JP2012220023A - Frp高圧管接着継ぎ手の構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】FRP材は複合材の欠点であるせん断強度が弱いため強固な管継ぎ手が出来ないため、管は耐食性に優れるが、高圧管には適さないとの評価が一般であった。100MPaなる高圧の大型管やタンクの構造物を可能に至らしめる接合継ぎ手を提供する。
【解決手段】接合部は1/16テーパで構成して応力分散を図り、耐食層3、4、5は強化層1、2の破断伸び以上の必要伸びが得られる材料を選択、耐食層と強化層の界面ノッチを緩和させる粘性層を設けて、接着強度不足を補うせん断ピンを摘要することで、小口径から3mを超える巨大径まで高圧継ぎ手を可能にした。
【選択図】図7
【解決手段】接合部は1/16テーパで構成して応力分散を図り、耐食層3、4、5は強化層1、2の破断伸び以上の必要伸びが得られる材料を選択、耐食層と強化層の界面ノッチを緩和させる粘性層を設けて、接着強度不足を補うせん断ピンを摘要することで、小口径から3mを超える巨大径まで高圧継ぎ手を可能にした。
【選択図】図7
Description
深い井戸や長距離配管に必要な高圧管用途のガラス繊維強化プラスチック(FRP)材料からなる、管の接続継ぎ手に関する構造。
従来の油田用高圧管は、約2−3/8インチなど小径管が25MPaで1m径の大きな管が5Mpa程度の耐圧であった。しかし要求仕様は、浅い油層の石油枯渇対策から高温水を油層に注水加熱する、高温の深層地下から採油するなどで、従来想定していた適用仕様が一段と高圧・高温の傾向となった。 最近は、油層の加熱(140℃か加熱例)がより生産収率向上につながる報告が影響して、油層加熱のために150℃以上200℃に至る耐熱性管の需要が生まれた。 さらに新規需要は、5000m級の深層からのガス生産など従来に想定しなかった高温・高圧管の需要も生まれた。しかし、従来の耐蝕金属管(15%クロム鋼のステンレス管など)を使用しても、電気腐蝕には耐えられず、硫化水素・炭酸ガスなど耐酸性の耐蝕FRP管の開発が待ち望まれた。 本発明はこの高圧耐蝕FRP管で最も重要である継ぎ手に関しての発明であり、小径管では100MPa、3.5m大径で40MPaまで耐える継ぎ手に関する。
管継ぎ手の構造を説明するには、図1に示す管継ぎ手は軸対象であるため、2次元モデルABCD断面図で表現でき、接着長さをLとする。 図2は、接着長さを長くしても必ずしも管継ぎ手強度向上にはならないとの解説図である。 図は対数表示で縦軸が接着面の平均せん断応力、横軸が接着長さを示す。シングルラップジョイントを例にした同一条件の試験体を用いた、管体軸引っ張り(ASTM D2105)の推定試験結果、切り出し試験片試験(クーポン試験:ASTM D2506)結果、水圧試験(ASTM D1792)結果の特性を示した。 それぞれの接着長さと平均せん断応力値が異なる結果となる。 これは荷重を加えると接着両端部に応力集中するためである。 よって、有効接着長さを超えた接着は強度向上にはならないことを示している。すなわち、継ぎ手は母材である管と同じ強度で接合することが困難であることを示す。
