JP2012530169A - オレフィン類の重合用触媒成分及び当該触媒成分から得られる触媒 - Google Patents

オレフィン類の重合用触媒成分及び当該触媒成分から得られる触媒 Download PDF

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Abstract

オレフィン類CH=CHR(式中、Rは水素又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)の重合用触媒成分であって、当該触媒成分は、Mg、Ti、Cl及び化合物(L)又はその誘導体を含み、前記化合物(L)又はその誘導体は、少なくとも1個の芳香環により形成され、少なくとも2個のヒドロキシ基により置換される縮合環構造から選択され、前記Cl及びTi原子は5〜50の範囲のモル比を有するような量である、前記触媒成分。
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィン類CH=CHR(式中、Rは水素又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)の重合用触媒成分に関する。特に、本発明は、エチレンのホモポリマー及びコポリマーの製造に適する触媒成分並びに当該触媒成分から得られる触媒に関する。さらに、本発明は、溶融状態で高い流動性及び良好な形態的特性を有するエチレンホモポリマー又はエチレンコポリマーの達成に関する。特に本発明は、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び特定の電子供与体構造物若しくはその誘導体を含み、物理的化学的特性の特定の組み合わせを示す固体触媒成分に関する。
MWDは、レオロジカル挙動(したがって、溶融物の加工性)及び最終機械特性双方に影響を与える、エチレン(コ)ポリマーにとり特に重要な特性である。広いMWD、特に相対的に高平均分子量と結びついて広MWD有するポリオレフィンは、ブロー成形及び高速押出加工、たとえば、パイプやフィルムの製造に好適である。すなわち、広MWDにより特徴付けられる製品は、高応力抵抗性が要求される応用に使用できる卓越した機械特性を示す。これらのポリマーの加工条件は特別であり、事実当該条件下狭いMWD生成物は、メルトフラクチャーによる欠陥が存在するため加工できない。
分子量分布及び平均分子量の正確なパターンを提供する触媒を入手するのは困難であるので、広いMWDポリマーを調製する最も一般的な一方法は、各工程で異なる分子量ポリマー画分の製造、次いで、異なる長さの巨大分子を形成することに基づく多工程プロセスである。
各工程で得られる分子量の制御を異なる方法、たとえば、各工程の重合条件若しくは触媒系を変動させるか、分子量調整剤を使用することによる異なる方法にしたがって行うことができる。水素を用いる調整が、懸濁若しくは気相のいずれかで作用させる際に好適な方法である。この後者の種類のプロセスは、得られる生成物の高品質及びそれに関連する低操作コストのため、今日、高度に好適である。
かかるプロセスにおいて達成するための触媒について、重要な工程は、低分子量画分を調製することにある。すなわち、触媒が処理すべき重要な一特徴は、いわゆる「水素応答」と呼ばれる特徴であり、これは、水素濃度を上げる点で生成したポリマーの分子量を減少させる能力の程度である。より高い水素応答は、一定の分子量を有するポリマーを生成するのにより少ない量の水素が必要であることを意味する。低分子量生成段階において良い達成は、相対的に高い水素濃度によりもたらされる触媒活性に押し下げる影響を与えるために相殺することのできるより高い重合活性を有することも意味する。
加えて、この工程で製造したポリマーの重合条件及び重合特徴のため(本質的により高い脆さ)、触媒/ポリマー系は、しばしば、ポリマー嵩密度を低下させ、気相重合において特にプラントの操作を困難にする多量の微細物を造る非常に小さな粒子をもたらす。この問題を未然に防ぐ一方法は、高分子量画分を調製する第1工程後、低分子量画分を調製する工程を行うことである。この選択はプラント操作性の助けになるが、それは生成物の最終特性の悪化を確実にもたらし、そのため均質性を悪くすることが分かる。それで、低分子量気相重合条件下、適切な形態抵抗性を有する触媒の別の重要な特徴である。
