JP2012199126A - Contact device and electromagnetic switching device using the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、接点装置及びそれを用いた電磁開閉装置に関するものである。 The present invention relates to a contact device and an electromagnetic switching device using the contact device.
従来、電気回路を開閉する電磁開閉装置が知られており、例えば特許文献1に開示されているようなものがある。図10は、特許文献1に開示された電磁開閉装置の接点部分を模式的に示した図であり、固定接点100が設けられた2個の固定端子101と、それぞれ対応する固定接点100に接触又は開離する2個の可動接点が一面に設けられた可動接触子102とを備える。可動接触子102は電磁石ブロック(図示せず)によって駆動され、各可動接点が対応する固定接点100に接触又は開離する。この可動接触子102は、固定接点100と可動接点とが接触する方向に対して、略直交する方向に配置されている。
Conventionally, an electromagnetic switching device that opens and closes an electric circuit is known. For example, there is a device disclosed in
可動接触子102が備える2個の可動接点が、それぞれ対応する固定接点100に接触すると、一方の固定端子101から可動接触子102を通って他方の固定端子101に電流Iが流れることになる。このとき、U字状の電路に流れる電流Iによって、図10の紙面奥側から手前側に向かう磁界Bが発生し、この磁界Bによって可動接触子102には図10中下向きのローレンツ力(電磁反発力)が作用する。このローレンツ力は可動接触子102を固定接点100から離す方向に作用し、固定接点100と可動接触子との接圧を低減させるように作用する。
When the two movable contacts included in the
特許文献1に開示された電磁開閉装置は、上述のローレンツ力による接圧の低下を抑制するために以下の構成を備えている。この電磁開閉装置では、可動接触子に設けられた挿通孔に、この挿通孔の周部と当接する当接部が先端に設けられた軸部を挿入してあり、電磁石ブロックで軸部を進退させることによって、可動接点を固定接点に接触又は開離させている。そして、軸部に設けられた磁性材料からなる当接部を第1のヨークとし、可動接触子における当接部と反対側の面に第2のヨークを固着してある。通電時に可動接触子に流れる電流によって可動接触子の周りに磁場が発生すると、第1のヨークと第2のヨークとを通る磁束が発生し、両ヨーク間に磁気吸引力が発生するので、この磁気吸引力が上記の電磁反発力を打ち消す方向に働き、接圧の低下が抑制される。
The electromagnetic switching device disclosed in
上述した特許文献1の電磁開閉装置では、第1のヨークが設けられた軸部は、可動接触子の挿通孔に通されているため、軸部と挿通孔との間に設けられた隙間の分だけ、第1のヨークに対する可動接触子の位置がずれる可能性がある。可動接触子の位置がずれると、可動接触子に固着された第2のヨークと第1のヨークとの相対的な位置がずれて、漏れ磁束が発生し、第1のヨークと第2のヨークとの間に発生する磁気吸引力が低下する可能性がある。この磁気吸引力が低下すると、電磁反発力を打ち消す効果が低下し、可動接点と固定接点との間に隙間が発生してアーク放電が発生する可能性があり、アーク放電時に発生する熱が接点に悪影響を及ぼす可能性もあった。
In the electromagnetic switching device of
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、接点間に働く接圧の低下を抑制した接点装置及びそれを用いた電磁開閉装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a contact device that suppresses a decrease in contact pressure acting between the contacts, and an electromagnetic switching device using the contact device.
本願の接点装置は、固定接点と、可動接触子と、第1ヨークと、第2ヨークと、位置ずれ抑制機構とを備えることを特徴とする。可動接触子は、固定接点に接離する可動接点を有し、両接点が対向する第1方向と交差する第2方向に電流を流す。第1ヨーク及び第2ヨークは、上記第1方向において可動接触子を挟んで互いに対向し、且つ、一方が閉極時において所定位置に保持されている。位置ずれ抑制機構は、第1ヨーク及び第2ヨークが対向する方向と交差する方向において第1ヨークと第2ヨークとの相対的な位置ずれを抑制する。 The contact device of the present application includes a fixed contact, a movable contact, a first yoke, a second yoke, and a positional deviation suppression mechanism. The movable contact has a movable contact that contacts and separates from the fixed contact, and allows a current to flow in a second direction that intersects the first direction in which both contacts are opposed. The first yoke and the second yoke are opposed to each other with the movable contact in the first direction, and one of them is held at a predetermined position when the pole is closed. The misregistration suppression mechanism suppresses a relative misalignment between the first yoke and the second yoke in a direction intersecting the direction in which the first yoke and the second yoke are opposed to each other.
この接点装置において、上記可動接点は、可動接触子の一面に設けられた第1可動接点と第2可動接点とを有し、上記固定接点は、第1可動接点に接触する第1固定接点と、第2可動接点に接触する第2固定接点とを有することも好ましい。この接点装置では、第1固定接点及び第2固定接点の内の一方から他方へ可動接触子を介して電流が流れることになる。 In this contact device, the movable contact includes a first movable contact and a second movable contact provided on one surface of the movable contact, and the fixed contact includes a first fixed contact that contacts the first movable contact; It is also preferable to have a second fixed contact that contacts the second movable contact. In this contact device, a current flows from one of the first fixed contact and the second fixed contact to the other through the movable contact.
