JP2012239513A - Limb compression apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上肢及び/または下肢へのカフによる圧迫と解放を制御することで、患者の上肢及び/または下肢の虚血状態(圧迫状態)または潅流状態(解放状態)を制御する肢部圧迫装置に関するものである。 The present invention relates to limb compression for controlling an ischemic state (compressed state) or a perfusion state (released state) of a patient's upper limb and / or lower limb by controlling cuff compression and release to the upper limb and / or lower limb. It relates to the device.
虚血性疾患の治療において、心筋虚血による心筋細胞への影響を軽減させることは不可欠な課題である。早期の再潅流は心筋を保護するために重要であり、一般的には、血栓溶解剤を用いた処置等が行われる。また、最近では、アンギオによる血管造影を行い、虚血部位を観察しながらカテーテルを用いて再潅流を行うPTCAによる処置も行われている。 In the treatment of ischemic diseases, it is an indispensable problem to reduce the influence on myocardial cells due to myocardial ischemia. Early reperfusion is important for protecting the myocardium, and generally treatment with a thrombolytic agent is performed. Recently, angiography with angio is also performed, and PTCA treatment is performed in which reperfusion is performed using a catheter while observing an ischemic site.
早期の再潅流を実現するためのこれらの処置による効果は絶大であるが、一方で、心筋に対するダメージも大きい。具体的には、再潅流による心筋細胞への障害や炎症が発生することで、虚血障害部位が拡大してしまうといった問題(再潅流シンドローム)があり、治療上の大きな課題となっている。 While the effects of these treatments to achieve early reperfusion are enormous, the damage to the myocardium is also significant. Specifically, there is a problem (reperfusion syndrome) that the site of ischemic injury expands due to the occurrence of damage or inflammation to cardiomyocytes due to reperfusion, which is a major therapeutic issue.
この原因は、心筋細胞が産生する活性酸素にあり、再潅流に際しては、この産生を抑えることが重要となってくる。 This is due to the active oxygen produced by cardiomyocytes, and it is important to suppress this production during reperfusion.
これに対して、再潅流を行う前に、虚血発生部位から離れた部位、例えば、上腕部や下肢部の圧迫と解放を繰り返し、虚血状態と再潅流状態とを交互に遷移させることで、虚血発生部位である心筋に対して害を与える活性酸素の発生を抑制する遠隔部短時間反復虚血法が提案されている。 On the other hand, before reperfusion, by repeatedly pressing and releasing the part away from the ischemic site, for example, the upper arm and lower limbs, the ischemic state and the reperfusion state are alternately changed. In addition, a remote short-term repeated ischemia method has been proposed that suppresses the generation of active oxygen that harms the myocardium, which is the site of ischemia.
遠隔部短時間反復虚血法によれば、反復刺激により細胞内媒介物質が細胞内変異、または細胞間変異を起こし、活性酸素の発生に寄与する酵素であるキナーゼの誘導が抑えられる。また、心筋細胞のATPの代謝を抑え、心筋細胞内のミトコンドリアの機能を調整することで細胞活性が抑えられ、これにより、活性酸素の産生を抑えることができる。 According to the remote short-term repeated ischemia method, the intracellular mediator undergoes intracellular mutation or intercellular mutation by repeated stimulation, and the induction of kinase, which is an enzyme that contributes to the generation of active oxygen, is suppressed. In addition, cell activity can be suppressed by suppressing ATP metabolism in cardiomyocytes and adjusting the function of mitochondria in the cardiomyocytes, thereby suppressing the production of active oxygen.
そして、このような再潅流シンドロームを抑制するための遠隔部短時間反復虚血法を実現する装置として、従来より、肢部圧迫装置が提案されている。具体的には、下記特許文献1において、虚血時間や潅流時間、虚血圧力等を任意に設定可能な肢部圧迫装置が提案されている。そして、同文献において提案されている肢部圧迫装置によれば、患者の状態に応じて、適切な虚血時間や潅流時間、虚血圧力を設定することが可能となる。
Conventionally, a limb compression device has been proposed as a device that realizes a remote short-term repeated ischemia method for suppressing such reperfusion syndrome. Specifically,
一方で、上述のような肢部圧迫装置を用いて肢部の圧迫と解放を繰り返すことで、患者の肢部の虚血状態と潅流状態とを制御するためには、肢部に対して、カフ部が適切に装着され、適切な虚血圧力で圧迫することが前提となる。特に、虚血時の圧迫圧力が過大になると、患者への負担が増大するので、確実に回避しなければならない。特に、電気的(電磁、静電)ノイズや振動により、或いは、制御用CPUの暴走などにより、カフ圧を制御できなくなるような状況に陥った場合、異常加圧の発生が懸念される。したがって、たとえこのような状況に陥ったとしても、規定値(例えば350mmHg)以上にカフ圧力が上昇しないようにして、異常加圧の発生を確実に阻止できるような安全機構が要望されている。 On the other hand, in order to control the ischemic state and perfusion state of the patient's limb by repeating the compression and release of the limb using the limb compression device as described above, for the limb, It is assumed that the cuff is properly attached and is compressed with an appropriate ischemic pressure. In particular, if the compression pressure at the time of ischemia becomes excessive, the burden on the patient increases, so it must be avoided reliably. In particular, there is a concern that abnormal pressurization may occur when the cuff pressure cannot be controlled due to electrical (electromagnetic or electrostatic) noise or vibration or runaway of the control CPU. Therefore, there is a demand for a safety mechanism that can prevent the occurrence of abnormal pressurization by preventing the cuff pressure from increasing beyond a specified value (for example, 350 mmHg) even in such a situation.
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、患者に対して遠隔部短時間反復虚血法による処置を施す肢部圧迫装置において、カフ圧を確実に規定値に制限するようにして、患者に対してより安全な肢部圧迫装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and in a limb compression device that performs treatment by remote short-term repeated ischemia for a patient, the cuff pressure is surely limited to a specified value, An object is to provide a safer limb compression device for a patient.
