JP2013080866A - 半導体装置形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズモンが伝播して隣接する開口のプラズモンに影響を及ぼす。
【解決手段】半導体装置形成方法は、半導体装置を形成する基板上にレジストが配された加工対象を準備する準備段階と、前記レジスト上に、露光の波長よりも小さい開口を含むパターンを有する、プラズモンを生成するプラズモン発生層、および、前記プラズモン発生層で発生したプラズモンの伝播距離を短くするプラズモン抑制層を形成するパターン形成段階と、前記プラズモン発生層およびプラズモン抑制層のパターンを露光して近接場光を発生させることにより、前記パターンよりも微細なパターンを前記レジストに形成する露光段階と、前記レジストの前記パターンを前記基板上に転写する基板転写段階とを備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、半導体装置形成方法に関する。
パターニングされて開口が形成された金属層にプラズモンを発生させることにより生じる近接場光によりレジストを露光する半導体装置形成方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2008−98265号公報
しかしながら、複数の開口が金属層に形成されると、隣接する開口の間の金属層上をプラズモンが伝播する。これにより、プラズモンが伝播して隣接する開口のプラズモンに影響を及ぼすという課題がある。
本発明の第1の態様においては、半導体装置を形成する基板上にレジストが配された加工対象を準備する準備段階と、前記レジスト上に、露光の波長よりも小さい開口を含むパターンを有する、プラズモンを生成するプラズモン発生層、および、前記プラズモン発生層で発生したプラズモンの伝播距離を短くするプラズモン抑制層を形成するパターン形成段階と、前記プラズモン発生層およびプラズモン抑制層のパターンを露光して近接場光を発生させることにより、前記パターンよりも微細なパターンを前記レジストに形成する露光段階と、前記レジストの前記パターンを前記基板上に転写する基板転写段階とを備える半導体装置形成方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 プラズモン発生層のパターンを説明する平面図である。 プラズモン発生層のパターンを説明する平面図である。 プラズモン発生層のパターンを説明する平面図である。 プラズモン発生層のパターンを説明する平面図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 半導体形成方法を説明する工程図である。 プラズモン抑制層16がない場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16がない場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16がない場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率金属材料のクロム(=Cr)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率金属材料のクロム(=Cr)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率金属材料のクロム(=Cr)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率材料の金(=Au)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率材料の金(=Au)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を低反射率材料の金(=Au)によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を誘電体によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を誘電体によって構成した場合の電場強度のグラフである。 プラズモン抑制層16を誘電体によって構成した場合の電場強度のグラフである。 円形状の開口222のパターンを説明する平面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1から図5及び図10から図12は、半導体形成方法を説明する工程図である。図6から図9は、プラズモン発生層のパターンを説明する平面図である。図1に示すように、まず、準備段階において、基板10の一方の面に、レジストの一例である下層レジスト12と、プラズモン発生層14と、プラズモン抑制層16と、上層レジスト18とが、この順で積層された加工対象を準備する。