この接点装置において、位置ずれ抑制機構は、第1ヨーク及び第2ヨークの一方に設けられた被係合部と、第1ヨーク及び第2ヨークの他方に設けられて、被係合部に係合する係合部とを有することも好ましい。 In this contact device, the positional deviation suppressing mechanism is provided on the engaged portion provided on one of the first yoke and the second yoke and on the other of the first yoke and the second yoke, and is engaged with the engaged portion. It is also preferable to have a mating engagement portion.
この接点装置において、係合部は、第1ヨーク及び第2ヨークの内の一方に設けられ、他方のヨークに向かって突出する凸部からなり、被係合部は、上記他方のヨークに設けられて、凸部が係合する凹部からなることも好ましい。 In this contact device, the engaging portion is provided on one of the first yoke and the second yoke, and includes a convex portion protruding toward the other yoke, and the engaged portion is provided on the other yoke. It is also preferable that the convex portion is formed by a concave portion with which the convex portion is engaged.
この接点装置において、凹部及び凸部の端面にそれぞれ傾斜面が設けられることも好ましい。 In this contact device, it is also preferable that inclined surfaces are provided on the end surfaces of the concave portion and the convex portion, respectively.
本願の電磁開閉装置は、上述した何れかの接点装置と、コイルを有し、コイルへの通電の有無に応じて、可動接触子を駆動することにより、可動接点を固定接点に接触又は開離させる電磁石装置とを備えることを特徴とする。 The electromagnetic switching device of the present application has any of the contact devices described above and a coil, and the movable contact is brought into contact with or separated from the fixed contact by driving the movable contact depending on whether the coil is energized or not. And an electromagnet device.
本発明によれば、接点間に働く接圧の低下を抑制することができ、接圧の低下により接点間に隙間が発生することによってアーク放電が発生する可能性を低減することができる。 According to the present invention, it is possible to suppress a decrease in contact pressure acting between the contact points, and it is possible to reduce a possibility that arc discharge occurs due to a gap generated between the contact points due to the decrease in contact pressure.
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(実施形態1)
実施形態1の接点装置及び電磁開閉装置について図1〜図6を参照して説明する。以下の説明では図2における上下左右を基準とし、上下方向及び左右方向とそれぞれ直交する方向を前後方向として説明を行う。尚、図2に示す方向は、実際の使用状態における上下左右の方向を規定するものではなく、実使用時の取付方向が図2の方向に限定されるものではない。
(Embodiment 1)
The contact device and electromagnetic switching device of
本実施形態の接点装置C1は、固定接点1A,1Bをそれぞれ有する固定端子2A,2Bと、可動接触子4と、第1ヨーク11と、第2ヨーク12とを備えている。この接点装置C1と、可動接触子4を駆動する電磁石装置C2とは樹脂成形品からなるハウジング43に収納され、全体として電磁開閉装置が構成されている。
The contact device C1 of the present embodiment includes
固定端子2Aは、銅合金等の導電性材料により略円柱状に形成され、その下端には固定接点1Aが固着されている。固定端子2Aの上側部には、下側部に比べて大径となる鍔部6が設けられ、この鍔部6に負荷からの電線(図示せず)が適宜の方法を用いて接続されるようになっている。固定端子2Bも、銅合金などの導電性材料により略円柱状に形成され、その下端には固定接点1Bが固着されている。固定端子2Bは、固定接点1Bを除いて固定端子2Aと同様の構成を備えているので、共通する構成には同一の符号を付して、その説明は省略する。尚、固定接点1A,1Bは、接触抵抗を小さくするために、固定端子2A,2Bを形成する材料よりも電気抵抗の小さい材料で形成されるのが望ましい。
The
