JP2012513588A - exvivo受動的防御菌血症アッセイ - Google Patents

exvivo受動的防御菌血症アッセイ Download PDF

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Abstract

本開示は、非免疫ヒトに由来する新鮮なヒト全血を、アッセイの反応媒体として用いることにより、生物学的試料中の殺菌性抗体を評価する方法を提供する。

Description

関連出願との相互参照
本出願は、2008年12月22日に出願され、参照によりその全体が、すべての目的について本明細書に組み込まれる、米国仮出願第61/139,988号に対する優先権を主張する。
政府による助成
本業績は、NIHの米国国立アレルギー感染症研究所からの公衆衛生局助成金第RO1 AI46464号による助成を受けた。米国連邦政府は、本発明において、一定の権利を有する。
本開示は、細菌に対する抗体の殺菌活性についてのアッセイに関する。
健常な若年者の咽頭において高頻度で見出される共生生物であり、血流に侵入し、髄膜炎、または急速に死に至る敗血症を引き起こす可能性のあるNeisseria meningitidisは、厳密にはヒトの病原体である。信頼性のある髄膜炎菌性疾患の動物モデルは、開発が困難であった。ヒトにおいて高度に病原性である、N.meningitidisの多くの被包性菌株は、ウサギ、マウス、およびラットなど、一般に用いられる実験動物の血流から容易に除去される。クリアランスは、補体の活性化を下方制御する分子であるヒト補体因子H(fH)に結合する細菌性タンパク質である、fH結合タンパク質(fHbp)の役割によって一部もたらされる可能性がある。ヒトfHがこの細菌に結合すると、補体媒介性細菌死滅に対するこの微生物の耐性は上昇する。この結合は、N.meningitidisが宿主の先天的防御を回避することを可能とする重要な機構である可能性がある。N.gonorrhoeaeの場合、fHとの結合は、ヒトfHに限定されており、このことは、淋菌の自然感染の種特異的な制約を部分的に説明することができる(Ngampasutadol,J.ら(2008)、J Immunol 180:3426〜3435)。
血清補体媒介性殺菌性抗体が、髄膜炎菌性疾患に対する防御をもたらすことは、多くのデータにより示されている(Goldschneider,I.ら(1969)、J Exp Med 129:1307〜1326;Goldschneiderら(1969)、J Exp Med 129:1327〜1348;Borrow,R.ら(2005)、Vaccine 23:2222〜2227;Balmer,P.ら(2004)、Expert Rev Vaccines 3:77〜87;Andrews,Nら(2003)、Clin Diagn Lab Immunol 10:780〜786;Borrow,R.ら(2001)、Infect Immun 69:1568〜1573)。例えば、精液についての研究において、Goldscheiderらは、血清補体媒介性殺菌性抗体が、新兵における流行性C群髄膜炎菌性疾患に対する防御をもたらす能力について精査した(Goldschneiderら、1969、J Exp Med 129(6):1307〜26;Goldschneiderら、1969、J Exp Med 129(6):1327〜48)。14,000例を超える対象のうちの82%は、流行性菌株に対する血清殺菌力価が1:4以上であったが、その後髄膜炎菌性疾患を発生させた53例の対象のうち51例は、血清殺菌力価が1:4未満であった。この著者らは、1:4以上の力価が疾患に対する防御をもたらすと結論付けたが、また、力価が1:4未満である推定2600名の新兵の多くは、流行性菌株に曝露された可能性が高いが、疾患を発生させなかったことも指摘した。実際、C群流行性菌株を咽頭において保菌していることが裏付けられた、SBA力価が1:4未満である新兵の小集団のうちの過半数は、疾患を発生させなかった。したがって、1:4以上の力価は防御をもたらすが、1:4未満の力価が必ずしも疾患に対する感受性の指標というわけではなかった。
英国における近年の研究は、1:4以上のB群血清殺菌力価の保有率が対応して上昇することなく、1〜10歳で、B群髄膜炎菌性疾患の発生が低下することを報告した(Trotterら(2007)、Clin Vaccine Immunol 14(7):863〜8)。この研究はまた、若年成人における血清殺菌活性力価の保有率(約50%)が、Goldschneiderによる研究において報告された力価(約80%〜90%)より低いことも見出した。北米または欧州の他の国々における近年の他の研究により、成人における1:4以上のSBA力価は、比較的まれ(菌株に応じて、典型的には、成人のうちの10〜25%)であることが確認されている(Mitchellら、1996、J Infect Dis 173(4):1009〜13;Jonesら、2000、J Infect Dis 181(3):1172〜5;WelschおよびGranoff、2004、Infect Immun 72(10):5903〜9;Amirら、2005、Vaccine 23(8):977〜83;Granoffら、2005、Pediatr Infect Dis J 24(2):132〜136)。したがって、1960年代には1:4以上のSBA力価が優勢であったのに対し、現在、これらは、はるかにまれになっているが、髄膜炎菌性疾患の発生が対応して増加しているわけではない(2000年以来、米国における疾患の発生率は、過去50年間で最低である)。まとめると、これらの血清疫学的データは、髄膜炎菌性疾患に対する防御には1:4以上の血清殺菌力価が必要とされるという仮説と符合しない。代替的な仮説には、1:4未満の血清希釈率で存在する補体媒介性殺菌性抗体による防御、および/または、オプソニン活性が、SBAの不在下において防御をもたらす能力が含まれる。
補体供給源として、ヒト血清ではなく、幼若ウサギ血清を用いる、A群およびC群に対する殺菌アッセイ用に標準化された複数のプロトコールが開発されている(Maslanka,S.E.ら(1997)、Clin Diagn Lab Immunol 4:156〜167;Jodar,L.ら(2000)、Biologicals 28:193〜197)。これらのプロトコールには、標準化が一層容易であるためにウサギ補体が選択されたが、ウサギ補体は、ヒト補体により測定される力価と比較して、血清殺菌力価を上昇させることが多年にわたり知られている(Zollinger,W.D.ら(1983)、Infect Immun 40:257〜264;Santos,G.F.ら(2001)、Clin Diagn Lab Immunol 8:616〜623)。ウサギ補体により測定した血清殺菌力価は、大集団に導入された髄膜炎菌ワクチンの有効性と相関していたが(Borrow,R.ら(2005)、Vaccine 23:2222〜2227;Balmer,P.ら(2004)、Expert Rev Vaccines 3:77〜87;AndrewsおよびBorrow(2003)、Clin Diagn Lab Immunol 10:780〜786)、ヒト補体により調べるなら、これらの血清の多くは、殺菌活性を欠くことになるであろう。したがって、ウサギ補体により観察される相関は、ワクチンにより誘導される抗体が防御をもたらす実際の機構を正確には反映しない場合もあり、これを全く反映しない場合もある。
全血殺菌アッセイ(WBA)を用いて、自然獲得免疫(Isonら(2003)、Pediatr Infect Dis J 22(10):868〜73;Isonら(1995)、Microb Pathog 18(2):97〜107)、または髄膜炎菌ワクチン接種に対する小児(Isonら(1999)、Microb Pathog 27(4):207〜14)および成人(Findlowら(2006)、Infect Immun 74(8):4557〜65)の抗体反応が測定された。このアッセイでは、免疫化された各対象に由来する、免疫化の前および後において得られる新鮮な血液試料が用いられた。Findlowら(2006)が指摘する通り、各アッセイには新鮮な血液が必要とされ、記述されているアッセイは、保存血液試料または血清試料に対しては実施することができないため、WBAは、ワクチンに対する応答を測定するには実用的でない。したがって、ワクチンに応答して生成される殺菌性抗体を評価するのに、臨床試験の被験者または患者に由来する新鮮な全血試料を用いることは、非実用的であるか、または不可能である。例えば、対象の新鮮な全血中の免疫前殺菌性抗体と、同じ対象の新鮮な全血中の免疫後殺菌性抗体とを、同じアッセイ条件下で比較することは、単純に不可能である(免疫前血液は、免疫後試料が入手できるまでには、もはや「新鮮」ではなくなる)。さらに、異なる日に2つの試料に対して個別のアッセイを実施する場合、それぞれの力価が異なるかどうかを判定する際の精度は、試料を同時にアッセイした場合より低下する。
