JP2013070908A - 電気治療器用の電極および電気治療器 - Google Patents

電気治療器用の電極および電気治療器 Download PDF

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Abstract

【課題】 電極表面を一定時間、安定に湿らした状態が保持でき、人体と電極表面との間の接触抵抗を小さくすることができる電極およびそれを備えた電気治療器を提供する。
【解決手段】 電気治療器用の一対の電極であって、電極の人体に接する側に、接触して人体の皮膚を湿らすための含水率が80重量%以上の含水ゲルが交換可能に取り付けられていることを特徴とする電気治療器用の一対の電極;および電極、導線、電源からなり、電極として上記の電極を用い、前記含水ゲルの水を通して通電する電気治療器である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気治療器用の電極および電気治療器に関する。詳しくは含水ゲルを用いて皮膚表面を湿らし通電する電気治療器用の電極およびそれを備えた電気治療器に関する。
従来、低周波治療器などは電極を人体に当てる際、人体への接触抵抗を小さくするために貼着パッド(粘着パッド、電極パッドともいう)(たとえば、特許文献1、2)や含水ゲル(たとえば、特許文献3〜5)を通して通電している。
特開平10−66734号公報 特開2004−305581号公報 特開平10−328153号公報 特開平9−70442号公報 特開2009−102461号公報
しかしながら、これらの貼着パッドや含水ゲルの含水率は通常50重量%以下であり、電解質などを加えて導電性を上げているので、皮膚に接触させても皮膚表面を一定時間十分に水で湿らすことができず、人体と電極表面との間の接触抵抗を十分に小さくすることができなかった。さらに快適な治療をするために人体と電極表面との間の接触抵抗をさらに小さくすることが求められている。
本発明は、電極表面を一定時間、安定に湿らした状態が保持でき、人体と電極表面との間の接触抵抗を小さくすることができる電極およびそれを備えた電気治療器を提供することである。
本発明者は、上記の課題に鑑み、鋭意研究の結果、従来の貼着パッドの代りにさらに含水率が高い含水ゲルを用いた電極とすればよいことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、電気治療器用の一対の電極であって、電極の人体に接する側に、接触して人体の皮膚を湿らすための含水率が80重量%以上の含水ゲルが交換可能に取り付けられていることを特徴とする電気治療器用の一対の電極である。
また本発明は、上記含水ゲルの含水率が90重量%以上であることを特徴とする。
さらに本発明は、上記の電極、導線および電源からなり、前記含水ゲルの水を通して通電する電気治療器である。
また本発明は、上記の電極が加熱可能な電極であることを特徴とする電気治療器である。
また本発明は、上記の電源が電池であることを特徴とする電気治療器である
さらに本発明は、上記の電気治療器の使用方法であって、一対の電極を手で持って人体の所定の部位に含水ゲルを接触させて通電する電気治療器の使用方法である。
本発明によれば、電気治療器用の一対の電極は、電極の人体に接する側に、接触して人体の皮膚を湿らすための含水率が80重量%以上の含水ゲルが取り付けられているので、電極表面を一定時間、安定に湿らした状態が保持でき、人体と電極表面との間の接触抵抗を小さくすることができる。その結果、一定時間快適に通電することができる。また、人体の皮膚も湿らしているので人体に粘着することがなく、人体の治療部位に応じて電極の位置を自由に移動して治療することができる。また、含水ゲルが交換可能に取り付けられているので、衛生上、通電効率上優れている。
また、本発明によれば、電気治療器用の一対の電極は、含水ゲルの含水率が90重量%以上であるので、さらに人体と電極の間が十分に湿っており通電がさらに容易になり快適な治療ができる。また、皮膚もさらによく湿り含水ゲルが粘着することがなく、電極の位置を容易に移動することができる。