上記の目的を達成するために、本発明に係る肢部圧迫装置は以下のような構成を備える。即ち、
肢部に巻かれるカフ部が着脱可能に接続され、当該カフ部への送気及び当該カフ部からの排気を制御することで、肢部の圧迫と解放を、予め定められたサイクル数、繰り返す肢部圧迫装置であって、
前記カフ部に送気することで前記カフ部を加圧する加圧手段と、
前記カフ部の排気を行う排気手段と、
前記肢部の圧迫と解放を予め定められたサイクル数だけ繰り返すように前記加圧手段と前記排気手段とを制御する制御手段と、
前記制御手段とは独立して動作し、前記カフ部による異常加圧を防止する防止手段とを備える。
In order to achieve the above object, a limb compression apparatus according to the present invention has the following configuration. That is,
A cuff wound around the limb is detachably connected, and the compression and release of the limb is repeated a predetermined number of cycles by controlling the air supply to the cuff and the exhaust from the cuff. A limb compression device,
A pressurizing means for pressurizing the cuff part by supplying air to the cuff part;
Exhaust means for exhausting the cuff part;
Control means for controlling the pressurizing means and the exhaust means so as to repeat the compression and release of the limbs by a predetermined number of cycles;
And a prevention means that operates independently of the control means and prevents abnormal pressurization by the cuff portion.
本発明によれば、患者に対して遠隔部短時間反復虚血法による処置を施す肢部圧迫装置において、より確実に異常加圧の発生を防止できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, generation | occurrence | production of abnormal pressurization can be prevented more reliably in the limb compression apparatus that performs treatment by remote short-term repeated ischemia on a patient.
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[第1の実施形態]
1.肢部圧迫装置の外観構成
はじめに、本発明の一実施形態に係る肢部圧迫装置100の外観構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る肢部圧迫装置100の外観構成を示す図である。
[First Embodiment]
1. First, the external configuration of the
図1において、101はハウジングであり、側面には、右下肢部、左下肢部、右上腕部、左上腕部にそれぞれ巻き回される不図示のカフ部が取り付けられたカフチューブ111〜114を接続するためのエアコネクタ121に接続されている。エアコネクタ121は、肢部圧迫装置100内の空気配管と連結するための、カフチューブと連通するカフチューブ先端部122を有している。また、後述するように、エアコネクタ121は各カフ部のカフサイズに応じた抵抗値を有する抵抗器124が内蔵されており、エアコネクタ121は、抵抗器124と肢部圧迫装置100との電気的な接続を可能とするコンタクトピン123を有する。なお、各カフ部、これと接続される接続センサ及びカフチューブ、圧力変換部、制御部は、独立して動作するカフ系を構成し、本実施形態では、4つのカフ系が設けられている。なお、カフ系は、必ずしも4つ設ける必要はない。
In FIG. 1,
102は遠隔部短時間反復虚血処理(以下、RICM処理)の開始/停止を指示するためのスイッチであり、1回の押圧により処理が開始され、再度の押圧により処理が停止するよう構成されている。103は表示部であり、RICM処理を実行するための各種設定値や、実行中の状態等が表示される。なお、表示部103に表示される表示画面の詳細は後述する。
108は操作入力部であり、4つのカフ系(カフチューブ111〜114)のいずれかの系に対応した情報への切り替えや、虚血期間や潅流期間の長さである虚血時間/潅流時間の設定、虚血圧力の手動設定を行うためのスイッチを有する。カフ切り替えスイッチ104は、4つのカフ系のいずれの情報を表示部103に表示するかを切り替えるためのスイッチである。表示部103には各カフ系の異常情報、カフ圧力値、虚血圧力値などが表示される。そして、たとえば、カフ切り替えスイッチ104を押すたびに、カフチューブ112のカフ系→カフチューブ113のカフ系→カフチューブ114のカフ系→カフチューブ114のカフ系→カフチューブ111のカフ系…のように、表示部103に表示されるカフ系が切り替わる。ここで、虚血とは、カフ等で所定以上の圧力で押圧されて血流が流れてない状態である。
設定スイッチ105は、押すたびに設定項目を虚血時間→潅流時間→虚血圧力→サイクル数→虚血時間のように順に切り替えるのに用いられるスイッチである。設定値増減スイッチ106,107は、設定スイッチ105により選択された項目(虚血時間/潅流時間/虚血圧力/サイクル数)の設定値を増減するのに用いられるスイッチである。
The
上述のように、カフチューブ111,112,113,114のそれぞれの先端部分には、エアコネクタ121が設けられている。エアコネクタ121には、エア接続のためのカフチューブ先端部122と、カフサイズ検出用のコンタクトピン123が設けられている。カフチューブ先端部122はカフチューブと連通した空気配管であり、肢部圧迫装置100のコネクタ部401(図4)と接続される。カフサイズ検出用部コンタクトピン123には、カフサイズに応じた抵抗値(本例では、Sサイズ:100Ω、Mサイズ:1KΩ、Lサイズ:10KΩ)を有する抵抗器124が電気的に接続されており、後述のカフ検出部408によるサイズ検出に利用される。
As described above, the
2.表示画面の構成
次に、表示部103に表示される表示画面の一例について説明する。図2は、表示部103に表示される表示画面の一例を示す図であり、カフ切り替えスイッチ104により選択された一つのカフ系に関わる異常情報(ポンプ異常,カフ異常)、カフ圧力値、虚血圧力値などを示している。従って、図2に示す異常情報表示、カフ圧力値、虚血圧力値は、4つのカフ系のそれぞれについて独立したものである。
2. Configuration of Display Screen Next, an example of the display screen displayed on the
図2において、201は設定された虚血時間、潅流時間を表示する表示領域であり、202は設定された虚血圧力を表示する表示領域である。また、203は虚血中であることを示す表示領域であり、虚血中に点灯する(以下、虚血中表示203)。204は潅流中であることを示す表示領域であり、潅流中に点灯する(以下、潅流中表示204)。205は残時間表示領域であり、虚血中であれば、虚血中表示203の点灯とともに虚血期間が完了するまでの残時間を表示し、潅流中であれば、潅流中表示204の点灯とともに潅流期間が完了するまでの残時間を表示する。
In FIG. 2, 201 is a display area for displaying the set ischemic time and perfusion time, and 202 is a display area for displaying the set ischemic pressure.
