JP2012235406A - 音響装置および異音検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することを可能とする
【解決手段】耳栓部と信号処理部とを備える構成とする。耳栓部は外耳道に挿入されて使用される。耳栓部には、鼓膜側にスピーカが配設され、鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設されている。マイクロホンで使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音が集音される。このマイクロホンの出力信号は音量調整部で増幅処理された後にスピーカに供給される。スピーカから増幅された音が出力される。マイクロホンからスピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされる。
【選択図】図1

Description

本技術は、音響装置および異音検出方法に関する。特に、本技術は、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することを可能とする音響装置等に関する。
音楽鑑賞や映画鑑賞、テレビゲーム等の音を伴う趣味では、音質にこだわり、自分好みの音楽鑑賞環境を構築し、大音量で楽しみたい場合がある。防音処理が施されたオーディオルーム等を使えるのであれば良いが、使えない場合には、近隣へ配慮し、満足できる音量まで上げられない。特に夜間等は、更に音量を絞る必要に迫られる。
例えば、特許文献1等に記載されているサラウンドヘッドフォン等を用いることにより満足いく音量で楽しむことも可能である。しかし、自分好みの再生環境とは異なるものとなってしまうし、複数人数で鑑賞した場合にヘッドフォン等を用いると会話できないという問題もある。
特開2009−141880号公報
本技術の目的は、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することを可能とすることにある。
本技術の概念は、
外耳道に挿入され、鼓膜側にスピーカが配設されると共に、上記鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設された耳栓部と、
上記マイクロホンの出力信号を処理して上記スピーカに供給する信号処理部とを備え、 上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対して増幅処理を行う音量調整部を有し、
上記マイクロホンから上記スピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている
音響装置にある。
本技術の音響装置は、耳栓部と信号処理部とを備える構成とされる。耳栓部は外耳道に挿入されて使用される。この耳栓部には、鼓膜側にスピーカが配設され、鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設されている。マイクロホンで集音される。このマイクロホンの出力信号は音量調整部で増幅処理された後にスピーカに供給される。そして、このスピーカから所望のレベルに増幅された音が出力される。本技術において、このマイクロホンからスピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている。
本技術において、マイクロホンは外耳道に挿入される耳栓部に配設されているので、このマイクロホンでは使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音を集音することが可能となる。また、本技術において、マイクロホンからスピーカの系で少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされているので、マイクロホンで集音された音を、その音質を変化させることなくスピーカから出力させることが可能となる。また、耳栓部が外耳道に挿入されて使用されるので、マイクロホンからスピーカの系を通らない直接音が鼓膜に到達することを妨げることが可能となる。直接音が聞こえると、マイクロホンからスピーカの系を通って出力される音と若干のずれが生じ、違和感を覚えるが、そのような状態が回避される。
したがって、本技術においては、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境(音質、スピーカ配置など)の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することが可能となる。
なお、本技術において、例えば、信号処理部は、マイクロホンの出力信号に対して、マイクロホンからスピーカの系の周波数特性の逆特性の周波数特性補正を行う周波数特性補正部をさらに有する、ようにされてもよい。この場合、周波数特性補正部で周波数特性補正が行われることで、このマイクロホンからスピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされる。そのため、マイクロホンからスピーカの系を周波数特性のよい非常に高価なハードウェアで構成する必要がなく、安価に構成することが可能となる。
また、本技術において、例えば、信号処理部は、マイクロホンの出力信号に対してミュート処理を行うミュート処理部をさらに有する、ようにされてもよい。このようにミュート処理部を設けることで、スピーカから大きな音が出力されることを防止でき、聴覚を保護することが可能となる。
また、例えば、耳栓部は、タッチセンサを内蔵する着脱用補助具を有し、ミュート処理部は、タッチセンサの出力に基づいてミュート動作を行う、ようにされる。この場合、使用者が耳栓部を着脱用補助具を用いて着脱する際にスピーカからの音をミュートできるので、着脱の際に耳栓部が外耳道と擦れて発生する大きな音がスピーカから出力されることを防止できる。
