JP2012524590A - レイトレーシング共役波面収差測定のためのデバイス及び方法 - Google Patents

レイトレーシング共役波面収差測定のためのデバイス及び方法 Download PDF

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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/1015Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for wavefront analysis

Abstract

2段階のレイトレーシング収差測定は、光学軸に平行に連続的に目に入る探測ビームによって測定する予備的段階と、の同じ点に連続的に入るが、予備的段階において測定された入口開口にわたって屈折の変化を補正するための方法において傾いた目探測ビームによって測定する主要な段階を含む。測定の主要な段階は、ユニットの組み合わせで実行され得、その1つは、ピンぼけを補正し、別の1つは、高位収差を補正する。1つの実施形態において、探測チャネルは、間にコリメーティングレンズを有する2つの二座標音響光学検出器を含む。主要な段階の測定の手順は、波面共役が指定された精度で達成されるまで、反復して繰り返され得る。
【選択図】 図1

Description

<関連出願の相互参照>
本国際出願は、米国特許法第120条の下、2009年4月23日に出願の、係属中の米国仮特許出願第12/428,474号の優先権の利益を主張し、その全体は、参照によって本明細書によって組み込まれる。
<関連技術分野>
本発明は、目を検査するために使用される眼の機器に関する。より具体的には、本発明は、ヒトの目の収差を測定し特徴づけ、かつ、共役波面レイトレーシング収差測定によって計測の高い精度を提供する、眼の検査機器に関する。
<発明の分野>
ヒトの目の収差の計測用の初期の機器は、波面計測用機器とも呼ばれるが、自覚的であり得るか他覚的であり得るフィードバック(すなわち、フィードバック信号を0に設定する)を使用した。このようなシステムの例は、S. M. Smirnov(非特許文献1)およびC. M. Penneyら(特許文献1)によって記述された。計測を自動化し、そして測定をより速くしようとする意図は、結果としていくつかの商業化された技術をもたらした。それらのうちの1つは、J. Liangら(非特許文献2)による天文学と軍事用途から拝借した原理を用いる、Hartmann−Shack波面センサーである。この方法によれば、レーザービームによって生きている目の網膜上に作られた点光源は、網膜から反射され、Hartmann−Shack波面センサーの小型レンズアレイで受け取られ、その結果、小型レンズの各々は、CCDカメラ上に、網膜の点光源の画像を作る。これらのデータから、屈折異常マップとともに、波面マップが再構築される。
別のレイトレーシング方法は、Molebnyら(特許文献2)によって提案された。この方法によれば、細いレーザービームで目を調べ、網膜上のその投影の画像を得て、各入口点に対する網膜上のレーザービームの跡の位置を測定し、そして波面マップ、屈折異常マップ、およびこれらのデータからの他の引き出される特徴を再構築するために、点ごとの手順が適用される。
網膜上の光の規則的な構造の同時投影の原理は、P.Mierdelら(非特許文献3)によって記述された収差計において実行された。その原理はTscherning aberroscopeにさかのぼる。平行なレーザービームは、直径0.3mmの一束の薄い平行光線を形成する正則行列光線の穴でマスクを照らす。これらの射線は、それらの眼内のフォーカスポイントが網膜の前面に一定距離で配され、その上に光スポットの対応するパターンを生成するように、目の前面のレンズによって焦点が合わされる。網膜のスポットパターンはビデオカメラによって撮像される。それらの理想的な通常の位置からの全てのスポットの変更が測定される。これらの値から、波面収差が算出される。
収差測定のさらなる別の原理は、M.Fujieda(特許文献3)によって提案され、Nidek収差計におけるその実行は、S MacRaeら(非特許文献4)によって記述される。光の移動するストリップが、網膜上に投影され、それらの画像が検知され、位相が測定され、これらの位相は、ストリップの移動の方向に沿った屈折異常の程度を示す。
これらの市販の収差計の各々には、制限があり、それは、レイトレーシングの際の速い音響光学走査(これは、Hartmann−Shackセンサーを使用する場合に高異常型の目における多義性(ambiguities)を解決する特殊な情報処理である)などのような具体策によって克服することができる。生理学的に、最も正確なものはレイトレーシング収差計である。なぜなら、それは、網膜に外界の画像を投影する、目の中の光の自然な経路を使用するからである。Hartmann−Shackセンサーを使用する収差計において、目からの経路は、目の光学系が外界の画像をトレースする、経路と同一ではない。従って、Shack―Hartmannによる結果は、収差がない場合に限り正確である。Tscherning検像収差計(Tscherning and skiascopic aberrometer)において、測定する光は、視覚のために使用される領域に対応しない網膜の領域に投影される。
より高い精度を達成するために、いくつかの方法およびデバイスが、ヒトの目の光学系の収差計測のためのデバイス、およびヒトの目の光学系の収差計測の方法を修正するために提案された。まず、J.Lingは、超正常な視力(supernatural vision)を達成する考えを、天文学技術の原稿として記載した(非特許文献5)。収差を測定するためにこの方法を適用して、D.R.Williamsら(特許文献4)は、適切な形をとり、および目の収差に波面補正を供給するようにする波面補正デバイス(可変ミラー)を制御するために、波面測定のためのデバイスからの出力信号を使用した。
B.M.Levineら(特許文献5)は、ヒトの目の網膜上で画像として形成された光の反射における収差を評価する波面センサー、および評価された収差を補正するために入射光線の位相を空間的に調節する位相補正器を含む、ヒトの目のインビボの検査用の眼の機器について記述した。償われた画像は、ヒトの目にその収差の補正の視野を供給するために、ヒトの目で再現される。
C.Campbell(特許文献6)は、目の光学系とセンサーとの間の光学経路に沿って配置された、1つの適応性のある光学部品(adaptive optic)を含む、ヒトの目の光学系の光学収差を測定するための方法を提案した。適応性のある光学部品は波面変形を補正するために、すなわち、波面共役を提供するために、所望の知覚された収差を提供するように収差センサーによって生成された信号に応じて調節される。残念ながら、C.Campbell(特許文献6)に述べられるように、可変ミラーの調整された形は、医師に患者の目の実際の収差を直接示さない。従って、可変ミラーを変形するために使用される制御信号が、変形したミラーが取り除く患者の目からの収差と関連し得るように、複雑な検定スキームを適用することがしばしば要求される。
能動光学による波面共役の別の欠点は、一般的な場合において、波面の傾きを制御する基本のミラーの座標は、波面が測定される目の開口部の座標と一致しないということである。従って、制御点における必要な波面の傾きの値は、直接測定されないが、他の点で得られたデータから概算されるべきである。さらに別の欠点は、どれくらい完全に共役が作られるかを判断するために、上述の技術のいくつかにおいて、主観的知覚が関与していることにある。能動光学による波面共役のさらに別の問題は、特に、写真平版術の高空間密度MEMS(微小電気機械構造(Micro−Electro−Mechanical Structure))技術(F.−Y.Chenら、特許文献7)を使用する場合、そのコストが高いことである。
従って、先行技術のデバイスおよび方法(例えば、高空間密度MEM技術)を超えた進歩である、レイトレーシング前面共役収差のデバイスおよび方法に対する必要性が認識されている。特に、先行技術は、同じ点(そこでは、測定値が、それによって、ユーザーに収差の実際の値を表示して、得られる)での波面共役に起因する、高精度の測定を可能にする他覚的な波面共役のためのコスト効率の良いデバイスおよび方法を欠いている。本発明は、当該技術分野におけるこの長年の必要性および要望を満たす。