可動接触子4は、銅合金などの導電性材料により左右方向に長い平板状に形成されている。可動接触子4の上面には、左右方向の一端側(図2の左側)に固定接点1Aが接離する可動接点3Aが固着され、左右方向の他端側(図2の右側)に固定接点1Bが接離する可動接点3Bが固着されている。可動接触子4において可動接点3A,3Bの中間位置には、可動接触子4を厚み方向(図2の上下方向)に貫通する穴5が形成されている。尚、可動接点3A,3Bは、接触抵抗を小さくするために、可動接触子4を形成する材料より電気抵抗の小さい材料で形成されるのが望ましい。
The
第1ヨーク11は、磁性材料により略矩形板状に形成されており、可動接触子4の上面に対向して配置されている。第1ヨーク11の略中央には、可動接触子4の穴5に対応する位置に、第1ヨーク11を厚み方向(図2の上下方向)に貫通する穴13が形成されている。第1ヨーク11の前後方向における両側部は、可動接触子4の外側まで張り出しており、左右両側の張出部位からは、下側(すなわち第2ヨーク12)に向かって突出する凸部14が設けられている。
The
第2ヨーク12は、磁性材料により略矩形板状に形成され、可動接触子4の下面に対向して配置されており、可動接点3A,3Bが対応する固定接点1A,1Bと対向する方向において可動接触子4を挟んで第1ヨーク11と対向している。第2ヨーク12の略中央にも、可動接触子4の穴5に対応する位置に、第2ヨーク12を厚み方向(図2の上下方向)に貫通する穴15が形成されている。第2ヨーク12の前後方向における両側部は、可動接触子4の外側まで張り出しており、左右両側の張出部位からはそれぞれ上側に向かって突出する側片16,16が設けられ、各側片16には凸部14が係合する凹部17が設けられている。
The
この接点装置C1では、固定接点1A,1B及び可動接触子4からなる接点部分をケース40内に封止してある。ケース40は、セラミックのような耐熱性材料により下面が開口した箱状に形成されている。ケース40の上壁には、固定端子2A,2Bがそれぞれ挿入される丸穴41a,41bが設けられている。固定端子2A,2Bは、それぞれ、固定接点1A,1Bを下向きにして、対応する丸穴41a,41bに挿入され、この丸穴周縁に鍔部6をロウ付けすることで接合されている。ケース40の開口周縁には、金属材料により筒状に形成された接合部材42の一端側がロウ付けにより接合されている。この接合部材42の他端側は第1継鉄26の上面にロウ付けにより接合されている。また第1継鉄26には、後述の駆動軸30を通す穴が設けられ、第1継鉄26の下面には穴の周部に有底円筒状の筒体28がロウ付けにより接合されている。ここで、ケース40と接合部材42と第1継鉄26と筒体28とで囲まれる空間は気密が確保されており、この気密空間に固定接点1A,1B及び可動接触子4からなる接点部が収納され、水素を主体とするガスが封入されている。このように、水素を主体とするガスが封入された気密空間に接点部が収納されているので、接点部が開極した際にアークが発生したとしても、封入ガスによってアークが急速に冷却されるから、アークの高熱が接点部に悪影響を及ぼす可能性を低減できる。尚、本実施形態では接点部の収納空間が気密に保たれ、この収納空間に水素や窒素などの冷却用のガスが封入されているが、接点部の収納空間は必ずしも気密に保たれる必要はない。
In this
次に可動接触子4を駆動する電磁石装置C2について説明する。電磁石装置C2は、コイルボビン21と、コイル22と、固定鉄芯23と、可動鉄芯24と、継鉄25と、復帰ばね29とを備えている。
Next, the electromagnet device C2 that drives the
コイルボビン21は合成樹脂の成形品からなり、円筒状の巻胴部21aと、巻胴部21aの両端に設けられた板状の鍔21bとを有し、両端の鍔21bの間にコイル22が巻き付けられている。この巻胴部21aの内側には、固定鉄心23に上部が固着された筒体28が配置されている。
The
固定鉄芯23は、磁性材料から略円筒状に形成されており、筒体28内の上端側に配置されている。
The fixed
可動鉄芯24は、磁性材料から略円筒状に形成され、筒体28内の下端側に上下方向(軸方向)において移動自在に配置されている。すなわち、可動鉄芯24は、筒体28の筒内で、筒体28の軸方向において固定鉄芯23と対向している。可動鉄芯24は、復帰ばね29によって下向きの弾性力を常に受けている。
The
継鉄25は第1継鉄26と第2継鉄27を組み合わせて構成される。
The
第1継鉄26は、磁性材料により略平板状に形成され、コイルボビン21の上側に配置されている。第1継鉄26の上面中央に開口する穴には固定鉄心23の上部が嵌め込まれ、固定鉄心23が上下方向において位置決めされている。
The
第2継鉄27は、磁性材料の帯板をU字形に折り曲げて形成され、コイルボビン21の下側端に当接する下片27aと、下片27aの左右両端から上側に突出しコイル22の左右両側に配置される側片27b,27cとを一体に備えている。下片27aには筒体28の下部を通す穴が設けられ、この穴の左右両側部から上側に突出する突片27dが設けられている。また、左右の側片27b,27cの先端は第1継鉄26の下面に当接している。
The
可動鉄芯24には、可動接触子4を上下動させる駆動軸30の一端側が取り付けられている。駆動軸30は、軟鉄等の磁性材料からなる丸棒状の軸部31と、軸部31の上端から径方向に突出する鍔部32とで構成される。駆動軸30の軸部31は第1ヨーク11の穴13に圧入され、軸部31の上端位置に第1ヨーク11が固定されている。駆動軸30の軸部31は、可動接触子4の穴5と第2ヨーク12の穴15とにそれぞれ挿入された後、コイルばねからなる接圧ばね33の中心穴に通され、さらにその先端側は、固定鉄芯23の軸中心に設けられた穴23aに挿入されている。固定鉄芯23に設けられた穴23aにはコイルばねからなる復帰ばね29が配置されており、軸部31は復帰ばね29の中心穴に挿入され、その先端が可動鉄芯24に固定されている。ここで、軸部31に挿入された接圧ばね33は、可動接触子4と第1継鉄26との間に配置される。この接圧ばね33のバネ力は、復帰ばね29のバネ力よりも小さいバネ力に設定されている。
One end of a
この電磁開閉装置は、コイル22に通電していない状態では接点が開極している所謂常開型であり、その動作について以下に説明する。
This electromagnetic switchgear is a so-called normally open type in which the contact is open when the
