JP2012223059A - Motor controller and electric power steering device - Google Patents
Motor controller and electric power steering device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012223059A JP2012223059A JP2011089558A JP2011089558A JP2012223059A JP 2012223059 A JP2012223059 A JP 2012223059A JP 2011089558 A JP2011089558 A JP 2011089558A JP 2011089558 A JP2011089558 A JP 2011089558A JP 2012223059 A JP2012223059 A JP 2012223059A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- motor
- value
- angle
- control
- current command
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
Description
本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置に関するものである。 The present invention relates to a motor control device and an electric power steering device.
従来、モータを駆動源として操舵系にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置(EPS)には、そのモータ回転角を検出することなくブラシレスモータを制御可能なモータ制御装置を備えたものがある。そして、このような回転角センサ(モータレゾルバ)を用いないセンサレス(レゾルバレス)駆動制御の態様として、演算周期毎のモータ回転角変化量に相当する加算角を演算し、その加算角を積算することにより得られる制御上のモータ回転角に従う回転座標系において電流フィードバック制御を実行する方法が提案されている。 2. Description of the Related Art Conventionally, some electric power steering devices (EPS) that apply assist force to a steering system using a motor as a drive source include a motor control device that can control a brushless motor without detecting the motor rotation angle. As an aspect of sensorless (resolverless) drive control that does not use such a rotation angle sensor (motor resolver), an addition angle corresponding to the motor rotation angle change amount for each calculation cycle is calculated, and the addition angles are integrated. A method of executing current feedback control in a rotating coordinate system according to the motor rotation angle on the control obtained by the above is proposed.
例えば、特許文献1に記載のモータ制御装置は、モータが発生すべき目標トルクと実トルクとの間の偏差に基づいて、上記演算周期毎のモータ回転角変化量に相当した加算角を演算する。また、特許文献2に記載のモータ制御装置は、モータ電流及びモータ電圧に基づいてモータ回転角速度を推定する。そして、そのモータ回転角速度を上記演算周期毎の変化成分として上記加算角を演算する構成となっている。
For example, the motor control device described in
即ち、実際のモータ回転角(実回転角)と上記制御上のモータ回転角(制御角)とが厳密に一致しなくとも、その乖離が一定範囲内に留まる限りにおいて、ブラシレスモータは制御可能である。そして、上記各特許文献に記載の方法により加算角を演算し、その加算角を積算することにより得られる制御角を用いて電流フィードバック制御を実行することにより、その実回転角と制御角との乖離を上記モータ制御可能な範囲に留めおくことができる。 In other words, even if the actual motor rotation angle (actual rotation angle) and the control motor rotation angle (control angle) do not exactly match, the brushless motor can be controlled as long as the deviation remains within a certain range. is there. Then, the difference between the actual rotation angle and the control angle is calculated by executing the current feedback control using the control angle obtained by calculating the addition angle by the method described in each of the above patent documents and integrating the addition angles. Can be kept within the range in which the motor can be controlled.
さて、上記のような制御上の仮想的な制御角を用いるレゾルバレス制御では、ロータの回転位置を保持するために必要な起磁力をステータが発生し得る限りにおいて、上記制御角と実回転角との乖離を安定的に制御可能な範囲に留めおくことが可能になる。つまり、より大きなモータ電流を発生させることによって、そのモータ制御の安定性を高めることができる。 In the resolverless control using the virtual control angle as described above, as long as the stator can generate the magnetomotive force necessary to maintain the rotational position of the rotor, the control angle and the actual rotation angle are It is possible to keep the deviation in a range that can be stably controlled. That is, by generating a larger motor current, the stability of the motor control can be improved.
しかしながら、継続的に大きな電流をモータに通電することにより、そのエネルギー効率は低下する。そして、モータの発熱が顕著になることで信頼性が低下するおそれがあることから、従来、その改善が解決すべき課題として残されていた。 However, by continuously energizing a motor with a large current, its energy efficiency decreases. And since the reliability of the motor may decrease due to the remarkable heat generation of the motor, the improvement has been left as a problem to be solved.
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータ制御の安定性を損なうことなく、効果的にモータ電流を抑制することのできるモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a motor control device and an electric power that can effectively suppress the motor current without impairing the stability of the motor control. The object is to provide a steering device.
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいて三相の駆動電力をモータに供給する駆動回路とを備え、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータが発生すべき目標トルクと実トルクとの間のトルク偏差に基づいてトルクフィードバック制御を実行することにより演算周期毎のモータ回転角変化量に相当する加算角を演算し、該加算角を積算することにより制御上のモータ回転角を演算するとともに、前記演算周期毎に、前記トルク偏差に基づく増減値を演算し、該増減値を積算することにより電流指令値を演算しつつ、前記制御上のモータ回転角に従う回転座標系において電流フィードバック制御を実行することにより、前記モータ制御信号を出力するモータ制御装置において、前記モータ制御信号出力手段は、前記電流指令値を上限値以下に制限するものであって、前記制御上のモータ回転角と実回転角との乖離を示す負荷角を推定するとともに、その推定される負荷角に基づいて前記モータの制御状態を判定し、該制御状態が不安定化状態にある場合には、前記上限値を前記制御状態が安定的である場合よりも高くすること、を要旨とする。
In order to solve the above problems, the invention according to
即ち、モータ(ブラシレスモータ)は、制御上の仮想的なモータ回転角(制御角)と実回転角との乖離が一定範囲内に留まる限りにおいて安定的に制御可能である。従って、その乖離を示す負荷角が安定的にモータ制御可能な範囲の境界領域にある場合には、その制御状態が不安定化しやすい不安定化状態にあると判定することができる。そして、上記構成のように、その制御状態が不安定化状態にあると判定された場合には、その電流指令値の上限値を、大きなモータ電流の通電を許容する高い値に変更することで、モータ制御の安定性を高めることができる。これにより、その制御状態が安定的である場合における電流指令値の上限値を、予め低い値に設定することができ、その結果、モータ制御の安定性を損なうことなく、効果的にモータ電流を抑制することができるようになる。 That is, the motor (brushless motor) can be stably controlled as long as the deviation between the virtual motor rotation angle (control angle) and the actual rotation angle in control remains within a certain range. Therefore, when the load angle indicating the deviation is in the boundary region of the range in which the motor can be stably controlled, it can be determined that the control state is in an unstable state that tends to be unstable. And when it is determined that the control state is in an unstable state as in the above configuration, the upper limit value of the current command value is changed to a high value that allows energization of a large motor current. The stability of motor control can be improved. As a result, the upper limit value of the current command value when the control state is stable can be set to a low value in advance, and as a result, the motor current can be effectively reduced without impairing the stability of the motor control. It becomes possible to suppress.
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、モータ制御の不安定化を回避して良好な操舵フィーリングを維持しつつ、効果的にモータ電流を抑制することができる。
The gist of the invention described in
According to the above configuration, it is possible to effectively suppress the motor current while avoiding instability of the motor control and maintaining a good steering feeling.
本発明によれば、モータ制御の安定性を損なうことなく、効果的にモータ電流を抑制することが可能なモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the motor control apparatus and electric power steering apparatus which can suppress a motor current effectively, without impairing the stability of motor control can be provided.
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。そして、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, an embodiment of the invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, in the electric power steering apparatus (EPS) 1 of this embodiment, a
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
Further, the
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態では、モータ12には、三相(U,V,W)の駆動電力に基づき回転するブラシレスモータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ10は、このモータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクに基づくアシスト力を操舵系に付与する構成となっている。
The
一方、ECU11には、トルクセンサ14が接続されており、同ECU11は、そのトルクセンサ14の出力信号に基づいて、ステアリングシャフト3に伝達される操舵トルクτを検出する。また、本実施形態のECU11には、車速センサ15により検出される車速V及びステアリングセンサ(操舵角センサ)16により検出される操舵角θsが入力される。そして、ECU11は、これらの各状態量に基づいて、操舵系に付与すべき目標アシスト力を演算し、これに相当するモータトルクを発生させるべく駆動電力を供給することにより、そのモータ12を駆動源とするEPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する(パワーアシスト制御)。
On the other hand, a torque sensor 14 is connected to the
次に、本実施形態のEPSの電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPSの制御ブロック図である。同図に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段としてのマイコン17と、同マイコン17の出力するモータ制御信号に基づいてモータ12に三相の駆動電力を供給する駆動回路18とを備えている。
Next, the electrical configuration of the EPS of this embodiment will be described.