206は残りのサイクル数を表示する残サイクル数表示領域である。なお、本実施形態に係る肢部圧迫装置は、虚血・潅流を1サイクルとして、4サイクル分動作した後に、自動的に停止するように構成されている。また、サイクル数は、RICMにおける反復を実施すべき所定回数であり、以下の説明では「4回」とするが、上述したように操作入力部108の操作によりユーザ設定が可能なものである。
207は現在のカフ圧力値を表示するカフ圧力表示領域である。なお、カフ部は、右下肢部用、左下肢部用、右上腕部用、左上腕部用の4種類が接続されるが、いずれのカフ部のカフ圧力値を表示するかは、上述したように、カフ切り替えスイッチ104の操作により表示対象のカフ系を切り替えることで選択することができる。表示領域212には、情報が現在表示されているカフ系の番号が表示される。208は使用可能回数表示領域であり、肢部圧迫装置100に搭載された電池(後述)の残量と、1サイクルの虚血状態と潅流状態を繰り返した場合の消費電力とに基づいて算出された使用可能回数を表示する(図6のフローチャートにより詳述する)。
ポンプ異常表示210は、エア漏れおよび肢部圧迫装置100の不具合を検出した場合(ポンプ或いはカフの異常、カフの装着異常等を示す)に点灯し、その旨をユーザに報知する。また、カフ異常表示209は、カフの装着を検出できない場合に点灯し、その旨をユーザに報知する。電池残量不足表示211は、電池残量が1サイクルの虚血動作を実行することもできない程度に減ってしまった場合に点灯する。
The
3.肢部圧迫装置の使用態様
次に、肢部圧迫装置100の使用態様について説明する。図3は、肢部圧迫装置100を用いて、患者に対して、遠隔部短時間反復虚血法による処置を施す様子を示した図である。
3. Usage Mode of Limb Compression Device Next, a usage mode of the
図3に示すように、カフチューブ111の先端には左下肢部用のカフ部302が取り付けられており、図3の例では、左足大腿部に巻き回されている。また、カフチューブ112の先端には右下肢部用のカフ部301が取り付けられており、図3の例では、右足大腿部に巻き回されている。
As shown in FIG. 3, a
同様に、カフチューブ113の先端には、左上腕部用のカフ部303が取り付けられており、患者の左上腕部に巻き回されている。また、カフチューブ114の先端には右上腕部用のカフ部304が取り付けられており、患者の右上腕部に巻き回されている。
Similarly, a
このように、本実施形態に係る肢部圧迫装置100では、患者の四肢をカフ部301〜304を用いて空気圧で圧迫できるように構成されている。
As described above, the
4.肢部圧迫装置の機能構成
次に、肢部圧迫装置100の機能構成について説明する。図4は、肢部圧迫装置100の機能構成を示す図である。図4に示すように、肢部圧迫装置100は、圧力制御ユニット400〜430、制御部440、電源部450、不揮発性メモリ460、上述した操作部108や表示部103を有する。制御部440は、マイクロコンピュータなどのCPU、CPUにより実行される装置全体の制御プログラムや各種データを記憶するROM、ワークエリアとして測定データや各種データを一時的に記憶するRAM、などを備え、圧力制御ユニット400〜430を一括して管理する。
4). Functional configuration of limb compression device Next, the functional configuration of the
圧力制御ユニット400〜430は、圧力制御対象であるカフ部(301〜304)の数に対応した数だけ設けられており、各処理フローにおいて処理・判断を行なう制御部440からの指示に基づいて、各カフ部ごとに別々に圧力制御できるよう構成されている。なお、各圧力制御ユニット400〜430は同様の構成を有することから、以下では、カフ部301の圧力制御を行う圧力制御ユニット400について説明する。
The
圧力制御ユニット400において、401はコネクタ部であり、カフ部301が取り付けられているカフチューブ111のエアコネクタ121が着脱可能に接続される。408は定電流源を備えたカフ検出部であり、カフチューブ111のエアコネクタ121(コンタクトピン123)が接続された場合にこれを検知し、制御部440に送信する。
In the
なお、コネクタ部401に接続される、カフチューブ111のコネクタ部401には、エアの接続機能の他に、カフが接続されているかいないか、また、接続されたカフのサイズの情報を圧力制御ユニット400に入力できる機能を有している。カフ検出部408の一例を以下に説明する。カフサイズの情報の入力には、カフのサイズを記号化して記録した不揮発メモリ、3接点のコネクタのオープン、ショート、または、1線をコモンとする4接点を用いたオープン、ショートなども考えられるが、本実施形態では、2端子でコネクタの小型化を可能にし、且つ、多品種のカフに適用可能な方法として以下の構成を用いる。すなわち、接続されたカフ部301のサイズに対応する抵抗値を有する抵抗器124をカフチューブ111のエアコネクタ121に具備する。そして、エアコネクタ121がコネクタ部401に接続された際に、カフ検出部408としての接続センサ(抵抗器接続端子)にコンタクトピン123を介して接続するよう構成されているものとする。これにより、制御部440では、この抵抗器124に所定電流(例えば100μA程度)を流して得られる値(例えば電圧値)に基づいて、カフ部301の接続の有無に加え、接続されたカフ部301のサイズを識別することができる。なお、カフサイズを示す抵抗器はカフ部のカフ帯に設けられるようにしてもよい。
In addition to the air connection function, whether or not the cuff is connected to the
402は圧力変換器であり、空気配管を介してコネクタ部401に接続されている。定電流源を備えた圧力変換器402では、カフ部301内の空気圧を検出し、電気信号に変換する。403は異常加圧検出部であり、圧力変換器402より出力された電気信号を増幅し、カフ圧力信号として制御部440に送信するとともに、異常圧力を検出した場合には排気弁404、ポンプ406を電気的にオフとし、排気弁404の解放とポンプ406の停止を行う。この異常加圧検出部403は、ソフトウエアを介さない、異常加圧に対する電気的な安全装置として機能する。なお、異常加圧検出部403の構成、安全装置としての機能構成は図5により後述する。
404は排気手段である排気弁であり、空気配管を介してコネクタ部401に接続されている。排気弁404は、虚血状態(圧迫状態)から潅流状態(解放状態)へと遷移させる場合に、カフ部301内の空気を急速排気するために用いられる。406は加圧手段であるポンプであり、空気配管を介してコネクタ部401に接続されており、カフ部301内のカフ袋に送気する。カフの異常加圧を防止する防止手段としてのリリース弁405は、カフ部301が設定圧力以上(本実施形態では350±20mmHg程度)以上になった場合に外部と連通する弁機構として用いられる。従って、リリ−ス弁405は、350±20mmHg程度の開放圧に設定されている。このリリ−ス弁405により、カフ部301で開放圧以上に圧力が上昇することを抑えることができるので、リリ−ス弁405はカフ部301における異常加圧に対する機械的な安全装置として機能する。
図9にリリ−ス弁の実施形態を述べる。図9(a)において、カフコネクタ部401に接続されている管路705の開口部707が、ゴム製の弁702により、天板703を支点とした付勢部材としてのバネ(コイルバネ)701により圧接されている。天板703は例えば4点の支持部704で支えられており、支持部704の梁強さとバネ701のバネ圧縮力により、管路内圧が350mmHgを超えると、天板703の支持部704が折れ、ゴム弁702の圧接が開放され、隙間706を経て管路内圧を大気圧に開放するように動作する。このように、リリ−ス弁405は、加圧手段と排気手段とを制御する制御手段とは独立して動作するようになっている。尚、バネ701は天板703はり強度のバラツキを補正する作用も兼ねる。