触媒の形態的改良をもたらす一好適方法は、多孔性及び表面積に関しその物理的特徴をいくぶん変えることである。例えば、WO00/78820号公報に、総多孔度が、好ましくは、0.38〜0.9cm/g(水銀法)で、表面積が好ましくは、30〜70m/g(BET法)を特徴とする広MWDを示すエチレンポリマーを与えることができる触媒を開示されている。孔分布も特定的であり、特に、実施例に記載されている触媒総てにおいて少なくとも45%の多孔度が、0.1μmまでの半径を持つ孔による。触媒成分は、(a)Ti化合物と、物理的脱アルコール化に付されたMgCl・EtOHアダクトとの間の第1反応、(b)アルミニウムアルキル化合物を用いる中間処理、及び(c)チタン化合物を用いる第2反応により得られる。さらにこの場合、触媒は酸化状態が下がった実質量のチタン化合物を含有し、さらに、最終触媒中にむしろ低量の残留Alを示す。慣用的重合条件下で行われるにもかかわらず、出願人によって使用される要求試験条件下で不満足な挙動を示す。これは、広MWDポリエチレンが2連続重合段階で調製されるとき、低分子量画分が常に第2重合段階で調製されるという事実により前記公報でも確認される。
エチレン重合用触媒の製造の際電子供与体化合物の使用は、普通、狭い分子量分布を持つエチレンポリマーを製造できる触媒をもたらすが;しかし、その形態学的安定性を改良しない。さらに、内部供与体の存在は、普通、水素応答を悪くする。
米国特許第4,452,914号明細書は、(A)式Ti(OR)4−x(式中、各Rは独立して1〜約20個、好ましくは、約1〜約10個、最も好ましくは約2〜約4個の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり;Xはハロゲンであり、xは0〜4の値である)により表される少なくとも1種のチタン化合物と;(B)少なくとも1種の芳香族ヒドロキシル基を含有する少なくとも1種の化合物との反応よりもたらされるチタン錯体及び/又はチタン化合物に関する。化合物(B)は番号IV−VIIIにより表されるような縮合環状芳香族構造を含むことができる。このような化合物は、式XII−XIVにより報告される錯体を形成するようにチタン化合物と反応することもできる。触媒製造は、活性を改良するためにCl原子の大過剰の使用も含む。アルミニウムアルキルクロル化剤(EADC)の使用は、チタン化合物の少なくとも一部を還元状態にする。当該文献に記載されている非常に高い重合温度は溶液状態の重合をもたらし、したがって、触媒の形態学的安定性に関して何の教示も与えない。
WO00/78820号公報 米国特許第4,452,914号明細書
したがって、依然として、低分子量エチレン重合条件下で高い形態学的安定性を示す一方で同時に高活性の特徴を維持する触媒の必要性がある。
出願人は、Mg、Ti、Cl及び化合物(L)又はその誘導体を含む触媒成分であって、当該化合物(L)又はその誘導体は、少なくとも1個の芳香環により形成され、少なくとも2個のヒドロキシ基により置換される縮合環構造から選択され、前記Cl及びTi原子は5〜50の範囲のモル比を有するような量である、触媒の使用により、このような必要性が満足されることを見出した。
上述したように、化合物Lには、ルイス酸を含有する無機金属と反応させるか錯体化させることにより得ることのできる誘導体を含む。特に、化合物Lは、Mg−Cl又はL−Ti結合を有する種と相互作用し、L−Mg又はL−Ti結合を含有する誘導体を形成できる。具体的には、化合物Lのヒドロキシル基はMg及び/又はTi種と相互作用し、L−O−Mg又はL−O−Ti結合を含有する誘導体を形成できる。
芳香環に加えて、化合物Lには、芳香環と縮合される飽和環を含むことができる。この場合、好ましくは、化合物Lは、ヒドロキシ基が2環縮合構造又は多環縮合構造の芳香環上に配置される化合物から選択される。さらに好ましくは、化合物Lは芳香族2環構造又は芳香族多環構造のみを含む。好適な態様では、構造がキレート化能力を示さないようにヒドロキシ基を配置する、前記縮合環構造から選択される化合物Lの使用を構成する。好ましくは、前記ヒドロキシ基は互いに隣接しない。
ヒドロキシ基に加えて、前記縮合環構造はRと置換もでき、ここで、RはC1−C20炭化水素基であり、場合により、ヘテロ原子を含んでも良い。本発明では、ヘテロ原子という用語は、炭素及び水素と異なるいずれかの原子を意味する。
好適な構造は、ジヒドロキシナフタレン若しくはポリヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシフルオレン若しくはポリヒドロキシフルオレン、ジヒドロキシインデン若しくはポリヒドロキシインデンである。特定の好適な化合物は、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン及び2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンである。
好ましくは、電子供与体化合物Lの量は、チタン原子に関して、0.05〜1、好ましくは、0.1〜0.8、そしてより好ましくは、0.1〜0.5の範囲のモル比である。