コイル22に通電されていない状態では、可動鉄芯24には電磁吸引力は作用せず、可動鉄芯24は復帰ばね29により下向きのバネ力を受けている。また可動接触子4は接圧ばね33により上向きの力を受けている。可動接触子4は、駆動軸30に固定された第1ヨーク11によって上方への移動が規制されており、接圧ばね33のバネ力よりも復帰ばね29のバネ力の方が大きいため、可動鉄芯24と共に下側位置へ移動している。したがって、可動接触子4に設けられた可動接点3A,3Bは、それぞれ対応する固定接点1A,1Bから開離することになり、固定端子2A,2B間には電流が流れない状態となっている。
When the
一方、コイル22に通電されると、固定鉄芯23と継鉄25と可動鉄芯24とで構成される磁気回路に磁場が発生し、可動鉄芯24が固定鉄芯23に吸引されて上側へ移動する。可動鉄芯24の上方移動に伴って駆動軸30が上側へ移動すると、駆動軸30に取り付けられた第1ヨーク11が上側へ移動し、可動接触子4の上方への移動規制が解除される。これにより、可動接触子4は、接圧ばね33のバネ力を受けて上側(固定端子2A,2B側)へ移動し、可動接点3A,3Bが対応する固定接点1A,1Bにそれぞれ接触して、固定端子2A,2B間に電流が流れる状態となる。接点間が導通し、例えば固定端子2Aから可動接触子4を介して固定端子2Bに電流が流れると、図1(b)に示す向きにおいて上側から下側に向かう磁界B1が発生し、可動接触子4には下向き(固定接点1A,1Bから離れる方向)のローレンツ力が作用する。一方、可動接触子4に電流が流れることで可動接触子4の周りに磁場が発生し(図1(c)参照)、この磁場によって第1ヨーク11及び第2ヨーク12が共に磁化され、第1ヨーク11と第2ヨーク12との間に磁気吸引力が発生する。
On the other hand, when the
ここで、コイル22の通電時には、駆動軸30は、電磁石装置C2によって上端位置に保たれていることから、軸部31の上端部に固定された第1ヨーク11も上端位置で保持されている。そして、可動接触子4を挟んで対向する第1ヨーク11と第2ヨーク12との間に磁気吸引力が発生するので、この磁気吸引力によって可動接触子4が固定接点1A,1B側に押圧されることになる。ここで、両ヨーク11,12間に発生する磁気吸引力によって可動接触子4に加えられる力は、接点間に短絡電流などの大電流が流れることによって可動接触子4に加わる磁気反発力とは、略180度反対向きの力となっている。よって、接点が閉極したり、接点間に短絡電流などの大電流が流れた際に、可動接触子4を固定接点1A,1Bから離れる方向に押圧する電磁反発力が、両ヨーク11,12間に発生する磁気吸引力によって低減されるから、接圧の低下を抑制できる。したがって、接点間の接圧を十分に確保でき、接点の浮き上がりを抑制して接点間に隙間が発生し難くなるから、隙間の発生によってアークが発生する可能性を低減でき、アーク発生時の高熱で接点が溶着するといった状態が起こりにくくなる。さらに、第1ヨーク11に設けられた凸部14が、第2ヨーク12に設けられた凹部17と係合することによって、第1ヨーク11と第2ヨーク12とは、互いに対向する方向と交差する方向において相対的な位置ずれが抑制される。ところで、第1ヨーク11と第2ヨーク12とが互いに対向する方向と交差する方向において、第1ヨーク11と第2ヨーク12の相対的な位置がずれると、漏れ磁束が発生して、第1ヨーク11と第2ヨーク12の間に発生する磁気吸引力が低下する。それに対して、本実施形態では第1ヨーク11及び第2ヨーク12が、互いに対向する方向と交差する方向において位置決めされているから、両ヨーク11,12の相対的な位置ずれが抑制され、漏れ磁束を低減することができる。したがって、可動接触子4に流れる電流によって第1ヨーク11と第2ヨーク12の間に発生する磁気吸引力が低下するのを抑制でき、接圧の低下を抑制することができる。
Here, when the
尚、上述の実施形態では、可動接触子4と第1ヨーク11と第2ヨーク12とにそれぞれ設けた穴に駆動軸30の軸部31が通されているが、図6に示すように、駆動軸30の先端に設けたホルダ34に、可動接触子4と第1ヨーク11と第2ヨーク12を保持させるものでもよい。ホルダ34は左右の側面が開口した四角筒状に形成されており、ホルダ34の底部中央から下方に向かって軸部31が延びている。ホルダ34の筒内の上側には第1ヨーク11が固定されている。ホルダ34の筒内には、第1ヨーク11の下側に、可動接触子4と第2ヨーク12とが上下方向において移動自在な状態で配置されており、第2ヨーク12とホルダ34の底壁の間に接圧ばね33が配置されている。
In the above-described embodiment, the
この電磁開閉装置では、コイル22に通電されていない状態では復帰ばね29のバネ力によって駆動軸30が下側へ移動し、それに伴ってホルダ34も下側へ移動する。このとき、ホルダ34に保持された可動接触子4も下側へ移動し、接点部は開極した状態となる。
In this electromagnetic switching device, when the
一方、コイル22に通電されると、駆動軸30と共にホルダ34が上側へ移動し、可動接触子4に設けられた可動接点3A,3Bが、対応する固定接点1A,1Bに接触し、接圧ばね33のバネ力によって接圧が与えられる。また接点部が閉極すると、可動接触子4に電流が流れ、その周囲に磁場が発生するので、ホルダ34に固定された第1ヨーク11と第2ヨーク12との間に電磁吸引力が発生し、可動接触子4は第2ヨーク12から上向き(固定接点1A,1B側)の力を受ける。したがって、可動接触子4に電流が流れることによって、固定接点1A,1Bから離れる方向の電磁反発力が可動接触子4に加わったとしても、第1ヨーク11と第2ヨーク12の間に発生する電磁吸引力によって接圧の低下を抑制することができる。また第1ヨーク11の凸部14と第2ヨーク12の凹部17とが係合することで、第1ヨーク11と第2ヨーク12が左右方向において位置決めされるから、漏れ磁束が低減され、第1ヨーク11と第2ヨーク12の間に発生する磁気吸引力を高めることができる。
On the other hand, when the