米国特許第5,258,791号 米国特許第6,932,475号 米国特許第5,907,388号 米国特許第5,777,719号 米国特許第6,709,108号 米国特許第7,128,416号 米国特許第7,205,176号
S. M. Smirnov,Measurement of the wave aberration of the human eye. Biophysics, 1961, No. 6, pp. 776−795 J. Liang et al.,"Objective measurement of wave aberrations of the human eye with the use of a Hartmann−Shack wave−front sensor". Journal of the Optical Society of America, 1994, Vol. 11, No. 7, pp. 1949−1957 P.Mierdel et al.,"Ocular optical aberrometer for clinical use". Journal of Biomedical Optics. 2001, Vol. 6, No. 2, pp. 200−204) S MacRae et al.,"Slit skiascopic−guided ablation using the Nidek laser". Journal of Refractive Surgery, 2000, Vol. 16, No. 5, pp. S576− S580 J. Ling,"Supernormal vision and high−resolution retinal imaging through adaptive optics". Journal of the Optical Society of America, 1994, Vol. 14, No. 11, pp. 2884−2892
本発明は波面共役レイトレーシング収差測定のためのデバイスに関する。デバイスは、位置決め調節チャネル、探測チャネル、検出チャネル、および他のチャネルに電子工学的に接続された情報処理・制御チャネルを含む。位置決め調節チャネル、探測チャネルおよび検出チャネルは、共通の光学軸を有しており、ビームスプリッターを経て光学的に接続される。本発明は、探測チャネルと検出チャネルに共通の経路上の目の入口に設置され、および情報処理・制御チャネルに電子的に接続されたピンぼけ補正器をさらに含む、関連するデバイスに関する。本発明は、光学軸に沿って配置され、かつ光学的にチャネルと相互連結するミラーおよびビームスプリッターの一式をさらに含む、もうひとつ別の関連するデバイスに関する。
本発明は、また被験体上の波面共役レイトレーシング収差測定のための方法に関する。その方法は、a)被験体の目の前面に請求項1のデバイスを配置する工程、b)目の入口の開口部の一組の点を介して、網膜上に、デバイスの探測チャネルを含むレーザーから連続的に、細いレーザービームを投影する工程、c)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程、およびd)入口点の既知の座標からの各入口点での波面の傾きを算出する工程を含む。その方法は、e)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程、f)補間または近似の数学的方法を使用して、波面マップを再構築する工程、およびg)目の中への入口でのレーザービームの傾きの共役を含む他の引き出される特徴を算出する工程が続き、工程g)によって目の中のビーム経路に沿った収差によって引き起こされた傾きを補正する。工程a)−g)の方法は、1回以上繰り返される。本発明は、1回目の繰り返しの後、全てのその後の繰り返しのための目の中への入口におけるビームの傾きの共役の間に、その方法が、調整可能なピンぼけ補正器望遠鏡によって目の中へのビーム経路に沿ったピンぼけ収差によって引き起こされた傾きを補正する工程をさらに含む、関連する方法に関する。この補正は、本明細書に記載されるように、第1および第2の走査ユニットによって補正される他の全ての高次収差(higher order aberration)とは別々に行なわれる。
本発明の上記および他の特徴および利点は、以下の図面、詳細な説明および請求項においてより明白になるだろう。これらの実施形態は、開示の目的で与えられる。
本発明の上記の特徴、利点および目的と、明らかになる他の事も、詳細に得られ、詳細に理解され得るように、上に簡潔に要約された本発明のより具体的な記載が、添付された図面において説明される、その特定の実施形態への言及によってなされ得る。これらの図面は、明細書の一部を形成する。しかしながら、添付された図面は、本発明の好ましい実施形態を説明するものであり、従って、それらの範囲で制限するものと与えられないことに注意されたい。
図1は、本発明の可能な実施形態を説明する電子的要素(element)および電気機械的要素を備える波面共役レイトレーシング収差測定のためのデバイスの光学的配置である。 図2は、レーザービームが投影される目の瞳孔内の点集合(a set of points)の例を示す。 図3は、図2に示される入口点の集合(the set of entrance points)でのレイトレーシング収差計によって再構築された、網膜スポットダイヤグラムの一例である。 図4は、再構築された表面のZernike多項式への分解を示し、横軸は、Zernike係数の指標を示し、縦軸は、マイクロメートル単位でのその係数の値を示す。 図5は、Wavefrontマップと呼ばれる、再構築された波面の一例である。それは、図4で示された分解に対応する二次元の表面である。マイクロメートル単位で測定された、基準面からの波面の眼位ずれ(deviation)の値は、色によってコード化される。 図6は、屈折マップと呼ばれる、再構築された屈折異常の一例である。それは、図4で示された分解に対応する二次元の表面である。ジオプトリーで測定された屈折異常の値、すなわち、正常視からの眼位ずれは、色によってコード化される。 図7は、派生的な特徴の一つを示す。すなわち、遠くにある点対象(a far point object)の画像として目の光学系によって形成された、網膜上の光強度の分布である、点像分布関数である。 図8は、別の派生的な特徴を示す。すなわち、画像のコントラストが異なる空間周波数で目の光学系においてどのように低下するかを示す変調伝達関数である。コントラストは1つのユニットの部分で測定され、および空間周波数は、サイクル/度で測定される。 図9のA−Bは、1つのデバイスの実施におけるレイトレースを示す。そこでは、要素は、それらの同等物で描かれる。第1走査ユニット(18)は、走査の中心の単一の平面として描かれる(x方向とy方向における走査の中心は、中間の望遠鏡(26)−(27)により組み合わされる)。第2走査ユニット(20)も、走査の中心の単一の平面として描かれる(x方向とy方向における走査の中心は、中間の望遠鏡(32)−(33)により組み合わされる)。コリメーティングレンズ(19)は薄肉レンズとして描かれる。目(6)は、その最も単純なモデルによって表わされる。図9Aは、遠視の目を示す。図9Bは、近視の目を示す。 図10は、完全な波面共役の後に得られた網膜スポットダイヤグラムの例である。 図11は、非完全な波面共役の後に得られた網膜スポットダイヤグラムの例である。 図12のA−Cは、図1のピンぼけ補正器(4)によって目の収差のピンぼけ部分の補正の原理を説明する。図12のAは、正視眼に相当する(可動ミラー(42)−(43)は初期位置にある)。図12のBは、近視の目に相当する(可動ミラー(42)−(43)は、望遠鏡レンズ(40)と(41)との間の距離を短くするように移動される)。図12のCは、遠視の目に相当する(可動ミラー(42)−(43)は、望遠鏡レンズ(40)と(41)との間の距離を長くするために移動される)。 図13は、目の収差のピンぼけ部分の補正の結果を説明し、Zernike分解においてゼロのピンぼけ部分を示す。 図14のA−Cは、本発明の別の実施におけるレイトレース(遠視の目の場合)を示す。そこでは、図9でそれらの同等物で描かれた要素に加えて、ピンぼけ補正器(4)(図1)は、レンズ(40)および(41)の薄肉レンズの同等物で描かれる。図14のAは、第2走査ユニット(20)の視線修正(zero-deflection)位置(平面(30)−(31))およびピンぼけ補正器(4)の初期位置(レンズ(40)および(41))を示す。