JP2012159717A - 楽曲データの変化点検出装置、楽曲データの変化点検出方法及び楽曲データの変化点検出プログラム - Google Patents

楽曲データの変化点検出装置、楽曲データの変化点検出方法及び楽曲データの変化点検出プログラム Download PDF

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【課題】1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があったとしても、好適な楽曲変化点を検出することのできる楽曲データの変化点検出装置を提供する。
【解決手段】本発明の楽曲データの変化点検出装置1は、処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割部2と、微小区間毎に楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出部3と、隣接する微小区間の間で特徴量が変化している度合を示す変化度を微小区間毎に算出する変化度算出部4と、所定の数の微小区間を1つのグループとし、変化度がグループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を微小区間毎に算出する偏差量算出部5と、偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出部6とを備えていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、楽曲の中で曲調が大きく遷移する変化点を検出するための楽曲データの変化点検出装置、楽曲データの変化点検出方法及び楽曲データの変化点検出プログラムに関する。
近年、HDD等の大容量記録媒体を備えた音楽再生機が普及してきており、大量の楽曲データを音楽再生機に蓄積して音楽を聴くことが一般的になってきている。こうした中で限られた時間内に大量の楽曲を楽しむために、楽曲の一部分のみを抽出し、それらを途切れさせずに続けて聴く、いわゆるミックス再生という聴き方がユーザーに浸透してきている。例えば、複数の楽曲から抽出した楽曲素片を、ユーザーの嗜好に従って再生順に並べ、エフェクト等を交えながら途切れさせずにミックス再生する音楽再生装置が提供されている。
このようなミックス再生を実現させるためには、楽曲の中で曲調が変化する変化点を検出する必要があり、従来の変化点の検出方法としては、例えば特許文献1及び特許文献2が開示されている。
特許文献1に記載された楽曲の変化点の検出方法では、まず楽曲を所定の区間に分割し、区間毎に高速フーリエ変換か、またはメル周波数ケプストラム係数(MFCC)を用いて特徴ベクトルを求める。そして、区間毎に得られた特徴ベクトルについて、すべての区間同士の組み合わせによって類似度を求め、その平均値である「平均類似度」を算出して平均類似度が小さい区間から順に楽曲の変化点として検出している。
ここで、特許文献1では、平均類似度が小さければ小さいほど変化点としての優先度が高くなるという結果が出力されるが、これはすなわち平均類似度の時系列データのピーク位置を検出するということである。
また、特許文献2に記載された変化点の検出方法では、楽曲を所定のn個の区間に分割し、区間毎に高速フーリエ変換を用いて周波数成分のベクトルを求める。そして、このベクトルについて、すべての区間同士の組み合わせで類似度を求めると、n×nの行列Sが得られる。ここで、ベクトルの類似度はコサイン距離を用いている。
次に、予め用意したm×m(m<n)の行列Cを、行列Sに作用させることによって新規性得点を算出し、この新規性得点が大きい区間から順に楽曲の変化点として検出している。
特開2006−163063号公報 特開2002−014691号公報
しかしながら、上述した従来の変化点の検出方法では、1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があると、激しい曲調の部分から多くの変化点が検出され、静かな曲調の部分では変化点を検出できなくなってしまうという問題点があった。
例えば、楽曲に、バラード調の静かな曲調の部分と、ハードロック調の激しい曲調の部分とが含まれる場合には、静かな曲調の部分からほとんど変化点が検出されずに、激しい曲調の部分から多くの変化点が検出され、変化点が偏って検出されていた。
したがって、静かな曲調の部分の中に重要な変化点があったとしても、その変化点を検出することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があったとしても、好適な楽曲変化点を検出することのできる楽曲データの変化点検出装置、楽曲データの変化点検出方法及び楽曲データの変化点検出プログラムを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る楽曲データの変化点検出装置は、処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割部と、前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出部と、隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出部と、所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出部と、前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出部とを備えていることを特徴とする。