好ましくは、本発明の触媒成分は、一定量のOR基を含み、ここで、R基はC1−C20炭化水素基であり、場合により、ヘテロ原子を含んでも良く、OR/Tiモル比が0.5よりも低いような量まで含有する。
好ましくは、触媒は、さらに、実質的にすべてのチタン原子が4の価数状態である事実により特徴化する。本願中、「実質的にすべてのチタン原子が4の価数状態である」という表現は、少なくとも95%のTi原子が4の価数を有するという意味である。
好ましくは、Cl/Tiモル比は、30よりも低く、より好ましくは、7〜25の範囲である。Tiの量は、典型的には、1.5%よりも高く、好ましくは、3%よりも高く、そして、より好ましくは、3.2重量%に等しいかそれより高い。最も好ましくは、3.5〜8重量%の範囲である。
製造法に依存して、最終触媒成分はアルミニウム原子も含有する。かかる場合、Mg/Alモル比は、1〜35、好ましくは、3〜30、より好ましくは、4〜20、そして最も好ましくは4〜16の範囲である。存在するとき、Alの量は、典型的には、0.5重量%よりも高く、好ましくは、1%よりも高く、そして、より好ましくは、1.2〜3.5%の範囲である。好ましくは、Alの量はTiの量よりも低い。
上記特徴に加えて、本発明の触媒成分は、好ましくは、水銀法で決定した多孔度Pが0.40cm/gより高く、より好ましくは、0.50cm/gより高く、そして、普通、0.50〜0.80cm/gを示す。総多孔度Pは、0.50〜1.50cm/gの範囲であり、特に、0.60〜1.20cm/gの範囲であることができる。
BET法で測定した表面積は、好ましくは、80m/gより低く、特に10〜70m/gである。BET法により測定した多孔度は、通常、0.10〜0.50cm/gの範囲であり、好ましくは、0.10〜0.40cm/gの範囲である。
好ましくは、本発明の触媒成分では、1μmまでの孔による多孔度について、平均孔径は650〜1200Åの範囲である。
固体成分の粒子は、実質的に球形であり、平均直径は5〜150μm、好ましくは、20〜100μmであり、より好ましくは、30〜90μmである。実質的に球形を示す粒子として、当該粒子は、大きい方の軸と小さい方の軸との間の比が1.5以下、好ましくは、1.3未満である。
好適な態様では、本発明の触媒成分は、化合物Lに加えて、少なくとも一個のTi−ハロゲン結合を有するTi化合物及び塩化マグネシウムを含む。場合により、当該触媒成分は、塩化アルミニウム、さらに一般的にはハロゲン化アルミニウムを含んでもよい。上述したように、触媒成分は、ハロゲンと異なる基を含んでもよく、どの場合も、チタンの各モル当たり0.5モルより少ない量、そして、好ましくは、0.3モルよりも少ない量で含むことができる。本願を通して、塩化マグネシウムという用語は、少なくとも一つのMg−Cl結合を有するマグネシウム化合物を意味し、塩化アルミニウムという用語は、少なくとも一つのAl−Cl結合を有するアルミニウム化合物を有し、そして、ハロゲン化アルミニウムという用語は、少なくとも一つのAl−X(XはCl、Br又はであるI)結合を有するアルミニウム化合物を意味する。
塩化マグネシウムは、好ましくは、二塩化マグネシウムであり、さらに好ましくは、X線スペクトルにより特性化されることを意味する活性化状態である。当該X線スペクトルでは、非活性塩化物のスペクトルが現れる(格子距離が2.56Å)最も強力な回折線が強度を消失し、2.95Åの格子距離(d)に降下する反射線で全部又は部分的に結びつくようになる程度まで広がる。結びつきが完全であると、発生した単一幅広ピークが、最も強力な線よりも低い角度の方にシフトされる最大強度である。
好適なチタン化合物は、式Ti(ORn−y(式中、nは0〜0.5の数であり、yはチタンの価数であり、Rは上記定義の通りであり、好ましくは、1〜8個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルもしくはアリール基であり、Xはハロゲンである)を有する。特に、Rは、メチル、エチル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル及びフェニルであり、Xは好ましくは塩素である。
ハロゲン化アルミニウムは、式AlXM(式中、Xは上記定義したとおりハロゲンであり、Mは、独立して、上述したとおりのOR基はであるかハロゲンであることができる。好ましくは、ハロゲン化アルミニウムは、式AlClM(式中、Mは上記と同じ意味である)の塩化アルミニウムである。Mは好ましくは塩素である。
本発明の触媒成分は種々の技法で製造できる。例えば、無水状態の二塩化マグネシウム及びL化合物を、二塩化マグネシウムが活性化するような条件で一緒に粉砕する。こうして得られた製造物を、適切量のTiClを用いて一度以上処理できる。この処理に続いて、炭化水素溶媒で塩素イオンが消滅するまで洗浄する。