図14のBは、レンズ(40)および(41)との間の変更された距離でのピンぼけ補正器(4)の動作を示す。図14のCは、完全な波面共役に対応する目の収差の完全な補正を説明する。 図15のA−Cは、図14のA−Cにおけるのと同じ本発明の実施におけるレイトレース(近視の目の場合)を示す。図9のA−Bでそれらの同等物で描かれた要素に加えて、ピンぼけ補正器(4)(図1)は、レンズ(40)および(41)の薄肉レンズ同等物で描かれる。図15のAは、第2走査ユニット(20)の視線修正位置(平面(30)−(31))およびピンぼけ補正器(4)の初期位置(レンズ(40)および(41))を示す。図15のBは、レンズ(40)と(41)との間の変更された距離でのピンぼけ補正器(4)の動作を示す。図15のCは、完全な波面共役に対応する目の収差の完全な補正を説明する。 図16のA−Cは、検出プロセスに対するピンぼけ補正の効果を説明する。図16のAは、正視眼に相当する。図16のBは、近視の目に相当する。図16のCは、遠視の目に相当する。 図17のA−Bは、検出器の平面における強度分布の形態を示す。図17のAは、10ジオプトリーの補正されていない遠視を持った患者の目からの信号に相当する。図17のBは、ピンぼけ補正器(4)を使用した屈折異常の補正後の信号を示す。
本明細書で使用されるように、用語「1つの(”a”または”an”)」が、請求項及び/又は明細書において用語「を含む(”comprising”)」と共に使用される時、「1」を指すことがあるが、それは、「1以上」、「少なくとも1つ」および「1または1以上」の意味と矛盾しない。本発明の幾つか実施形態は、本発明の1以上の要素、方法の工程、及び/又は方法にから本質的に成り得る。本明細書に記載される任意の方法または構成(composition)は本明細書に記載される他の方法または構成に関して実施することができることが予期される。
本明細書で使用されるように、本開示は代替物および「及び/又は」のみを指す定義をサポートするが、代替物のみを指すと意図されていなければ、または代替物が相互に排他的でなければ、請求項における用語「または(”or”)」は、「及び/又は」を意味するために使用される。
本明細書で使用されるように、用語被験体は、本明細書に記載のレイトレーシング波面共役収差測定の任意のレシピエントを指す。
本発明の1つの実施形態において、位置決め調節チャネル(positioning and accommodation channel);探測チャネル;および検出チャネル(その位置決め調節チャネル、探測チャネル、および検出チャネルは、共通の光学軸を有し、ビームスプリッターを介して光学的に接続される);ならびに前記の他のチャネルに電子的に接続された情報処理・制御チャネルを含む波面共役レイトレーシング収差測定のためのデバイスが提供される。
この実施形態に加えて、デバイスは、探測チャネルと検出チャネルに共通の経路に関して、目の入口に設置され、かつ情報処理・制御チャネルに電子工学的に接続されたピンぼけ補正器を含み得る。このさらなる実施形態において、ピンぼけ補正器は、1セットの2つのレンズおよびミラーユニットによって形成されたピンぼけ補正器望遠鏡(defocus compensator telescope)を含み得る。これは、2つのレンズの間に配置され、かつそれらの間で可動な、光学軸に45度で互いに配向された、反射表面を有する2つのミラーを含み、その2つのレンズの2番目は、目の節点(nodal point of the eye)と一致する後側焦点を有する。別のさらなる実施形態において、デバイスは、光学軸に沿って配置され、チャネルを光学的に相互連結する、1セットのミラーおよびビームスプリッターを含み得る。
デバイスの全ての実施形態において、位置決め調節チャネルは、ビームスプリッター、フィルター、対物レンズ、撮像カメラ、目の前面に設置された1以上の目を照明する光源、標的を照明する光源によって個々に照らされた近くにある標的および遠くにある標的、およびその近くにある標的とその遠くにある標的との間の光学軸に沿って可動なレンズを含み得、目を照明する光源および標的を照明する光源は、情報処理・制御チャネルに電子的に接続される。
全ての実施形態において、探測チャネルは、情報処理・制御チャネルと電子通信するレーザー、第1走査ユニット、第2走査ユニット、第1走査ユニットと第2走査ユニットとの間に配置されたコリメーティングレンズ、同時に生じる(coincident)それぞれの後側焦点および前側焦点を有する1セットの2つのレンズによって形成された、探測チャネル望遠鏡、および第2走査ユニットと探測チャネル望遠鏡との間に光学的に配置されたミラーを含み得る。
1つの態様において、第1走査ユニットは、連続して、第1x−ドライバに接続された第1x−偏光音響光学結晶(acousto-optic crystal)、1セットの2つのレンズによって形成された第1走査ユニット望遠鏡、および第1y−ドライバに接続された第1y−偏光音響光学結晶を含み得、その結果、第1走査ユニット望遠鏡の第1レンズは、第1x−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する前側焦点を有し、および第1走査ユニット望遠鏡の第2レンズは、第1y−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する後側焦点を有し、ここで、第1x−ドライバおよび第1y−ドライバは、情報処理・制御チャネルに電子工学的に接続される。この態様において、第1y−偏光音響光学結晶の走査の中心は、さらに、コリメーティングレンズの前側焦点と一致し得る。同様に、目に入るビームに対して、探測チャネル望遠鏡の第2レンズの後側焦点は、ピンぼけ補正器望遠鏡の第1レンズの前側焦点と一致し得る。
別の態様において、第2走査ユニットは、連続して、第2x−ドライバに接続された第2x−偏光音響光学結晶、1セットの2つのレンズによって形成された第2走査ユニット望遠鏡、および第2y−ドライバに接続された第2y−偏光音響光学結晶を含み得、その結果、第2走査ユニット望遠鏡の第1レンズは、第2x−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する前側焦点を有し、および第2走査ユニット望遠鏡の第2のレンズは、第2y−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する後側焦点を有し、ここで、第2x−ドライバおよび第2y−ドライバは、情報処理・制御チャネルに電子工学的に接続される。この態様において、第2x−偏光音響光学結晶の走査の中心は、さらに、コリメーティングレンズの後側焦点と一致し得、第2y−偏光音響光学結晶の走査の中心は、さらに、第1探測チャネル望遠鏡レンズの前側焦点と一致する。
さらに、これらの実施形態において、検出チャネルは、連続して、偏光フィルター、開口絞り、対物レンズ、および位置感知検出器を含み得る。検出チャネルに入るビームに関して、この具体的な実施形態において、検出チャネルの対物レンズの後側焦点は、ピンぼけ補正器望遠鏡の第1レンズの前側焦点と一致し得る。
更に、これらの実施形態において、情報処理・制御チャネルは、同期ユニット、入力/出力の情報を有する情報処理ユニット、およびディスプレイを含み得、同期ユニットは、情報処理ユニット、およびディスプレイに電子通信され、情報処理ユニット出力は、ディスプレイに電子的に接続される。
本発明の別の実施形態において、被験体における波面共役レイトレーシング収差測定のための方法が提供され、その方法は、a)被験体の目の前面に、請求項1のデバイスを配置する工程;b)デバイスの探測チャネルを含むレーザーから、目の入口の開口の点集合を介して網膜上への細いレーザービームを連続的に投影する工程;c)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程;d)入口点の既知の座標から各入口点での波面の傾きを算出する工程;e)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程;f)補間または近似の数学的方法を使用して、波面マップを再構築する工程;およびg)目の中への入口におけるレーザービームの傾きの共役を含む、他の派生的な特徴を算出する工程、それによって目のビーム経路に沿った収差によって引き起こされた傾き補正する;およびh)工程a)からg)を1回以上繰り返す工程、を含む。