ところで、本実施形態の接点装置C1は、固定接点1A,1Bと、可動接触子4と、第1ヨーク11及び第2ヨーク12と、位置ずれ抑制機構を備えている。可動接触子4は、固定接点1A,1Bに接離する可動接点3A,3Bを有し、対応する接点同士が対向する第1方向と交差する第2方向(本実施形態では第1方向と直交する方向)に電流を流す。第1ヨーク11及び第2ヨーク12は、第1方向において可動接触子4を挟んで互いに対向し、且つ、一方のヨーク(本実施形態では第1ヨーク11)が閉極時において所定位置に保持されている。位置ずれ抑制機構は、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、第1ヨーク11と第2ヨーク12との相対的な位置ずれを抑制する。
By the way, the contact device C1 of this embodiment includes fixed
これにより、可動接触子4に電流が流れると、可動接触子4の周りに発生する磁場によって第1ヨーク11と第2ヨーク12との間に磁気吸引力が発生する。そして、第1ヨーク11及び第2ヨーク12のうちの一方は、閉極時において所定位置に保持されているので、可動接触子4を挟んで対向する第1ヨーク11と第2ヨーク12の間に発生する磁気吸引力によって、可動接触子4が固定接点1A,1Bから離れる方向に移動するのを規制することができる。したがって、短絡電流などの大電流が流れた時に発生する磁気反発力によって、可動接点3A,3Bと固定接点1A,1Bとの接圧が低下するのを抑制できる。その結果、接点間の接圧を十分に確保でき、接点の浮き上がりを抑制して接点間に隙間が発生し難くなるから、隙間の発生によってアークが発生する可能性を低減でき、アーク発生時の高熱で接点が溶着するといった状態が起こりにくくなる。さらに、位置ずれ抑制機構によって、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、両ヨークの相対的な位置ずれが抑制されるから、漏れ磁束を低減して、磁気吸引力を高めることができ、接圧の低下をさらに抑制することができる。
Thereby, when a current flows through the
また接点装置C1は、可動接点として、可動接触子4の一面に設けられた第1可動接点3Aと第2可動接点3Bとを有し、固定接点として、第1可動接点3Aに接触する第1固定接点1Aと、第2可動接点3Bに接触する第2固定接点1Bとを有している。この接点装置C1では、第1固定接点1A及び第2固定接点1Bの内の一方から他方へ可動接触子4を介して電流が流れるようになっている。
The contact device C1 includes a first
これにより、充電部である一方の固定接点1Aと他方の固定接点1Bとを離して配置することができ、固定接点1Aと固定接点1Bとの間の絶縁距離を十分に確保することができる。
Thereby, one fixed
また、この接点装置C1では、位置ずれ抑制機構が、第1ヨーク11及び第2ヨーク12の一方に設けられた被係合部と、第1ヨーク11及び第2ヨーク12の他方に設けられて、上記被係合部に係合する係合部とを有するものである。
Further, in the
これにより、被係合部と係合部とが係合することで、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、両ヨークの相対的な位置ずれを抑制することができる。
Thereby, the relative position shift of both yokes is suppressed in the direction intersecting the direction in which the
また、この接点装置C1では、係合部が、第1ヨーク11及び第2ヨーク12の内の一方(本実施形態では第1ヨーク11)に設けられ、他方のヨーク(本実施形態では第2ヨーク12)に向かって突出する凸部14で構成されている。また被係合部が、上記他方のヨークに設けられて、凸部14が係合する凹部17で構成されている。
In the contact device C1, the engaging portion is provided on one of the
これにより、凸部14と凹部17とが係合することで、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、第1ヨーク11と第2ヨーク12との相対的な位置ずれを抑制することができる。尚、本実施形態では、第1ヨーク11に係合部(凸部14)が設けられ、第2のヨーク12に被係合部(凹部17)が設けられているが、第1ヨーク11側に被係合部が設けられ、第2ヨーク12側に係合部が設けられていてもよい。
As a result, when the
すなわち、図3(a)(b)に示すように、第1ヨーク11において可動接触子4の前後両側に張り出した部位に凹部18が設けられ、第2ヨーク12において可動接触子4の前後両側に配置される側片16に、凹部18に係合する凸部19が設けられてもよい。
That is, as shown in FIGS. 3 (a) and 3 (b), the
この場合でも、上述と同様、第1ヨーク11の被係合部(凹部18)と、第2ヨーク12の係合部(凸部19)とが係合することで、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、両ヨークの相対的な位置ずれを抑制できる。
Even in this case, as described above, the engaged portion (concave portion 18) of the
また、被係合部である凹部の端面、及び、係合部である凸部の端面にそれぞれ傾斜面が設けられることも好ましい。 Moreover, it is also preferable that an inclined surface is provided on each of the end surface of the concave portion that is the engaged portion and the end surface of the convex portion that is the engaging portion.