別の特定の実施態様では、固体触媒成分は、式Ti(ORn−y(式中、nはチタンの価数であり、yは1〜nの間の数であり、Rは上述定義と同じ意味であり、好ましくは、TiClである)のチタン化合物の適切量を、適切量のL化合物の存在下で、塩化マグネシウム又はその前駆体と反応させることにより製造できる。
上述球形成分の製造に適した特に好適な方法は、化合物MgCl・m(ROH)tHO(式中、0.3≦m≦1.7であり、tは0〜0.6であり、好ましくは、0.02〜0.5であり、Rは1〜12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル又はアリール基である)を式Ti(ORy−n(式中、n、y、X及びRは上記定義の通りである)チタン化合物と反応させる第1工程(a)を含む。この場合、MgCl・m(ROH)は二ハロゲン化マグネシウムの前駆体を表す。これらの種類の化合物は、一般に、アダクトと混和しない不活性炭化水素の存在下で、アルコールと塩化マグネシウムとを混合し、攪拌下、アダクトの融点(100〜130℃)で操作することにより得ることができる。ついで、得られるエマルションを急冷し、それにより、球形粒子の形態のアダクトの凝固をもたらす。これらの球形アダクトの代表的な製造法は、例えば、米国特許第4,469,648号明細書、米国特許第4,399,054号明細書及びWO98/44009号公報に報告されている。別の有用な球体化方法は、例えば、米国特許第5,100,849号及び第4,829,034号明細書に記載されている噴霧冷却である。所望の最終アルコール含量を有するアダクトは、アダクト製造の間、直接選択した量のアルコールを直接使用することにより得ることができる。しかし、多孔度が増加したアダクトを得る場合、MgCl1モル当たり1.7モルを超えるアルコールでアダクトを先ず製造し、次いで、それらを熱的及び/又は化学的脱アルコール化処理に付すのが便利である。熱的脱アルコール化処理は、窒素流中50〜150℃の温度で、アルコール含量が0.3〜1.7の範囲の値に減少するまで行う。このタイプの処理は、EP−A−395083号公報に記載されている。
一般に、これらの脱アルコール化アダクトは、0.1μmまでの半径の孔のため、0.15〜2.5cm/gの範囲、好ましくは、0.25〜1.5cm/gの範囲の多孔度(水銀法により測定)によっても特徴付けられる。
工程(a)の反応では、Ti/Mgのモル比は化学量論量より高く、好ましくは、この比は3よりも高い。さらにより好ましくは、チタン化合物の大過剰を使用する。
好適なチタン化合物は、四ハロゲン化チタン、好ましくは、TiClである。チタン化合物との反応は、冷TiCl(通常、0℃)中にアダクトを懸濁させ、得られた混合物を80〜140℃に加熱し、この温度に0.5〜8時間、好ましくは、0.5〜3時間維持することにより行うことができる。過剰のチタン化合物は、濾過もしくは沈降及びサイホン吸入により高温で分離することができる。
第2工程(b)では、化合物Lを、工程(a)から得られた前駆体と接触させる。接触は、好ましくは、稀釈剤として不活性炭化水素中で、室温からL化合物の沸騰温度までの範囲の温度、通常、40〜150℃、そして、好ましくは、50℃〜140℃で行う。化合物Lは、工程(a)から来る固体触媒成分中のTi化合物と0.01〜5、好ましくは、0.1〜4、そしてより好ましくは、0.1〜2の範囲のモル比で使用することができる。本発明の方法では、L化合物は、形態学的安定性に影響を与える、すなわち、要求される試験条件下でさえ高いバルク密度のポリマーを生成する触媒の能力と関連づけられないと思われる種々の量で触媒成分上に固定される。事実、固定された供与体の量が非常に少ないときでさえ、形態学的安定性に常に好結果がある。
本発明方法の変動では、工程(a)を、式AlM(式中、Mは独立して上記で定義したとおりのOR基またはハロゲンである)からなるアルミニウム化合物の存在下で行う。好ましくは、少なくとも1個のMは塩素であり、より好ましくは、2個のMが塩素であり、そして最も好ましくは、総てのMが塩素である。
Mg/Alモル比が1〜35、好ましくは、3〜30、より好ましくは、4〜20、そして、最も好ましくは、4〜16を示すことができるような量で、アルミニウム化合物、好ましくは、AlCl、が使用される。こうして得られる生成物を、次いで、上述したとおりの工程(b)に付すことができる。
