JP2013015034A - 可変容量ラジアルタービンおよびそれを備えたターボチャージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】タービンホイールのシュラウド側に設置された第2ノズルからタービンホイールに向けて流入した流れのエネルギーをより効率良く回転動力に変換できるタービンホイールの構造、第2ノズルの設置構造、および第2ノズルに流れを供給する流路構造を実現すること。
【解決手段】タービン翼11をガスの入口部から中間部に設けられた上流側翼23と、中間部から出口部に設けられた下流側翼25とで分割して構成し、上流側翼23と下流側翼25とは周方向において位相がずれて配置されて、スクロール室13からのガスを上流側翼23の上流端部に流入する第1ガス流出口20と、上流側翼の後縁部27と下流側翼の前縁部29とは子午面形状において重なり合うように配置されるとともに、該重なりあう部分を含めてその近傍に、シュラウド部16からガスを流出する第2ガス流出口26とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャ用のラジアルタービン、工場排熱や地熱などの排圧を膨脹させて動力を得る排熱回収用のエキスパンションタービン、ガスタービン用のラジアルタービン等において可変容量機構を有した可変容量ラジアルタービンおよび該可変容量ラジアルタービンを備えたターボチャージャに関する。
ターボチャージャ用のラジアルタービン、排熱回収用のエキスパンションタービン、ガスタービン用のラジアルタービン等のラジアルタービンは、空気や作動気体の出力を回転動力へ変換する「効率の向上」と、適用されるエンジン等の出力変化に対する「回転加速度の向上」が常に要望されている。
例えば、過渡応答性が要求されるターボチャージャでは、排気エネルギーを吸い込み空気を圧縮するエネルギーへの変換効率の向上の要望と、小型軽量化を行いタービンホイールの慣性モーメントを低減し、加速時のターボエンジンのレスポンス向上に繋げるという要望がある。
また、排熱回収用エキスパンダーなど排気エネルギーを電気エネルギーに変換に変換する設備では、タービン効率の向上による出力向上や、回収動力に対する設備コスト低減のためにタービンの小型化が要望されている。
さらに、飛翔体用ジェットエンジンや航空機用ガスタービンエンジンに使用される場合には、小型軽量が重視され、タービン本体の小型軽量化とともに、効率向上による積載燃料の低減や、航続距離の延長が要望されている。さらに、航空機の運動性能を向上させるために急速な出力上昇を可能にするラジアルタービンの「回転加速度の向上」が要望される。
このようなラジアルタービンの回転加速度の性能向上や、効率向上に関して種々の提案がなされており、流量制御や回転加速度の向上を狙った手法して、ラジアルタービンホイールのシュラウド側に第2ノズルを設置して可変容量化する手法が知られている。
例えば、特開2007−23893号公報(特許文献1)には、タービンハウジングのスクロール室からタービンホイール室へのガス流入口が、リーディングエッジ部とシュラウド部との2箇所から流入する構造が示されている。
また、特開2007−23894号公報(特許文献2)にも、タービンハウジングのスクロール室からタービンホイール室へのガス流入口が、タービン軸方向に並んで配置される上流側流入口と下流側流入口とを備え、下流側流入口はタービンホイールのシュラウド部に対向し、上流側流入口はタービンホイールの最外周のリーディングエッジ部に対向して設けられている。
特開2007−23893号公報 特開2007−23894号公報
一般的なラジアルタービンの子午面形状は、図13に示すような形状を有している。
図13において、タービンケーシング01内に収納されたタービンホイール02は、回転軸03と、該回転軸03に一体に形成されたハブ04と、ハブ04の外周に設けられたタービン翼05とを備え、タービンケーシング01内に形成されたカタツムリ状のスクロール室06により回転軸心07周りの速度を持った流れが作られてタービンホイール02の周りに旋回する。さらに、第1ノズル08によってその旋回速度が加速され、旋回流れがタービンホイール02のタービンホイール入口09から流入して径方向内向きに流れて、その後、タービンホイール02の回転軸心07方向に向きを変えてタービンホイール出口010から回転軸心07の方向に排出されるようになっている。
このタービンホイール02のタービン翼05の形状は、タービンホイール入口09から径方向内向きに流入する流れに対して、効率よく回転動力を得るように設計された形状を有しているが、第2ノズル012からの流入に対しては、高い変換能率、また、高い効率で、流れのエネルギーを回転動力に変換することができない。
まず、図14に示すように、タービンホイール02の入口領域の半径内向きの流れの領域に注目し、A−A断面のタービン翼05の前縁の速度三角形について説明する。
タービン翼05の前縁の周速va1は半径と回転数できまる。流入ガスは第1ノズル08で加速される。周速va1と第1ノズル08で加速された流速va2からタービン翼05の前縁における相対流速(二重線で示す)va3が決まる。
この相対流速va3は流れのベクトルからタービン翼05の前縁にほぼ無衝突に入るように設計され、入口の衝突損失は小さくなるようになっている。