さらに本発明によれば、上記の電極、導線および電源からなり、前記含水ゲルの水を通して人体に通電する電気治療器であるので、人体と電極の間が湿り容易に通電でき快適な電気治療が可能となる。また、人体の皮膚もよく湿り含水ゲルが粘着することがなく、電極の位置を容易に自由に移動することができ、電極を手でもって人体の所定の場所を自由に変えて電気治療ができる。
また本発明によれば、上記の電極が加熱可能な電極であるので、含水ゲルが所定の温度に加熱され、含水ゲル中の温熱水がゲルから滲み出しやすくなり皮膚をより湿らすので接触抵抗がさらに小さくなりより快適な通電ができる。また温熱治療が可能となり、温熱水を通して人体にパルス付与する場合、従来の低周波治療器の周波数よりも小さい周波数で同様の治療ができるという効果を奏する。
また本発明によれば、上記の電源が電池である電気治療器であるので、小型化が可能となり携帯式となり、簡易安全に使用できる。
さらに本発明によれば、上記の電気治療器における一対の電極を手で持って人体の所定の部位に含水ゲルを接触させて通電する電気治療器の使用方法であるので、家庭においても簡単に使用することができる。
本発明における一実施形態である、含水ゲルと電極を含む部分に斜視図(a)とX−Y軸を含む垂直面の断面図(b)である。 本発明における一実施形態である、パルス波形のイメージ図である。
以下、本発明の実施の形態につき、説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
本発明における含水ゲルとは水によりゲル状(ゼリー状を含む)になっているものであって、流動性がなく保形性のあるものをいう。本発明において水で人体を湿らすための含水ゲルとは、含水ゲルを人体に接触させたときに含水ゲルの表面の水により、含水ゲルに接触する皮膚の表面を湿らすことができる含水ゲルをいう。
このような含水ゲルを形成するゲル化材としては、水溶性高分子と水不溶性高分子が挙げられる。水溶性高分子は水に溶解した後全体をゲル化するものであり、水不溶性高分子は吸水・膨潤することによりゲルを形成するものである。
含水ゲルを形成する水溶性高分子には、天然由来のものとして、デンプン、ゼラチン、大豆多糖類、アラビアガム、アカシアガム、カゼインカルシウム、ローメトキシルペクチン、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、カッパ−及びイオタ−カラギナン、寒天、ハイメトキシルペクチン、ローカストビーンガム−キサンタン、グルコマンナン−キサンタン、カラギナン−ローカストビーンガム、カラギナン−グルコマンナンなど;半合成のものとして、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)などのセルロース誘導体;合成系のものとして、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸系ポリマー、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)、カルボニル基含有樹脂(たとえば、アセトアセチル化ヒドロキシアルキルセルロースやダイアセトンアクリルアミドとアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体など)と多価カルボン酸ヒドラジド化合物(たとえば、アジピン酸ジヒドラジドなど)の反応物、エチレン性不飽和化合物(たとえば、エチレンなど)とマレイン酸アンモニウム塩との共重合体とゼラチンとの反応物などの合成系が挙げられる。
これらは水に溶解して温度条件を操作してゲル化するもの、原料を配合したとき反応してゲル化するものがあるが、それぞれの公知のゲル化処方により含水ゲルを製造できる。