また、本発明に係る楽曲データの変化点検出装置は、偏差量を偏差値とすることを特徴とする。
さらに、本発明に係る楽曲データの変化点検出方法は、処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割ステップと、前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出ステップと、所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出ステップと、前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る楽曲データの変化点検出プログラムは、処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割ステップと、前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出ステップと、所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出ステップと、前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出ステップとをコンピュータに実現させることを特徴とする。
本発明に係る楽曲データの変化点検出装置、楽曲データの変化点検出方法及び楽曲データの変化点検出プログラムによれば、1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があったとしても、好適な楽曲変化点を確実に検出することができる。
また、偏差量として偏差値を用いれば、より正確に変化点を検出することができる。
本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置による変化点検出処理の手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置による楽曲データの分割を説明するための図である。 本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置によって算出された非類似度を示す図である。 従来の方法で算出された新規性得点を示す図である。 本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置によって算出された非類似度の一例を示す図である。 本発明を適用した第1の実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置によって算出された偏差値の一例を示す図である。 従来の方法で算出された新規性得点を示す図である。
[第1の実施形態]
以下、本発明を適用した第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1は、処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割部2と、微小区間毎に楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出部3と、隣接する微小区間の間で特徴量が変化している度合を示す変化度を微小区間毎に算出する変化度算出部4と、所定の数の微小区間を1つのグループとし、変化度がグループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を微小区間毎に算出する偏差量算出部5と、偏差量が極大または極小となる位置を変化点として検出する変化点検出部6と、楽曲データを格納する楽曲データベース7と、操作画面や検出結果を表示する表示部8とを備えている。
ここで、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1は、楽曲データベース7に格納されている楽曲データを取り込んで、その楽曲データの中で曲調が遷移している変化点を検出するためのものである。
楽曲分割部2は、楽曲DB7に格納されている分析対象の楽曲データを取得して、所定の時間長の微小区間に分割している。
特徴量抽出部3は、楽曲分割部2で分割された微小区間毎に特徴量を抽出している。例えば、微小区間毎に高速フーリエ変換(FFT)を行って周波数領域に変換し、周波数成分毎のパワーのベクトルを特徴量としている。また、メル周波数ケプストラム係数(MFCC)を用いて特徴ベクトルを求めてもよい。
変化度算出部4は、特徴量抽出部3で抽出された微小区間毎の特徴量を用いて、隣接する微小区間の間で特徴量が変化している度合を示す変化度を算出している。この変化度の一例として本実施形態では非類似度Cを用いて説明しているが、非類似度の代わりに類似度を用いてもよい。
偏差量算出部5は、所定の数の微小区間を1つのグループにまとめて楽曲全体を複数のグループに分割する。そして、そのグループ内において平均を求め、変化度が平均から偏っている程度を示す偏差量を微小区間毎に算出する。本実施形態では、偏差量の一例として偏差値Dを算出しているが、平均からの偏りを表す指標であれば、その他の指標を用いてもよく、例えば単に平均との差分を用いてもよいし、マハラノビス距離を用いてもよい。