一方、第2ノズル012からの流れによるB−B断面の速度三角形について、図14を参照して説明する。周速vb1は半径と回転数で決まるので、タービン翼05の前縁の周速va1に比べて半径比で小さくなる。流入ガスは第2ノズル012で加速される。周速vb1と第2ノズル012で加速された流速vb2からタービン翼05のシュラウド側における相対流速(二重線で示す)vb3が決まる。
第2ノズル012で加速される流れは、ノズル入口の全圧が第1ノズル08の入口全圧とほぼ同じであるが、ノズル出口静圧はタービン翼05のシュラウド側に沿って出口まで壁面静圧が低下する途中に流入するので、第1ノズル08の出口静圧より低く、その結果、第2ノズル012の出口流速は、第1ノズル08の出口流速に比べて増加する。従って、B−B断面での速度三角形でのタービン翼05のシュラウド側における相対流速(二重線で示す)vb3は、タービン翼の回転方向に向かう速度になる。この流れがタービン翼05に流入する部分では、翼はほぼ半径線で構成されているためシュラウド側の先端で大きな入射角を有することとなり、衝突損失が増大化する。
また、第2ノズル012の流れ旋回エネルギーを回転動力に変換するメカニズムは、相対流速の周方向成分が翼面で旋回エネルギーを失い、圧力に変換されることにより生じるが、この時の圧力上昇が翼面負荷の増加であり、翼面負荷の増加が大きいと圧力に変換される際に損失が増加し変換効率が低下する。
従って、第2ノズル012からの流れを高い変換能率、高い効率で回転動力に変換するための案として、翼枚数を増加させて前述した翼面負荷を低減するようにすることが必要であるが、重量の増加と慣性モーメントの増加という問題が生じ、特に、ターボチャージャでは、高効率且つ、同一の大きさでより大流量を流したいという要求に加え、慣性モーメントを低くしたいという要求があるので、翼枚数を増加するとレスポンスが低下し、さらに、流量が減少するという逆効果となる問題がある。
前記特許文献1、2に示されるような、ラジアルタービンホイールのシュラウド側に第2ノズルを設置する可変容量構造を有した可変容量ラジアルタービンおいても、前述同様に第2ノズルからの流入ガスの衝突損失の増大化や、翼面負荷の増加による変換効率の低下の問題点を有している。
そこで、本発明は以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、タービンホイールのシュラウド側に設置された第2ノズルからタービンホイールに向けて流入した流れのエネルギーをより効率良く回転動力に変換できるタービンホイールの構造、第2ノズルの設置構造、および第2ノズルに流れを供給する流路構造を備えた可変容量ラジアルタービン、および該可変容量ラジアルタービンを備えたターボチャージャを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、タービンケーシング内に収納され、該タービンケーシングに形成されたスクロール室によって生成された回転軸周りのガスの旋回流を径方向内向きに導入してから回転軸方向に向きを変えて排出して回転運動が与えられるタービンホイールと、該タービンホイールのハブ外周面上に周方向に複数枚立設されるタービン翼と、該タービン翼を構成するとともに、ガスの入口部から中間部に設けられた上流側翼と、中間部から出口部に設けられ、前記上流側翼とは周方向において位相がずれて配置される下流側翼と、前記スクロール室からのガスを前記上流側翼の上流端部に流入する第1ガス流出口と、前記上流側翼の後縁部と前記下流側翼の前縁部とは子午面形状において重なり合うように配置されるとともに、該重なり合う部分を含めその近傍に前記スクロール室からのガスを流入する第2ガス流出口と、を備えたことを特徴とする。
具体的には、本発明において好ましくは、前記第2ガス流出口が前記回転軸方向における前記上流側翼の後縁部と前記下流側翼の前縁部との重なり合う部分であって、前記タービンケーシングのシュラウド部に設けられるとよい。
この場合には、ラジアルタービンのタービン翼が、タービンホイール入口から出口まで繋がったフルブレード(全翼)ではなく、途中で分断された上流側翼と下流側翼とによって構成され、その上流側翼と下流側翼とが周方向に相対的に位相がずれて設けられるとともに、上流側翼の後縁部と下流側翼の前縁部とは子午面形状において重なり合うように配置されている。そして、その重なり合う部分にガスを流入するので、上流側翼と下流側翼とが同枚数の場合であれば、その重なり合う部分では翼枚数が2倍になり第2ガス流出口からの流れは、2倍の翼枚数で受け止められるので、従来技術の全翼(フルブレード)タイプの構造に比べて、翼面の負荷が低減して、圧力に変換される際の圧力損失が低減して旋回流れのエネルギーを回転動力に変換する変換効率が向上する。その結果、第2ガス流出口からのガス流によってタービンホイールの回転動力を増大することができる。
さらに、2倍の全翼を有するタービンホイールに比べて格段に重量および慣性モーメントを低減できるため、前記の回転動力の増加との相乗作用によりタービンの「回転加速度の向上」ができ、内燃機関やガスタービンに用いた場合には、ターボラグの低減による性能向上が達成される。
なお、本発明では、ラジアルタービンとは、背板が傾斜してなるもの、および入口が回転軸に対して傾斜して径方向内向きに流入する斜流タービンも含む。
また、本発明において好ましくは、前記第2ガス流出口が前記重なり合う部分の上流側近傍であって、前記タービンケーシングのシュラウド部に設けられるとよい。