FIG. 2 is a control block diagram of the EPS of this embodiment. As shown in the figure, the ECU 11 supplies three-phase drive power to the
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン17が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン17は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
Each control block shown below is realized by a computer program executed by the
詳述すると、本実施形態の駆動回路18には、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(スイッチングアーム)として、各相モータコイル12u,12v,12wに対応する3つのスイッチングアームを並列に接続してなる周知のPWMインバータが採用されている。即ち、マイコン17の出力するモータ制御信号は、この駆動回路を構成する各相スイッチング素子のオン/オフ状態(各相スイッチングアームのDuty)を規定するものとなっている。そして、駆動回路18は、このモータ制御信号の入力により作動して、その印加される電源電圧V_pigに基づく三相の駆動電力をモータに供給する構成となっている。
Specifically, in the
さらに詳述すると、ECU11には、モータ12の各相電流値Iu,Iv,Iwを検出するための電流センサ21が設けられている。尚、本実施形態の電流センサ21は、上記駆動回路18を構成する各スイッチングアームの低電位側(接地側)に、それぞれ、シャント抵抗を接続してなる周知の構成を有している。そして、本実施形態のマイコン17は、この電流センサ21の出力信号(シャント抵抗の端子間電圧)に基づいて、各相モータコイル12u,12v,12wに流れる相電流値Iu,Iv,Iwを検出する。
More specifically, the
また、本実施形態のマイコン17は、モータレゾルバ23の出力信号に基づいて、モータ12の回転角(電気角)θmを検出する。尚、本実施形態では、モータレゾルバ23には、そのセンサ信号として、モータ12の実回転角(電気角)に応じて振幅が変化する二相の正弦波状信号(正弦信号S_sin及び余弦信号S_cos)を出力する巻線型のレゾルバが採用されている。そして、本実施形態のマイコン17は、これらモータ12の各相電流値Iu,Iv,Iw及び回転角θmに基づいて、電流フィードバック制御を実行することにより、その駆動回路18に出力するモータ制御信号を生成する。
Further, the
さらに詳述すると、本実施形態では、マイコン17のモータ制御部24には、回転座標系における電流制御の実行によりモータ12の各相に印加すべき相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*(Vu**,Vv**,Vw**)を演算する第1制御部25及び第2制御部26、並びに、その相電圧指令値をモータ制御信号に変換するPWM変換部27が設けられている。そして、本実施形態のマイコン17は、このモータ制御部24において生成されたモータ制御信号を駆動回路18に出力する構成となっている。
More specifically, in the present embodiment, the
図3に示すように、第1制御部25は、上記のように検出される操舵トルクτ及び車速Vに基づいて目標アシスト力に対応した電流指令値を演算する電流指令値演算部31を備えている。また、第1制御部25は、d/q変換部32を備えており、同d/q変換部32は、モータレゾルバ23により検出される上記回転角θmに基づいて、各相電流値Iu,Iv,Iwをd/q座標上に写像することにより、d軸電流値Id及びq軸電流値Iqを演算する。そして、第1制御部25は、このモータ12の実回転角(θm)に従う回転座標系(d/q座標系)において電流フィードバック制御を実行することにより、モータ12の各相に印加すべき電圧を示す相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を演算する構成となっている。
As shown in FIG. 3, the
即ち、上記電流指令値演算部31は、電流指令値としてq軸電流指令値Iq*を演算する。具体的には、同電流指令値演算部31は、入力される操舵トルクτが大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きなアシスト力を発生させるようなq軸電流指令値Iq*を演算する。尚、d軸電流指令値Id*は「0」に固定される(Id*=0)。そして、これらd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*は、d/q変換部32の出力するd軸電流値Id及びq軸電流値Iqとともに、その対応する減算器33d,33qに入力される。
That is, the current command
次に、これら各減算器33d,33qが演算する各軸の電流偏差ΔId,ΔIqは、それぞれ、対応するF/B制御部(フィードバック制御部)34d,34qに入力される。そして、各F/B制御部34d,34qは、その入力される電流偏差ΔId,ΔIq及び所定のフィードバックゲイン(比例:P、積分:I)に基づくフィードバック制御演算を実行することにより、d/q座標系の電圧指令値であるd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する。
Next, the current deviations ΔId and ΔIq of the respective axes calculated by the
具体的には、各F/B制御部34d,34qは、それぞれ、その入力される電流偏差ΔId,ΔIqに比例ゲインを乗ずることにより得られる比例成分、及び当該電流偏差ΔId,ΔIqの積分値に積分ゲインを乗ずることにより得られる積分成分を演算する。そして、これらの比例成分及び積分成分を加算することにより、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を生成する。
Specifically, each of the F /
次に、これらのd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、d/q逆変換部35において、三相(U,V,W)の交流座標上に写像される。そして、第1制御部25は、このd/q逆変換部35が実行する逆変換により得られる相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を、上記PWM変換部27に出力する構成となっている。
Next, the d-axis voltage command value Vd * and the q-axis voltage command value Vq * are mapped onto three-phase (U, V, W) AC coordinates in the d / q
一方、図4に示すように、第2制御部26は、演算周期毎のモータ回転角変化量に相当する加算角θa(θa´)を演算する加算角演算部41と、その加算角θa(θa´)を演算周期毎に積算することにより制御上の仮想的なモータ回転角としての制御角θcを演算する制御角演算部42とを備えている。そして、第2制御部26は、その制御角θcに従う回転座標系(γ/δ座標系)において電流フィードバック制御を実行することにより、相電圧指令値Vu**,Vv**,Vw**を演算する構成となっている。
On the other hand, as shown in FIG. 4, the
詳述すると、本実施形態の加算角演算部41には、上記のように検出される操舵トルクτ、車速V、及び操舵角θsが入力される。また、加算角演算部41は、ステアリング2に生じた操舵角θs及び車速Vに基づいて、操舵トルクτの目標値に対応した目標操舵トルクτ*を演算する目標操舵トルク演算部45を備えており、同目標操舵トルク演算部45において演算された目標操舵トルクτ*は、操舵トルクτとともに減算器46に入力される。そして、本実施形態の加算角演算部41は、トルクセンサ14により検出される実際の操舵トルクτから目標操舵トルクτ*を減算することにより得られるトルク偏差Δτに基づいて上記加算角θaを演算する。
Specifically, the steering angle τ, the vehicle speed V, and the steering angle θs detected as described above are input to the addition
即ち、モータトルクに基づくアシスト力を操舵系に付与するEPSにおいて、目標操舵トルクτ*は、モータ12が発生すべきモータトルク(目標トルク)に対応するパラメータであり、操舵トルクτは、モータ12の実トルクに対応するパラメータである。つまり、これら目標操舵トルクτ*と実際の操舵トルクτとの間の差分(トルク偏差Δτ)は、目標トルクに対する実トルクの過不足を示す状態量となっている。そして、本実施形態の加算角演算部41は、その目標操舵トルクτ*に実際の操舵トルクτを追従させるべく、トルクフィードバック制御を実行することにより加算角θaを演算する。
That is, in EPS that applies assist force based on motor torque to the steering system, the target steering torque τ * is a parameter corresponding to the motor torque (target torque) to be generated by the
具体的には、減算器46において演算されたトルク偏差Δτは、F/B制御部47に入力される。そして、F/B制御部47は、そのトルク偏差Δτに比例ゲインを乗ずることにより得られる比例成分、及び当該トルク偏差Δτの積分値に積分ゲインを乗ずることにより得られる積分成分の加算値を、各演算周期におけるモータ回転角の第1変化成分dθτとして演算する。
Specifically, the torque deviation Δτ calculated by the
また、本実施形態では、第2制御部26には、モータ回転角速度を推定するモータ回転角速度推定手段としての回転角速度推定演算部50が設けられており、上記加算角演算部41には、この回転角速度推定演算部50の推定するモータ回転角速度ωm_eが、各演算周期におけるモータ回転角の第2変化成分dθωとして入力される。そして、本実施形態の加算角演算部41は、上記トルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτとともに、このモータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωを用いて、上記加算角θaを演算する。
In the present embodiment, the
詳述すると、第2制御部26には、上記PWM変換部27がモータ制御信号を生成する際に用いる相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*(Vu**,Vv**,Vw**)に対応した内部指令値、即ちDutyが入力される。また、本実施形態のECU11は、電圧センサ51によって、その駆動回路18に印加される電源電圧V_pigを検出する(図2参照)。そして、第2制御部26には、その検出される電源電圧V_pig及び上記Dutyに基づいて、モータ12の各相電圧値Vu,Vv,Vwを演算する相電圧演算部52が設けられている。
More specifically, the
また、これらの各相電圧値Vu,Vv,Vw、及び上記電流センサ21により検出されたモータ12の各相電流値Iu,Iv,Iwは、α/β変換部53において、それぞれ、二相固定座標系(α/β座標系)のα軸電圧値Vα及びβ軸電圧値Vβ並びにα軸電流値Iα及びβ軸電流値Iβに変換される。そして、本実施形態の回転角速度推定演算部50は、これらα軸電圧値Vα及びβ軸電圧値Vβ並びにα軸電流値Iα及びβ軸電流値Iβに示されるモータ電圧及びモータ電流に基づいて、モータ回転角速度ωm_eを推定する。
Further, these phase voltage values Vu, Vv, Vw and the phase current values Iu, Iv, Iw of the
さらに詳述すると、本実施形態の回転角速度推定演算部50は、モータモデルに基づいて、そのモータ12に生ずる誘起電圧を外乱として推定する外乱オブザーバ54を備えている。
More specifically, the rotational angular velocity
即ち、図5に示すブロック線図において、モータ12は、モータ電圧(Vα,Vβ)及び誘起電圧(Eα,Eβ)に基づいてモータ電流(Iα,Iβ)を生じせしめるモータモデルM1に表される。従って、そのモータ電流(Iα,Iβ)を入力とする逆モータモデルM2、及び当該逆モータモデルM2の出力及びモータ電圧(Vα,Vβ)を入力とする差分器55によって、上記のような誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)を出力する外乱オブザーバ54を形成することができる。尚、例えば、モータモデルM1を「1/(R+pL)」とすると、逆モータモデルM2は「R+pL」となる(但し、R:電機子巻線抵抗、L:インダクタンス、p:微分演算子)。そして、本実施形態の回転角速度推定演算部50は、この外乱オブザーバ54が出力する誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)に基づいて、モータ回転角速度ωm_eを推定する。
That is, in the block diagram shown in FIG. 5, the
即ち、α/β座標系の誘起電圧(Eα,Eβ)は、それぞれ、次の(1)(2)式に表される。尚、各式中、「Ke」は誘起電圧定数、「ωm」はモータ回転角速度である。
Eα=−Ke×ωm×sinθ ・・・(1)
Eβ=Ke×ωm×cosθ ・・・(2)
更に、これら(1)(2)式を角度「θ」について解くことにより、次の(3)式を得る。尚、同式中、「arctan」は「アークタンジェント」である。
That is, the induced voltages (Eα, Eβ) in the α / β coordinate system are expressed by the following equations (1) and (2), respectively. In each equation, “Ke” is an induced voltage constant, and “ωm” is a motor rotation angular velocity.