基板10は、半導体装置を形成する基板であればよい。例えば、基板10は、シリコン等の半導体材料、GaAs等の化合物半導体材料、ガラス等の絶縁材料等によって構成される。尚、この準備段階で、半導体装置が基板10に形成されていてもよい。
下層レジスト12は、例えば、半導体装置の一部を構成する配線層をパターニングする。下層レジスト12は、基板10の一面に密着して形成される。下層レジスト12を構成する材料の一例は、ArFポジレジストである。ArFポジレジストは、紫外光である193nmの光によって感光する。ArFポジレジストの一例は、脂環アクリレート樹脂、主脂環系材料等である。下層レジスト12の厚みの一例は、15nmから100nmであって、好ましくは15nmから20nmである。下層レジスト12は、スピンコートまたは吹きつけ等によって、基板10の上面の全面に塗布された後、プリベークによって仮硬化される。
プラズモン発生層14は、プラズモンを生成して、下端に近接場光を発生させて、下層レジスト12を露光する。プラズモン発生層14は、下層レジスト12の上面に密着して形成されている。プラズモン発生層14は、真空蒸着によって形成されたアルミニウムによって構成される。アルミニウムは、下層レジスト12を露光する紫外光によって表面プラズモンを効率よく発生させる。尚、プラズモン発生層14は、基板10が低温または非加熱の状態で蒸着することが好ましい。プラズモン発生層14は、アルミニウム以外の金属によって構成してもよい。但し、プラズモン発生層14を構成する材料は、下層レジスト12を露光する光の波長によって表面プラズモンを効率よく発生させる材料が好ましい。プラズモン発生層14の厚みの一例は、50nmである。
プラズモン抑制層16は、プラズモン発生層14の上面、即ち、上層レジスト18側の面に発生するプラズモンの伝播距離を短くする。プラズモン抑制層16を構成する材料の一例は、クロム、ニッケル、モリブデン、金及び銀のいずれかである。プラズモン抑制層16は、プラズモン発生層14の上面に密着して形成されている。プラズモン抑制層16の厚みは、プラズモン発生層14の水平方向のプラズモンの伝播を抑制しつつ、プラズモン発生層14の鉛直方向のプラズモンの発生に影響を与えないように設定される。プラズモン抑制層16の厚みの一例は、10nmから50nmであって、好ましくは20nmである。
上層レジスト18は、プラズモン発生層14及びプラズモン抑制層16をパターニングする。上層レジスト18は、プラズモン抑制層16の一面に密着して形成されている。上層レジスト18を構成する材料の一例は、波長193nmの紫外光により露光可能なArFポジレジストである。尚、上層レジスト18及び下層レジスト12を同一材料によって構成してもよく、異なる材料によって構成してもよい。上層レジスト18の厚みの一例は、100nmである。上層レジスト18は、スピンコートまたは吹きつけ等によって下層レジスト12の一面に塗布された後、プリベークによって仮硬化される。
図2に示すように、上層パターン形成段階において、レーザ光54を上層レジスト18に照射して上層レジスト18を露光する。レーザ光54は、ArFエキシマレーザから出力された193nmの波長の紫外光である。上層レジスト18の露光方法の一例は、位相シフトマスク50を介して、レーザ光54を照射する位相シフト法である。位相シフトマスク50は、透過部51と、位相シフト部52と、遮光部53とを有する。透過部51及び位相シフト部52は、略正方形状に形成され、マトリックス状に配置されている。位相シフト部52は、透過部51に対して、レーザ光54の位相をシフトさせる。遮光部53は、透過部51と位相シフト部52との間に配置され、レーザ光54を遮光する。透過部51、位相シフト部52、及び、遮光部53の幅の一例は、対象のパターンの4倍である。これにより、上層レジスト18が、位相シフトマスク50の透過部51及び位相シフト部52による一次回折光によって、透過部51及び位相シフト部52よりも微細なパターンで露光される。この後、位相シフトマスク50を除去する。尚、位相シフト法に代えて、水等の液体を介在させて露光する液浸を、上層レジスト18の露光方法として適用してもよい。