血清殺菌活性アッセイでは検出されない可能性があるN.meningitidisに対する防御抗体を評価するには、オプソニン活性もまた用いられている(Rossら、1987、J Infect Dis 155(6):1266〜75;Halstensenら、1991、NIPH Ann 14(2):157〜65;論説、166〜7;Lehmannら、1991、Apmis 99(8):769〜72;Guttormsenら、1993、J Infect Dis 167(6):1314〜9;Aaseら、1995、Infect Immun 63(9):3531〜6;Aaseら、1998、Scand J Immunol 47(4):388〜96;Lehmannら、1999、Infect Immun 67(12):6526〜32;Naessら、1999、Vaccine 17(7〜8):754〜64;Quakyiら、1999、J Infect Dis 180(3):747〜54;Rosenqvistら、1999、Infect Immun 67(3):1267〜76;Plestedら、2001、Infect Immun 69(5):3203〜13;Martinezら、2002、Clin Diagn Lab Immunol 9(2):485〜8;Borrowら、2006、Vaccine 24(24):5093〜107;Romero−Steinerら、2006、Clin Vaccine Immunol 13(2):165〜9;Plestedら(2008)、Clin Vaccine Immunol 15(5):799〜804)。このアッセイでは、加熱して内部の補体活性を除去し、外因性のウサギ血清またはヒト血清を補体供給源として添加し、画分化されているかもしくは画分化されていない末梢血単核白血球、または組織培養物中で増殖させた単球細胞株を食作用エフェクター細胞として添加した、被験血清についてアッセイすることが典型的である。個体に由来する免疫化前血清および免疫化後血清の対、または異なるワクチンを投与された被験者に由来する血清群を、1つのOPAアッセイで併せてアッセイすることができるため、ワクチン接種後における力価の変化、または群間におけるワクチン応答の差異を判定する能力は、上記で説明したWBAより、OPAを用いた場合の方が高い。しかし、OPAアッセイは、典型的には、希釈した非免疫血清を補体供給源として含有する(典型的には、5%、10%、または20%)反応混合物中で行われる。したがって、OPA殺菌活性の検出に対する感度は、WBAを用いる場合より低い可能性がある。
本開示は、非免疫ヒトに由来する新鮮なヒト全血を、アッセイの反応媒体として用いることにより、生物学的試料中の殺菌性抗体を評価する方法を提供する。特定の実施形態では、生物学的試料中の殺菌性抗体を検出する方法が、反応混合物中で、殺菌性抗体を含有することが疑われる生物学的試料と;対象の生存病原性グラム陰性菌と;対象の病原性細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない、非免疫ヒトドナーから得られる新鮮なヒト全血とを混合するステップであって、そこからヒト生物学的試料が得られたヒトが、非免疫ヒトドナーではなく、該新鮮なヒト全血が、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップと;該グラム陰性菌の生存率を評価することにより、該試料中の殺菌性抗体の存在または不在を検出するステップとを含み、該生物学的試料の存在下において該グラム陰性菌の生存率が低下することにより、該試料が、殺菌性抗菌抗体を含有することが示される。特定の場合には、該生物学的試料が、ヒト血清である。特定の例では、該生物学的試料が、ヒト血漿である。一部の場合には、該生物学的試料が、抗体分泌細胞の上清である。他の実施形態では、該生物学的試料が、マウス血清である。特定の実施形態では、反応混合物中の生物学的試料が、免疫前生物学的試料であり、該方法が、別個の反応混合物中で、殺菌性抗体を含有することが疑われる免疫後生物学的試料と;対象の生存グラム陰性菌と;対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血とを混合するステップであって、該免疫後試料と該免疫前試料とが同じ対象から得られ、該免疫後試料が、該対象に免疫原性組成物を投与した後で得られ、該新鮮なヒト全血が、非免疫ヒトドナーから得られ、ヒト生物学的試料が得られたヒトが、非免疫ヒトドナーではなく、該新鮮なヒト全血が、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップと;該試料中の該細菌の生存率を評価することにより、該免疫前試料中および該免疫後試料中の殺菌性抗体の存在または不在を検出するステップを含む、該検出するステップとをさらに含み、該免疫前試料と比較した、該免疫後試料中の殺菌性抗体の存在または不在により、該対象に投与された免疫原性組成物の、該グラム陰性菌に対して殺菌性である抗体を誘発する能力が示される。例示的な実施形態では、該グラム陰性菌がNeisseria属細菌であり、該免疫原性組成物が、抗Neisseria属抗体を誘発することが意図される抗原を含む。具体例では、該Neisseria属細菌が、Neisseria meningitidisである。特定の例では、該免疫前試料および該免疫後試料が、それぞれ、免疫前血清試料および免疫後血清試料である。一部の場合には、該免疫前血清試料および該免疫後血清試料が、該混合するステップの前に熱不活化される。一部の例では、該対象がヒトである。代替的には、該対象がマウスである。
ワクチン候補物質をスクリーニングする方法もまた、提供される。該方法は、第1の反応混合物中で、免疫原性組成物を含むワクチン候補物質を投与する前に対象から得られる免疫前生物学的試料と;生存グラム陰性菌と;対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血とを混合するステップであって、該新鮮なヒト全血が、非免疫ヒトドナーから得られ、該ヒト免疫前試料が得られるヒトが、該ワクチン候補物質が投与される対象ではなく、該新鮮なヒト全血が、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップと;第2の反応混合物中で、該ワクチン候補物質を投与した後で該対象から得られる免疫後試料と;該新鮮なヒト全血と;該生存グラム陰性菌とを混合するステップと;該細菌の生存率を評価することにより、該免疫前試料および免疫後試料の各々における殺菌性抗菌抗体の存在または不在を検出するステップとを含む。特定の場合には、該免疫前試料および免疫後試料が、ヒト血清試料である。例示的な実施形態では、該グラム陰性菌が、Neisseria属細菌である。一部の実施形態では、該Neisseria属細菌が、Neisseria meningitidisである。
殺菌性抗体を含有することが疑われる生物学的試料と;対象の生存グラム陰性菌と;対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血とを含み、該新鮮なヒト全血が、非免疫ヒトドナーから得られ、ヒト生物学的試料が得られたヒトが、非免疫ヒトドナーではなく、該新鮮なヒト全血が、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有する、反応混合物が提供される。