例えば、信号処理部は、マイクロホンの出力信号に基づいて異音を検出する異音検出部をさらに有し、ミュート処理部は、異音検出部の検出出力に基づいてミュート動作を行う、ようにされる。この場合、マイクロホンで大きくゲイン変動した異音が集音される際にスピーカからの音をミュートできるので、この異音がスピーカから出力されることを防止できる。
例えば、異音検出部は、マイクロホンの出力信号を順次保存する異音検出作業バッファと、この異音検出作業バッファに保存された信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出するゲイン異常検出部と、異音検出作業バッファに保存された信号に対して時間周波数変換を行う時間周波数変換部と、時間周波数変換部の出力に基づいてスペクトル毎にパワーを求めて周波数パワースペクトルを求める周波数パワースペクトル計算部と、周波数パワースペクトル計算部で求められた周波数パワースペクトルを予め規定された異音の周波数パワースペクトルの特徴と比較して異音を検出する異音周波数特徴検出部と、ゲイン異常検出部および異音周波数特徴検出部の検出結果に基づいて、異音検出部の検出出力を得る異音検出判定部とを有する、ようにされる。
また、本技術において、例えば、耳栓部は、外耳道に当接する外側部材と、この外側部材に外周が覆われた内側部材とからなり、スピーカおよびマイクロホンは、内側部材に配設されている、ようにされてもよい。このように耳栓部を二重構造とすることで、耳栓部を外耳道に何度も着脱することで、耳栓部の外側が汚れたり傷が付いたりする。このように耳栓部を二重構造とすることで、外側部材を交換して、容易に元の状態に回復させることが可能となる。
本技術によれば、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することが可能となる。
本技術の第1の実施の形態としての音響装置の耳栓部などの構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態としての音響装置の回路構成例を示すブロック図である。 マイクロホンからスピーカの系の周波数特性例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態としての音響装置の回路構成例を示すブロック図である。 マイクロホンからスピーカの系の周波数特性を、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において平坦となるように補正することを説明するための図である。 周波数特性補正回路における周波数特性補正の方法を説明するための図である。 本技術の第3の実施の形態としての音響装置の回路構成例を示すブロック図である。 マイクロホンの出力信号から異音(異常音)を検出する異音検出回路の構成例を示すブロック図である。 音響装置の他の構成例を示すブロック図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.変形例
<1.第1の実施の形態>
[音響装置の構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態としての音響装置10の構成例を示している。この音響装置100は、耳栓部100L,100Rと信号処理部200とを備えている。ここで、耳栓部100Lは左耳用であり、耳栓部100Rは右耳用であり、同様の構成とされている。図1には、図面の簡単化のため、左耳用の耳栓部100Lのみを図示している。
図1(a)の左耳部分は、正面方向から見た場合における耳介(耳殻)310と、外耳道320を、概略的に示している。また、図1(b)の左耳部分は、側面方向から見た場合における耳介(耳殻)310と、外耳道320を、概略的に示している。耳栓部100Lは、図示のように、外耳道320に挿入されて使用される。
耳栓部100Lの鼓膜330側にスピーカ110Lが配設されている。また、この耳栓部100Lの鼓膜330とは反対の側にマイクロホン120Lが配設されている。耳栓部100Lは、外耳道320に当接する外側部材101と、この外側部材101に外周が覆われた内側部材102とからなっている。これら外側部材101および内側部材102は、ポリウレタン、シリコンなどの柔らかい部材で構成されている。スピーカ110Lおよびマイクロホン120Lは、内側部材102に配設されている。
耳栓部100Lは、外耳道320に着脱することが繰り返されることで、外耳道320に当接される外側が汚れたり傷付いたりする。上述のように耳栓部100Lが外側部材101と内側部材102の二重構造とされることで、外側部材101を交換して、容易に元の状態に回復可能とされる。
耳栓部100Lは、着脱用補助具103,104を有している。この着脱用補助具103,104は、一端側の先端が内側部材102に埋め込まれて固定された状態とされ、その他端側が外側部材101と内側部材102との間を通じて外部に導出された状態とされている。この実施の形態において、着脱用補助具103,104は、タッチセンサ(図示せず)を内蔵している。
後述するように、信号処理部200が有するミュート回路は、このタッチセンサの出力に基づいてミュート動作を行うように構成されている。例えば、着脱用補助具103,104は金属などの導電部材で構成され、着脱用補助具103,104の双方に同時に触れると通電するように構成され、この通電によりミュート回路が働くようにされる。
また、この着脱用補助具103,104は、塑性変形が可能な素材で構成され、外部に導出された部分の曲げおよび伸ばしが可能とされる。これにより、耳栓部100Lが外耳道320に挿入された状態では、外部に導出された部分が出っ張らないように、耳介310側あるいは頭部側に曲げておくことが可能となる。