FIG. 9 illustrates an embodiment of a release valve. In FIG. 9A, an
図9(b)は、他の実施形態を示すもので、リリース弁として逆止弁751を利用したもので、所定の開放圧となるように先端部752にスリット753(切れ目)を設けている。逆止弁751の先端部752の反対側はカフコネクタへ接続される管路を形成している。逆止弁751を利用することで、カフの異常圧を防止するためのリリース弁の構造が簡単で安価なものになる。
FIG. 9B shows another embodiment, which uses a
制御部440には、後述する遠隔部短時間反復虚血処理を実行するためのプログラムが格納されており、操作部108からの指示や異常加圧検出部403からの出力に基づいて、排気弁404、ポンプ406、表示部103等を制御する。A/D変換器441−1は圧力変換器402からの圧力値信号をデジタル値に変換し、カフ部301の圧力値Pを取得する。また、A/D変換器441−2は、カフ検出部408からの信号(カフサイズに応じた電圧)をデジタル値に変換する。
The
450は電源部であり、取り換え可能な単1形,単2形,単3形等のアルカリ乾電池からなる1次電池を装着可能に構成されている。なお、制御部440では、遠隔部短時間反復虚血処理時の電源部450の消費電流及び電池電圧を監視し、消費電力を算出する機能が備えられている。また、算出された消費電力を積算し、積算消費電力を算出する機能が備えられているものとする(図7、図8のフローチャートにより後述する)。使用するアルカリ乾電池の放電特性のバラツキを防止するために、必ず、使用期限内のもので、未使用で、指定された製造メーカのものを使用するようにする。
460は不揮発性メモリであり、遠隔部短時間反復虚血処理において取得された情報であって、電源のON/OFFに関わらず保持されるべき情報を記憶する。本実施形態に係る肢部圧迫装置100では、不揮発性メモリ460には、電源部450におけるこれまでの積算消費電力が記憶される(図8)。また、虚血状態と潅流状態とが1サイクル実行された場合に電源部450において消費される消費電力(設計値)が、接続可能なカフ部のサイズと対応付けて記憶されている。
図5は、異常加圧検出部403の回路構成例を示す図である。増幅器421は、圧力変換器402からの圧力値(カフ部の圧力値)に応じた信号を増幅し、増幅した信号をローパスフィルタ422と比較器423に提供する。ローパスフィルタ(LPF)422は、増幅器421で増幅した圧力値の信号からノイズを除去し、ノイズ除去後の信号を制御部440に提供する。比較器423は、定電圧ダイオード424により得られる電圧値と増幅器421から出力される電圧値をと比較する。カフ部の圧力値が320mmHg以上になると比較器423の出力がハイ(H)に、320mmHg未満の場合は比較器423の出力がロー(L)となるように定電圧ダイオード424の電圧値(降伏電圧)が設定されている。即ち、比較器423からは、カフ部の圧力値が設定圧力値以上になると(本例では350mmHg)異常出力“L”が、それ以外では正常出力“H”が出力されることになる。
FIG. 5 is a diagram illustrating a circuit configuration example of the abnormal
排気弁404にはドライバ427(本例では、トランジスタ、FETなどのスイッチング素子)が接続され、ドライバ427がオン状態になることでノーマルオ−プンタイプの排気弁404が通電され、弁が閉鎖される。制御部440からの駆動信号と比較器423の出力は、ANDゲート425に入力され、ANDゲート425の出力がドライバ427に接続されている。その結果、比較器423から正常出力(H)が出力され、且つ、制御部440から駆動指示(H)が出力されている間、ANDゲート425の出力はハイ(H)になり、ドライバ427のスイッチング素子がオンし、排気弁404が駆動されて弁が閉鎖状態となる。比較器423から異常出力(L)が出力されると、制御部440の出力に関わらずANDゲート425の出力はLとなり、ドライバ427のスイッチング素子がオフとなる。その結果、排気弁404への電源供給が遮断され、排気弁404は非駆動状態、すなわち弁が開状態、となる。
A driver 427 (in this example, a switching element such as a transistor or FET) is connected to the
ポンプ406にはドライバ428が接続され、ドライバ428がオン状態になることで通電され、ポンプ406が駆動する。制御部440からの駆動信号と比較器423の出力は、ANDゲート426に入力され、ANDゲート426の出力がドライバ428に接続されている。その結果、比較器423から正常出力(H)が出力され、且つ、制御部440から駆動指示(H)が出力されている間、ANDゲート426の出力はハイ(H)になり、ドライバ428のスイッチング素子がオンし、ポンプ406が駆動する。一方、比較器423から異常出力(L)が出力されると、制御部440の出力に関わらずANDゲート426の出力はLとなり、ドライバ428のスイッチング素子がオフとなる。その結果、ポンプ406への電源供給が遮断されて、ポンプ406は停止する。
A
5.遠隔部短時間反復虚血処理の流れ
次に、肢部圧迫装置100の制御部440において実行される遠隔部短時間反復虚血処理の流れについて説明する。図6は、肢部圧迫装置100の制御部440において実行される遠隔部短時間反復虚血処理の流れを示すフローチャートである。カフ部301〜304がコネクタ部を介して肢部圧迫装置100に接続され、スイッチ102が押され、肢部圧迫装置100の電源がONされると、図6に示すフローチャートが実行される。
5. Flow of Remote Short-Time Repeated Ischemia Processing Next, the flow of remote short-time repeated ischemia processing executed by the
コネクタ部401にカフ部301のエアコネクタ121が接続された状態では、該カフ部301側のエアコネクタ121内に設けられた抵抗器124とカフ検出部408とが接続しているため、ステップS501〜S503では、制御部440が、該カフ部301側のエアコネクタ121内に設けられた抵抗器124の抵抗値を検出する。
In a state where the
ステップS501では、検出された抵抗値が、所定値、例えば100±10Ωであるか否かを判定する。ステップS501において、所定値(100±10Ω)と判定された場合には、ステップS504に進む。ステップS504では、コネクタ部401に接続されたカフ部301のサイズがSサイズであると判断し、加圧時の加圧時間の判定基準となる規定値を“レベル1”に設定する。一方、ステップS501において、抵抗値が所定値(100±10Ω)でないと判定された場合には、ステップS502に進む。
In step S501, it is determined whether or not the detected resistance value is a predetermined value, for example, 100 ± 10Ω. If it is determined in step S501 that the predetermined value (100 ± 10Ω), the process proceeds to step S504. In step S504, it is determined that the size of the