パネルAは、水酸化アルミニウムにより吸着させた、3成分(5抗原)の被験組換えタンパク質ワクチン(Giulianiら、PNAS、2006)を3回にわたり投与することにより免疫化した36例の健常成人から得た血清についての、補体媒介性血清殺菌アッセイの結果を示す図である。パネルBは、免疫化された被験者に由来する血清によるSBAに対して比較的耐性であった2つの被験菌株であるNZ98/254株およびS3032株について、対応する、OPA力価が1:4以上の場合を示す図である。 健常ドナーに由来する全血アッセイと共にインキュベートした場合の、4つの代表的なN.meningitidis菌株(3つのB群株および1つのC群株)の生存および増殖を示す図である。データは、ドナーが、これらの菌株に対して抗Neisseria属殺菌性抗体を有さないことを示す。したがって、このドナーに由来する血液は、外因性被験抗体または血清の受動的防御活性を調べるための、ex vivoにおけるヒト髄膜炎菌による菌血症モデルにおいて用いるのに適する。 SBA力価が1:4未満のドナーに由来する熱不活化血清を添加した、健常非免疫ドナーに由来する全血を用いて実施した、ex vivo受動的防御殺菌アッセイ(PPA)の結果を示す図である。被験血清の最終希釈率は、1:4であった。1つの血清がPPAでは殺菌活性を有さなかった(陰性対照)のに対し、Neisseria属外膜小胞(OMV)ワクチンにより免疫化した対象に由来する他の血清は、SBA力価が陰性であったにもかかわらず、PPAアッセイでは細菌を死滅させた(陽性対照)。 非免疫ドナーに由来する全血と、保存免疫化前血清および保存免疫化後血清(図1で用いた36例の血清と同じセット)と、NZ98/254株(パネルA)およびS3032株(パネルB)とを用いて実施した、ex vivo受動的防御殺菌アッセイ(PPA)の結果を示す図である。 NZ98/254株(パネルA)およびS3032株(パネルB)に対する、14例の対象に由来する免疫化前血清および免疫化後血清についての、ex vivo受動的防御殺菌アッセイ(PPA)の再現性を示す図である。1A、2A、3Aなどと標識された血清は、免疫化前血清を示す。1B、2B、3Bなどと標識された血清は、それぞれの免疫化後血清を示す。各「X」は、個別のアッセイ(各試料について3回ずつのアッセイ)の結果を表わす。 NZ98/254株を用いる、SBA力価が1:4未満である血清と、SBA力価が1:4以上である血清とについてのPPAアッセイによる結果を示す図である。各血清について、3つのデータ点は、異なる日に実施された3つの個別のアッセイの結果である。 図5Aについてのキャプションで説明された通りにS3032株を用いる、SBA力価が1:4未満である血清と、SBA力価が1:4以上である血清とについてのPPAアッセイによる結果を示す図である。 SBA、OPA、およびPPAにより調べた血清によるそれぞれの結果に対する比較を示す図である。
本発明および本発明の特定の例示的な実施形態について説明する前に、説明される特定の実施形態は、当然ながら変化しうるので、本発明が、このような実施形態に限定されないことを理解されたい。また、本発明の範囲は、付属の特許請求の範囲のみによって限定されるため、本明細書で用いられる用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定的であることは意図しないことも理解されたい。
値の範囲が示される場合、文脈により別段に指示されることが明らかでない限り、その範囲の上限と下限との間にある、その下限の単位の10分の1までの各値、ならびに言及されたその範囲内において言及されるかまたは間にある他の任意の値が、本発明に包含されることが理解される。これらのより狭い範囲の上限および下限が、これらのより狭い範囲内に個別に包含されうることもまた、言及された範囲内の任意の特定の限界の除外に従って本発明の範囲内に包含される。言及された範囲が限界のうちの一方または両方を包含する場合、これらの包含された限界の一方または両方を除く範囲もまた、本発明内に包含される。
別段に定義されない限り、本明細書で用いられる技術用語および科学用語は、本発明が属する当技術分野の当業者が一般的に理解する意味と同じ意味を有する。本発明を実施するかまたは試みる場合、本明細書で説明される方法および材料と類似または同等の方法および材料をもまた用いうるが、本明細書では、好ましい方法および材料について説明する。本明細書で言及されるすべての刊行物は、それらとの関連でその刊行物が引用される方法および/または材料を開示および説明する目的で、参照により本明細書に組み込まれる。このような刊行物が、本開示の顕在的または潜在的な定義と符合しない用語の定義を示しうる場合は本開示の定義が適用される。
本明細書および付属の特許請求の範囲で用いられる通り、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈により別段に指示されることが明らかでない限り、複数の指示対象を包含することに注意しなければならない。したがって、「1つの試料」に対する言及は、複数の試料を包含し、「その細菌」に対する言及は、1または複数の細菌などに対する言及を包含する。
本明細書で論じられる刊行物は、本出願の出願日より前のそれらの開示についてのみ記載される。本明細書におけるいかなる内容も、先行する発明のために、このような刊行物に先行する権利が本発明に与えられないことの自認としては解釈されないものとする。さらに、記載される刊行物の刊行日は、実際の刊行日とは異なる場合があり、実際の刊行日は個別に確認する必要がある場合がある。
本開示は、新鮮なヒト全血を、アッセイの反応媒体として用いることにより、ヒト血清試料中の殺菌性抗体を評価する方法を提供する。
定義
本明細書で用いられる「殺菌性抗体」とは、補体を介する細菌の死滅を促進する抗体を指す。
「防御的免疫性」という用語は、哺乳動物に投与されるワクチンまたは免疫化スケジュールにより、Neisseria meningitidisなどの病原性細菌により引き起こされる疾患を予防する、その発生を遅延させる、もしくはその重症度を軽減する、またはその疾患の症状を減少させるもしくは完全に排除する免疫反応が誘導されることを意味する。防御的免疫性は、殺菌性抗体の生成を伴いうる。当分野では、Neisseria meningitidisに対する殺菌性抗体の生成が、ヒトにおけるワクチンによる防御効果を予測するものとして受け入れられていることに注目すべきである(Goldschneiderら、1969、J.Exp.Med.129:1307;Borrowら、2001、Infect Immun.69:1568)。
「ex vivo」とは、天然の条件に対する変更を最小限として、宿主外部の人工的な環境において、生組織の内部または表面上において行う実験または測定を指す。
「免疫化前試料」または「曝露前試料」とは、例えば、対象に抗原を投与することにより、該対象を該抗原へと故意に曝露する前に、該対象から得られる試料を指す。
「免疫化後試料」または「曝露後試料」とは、例えば、対象に抗原を投与することにより、該対象を該抗原へと故意に曝露した後に、該対象から得られる試料を指す。
「補体」とは、細菌の死滅を促進する生化学的カスケードである機能的な補体カスケードをもたらす、血清タンパク質の集合を指す。それ自体、本明細書で用いられる「補体」とは、古典的経路、代替的経路、またはこれらの両方と関連する機能的な補体カスケードを媒介しうる血清タンパク質の集合を指し、マンノース結合レクチン経路を媒介しうる血清タンパク質をさらに包含しうる。
概要
本開示は、非免疫ヒトドナーに由来する新鮮なヒト全血を用いることにより、試料中の殺菌性抗体を検出するための、殺菌活性のex vivoモデルを提供する。したがって、本開示は、完全なヒト血液成分を用いて、試料中の抗体の殺菌活性を評価するための系を提供する。これらのアッセイは、任意の供給源に由来する、例えば、熱不活化血清試料中の殺菌性抗体を検出するのに用いることができる。このアッセイを適用して、並行的なアッセイにおいて、免疫化前血清および免疫化後血清中の殺菌性抗体の存在または不在を検討することが、特に関心の対象となる。また、このアッセイでは、単一のドナーに由来する血液を用いてすべてのアッセイを実施しうるので、バックグラウンドを対照化することにより、異なるワクチンを用いる免疫化により誘発される殺菌性抗菌抗体の力価を同時に比較することも可能となる。言い換えると、本開示のアッセイでは、同じ反応混合物環境内で並行して複数の試料をアッセイすることが可能となり、ヒト補体系および他のヒト血液成分を介する殺菌活性のex vivoモデルが提供される。こうして、本開示のアッセイを用いて、試料が、補体媒介性殺菌活性、オプソニン作用性殺菌活性、またはこれら2つの機構の組合せにより、血液から細菌を除去する能力についての情報をもたらしうるため、本明細書では、したがって、場合によって、全血PPAアッセイを、「ex vivo受動的防御アッセイ」と称する。対象のアッセイでは、非免疫ヒトドナーに由来する新鮮な全血を用いるが、この血液は、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を用いることにより改変される。この種類の例示的な抗凝血剤には、レピルジンなど、特定のトロンビン阻害剤が含まれる。