FRP材料の欠点は、基本的には異種材料からなることから、ミクロな異種間ノッチ(欠陥)によるクラック(剥離)が存在する。樹脂材は当方性材料で塑性変形しないためガラス板と同じくノッチ傷から亀裂破壊が成長する性質がある。 図3は、ノッチがある場合にはノッチ(傷口)に応力集中して約7〜10倍弱くなるのが一般である。FRPは、樹脂中に多数のガラス繊維が内在する。すなわち、欠陥傷(ノッチ)が多数すくまれる。さらに、強化層はガラス含有率が約vol 50%であり、樹脂中には変形しないガラス繊維が半分存在する。この状態での複合材としての挙動は、ガラス繊維との界面のせん断破壊から始まることは周知であり、この界面破壊時に破壊音が伴うため、サウンドクラックと呼んでいる。このクラックは界面破壊に過ぎず、体積変化を伴わない。しかし、変形が生じる。ガラス繊維との界面で応力集中する微小な箇所で破壊が発生して、その破壊はガラス繊維に及ばず、繊維表面の剥離で応力開放、構造材であるガラス繊維は小変形で安定する。耐食層の場合は樹脂量がVol 80〜99%で、樹脂の変形が強化層に比べれば容易である。この樹脂には少量のガラス繊維含有ノッチが存在する。すなわち、その挙動は樹脂の変形でノッチに応力集中が働き、樹脂過多積層からノッチのクラック伝播して成長する。図3のテストピースBは1つのノッチが存在する場合のモデル。この場合の破壊は、ガラス板に傷を入れて、ガラスを切り(割る)挙動と同じく、ノッチで発生するクラックは成長する。基本的にはガラス繊維が多い強化層と少ない耐食層は発生するノッチクラックの成長が異なるが、発生のメカニズムは同じである。さらに、一方向強化繊維と樹脂との界面で生じる界面クラックについて解析と試験した結果は繊維方向に比べて非繊維方向(直角方向)が初期クラックの発生(許容伸び)が小さいことが判明、繊維方向と許容クラック伸度の関係は、繊維方向>傾斜方向>直角方向の順でその差は約30%にもなる。以上の複合材の基本的な挙動から軸対象の管の設計は、強化層と耐食層の2層構造により、強化層で発生する成長しない多発クラックから漏水を防止するために、より大きな変形に強く微小クラックの発生しにくい内面耐食層を採用。管の継ぎ手には同様に管内面の液と接触する面には全て耐食層をもうけることが必要。
▲1▼管▲2▼継ぎ手の強化層を持つソケット継ぎ手の構造は、▲1▼▲2▼強化層は管体であることから軸対象構造体であるため図1のA・B・C・D断面図によって構造体を2次現表示できる。図4は詳細解析と実験結果であり、継ぎ手に生じるせん断応力を示す。 管の用途は、油井管(ダウンホールチュービング)、井戸側管(ケーシング)、送水管(ラインパイプ)の3種類であり、管は引っ張り強度を必要とする。図4は左がシングルラップジョイントで右がスカーフラップジョイントである。接合長さがLで、管の厚さがTで表示される。図4の左は接着端部にはせん断応力が集中する。軸方向の引張り力は接着長さが管厚さの10倍が有効強度となるが、右のスカーフラップに比べて40%程度と強度が低い。 右のスカーフラップも同様に両端にせん断応力ピークが出るが、極端に集中しないため、母材強度に近い接着強度が得られ、有効接着長さが同様に管厚さの約8倍である。
実際上、接着端面は理想の薄肉には出来ないこと、必要接合面積の長さは管厚みの約8〜10倍が理論的に最適と見なせる。それはガラス繊維の剛性が使用樹脂に対して約20倍高く、それらからなる複合材の剛性が接合面の樹脂に対して約10倍と高いために生じる剛性バランスから、せん断応力の集中が生じ、緩和試験結果と詳細解析結果から緩和策に最も効果があるのが図5に示すテーパ1/16(条件による効果1/12〜1/20)であり、せん断応力が平均化する。この条件がFRP材の共通した応力集中の少ない接合面テーパである。
実際上、接着端面は理想の薄肉には出来ないこと、必要接合面積の長さは管厚みの約8〜10倍が理論的に最適と見なせる。それはガラス繊維の剛性が使用樹脂に対して約20倍高く、それらからなる複合材の剛性が接合面の樹脂に対して約10倍と高いために生じる剛性バランスから、せん断応力の集中が生じ、緩和試験結果と詳細解析結果から緩和策に最も効果があるのが図5に示すテーパ1/16(条件による効果1/12〜1/20)であり、せん断応力が平均化する。この条件がFRP材の共通した応力集中の少ない接合面テーパである。