Eα = −Ke × ωm × sinθ (1)
Eβ = Ke × ωm × cosθ (2)
Further, the following equation (3) is obtained by solving these equations (1) and (2) with respect to the angle “θ”. In the formula, “arctan” is “arc tangent”.
θ=arctan(−Eα/Eβ) ・・・(3)
従って、外乱オブザーバ54が出力する誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)からモータ回転角(θm_e)を推定することができる。そして、本実施形態の回転角速度推定演算部50は、そのモータ回転角の推定値(θm_e)を微分することにより、モータ回転角速度(の推定値)ωm_eを演算する。
θ = arctan (−Eα / Eβ) (3)
Therefore, the motor rotation angle (θm_e) can be estimated from the estimated voltage estimated values (Eα_e, Eβ_e) output from the
具体的には、図6のフローチャートに示すように、回転角速度推定演算部50は、上記外乱オブザーバ54によりモータ12の誘起電圧を推定すると(Eα_e,Eβ_e、ステップ101)、先ず、その誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)にフィルタ処理を施す(LPF:ローパスフィルタ、ステップ102)。次に、回転角速度推定演算部50は、上記(3)式を用いることにより、その誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)から、モータ回転角(θm_e)を推定する(回転角推定、ステップ103)。そして、そのモータ回転角(θm_e)を微分することによりモータ回転角速度(の推定値)ωm_eを演算する(回転角度推定、ステップ104)。
Specifically, as shown in the flowchart in FIG. 6, when the rotational angular velocity
そして、本実施形態の回転角速度推定演算部50は、そのモータ回転角速度ωm_eを、各演算周期におけるモータ回転角の第2変化成分dθωとして、上記加算角演算部41に出力する構成になっている(ステップ105)。
The rotational angular velocity
図4に示すように、本実施形態の加算角演算部41において、上記F/B制御部47の演算するトルク偏差Δτに基づくモータ回転角の第1変化成分dθτ、及び上記回転角速度推定演算部50の演算するモータ回転角速度ωm_eに基づくモータ回転角の第2変化成分dθωは、ともに加算角調整演算部58に入力される。また、本実施形態では、上記回転角速度推定演算部50は、その外乱オブザーバ54が出力する誘起電圧推定値(Eα_e,Eβ_e)の二乗和を演算し(Esq_αβ=(Eα_e)^2+(Eβ_e)^2、但し「^2」は二乗を示す)、その誘起電圧二乗和Esq_αβを加算角調整演算部58に出力する。そして、本実施形態の加算角演算部41は、この誘起電圧二乗和Esq_αβの値に基づいて、その加算角θaの演算形態を変更する。
As shown in FIG. 4, in the addition
詳述すると、本実施形態の加算角調整演算部58は、その入力される誘起電圧二乗和Esq_αβを所定の閾値(E0)と比較する。そして、当該誘起電圧二乗和Esq_αβが閾値(E0)を超える場合には、上記トルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτ及びモータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωの加算値を加算角θaとし、閾値(E0)以下である場合には、そのトルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτを加算角θaとする構成になっている。
More specifically, the addition angle
即ち、一演算周期を基本単位とするモータ回転角速度ωm_eは、その一演算周期あたりのモータ回転角変化量と等価的な意味を有する。そして、上記のような外乱オブザーバ54を用いたモータ電流及びモータ電圧に基づく誘起電圧の推定は、当該誘起電圧が増大する高速回転領域において、より高い精度が確保される。
That is, the motor rotation angular velocity ωm_e having one calculation cycle as a basic unit has an equivalent meaning to the motor rotation angle change amount per one calculation cycle. The estimation of the induced voltage based on the motor current and the motor voltage using the
この点を踏まえ、本実施形態の加算角調整演算部58は、上記誘起電圧二乗和Esq_αβと閾値(E0)との比較により、モータ12の回転状態(回転速度)が、その推定されるモータ回転角速度ωm_eをモータ回転角の第2変化成分dθωとして利用可能な推定精度が担保される高速回転領域にあるか否かを判定する。そして、その要求される推定精度が担保される高速回転領域にある場合にのみ、上記モータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωを用いる構成となっている。
In consideration of this point, the addition angle
具体的には、図7のフローチャートに示すように、加算角調整演算部58は、先ず、上記トルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτ、及び上記モータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθω、並びに上記誘起電圧二乗和Esq_αβを取得する(ステップ201〜ステップ203)。
Specifically, as shown in the flowchart of FIG. 7, the addition angle
次に、加算角調整演算部58は、誘起電圧二乗和Esq_αβが閾値E0を超えるか否かを判定し(ステップ204)、閾値E0を超える場合(ステップ204:YES)には、続いて、既に当該誘起電圧二乗和Esq_αβが閾値E0を超える状態にあったことを示す超過フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ205)。そして、当該超過フラグがセットされていない場合(ステップ205:NO)には、当該超過フラグをセットし(ステップ206)、上記ステップ201において取得した第1変化成分dθτの値をクリアする(dθτ=0、ステップ207)。
Next, the addition angle
尚、上記ステップ205において、既に超過フラグがセットされている場合(ステップ205:YES)には、上記ステップ206及びステップ207の処理は実行されない。そして、これら上記ステップ204において誘起電圧二乗和Esq_αβが閾値E0を超えると判定された場合(ステップ204:YES)には、その超過フラグの如何にかかわらず、そのトルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτ及びモータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωを加算することにより加算角θaを演算する(ステップ208)。
If the excess flag has already been set in step 205 (step 205: YES), the processing in
一方、上記ステップ204において、誘起電圧二乗和Esq_αβが閾値E0以下であると判定した場合(ステップ204:NO)もまた、加算角調整演算部58は、超過フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ209)。そして、当該超過フラグがセットされている場合(ステップ209:YES)には、当該超過フラグをリセットする(ステップ210)。尚、超過フラグがセットされていない場合(ステップ209:NO)には、このステップ210の処理は実行されない。そして、その上記ステップ201において取得した第1変化成分dθτを加算角θaとして演算する(ステップ211)。
On the other hand, when it is determined in
そして、本実施形態の加算角調整演算部58は、このように上記ステップ208又はステップ211において演算した加算角θaを外部に出力する構成となっている(ステップ212)。
The addition angle
即ち、上記トルク偏差Δτに基づく第1変化成分dθτは、モータ12の実回転角と制御上の仮想的なモータ回転角との乖離の大きさに応じた値となる。従って、上記モータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωよりも、その値がモータ回転状態に左右されにくい。この点を踏まえ、本実施形態では、上記のように、モータ回転状態が低速領域にある場合には、当該第1変化成分dθτを加算角θaとする。尚、モータ回転角速度ωm_eに基づく第2変化成分dθωを用いて加算角θaを演算する最初の演算周期(ステップ204:YES、及びステップ205:NO)において、第1変化成分dθτをクリアするのは(ステップ207)、当該第1変化成分dθτが、第2変化成分dθωを用いなかった前回演算周期の状態を反映するものだからである。そして、本実施形態では、これにより、そのモータ回転状態に依らず、高精度な加算角演算が可能となっている。
That is, the first change component dθτ based on the torque deviation Δτ is a value corresponding to the magnitude of the deviation between the actual rotation angle of the
図4に示すように、加算角演算部41において、上記加算角調整演算部58の出力する加算角θaは、加算角制限部59に入力される。そして、本実施形態の加算角演算部41は、この加算角制限部59において加算角制限処理が施された後の加算角θa´を、制御角演算部42へと出力する。
As shown in FIG. 4, in the addition
一方、制御角演算部42は、前回の演算周期において演算した制御角θcの前回値を記憶領域(図示略)に保持するとともに、当該前回値に上記加算角θaを加算することにより新たな制御角θcを演算する。そして、その当該新たな制御角θcにて、上記記憶領域に保持する前回値を更新することにより、その演算周期毎に、加算角θaの積算による制御角θcの演算を実行する構成となっている。 On the other hand, the control angle calculation unit 42 holds the previous value of the control angle θc calculated in the previous calculation cycle in a storage area (not shown), and adds a new control by adding the addition angle θa to the previous value. The angle θc is calculated. Then, by updating the previous value stored in the storage area with the new control angle θc, the control angle θc is calculated by adding the addition angle θa for each calculation cycle. Yes.