本開示は、抗Neisseria属殺菌性抗体を検出するのに用いられるアッセイについて論じるが、本明細書に記載の方法は、抗体および補体、ならびに/または食細胞により死滅する、任意の対象の病原性グラム陰性菌を対象とする殺菌性抗体を検出するのに用いることができる。該細菌は、ヒト、家畜(例えば、畜牛、ブタ、ニワトリ、または魚類など)に感染しうる。例示的な標的細菌には、Neisseria属、Pseudomonas属、Shigella属、Campylobacter属、Salmonella属、Hemophilus属、Borrelia属などが含まれる。それに対する殺菌性抗体の閾値レベルの検出が、そこから試料を得た対象における防御的体液性免疫反応を示す病原性細菌が、特に関心の対象である。
抗Neisseria属殺菌性抗体を検出するためのアッセイ
特定の実施形態では、本開示が、試料中の抗Neisseria属殺菌性抗体を検出するための方法および組成物を提供する。
非免疫ドナーに由来する新鮮なヒト全血
本開示のアッセイでは、ヒトの非免疫ドナーに由来する新鮮な全血を用いる。「新鮮なヒト全血」との関連で用いられる「新鮮な血液」とは、通常、対象から得られた後の保存時間が通常は約6時間を超えておらず、通常は約4時間以下の血液を意味する。通常、新鮮な血液は、それが、その元の補体溶血活性のうち、少なくとも約90%を示すように維持される。新鮮な血液は、アッセイにおいて用いられる時点まで、18℃〜26℃で保存することができる。例示的な実施形態では、新鮮な血液を、周囲温度(室温)で保存する。
「新鮮な血液」は、本明細書で説明されるアッセイで用いるのに適合する形で改変された血液試料(例えば、抗凝血剤の添加、または、例えば、プロテインAもしくはプロテインGなどと共にコンジュゲートさせたビーズと共にインキュベートすることによるIgGの枯渇)を包含する。
上記で言及した通り、アッセイで用いられる新鮮なヒト血液は、非免疫ヒトドナーから得られる。ドナーとの関連における「非免疫」とは、特定の対象の細菌に対する、検出可能な任意の殺菌性抗体を有さない対象を指し、該対象の細菌は、被験試料中でアッセイされる殺菌性抗体に対する標的細菌(複数可)により、本明細書で説明される非免疫ドナーに由来する全血を用いて決定される。「非免疫ドナー」は、「ナイーブドナー」を包含し、「ナイーブ」ドナーとは、アッセイされる細菌に曝露されていないことが分かっているドナーである。一般に、「非免疫ドナー」とは、標的細菌株が37℃で培養される90分間〜4時間のインキュベーション時間にわたり、その血液が有意な死滅を促進しない(CFU/mlの減少が10%未満の)ドナーである。特定の場合において、「非免疫ドナー」に由来する血液は、全血アッセイの90分間〜4時間のインキュベーション時間においてCFU/血液mlが2log10増大、1log10増大、または0.5log10増大することを促進する。
非免疫ドナーは、一般に、ドナーに由来する血液試料を得、この試料を、対象の細菌、例えば、Neisseria属、Neisseria属の特定の菌株(複数可)(例えば、ワクチンの標的である菌株)などに対する殺菌性抗体の存在についてアッセイすることにより同定する。例えば、A株に対する殺菌性抗体の誘発についてワクチンを調べる場合は、非免疫ドナーに由来する血液試料を、A株に対する検出可能な殺菌性抗体の存在または不在について調べる。A株に対する殺菌性抗体を含有することが知られる試料を、陽性対照として用いることができる。一般に、非免疫ドナーに由来する血液は、対象の細菌に対する、検出可能であるかまたは有意な殺菌性抗体が不在であるために、その細菌の生存または増殖を可能とする。
ドナー試料は、全血アッセイ、血清殺菌アッセイ、オプソニン作用アッセイ、もしくはこれらのアッセイの組合せ、または、殺菌性抗体の検出について当技術分野で知られる他のアッセイを用いてアッセイすることができる。一般には、全血アッセイを用いて、候補非免疫ドナーの全血中の殺菌性抗体の存在または不在を検出する。
特定の実施形態では、異なる被験試料のそれぞれに対して同様の結果をもたらす非免疫ドナーを同定することができる。したがって、異なる個別の非免疫ドナーに由来する血液を用いて、被験試料を比較することができる。例えば、受動的防御アッセイにより、対象Aに由来する免疫化前試料および免疫化後試料を、対象Bに由来する免疫化前試料および免疫化後試料と比較するときは、第1の非免疫ドナーに由来する血液を用いて対象Aの試料をアッセイすることができ、第2の非免疫ドナーに由来する血液を用いて対象Bの試料をアッセイすることができる。
試料
例えば、対象(例えば、血液または血液画分(例えば、血清)、粘膜分泌物など)から、細胞培養物から(例えば、抗体分泌細胞(例えば、ハイブリドーマ)の上清から)得られる、例えば、生物学的試料など、殺菌性抗体(例えば、抗Neisseria属殺菌性抗体)を含有することが疑われる任意の試料をアッセイすることができる。殺菌性抗体を含有することが疑われる血清試料が、特に関心の対象である。例示的な実施形態では、試料が、ワクチンにより免疫化された動物に由来しうる。例えば、マウス、ウサギ、非ヒト霊長動物などである。試料は、関心の対象に由来することが可能であり、ヒトが特に関心の対象である。
試料が補体を含有しうる場合(例えば、血清試料中にある場合)は、典型的には、例えば、加熱する(例えば、56℃で約30分間にわたり)ことによりこの試料を処理して、内因性補体を不活化する。異なる容量(例えば、100μl、25μl、10μl、または5μl)の非希釈血清を、一定容量の全血へ添加して、反応バイアル中の被験血清の最終希釈率1:4、1:8、または1:16を達成する。試料(例えば、血清試料)はまた、緩衝液、例えば、ダルベッコ緩衝液中で希釈し、この試料を希釈系列としてアッセイして抗体力価の評価を容易とするように、一定容量の希釈被験血清を、一定容量の血液へ添加することもできる。殺菌性抗体の存在または不在について調べる試料は、新鮮な場合もあり、使用前に凍結させる場合もある。試料を評価して、殺菌性抗体(例えば、抗Neisseria属殺菌性抗体)を誘発するワクチンの有効性を判定する場合は、試料を、対象の免疫化前および免疫化後に得ることができ、これらを、「免疫前」試料および「免疫後」試料と称する。同じ条件下において、例えば、同じドナーに由来する同じ新鮮な全血中で、これらの免疫前試料および免疫後試料をアッセイする目的で、このような試料を並行してアッセイすることができる。
標的細菌
本開示のアッセイは、対象の任意の病原性グラム陰性菌に対する殺菌性抗体を評価するのに用いることができる。アッセイは、このような殺菌性抗体が、血清試料が得られるヒト対象における防御的免疫反応を示すものとして当分野で受け入れられている、血清中の殺菌性抗体を評価するのに特に用いられる。Neisseria属が、特に関心の対象である。
例えば、標的細菌がNeisseria属である場合、任意の適切なNeisseria属、特に、表面fHbpを発現するNeisseria属細菌を、本明細書で説明されるアッセイにおいて殺菌性抗体を検出するための標的細菌として用いることができる。このようなNeisseria属細菌には、Neisseria meningitidisおよびN.gonorrhoeaeが含まれる。標的細菌は、アッセイされる殺菌性抗体の特異性に応じて選択することができる。例えば、アッセイにより、抗Neisseria meningitidis殺菌性抗体が検出される場合、標的細菌は、任意の適切なNeisseria meningitidis、例えば、A群、B群、C群、もしくはW−135群のNeisseria meningitidis、または、他の任意の対象の被包群のNeisseria meningitidis、特定の対象の抗原(例えば、fHbp抗原の変異亜型を含めた、変異型1、変異型2、または変異型3のfHbp抗原;PorA型抗原など)を発現するNeisseria meningitidisの菌株とすることができる。アッセイは、対象の抗原を発現するように遺伝子改変されたNeisseria属と組み合わせて用いることができる。例えば、ワクチンによる免疫化後における、抗Neisseria属殺菌性抗体の生成についての解析を容易とするように、標的細菌を選択することができる。