このように上流側翼の後縁部と下流側翼の前縁部との重なり合う部分より上流側、つまり下流側翼の前縁部より上流側から第2ガスが流入されるので、下流側翼の前縁部分の形状を第2ガス流出口からのガス流に対応した形状とすることが可能となり、下流側翼の前縁部の衝突損失を低減できる。従って、第2ガス流出口からの流れの回転動力への変換効率を一層向上できる。
また、本発明において好ましくは、前記第2ガス流出口に第2ノズルが設けられ、該第2ノズルは周方向に複数のノズル翼を配置して構成され、該ノズル翼の下流端部は前記タービンケーシングのシュラウド部の内壁面に位置して設けられるとよい。
また、本発明において好ましくは、前記第2ガス流出口に第2ノズルが設けられ、該第2ノズルは周方向に複数の円錐状のノズル孔を配置して構成され、ガス流出部がシュラウド内壁面に複数の開口として形成されるとよい。
さらに、前記ノズル孔は主流と混合損失を防止するため周方向に配列されるだけではなく軸方向に複数配列されること、軸方向成分を持つようにノズル孔の中心線が軸方向に所定角度傾斜して設けられるとよい。
このように、第2ノズルのノズル流路の下流端部をタービンケーシングのシュラウド部の内壁面に離散的に位置して設けるため、タービン翼先端と第2ガス流入用ノズルのノズル流路の下流端との隙間Q(半開放部、図6参照)を通じてタービン翼の圧力面側と負圧面側との間で漏れが大きくなり、タービン翼先端からの漏れ損失が増大する問題を防止できる。
すなわち、ノズル流路の下流端部がタービンケーシングのシュラウド部の内壁面に離散的に位置していることで、前記タービン翼先端と第2ノズルのノズル流路の下流端との隙間Q(半開放部)を減少させ、第2ノズル流出口周辺にシュラウド壁を残すことで実質的なシュラウドクリアランスβを大きくすることなく、タービン翼先端からの漏れ損失を低減できる。
また、本発明において好ましくは、前記ノズル翼の下流端部はシュラウド面の一部を構成するように面形状に形成されて、前記ノズル翼間のノズルスロートが、シュラウド部の内面から見てスリット状に形成されるとよい。
また、本発明において好ましくは、前記ノズル孔の中心線が周方向に所定角度傾斜して設けられてガス流出部がシュラウド内壁面に複数の楕円状の開口として形成されるとよい。
すなわち、前記ノズル翼及び円錐状ノズルの下流端部の周辺はシュラウド部の内壁面と同一面に形成されて、前記ノズル流路下流端部のノズルスロートが、シュラウド部の内面から見てスリット状又は傾斜した楕円孔状に形成されるとよい。
このように、第2ガス流入用ノズル部を構成するノズル流路の下流端部の周辺を前記タービンケーシングのシュラウド部の内壁面と同一面になるように面形状に形成し、ノズル流路下流端部の間に形成されるノズルスロートがシュラウド部の内面から見たときにスリット状又は傾斜した楕円孔状に形成されているので、前記シュラウドクリアランスβよりタービン翼先端側にクリアランスが大きくなる領域R(図6、7参照)の範囲を小さくできる。
図6の符号Qで示すように、ノズル翼の圧力面側の下流端と、スロートが負圧面に接する点と、負圧面の下流端からなる所謂半開放部が構成される。この半開放部のノズル翼の負圧面と、タービン翼の翼先端との間に、シュラウドクリアランスより大きくなる領域Rが形成される。
このシュラウドクリアランスより隙間が大きくなると、タービン翼の圧力面側と負圧面側との間で漏れが大きくなり、タービン翼先端からの漏れ損失が増大するが、本発明では、第2ガス流入用ノズル部を構成するノズル翼の下流端部をタービンケーシングのシュラウド部の内壁面と同一面になるような面形状に形成して、シュラウドクリアランスより大きくなる領域Rを狭くすることによって、タービン翼先端からの漏れ損失を低減できる。
また、本発明において好ましくは、前記第2ノズルの上流側に形成された環状通路と、該環状通路と前記スクロール室とを連通する貫通通路に前記第2ガス流出口からの流出量を調整する第2ガス流出量調整手段を設けるとよい。
このように、第2ガス流出量調整手段を設けたため、前記第2ガス流出口からのタービン翼への流入量を調整でき、加速時に第2ガス流出量調整手段によって第2ガス流出口からタービンホイールへの流入量を増加させるようにすれば、運転状態に応じたタービンホイールの加速度を得ることができる。
また、第2ノズルの上流側に形成された環状通路と、該環状通路とスクロール室とを連通する貫通通路に第2ガス流出量調整手段を設けるので、タービンケーシング内にスクロール室の内周側にこれら環状通路、第2ガス流出量調整手段、および第2ノズルをコンパクトに収納可能となる。
また、本発明において好ましくは、前記第2ガス流出量調整手段によって、通常運転時に常時一定のガスを前記第2ガス流出口から供給するとよい。
このように常時一定流量のガスを第2ガス流出口から供給するようにすることによって、前記したように、半開放部Qによって生じるタービン翼先端からの漏れを第2ガス流出口からのガス流で抑制して、翼端漏れ損失の増大を防止することができる。
さらに、本発明のターボチャージャは、以上説明した可変容量ラジアルタービンが設けられるとともに、該可変容量ラジアルタービンによって駆動されるコンプレッサを備えたことを特徴とする。
そして、好ましくは、前記タービンホイールへの流入ガスをバイパスさせて排出するウエストゲートバルブが設けられ、前記第2ガス流出口からの流入ガス量を増加した場合に於いても、前記コンプレッサによる過給圧力が所定値以上に上昇したときに前記ウエストゲートバルブが開くようにするとよい。