第2制御部26において、このようにして演算された制御上の仮想的なモータ回転角としての制御角θcは、上記α/β変換部53が出力する二相固定座標系(α/β座標系)のα軸電流値Iα及びβ軸電流値Iβとともに、γ/δ変換部60に入力される。また、本実施形態では、このγ/δ変換部60には、上記α軸電圧値Vα及びβ軸電圧値Vβが入力される。そして、γ/δ変換部60は、当該α軸電流値Iα及びβ軸電流値Iβ、並びにα軸電圧値Vα及びβ軸電圧値Vβを、その制御角θcに従う回転座標系、即ちγ/δ座標系の直交座標上に写像することにより、γ/δ座標系の実電流値としてのγ軸電流値Iγ及びδ軸電流値Iδ、並びに実電圧値としてのγ軸電圧値Vγ及びδ軸電圧値Vδを演算する。
In the
また、第2制御部26は、そのγ/δ座標系の電流指令値として、γ軸電流指令値Iγ*及びδ軸電流指令値Iδ*を演算する電流指令値演算部61を備えている。そして、電流指令値演算部61は、上記加算角演算部41において演算されたトルク偏差Δτ、及び目標操舵トルクτ*に基づいて、γ軸電流指令値Iγ*及びδ軸電流指令値Iδ*を演算する。
The
電流指令値演算部61により演算されたγ軸電流指令値Iγ*は、上記γ軸電流値Iγとともに、その対応する減算器64aに入力される。同様に、δ軸電流指令値Iδ*もまた、δ軸電流値Iδとともに、その対応する減算器64bに入力される。尚、本実施形態では、δ軸電流指令値Iδ*は「0」に固定される(Iδ*=0)。そして、これら各減算器64a,64bにおいて演算される電流偏差ΔIγ,ΔIδは、それぞれ、その対応する各F/B制御部65a,65bに入力される。
The γ-axis current command value Iγ * calculated by the current command value calculation unit 61 is input to the
次に、各F/B制御部65a,65bは、その電流偏差ΔIγ,ΔIδ及び所定のフィードバックゲイン(比例:P、積分:I)に基づくフィードバック制御演算を実行することにより、γ/δ座標系の電圧指令値であるγ軸電圧指令値Vγ*及びδ軸電圧指令値Vδ*を演算する。尚、これら各F/B制御部65a,65bの実行するフィードバック制御演算の態様については、上記第1制御部25側の各F/B制御部34d,34qと同様であるため、その詳細な説明は省略する。
Next, each F /
更に、これらのγ軸電圧指令値Vγ*及びδ軸電圧指令値Vδ*は、2相/3相変換部66において、三相(U,V,W)の交流座標上に写像される。そして、第2制御部26は、この2相/3相変換部66において生成された相電圧指令値Vu**,Vv**,Vw**を、上記PWM変換部27に出力する構成となっている。尚、このように、第2制御部26が実行するレゾルバレス制御の原理についての詳細は、例えば、上記特許文献1及び特許文献2等の記載を参照されたい。
Further, the γ-axis voltage command value Vγ * and the δ-axis voltage command value Vδ * are mapped onto the three-phase (U, V, W) AC coordinates in the two-phase / three-
また、図2に示すように、本実施形態のマイコン17は、上記モータレゾルバ23により検出される上記回転角θmの異常を検出する回転角異常検出部68を備えている。具体的には、本実施形態の回転角異常検出部68は、そのモータレゾルバ23が出力する正弦信号S_sin及び余弦信号S_cosの二乗和が適正範囲内にあるか否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて、モータ12の実回転角として回転角θmの異常を検出する。尚、このような回転角異常検出の詳細については、例えば、特開2006−177750号公報等の記載を参照されたい。
As shown in FIG. 2, the
更に、本実施形態では、この回転角異常検出部68による異常検出の結果は、回転角異常検出信号S_rsfとして上記モータ制御部24に入力される。そして、本実施形態のモータ制御部24は、回転角θmに異常のない場合には、上記第1制御部25が演算する相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいてモータ制御信号を出力し、回転角θmに異常が生じた場合には、上記第2制御部26が演算する相電圧指令値Vu**,Vv**,Vw**に基づいて、そのモータ制御信号の出力を実行する。
Further, in the present embodiment, the result of abnormality detection by the rotation angle
即ち、第2制御部26は、モータ12の実回転角であるモータレゾルバ23により検出される回転角θmを用いることなく、制御上の仮想的なモータ回転角である制御角θcを用いて、その相電圧指令値Vu**,Vv**,Vw**を演算する。そして、本実施形態のECU11は、その第2制御部26が演算する相電圧指令値Vu**,Vv**,Vw**に基づいてモータ制御信号を生成することにより、回転角θmに異常が検出された後においても、安定的に、そのモータ制御を継続することが可能となっている。
That is, the
(電流指令値演算)
次に、本実施形態の電流指令値演算部61による電流指令値演算の態様について説明する。
(Current command value calculation)
Next, a mode of current command value calculation by the current command value calculation unit 61 of the present embodiment will be described.
図8に示すように、本実施形態の電流指令値演算部61は、目標操舵トルクτ*と実際の操舵トルクτとの間のトルク偏差Δτに基づいて各演算周期におけるγ軸電流指令値Iγ*の増減値(γ軸電流増減値η)を演算するγ軸電流増減値演算部71と、入力されるγ軸電流増減値ηを演算周期毎に積算する積算制御部72とを備えている。
As shown in FIG. 8, the current command value calculation unit 61 of the present embodiment uses the γ-axis current command value Iγ in each calculation cycle based on the torque deviation Δτ between the target steering torque τ * and the actual steering torque τ. A γ-axis current increase / decrease
本実施形態の積算制御部72は、前回の演算周期における制御出力、即ちγ軸電流指令値Iγ*の前回値を記憶領域(図示略)に保持する。そして、積算制御部72は、入力されるγ軸電流増減値ηを当該前回値に加算することにより新たなγ軸電流指令値Iγ*を演算するとともに、当該新たなγ軸電流指令値Iγ*によって、その記憶領域に保持する前回値を更新する。
The
そして、本実施形態の電流指令値演算部61は、この積算制御部72の制御出力、即ちγ軸電流増減値ηの積算値をγ軸電流指令値Iγ*とする構成になっている。
さらに詳述すると、本実施形態のγ軸電流増減値演算部71は、トルク偏差Δτとγ軸電流増減値ηが関連付けられた二つのマップ(71a,71b)を備えている。具体的には、第1マップ71aは、目標操舵トルクτ*の符号(方向)が「正である場合(τ*>0)」に対応して形成される一方、第2マップ71bは、目標操舵トルクτ*の符号が「負である場合(τ*<0)」に対応して形成されている。尚、目標操舵トルクτ*が「0」である場合には、その直前の符号が用いられる。そして、γ軸電流増減値演算部71は、入力される目標操舵トルクτ*の符号に応じて参照するマップを切り替えつつ、そのトルク偏差Δτに基づいて、各演算周期におけるγ軸電流増減値ηを演算する。
The current command value calculation unit 61 of the present embodiment is configured such that the control output of the
More specifically, the γ-axis current increase / decrease
即ち、目標操舵トルクτ*が「正の値」である場合にトルク偏差Δτが「正の値」、又は目標操舵トルクτ*の符号が「負の値」である場合にトルク偏差Δτが「負の値」にある状態は、モータ12が発生すべき目標トルクに対して実トルクが「不足」していることを示している。一方、目標操舵トルクτ*が「正の値」である場合にトルク偏差Δτが「負の値」、又は目標操舵トルクτ*の符号が「負の値」である場合にトルク偏差Δτが「正の値」にある状態は、モータ12が発生すべき目標トルクに対して実トルクが「過剰」であることを示している。そして、本実施形態のγ軸電流増減値演算部71は、そのトルク偏差Δτに示されるモータ12が発生すべき目標トルクに対する実トルクの過不足に基づいて、各演算周期におけるγ軸電流増減値ηを演算する。
That is, when the target steering torque τ * is “positive value”, the torque deviation Δτ is “positive value”, or when the sign of the target steering torque τ * is “negative value”, the torque deviation Δτ is “ The state of “negative value” indicates that the actual torque is “insufficient” with respect to the target torque that should be generated by the
具体的には、第1マップ71aにおいて、γ軸電流増減値ηは、トルク偏差Δτが「正の値」を有する所定値A1以上、且つ同じく「正の値」を有する所定値A2より小さい場合(A1≦Δτ<A2)には、当該トルク偏差Δτが大きな値となる程、より大きな絶対値を有する「正の値」となるように設定されている。また、トルク偏差Δτが所定値A1より小さく、且つ同じく「正の値」を有する所定値A3以上である場合(A3≦Δτ<A1)には、当該トルク偏差Δτが小さな値となるほど、より大きな絶対値を有する「負の値」となるように設定されている。そして、トルク偏差Δτが所定値A2以上である場合(A2≦Δτ)には、γ軸電流増減値ηが、一定の「正の値(最大増加値γ1)」となり、トルク偏差Δτが所定値A3より小さい場合(Δτ<A3)には、同γ軸電流増減値ηが、一定の「負の値(最大減少値γ2)」となるように設定されている。 Specifically, in the first map 71a, the γ-axis current increase / decrease value η is greater than or equal to the predetermined value A1 having the “positive value” and the torque deviation Δτ is smaller than the predetermined value A2 having the same “positive value”. (A1 ≦ Δτ <A2) is set such that the larger the torque deviation Δτ is, the more positive the value is. Further, when the torque deviation Δτ is smaller than the predetermined value A1 and equal to or larger than the predetermined value A3 having the same “positive value” (A3 ≦ Δτ <A1), the torque deviation Δτ becomes larger as the value becomes smaller. It is set to be a “negative value” having an absolute value. When the torque deviation Δτ is equal to or greater than the predetermined value A2 (A2 ≦ Δτ), the γ-axis current increase / decrease value η is a constant “positive value (maximum increase value γ1)”, and the torque deviation Δτ is a predetermined value. When smaller than A3 (Δτ <A3), the γ-axis current increase / decrease value η is set to be a constant “negative value (maximum decrease value γ2)”.