アッセイで用いる前に、当技術分野で知られる方法により、例えば、培養液(例えば、ミュラー−ヒントン培養液)中で、または寒天プレート(例えば、チョコレート寒天プレート)上において、標的細菌を培養することができる。アッセイには、対数期初期または対数期中期まで増殖させた細菌を用いることが好ましい。寒天プレート上で培養する場合は、細菌をこの寒天プレートから除去し、再懸濁させる。培養液中で培養する場合は、細菌を遠心分離し、再懸濁させる。一般に、細菌は、所望の細胞数まで供給し、対照として、異なる細胞数の試料中に供給することができる。例えば、細菌は、約10〜10コロニー形成単位(CUF)/ml、通常は約5×10CUF/mlの細胞密度で再懸濁させることができる。再懸濁液は、検出アッセイ、例えば、緩衝液、典型的には、HBSS(ハンクス塩基性塩溶液)、またはMgClおよびCaClを補充し、ウシ血清アルブミン(BSA)などのタンパク質を含有するリン酸緩衝生理食塩液(PBS)を伴う使用に適合的となるように選択することができる。
アッセイ中で用いる前に、1または複数回にわたり細菌を洗浄して、培養液成分を除去することができる。例えば、細菌は、緩衝液(例えば、BSAを含有する)および/または熱不活化血清(例えば、検出可能なIgGを含有しないように、例えば、IgGを枯渇させた)中で洗浄することができる。洗浄は一般に、細菌を溶液中に再懸濁させ、この細菌細胞を遠心分離によりペレット化させ、この細菌を、例えば、アッセイ中で用いられる反応混合物緩衝液中で再懸濁させることを伴う。
反応混合物
アッセイの反応混合物は、任意の適切な順序で、アッセイ試薬(例えば、抗凝血剤を伴う新鮮な全血)と、被験血清と、Neisseria属細菌とを混合することにより調製する。反応混合物は、これらの成分を、試験管、マイクロタイタープレートのウェル、または毛細管など、任意の適切な容器内において混合することにより作製することができる。反応混合物の成分は、完全に混合するものとするが、これは、任意の適切な方法により(例えば、撹拌により)達成することができる。一般に、アッセイは、非希釈の熱不活化被験血清と、非希釈血液と、所望のCFU/mlを達成するように細菌懸濁液を含有する、可能な限り少量の生理学的に適合する緩衝液とを伴って実施される。目的は、全血中に存在する血清および血液細胞それぞれの濃度を可能な限り厳密に模倣する条件を創出することである。反応混合物の反応容量は、変化する場合があり、通常、マイクロリットルからミリリットルのオーダー(例えば、50μl、100μl、500μl、1mlなど)である。例えば、アッセイは、ドナーに由来する新鮮な全血と被験試料とを用いて実施することができ、この場合、血液および被験試料両方の総容量は、約25μl、50μl、75μl、100μl、500μl、または1000μlなど、マイクロリットルの範囲にある。特定の実施形態では、アッセイを、マイクロタイタープレート内で実施することができる。特定の実施形態では、アッセイを、部分的または完全に自動化することができる。被験試料は、例えば、1:2、1:4、1:5、1:6、1:8、1:10、1:12、1:14、1:16、1:18、1:20、1:22、1:24以上など、反応混合物中で異なる希釈率で提供することができるが、1:64以上の希釈率が対象の希釈率である。
反応混合物は、補体媒介性殺菌性抗体活性に適する条件下でインキュベートすることができる。例えば、反応混合物は、補体媒介性殺菌性抗体活性を可能とするのに十分な時間(例えば、約15分間〜90分間、約30分間〜90分間など)にわたり、適切な温度(例えば、周囲温度または生理学的に関与的な温度(例えば、約37℃))でインキュベートすることができる。被験試料に加えて、対照試料も与えることができる。このような対照試料には、陰性対照試料(例えば、被験試料の条件と同等であるが、生物学的試料がこれに添加されないか、またはこれに添加される抗体が検出可能な殺菌活性を有さない試料)、および/または陽性対照(例えば、被験試料の条件と同等であるが、標的細菌に対する既知の殺菌活性を有する抗体がこれに添加される試料)が含まれうる。
反応混合物は、本明細書で説明されるアッセイに適合するさらなる成分を含有しうる。例えば、非免疫ドナーに由来する新鮮な全血には、補体機能を妨げない抗凝血剤を添加することができる。当技術分野では、ヘルジン(例えば、組換えヘルジン)、レピルジン、ならびに当技術分野で知られるこれらの変異型(例えば、天然のアミノ酸を欠失させるか、付加するか、または置換した変異型)など、多数のこのような抗凝血剤が知られている。したがって、特定の実施形態では、本明細書で説明される受動的防御アッセイにおいて、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない、すなわち、補体の活性化または補体活性を著明には阻害または活性化しない抗凝血剤を用いる。ヘパリンまたはエチレンジアミン四酢酸などの抗凝血剤は、補体の活性化または補体活性に影響を及ぼす。例えば、ヘパリンは、各種の補体タンパク質に結合し、これにより、古典的増幅経路および代替的増幅経路の両方に影響を及ぼす。ヘパリンは、細胞に結合した増幅経路であるC3コンベルターゼの生成を阻害することにより、補体カスケードの一部を阻害する。ヘパリンはまた、C3b上におけるB因子に対する結合部位に干渉することにより、補体阻害剤としても作用する。さらに、ヘパリンは、C3bの存在下において、D因子によるB因子の消費を防止し、ここでもまた、C3bに対して直接的に作用する。したがって、好ましい実施形態では、ヘパリン、EDTAなど、補体の活性化または補体活性を活性化するかまたは妨げる抗凝血剤は用いることができない。
アッセイは、非免疫ドナーに由来する新鮮な全血を、対象に由来する免疫化前試料および標的細菌と混合し、これと並行して、別個の試料受容領域(例えば、マイクロタイタープレートの別個のウェル、または別個の容器)内において、同じ非免疫ドナーに由来する新鮮な全血を、同じ対象に由来する免疫化後試料および標的細菌と混合することにより実施することができる。このようなアッセイとの関連で用いられる「並行」とは、このような反応混合物の調製およびアッセイの両方が同時であるほか、非免疫ドナーに由来する全血がなおも新鮮である時間内にあることも包含することを意味し、例えば、第1の反応混合物の調製は、第2の混合物の調製の約1時間、2時間、4時間、最大で6時間前であってもよい。
本開示のアッセイは、ワクチン試験から得られる保存試料のアッセイにおいて用いられる。これらの試料は、試験中の異なる時点において、例えば、ワクチンの1回目の投与の前において、1回目の投与の1カ月後、2カ月後、または3カ月後において、2回目の投与の前および/または後などにおいて得ることができる。これらの試料は、その中の補体を不活化するように熱不活化された血清試料でありうる。このような試料は、存在する場合には、任意の殺菌性抗体を保持する条件下において保存(例えば、凍結または凍結融解)血液画分試料(例えば、血清または血漿)でありうる。
本明細書で開示される、非免疫ドナーに由来する新鮮な全血を用いるアッセイは、複数のワクチン試験から得られる試料をアッセイするのに用いられる。単一の非免疫ドナーに由来する全血を用いることにより、1つのワクチンの有効性を、別のワクチンの有効性と比較するための一定のバックグラウンドがもたらされる。
検出