耳栓部100Lの内側部材102からは、スピーカ110L、マイクロホン120Lおよびタッチセンサなどに接続された信号ライン105Lが導出されている。この信号ライン105Lは、信号処理部200が含まれる筐体400に延びている。なお、詳細説明は省略するが、図示しない右耳用の耳栓部100Rから導出された信号ライン105Rも、この筐体400に延びている。この筐体400には、使用者が音量調整を行うための調整用つまみ410が配設されている。
図2は、音響装置10の回路構成例を示している。筐体400に含まれる信号処理部200は、左側信号系として音量調整回路210Lおよびミュート回路220Lを有し、右側信号系として音量調整回路210Rおよびミュート回路220Rを有している。音量調整回路210L,210Rは、それぞれ、例えば可変利得増幅器で構成されており、調整用つまみ410の回転位置に応じて発生される調整信号Sajに基づいて共通にゲイン調整される。
音量調整回路210Lは、マイクロホン120Lの出力信号に対して増幅処理を行う。ミュート回路220Lは、音量調整回路210Lからスピーカ110Lに供給される信号に対してミュート処理を行う。同様に、音量調整回路210Rは、マイクロホン120Rの出力信号に対して増幅処理を行う。ミュート回路220Rは、音量調整回路210Rからスピーカ110Rに供給される信号に対してミュート処理を行う。
ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、耳栓部100L,100Rのタッチセンサの出力Stl,Strに基づいて、ミュート動作を行う。すなわち、ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100L,100Rを外耳道320に対して着脱する際に、音量調整回路210L,210Rの出力をミュートする。
マイクロホン120Lからスピーカ110Lの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている。同様に、マイクロホン120Rからスピーカ110Rの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている。図3は、これらの系の周波数特性の一例を示しており、例えば、d=2dB以内などである。
図1、図2に示す音響装置10の動作を説明する。左耳側と右耳側とは同様の動作を行うので、ここでは、左耳側についてのみ説明する。耳栓部120Lは、図1に示すように、左耳の外耳道320に挿入されて使用される。マイクロホン120Lは、この状態で、集音を行う。この場合、マイクロホン120Lは、外耳道320の入口付近にあるのでの、使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音が集音される。
このマイクロホン120Lの出力信号は、信号処理部200の音量調整回路210Lで増幅された後、ミュート回路220Lを通じて、スピーカ110Lに供給される。これにより、マイクロホン120Lで集音された音が増幅され、耳栓部100Lの鼓膜330側に配設されたスピーカ110Lから左耳の鼓膜330に向けて出力される。この場合、使用者は、筐体400に配設されている調整用つまみ410を回転させて音量調整回路210Lのゲインを調整でき、スピーカ110Lの出力音の音量を任意に調整できる。
なお、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100Lを外耳道320に対して着脱する際、ミュート回路220Lは、耳栓部100Lのタッチセンサの出力Stlに基づいて、ミュート動作を行う。そのため、例えば、調整用つまみ410が「off」の位置になっていない場合であっても、音量調整回路210Lの出力信号は、スピーカ110Lに供給されず、スピーカ110Lから音声は出力されない。
上述したように、図1、図2に示す音響装置10において、マイクロホン120L,120Rは、外耳道320に挿入される耳栓部100L,100Rに配設されている。そのため、このマイクロホン120L,120Rでは、使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音が集音される。
また、図1、図2に示す音響装置10において、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系で少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている(図3参照)。そのため、マイクロホン120L,120Rで集音された音は、その音質が変化させられることなく、スピーカ110L,110Rから出力される。
また、図1、図2に示す音響装置10において、耳栓部100L,100Rが外耳道320に挿入され使用される。そのため、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系を通らない直接音が鼓膜330に到達することが妨げられる。
したがって、図1、図2に示す音響装置10においては、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境(音質、スピーカ配置など)の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することが可能となる。
また、図1、図2に示す音響装置10においては、耳栓部100L,100Rが有する着脱用補助具103,104がタッチセンサを内蔵している。そして、信号処理部200のミュート回路220L,220Rでは、このタッチセンサの出力Stl,Strに基づいて、ミュート動作が行われる。そのため、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100L,100Rを外耳道320に対して着脱する際に、耳栓部が外耳道と擦れて発生する大きな音がスピーカ110L,110Rから出力されることを防止でき、聴覚を保護できる。