図6は管の継ぎ手部を構成する強化層の材料詳細と防水機能及び耐食機能を持つ耐食層を示した。強化層の材料構成は樹脂と連続繊維である。連続繊維の境界の許容せん断強度は樹脂のノッチ強度と同じで約10MPaである。すなわち、耐食層がなければ、強化層の防水能力は10MPaとなり、約15MPaで漏水となり、このときの強化層に生じる歪量は約0.5%である。一方、強化層の最大破断歪は約2%である。すなわち、強化層の破断まで耐食層に亀裂を起こさないための耐食層の許容歪は2%となる。耐食層はまた少量の繊維と混合する。ノッチが存在するため耐食層に使用する樹脂はノッチを考慮すると20%伸びが必要となる。しかし、20%もの伸びを許容する樹脂はゴム状態であり、強度を持たない。これは耐食層を介した接合面の強度を著しく低下させる。
複合材料の最大の欠点である材料間で生じるせん断応力に対して、弱い性質がある。この弱い許容せん断力に耐えられるように、高圧管の継ぎ手構造は、マクロ的には積層間や耐食層に発生するせん断応力集中を緩和すること、ミクロ的には許容せん断力を向上させるための樹脂ノッチの緩和策が問題解決となる。本発明は、マクロ的な継ぎ手の構造形式とミクロ的なノッチを防止するための積層構成や選択する材料条件について、研究開発した結果得た発明を列記する。
問題を解決する応力集中の緩和とノッチの緩和策を実施した結果、従来の緩和策が取れなかった限界接着強度に対して少なくとも3倍、極限では10倍にもなる大型管の接合を可能にした。これにより、例えば3m径の大型管であっても50MPaの高圧管まで摘要するさまざまな継ぎ手が可能となった。
図7は、比較的小さな管であって最大100MPaの高圧継ぎ手の約100mm程度の小径管に適する1/16テーパの継ぎ手管の構造を示す。▲1▼は管体の強化層で▲2▼はソケット部の強化層。▲1▼には▲3▼▲5▼の耐食層、▲2▼には▲4▼の耐食層を形成する。接着長さは▲1▼の管肉厚の最低8〜最大16倍を採用する。すなわち基本構造は、接着面を含む管内部液体と接触をする全内面は全て耐食層で覆われている。 さらに耐食層は、必要によってはテーパ加工された強化層表面に耐食層を形成する前に、強化層と耐食層の中間層にノッチ防止のための、ポリエステル・エポキシ・ウレタン・シリコン系あるいは混合した素材から構成した接着力が高く耐熱変形が高温まで生じない粘性的な接着剤を介して、ガラス繊維または教科繊維添加量が0〜30%wtと少なくとも強化層の破断伸びを超える許容伸びとなる▲3▼▲4▼▲5▼耐食樹脂層を持つテーパソケット継ぎ手の構造を採用する。さらに、必要によっては▲1▼と▲2▼による接触部の差込による初期圧力を得るため、▲1▼の管先端の厚みは▲1▼の標準厚みの30%以上であって、▲1▼の管体に対して▲2▼ソケット部の管体は1.5倍以上の剛性と強度を持つ構造体とする。 そして▲1▼▲2▼と▲10▼の塗布した後の組み立てには継ぎ手の差込荷重による▲10▼の接着剤を塗布する接着層に加わる圧力が、▲1▼に加わる目的内圧以上のシールのための圧力となる状態となるように押し込み、▲10▼を硬化させて継ぎ手を完成させることが最良な実施形態である。この形態による実施効果は▲1▼内に使用時に作用する内圧が▲10▼に新たに▲1▼と▲2▼との剛性比率の分が新たな加圧として作用、結果として接合面圧力が使用時の作用内圧によって内圧の1.5倍以上を自ら生じるさせる構造となる。これは▲10▼の接着層が仮に作業ミスで一部が漏水する塗りむら作業を行っても、目的シールが得られる安全な管となる条件となる。一方で接着層の接着効果の向上にもつながる。なお、接続時に押し込未に必要荷重は、一般にはハンマーや“てこ”など手動工具であるため、摘要口径が100mm程度以下が最適となる。また、▲10▼は必ずしも塗布寮を増すと接着力が向上するものではなく、▲4▼▲5▼が“ぬれ”程度の最小の塗布量で押し込み、その荷重を維持する必要な摩擦維持(抜け防止)にも適する。