被験試料と共にインキュベーションした後で、反応混合物中のNeisseria属の生存率を評価することにより、抗Neisseria属殺菌性抗体の存在または不在を検出する。これは、例えば、反応混合物を、適切な培地(例えば、寒天プレート)上に播種し、コロニー形成単位を評価することにより、この反応混合物を培養液中で培養し、細胞密度、FACS(例えば、Mountzourosら、2000、J.Clin.Microbiol.38:2878〜2884を参照されたい)などにより細菌の増殖を評価することにより達成することができる。殺菌力価は、対照と比較して、生存Neisseria属の減少が観察される血清の希釈率(例えば、ミリリットル当たりのCFUの減少)、典型的には、生存率の50%もしくは0.5log10の低下、または1.0log10の低下(90%の低下)、または2.0log10の低下(99%の低下)を結果としてもたらす希釈率として定義される。結果はまた、時点ゼロにおける陰性対照の生存率と比較して、生存率の50%の低下を結果としてもたらす血清希釈率としても説明することができる。
当業者は、対照反応が、実験反応混合物と並行して実施される必要を理解するであろう。例えば、既知の高力価、中等度の力価、および低力価の殺菌性抗体を含有する試料を、陽性対照としてアッセイすることができる。加えて、非免疫対象に由来する血清を添加した反応混合物と同様に、試料が添加されていない反応混合物もアッセイを実施するべきである。
ワクチンの開発
本明細書で開示されるアッセイはまた、それらが細菌による感染を予防または改善する能力について、ワクチン候補物質をスクリーニングするのにも用いることができる。一般に、「ワクチン」とは、投与後において、宿主が、標的病原体に対する免疫反応を引き起こすのを促進する薬剤である。誘発される体液性免疫反応、細胞性免疫反応、または体液性/細胞性免疫反応は、それに対してワクチンが開発される病原体による感染の阻害を促進しうる。Neisseria属細菌、例えば、Neisseria meningitidis、N.gonorrhoeaeなどによる感染および/またはこれらの複製を阻害する防御的免疫反応を誘発する予防的ワクチンが特に関心の対象である。例えば、抗Neisseria属殺菌性抗体を生成することにより、抗原攻撃に対する防御をもたらす治療的ワクチンもまた関心の対象である。
ワクチン候補物質のスクリーニングは、例えば、対象から免疫化前試料を採取し、ワクチン候補物質を投与し、対象から免疫化後試料を採取することにより達成することができる。ワクチン候補物質は、場合によって、1または複数回の追加投与による免疫化をその後に行うことが可能な、単回のボーラス(例えば、腹腔内注射または筋肉内注射、経口投与)により投与することができる。免疫反応の誘導は、例えば、従来のアッセイ、ならびに本明細書で説明されるアッセイを用いて抗体反応を検討することにより評価することができる。本明細書で説明されるex vivo受動的防御殺菌アッセイは、複数のワクチン候補物質について同時に、免疫化前試料中および免疫化後試料中の殺菌性抗菌抗体の力価を測定するのに用いることができる。本アッセイは、少量の(マイクロリットルの範囲の)新鮮な血液を用いて実施しうるので、単一のドナーを、全スクリーンの全血供給源として用いることができる。単一のドナーを用いることにより、本アッセイの再現性が改善され、一定のバックグラウンドがもたらされる。さらに、ごく少量を用いてアッセイを実施しうるため、単一の非免疫ドナーに由来する比較的少量の新鮮な全血(例えば、0.2ml、1ml、10ml、50ml、100mlなど)だけを用いて、多数のアッセイを並行して実施することができる。
実施例
以下の実施例は、本発明の利点および特徴をさらに例示する目的で提示されるものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。これらは、用いられうる手順、方法、または技法のうちの典型的なものではあるが、当業者に知られる他の手順、方法、または技法を代替的に用いることもできる。
材料と方法
血清試料:被験3成分(5抗原:GNA2091、fHbp変異型1、GNA2132、GNA1030、およびNadA)組換えワクチン(カリフォルニア州、エメリービル、Chiron Vaccines社製(現マサチューセッツ州、ケンブリッジ、Novartis Vaccines社製))と共に、第1相臨床試験の保存血清試料が、Novartis Vaccines社により提供された(Giuliani,M.M.ら、2006、Proc Natl Acad Sci USA 103(29):10834〜9)。これらの血清は、18〜50歳の36例の対象に由来した。ワクチンの用量は、投与1回当たりの個々のタンパク質当たり60μg(総量=180μg)であり、これらを、水酸化アルミニウム(注射1回当たりの総量1.65mg)により吸着させた。対象には、各回を1カ月間の間隔で隔てて、3回にわたり投与した。免疫化の直前に得た血清試料(免疫前血清)と、3回目の投与の1カ月後に得た血清試料(3回にわたる免疫後血清)とをアッセイした。血清は、56℃で30分間にわたり加熱して、内部の補体を不活化した。SBA、OPA、およびPPAにおいて用いた最終的な血清希釈率は、1:4であった。
Neisseria meningitidisの菌株:3つのB群株であるH44/76−SL(B:15:P1.7、16、ST−32)株、NZ98/254(B:4:P1.7−2、4と、ST−41/44との複合体)株、およびS3032(B:19、7:P1.12、16、ST型、ST−6875)株を用いた。H44/76−SL株は、ノルウェーにおける流行に由来した(Bjuneら、1991、NIPH Ann 14(2):125〜30;Fredriksenら、1991、NIPH Ann 14(2):67〜79)。このH44/76−SL(種地)株を、H44/76株と称する。NZ98/254(B:4:P1.7−2、4と、ST−41/44との複合体)株は、ニュージーランドにおける近年の流行に由来した(DyetおよびMartin、2006、Epidemiol Infect 134(2):377〜83)。S3032(B:19、7:P1.12、16、ST型、ST−6875)株は、米国内の入院患者に由来した(Fraschら、1985、Rev Infect Dis 7(4):504〜10)。ワクチン中の3つの主要な抗原に関しては、H44/76被験株が、変異型1群中のfHbpを高度に発現する菌株であり、ワクチン中のfHbpと同一のアミノ酸配列を有するのに対し、NZ98/254株は、変異型1群のfHbpの変異亜型を比較的低度に発現する菌株であり、少数ながら、ワクチンのfHbpとは異なるアミノ酸を有する(WelschおよびGranoff、2004、Infect Immun 72(10):5903〜9;Welschら、2008、J Infect Dis 197(7):1053〜61)。第3の被験株であるS3032株は、変異型2群および3群(Genbank受託番号第EU921901号)中のfHbpによる天然のキメラ株を発現した。3つの菌株すべてが、GNA2132をコードする遺伝子を有した。NZ98/254株およびH44/76株により発現されるGNA2132タンパク質が、組換えワクチン抗原内に存在する相同的な63のアミノ酸ペプチドを有したのに対し、S3032株に由来するGNA2132においては、この断片が不在であった(WelschおよびMoe、2003、J Infect Dis 188(11):1730〜40)。NZ98/254株、H44/76株、およびS3032株のGNA2132に対するGenbank受託番号は、それぞれ、AY315196、AF226436、およびAY315192である。3つの菌株のうちのいずれも、NadAの遺伝子を有さなかった。
血清殺菌アッセイ(SBA):このアッセイは、他所で説明される(PlestedおよびGranoff、2008、Clin Vaccine Immunol 15(5):799〜804;Welschら、2008、J Infect Dis 197(7):1053〜61)通りに、対数期初期の培養液で増殖させたN.meningitidisおよびヒト補体を用いて実施した。補体の供給源は、正常な完全補体溶血活性を有し、被験菌株の各々に対する検出可能な血清殺菌性抗体を有さない健常な成人に由来する非免疫血清であった。50パーセントの生存率を与える希釈率を内挿することにより、血清力価を割り当てた。陰性対照血清および補体と共にインキュベートした細菌は、典型的には、60分間のインキュベーション中に、CFU/mlが150〜250パーセントの増加を示したことに留意されたい。