この実施形態にさらに付け加えると、第1の繰り返しの後、全ての続いて起こる繰り返しに関する、目の中への入口でのビームの傾きの共役中に、その方法は、第1および第2走査ユニットを介して補正される他の全ての高次収差とは別に、調整可能なピンぼけ補正器望遠鏡を介して、目の中へのビーム経路に沿ったピンぼけ収差によって引き起こされた傾きを補正する工程を含む。
両方の実施形態において、方法の工程a)からh)は、i)既知の座標を有する点における目の中への入口でビームの傾きまたは偏角を算出する工程;j)第2走査ユニットの出口でその座標を測定するためにビームをバックトレースする(back-tracing)工程;k)第2走査ユニットにおける入り口座標を算出する工程;l)第1走査ユニットにおける偏角を算出する工程;m)工程(d)で算出された偏角に対応する周波数を有する第1走査ユニットの結晶に電圧を加える工程;n)工程(a)で算出された偏角に対応する周波数を有する第2走査ユニットの結晶に電圧を加える工程;およびo)工程j)からo)を1回以上繰り返す工程、を含み得る。特に、工程i)からn)は、中心位置からの網膜上のレーザースポットの眼位ずれが、予め決められた眼位ずれより小さくなるまで、反復して繰り返され得る。更に、方法の第1の繰り返しは、さらなる繰り返し中に目の中への与えられた入口点に対するビームの傾きを算出するために使用さ得る第一近似結果を生む。
この実施形態への態様において、工程a)において、デバイスは、ピンぼけ補正器望遠鏡を含む第2レンズの後側焦点が、目の光学系の節点と一致する、ある距離で目の前面に配置され得、その方法は、1以上の光源で目を照らす工程および撮像カメラに目の画像の焦点を合わせる工程を含み、撮像カメラからの焦点画像の距離は、目の望遠鏡レンズの後側焦点と節点との間の距離である。この態様に付け加えると、目の視軸がデバイスの光学軸と一直線になる場合、方法は、さらに、被験体が近くにある標的を介して遠くにある標的を見ることができるまで、光学軸に沿ってデバイスの位置決め調節チャネルを含む近くにある標的および遠くにある標的を調節する工程;および目の調節に合わせて調整するために、光学軸に沿って近くにある標的と遠くにある標的との間に配置された対物レンズを移動させる工程、を含み得る。
本発明に係るレイトレーシング波面共役収差測定のためのデバイスと方法の実施形態は、添付の図面を参照して最も詳細に以下に記述される。
図1に示されるように、デバイスは、位置決め調節チャネル(1)、探測チャネル(2)、検出チャネル(3)、ピンぼけ補正器(4)および情報処理・制御チャネル(5)を含む。被験体(6)の目は、調査の対象である。位置決め調節チャネル(1)は、ビームスプリッター(7)、フィルター(8)、対物レンズ(9)、撮像カメラ(10)、例えば、限定されないが、TVカメラ、を有する。1つ以上の光源、例えば、発光ダイオード(LED)は、目(6)の前面に設置される。それらの2つ(11a)および(11b)が図1に示される。位置決め調節のチャネル(1)はまた、近くにある標的(12)、レンズ(13)および遠くにある標的(14)を含む。レンズ(13)は、光学軸に沿って移動可能である。近くにある標的(12)は、光源(15)によって照らされ、遠くにある標的は、光源(16)によって照らされる。これらの光源はまた、LEDであり得る。
探測チャネル(2)は、レーザー(17)、第1走査ユニット(18)、コリメーティングレンズ(19)、第2走査ユニット(20)、反射ミラー(23)、探測チャネル望遠鏡を含む2つのレンズ(21)および(22)を有する。第1走査ユニット(18)は、第1x−偏光音響光学結晶(24)および第1y−偏光音響光学結晶(25)を連続して含む。それらの間で、2つのレンズ(26)および(27)は、レンズ(26)の前側焦点F26が、第1x−偏光音響光学結晶(24)の走査の中心O24と一致し、およびレンズ(27)の後側焦点F’27は、第1y−偏光音響光学結晶(25)の走査の中心O25と一致するように、第1走査ユニット望遠鏡を形成して設置される。第1x−ドライバ(28)は、第1x−偏光音響光学結晶(24)に電気的に接続され、および第1y−ドライバ(29)は、第1y−偏光音響光学結晶(25)に電気的に接続される。
第2走査ユニット(20)は、第2x偏光音響光学結晶(30)および第2y−偏光音響光学結晶(31)を連続して含む。それらの間で、2つのレンズ(32)および(33)は、レンズ(32)の前側焦点F32が、第2x−偏光音響光学結晶(30)の走査の中心O30と一致し、およびレンズ(33)の後側焦点F’33は、第2y−偏光音響光学結晶(31)の走査の中心O31と一致するように、第2走査ユニット望遠鏡を形成して設置される。第2x−ドライバ(34)は、第2x−偏光音響光学結晶(30)に電気的に接続され、および、第2y−ドライバ(35)は、第2y−偏光音響光学結晶(31)に電気的に接続される。
その前側焦点が第1y−偏光音響光学結晶(25)の走査の中心O25と一致し、およびまた、その後側焦点が第2x−偏光音響光学結晶(30)の走査の中心O30と一致するように、コリメーティングレンズ(19)は、第1走査ユニット(18)と第2走査ユニット(20)との間に設置される。
レンズ(21)は、第2y−偏光音響光学結晶(31)の走査の中心O31と一致するその前側焦点F21で設置される。望遠鏡の要件を満たすために、その後側焦点F’21はレンズ(22)の前側焦点F22と一致する。ミラー(23)は、何の主要な役割も演じないが、構造の利便性のために探測チャネル(2)の光学軸を曲げる。
検出チャネルは、以下の連続して設置された構成要素(component)らなる:偏光フィルター(36)、開口絞り(37)、対物レンズ(38)および位置感知検出器(PSD)(39)。位置感知検出器は、任意の既知の型であり得る。最良の解決策は、例えば、CCD型の、二次元の構造体、または2つの直交直線多重要素検出器アレイ(two orthogonal linear multi-element detector)であり得る。後者の場合、検出チャネルは、2つのサブチャネルに分割され、そこで、2つのシリンドリカルレンズが、直交検出器アレイに対する投射を形成する。
ピンぼけ補正器(4)は、望遠鏡を形成する2つのレンズ(40)および(41)からなる。2つのミラー(42)および(43)は、ミラーユニット(44)を形成する。ミラーが光学軸に対して45度傾く結果、その初期方位に対して光学軸を180度曲げる。1つのバージョンとして、このユニットは、ミラー(42)および(43)を置き換えられ、2つの反射表面で確かなものに(solid)され得る。ユニット(44)は、レンズ(40)および(41)との間の距離をこのように変えて、レンズ(42)および(43)への、またはレンズ(42)および(43)からの方向に移動可能である。ドライバ(45)は、ミラーユニット(44)に電気機械的に接続される。
情報処理・制御チャネル(5)は、同期ユニット(46)、情報処理ユニット(47)およびディスプレイ(48)からなる。チャネル(5)の内部で、同期ユニット(46)は、情報処理ユニット(47)およびディスプレイ(48)に電気的に接続され、かつ情報処理ユニット(47)およびディスプレイ(48)に電子通信される。情報処理ユニット(47)の出力は、ディスプレイ(48)に、電子的にかつ電気的に接続される。情報処理・制御チャネル(5)は、探測チャネル(2)のレーザー(17)、ドライバ(28)、(29)、(34)および(35)に電気的および電子的な接続を有している。前記チャネル(5)は、位置決め調節チャネル(1)、検出チャネル(3)およびピンぼけ補正器(4)との2通りの電気的および電子的接続を有している。ワイヤー(a)を介して、チャネル(5)は、目を照らす光源(11a)および(11b)に電気的接続を有しており、およびワイヤー(b)を介して、標的を照らす光源(14)に電気的接続されている。
チャネルの外部に、入ってくる光束および出ていく光束を配向するミラー、および任意にチャネルを光学的に相互連結するビームスプリッターがある。反射ミラー(49)は、ビームスプリッター(50)、ピンぼけ補正器(4)および別のビームスプリッター(51)を介して、探測チャネル(2)から目(6)へのレーザービーム向けるために、光学軸を90度曲げる。ビームスプリッター(50)は、分光透過率と分光反射に違いを有していない。ビームスプリッター(51)は、チャネル(2)からのレーザー放射の高透過率、および撮像カメラ(10)、並びにLED(15)および(16)のスペクトル領域に高い光反射を有する。ミラー(52)は、全反射ミラーである。ミラー(23)、(49)および(52)は、光学軸を曲げる補助の役割を演じ、構造に便宜を図らない(no construction expediency)がない場合、それらは構造に存在しないことがある。