水不溶性高分子としては、吸水倍率が10〜1000倍であって吸水膨潤する吸水性樹脂が好ましく使用できる。たとえば、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体の中和物、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合架橋体、アクリロニトリル共重合体若しくはアクリルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、アクリル酸塩−アクリルアミド共重合架橋体、ポリビニルアルコール架橋体、変性ポリエチレンオキサイド架橋体、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩共重合架橋体、(メタ)アクリロイルアルカンスルホン酸塩共重合架橋体、架橋カルボキシメチルセルロース塩、カチオン性モノマーの架橋重合体などが挙げられる。これらのうち、ポリアクリル酸部分中和物架橋体、および、デンプン−アクリル酸グラフト重合体の中和物が、吸水膨潤特性、保水性、安全性や経済性などが良好であり、本発明の含水ゲルとして好適に使用できる。
含水ゲルは、水不溶性の吸水性樹脂に水を加えて攪拌するか、水を攪拌しながら吸水性樹脂を加えると容易に得られる。
含水ゲルとして、ポリアクリル酸系吸水性樹脂などの含水ゲルを用いる場合は、低分子の水可溶性成分たとえばアクリル酸のオリゴマーなどの低分子などは少ない方が好ましい。これらの水可溶性成分は皮膚にヌメリ感を与え感触がよくないので、吸水性樹脂中の水可溶性成分が100ppm以下のものが触った時にヌメリ感がないので好ましい。水可溶性成分の測定法は特開2005−445公報などに記載された重量測定法や電滴法などの方法で測定できる。
上記のいずれの材料を用いてもよく、また両者を併用して後記する含水率、ゲル強度、使いやすさなどを調整してもよい。
含水ゲルの含水率は80重量%以上である。80重量%未満であると、含水ゲルを人体の皮膚に押さえて接触したときに皮膚が水で十分湿らないので快適な通電ができにくい。また、含水ゲルが皮膚に粘着するので一対の電極を人体の治療部位に応じて自由に位置を移動させることができない。90重量%以上が特に好ましい。90重量%以上であると含水ゲルを皮膚に接触するだけで皮膚が水で湿り十分な通電治療ができる。また、含水ゲルが皮膚に粘着しないので一対の電極を人体の治療部位に応じて位置を容易に移動させることができる。
従来の粘着パッド(電極パッドともいう)に用いられる導電性ポリマーゲルや、生体用電極として用いられる導電性含水ゲルの含水率は通常50重量%以下であり、これらを加熱したときには皮膚に接触させても皮膚表面を十分に水で湿らすことができなかった。本発明の含水ゲルはゲル中に80重量%以上と水分が多いので水が皮膚に付与でき、含水ゲルが皮膚に粘着せず電極の位置を自由に変えることができ、また快適な通電ができ治療効果も上がる。
また含水ゲルは、単に増粘によるゲルでは電極を皮膚に押さえて接触するとくずれやすく一定時間通電しにくいので、形態保持性のよいゲルが必要であるが、これは含水ゲルのゲル強度で決定できる。
ゲル化材として水溶性高分子を用いる場合、含水ゲルのゲル強度は、下記のゲル強度測定法Aで測定でき、好ましくは20〜1,000gであり、より好ましくは30〜600であり、特に好ましくは50〜500である。ゲル強度が20以上であるとゲルの保形性が良好となり、皮膚にあてても含水ゲルがくずれにくく通電しやすい。1,000以下であると含水ゲルがひび割れを起こしにくく取り扱いやすい。また、含水ゲルを皮膚に接触したときに皮膚を湿らすことができる。
また、ゲル化材として水不溶性高分子を用いる場合、下記のゲル強度測定法Bで測定でき、好ましくは10,000〜50,000ダイン/cm2であり、特に好ましくは20,000〜50,000ダイン/cm2である。ゲル強度が10,000ダイン/cm2倍以上であるとルの保形性が良好となり、皮膚にあてても含水ゲルがくずれにくく通電しやすい。50,000ダイン/cm2であると含水ゲルがひび割れが起こしにくく取り扱いやすい。また、含水ゲルを皮膚に接触したときに皮膚を湿らすことができる。