本発明の触媒成分は、その製造法はともかく、Al−アルキル化合物との反応により、アルファーオレフィンCH=CHR(式中、Rは水素又は炭素原子が1〜12個の炭化水素基である)の重合のため、触媒を形成する。特に、Al−トリアルキル化合物、例えば、Al−トリメチル、Al−トリエチル、Al−トリ−n−ブチル、Al−トリイソブチルが好適である。Al/Ti比が1より高く、通常、5〜800の間である。
本発明の触媒成分及びそれから得られる触媒は、種々のタイプのオレフィンポリマーの製造方法における応用を見いだす。
上述したように、本発明の触媒成分は、低分子エチレン(コ)ポリマーの製造のため、高水素濃度下で、特に高い形態学的安定性を有する。したがって、当該触媒成分は、スラリー及び気相中の双方で広い分子量エチレンポリマーの製造のため、カスケード、又は逐次重合方法の使用に特に適している。概して、触媒は、高密度エチレンポリマー類(HDPE、0.940g/cmより高い密度)(エチレンホモポリマー及びエチレンと3〜12個の炭素原子を有するアルファー−オレフィンとのコポリマーを含む)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE、0.940g/cmより低い密度)並びに非常に低い及び超低密度(VLDPE及びULDPE、0.920g/cmより低い密度,0.880g/ccまでの密度を有する)(80%よりも高いエチレンから誘導される単位のモル含量を有する、1種以上のエチレンと3〜12個の炭素原子を有するアルファー−オレフィンとのコポリマーからなる);エチレン及びプロピレンからなるエラストマーコポリマー並びにエチレンとプロピレンと少量のジエンとからなり、30〜70%のエチレンから誘導される単位の重量含量を有するエラストマーターポリマー、アイソタクチックポリプロピレン類及びプロピレンとエチレンと及び又はその他のαオレフィン類との結晶性コポリマー類であり、85重量%より高いプロピレンから誘導される単位含量を有する;プロピレン及びプロピレンとエチレンとの混合物(30重量%までのエチレンを含有)の逐次重合により得られるプロピレンの耐衝撃性ポリマー類;プロピレンと1−ブテンとのコポリマー類であり、10〜40重量%の1−ブテンからの誘導単位数を有するコポリマー類を、製造するのに使用できる。
しかし、前述したように、それらは広MWDポリマー類、特に、広MWDエチレンホモポリマー類及びカスケード重合技術により製造される、20モル%までのより高級のα−オレフィン類、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンを含有する広MWDコポリマー類である。
本願で記載する触媒の一追加の利点は、当該触媒を予備重合させる必要とすることなく直接反応器中に導入することにより、重合プロセスにそのまま使用できることである。これにより、プラント設定の単純化より簡便な触媒製造プロセスを可能にする。
本発明の触媒成分から得られる触媒の存在下、主要重合プロセスが、例えば、流動床若しくはポリマーが機械的に撹拌される条件下で、公知の技術を使用する液相又は気相のいずれかの公知技術にしたがって行うことができる。液相重合の場合、連続撹拌反応器及び液−充填ループ反応器(liquid−full loop reactor)の双方を使用することができる。しかし、好適なプロセスは気相流動床反応器中で行う。本発明の球形成分を使用することのできる気相プロセスの例は、WO92/21706号公報、米国特許第5,733,987号明細書、及びWO93/03078号公報に記載されている。このプロセスでは、触媒成分の予備接触工程、予備重合工程及び気相重合工程が、一基の反応器又は一連の流動床若しくは機械的撹拌床の二基以上の反応器中で、上述した場合でも、前記工程が本発明の触媒を用いて厳密に要求されることなく、含まれる。
したがって、気相で重合が起こる場合、本発明の方法は、好ましくは、下記の方法にしたがって行う:すなわち、
(a) 重合用オレフィンの不存在下又は場合により固体成分(A)1g当たり20g以下の量の重合用オレフィンの存在下、触媒成分を接触させる工程;
(b) (a)から来る触媒系を使用して一基以上の流動化床反応器又は機械的撹拌床藩王基中での、エチレン又はエチレンとα−オレフィンCH=CHR(式中、Rは1〜10個の炭素原子有する炭化水素基である)との混合物の気相重合の工程である。
上述したように、生成物のMWDをさらに広くするために、本発明の方法は、異なる条件下で作用する二基以上の反応器中で行うことができ、場合により、第2反応器中で形成されるポリマーを第1反応器に少なくとも部分的に再循環させることにより行うことができる。普通、二基以上の反応器は、異なる濃度の分子量調整剤又は異なる重合温度或いは双方を用いて作用する。好ましくは、重合は、異なる濃度の分子量調整剤を用いて操作する2以上の工程で行う。
