・上下水道・通信などのインフラの脆弱性とに基づき、その種類の原因の特性と大きさとにより、事業所の受ける障害のレベル、すなわち事業所の業務に対して受ける被害状況を想定する。
また、復旧曲線の作成者が、すでに事業損失Loが大きな順番に最適な複合対策を抽出されている場合、すでに抽出された複合対策をした後の被害状況の想定を行い、最適な複合対策が抽出されていない原因の種類の復旧曲線を再度新たに作成する。
例えば、1番目に最適な複合対策AiBjCkを抽出した原因の種類が「地震」であり、最適な複合対策AiBjCkにおける対策Aが「蓄電池によるT時間の電源バックアップ」であり、対策Bが「X設備機器の予備確保」であり、対策Cが「生産ラインの2重化」である場合、復旧曲線の作成者が、この対策A、対策B及び対策Cの組合せである複合対策AiBjCkを行った状態において、地震を除いた各原因における被害の想定を行う。そして、処理をステップS13へ進める。
次に、復旧曲線の作成者は、ステップS12で被害の想定が行われた各種類の原因における障害に対する復旧曲線を再度新たに生成する。すなわち、復旧曲線の作成者は、各種類の原因による建物・施設・設備及びインフラに対する想定した被害状況に基づき、業務の操業レベルが障害発生直後から時間経過に伴ってどのように変化していくかを示す復旧曲線を生成する。復旧曲線は、事業所の業務の形態に基づき、フォールトツリーなどの方法により操業レベルが推定されて生成される。
ここで、復旧曲線の作成者は、フォールトツリーを用いた解析の結果と、決定した損傷度と操業低下率と復旧期間とを用いて作成した操業レベルの時間経過の復旧程度を示す復旧曲線を、操業復旧過程の評価結果として生成する。
そして、復旧曲線の作成者は、図5において図示しないサーバ上で作成した各原因の復旧曲線を、このサーバを介して復旧曲線データベース7に、各復旧曲線を示す復旧曲線識別情報とともに書き込んで記憶させる。そして、リスク評価システムのユーザが、リスク評価システムに対し、図5の図示しない入力装置から、対象とする企業あるいは事業所のリスク評価の処理を開始する操作を行うと、リスク評価システムは処理をステップS1へ進める。
次に、事業損失原因選択部3は、記憶部6の処理テーブルにおいて、処理実行可否フラグが「○」であり、かつ処理フラグが「×」である原因のなかから、事業損失Loが最大の原因を選択する。
そして、事業損失原因選択部3は、事業損失が最大の原因の原因識別情報を修正モデル損失算出部9に対して出力するとともに、事業損失Loが最大の原因と、この原因の復旧曲線とを図5に図示していない表示装置に表示し、リスク評価の処理を中断し、処理をステップS14へ進める。
復旧曲線の作成者が、表示装置に表示された原因及びこの原因による障害に対する復旧曲線を確認し、この復旧曲線の修正モデルを生成する。
この修正モデルの生成は、第1の実施形態に記載したように、対策A、対策B及び対策Cの各々について、複数のコストが異なるレベルについて行う。
すなわち、復旧曲線の作成者が、リスク評価システムのサーバにより、例えば、対策Aについてレベル0からレベルnAまで、対策Bについてレベル0からレベルnBまで、対策Cについてレベル0からレベルnCまでの各レベルの修正モデルを生成する。
そして、復旧曲線の作成者が、作成した対策A、対策B及び対策Cの各レベルによる修正モデルの復旧曲線を、修正モデルデータベース8に対し、第1の実施形態と同様に、サーバにより、予め書き込んで記憶させる。
そして、復旧曲線の作成者から修正モデルの生成が終了したことを確認すると、リスク評価システムのユーザが入力装置からリスク評価システムに対し、リスク評価を継続することを示す操作を行う。この継続を行う操作により、リスク評価システムは、処理をステップS4へ進める。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、障害の原因に事業損失の程度を低減する複合対策として組み合わせる対策の種類の例として、対策A、対策B及び対策Cの3種類で説明したが、例えば、事業所の業務内容を他の事業所と交換するなど、別の対策を検討し、修正モデルの作成を行っても良い。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
2…事業損失判定部
3…事業損失原因選択部
4…投資効率算出部
5…最適案選択部
6…記憶部
7…復旧曲線データベース
8…修正モデルデータベース
9…修正モデル損失算出部
Claims (8)
- 復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第1事業損失を、前記原因の種類毎に算出し、復旧曲線データベースに書き込んで記憶させる事業損失算出部と、
前記原因の種類毎の前記復旧曲線から生成した、前記原因単位に行う対策の対策コスト毎に、当該対策コストの対策を行った場合の復旧曲線の修正モデルが記憶されている修正モデルデータベースと、
前記修正モデルデータベースから前記原因の種類単位に対策コスト毎の修正モデルを読み出し、前記対策の複数の対策コストから順次対策コストを選択し、選択した対策コストに対し、当該選択した対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を読み出し、当該復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第2事業損失を算出する修正モデル損失算出部と、