例えば図4(a)(b)に示す形態では、第1ヨーク11に設けられた凸部14の端面(左右の端面)には、先端側ほど左右方向の幅寸法が小さくなるように傾斜する傾斜面14a,14aが設けられている。また、第2ヨーク12に設けられた凹部17の端面(左右の端面)にも、先端側ほど左右方向の幅寸法が大きくなるように傾斜する傾斜面17a,17aが設けられている。
For example, in the form shown in FIGS. 4A and 4B, the end surface (left and right end surfaces) of the
これにより、凸部14の端面に設けられた傾斜面14a、及び、凹部17の端面に設けられた傾斜面17aが互いのガイドになって、両ヨークの相対的な位置ずれを低減することができる。
As a result, the
尚、図5(a)(b)に示すように、第2ヨーク12に設けられた凸部19の端面(左右の端面)に、先端側ほど左右方向の幅寸法が小さくなるように傾斜する傾斜面19a,19aが設けられ、第1ヨーク11に設けられた凹部18の端面(左右の端面)に、先端側ほど左右方向の幅寸法が大きくなるように傾斜する傾斜面18a,18aが設けられたものでもよい。この場合にも、上述と同様、凸部及び凹部の端面にそれぞれ設けられた傾斜面がガイドとなって、両ヨークの相対的な位置ずれを低減することができる。
As shown in FIGS. 5A and 5B, the end surface (left and right end surfaces) of the
また、本実施形態では、接点装置C1の可動接触子4を電磁石装置C2で駆動しているが、可動接触子4を駆動する手段は電磁石装置C2に限定されるものではなく、例えば手動操作によって可動接触子4を駆動する開閉機構などでもよい。
In the present embodiment, the
(実施形態2)
実施形態2の接点装置及び電磁開閉装置について図7及び図8を参照して説明する。尚、実施形態1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。以下では、図7(a)における上下左右を基準とし、上下方向及び左右方向とそれぞれ直交する方向を前後方向として説明を行う。尚、図7に示す方向は、実際の使用状態における上下左右の方向を規定するものではなく、実使用時の取付方向が図7の方向に限定されるものではない。
(Embodiment 2)
A contact device and an electromagnetic switch according to
この接点装置C1は、図7(a)に示すように、固定接点1A,1Bと、固定接点1A,1Bをそれぞれ有する固定端子2A,2Bと、可動接点3A,3Bを有する可動接触子4と、第1ヨーク35と、第2ヨーク36と、位置ずれ抑制機構とを備える。
As shown in FIG. 7A, the contact device C1 includes fixed
固定端子2A,2Bは、何れも導電性を有する金属材料から矩形板状に形成される。固定端子2Aの上面には、導電性を有する金属材料から形成される固定接点1Aが固着されている。また固定端子2Bの上面にも、同じく導電性を有する金属材料から形成される固定接点1Bが固着されている。尚、固定接点1A,1Bは、接触抵抗を小さくするために、固定端子2A,2Bを形成する材料よりも電気抵抗の小さい材料で形成されるのが望ましい。
The fixed
可動接触子4は、導電性を有する金属材料から矩形板状に形成され、その下面には、固定接点1A,1Bにそれぞれ対向する形で可動接点3A,3Bが固着されている。尚、可動接点3A,3Bは、接触抵抗を小さくするために、可動接触子4を形成する材料より電気抵抗の小さい材料で形成されるのが望ましい。
The
可動接触子4の上面には、コイルスプリングからなる接圧ばね33の下端部が当接しており、接圧ばね33の上端部は、接点装置C1を収容するケースの内壁に当接している(図8参照)。この可動接触子4は、接圧ばね33から下向き(固定接点1A,1Bに向かう向き)の力を受け、接点部の閉極時に接圧が与えられる。
A lower end portion of a
可動接触子4の下方には、後述する電磁石装置C2によって駆動されて、可動接触子4を上向きに押圧する金属製の駆動軸30が配置されている。駆動軸30の上端部には、絶縁性を有する樹脂材料から形成されるキャップ37が取り付けられている。またキャップ37の上端部には、可動接触子4と第1ヨーク35と第2ヨーク36とにそれぞれ設けた穴に通されて、上方に突出する棒状の軸37aが一体に設けられている。この軸37aの上端部には、軸37aの径方向に突出する鍔部37bが一体に設けられている。
Below the
第1ヨーク35は、磁性材料により平板状に形成されており、可動接触子4の上面に保持されている。第1ヨーク35の前後両側部は可動接触子4の外側まで張り出しており、この張出部位には下方に突出する凸部35aが設けられている。
The
第2ヨーク36は、磁性材料により左右方向から見た形状がU字型に形成されており、駆動軸30のキャップ37に保持されている。第2ヨーク36の前後両側部は可動接触子4の外側まで張り出しており、この張出部位からは上方に突出する側壁36aが設けられ、この側壁36aには凸部35aが係合する凹部36bが設けられている。
The
次に、この接点装置C1の動作を説明する。なお、以下の説明では、図示しない駆動手段によって駆動軸30を上下方向に沿って移動させることで、可動接触子4が駆動されている。この駆動手段としては、例えば後述の電磁石装置C2が用いられる。
Next, the operation of the contact device C1 will be described. In the following description, the
接点間が開極しているときは、図7(a)に示すように、キャップ37の上端部が第2ヨーク36の下面に当接している。ここで、接点間が開極しているときには、駆動軸30のキャップ37が初期位置(上限位置)で保持されていることから、可動接触子4の下方への変位が規制されている。
When the contact is open, the upper end portion of the
次に、駆動軸30が下向きに駆動されると、駆動軸30に連動してキャップ37も下方に変位する。キャップ37が下方に移動すると、可動接触子4の下側への移動規制が解除されるため、可動接触子4は接圧ばね33のバネ力を受けて下方(固定接点1A,1Bに向かう向き)に変位する。そして、図7(b)に示すように、可動接触子4の可動接点3A,3Bが対応する固定接点1A,1Bに接触して、接点間が閉極し、固定接点1A,1B間に可動接触子4を介して電流が流れることになる。
Next, when the
ここで、駆動軸30の下側移動に伴ってキャップ37に固定された第2ヨーク36も下側へ移動するが、第2ヨーク36が下端位置に移動した状態でも、第1ヨーク35の凸部35aは、その下側部が第2ヨーク36の凹部36bに係合した状態となっている。