既に説明したように、上記触媒の最も興味ある特徴は、低分子量のエチレンポリマーを生成する能力であり、高いメルトインデックス「E]で表され、さらに、高い値の嵩密度により表される良好な形態学的特性である。特に、前記エチレンポリマーは、50より高いメルトインデックスE及び0.35より高い嵩密度を示す。特に好適には、70を超えるMI「E」及び0.37を超える嵩密度を示し、最も好ましくは、80〜400の範囲のMI「E」及び0.35〜0.6の範囲の嵩密度を示す。この種のポリマー類を多工程からなる低分子量重合工程で製造するとき、同時に、メルトフロー比率(ASTM D−1238に準拠し190℃で決定される21.6Kg荷重で測定されるメルトインデックス(メルトインデックスF)及び5Kg荷重で測定されるメルトインデックス(メルトインデックスP)間の比率)(F/P)が20を超える値、好ましくは、25を超える値、そしてより好ましくは、35を超える値により普通表される広MWD、嵩密度が0.44を超える値、好ましくは、0.46を超え、そして、0.2mmよりも大きい直径を示すゲル数(特性化セクションで記載する方法により決定)が70より少なく、好ましくは60よりも少ないことによって表される好ましくは良好な均質性を示すエチレンポリマーを得ることが可能となる。さらに、フィルムは、好ましくは0.5mmよりも大きい直径を有するゲルを含有しない。一旦、フィルムやパイプに使用されると、事実、ポリマー類は非常に良好な加工性を示すと同時に、押出した物品は非常に小数のゲル数しか示さなかった。得られるポリマーは、長軸及び短軸間の比率が等しいか、または1.5より低い、そして好ましくは、1.3よりも低いことを意味する球形粒子状である。
下記の実施例は本発明をさらに記載するために与えるものであり、本発明を制限するものではない。
下記の方法にしたがって、特性を決定する。
MIEフローインデックス:ASTM−D1238条件E
MIFフローインデックス:ASTM−D1238条件F
MIPフローインデックス:ASTM−D1238条件P
嵩密度: DIN−53194
Mg、Ti (tot) 及びAlの決定:「I.C.P SPECTROMETER ARL Accris」を用いて誘導結合プラズマ発光分析(ICP)により行う。
試料は、「フラックシー白金るつぼ “fluxy platinum crucible”」中で、0.1÷0.3gの触媒及び3gのリチウムメタボレート/テトラボレート1/1混合物を分析的に秤量することにより調製した。燃焼工程のためにルツボを弱いブンセンバーナーの炎の上に配置し、次に数滴のKI溶液を加えた後に、完全燃焼のための特殊な装置である「Claisse Fluxy」内に挿入した。5%v/vのHNO溶液を用いて残渣を回収し、次に以下の波長:マグネシウム:279.08nm;チタン:368.52nm;アルミニウム:394.40nm;においてICPによって分析した。
Clの決定:電位差滴定により行った。
OR基の決定:ガスクロマトグラフィー分析によった。
化合物Lの決定
最終触媒中の化合物Lの決定を、標準的NMR技法を使用して行った。Bruker AV200スペクトロメーターを用い、1Hの残留部溶媒ピークを参照してNMRスペクトルを記録した。テトラメチルシランに比較して化学シフトをppmで示した。総ての操作を不活性雰囲気N2グローブボックス中で行った。5mmNMRチューブ中に0.01÷0.02g触媒を分析的秤量し、溶媒として0.5÷0.8mlアセトン−D6及び所定量の適切な内部標準(例えば、CHCl)を加えることにより試料を調製した。
触媒中に存在する化合物Lの量を、添加した内部標準及び化合物L間のモル比により決定した。モル比は、化合物Lの芳香族部分の(標準化)1Hピーク強度(6.5÷8.5ppmの範囲)及び添加した内部標準の特徴的ピーク強度(例えば、CHClについて約5.6ppm)より計算した。照合として、エトキシル基の−CH2−ピーク対内部標準ピークについて同じ計算を行った。判明したエトキシル基の量は、古典的ガスクロマトグラフ分析により判明した量とよく一致した。
エチレン重合:一般的手順A
磁気スターラー、温度計及び圧力計、ヘキサン、エチレン、及び水素のための供給ラインを取り付けた4.5Lのステンレススチール製オートクレーブを用い、純粋窒素を70℃で60分間流すことによって清浄化した。次に、7.7cmの10%wt/volのTiBAL/ヘキサンを含む1550cmのヘキサンの溶液を、30℃の温度において窒素流下で導入した。別の200cmの丸底ガラスビン内に、50cmの無水ヘキサン、1cmの10%wt/volのTiBAL/ヘキサン溶液、及び0.040÷0.070gの表1の固体触媒を、逐次導入した。これらを一緒に混合し、室温において10分間熟成し、窒素流下で反応器中に導入した。オートクレーブを閉止し、次に温度を85℃に昇温し、水素(分圧9bar)及びエチレン(分圧3.0bar)を加えた。