オプソニン作用性死滅アッセイ(OPA):熱不活化被験血清と、対数期の生菌(SBAの場合と同じ方法で調製した)と、新鮮な精製ヒトドナーPMN(3名のドナー、PCRにより異種FcγRIIA受容体が決定された)と、外因性ヒト補体とを用いて、OPAアッセイを実施した。補体供給源として、C6枯渇血清の代わりに、高C6血清を用いた点を除き、手順は、既に説明されている通り(PlestedおよびGranoff、2008、前出)であった。陽性のOPA力価は、反応混合物中の1時間にわたるインキュベーション後において、時点ゼロ(0)における陰性対照の力価と比較して、CFU/mlが50%減少することにより定義した。
ex vivo受動的防御アッセイ(PPA):健常成人に由来する新鮮な血液は、抗凝血剤として組換えヒルジン(レピルジン、27.8μg/mlの最終濃度)を含有するシリンジを抗凝結剤として用いて得た。血液ドナーは、その血清を、SBAおよびOPAを測定するための補体に用いた同じドナーであった。マイクロタイタープレートの各ウェルに、65μlずつの血液と、25μlずつの被験血清と、15%の加熱補体および1%のウシ血清アルブミン(Equitech社製)および約4000CFUを含有する10μlずつのPBS緩衝液とを添加した。陽性対照は、関与性の抗PorA mAb(NIBSC:P1.4またはP1.12)と、それぞれの被験菌株に対して高度、中等度、または低度のOPA力価およびSBA力価を示すヒト血清試料とであった。陰性対照血清は、補体ドナーに由来する熱不活化血清または緩衝液単独であった。マイクロタイタープレートは、1分間当たり500回振動するMS3型デジタルミニシェーカー(ノースカロライナ州、ウィルミントン、IKA社製)上における撹拌を伴う、5%CO2中、37℃で90分間にわたりインキュベートして、成分を完全に混合した。ウェルから試料を除去し、5%CO2中、37℃でインキュベートするチョコレート寒天プレート上で定量的培養を実施した。
翌日、CFU/mlを確認し、陰性対照の被験血清による時点0におけるCFU/mlと比較した、90分後におけるlog10によるCFU/mlの変化として、結果を計算した。異なる日に実施した反復アッセイの再現性(「結果」を参照されたい)に基づき、本発明者らは、血清が、時点0と比較して、CFU/mlを0.5log10以上減少させる(すなわち、CFU/mlを約70%減少させる)こととして、陽性のPP(受動的防御:passive protection)活性を定義した。すべてのアッセイは2連で実施し、結果は、少なくとも3回の機会において実施された個別の実験から報告された。
SBAおよびOPAによる保存血清の殺菌活性の測定
3成分ワクチン(5抗原ワクチン;「材料と方法」を参照されたい)を3回にわたり投与することにより免疫化した36例の健常成人に由来する、保存免疫化前血清および保存免疫化後血清を、SBAおよびOPAによりアッセイした。OPAは、C6枯渇補体の代わりに、高C6補体(すなわち、C6非枯渇補体)を用いた点を除き、説明されている通り(PlestedおよびGranoff、2008、Clin Vaccine Immunol 15(5):799〜804)に実施した。図1、パネルAは、3成分(5抗原)ワクチンによる免疫化の前および後において、防御的SBA力価が1:4以上である対象の比率を示す。H44/76株、NZ98/254株、およびS3032株に対する血清殺菌活性をアッセイした。図1、パネルBは、3成分(5抗原)ワクチンによる免疫化の前および後において、防御的OPA力価が1:4以上である対象の比率を示す。NZ98/254株およびS3032株に対するオプソニン作用活性をアッセイした。
非免疫個体の同定
5つの菌株:MC58、H44/76、4243、NZ98/254、およびS3032に対する抗Neisseria属殺菌性抗体の存在について、健常ドナーに由来する血液を調べた。この同じドナーを、その結果を図1に示すSBAおよびOPAの血清供給源として用いた。
図2Aは、新鮮な全血と、MC58株、H44/76株、4243株およびNZ98/254株とを用いて実施した、全血殺菌アッセイ(WBA)の結果を示す。組換えヒルジンを、抗凝血剤として添加した。被験菌株を接種した0、1、2、および3時間後において、接種された血液から試料を採取し、コロニー形成単位(CFU)/mlを決定した。ドナーが、これらの菌株に対する殺菌性抗体を欠いていたため、全血中で該菌株の各々を増殖させることにより、該ドナーが、これらの菌株に関して非免疫またはナイーブであることが示された。被験菌株に応じて、ドナーのうちの約13〜60%が非免疫であった(WelschおよびGranoff、2007、Clin Vaccine Immunol 14:1596〜1602)。
図2Bは、新鮮な全血と、NZ98/254株およびS3032株とを用いて実施した、ex vivo菌血症受動的防御アッセイ(PPA)の結果を示す。組換えヒルジンを、抗凝血剤として血液に添加した。1つの血清がPPAでは殺菌活性を有さなかった(陰性対照)のに対し、Neisseria属外膜小胞(OMV)ワクチンにより免疫化した対象に由来する他の血清は、SBA力価が陰性であったにもかかわらず、PPAアッセイでは細菌を死滅させた(陽性対照)。血清を熱不活化し、1:4の血清希釈率で全血へ添加した。被験菌株を接種した0および1.5時間後において、接種された血液から試料を採取し、CFU/mlを決定した。
保存血清に対するex vivo菌血症受動的防御アッセイ(PPA)
本開示の例示的なex vivo菌血症受動的防御アッセイ(PPA)を用いて、3成分ワクチン(5抗原ワクチン;「材料と方法」を参照されたい)を3回にわたり投与することにより免疫化した36例の健常成人に由来する、保存免疫化前血清および保存免疫化後血清をアッセイした。NZ989/254株およびS3032株に対するこれらの血清の殺菌活性は、「材料と方法」において説明した通りに実施した。これらの菌株は、血清の殺菌活性およびオプソニン作用活性に対して比較的耐性であった。各血清を、実施例2で同定した非免疫ドナーに由来する全血中で1:4に希釈した。非免疫ドナーに由来する新鮮な全血と、被験血清とを含む反応混合物中に被験菌株を接種した0および1.5時間後において試料を採取し、CFU/mlを決定した。NZ98/254株の場合、36例の免疫化前血清について、log10によるCFU/mlの平均変化は−0.12log10であり、これは、免疫化後に得られたそれぞれの血清に対する−1.0log10と比べて増殖を示す(P<0.001)。S3032株について、対応するlog10によるCFU/mlの変化は、免疫化後の−1.69に対して、免疫化前の−0.59であった(P<0.001)。
ex vivo菌血症受動的防御アッセイ(PPA)は再現可能である
PPAを用いて、1〜3カ月間にわたる異なる時点において、36例中14例の対象に由来する、保存免疫化前血清試料および保存免疫化後血清試料をアッセイした。全血の供給源は、実施例2で同定した非免疫ドナーであった。熱不活化血清の各々を、新鮮な全血中で、1:4に希釈した。14例の対象に由来する血清を、1〜14に標識するが、ここで、Aが免疫化前血清を示すのに対し、Bは免疫化後血清を示す。陽性のPPAとは、細菌接種の1.5時間後において、時点ゼロにおける陰性対照の力価と比較して、CFU/mlが0.5log10減少することとして定義する。図4、パネルAおよびBは、それぞれ、NZ98/254株およびS3032株を用いるPPAの結果を示す。各血清は、3回ずつアッセイした。S3032株に対する血清1Aを例外として、3回の個別の機会に実施された個別の実験において血清を調べたとき、その3回の各々について、結果は再現的であった。
3成分ワクチンを接種した個体に由来する血清に対する、ex vivo菌血症受動的防御アッセイ(PPA)
NZ98/254株に対するSBAおよびPPAを用いて、3成分ワクチンを接種した対象に由来する血清を調べた。PPAは、3回の個別の機会に実施された3つの個別の実験において実施した。SBA力価が1:4未満である対象は、PPAによりアッセイした。SBA力価が1:4未満である一部の対象は、NZ98/254株に対する抗Neisseria属殺菌性抗体を有することがPPAにより示されることを、図5AのパネルAは示す。SBA力価が1:4未満である一部の対象は、NZ98/254株に対する抗Neisseria属殺菌性抗体を有さないことがPPAにより示されることを、パネルBは示す。パネルCは、SBA力価が1:4以上である血清に対して、PPAによりアッセイされた殺菌活性の測定値である。パネルAをパネルCと比較することにより、log10変化の大きさが両方のSBA力価について同等であったため、PPAは、SBA力価が1:4未満の場合に殺菌活性が測定されることに加えて、SBA力価が1:4未満の場合にも殺菌活性が測定されることを示す。