図8は、最大耐圧100MPaが摘要可能な高圧管継ぎ手で、さらに大きな最大1m程度の中口径管を対象とする接着継ぎ手である。▲1▼は管の強化層、▲2▼がソケットの強化層、強化層の周囲には上記同様の目的に必要な▲3▼▲4▼▲5▼の耐食層を持つ。さらに差込時に必要な接合面の圧力を得るために両端に▲9▼ゴムシール材を設置する。中間層▲8▼は▲9▼のゴムシール材を挿入するため耐食層の凹凸による応力集中を防止するために、耐食層との間に発生荷重を緩和させるためにもうけた許容伸びが強化層の破断以上ある層である。そして実施例1と同様に必要によっては▲1▼▲2▼強化層と▲4▼▲5▼耐食層と▲8▼中間層にはノッチ防止のための、ポリエステル・エポキシ・ウレタン・シリコン系あるいは混合した素材から構成した接着力が高く耐熱変形が高温まで生じない粘性的な接着剤使用される。▲9▼ソケットに作られるO−リング溝などシール効果を必要とするゴム材の溝は、▲8▼の中間層によって▲2▼の強化層の凹凸を生じさせない構造とする。まで▲8▼の構成材料は樹脂量がVol約70%以上持つ耐食層に類似するチョップマットからなる。そして、実施例同様に▲4▼▲5▼面には必要量の接着樹脂を塗布して、必要によっては管接合に必要な押し込み力を得るためのチェンブロックや油圧、ウインチなど重機を使用して、目的の▲10▼の接着樹脂層に必要圧力を加え、樹脂を降下させる。これらの構造特徴は、ソケット側または管に2箇所のシールゴムリングを用いて、リング間の管表面に接着力のあるポリエステルやエポキシまたはウレタン系の接着剤を塗布して、管をソケット内に押し込み、閉め込み接合面圧力が必要シール圧力相当まで高めて、塗布された接着樹脂を常温で硬化させて、管を接合させることにある。 さらにこの場合は必ずしも▲4▼▲5▼の耐食層は均一な面を必要とせず、目的の接着層の圧力維持シール効果があればよく、現場施工でも実施できる。よって、1/16テーパ表面研削加工と精密表面加工及び管径の計測が不必要となり、特別な冶具も不必要となる。必要冶具工具は高速ダイヤモンド研削と引き込み重機である。なお、▲9▼ゴムリングを用いこの継ぎ手は、実施例1に示す▲10▼樹脂層の必要圧力を実際上摘要面積などの選択で削減出来る効果がある。▲10▼接着樹脂は▲9▼の必要な長さを自由に選択して接着面積が変更することにより、▲1▼の強化層必要強度を減少できることが出来る。 すなわち▲1▼に対して発生する外圧を集中させることでこれらの効果をもたらす。
図9は、実施例2では適用できない例えば最大2mで100MPaの高圧力の大型管またはタンクなどに適合する方法である。基本構造は実施例2を採用する。▲1▼がパイプの強化層、▲2▼がソケットの強化層、▲3▼▲4▼が耐食層、▲8▼が中間層の耐食増肉層、▲9▼がO−リングである。ここで、管の重機による引き込みでは均一な▲10▼の接着樹脂層に圧力が加わることが出来ない大きさと、▲5▼▲4▼の耐食層をゴムシール区間除くことが可能な大型構造物を対象にする方法である。まず、基本条件は継ぎ手を組み立てた状態が、▲1▼と▲2▼が軸方向で必要な固定力を保持する据付後、▲9▼が有効にシール効果があることが前提となる。そして構造上新たに▲10▼が注入可能な穴を必要とする。この穴より▲11▼の3方向弁を介して一方に真空ポンプ、片方に▲10▼の接着剤を注入するポンプ機能を有する▲13▼の注入器とによって構成する。