前記第1事業損失と第2事業損失との差を求め、当該差を対応する前記対策コストで除算した結果を、前記対策の各対策コストの投資効率として求める投資効率算出部と
を有することを特徴とするリスク評価システム。 - 前記修正モデルデータベースが、前記原因の種類毎の前記復旧曲線から生成した、前記原因単位に行う対策を複数種類有しており、
修正モデル損失算出部が、前記修正モデルデータベースから前記原因の種類単位に対策コスト毎の修正モデルを読み出し、前記対策毎に一つの対策コストを順次選択し、選択した各対策の対策コストを組み合わせた複合対策に対し、当該複合対策における対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を組合せて複合対策復旧曲線を生成し、当該複合対策復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第2事業損失を算出し、
投資効率算出部が、前記第1事業損失と第2事業損失との差を求め、当該差を複合対策における組合せた対策の各々における前記対策コストの合計額で除算した結果を、各複合対策の投資効率として求めること
を特徴とする請求項1に記載のリスク評価システム。 - 前記投資効率算出部が、
経営的な観点で事業に致命的なダメージを与えない限界として設定された許容事業損失より低い前記事業損失を有し、かつ前記複合対策の組合せにおける対策コストの合計額が前記許容事業損失より低い前記複合対策に対し、前記投資効率を算出することを特徴とする請求項2に記載のリスク評価システム。 - 前記投資効率算出部が求めた前記複合対策の投資効率のなかから、最も高い投資効率を検出し、当該投資効率に対応する複合対策を出力する最適案選択部をさらに有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のリスク評価システム。
- 前記事業損失算出部が算出した前記原因毎の第1事業損失のなかから、高い順番に前記第1事業損失を検出する事業損失判定部をさらに有し、
前記修正モデル損失算出部が、
前記事業損失判定部が検出した順番に、順次、前記第1事業損失に対応する前記原因の前記修正モデルの前記第2事業損失を算出し、
前記投資効率算出部が、
前記修正モデル損失算定部が算出した前記第2事業損失と、当該第2事業損失の前記原因に対応する前記第1事業損失とを用いて、当該原因の前記複合対策毎の前記投資効率を算出する
ことを特徴とする請求項4に記載のリスク評価システム。 - 前記事業損失算出部が、
前記事業損失判定部が検出した第1事業損失の高い前記原因の順番に、前記複合対策において最も高い前記投資効率を有する前記複合対策を施した後、当該複合対策を施した前記原因を除く他の前記原因の修正した前記復旧曲線を用い、再度、第1事業損失を算出することを特徴とする請求項5に記載のリスク評価システム。 - 事業損失算出部と、修正モデル損失算出部と、投資効率算出部とを備えるリスク評価システムを動作させるリスク評価方法であり、
事業損失算出部が、
復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第1事業損失を、前記原因の種類毎に算出し、復旧曲線データベースに書き込んで記憶させる事業損失算出過程と、
修正モデル損失算出部が、
前記原因の種類毎の前記復旧曲線から生成した、前記原因単位に行う対策の対策コスト毎に、当該対策コストの対策を行った場合の復旧曲線の修正モデルが記憶されている修正モデルデータベースから、前記原因の種類単位に対策コスト毎の修正モデルを読み出し、前記対策の複数の対策コストから順次対策コストを選択し、選択した対策コストに対し、当該選択した対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を読み出し、当該復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第2事業損失を算出する修正モデル損失算出過程と、
投資効率算出部が、
前記第1事業損失と第2事業損失との差を求め、当該差を対応する前記対策コストで除算した結果を、前記対策の各対策コストの投資効率として求める投資効率算出過程と、
前記投資効率の最大となるものを最適の対策として選択する過程と
を有することを特徴とするリスク評価方法。 - コンピュータを、
復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第1事業損失を、前記原因の種類毎に算出し、復旧曲線データベースに書き込んで記憶させる事業損失算出手段、
前記原因の種類毎の前記復旧曲線から生成した、前記原因単位に行う対策の対策コスト毎に、当該対策コストの対策を行った場合の復旧曲線の修正モデルが記憶されている修正モデルデータベースから、前記原因の種類単位に対策コスト毎の修正モデルを読み出し、前記対策の複数の対策コストから順次対策コストを選択し、選択した対策コストに対し、当該選択した対策コストに対応する修正モデルの復旧曲線を読み出し、当該復旧曲線における操業度と時間とから評価対象の原因による第2事業損失を算出する修正モデル損失算出手段、
前記第1事業損失と第2事業損失との差を求め、当該差を対応する前記対策コストで除算した結果を、前記対策の各対策コストの投資効率として求める投資効率算出手段、
として機能させることを特徴とするリスク評価プログラム。
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