目の中への途中で、レンズ(22)の後側焦点F’22は、レンズ(40)の前側焦点F40と一致する。目から検出チャネルへ行く途中で、レンズ(40)の後側焦点F’40はレンズ(38)の前側焦点F38と一致する。目(6)は、レンズ(41)の後側焦点F’41が目の光学系の節点Nと一致するように、レンズ(41)の前面に位置するべきである。
収差測定開始の前に、機器と目は正確に配置されるべきである。第1に、目までの距離は、レンズ(41)の後側焦点F’41の目の光学系の節点Nとの一致に対応するべきである。この手順は、通常、虹彩の画像を撮像カメラ(10)に焦点を合わせることにより間接的に行われる。目は、1つの光源またはいくつかの光源によって、例えば赤外線で最高照射を有するLEDによって、照らされる。そのようなものとして、AlGaAs LEDは、ピーク波長910nmで使用され得る。撮像カメラ(10)からの焦点画像の距離は、レンズ(41)の後側焦点F’41の目の光学系の節点Nとの一致に対応するべきである。
第2に、目の視軸は、機器の光学軸と一直線に配置されるべきである。この目的を一意的に達成するために、近くにある標的(12)および遠くにある標的(14)の中心が機器の光学軸に配置されるべきである。その近くにある標的(12)を介して、患者は遠くにある標的(14)を見るべきであり、それらの重ねられた中心は一致するべきである。近くにある標的(12)のあり得る実施形態のうちの1つは不透明な板の穴であり得る。近くにある標的(12)の別の実施形態は、管であり得、それを介して遠くにある標的(14)が観察され得る。一列整列の工程中に、近くにある標的(12)はLED光源(15)の可視光線で照らされる。それは、任意の可視の色、または色の混合物であり得る。1つの実施形態において、遠くにある標的(14)は赤色光によって照らされ、および近くにある標的(12)は緑色光によって照らされる。可視の色の任意の他の組み合わせが、LED(15)および(16)から可能である。調節修正は、レンズ(13)の移動によって提供され、それは、Badalオプトメーターのようなより複雑な構成要素であり得る。その構造は、本発明の観点から見て本質的なものはない。位置決め調節チャネル(1)の任意の他の設計は、本発明の目的ために実施され得る。
適切に配置した目の収差計測は、2段階で進み、その第1段階は予備的段階であり、その第2段階が主要な段階である。予備的段階中に、第2走査ユニット(20)は、視線修正位置にセットされる、すなわち、コリメーティングレンズから順に出るレーザービームは、他に、例えば、特許文献2(その全体は、参照によって本明細書によって組み込まれる)に記載の標準のレイトレーシング収差計におけるのと同じ方法で目に投影される。目に入るビームはそれぞれ、機器の光学軸と平行で、かつ目の視軸と平行である。目の入口での収差計の光学軸に垂直な平面のビーム交差は、図2に示される。ビーム位置の典型的な数は、64から256である。
情報処理・制御チャネル(5)から制御されたレーザー(17)は、x方向とy方向にビームを逸らす、第1走査ユニット(18)の入力に配向された狭い(narrow)放射ビームを放つ。波長を選ぶ場合、異なる考慮がなされるべきである。例えば、目に見えないレーザー光線(赤外線)は、収差計測の手順を患者に優しいものとするだろう。LED(11a)および(11b)が910nmで放射されるならば、780−810nmの領域において選ばれたレーザー(17)の波長は、非常に適切である。
どの順序で結晶(24)および(25)が設置されても違いはない。明瞭のために、図1の配置において、レーザービームは第1x−偏光音響光学結晶(24)に先ず入る。その中での偏角は、第1x−ドライバ(28)を介して情報処理・制御チャネル(5)によって制御される。通常、ドライバは、音響光学結晶を駆動する出力段階を有する周波数合成器である。結晶は、Braggセルを形成するように構成され、そこでは、音波によって引き起こされた規則的な構造上の回折により、特定の順番、通常1番目が選択されるところで、偏光が起こる。偏角は、合成された周波数に比例する。音響光学の結晶の材料としては、パラテルライト(TeO)は良い候補である。
特定の位置にビームを維持する持続時間は、ミリ秒のオーダー(例えば、約1−10ミリ秒)を有すれば十分である。1つの位置から別の位置へ変わる遷移時間は、マイクロ秒のオーダー、例えば、典型的に1−10マイクロ秒である。工業的に生産されたレイトレーシング収差計(例えば、Tracy Technologies,Houston,(TX)のiTrace)において、64−256の点で全体の目の開口を調べる総時間は、100−250ミリ秒であり、入口点の数および露光時間は、ソフトウェアによって変化する。
同様の手順が、第1y−偏光音響光学結晶(25)を使用して、y方向で行なわれ、第1y−ドライバ(29)を介して情報処理・制御チャネル(5)から制御される。第1y−偏光音響光学結晶(25)の設計は、第1x−偏光音響光学結晶(24)に関して光学軸のまわりを90度の回転していることを除けば、第1x−偏光音響光学結晶(24)の設計と同じである。第1 y−ドライバ(29)の構造および機能は、第1x−ドライバ(28)のものと同様である。レンズ(26)および(27)を含む第1走査ユニット望遠鏡は、結晶(24)における等価な走査中心O24を、結晶(25)における等価な走査中心O25に変換する。xとyの両方の制御信号が、結晶(24)および(25)に同時に適用され、それにより、xとyの構成要素を有する、必要とされた方向にレーザービームをそらすことに注目されたい。
y方向における結晶(25)の等価な走査中心O25へ転換される、x方向における結晶(24)の等価な走査中心O24が、コリメーティングレンズ(19)の前側焦点に配置されるので、O25から出る全てのビームは、レンズ(19)の後の機器の光学軸と平行な軸を有するようになる。第2走査ユニット(20)が視線修正モードであれば、それは、平行平面板材(plano-parallel plate)と等価で、従って、全てのビームの軸を平行に保持する。探測チャネルおよびピンぼけ補正器(21)−(22)および(40)−(41)は、後者が無限焦点の(afocal)位置にあるならば、全てのビームの軸を平行に保持する。これらの条件の下では、図2を参照して以前に言及したように、全てのビームは、その軸を、機器の光学軸と平行、かつ目の視軸と平行にして目に入る。
時間の与えられた瞬間に目に入る任意のビームは、網膜に当たった後、網膜において散乱し、この散乱した光は、光の一部を後方(backward direction)へ散乱させる。後方に散乱した光は、その共焦点位置において、目からやってきたビームを検出チャネル(3)へ中継するピンぼけ補正器望遠鏡(41)−(40)を通過した後、検出チャネル(3)に到達する。偏光フィルター(36)は、光の成分(component)のみを選択し、その偏光は目に入る光の最初の偏光に直角である。開口絞り(37)は、軸外放射(off-axis radiation)を制限する。対物レンズ(38)は、各々の表面が網膜と共役する位置感知検出器(39)上に放射を投影する。このように、網膜上の各レーザースポットの位置は、測定され、情報処理・制御ユニット(5)に転送され得る。1セットのこれらのスポットは、図3に示される型の網膜スポットダイヤグラムを構成する。各入口点は、網膜スポットダイヤグラムにその対応を見つける。
これらのデータから、屈折のパラメーターは情報処理ユニット(47)において算出される。目の入口の瞳孔にわたるこれらのパラメーターの分布を得るために、多項式展開を使用するスプライン補間または近似のようないくつかの方法が実行され得る。最小二乗法は、Zernike多項式係数で近似を得るために通常適用される。網膜スポットダイヤグラムから算出された5次のZernike展開の一例は、図4に示される。この例において、一次収差、すなわちピンぼけ、かつ非点収差、で効果がある図5は、近似の最小二乗技術を使用して再構築された波面マップの一例である。