実施例2に加わる構成内容は、管体は固定する条件で▲12▼が真空ポンプ、▲13▼が樹脂注入ポンプである。基本的には継ぎ手は1/16テーパは同じである。前記同様の構造であるが、ゴムシールとしてはO−リングなどが採用される。このシール部から内部薬液と接する部分までは耐食層の形成が必要であるが、シール間は必ずしも耐食層を設ける必要がなくなる。 実施例3の特徴は、O−リングのシールが有効となる面加工を施せば、樹脂注入により接合できるため、その他の間の耐食層の形成が不要となり能率的である。 すなわち、耐食層形成が困難となる大型管、大型タンクの継ぎ手に適合する。 樹脂注入で気胞の脱泡を行うには、下部からの注入で上部から気泡を抜く方法と、上部のみの打ち込みで最初に真空引きした後で加圧注入・硬化する。 この方法は、特に継ぎ手外形が凹凸面で、表面精密研削が困難な管継ぎ手に適する。必要によっては、両端のゴムシールを中空のゴムチューブ挿入により、樹脂注入のためのシールを行うことも可能である。また、大型管のFW管など外径精度に乏しい無加工のテーパなし管のつなぎにも適する。注入する樹脂はエポキシを採用する。なお、樹脂は硬化収縮がないエポキシを選択して、注入器は、2液混合型の注入器を採用する。 この注入器はハンドタイプの自己攪拌器能付など採用できる。
実施例4は、実施例3で適用不可能なさらに巨大な高圧の管た容器の接合に適する。 図10は、大型管やタンクで管厚が30mm以上の高圧管・タンクには効果を発揮する継ぎ手である。 接着継ぎ手の樹脂による接合強さは、強化層との許容せん断力が10MPaで超大型高圧管に必要な巨大な接合強度を得るための接着継ぎ手は不可能である。2mを超える100MPaの管継ぎ手は、必要管厚が大きくなり、接合力を得ること、防水効果を得ることは、接合面の応力分散効果を最大限に活用する1/16テーパの実施例1〜3の効果を実際上得られない。そこで、実施例3にせん断補強目的の▲14▼せん断ピンを新たに追加することで目的の大型で超高圧管の継ぎ手を可能にする。基本的には管の積層構成は実施例3と同じである。接着剤を注入する目的に使用するプンプ構造は、接着材の▲19▼エポキシ・ウレタンと▲20▼硬化剤などは、例えば22のガンなど21のピストンが押されてなる2液当量同時押し込み可能機構があるポンプを用いて、2液硬化の混合ノズル▲16▼による▲17▼ガン2液ノズルから接続して、注入穴▲18▼から注入することにより実施する。なお、作業手順は、管を固定し、ゴムリングのシール効果を確認の後、穴あけ加工して、樹脂▲10▼を少量注入した後、▲14▼ピンを打ち込む。必要数量を繰り返して作業し、必要によってはピンの埋設作業完了後に、実施例3に示す同様のエポキシ・ウレタンなど2液硬化接着材を、2液混合で注入して作業完了となる。 なお、せん断ピンの打ち込みは▲1▼の耐食層▲3▼を貫通しない位置までとし、この継ぎ手も1/16テーパを採用している。実施例4は、管本体強度と同等の接合強度を得るための最も増肉厚が少ない巨大な管を対象にする方法である。なお、実施例3,4はゴムリングを採用していることから、真空シールで継ぎ手のシール機能確認を工事後に省略できるメリットもある。