このように構成することで、タービンホイールの小型化、タービン翼枚数野低減、レスポンスの向上、回転動力への変換効率の向上が図れる可変容量ラジアルタービンを備えたターボチャージャを得ることができる。
本発明によれば、タービン翼をガスの入口部から中間部に設けられた上流側翼と、中間部から出口部に設けられた下流側翼とで分割して構成し、上流側翼と下流側翼とは周方向において位相がずれて配置されて、スクロール室からのガスを上流側翼の上流端部に流入する第1ガス流出口と、上流側翼の後縁部と下流側翼の前縁部とは子午面形状において重なり合うように配置されるとともに、該重なりあう部分を含めてその近傍に、シュラウド部からのガスを流入する第2ガス流出口とを備えたので、
上流側翼と下流側翼とが同枚数の場合であれば、その重なり合う部分では翼枚数が2倍になり第2ガス流出口から流出した流れは、2倍の翼枚数で受け止められるので、従来技術としての全翼(フルブレード)タイプのタービン翼構造に比べて、翼面の負荷が低減して、圧力に変換される効率が向上して旋回流れのエネルギーを回転動力に変換する変換効率が向上できる。
さらに、従来の全翼タイプ(分割されていないタイプ)を有するタービンホイールに比べて重量および慣性モーメントを低減できるため、前記の回転動力の増加との相乗作用によりタービンの「回転加速度の向上」ができ、内燃機関やガスタービンに用いた場合には、ターボラグの低減による性能向上が達成される。
以上のように本発明によれば、タービンホイールの重量の増大および慣性モーメントの増大を抑えつつ、旋回流れのエネルギーを回転動力に効率よく変換することができる。
本発明の第1実施形態にかかる可変容量ラジアルタービンンの全体構成を示す軸方向の断面図である。 第1実施形態の可変容量ラジアルタービンの一部断面正面図である。 第2実施形態を示し、図1に対応する軸方向の断面図である。 第2実施形態の下流側翼の前縁形状の説明図である。 第3実施形態を示し、図1に対応する軸方向の断面図である。 第3実施形態の図2に対応する一部断面正面図である。 第4実施形態を示し、(a)は図2に対応する一部断面正面図であり、(b)は(a)の半開放部Qの拡大説明図であり、(c)はスリット状の説明図である。 第5実施形態を示し、(a)は円錐状ノズルのシュラウド内壁面の開口を示す説明図、(b)は円錐状ノズルを軸方向に傾斜した例の説明図である。 第6実施形態を示し、図1に対応する軸方向の断面図である。 第6実施形態の図2に対応する一部断面正面図である。 第7実施形態を示し、図1に対応する軸方向の断面図である。 第7実施形態の一部断面説明図である。 従来技術を示す断面図である。 従来技術を示す一部断面正面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1、2を参照して説明する。
このラジアルタービン1は、車両エンジンの過給機(ターホチャージャ)に用いられる例について説明する。
図1において、可変容量ラジアルタービン1には、タービンケーシング3と、タービンケーシング3内に回転可能に支持されて収納されたタービンホイール5とが備えられている。このタービンホイール5は、回転軸7と該回転軸7に一体形成されたハブ9と、ハブ9の外周面に立設されたタービン翼11とを備え、タービンケーシング3内に形成されたカタツムリ状のスクロール室13によって回転軸心15周りの速度を持った旋回流れが作られて、タービンホイール5の外周側を旋回する。
また、タービンケーシング3のタービンホイール5の外周側にタービンホイール5を覆うようにシュラウド部16が形成されている。
また、タービンケーシング3には、タービンホイール入口19に対向して第1ガス流出口20が形成され、該第1ガス流出口20には第1ノズル17が設けられている。
そして、スクロール室13からの排ガスは、第1ノズル17によって旋回速度が加速され、旋回流れがタービンホイール5のタービンホイール入口19から径方向内向きに流れて、その後向きを変えてタービンホイール5の回転軸心15の方向に流れてタービンホイール出口21から排出されるようになっている。
また、タービンケーシング3には、タービン翼11の外周側を覆うようにタービンケーシング3のシュラウド部16が形成され、該シュラウド部16にタービン翼11に対向して第2ガス流出口26が形成され、該第2ガス流出口26には第2ノズル28が設けられている。そして、スクロール室13からの排ガスは、第2ガス流入量調整手段30を介して流量が調整され、第2ノズル28の出口からタービン翼11に対して所定方向の旋回流として流入し、その後、回転軸心15方向に向きを変えてタービンホイール出口21から排出されるようになっている。
この第2ノズル28は、図2に示されるように、翼断面形状を有したノズル翼32をシュラウド部16に周方向に複数枚並べられて構成され、それぞれのノズル翼32、32との間の隙間を通過して増速されてシュラウド部16の内壁に沿う方向に流出される。
なお、第1ノズル17は流速を高くする効果があるが、流量を制限する作用があるため、大流量が要求され且つ流量変化が大きいターボチャージャでは設けなくてもよく、また、流速と流量を変化させるために可変ノズルを設けてもよい。