任意の他の誘導されるパラメーターは、計測の結果から算出すことができる。図6は、同じ患者の収差マップの一例を示す。図7における点像分布関数および図8における変調伝達関数もまた算出される。これらのデータは全て、情報処理ユニット(47)によって算出され処理され、選択されディスプレイ(48)上に表示される。
第1の予備的段階の計測の結果として算出され表示されたパラメーターは、第一の近似としてのみ正確である。これは、背面方向での目において伝達する光が、位置感知検出器(39)の平面において網膜上のレーザースポットの位置を歪める収差によって影響を受けるからである。このような歪みを回避するために2つの方法がある:1)目の媒体(eye media)において歪みの影響を除外すること、または2)レーザービームの傾きを、目の中への入り口で正し、レーザービームに収差のない目に対応する点において網膜に当たるようにさせ、それによって、各入口点に対する屈折障害を補正すること。第1の方法は、天文学および正確なレーザレーダシステムおよび武器において当初使用された高価な能動光学素子を必要とする。図9A−9Bは、図1の配置図で実施された第2の技術について説明する。
ビームが音響光学結晶においてそれらの方向を変更する光学軸に垂直な平面(24)−(25)および(30)−(31)は、点線として示される。O24がO25と一致すると見なすことができ、および、O30がO31と一致すると見なされることを考慮に入れて、走査の中心は、O25とO31として対応して表示される。コリメーティングレンズ(19)は薄肉レンズとして示される。測定の予備的段階において、角度αで点O25から出るレーザービームは、点Hでコリメーティングレンズ(19)と交差し、高さhで光学軸と平行してさらに進む。計測の第1段階において、第2走査ユニット(20)は、偏向視線修正位置にある。それは、点O31(1)で平面(30)−(31)と交差した後、ビームが光学軸と平行な方向に進み続け、点Eで目に達し、その後ビームは角度φで曲がるということを意味する。網膜の後ろに焦点F’を有する遠視の目の場合(図9A)、網膜は、光学軸から距離d離れた点Rにおいて当てられる。網膜の前に焦点F’を有する近視の目の場合(図9B)、後者は、光学軸から距離d離れた点Rにおいて当てられる。
光学軸からdまたはd離れた距離は、位置感知検出器(39)で測定される。測定の結果は背面方向における歪みによる誤差を含む。従って、算出の結果は第一近似と見なすことができ、それは、目の中への入り口の与えられた点Eで測定された収差の補正のための初期データとして使用され得る。収差の補正は、RまたはRの代わりに、視軸による網膜の交差と一致する点Rで網膜に当たるように、点Eで目に入るビームが、φの代わりに、角度φで曲げられるべきであることを意味する。単純化のために、目の光学系の特性は、本明細書では議論されないが、視軸が黄斑(macula)の中心点として言及される点で網膜と交差することが単に示唆される。角度φで曲げられるために、ビームは後軸に対して角度βで点Eに達するべきである。この条件を満たすために、ビームは、平面(30)−(31)と交差する時、光学軸から高さhで点O31(2)から出なくてはならない。このロジックを継続して、ビームは、点Hにおいて同じ高さhでコリメーティングレンズ(19)と交差しなければならず、従って、平面(24)−(25)の点O25から出る時、αの代わりに、偏光の初期角度αを有しなければならない。図面の単一の平面における上記のビームの変形は、例示のみであって、これらの変形は全て、通常3D空間で起こる。
測定の第2段階、すなわち主要な段階は、以下のように続く。各入口点Eについて、角度αおよびβが算出され、およびレーザービームは、点毎に(point by point manner)目の中へ向けられる。第1に、ビームの傾きβが算出され、その後、バックトレーシングを使用して、第2走査ユニット(20)の出口でのその座標が算出される。図9A−9Bの単純化された図面において、それは点O31(2)に相当する。この単純化において、高さhは、第2走査ユニット(20)の入口および出口で同じである。現実において、結晶の厚さは考慮に入れられるべきであり、第2走査ユニットにおける入口座標が算出されるべきである。高さhを知ることによって、角度α(この角度でビームが第1走査ユニット(18)の点O25から開始するべきである)の算出に達し得る。
波面の算出のみでなく、検出の手順および網膜上の各レーザースポットの位置を測定することは、第1段階の測定と同じであるが、ただ一つの違いは、目の入口点でのレーザービームの新たな傾きが考慮されるべきであることであり、それは、光学軸に言及する時セロ以外であり得る。この主要な段階の結果、位置RまたはRの測定に誤差がなければ、網膜のスポットは全て点Rに集められる。中程度の収差を有する目のための第2段階において得られた網膜スポットダイヤグラムの例は、図10に示される。非常にずれた(highly aberrated)目において、網膜上のスポットは、点Rのまわりに分散し、予備的段階と比較してまだ短い距離にある。この段階で再構築されたこのような網膜スポットダイヤグラムの例は、図11に示される。このダイヤグラムは、第2段階中に補正されない測定の誤差に相当する。それらは、目から戻る光路上の歪みから起こり得る。これらの誤差を補正するために、次の繰り返しが適用されるべきである。
さらに別の手順が、図1のデバイスで実行され得る。計測の第2段階において軸からのスポット距離のばらつきを小さくするために、ピンぼけは、調整可能な望遠鏡(40)−(41)を使用して補正することができる。これは、ミラー(42)および(43)を含む可動なプラットフォーム(44)で、レンズ(40)と(41)との間の距離を変えて行う。異なる場合に対するミラー(42)および(43)の位置は、図12A−12Cで示され、図12Aが正視眼に対応し、図12Bが近視の目に対応し、および図12Cが遠視の目に対応する。単純化のために、ピンぼけのみが、何の高次収差もなしに、これらの図面において示される。全セットの探測ビームから、3本:B、BおよびBが図面において示される。入口のそれらの点は、対応して、E、EおよびEである。3つの場合全てにおいて、これらの点は、全ての言及されたビームB、BおよびBに対して同じであることに留意されたい。変更したのは、目の中への入口におけるビームの傾きのみで、ビームを同じ点Rにおいて網膜に到達させる。
ピンぼけが完全に補正されれば、図13に示されるように、Zernike分解における係数Zは0に等しくなる。可動プラットフォーム(44)(図1)はドライバ(45)によって移動される。そのドライバは、情報処理・制御チャネル(5)からの信号によって制御される。制御信号を作り出すために、予備的段階からのデータが使用される。その信号は、Zernike分解のZ成分(component)に比例し得るか、または、それは、目へ入るいくつかの点から、より単純な方法で測定され得る。通常、4点で十分であり得る。それは、全ての入口点において全ての測定のサイクルを経る必要性はなく、プラットフォーム(44)に対する移動の量を算出するために、4点のみが先ず探測され、情報処理・制御チャネル(5)にデータを伝える方法で、手順は設計され得ることを意味する。成分Zが第2段階において完全に補正されなければ、計測の第2段階の結果はZ4のこの補正されていない部分を含む。
図14A−14Cおよび15A−15Cは、走査ユニット(18)および(20)並びにピンぼけ補正器(4)を含むビーム変換の全体の繋がりを示す。図14A−14Cは、遠視の目に対応し、および図15A−15Cは、近視の目に対応する。2つのビーム:BiとBkが分析される。図面における点は、ビームBiおよびBkに対応する上付き文字(iおよびk)、並びに特徴的な平面(角括弧なし)に対応する、および変換の段階(角括弧あり)に対応する下付き文字を伴う文字によって標識される:1)は、第2走査ユニットの視線修正を伴う、ピンぼけ補正器(4)のピンぼけ補正がない、予備的段階を表わす;2)は、ピンぼけ補正器(4)のピンぼけ補正を表わす;3)は、ピンぼけ補正器(4)によるピンぼけ補正、および走査ユニット(18)と(20)両方を使用する高次収差の補正を伴う主要な段階を表わす。図14Bおよび15Bにおける点線は、予備的段階において図14Aおよび15Aに同様に示されたように、ビームBおよびBの跡を表示する。同様に、図14Cおよび15Cの点線は、図14Bおよび15Bに示されるピンぼけ補正のみを同様に伴ったように、ビームB及びBの跡を表示する。