ステップS502では、検出された抵抗値が、所定値、例えば、1K±100Ωであるか否かを判定する。ステップS502において、所定値(1K±100Ω)であると判定された場合には、ステップS505に進む。ステップS505では、コネクタ部401に接続されたカフ部301のサイズがMサイズであると判断し、加圧時の加圧時間の判定基準となる規定値を“レベル2”に設定する。一方、ステップS502において、抵抗値が所定値(1K±100Ω)でないと判定された場合には、ステップS503に進む。
In step S502, it is determined whether or not the detected resistance value is a predetermined value, for example, 1K ± 100Ω. If it is determined in step S502 that the value is the predetermined value (1K ± 100Ω), the process proceeds to step S505. In step S505, it is determined that the size of the
ステップS503では、検出された抵抗値が、所定値、例えば、10K±1KΩであるか否かを判定する。ステップS503において、所定値(10K±1KΩ)であると判定された場合には、ステップS506に進む。ステップS506では、コネクタ部401に接続されたカフ部301のサイズがLサイズであると判断し、加圧時の加圧時間の判定基準となる規定値を“レベル3”に設定する。一方、ステップS503において、抵抗値が所定値(10K±1KΩ)でないと判定された場合には、ステップS520に進む。ステップS520では、カフが未接続であると判定する。
In step S503, it is determined whether or not the detected resistance value is a predetermined value, for example, 10K ± 1KΩ. If it is determined in step S503 that the value is the predetermined value (10K ± 1KΩ), the process proceeds to step S506. In step S506, it is determined that the size of the
なお、ステップS504〜S506において設定される規定値は、カフ部の圧力値が60mmHgへ上昇するまでの制限時間であり、カフ部のサイズと対応付けて、制御部440内のメモリに予め記憶されている。制御部440では、判定したカフ部301のサイズに対して、当該対応関係をもとに規定値を読み出し、これにより、上記加圧時間の判定基準を設定する(なお、カフ部のサイズが大きいほど、規定値により特定される加圧時間が長くなるように設定されるものとする)。
The specified value set in steps S504 to S506 is a time limit until the pressure value of the cuff part increases to 60 mmHg, and is stored in advance in the memory in the
ステップS507において、制御部440は、各カフ系のカフ検出部408が出力した値(抵抗値)に基づいて、肢部圧迫装置100に接続されている各カフ部のサイズ及び接続されているカフ部の個数を識別する。ステップS508において、制御部440は、不揮発性メモリ460に、接続されたカフ部のサイズと対応付けて記憶された消費電力のうち、ステップS507において識別されたカフ部のサイズに対応する消費電力についての情報を当該不揮発性メモリ460から読み出す。そして、当該読み出した消費電力を接続されているカフ部の個数により加算して、1回の虚血/潅流動作に必要な予測消費電力を算出する。すなわち、不揮発性メモリ460には、各カフサイズについて1回の虚血/潅流に必要な消費電力が記憶されており、制御部440は、圧力制御ユニット400,410,420,430のそれぞれのカフ検出部408からのカフサイズの検出結果に基づいて、現在装着されているカフの全体で必要となる消費電力を算出し、これを予測消費電力とする。
In step S507, the
ステップS509において、制御部440は、不揮発性メモリ460に記憶された積算消費電力SPを読み出し、電源部450の電池の初期容量に係数(例えば、0.8)をかけることにより得られた値から、当該読み出した積算消費電力を差し引くことで、電源部450の電池の残量を算出する。そして、電池の残量を予測消費電力で除算することで、現状の電源部450により動作可能なサイクル数(以下、動作可能回数)YNを得る。ステップS510において、制御部440は、ステップS509で算出された動作可能回数YNが1より小さいか否かを判定する。動作可能回数YNが1より小さい場合は、ステップS521に進み、電池残量不足表示211を点灯する。なお、ステップS510では、設定されたサイクル回数とYNとを比較するようにしてもよい。この場合、設定されたサイクル回数よりも動作可能回数YNが小さい場合に電池残量不足表示211が点灯することになる。その場合、後述のステップS511の、予測使用回数の表示を実行するようにしてもよい。このようにすれば、例えば、予測使用回数が「2」で電池残量不足表示211が点灯した場合、サイクル回数を「2」に設定して肢部圧迫装置100を動作させることができる。
In step S509, the
動作可能回数YNが1以上の場合には、ステップS511に進み、制御部440は、動作可能回数YNを、表示部103の使用可能回数表示領域208に表示する。なお、使用可能回数表示領域208での使用可能回数の表示をカラー液晶で行い、使用可能回数が5回までは緑色、使用可能回数が3〜4回では橙色、使用可能回数が1〜2回では赤色で、点灯または点滅するようにしてもよい。
When the operable number of times YN is 1 or more, the process proceeds to step S511, and the
このように制御部440では、ポンプ406の駆動を開始する前に、電池の残量を確認し、カフ部のサイズや個数に応じた過去の実際の消費電力に基づいて、処置の実行可否を判断する。これにより、電池切れにより処置が途中で中断されてしまうといった事態を回避することが可能となる。
As described above, the
ステップS512で初期設定を行う。より具体的には、初期圧力としてゼロを設定するとともに、各種タイマ(加圧時間を計測するタイマ、虚血時間または潅流時間を計測するためのタイマ)をリセットする。更に、ステップS513において、制御部440は、異常加圧検出部403より出力されたカフ圧力値の受信を開始し、表示部103のカフ圧力表示領域207に表示する。そして、カフ部による加圧、虚血を開始するべく処理は図7のステップS601へ進む。
Initial setting is performed in step S512. More specifically, zero is set as the initial pressure, and various timers (timer for measuring pressurization time, timer for measuring ischemic time or perfusion time) are reset. Further, in step S 513, the
図7は、本実施形態による加圧から虚血期間の処理を説明するフローチャートである。ステップS601において、制御部440は、電源部450の消費電流及び電池電圧の記録を開始する。ステップS602において、制御部440は、排気弁404を全閉し、ステップS603において、ポンプ406を起動し、ステップS604において加圧タイマ(t1)をスタートさせる。
