JP2013034715A - 車両用掃除機の低騒音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、送風機からの騒音が本体から漏れ出すことを抑制し、静音効果を高める車両用掃除機の低騒音構造を提供することを目的とするものである。
【解決手段】
掃除機本体1に吸気口16及び排気口18を開口し、送風機11を囲繞するブロワカバー12に吸気口14及び排気口15を開口し、本体吸気口16及び本体排気口18とカバー吸気口14及びカバー排気口15とを吸気ホース17及び排気ホース19を介して接続した車両用掃除機において、本体吸気口16及び本体排気口18に、外気と連通する非直線的な通気路21,24を形成する吸気カバー4及び排気カバー5を取り付け、ブロワカバー12・吸気カバー4及び排気カバー5の内側に通気を阻害しない状態で吸音材12,22,25を貼付した。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用掃除機で発生する騒音を軽減する構造に関するものである。
車両用掃除機からの騒音は、地域住民の住環境に深刻な騒音被害を与えており、トラブルの原因となっている。そのため、騒音の主な原因である送風機の駆動音をできるだけ外部に漏らさないよう、送風機をブロワーカバーで囲繞するものが提案されている(特許文献1)。
しかし、こうした吸音構造では、吸音能力そのものは送風機を囲繞する吸音壁の吸音性能に依存されている。よって、送風機から漏れ出す騒音については対策されておらず、本体からの静音効果の向上が求められている。
特開2005−315218号
本発明が解決しようとする課題は、送風機からの騒音が本体から漏れ出すことを抑制し、静音効果を高める車両用掃除機の低騒音構造を提供することを目的とするものである。
本発明はこのような課題を解決するために、送風機を内装した本体に吸気口及び排気口を開口し、前記送風機を囲繞するブロワカバーに吸気口及び排気口を開口し、前記本体の吸気口及び排気口とブロワカバーの吸気口及び排気口とをそれぞれ吸気ホース及び排気ホースを介して接続した車両用掃除機において、本体の吸気口及び排気口に、外気と連通する非直線的な通気路を形成する吸気カバー及び排気カバーを取り付け、ブロワカバー・吸気カバー及び排気カバーの内側に通気を阻害しない状態で吸音材を貼付したことを特徴とするものである。
本発明によれば、本体から外部に漏れ出す送風機の騒音を低減させることができる。
車両用掃除機の外観図である。 車両用掃除機の内部構成図である。 ブロワ装置使用時の吸音作用を示す説明図である。
以下、図面を基に本発明の実施態様について説明する。図1は車両用掃除機の外観図を示す。
1は掃除機本体で、前面に操作部2及びメンテナンス用扉3を備え、一側面に吸気カバー4を備え、他側面に排気カバー5及びノズルホルダー6を備え、天面にブームベース7を備えている。8はブームで、ブームベース7により本体1天面にて垂直方向に揺動且つ水平方向に回動自在に支持されるとともに、図示しないスプリングにより常時立ちあげ方向に付勢されている。また、ブーム8の上端からは先端に吸込ノズル9を備えた吸込ホース10が吊下されている。吸込ノズル9は、不使用時においてノズルホルダー4に収容される。
図2は車両用掃除機の内部構成を示す。
11はブロワ装置で、ブロワカバー12によって囲繞されている。ブロワカバー12は、内面に吸音材13を貼り付け、ブロワ装置11から発生する騒音を遮蔽するもので、上面にブロワ吸気口14とブロワ排気口15を開口して通気性が確保されている。ブロワ吸気口14は、本体1の側面に開口した本体吸気口16に吸気ホース17を介して接続され、ブロワ排気口15は、本体1の側面に開口した本体排気口18に排気ホース19を介して接続されている。
本体吸気口16には、下面を開放した吸気カバー4が取り付けられている。吸気カバー4は、本体1の側面に取り付けた状態で、本体1の下方に指向する吸い込み口20を開口し、本体吸気口16と吸気カバー4の吸い込み口20とを連通する吸気路21を形成するものである。また、吸気カバー4は、本体吸気口16と対面する内面に吸音材22を貼り付け、ブロワ装置11の騒音が外部へ漏れ出すのを防止する役割を果たしている。
本体排気口18には、下面を開放した排気カバー5が取り付けられている。排気カバー5は、本体1の側面に取り付けた状態で、本体1の下方に指向する吐き出し口23を開口し、本体排気口18と排気カバー5の吐き出し口23とを連通する排気路24を形成するものである。この排気路24は、ブロワ装置11が駆動したときの排気路として機能するだけでなく、ブロワ装置11の排熱を促進する排熱路としても機能する。また、排気カバー5は、本体排気口18と対面する内面に吸音材25を貼り付け、ブロワ装置11の騒音が外部へ漏れ出すのを防止する役割を果たしている。