可動ミラー(42)および(43)は示されない。これらのミラーの移動は、レンズ(40)と(41)との間の折れ曲がった一点鎖線(bent chain)の変更された長さとして図面に示される。そうであるが、図14Bおよび15Bにおけるレンズ(40)と(41)との間の空間の矢印は、可動ミラー(42)および(43)の移動の方向を示す。代表的な例示として、ビームは異なる段階に対して追跡される。予備的段階における遠視の目において、図14Aに示されるように、ビームBの跡は、O25−H (1)−O 31(1)−L 40(1)−L 41(1)−E−r (1)であり、進み続ければ、点C (1)で光学軸と交差する。ビームBは、跡O25−H (1)−O 31(1)−L 40(1)−L 41(1)−E−r (1)を進み進み続ければ、点Ck(1)で光学軸と交差する。予備的段階における近視の目において(図15A)、ビームBの跡は、O25−H (1)−O 31(1)−L 40(1)−L 41(1)−E−C (1)‐R (1)であり、点R (1)で網膜に当たる前に、点C (1)で光学軸と交差する。ビームBは、跡O25−H (1)−O 31(1)−L 40(1)−L 41(1)−E−C (1)−R (1)を進む。
ピンぼけ補正器(4)の作動に関与して、遠視の目の場合には、図14Bにおいて示されるように、レンズ(40)と(41)との間の距離は長くなり、ビームBおよびBの跡は、点C (1)およびC (1)の位置と比べて目の前面に移動した、点C (2)およびC (2)で光学軸と交差する。近視の目の場合には、図15Bにおいて示されるように、レンズ(40)と(41)との間の距離はより短くなり、ビームBおよびBは、点C (1)およびC (1)の位置と比べて目の後部へ異動した、点C (2)およびC (2)で光学軸と交差する。注意してください、そのピンぼけ補正器は、交差する点Cを一斉に「集団的に」移動することに注意されたい。
第2走査ユニット(20)を作動させ、各ビームに対してこれらの移動を「カスタマイズする(personalize)」。図14Cおよび15Cの例において、点C (2)は、目の後部の方向に、位置C (3)へと移動され、点C (2)は、位置C (3)(目の前面への方向)へと移動され、両方の位置は、互いに一致し、Ci,k (3)として標識化され、および点R (3)およびR (3)の位置と一致し、Ri,k (3)として標識化される。第2走査ユニット(20)を作動させる時、ビームがその走査ユニット(20)に入る前の、ビームの跡を再算出すべきであることが述べられている。それは、第1走査ユニット(18)おける偏角は、同様に修正されるべきであることを意味する。ビームBおよびBkの新しい跡は、同様に、O25−H (3)−O 31(3)−L 40(3)−L 41(3)−E−{Ci,k (3),Ri,k (3)}およびO25−H (3)−O 31(3)−L 40(3)−L 41(3)−E−{Ci,k (3),Ri,k (3)}である。
収差が非常に大きいので、収差が網膜上のレーザースポット位置の測定の結果を歪め、従って、収差が、計測の主要な段階で完全に補正されないか、またはピンぼけ補正の値が充分正しくないならば、測定の更なる繰り返し工程が必要なことがある。この更なる工程では、ビーム方向の「個別の」修正のみが実行されるべきである。そのような測定のプロセスにおいて、小さな変化のみが測定されることになっているので、提案された原理を用いて目の収差の動力学に従うことは容易である。それは、大きなバックグラウンド値の小さな変化の測定と比較して、より正確になされ得る。
網膜上のレーザースポットの散乱を締めるピンぼけ補正は、位置感知検出器(39)上のそのレーザースポットの画像の焦点を合わせるためにも重要である。それは、スポット座標の測定手順をより正確にする。図16A−16Cは、異なる目に対して、目から出る放射が、位置感知検出器(39)にどのように集まるかを示す。図16Aは、正視眼に相当し、図16Bは、近視の目に相当し、および図16Cは、遠視の目に相当する。図16Bおよび16Cにおける点線は、正視眼に対して決定されたミラー(42)および(43)の初期位置を示す。
正視眼へと投影され、網膜上で散乱し、逆方向に再放射されたレーザービームは、瞳孔のサイズに一致する直径を有する平行ビームとして目を出る。対物レンズ(38)は、PSD(39)の感光性表面の平面に平行ビームを集めるように設計される。目が近視の場合、出るビームは収束する(図16B)。この収束を補正するため、およびビームを対物レンズ(38)の入口で平行にするために、レンズ(40)と(41)との間の距離はより短くされる。それは、ビーム投影でピンぼけを補正する時とちょうど同じである。目が遠視の場合、出るビームは拡散する(図16C)。この拡散を補正するため、およびビームを対物レンズ(38)の入口で平行にするために、レンズ(40)と(41)との間の距離はより長くされ、ビーム投影でピンぼけを補正する時とちょうど同じである。
図17A−17Bのダイヤグラムは、PSD(39)の平面における強度分布の形状を示す。本発明の領域を制限しない一例として、水平軸は、512の要素直線アレイ(element linear array)の基本検出器の数で標識化される。互いに直角に向いた2つのそのようなアレイのうちの1つからのダイヤグラムを示す。前述のように、二次元の検出マトリクス(例えば、CCD)も、2つの直線アレイの代わりに使用することができる。垂直軸は、(標準化された)各要素からの信号の大きさで標識化される。図17Aは、10ジオプトリーの補正されていない遠視を有する患者の目からの信号に相当する。図17Bは、屈折異常がピンぼけ補正器(4)で補正される場合、信号がどれくらい急勾配であるかを示す。
当業者は、目的を実行し、および言及された目標および利点と同様、本明細書に固有の目的、目標および利点を達成するために、本発明がよく適していることを容易に認識するだろう。本明細書に記載の方法、手順、処理等に係る本デバイスは、現在好ましい実施形態の代表であり、典型例であり、本発明の範囲に対する限定として意図されない。そこからの変更および他の用途が、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神の範囲内に包含される当該技術分野の当業者に想起される。

Claims (21)

  1. 波面共役レイトレーシング収差測定のためのデバイスであって、該デバイスは、
    位置決め調節チャネル、
    探測チャネル、
    検出チャネル、および
    前記の他のチャネルに電子的に接続された情報処理・制御チャネル、
    を含み、
    前記位置決め調節チャネル、前記探測チャネル、および前記検出チャネルは、共通の光学軸を有し、およびビームスプリッターを介して光学的に接続されることを特徴とするデバイス。
  2. さらに、前記探測チャネルおよび前記検出チャネルに共通する経路で目の入口で設置され、および前記情報処理・制御チャネルに電子的に接続された、ピンぼけ補正器を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. さらに、光学軸に沿って配置され、前記チャネルに光学的に相互連結された1セットのミラーおよびビームスプリッターを含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記ピンぼけ補正器は、
    1セットの2つのレンズによって形成されたピンぼけ補正器望遠鏡、および
    前記2つのレンズ間に配置され、その間で可動な、各々、光学軸に対して45度で配向し、反射表面を有する2つのミラーを含むミラーユニット、
    を含み、前記2つのレンズの2番目は、目の節点と一致する後側焦点を有することを特徴とする請求項2に記載のデバイス。
  5. 前記位置決め調節チャネルが、
    ビームスプリッター、
    フィルター、
    対物レンズ、
    撮像カメラ、
    目の前面に設置された1以上の目を照明する光源、
    標的を照明する光源によって別々に照らされる近くにある標的および遠くにある標的、並びに
    前記近くにある標的と前記遠くにある標的との間の光学軸に沿って可動なレンズ、
    を含み、前記目を照明する光源および前記標的を照明する光源は、前記情報処理・制御チャネルに電子的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  6. 前記探測チャネルが、
    前記情報処理・制御チャネルと電子通信するレーザー、