また、このラジアルタービン1にはエンジンへの給気を加圧する図示しないコンプレッサが接続されてターボチャージャを構成している。
タービンホイール5のハブ9外周面上には、周方向に複数枚のタービン翼11が立設され、このタービン翼11は、ガスの入口部であるタービンホイール入口19から中間部までに設けられた上流側翼23と、中間部から排ガスの出口部であるタービンホイール出口21までに設けられた下流側翼25とによって構成され、上流側翼23と下流側翼25とは周方向において位相がずれて同枚数配置されている。
さらに、上流側翼の後縁部27と、下流側翼の前縁部29とはハブ9の子午面形状において重なり合うように設置されている。すなわち、図1において符号Sで示す領域において重なり合うように設置されている。
そして、上流側翼の後縁部27と、下流側翼の前縁部29との重なり合う領域Sは、排ガスがタービンホイール入口19から流入して、回転軸心15へ内向き方向に流入し、中間部で回転軸心15の軸方向に向きを変える転向領域に設けられている。
また、上流側翼23と下流側翼25とは同数からなり周方向に相対的に位相がずれて設けられ、上流側翼の後縁部27と、下流側翼の前縁部29とは周方向において、均等な間隔になるように、上流側翼の後縁部27、27間のほぼ中央に、下流側翼の前縁部29が位置するように配置されている。
従って、重なり合う領域Sにおいては、翼枚数が周方向に等間隔に2倍設けられている関係になっている。
そして、前記第2ガス流出口26に設けられた第2ノズル28の出口が、この重なり合う領域Sの部分に設定されている。
以上の構成によるラジアルタービン1の作用について説明する。
エンジンからの排ガスは、スクロール室13に流れ、該スクロール室13で旋回流が形成され、旋回流を維持しながら第1ガス流出口20の第1ノズル17を介してタービンホイール入口19から半径方向内向きに流入する。
一方、スクロール室13で形成された旋回流は旋回流を維持しながら一部は、第2ガス流出量調整手段30で流量が調整されて、第2ガス流出口26の第2ノズル28からタービン翼11の先端部に所定方向の旋回流となって、上流側翼の後縁部27と下流側翼の前縁部29との重なり合う領域Sに流入していく。
従って、タービン翼11が、タービンホイール入口19から出口21まで繋がったフルブレード(全翼)ではなく、途中で分断された上流側翼と下流側翼とによって構成され、その上流側翼と下流側翼とが周方向に相対的に位相がずれて設けられ、さらに、上流側翼の後縁部と下流側翼の前縁部とは子午面形状において重なり合うように配置され、その重なり部分に第2ノズル28からガスが流入するので、ガスの流れに対して2倍の翼枚数で受け止められるようになっているため、従来技術の全翼(フルブレード)タイプのタービン翼構造に比べて、翼面の負荷が低減して、圧力に変換される際の圧力損失が低減して旋回流れのエネルギーを回転動力に変換する変換効率が向上できる。
さらに、2倍の全翼を有するタービンホイールに比べて格段に重量および慣性モーメントを低減できるため、前記の回転動力の増加との相乗作用によりタービンの「回転加速度の向上」ができ、内燃機関やガスタービンに用いた場合には、ターボラグの低減による性能向上が達成される。
(第2実施形態)
次に、図3、4を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、第2ノズル28の出口位置が、重なり合う領域Sの上流側の近傍に位置されている点が異なるだけでその他構成は第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
図3のように、第2ノズル28の出口位置が、重なり合う領域Sの上流側の近傍に位置して設けられる。
このため、下流側翼の前縁部29の形状を、第2ノズル28からのガス流に対して翼前縁の衝突損失を低減できるような形状に傾斜を持たせることが可能となる。
例えば、図4に示すように、第2ノズル28からのガス流は、シュラウド部16の内壁面に沿うような周方向の旋回流Gとして流入し、下流側翼の前縁部29をその旋回流の方向に対して衝突角が大きくならないように傾斜させることで(図4のα)、衝突損失の低減効果が期待でき、第2ノズル28からの流れの回転動力への変換効率を一層向上できる。
(第3実施形態)
次に、図5、6を参照して、第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、第2実施形態に対して、第2ノズル28をノズル翼32で構成するとともに、そのノズル翼32の下流端部がタービンケーシング3のシュラウド部16の内壁面に位置して設けられていることが異なるだけでその他は第2実施形態と同様であり、第2実施形態と同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
すなわち、図6に示すように、第2ノズル28を構成するノズル翼32の下流端部P1をタービンケーシング3のシュラウド部16の内壁面と同一面の位置に位置して設けている。
すなわち、タービン翼11の先端と第2ノズル28のノズル翼32の下流端部P1との隙間(以下シュラウドクリアランスという、図6のβ)が形成されている。このシュラウドクリアランスβがあると、このシュラウドクリアランスβを通じてタービン翼11(上流側翼23、下流側翼25)の圧力面側と負圧面側との間で漏れが大きくなり、タービン翼11の先端からの漏れ損失が生じる。