FIG. 7 is a flowchart for explaining processing from pressurization to ischemic period according to the present embodiment. In step S601, the
ステップS605、S606において、制御部440は、虚血圧力よりも低い所定の圧力値(本例では60mmHg)に到達するまでに加圧タイマのタイマ値が規定値により特定される加圧時間以上となったか否かを判定する。なお、この時の規定値には、ステップS504〜S506において設定された規定値が用いられる。このように加圧タイマがカフサイズごとに予め定められた規定値に到達する前にカフ部の圧力値Pが60mmHgを超えると処理はステップS607に進む。そうでなければ、処理はステップS631へ進む。ステップS631において、制御部440は、ポンプ406を停止させ、ステップS632において排気弁404を全開させる。更に、ステップS633において、制御部440は、ポンプ異常表示210を点灯する。
In steps S605 and S606, the
このように、カフ部301のサイズに応じて、加圧時の加圧時間を特定するための規定値を変更し、虚血圧力値よりも低い所定の圧力値に到達するまでの時間とカフ部301のサイズに応じた加圧時間と対比させる構成とする。この結果、カフ部の加圧に時間がかかった場合でも、カフ部301のサイズが大きいことに起因するのか、カフ部301の装着状態に不備があることに起因するのかを識別することが可能となり、カフ部301の装着状態の不備を精度よく検出できる。また、例えば60mmHgまで加圧するのに要する時間で判断するため、カフ部301の装着状態の不備を迅速に検出することが可能となる。
In this manner, the specified value for specifying the pressurization time during pressurization is changed according to the size of the
また、通常、ポンプが駆動し続ける状態になることを防ぐ目的で、ステップS607、S608において、制御部440は、加圧タイマのタイマ値が規定値により特定される加圧時間以上になる前に、カフ部の圧力値Pが設定された虚血圧力に到達したかどうかを判定する。規定値により特定される加圧時間内に圧力値Pが虚血圧力に到達しなかった場合は、ステップS631へ進み、異常が発生したとして本処理を終了する。他方、規定値により特定される加圧時間内に圧力値Pが虚血圧力に到達すると、処理はステップS609以降の、虚血期間の処理へ進む。なお、ステップS607で用いられる規定値は、カフ部のサイズごとに設定されてもよいし、全サイズに共通の値としてもよい。また、ステップS608で用いられる虚血圧力値は、上述した操作部108の操作によりユーザ設定が可能であるが、その最大設定値は310mmHgとなっており、異常加圧が実施されるような虚血圧力を設定することができないようにしている。
In general, in order to prevent the pump from continuing to be driven, in steps S607 and S608, the
ステップS609において、制御部440は、ポンプ406を停止させ、ステップS610において、虚血時間を計測するための虚血タイマ(t2)をスタートさせる。そして、ステップS611において、制御部440は、表示部103の虚血中表示203を点灯させ、虚血中であることをユーザに報知する。ステップS612において、制御部440は、虚血タイマのタイマ値(t2)に基づいて、表示部103の残時間表示領域205に虚血状態が完了するまでの残時間を表示することを開始する。なお、残時間は、設定された虚血時間から、虚血時間を計測するためのタイマのタイマ値を差し引くことで算出する。
In step S609, the
ステップS613では、虚血時間を計測するためのタイマのタイマ値が、予め設定されている虚血時間以上となったか否かを判定する。ステップS613において、虚血時間を計測するためのタイマのタイマ値が、設定された虚血時間以上になるのを待つ。なお、ステップS613において虚血時間が経過するのを待つ間、カフ部の圧力値Pを監視し、その増減に応じて排気弁404による定速排気(微速排気)、ポンプ406による微速加圧を実施して、カフ部の圧力値Pを虚血圧力値に維持するようにしてもよい。ステップS613において、虚血タイマのタイマ値(t2)が、設定された虚血時間以上になったと判定された場合には、制御部440は、ステップS614において表示領域203を消灯する。その後、図8のステップS701以降に示される潅流期間の処理を開始する。
In step S613, it is determined whether or not the timer value for measuring the ischemic time is equal to or greater than a preset ischemic time. In step S613, it waits for the timer value of the timer for measuring the ischemia time to be equal to or greater than the set ischemia time. While waiting for the ischemic time to elapse in step S613, the pressure value P of the cuff portion is monitored, and constant speed exhaust (slow exhaust) by the
ステップS701において、制御部440は、排気弁404を全開とし、異常加圧検出部403より出力されるカフ圧力値Pが15mmHg以下となるのを待つ。ステップS702において、カフ圧力値Pが、15mmHg以下になったと判定された場合には、制御部440は、潅流時間を計測するための潅流タイマ(t3)をスタートさせる(ステップS703)とともに、潅流中表示204を点灯させ(ステップS704)、ユーザに対して潅流中であることを報知する。更に、ステップS705において、制御部440は、潅流タイマのタイマ値に基づいて、表示部103の残時間表示領域205に潅流状態が完了するまでの残時間を表示することを開始する。なお、残時間は、予め設定されている潅流時間から、潅流時間を計測するためのタイマのタイマ値を差し引くことで算出する。
In step S701, the
ステップS706では、潅流タイマのタイマ値(t3)が、予め設定されている潅流時間に達するのを待つ。潅流タイマのタイマ値(t3)が、予め設定されている潅流時間に到達すると、処理はステップS707に進む。こうして、潅流タイマのタイマ値(t3)が予め設定されている潅流時間以上になると、制御部440は、潅流中表示204を消灯し(ステップS707)、サイクル数Sをインクリメントする(ステップS708)。なお、サイクル数Sのカウント値には、初期値としてゼロが入力されているものとする。更にステップS709において、制御部440は、表示部103の残サイクル数表示領域206に残サイクル数を表示する。なお、残サイクル数は予め定められた、あるいはユーザにより設定されたサイクル数(本例では4とする)から、ステップS708でカウントされた現在のサイクル数Sを差し引くことで算出される。
In step S706, it waits for the timer value (t3) of the perfusion timer to reach a preset perfusion time. When the timer value (t3) of the perfusion timer reaches the preset perfusion time, the process proceeds to step S707. Thus, when the timer value (t3) of the perfusion timer becomes equal to or longer than the preset perfusion time, the