上記のゲル強度は下記の方法で測定した。
(ゲル強度測定法A)
含水ゲルを25℃に温調した後、直径15.7mmの金属球を取り付けた棒を島津オートグラフ(島津製作所社製、AGS−500B)に接続する。金属球を5cm/分の速度でゲル中に押し込み、金属球がゲル中に完全に入った直後の応力(g)を測定する。これがゲル強度(g)である。
(ゲル強度測定法B)
予め水不溶性高分子の生理食塩水に対する吸水量(Mg/g)をティーバッグ法(JIS K7223−1996に準拠)で測定する。(M×0.75)gの生理食塩水を100ccのビーカーに採り、600rpsで攪拌しながら1gの水不溶性高分子(150〜250ミクロン)を添加して均一に吸収させ、表面が平滑な含水ゲルを作製する。この含水ゲルを25℃に保温し、下記の条件でネオカードメーター(飯尾電機社製.M302型)を用いてゲル強度を測定した。
荷 重 : 200g感圧軸の直径 : 3mmФ感圧軸の降下速度:
0.36cm/秒
含水ゲルのゲル強度は、材料の種類、濃度、架橋度、配合比率、混合温度などを変えることによって制御できる。
また、含水ゲルを使用するに際して、通水性布帛からなる袋に包んで使用することができる。該通水性布帛としては、柔軟性・通水性を有し、且つ含水ゲルを含んだ状態で破れない湿潤強度があれば、特に形態、材質にはこだわらないが、布帛を完全に水に浸漬した状態ではなく、水に浸漬した布帛をピックアップ率100%程度に軽く絞ったような湿った状態の布帛の表面の水分量を測定したときの水分量が多いほど、通電したとき人体と電極表面との間の接触抵抗を小さくすることができ快適に治療がしやすい。
通水性布帛の材質としては、たとえば綿、羊毛、絹、セルロース、パルプなどの天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポバールなど及びその変性物などの合成樹脂又は繊維、アセテートなどの半合成繊維など及びこれらの混合素材が適用できる。好ましくは、とりわけ吸水性の大きい高吸水性繊維、麻、レーヨン、マイクロファイバーなどの繊維からなる布帛や強撚糸を用いた布帛が挙げられるが、これらの中でも表面の吸水量が特に大きいマイクロファイバーを含む布帛が特に好ましい。
マイクロファイバーは、化学的に組成された8マイクロメートル以下の極細のナイロンやポリエステルなどの繊維であり、たとえば、0.01〜50デニール、より好ましくは0.01〜0.99デニールのスプリットマイクロファイバー、アンスプリットマイクロファイバー、又はそれらの組み合わせが挙げられる。また、重量%の割合が50/50〜90/10であるポリエステルおよびポリアミドからなるマイクロファイバー;100%ポリエステルのマイクロファイバー;及び100%ポリアミド(ナイロン)のマイクロファイバーが挙げられる。マイクロファイバーからなる布帛は、極細繊維を束ねているので繊維間に多くの空間を有しており、毛管作用により吸水性が大きい。さらにマイクロファイバーを繊維を押し出しにより紡績した後で、裂いて畝と溝を生成したものが、さらに毛管作用を助長するので好ましく、ボイドスペースに水分が引き込まれる。マイクロファイバーで形成された布帛は、たとえば、1平方インチ当たり90,000〜180,000のマイクロファイバーを有し得るので、水分を含む表面と接触するのに広い表面領域を有する。同様に、多数の繊維により、それに比例して毛管作用の量および水分が吸い込まれるボイドスペースの量が増大する。
形態としては、たとえば編布、織布、不織布などの布などが挙げられる。
上記の通水性布帛を袋状にするための接合手段としては、特に限定されないが、例えば縫製、ヒートシール、接着剤、熱融着テープを布と布との間に介在させて熱により融着する方法等がある。好ましくは縫製とヒートシールである。袋の大きさは任意であるが、上記含水ゲルの大きさに適合するように作成すればよい。
