JP2012173585A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用する材料に制約を与えることなく、少ない工数で遮光膜を精度良く形成することが可能な液晶表示素子の製造方法を提供する。
【解決手段】第一電極基板1と第二電極基板2とを紫外線硬化型のシール剤3を介して貼り合わせ、第二電極基板2を透してシール剤3に紫外線(UV)を照射することでシール剤3を硬化させる。その後、第ニ電極基板2の外表面に、形成しようとする遮光膜のパターンに対応する形状の開口部11を備えたマスク12を配置し、開口部11内にインクジェット方式により遮光材料13を充填する。そして、遮光材料13を第二電極基板2の表面に定着させた上で、マスク12を第二電極基板2上から取り除くことで遮光膜14を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】第一電極基板1と第二電極基板2とを紫外線硬化型のシール剤3を介して貼り合わせ、第二電極基板2を透してシール剤3に紫外線(UV)を照射することでシール剤3を硬化させる。その後、第ニ電極基板2の外表面に、形成しようとする遮光膜のパターンに対応する形状の開口部11を備えたマスク12を配置し、開口部11内にインクジェット方式により遮光材料13を充填する。そして、遮光材料13を第二電極基板2の表面に定着させた上で、マスク12を第二電極基板2上から取り除くことで遮光膜14を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、液晶表示素子の製造方法に関するものである。
従来、表面に画素電極が形成された第一電極基板と、表面に対向電極が形成された第二電極基板とをシール剤を介して貼り合せ、それら基板間に液晶を注入した液晶表示素子であって、画像の視認側となる第二電極基板の表面に、画像の表示領域を規定する額縁状の遮光膜を設けたものが知られている。
図5は、従来の液晶表示素子の製造方法を示す工程毎の断面図である。遮光膜を備えた液晶表示素子の製造方法として、以下に示すものが知れられている。
工程(1):第二電極基板2の液晶に面する側となる表面(内表面)に感光性遮光材料6をインクジェット印刷機を用いて一様に塗布する。
工程(2):感光性遮光材料6を露光・現像により額縁状にパターニングして遮光膜5を形成する。
工程(3):遮光膜5が形成された側の第二電極基板2の表面に電極や配向膜等を形成した上で、紫外線硬化型樹脂からなるシール剤3を閉塞枠状に塗布する。
工程(4):シール剤3で囲まれた領域内に液晶4を滴下した上で、予め電極や配向膜等が形成された第一電極基板1を減圧雰囲気下において貼り合わせ、その状態で第一電極基板1を透してシール剤3に紫外線(UV)を照射することでシール剤3を硬化させる。(特許文献1参照)
工程(1):第二電極基板2の液晶に面する側となる表面(内表面)に感光性遮光材料6をインクジェット印刷機を用いて一様に塗布する。
工程(2):感光性遮光材料6を露光・現像により額縁状にパターニングして遮光膜5を形成する。
工程(3):遮光膜5が形成された側の第二電極基板2の表面に電極や配向膜等を形成した上で、紫外線硬化型樹脂からなるシール剤3を閉塞枠状に塗布する。
工程(4):シール剤3で囲まれた領域内に液晶4を滴下した上で、予め電極や配向膜等が形成された第一電極基板1を減圧雰囲気下において貼り合わせ、その状態で第一電極基板1を透してシール剤3に紫外線(UV)を照射することでシール剤3を硬化させる。(特許文献1参照)
図5に示した従来の液晶表示素子の製造方法においては、以下の問題点がある。遮光膜の形成時に露光・現像工程が必要となるため、その分、工数が増加する。遮光材料に感光性のものを用いる必要があるため、使用可能な遮光材料が制限される。遮光膜の形成後に第一電極基板と第二電極基板とを紫外線硬化型のシール剤を介して貼り合わせているため、仮に紫外線を透過させる側の第一電極基板が遮光性のものであった場合には、紫外線が一方は第一電極基板自体、他方は遮光膜により遮られることから、シール剤を完全に硬化させることができず、結果的にシール剤に紫外線硬化型以外のもの(熱硬化型等)を使用せざるを得なくなる等の制約が出てくる。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、使用する材料に制約を与えることなく、少ない工数で遮光膜を精度良く形成することが可能な液晶表示素子の製造方法を提供することを目的とする。
少なくとも、画素電極を有する第一電極基板と、対向電極を有する第ニ電極基板と、前記第一電極基板と前記第二電極基板とを貼り合わせるシール剤と、前記第一電極基板と前記第二電極基板との隙間に注入される液晶と、前記第一電極基板と前記第二電極基板のうち少なくとも何れか一方に設けられる画像表示領域を規定するための遮光膜とを有する液晶表示素子の製造方法であって、少なくとも、前記第一電極基板と前記第二電極基板とを前記シール剤を介して貼り合わせる工程と、前記シール剤を硬化させる工程と、前記シール剤を硬化させた後、前記第一電極基板と前記第ニ電極基板のうち少なくとも何れか一方の外表面に、前記遮光膜のパターンに対応する形状の開口部を備えたマスクを配置する工程と、前記マスクの開口部にインクジェット方式により遮光材料を充填する工程と、前記マスクを取り除く工程とを有する液晶表示素子の製造方法とする。この構成によれば、遮光膜やシール剤の材料に制約を与えることなく、少ない工数で遮光膜を精度良く形成することができる。