連続撹拌下において、エチレンを供給することによって全圧を85℃において120分保持した。終了時において、反応器を減圧し、温度を30℃に低下させた。回収されたポリマーを窒素流下70℃において乾燥し、分析した。得られた結果を表2で報告する。
エチレン重合:一般的手順(手順B)
手順(A)に関して開示したものと同じ条件下で手順を行い、唯一の相異点はトリイソブチルアルミニウムに代えてトリエチルアルミニウムを用い、エチレン圧力を7バールにし、水素圧を3バールにすることである。
ポリマー形態:
破壊という用語は、ポリマー粒子の少なくとも80%が破壊されることを意味する。球状という用語は、ポリマー粒子の少なくとも80%が規則的形態を有することを意味する。「破壊+球状」という用語は、破壊粒子と規則的粒子が実質的に等しい割合であることを意味する。
実施例
球状担体の製造(MgCl /EtOHアダクト)
塩化マグネシウム及びアルコールアダクトを、米国特許第4,399,054号明細書の実施例2に記載された方法にしたがって調製したが、10000RPMの代わりに2000RPMで行った。アダクトは約3モルのアルコール及び3.1重量%のHOを含有し、約70μmの平均粒径を示した。得られたアダクトを、窒素流下、50〜150℃の温度範囲で、アルコールの重量含量が25%に達するまで熱処理に付した。
実施例
実施例に使用した総ての化合物LはAldrichから商業的に入手できる。
(実施例1)
a)中間固体成分の製造
窒素でパージした2Lの反応容器中に、0℃において1LのTiClを導入した。次に、同じ温度において、25重量%のエタノールを含む、上記に記載のようにして調製した70gの球状MgCl/EtOHアダクトを撹拌下で加えた。温度を2時間で140℃に昇温し、60分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、固体残渣を、80℃においてヘプタンで1回、25℃においてヘキサンで5回洗浄し、真空下、30℃において乾燥し、分析した。
b)化合物Lとの反応
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、120cmのヘプタン及び11.65gの前述実施例1aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、1.23gの1,5−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例2)
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、150cmのヘプタン及び14.96gの前述実施例1aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、1.50gの1,6−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例3)
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、130cmのヘプタン及び13.17gの前述実施例1aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、1.37gの1,7−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例4)
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、155cmのヘプタン及び15.40gの前述実施例1aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、1.54gの2,6−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例5)
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、155cmのヘプタン及び15.64gの前述実施例1aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、1.57gの2,7−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例6)
a)中間体固体成分の製造