一方、第2マップ71bにおいて、γ軸電流増減値ηは、トルク偏差Δτが「負の値」を有する所定値A4以下、且つ同じく「負の値」を有する所定値A5より大きい範囲にある場合(A5<Δτ≦A4)には、当該トルク偏差Δτが小さな値となる程、より大きな絶対値を有する「正の値」となるように設定されている。また、トルク偏差Δτが所定値A4より大きく、且つ同じく「負の値」を有する所定値A6以下である場合(A4<Δτ≦A6)には、当該トルク偏差Δτが大きな値(絶対値小)となるほど、より大きな絶対値を有する「負の値」となるように設定されている。そして、トルク偏差Δτが所定値A5以下である場合(Δτ≦A5)には、γ軸電流増減値ηが、一定の「正の値(最大増加値γ1)」となり、トルク偏差Δτが所定値A6より大きい場合(A6<Δτ)には、同γ軸電流増減値ηが、一定の「負の値(最大減少値γ2)」となるように設定されている。
On the other hand, in the
本実施形態のγ軸電流増減値演算部71は、これら二つのマップ(71a,71b)を参照することにより、モータ12が発生すべき目標トルクに対して実トルクが「過剰」である場合(τ*>0においてΔτ<0、又はτ*<0においてΔτ>0)には、γ軸電流指令値Iγ*を低減するような「負の値」を有したγ軸電流増減値ηを演算する。
The γ-axis current increase / decrease
更に、本実施形態では、モータ12が発生すべき目標トルクに対して実トルクが「不足」することを示す領域についても、その「実トルクの不足」を許容する範囲が設定されている(τ*>0において0≦Δτ<A1、又はτ*<0においてA4<Δτ≦0)。そして、γ軸電流増減値演算部71は、そのトルク偏差Δτに示される「実トルクの不足」が上記許容範囲内にある場合にも、γ軸電流指令値Iγ*を低減するような「負の値」を有したγ軸電流増減値ηを演算する。
Furthermore, in the present embodiment, a range in which the “shortage of actual torque” is allowed is set for the region indicating that the real torque is “insufficient” with respect to the target torque to be generated by the motor 12 (τ). *> 0, 0 ≦ Δτ <A1, or τ * <0, A4 <Δτ ≦ 0). Then, the γ-axis current increase / decrease
そして、本実施形態のγ軸電流増減値演算部71は、そのトルク偏差Δτに示される「実トルクの不足」が上記許容範囲を超える場合(τ*>0においてΔτ≧A1、又はτ*<0においてΔτ≦A4)には、γ軸電流指令値Iγ*を増大させるような「正の値」を有したγ軸電流増減値ηを演算する構成となっている。
Then, the γ-axis current increase / decrease
(電流指令値制限)
また、本実施形態の電流指令値演算部61には、上記のように演算されたγ軸電流指令値Iγ*の上限値(電流指令上限値Ilim)を演算する電流指令上限値演算部73と、γ軸電流指令値Iγ*を電流指令上限値Ilim以下に制限、換言すると、電流指令上限値Ilimを超えないように補正する電流指令値制限部74とが設けられている。そして、電流指令値演算部61は、同電流指令値制限部74において制限処理が施された後のγ軸電流指令値Iγ**を、上記減算器64aに出力する構成となっている(図4参照)。
(Current command value limit)
The current command value calculation unit 61 of the present embodiment includes a current command upper limit
詳述すると、図9に示すように、本実施形態の電流指令上限値演算部73は、車速Vと電流指令上限値(Ilim_a,Ilim_b)とが関連付けられた二つのマップ(73a,73b)を備えている。そして、電流指令上限値演算部73は、これらのマップを参照することにより、電流指令上限値Ilimを演算する。
More specifically, as shown in FIG. 9, the current command upper limit
本実施形態の第1マップ73aにおいて、電流指令上限値Ilim_aは、車速Vに依らず一定の値(所定値I1)となるように設定されている。一方、第2マップ73bにおいて、電流指令上限値Ilim_bは、車速Vが速いほど、より低い値となるように設定されている。そして、当該第2マップ73bにおける電流指令上限値Ilim_bは、その最小値I2が上記第1マップ73aにおける所定値I1よりも高い値となるように設定されている。
In the
また、本実施形態の電流指令上限値演算部73は、電流指令上限値Ilimの演算に際して、上記第1マップ73a又は第2マップ73bの何れを用いるか決定する切替制御部75を備えている。そして、本実施形態の電流指令上限値演算部73は、この切替制御部75の決定に基づいて、上記第1マップ73a及び第2マップ73bを切り替えつつ、車速Vに応じた電流指令上限値Ilimを演算する。
In addition, the current command upper limit
即ち、上記のように、制御上の仮想的な制御角(θc)を用いたレゾルバレス制御では、大きな電流をモータ12に通電し、ステータの起磁力を強くすることにより、そのモータ制御の安定性を高めることができる。しかしながら、継続的に大きな電流をモータに通電するとすれば、そのエネルギー効率が低下するとともに、モータの発熱を要因とした信頼性の低下を招くおそれがある。
That is, as described above, in the resolverless control using the virtual control angle (θc) in the control, a large current is supplied to the
この点を踏まえ、本実施形態では、上記第1マップ73aには、その電流指令上限値Ilim_aとして、モータ電流を低く抑える値(所定値I1)が設定される一方、第2マップ73bには、その電流指令上限値Ilim_bとして、大きなモータ電流の通電を許容する高い値(I2以上、I2>I1)が設定されている。そして、本実施形態の電流指令上限値演算部73は、その電流指令上限値Ilimを演算する際に参照するマップを切り替えることにより、モータ制御の安定性を損なうことなく、効果的にモータ電流を抑制することが可能となっている。
Considering this point, in the present embodiment, a value (predetermined value I1) that suppresses the motor current is set as the current command upper limit value Ilim_a in the
さらに詳述すると、本実施形態の切替制御部75には、上記γ/δ変換部60において演算されたγ/δ座標系の各軸電流値及び電圧値(Iγ,Iδ,Vγ,Vδ)、並びに上記回転角速度推定演算部50において演算(推定)される上記モータ回転角速度ωm_e及び誘起電圧Eが入力される。尚、誘起電圧Eは、上記誘起電圧二乗和Esq_αβの平方根(√)を求めることにより算出される。そして、同切替制御部75は、これらの各状態量に基づいて、モータ12の制御状態が安定的であるか否かを判定し(制御状態判定)、その判定結果に基づいて、その電流指令上限値Ilimの演算に用いるマップの切り替えを実行する構成となっている。
More specifically, the switching
具体的には、本実施形態の切替制御部75は、上記各状態量を次の(4)式に示される電圧方程式に代入することにより、その制御上の仮想的なモータ回転角としての制御角θcと実回転角(θm)との乖離を示す負荷角(誤差角)θLを推定する。そして、その負荷角θLに基づいて、モータ12の制御状態を判定する。
Specifically, the switching
sinθL=(−Vγ+R・Iγ+L・(d/dt)・Iγ−ωm・L・Iδ)/E
・・・(4)
但し、「R」はモータ抵抗、「L」はモータインダクタンスである。そして、負荷角θLは、上記(4)式の逆関数(arcsin)から求めることができる。
sin θL = (− Vγ + R · Iγ + L · (d / dt) · Iγ−ωm · L · Iδ) / E
... (4)
However, “R” is motor resistance, and “L” is motor inductance. The load angle θL can be obtained from the inverse function (arcsin) of the above equation (4).