含水ゲルを電極にとりつけて用いる場合の含水ゲルは偏平状に形成されるのが使いやすくて好ましい。その場合の含水ゲルの厚みは、治療中水を通して通電ができれば問題はないが、厚みは0.1cm〜2cmが好ましい。0.1cm以上であると、使用中に破れたりせず、皮膚を水で湿らすことができる。また、2cm以下であると、皮膚と電極の間が水で湿っているので通電も良好にできる。
含水ゲルが偏平状であるとき、片面の面積は限定ないが、電極が皮膚に接する面の大きさと同じか大きい方が好ましい。たとえば、1〜200cmが取り扱いやすくて好ましく、5〜50cmであると一対の電極を人体の治療部位に応じて位置を移動させて治療できるのがより好ましい。
含水ゲルは交換可能に電極に取り付けられる。含水ゲルは使用するたびに毎回替えてもよいが、数回使用の後取り替えることもできる。含水ゲルは人体の皮膚に接触して用いるので、取り替えにより安全衛生が確保できる。また、含水ゲルは通電により内容物が少しずつ劣化する可能性があるので、取り替えにより新しい含水ゲルを使用でき良好なパルスを付与することができる。
また、含水ゲルには、微量の食塩などの電解質を添加して通電性を向上したり、微量のヒアルロン酸、コンドロイチンなどの皮膚や関節などに有効な物質を添加して低周波パルスを付与すれば、これらの効果を同時に高めることができる。
上記の含水ゲルの例としては、次の二つの例が挙げられるが、これらに限定されない。
1.「ゼラチンSE−1」(9部)(アルカリ処理ゼラチン、ニッピゼラチン工業(株)製)と砂糖(1部)にイオン交換水(150部)を加え60〜70℃に加温して均一に溶解してA液を作成した。「イソバン104」(商標、クラレ社製、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアンモニア反応物)17.5部を82.5部の水に溶解してB液を作成した。A液60部、B液10部、水30部を混合して、室温で1日放置して、ゲル化反応を行わしめ、均一で透明な水系ゲルを得た。含水率が94.5重量%であり、ゲル強度460g(測定法A)であった。このゲルを縦5cm、横5cm、厚さ10mmにカットし、本発明の含水ゲルAとした。
2.通気度14cm/cm・secのマイクロファイバーからなる布帛を準備し、縦、横とも7cmに2枚切り取り合わせて三辺の端から0.5〜0.8cmのところを縫製し、ゲル強度20,000ダイン/cm2のポリアクリル酸部分中和物架橋体0.8gを入れて、残りの一辺を同様に縫製して偏平状袋とした。これをシャーレに移し、水30gを入れてすべて吸水させ膨潤させて、偏平状の袋に入った含水率97.4重量%の含水ゲルBを得た。
本発明において電極とは、通常の電極と上記含水ゲルが組み合わさったものをいう。電極としては、電気治療器に通常用いられるものが使用でき、一対の導子として形成される。電極の皮膚に接する面には含水ゲルが付けられるが、他の面には取っ手などの手で握ることができる部品が取り付けられているのが好ましい。ここでいう「取っ手」とは取っ手に限らずその類似品であればよく、手で握ることができる部品を含むものである。「取っ手」はアクリル樹脂などの非導電性の材料で形成される。
電極には含水ゲルを保持するゲル保持部を設置するのが好ましい。ゲル保持部は含水ゲルを保持できれば形状に限定はない。ゲル保持部の人体に接する側は保持された含水ゲルが皮膚に接するように構成され、少なくとも含水ゲルからの水が皮膚を湿らすように構成されればよい。皮膚の接触面には透水性のある布帛やフィルムなどの薄い透水層が形成され、電極を皮膚に当てたときに含水ゲルを若干押さえるような構造にしてもよい。
含水ゲルを電極に取り付ける方法に限定はないが、電極に上記のゲル保持部がある場合は、その中に入れて取り付けてもよいし、含水ゲルをゲル保持部に入れたものを電極にとりつけてもよい。電極と含水ゲルのゲル保持部を一体化し、含水ゲルのみを交換するのが好ましい。
ゲル保持部中の含水ゲルは固まった含水ゲルをそのまま使用してもよいし、容器に入れて使用してもよい。容器は透水性のある扁平状袋や扁平状箱などが使用でき、含水ゲルを人体の所定の箇所に当て電極ごと押さえると水が滲み出た後パルスを付与する。