変化点検出部6は、偏差量算出部5で算出された偏差値が極大または極小(極値)となる位置を検出して、この極値となる位置を変化点とする。なお、変化点検出部6は、偏差量算出部5で算出された偏差値が極値となる位置を変化点とするが、ミックス再生などの、変化点を利用した処理を行う際は、必ずしもこの変化点で楽曲を区切ったりする必要はなく、この変化点に基づいた処理を行えばよい。例えば、変化点の隣のサンプル位置で楽曲を区切ってもよい。また、本実施形態では非類似度を用いているので、偏差値の極大値の中から大きい順に複数の変化点を出力すればよい。一方、類似度を用いる場合には、偏差値の極小値の中から小さい順に複数の変化点を出力すればよい。
楽曲データベース7は,HDD等の記憶装置であり、分析対象の楽曲データが格納されている。尚、本実施形態では変化点検出装置1に内蔵された記憶装置として記載しているが、SDカード等の着脱可能な記憶装置やネットワークを経由してアクセスする外部の記憶装置であってもよい。
また、本実施形態では、楽曲データの変化点検出装置1を図1に示すようにハードウエアによって構成する場合について説明しているが、本発明はハードウエアで構成したものに限定されるわけではなく、例えば、CPUと、そのCPUを上述したように動作させるためのコンピュータプログラムによって、楽曲データの変化点検出装置1の機能を達成させるようにしても勿論よい。この場合、コンピュータプログラムは、記録媒体からコンピュータに取り込んでもよいし、ネットワーク経由でコンピュータに取り込むようにしてもよい。
[変化点検出処理の手順]
次に、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1による変化点検出処理の手順を図2のフローチャートを参照して説明する。
図2に示すように、まずステップS101において、処理対象となる楽曲データを楽曲データベース7から読み出して所定の時間長の微小区間に分割する。例えば、図3に示すように楽曲データの時間長をTmとし、微小区間の時間長をTf、微小区間のシフト幅をTd(Td<Tf)とすると、微小区間の数は(Tm−Tf+Td)/Td個となる。また、微小区間が重畳しないように分割区間のシフト幅Tdを分割区間の時間長と等しくしてTd=Tfとすると、微小区間の数はTm/Tf個となる。このように必ずしも微小区間を重複させる必要はない。以下の説明では微小区間の数がn個であるものとして説明する。
次に、ステップS102では、微小区間毎に特徴量となるベクトルV1、V2、...、Vnを抽出する。例えば、微小区間毎に高速フーリエ変換(FFT)を行って周波数領域に変換し、周波数成分毎のパワーのベクトルを特徴量とする。また、メル周波数ケプストラム係数(MFCC)を用いて特徴量となるベクトルを抽出してもよい。
こうして特徴量が抽出されると、ステップS103では微小区間毎の特徴量のベクトルV1、V2、...、Vnを用いて、隣接する微小区間の間で特徴量が変化している度合を示す変化度を微小区間毎に算出する。ここでは変化度の一例として非類似度の算出方法を説明する。ある微小区間nの特徴量を表すベクトルをVnとした場合、この微小区間の非類似度Cnは
Figure 2012159717
として算出することができる。ここで、「a・b」はベクトルaとベクトルbの内積を表しており、「|a|」はベクトルaの大きさを表している。式(1)の右辺の2項目は、ベクトルVnとベクトルVn+1のコサイン距離なので、ベクトルの類似度が高ければ大きい値となり、低ければ小さい値となる。従って、微小区間nと微小区間n+1の類似度が低い、すなわち変化が大きくて類似していない場合には非類似度Cnは大きな値を示すことになる。また、非類似度の代わりに類似度を用いてもよい。
次に、ステップS104では、所定の数の微小区間を1つのグループとし、変化度がグループの平均から偏っている程度を示す偏差量を微小区間毎に算出する。ここでは偏差量の一例として偏差値の算出方法を、図4を参照して説明する。
図4は、微小区間毎に算出した非類似度Cの時系列データを示す図である。すなわち、微小区間を時系列に並べ、各微小区間の非類似度Cをプロットしたグラフである。
図4に示すように、まず微小区間の数をn個とした場合に、n個の微小区間をm個のグループに分割する。鎖線で区切られた範囲が1つのグループであり、順にG1、G2、…、Gmとする。1つのグループには、n/m個の微小区間が所属することになる。ここではn/m=gとする。
次に、G1、G2、...、Gmのグループ毎に、非類似度Cから偏差値Dを算出する。k番目のグループGkに所属する微小区間の非類似度をCk1、Ck2、....、Ckgとすると、その平均avgCkは
Figure 2012159717
となる。この平均avgCkを用いて分散varCkを求めると、
Figure 2012159717
となり、さらに標準偏差SDCkは
Figure 2012159717
と表すことができる。これらの値を用いてCk1、Ck2、...、Ckgに対応する偏差値Dk1、Dk2、...、Dkgを求めると
Figure 2012159717
となる。ここではグループGkの中でj番目の非類似度Ckjに対応する偏差値をDkjとして表している。
式(5)では、平均値の偏差値を50として、平均値から標準偏差の値だけ離れる毎に例えば10増加または減少するようになっているが、もちろん標準偏差の値以外の他の値を用いて、平均値からその他の値だけ離れる毎に10増加または減少するようにしても構わない。また、グループ内の非類似度のバラつき具合を表す指標として、標準偏差SDCkを用いているが、例えばグループ内の最大値と最小値の差などバラつき具合を表す他の指標を用いてもよい。こうして各微小区間の非類似度Cから偏差値Dを算出することができる。ここで、上記の方法ではm個のグループに分割する際に、すべての微小区間が排他的に各グループへ分割されているが、微小区間を重複してグループに分けてもよい。この場合、本ステップで算出される偏差値Dが複数得られるが、そのうちのいずれかの値を採用してもよいし、平均値などを求めてその値を採用してもよい。さらに、偏差値の代わりに、変化度がグループの平均から偏っている程度を示すものであれば、偏差量としてその他のものを採用してもよい。