26は集塵ユニットで、ブームベース7の下端部に接続した吸込ダクト27が接続される集塵容器28と、本体1の側面に開口した本体吹出口29に吹出ダクト30を介して接続される集塵室31とからなる。集塵容器28は、内部にフィルター32を装着し、集塵室31の下部に操作レバー33によって着脱自在に取り付けられる。本体吹出口29は、前記した本体排気口18と同様に、排気カバー5内に開口しており、排気カバー5の通気路24を通じて外気と連通している。
このような構成により、ブロワ装置11が作動すると、吸込ダクト27からブーム8・吸込ホース10を通じて吸込ノズル9に至る吸込経路に形成され、吸込ノズル9から塵埃を吸引することが可能になる。吸引した塵埃は、集塵容器28に取り込まれてフィルター32で分離されてから吹出ダクト30から排気カバー5の排気路24を通じて外気に排気されることになる。このとき、ブロワ装置11には、吸気路21から吸気ホース17を通じて吸気され、排気ホース19から排気路24を通じて外気に排気される吸排気経路が形成される。ブロワ装置11の作動に伴い発生する騒音は、ブロワカバー12によって遮蔽されるとともに、吸気カバー4及び排気カバー5で本体吸気口16と本体排気口18を塞ぐことで外部への漏出が軽減される。
次に、このように構成する車両用掃除機について、図3を用いてブロワ装置使用時の吸音作用について説明する。
ブロワ装置1は、吸音材13を内装したブロワカバー12で遮蔽されているため、駆動時に発生する駆動音はブロワカバーの12の吸音材13に吸音されて静音化が図られる。しかしながら、ブロワカバー12には、吸気口14及び吹出口15が開口されているため、ブロワ装置1の駆動音が吸気ホース17及び排気ホース19を通じて外気に漏れ出すことが懸念される。
本発明では、本体吸気口16と本体排気口18にそれぞれ吸気カバー4と排気カバー5に取り付け、外部への駆動音の漏洩を抑制するように構成されている。すなわち、本体吸気口16からの騒音は吸気カバー6の吸音材22によって吸音され、本体排気口18からの騒音は排気カバー5の吸音材25によって吸音される。このとき、吸音材22・25は、本体吸気口16及び本体排気口18と対面する吸気カバー4及び排気カバー5の内面に貼り付けられているので、音源(送風機)からの直進伝搬波に対して作用し、外部への漏洩を効率よく低減することが可能となる。本出願人の試験によれば、ブロワカバー12での吸音・遮音、吸気カバー4及び排気カバー5での吸音により、10〜15%程度の静音化が確認された。
尚、吸音は、音源(送風機)による空気振動を粘性摩擦によって減衰させ、音エネルギーの一部を熱エネルギーに変換するものであるため、吸音材としてはグラスウール・スポンジ等の多孔質材料が用いられる。送風機の騒音は、300〜1000Hzを中心に分布しており、特に500〜700Hzの音圧レベルが高いという特徴があるため、吸音材としては低中音域に対する吸音率が高い素材を選択することが望ましい。
また、カバー内面と吸音材との間に空気層を介在させることで、吸音効果を高めることができる。このとき、空気層の厚さを100mmに設定すると、送風機の騒音に対する各音域での吸音効果が高まる。更に、吸音材としてアルミ焼結材及びグラスウールを層状に組み合わせた吸音層を形成し、空気層と組み合わせることで、送風機の騒音で音圧レベルの高い中音域を重点的に吸音することが可能になる。
1 掃除機本体
4 吸気カバー
5 排気カバー
11 ブロワ装置
12 ブロワカバー
13 吸音材
14 ブロワ吸気口
15 ブロワ排気口
16 本体吸気口
18 本体排気口
20 吸い込み口
23 吐き出し口

Claims (1)

  1. 送風機を内装した本体に吸気口及び排気口を開口し、前記送風機を囲繞するブロワカバーに吸気口及び排気口を開口し、前記本体の吸気口及び排気口とブロワカバーの吸気口及び排気口とをそれぞれ吸気ホース及び排気ホースを介して接続した車両用掃除機において、
    前記本体の吸気口及び排気口に、外気と連通する非直線的な通気路を形成する吸気カバー及び排気カバーを取り付け、前記ブロワカバー・吸気カバー及び排気カバーの内側に通気を阻害しない状態で吸音材を貼付したことを特徴とする車両用掃除機の低騒音構造。
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WO2020036040A1 (ja) * 2018-08-14 2020-02-20 富士フイルム株式会社 消音システム

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