本実施形態では、タービン翼11の先端と第2ノズル28のノズル翼32の下流端部P1との隙間β(シュラウドクリアランス)を減少させるように、タービンケーシング3のシュラウド部16の内壁面と同一面の位置まで近接して設けることにより、シュラウドクリアランスβを介してのタービン翼11先端からの漏れ損失を低減できる。
なお、第3実施形態は、第2ノズル28の位置を第2実施形態の下流側翼の前縁部29の上流側に設ける場合を例に説明したが、第1実施形態のように上流側翼の後縁部27と、下流側翼の前縁部29との重なり合う領域Sの位置に設置した場合でも同様である。
(第4実施形態)
次に、図6、7を参照して、第4実施形態について説明する。
第4実施形態は、第3実施形態に対して、ノズル翼32の下流端部P1がシュラウド面の一部を構成するように面形状に形成されていることが異なり、他の構成は第3実施形態と同様である。同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
図7(a)、(b)、(c)に示すように、第2ノズル28を構成するノズル翼32の下流端部P1をシュラウド部16の内壁面と同一面になるように面形状に形成し、ノズル翼32、32の間に形成されるノズルスロートをシュラウド部16の内側から見たときにスリット状(図7(c))に形成されている。
図6、図7(b)の符号Qで示すように、ノズル翼32の圧力面32a側の下流端部P1と、スロートhが負圧面32bに接する点P2と、負圧面32bの下流端部P3からなる所謂半開放部が構成される。
この半開放部Qでは、シュラウドクリアランスβよりタービン翼11の先端側に大きな隙間が形成される。このため、このシュラウドクリアランスβよりタービン翼11(上流側翼23、下流側翼25)先端側に大きな隙間が形成される領域Rが拡大すると、タービン翼11の圧力面側と負圧面側との間で漏れが大きくなり、タービン翼11の先端からの漏れ損失が増大する。
しかし、本実施形態のように、第2ノズル28のノズル翼32の下流端部P1をタービンケーシング3のシュラウド部16の内壁面と同一面になるように面形状に形成して、半開放部Qの領域Rを小さくすることが可能になり、第2ノズル28に流れが流入していないときのタービン翼11の先端での漏れ流れ損失を効果的に低減できる。
(第5実施形態)
次に、図8を参照して、第5実施形態について説明する。
第3、第4実施形態は第2ノズルをノズル翼32で構成していたが、第5実施形態は円錐状ノズル孔39で構成することが異なり、その他の構成は第3、第4実施形態と同様である。
図8に示すように、第2ノズルを構成する流路を円錐状ノズル孔39で形成する。この場合には、流路断面は、図7(a)と同様の形状となり、ノズル流路の圧力面32a側の下流端部P1と、スロートhが負圧面32bに接する点P2と、負圧面32bの下流端部P3からなる半開放部が構成される。
しかし、円錐状ノズル孔39のガス流出部はシュラウド内壁面に複数の楕円状の開口を形成するよう設けられるため、半開放部Qの領域Rを小さくすることが可能になり、第2ノズル28に流れが流入していないときのタービン翼11の先端での漏れ流れ損失を効果的に低減できる。
さらに、円錐状ノズル孔39を周方向だけでなく、軸方向に複数列設けることで、必要なスロート面積に調整でき、また複数例における周方向の位相を異なるように配置することで、タービンホイール5の1枚の翼(上流側翼23、下流側翼25)に同時に対向する半開放部Qの面積を小さくすることが可能になる。
また、図8(a)のように、旋回流を形成するために円錐状ノズル孔39の中心線nは、タービンホイール5の回転する周方向に傾斜して設けられている。旋回方向の流速成分を有するため、旋回流れのエネルギーを回転動力への変換効率が向上する。
また、円錐状ノズル孔39の他の例として、図8(b)のように、円錐状ノズル孔39の中心線nは、タービンホイール5の回転軸心15の軸方向に傾斜して設けてもよい。すなわち、タービンホイール5の回転する周方向に対して角度θを持って回転軸心15の軸方向に傾斜させてもよい。これによって、第2ノズル28から流出した流れが、軸方向の流速成分を有するため、タービンホイール5の主流(第1ノズル17からの流れ)と混合する際の混合損失を小さくする効果があり、旋回流れエネルギーの回転動力への変換効率が向上する。
(第6実施形態)
次に、図9、10を参照して、第6実施形態について説明する。
第6実施形態は、第1実施形態、第2実施形態に対して、第2ノズル28の上流側に設置される第2ガス流出量調整手段30の具体的な構造を示すものである。
図9に示すように、第2ガス流出量調整手段30は、第2ノズル28の上流側に形成された環状通路40と、該環状通路40のさらに外周側に形成された前記スクロール室13とを径方向に連通する貫通通路42を開閉するように配設され、タービンケーシング3に軸部44が支持された断面翼形状を有する弁体46によって構成されている。
この軸部44は一端部が翼形状の弁体46の一方端側に取り付けられ、該軸部44を回動することで、弁体の他方端側を開閉作動して、タービンケーシング3のシート部に当接して閉状態とするとともに、軸部44の回動角度を調整してスクロール室13から環状通路40に流入するガス量を調整している。