管の継ぎ手には、他にフランジ継ぎ手などがある。しかし、フランジと管との接合は困難をきたす。実施例5は、管やタンクの接合に必要なフランジ継ぎ手を提供する図11はその構造を示す。図の右は、オス管付フランジ、左がメスソケット付フランジの構造図である。 実施例5は、高圧のフランジ継ぎ手などメカニカルの他の継ぎ手との接合応用例を示す。何れも管とソケットの接着継ぎ手の実施例1〜4を適用するが、他方に一体成形された同質の材料からなるフランジや他のメカニカル継ぎ手が取り付けられる。取り付けられるフランジの基本構造は、実施例1〜4と同じく23が強化層で、24が耐食層からなる。FRPは剛性が金属材料より低いため、高圧シールに必要な面圧を必要とする剛体が必要なパッキン構造を採用しない。共通してフラン間はO−リングシールを採用する。フランジ面は、O−リング溝があるものと、ない物がセットで使用される。O−リング溝は20%O−リングが変形する深さで作られ、他方のフランジと接触する突起25を有する。出っ張りは、フランジの必要な締め込みに力と管に作用する内圧によって生じる引張り力による固定が確保できるためのスプリングバック(たわみ量)27を設ける。なお27はフランジをボルト接合するときにフランジを破壊させない許容変形量のクリアランスためでもある。 必要によってはフランジには26リブを設ける。 28穴は規格により異なる。これらの構造により、接着継ぎ手強度と同等のフランジ継ぎ手が可能となる。
Claims (5)
- 高圧FRP管用の接着による継ぎ手であって、ソケット部と差込管部の接合面が、互いに非接触で平行または接触状態であって、差込口から勾配1/8以上を持ち、1/16以下のテーパで接合面を形成して、管内面液体と接触する面には、樹脂のみとなる耐食層を0.1mm以上儲け、接合面を耐食層樹脂より伸びが大きい樹脂で接合してなるFRP次議手。
- 高圧FRP管用の接着による継ぎ手であって、ソケット部と差込管部の接合面が、互いに非接触で平行または接触状態であって、差込口から勾配1/8以上を持ち、1/16以下のテーパで接合面を形成して、ソケット部または差込管部にどちらか一方に、差込口近くと最終部にゴムリングシールまたはシールが可能なU型パッキンなどを収納する2つの凹型の部を有して、シール部材を用いて、間合部に接着樹脂を塗り、差込時に接着部の空気を排出し、接着樹脂による圧力を発生させて硬化することを目的とする管接合構造。
- 高圧FRP管用の接着による継ぎ手であって、ソケット部と差込管部の接合面が、互いに非接触で平行または接触状態であって、差込口から勾配1/8以上を持ち、1/16以下のテーパで接合面を形成して、ソケット部または差込管部にどちらか一方に、差込口近くと最終部にゴムリングシールまたはシールが可能なU型パッキンなどを収納する2つの凹型の部を有して、シール部材を用いて、差込後に接着部の空気を排出するためと、接着樹脂をソケット外面中央部に注入するために小穴を1つまたは複数個開けて、穴より空気の排出と樹脂の注入を行い、樹脂を硬化させる大型管用の継ぎ手構造。
- 高圧FRP管用の接着による継ぎ手であって、ソケット部と差込管部の接合面が、互いに非接触で平行または接触状態であって、差込口から勾配1/8以上を持ち、1/16以下のテーパで接合面を形成して、ソケット部または差込管部にどちらか一方に、差込口近くと最終部にゴムリングシールまたはシールが可能なU型パッキンなどを収納する2つの凹型の部を有して、シール部材を用いて、差込後に管の内部または外部から、穴を開けて樹脂を圧入後、管穴とピンの間にシール効果のある精密なテーパまたはストレートのスラストピンを打ち込み、これを繰り返し必要数量を打設、さらに必要によっては、管の間合接着部の空気を排出するためと、接着樹脂を追加注入させるため、穴を開けて穴より空気の排出と樹脂の注入を行い、樹脂を硬化させる超大型管用継ぎ手構造。
- 高圧FRP管用の接着による上記1〜4に示す継ぎ手部構造を有して、他方に一体成形してなるフランジと接合することにより、管に高圧フランジを取り作ることを特徴とするフランジの構造。
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