この後、ポジ型の上層レジスト18を現像する。現像方法の一例は、パドル現像である。パドル現像では、TMAH(=水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)またはアセトン等の有機溶剤を含む現像液を表面張力によって上層レジスト18の全面に塗布する。これにより、レーザ光54の一次回折光によって露光された領域の上層レジスト18が現像液によって除去されて、非露光領域の上層レジスト18が残る。この結果、図3に示すように、上層レジスト18がパターニングされて、正方形状の複数の開口20が上層レジスト18に形成される。開口20の一辺の一例は、50nmから100nmである。
次に、図4に示すように、パターン形成段階において、上層レジスト18のパターンをマスクとして、塩素系ガスによる反応性イオンエッチングによって、上層レジスト18から露出しているプラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14を除去する。これにより、まず、プラズモン抑制層16に上層レジスト18のパターンが転写され、その後、プラズモン発生層14に上層レジスト18のパターンが転写される。これにより、プラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14が、上層レジスト18の開口20と同様の開口22を有するパターンとなる。開口22の一辺の一例は、下層レジスト12を露光する波長193nmよりも小さい50nmから100nmである。
次に、図5に示すように、Oプラズマを用いて、上層レジスト18をアッシングして除去する。これにより、プラズモン抑制層16が、最上層となって露出する。
ここで、プラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14のパターン例について説明する。図6から図9は、プラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14の平面図である。図6に示すパターンでは、正方形状の開口22が、X方向及びY方向に同じ距離dでプラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14に形成されている。また、図7に示すパターンでは、正方形状の開口22がX方向に同じ距離dで形成される。X方向に延びる行の開口22と、その行と隣接する行の開口22は、互いにX方向の位置が異なる。
図8及び図9に示すように、開口22をY方向に延びる長方形状に形成してもよい。図8に示すパターンでは、X方向に同じ距離dで配列された開口22の列が、Y方向に間隔を開けて形成されている。また、図9に示すパターンでは、X方向に同じ距離dで配列された開口22の列が、Y方向に間隔をあけて、且つ、X方向の位置をずらして形成されている。
次に、図10に示すように、露光段階において、ArFエキシマレーザから出力されたレーザ光54を、マスクとして機能するプラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14のパターンに照射する。レーザ光54は、193nmの波長の紫外光であって、p偏光である。レーザ光54の偏光方向は、X方向である。レーザ光54は、基板10の法線方向に対して、傾斜させてもよい。ここで、開口22の一辺は、100nmである。従って、ほとんどのレーザ光54は、プラズモン抑制層16及びプラズモン発生層14によって遮られる。
しかしながら、X方向を偏光方向とするレーザ光54によって、プラズモン発生層14の開口22のX方向の側面には表面プラズモンが生成される。ここで、表面プラズモンを発生させるための条件について説明する。プラズモン発生層14を構成する金属材料の複素誘電率をε2、開口22の内部の媒質の誘電率をε0とすると、
Re(ε0+ε2)<0
がプラズモンを発生させるための条件である。開口22の媒質として、空気、窒素、SiO、水等をあげることができる。尚、プラズモンの伝播距離は、プラズモン発生層14の厚みよりも十分に大きいことは必要条件である。
この表面プラズモンによって、近接場光60が、プラズモン発生層14の開口22のX方向の側面の下端のエッジから発生する。この近接場光60は、急激に減衰する光である。従って、近接場光60は、開口22のエッジの近傍の領域の下層レジスト12へと局所的に入射して露光する。この急激に減衰する近接場光60により、当該領域の下層レジスト12を構成する分子の各電子が、異なる位相、異なる振幅、異なる方向に振動する。これにより、当該分子が、化学反応を起こして、当該領域の下層レジスト12が感光される。この結果、近接場光60によって露光された露光領域62が、開口22の両側のエッジの下方の領域の下層レジスト12に、例えば、約10nmの幅で形成される。