図10に示すように、本実施形態では、三相固定座標の「U軸」に対して実回転座標(d/q座標)の「d軸」のなす角を実回転角(θm)とした場合において、当該実回転角(θm)と上記制御角θcとが一致する場合に、その「γ軸」と上記「d軸」とが一致するように同制御角θcに従う仮想座標としてのγ/δ座標が定義されている。尚、上記(4)式は、同図に示すように、「γ軸」に対して「90°」位相を進めた位置に「δ軸」を定義した場合に対応する式である。そして、本実施形態のECU11(第2制御部26)は、その制御角θcと実回転角(θm)との乖離を示す負荷角θLの大きさ(正の値)が「0〜90°」の範囲に留まる限りにおいて、安定的に、そのモータ制御を実行することが可能となっている。 As shown in FIG. 10, in this embodiment, the angle formed by the “d-axis” of the actual rotation coordinate (d / q coordinate) with respect to the “U-axis” of the three-phase fixed coordinate is defined as the actual rotation angle (θm). In this case, when the actual rotation angle (θm) coincides with the control angle θc, γ / as a virtual coordinate according to the control angle θc so that the “γ axis” and the “d axis” coincide with each other. A δ coordinate is defined. Note that the above equation (4) is an equation corresponding to the case where the “δ axis” is defined at a position advanced by the “90 °” phase with respect to the “γ axis”, as shown in FIG. In the ECU 11 (second control unit 26) of the present embodiment, the magnitude (positive value) of the load angle θL indicating the deviation between the control angle θc and the actual rotation angle (θm) is “0 to 90 °”. As long as it stays within the range, the motor control can be executed stably.
即ち、図4に示すように、第2制御部26は、トルクフィードバック制御を実行することにより、モータ12が発生すべき目標トルクに対する実トルクの過不足を示すトルク偏差Δτに基づいて制御角θcを演算する。そして、図10に示すように、γ軸電流値Iγが一定であるとすれば、上記安定的にモータ制御可能な範囲内において、負荷角θLが拡大するほど、より大きなq軸電流が流れ、そのq軸電流値Iqに対応したモータトルクが発生することになる(Iq=Iγ・sinθL)。
That is, as shown in FIG. 4, the
つまり、本実施形態では、目標トルクに対する実トルクの不足によりトルク偏差Δτが拡大した状況にあるほど、当該トルク偏差Δτに従って、より大きな加算角θaが演算される。そして、その加算角θaに応じた制御角θcの変化により負荷角θLが拡大し、当該負荷角θLに応じたq軸電流値Iqの変化によってモータトルクが増大することにより、その実トルクが目標トルクに追従する。 That is, in this embodiment, the larger the torque deviation Δτ is due to the lack of actual torque with respect to the target torque, the larger the added angle θa is calculated according to the torque deviation Δτ. Then, the load angle θL is enlarged by the change of the control angle θc according to the addition angle θa, and the motor torque is increased by the change of the q-axis current value Iq according to the load angle θL, so that the actual torque becomes the target torque. Follow.
しかしながら、その負荷角θLが、上記安定的にモータ制御可能な範囲を超えた場合、即ち、その大きさが「90°」を超える領域においては、上記負荷角θLの変化とq軸電流値Iqの変化との関係が逆転する。つまり、トルク偏差Δτが大きくなるほどモータトルクが減少し、その負荷角θLの拡大が助長されることになる。そして、当該負荷角θLの大きさが「180°」を超えた瞬間、そのモータ回転方向とは逆向きのモータトルクが発生することになる。従って、その負荷角θLが、安定的にモータ制御可能な範囲の境界領域にある場合、モータ12の制御状態は、不安定化しやすい状態にある。
However, when the load angle θL exceeds the range in which the motor can be stably controlled, that is, in a region where the magnitude exceeds “90 °”, the change in the load angle θL and the q-axis current value Iq The relationship with changes is reversed. That is, as the torque deviation Δτ increases, the motor torque decreases and the load angle θL is increased. Then, at the moment when the magnitude of the load angle θL exceeds “180 °”, a motor torque opposite to the motor rotation direction is generated. Therefore, when the load angle θL is in the boundary region of the range where the motor can be stably controlled, the control state of the
この点に着目し、本実施形態の切替制御部75は、図11のフローチャートに示すように、上記各状態量(Iγ,Iδ,Vγ,ωm_e,E)を取得し(ステップ301)、上記(4)式に基づき負荷角θLの正弦成分「sinθL」を推定すると(ステップ302)、その正弦成分(の絶対値「|sinθL|」)を所定の閾値B0と比較する(ステップ303)。尚、この場合において、閾値B0は、上記安定的にモータ制御可能な範囲の境界領域に対応した値、例えば「0.8」程度に設定される。そして、その負荷角θLの正弦成分(の絶対値)が、閾値B0以下である場合(|sinθL|≦B0、ステップ303:NO)には、モータ12の制御状態は安定的であると判定し(安定的状態)、上記第1マップ73aに基づく値(Ilim_a)を電流指令上限値Ilimとして演算すべき旨を決定する(ステップ304)。
Focusing on this point, the switching
そして、上記ステップ303において、負荷角θLの正弦成分(の絶対値)が、閾値B0を超える場合(|sinθL|>B0、ステップ303:YES)には、その制御状態が不安定化しやすい状態(不安定化状態)にあると判定し、上記第2マップ73bに基づく値(Ilim_b)を電流指令上限値Ilimとして演算すべき旨を決定する(ステップ305)。
In
このように、本実施形態の切替制御部75は、その制御状態が不安定化状態にあると判定される場合には、当該制御状態が安定的である場合の値、即ち第1マップ73aにおける値(Ilim_a)よりも高い値(Ilim_b)が設定された第2マップ73bを用いて電流指令上限値Ilimを演算すべき旨を決定する。
As described above, when it is determined that the control state is in an unstable state, the switching
即ち、電流指令上限値Ilimを高い値(Ilim_b)に切り替えて、大きなモータ電流の通電を許容することにより、ステータの起磁力を強めて、その制御上の仮想的な制御角θcに対する実回転角(θm)の追従性を高めることができる。つまり、当該制御角θcに従って、安定的にロータを連れ回す(変化する制御角θcに対応した回転位置でロータを保持する)ことができるようになる。そして、本実施形態では、これにより、そのモータ制御の安定化を図るとともに、併せて、その制御状態が安定的である場合の電流指令上限値Ilimを、予め低い値(Ilim_a)に設定することにより、効果的にモータ電流を抑制することが可能となっている。 That is, by switching the current command upper limit value Ilim to a high value (Ilim_b) and allowing energization of a large motor current, the magnetomotive force of the stator is strengthened and the actual rotation angle with respect to the virtual control angle θc in the control The followability of (θm) can be improved. That is, according to the control angle θc, the rotor can be stably rotated (the rotor can be held at the rotational position corresponding to the changing control angle θc). In this embodiment, the motor control is thereby stabilized, and at the same time, the current command upper limit value Ilim when the control state is stable is set to a low value (Ilim_a) in advance. Thus, the motor current can be effectively suppressed.
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)電流指令値制限部74は、電流指令上限値演算部73が演算する電流指令上限値Ilim以下にγ軸電流指令値Iγ*を制限する。また、電流指令上限値演算部73に設けられた切替制御部75は、その制御上の仮想的なモータ回転角としての制御角θcと実回転角(θm)との乖離を示す負荷角(誤差角)θLの(正弦成分である「sinθL」)を推定し、その負荷角θLに基づいて、モータ12の制御状態を判定する。そして、切替制御部75は、その制御状態が不安定化状態にあると判定した場合には、上記電流指令上限値Ilimを、当該制御状態が安定的である場合の値(Ilim_a)よりも高い値(Ilim_b)に変更すべき旨を決定する。
As described above, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
(1) The current
即ち、ブラシレスモータは、制御上の仮想的な制御角θcと実回転角(θm)との乖離が一定範囲内に留まる限りにおいて安定的に制御可能である。従って、その乖離を示す負荷角θLが安定的にモータ制御可能な範囲の境界領域にある場合には、その制御状態が不安定化しやすい不安定化状態にあると判定することができる。そして、上記構成のように、その制御状態が不安定化状態にあると判定された場合には、その電流指令上限値Ilimを、大きなモータ電流の通電を許容する高い値(Ilim_b)に変更することで、モータ制御の安定性を高めることができる。これにより、その制御状態が安定的である場合の電流指令上限値Ilimを、予め低い値(Ilim_a)に設定することができ、その結果、モータ制御の安定性を損なうことなく、効果的にモータ電流を抑制することができるようになる。 That is, the brushless motor can be stably controlled as long as the deviation between the virtual control angle θc and the actual rotation angle (θm) is within a certain range. Therefore, when the load angle θL indicating the deviation is in the boundary region of the range in which the motor can be stably controlled, it can be determined that the control state is in an unstable state that tends to be unstable. When it is determined that the control state is in an unstable state as in the above configuration, the current command upper limit value Ilim is changed to a high value (Ilim_b) that allows energization of a large motor current. As a result, the stability of the motor control can be improved. As a result, the current command upper limit value Ilim when the control state is stable can be set to a low value (Ilim_a) in advance, and as a result, the motor control can be effectively performed without impairing the stability of the motor control. The current can be suppressed.