また、軸部44の他端部は、タービンケーシング3を貫通して、該タービンケーシング3の外側に突出して、該突出した部分にリンク機構を構成するアーム48が取り付けられ、該アーム48を介して回転力が与えられるようになっている。また、弁体46はタービンケーシング3の周方向に等間隔に複数箇所設置されており、リンク機構を介して全ての弁体46は同一開度に連動して開閉作動するようになっている。
このような構成によって、第2ノズル28からタービン翼11への流入量を調整でき、加速時に第2ガス流出量調整手段30によって第2ノズル28からの流出量を増加すれば、運転状態に応じたタービンホイール5の加速度を調整することができ、運転状態に応じた過給機をレスポンスよく得ることができる。
また、第2ノズル28の上流側に形成された環状通路40と、該環状通路40のさらに外周側に形成されているスクロール室13とを径方向に連通する貫通通路42に、第2ガス流出量調整手段30としての弁体46を設ける構造であるため、タービンケーシング3内のスクロール室13の内周側に、環状通路40、第2ガス流出量調整手段30、および第2ノズル28をコンパクトに収納可能となる。
(第7実施形態)
次に、図9、10を参照して、第7実施形態について説明する。
この第7実施形態は、第6実施形態における第2ガス流出量調整手段30による流出ガス量の調整方法の一例を示すものである。
図10に示すように弁体46の位置を、実線の全開状態と、二点鎖線の最小開度状態との間を開閉作動する。このように、弁体46を全閉にせずに最小開度mに保持して、最小開度時の流れを保持する。
このように常時一定流量のガスを第2ガス流出量調整手段30から供給するようにすることによって、前記したように、ノズル翼32の圧力面側の下流端と、スロートが負圧面に接する点と、負圧面の下流端からなる所謂半開放部Q(図6、図7のP1、P2、P3参照)によって生じるタービン翼11の先端からの漏れ損失の増大を防止することができる。
すなわち、第2ガス流出量調整手段30から常時最小開度にmに相当する最小限のガス量が半開放部Qに供給されるので、半開放部Qを介してタービン翼11の圧力面側から負圧面側への漏れ流れを抑え込んで漏れ流れによる損失の増大を防止するものである。
この最小限のガス量は、例えば、タービン翼11の先端の旋回周速度からその1/2程度の速度で流入させる。
タービン翼11の先端の旋回周速度とほぼ同一に設定すれば、タービン翼11の先端での漏れ損失は基本的には無くなる。しかし、通常運転時に完全に無くなるように設定しなくても、ある程度(半分程度)抑え込むことが可能であれば、漏れ損失の低減効果が期待できるため、一例として1/2程度として設定する。
なお、図10において、C−C断面の第2ノズル28における速度三角形より算出される第2ノズル28における流速v3と、第2ガス流出量調整手段30の弁体46の最小開度m時の流速vmとは、同一方向に向かうように設定されている。これによって、常時効率良く第2ノズル28の半開放部Qにガスが流入するため、タービン翼11の先端からの漏れを抑え込み損失の増大を常時効率良く防止することができる。
以上のように本実施形態では、通常の運転時に第2ガス流出量調整手段30からの流出量を最小に設定することで、タービン翼11の翼端漏れ損失低減を発揮し、加速時にタービン翼11の先端周速より大きい流速をタービン翼11に流すことによって、回転加速度を大きくする作用効果を発揮できる。
(第8実施形態)
次に、図11、12を参照して、第8実施形態について説明する。
この第8実施形態は、第6実施形態の第2ガス流出量調整手段30が設けられたラジアルタービンに流入する排ガスをバイパスさせるウエストゲートバルブ50を備えたことが特徴であり、他の構成は第6実施形態と同様であり、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、タービンケーシング3のスクロール室13に連通する排ガス通路52に、該排ガス通路52からの排ガスを、タービン側を通さずに排出通路54側との連通を開閉制御するウエストゲートバルブ50をさらに設けるものである。
このウエストゲートバルブ50は、バルブ回動軸51を中心に回動されて、シート面53に対する弁体56の着座が制御される。図11の点線状態が開いた状態で、排ガスはウエストゲート通路55を通って排出通路54側に流れる。
また、ウエストゲートバルブ50は、スクロール室13へ繋がる排ガス通路52に設けられる(図12)とともに、環状通路40の外側に設けられる(図11)。
ターボチャージャにおいて、タービンホイールの最外周の外側にノズル翼を取り付けて、該ノズル翼の角度を可変化する可変容量ラジアルタービンがある。しかし、この可変容量ラジアルタービンでは、タービンホイールへの流入量を増大するために可変ノズルのノズル面積を制御して流路を増大させることができるが、ノズル翼の角度を大きくするため、ノズル角度を変化させない場合に比べて、旋回速度が相対的に小さく、回転加速度の増加においてマイナスである。
しかし、本実施形態においては、シュラウド部16からの第2ノズル28によって高旋回速度の流れを付加することにより、流量の増加と同時に第2ノズルからの旋回流速による大きな加速度を与えることができる。
また、本実施形態によれば、第2ノズル28からの流入によって、高旋回速度の流れを付加することにより、流量の増加と同時に第2ノズルからの旋回流速による大きな加速度を与えることができることとなるが、第2ノズルからの流量の増加に伴ってコンプレッサによる圧力が過大になり易い。このため、第2ノズル28を備えて高い変換効率で回転動力に変換できる本願発明のような可変容量ラジアルタービンを備えたターボチャージャにおいては、ウエストゲートバルブ50を開いての過給圧の調整が有効である。