ここで、プラズモン発生層14の上面は、プラズモンの伝播を抑制するプラズモン抑制層16によって覆われている。これにより、プラズモンが、プラズモン発生層14の上面をほとんど伝播しないので、プラズモンが開口22から隣接する開口22へと伝播しない。この結果、開口22と開口22との距離dを小さくしても、それぞれの開口22に発生するプラズモンによる影響が低減される。
次に、図11に示すように、プラズモン発生層14及びプラズモン抑制層16を、酸性あるいは塩基性溶剤によるウエットエッチング、または、塩素系ガスによるドライエッチングによって除去する。塩素系ガスの一例は、Cl、BCl、SiClである。
次に、図12に示すように、ポジ型の下層レジスト12をTMAH等の有機溶剤によってパドル現像する。これにより、露光領域62の下層レジスト12が、除去される。この結果、下層レジスト12は、プラズモン発生層14に形成されたパターンの開口22よりも微細な開口24が形成されたパターンとなる。開口24のX方向の幅の一例は、10nmである。
この後、基板転写段階において、下層レジスト12のパターンを基板10上に転写する。転写の一例として、基板10上に形成されている配線を、エッチング等により開口22の個所で切断する。尚、下層レジスト12のパターンによって、リフトオフ法等によって配線を形成するためにパターニングしてもよい。
次に、プラズモン抑制層16について説明する。まず、プラズモン抑制層16を構成する材料の一例は、低反射率金属材料である。ここでいう、低反射率材料は、少なくとも、プラズモン発生層14を構成する材料よりも、紫外光に対して反射率が低いことが条件である。
ここで、プラズモン抑制層16を構成する低反射率金属材料の複素誘電率をε1、入射媒質の複素誘電率ε0とする。入射媒質が空気または真空の場合、ε0=1である。プラズモン抑制層16の表面に発生するプラズモンの伝播距離Lspは、次の式で与えられる。
Figure 2013080866
(J. Plasma Fusion Res. vol.84 (2008) p15)
ここで、Imは虚部を意味する。プラズモンの伝播距離Lspよりも、隣接する開口22間の距離dが大きければ、即ち、「Lsp<d」とすることで、隣接する開口22に発生するプラズモンの影響を抑制できる。
例えば、193nmの波長の光の場合、アルミニウムの表面のプラズモンの伝播距離Lspは約1μmであるが、クロムの伝播距離Lspは約90nm、金の伝播距離Lspは約120nmである。開口22の幅を100nmとして、開口22の周期を400nmから600nmとすると、隣接する開口22間の距離dは300nmから500nmとなる。従って、プラズモン抑制層16をクロム、金等の低反射率金属によって構成すると、隣接する開口22に発生したプラズモンの影響を抑制できる。
紫外光によって下層レジスト12を感光する場合、プラズモン抑制層16は、反射率が41.3のクロムを適用できる。尚、プラズモン抑制層16は、クロム以外に、反射率が34.3のニッケル、反射率が21.0の金、反射率が25.2の銀、反射率が63.8のモリブデン等によって構成してもよい。
プラズモン抑制層16を構成する材料の他の例は、誘電体材料である。プラズモン発生層14を構成する金属材料の複素誘電率をε2、プラズモン抑制層16を構成する誘電体材料の誘電率をε1とすると、プラズモン発生層14とプラズモン抑制層16との界面にプラズモンが発生する条件は、
Re(ε1+ε2)<0
(Waves in Metamaterials (L.Solymar and E. Shomonia) Oxford University Press 2009, p79)
である。ここで、Reは、複素数実部である。
従って、プラズモン発生層14とプラズモン抑制層16との界面のプラズモンを抑制するには、
Re(ε1+ε2)>0 (式1)
とすればよい。これにより、隣接する開口22に発生するプラズモンの影響を抑制できる。更に、上述の式1の条件を緩和してもプラズモンの影響を抑制する効果があることが後述するシミュレーションによりわかった。例えば、プラズモン発生層14をアルミニウムにより構成して、プラズモン抑制層16の屈折率nが2.0の場合、
Re(ε1+ε2)=−0.69<0
となるが、レーザ光54の入射角度に関係なく、隣接する開口22に発生するプラズモンの影響がほとんどなくなる。従って、
Re(ε1+ε2)>−1
であっても、十分に隣接する開口22に発生するプラズモンの影響を抑制できると考えられる。更に、プラズモン抑制層16の屈折率nが1.8の場合であっても、ほとんど隣接する開口22に発生するプラズモンの影響がほとんどなくなる。この場合、Re(ε1+ε2)=−1.45となる。従って、