(2)電流指令上限値演算部73は、モータ電流を低く抑える低い値(Ilim_a)が設定された第1マップ73a、及び大きなモータ電流の通電を許容する高い値(Ilim_b)が設定された第2マップ73bを備える(Ilim_a<Ilim_b)。そして、電流指令上限値演算部73は、切替制御部75の決定に基づいて、電流指令上限値Ilimを演算する際に参照するマップを切り替える。
(2) The current command upper
上記構成によれば、モータ制御の安定性に応じて、当該電流指令上限値Ilimの値を変更することができ、且つその各マップ(73a,73b)において、任意の状態量と電流指令上限値Ilimとを関連付けることができる。その結果、柔軟に電流指令上限値Ilimの値を変更することが可能になり、これにより、その制限処理の更なる最適化を図ることができる。 According to the above configuration, the value of the current command upper limit value Ilim can be changed according to the stability of the motor control, and an arbitrary state quantity and current command upper limit value can be changed in each map (73a, 73b). Ilim can be associated. As a result, it is possible to flexibly change the value of the current command upper limit value Ilim, thereby further optimizing the limiting process.
(3)電流指令上限値演算部73に設けられた各マップ(73a,73b)には、電流指令上限値Ilimと車速Vとが関連付けられる。そして、第2マップ73bにおいて、電流指令上限値Ilim_bは、車速Vが速いほど、より低い値となるように設定される。
(3) The current command upper limit value Ilim and the vehicle speed V are associated with each map (73a, 73b) provided in the current command upper limit
即ち、通常、車速Vが速くなるほど、ステアリングに発生する操舵角θsは小さくなり、その結果、モータ12に印加される負荷トルクも小さくなる。従って、上記構成によれば、モータ制御の安定性を損なうことなく、より適切にモータ電流モータ電流を抑制することができる。
That is, normally, as the vehicle speed V increases, the steering angle θs generated in the steering decreases, and as a result, the load torque applied to the
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型の電動パワーステアリング装置(EPS)1に具体化した。しかし、これに限らず、所謂ピニオン型やラックアシスト型等のEPSに適用してもよい。
In addition, you may change the said embodiment as follows.
In the above embodiment, the present invention is embodied in a so-called column type electric power steering device (EPS) 1. However, the present invention is not limited to this, and the present invention may be applied to a so-called pinion type or rack assist type EPS.
・また、本発明は、EPS以外の用途に用いられるモータ制御装置に適用してもよい。尚、上記実施形態では、目標操舵トルクτ*と実際の操舵トルクτとの間のトルク偏差Δτを、「モータが発生すべき目標トルクと実トルクとの間のトルク偏差」として用いることとしたが、EPS以外の用途に適用する場合には、実際の「目標トルクと実トルクとの間のトルク偏差」を用いるとよい。 -Moreover, you may apply this invention to the motor control apparatus used for uses other than EPS. In the above embodiment, the torque deviation Δτ between the target steering torque τ * and the actual steering torque τ is used as the “torque deviation between the target torque to be generated by the motor and the actual torque”. However, when applied to applications other than EPS, the actual “torque deviation between target torque and actual torque” may be used.
・上記実施形態では、「γ軸」に対して「90°」位相を進めた位置に「δ軸」を定義して上記(4)式に基づき負荷角(誤差角)θLの(正弦成分である「sinθL」)を推定した。しかし、これに限らず、δ軸電流指令値Iδ*を「0」に固定する場合(Iδ*=0)には、「γ軸」から「90°」位相が遅れた位置に「δ軸」を定義し、これに合わせた電圧方程式を用いて、負荷角θLを推定する構成であってもよい。 In the above embodiment, the “δ axis” is defined at a position advanced by “90 °” phase with respect to the “γ axis”, and the load angle (error angle) θL (with a sine component) A certain “sin θL”) was estimated. However, the present invention is not limited to this, and when the δ-axis current command value Iδ * is fixed to “0” (Iδ * = 0), the “δ-axis” is positioned at a position delayed by “90 °” from the “γ-axis”. And the load angle θL may be estimated using a voltage equation matched to this.
・また、上記(4)式のような電圧方程式を用いて負荷角θLを推定する以外にも、実回転角(θm)を推定し、当該実回転角(θm)を制御角θcから減算することにより、負荷角θLを推定する構成であってもよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。 In addition to estimating the load angle θL using the voltage equation such as the above equation (4), the actual rotation angle (θm) is estimated and the actual rotation angle (θm) is subtracted from the control angle θc. Accordingly, the load angle θL may be estimated. Even if it does in this way, the effect similar to the said embodiment can be acquired.
例えば、図12のフローチャートに示すように、切替制御部75は、制御角θc、及び上記モータ回転角速度ωm_eを推定する際(図6参照、ステップ103)に演算された実回転角としてのモータ回転角(の推定値)θm_eを取得し(ステップ401)、制御角θcからモータ回転角θm_eを減算することにより負荷角θLを推定する(ステップ402)。そして、当該負荷角θL(の絶対値)を所定の閾値θ0と比較することにより、モータ12の制御状態を判定する(ステップ403)。尚、この場合、閾値θ0は、上記安定的にモータ制御可能な範囲の境界に対応した値、例えば「60°」程度に設定される。
For example, as shown in the flowchart in FIG. 12, the switching
即ち、切替制御部75は、その負荷角θL(の絶対値)が、閾値θ0以下である場合(|θL|≦θ0、ステップ403:NO)には、モータ12の制御状態は安定的であると判定し、上記第1マップ73aに基づく値(Ilim_a)を電流指令上限値Ilimとして演算すべき旨を決定する(ステップ404)。そして、負荷角θLが、閾値θ0を超える場合(|θL|>θ0、ステップ403:YES)には、その制御状態が不安定化状態にあると判定し、上記第2マップ73bに基づく値(Ilim_b)を電流指令上限値Ilimとして演算すべき旨を決定する(ステップ405)。
That is, when the load angle θL (the absolute value thereof) is equal to or smaller than the threshold θ0 (| θL | ≦ θ0, Step 403: NO), the switching
・更に、上記実施形態では、特に言及しなかったが、負荷角θLが安定的にモータ制御可能な範囲の境界領域にある場合(制御状態が不安定化しやすい状態にある場合)のみならず、負荷角θLが安定的にモータ制御可能な範囲外にある場合についても、上記不安定化状態に含めて電流指令上限値Ilimを高くするとよい。 -Furthermore, in the above embodiment, although not particularly mentioned, not only when the load angle θL is in the boundary region of the range in which the motor can be stably controlled (when the control state is easily destabilized), Even when the load angle θL is outside the range in which stable motor control is possible, the current command upper limit value Ilim may be increased by including the destabilized state.
即ち、電流指令上限値Ilimを高い値(Ilim_b)として大きなモータ電流の通電を許容し、ステータの起磁力を強めることにより、速やかに、その負荷角θLを安定的にモータ制御可能な範囲内に復帰させることができる。そして、これにより、そのモータ制御の安定性を高めることができる。 In other words, the current command upper limit value Ilim is set to a high value (Ilim_b) to allow energization of a large motor current, and by increasing the magnetomotive force of the stator, the load angle θL can be quickly brought within a range where the motor can be stably controlled. Can be restored. As a result, the stability of the motor control can be improved.
・上記実施形態では、電流指令上限値演算部73は、モータ電流を低く抑える低い値(Ilim_a)が設定された第1マップ73a、及び大きなモータ電流の通電を許容する高い値(Ilim_b)が設定された第2マップ73bを備える(Ilim_a<Ilim_b)。そして、電流指令上限値演算部73は、切替制御部75の決定に基づいて、電流指令上限値Ilimを演算する際に参照するマップを切り替えることにより、当該電流指令上限値Ilimを変更する。しかし、これに限らず、モータ12の制御状態に応じて、予め設定された二値(低い値及び高い値)を切り替える構成であってもよい。
In the above embodiment, the current command upper limit
・上記実施形態では、第2マップ73bにおいて、電流指令上限値Ilim_bは、車速Vが速いほど、より低い値となるように設定されることとした。しかし、これに限らず、第1マップ73aにおいても、電流指令上限値Ilim_aは、車速Vが速いほど、より低い値となるように設定される。又は、第1マップ73aにおいてのみ、電流指令上限値Ilim_aは、車速Vが速いほど、より低い値となるように設定される構成であってもよい。
In the above embodiment, in the
・上記実施形態では、電流指令上限値演算部73に設けられた各マップ(73a,73b)において、電流指令上限値Ilimは、車速Vと関連付けられることとした。しかし、これに限らず、モータ12の制御状態が不安定化状態にあると判定された場合に、電流指令上限値Ilimを高い値に変更することが可能であれば、車速V以外の状態量と電流指令上限値Ilimとが関連付けれたマップを用いる構成であってもよい。
In the above embodiment, the current command upper limit value Ilim is associated with the vehicle speed V in each map (73a, 73b) provided in the current command upper limit
・上記実施形態では、加算角演算部41は、トルク偏差Δτに基づくトルクフィードバック制御の実行により加算角θaを演算する。そして、γ軸電流増減値演算部71は、同じくトルク偏差Δτに基づいてγ軸電流増減値ηを演算することとした。しかし、目標操舵トルクτ*を「0」に固定して制御する場合には、トルク偏差Δτに代えて操舵トルクτを用いる構成としても全く等価であることは言うまでもない(Δτ=τ−τ*)。
In the above embodiment, the addition
・上記実施形態では、ステアリングセンサ16を用いて操舵角θsを検出することとしたが、車輪速差から操舵角θsを推定する構成であってもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
In the above embodiment, the steering angle θs is detected using the
Next, technical ideas that can be grasped from the above embodiments will be described together with effects.