窒素でパージした1.5Lの反応容器中に、1LのTiClを25℃で導入し、0℃に冷却した。次に、同じ温度で、100gの、25重量%のエタノールを含有し、上述したようにして調製した球状MgCl/EtOHアダクトを撹拌下で加えた。90分内に130℃に昇温し、次いで、80℃に低下させた。80℃に温度を維持して、12.5gの無水AlClを撹拌下加えた。再度、温度を40分内に135℃に昇温し、撹拌を続けながら5時間維持した。次に、温度を90℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、固体残渣を60℃でヘキサンを用いて7回洗浄し、次に30℃で真空下乾燥し、分析した。表1に結果を報告する。
b)化合物Lとの反応
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、120cmのヘプタン及び12.15gの前述実施例6aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、0.99gの1,5−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例7)
窒素でパージした250cmの四つ口丸底フラスコ中に、120cmのヘプタン及び12.12gの前述実施例6aで調製した中間体固体成分を25℃で導入した。同じ温度で、0.99gの2,7−ジヒドロキシナフタレンを加えた。撹拌下、温度を45分間で100℃に昇温し、3時間保持した。次に、温度を80℃に低下させ、撹拌を停止し、固体生成物を30分間沈降させ、上澄み液を吸い出した。
固体を、100cmの無水ヘプタンを用いて25℃で3回洗浄した。最後に、固体を真空下で乾燥し、分析した。分析結果を表1に報告し、これを上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
(実施例8)
2,7−ジヒドロキシナフタレンの代わりに1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンを使用した以外は、実施例7の手順にしたがって触媒を調製した。
表1に分析結果を報告し、上記に記載のエチレン重合手順において用いることによって得られた重合結果を表2に報告する。
Figure 2012530169
Figure 2012530169

Claims (12)

  1. オレフィン類CH=CHR(式中、Rは水素又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)の重合用触媒成分であって、当該触媒成分は、Mg、Ti、Cl及び化合物(L)又はその誘導体を含み、前記化合物(L)又はその誘導体は、少なくとも1個の芳香環により形成され、少なくとも2個のヒドロキシ基により置換される縮合環構造から選択され、前記Cl及びTi原子は5〜50の範囲のモル比を有するような量である、前記触媒成分。
  2. 化合物Lが、芳香族二環構造又は多環構造を含む請求項1に記載の触媒成分。
  3. 化合物Lが前記縮合環構造から選択され、当該構造においてキレート化能力を示さないようにヒドロキシ基を配置する請求項1に記載の触媒成分。
  4. 化合物Lが前記縮合環構造から選択され、当該構造においてヒドロキシ基が互いに隣接しない請求項3に記載の触媒成分。
  5. 化合物Lが、ジヒドロキシナフタレン類、ポリヒドロキシナフタレン類、又はジヒドロキシフルオレン類、ポリヒドロキシフルオレン類、又はジヒドロキシインデン類、ポリヒドロキシインデン類から選択される請求項1に記載の触媒成分。
  6. 電子供与体化合物Lの量が、チタン原子に関して0.05〜1の範囲のモル比である請求項1に記載の触媒成分。
  7. Cl/Tiモル比が30よりも低い請求項1に記載の触媒成分。
  8. Tiの量が、前記触媒成分の総重量を基準に3.5〜8重量%の範囲である請求項1に記載の触媒成分。
  9. Mg/Alモル比が1〜35の範囲のような量のアルミニウム原子をさらに含む請求項1に記載の触媒成分。
  10. オレフィン類CH=CHR(式中、Rは水素又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)の重合用触媒であって、当該触媒が(a)請求項1〜9のいずれかに記載の固体触媒成分及び(b)1種又はそれ以上のAl−アルキル化合物間の反応生成物を含む、前記触媒。
  11. Al−アルキル化合物がAl−トリアルキル化合物である請求項10に記載の触媒。
  12. オレフィン類CH=CHR(式中、Rは水素又は1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基である)の重合方法であって、請求項10〜11のいずれかに記載の触媒の存在下で行う、前記重合方法。
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