Re(ε1+ε2)>−2
であっても、十分に効果を奏することができると考えられる。尚、プラズモン抑制層16の屈折率nが1.6の場合、隣接する開口22に発生するプラズモンの影響が若干残る。
上述したように、本実施形態では、プラズモン発生層14の上面にプラズモン抑制層16を形成した状態で、プラズモン発生層14にプラズモンを発生させる。これにより、プラズモン発生層14の上面をプラズモンが伝播することを抑制できる。このため、隣接する開口22間の距離を小さくしても、開口22に発生したプラズモンが、隣接する開口22に影響することを抑制できる。この結果、開口22と開口22との距離を小さくすることができる。
次に、上述した実施形態の効果を証明するために行ったシミュレーションについて説明する。以降のシミュレーションのモデルにおける共通条件は、プラズモン発生層14は厚みが50nmのアルミニウムにより構成され、プラズモン発生層14及びプラズモン抑制層16の開口22の一辺が100nmであって、プラズモン抑制層16の厚みが20nmである。アルミニウムの屈折率nをn=0.112+2.169iとする。レーザ光54の波長は、193nmである。尚、比較例として、プラズモン抑制層16のないモデルをシミュレーションした。
各グラフに上部に記載の「P」は、プラズモン発生層14の開口22のピッチを意味する。従って、「P=600nm」と記載のグラフは、プラズモン発生層14の開口22のピッチが600nmの電場強度のグラフである。尚、開口22のピッチが600nmの場合、一辺が100nmの開口22間の距離dは500nmとなる。各グラフの曲線の添え字は、レーザ光54の入射角度を示す。入射角度は、プラズモン発生層14の垂線方向を0°として、開口22の左側から入射するものとする。
これらの各入射角度について、幅方向において200nmの幅の間の電場強度を、レーザ光54の入射角度を変更しつつFDTD法によって調べた。各入射角度の範囲の200nmの幅の中心は、開口22の中心に対応する。従って、200nmの幅の電場強度は、開口22の中心から100nmずつ両側の範囲の電場強度である。
まず、図13、図14、図15を参照して、比較例について説明する。図13から図15に示すように、いずれの入射角度においても、中心の左右両側の約50nmの近傍にピークが形成されていることがわかる。しかしながら、プラズモン抑制層16がない場合、開口22のピッチPを600nm、700nm、800nmと変化させると、電場強度が変化していることがわかる。例えば、ピッチPが600nmでは、入射角度が15°及び45°で大きいピークが形成されている。一方、ピッチPが700nmになると、入射角度が30°で大きいピークが形成されている。更に、ピッチPが800nmになると、各入射角度のピークが平均化される。これにより、開口22のピッチP、即ち、開口22の周期性によって、電場強度が変化することがわかる。この結果、ピッチPが変更されると、ユーザの希望するパターンと異なるパターンが下層レジスト12に形成されることになる。
次に、図16、図17、図18は、プラズモン抑制層16を低反射率金属材料のクロム(=Cr)によって構成した場合の電場強度のグラフである。クロムの屈折率nは、n=0.832+1.521iである。図16から図18に示すように、プラズモン抑制層16をクロムによって構成することにより、開口22のピッチPを600nm、700nm、800nmと変化させても、各入射角度でのピークがほとんど変化していないことがわかる。これにより、ピッチPが変更されても、ユーザの希望するパターンを下層レジスト12に形成することができる。また、いずれの入射角度でも、右側のピークが高いことがわかる。これは、レーザ光54に対して影になる左側のピークよりも、側面がレーザ光54に対向する右側のピークが高いことを意味する。
次に、図19、図20、図21は、プラズモン抑制層16を低反射率材料の金(=Au)によって構成した場合の電場強度のグラフである。金の屈折率nは、n=1.425+1.156iである。図19から図21に示すように、プラズモン抑制層16を金によって構成することにより、クロムの場合と略同様の効果を得ることができることがわかる。更に、クロムの場合、ピッチPが600nmでは入射角度15°のピークの方が入射角度45°のピークよりも小さく周期依存性が若干残る。一方、金の場合、ピッチPが変化しても入射角度15°と入射角度45°のピークは略等しい状態を維持する。このことからプラズモン抑制層16を金で構成することにより、クロムで構成する場合よりも、より開口22の周期依存性を低減できることがわかる。これにより、ピッチPが変更されても、ユーザの希望するパターンを、より正確に下層レジスト12に形成することができる。