S3032株に対するSBAおよびPPAを用いて、3成分ワクチンを接種した対象に由来する血清を調べた(図5B)。PPAは、3つの個別の実験において実施した。SBA力価が1:4未満であり、かつPPAが陽性である対象について、全血アッセイにおけるlog10によるCFU/mlの変化は、SBA力価が1:4以上の血清について観察された変化と同等の大きさであった(図5B;パネルAをパネルCと比較されたい)。
SBA、OPA、およびPPAの比較
3成分ワクチン(5抗原ワクチン;「材料と方法」を参照されたい)を3回にわたり投与することにより免疫化した36例の健常成人に由来する、保存免疫化前血清および保存免疫化後血清を、SBA、OPA、およびPPAによりアッセイした。各アッセイでは、血清を1:4に希釈した。陽性のSBA力価またはOPA力価とは、細菌接種の1時間後において、時点0における陰性対照の力価と比較して、CFU/mlが50%減少することとして定義した。陽性のPPAとは、細菌接種の1.5時間後において、時点ゼロにおける陰性対照の力価と比較して、CFU/mlが0.5log10減少することとして定義する。図6から明らかな通り、PPAは、SBAおよびOPAのいずれよりも高感度である。免疫化後血清において、陽性PPAは、被験株であるNZ98/254株およびS3032株のいずれに対しても、SBA力価が1:4以上の場合より2〜3倍高頻度であった。同様に、陽性PPAは、被験株であるNZ98/254株およびS3032株のそれぞれに対して、OPA力価が1:4以上の場合より1.5〜約2倍高頻度であった。ヒト補体およびヒトPMNにより測定したオプソニン作用性殺菌力価が1:4以上の場合は、SBA力価が1:4以上の場合より、約10%〜50%多くの免疫化後血清において検出された。したがって、オプソニン作用性殺菌活性の測定は、殺菌性抗体の検出について、血清殺菌活性より高感度でありうるが、オプソニン作用アッセイによる利点の増大は、所望されるほど大きくはなかった。

Claims (17)

  1. 生物学的試料中の殺菌性抗体を検出する方法であって、
    反応混合物中で、
    殺菌性抗体を含有することが疑われる生物学的試料、
    対象の生存病原性グラム陰性菌、及び
    対象の病原性細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない、非免疫ヒトドナーから得られる新鮮なヒト全血を混合するステップであって、
    ヒト生物学的試料が得られたヒトが非免疫ヒトドナーではなく、前記新鮮なヒト全血が、補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップ、及び
    前記グラム陰性菌の生存率を評価することにより、前記試料中の殺菌性抗体の存在または不在を検出するステップを含み、
    前記生物学的試料の存在下において前記グラム陰性菌の生存率が低下することが、前記試料が殺菌性抗菌抗体を含有することを示す方法。
  2. 前記生物学的試料が、ヒト血清である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記生物学的試料が、ヒト血漿である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記生物学的試料が、抗体分泌細胞の上清である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記生物学的試料が、マウス血清である、請求項1に記載の方法。
  6. 反応混合物中の前記生物学的試料が、免疫前生物学的試料であり、
    別個の反応混合物中で、
    殺菌性抗体を含有することが疑われる免疫後生物学的試料、
    対象の生存グラム陰性菌、及び
    対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血を混合するステップであって、前記免疫後試料と前記免疫前試料とが同じ対象から得られ、前記免疫後試料が前記対象に免疫原性組成物を投与した後で得られ、前記新鮮なヒト全血が非免疫ヒトドナーから得られ、ヒト生物学的試料が得られたヒトが非免疫ヒトドナーではなく、前記新鮮なヒト全血が補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップ、及び
    前記試料中の前記細菌の生存率を評価することにより、前記免疫前試料中および前記免疫後試料中の殺菌性抗体の存在または不在を検出するステップを含む、前記検出するステップをさらに含み、
    前記免疫前試料と比較した、前記免疫後試料中の殺菌性抗体の存在または不在が、前記対象に投与された免疫原性組成物の前記グラム陰性菌に対して殺菌性である抗体を誘発する能力を示す、請求項1に記載の方法。
  7. 前記グラム陰性菌がNeisseria属細菌であり、前記免疫原性組成物が、抗Neisseria属抗体を誘発することが意図される抗原を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記Neisseria属細菌が、Neisseria meningitidisである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記免疫前試料および前記免疫後試料が、それぞれ、免疫前血清試料および免疫後血清試料である、請求項6に記載の方法。
  10. 前記免疫前血清試料および前記免疫後血清試料が、前記混合するステップの前に熱不活化される、請求項7に記載の方法。
  11. 前記対象がヒトである、請求項6に記載の方法。
  12. 前記対象がマウスである、請求項6に記載の方法。
  13. ワクチン候補物質をスクリーニングする方法であって、
    第1の反応混合物中で、
    免疫原性組成物を含むワクチン候補物質を投与する前に対象から得られる免疫前生物学的試料、
    生存グラム陰性菌、及び
    対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血を混合するステップであって、前記新鮮なヒト全血が非免疫ヒトドナーから得られ、前記ヒト免疫前試料が得られるヒトが前記ワクチン候補物質が投与される対象ではなく、前記新鮮なヒト全血が補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有するステップ、及び
    第2の反応混合物中で、
    前記ワクチン候補物質を投与した後で前記対象から得られる免疫後試料、
    前記新鮮なヒト全血、及び
    前記生存グラム陰性菌を混合するステップ、及び
    前記細菌の生存率を評価することにより、前記免疫前試料および免疫後試料の各々における殺菌性抗菌抗体の存在または不在を検出するステップを含む方法。
  14. 前記免疫前試料および免疫後試料が、ヒト血清試料である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記グラム陰性菌が、Neisseria属細菌である、請求項13に記載の方法。
  16. 前記Neisseria属細菌が、Neisseria meningitidisである、請求項15に記載の方法。
  17. 殺菌性抗体を含有することが疑われる生物学的試料、
    対象の生存グラム陰性菌、及び
    対象の細菌に対して有効である検出可能な殺菌性抗体を含有しない新鮮なヒト全血を含み、前記新鮮なヒト全血が非免疫ヒトドナーから得られ、ヒト生物学的試料が得られたヒトが非免疫ヒトドナーではなく、前記新鮮なヒト全血が補体の活性化または補体活性に有意な影響を及ぼさない抗凝血剤を含有する、反応混合物。
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