こうして偏差値が算出されると、ステップS105では偏差値が極大または極小となる位置を変化点として検出する。本実施形態では非類似度を用いているので、偏差値が極大となる位置を変化点として検出するが、類似度を用いた場合には偏差値が極小となる位置を変化点として検出する。そして、変化点が検出されると、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1による変化点検出処理は終了する。
[第1の実施形態の効果]
上述したように、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によれば、隣接する微小区間の間で特徴量が変化している度合を示す変化度を算出し、この変化度が平均からどれだけ偏っているかを示す偏差量を求めて、この偏差量が極大または極小となる位置を変化点として検出するので、1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があったとしても、好適な楽曲変化点を確実に検出することができる。
ここで、従来と比較して本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1による効果を説明する。
例えば、特許文献2において非類似度に対応する指標として使用されている新規性得点の時系列データを図5に示す。図5に示す楽曲では、前半(t1より前)はバラード調の静かな曲調で、後半(t1より後)はハードロック調の激しい曲調へと遷移する楽曲となっている。バラード調の前半では、例えばイントロからボーカルが加わってAメロへ切り替わる位置(t0)でも、静かな雰囲気を維持するように自然とボーカルが加わっているので、楽曲の構成的な切れ目であっても、検出される変化が小さくなっている。一方でハードロック調の後半では、例えば激しい叫び声やシンバルなどの特徴的な音響信号が挿入される場合が多いので、楽曲の構成的な切れ目ではないにも関わらず大きな変化が検出されている。
この場合に特許文献2で開示された方法では、後半の多数のピーク位置(t1〜t8)が順に変化点として検出され、前半のピーク位置t0を検出することはできない。したがって、楽曲の構成的な切れ目となる重要な変化点であっても検出することができないという問題点がった。
しかしながら、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によれば、非類似度の偏差値に基づいて変化点を検出するので、上述したような場合でも重要な変化点を確実に検出することができる。
例えば、図6に本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によって算出された非類似度の時系列データを示す。ここでは簡単のために30個の微小区間のみを抽出している。図6に示すように、微小区間12までの前半は非類似度が小さく、微小区間12以降の後半は非類似度が大きく、かつピーク数も多い。したがって、この場合に非類似度に基づいて変化点を検出しようとすると、図5で説明した特許文献2の場合と同様に微小区間12以降のピークばかりが変化点として検出され、微小区間6のピークを検出することはできない。
しかしながら、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1では非類似度を偏差値に変換し、偏差値に基づいて変化点を検出している。ここで、図6に示す非類似度を偏差値に変換した時系列データを、図7に示す。ただし、偏差値は5個の微小区間を1つのグループとして重複せずに算出したものである。例えば、微小区間1〜5の偏差値は、微小区間1〜5の非類似度から平均値と標準偏差を算出して求めたものである。
図7に示すように、偏差値に変換すると微小区間12の前後で偏差値の値に大きな変化は見られなくなり、微小区間6のピーク位置は全体で2番目の大きさになるので、変化点として検出が可能となる。
このように、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によれば、微小区間をグループ化し、各グループに所属する非類似度から偏差値を算出して偏差値のピーク位置を変化点として検出するので、1つの楽曲の中で大きな曲調の遷移があった場合でも重要な変化点を検出することが可能となる。
また、複数の楽曲を繋ぎ合わせて作成されたミックス楽曲の場合でも、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によれば、重要な変化点である楽曲の繋ぎ目を検出することが可能となる。
例えば、4つの楽曲track1〜4を繋ぎ合わせて作成されたミックス楽曲の新規性得点の時系列データを図8に示す。図8では、楽曲と楽曲との間はクロスフェードやビート位置合わせなどによってスムーズに結合されているものとする。また、track1、4は新規性得点が大きく、かつピーク位置が多い楽曲であり、track2、3は新規性得点が小さい静かな楽曲であるとする。また、track2、3は類似した曲調であるため、クロスフェード等でスムーズに結合されているので、楽曲の繋ぎ目となるt23の新規性得点は比較的小さくなる。