ステップS710において、制御部440は、カウントされたサイクル数Sが、予め定められたサイクル数=4より大きいか否かを判定し、4未満であると判定された場合には、処理をステップS602に戻す。一方、サイクル数Sが4以上であると判定された場合には、遠隔部短時間反復虚血処理を終了し、処理をステップS711に進める。
In step S710, the
ステップS711において、制御部440は、ステップS601で記録が開始された消費電流及び電池の電圧とに基づいて、今回の全サイクル分の消費電力を算出する。そして、制御部440は、不揮発性メモリ460に記憶されているそれまでの積算消費電力SPに、算出された消費電力を加算して、積算消費電力SPを更新する。ステップS712において、制御部440は、ステップS711において更新された積算消費電力SPを、不揮発性メモリ460に記憶する。なお、積算消費電力SPは、電源部450において電池が交換された際にリセットされる。
In step S711, the
以上のような、本実施形態の肢部圧迫装置100においては、虚血のためのカフ部の加圧において以下のような、異常加圧防止のための機能が設けられている。
(1)虚血圧力の設定値が310mmHg以下に制限されている。(ソフトウエアによる安全機構)
(2)何らかの原因で、カフ部の圧力値Pが320mmHgに達すると、異常加圧検出部403が、排気弁404とポンプ406を自動的に電源オフとするハードウエア回路(排気弁404は、電源オフ状態で開放状態となる)。
(3)さらに、何らかの原因でポンプ406が動作を継続してカフ部の圧力値Pが上昇しても、リリ−ス弁405によりカフ部の圧力値が350±20mmHgを超えないようにしている。
In the
(1) The set value of ischemic pressure is limited to 310 mmHg or less. (Safety mechanism by software)
(2) When the pressure value P of the cuff part reaches 320 mmHg for some reason, the abnormal
(3) Furthermore, even if the
以上のように、本実施形態によれば、(1)のようなソフトウエアによる異常加圧防止機構とは独立した、(2)または(3)に示すようなハードウエアによる異常加圧防止機構を具備した。このように、異常加圧を防止するための安全機構を複数種類設けたので、患者に対して安全な肢部圧迫装置を提供することができる。なお、(2)、(3)の異常加圧防止機構は、いずれか一方を具備するようにしてもよい。 As described above, according to the present embodiment, the abnormal pressure prevention mechanism using hardware as shown in (2) or (3) is independent of the abnormal pressure prevention mechanism using software as shown in (1). It was equipped. As described above, since a plurality of types of safety mechanisms for preventing abnormal pressurization are provided, it is possible to provide a safe limb compression device for a patient. In addition, you may make it comprise either one of the abnormal pressurization prevention mechanism of (2) and (3).
また、以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る肢部圧迫装置100では、接続されたカフ部のサイズを判断し、当該サイズに対応した規定値を、加圧時の判定基準として設定する構成とした。
Further, as is clear from the above description, in the
これにより、カフサイズによる各空気袋の空気容量の差およびカフザイズによる巻き方のバラツキによる誤差をなくし、カフおよびポンプ、バルブ20含めた圧力制御ユニットの異常の検出が可能である。また、カフ部の加圧に時間がかかった場合に、カフ部のサイズに起因するのか、カフ部の装着状態に起因するのかを識別することが可能となり、カフ部の装着状態の不備を精度よく検出することも可能となる。 Accordingly, it is possible to eliminate an error due to a difference in air capacity of each air bag due to the cuff size and a variation in winding method due to the cuff size, and to detect an abnormality of the pressure control unit including the cuff, the pump, and the valve 20. In addition, when it takes time to press the cuff part, it is possible to identify whether it is caused by the size of the cuff part or the wearing state of the cuff part. It is possible to detect well.
また、本実施形態に係る肢部圧迫装置100では、遠隔部短時間反復虚血処理を実行した際の消費電力を算出し、記憶する構成とした。この結果、遠隔部短時間反復虚血処理を開始する際に、当該算出した消費電力に基づいて、電源部450の電池残量を確認することで、処理の実行可否を正確に判断することが可能となった。
Moreover, in the
[その他の実施形態]
上記実施形態では、右下肢部用、左下肢部用、右上腕部用、左上腕部用の4つのカフ部を用意し、それぞれ共通の虚血圧力値のもと、独立に圧力制御する構成としたが、本発明はこれに限定されない。
[Other Embodiments]
In the above embodiment, four cuff portions for the right lower limb portion, the left lower limb portion, the upper right arm portion, and the left upper arm portion are prepared, and pressure control is independently performed under a common ischemic pressure value. However, the present invention is not limited to this.
例えば、カフ部は4つ以上であっても、4つ未満であってもよい。また、それぞれ別々に虚血圧力値を設定できるように構成してもよいし、また、いくつかのカフ部をまとめて圧力制御するように構成してもよい。 For example, the number of cuff parts may be four or more or less than four. Further, the ischemic pressure value may be set separately, or the pressure control may be performed on several cuff portions collectively.