(イ)前記モータ制御信号出力手段は、モータ電流を低く抑える低い値が設定された第1のマップ、及び大きなモータ電流の通電を許容する高い値が設定された第2のマップを備え、前記制御状態の判定に基づいて、前記上限値を演算する際に参照するマップを切り替えること、を特徴とする。 (A) The motor control signal output means includes a first map in which a low value for suppressing the motor current is set low, and a second map in which a high value for allowing energization of a large motor current is set, The map to be referred to when calculating the upper limit value is switched based on the determination of the control state.
上記構成によれば、モータ制御の安定性に応じて、上限値の値を変更することができ、且つ各マップにおいて、任意の状態量と上限値とを関連付けることができる。その結果、上限値の値を柔軟に変更することが可能になり、これにより、その制限処理の更なる最適化を図ることができる。 According to the above configuration, the upper limit value can be changed according to the stability of the motor control, and an arbitrary state quantity and the upper limit value can be associated with each map. As a result, the value of the upper limit value can be flexibly changed, thereby further optimizing the limit process.
(ロ)前記各マップの少なくとも一つには、前記上限値と車速とが関連付けられるとともに、該マップにおいて、前記上限値は、前記車速が速いほど、低い値となるように設定される。 (B) The upper limit value and the vehicle speed are associated with at least one of the maps, and in the map, the upper limit value is set to be lower as the vehicle speed is higher.
即ち、通常、車速が速くなるほど、ステアリングに発生する舵角は小さくなり、その結果、モータに印加される負荷トルクも小さくなる。従って、上記構成によれば、モータ制御の安定性を損なうことなく、より適切にモータ電流モータ電流を抑制することができる。 That is, normally, the higher the vehicle speed, the smaller the steering angle generated in the steering, and as a result, the load torque applied to the motor also decreases. Therefore, according to the above configuration, the motor current can be more appropriately suppressed without impairing the stability of the motor control.
(ハ)前記モータ制御信号出力手段は、前記トルク偏差が、前記モータが発生すべき目標トルクに対する実トルクの不足を示す状態にあっても、該不足が許容範囲内にある場合には、前記電流指令値を低減させるような前記増減値を演算すること、を要旨とする。 (C) Even if the torque deviation is in a state indicating a shortage of the actual torque with respect to the target torque to be generated by the motor, the motor control signal output means The gist is to calculate the increase / decrease value so as to reduce the current command value.
上記構成によれば、モータ制御の安定性を維持するために必要とする量を超える過大なモータ電流の発生を抑えて、効果的にモータの発熱を抑制することができる。 According to the above configuration, generation of an excessive motor current exceeding the amount required for maintaining the stability of motor control can be suppressed, and the heat generation of the motor can be effectively suppressed.
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、12u,12v,12w…モータコイル、14…トルクセンサ、15…車速センサ、16…ステアリングセンサ、17…マイコン、18…駆動回路、21…電流センサ、23…モータレゾルバ、24…モータ制御部、25…第1制御部、26…第2制御部、27…PWM変換部、41…加算角演算部、42…制御角演算部、45…目標操舵トルク演算部、46…減算器、47…F/B制御部、50…回転角速度推定演算部、52…相電圧演算部、53…α/β変換部、54…外乱オブザーバ、58…加算角調整演算部、59…加算角制限部、60…γ/δ変換部、61…電流指令値演算部、65a,65b…F/B制御部、66…2相/3相変換部、68…回転角異常検出部、71…γ軸電流増減値演算部、71a…第1マップ、71b…第2マップ、72…積算制御部、73…電流指令上限値演算部、73a…第1マップ、73b…第2マップ、74…電流指令値制限部、75…切替制御部、Iu,Iv,Iw…相電流値、θm…回転角、Id…d軸電流値、Iq…q軸電流値、Id*…d軸電流指令値、Iq*…q軸電流指令値、ΔId,ΔIq…電流偏差、Vu*,Vv*,Vw*…相電圧指令値、τ…操舵トルク、τ*…目標操舵トルク、Δτ…トルク偏差、A1〜A6…所定値、η…γ軸電流増減値、dθτ…第1変化成分、Iα…α軸電流値、Iβ…β軸電流値、Vα…α軸電圧値、Vβ…β軸電圧値、Eα,Eβ…誘起電圧、Eα_e,Eβ_e…誘起電圧推定値、Esq_αβ…誘起電圧二乗和、E0…閾値、ωm_e…モータ回転角速度、dθω…第2変化成分、θa,θa´…加算角、θc…制御角、Iγ…γ軸電流値、Iδ…δ軸電流値、Iγ*,Iγ**…γ軸電流指令値、Iδ*…δ軸電流指令値、ΔIγ,ΔIδ…電流偏差、Vu**,Vv**,Vw**…相電圧指令値、θs…操舵角、V…車速、Ilim…電流指令上限値、Ilim_a…電流指令上限値、I1…所定値、Ilim_b…電流指令上限値、I2…最小値、E…誘起電圧、θL…負荷角、B0…閾値、θm_e…モータ回転角、θ0…閾値、S_rsf…回転角異常検出信号。
DESCRIPTION OF
Claims (2)
前記モータ制御信号出力手段は、前記電流指令値を上限値以下に制限するものであって、
前記制御上のモータ回転角と実回転角との乖離を示す負荷角を推定するとともに、その推定される負荷角に基づいて前記モータの制御状態を判定し、該制御状態が不安定化状態にある場合には、前記上限値を前記制御状態が安定的である場合よりも高くすること、
を特徴とするモータ制御装置。 A motor control signal output means for outputting a motor control signal; and a drive circuit for supplying three-phase drive power to the motor based on the motor control signal. The motor control signal output means should be generated by the motor By executing torque feedback control based on the torque deviation between the target torque and the actual torque, an addition angle corresponding to the amount of change in the motor rotation angle for each calculation cycle is calculated, and the addition angle is integrated to achieve control. In accordance with the control motor rotation angle while calculating the current command value by calculating the increase / decrease value based on the torque deviation and integrating the increase / decrease value for each calculation cycle. In the motor control device that outputs the motor control signal by executing current feedback control in the rotating coordinate system,
The motor control signal output means limits the current command value to an upper limit value or less,
A load angle indicating a deviation between the motor rotation angle and the actual rotation angle on the control is estimated, the control state of the motor is determined based on the estimated load angle, and the control state is in an unstable state. In some cases, the upper limit value is made higher than when the control state is stable,
A motor control device.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011089558A JP2012223059A (en) | 2011-04-13 | 2011-04-13 | Motor controller and electric power steering device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011089558A JP2012223059A (en) | 2011-04-13 | 2011-04-13 | Motor controller and electric power steering device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012223059A true JP2012223059A (en) | 2012-11-12 |
Family
ID=47273996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011089558A Withdrawn JP2012223059A (en) | 2011-04-13 | 2011-04-13 | Motor controller and electric power steering device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012223059A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200113589A (en) * | 2019-03-26 | 2020-10-07 | 엘에스일렉트릭(주) | Control system for induction motor |
-
2011
- 2011-04-13 JP JP2011089558A patent/JP2012223059A/en not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200113589A (en) * | 2019-03-26 | 2020-10-07 | 엘에스일렉트릭(주) | Control system for induction motor |
KR102608297B1 (en) * | 2019-03-26 | 2023-11-29 | 엘에스일렉트릭(주) | Control system for induction motor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5803422B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5233178B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5056175B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5751455B2 (en) | Rotating electrical machine control device | |
JP2009247147A (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5712098B2 (en) | Electric power steering device | |
JP4918870B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP2010200430A (en) | Drive controller for motors | |
JP2019085049A (en) | Steering control device | |
JP5772173B2 (en) | Electric power steering device | |
JP6911728B2 (en) | Steering control device | |
JP5708209B2 (en) | Motor control device and vehicle steering device | |
JP5845613B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5595436B2 (en) | Motor control device | |
JP2012218692A (en) | Electric power steering device | |
JP2012228063A (en) | Motor control device and electrically driven power steering device | |
JP5703595B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP2012223059A (en) | Motor controller and electric power steering device | |
JP5266793B2 (en) | Electric power steering device | |
JP2015073404A (en) | Temperature estimation device | |
JP5560924B2 (en) | Motor control device and electric power steering device | |
JP5742289B2 (en) | Electric power steering device | |
JP2012005318A (en) | Motor controller and electric power steering device | |
JP2013005624A (en) | Vehicle steering device | |
JP5082608B2 (en) | Motor control device and electric power steering device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140701 |