Here, as the
接点部が閉極して可動接触子4に電流が流れると、その周りに磁場が発生し、可動接触子4を挟んで対向する第1ヨーク35と第2ヨーク36の間に磁気吸引力が発生する。ここで、第1ヨーク35は可動接触子4の上面に固定されているので、第1ヨーク35と第2ヨーク36の間に発生する磁気吸引力によって、第1ヨーク35が第2ヨーク36側に吸引されるから、接点部の接圧を高めることができる。
When the contact portion is closed and a current flows through the
ところで、接点部が閉極したり、接点部の閉極時に短絡電流などの大電流が流れると、可動接触子4の周囲に発生する磁界によって、可動接触子4には、固定接点1A,1Bから離れる方向の電磁反発力が作用する。本実施形態では、上述のように第1ヨーク35と第2ヨーク36の間に磁気吸引力を発生させているから、上述の電磁反発力を低減して、接圧の低下を抑制することができる。さらに、第1ヨーク35の凸部35aと、第2ヨーク36の凹部36bとが係合することによって、第1ヨーク11及び第2ヨーク12が対向する方向と交差する方向において、両ヨークの相対的な位置ずれを抑制することができる。したがって、第1ヨーク35と第2ヨーク36との位置ずれによって発生する漏れ磁束を低減して、磁気吸引力を高めることができるので、接圧の低下をさらに抑制することができる。
By the way, when the contact portion is closed or a large current such as a short-circuit current flows when the contact portion is closed, the
次に、上記の接点装置C1を備えた電磁開閉装置の実施形態について図8を参照して説明する。以下では、図8における上下左右を基準とし、上下方向及び左右方向とそれぞれ直交する方向を前後方向として説明を行う。尚、図8に示す方向は、実際の使用状態における上下左右の方向を規定するものではなく、実使用時の取付方向が図8の方向に限定されるものではない。 Next, an embodiment of an electromagnetic switching device provided with the contact device C1 will be described with reference to FIG. In the following description, the vertical and horizontal directions in FIG. 8 are used as a reference, and the vertical direction and the direction orthogonal to the horizontal direction are assumed to be the front and rear directions. Note that the direction shown in FIG. 8 does not define the vertical and horizontal directions in the actual use state, and the mounting direction in actual use is not limited to the direction shown in FIG.
本実施形態は、図8に示すように、中空箱形のハウジング50内に、上記接点装置C1と、接点装置C1の可動接触子4を駆動して接点部を開閉する電磁石装置C2とを収納して構成される。なお、ハウジング50は樹脂製であって、図8に示すように上ケース51、中ケース52、下ケース53を一体に組み合わせて形成される。また、ハウジング50の右面を除いた外面は、音や振動を遮断するためのゴムカバー54で覆われている。
In this embodiment, as shown in FIG. 8, the contact device C1 and an electromagnet device C2 that opens and closes the contact portion by driving the
接点装置C1は、上ケース51と下ケース53との間の空間に配置されている。ここで、接圧ばね33は、その上端部が上ケース51内部の上面に固定される。また、駆動軸30は、中ケース52を貫通して下ケース53まで延長して設けられており、駆動軸30の中間部は後述する可動鉄芯24に結合されている。なお、接点装置C1については上記実施形態で既に説明しているので、ここでは説明を省略する。
The contact device C <b> 1 is disposed in a space between the
電磁石装置C2は、図8に示すように、コイルボビン21に巻かれたコイル22と、固定鉄芯23と、可動鉄芯24と、復帰ばね29とを備える。
As shown in FIG. 8, the electromagnet device C <b> 2 includes a
コイルボビン21は樹脂成形品からなり、中空円筒状の巻胴部21aと、巻胴部21aの上下両端部に設けられた鍔21b,21bとを一体に備えている。このコイルボビン21には鍔21b,21bの間にある巻胴部21aにコイル22が巻き付けられている。
The
巻胴部21a内の下端部には、磁性材料で形成された固定鉄芯23が配置されている。固定鉄芯23の上部には下向きに凹んだ凹部23cが設けられ、この凹部23cに復帰ばね29の下側部が収納されている。凹部23cの上側部分の内周面は、上側に行くほど大径となるようなテーパ形状に形成されており、このテーパ部に可動鉄芯24の下端部が嵌り込むようになっている。
A fixed
また、巻胴部21aの内側には、磁性材料で形成された可動鉄芯24が固定鉄芯23の上側に移動自在に配置されている。可動鉄芯24の下端部は円錐台形状に形成され、その先端面には上側に窪んだ凹部24aが設けられており、この凹部24a内に復帰ばね29の上側部が収納されている。この可動鉄芯24には、金属製の駆動軸30が貫通する形で固定されている。
A
復帰ばね29は、コイルスプリングからなり、可動鉄芯24に設けられた凹部24aの上面と、固定鉄芯23に設けられた凹部23cの下面との間に保持される。この復帰ばね29は、可動鉄芯24が下方に変位したときに圧縮され、復帰ばね29のバネ力によって可動鉄芯24には上向きの力が付与される。
The
ここで、可動鉄芯24の外径寸法は固定鉄芯23の外径寸法よりも小さく、巻胴部21aと可動鉄芯24との間にできる隙間には、磁性材料により円筒状に形成されたプレート38が設けられている。このプレート38の上端部には、径方向に突出してコイルボビン21の鍔21bの上側に配置されるフランジ38aが一体に設けられている。そして、上記の固定鉄芯23と、可動鉄芯24と、プレート38と、図示しない継鉄とで磁気回路を形成している。