また、図1、図2に示す音響装置10においては、耳栓部100L,100Rが、外側部材101と内側部材102の二重構造とされている。そのため、着脱の繰り返ししで耳栓部100L,100Rの外側が汚れたり傷付いたりした場合に、外側部材101を交換するだけで、容易に元の状態に回復できる。
なお、図2に示す音響装置10の回路構成では、耳栓部100L,100Rの着脱用補助具103,104に内蔵されているタッチセンサの出力Stl,Strでミュート回路220L,220Rを動作させている。しかし、このミュート回路220L,220Rを動作させるために使用者が操作するスイッチを設けてもよいことは言うまでもない。
<2.第2の実施の形態>
[音響装置の構成]
図4は、本技術の第2の実施の形態としての音響装置10Aの回路構成例を示している。この図4において、図2と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。この第2の実施の形態において、耳栓部100L,100Rに関しては、上述の第1の実施の形態の音響装置10と同様に構成されている(図1参照)。
筐体400(図1参照)に含まれる信号処理部200Aは、左側信号系として、A/D変換器230L、周波数特性補正回路240L、音量調整回路210L、D/A変換器250Lおよびミュート回路220Lを有している。また、この信号処理部200Aは、右側信号系として、A/D変換器230R、周波数特性補正回路240R、音量調整回路210R、D/A変換器250Rおよびミュート回路220Rを有している。
A/D変換器230L,230Rは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rの出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。周波数特性補正回路240L,240Rは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rの出力信号に対して、周波数特性補正を行う。この場合、周波数特性補正回路240L,240Rは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域で周波数特性が平坦となるように、周波数特性補正を行う。
デジタル信号処理で、周波数特性を平坦に補正するためには、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系の周波数特性の逆特性を掛ければよい。例えば、製造時にマイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系固有の周波数特性を測定し、測定された周波数特性を平坦にするように補正される処理を行えばよい。すなわち、周波数特性補正回路240L,240Rは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系の周波数特性の逆特性の周波数特性補正を行う。
例えば、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系の周波数特性が図5(a)に示すような周波数特性であるとき、周波数特性補正回路240L,240Rでは、図5(b)の二点鎖線aに示すような逆特性の周波数特性補正が行われる。これにより、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系の周波数特性は、図5(b)の実線bに示すように、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域で周波数特性が平坦とされる。なお、図5(a),(b)において、例えば、d=2dB以内などである。
周波数特性補正回路240L,240Rで周波数特性を補正するに当たり、係数が必要となる。この係数は、周波数特性の補正方法に依存する。例えば、IIR(Infinite impulse response)、あるいはFIR(Finite impulse response)等のフィルタ処理で補正する場合が考えられる。この場合、測定された周波数特性が平坦になるように補正されるようなフィルタ係数が設定される。周波数特性補正回路240L,240Rは、図6(a)に示すように、入力されたデジタル信号に対してフィルタ係数を用いたフィルタ処理を施して出力する。
また、例えば、1/3オクターブバンド分割等の帯域分割を行って補正する場合が考えられる。この場合、分割帯域毎の補正値が係数として設定される。周波数特性補正回路240L,240Rは、図6(b)に示すように、入力されたデジタル信号を帯域分割し、分割された帯域信号のパワーを、設定された係数を用いて補正し、補正後の各帯域信号に対して帯域合成処理を施して出力する。
また、例えば、DFT(discrete fourier transform)等のような時間周波数変換を行ってから補正する場合が考えられる。この場合、周波数スペクトル毎の補正値が係数として設定される。周波数特性補正回路240L,240Rは、図6(c)に示すように、入力されたデジタル信号に対して時間周波数変換を施し、その後、周波数スペクトル毎にパワーを補正し、周波数時間変換を施して出力する。
図4に戻って、音量調整回路210L,210Rは、それぞれ、例えば可変利得増幅器で構成されており、調整用つまみ410の回転位置に応じて発生される調整信号Sajに基づいて共通にゲイン調整される。D/A変換器250L,250Rは、それぞれ、音量調整回路210L,210Rの出力信号をデジタル信号からアナログ信号に変換する。
ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、耳栓部100L,100Rのタッチセンサの出力Stl,Strに基づいて、ミュート動作を行う。すなわち、ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100L,100Rを外耳道320に対して着脱する際に、音量調整回路210L,210Rの出力をミュートする。
図4に示す音響装置10Aの動作を説明する。左耳側と右耳側とは同様の動作を行うので、ここでは、左耳側についてのみ説明する。耳栓部120Lは、図1に示すように、左耳の外耳道320に挿入されて使用される。マイクロホン120Lは、この状態で、集音を行う。この場合、マイクロホン120Lは、外耳道320の入口付近にあるのでの、使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音が集音される。
このマイクロホン120Lの出力信号は、信号処理部200AのA/D変換器230Lでアナログ信号からデジタル信号に変換された後に、周波数特性補正回路240Lに供給される。この周波数特性補正回路240Lでは、マイクロホン120Lからスピーカ110Lの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域で周波数特性が平坦となるように、周波数特性補正が行われる。
周波数特性補正回路240Lで周波数特性が補正された信号は、音量調整回路210Lで増幅された後、D/A変換器250Lでデジタル信号からアナログ信号に変換され、ミュート回路220Lを通じて、スピーカ110Lに供給される。これにより、マイクロホン120Lで集音された音が増幅され、耳栓部100Lの鼓膜330側に配設されたスピーカ110Lから左耳の鼓膜330に向けて出力される(図1参照)。この場合、使用者は、筐体400に配設されている調整用つまみ410を回転させることで、音量調整回路210Lのゲインを調整でき、スピーカ110Lの出力音の音量を任意に調整できる。
なお、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100Lを外耳道320に対して着脱する際、ミュート回路220Lは、耳栓部100Lのタッチセンサの出力Stlに基づいて、ミュート動作を行う。そのため、例えば、調整用つまみ410が「off」の位置になっていない場合であっても、音量調整回路210Lの出力信号は、スピーカ110Lに供給されず、スピーカ110Lから音声は出力されない。
上述したように、図4に示す音響装置10Aは、上述した図1,図2に示す音響装置10と同様に構成されているので、同様の効果を得ることができる。すなわち、図4に示す音響装置10Aにおいては、自室等周囲への音漏れに配慮が必要な環境で、使用者の構築した音楽鑑賞環境(音質、スピーカ配置など)の特徴を損なうことなく、使用者が満足する音量で観賞することが可能となる。
また、図4に示す音響装置10Aにおいて、信号処理部200Aは、周波数特性補正回路240L,240Rを有する構成とされている。そして、この周波数特性補正回路240L,240Rでは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rからスピーカ110L,110Rの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域で周波数特性が平坦となるように、周波数特性補正が行われる。そのため、マイクロホンからスピーカの系を周波数特性のよい非常に高価なハードウェアで構成する必要がなく、安価に構成することが可能となる。
なお、図4に示す音響装置10Aの回路構成では、音量調整回路210L,210RはD/A変換器250L,250Rの前段に配置され、デジタル信号処理を行っている。しかし、この音量調整回路210L,210RはD/A変換器250L,250Rの後段に配置されアナログ信号処理を行ってもよい。
また、図4に示す音響装置10Aの回路構成では、周波数特性補正回路240L,240Rで周波数特性補正処理を行った後に、音量調整回路210L,210Rで増幅処理が行われる構成となっている。しかし、周波数特性補正処理と増幅処理とを同時に処理してもよいことはいうまでもない。上述のデジタル信号処理は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)等で行われる。
<3.第3の実施の形態>
[音響装置の構成]
図7は、本技術の第3の実施の形態としての音響装置10Bの回路構成例を示している。この図7において、図4と対応する部分には同一符号を付し、適宜、その詳細説明は省略する。この第3の実施の形態において、耳栓部100L,100Rに関しては、着脱用補助具103,104がタッチセンサを内蔵する必要がないことを除いて、上述の第1の実施の形態の音響装置10と同様に構成されている(図1参照)。
筐体400(図1参照)に含まれる信号処理部200Bは、左側信号系として、A/D変換器230L、周波数特性補正回路240L、音量調整回路210L、D/A変換器250L、ミュート回路220Lおよび異音検出回路260Lを有している。また、この信号処理部200Aは、右側信号系として、A/D変換器230R、周波数特性補正回路240R、音量調整回路210R、D/A変換器250R、ミュート回路220Rおよび異音検出回路260Rを有している。
異音検出回路260L,260Rは、それぞれ、マイクロホン120L,120Rの出力信号に基づいて異音を検出し、その検出出力Sdl,Sdrをミュート回路220L,220Rにミュート制御信号として供給する。異音検出回路260L,260Rは、耳栓部100L,100Rを外耳道320に対して着脱する際に発生する擦れ音などを異音として検出する。
ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、異音検出回路260L,260Rの検出出力Sdl,Sdrに基づいて、ミュート動作を行う。すなわち、ミュート回路220L,220Rは、それぞれ、異音検出回路260L,260Rが上述の擦れ音などの異音を検出するとき、音量調整回路210L,210Rの出力をミュートする。
図8は、異音検出回路260(260L,260R)の構成例を示している。この異音検出回路260は、異音検出作業バッファ261と、ゲイン異常検出部262と、時間周波数変換部263と、周波数パワースペクトル計算部264と、異音周波数特徴検出部265と、異音検出判定部266を有している。
異音検出作業バッファ261は、異音を検出するために、A/D変換器230(230L,230R)から入力されたデジタル信号Dinを順次保存し、一定時間経過後には、古い信号から破棄する。例えば、異音検出作業バッファ261は巡回バッファとされ、新しい信号は、追加場所に上書きされる。あるいは、異音検出作業バッファ261は非巡回バッファとされ、新しい信号は、古い信号を横移動させることで追加される。
ゲイン異常検出部262は、異音検出作業バッファ261に保存されたデジタル信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出する。例えば、時間方向に走査した際に、突発的に大きくゲイン変動した信号が現れ、その後、所定時間、例えば5m秒程度その状態が連続している場合には、ゲイン異常とする。ゲイン異常検出部262は、検出結果を異音検出判定部266に送る。例えば、ゲイン異常を検出した場合には検出信号として「1」を送り、その他の場合は「0」を送る。
時間周波数変換部263は、異音検出作業バッファ261に保存されたデジタル信号に対してDFT等の時間周波数変換を行って、その変換出力を周波数パワースペクトル計算部264に送る。なお、図8に示す異音検出回路260の構成例では、異音検出作業バッファ261に保存されたデジタル信号を、ゲイン異常検出部262と時間周波数変換部263に別々に送っている。しかし、ゲイン異常検出部262で参照後のデジタル信号を時間周波数変換部263に送る構成であってもよい。周波数パワースペクトル計算部264は、例えば、スペクトル毎にパワーを求めて、周波数パワースペクトルを計算し、異音周波数特徴検出部265に送る。
異音周波数特徴検出部265は、周波数パワースペクトル計算部264から送られてくる周波数パワースペクトルを、予め規定された、例えば設計時に規定された異音(異常音)の周波数パワースペクトルの特徴と比較し、異音を検出する。例えば、中高域の周波数帯域のパワーが、他の周波数帯域と比較して大きく、周波数パワースペクトル形状が、予め取得された、擦れ音の周波数パワースペクトルの形状と類似している場合に、異音とする。異音周波数特徴検出部265は、検出結果を異音検出判定部266に送る。例えば、異音を検出した場合には検出信号として「1」を送り、その他の場合は「0」を送る。
異音検出判定部266は、ゲイン異常検出部262と異音周波数特徴検出部265の検出結果に基づいて、検出出力Sd(Sdl,Sdr)、つまりミュート回路220(220L,220R)へ送る制御信号を決定する。例えば、異音検出判定部266は、聴覚を保護するために、ゲイン異常検出部262および異音周波数特徴検出部265の少なくともいずれかから「1」が送られてくるとき、ミュート回路220がミュート動作をするように、検出出力Sdを決定する。
図7に示す音響装置10Bのその他は、詳細説明は省略するが、図4に示す音響装置10Aと同様に構成されている。
図7に示す音響装置10Bの動作を説明する。左耳側と右耳側とは同様の動作を行うので、ここでは、左耳側についてのみ説明する。耳栓部120Lは、図1に示すように、左耳の外耳道320に挿入されて使用される。マイクロホン120Lは、この状態で、集音を行う。この場合、マイクロホン120Lは、外耳道320の入口付近にあるのでの、使用者の頭部形状や耳介特性が反映された音が集音される。
このマイクロホン120Lの出力信号は、信号処理部200BのA/D変換器230Lでアナログ信号からデジタル信号に変換された後に、周波数特性補正回路240Lに供給される。この周波数特性補正回路240Lでは、マイクロホン120Lからスピーカ110Lの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域で周波数特性が平坦となるように、周波数特性補正が行われる。
周波数特性補正回路240Lで周波数特性が補正された信号は、音量調整回路210Lで増幅された後、D/A変換器250Lでデジタル信号からアナログ信号に変換され、ミュート回路220Lを通じて、スピーカ110Lに供給される。これにより、マイクロホン120Lで集音された音が増幅され、耳栓部100Lの鼓膜330側に配設されたスピーカ110Lから左耳の鼓膜330に向けて出力される(図1参照)。この場合、使用者は、筐体400に配設されている調整用つまみ410を回転させることで、音量調整回路210Lのゲインを調整でき、スピーカ110Lの出力音の音量を任意に調整できる。
なお、使用者が着脱用補助具103,104を持って耳栓部100Lを外耳道320に対して着脱する際の擦れ音などの異音が異音検出回路260Lで検出されるとき、その検出出力Sdlに基づいて、ミュート回路220Lがミュート動作を行う。そのため、例えば、調整用つまみ410が「off」の位置になっていない場合であっても、音量調整回路210Lの出力信号は、スピーカ110Lに供給されず、スピーカ110Lから異音は出力されない。