前記マスクの開口部の周囲には、該開口部の縁から所定領域にわたって薄肉部が設けられている液晶表示素子の製造方法とされ得る。この構成によれば、遮光膜を薄く形成するに当たってマスクを薄くする場合であっても、マスクの強度を著しく低下させることがない。
前記薄肉部は、前記開口部から遠ざかるに連れて高さが漸増する傾斜面とされている液晶表示素子の製造方法とされ得る。この構成によれば、マスクの強度が低下するのを更に抑えることができる。
本発明によれば、使用する材料に制約を与えることなく、少ない工数で遮光膜を精度良く形成することができる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明について説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す工程毎の断面図である。以下、図1を参照して本発明の一実施例について工程毎に説明する。
工程(1):液晶に面する側となる表面(内表面)に予め画素電極や配向膜が形成されたシリコン(Si)からなる第一電極基板1と、同様に液晶に面する側となる表面(内表面)に予め対向電極や配向膜が形成されたガラスからなる第二電極基板2とを、紫外線硬化型樹脂からなるシール剤3を介して貼り合わせ、その状態で第二電極基板2を透してシール剤3に紫外線(UV)を照射することでシール剤3を硬化させる。第一電極基板1と第二電極基板2は、共に一枚から複数の液晶表示素子を製造することが可能なウエハ状をなし、貼り合わせる際には、第一電極基板1と第二電極基板2のうち何れか一方の表面に、製造する液晶表示素子の数に応じてシール剤3を複数箇所にわたって塗布し、そこに他方の基板を貼り合わせる。シール剤3の塗布形状は、一部に液晶を注入するための開口(液晶注入口)を有する枠状とされる。この工程において、第二電極基板2の表面には紫外線の進行を妨げる遮光膜が無いため、シール剤3に紫外線を十分に照射することができる。
工程(2):第二電極基板2の液晶に面する側とは反対側の表面(外表面)に、形成しようとする遮光膜のパターンに対応する形状の開口部11を備えた平板状のマスク12を配置する。マスク12は、第二電極基板2の表面に密着するように配置されるが、遮光膜の形成精度に特に影響がないのであれば、僅かに隙間が空いていてもよい。マスク12の第二電極基板2に対する位置決めは、例えば、第一電極基板1の液晶に面する側の表面(内表面)に形成されている何らかのパターン(例えば、画素パターン)を、第二電極基板2を透してカメラにより画像認識させ、それを基準位置として使用することにより行う。マスク12の設置は、第二電極基板2上にマスク12を取り付けるだけで行えるため、フォトリソグラフィー等を用いて薄膜状のマスキングパターンを形成するよりも生産性に優れる。
工程(3):マスク12の開口部11内にインクジェット印刷機を用いた所謂インクジェット方式により液状乃至はペースト状の遮光材料13を高速で滴下して充填する。その後、必要に応じて遮光材料13の材質に応じた硬化処理(自然硬化、加熱処理、紫外線照射等)を適宜行い、遮光材料13を第二電極基板2の表面に定着させる。遮光材料13は、インクジェット方式に適用可能なものであれば、どのようなものを用いても構わない。インクジェット方式は、蒸着やスクリーン印刷等に比べて工程が簡素であるため、汎用性やコスト面、生産性に優れ、更にマスクを併用することで任意のパターンを容易且つ高精度に形成することができる。
工程(4):マスク12を第二電極基板2の表面から垂直方向へ退避させて取り除く。これにより、マスク12の開口部11内に充填されていた遮光材料13が第二電極基板2の表面に取り残され、所定パターンの遮光膜14として形成される。マスク12の除去は、第二電極基板2上からマスク12を取り外すだけで行えるため、薄膜状のマスキングパターンを溶剤等を用いて除去するよりも生産性に優れる。
工程(5):第一電極基板1、第二電極基板2、遮光膜14をダイシング等により各液晶表示素子単位で切断し、液晶が注入されていない状態の複数の液晶表示素子(空セル)15を作成する。
工程(6):各空セル15のシール剤3で囲まれた領域内に液晶注入口を介して液晶4を注入した後、液晶注入口を樹脂等の封止剤により塞ぐ。
図2は、本発明の他の実施例を示す工程毎の断面図である。本実施例は、前述の実施例1と基本的な構成は同じであるため、ここでは本実施例において特徴的な部分についてのみ詳しく説明する。
工程(1):実施例1の工程(1)と同様のプロセスにより、ウエハ状の第一電極基板1と第二電極基板2とを紫外線硬化型のシール剤3を介して貼り合わせる。
工程(2):第二電極基板2の液晶に面する側とは反対側の表面(外表面)に、形成しようとする遮光膜のパターンに対応する形状の開口部11を備えたマスク16を配置する。ここで、マスク16の開口部11の周囲には、開口部11の縁から所定領域にわたって薄肉部17が設けられている。薄肉部17は、実施例1で使用したマスク12の厚みを基準とした場合にそれよりも薄く形成された平坦部であり、それ以外の部分(厚肉部)との間で段部を構成している。遮光膜14を薄く形成する場合のマスクの形状として、このように開口部11の周囲に薄肉部17を設けると、薄肉化されるのは開口部11周囲の限られた領域のみであることから、マスクの強度が著しく低下するようなことはない。
図3は、本発明に用いるマスクの変形例を示す断面図である。実施例2で使用するマスク16に設けられる薄肉部17は、図3に示すような開口部11から遠ざかるに連れて高さが漸増する傾斜面とされてもよく、こうすることで薄肉部17とそれ以外の領域(厚肉部)との間に段部がなくなるため、薄肉部17の強度を高めることができる。