この場合に、最も検出したい変化点は、楽曲の繋ぎ目であるt12、t23、t34であるが、従来の特許文献2に開示された方法では、上述した図5の例と同様にt1〜t6のピークが優先して検出され、重要な変化点であるt23を検出することはできない。
しかしながら、本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1によれば、この場合でも偏差値に基づいて変化点を検出するので、t23を変化点として検出することは可能となる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を適用した第2の実施形態について説明する。ただし、本実施形態では、非類似度の算出方法が相違しているだけで、その他の処理及び構成については第1の実施形態と同一なので、詳細な説明は省略する。
本実施形態に係る楽曲データの変化点検出装置1では、ある微小区間nの特徴量を表すベクトルVnがk個の要素を持つ場合に
Figure 2012159717
と表すことができる。
ここで、本実施形態ではk個の各要素における他の微小区間との間の差分のバラつき具合を用いて微小区間nの非類似度Cnを表すものとする。
微小区間nと微小区間n+1の各要素の差分は、
Figure 2012159717
と表すことができる。この式(7)の差分を用いてk個の要素の平均avgVnを求めると、
Figure 2012159717
となり、さらにこの式(8)を用いて分散varVnを求めると、
Figure 2012159717
となる。そして、式(9)を用いて標準偏差SDVnを求めると、
Figure 2012159717
となるので、この標準偏差SDVnを微小区間nの非類似度Cnとする。隣接している微小区間の間で特徴量のベクトルVnの変化が大きい場合には、標準偏差SDVnも大きくなるので、非類似度Cnも大きな値となる。したがって、楽曲データの変化点検出装置1で算出される変化度の1つとして利用することができる。
以上、本発明を上述した実施形態によって説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するためのものであって、この発明の技術的思想は、構成物品の材質、形状、構造、配置等を特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
1 楽曲データの変化点検出装置
2 楽曲分割部
3 特徴量抽出部
4 変化度算出部
5 偏差量算出部
6 変化点検出部
7 楽曲データベース
8 表示部

Claims (4)

  1. 処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割部と、
    前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出部と、
    隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出部と、
    所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出部と、
    前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出部と
    を備えていることを特徴とする楽曲データの変化点検出装置。
  2. 前記偏差量は偏差値であることを特徴とする請求項1に記載の楽曲データの変化点検出装置。
  3. 処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割ステップと、
    前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出ステップと、
    所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出ステップと、
    前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出ステップと
    を含むことを特徴とする楽曲データの変化点検出方法。
  4. 処理対象となる楽曲データを所定の微小区間に分割する楽曲分割ステップと、
    前記微小区間毎に前記楽曲データから特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    隣接する前記微小区間の間で前記特徴量が変化している度合を示す変化度を前記微小区間毎に算出する変化度算出ステップと、
    所定の数の前記微小区間を1つのグループとし、前記変化度が前記グループ内の平均から偏っている程度を示す偏差量を前記微小区間毎に算出する偏差量算出ステップと、
    前記偏差量が極大または極小となる位置を検出する変化点検出ステップと
    をコンピュータに実現させることを特徴とする楽曲データの変化点検出プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016133600A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 日本電信電話株式会社 顕著度推定方法、顕著度推定装置、プログラム
WO2022176204A1 (ja) * 2021-02-22 2022-08-25 株式会社ファセテラピー 触質情報提供システム、触質情報提供方法および触質情報提供用プログラム

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