また、上記実施形態では、カフ部の装着状態の不備を検出した場合に、警報表示領域を点滅させる構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、装着状態の不備が検出されたカフ部を明示したうえで、警報表示領域を点滅させるように構成してもよい。 Moreover, in the said embodiment, it was set as the structure which blinks an alarm display area, when the deficiency of the mounting state of a cuff part is detected, but this invention is not limited to this, For example, the deficiency of a mounting state was detected. You may comprise so that an alarm display area may blink after indicating a cuff part.
また、上記実施形態では、カフ部の装着状態の不備を検出した場合に、遠隔部短時間反復虚血処理を終了させる構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数接続されたカフ部のうち、装着状態の不備が検出されたカフ部についてのみ、遠隔部短時間反復虚血処理を終了させ、他のカフ部(装着状態の不備が検出されなかったカフ部)についての遠隔部短時間反復虚血処理は、継続させるように構成してもよい。 Further, in the above embodiment, when the deficiency in the wearing state of the cuff part is detected, the remote part short-term repeated ischemia processing is terminated. However, the present invention is not limited to this, and for example, a plurality of connected parts are connected. Of the cuff parts, only the cuff part in which the deficiency in the wearing state is detected is terminated in the remote part short-time repeated ischemia processing, and the other cuff parts (cuff parts in which the deficiency in the wearing state is not detected) are The remote short-term repeated ischemic treatment may be configured to continue.
また、上記実施形態では、表示部103の表示をカフ系ごとに切り替えるようにしたが、全カフ系について表示を1画面中に行えるようにしてもよい。また、電源の残容量算出や消費電力の計測など、電源部450に関する処理は、カフ系ごとに実施される必要はないので、独立したルーチンで実行されるようにしてもよい。
In the above-described embodiment, the display on the
100:肢部圧迫装置、101:ハウジング、102:開始/停止用のスイッチ、103:表示部、104:切り替えスイッチ、105:設定スイッチ、106・107:設定値増減スイッチ、108:操作部、111〜114:カフチューブ、201:虚血時間を表示する表示領域、202:虚血圧力を表示する表示領域、203:虚血中表示、204:潅流中表示、205:残時間表示領域、206:サイクル数表示領域、207:カフ圧力表示領域、208:使用可能回数表示領域、209:カフ異常表示、210:ポンプ異常表示、301:右下肢部用カフ部、302:左下肢部用カフ部、303:右上腕用カフ部、304:左上腕用カフ部、 DESCRIPTION OF SYMBOLS 100: Limb part compression apparatus, 101: Housing, 102: Switch for start / stop, 103: Display part, 104: Changeover switch, 105: Setting switch, 106 * 107: Setting value increase / decrease switch, 108: Operation part, 111 ˜114: cuff tube, 201: display area for displaying ischemic time, 202: display area for displaying ischemic pressure, 203: display during ischemia, 204: display during perfusion, 205: display during remaining time, 206: display area for remaining time Cycle number display area, 207: Cuff pressure display area, 208: Usable number display area, 209: Cuff abnormality display, 210: Pump abnormality display, 301: Right lower limb cuff part, 302: Left lower limb cuff part, 303: Upper right arm cuff part, 304: Left upper arm cuff part,
Claims (6)
前記カフ部に送気することで前記カフ部を加圧する加圧手段と、
前記カフ部の排気を行う排気手段と、
前記肢部の圧迫と解放を予め定められたサイクル数だけ繰り返すように前記加圧手段と前記排気手段とを制御する制御手段と、
前記制御手段とは独立して動作し、前記カフ部による異常加圧を防止する防止手段とを備えることを特徴とする肢部圧迫装置。 A cuff wound around the limb is detachably connected, and the compression and release of the limb is repeated a predetermined number of cycles by controlling the air supply to the cuff and the exhaust from the cuff. A limb compression device,
A pressurizing means for pressurizing the cuff part by supplying air to the cuff part;
Exhaust means for exhausting the cuff part;
Control means for controlling the pressurizing means and the exhaust means so as to repeat the compression and release of the limbs by a predetermined number of cycles;
A limb compression device that operates independently of the control unit and includes a prevention unit that prevents abnormal pressurization by the cuff unit.
前記ハードウエア回路が異常加圧を検出する圧力は前記設定圧力よりも低いことを特徴とする請求項2に記載の肢部圧迫装置。 The prevention means further includes a hardware circuit that cuts off power supply to the pressurization means and the exhaust means when detecting abnormal pressurization in the cuff part,
The limb compression device according to claim 2, wherein a pressure at which the hardware circuit detects abnormal pressurization is lower than the set pressure.
カフ部のサイズと、制限時間との対応関係を記憶する記憶手段と、
接続された前記カフ部のサイズを識別する識別手段と、
前記加圧手段が加圧する際の加圧時間が前記識別手段で識別されたサイズに対応する制限時間を過ぎても前記カフ部の圧力が所定の圧力値に到達しない場合に、異常が発生したと判断する判断手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の肢部圧迫装置。 The control means further includes
Storage means for storing the correspondence between the size of the cuff part and the time limit;
Identification means for identifying the size of the connected cuff part;
An abnormality occurred when the pressure of the cuff part did not reach a predetermined pressure value even when the pressurizing time when the pressurizing unit was pressurized exceeded the time limit corresponding to the size identified by the identifying unit. The limb compression device according to any one of claims 1 to 4, further comprising: a determination unit that determines
前記肢部の圧迫と解放を前記予め定められたサイクル数だけ繰り返す処理の間に消費電力を計測する計測手段と、
電池が交換されてから前記計測手段で計測された消費電力を積算して、前記電池の残容量を取得する取得手段と、
前記予め定められたサイクル数の前記残容量に基づいて前記電池により実行が可能な、前記肢部の圧迫と解放のサイクル数を予測する予測手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の肢部圧迫装置。 The control means further includes
Measuring means for measuring power consumption during the process of repeating the compression and release of the limbs by the predetermined number of cycles;
An acquisition means for accumulating the power consumption measured by the measurement means after the battery is replaced, and acquiring the remaining capacity of the battery;
2. A predicting means for predicting the number of cycles of compression and release of the limb, which can be executed by the battery based on the remaining capacity of the predetermined number of cycles. The limb compression device according to any one of claims 1 to 5.
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