上述したように、図7に示す音響装置10Bは、上述した図4に示す音響装置10Aと同様に構成されているので、同様の効果を得ることができる。また、図7に示す音響装置10Bにおいては、使用者が耳栓部100L,100Rを外耳道320に対して着脱する際に発生する擦れ音などの異音を検出する異音検出回路260L,260Rが設けられている。そして、その検出出力Sdl,Sdrがミュート回路220L,220Rにミュート制御信号として供給される。
そのため、耳栓部100L,100Rの着脱時における擦れ音などの異音が発生した場合には、ミュート回路220L,220Rが、ミュート動作を行う。従って、擦れ音などの異音の大きな音がスピーカ110L,110Rから出力されることを防止でき、聴覚を保護できる。
<4.変形例>
なお、上述実施の形態の音響装置10,10A,10Bの回路構成では、音量調整回路210L,210Rと共に、ミュート回路220L,220Rを有する構成とされている。しかし、タッチセンサの出力Stl,Str、あるいは異音検出回路260L,260Rの検出出力Sdl、Sdrを音量調整回路210L,210Rにミュート制御信号として供給し、設定音量を一時的に消音して、ミュート動作を行わせることも考えられる。
この場合には、ミュート回路220L,220Rは不要となる。また、この場合、ミュート動作のオンオフだけではなく、徐々に音量を戻すなどの効果をさらに付加することもできる。
図9は、その場合における音響装置10Cの回路構成の一例を示している。信号処理部200Cは、音量調整回路210L,210Rのみを有する構成となる。この回路構成は、図2に示す音響装置10の回路構成に対応させたものであるが、図4、図7に示す音響装置10A,10Bの回路構成に対応させたものも同様に構成できることは勿論である。
また、上述実施の形態の音響装置10,10A,10Bは、筐体400と各耳への耳栓部100L,100Rとが信号ライン105L,105Rで接続されて一体とされている。しかし、左耳用と右耳用とが分離された音響装置も考えられる。その場合、各耳用の音響装置は、耳栓部と、信号処理部を含む、例えば耳裏に配されるような形状の筐体とからなるものとされてもよい。そして、その場合、音量調整に関しては、適当な無線方式、例えば近接無線通信を用いて、左右の音響装置で同期がとられるように構成することが考えられる。
また、上述実施の形態においては、耳栓部100L,100Rの外部に存在する筐体400内に信号処理部200,200A〜200Cが配置されるようになっている。しかし、耳栓部100L,100Rの内部に信号処理部200,200A〜200Cが内蔵される構成も考えられる。このような構成とすることで、使用者にとってより使い勝手のよい音響装置を提供できる。
また、本技術は、以下のような構成も取ることができる。
(1)外耳道に挿入され、鼓膜側にスピーカが配設されると共に、上記鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設された耳栓部と、
上記マイクロホンの出力信号を処理して上記スピーカに供給する信号処理部とを備え、
上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対して増幅処理を行う音量調整部を有し、
上記マイクロホンから上記スピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている
音響装置。
(2)上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対して、上記マイクロホンから上記スピーカの系の周波数特性の逆特性の周波数特性補正を行う周波数特性補正部をさらに有する
前記(1)に記載の音響装置。
(3)上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対してミュート処理を行うミュート処理部をさらに有する
前記(1)または(2)に記載の音響装置。
(4)上記耳栓部は、タッチセンサを内蔵する着脱用補助具を有し、
上記ミュート処理部は、上記タッチセンサの出力に基づいてミュート動作を行う
前記(3)に記載の音響装置。
(5)上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に基づいて異音を検出する異音検出部をさらに有し、
上記ミュート処理部は、上記異音検出部の検出出力に基づいてミュート動作を行う
前記(3)に記載の音響装置。
(6)上記異音検出部は、
上記マイクロホンの出力信号を順次保存する異音検出作業バッファと、
上記異音検出作業バッファに保存された信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出するゲイン異常検出部と、
上記異音検出作業バッファに保存された信号に対して時間周波数変換を行う時間周波数変換部と、
上記時間周波数変換部の出力に基づいてスペクトル毎にパワーを求めて周波数パワースペクトルを求める周波数パワースペクトル計算部と、
上記周波数パワースペクトル計算部で求められた周波数パワースペクトルを予め規定された異音の周波数パワースペクトルの特徴と比較して異音を検出する異音周波数特徴検出部と、
上記ゲイン異常検出部および上記異音周波数特徴検出部の検出結果に基づいて、上記異音検出部の検出出力を得る異音検出判定部とを有する
前記(5)に記載の音響装置。
(7)上記耳栓部は、上記外耳道に当接する外側部材と、該外側部材に外周が覆われた内側部材とからなり、
上記スピーカおよび上記マイクロホンは、上記内側部材に配設されている
前記(1)から(6)のいずれかに記載の音響装置。
(8)外耳道に挿入され、鼓膜側にスピーカが配設されると共に、上記鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設された耳栓部における上記マイクロホンの出力信号から異音を検出する異音検出方法であって、