次に、図22、図23、図24は、プラズモン抑制層16を誘電体によって構成した場合の電場強度のグラフである。ここで適用した誘電体の屈折率は、2.0である。屈折率が2.0の誘電体の一例は、SiNである。図22から図24に示すように、プラズモン抑制層16を誘電体によって構成することにより、クロム及び金の場合と略同様の効果を得ることができることがわかる。更に、ピッチPが600nmの場合、入射角度30°、入射角度45°、入射角度15°の順で右側のピークが大きい。このピークの大小関係が、ピッチPが700nm、800nmと変化しても、維持されていることがわかる。
上述した実施形態における各構成の材料、形状、開口の一辺及び厚み等の数値は適宜変更してよい。
例えば、下層パターン段階において、赤外域から可視光によって露光する場合、プラズモン発生層14は、金、銀及びアルミニウムのいずれかによって構成してもよい。この場合、プラズモン抑制層16は、クロム及びニッケルのいずれかにより形成される。
上述の実施形態では、線状及び矩形状のパターンを例にあげたが、円形状または正方形状等の他の形状のパターンを形成してもよい。図25は、円形状の開口222のパターンを説明する平面図である。プラズモン発生層14に形成されるパターンとなる円形状の開口222の直径の一例は、45nmである。このパターンに偏光を照射すると、円形状の開口222の偏光方向の両端に近接場光60が生成される。この場合、最終的に得られるパターンの一例は、40nmの間隔で配置される直径20nmの2個の楕円形状である。
上述した実施形態では、開口22を規則的に形成したが、開口22を不規則に形成してもよい。また、複数の開口22のそれぞれの形状を異ならせてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 基板
12 下層レジスト
14 プラズモン発生層
16 プラズモン抑制層
18 上層レジスト
20 開口
22 開口
24 開口
50 位相シフトマスク
51 透過部
52 位相シフト部
53 遮光部
54 レーザ光
60 近接場光
62 露光領域
222 開口

Claims (6)

  1. 半導体装置を形成する基板上にレジストが配された加工対象を準備する準備段階と、
    前記レジスト上に、露光の波長よりも小さい開口を含むパターンを有する、プラズモンを生成するプラズモン発生層、および、前記プラズモン発生層で発生したプラズモンの伝播距離を短くするプラズモン抑制層を形成するパターン形成段階と、
    前記プラズモン発生層および前記プラズモン抑制層のパターンに光を照射して、近接場光を発生させて前記レジストを露光することにより、前記パターンよりも微細なパターンを前記レジストに形成する露光段階と、
    前記レジストの前記パターンを前記基板上に転写する基板転写段階と
    を備える半導体装置形成方法。
  2. 露光に紫外光を用いる場合に、
    前記プラズモン発生層は、アルミニウムにより形成され、
    前記プラズモン抑制層は、クロム、ニッケル、モリブデン、金および銀のいずれかにより形成される請求項1に記載の半導体装置形成方法。
  3. 露光に赤外域から可視光を用いる場合に、
    前記プラズモン発生層は、金、銀およびアルミニウムのいずれかにより形成され、
    前記プラズモン抑制層は、クロムおよびニッケルのいずれかにより形成される請求項1に記載の半導体装置形成方法。
  4. 露光の波長は、193nmである請求項2に記載の半導体装置形成方法。
  5. 前記プラズモン抑制層は、
    Figure 2013080866
    を満たす、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置形成方法。ここで、λは露光する光の波長であり、ε1は前記プラズモン抑制層の複素誘電率であり、ε0は入射媒質の複素誘電率であり、dはパターンの開口間距離である。
  6. 前記プラズモン抑制層は、Re(ε1+ε2)>−1を満たす、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置形成方法。ここで、ε1は前記プラズモン抑制層の複素誘電率であり、ε2は前記プラズモン発生層の複素誘電率である。
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