工程(3)〜(4):実施例1の工程(3)〜(4)と同様のプロセスにより、第二電極基板2の外表面に遮光膜14を形成する。
工程(5)〜(6):実施例1の工程(5)〜(6)と同様のプロセスにより、第一電極基板1、第二電極基板2、遮光膜1を各液晶表示素子単位で切断して複数の空セル15を作成し、各空セル15に液晶4を注入した上で液晶注入口を封止剤で塞ぐ。
図4は、本発明の他の実施例を示す工程毎の断面図である。本実施例は、前述の実施例1と基本的な構成は同じであるため、ここでは本実施例において特徴的な部分についてのみ詳しく説明する。
工程(1):ウエハ状の第一電極基板1と第二電極基板2とを紫外線硬化型のシール剤3を介して貼り合わせ、シール剤3で囲まれた領域内に液晶4を注入すると共に、その前後において、第二電極基板2を透してシール剤3に紫外線を照射することでシール剤3を硬化させる。液晶4の注入方法としては、予めシール剤3の一部に液晶注入口を設けておき、第一電極基板1と第二電極基板2とを貼り合わせた後に、液晶注入口を介して液晶4を注入する方法や、シール剤3を閉塞枠状に塗布しておき、第一電極基板1と第二電極基板2とを貼り合わせる前に、シール剤3で囲まれた領域内に予め液晶4を滴下しておく方法が適宜選択される。尚、シール剤3の一部に液晶注入口を設ける場合には、この時点で液晶注入口を封止剤で塞いでおく。
工程(2)〜(4):実施例1の工程(2)〜(4)と同様のプロセスにより、第二電極基板2の外表面に遮光膜14を形成する。
工程(5):実施例1の工程(5)と同様のプロセスにより、第一電極基板1、第二電極基板2、遮光膜1を各液晶表示素子単位で切断する。
本発明は、以上の実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第一電極基板と第二電極基板は、ウエハ状態ではなく、個片状態で貼り合わせるようにしてもよい。また、第一電極基板と第二電極基板は、ガラスとシリコンとの組み合わせに限らず、その他種類の透光性基板と遮光性基板、透光性基板と透光性基板、遮光性基板と遮光性基板との組み合わせが適宜選択され得る。また、遮光膜は、液晶表示素子の形態に応じて、第一電極基板にのみ、あるいは第一電極基板と第二電極基板の両方に形成され得る。
1 第一電極基板
2 第二電極基板
3 シール剤
4 液晶
5 遮光膜
6 感光性遮光材料
11 開口部
12 マスク
13 遮光材料
14 遮光膜
15 空セル
16 マスク
17 薄肉部
2 第二電極基板
3 シール剤
4 液晶
5 遮光膜
6 感光性遮光材料
11 開口部
12 マスク
13 遮光材料
14 遮光膜
15 空セル
16 マスク
17 薄肉部
Claims (3)
- 少なくとも、画素電極を有する第一電極基板と、対向電極を有する第ニ電極基板と、前記第一電極基板と前記第二電極基板とを貼り合わせるシール剤と、前記第一電極基板と前記第二電極基板との隙間に注入される液晶と、前記第一電極基板と前記第二電極基板のうち少なくとも何れか一方に設けられる画像表示領域を規定するための遮光膜とを有する液晶表示素子の製造方法であって、少なくとも、
前記第一電極基板と前記第二電極基板とを前記シール剤を介して貼り合わせる工程と、
前記シール剤を硬化させる工程と、
前記シール剤を硬化させた後、前記第一電極基板と前記第ニ電極基板のうち少なくとも何れか一方の外表面に、前記遮光膜のパターンに対応する形状の開口部を備えたマスクを配置する工程と、
前記マスクの開口部にインクジェット方式により遮光材料を充填する工程と、
前記マスクを取り除く工程とを有することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。 - 前記マスクの開口部の周囲には、該開口部の縁から所定領域にわたって薄肉部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子の製造方法。
- 前記薄肉部は、前記開口部から遠ざかるに連れて高さが漸増する傾斜面とされていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011036618A JP2012173585A (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 液晶表示素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011036618A JP2012173585A (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 液晶表示素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011036618A Withdrawn JP2012173585A (ja) | 2011-02-23 | 2011-02-23 | 液晶表示素子の製造方法 |
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Country | Link |
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2011
- 2011-02-23 JP JP2011036618A patent/JP2012173585A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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