上記マイクロホンの出力信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出するゲイン異常検出ステップと、
上記マイクロホンの出力信号に対して時間周波数変換を行う時間周波数変換ステップと、
上記時間周波数変換ステップで得られたスペクトル毎にパワーを求めて周波数パワースペクトルを求める周波数パワースペクトル計算ステップと、
上記周波数パワースペクトル計算ステップで求められた周波数パワースペクトルを予め規定された異音の周波数パワースペクトルの特徴と比較して異音を検出する異音周波数特徴検出ステップと、
上記ゲイン異常検出ステップおよび上記異音周波数特徴検出ステップの検出結果に基づいて異音検出信号を得る異音検出判定ステップと
を有する異音検出方法。
10,10A〜10C・・・音響装置
100L,100R・・・耳栓部
101・・・外側部材
102・・・内側部材
103,104・・・着脱用補助具
105L,105R・・・信号ライン
110L,110R・・・スピーカ
120L,120R・・・マイクロホン
200,200A〜200C・・・信号処理部
210L,210R・・・音量調整回路
220L,220R・・・ミュート回路
230,230L,230R・・・A/D変換器
240L,240R・・・周波数特性補正回路
250L,250R・・・D/A変換器
260,260L,260R ・・・異音検出回路
261・・・異音検出作業バッファ
262・・・ゲイン異常検出部
263・・・時間周波数変換部
264・・・周波数パワースペクトル計算部
265・・・異音周波数特徴検出部
266・・・異音検出判定部
310・・・耳介
320・・・外耳道
330・・・鼓膜
400・・・筐体
410・・・調整用つまみ

Claims (8)

  1. 外耳道に挿入され、鼓膜側にスピーカが配設されると共に、上記鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設された耳栓部と、
    上記マイクロホンの出力信号を処理して上記スピーカに供給する信号処理部とを備え、
    上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対して増幅処理を行う音量調整部を有し、
    上記マイクロホンから上記スピーカの系で、少なくとも可聴周波数帯域よりも広い帯域において周波数特性が平坦とされている
    音響装置。
  2. 上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対して、上記マイクロホンから上記スピーカの系の周波数特性の逆特性の周波数特性補正を行う周波数特性補正部をさらに有する
    請求項1に記載の音響装置。
  3. 上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に対してミュート処理を行うミュート処理部をさらに有する
    請求項1に記載の音響装置。
  4. 上記耳栓部は、タッチセンサを内蔵する着脱用補助具を有し、
    上記ミュート処理部は、上記タッチセンサの出力に基づいてミュート動作を行う
    請求項3に記載の音響装置。
  5. 上記信号処理部は、上記マイクロホンの出力信号に基づいて異音を検出する異音検出部をさらに有し、
    上記ミュート処理部は、上記異音検出部の検出出力に基づいてミュート動作を行う
    請求項3に記載の音響装置。
  6. 上記異音検出部は、
    上記マイクロホンの出力信号を順次保存する異音検出作業バッファと、
    上記異音検出作業バッファに保存された信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出するゲイン異常検出部と、
    上記異音検出作業バッファに保存された信号に対して時間周波数変換を行う時間周波数変換部と、
    上記時間周波数変換部の出力に基づいてスペクトル毎にパワーを求めて周波数パワースペクトルを求める周波数パワースペクトル計算部と、
    上記周波数パワースペクトル計算部で求められた周波数パワースペクトルを予め規定された異音の周波数パワースペクトルの特徴と比較して異音を検出する異音周波数特徴検出部と、
    上記ゲイン異常検出部および上記異音周波数特徴検出部の検出結果に基づいて、上記異音検出部の検出出力を得る異音検出判定部とを有する
    請求項5に記載の音響装置。
  7. 上記耳栓部は、上記外耳道に当接する外側部材と、該外側部材に外周が覆われた内側部材とからなり、
    上記スピーカおよび上記マイクロホンは、上記内側部材に配設されている
    請求項1に記載の音響装置。
  8. 外耳道に挿入され、鼓膜側にスピーカが配設されると共に、上記鼓膜側とは反対の側にマイクロホンが配設された耳栓部における上記マイクロホンの出力信号から異音を検出する異音検出方法であって、
    上記マイクロホンの出力信号を時間方向に走査し、信号ゲインに異常がないかを検査してゲイン異常を検出するゲイン異常検出ステップと、
    上記マイクロホンの出力信号に対して時間周波数変換を行う時間周波数変換ステップと、
    上記時間周波数変換ステップで得られたスペクトル毎にパワーを求めて周波数パワースペクトルを求める周波数パワースペクトル計算ステップと、
    上記周波数パワースペクトル計算ステップで求められた周波数パワースペクトルを予め規定された異音の周波数パワースペクトルの特徴と比較して異音を検出する異音周波数特徴検出ステップと、
    上記ゲイン異常検出ステップおよび上記異音周波数特徴検出ステップの検出結果に基づいて異音検出信号を得る異音検出判定ステップと
    を有する異音検出方法。
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