これらの含水ゲルは、一対の電極を手で押さえることにより含水ゲルからさらに皮膚を確実に湿らすことができる。上記のように含水ゲルを備えた本発明の電極は、電気治療器の電極として使えばより快適な通電治療が可能となる。
上記の様に本発明の電極は、手でもって人体の所定の場所に自由に移動させることができ、家庭でまた携帯用の電気治療器の電極として好適に使用できる。
本発明における含水ゲルと電極を含む部分の一実施形態を図1に示した。図1(a)は斜視図であり、図1(b)はX−Y軸を含む垂直面の断面図である。手で握ることができる取っ手1が含水ゲル2とは反対側の面に付いている。加熱可能な電極3が電極支持部4に支持され、含水ゲル2は袋状のゲル保持部5に入っていることがわかる。
電気治療器は、たとえば、電力を各部に供給する電源と、電源ON/OFFを切換える電源スイッチや通電による刺激の強度を決定する強度スイッチなどの使用者からの指示入力を受ける入力部と、上記の電極と、電源と電極を接続する導線と、必要により所定のパルス波形の治療電流を発生させる制御回路とからなる。
本発明の電極を用いた電気治療は通電式であれば限定はないが、パルス付与型の通電が好ましく、高周波パルス、低周波パルスのどちらでも適用できるが、本発明の電極は自由に治療位置を変えることができるなどの利点を備えているので家庭でも実施できる低周波パルスが好ましい。
本発明における電極は、加熱可能な電極であるのが好ましい。加熱可能な電極とすることにより、より効果的な治療が可能となる。また含水ゲルから水の滲み出しが多くなり皮膚を容易に湿らすことができる。
本発明における加熱可能な電極とは、電極と加熱部が一体化したものでも、電極と加熱部が分離されているものでもよい。すなわち、従来から用いられているジュール熱に伴う発熱機能を有する電極でもよいし、特開2007−105438号公報に記載されたような、温熱水を入れる容器を備えた電極の該容器に温熱水を入れ含水ゲルを温める型の電極であってもよく、どちらでも使用できる。加熱部は含水ゲルを加熱できればよい。電極と含水ゲルは接触しているけれども、加熱する場合は含水ゲルの温度を問題にし、電極の温度は問題とはしない。加熱は含水ゲルを人体に接触するときに冷たさを感じるようにさせないというものではなく、温熱水で皮膚を湿らし通電して治療効果を上げるために体温より高いのが好ましい。含水ゲルの温度の限定はないが、温度は高い方がより体を暖めることができ治療効果もさらに高まるのでよいが、快適性の面も考えると、好ましくは35〜60℃であり、特に好ましくは38〜45℃である。
電源としては、交流電源、直流電源のいずれでも使用でき特に限定はないが、小型化が可能な電池が好ましい。電池はパルスなどの通電に用いられるが、加熱電極を通して含水ゲルを加熱することもできる。含水ゲルを加熱する場合には比較的容量の大きい電池が好ましい。電池は5V〜50Vが好ましく、10〜40Vがより好ましい。電池は一次電池だけでなく二次電池も用いることができる。
制御回路は必要により設けられる。これによりパルス強度、パルス波形などを制御することができる。
本発明の電気治療器を用いて治療するには、被治療体の通電部位に一対の電極部を置き通電を行う。他人の助けが得られる場合には、座位で脊椎に沿って首骨から尾骨まで、一対の電極を上と下、あるは背骨を挟んで左右に当ててもらう。一方、一人で使用する場合には、一対の電極を床面に置いて、その上に仰向けに寝た状態で使用できる。
本発明の電気治療器を用いてパルス付与治療を行う場合に適用するパルスの周波数は、40〜80Hzが好ましく、50〜70Hzがより好ましい。従来、肩こりなどの刺激には1〜2Hz、腰痛などの刺激には100〜150Hzの周波数が用いられている。温熱水を通してパルスを付与する場合には、40〜80Hzという従来用いられている周波数よりもさらに低い周波数で同じ腰痛などの治療ができ、従来よりも快適な治療ができる。したがって、さらに周波数を上げることにより、より難度の高い治療が可能となる。また温熱水の温度を上げることにより体を暖めることができ、治療効果をさらに高めることが可能となる。