Here, the outer diameter of the
以下、この電磁開閉装置の動作について説明する。先ず、コイル22に通電されると、可動鉄芯24が固定鉄芯23に吸引されることで、可動鉄芯24に固定されている駆動軸30が下方に変位する。駆動軸30の下方への移動に伴って、キャップ37が下方に変位すると、キャップ37が可動接触子4から離れ、可動接触子4の下側への移動規制が解除されるため、可動接触子4は接圧ばね33のバネ力を受けて下側に変位する。可動接触子4が下側に移動すると、可動接触子4に設けられた可動接点3A,3Bが対応する固定接点1A,1Bに接触して、接点間が閉極する。
Hereinafter, the operation of the electromagnetic switch will be described. First, when the
一方、コイル22への通電が遮断されると、復帰ばね29のバネ力を受けて可動鉄芯24が上側へと変位し、駆動軸30も上方に変位する。駆動軸30が上方に変位すると、駆動軸30の上端部に設けられたキャップ37が可動接触子4を上側に押し、可動接触子4に設けられた可動接点3A,3Bが固定接点1A,1Bから開離した状態となって、接点間が開極する。
On the other hand, when the energization of the
上述のように、本実施形態の接点装置C1では、接点間が導通したとき、或いは接点間に短絡電流等の大電流が流れた際に生じる電磁反発力を、第1ヨーク35と第2ヨーク36との間に発生する電磁吸引力で相殺することができる。したがって、接点間に働く電磁反発力を、両ヨーク間に発生する電磁吸引力で低減することにより、接点間に働く接圧の低下を抑制できる。このように、接点間の接圧の低下が抑制されるので、可動接点3A,3Bが対応する固定接点1A,1Bから離間しにくくなり、接点間にアークが発生し難くなるから、アークの熱で可動接点3A,3Bが固定接点1A,1Bに溶着する可能性を低減できる。
As described above, in the contact device C1 according to the present embodiment, the electromagnetic repulsive force generated when the contacts are conducted or when a large current such as a short circuit current flows between the contacts is used as the
上述した各実施形態の電磁開閉装置は、例えば電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)やプラグインハイブリッド自動車車(PHEV)などの電動車両において、電動機を駆動する回路とバッテリとの間で、高圧の直流高電流(10A〜数百A)を遮断する用途に用いられる。尚、電磁開閉装置の用途は電動車両に限定されるものではなく、直流高電圧、高電流の制御用途に好適に用いられる。 The electromagnetic switchgear according to each of the embodiments described above, for example, in an electric vehicle such as an electric vehicle (EV), a hybrid vehicle (HEV), or a plug-in hybrid vehicle (PHEV), between a circuit that drives the motor and a battery, Used for cutting off high-voltage direct current high current (10A to several hundreds A). The application of the electromagnetic switchgear is not limited to an electric vehicle, but is preferably used for DC high voltage and high current control applications.
尚、上記の電磁開閉装置では、第1ヨーク11及び第2ヨーク12の一方に係合部が設けられ、他方に被係合部が設けられているが、係合部及び被係合部を両ヨーク11,12に設ける代わりに、図9に示すように、可動接触子4の下面に設けた溝4a内に第2ヨーク12が嵌め込まれる構造も考えられる。このように、両ヨーク11,12が対向する方向と交差する方向において、第2のヨーク12が可動接触子4に対して位置決めされるから、第2ヨーク12の位置が定まり、それによって第2ヨーク12と第1ヨーク11との相対的な位置ずれを低減できる。尚、上述の実施形態では第2ヨーク12が可動接触子4の溝4a内にはめ込まれているが、接点部の閉極時に可動接触子4の上面に設けた溝内に第1ヨーク11の一部が入り込むようにすることで、第1ヨーク11を可動接触子4に対して位置決めしても良い。
In the electromagnetic switching device described above, the engaging portion is provided on one of the
C1 接点装置
C2 電磁石装置
1A,1B 固定接点
2A,2B 固定端子
3A,3B 可動接点
4 可動接触子
11 第1ヨーク
12 第2ヨーク
14 凸部(位置ずれ抑制機構、係合部)
17 凹部(位置ずれ抑制機構、被係合部)
C1 contact device
17 Concave portion (positional deviation suppression mechanism, engaged portion)
Claims (6)
コイルを有し、前記コイルへの通電の有無に応じて、前記可動接触子を駆動することにより、前記可動接点を前記固定接点に接触又は開離させる電磁石装置とを備えたことを特徴とする電磁開閉装置。 The contact device according to any one of claims 1 to 5,
An electromagnet device having a coil and driving the movable contact according to whether or not the coil is energized so that the movable contact is brought into contact with or separated from the fixed contact. Electromagnetic switchgear.
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