本発明によれば、タービンホイールのシュラウド側に設置された第2ノズルからタービンホイールに向けて流入した流れのエネルギーをより効率良く回転動力に変換できるタービンホイールの構造、第2ノズルの設置構造、および第2ノズルに流れを供給する流路構造を得ることができるため、ターボチャージャ用のラジアルタービン、工場排熱や地熱などの排圧を膨脹させて動力を得る排熱回収用のエキスパンションタービン、ガスタービン用のラジアルタービン等のラジアルタービンへの利用に適している。
1 可変容量ラジアルタービン
3 タービンケーシング
5 タービンホイール
7 回転軸
9 ハブ
11 タービン翼
13 スクロール室
15 回転軸心
16 シュラウド部
17 第1ノズル
19 タービンホイール入口
20 第1ガス流出口
21 タービンホイール出口
23 上流側翼
25 下流側翼
26 第2ガス流出口
27 上流側翼の後縁部
28 第2ノズル
29 下流側翼の前縁部
30 第2ガス流出量調整手段
32 ノズル翼
39 円錐状ノズル孔
40 環状通路
42 貫通通路
50 ウエストゲートバルブ
52 排ガス通路
54 排出通路

Claims (13)

  1. タービンケーシング内に収納され、該タービンケーシングに形成されたスクロール室によって生成された回転軸周りのガスの旋回流を径方向内向きに導入してから回転軸方向に向きを変えて排出して回転運動が与えられるタービンホイールと、
    該タービンホイールのハブ外周面上に周方向に複数枚立設されるタービン翼と、
    該タービン翼を構成するとともに、ガスの入口部から中間部に設けられた上流側翼と、
    中間部から出口部に設けられ、前記上流側翼とは周方向において位相がずれて配置される下流側翼と、
    前記スクロール室からのガスを前記上流側翼の上流端部に流入する第1ガス流出口と、
    前記上流側翼の後縁部と前記下流側翼の前縁部とは子午面形状において重なり合うように配置されるとともに、該重なり合う部分を含めその近傍に前記スクロール室からのガスを流入する第2ガス流出口と、を備えたことを特徴とする可変容量ラジアルタービン。
  2. 前記第2ガス流出口が前記回転軸方向における前記上流側翼の後縁部と前記下流側翼の前縁部との重なり合う部分であって、前記タービンケーシングのシュラウド部に設けられることを特徴とする請求項1記載の可変容量ラジアルタービン。
  3. 前記第2ガス流出口が前記重なり合う部分の上流側近傍であって、前記タービンケーシングのシュラウド部に設けられることを特徴とする請求項1記載の可変容量ラジアルタービン。
  4. 前記第2ガス流出口に第2ノズルが設けられ、該第2ノズルは周方向に複数のノズル翼を配置して構成され、該ノズル翼の下流端部は前記タービンケーシングのシュラウド部の内壁面に位置して設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の可変容量ラジアルタービン。
  5. 前記ノズル翼の下流端部はシュラウド面の一部を構成するように面形状に形成されて、前記ノズル翼間のノズルスロートが、シュラウド部の内面から見てスリット状に形成されることを特徴とする請求項4記載の可変容量ラジアルタービン。
  6. 前記第2ガス流出口に第2ノズルが設けられ、該第2ノズルは周方向に複数の円錐状のノズル孔を配置して構成され、ガス流出部がシュラウド内壁面に複数の開口として形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の可変容量ラジアルタービン。
  7. 前記ノズル孔の中心線が周方向に所定角度傾斜して設けられてガス流出部がシュラウド内壁面に複数の楕円状の開口として形成されることを特徴とする請求項6記載の可変容量ラジアルタービン。
  8. 前記ノズル孔の中心線が軸方向に所定角度傾斜して設けられることを特徴とする請求項6記載の可変容量ラジアルタービン。
  9. 前記ノズル孔は軸方向に複数配列されることを特徴とする請求項6記載の可変容量ラジアルタービン。
  10. 前記第2ノズルの上流側に形成された環状通路と、該環状通路と前記スクロール室とを連通する貫通通路に前記第2ガス流出口からの流出量を調整する第2ガス流出量調整手段を設けたことを特徴とする請求項4記載の可変容量ラジアルタービン。
  11. 前記第2ガス流出量調整手段によって、通常運転時に常時一定のガスを前記第2ガス流出口から供給することを特徴とする請求項10記載の可変容量ラジアルタービン。
  12. 前記請求項1乃至11に記載の可変容量ラジアルタービンが設けられるとともに、該可変容量ラジアルタービンによって駆動されるコンプレッサを備えたことを特徴とするターボチャージャ。
  13. 前記タービンホイールへの流入ガスをバイパスさせて排出するウエストゲートバルブが設けられ、前記第2ガス流出口からの流入ガス量を増加した場合に於いても、前記コンプレッサによる過給圧力が所定値以上に上昇したときに前記ウエストゲートバルブが開くことを特徴とする請求項12記載のターボチャージャ。
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