パルス波形は限定ないが、たとえば、パルス後半部の波形を強くして人体組織の深くまで通電したり、強い先鋭的なパルスを付与した後、その先鋭的なパルス高さの1/5程度の弱い高さにし、その後0にする波形などが挙げられる。たとえば、図2に示されるような波形である。図2においては、最初に先鋭的なパルス6があり続いて弱電流7が流れて止んでいる。周波数は60Hzである。温熱水との組み合わせで好ましいのは、後者の方法である。これらのパルス波形はコンピュータに記憶させて制御回路によりコントロールできる。
本発明による電気治療器は、種々の関節炎、椎間板ヘルニア、むち打ち症、さらには骨折などの骨や関節や筋肉の病気治療ばかりでなく、神経麻痺や小児麻痺の治療、その他種々の病気後遺症のリハビリ治療のために快適かつ効果的に使用できる。加熱された含水ゲルの場合には、体を暖めることができ治療効果もさらに高まり、たとえば、電極部の含水ゲルを43℃程度の加熱して胃がん、大腸がんなどの癌のある部位に通電すれば、治療薬の効率を挙げることができる。
以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明するがこれに限定されるものではない。
上記含水ゲルAの製造に準じて、ゼラチン、イソバン、砂糖などの固形分の比率を変えずに水の量だけを変えて、含水率が97.6%(C)、80.0%(D)、55.2%(E)の含水ゲルを作成した。
これを図1に記載した電極に入れ含水ゲルを45℃に加熱した後、被験者10人に背中の腰の二か所に当て、電気治療器を用いて図2に示される低周波パルスを10分間通電してもらった。10人とも以下の評価であった。すなわち、含水ゲル(C)、(D)を使用した場合、快適にパルス付与ができたが、含水ゲル(E)を使用した場合快適ではなかった。また、通電終了後電極の下の皮膚を観察したところ、含水ゲル(C)、(D)の場合は皮膚は湿っていたが、含水ゲル(E)の場合は湿っていなかった。とりわけ(C)がよく湿っていた。
また腰の痛い人に対して、含水ゲル(C)を含む電極を用いて腰部に同様なパルス付与を1日1回、1週間続けてもらった。その結果、腰の痛みがとれたとの報告を受けた。
上記のことから、本発明の電極を用いた電気治療器を使用すると快適なパルス付与ができ従来よりも小さい周波数で同様な治療効果を有することがわかった。
1 取っ手
2 含水ゲル
3 加熱可能な電極
4 電極支持部
5 ゲル保持部
6 先鋭パルス
7 弱電流

Claims (6)

  1. 電気治療器用の一対の電極であって、電極の人体に接する側に、接触して人体の皮膚を湿らすための含水率が80重量%以上の含水ゲルが交換可能に取り付けられていることを特徴とする電気治療器用の一対の電極。
  2. 前記含水ゲルの含水率が90重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の電極。
  3. 請求項1または2記載の電極、導線および電源からなり、前記含水ゲルの水を通して通電する電気治療器。
  4. 請求項3記載の電極が加熱可能な電極であることを特徴とする電気治療器。
  5. 請求項3または4記載の電源が電池であることを特徴とする携帯式の電気治療器。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の電気治療器を使用する方法であって、一対の電極を手で持って人体の所定の部位に含水ゲルを接触させて通電する電気治療器を使用する方法。
JP2011213796A 2011-09-29 2011-09-29 電気治療器用の電極および電気治療器 Withdrawn JP2013070908A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101591736B1 (ko) * 2015-11-10 2016-02-04 주식회사 아이가코리아 중주파 복부지방 제거기

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