    第1走査ユニット、
    第2走査ユニット、
    前記第1走査ユニットと前記第2走査ユニットとの間に配置されたコリメーティングレンズ、
    同時に生じるそれぞれの後側焦点および前側焦点を有する1セットの2つのレンズで形成された探測チャネル望遠鏡、および
    前記第2走査ユニットと前記探測チャネル望遠鏡との間で光学的に配置されたミラー、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記第1走査ユニットが、連続して、
    第1x−ドライバに接続された、第1x−偏光音響光学結晶、
    1セットの2つのレンズによって形成された第1走査ユニット望遠鏡、および
    第1y−ドライバに接続された、第1y−偏光音響光学結晶、
    を含み、
    前記第1走査ユニット望遠鏡の第1レンズは、前記第1x−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する前側焦点を有し、および第1走査ユニット望遠鏡の第2レンズは、第1y−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する後側焦点を有し、
    前記第1x−ドライバおよび前記第1y−ドライバは、前記情報処理・制御チャネルに電子的に接続される、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
  8. 前記第1y−偏光音響光学結晶の走査の中心が、さらにコリメーティングレンズの前側焦点と一致することを特徴とする請求項7に記載のデバイス。
  9. 目に入るビームに関して、前記探測チャネル望遠鏡の第2レンズの後側焦点が、ピンぼけ補正器望遠鏡の第1レンズの前側焦点と一致することを特徴とする請求項7に記載のデバイス。
  10. 前記第2走査ユニットが、連続して、
    第2x−ドライバに接続された、第2x−偏光音響光学結晶、
    1セットの2つのレンズによって形成された第2走査ユニット望遠鏡、および
    第2y−ドライバに接続された、第2y−偏光音響光学結晶、
    を含み、
    前記第2走査ユニット望遠鏡の第1レンズは、前記第2x−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する前側焦点を有し、および前記第2走査ユニット望遠鏡の第2レンズは、前記第2y−偏光音響光学結晶の走査の中心と一致する後側焦点を有し、
    前記第2x−ドライバおよび前記第2y−ドライバ前記情報処理・制御チャネルに電子的に接続される、
    ことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
  11. 前記第2x−偏光音響光学結晶の走査の中心が、さらに、コリメーティングレンズの後側焦点と一致し、および前記第2y−偏光音響光学結晶の走査の中心が、さらに、第1探索チャネル望遠鏡レンズの前側焦点と一致することを特徴とする請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記検出チャネルが、連続して、
    偏光フィルター、
    開口絞り、
    対物レンズ、および
    位置感知検出器、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  13. 前記検出チャネルに入るビームに関して、前記検出チャネルの対物レンズの後側焦点が、ピンぼけ補正器望遠鏡の第1レンズの前側焦点と一致することを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記情報処理・制御チャネルが、
    同期ユニット、
    入力/出力の情報を有する情報処理ユニット、および
    ディスプレイ、
    を含み、
    前記同期ユニットは、前記情報処理ユニットおよび前記ディスプレイと電子通信し、および前記情報処理ユニットは、前記ディスプレイと電子的に接続していることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  15. 被験体における波面共役レイトレーシング収差測定のための方法であって、該方法は、
    a)前記被験体の目の前面に請求項1の装置を配置する工程、
    b)目の入口開口の点集合を介して、前記デバイスの前記探測チャネルを含むレーザーから、細いレーザービームを網膜上へ連続的に投影する工程、
    c)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程、
    d)入口点の既知の座標から各入口点での波面の傾きを算出する工程、
    e)網膜上の投影されたレーザースポットの座標を測定する工程、
    f)補間または近似の数学的方法を用いて波面マップを再構築する工程、
    g)目の中への入口でレーザービームの傾きの共役を含む他の派生的な特徴を算出し、それによって目の中のビーム通路に沿って収差によって引き起こされた傾きを補正する工程、および
    h)工程a)からg)を1回以上繰り返す工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  16. 前記方法は、さらに、1回目の繰り返しの後、全ての後に続く繰り返しのための目の中への入口でのビームの傾きの共役の間に、
    前記第1走査ユニットおよび第2走査ユニットによって補正される全ての他の高次収差とは別に、調整可能なピンぼけ補正器望遠鏡によって、目の中へのビーム通路に沿ったピンぼけ収差によって引き起こされた傾きを補正する工程、
    を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記工程aからh)は、
    i)既知の座標の点における目の中への入口でのビームの傾きまたは偏角を算出する工程、
    j)前記第2走査ユニットの出口でその座標を測定するためにビームをバックトレースする工程、
    k)前記第2走査ユニットにおける入口座標を算出する工程、
    l)前記第1走査ユニットにおける偏角を算出する工程、
    m)工程(d)で算出された偏角に対応する周波数を有する前記第1走査ユニットの結晶に電圧を加える工程、
    n)工程(a)で算出された偏角に対応する周波数を有する前記第2走査ユニットの結晶に電圧を加える工程、
    o)工程j)からo)を1回以上反復して繰り返す工程、
    を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 工程i)からn)が、中央の位置からの網膜上のレーザースポットの眼位ずれが、事前の指定より小さくなるまで反復して繰り返されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記方法の手順の1回目の反復が、更なる反復の間、目の中への与えられた入口点に関するビームの傾きを算出するために使用される第1の近似の結果を生ずることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 工程a)において、前記デバイスが、ピンぼけ補正器望遠鏡を含む第2レンズの後側焦点が目の光学系の節点と一致するような距離で、目の前面に配置され、前記方法は、
    1以上の目を照明する光源で目を照明する工程、および
    撮像カメラに目の画像の焦点を合わせる工程、
    を含み、前記撮像カメラからの焦点画像の距離が、望遠鏡レンズの後側焦点と目の節点との間の距離であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  21. 目の視軸が、前記デバイスの光学軸と一直線となり、前記方法は、さらに
    被験体が近くにある標的を通して遠くにある標的を見ることができるまで、光学軸に沿って、前記デバイスの前記位置決め調節チャネルを含む近くにある標的および遠くにある標的を調整する工程、および
    目の調節に合わせて調整するために光学軸に沿って前記近くにある標的と前記遠くにある標的との間に配置された対物レンズを移動させる工程、
    を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
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